JP4888822B2 - 紙塗工用組成物及びインクジェット記録用紙 - Google Patents

紙塗工用組成物及びインクジェット記録用紙 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース繊維を主体とする紙の白色度とインクジェット印刷適性をバランス良く向上させることを特徴とする紙塗工用組成物、及びそれを用いたインクジェット記録用紙に関する。
近年、環境問題から古紙の再利用が注目され、脱墨パルプ(DIP)を使用した多くの紙製品が流通している。特に、これまでは化学パルプを100%使用していた分野の紙においても、DIPを使用するケースが増えている。しかしながら、DIPを使用すると、紙の白色度が低下するという欠点が生じ、これを補うために、高価な蛍光染料を内添(パルプの水性スラリーに添加)や外添(紙の表面に塗工)で使用して白色度の低下をカバーしている。また、化学パルプを100%使用した上質紙においても、更に白色度を向上させることを目的に、高価な蛍光染料を内添や外添で使用する場合がある。
紙の白色度を効率よく向上させる方法として、蛍光染料とポリビニルアルコールを併用塗工する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ジアミノ−スチルベンスルホン酸型蛍光染料と酸化澱粉をサイズプレスで併用塗工する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらには、蛍光染料とポリアクリルアミド類とを含有する紙塗工用組成物、並びに、蛍光染料とアンモニウム化合物とポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコール類、及び澱粉類より成る群から選択される少なくとも1種の高分子物質とを含有する紙塗工用組成物(例えば、特許文献3参照)や、 蛍光染料と、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類と、アンモニウム化合物とを含有する紙塗工用組成物(例えば、特許文献4参照)を用いることが提案されている。
一方、インクジェット印刷適性向上剤として、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドとの共重合体を用いることで、インクの発色性に優れ、耐水性及び耐光性のある記録画像を形成する方法が提案されている(特許文献5参照)。
さらに、塗工用分散液の調製工程において、蛍光染料を添加する場合、該蛍光染料を添加する直前あるいは直後にジアリルアミン系高分子を添加し、その後耐水化剤を添加することを特徴とする塗工用分散液の調製方法(例えば、特許文献6参照)や、蛍光染料と水溶性バインダー及びカチオン性高分子定着剤を塗工したインクジェット記録用紙(例えば、特許文献7参照)や、蛍光染料とカチオン性高分子電解質を用いて紙の白色度を向上させる方法(例えば、特許文献8参照)が提案されている。しかしながら、いずれの方法も高い白色度と、耐水性・フェザリングなどのインクジェット印刷適性をバランスよく満足させるものではなかった。
特開平2−118199号公報 特開昭58−72153号公報 特開2001−081692号公報 特願2004−352458号 特許第2661120号公報 特開2001−039013号公報 特開2000−006515号公報 特表2005−501981号公報
更に、これらの方法を組み合わせて高い白色度と優れたインクジェット印刷適性を得ようとした場合でも、インクジェット印刷適性向上剤と蛍光染料の相溶性が悪く、十分な白色度が得られず、蛍光染料の使用量を増やすことで、ある程度の白色度が得られたものの経済的に望ましい方法ではなかった。逆に、蛍光染料に悪影響を及ぼさない範囲でインクジェット適性向上剤を使用した場合、高い白色度は得られるものの、十分な耐水性を得ることができなかった。さらに、フェザリングを防止するために表面サイズ剤を併用した場合、蛍光染料との相溶性が良いアニオン性表面サイズ剤では、インクジェット印刷適性向上剤との相溶性が悪く、インクジェット印刷適性向上剤との相溶性が良いカチオン性表面サイズ剤では、蛍光染料との相溶性が悪いために、高い白色度と優れた耐水性、フェザリング防止をバランス良く向上させることができなかった。
そのため、蛍光染料との相溶性がよく、高い白色度と、優れた耐水性、フェザリング防止をバランス良く向上させることが可能な紙塗工用組成物及びこれらの紙塗工用組成物を塗工したインクジェット記録用紙の出現が切望されていた。
本発明は、高い白色度と優れた耐水性、フェザリング防止をバランス良く向上させることが可能な紙塗工用組成物及びこれらの紙塗工用組成物を塗工したインクジェット記録用紙を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、少なくとも蛍光染料(A)と、ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)と、染料固着剤(C)と、スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマー含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)とを含有する紙塗工用組成物を塗工することで、白色度及び耐水性、フェザリングなどのインクジェット印刷適性に優れたインクジェット記録用紙が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)蛍光染料(A)と、ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)と、染料固着剤(C)と、スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを有するカチオン性ポリマー(D)とを含有することを特徴とする紙塗工用組成物、
(2)ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むポリマー(B)が、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩及び/又はアクリルアミド類とジアリルジメチルアンモニウム塩との共重合体である前記(1)の紙塗工用組成物、
(3)染料固着剤(C)が アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応させて得られるカチオン性樹脂である前記(1)又は(2)の紙塗工用組成物、
(4)スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを重合して得られるカチオン性ポリマー(D)が、少なくともスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとを共重合して得られる共重合体に4級化剤を反応させて得られるものである前記(1)〜(3)のいずれかの紙塗工用組成物、
(5)蛍光染料(A)が、ジアミノスチルベン型である前記(1)〜(4)のいずれかの紙塗工用組成物、
(6)前記(1)〜(5)のいずれかの紙塗工用組成物を塗工してなることを特徴とするインクジェット記録用紙、
を提供するものである。
セルロース繊維を主体とする紙の白色度と耐水性・フェザリングなどのインクジェット印刷適性をバランス良く向上させることができる。
