JP2003286691A - オフセット印刷用紙の製造方法 - Google Patents
オフセット印刷用紙の製造方法Info
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Abstract
関し、詳しくは印刷用紙に吸水抵抗性を付与する方法、
及び印刷適性に優れたオフセット印刷用紙、特に、オフ
セット印刷用新聞用紙の製造方法に関する。 【解決手段】 印刷用紙原紙に、サイズ剤を含む表面処
理剤塗工液の温度を20℃以上38℃以下にして表面処理剤
塗工液を塗工する。表面処理剤として好ましくは、水溶
性高分子(成分A)、とサイズ剤としてスチレン系モノ
マーとアニオン性モノマーの共重合体で、スチレン系モ
ノマーが20〜80重量%含まれる水溶性共重合体から成る
スチレン系サイズ剤(成分B)及び/またはオレフィン
系モノマーとアニオン性モノマーの共重合体で、オレフ
ィン系モノマーが20〜80重量%含まれる水溶性共重合体
から成るオレフィン系サイズ剤(成分C)を主成分とす
る。
Description
紙の製造方法に関し、詳しくは印刷用紙に吸水抵抗性を
付与する方法、及び印刷適性に優れたオフセット印刷用
紙、特に、オフセット印刷用新聞用紙の製造方法に関す
る。
カラー印刷化、高速大量印刷化、自動化など大きな進歩
を遂げてきている。これに伴い、印刷用紙に対しても、
作業性、印刷適性の面から各種の物性の改良が求められ
ている。
インキと共に、湿し水が用いられるため、用紙への負担
は、従来の凸版印刷の場合に比べて、大きなものとなっ
ている。そのため、オフセット印刷用紙では、適度な吸
水抵抗性(言い換えれば、サイズ性)を有することが必
要となっている。
は、内添サイズと外添サイズ(表面サイズ)の2通りの
方法がある。前者は、いわゆるウェットエンドで、パル
プスラリー中に内添サイズ剤(例えば、ロジンサイズ
剤、強化ロジンサイズ剤、中性ロジンサイズ剤、アルキ
ルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水
物(ASA)など)を添加し、抄紙と同時に紙内部に薬
品を含有させる方法である。後者は、抄紙後、サイズプ
レス、あるいはゲートロールコーターなどに代表される
塗工機を用いて、表面サイズ剤(例えば、スチレン/マ
レイン酸系共重合体、スチレン/アクリル酸系共重合
体、オレフィン/マレイン酸系共重合体、ウレタン系共
重合体など)を塗工する方法である。
低濃度パルプスラリーに添加する必要がある、(2)パル
プシートへの薬品の定着量が一定しない(薬品の定着量
が低い)、(3)白水系が汚れるなどコスト、品質、操業
性などの面から多くの問題があった。一方、外添サイズ
は、このような内添サイズにおける問題がないため、望
ましい方法であるまた、印刷用紙は、表面強度対策とし
て、澱粉、化工澱粉、ポリビニルアルコール(PV
A)、あるいはポリアクリルアミド(PAM)などの水
溶性高分子が、表面塗工されているのが一般的である。
そのため、外添サイズでは、表面サイズ剤は、これらの
材料と併用するのが基本である。例えば、スチレン系モ
ノマーが含まれる水溶性重合体を主体とする表面サイズ
剤(スチレン系サイズ剤)を澱粉と併用する処方など
は、広く普及している。例えば、特開昭60-185894号公
報、特開平5-247888号公報、特開平11-140791号公報な
どが例として挙げられる。
フィン系モノマー(エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ジイソブチレン、オクテン、デセンなど)が含まれ
る水溶性重合体を主体とする表面サイズ剤(オレフィン
系サイズ剤)も、よく知られている。例えば、特開昭50
-89603号公報に、ジイソブチレン・マレイン酸系の表面
サイズ剤、特開昭55-67094号公報、特開昭60-9994号公
報に、ジイソブチレン・無水マレイン酸系の表面サイズ
剤、特開平2-200896号公報、特開平2-269895号公報、特
開平3-8894号公報に、α―オレフィンと(メタ)アクリ
ル酸エステルを含有する水溶性共重合体からなる表面サ
イズ剤などが開示されている。
水性基の両方を合わせ持つ材料であるため、発泡性の問
題があり、なるべく少量でサイズ性能が高いものが望ま
しいのは言うまでもない。
り、用紙のカラー印刷適性(例えば、インキの着肉性の
改良など)も必要となっている。特開平11-140791号公
報では、水溶性高分子接着剤とスチレン系表面サイズ剤
の併用によりカラー印刷適性が向上するが記載されてい
る。
紙)は、一般的に、機械パルプや脱墨パルプ(DIP)
を主体とする紙であり、中・下級紙に分類される紙であ
りながら、他方では、新聞印刷は、指定された時間帯の
指定された時間内に、指定された部数を確実に印刷しな
ければならず、一般印刷用紙以上に厳しい品質を要求さ
れる紙である。
て、澱粉、ポリビニルアルコール、あるいはポリアクリ
ルアミドが塗工されている。新聞用紙の塗工方法として
は、日本国内では、高速塗工が可能な被膜形成転写方式
