JP4769384B2 - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー印刷適性に優れたオフセット印刷用新聞用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、新聞用紙の大きな動きとして、オフセット印刷化、カラー印刷面の増加、軽量化、及び古紙パルプ高配合化の動きがある。
【0003】
軽量化は、省エネルギー、省資源の観点に加え、ユーザー側の要求(増頁に伴う宅配負荷アップの防止、新聞製作コスト削減など)もあり、急速に進展している。1990年には、軽量新聞用紙(坪量46g/m2)が主流であったのに対し、1999年には、超軽量新聞用紙(坪量43g/m2)が全体の93%を占めている。
【0004】
軽量化の問題点としては、紙厚の低下の問題が挙げられ、この問題に起因して、不透明度低下の問題、裏抜け悪化の問題、剛度低下の問題などが考えられる。また、古紙パルプは嵩が低下する傾向であるため、古紙高配合化は紙厚にはマイナスに働いている。
【0005】
嵩が高い新聞用紙として、特許3041297号公報に、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、及び多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のアルキレンオキサイド付加物を含有する新聞用紙が開示されている。しかしながら、この方法は紙厚を上げるには効果的であるものの、用紙の摩擦係数が低下し、印刷時に紙流れなどを引き起こし、印刷作業性の点で問題であった。また、当該特許の実施例では、紙厚98〜113μmの新聞用紙が例示されているが、オフセット印刷用新聞用紙では、紙厚は少なくとも85μm未満に抑える必要があり、そのためのカレンダー処理を行う必要がある。しかし、カレンダー処理すると平滑性が高くなるため、さらに摩擦係数低下の問題は顕著となる。
【0006】
また、カラー印刷面の増加は、新聞用紙にカラー印刷適性と言う新たな品質を要求するようになっており、その対応も大きな課題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紙厚が50μm以上85μm未満のオフセット印刷用新聞用紙において、印刷作業性、及びカラー印刷適性に優れたオフセット印刷用新聞用紙、さらにはその製造方法の提供を課題とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、嵩高剤を含有した新聞用紙原紙に、水溶性高分子及び防滑剤を含有した表面処理剤を塗布、乾燥、カレンダー処理することにより、紙厚を50μm以上85μm未満で、動摩擦係数を0.45〜0.62の範囲とすることが可能となること、同時にオフセット印刷用新聞用紙のカラー印刷適性が改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、嵩高剤を含有した新聞用紙原紙に、水溶性高分子及び防滑剤を含有する表面処理剤を塗布、乾燥、カレンダー処理して得られる紙厚が50μm以上85μm未満で、動摩擦係数が0.45〜0.62の範囲にあるオフセット印刷用新聞用紙に関する。
【0010】
本発明で用いられる新聞用紙原紙は、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプなどの機械パルプ、クラフトパルプ(KP)に代表される化学パルプ、これらのパルプを含む古紙を脱墨して得られる脱墨パルプ(DIP)、及び抄紙工程からの損紙を離解して得られる回収パルプなどを、単独、あるいは任意の比率で混合し、さらに後述の嵩高剤を添加して、一般に公知公用の抄紙機によって抄紙されたものである。DIPの配合率は、最近のDIPの高配合化の流れからすると、50〜100%の範囲がより好ましい。
【0011】
本発明で用いられる嵩高剤としては、特開平11-350380号公報、特開平2000-34691号公報記載の多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、あるいはオキシアルキレン基を有する、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、再公表特許WO98/03730号公報記載の高級アルコールのポリオキシアルキレン付加物、特開平11-200283号公報記載の油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン界面活性剤、糖系非イオン界面活性剤、特開平11-200284号公報記載の特定の脂肪酸、及び脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、特開平11-200285号公報記載の特定のノニオン性界面活性剤と特定のアニオン性界面活性剤の組み合わせ、などが挙げられる。販売されている嵩高薬品としては、BASF社のスルゾールVL、Bayer社のバイボリュームPリキッド、花王(株)のKB−08T、KB−08W、KB−110、KB−115、三晶(株)のリアクトペイクといった薬品がある。これらの嵩高薬品は、それぞれ2種以上を併用してもよい。