次に、本発明に使用する(A)、(B)、(C)、及び(D)について説明する。
本発明に使用する蛍光染料(A)としては、ジアミノスチルベン型、イミダゾール型、オキサゾール型、トリアゾール型、クマリン型、ナフタルイミド型、及びピラゾリン型蛍光染料等が挙げられるが、ジアミノスチルベン型蛍光染料が好ましく、その中でも特に、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸型の蛍光染料が好ましい。
次に、本発明に使用するジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)について以下に示す。
本発明におけるジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)は、ジアリルジメチルアンモニウムを単独重合して得られるポリジアリルジメチルアンモニウム塩は勿論のこと、少なくともジアリルジメチルアンモニウムを含むモノマー類を共重合して得られる樹脂であればよく、ジアリルジメチルアンモニウム塩以外にカチオン性モノマー、ノニオン性モノマーを用いることができる。中でも特に、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩やジアリルジメチルアンモニウム塩とアクリルアミド類との共重合体が好ましく、ジアリルジメチルアンモニウム塩の使用量は100〜10モル%が好ましい。
上記アクリルアミド類としては、アクリルアミド、及びメタクリルアミドが好ましく、またN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等のN置換(メタ)アクリルアミドのいずれか一種以上をアクリルアミド、及びメタクリルアミドから選択される少なくとも一種と併用して使用することもできる。アクリルアミド類の使用量は、通常0〜90モル%であることが好ましい。
ジアリルジメチルアンモニウム塩以外のカチオン性ビニルモノマー類としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマー等が挙げられ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記1級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、アリルアミン、メタリルアミン等、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、ジアリルアミン、ジメタリルアミン、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとして、アリルアミン、メタアリルアミン等の前記1級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により第2級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピルメタクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとして、ジアリルアミン、及びジメタリルアミン等の前記2級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により第3級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ジエチルジメタリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
また、前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとして、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる
ノニオン性ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、メチルビニルエーテル等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)を製造するにあたり、窒素等の不活性ガス雰囲気下、全モノマーを一括して反応容器に入れて重合させる場合は、モノマーの合計濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%となるように仕込み、公知の重合開始剤を使用し、反応温度40〜100℃、反応時間1〜10時間の条件下で行うのが好ましい。もちろん、使用するモノマー成分の特徴に応じて、全モノマーを連続的に反応容器に滴下して重合することもできるし、あるいはモノマーを分割して、一部のモノマーを反応後、残余のモノマーを分割添加する等により反応を行うこともできる。
ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)を製造するための重合反応に使用する重合開始剤は、特に限定されるものでなく、公知のものが使用される。具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、及び臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、及び過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、及び過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、並びに過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、及び過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩を使用することができる。これらは、一種単独でも使用できるが、二種以上組み合わせて使用しても良く、また、還元剤と併用してレドックス系重合剤として使用することもできる。前記還元剤としては、亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩、及びメタ重亜硫酸ナトリウム等のメタ重亜硫酸塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、並びにアルドース等の還元糖等を挙げることができる。また、これらの還元剤は一種を単独で用いても良いし、二種以上併用しても良い。
また、上記以外として、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、1,1−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、及び4,4’−アゾビス−(4−シアノペンチオニックアシッド)(即ち、4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸))、並びにその塩等のアゾ系重合開始剤を用いることもできる。通常、重合開始剤を、モノマー溶液に添加して重合を開始する。但し、未反応のモノマーの低減を目的として、重合開始剤の一部を重合途中に追添加しても良い。重合開始剤の使用量としては、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、好ましくは0.01〜5重量%である。
