JP2006057230A - オフセット印刷用塗工紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 原紙上に、顔料及び接着剤を含有する塗工層を有するオフセット印刷用塗工紙において、顔料としてアスペクト比が20以下の硫酸カルシウムを顔料100重量あたり10重量部以上含有し、原紙中に、無定型シリケート、あるいはパルプの繊維間結合を阻害する有機化合物を含有することを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。
【選択図】なし
Description
また、近年、雑誌及び書籍は重厚なのもから軽い物が好まれる様になってきた。これに伴い、紙にも軽量化が求められてきている。また環境保護気運の高まりに伴い、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用する上でも紙の軽量化は避けて通れない問題であり、オフセット印刷用塗工紙の分野においても、軽量化の傾向にある。
従来のオフセット印刷用塗工紙に軽量化を試みた場合、原紙坪量を相対的に低くする必要があり、それに伴い塗工量も減少させざるを得なくなるため、従来の技術に基づきオフセット印刷用塗工紙を生産した場合、印刷光沢度も低下するといった問題がある。
本発明において用いる接着剤は、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパクなどのタンパク質類、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などのから、1種以上を適宜選択して使用することができる。これらの接着剤は、顔料100重量部に対して、5〜35重量部の範囲で使用される事が好ましく、より好ましくは7〜25重量部である。35重量部を超える場合は、塗料の粘度が高くなり、配管やスクリーンを通過しづらくなるといった操業性の問題が生じる等のデメリットが生じ好ましくない。また、5重量部未満の場合は、十分な表面強度がえられず好ましくない。
(評価方法)
(1)アスペクト比:電子顕微鏡(JSM−840M:日本電子製)を用いて硫酸カルシウムの100個の粒子について長径、短径を測定し、長径、短径からアスペクト比(=長径/短径)の平均を求めた。
(2)B型粘度:調製した顔料スラリーの粘度を、30℃で、B型粘度計(TV−10:東機産業製)の回転数60rpmにて測定した。
(3)密度:JIS P 8118に基づいて測定した。
(4)白色度:JIS P 8148に基づいて測定した。
(5)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測定した。
(6)印刷光沢度:ローランド平判印刷機(4色)にて、平判印刷用インキ(東洋インキ製 ハイユニティM)を用いて印刷速度8000枚/分で印刷し、得られた印刷物(4色ベタ印刷部)の表面をJIS P 8142に基づいて測定した。
(7)印刷面感:ローランド平判印刷機(4色)にて、平判印刷用インキ(東洋インキ製 ハイユニティM)を用いて印刷速度8000枚/分で印刷し、得られた印刷物(4色50%ハーフトーン印刷部)の表面を目視にて評価した。◎:極めて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る
(8)塗工適性:ブレード塗工時のストラクタイト、ストリーク、スクラッチの発生状況を目視で評価した。◎:全く発生しない、○:殆ど発生しない、△:少し発生する、×:発生する
[実施例1]
1級クレー(IMERYS社製Capim DG)100部に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダを添加して(対無機顔料 0.2部)セリエミキサーで分散し、固形分濃度63%の1級クレースラリーを調整した。固形分濃度65重量%の硫酸カルシウム(KEMIRA社製 CoCoat、顔料粒子のアスペクト比 6、平均粒子径 0.843.4μm)顔料スラリー(B型粘度 450mPa・s、無機顔料40部相当)に、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度20℃、ゲル含量85%)12部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)8部を加えた後、事前に分散しておいた1級クレースラリー(無機顔料60部相当)を添加し、さらに水を加えて固形分濃度58%の塗工液を得た。
[実施例2]
実施例1において、塗工原紙として、填料として含水珪酸アルミニウムソーダの代わりに軽質炭酸カルシウムを原紙重量当たり7%含有し、製紙用パルプとして機械パルプを30%、化学パルプを70%を用い、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物である多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物(花王製 KB−110)をパルプ重量に対して0.3%含有する坪量42g/m2、密度0.55g/cm3の中質紙を用いた以外は、実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[実施例3]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、硫酸カルシウム60部、1級クレー40部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[実施例4]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、硫酸カルシウム60部、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製TP−123CS)顔料スラリー(無機顔料40部に相当)に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[実施例5]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、硫酸カルシウム60部、重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90)顔料スラリー(無機顔料40部に相当)に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[実施例6]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、硫酸カルシウム100部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[実施例7]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、硫酸カルシウム20部、1級クレー60部、重質炭酸カルシウム20部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[比較例1]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、1級クレー100部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[比較例2]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、1級クレー60部、重質炭酸カルシウム40部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[比較例3]
実施例1において、塗工顔料として硫酸カルシウム40部、1級クレー60部からなる無機顔料の代わりに、重質炭酸カルシウム100部に変更した以外は実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
[比較例4]
実施例1において、塗工原紙として、填料として含水珪酸アルミニウムソーダの代わりに軽質炭酸カルシウムを原紙重量当たり7%含有し、製紙用パルプとして機械パルプを30%、化学パルプを70%を用いた坪量42g/m2、密度0.80g/cm3の中質紙を用いた以外は、実施例1と同様の方法でオフセット印刷用塗工紙を得た。
Claims (5)
- 原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けてなるオフセット印刷用塗工紙において、原紙に無定型シリケートを含有し、顔料100重量部当たりアスペクト比20以下の硫酸カルシウムを10重量部以上含む塗工層を有することを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。
- 原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けてなるオフセット印刷用塗工紙において、原紙にパルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有し、顔料100重量部当たりアスペクト比20以下の硫酸カルシウムを10重量部以上含む塗工層を有することを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。
- 原紙の密度が0.3g/cm3以上0.7g/cm3以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のオフセット印刷用塗工紙。
- 原紙上に、顔料及び接着剤を含有する塗工層を有するオフセット印刷用塗工紙において、顔料として、アスペクト比が20以下の硫酸カルシウムを顔料100重量部当たり30重量部以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオフセット印刷用塗工紙。
- 前記硫酸カルシウムにおいて、固形分濃度65%のスラリーに調製した時に、B型粘度で200〜2000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオフセット印刷用塗工紙。
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