であるゲートロールコーター(GRC)が用いられてい
るのが普通である。なお、GRCの特徴は、例えば、紙
パ技協誌Vol.43,No.4(1989)p36、紙パルプ技術タイムス
Vol.36,No.12(1993)p20などに簡単にまとめられてい
る。
イズ性(吸水抵抗性)を有し、カラー印刷適性に優れた
オフセット印刷用紙、特にオフセット印刷用新聞用紙の
提供を課題とした。
紙(特に、新聞用紙原紙)に、表面サイズ剤を含む表面
処理剤塗工液の温度を20℃以上38℃以下とした表面処理
剤塗工液を塗工、乾燥することにより、低塗布量でも、
十分なサイズ効果(吸水抵抗性の付与効果)が得られ、
かつ優れたカラー印刷適性も得られることを見出すこと
により、解決を行った。
剤を含む表面処理剤塗工液の温度を20℃以上38℃以下と
して、表面処理剤塗工液を塗工、乾燥してなるオフセッ
ト印刷用紙の製造方法に関する。本発明の課題は、オフ
セット印刷用新聞用紙において、さらに厳しい課題であ
るので、以下に、オフセット印刷用新聞用紙の製造方法
について説明する。
度を38℃以下とすることによって高い吸水抵抗性を付与
できる理由については定かでないが、表面サイズ剤を含
む表面処理剤塗工液は低温では粘度が高くなるので、紙
層内部への浸透が抑制され、表面サイズ剤がより紙層の
表面付近に存在することにより、吸水抵抗性を効果的に
付与できるものと考えられる。本発明において、表面サ
イズ剤を含む表面処理剤塗工液の温度は38℃以下である
必要があり、より低温である方が高い吸水抵抗性を付与
できるが、表面処理剤塗布液の温度が20℃未満であると
凝集物を生じる場合があり、好ましくない。
す成分A、及び表面サイズ剤として成分B及び/または
成分Cを主体とする表面処理剤であることが好ましい。 成分A:水溶性高分子 成分B:スチレン系モノマーとアニオン性モノマーの共
重合体で、スチレン系モノマーが20〜80重量%含まれる
水溶性共重合体から成るスチレン系サイズ剤 成分C:オレフィン系モノマーとアニオン性モノマーの
共重合体で、オレフィン系モノマーが20〜80重量%含ま
れる水溶性共重合体から成るオレフィン系サイズ剤 本発明の表面処理剤の成分Aとして用いられる水溶性高
分子は表面強度付与等の目的で使用するものである。成
分Aとしては、例えば、澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変
性澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉
(ヒドロキシエチル化澱粉など)、カチオン化澱粉など
の澱粉類、ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニ
ルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カル
ボキシル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポ
リビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコー
ル、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリ
ビニルアルコール類、ポリアクリルアミド、カチオン性
ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、
両性ポリアクリルアミドなどのポリアクリルアミド類、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロースなどのセルロース類などが挙げ
られる。これらは、単独、もしくは2種類以上混合して
用いられる。
れる水溶性高分子は、表面強度向上(言い換えれば、紙
粉抑制)の点では、主体的な役割を果たす。しかし、一
方で、水溶性高分子は、新聞用紙固有の問題であるネッ
パリ問題(新聞用紙が大量印刷された際、表面処理剤が
ブランケットに転移、蓄積して引き起こされるトラブ
ル)の原因ともなる。表面強度向上効果、ネッパリ問題
とのバランスを考えれば、成分Aとしては、前述の例の
中でも、澱粉類を好ましく使用でき、その中でも、酸化
澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉が、最も好まし
い。
れるものは、スチレン系モノマーとアニオン性モノマー
との共重合体から成るスチレン系サイズ剤である。スチ
レン系サイズ剤としては、スチレン系モノマー(例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、
シアノスチレンなど)とアニオン性モノマー(例えば、
アクリル酸系モノマー(例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2-エチルアクリル
酸、3-tert-ブチルアクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸iso-ブチル、アクリル酸オ
