JP4775624B2 - 紙塗工用組成物及びインクジェット記録用紙 - Google Patents

紙塗工用組成物及びインクジェット記録用紙 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース繊維を主体とする紙の白色度とインクジェット印刷適性をバランス良く向上させることを特徴とする紙塗工用組成物、及びそれを用いたインクジェット記録用紙に関する。
近年、環境問題から古紙の再利用が注目され、脱墨パルプ(DIP)を使用した多くの紙製品が流通している。特に、これまでは化学パルプを100%使用していた分野の紙においても、DIPを使用するケースが増えている。しかしながら、DIPを使用すると、紙の白色度が低下するという欠点が生じ、これを補うために、高価な蛍光染料を内添(パルプの水性スラリーに添加)や外添(紙の表面に塗工)で使用する必要がある。また、化学パルプを100%使用した上質紙においても、更に白色度を向上させることを目的に、高価な蛍光染料を内添(パルプの水性スラリーに添加)や外添(紙の表面に塗工)で使用する場合がある。
紙の白色度を効率よく向上させる方法として、蛍光染料とポリビニルアルコールを併用塗工する方法が記載されている(例えば、特許文献1参照)。また、ビスアミノ−スチルベンスルホン酸型蛍光染料と酸化澱粉をサイズプレスで併用塗工する方法が記載されている(例えば、特許文献2参照)。さらには、蛍光染料とポリアクリルアミド類とを含有する紙塗工用組成物、並びに、蛍光染料とアンモニウム化合物とポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコール類、及び澱粉類より成る群から選択される少なくとも1種の高分子物質とを含有する紙塗工用組成物とすることによりこれらを改良することが提案されている(例えば、特許文献3参照)が、3級カチオン性モノマーとアクリルアミド系モノマーとの共重合して得られたポリアクリルアミド類は開示されているが4級のカチオン性基を有するモノマーとアクリルアミド系モノマーとの共重合して得られるポリアクリルアミド類については記載がない。加えて、塗工用分散液の調製工程において、蛍光染料を添加する場合,該蛍光染料添加直前あるいは直後にジアリルアミン系高分子を添加し、その後耐水化剤を添加することを特徴とする塗工用分散液の調製方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)が、アンモニウム化合物について記載がない。
一方、インクジェット印刷適性向上剤として、ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドとの共重合体を用いることで、インクの発色性に優れ、耐水性及び耐光性のある記録画像を形成する方法が提案されている(特許文献5参照)。
このように、白色度を向上させる方法とインキジェット印刷適性を向上させる方法は、個別に提案されてきた。
特開平2−118199号公報 特開昭58−72153号公報 特開2001−081692号公報 特開2001−039013号公報 特許第2661120号公報
しかしながら、これらの方法では十分なインクジェット適性を得ようとした場合、インクジェット印刷適性向上剤と蛍光染料の相溶性が悪く、蛍光染料が失活し白色度の低下を招いてしまい、蛍光染料の使用量を増やしても、まだ十分な白色度が得られなかった。逆に、蛍光染料に悪影響を及ぼさない範囲でインクジェット適性向上剤を使用した場合、高い白色度は得られるものの、十分なインクジェット印刷適性得ることができず、高い白色度と優れたインキジェット印刷適性をバランス良く向上させることができなかった。
そのため、高い白色度と優れたインクジェット印刷適性を両立させることが可能な紙塗工用組成物及びこれらの紙塗工用組成物を塗工したインクジェット記録用紙の出現が切望されていた。
本発明は、高い白色度と優れたインクジェット印刷適性を両立させることが可能な紙塗工用組成物及びこれらの紙塗工用組成物を塗工したインクジェット記録用紙を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、少なくとも「蛍光染料(A)と、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)と、アンモニウム化合物(C)とを含有する紙塗工用組成物」は、少ない蛍光染料の使用量で、紙の白色度を効率良く上げることが可能であること、及びこれらの紙塗工用組成物を塗工することで、白色度及び表面強度に優れたインクジェット記録用紙が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)蛍光染料(A)と、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)と、アンモニウム化合物(C)とを含有することを特徴とする紙塗工用組成物、
(2)4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)が、少なくともアクリルアミドモノマー(b1)と4級のカチオン性基を有するモノマー(b2)を共重合して得られる共重合体である前記(1)の紙塗工用組成物、
(3)4級のカチオン性基を有するモノマー(b2)が、下記一般式(1)で示されるモノマーである前記(1)又は(2)の紙塗工用組成物、
Figure 0004775624
〔式中、R及びRはそれぞれ、水素又はメチル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。R及びR4はそれぞれ、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕、
(4)アンモニウム化合物(C)が、無機アンモニウム化合物である前記(1)〜(3)の紙塗工用組成物、
(5)アンモニウム化合物(C)が、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、及び酢酸アンモニウムより成る群から選択される少なくとも一種である前記(1)〜(4)の紙塗工用組成物、
(6)蛍光染料(A)が、ジアミノスチルベン型である前記(1)〜(5)の紙塗工用組成物、
(7)前記(1)〜(6)の紙塗工用組成物を塗工してなることを特徴とするインクジェット記録用紙、
を提供するものである。
本発明の紙塗工用組成物を紙に塗工することによって、白色度とインクジェット印刷適性をバランス良く向上させたインクジェット記録用紙を得ることができる。
次に、本発明に使用する(A)、(B)、及び(C)について説明する。
本発明に使用する蛍光染料(A)としては、ジアミノスチルベン型、イミダゾール型、オキサゾール型、トリアゾール型、クマリン型、ナフタルイミド型、及びピラゾリン型蛍光染料等が挙げられるが、ジアミノスチルベン型蛍光染料が好ましく、その中でも特に、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸型の蛍光染料が好ましい。
次に、本発明に使用する4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)について以下に示す。