また、本発明におけるジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)を製造する際の重合には、必要に応じて従来公知の連鎖移動剤を適宜使用でき、例えばエタノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、及びグリセリン等のアルコール類、並びにポリエチレンオキサイド、及びポリグリセリン等のオリゴマー及びポリマー類、並びにグルコース、アスコルビン酸、及びショ糖等の糖類、並びにビタミン類等の分子内に1個ないし複数個の水酸基を有する化合物、ブチルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸アルキルエステル、メルカプトプロピオン酸、メルカプトプロピオン酸アルキルエステル、チオグリセリン、及びシステアミン等、並びにその塩等、分子内に1個ないし複数個のメルカプト基を有する化合物、アリルアルコール、メタリルアルコール、及びそのエステル誘導体、アリルハライド、メタリルハライド、アリルカルボン酸、メタリルカルボン酸、及びそのエステル誘導体、アリルスルフィド類、メタリルスルフィド類、アリルメルカプタン類、メタリルメルカプタン類等分子内に1個ないし複数個の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物、ジブチルパーオキサイド等の過酸化物や、次亜リン酸を挙げることができ、これらの連鎖移動剤は、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。連鎖移動剤の使用量としては、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、通常0〜10重量%であることが好ましい。
本発明で使用するジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)の水溶液は、通常、固形分濃度が5〜50重量%、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が15000mPa・s以下、好ましくは10000mPa・s以下である。15000mPa・sを超えると塗工作業性が悪くなることがある。
また、本発明におけるジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)の水溶液のpHは、重合反応の終了後に、酸やアルカリを用いて適宜に調整することができる。酸としては、硫酸、塩酸、シュウ酸、リン酸、蟻酸、酢酸、及びプロピオン酸等が使用可能であり、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウム等が使用可能である。
次に、本発明に使用する染料固着剤(C)について以下に示す。
本発明に使用する染料固着剤(C)は、樹脂中に1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種のカチオン性の官能基を有し、かつ樹脂全体としてカチオン性であればノニオン性及び/又はアニオン性の官能基を有していてもよいが、官能基のうちカチオン性の官能基を主として有していること、つまりノニオン性官能基及びアニオン性官能基をほとんど含有しないことが好ましい。
具体例としては、例えば、アミン類とエピハロヒドリン類とを反応して得られる樹脂(例えばジメチルアミンエピクロロヒドリン樹脂)、カチオン性ビニルモノマーを単独で重合した樹脂(例えばポリアリルアミン塩)、カチオン性モノマーと他の共重合性モノマーとを共重合させた樹脂(例えばジアリルアミンアクリルアミド共重合物)、ポリビニルアミン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアルキレンポリアミドポリアミン系樹脂、ポリアミドポリアミンポリ尿素系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂が好ましい。
本発明におけるアミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂において、アミン類(a)として用いることのできるアミンは、分子中に少なくとも1個のエピハロヒドリンと反応可能なアミノ基を有するアミンであれば特に制限はなく、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアルキレンポリアミン、アンモニア及びアルカノールアミンからなる群から選択された一種以上のアミンを用いることができるが、中でも第2級アミンを用いることが好ましい。
前記第2級アミンとしては、例えば脂肪族第2級アミン、芳香族第2級アミン、脂環式第2級アミン、ヘテロ環式第2級アミン等が挙げられ、中でも脂肪族第2級アミンを好ましい例として挙げられる。また、これらの第2級アミンは、一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用することも可能である。
脂肪族第2級アミンとしては、具体的にはジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルオクチルアミン、メチルラウリルアミン、及びジベンジルアミン等が挙げられる。
芳香族第2級アミンとしては、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン、N−ペンチルアニリン、N−ヘキシルアニリン、N−オクチルアニリン、N−デシルアニリン、N−ラウリルアニリン、及びN−ベンジルアニリン等のN−アルキルアニリン、N−メチルトルイジン、N−エチルトルイジン、N−プロピルトルイジン、N−ブチルトルイジン、N−ペンチルトルイジン、N−ヘキシルトルイジン、N−オクチルトルイジン、N−デシルトルイジン、N−ラウリルトルイジン、及びN−ベンジルトルイジン等のN−アルキルトルイジン、並びに、N−メチルナフチルアミン、N−エチルナフチルアミン、N−プロピルナフチルアミン、N−ブチルナフチルアミン、N−ペンチルナフチルアミン、N−ヘキシルナフチルアミン、N−オクチルナフチルアミン、N−デシルナフチルアミン、N−ラウリルナフチルアミン、及びN−ベンジルナフチルアミン等のN−アルキルナフチルアミン等が挙げられる。
その他の芳香族第2級アミンとしては、ジフェニルアミン、N−フェニル−o−トルイジン、N−フェニル−m−トルイジン、N−フェニル−p−トルイジン、N−トルイル−o−トルイジン、N−トルイル−m−トルイジン、N−トルイル−p−トルイジン、N−フェニルナフチルアミン、及びN−トルイルナフチルアミン等の、芳香環が窒素原子に2個結合してなるアミン等が挙げられる。
脂環式第2級アミンとしては、N−メチルシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、N−プロピルシクロヘキシルアミン、N−ブチルシクロヘキシルアミン、N−ヘキシルシクロヘキシルアミン、N−オクチルシクロヘキシルアミン、N−デシルシクロヘキシルアミン、及びN−ラウリルシクロヘキシルアミン等のN−アルキルシクロヘキシルアミン、N−メチルシクロオクチルアミン、N−エチルシクロオクチルアミン、N−プロピルシクロオクチルアミン、N−ブチルシクロオクチルアミン、N−ヘキシルシクロオクチルアミン、N−オクチルシクロオクチルアミン、N−デシルシクロオクチルアミン、及びN−ラウリルシクロオクチルアミン等のN−アルキルシクロオクチルアミン、並びにジシクロヘキシルアミン、及びジシクロオクチルアミン等のジシクロアルキルアミン等が挙げられる。
