JP4745039B2 - 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法に関し、特に電気的に書込・消去が可能な装置におけるゲート電極の構造および製造方法に好適なものである。
電気的に書込・消去が可能な不揮発性半導体記憶装置には、浮遊ゲート電極、ゲート間絶縁膜、制御ゲート電極を含む積層ゲート構造を有し、浮遊ゲート電極に対して素子領域が自己整合的に形成され、浮遊ゲート電極の上面および側面の一部にゲート間絶縁膜が形成されているものがある。
このような装置を、従来は以下の手順で製造を行っていた。
先ず、半導体基板上にゲート絶縁膜、浮遊ゲート電極となる多結晶シリコン膜、マスク材を形成する。フォトリソグラフィ法等によりマスク材にパターニングを行う。得られたマスク材をマスクとして用いて、自己整合的に浮遊ゲート電極、ゲート絶縁膜をエッチングし、さらに半導体基板をエッチングして素子分離領域のための溝を形成する。
続いて素子分離領域を絶縁膜で埋め込んだ後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等により平坦化し、マスク材を除去する。
素子分離領域に埋め込まれた絶縁膜をエッチバックして、素子分離領域における絶縁膜の上面の高さが浮遊ゲート電極上面の高さよりも低くなるようにする。
ゲート間絶縁膜を形成し、制御ゲート電極となる多結晶シリコン層、タングステンシリサイド膜を堆積する。
制御ゲート電極、ゲート間絶縁膜、浮遊ゲート電極における不要な部分を除去することで、ゲート電極のパターニングを行う。
以降、層間絶縁膜、コンタクト、配線層等を形成することにより、半導体装置を完成させる。
しかし、従来の不揮発性記憶装置およびその製造方法には、次のような問題があった。
ゲート電極のパターニングに続いてゲート間絶縁膜をエッチングする際に、一般に用いられる異方性エッチングでは浮遊ゲート電極側面のゲート間絶縁膜の実効的膜厚(垂直成分)が厚く、エッチング後に残りやすい。ゲート間絶縁膜が残ると、引き続いて浮遊ゲート電極のエッチングを行った後に浮遊ゲート電極材が残りやすい。浮遊ゲート電極材が残ると、隣接するゲート間で電気的ショートが発生し、装置の誤動作の原因となっていた。
以下、従来の不揮発性半導体記憶装置を開示した文献名を記載する。
Yong-Sik Yim, Kwang-Shik Shin;"70nm NAND Flash Technology with 0.025μm2 Cell Size for 4Gb Flash Memory"; Semiconductor R&D Center, Samsung Electronics Co., LTD.
本発明は上記事情に鑑み、隣接するゲート間における電気的ショート等の装置の誤動作を防ぐことが可能な不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
発明の一態様による不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板上において、素子分離領域
により分離された素子領域上に、ゲート絶縁膜を介して形成された浮遊ゲート電極と、前
記浮遊ゲート電極の上面から側面の途中までを覆うように形成されたゲート間絶縁膜と、
前記浮遊ゲート電極上に前記ゲート間絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、を備
え、前記浮遊ゲート電極の側面のうち前記ゲート間絶縁膜で覆われている部分が、前記ゲ
ート間絶縁膜で覆われていない部分と異なり、上面に近づくに従って前記半導体基板の表
面に垂直な方向に対して傾斜した角度が大きくなり、前記角度が大きくなる始点は前記ゲ
ート間絶縁膜で覆われている部分の下端部からであるような形状を有し、前記浮遊ゲート
電極の幅は、前記浮遊ゲート電極の前記ゲート間絶縁膜で覆われている部分と前記浮遊ゲ
ート電極の前記ゲート間絶縁膜で覆われていない部分の境界で等しいことを特徴とする。
本発明の一態様による不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、
半導体基板上において、第1の絶縁膜、浮遊ゲート電極材を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜、浮遊ゲート電極材にエッチングを行ってそれぞれゲート絶縁膜、浮遊ゲート電極を形成し、さらに前記半導体基板にエッチングを行って素子分離領域のための溝を形成する工程と、
前記溝に第2の絶縁膜を埋め込んで平坦化し、素子領域および前記素子分離領域を形成する工程と、