4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)としては、少なくともアクリルアミド系モノマーと4級のカチオン性基を有するモノマーとを共重合することにより得ることができ、最終的なポリマーとして同じ構造を有するモノマー単位を有する態様のものも含む。つまり、アクリルアミド系モノマーと4級のカチオン性基を有するモノマーとを共重合したもの以外に、アクリルアミド系モノマーと3級のカチオン性基を有するモノマーとを共重合した後、エピクロロヒドリン等のエピハロヒドリン、ジメチル硫酸等の4級化剤を使用して4級化したものやアクリルアミド系モノマーと4級のカチオン性基を有するモノマー以外にノニオン性モノマー、アニオン性モノマー、及び架橋剤等の他のモノマーとを共重合することによって得られるものも含まれる。
上記アクリルアミド系モノマーとしては、アクリルアミド、及びメタクリルアミドが好ましく、またN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等のN置換(メタ)アクリルアミドのいずれか一種以上をアクリルアミド、及びメタクリルアミドから選択される少なくとも一種と併用して使用することもできる。
上記4級のカチオン性基を有するモノマーとしては、4級アンモニウム塩の構造を有するモノマーであればよく、前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、及びジエチルジメタリルアンモニウムクロライド) 等のような下記一般式1で示されるものが好ましく、その他に、2−ヒドロキシ−N,N,N,N’,N’−ペンタメチル−N’−(3−(メタ)アクリロイルアミノプロピル)−1、3−プロパンジアンモニウムジクロライド、2−ヒドロキシ−N−ベンジル−N,N−ジエチル−N’,N’−ジメチル−N’−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−1,3−プロパンジアンモニウムジブロマイド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチル−N,N−ジメチル−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アンモニウムブロマイド、N−ベンジル−N,N−ジメチル−(3−(メタ)アクリロイルアミノプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
Figure 0004775624
〔式中、R及びRはそれぞれ、水素又はメチル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。R及びR4はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びR4は同一であっても相違していても良い。Xは無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
また、下記一般式(2)で示されるモノマーも挙げることができる。具体的には、例えば、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N,2−テトラメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジエチル−2−メチル,ハイドロクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリエチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリブチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,2−トリメチル−N−オクタデシル,クロライド、ベンゼンメタンアミニウム,N,N−ジメチル−N−(2−メチル−2−プロペニル),クロライド、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)モルホリニウムクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,ハイドロクロライドを挙げることができる。
これらの中で、化1で示される4級のカチオン性基を有するモノマーが好ましく、その中でも特にジメチルジアリルアンモニウム塩が望ましい。
Figure 0004775624
〔式中、R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2〜R4は置換基を有しても良い炭素数30以下のアルキル基を表す。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
また、これらを単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
4級のカチオン性基を有するモノマーの使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜15重量%である。
更には、上記アクリルアミド系モノマー、4級のカチオン性基を有するモノマー以外にノニオン性モノマー、アニオン性モノマー、4級のカチオン性基以外を有するカチオン性モノマー、架橋剤を一部使用することも可能である。
上記ノニオン性モノマーとしては、アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、スチレン、スチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びメチルビニルエーテル等が例示でき、これらを単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
ノニオン性モノマーの使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して0〜10重量%である。
上記アニオン性モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、及びクロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、それらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物、それらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、及び4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸等の不飽和トリカルボン酸、それらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類、1−ペンテン−1,1,4,4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、3−ヘキセン−1,1,6,6−テトラカルボン酸等の不飽和テトラカルボン酸、それらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸、それらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類、ビニルホスホン酸、及びα−フェニルビニルホスホン酸等の不飽和ホスホン酸、並びにそれらのナトリウム塩、及びカリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の塩類等が挙げられる。これらを単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
