JP2004232158A - フレキソ印刷適性向上剤、塗工紙の製造方法及び塗工紙 - Google Patents

フレキソ印刷適性向上剤、塗工紙の製造方法及び塗工紙 Download PDF

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JP2004232158A
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Takayuki Nishi
隆之 西
Koji Kono
宏治 河野
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Abstract

【課題】本発明は、顔料等含有の塗工層なくして、フレキソ印刷インキ使用の印刷において、フレキソ印刷適性に優れたフレキソ印刷適性向上剤を提供し、また、フレキソ印刷適性に優れた紙の製造方法及びその方法により得られる紙を提供することを目的とする。
【解決手段】カチオン性樹脂を含有することを特徴とするフレキソ印刷適性向上剤、それを用いた塗工紙の製造方法及びその製造方法によって得られる塗工紙
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、フレキソ印刷適性向上剤、塗工紙の製造方法及び塗工紙に関し、詳しくは、紙の表面塗工に用いるフレキソ印刷適性向上剤、及びそのフレキソ適性向上剤を塗工する紙の製造方法及びその製造方法によって得られる塗工紙に関する。さらに詳しくは、本発明は、カチオン性樹脂を含有するフレキソ印刷に優れた紙を製造し得るフレキソ印刷適性向上剤、そのフレキソ適性向上剤を塗工して成ることによりフレキソ印刷適性に優れた紙の製造方法、及びその製造方法によって得られるところの、フレキソ印刷適性に優れた塗工紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷は、ゴムや、感光性樹脂版といった柔軟性のある凸版と低粘度インキとを用い、極めて低い圧力(キスタッチ)で紙などの被記録体にインキを転写して印刷する方法である。フレキソ印刷は、柔軟性のある凸版を使用するため粗い紙や硬い紙などのどのような材質の被記録体にも印刷できることから、紙袋、紙容器、段ボール、封筒等への印刷に使用されている。また、フレキソ印刷は装置がコンパクトであり、経済性に優れること、後加工装置をオンラインで設置しやすいこと、フレキソインキは水性が主流であり環境に優しいことからも、今後さらに普及すると考えられる。
【0003】
しかしながら、上記のような利点があるものの従来からフレキソ印刷における印刷品質の低さが問題とされてきた。このため、紙の印刷面に顔料及びバインダーを含む塗工層を設ける方法が提案されている。しかし、そのような塗工層を設けることにより、紙の美粧化や印刷効果の向上を図ることはできるものの紙自体のコストが上昇してしまう。
一方、オフセット印刷において、塗工原紙にカチオン性樹脂を塗工した後にアニオン性の塗工層を設けて印刷適性を向上させる技術が開示されている(特許文献1)が、これは、アニオン性の塗工層の上に印刷が行われることから、カチオン性樹脂を塗工した面に直接フレキソ印刷を行う本発明とは明らかに異なるものと言える。
【0004】
また、上記のような顔料等を含む塗工層を含有しないカチオン性樹脂の技術として、カチオン性の樹脂でインクジェット記録媒体を処理し、インクジェット印刷物の耐水性を向上させる方法(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4等)が開示されている。しかし、インクジェット印刷は、記録媒体に種々の方法でインキの微小液滴を噴出させて印刷する印刷方法であるのに対し、フレキソ印刷は、印刷時に版から紙等に直接インキを転写して印刷する印刷方法である。印刷方法が異なり、各々のインク自体の性質等も明らかに異なることから、インクジェット印刷用紙をフレキソ印刷に適用するのは適切でない。
【特許文献1】
特許第2987996号公報
【特許文献2】
特許第2629712号公報
【特許文献3】
特開平1−75281号公報
【特許文献4】
特開平10−166713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、顔料等からなる塗工層を設けなくとも、フレキソ印刷インキ、特に水性フレキソインキを用いた印刷において、フレキソ印刷適性に優れたフレキソ印刷適性向上剤を提供すると共に、そのフレキソ印刷適性向上剤を塗工して成るところの、フレキソ印刷適性に優れた塗工紙の製造方法及びその製造方法によって得られるところの、フレキソ印刷適性に優れた紙を提供することを課題とする。
【0006】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決する為、鋭意研究を重ねた結果、カチオン樹脂、好ましくは特定のカチオン樹脂を紙に塗工することでフレキソ印刷適性が向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち前記課題を解決するための第1の手段は、カチオン性樹脂[A]を含有することを特徴とするフレキソ印刷適性向上剤であり、
前記フレキソ印刷適性向上剤の好適な態様として、(2)前記カチオン性樹脂[A]が下記[A1]〜[A3]から選ばれる少なくとも一種のカチオン性樹脂を含有してなる。
【0007】
アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂[A1]
カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]
ジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]
