JP4712322B2 - 印刷適性向上剤およびこれを塗布した紙 - Google Patents
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(1)アルキル(メタ)アクリレート類
(2)ジアルキルジエステル類
(3)ビニルエステル類
(4)N−アルキル(メタ)アクリルアミド
(5)メチルビニルエーテル
(1)アルキル(メタ)アクリレート類:例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレートなど
(2)ジアルキルジエステル類:例えば、マレイン酸、フマル酸などのジメチルエステル類、ジエチルエステルなど
(3)ビニルエステル類:例えば、炭素数5〜10のターシャリーカルボン酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
(4)N−アルキル(メタ)アクリルアミド
(5)メチルビニルエーテル
(1)(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート:例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等。
(2)(ジアルキル)アミノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート:ジメチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等。
(3)(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド:ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等。
(4)ビニルピリジン
(5)ビニルイミダゾール
その中でも、(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミドが印刷適性の性能面で良好である。
撹拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルメタクリレート70部、ジメチルアミノエチルメタクリレート30部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.5部及びイソプロピルアルコール44部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いで2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを0.4部仕込み、更に同温度で2時間保持した。次いで酢酸12.7部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)、水251部を加え、イソプロピルアルコールを留去した。その後、水34部、4級化剤としてエピクロロヒドリン17.7部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)仕込み、80℃で2時間保持した。その後、水で希釈し、固形分20.3%の印刷適性向上剤1を得た。なお、共重合しなかった残留モノマーは実質的になく、4級化剤であるエピクロロヒドリンの未反応も殆どなかった。
表1の実施例2に記載のモノマー組成にすること、4級化剤を用いなかったこと、および4級化反応を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法で固形分20.5%の印刷適性向上剤2を得た。
疎水性モノマーの種類および量、3級アミノ基を有するモノマーの種類および量、4級化剤の種類と量を表1に示すように変えた以外は、印刷適性向上剤1と同様にして、印刷適性向上剤を得た。なお、得られた印刷適性向上剤3〜9の固形分を表1に示した。
EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート、MMA:メチルメタクリレート、BA:ノルマルブチルアクリレート、EHA:2−エチルヘキシルアクリレート、IBMA:イソブチルメタクリレート、DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート、DMC:ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド四級化物、DPA:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ECH:エピクロロヒドリン、BTO:ブチレンオキシド、STO:スチレンオキシド
撹拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、トルエン44部、ジイソブチレン50部、無水マレイン酸50部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.3部を加え、撹拌しながら加熱し、温度を80℃にまで上昇させた。その後、3時間保持し反応を完結させた。その後、48%水酸化カリウム水溶液82部(無水マレイン酸に対して50モル%)、水251部を加え、トルエンを留去した。その後、48%水酸化カリウム水溶液を無水マレイン酸に対して合計で100モル%となるように加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化カリウム水溶液(印刷適性向上剤10(比較例用))を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でジイソブチレン:無水マレイン酸=50:50であった。
撹拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、水35部と、95%イソプロピルアルコール65部と、スチレン60部及び無水マレイン酸40部を混合したモノマー混合液と、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3部とを入れ、フラスコ内容物を撹拌下に加熱し、内容物の温度を80℃にまで上昇させた。その後に4時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後に28%アンモニア水溶液50部(無水マレイン酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−マレイン酸共重合体のアンモニア水溶液(印刷適性向上剤11(比較例用))を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン:無水マレイン酸=60:40であった。