アニオン性モノマーの使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して0〜10重量%である。
上記4級のカチオン性基を有するモノマー以外のカチオン性基を有するモノマーとしては、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン、ジアリルアミン、ビニルピリジン、及びビニルイミダゾール等が挙げられる。これらを単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
上記の4級のカチオン性基を有するモノマー以外のカチオン性基を有するモノマーの使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜10重量%である。
上記架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ビスアクリルアミド酢酸等のビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、ジアリルマレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム、及びグリシジル(メタ)アクリレート等の2官能性ビニルモノマー、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルアミン、トリアリルイソシアヌレート、及びトリアリルトリメリテート等の3官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリレート、テトラアリルアミン塩、及びテトラアリルオキシエタン等の4官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、及びトリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオンエート等の水溶性アジリジニル化合物、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、及び(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等の水溶性の多官能エポキシ化合物、並びに3−(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、及び2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリアセトキシシラン等のシリコン系化合物等が例示でき、これらを単独で使用することができ、又はその二種以上を組み合わせて使用することもできる。
架橋剤の使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して0〜5重量%である。
また、本発明で使用する4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)は、特開平5−302298号公報記載の方法に従って、尿素類の存在下に重合して得ることもできる。
前記尿素類としては、尿素、エチレン尿素、及びエチレンチオ尿素が挙げられ、これらを単独で又は二種以上を組み合わせて使用することもできる。これらの中でも、尿素を単独で使用することが経済的に好ましい。尿素類の使用量は、ポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して、0〜30重量%が好ましい。
4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)の製造は、所定の反応容器に、構成成分であるモノマーの合計濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%となるように仕込み、公知慣用の重合開始剤を使用し、反応温度40〜100℃、1〜10時間の条件下で行う。もちろん、使用するモノマー成分の特徴に合わせて、モノマーを連続滴下する、あるいはモノマーを分割して添加する等により反応を行うこともできる。
4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)の製造に使用する重合開始剤は、特に限定されるものではなく、公知慣用のものが使用される。ラジカル重合開始剤としては、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸カリウム、及び過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、及び過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、並びに過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、及び過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩等が例示できる。これらの開始剤は、単独又は二種以上併用してもよい。重合開始剤の使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して、通常0.01〜5重量%である。
これらの重合開始剤は、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用できる。前記還元剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、及び4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ化合物、並びにアルドース等の還元糖類が例示できる。
また、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)の分子量を調整する為、必要に応じて公知慣用の連鎖移動剤を使用してもよい。例えば、アリルアルコール、アリルアミン、(メタ)アリルスルホン酸及びそのアルカリ金属塩等のアリル化合物、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N,2−テトラメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジエチル−2−メチル,ハイドロクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリエチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリブチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,2−トリメチル−N−オクタデシル,クロライド、ベンゼンメタンアミニウム,N,N−ジメチル−N−(2−メチル−2−プロペニル),クロライド、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)モルホリニウム クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,ハイドロクロライド等の3級または4級のメタリルアンモニウム塩、メルカプトエタノール、チオグリコール酸及びそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、イソプロピルアルコール、並びに次亜リン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの連鎖移動剤は、単独又は二種以上を併用してもよいが、3級または4級のカチオン性基を有するメタリルアンモニウム塩を用いることが好ましい。連鎖移動剤の使用量は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)に使用するモノマーの合計量に対して、通常0〜10重量%である。