【0012】
本発明で用いられる嵩高剤は、パルプ配合、内添薬品などの影響により、得られる嵩高効果、及び摩擦係数低下の度合いが異なるために、使用量に対する規定は難しいが、新聞用紙を構成するパルプ絶乾重量あたり、0.1〜5重量%の範囲で、好ましくは0.1〜1重量%添加して、原紙を抄造すればよい。
【0013】
本発明の新聞用紙原紙は、必要に応じて、填料としてホワイトカーボン、クレー、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、合成樹脂填料(塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂など)などを使用できる。また、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性/歩留まり向上剤;ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水物(ASA)、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、紫外線防止剤、退色防止剤などの助剤などを含有してもよい。なお、この新聞用紙原紙の摩擦係数以外の物性は、通常の新聞用紙程度の引張り強度、引裂き強度、伸びなどの物性であればよい。
【0014】
本発明の新聞用紙原紙は、酸性抄の新聞用紙原紙でもよいし、中性抄、あるいはアルカリ性抄の新聞用紙原紙であってもよい。また、新聞用紙原紙の坪量としては、特に限定されるものではないが、33〜45g/m2程度である。
【0015】
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、この新聞用紙原紙に、水溶性高分子及び防滑剤を含有する表面処理剤を、塗布、乾燥、カレンダー処理することにより得られる。
【0016】
本発明で用いられる水溶性高分子としては、例えば、澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉類、ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミドなどのポリアクリルアミド類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース類などが挙げられる。これらは、単独、もしくは2種類以上混合して用いられる。これらの中でも、澱粉類を使用することが好ましく、その中でも、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉が最も望ましい。
【0017】
本発明で用いられる防滑剤としては、コロイダルシリカ、アルミナゾル、水ガラス、合成樹脂粒子(例えば、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチルなど)特開昭52-103510号公報記載のスチレン・(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、特開昭55-107597号公報記載の粗粒径シリカ・コロイダルシリカ・軟質バインダーから成る組成物、特開昭61-296198号公報記載のコロイダルシリカとポリアクリル酸誘導体、またはセルロース誘導体から成る組成物、特開昭62-110997号公報記載のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと微粒子ポリスチレンとポリビニルアルキルエーテルから構成される組成物、特開昭62-133199号公報、特開平11-61688号公報記載の(メタ)アクリル酸エステル/多官能性(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる防滑剤、特開平1-183596号公報記載のシリカ微粉末、アルミニウム化合物、水溶性セルロース誘導体を含有する組成物、特開平2-26997号公報記載のスチレン(誘導体)とN,N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを含有する共重合体を4級化剤とを反応して得られる反応生成物からなる防滑剤、特開平5-263392号公報記載のイネ科穀物の籾殻、特開平6-184991号公報記載のコロイダルシリカ、シランカップリング剤を含有する紙用被覆組成物、特