クテニルなど)、マレイン酸系モノマー(例えば、マレ
イン酸、メチルマレイン酸、フェニルマレイン酸、クロ
ロマレイン酸、フマール酸、イタコン酸、ムコン酸、マ
レイン酸メチル、マレイン酸tert-ブチル、マレイン酸
ジエチルなど))の共重合体などが挙げられる。例え
ば、スチレン/アクリル酸共重合体、スチレン/(メ
タ)アクリル酸共重合体(なお、(メタ)アクリル酸
は、「アクリル酸及び/またはメタクリル酸」を意味す
る。)、スチレン/(メタ)アクリル酸/(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合
体、スチレン/マレイン酸半エステル共重合体、スチレ
ン/マレイン酸エステル共重合体などが該当する。この
共重合体は、ナトリウム塩、カリウム塩、あるいはアン
モニウム塩の型で使用してもよい。この共重合体は、単
独、もしくは2種類以上混合して用いられる。
ーとアニオン性モノマーの比率は、80:20〜20:80の範
囲が望ましい。なお、スチレン系モノマー、アニオン性
モノマーは、各々、少なくとも1種類以上用いればよ
い。また、この共重合体では、本発明に支障のない範囲
で、上述のスチレン系モノマー及び/またはアニオン性
モノマーと重合可能なモノマーと少量共重合させてもよ
い。
ば、水溶液重合法、溶媒重合法、逆相乳化重合法、沈殿
重合法、懸濁重合法などの方法を挙げることができる。
平均分子量であればよく、さらに望ましくは0.1万〜10
万の範囲が望ましい。分子量が0.1万より小さい場合、
この共重合体は、十分な被膜形成を行えないため、表面
強度向上効果の点で好ましくない。他方、分子量が100
万より大きい場合、塗工液の高粘度などに由来する操業
上の問題を生じる恐れがある。
れるものは、オレフィン系モノマーとアニオン性モノマ
ーの共重合体から成るオレフィン系サイズ剤である。オ
レフィン系サイズ剤としては、オレフィン系モノマー
(例えば、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、イソ
ブチレン、オクテン、デセンなど)とアニオン性モノマ
ー(例えば、アクリル酸系モノマー(例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2-エ
チルアクリル酸、3-tert-ブチルアクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸iso-ブチル、
アクリル酸オクテニルなど)、マレイン酸系モノマー
(例えば、マレイン酸、メチルマレイン酸、フェニルマ
レイン酸、クロロマレイン酸、フマール酸、イタコン
酸、ムコン酸、マレイン酸メチル、マレイン酸tert-ブ
チル、マレイン酸ジエチルなど))の共重合体などが挙
げられる。例えば、エチレン/アクリル酸共重合体、イ
ソブチレン/アクリル酸共重合体、n−ブチレン/(メ
タ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、プロピレン/マレイン酸共重合体、エチレン/マレ
イン酸共重合体などが該当する。この共重合体は、ナト
リウム塩、カリウム塩、あるいはアンモニウム塩の型で
使用してもよい。この共重合体は、単独、もしくは2種
類以上混合して用いられる。
マーとアニオン性モノマーの比率は、80:20〜20:80の
範囲が望ましい。なお、オレフィン系モノマー、及びア
ニオン性モノマーは、各々、少なくとも1種類以上用い
ればよい。また、この共重合体では、本発明に支障のな
い範囲で、上述のオレフィン系モノマー及び/またはア
ニオン性モノマーと重合可能なモノマーと少量共重合さ
せてもよい。
ば、水溶液重合法、溶媒重合法、逆相乳化重合法、沈殿
重合法、懸濁重合法などの方法を挙げることができる。
平均分子量であればよく、さらに望ましくは0.1万〜10
万の範囲が望ましい。分子量が0.1万より小さい場合、
この共重合体は、十分な被膜形成を行えないため、表面
強度向上効果の点で好ましくない。他方、分子量が100
万より大きい場合、塗工液の高粘度化などに由来する操
業上の問題を生じる恐れがある。
い範囲で、ネッパリ防止剤、防腐剤、消泡剤、紫外線防
止剤、退色防止剤、蛍光増白剤、粘度安定化剤、滑剤、
防滑剤などの助剤や填料を含有してもよい。
ンドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TM
P)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミ
ケミカルパルプなどのメカニカルパルプ(MP)、クラ
フトパルプ(KP)に代表されるケミカルパルプ(C
P)、これらのパルプを含む古紙を脱墨して得られる脱
墨パルプ(DIP)、及び抄紙工程からの損紙を離解し
て得られる回収パルプなどを、単独、あるいは任意の比
率で混合し、一般に公知公用の抄紙機によって抄紙され
たものである。最近のDIPの高配合化の流れからする
と、DIPの配合率は、50〜100重量%の範囲がより好