前記素子分離領域における前記第2の絶縁膜の上面の一部を除去して、前記浮遊ゲート電極の上面および側面の一部を露出させる工程と、
前記浮遊ゲート電極と前記第2の絶縁膜との選択比が高い条件で、前記浮遊ゲート電極における露出した上面から側面において、円弧状の形状を有するように加工する工程と、
前記浮遊ゲート電極における露出した上面および側面とに、ゲート間絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート間絶縁膜上に制御ゲート電極材を堆積する工程と、
前記制御ゲート電極材、前記制御ゲート電極、前記ゲート間絶縁膜、前記浮遊ゲート電極にエッチングを行って積層ゲート構造を形成する工程と、
を備え、
前記素子分離領域における前記第2の絶縁膜の上面の一部を除去して、前記浮遊ゲート電極の上面および側面の一部を露出させる工程と、
等方性エッチングにより、前記浮遊ゲート電極における露出した上面から側面において、円弧状の形状を有するように加工する工程とは同時に行われることを特徴とする。
本発明の不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法によれば、装置の誤動作を防ぐことが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図1、図2に、本発明の実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置を示す。
図1は断面図、図2は平面図を示しており、図1は図2におけるA−A線に沿う縦断面を示している。
この半導体装置は、半導体基板11の表面部分に、素子分離領域22、素子分離領域22により相互に分離された素子領域21、素子領域21の表面上にゲート絶縁膜12を介して形成された浮遊ゲート電極13、素子分離領域22の表面および素子領域21上における浮遊ゲート電極13の表面上にゲート間絶縁膜31を介して形成された制御ゲート電極32とを備えている。
このゲート電極は、浮遊ゲート電極13、ゲート間絶縁膜31、制御ゲート電極32が積層された積層ゲート構造であり、また浮遊ゲート電極13に対して素子領域21が自己整合的に形成され、浮遊ゲート電極13の上面、および上面から側面の途中までにゲート間絶縁膜31が形成されている。
さらに、浮遊ゲート電極13の側面において、ゲート間絶縁膜31が形成されている上面から側面の途中の高さH1までが、半導体基板11の表面に対して垂直な方向から傾斜した角度θを有するように、テーパ状の形状を有している。浮遊ゲート電極13の側面のうち、ゲート間絶縁膜31が形成されていない高さH2の部分は、半導体基板11の表面に対して垂直になっている。
このような本実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、工程別の断面を示した図3〜図10を用いて説明する。ここで図3〜図10は、隣接するゲート間の断面図に相当する。
最初に、図3に示すように、半導体基板11上にゲート絶縁膜12、浮遊ゲート電極となる多結晶シリコン膜13、マスク材14を順に形成する。マスク材14としては、例えば窒化シリコン膜が用いられる。
図4に示すように、マスク材14にフォトリソグラフィ法等を用いて所望の形状にパターニングする。マスク材14と自己整合的に浮遊ゲート電極13、ゲート絶縁膜12をエッチングし、さらに半導体基板11をエッチングして素子分離領域22のための溝を形成する。続いて、素子分離領域22を絶縁膜で埋め込んだ後、CMP等を用いて平坦化する。
この後、図5に示すようにマスク材14を除去する。マスク材14に窒化シリコン膜を用いた場合には、マスク材の除去には例えば熱リン酸が用いられる。
図6に示すように、素子分離領域22に埋め込まれた絶縁膜をエッチバックする。これにより、素子分離領域22の上面の高さを浮遊ゲート電極13の上面の高さよりも低くすることができる。この段階で、浮遊ゲート電極13の側面は半導体基板11の表面に対して垂直となっている。このような浮遊ゲート電極13をエッチングして、側面を傾斜させる。
このエッチングは、例えば多結晶シリコンを等方的にエッチングする条件を用いる。これにより、浮遊ゲート電極13の上端の角の部分がエッチング除去されて、図6に示したような角度θを有するテーパ形状を実現することができる。
また、この浮遊ゲート電極13の側面を傾斜させるためのエッチングは、素子分離領域22に埋め込まれた絶縁膜のエッチバックの後に行ってもよいし、エッチバックと同時に行ってもよい。
