JP4927474B2 - 表面サイズ剤、表面サイジング方法及び紙 - Google Patents

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Description

本発明は、紙の表面サイズ剤、表面サイジング方法及び紙に関し、更に詳しくは、オフセットインキで印刷される紙、特にオフセット用新聞印刷用紙のオフセット印刷適性を向上させることができるとともに印刷時のネッパリ、塗工時の発泡を低減することのできる表面サイズ剤、表面サイジング方法及びオフセット印刷適性を向上させることができるとともに印刷時のネッパリが改善された紙に関する。
近年の新聞印刷用紙は、軽量化、脱墨パルプの高配合化が求められており、また印刷においてもオフセット化、印刷の高速化、カラー化が急速に進んでおり、印刷適性に対する要求がますます厳しくなっている。また、従来の印刷インキは石油系の溶剤中に芳香族成分が含まれることから、製造や使用の過程でこれらの成分が揮発して、環境や人体への影響が懸念されるなど環境上の理由から最近では急速にエコインキへの置換が進んで来ている。尚、エコインキとは、芳香族炭化水素等の芳香族成分の含有量が1%以下であって環境に与える負荷の少ない溶剤のみを用いる印刷インキのことを指し、動植物系溶剤を用いた例えば大豆油インキ、アロマティック・フリー溶剤を用いたアロマティック・フリーインキなどをいう。
さらに、オフセット用新聞印刷用紙は操業上の問題から内添サイズ剤を低減もしくは使用しない傾向にあり、このようなサイズ度の低い原紙に対して高い印刷適性向上効果を有する表面サイズ剤が求められている。
上記の表面サイズ剤として、従来、オフセット用新聞印刷用紙では、スチレン−マレイン酸系共重合体のアルカリ金属塩の水溶液、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体のアルカリ金属塩の水溶液、α−オレフィン−マレイン酸系共重合体等のアルカリ金属塩の水溶液等の溶液型表面サイズ剤が用いられている。しかし、これらの溶液型表面サイズ剤を塗工している紙は、サイズ性能は比較的良好であるが、オフセットインキに対する印刷適性が十分とはいえない。特に、植物油もしくは水素化鉱物油など、石油系でない溶剤を含有するエコインキで新聞印刷用紙に印刷をした場合、上記の溶液型表面サイズ剤を塗工した新聞印刷用紙は、印刷適性が十分とはいえなかった。
オフセット用新聞印刷用紙に関する印刷適性を向上させるべく、エコインキ用印刷適性向上剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)が、従来の方法よりも印刷適性は向上するものの、印刷適性への要求が年々厳しくなっており、印刷適性は十分とはいえなくなっている。
特開2003−306887号公報
また、塗工時の発泡を減らす技術としてカチオン性エマルション型表面サイズ剤を使用すること(例えば、特許文献2参照)が提案されているが、発泡がかなり減少するものの、更なる塗工速度の高速化により表面サイジング液全体の発泡をより減少させることが求められており、十分とはいえなくなっている。
特開2001−262495号公報
さらに、表面サイズ剤のサイズ効果向上に関して、水への溶解度が10%以下である有機溶剤中で重合反応を行うこと(特許文献3参照)が提案されているが、カチオンモノマー使用量が多いため、特に新聞用紙のような塗工速度が高速である抄物に対しては、更なるサイズ効果向上を求められており、十分とはいえなくなっている。
特開2005−248338号公報
現在、オフセット印刷紙の中で特に新聞印刷用紙は、酸性紙と中性紙があるが、今後中性紙の比率が高まると予想される。しかし、これらの中性用紙に対しては、上記溶液表面サイズ剤はサイズ度の発現が十分でなく、多色刷りにおける色ずれ防止のために表面サイズ剤の使用量を増やす必要があり、結果として印刷適性の更なる悪化をもたらすことがある。
以上のように、塗工時の発泡が少なく、オフセット印刷用紙のオフセット印刷適性を向上させることができ、しかも塗工後のオフセット印刷用紙のネッパリを防止できる表面サイズ剤の開発が望まれていた。また、オフセット印刷適性に優れ、ネッパリの問題がないオフセット印刷用紙、特にオフセット用新聞印刷用紙の開発が望まれていた。
本発明が解決しようとする課題は、オフセットインキで印刷される紙、特にオフセット用新聞印刷用紙のオフセット印刷適性を向上させることができるとともにネッパリを防止し、発泡が少ない表面サイズ剤の提供と、表面サイズ剤を含有する表面処理剤を塗工することによって得られるオフセット印刷適性に優れ、ネッパリの問題がないオフセット印刷用紙、特にオフセット用新聞印刷用紙の提供にある。
前記課題を解決するための手段として、
(1) ポリアルキレンポリアミン、アルキレンジアミン、アルキルアミン、炭素環式アミノ化合物、複素環式アミン類、アミノアルコール類からなる群より選択されるアミン類[C]の存在下で、疎水性モノマー[A]と3級アミノ基を有するモノマー[B]を重合後、4級化剤を反応させることにより製造することを特徴とする表面サイズ剤、
(2) アミン類[C]の使用量が、疎水性モノマー[A]と3級のアミノ基を有するモノマー[B]の総使用量に対して、0.1〜5重量%であることを特徴とする(1)に記載の表面サイズ剤