ヘテロ環式第2級アミンとしては、ピペリジン、ピロリジン、2−メチルピペリジン、及び4−メチルピペリジン等が挙げられる。
これらの第2級アミン類の中でも脂肪族第2級アミンが好ましく、その中でもジメチルアミン及びジエチルアミンが好ましく、ジメチルアミンが特に好ましい。
次に、第1級アミンおよび第3級アミンについて示す。
脂肪族第1級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、2−ペンタンアミン、ヘキシルアミン、2−アミノヘキサン、3−アミノヘキサン、モノオクチルアミン、及びベンジルアミン等が挙げられる。
芳香族第1級アミンとしては、アニリン、トルイジン、ビフェニルアミン、ナフチルアミン、及びフェニルアミン等を挙げることができる。
脂環式第1級アミンとしては、シクロヘキシルアミン、及びシクロオクチルアミン等を挙げることができる。
脂肪族第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、及びトリベンジルアミン等が挙げられる。
芳香族第3級アミンとしては、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジメチルトルイジン、ジエチルトルイジン、N−メチルジフェニルアミン、N−エチルジフェニルアミン、N−メチルジトリルアミン、N−エチルジトリルアミン、及びトリフェニルアミン等を挙げることができる。
脂環式第3級アミンとしては、ジメチルアミノシクロヘキサン、ジシクロヘキシルアミノメタン、ジメチルアミノシクロオクタン、ジシクロオクチルアミノメタン、トリシクロヘキシルアミン、及びトリシクロオクチルアミン等を挙げることができる。
ポリアルキレンポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘプタエチレンオクタミン、及びノナンエチレンデカミン等のポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、ポリブチレンポリアミン、並びにトリエチレンビス(トリメチレン)ヘキサミン等が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、及びイソプロパノールアミン等のモノアルカノールアミン、ジエタノールアミン、及びジイソプロパノールアミン等のジアルカノールアミン、トリエタノールアミン、及びトリイソプロパノールアミン等のトリアルカノールアミン、N−メチルエタノールアミン、及びN−エチルエタノールアミン等のN−アルキルアルカノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、及びN,N−ジブチルエタノールアミン等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン、並びにN−(2−アミノエチル)エタノールアミン等が挙げられる。
アルキレンジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、プロピレンジアミン、及びヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
その他のアミンとして、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、1,3(又は2,4)−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、オクタハイドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン、2,2’−ビス−(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−オキシビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−スルホンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,4’−又は4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン、及びN−アミノプロピルシクロヘキシルアミン等の脂環式アミン、並びにアミノピリジン、アミノピコリン、、N−フェニルアミノピリジン、及びN−トルイルアミノピリジン等の芳香族アミン、ピペラジン、N−メチルピペリジン、及びアミノエチルピペラジン等のヘテロ環式アミン等が挙げられる。
本発明における前記アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂を得るのに使用するエピハロヒドリン類(b)としては、エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、及びメチルエピクロロヒドリン等が挙げられる。また、これらを二種以上混合して用いることもできる。これらのエピハロヒドリン類の中でも、エピクロロヒドリンが特に好ましい。
前記アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂は次のようにして合成することができる。
アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂は、アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とをどのような順序で反応させても合成することができる。例えば、アミン類(a)を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(b)を徐々に滴下する方法、アミン類(a)の一部を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(b)を徐々に滴下し、得られた反応混合物中にアミン類(a)を添加する方法、及びエピハロヒドリン類(b)を予め反応器に仕込んでおき、この中にアミン類(a)を徐々に滴下する方法等をとることができる。
アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)との反応温度、及び反応時間に特に制限は無いが、反応による発熱を制御できる温度が反応温度として好ましく、反応による発熱を制御できる時間が反応時間として好ましい。例えば、反応温度20〜120℃、反応時間2〜20時間で反応を行うことができる。反応は、固形分濃度が10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%となる水溶液中で行うが、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等の溶媒中で行うこともできる。
本発明のアミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂は、分子量に関係なく本発明の効果を得ることができるが、GPC−LALLS法により測定した重量平均分子量が10万以下であることが、耐水性効果や相溶性において特に好ましい。