素子分離領域22に埋め込まれた絶縁膜のエッチバック時には、絶縁膜と多結晶シリコン膜との選択比が高い条件、すなわち多結晶シリコン膜を残して絶縁膜を選択的にエッチングする条件で行うことで、エッチバック後も浮遊ゲート電極13が残る。しかし、選択比が低い条件、すなわち絶縁膜と同時に多結晶シリコン膜も多少エッチングされるような条件で行ってもよい。
続いて、図7に示すように、表面上にゲート間絶縁膜31を形成する。
さらに、図8に示すように、制御ゲート電極32となる多結晶シリコン膜およびタングステンシリサイド膜を形成する。制御ゲート電極32をエッチングすることにより、制御ゲート電極の形状にパターニングを行う。
図8に示す状態から、制御ゲート電極32およびゲート間絶縁膜31における不要な部分を除去して図9に示す状態にする。
次いで、図10に示すように浮遊ゲート電極13における不要な部分を除去する。こうして、不要な部分のゲート電極を除去することで、ゲート電極形状にパターニングする。
ゲート電極のパターニング工程以降は、層間絶縁膜、コンタクト、配線層の形成等の一般的な半導体装置の製造工程を経ることにより、図1に示すような半導体装置が製造される。
参考例
次に、参考例による不揮発性半導体記憶装置の断面構造を図11に、その平面構造を図12にそれぞれ示す。図11は、図12におけるB−B線に沿う縦断面を示している。
この半導体装置は、半導体基板111の表面部分に、素子分離領域122、素子分離領域122により相互に分離された素子領域121、素子領域121の表面上にゲート絶縁膜112を介して形成された浮遊ゲート電極113、素子分離領域122の表面および素子領域121上における浮遊ゲート電極113の表面上にゲート間絶縁膜131を介して形成された制御ゲート電極132とを備えている。
この装置は、浮遊ゲート電極113、ゲート間絶縁膜131、制御ゲート電極132が積層された積層ゲート構造を有し、また浮遊ゲート電極113に対して素子領域121が自己整合的に形成され、浮遊ゲート電極113の上面、および上面から側面の途中までゲート間絶縁膜131が形成されている。
ここで、上記実施の形態1における浮遊ゲート電極113と異なり、この参考例における浮遊ゲート電極113は、側面が半導体基板111の表面に対して垂直である。
このような参考例による半導体装置の製造方法を次に説明する。
図13に示すように、半導体基板111上にゲート絶縁膜112、浮遊ゲート電極となる多結晶シリコン膜113、マスク材114を順に形成する。
図14に示すように、マスク材114にパターニングを行い、マスク材114と自己整合的に浮遊ゲート電極113、ゲート絶縁膜112、半導体基板111をエッチングして素子分離領域122のための溝を形成する。素子分離領域122を絶縁膜で埋め込んだ後、CMP等を用いて平坦化する。
図15に示すようにマスク材114を除去し、図16に示すように素子分離領域122に埋め込まれた絶縁膜をエッチバックする。これにより、素子分離領域122の上面の高さが浮遊ゲート電極113の上面の高さよりも低くなる。
上記実施の形態1では、この段階で図16に示すように、浮遊ゲート電極13にエッチングを行って側面を傾斜させる。
これに対し、参考例ではこのようなエッチングを行わないため、図16に示すように浮遊ゲート電極113の側面は半導体基板111の表面に対して垂直のままである。
以降の工程は、上記実施の形態1と同様であり、図17に示すように表面上にゲート間絶縁膜131を形成し、図18に示すように制御ゲート電極132となる多結晶シリコン膜およびタングステンシリサイド膜を形成する。制御ゲート電極132をエッチングすることにより、ゲート電極形状にパターニングを行う。制御ゲート電極132およびゲート間絶縁膜131を除去して図19に示す状態にし、図20に示すように浮遊ゲート電極113を除去する。こうして、不要な部分のゲート電極を除去してゲート電極をパターニングする。
以降、層間絶縁膜、コンタクト、配線層の形成等の製造工程を経て完成させる。
このような参考例による不揮発性記憶装置には、以下のような問題が存在する。
(1)ゲート電極のパターニングに続いてゲート間絶縁膜112をエッチングする際に、一般に用いられる異方性エッチングでは浮遊ゲート電極113の側面のゲート間絶縁膜111の実効的膜厚(垂直成分)が厚く、図21に示すようにエッチング後にゲート間絶縁膜111の残存物131が残りやすい。このような残存物131が発生すると、図22に示すように、引き続いて浮遊ゲート電極113のエッチング後に残存物132が発生しやすい。この電極材料から成る残存物132が存在すると、隣接するゲート間で電気的ショートが発生し、装置の誤動作の原因となる。