撹拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、水35部と、95%イソプロピルアルコール65部と、スチレン70部及びアクリル酸30部を混合したモノマー混合液と、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3部とを入れ、フラスコ内容物を撹拌下に加熱し、内容物の温度を80℃にまで上昇させた。その後に4時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後に28%アンモニア水溶液25.3部(無水マレイン酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニア水溶液(印刷適性向上剤12(比較例用))を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン:アクリル酸=70:30であった。
(1)酸性新聞印刷用紙原紙の製造
濾水度160カナディアン・スタンダード・フリーネス(CSF)、濃度2.5%の脱墨パルプスラリーに、対パルプ15%(絶乾重量基準)のタルク(富士タルク株式会社製、NDタルク)、対パルプ1.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.05%(絶乾重量基準)の酸性抄紙用ロジンサイズ(星光PMC株式会社製、AL120)を順次添加した後、pH4.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、テスト抄紙機で、坪量50g/m2となるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは4.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
濾水度160カナディアン・スタンダード・フリーネス(CSF)、濃度2.5%の脱墨パルプスラリーに、対パルプ2%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業株式会社製、TP121S)、対パルプ0.25%(絶乾重量基準)の硫酸バンドを順次添加した後、pH7.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、テスト抄紙機で、坪量50g/m2となるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは7.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
酸化澱粉(日本食品化工株式会社製、MS3800)を濃度10%になるように水で希釈し、95℃で糊化を行い、これに前記印刷適性向上剤1を加え、表面処理剤中の固形分濃度が酸化澱粉で6%、印刷適性向上剤1で0.3%になるように表面処理液を調製した。前記酸性新聞用紙原紙に調製した表面処理剤をNo.3バーコーターにて塗布し、酸性新聞印刷用紙を得た。印刷適性向上剤の塗布量は固形分で0.05g/m2であった。得られた酸性新聞印刷用紙を試験片として恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、次に示す方法で、着肉性、ドロップテスト、接触角、澱粉溶出度を測定した。その結果を表2に示す。
石川島産業機械株式会社製RI印刷機(4色機)を用い、大日本インキ化学工業株式会社製のオフセット用エコインキである高粘度AFインキを使用し、3色目印刷用ゴムロールと金属ロールとの間に水の膜を作成してから印刷した。マクベス濃度計にてインキ濃度を測定した。数値が大きいほど、着肉性が良好であることを示す。
J.TAPPI 33の試験方法に準拠し、滴下水量1μlで測定した。数値が大きいほど、サイズ性が良好であることを示す。
協和界面科学株式会社製の自動接触角計を用いて、水を滴下し1秒後の接触角を測定した。数値が大きいほど、サイズ性が良好であることを示す。
2.5cm×30cmの長方形状に切ったサンプル紙をアダムス・ウェット・ラブ計で30回水中を回転させ、澱粉を溶出させた。水中に溶けだした澱粉量を紙中の澱粉量に対する百分率で示した。数値が大きいほど、澱粉の溶出が少ないことを示す。
印刷適性向上剤1の代わりに印刷適性向上剤2〜9あるいは比較例用の印刷適性向上剤10〜12を用いた以外は、実施例10と同様に塗布及び評価を行った。その結果を表2に示す。
実施例10の表面処理剤のpHをアンモニア水で7に調整した以外は、実施例10と同様に塗布及び評価を行った。その結果を表2に示す。
酸化澱粉(日本食品化工株式会社製、MS3800)を濃度10%になるように水で希釈し、95℃で糊化を行い、これに前記印刷適性向上剤1を加え、表面処理剤中の固形分濃度が酸化澱粉で4%、印刷適性向上剤1で0.4%になるように表面処理液を調製した。前記中性新聞用紙原紙に調製した表面処理剤をNo.3バーコーターにて塗布し、中性新聞印刷用紙を得た。印刷適性向上剤の塗布量は固形分で0.08g/m2であった。得られた中性新聞印刷用紙を試験片として恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、実施例10と同様な方法で着肉性、ドロップテスト、接触角、澱粉溶出度の評価を行った。その結果を表3に示す。
印刷適性向上剤1の代わりに印刷適性向上剤2〜9あるいは比較例用の印刷適性向上剤10〜12を用いた以外は、実施例20と同様に塗布及び評価を行った。その結果を表3に示す。
Claims (5)
- アルキル(メタ)アクリレート類である疎水性モノマーユニットと、4級アンモニウム塩を含むモノマーユニットから構成され、疎水性モノマーユニットと4級アンモニウム塩を含むモノマーユニットとの重量比が55:45〜85:15であるカチオン性共重合体を含有することを特徴とする印刷適性向上剤。
- 請求項1に記載の印刷適性向上剤と、下記の群:
(1)各種変性澱粉類
(2)ポリビニルアルコール類
(3)セルロース誘導体
から選ばれる1種類以上の水溶性高分子物質を含有することを特徴とする表面処理剤。 - 請求項1に記載の印刷適性向上剤または請求項2に記載の表面処理剤を、原紙表面に塗布して得られることを特徴とする紙。
- 上記の原紙が中性抄紙で抄造された新聞印刷用原紙であることを特徴とする請求項3に記載の紙。
- 請求項1に記載の印刷適性向上剤または請求項2に記載の表面処理剤を原紙表面に塗布することを含む、印刷適性の向上方法。
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