ましい。また、原紙の坪量としては、特に限定されるも
のではないが、34〜45g/m2程度である。
に公知公用の製紙用填料、抄紙用薬品を適宜含有しても
よい。例えば、填料としては、ホワイトカーボン、クレ
ー、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、合
成樹脂填料(塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素
ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエ
ン系共重合体系樹脂など)などを添加できる。特に中性
抄紙においては、炭酸カルシウムが有効である。
アミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチ
オン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマ
リン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメ
チルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、
ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリ
ルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性
/歩留まり向上剤、ロジンサイズ剤、エマルジョンサイ
ズ剤、AKD、ASAなどのサイズ剤、硫酸アルミニウ
ム(硫酸バンド)、紫外線防止剤、退色防止剤、消泡剤
などの助剤などを含有してもよい。
オフセット印刷機で印刷できるものである必要があり、
通常の新聞用紙程度の引張り強度、引裂き強度、伸び、
白色度、不透明度などの物性を有するものであればよ
い。
原紙を用いてもよい。本発明では、前述したような内添
に伴う問題を解決する意味もあるので、どちらかと言え
ば、内添サイズを施していない原紙を用いた方が、本発
明の効果をより発揮させることができる。すなわち、本
発明の表面処理剤の外添により、内添サイズを行わなく
ても、内添サイズと同程度、あるいは、それ以上の吸水
抵抗性を付与させることが可能である。例えば、本発明
の表面処理剤は、点滴吸水度法(Japan TAPPINo.33 に
準拠した方法。紙面に水1μlを滴下し、水滴が紙面に
吸収されるまでの時間を測定する方法)で、10秒未満の
新聞用紙において、十分に適用可能である。
の新聞用紙原紙でもよいし、中性、あるいはアルカリ性
抄きの新聞用紙原紙であってもよい。本発明の表面処理
剤は、特に、中性、あるいはアルカリ性抄きの新聞用紙
原紙の場合に、その効果の発揮の程度が大きい。
記の水溶性高分子とサイズ剤を主体に構成される表面処
理剤を20℃以上38℃以下の比較的低温で新聞用紙原紙に
塗布、乾燥することにより得られる。
造される新聞用紙の品質(サイズ性、カラー印刷適性な
ど)に応じて決定されるべきであり、特に限定されるも
のではないが、塗布量(両面あたり)は0.1〜1.5g/m
2程度が適当である。例えば、塗布量が0.1g/m2未
満の場合、サイズ性付与、及び表面強度向上の点で、表
面処理剤の効果が十分に発揮されない。一方、塗布量が
1.5g/m2より高い場合、いわゆるネッパリ問題を引
き起こす可能性が高くなる。なお、本発明の表面処理剤
において使用する水溶性高分子が澱粉類である場合、そ
の表面強度向上効果などから考えると、表面処理剤の塗
布量は0.2〜1.2g/m2程度が適当である。
めの装置(塗工機)は、通常の製紙用塗工装置であれば
特に限定されるものではないが、例えば、2ロールサイ
ズプレスコーター、ブレードメタリングサイズプレスコ
ーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、ゲー
トロールコーター、バーコーター、エアーナイフコータ
ーなどの装置が挙げられる。これらの装置の中でも、ゲ
ートロールコーターに代表される被膜転写型コーターが
望ましく、新聞用紙の場合、これらの装置の中でも、ゲ
ートロールコーター(GRC)が一般的であり、本発明
でも最も好ましく使用される。
通常の新聞用紙抄紙機の抄速程度であればよく、800〜1
800m/分の範囲が適当である。
て、表面処理剤を塗布、乾燥後、オフセット印刷に適し
た紙厚、平滑性を得るために、カレンダー処理をするこ
とが望ましい。カレンダーとしては、通常のハードニッ
プカレンダー、あるいは高温ソフトニップカレンダー
(例えば、紙パルプ技術タイムスVol.43,No.1(2000)p23
などにまとめられている。)が挙げられる。今後の新聞
用紙の軽量化を考えれば、本発明では、ソフトニップカ
レンダーをより好ましく使用される。カラー印刷適性の
点からすると、ソフトニップカレンダー処理と組み合わ
せるのが好ましい。
抵抗性(サイズ性)は、製品に求められる仕様により、
適宜決定されればよく、特に限定されるものではない。
前述の点滴吸水度法で限定すれば、点滴吸水度が10〜10