前記フレキソ印刷適性向上剤の好適な態様において、(3)前記カチオン性樹脂[A3]が、下記一般式(1)で示されるジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]である。
【0008】
【化3】
Figure 2004232158
〔式中、R及びRはそれぞれ、水素又はメチル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。R及びRはそれぞれ、水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
前記フレキソ印刷適性向上剤の好適な態様として、(4)前記(2)に記載のカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]が、下記一般式(2)で示されるアンモニウム塩及び前記(3)に記載の一般式(1)で示されるジアリルアミン類より成る群から選択される少なくとも一種のカチオン性ビニルモノマー類(c)とアクリルアミド類(d)とを重合して得られて成る。
【0009】
【化4】
Figure 2004232158
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R〜Rはそれぞれ水素原子又は、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基(但しR〜Rのいずれか二種及び三種が水素原子である場合を除く。)を表す。Xは無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
また、別の好適な態様として、(5)前記(3)又は(4)に記載の一般式(1)がジアリルジアルキルアンモニウム塩である。
【0010】
この発明の第2の手段は、(6)前記(1)〜(5)のいずれかの一つに記載のフレキソ印刷適性向上剤を含有してなる液を、紙に塗工することを特徴とする塗工紙の製造方法であり、
前記塗工紙の製造方法の好適な態様において、(7)前記(6)に記載の塗工紙がライナーである。
【0011】
この発明の第3の手段は、(8)前記(6)に記載の製造方法によって得ることを特徴とする塗工紙であり、
前記塗工紙の好適な態様において、(9)前記(8)に記載の塗工紙がライナーである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるカチオン性樹脂としては、樹脂中に1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種のカチオン性の官能基を有し、かつ樹脂全体としてカチオン性であればノニオン性及び/又はアニオン性の官能基を有していてもよいが、官能基のうちカチオン性の官能基を主として有していること、つまりノニオン性官能基及びアニオン性官能基をほとんど含有しないことが好ましい。
【0013】
本発明で用いられるカチオン性樹脂の具体例としては、例えば、アミン類とエピハロヒドリン類とを反応して得られる樹脂(例えばジメチルアミンエピクロロヒドリン樹脂)、カチオン性ビニルモノマーを単独で重合した樹脂(例えば、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリアリルアミン塩)、カチオン性モノマーと他の共重合性モノマーとを共重合させた樹脂(例えばカチオン性アクリルアミド系樹脂)、ポリビニルアミン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ホフマン変性を行ったアクリルアミド系樹脂、マンニッヒ変性を行ったアクリルアミド系樹脂、ポリアルキレンポリアミド系樹脂、ポリアミドポリ尿素系樹脂等を挙げることができる。
【0014】
これらの中でも、アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂[A1]、カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]、ジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]が好ましい。
【0015】
<アミン類とエピハロヒドリン類とを反応して得られる樹脂[A1]の説明>
本発明における前記カチオン性樹脂[A1]において、アミン類(a)として用いることのできるアミンは、分子中に少なくとも1個のエピハロヒドリンと反応可能なアミノ基を有するアミンであれば特に制限はなく、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアルキレンポリアミン、アンモニア及びアルカノールアミンからなる群から選択された一種以上のアミンを用いることができる。
【0016】
前記アミン類(a)は、少なくとも一種類の第2級アミン(a1)を含有していることが好ましく、又、前記第2級アミン(a1)とこれ以外のアミン類、例えば、第1級アミン、第3級アミン、ポリアルキレンポリアミン、及びアルカノールアミンから選択された一種以上のアミン(以下「第1級アミン等」という)(a2)とを含有していることも好ましい。
【0017】
前記第2級アミン(a1)としては、例えば脂肪族第2級アミン、芳香族第2級アミン、脂環式第2級アミン、ヘテロ環式第2級アミン等が挙げられ、中でも脂肪族第2級アミンを好ましい例として挙げられる。また、これらの第2級アミン(a1)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用することも可能である。
【0018】
脂肪族第2級アミンとしては、具体的にはジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルオクチルアミン、メチルラウリルアミン、及びジベンジルアミン等が挙げられる。
【0019】