4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)は、固形分濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の水溶液であり、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が10〜15,000mPa・sである。
また、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)のpHは、反応終了後、酸又はアルカリを用いて適宜調整することができる。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、及びリン酸等の無機酸、並びに蟻酸、酢酸、及びプロピオン酸等の有機酸が使用可能であり、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸化物、並びにアンモニア、メチルアミン、及びジメチルアミン等のアミン塩基が使用可能である。これらを単独又は二種以上を使用してもよい。なお、アルカリの中では、アンモニアが好ましい。
本発明に使用するアンモニウム化合物(C)としては、無機系、及び有機系のアンモニウム化合物が挙げられる。無機系アンモニウム化合物としては、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、及びリン酸アンモニウム等が挙げられ、有機系アンモニウム化合物としては、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム、コハク酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、フタル酸アンモニウム、及びクエン酸アンモニウム等が挙げられる。経済性、水への溶解性を考慮すると、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、及び酢酸アンモニウムが好ましい。また、これらのアンモニウム化合物を単独又は二種以上組み合わせて使用することもできる。また、アンモニウム化合物(C)は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)の製造時に添加混合することも、製造後に添加混合することも可能である。
次に、本発明の紙塗工用組成物、インクジェット記録用紙について説明する。
本発明の紙塗工用組成物には、必要に応じて各種添加剤を使用することができる。
本発明の紙塗工用組成物とは、各種原紙に塗工するものであり、必要に応じて使用する各種添加剤としては、表面サイズ剤、防滑剤、離型剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、染料、撥水剤、ポリビニルアルコール類及び澱粉類等の表面紙力剤並びに表面サイズ剤等を挙げることができる。また、本発明の紙塗工用組成物を塗工する原紙としては、コート原紙、ライナー、コートボール原紙、白板、ワンプ、難燃原紙、葉書用紙、印刷筆記用紙、フォーム用紙、PPC用紙、インクジェット記録用紙、感熱紙、及び感圧紙の酸性又は中性抄紙した各種の上質紙、中質紙が使用できる。この中でもイックジェット記録用紙に用いることが好ましい。
本発明のインクジェット記録用紙とは、インクジェットインクで記録するための用紙をいい、顔料を含まない紙塗工用組成物や顔料を必須成分として含む紙塗工用組成物を原紙に塗工して得られるものがある。ここで用いられる顔料としては、クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、サチンホワイト、亜硝酸カルシウム、合成シリカ、及び酸化亜鉛等の無機顔料、並びにスチレン系ポリマー、及び尿素系ポリマー等の有機顔料が挙げられる。これらの顔料のうち一種類を単独で、又は二種類以上を混合して使用することができる。この中でもクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト、及び二酸化チタンを組み合わせて用いるのが好ましい。また、必要に応じて、バインダー、分散剤、滑剤、増粘剤、減粘剤、耐水化剤、消泡剤、抑泡剤、防腐剤、防カビ剤、保水剤、染料、導電剤、及びpH調整剤等の添加剤を単独又は二種以上紙塗工用組成物に添加することができる。ピグメントコート紙に用いる原紙としては、酸性、中性の上質紙、中質紙が使用可能であり、更に上記クリアコート紙を使用することも可能である。
表面サイズ剤としては、スチレン−マレイン酸系共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−(メタ) アクリル酸系共重合体、α−オレフィン−マレイン酸系共重合体、アルキルケテンダイマー、ポリビニルアルコール類、澱粉類等を用いることができる。
ポリビニルアルコール類としては、様々な方法で製造したものを用いることができるが、通常はポリビニルエステルの加水分解あるいはアルコリシス(加アルコール分解)によって製造されたものが使用できる。このポリビニルエステルには、ビニルエステルの単独重合体、二種以上のビニルエステルを重合してなる共重合体、及びビニルエステルと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体等が含まれる。ここでビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、及びピバリン酸ビニル等を単独又は二種以上使用できるが、なかでも工業的に製造され安価な酢酸ビニルが好適に使用できる。ビニルエステルと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体としては、様々なものがあり、特に制限はないが、例えば、α−オレフィン、ハロゲン含有単量体、カルボン酸含有単量体、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエーテル、スルホン酸含有単量体、アミド基含有単量体、アミノ基含有単量体、第4級アンモニウム塩含有単量体、シリル基含有単量体、水酸基含有単量体、及びアセチル基含有単量体等が挙げられる。これらを単独又は二種以上を使用してもよい。
上記ポリビニルアルコール類は、その重合度については特に制限がないが、通常は重合度300〜4000が好ましい。また、ポリビニルアルコール類のケン化度は、特に制限はないが、通常は60〜100モル%、好ましくは80〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%である。