(3) 前記(1)又は(2)の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を原紙に塗工することを特徴とする表面サイジング方法、
(4) 前記(3)の表面サイジング方法によって得られる紙、
(5) オフセット用印刷用紙である前記(4)の紙、
(6) 中性紙である前記(4)又は(5)の紙、
(7) 新聞用紙である前記(4)〜(6)の紙
を提供するものである。
本発明の表面サイズ剤は低発泡性で、優れた塗工適性を有し、その表面サイズ剤を塗工することにより、オフセットインキ、特にその中でもエコインキに対して優れた印刷適性とネッパリトラブルの少ない紙を提供できる。
本発明の表面サイズ剤は、アミン類[C]の存在下で、疎水性モノマー[A]と3級アミノ基を有するモノマー[B]を重合後、4級化剤を反応させることで得られる。アミン類[C]は疎水性モノマー[A]と3級アミノ基を有するモノマー[B]を重合するに際に存在していればよく、具体的には、重合反応開始時、重合反応途中、重合反応終了直前に存在していればよい。
本発明の表面サイズ剤の疎水性モノマー[A]としては、具体的には次のものが挙げられる。スチレン類、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼン、アルキル(メタ)アクリレート類、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート、マレイン酸及びフマル酸等のジアルキルジエステル類、ビニルエステル類、例えば炭素数5〜10のターシャリーカルボン酸ビニル及びプロピオン酸ビニル、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、並びにメチルビニルエーテルが挙げられる。これら各種の疎水性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を併用することもできる。
その中でもスチレン類とアルキル(メタ)アクリレート類の何れかを単独で、又はこれらを併用することが好ましく、特にはスチレンとアルキル(メタ)アクリレート類を併用することがサイズ性能、発泡性、ネッパリ及び印刷適性の点から好ましい。
本発明の3級アミノ基を有するモノマー[B]としては、3級アミノ基を有するビニル化合物であり、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等を挙げることができ、これらの一種又は二種以上を混合して使用できる。その中でも、(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミドがサイズ性能、発泡性、ネッパリ及び印刷適性の性能面で良好である。
また本発明の効果を損なわない範囲内で以下のモノマーが使用できる。例えば(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、並びに2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のノニオン性モノマーやアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのアニオン性モノマーが挙げられる。本発明においては、必要に応じて上記モノマーの一種のみを用いても良いし、その二種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のアミン類[C]としては、ポリアルキレンポリアミン、アルキレンジアミン、アルキルアミン、炭素環式アミノ化合物、複素環式アミン類、アミノアルコール類等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミンとして、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミン等のポリアルキレンポリアミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、並びに4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げられる。これらの化合物の中でも、ポリアルキレンポリアミンが好ましく、中でもジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミンが入手し易く、安価である。これらのポリアルキレンポリアミンは一種類のみを用いても良いし、二種類以上を組み合わせて用いても良い。
アルキレンジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等を挙げることができる。これらの化合物の中でも、炭素数が1〜10個であるアルキレンジアミン、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、及びオクタメチレンジアミンが好ましい。
なお、前記アルキレンジアミンにおいては、アルキレン基の両末端に結合する2個のアミノ基は、1級アミノ基及び2級アミノ基よりなる群から選択される少なくとも一種であり、2個のアミノ基は同一であっても相違していてもよい。アルキレンジアミンにおけるアミノ基が2級アミノ基であるときには、その窒素原子に置換する置換基は、アルキル基、アリル基、及びアリール基の何れであっても良い。本発明においては、両末端に結合する両アミノ基は共に1級アミノ基であることが望ましい。