芳香族第2級アミンとしては、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン、N−ペンチルアニリン、N−ヘキシルアニリン、N−オクチルアニリン、N−デシルアニリン、N−ラウリルアニリン、及びN−ベンジルアニリン等のN−アルキルアニリン、N−メチルトルイジン、N−エチルトルイジン、N−プロピルトルイジン、N−ブチルトルイジン、N−ペンチルトルイジン、N−ヘキシルトルイジン、N−オクチルトルイジン、N−デシルトルイジン、N−ラウリルトルイジン、及びN−ベンジルトルイジン等のN−アルキルトルイジン、並びに、N−メチルナフチルアミン、N−エチルナフチルアミン、N−プロピルナフチルアミン、N−ブチルナフチルアミン、N−ペンチルナフチルアミン、N−ヘキシルナフチルアミン、N−オクチルナフチルアミン、N−デシルナフチルアミン、N−ラウリルナフチルアミン、及びN−ベンジルナフチルアミン等のN−アルキルナフチルアミン等が挙げられる。
【0020】
その他の芳香族第2級アミンとしては、ジフェニルアミン、N−フェニル−o−トルイジン、N−フェニル−m−トルイジン、N−フェニル−p−トルイジン、N−トルイル−o−トルイジン、N−トルイル−m−トルイジン、N−トルイル−p−トルイジン、N−フェニルナフチルアミン、及びN−トルイルナフチルアミン等の、芳香環が窒素原子に2個結合してなるアミン等が挙げられる。
【0021】
脂環式第2級アミンとしては、N−メチルシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、N−プロピルシクロヘキシルアミン、N−ブチルシクロヘキシルアミン、N−ヘキシルシクロヘキシルアミン、N−オクチルシクロヘキシルアミン、N−デシルシクロヘキシルアミン、及びN−ラウリルシクロヘキシルアミン等のN−アルキルシクロヘキシルアミン、N−メチルシクロオクチルアミン、N−エチルシクロオクチルアミン、N−プロピルシクロオクチルアミン、N−ブチルシクロオクチルアミン、N−ヘキシルシクロオクチルアミン、N−オクチルシクロオクチルアミン、N−デシルシクロオクチルアミン、及びN−ラウリルシクロオクチルアミン等のN−アルキルシクロオクチルアミン、並びにジシクロヘキシルアミン、及びジシクロオクチルアミン等のジシクロアルキルアミン等が挙げられる。
【0022】
ヘテロ環式第2級アミンとしては、ピペリジン、ピロリジン、2−メチルピペリジン、及び4−メチルピペリジン等が挙げられる。
【0023】
これらの第2級アミン類の中でも脂肪族第2級アミンが好ましく、その中でもジメチルアミン及びジエチルアミンが好ましく、ジメチルアミンが特に好ましい。さらにはジメチルアミンを単独で用いることが特に好ましい。
【0024】
前記第1級アミン等(a2)であるところの、第1級アミン、第3級アミン、ポリアルキレンポリアミン、及びアルカノールアミンから選択された一種以上のアミンとして、脂肪族第1級アミン、芳香族第1級アミン、脂環式第1級アミン等の第1級アミン、脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、脂環式第3級アミン等の第3級アミン、アルカノールアミン、アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、その他のアミン等を挙げることができる。
【0025】
脂肪族第1級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、2−ペンタンアミン、ヘキシルアミン、2−アミノヘキサン、3−アミノヘキサン、モノオクチルアミン、及びベンジルアミン等が挙げられる。
【0026】
芳香族第1級アミンとしては、アニリン、トルイジン、ビフェニルアミン、ナフチルアミン、及びフェニルアミン等を挙げることができる。
【0027】
脂環式第1級アミンとしては、シクロヘキシルアミン、及びシクロオクチルアミン等を挙げることができる。
【0028】
脂肪族第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、及びトリベンジルアミン等が挙げられる。
【0029】
芳香族第3級アミンとしては、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジメチルトルイジン、ジエチルトルイジン、N−メチルジフェニルアミン、N−エチルジフェニルアミン、N−メチルジトリルアミン、N−エチルジトリルアミン、及びトリフェニルアミン等を挙げることができる。
【0030】
脂環式第3級アミンとしては、ジメチルアミノシクロヘキサン、ジシクロヘキシルアミノメタン、ジメチルアミノシクロオクタン、ジシクロオクチルアミノメタン、トリシクロヘキシルアミン、及びトリシクロオクチルアミン等を挙げることができる。
【0031】
アルカノールアミンとしては、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、及びイソプロパノールアミン等のモノアルカノールアミン、ジエタノールアミン、及びジイソプロパノールアミン等のジアルカノールアミン、トリエタノールアミン、及びトリイソプロパノールアミン等のトリアルカノールアミン、N−メチルエタノールアミン、及びN−エチルエタノールアミン等のN−アルキルアルカノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、及びN,N−ジブチルエタノールアミン等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン、並びにN−(2−アミノエチル)エタノールアミン等が挙げられる。
【0032】
アルキレンジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、プロピレンジアミン、及びヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
【0033】