澱粉類としては、コーン、ポテト、タピオカ、米、及び小麦粉等をベースにした加工澱粉を単独又は二種以上使用することができる。加工方法としては、様々な方法で製造したものを用いることができるが、通常は次亜塩素酸ナトリウム、及び過硫酸アンモニウム等の酸化剤により変性した酸化澱粉、酵素を用いて処理した酵素変性澱粉、3−クロロー2−ヒドロキシプロピルジメチルアミン等の3級化剤、及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級化剤により変性したカチオン化澱粉、カルボキシメチル澱粉、及びヒドロキシメチル澱粉等のエーテル化澱粉、エステル化澱粉、並びに酸性基とカチオン性基を両方有する両性澱粉等を単独又は二種以上使用できる。これらのうち、酸化澱粉、カチオン化澱粉が好ましい。
上記の澱粉類は、その水溶液粘度について特に制限はないが、通常は25℃、固形分濃度10%水溶液のブルックフィールド型粘度計(60rpm)において、1〜1000mPa・s、好ましくは5〜500mPa・s、更に好ましくは10〜100mPa・sである。
上記塗工は、通常用いられる塗工装置により原紙に塗工することができ、例えば、サイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、ナイフコーター、及びエアーナイフコーター等である。また、塗工後の乾燥は、例えば、ガスヒーター、電気ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、及び熱風乾燥ヒーター等、通常用いられる装置によって行うことができる。乾燥後、必要に応じてカレンダー仕上を行うことができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。部、%はいずれも重量基準による。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
合成例1
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水559部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液32.2部(5.0モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、85℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液1.5部を加えた後、50%アクリルアミド水溶液349部(94.5モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチルクロライド水溶液3.15部(0.5モル%)、20%過硫酸アンモニウム水溶液6.0gからなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液1.5部を加え、更に1時間反応させた。反応終了後、水47.0部を加え、更に20%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分20.2%、粘度2560mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類[A1]を得た。
合成例2
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水484.5部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液108.5部(15モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、85℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.2部を加えた後、50%アクリルアミド水溶液349.5部(84.5モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチルクロライド水溶液3.48部(0.5モル%)、20%過硫酸アンモニウム水溶液4.8部からなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液1.6部を加え、更に1時間反応させた。反応終了後、水38.5部を加え、更に25%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分25.3%、粘度3200mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類[A2]を得た。
合成例3
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水569.0部、50%アクリルアミド水溶液342.9部(94.7モル%)、75%アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド35.1部(5.0モル%)、75%のN,N−ジメチル,N−ヒドロキシエチルメタリルアンモニウムクロライド水溶液1.83部(0.3モル%)、を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液2.9部を加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させて2時間反応を行った。その後、水47.6部を加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分20.1%、粘度5,900mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類[A3]を得た。
合成例4(比較例用)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水253.8部と過硫酸アンモニウム11.5部を加え70℃まで昇温させた後、フラスコ内を窒素ガスに置換した。次いで、50%アクリルアミド水溶液675.5部(95モル%)、ジメチルアミノプロピルメタアクリレート39.3部(5モル%)、2−メルカプトエタノール7.8部からなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了後、20%過硫酸アンモニウム水溶液2.3部を加え、80℃で2時間反応させた。その後、水26.0部を加え、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.5に調整し、固形分39.8%、粘度113mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のポリアクリルアミド類[a1]を得た。
合成例5
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに、水573.3部、50%アクリルアミド水溶液352.7部(94.5モル%)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド20.4部(5.0モル%)、75%のN,N−ジメチル,N−ヒドロキシエチルメタリルアンモニウムクロライド水溶液3.13部(0.5モル%)を仕込み、20%硫酸でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.0部を加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させて2時間重合を行った。その後、水47.6部を加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分20.1%、粘度2,200mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のポリアクリルアミド類[a2]を得た。