開平7-48800号公報記載のコロイダルシリカとエチレン酢酸ビニルエマルジョンからなる滑り防止剤、特開平7-304999号公報記載のシリカ粒子と水性樹脂エマルジョンを主成分とする防滑剤、特開平7-316469号公報記載のシリカ粒子を含有する防滑剤組成物、特開平7-82692号公報記載のカチオン性水溶性ポリマーを保護コロイドとし、特定の水溶性モノマーを乳化重合して得られる防滑処理剤、特開平9-279500号公報記載の紙用防滑剤、特開平9-291495号公報記載のアクリル酸系の紙用防滑剤、特開平10-204792号公報記載のアニオン性サイズ剤と特定のアクリルアミドポリマーを主要成分とする混合イオンコンプレックスからなる防滑性を有する表面サイズ剤、特開平11-1893号公報記載の防滑性に優れた水性コーティング組成物などが挙げられる。これらは、単独、もしくは2種類以上混合して用いられる。また、パイリングの原因となるため、必ずしも好ましいものでもないが、シリカ粉末、炭酸カルシウム、カオリン、ホワイトカーボン、エンジニアードカオリン、酸化チタンなどの填料も使用可能である。
【0018】
本発明の表面処理剤は、本発明に影響のない範囲で、防腐剤、消泡剤、ネッパリ防止剤、紫外線防止剤、退色防止剤、蛍光増白剤、粘度安定化剤などの助剤や表面サイズ剤を含有してもよい。
【0019】
本発明の表面処理剤の水溶性高分子と防滑剤の配合比(重量比)は、製造されるオフセット印刷用新聞用紙に求められる品質によって決定すればよく、必ずしも限定できるものではない。しかしながら、あえて配合比を限定するとすれば、水溶性高分子:防滑剤=100:0.1〜20の範囲が適当である。
【0020】
本発明の表面処理剤の塗布量(言い換えれば、水溶性高分子及び防滑剤の固形分量の合計)は、これも製造されるオフセット印刷用新聞用紙の品質に応じて決定されるべきであり、特に限定されるものではないが、両面当たりで0.1〜1.5g/m2程度が適当である。塗布量が0.1g/m2未満の場合、表面強度向上、あるいは摩擦係数改善の点で、表面処理剤の効果が十分に発揮されない。一方、塗布量が1.5g/m2より高い場合、いわゆるネッパリ問題を引き起こす可能性が高くなる。なお、本発明の表面処理剤において、水溶性高分子が澱粉類である場合、その表面強度向上効果などから考えると、表面処理剤の塗布量は0.3〜1.2g/m2程度が適当である。
【0021】
本発明の表面処理剤を塗工するための装置(塗工機)は、通常の製紙用塗工装置であれば特に限定されるものではないが、例えば、2ロールサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、エアーナイフコーターなどの装置が挙げられる。これらの装置の中でも、ゲートロールコーターに代表される被膜転写型コーターが望ましく、新聞用紙の場合、これらの装置の中でも、ゲートロールコーターが一般的であり、本発明でも最も好ましく使用される。
【0022】
新聞用紙の製造においては表面処理剤の塗工はオンマシーンの塗工機で行われるのが一般的であるため、塗工速度は、通常の新聞用紙抄紙機の抄紙速度程度であればよく、800〜1800m/分の範囲である。
【0023】
本発明のオフセット印刷用新聞用紙は、表面処理剤を塗布、乾燥後、オフセット印刷に適した紙厚、平滑性を得るために、カレンダー処理をして得られる。カレンダーとしては、通常のハードニップカレンダー、あるいはソフトニップカレンダー(例えば、紙パルプ技術タイムスVol.43,No.1(2000)p23などにまとめられている。)が挙げられる。今後の新聞用紙の軽量化を考えれば、本発明のオフセット印刷用新聞用紙では、ソフトニップカレンダーをより好ましく使用される。ソフトニップカレンダー処理の条件としては、求められる新聞用紙の品質(紙厚、平滑性など)に応じて、温度30〜150℃、線圧20〜150kN/mの範囲で使用すればよい。カラー印刷適性の点からすると、本発明の表面処理剤は、ソフトニップカレンダー処理と組み合わせるとよい。
【0024】
本発明のオフセット印刷用新聞用紙の紙厚は、50μm以上85μm未満の範囲にある必要がある。紙厚が50μm未満の場合、強度が低下し輪転機上で断紙等を引き起こしたり、裏抜け等の品質が低下する。紙厚が85μm以上になるとこわさが高くなり、輪転機の折り部での作業性が悪化する。
【0025】
本発明のオフセット印刷用新聞用紙の動摩擦係数は、0.45〜0.62の範囲にある必要がある。動摩擦係数が0.45未満の場合、紙流れの問題、印刷テンション低下の問題が起きる恐れがある。他方、動摩擦係数が0.62より高い場合、用紙の走行性悪化の問題などが懸念される。
【0026】
本発明のオフセット印刷用新聞用紙のカラー印刷適性は、カラー印刷適性に関する適当な評価法がないこともあり、特に限定することもできないが、実際のカラー印刷機で印刷した際の印面が良好であればよい。