その他のアミンとして、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、1,3(又は2,4)−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、オクタハイドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン、2,2’−ビス−(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−オキシビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−スルホンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,4’−又は4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン、及びN−アミノプロピルシクロヘキシルアミン等の脂環式アミン、並びにアミノピリジン、アミノピコリン、、N−フェニルアミノピリジン、及びN−トルイルアミノピリジン等の芳香族アミン、ピペラジン、N−メチルピペリジン、及びアミノエチルピペラジン等のヘテロ環式アミン等が挙げられる。
【0034】
ポリアルキレンポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘプタエチレンオクタミン、及びノナンエチレンデカミン等のポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、ポリブチレンポリアミン、並びにトリエチレンビス(トリメチレン)ヘキサミン等が挙げられる。
【0035】
本発明におけるカチオン性樹脂[A1]を得るのに使用するエピハロヒドリン類(b)としては、エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、及びメチルエピクロロヒドリン等が挙げられる。また、これらを二種以上混合して用いることもできる。これらのエピハロヒドリン類の中でも、エピクロロヒドリンが特に好ましい。
【0036】
前記カチオン性樹脂[A1]は次のようにして合成することができる。
カチオン性樹脂[A1]は、アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とをどのような順序で反応させても合成することができる。例えば、アミン類(a)を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(b)を徐々に滴下する方法、アミン類(a)の一部を予め反応器に仕込んでおき、この中にエピハロヒドリン類(b)を徐々に滴下し、得られた反応混合物中にアミン類(a)を添加する方法、及びエピハロヒドリン類(b)を予め反応器に仕込んでおき、この中にアミン類(a)を徐々に滴下する方法等をとることができる。
【0037】
アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)との反応温度、及び反応時間に特に制限は無いが、反応による発熱を制御できる温度が反応温度として好ましく、反応による発熱を制御できる時間が反応時間として好ましい。例えば、反応温度20〜120℃、反応時間2〜20時間で反応を行うことができる。反応は、固形分濃度が10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%となる水溶液中で行うが、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等の溶媒中で行うこともできる。
【0038】
<ジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]の説明>
本発明におけるカチオン性樹脂[A3]は、ジアリルアミン類を単独重合して得られる樹脂は勿論のこと、少なくとも前記ジアリルアミン類と他のモノマー類とを共重合して得られる樹脂であればよく、ジアリルアミン類とジアリルアミン類以外のカチオン性モノマー、ノニオン性モノマーとを含んだモノマー混合物を共重合させた樹脂であってもよい。もっとも、この発明においてはジアリルアミン類とアクリルアミド類と共重合させて得られるカチオン性樹脂はカチオン性樹脂[A2]の一例として分類し、カチオン性樹脂[A3]から除外する。
【0039】
ジアリルアミン類としては、ジ(2−プロペニル)アミン(即ち、ジアリルアミン)、N−メチルーN,N−ジ(2−プロペニル)アミン(即ち、ジアリルメチルアミン)、N,N−ジメチルーN,N−ジ(2−プロペニル)アンモニウムクロライド(即ち、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、及びN,N−ジエチルーN,N−ジ(2−プロペニル)アンモニウムブロマイド(即ち、ジアリルジエチルアンモニウムブロマイド)などが挙げられ、下記一般式(1)であらわされるジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]が好ましく、特に、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
【0040】
【化5】
Figure 2004232158
式中、R及びRはそれぞれ水素又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。
【0041】
カチオン性樹脂[A3]は、ジアリルアミン類を、又はジアリルアミン類とアクリルアミド類以外のモノマーとを、通常の方法により重合することにより得ることができる。
【0042】
<カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]の説明>