(2)ゲート電極のパターニングに続いてゲート間絶縁膜111をエッチングする際に、ゲート間絶縁膜111の残存物131が発生しないようにエッチング量を大きくすると、図23に示すように素子分離領域122の絶縁膜上面が同時にエッチング除去される。素子領域121の側面が露出されるほどに下がると、誤動作の原因となる。
このように、参考例では浮遊ゲート電極113の側面が半導体基板112の表面に対して垂直となっている。これに対し、上記実施の形態1によれば、浮遊ゲート電極13が半導体基板11の表面に対して傾斜しており、これに伴いゲート間絶縁膜12の厚さにおける垂直成分が参考例におけるゲート間絶縁膜112の垂直成分よりも小さくなっている。
このため、本実施の形態1によればゲート間絶縁膜12のエッチング後に残りやすい問題を回避することができる。従って、上記(1)として述べたような参考例におけるゲート間絶縁膜112のエッチング不足による隣接ゲート電極同士の電気的ショートの発生、あるいは上記(2)として述べたようなゲート間絶縁膜112のエッチング過剰により素子分離領域122の絶縁膜上面が同時にエッチングされて素子領域121の側面が露出される問題の発生を防止することができる。
一方、参考例において、ゲート電極のパターニングに続いて、ゲート間絶縁膜112をエッチングし、これに続いて図24に示すように浮遊ゲート電極113にエッチングを行ってその側面の全てに傾斜を付けた場合について考える。
(3)浮遊ゲート電極113のエッチングに一般に用いられる異方性エッチングを用いた場合では、素子分離領域122に埋め込まれた絶縁膜がひさし状に素子領域端の浮遊ゲート電極113を覆う。このため、図25に示すようにこの部分の浮遊ゲート電極113が残存物133として残ることになる。これにより、隣接するゲート間で電気的ショートが発生し、装置の誤動作の原因となる。
これに対し本実施の形態1では、浮遊ゲート電極13の側面のうち、ゲート間絶縁膜11が形成されていない部分は半導体基板11の表面に対して垂直となっている。これにより、ゲートのパターニング後にゲート間絶縁膜11および浮遊ゲート電極13のエッチングを行った後に、図24、図25に示した参考例のように素子分離領域122に埋め込まれた絶縁膜がひさし状になることを防止し、浮遊ゲート電極加工の不備に起因するゲート間の電気的ショート発生を防ぐことができる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2による不揮発性半導体記憶装置について、図26、図27を用いて説明する。
図26は縦断面図、図27は平面図を示しており、図26は図27におけるC−C線に沿う縦断面を示している。
この半導体装置は、半導体基板211の表面部分に、素子分離領域222、素子分離領域222により相互に分離された素子領域221、素子領域221の表面上にゲート絶縁膜212を介して形成された浮遊ゲート電極213、素子分離領域222の表面および素子領域221上における浮遊ゲート電極213の表面上にゲート間絶縁膜231を介して形成された制御ゲート電極232とを備えている。
この装置は、浮遊ゲート電極213、ゲート間絶縁膜231、制御ゲート電極232が積層された積層ゲート構造を有し、また浮遊ゲート電極213に対して素子領域221が自己整合的に形成され、浮遊ゲート電極213の上面、および上面から側面の途中までにゲート間絶縁膜231が形成されている。
上記実施の形態1では、図1に示されたように、浮遊ゲート電極13の側面において、ゲート間絶縁膜31が形成されている上面から側面における高さH1までの部分が、半導体基板11の表面に対して垂直な方向から傾斜した角度θを有するように、テーパ状の形状を有している。浮遊ゲート電極13の側面のうちゲート間絶縁膜31が形成されていない高さH2の部分は、半導体基板11の表面に対して垂直になっている。即ち、テーパの付いた高さH1の部分と付いていない高さH2の部分との境界線と、ゲート間絶縁膜31が形成されている境界線とが一致している。
一方、本実施の形態2では、浮遊ゲート電極213の側面において、ゲート間絶縁膜231が形成されている上面から高さH11+H12までの部分のうち、途中の高さH11までの部分が、半導体基板11の表面に対して垂直な方向から傾斜した角度θを有するようにテーパが付けられている。側面における他の高さH12+H13の部分は、半導体基板11の表面に対して垂直になっている。
本実施の形態2における製造工程は、上記実施の形態1における図1〜図5に示す工程までは同様である。この後、上記実施の形態1では図6に示されたように、多結晶シリコンから成る浮遊ゲート電極13に等方性エッチングを行って側面を傾斜させるときのエッチング量が大きく、傾斜させた高さH1の部分と傾斜させていない垂直の高さH1の部分との境界線が、素子分離領域22の表面とほぼ一致している。