【0027】
【作用】
嵩高剤を含有した新聞用紙原紙に、水溶性高分子と防滑剤を含有する表面処理剤を塗布、乾燥、カレンダー処理することにより、カラー印刷適性に優れたオフセット印刷用新聞用紙を得ることができる。
【0028】
カラー印刷適性が良好になる明確な理由は、未だ不明であるが、嵩高剤により、紙質中に適度な空隙構造が形成され、さらに防滑剤により、適度な粒径の粒子が紙表層に付与されるために、インキの着肉性に有利な紙層構造が形成されるためではないかと考えられる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を、実施例にて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中、部及び%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を示す。嵩高剤の添加率は、抄紙の際に添加した対絶乾パルプ当たりの比率を表わす。従って、新聞用紙中に存在する成分Aの比率ではない。
【0030】
本発明で使用される嵩高剤、水溶性高分子、防滑剤については、以下のようなものを入手した。
<嵩高剤>
A−1:ペンタエリスリトールモノステアレート(特許3041297号公報実施例記載物)
A−2:ステアリン酸モノグリセライド(特許3041297号公報実施例記載物)
A−3:サッカロースモノオレート(特許3041297号公報実施例記載物)
A−4:商品名 KB−08W(花王(株)製)
A−5:商品名 KB−115(花王(株)製)
<水溶性高分子>
B−1:酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ(株)製)
B−2:ヒドロキシエチル化澱粉(商品名:PG−280、ペンフォード社製)
<防滑剤>
C−1:スチレン系防滑剤(商品名:BT−1、荒川化学工業(株)製)
C−2:シリカ系防滑剤(商品名:NS−603、ソマール(株)製)
C−3:アクリル系防滑剤(商品名:ハマコートG−280、ミサワセラミックス(株)製)
C−4:炭酸カルシウム系防滑剤(商品名:ツネックスE、白石工業(株)製)
【0031】
[実施例1〜4]
DIP(ろ水度180ml)60部、TMP(ろ水度100ml)30部、NBKP(ろ水度600ml)10部の割合で混合離解して調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当たりカチオン化澱粉(商品名:CATO−302、日本NSC(株)製)を0.5%、ロジン系サイズ剤(商品名:N−773、荒川化学工業(株)製)を0.2%、及び嵩高剤を表1に示した添加率で添加し、硫酸バンドで抄紙pHを4.5に調製後、実験用配向性抄紙機で抄紙し、新聞用紙原紙を得た。この新聞用紙原紙のフェルト面に、メイヤーバーを用いて、表1に示す水溶性高分子、及び防滑剤から成る表面処理剤を塗布、乾燥した。次いで、紙厚が50μm以上85μm未満となるように、スーパーカレンダー処理を行い、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。
【0032】
得られたオフセット印刷用新聞用紙について、下記の紙質を評価し、結果を表1に示した。
・坪量:ISO536−1976に準拠した。
・紙厚:ISO534−1988(JIS P8118)に準拠した。
・動摩擦係数:JIS P 8147に準拠した。
【0033】
[比較例1、3〜5]
実施例1で抄紙した新聞用紙原紙のフェルト面に、メイヤーバーを用いて防滑剤を含まない表1に示す表面処理剤を塗布した以外は、実施例1〜4と同様に、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について前述の紙質を評価し、結果を表1に示した。
【0034】
[比較例2]
実験用配向性抄紙機で、抄紙する際、ホワイトカーボンを対絶乾パルプ当たり3%添加した以外は、比較例1と同様にして、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について前述の紙質を評価し、結果を表1に示した。
【0035】
[比較例6]
実験用配向性抄紙機で、抄紙する際、嵩高剤を添加しない以外は、比較例1と同様にして、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について前述の紙質を評価し、結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