本発明の、カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]は、アクリルアミド類(d)とカチオン性ビニルモノマー類(c)と要すればこれら以外のモノマーとを重合して得られるカチオン性樹脂であり、ノニオン性モノマー類、アニオン性モノマー類、架橋剤等を樹脂全体としてカチオン性を有する範囲で使用できる。また、例えば、ビニルホルムアミドとアクリルアミドとを重合し、次いで加水分解して最終的に得られたカチオン性樹脂もこの発明におけるカチオン性樹脂に含まれる。
【0043】
カチオン性ビニルモノマー類(c)としては、1級アミノ基を有するビニルモノマー、2級アミノ基を有するビニルモノマー、3級アミノ基を有するビニルモノマー、及び4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマー等が挙げられる。
【0044】
前記1級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、2−プロペニルアミン(即ち、アリルアミン)、2−メチル−2−プロペニルアミン(即ち、メタリルアミン)等、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
【0045】
前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、ジ(2−プロペニル)アミン(即ち、ジアリルアミン)、ジ(2−メチル−2−プロペニル)アミン(即ち、ジメタリルアミン)、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
【0046】
また、前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとして、2−プロペニルアミン(即ち、アリルアミン)、及び2−メチル−2−プロペニルアミン(即ち、メタアリルアミン)等の前記1級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により第2級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
【0047】
前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばN,N−ジメチル−2−プロペロイロキシエチルアミン(即ち、ジメチルアミノエチルアクリレート)、N,N−ジメチル−2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミン(即ち、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、N,N−ジエチル−2−プロペロイロキシエチルアミン(即ち、ジエチルアミノエチルアクリレート)、N,N−ジエチル−2−(2−メチルプロペロイロキシ)エチルアミン(即ち、ジエチルアミノエチルメタクリレート)、N,N−ジメチル−3−プロペロイロキシプロピルアミン(即ち、ジメチルアミノプロピルアクリレート)、N,N−ジメチル−3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルアミン(即ち、ジメチルアミノプロピルメタクリレート)、N,N−ジエチル−3−プロペロイロキシプロピルアミン(即ち、ジエチルアミノプロピルアクリレート)、及びN,N−ジエチル−3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルアミン(即ち、ジエチルアミノプロピルメタクリレート)等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチル−3−プロペロイルアミノプロピルアミン(即ち、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、N,N−ジメチル−3−(2−メチルプロペロイルアミノ)プロピルアミン(即ち、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)、N,N−ジエチル−3−プロペロイルアミノプロピルアミン(即ち、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド)、及びN,N−ジエチル−3−(2−メチルプロペロイルアミノ)プロピルアミン(即ち、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド)等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
【0048】
また、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとして、ジ(2−プロペニル)アミン(即ち、ジアリルアミン)、及びジ(2−メチル−2−プロペニル)アミン(即ち、ジメタリルアミン)等の前記2級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により第3級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
【0049】
前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、N,N−ジメチル−N,N−ジ(2−プロペニル)アンモニウムクロライド(即ち、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、N,N−ジメチル−N,N−ジ(2−メチル−2−プロペニル)アンモニウムクロライド(即ち、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド)、N,N−ジエチル−N,N−ジ(2−プロペニル)アンモニウムクロライド(即ち、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド)、及びN,N−ジエチル−N,N−ジ(2−メチル−2−プロペニル)アンモニウムクロライド(即ち、ジエチルジメタリルアンモニウムクロライド)等が挙げられる。