本実施の形態2では図28に示されたように、上記実施の形態1と同様に浮遊ゲート電極13を等方的にエッチングして側面を傾斜させるが、上記実施の形態1よりエッチング量を減らすことで、傾斜した部分の高さH11が上記実施の形態1における高さH1より小さくなっている。
このため、本実施の形態2では傾斜させた高さH11の部分と傾斜させていない垂直の高さH12+H13の部分との境界線が、素子分離領域22の表面(H12とH13との境界線)よりも高くなっている。
ところで、浮遊ゲート電極213の側面を傾斜させるためのエッチングは、素子分離領域222に埋め込まれた絶縁膜のエッチバックの後に行ってもよいし、エッチバックと同時に行ってもよい。
上記実施の形態1と同様に、素子分離領域222の絶縁膜のエッチバック時に、この絶縁膜と浮遊ゲート電極213の多結晶シリコンとの選択比が高い条件、すなわち多結晶シリコンを残して絶縁膜を選択的にエッチングする条件で行うと、エッチバック後も浮遊ゲート電極213が残る。しかし、選択比が低い条件、すなわち絶縁膜と同時に多結晶シリコンも多少エッチングされる条件でエッチングを行ってもよい。
本実施の形態2では、例えばエッチバックの途中段階(上面から高さH11に至るまでの途中の段階)までの間は選択比が低い条件を用い、その後高さH11に到達するまでのエッチバックにおいて、選択比が高い条件を用いる等により、浮遊ゲート電極213の側面の一部を傾斜させることができる。
実施の形態3
本発明の実施の形態3による不揮発性半導体記憶装置について、図29、図30を用いて説明する。
図29は縦断面図、図30は平面図を示しており、図29は図30におけるD−D線に沿う縦断面を示している。
この半導体装置は、半導体基板311の表面部分に、素子分離領域322、素子分離領域322により相互に分離された素子領域321、素子領域321の表面上にゲート絶縁膜312を介して形成された浮遊ゲート電極313、素子分離領域322の表面および素子領域321上における浮遊ゲート電極313の表面上にゲート間絶縁膜331を介して形成された制御ゲート電極332とを備えている。
この装置は、浮遊ゲート電極313、ゲート間絶縁膜331、制御ゲート電極332が積層された積層ゲート構造を有し、また浮遊ゲート電極313に対して素子領域321が自己整合的に形成され、浮遊ゲート電極313の上面、および上面から側面の途中までにゲート間絶縁膜331が形成されている。
そして、本実施の形態3では浮遊ゲート電極313の側面のうち、ゲート間絶縁膜331が形成されている部分が円弧状の断面形状を有するように加工されている。
しかし、この断面形状は円弧状には限定されず、浮遊ゲート電極313の側面のうちゲート間絶縁膜331で覆われている部分において、上面に近づくに従って半導体基板311の表面に垂直な方向に対して傾斜した角度が大きくなっていくような形状であればよい。
本実施の形態3における製造工程は、上記実施の形態1における図1〜図5に示す工程までは同様である。
この後、図31に示すように本実施の形態3では、例えば浮遊ゲート電極313を構成する多結晶シリコンを等方的にエッチングする条件を用いることで、浮遊ゲート電極313の高さH21における上部角を丸めた形状に加工する。
ここで、浮遊ゲート電極313の上部角を丸めるためのエッチングは、素子分離領域322に埋め込まれた絶縁膜のエッチバックの後に行ってもよいし、エッチバックと同時に行ってもよい。
上述した実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲内において様々に変形することが可能である。例えば、上記実施の形態1〜3において用いられているそれぞれの膜の材料は、これらに限らず他の材料を用いてもよい。
本発明の実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の平面構造を示した平面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 参考例による不揮発性半導体記憶装置の縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の平面構造を示した平面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同比較例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 同参考例による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 本発明の実施の形態2による不揮発性半導体記憶装置の縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態2による不揮発性半導体記憶装置の平面構造を示した平面図。 