本発明のアミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂は、取り扱い上、固形分濃度は10〜70重量%、粘度は5〜1000mPa・sであることが好ましい。
次に、本発明に使用するスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)について以下に示す。
本発明に使用するスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)は、少なくともスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーである1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種のカチオン性の官能基を有するモノマーとを共重合体させた樹脂であり、中でも4級アンモニウム塩の構造を有するものが好ましい。
前記スチレン類としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン等が挙げられる。これらは一種を単独で使用することができ、またその二種以上を併用することもできる。これらのスチレン類の中でもスチレン、及びα−メチルスチレンが好ましい。
前記アルキル(メタ)アクリレート類としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、及び2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは一種を単独で使用することができ、またその二種以上を併用することもできる。
1級アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、アリルアミン、メタリルアミン、2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、ジアリルアミン、ジメタリルアミンを挙げることができる。
3級アミノ基を有するモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等を挙げることができ、これらの一種又は二種以上を混合して使用できる。その中で、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドがが好ましい。
4級アンモニウム塩を有するモノマーとしては、前記3級アミノ基を有するモノマーを4級化剤で4級化したものを挙げることができる。4級アンモニウム塩を有するモノマーを得るにあたって使用する4級化剤としては、塩化メチル、塩化エチル、塩化ベンジル、エピクロロヒドリン、アルキレンオキシド、スチレンオキシド、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、及び3−クロロ−2−ヒドロキシアンモニウムクロライド等のエポキシ化合物や有機ハロゲン化物、ジメチル硫酸、並びにジエチル硫酸を挙げることができる。その中で、エピクロロヒドリン、アルキレンオキシド、スチレンオキシド、が性能面で良好である。なお、これらの4級化剤は3級アミノ基を有するモノマーを重合した後に使用することもある。
本発明の目的とする効果を阻害しない範囲で、その他のモノマーを併用することも可能である。その他のモノマーとしては、ジブチルマレート、ジブチルフマレート、ジオクチルフマレートの如きマレイン酸、フマル酸のエステル類、酢酸ビニル、アクリロニトリル等の疎水性モノマーや、(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類の親水性モノマー、および(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アコニット酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアニオン性モノマーおよびそれらの塩類等が挙げられる。
本発明のスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)におけるスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーの重量比は、好ましくは60〜90:40〜10であり、さらに好ましくは75〜85:25〜15である。カチオン性モノマーが10%未満の場合あるいは40%を超えると相溶性やフェザリング防止効果が劣る場合がある。
本発明で用いるスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)を製造するにあたって、従来から公知の重合方法が適用でき、例えば有機溶剤を使用して重合する溶液重合、非溶剤下で重合するバルク重合、低分子系あるいは高分子系乳化剤を用いて水系で重合を行なう乳化重合等が適用できる。
前記スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)の重合方法としては、例えば前記スチレン類と3級アミノ基を含有するモノマーとの混合物、スチレン類と4級アンモニウム塩を含有するモノマーとの混合物、前記混合物とその他の共重合可能なビニルモノマーとの混合物を、メチルアルコール、エチルアルコールあるいはイソプロピルアルコール等の低級アルコール系有機溶剤あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の油性有機溶剤中にて、あるいはこれらの低級アルコール系有機溶剤と水との混合液中にて、あるいは水中において、さらには無溶剤系にてラジカル重合触媒を使用して60〜130℃で1〜10時間重合させ、重合終了後に必要があれば有機溶剤を留去し、3級アミノ基を公知慣用の方法で4級化することによって得られる。
ラジカル重合触媒としては、特に限定するものではないが、例えば2,2’ −アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオネート)等の油溶性アゾ系触媒、ベンジルパーオキシド、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート等の油溶性有機過酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素等の水溶性過酸化物、これらの過硫酸塩及び過酸化物と還元剤の組合せによるレドックス系重合触媒、2 2’ −アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等の水溶性アゾ系触媒、ターシャリブチルハイドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物系を挙げることができる。
また必要に応じてアルキルメルカプタン等の公知の連鎖移動剤を適宜併用してもよい。
次に、本発明の紙塗工用組成物、インクジェット記録用紙について説明する。
本発明の紙塗工用組成物には、必要に応じて各種添加剤を使用することができる。
本発明の紙塗工用組成物は、各種原紙に塗工するものであり、必要に応じて使用する各種添加剤としては、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコール類及び澱粉類等の表面紙力剤、アルカリ物質、防滑剤、離型剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、染料、撥水剤剤等を挙げることができる。