前記アルキレンジアミンは、一種類のみを用いても良いし、二種類以上を組み合わせて用いても良い。
前記アルキルアミンとしては、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ノルマルプロピルアミン、イソプロピルアミン、モノノルマルブチルアミン、ジノルマルブチルアミン、トリノルマルブチルアミン、セカンダリーブチルアミン、ターシャリーブチルアミン、ジイソブチルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン等が挙げられる。
前記炭素環式アミノ化合物としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−ジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−シクロヘキシル、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、1,3−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−シクロヘキシル−1、3−プロピレンジアミン、2,5−(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オクタヒドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン、2,2’−ビス−(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−オキシビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−スルホンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン等の脂環式アミノ化合物、並びにアニリン、ベンジルアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、オルトフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、ナフタレンジアミン、トルイジン、ナフチルアミン、m−アミノフェノール、トリレンジアミン、メトキシアニリン、4−アミノピリジン、m−キシリレンジアミン、N−メチルベンジルアミン、p−アミノベンジルメチルアミン等の芳香族アミノ化合物を挙げることができる。
これらの炭素環式アミノ化合物は一種を単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用しても良い。前記各種の炭素環式アミノ化合物の中でも、特に、シクロヘキシルアミン、1,3−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−シクロヘキシル−1,3−プロピレンジアミン、2,5−(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、オクタヒドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、m−キシリレンジアミンが好ましい。
複素環式アミン類としては、例えばピペリジン、2−、3−又は4−メチルピペリジン及び2,4−、2,6−又は3,5−ジメチルピペリジンを始めとする複素環式モノアミン類、ピペラジン、ホモピペラジン、N−アルキルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、N−アシルピペラジン及びN−フェニルピペラジンを始めとする複素環式ジアミン類、N−アミノアルキルピペリジン、N−アミノアルキルピペラジン、N−アミノアルキルモルホリン、N−アミノプロピル−2−又は4−メチルピペラジン及び1,4−ビスアミノプロピルピペラジンを始めとするところの、アミノアルキル基が結合した複素環式アミンを挙げることができる。
これらの複素環式アミンの中でも、ピペリジン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジンが工業的な面で有利である。また、これらの複素環式アミンは、一種だけを適宜に選択して使用しても良く、また二種以上を適宜に選択して組み合わせて使用しても良い。
アミノアルコール類としては、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−(2アミノエチル)エタノールアミン、N、N−ジメチルジエタノールアミン、N、N−ジエチルジエタノールアミン、N、N−ジブチルエタノールアミン、3-アミノ-1-プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等を挙げることができる。
これらアミノアルコールの中でも、N−(2アミノエチル)エタノールアミン、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンが好ましい。また、これらのアミノアルコールは、一種だけを適宜に選択して使用しても良く、また二種以上を適宜に選択して組み合わせて使用しても良い。
前記表面サイズ剤において、アミン類[C]の使用量は、疎水性モノマー[A] と3級アミノ基を有するモノマー[B]の総使用量に対して、好ましくは0.1〜5重量%であり、さらに好ましくは0.5〜3重量%である。