同実施の形態2による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。 本発明の実施の形態3による不揮発性半導体記憶装置の縦断面構造を示した断面図。 同実施の形態3による不揮発性半導体記憶装置の平面構造を示した平面図。 同実施の形態3による不揮発性半導体記憶装置の製造方法における工程別縦断面構造を示した断面図。
符号の説明
11、211、311 半導体基板
12、212、312 ゲート絶縁膜
13、213、313 浮遊ゲート電極
21、221、321 素子領域
22、222、322 素子分離領域
31、231、331 ゲート間絶縁膜
32、232、332 制御ゲート電極

Claims (4)

  1. 半導体基板上において、素子分離領域により分離された素子領域上に、ゲート絶縁膜を
    介して形成された浮遊ゲート電極と、
    前記浮遊ゲート電極の上面から側面の途中までを覆うように形成されたゲート間絶縁膜
    と、
    前記浮遊ゲート電極上に前記ゲート間絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極と、
    を備え、
    前記浮遊ゲート電極の側面のうち前記ゲート間絶縁膜で覆われている部分が、前記ゲー
    ト間絶縁膜で覆われていない部分と異なり、上面に近づくに従って前記半導体基板の表面
    に垂直な方向に対して傾斜した角度が大きくなり、前記角度が大きくなる始点は前記ゲー
    ト間絶縁膜で覆われている部分の下端部からであるような形状を有し、前記浮遊ゲート電
    極の幅は、前記浮遊ゲート電極の前記ゲート間絶縁膜で覆われている部分と前記浮遊ゲー
    ト電極の前記ゲート間絶縁膜で覆われていない部分の境界で等しいことを特徴とする不揮
    発性半導体記憶装置。
  2. 前記浮遊ゲート電極の側面のうち前記ゲート間絶縁膜で覆われている部分とは、前記浮
    遊ゲート電極の側面と、前記ゲート間絶縁膜とが接している部分であることを特徴とする
    請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記浮遊ゲート電極の前記ゲート間絶縁膜で覆われていない側面は前記半導体基板の表
    面に対して垂直であることを特徴とする請求項1又は2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 半導体基板上において、第1の絶縁膜、浮遊ゲート電極材を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜、浮遊ゲート電極材にエッチングを行ってそれぞれゲート絶縁膜、浮
    遊ゲート電極を形成し、さらに前記半導体基板にエッチングを行って素子分離領域のため
    の溝を形成する工程と、
    前記溝に第2の絶縁膜を埋め込んで平坦化し、素子領域および前記素子分離領域を形成
    する工程と、
    前記素子分離領域における前記第2の絶縁膜の上面の一部を除去して、前記浮遊ゲート
    電極の上面および側面の一部を露出させる工程と、
    前記浮遊ゲート電極と前記第2の絶縁膜との選択比が高い条件で、前記浮遊ゲート電極
    における露出した上面から側面において、円弧状の形状を有するように加工する工程と、
    前記浮遊ゲート電極における露出した上面および側面とに、ゲート間絶縁膜を形成する
    工程と、
    前記ゲート間絶縁膜上に制御ゲート電極材を堆積する工程と、
    前記制御ゲート電極材、前記制御ゲート電極、前記ゲート間絶縁膜、前記浮遊ゲート電
    極にエッチングを行って積層ゲート構造を形成する工程と、
    を備え、
    前記素子分離領域における前記第2の絶縁膜の上面の一部を除去して、前記浮遊ゲート
    電極の上面および側面の一部を露出させる工程と、等方性エッチングにより、前記浮遊ゲ
    ート電極における露出した上面から側面において、円弧状の形状を有するように加工する
    工程とは同時に行われることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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