【0050】
また、前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとして、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。具体的にはN,N,N−トリメチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]エタンアミニウムクロライド(即ち、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド)、N,N,N−トリメチル−2−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]エタンアミニウムクロライド(即ち、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド)、N,N−ジメチル−N−[2[(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]エチル]ベンゼンメタンアミニウムクロライド(即ち、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)、N,N−ジメチル−N−[2[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]エチル]ベンゼンメタンアミニウムクロライド(即ち、メタクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)、N,N−ジメチル−N−[2[(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]プロピル]ベンゼンメタンアミニウムクロライド(即ち、アクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)、及びN,N−ジメチル−N−[2[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]プロピル]ベンゼンメタンアミニウムクロライド(即ち、メタクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)等が挙げられる。
【0051】
さらに、カチオン性ビニルモノマー類(c)として、一般式(2)で表されるアンモニウム塩を用いることが好ましい。
【0052】
【化6】
Figure 2004232158
式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R〜Rはそれぞれ水素原子又は、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基である(但し、R〜Rのいずれか二種及び三種が水素原子である場合を除く。)。Xは無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。
【0053】
一般式(2)で表されるアンモニウム塩として、例えば、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N,2−テトラメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジエチル−2−メチル,ハイドロクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリエチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリブチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,2−トリメチル−N−オクタデシル,クロライド、ベンゼンメタンアミニウム,N,N−ジメチル−N−(2−メチル−2−プロペニル),クロライド、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)モルホリニウム クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,ハイドロクロライド等を挙げることができる。
【0054】
これらの1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。これらのカチオン性ビニルモノマーのうち、4級アンモニウム塩を含有するビニルモノマーが好ましく、前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される化合物がより好ましく、ジアリルジメチルアンモニウム塩がさらに好ましい。
【0055】
本発明で使用するアクリルアミド類(d)としては、2−プロペンアミド(即ち、アクリルアミド)、2−メチルプロペンアミド(即ち、メタクリルアミド)が好ましく、またN−メチルプロペンアミド(即ち、N−メチルアクリルアミド)、N−メチル−2−メチルプロペンアミド(即ち、N−メチルメタクリルアミド)、N−エチルプロペンアミド(即ち、N−エチルアクリルアミド)、N−エチル−2−メチルプロペンアミド(即ち、N−エチルメタクリルアミド)、N−(2−プロピル)プロペンアミド(即ち、N−イソプロピルアクリルアミド)、N−(2−プロピル)−2−メチルプロペンアミド(即ち、N−イソプロピルメタクリルアミド)、N−(t−オクチル)プロペンアミド(即ち、N−t−オクチルアクリルアミド)、及びN−(t−オクチル)−2−メチルプロペンアミド(即ち、N−t−オクチルメタクリルアミド)等のN−置換−プロペンアミド(即ち、N−置換−アクリルアミド)、N−置換−2−メチルプロペンアミド(即ち、N−置換−メタクリルアミド)のいずれか一種以上をアクリルアミド、メタクリルアミドと併用して使用することができる。