上記3級アミノ基を含有するモノマー[B]を疎水性モノマー[A]と重合した後に用いる4級化剤としては、塩化メチル、塩化エチル、塩化ベンジル、エピクロロヒドリン、アルキレンオキシド、スチレンオキシド及びグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド等のエポキシ化合物や有機ハロゲン化物、ジメチル硫酸、並びにジエチル硫酸を挙げることができる。その中で、エピクロロヒドリン、アルキレンオキシド、スチレンオキシドが性能面で良好である。
4級化剤の使用量は、通常、3級アミノ基を含有するモノマー[B]に対して、10〜100mol%であり、かつ、アミン類[C]と3級アミノ基を含有するモノマー[B]に4級化剤が反応できる量である。
本発明の表面サイズ剤は、重合の際に溶媒を使用する場合、水あるいはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の水性有機溶剤あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の油性有機溶剤を使用しても差し支えない。反応は、例えば、ラジカル重合触媒を使用して60〜130℃で1〜10時間行うことができる。また、重合終了後に必要に応じて、有機溶剤を留去することもできる。
ラジカル重合触媒としては、特に限定するものではないが、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオネート)等の油溶性アゾ系触媒、ベンジルパーオキシド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート等の油溶性有機過酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素等の水溶性過酸化物、これらの過硫酸塩及び過酸化物と還元剤の組合せによるレドックス系重合触媒、2 2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等の水溶性アゾ系触媒、ターシャリーブチルハイドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物系触媒を挙げることができる。
また必要に応じて、ノルマルドデシルメルカプタン、ターシャリードデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、四塩化炭素等の油溶性連鎖移動剤、チオグリコール酸、メルカプトエタノール等の水溶性連鎖移動剤等、公知の連鎖移動剤を適宜併用してもよい。
本発明の表面サイズ剤は、バインダーである水溶性高分子物質が含有されていても良い。水溶性高分子物質としては、例えば、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉(例えば、ヒドロキシエチル化澱粉など)、カチオン化澱粉などの各種変性澱粉類、ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。これらは、単独、または2種類以上混合してもよい。
本発明の表面サイジング方法は前記のようにして得られた表面サイズ剤を含有する表面処理剤液を原紙に塗工することにより行われる。
表面処理剤は本発明の表面サイズ剤以外に、澱粉類、例えば酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カチオン化澱粉、両性澱粉、セルロース類、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、及びアルギン酸ソーダ等の水溶性高分子と混合することにより調製することができる。また、前記表面処理剤には、他の表面サイズ剤、防滑剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、粘度調整剤、染料、顔料、アルカリ物質等の添加物を更に含有させてもよい。この中でもアルカリ物質を使用することで、エコインキの印刷適性が向上するので、好ましい。
本発明の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を塗工する際の、表面処理剤液中の表面サイズ剤の濃度は、通常、0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜2重量%である。0.05重量%未満ではサイズ効果が不十分である場合があり、2重量%を超えて使用してもサイズ効果の向上は小さい。
また、通常、前記のようにして原紙に塗工される表面サイズ剤の量は、固形分で0.005〜0.3g/m、好ましくは0.01〜0.2g/mである。前記範囲内であると、特に良くサイズ効果が発揮される。
本発明の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を原紙表面に塗布する装置は、特に限定はなく、2ロールサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、シムサイザーサイズプレス、ブレードコーター、バーコーター、エアーナイフコーター、ナイフコーター、スプレー塗工機など公知の装置を適宜選定して用いることができる。これらの装置の中でも、ゲートロールコーターに代表される被膜転写型コーターが望ましく、新聞印刷用紙の場合、これらの装置の中でも、ゲートロールコーターが一般的であり、最も好ましく用いられる。