表1の実施例1〜4に示されるように、嵩高剤を含有する新聞用紙原紙に水溶性高分子と防滑剤を含有する表面処理剤を塗布、乾燥、さらにカレンダー処理することによりオフセット印刷用新聞用紙として好適な紙厚が50μm以上85μm未満で、動摩擦係数が0.45〜0.62の品質が得られた。これに対して、嵩高剤を含有する新聞用紙原紙に水溶性高分子のみをを含有する表面処理剤を塗布した比較例1〜5では摩擦係数が0.45未満で、オフセット印刷用新聞用紙として不適当である。
【0037】
[実施例5〜8]
DIP(ろ水度180ml)50部、TMP(ろ水度100ml)35部、NBKP(600ml)10部、GP(ろ水度80ml)5部の割合で混合離解して調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当たりカチオン化澱粉(商品名:CATO−302、日本NSC(株)製)を1.0%、アルキルケテンダイマー(商品名:AS263、日本PMC(株)製)0.06%、硫酸バンド1.5%、填料として炭酸カルシウムを2.0%、及び嵩高剤としてA−5を表2に示した添加率で添加し、抄速1050m/分でベルべフォーマー型抄紙機で抄紙し、オンマシーンで、表2に示した水溶性高分子、防滑剤を含有する表面処理剤をゲートロール塗工し、高温ソフトニップカレンダー処理(ロール温度110℃、線圧130kN/m)により、紙厚を50μm以上85μm未満、及びオフセット印刷に適した平滑度とし、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。
【0038】
実施例5〜8のオフセット印刷用新聞用紙について、前述の項目、さらに以下に示すカラー印刷適性について評価を行い、結果を表2に示した。
・カラー印刷適性の評価:オフセット輪転機(東芝オフセット輪転機:OA-4B2T-600)を使用し、カラー4色印刷(藍、赤、黄、墨の色順)を行い、4色目の墨単色部、及び4色重ね合わせた重色部の濃度評価、及び濃度ムラについて、目視評価を行った。
◎:4色目墨の印面濃度が非常に高く、濃度ムラもない。また、重色部で、非常に均一な画像が得られている。
○:4色目墨の印面濃度が高く、濃度ムラもほとんどない。また、重色部で、均一な画像が得られている。
△:4色目墨の印面濃度がやや低く、濃度ムラも認められる。また、重色部で、不均一であり、鮮明さがやや悪い画像が得られている。
×:4色目墨の印面濃度が低く、濃度ムラも明確に認められる。また、重色部で、不均一であり、鮮明さに欠けた画像が得られている
【0039】
[実施例9]
実施例5において、カレンダー処理をハードニップカレンダー処理(5段4ニップ、ロール温度60℃、線圧35kN/m)とした以外は、実施例5と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について実施例5〜8と同様の項目の紙質を評価し、結果を表2に示した。
【0040】
[比較例7〜9]
ゲートロール塗工する際、表2に示すように防滑剤を含有していない表面処理剤で塗工した以外、実施例5〜8と同様にして、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について実施例5〜8と同様の項目の紙質を評価し、結果を表2に示した。
【0041】
[比較例10]
嵩高剤を添加しなかった以外、比較例7と同様にして、オフセット印刷用新聞用紙を製造した。得られたオフセット印刷用新聞用紙について実施例5〜8と同様の項目の紙質を評価し、結果を表2に示した。
【0042】
【表2】
表2の実施例5〜9に示されるように、嵩高剤を含有する新聞用紙原紙に水溶性高分子と防滑剤を含有する表面処理剤を塗布、乾燥、さらにカレンダー処理することによりオフセット印刷用新聞用紙として好適な紙厚が50μm以上85μm未満で、動摩擦係数が0.45〜0.62の品質が得られ、カラー印刷適性も優れていた。これに対して、嵩高剤を含有する新聞用紙原紙に水溶性高分子のみを含有する表面処理剤を塗布した比較例7〜9では摩擦係数が0.45未満で、オフセット印刷用新聞用紙として不適当であり、カラー印刷適性もやや劣っていた。嵩高剤を含有しない新聞用紙原紙に水溶性高分子のみを含有する表面処理剤を塗布した比較例10(通常のオフセット印刷用新聞用紙)はカラー印刷適性が劣っていた。
Claims (1)
- 嵩高剤を含有した坪量33〜45g/m 2 の新聞用紙原紙に、澱粉及び/または澱粉誘導体である水溶性高分子及びスチレン系、アクリル系、または炭酸カルシウム系から選ばれる少なくとも1種の防滑剤を重量比で水溶性高分子:防滑剤=100:0.3〜15となるように含有する表面処理剤を塗布、乾燥、温度110〜150℃の高温ソフトニップカレンダー処理して得られる紙厚が50μm以上85μm未満で、動摩擦係数が0.45〜0.62の範囲にあるオフセット印刷用新聞用紙。
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