合成例6
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水507g、ジアリルアミン45.3g(15.0モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液10.4g(1.4モル%)を仕込み。25%硫酸水溶液でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、85℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液5.3gを加えた後、50%アクリルアミド水溶液363g(82.2モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液10.4g(1.4モル%)、20%過硫酸アンモニウム水溶液6.0gからなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液1.8gを加え、更に1時間反応させた。反応終了後、水38.5gを加え、更に25%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分25.0%、粘度630mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のポリアクリルアミド類[a3]を得た。
合成例7
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管をつけた1リットルの四つ口フラスコに水457.7部、50%アクリルアミド水溶液273.1部(89.65モル%)、80%アクリル酸19.2部(10モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム1.2部(0.35モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、50℃に昇温させ、5%過硫酸アンモニウム水溶液4.9部と2%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液2.5部を加えた。40分後、反応系内の温度が85℃まで上昇し、更に80℃の温度で2時間反応させた。その後、水17.8部を加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分濃度21.0%、粘度5,600mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のポリアクリルアミド類[a4]を得た。
実施例1
合成例1で得られた4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類[A1]を14.8部(固形分3.0部)、硫酸アンモニウムを0.3部、ジアミノスチレベン型蛍光染料を0.8部を混合して水で希釈し、紙塗工用組成物K−1として100部を得た。
この紙塗工用組成物K−1を未塗工の中性上質紙(坪量70g/m2、白色度81.0%)に2ロールサイズプレスを用いて両面塗工し(ピックアップ量:約20g/m2)、ドラムドライヤー(80℃、50秒間)にて乾燥することで、インクジェット記録用紙T−1を得た。
実施例2〜6、比較例1〜6
実施例1の紙塗工用組成物の代わりに、表1に示した4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類[A1]、酸化澱粉、アンモニウム化合物を用い、表の量を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、紙塗工用組成物K−2〜K−6、k−1〜k−6を得て、クリアコート紙T−2〜T−6、t−1〜t−6を得た。
実施例1〜6、比較例1〜6で得られたインクジェット記録用紙を23℃、50RH%(相対湿度)の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、白色度及びインクジェット印刷適性を測定した。測定結果を表2に示す。
なお、白色度及びインクジェット印刷適性の測定方法を以下に示す。
白色度:Technidyne社製 Color Touch2(Model ISO)を用いてクリアコート紙の白色度を測定した。
インクジェット印刷適性:セイコーエプソン(株)社製のインクジェットプリンターMC−2000を用いて黒、青、赤、黄色でインクジェット印刷を行った後、印刷濃度をマクベス濃度計で測定した。
Figure 0004775624
表1中の使用量は固形分重量部を示し、比較例6は、4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類の代わりに酸化澱粉MS3800(日本食品化工株式会社製)を用いたことを示している。
Figure 0004775624
表2から明らかなように、本発明の紙塗工用組成物は、比較例と比較して白色度とインクジェット印刷適性をバランス良く向上させたインクジェット記録用紙を得ることができる。

Claims (6)

  1. 蛍光染料(A)と、少なくともアクリルアミド系モノマー(b1)と下記一般式(1)で示される4級のカチオン性基を有するモノマー(b2)を共重合して得られる共重合体である4級のカチオン性基を有するポリアクリルアミド類(B)と、アンモニウム化合物(C)とを含有することを特徴とする紙塗工用組成物。
    Figure 0004775624
    〔式中、R 及びR はそれぞれ、水素又はメチル基を表し、R 及びR は同一であっても相違していても良い。R 及びR はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表し、R 及びR は同一であっても相違していても良い。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
  2. アンモニウム化合物(C)が、無機系アンモニウム化合物であることを特徴とする請求項1に記載の紙塗工用組成物。
  3. さらに澱粉類を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の紙塗工用組成物。
  4. アンモニウム化合物(C)が、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、及び酢酸アンモニウムより成る群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の紙塗工用組成物。
  5. 蛍光染料(A)が、ジアミノスチルベン型であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の紙塗工用組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の紙塗工用組成物を塗工してなることを特徴とするインクジェット記録用紙。
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