本発明の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を塗工する際の塗工速度は、通常の新聞用紙を製造できる抄紙機の抄速程度であればよく、特に限定はないが、通常、800〜2500m/分の範囲である。800m/分以上の高速で塗工することにより、表面サイズ剤が紙内部に十分に浸透する前に乾燥されるので、表層付近に存在する表面サイズ剤が多く、印刷適性向上の効果が大きい。
本発明の紙について説明する。本発明の紙は、前記表面サイジング方法により得ることができる。
具体的には、前記のようにして得られた表面サイズ剤を含有する表面処理剤を酸性抄紙あるいは中性抄紙で抄造した原紙の表面に塗工することにより得ることができる。原紙の種類としては、新聞用紙、オフセット印刷用紙、コート原紙、PPC用紙、インクジェット用紙、フォーム用紙、上質紙、中質紙、コートボール、ライナー、感熱紙等の各種原紙が挙げられる。これらの中でも新聞用紙、オフセット印刷用紙が好ましい。
原紙のパルプ原料としては、特に限定はない。抄造する前記の原紙の種類に応じて、砕木パルプ(GP)、機械パルプ(MP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプ(SCP)などのMP等の晒あるいは未晒高収率パルプ、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)等の晒あるいは未晒化学パルプ、あるいは脱墨パルプ(DIP)及び抄紙工程からの損紙を離解して得られる回収パルプ等の古紙パルプ等を適宜配合して使用することができる。最近の環境保護への関心の高まりによるDIPの高配合化への要求の観点から、DIPの配合率は50〜100重量%の範囲が好ましい。
また、紙の要求される不透明度、印刷後不透明度、白色度などの光学的特性や、平滑性などの紙質に応じて、必要であれば、原紙抄造時に適宜填料を添加しても良い。填料を添加する場合、填料としては酸性抄紙あるいは中性抄紙において、一般に使用されている填料が使用でき、特に限定されるものではない。例えば、中性抄紙ではクレー、焼成カオリン、デラミカオリン、タルク、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料、ホワイトカーボン、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂などの合成樹脂填料、微小中空粒子等の有機填料が単独でまたは適宜2種類以上を組み合わせて使用される。また酸性抄紙では、前記中性抄紙で使用する填料から、酸溶解性のものを除いた填料が使用され、その単独または適宜2種類以上を組み合わせて使用される。
また、原紙抄造時に内添紙力増強剤、内添サイズ剤、紙用嵩高剤、製紙用内添助剤、紫外線防止剤、退色防止剤、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などの助剤が添加されていても良い。
内添紙力増強剤としては、例えば、カチオン化澱粉、両性澱粉などの各種澱粉類、両性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミドなどの各種ポリアクリルアミド、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂、ポリビニルアルコール、カチオン化澱粉、尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミン、植物ガム、ラテックス、親水性架橋ポリマー粒子分散物及びこれらの誘導体あるいは変性物等の各種化合物などが挙げられる。
内添サイズ剤としては、例えば、酸性ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性ロジン系サイズ剤などが挙げられる。
製紙用内添助剤としては、例えば、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダや、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や、水に易分解性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物、シリカゾル等の無機ろ水性及び/または歩留まり向上剤やアクリルアミド−アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合物などの有機ろ水性及び/または歩留まり向上剤が挙げられる。
酸性抄紙で抄造した原紙よりも中性抄紙で抄造した原紙のほうが、本発明の表面サイズ剤を塗工したときのサイズ度改善効果が大きいので、中性抄紙で抄造した原紙が好ましい。