ポリアクリルアミド類としては、アクリルアミド類と、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するカチオン性モノマー類、必要に応じてノニオン性モノマー類、アニオン性モノマー類、架橋剤、連鎖移動剤等を原料として用い、さらに必要に応じてキレート剤や尿素類化合物を加えて、窒素等の不活性ガス雰囲気下、過硫酸塩系、過酸化物系、レドックス系、アゾ系の開始剤を用いて重合を行うことにより得られ、重合反応の終了後に、酸やアルカリを用いて適宜pHを調整することができる。これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
ポリアクリルアミド類としては、通常、固形分濃度が5〜50重量%、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が15000mPa・s以下、好ましくは10000mPa・s以下である。15000mPa・sを超えると塗工作業性が悪くなることがある。
ポリビニルアルコール類としては、様々な方法で製造したものを用いることができるが、通常はポリビニルエステルの加水分解あるいはアルコリシス(加アルコール分解)によって製造されたものが使用できる。このポリビニルエステルには、ビニルエステルの単独重合体、二種以上のビニルエステルを重合してなる共重合体、及びビニルエステルと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体が含まれる。ここでビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、及びピバリン酸ビニル等を単独又は二種以上使用できるが、なかでも工業的に製造され安価な酢酸ビニルが好適に使用できる。ビニルエステルと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体としては、様々なものがあり、特に制限はないが、例えば、α−オレフィン、ハロゲン含有単量体、カルボン酸含有単量体、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエーテル、スルホン酸含有単量体、アミド基含有単量体、アミノ基含有単量体、第4級アンモニウム塩含有単量体、シリル基含有単量体、水酸基含有単量体、及びアセチル基含有単量体等が挙げられる。これらを単独又は二種以上を使用してもよい。
上記ポリビニルアルコール類は、その重合度については特に制限がないが、通常は重合度300〜4000が好ましい。また、ポリビニルアルコール類のケン化度は、特に制限はないが、通常は60〜100モル%、好ましくは80〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%である。
澱粉類としては、コーン、ポテト、タピオカ、米、及び小麦粉等をベースにした加工澱粉を単独又は二種以上使用することができる。加工方法としては、様々な方法で製造したものを用いることができるが、通常は次亜塩素酸ナトリウム、及び過硫酸アンモニウム等の酸化剤により変性した酸化澱粉、酵素を用いて処理した酵素変性澱粉、3−クロロー2−ヒドロキシプロピルジメチルアミン等の3級化剤、及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級化剤により変性したカチオン化澱粉、カルボキシメチル澱粉、及びヒドロキシメチル澱粉等のエーテル化澱粉、エステル化澱粉、並びに酸性基とカチオン性基を両方有する両性澱粉等を単独又は二種以上使用できる。これらのうち、酸化澱粉、カチオン化澱粉が好ましい。
上記の澱粉類は、その水溶液粘度について特に制限はないが、通常は25℃、固形分濃度10%水溶液のブルックフィールド型粘度計(60rpm)において、1〜1000mPa・s、好ましくは5〜500mPa・s、更に好ましくは10〜100mPa・sである。
アルカリ物質としては、例えばアンモニア、アルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ、亜硝酸塩、炭酸塩、有機酸塩が挙げられる。
上記塗工は、通常用いられる塗工装置により原紙に塗工することができ、例えば、サイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、ナイフコーター、及びエアーナイフコーター等である。また、塗工後の乾燥は、例えば、ガスヒーター、電気ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、及び熱風乾燥ヒーター等、通常用いられる装置によって行うことができる。乾燥後、必要に応じてカレンダー仕上を行うことができる。
本発明の紙塗工用組成物を塗工する原紙としては、コート原紙、ライナー、コートボール原紙、白板、ワンプ、難燃原紙、葉書用紙、印刷筆記用紙、フォーム用紙、PPC用紙、インクジェット記録用紙、感熱紙、及び感圧紙の酸性又は中性抄紙した各種の紙が使用できる。この中でもイックジェット記録用紙に用いることが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。部、%はいずれも重量基準による。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
合成例1
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水370部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液600部を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液15g添加して反応を開始させ、75℃を維持した。5時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液15gを追添加し、さらに5時間反応させ、固形分濃度40.4%、粘度1680mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー[B1]を得た。
合成例2
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水465部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液399部(75モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、80℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液6.1部を加えた後、50%アクリルアミド水溶液76.1g(25モル%)を2時間かけて滴下を行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液6.1gを加え、更に2時間反応させた。水47.6gを加え、更に30%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分濃度30.5%、粘度1290mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー[B2]を得た。