00秒の範囲であればよく、さらに好ましくは15〜300秒
の範囲である。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、例中、部及び%は、特に断らない限り、それぞれ重
量部及び重量%を示す。
度180ml)、TMP(ろ水度100ml)30部、NBKP
(ろ水度600ml)10部の割合で混合離解し、ろ水度110
mlに調製したパルプスラリーに、填料としてホワイト
カーボンを絶乾パルプ重量当たり1%となるように添加
し、ベルベフォーマー型抄紙機にて酸性抄紙し、無サイ
ズ、カレンダー未処理の坪量42g/m2の新聞用紙原紙
を得た。この新聞用紙原紙の点滴吸水度は6秒であっ
た。
0、日本コーンスターチ(株)製)100部に対して、表
面サイズ剤として、スチレン・アクリル酸系サイズ剤
(商品名:ハイコートG−7015、ハリマ化成(株)
製)20部とオレフィン系サイズ剤(商品名:AK−50
5、星光化学工業(株)製)2部となるように混合し得
られた表面処理剤塗工液を36℃に調整して、前述の新聞
用紙原紙に、ゲートロールコーターで塗工(塗工速度:
1200m/分、両面塗工)し、塗工後、高温ソフトニップ
カレンダー処理(ロール温度110℃、線圧130kN/m)
を行い、オフセット印刷用新聞用紙を得た。
にして表面処理を行ったこと以外は実施例1と同様にし
てオフセット印刷用新聞用紙を得た。
℃にして表面処理を行ったこと以外は実施例1と同様に
してオフセット印刷用新聞用紙を得た。
0、日本コーンスターチ(株)製)100部に、表面サイ
ズ剤としてスチレン系サイズ剤(商品名:AK−54
2、星光化学工業(株)製)20部の溶液を混合し得られ
た表面処理剤塗工液を、温度30℃に調整して、前述の新
聞用紙原紙に、ゲートロールコーターで塗工(塗工速
度:1200m/分、両面塗工)し、塗工後、高温ソフトニ
ップカレンダー処理(ロール温度110℃、線圧130kN/
m)を行い、オフセット印刷用新聞用紙を得た。
℃にして塗工したこと以外は実施例3と同様にしてオフ
セット印刷用新聞用紙を得た。
オフセット印刷用新聞用紙について後述する方法にて点
滴吸水度を測定し、結果を表1に示した。・点滴吸水度
の測定:オフセット印刷用新聞用紙のF面について、Ja
pan TAPPINo.33(吸収性の紙の吸水速度試験方法)に準
じて、滴下水量1μlで測定した。
工液の温度を20〜40℃にして塗工した本発明の実施例の
新聞用紙は、比較例と同等の塗布量でも高い吸水抵抗性
を有し、印刷適性に優れるものであった。
Claims (3)
- 【請求項1】 印刷用紙原紙に、表面サイズ剤を含む表
面処理剤塗工液の温度を20℃以上38℃以下にした表面処
理剤塗工液を塗工、乾燥してなるオフセット印刷用紙の
製造方法。 - 【請求項2】 印刷用紙原紙に、下記に示す成分A、及
び表面サイズ剤として成分B及び/または成分Cを主体
とする表面処理剤塗工液を塗工、乾燥してなる請求項1
記載のオフセット印刷用紙の製造方法。 成分A:水溶性高分子 成分B:スチレン系モノマーとアニオン性モノマーの共
重合体で、スチレン系モノマーが20〜80重量%含まれる
水溶性共重合体から成るスチレン系サイズ剤 成分C:オレフィン系モノマーとアニオン性モノマーの
共重合体で、オレフィン系モノマーが20〜80重量%含ま
れる水溶性共重合体から成るオレフィン系サイズ剤 - 【請求項3】 印刷用紙原紙に、表面サイズ剤を含む表
面処理剤塗工液の温度を20℃以上38℃以下にした表面処
理剤塗工液を塗工、乾燥してなるオフセット印刷用紙。
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JP2002084604A JP3829745B2 (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | オフセット印刷用紙の製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2006169693A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-29 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
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2002
- 2002-03-25 JP JP2002084604A patent/JP3829745B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006169693A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-29 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
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