本発明の紙は、前記の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を塗布、乾燥後、オフセット印刷に適した紙厚、平滑性を得るために、カレンダー処理をすることが好ましい。カレンダーとしては、通常のハードニップカレンダー、あるいは高温ソフトニップカレンダー(例えば、紙パルプ技術タイムスVOL.43,No.1(2000)p23などにまとめられている)が挙げられる。今後の新聞用紙の軽量化を考えれば、本発明の紙、特に新聞用紙では、ソフトニップカレンダーがより好ましく使用される。カラー印刷適性の点からすると、本発明の表面サイズ剤は、ソフトニップカレンダー処理と組み合わせると良い。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下実施例、比較例において%とあるのは、特に断りのない限り、固形分重量%を意味し、また部とあるのは重量部を意味する。また填料、薬品の添加量は、乾燥パルプ重量に対する固形分重量%を示す。
<表面サイズ剤の実施例及び比較例>
(実施例用合成例1) 表面サイズ剤[S−1]
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン170部、ジメチルアミノエチルメタクリレート57部、テトラエチレンペンタミン16部、アゾビスイソブチロニトリル3.6部、イソプロピルアルコール68部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでアゾビスイソブチロニトリルを0.2部仕込みさらに同温度で2時間保持した後、次いで90%酢酸24.2部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)、水558部を加え、イソプロピルアルコールを留去した。その後、水13部、4級化剤としてエピクロロヒドリン33.5部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)仕込み、80℃で2時間保持した。その後、固形分25%となるように水で希釈し、カチオン性共重合体水溶液を得た。得られたカチオン性共重合体水溶液は表面サイズ剤[S−1]として使用する。
(実施例用合成例2〜8) 表面サイズ剤[S−2]〜[S−8]
疎水性モノマーの種類及び使用量、3級アミノ基を含有するモノマーの種類及び使用量、アミン類の種類、使用量を表1に示すように変えた他は実施例用合成例1と同様にしてカチオン性共重合体[S−2]〜[S−8]水溶液を得た。得られたカチオン性共重合体[S−2]〜[S−8]水溶液をそのまま表面サイズ剤[S−2]〜[S−8]として使用する。
Figure 0004927474
表2は表1中の略号の説明である。
Figure 0004927474
(比較例用合成例1) 表面サイズ剤[T−1]
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、水35部と、95%イソプロピルアルコール65部と、スチレン70部及びアクリル酸30部を混合した単量体混合液と、アゾビスイソブチロニトリル3部とを入れ、フラスコ内の内容物を攪拌下に加熱し、内容物の温度を80℃にまで上昇させた。その後に4時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後に28%アンモニア水溶液25.3部(アクリル酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニア中和物水溶液を得た。得られた共重合体水溶液をそのまま表面サイズ剤[T−1]として使用する。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン/アクリル酸=70/30であった。
(比較例用合成例2) 表面サイズ剤[T−2]
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン170部、ジメチルアミノエチルメタクリレート57部、アゾビスイソブチロニトリル3.6部及びイソプロピルアルコール68部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでアゾビスイソブチロニトリルを0.2部仕込みさらに同温度で2時間保持した。次いで90%酢酸22.3部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)、水558部を加え、イソプロピルアルコールを留去した。その後、水13部、4級化剤としてエピクロロヒドリン31部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)仕込み、80℃で2時間保持した。その後、固形分25%となるように水で希釈し、カチオン性共重合体水溶液を得た。得られたカチオン性共重合体水溶液をそのまま表面サイズ剤[T−2]として使用する。尚、表面サイズ剤[T−2]は表面サイズ剤[S−1]においてテトラエチレンペンタミンを添加しないものに相当する。
(比較例用合成例3) 表面サイズ剤[T−3]
実施例用合成例3においてテトラエチレンペンタミンを使用しないこと以外は、実施例用合成例3と同様にして合成を行い、カチオン性共重合体を得た。得られたカチオン性共重合体水溶液をそのまま表面サイズ剤[T−3]として使用する。
<サイジング方法と紙の実施例及び比較例>
(中性新聞用紙原紙の製造)
カナディアン・スタンダード・フリーネス(CSF)が160ml、濃度2.5%の脱墨パルプスラリーに、対パルプ2%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製;TP121S)、対パルプ0.25%(絶乾重量基準)の硫酸バンドを順次添加した後、pH7.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。テスト抄紙機で、坪量48g/mとなるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは7.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