合成例3
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水476部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液76.7部(10モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、80℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液7.0部を加えた後、50%アクリルアミド水溶液395部(90モル%)を2時間かけて滴下を行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液7.0部を加え、更に1時間反応させた。水38.5部を加え、更に25%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分濃度25.1%、粘度4600mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー[B3]を得た。
合成例4
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素ガス導入管を付した500mlの四つ口フラスコに水80部、50%ジメチルアミン水溶液90.2部(1モル)及びジエチレントリアミン1.0g(0.01モル)を仕込み、窒素ガス導入下で40℃を越えないように冷却しながらエピクロルヒドリン101.8部(1.1モル)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃まで昇温させ3時間反応させた。その後、硫酸及び水にて反応液をpH5、固形分濃度50%となるように調整し、粘度230mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計を使用)の染料固着剤[C1]を得た。
合成例5
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素ガス導入管を付した500mlの四つ口フラスコに水80部、50%ジメチルアミン水溶液90.2部(1モル)を仕込み、窒素ガス導入下で40℃を越えないように冷却しながらエピクロルヒドリン83.3部(0.9モル)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで昇温させ3時間反応させた。その後、硫酸及び水にて反応液をpH5、固形分濃度50%となるように調整し、粘度16mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計を使用)の染料固着剤[C2]を得た。
合成例6
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素ガス導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン75部、ジメチルアミノエチルメタクリレート25部、アゾビスイソブチロニトリル2.5部及びイソプロピルアルコール44部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでアゾビスイソブチロニトリルを0.4部仕込みさらに同温度で2時間保持した。次いで90%酢酸10.6部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)、水250部を加え、イソプロピルアルコールを留去した。その後、水35部、4級化剤としてエピクロロヒドリン14.7部(ジメチルアミノエチルメタクリレートに対して100モル%)仕込み、80℃で2時間保持した。その後、水で希釈し、固形分濃度20.0%のスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー[D1]を得た。
合成例7
表1の合成例7に記載のモノマー組成に変える以外は合成例6と同様にして、スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー[D2]を得た。
合成例8
表1の合成例8に記載のモノマー組成にすることと、4級化剤を使用しないことおよび4級化反応を行わないこと以外は合成例6と同様の方法で固形分20.4%のスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー[D3]を得た。なお、得られたスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類を有するカチオン性ポリマーD1〜D3における固形分を表1に示した。
Figure 0004888822
表1中の略号の説明
St:スチレン、MMA:メチルメタクリレート、BA:ノルマルブチルアクリレート、DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート、DMC:ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド四級化物、DPA:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ECH:エピクロロヒドリン、−:不使用
合成例9
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水573.3部、50%アクリルアミド水溶液352.7部(94.5モル%)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド20.4部(5モル%)、75%のN,N−ジメチル,N−ヒドロキシエチルメタリルアンモニウムクロライド水溶液3.13部(0.5モル%)を仕込み、20%硫酸でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.0部を加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させて2時間重合を行った。その後、水47.6部を加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分濃度20.0%、粘度2100mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のカチオン性ポリアクリルアミドを得た。
比較例用合成例1
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、水35部と、95%イソプロピルアルコール65部と、スチレン60部及び無水マレイン酸40部を混合した単量体混合液と、アゾビスイソブチロニトリル3部とを入れ、フラスコ内の内容物を攪拌下に加熱し、内容物の温度を80℃にまで上昇させた。その後に4時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後に28%アンモニア水溶液50部(無水マレイン酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性アニオン性共重合体であるスチレン−マレイン酸共重合体のアンモニア水溶液[d1]を得た。
実施例1
ジアミノスチレベン型蛍光染料を0.5部、合成例1で得られたジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー[B1]を2.47部(固形分1.0部)、合成例4で得られた染料固着剤[C1]を2.0部(固形分1.0部)、合成例6で得られたスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー[D1]を1.0部(固形分0.2部)を水で希釈し、紙塗工用組成物K−1として100部を得た。
この紙塗工用組成物K−1を未塗工の中性上質紙(坪量70g/m2、白色度81.0%)に2ロールサイズプレスを用いて両面塗工し(ピックアップ量:約20g/m2)、ドラムドライヤー(80℃、50秒間)にて乾燥することで、インクジェット記録用紙T−1を得た。
実施例2〜9、比較例1〜9
表2に示した配合とする以外は実施例1と同様にして紙塗工用組成物を調製して紙塗工用組成物K−2〜K−9、k−1〜k−9を得た。次いで得られた紙塗工用組成物を、実施例1と同様にして塗工することにより、インクジェット記録用紙T−2〜T−9、t−1〜t−6を得た。なお、紙用塗工組成物k−7〜k−9は凝集物が発生したため塗工できなかった。
Figure 0004888822
表2中の略号の説明
PEI:市販のポリエチレンイミン
PAA:市販のポリアリルアミン
−:不使用
インクジェット記録用紙T−1〜T−9、t−1〜t−6を23℃、50RH%(相対湿度)の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、白色度及びインクジェット印刷適性を測定した。測定結果を表3に示す。
なお、白色度及びインクジェット印刷適性の測定方法を以下に示す。
白色度:Technidyne社製 Color Touch2(Model ISO)を用いてインクジェット記録用紙の白色度を測定した。
インクジェット適性:
インクジェットプリンターはエプソン(株)製のMJ−800Cを、インクはコダックバーサマーク社の黒インクFD1040を使用した。
耐水性評価試験
黒インクによりベタ印刷がされたインクジェット記録用紙を25℃のイオン交換水に1分間浸漬し、印刷の滲み発生の有無、及び発生した滲みの状態を肉眼で観察し、優5〜劣1に到る等級により段階的に評価した。通常の使用に耐えうる耐水性は4以上である。
フェザリング試験
インクジェット記録用紙に直交する線幅一定の直線及び文字を印字し、目視にて直線及び文字の外縁のにじみを5段階で評価した。フェザリングの全くないものを5とし、インクが滲んでしまって文字の判別がつかないものを1とした。通常の使用に耐えうる印字品質は4以上である。
Figure 0004888822
実施例10
ジアミノスチレベン型蛍光染料を0.5部、合成例1で得られたジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー[B1]を1.24部(固形分0.5部)、合成例4で得られた染料固着剤[C1]を6.0部(固形分3.0部)、合成例6で得られたスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー[D1]を1.5部(固形分0.3部)、表面紙力剤として合成例9で得られたカチオン性ポリアクリルアミドを12.0部(固形分3.0部)、を水で希釈し、紙塗工用組成物K−10として100部を得た。
この紙塗工用組成物K−10を未塗工の中性上質紙(坪量70g/m2、白色度80.4%)に2ロールサイズプレスを用いて両面塗工し(ピックアップ量:約20g/m2)、ドラムドライヤー(80℃、50秒間)にて乾燥することで、インクジェット記録用紙T−10を得た。
実施例11〜13、比較例10〜14
表4に示した配合とする以外は 実施例10と同様にして紙塗工用組成物を調製して紙塗工用組成物K−11〜K−13、k−10〜k−14を得た。次いで得られた紙塗工用組成物を、実施例10と同様にして塗工することにより、インクジェット記録用紙T−11〜T−13、t−10〜t−14を得た。
インクジェット記録用紙T−10〜T−13、t−10〜t−14を23℃、50RH%(相対湿度)の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、白色度、インクジェット印刷適性、表面強度を測定した。測定結果を表5に示す。
表面強度:
ドライ ピック :RI印刷試験機、ニップ幅10mm
インキ:FINE INK.(大日本インキ化学工業株式会社製、IGT印刷適性用)
インキのT.V.=20
印刷後の紙むけ状態を肉眼で観察し、5を優とし、1を劣として評価を行った。通常の使用に耐えうる強度は4以上である。
Figure 0004888822
表4中の略号の説明
PAM:合成例9で得られたカチオン性ポリアクリルアミド
澱粉:MS−3800(日本食品化工株式会社製 酸化澱粉)
PVA:PVA−117(クラレ株式会社製 ポリビニルアルコール)
−:不使用
Figure 0004888822

Claims (5)

  1. 蛍光染料(A)と、ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)と、アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応させて得られるカチオン性樹脂である染料固着剤(C)と、スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマ―(D)とを含有することを特徴とする紙塗工用組成物。
  2. ジアリルジメチルアンモニウム塩を含むモノマーを重合して得られるポリマー(B)が、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩及び/又はアクリルアミド類とジアリルジメチルアンモニウム塩との共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の紙塗工用組成物。
  3. スチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とカチオン性モノマーを含むモノマーを共重合して得られるカチオン性ポリマー(D)が、少なくともスチレン類及び/又はアルキル(メタ)アクリレート類とジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び/又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとを共重合して得られる共重合体に4級化剤を反応させて得られるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙塗工用組成物。
  4. 蛍光染料(A)が、ジアミノスチルベン型であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の紙塗工用組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の紙塗工用組成物を塗工してなることを特徴とするインクジェット記録用紙。
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