(実施例1)
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度12%になるよう水に希釈し、95℃で糊化を行い、表面サイズ剤[S−1]を酸化澱粉溶液に添加して表面処理剤液組成が、酸化澱粉9%、表面サイズ剤0.5%に調整した。この表面処理剤液について下記に示す方法で発泡試験を行った。結果を表2に示す。 この表面処理剤液を前記中性新聞用紙原紙に、No.3バーコーターにて塗工し、中性新聞用紙を得た。表面サイズ剤[S−1]の塗工量は固形分で0.1g/mであった。得られた前記中性新聞用紙を試験紙として恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿した。下記に示す方法でドロップテスト、着肉性、接触角を測定した結果を表3に示す。
試験例1(ドロップテストの評価)
J.TAPPI 33の試験方法に準拠し、滴下水量1μlで測定した。数値が大きいほど、サイズ性能が良好であることを示す。
試験例2(接触角の評価)
協和界面科学(株)製 自動接触角計を用いて、水を滴下し1秒後の接触角を測定した。数値が大きい程、接触角が高いことを示し、サイズ性能が良好であることを示す。
試験例3(着肉性の評価)
石川島産業機械(株)製RI印刷機(4色機)を用い、大日本インキ化学工業(株)製のオフセット用エコインキである高粘度AFインキを使用し、3色目印刷用ゴムロールと金属ロールとの間に水の膜を作成してから印刷した。マクベス濃度計にてインキ濃度を測定した。数値が大きい程、着肉性が良好であることを示す。
試験例4(発泡試験)
表面処理剤液600gを内径7cmおよび長さ50cmのフォームセルに入れ、4L/minで20分間循環し、泡の高さ(mm)を測定した。泡の高さが低いほど、発泡が少なく良好であることを示す。
試験例5(ネッパリ強度の測定)
10cm×10cmの正方形に切り取った2枚の紙片を用い、塗工面を20℃の水に3秒間濡らした後、塗工面同士を貼りあわせ、ろ紙に挟み50kgでプレスを行う。恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿後、カレンダー処理を行い、伸張型引っ張り試験機で剥離強度を測定した。値が低い程、ネッパリが少ないことを示す。
(実施例2〜8)
実施例1の表面サイズ剤[S−1]から表2に示す表面サイズ剤[S−2]〜[S−8]に変えた以外は実施例1と同様にして中性新聞用紙を得て、評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例1)
実施例1の表面サイズ剤[S−1]を比較例用合成例1に記載の表面サイズ剤[T−1]に変えた以外は実施例1と同様にして中性新聞用紙を得て、評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例2)
実施例1の表面サイズ剤[S−1]を比較例用合成例2に記載の表面サイズ剤[T−2]に変えた以外は実施例1と同様にして中性新聞用紙を得て、評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例1の表面サイズ剤[S−1]を比較例用合成例3に記載の表面サイズ剤[T−3]に変えた以外は実施例1と同様にして中性新聞用紙を得て、評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0004927474
表3の結果から実施例1〜8は、比較例1〜3と比べて発泡性が少ないにもかかわらず、得られた新聞印刷用紙のサイズ性能、接触角、着肉性、ネッパリにおいて総合的にバランスがとれ、良好な性能を示していることがわかる。

Claims (7)

  1. ポリアルキレンポリアミン、アルキレンジアミン、アルキルアミン、炭素環式アミノ化合物、複素環式アミン類、アミノアルコール類からなる群より選択されるアミン類[C]の存在下で、疎水性モノマー[A]と3級アミノ基を有するモノマー[B]を重合後、4級化剤を反応させることにより製造することを特徴とする表面サイズ剤。
  2. アミン類[C]の使用量が、疎水性モノマー[A]と3級のアミノ基を有するモノマー[B]の総使用量に対して、0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項1に記載の表面サイズ剤。
  3. 請求項1又は2に記載の表面サイズ剤を含有する表面処理剤を原紙に塗工することを特徴とする表面サイジング方法。
  4. 請求項3に記載の表面サイジング方法によって得られることを特徴とする紙。
  5. オフセット用印刷用紙であることを特徴とする請求項4に記載の紙。
  6. 中性紙であることを特徴とする請求項4又は5に記載の紙。
  7. 新聞用紙であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の紙。
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