【0056】
カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]に使用するカチオン性ビニルモノマー類(c)及びアクリルアミド類(d)の外にも上記カチオン性ビニルモノマー類(c)及びアクリルアミド類(d)と共重合可能なノニオン性ビニルモノマー、アニオン性ビニルモノマー、及び架橋剤を、樹脂全体としてカチオン性である範囲内で使用することができる。
【0057】
使用可能なノニオン性ビニルモノマーとしては、例えば、プロペロイロキシアルキル(即ち、アクリル酸エステル)、2−メチルプロペロイロキシアルキル(即ち、メタクリル酸エステル)、プロペロイロキシヒドロキシアルキル(即ち、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル)、2−メチルプロペロイロキシヒドロキシアルキル(即ち、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル)、2−プロペンニトリル(即ち、アクリロニトリル)、2−メチル−2−プロペンニトリル(即ち、メタクリロニトリル)、1−フェニルエチレン(即ち、スチレン)、スチレン誘導体、1−アセトキシエチレン(即ち、酢酸ビニル)、1−プロピオキシエチレン(即ち、プロピオン酸ビニル)、及び1−メトキシエチレン(即ち、メチルビニルエーテル)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。ノニオン性ビニルモノマーの使用量としては、樹脂全体としてカチオン性である範囲内で使用することができる。
【0058】
使用可能な前記アニオン性ビニルモノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー(これは、カルボキシル基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)、スルホン酸基含有モノマー(これは、スルホン酸基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)、リン酸基含有モノマー(これは、リン酸基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)が挙げられる。
【0059】
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、2−プロペン酸(即ち、アクリル酸)、2−メチル−2−プロペン酸(即ち、メタクリル酸)、トランス−3−フェニルプロペン酸(即ち、けい皮酸)、及びトランス−2−ブテン酸(即ち、クロトン酸)等の不飽和モノカルボン酸、N−(1−カルボキシルメチロール)−2−プロペンアミド(即ち、2−アクリルアミドグリコリック酸)、及びN−(1−カルボキシルメチロール)−2−メチル−2−プロペンアミド(即ち、2−メタクリルアミドグリコリック酸)等のグリオキシル酸、トランス−2−ブテンディオイックアシッド(即ち、フマル酸)、シス−2−ブテンディオイックアシッド(即ち、マレイン酸)、2−メチレンブタンディオイックアシッド(即ち、イタコン酸)、(Z)−2−メチル−2−ブテンディオイックアシッド(即ち、シトラコン酸)、及びトランス,トランス−2,4−ヘキサジエンディオイックアシッド(即ち、ムコン酸)等の不飽和ジカルボン酸、プロペン−シス−1,2,3−トリカルボン酸(即ち、アコニット酸)、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、及び4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸等の不飽和トリカルボン酸、1−ペンテン−1,1,4,4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、及び3−ヘキセン−1,1,6,6−テトラカルボン酸等の不飽和テトラカルボン酸が挙げられる。
【0060】
前記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、エチレンスルホン酸(即ち、ビニルスルホン酸)、4−エチレンベンゼンスルホン酸(即ち、スチレンスルホン酸)、2−プロペン−1−スルホン酸(即ち、アリルスルホン酸)、2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸(即ち、メタリルスルホン酸)、及び2−メチル−N−プロペノイル−2−アミノプロパンスルホン酸(即ち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)等が挙げられる。
【0061】
前記リン酸基含有モノマーとしてはエチレンホスホン酸(即ち、ビニルホスホン酸)、及び1−フェニルエチレンホスホン酸(即ち、1−フェニルビニルホスホン酸)等が挙げられる。
【0062】
また、カルボキシル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、及びリン酸基含有モノマーの塩類も使用することができる。前記カルボキシル基含有モノマー、前記スルホン酸基含有モノマー、又は前記リン酸基含有モノマーの塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩等が挙げられる。
【0063】
これらアニオン性ビニルモノマーは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。アニオン性ビニルモノマーの使用量としては、ポリマー全体としてカチオン性である範囲内で使用することができるが、通常、カチオン性ビニルモノマーの1/10以下で使用することが好ましい。
使用可能な前記架橋剤としては、不飽和結合を持つ、ジ(メタ)アクリレート類、ビス(メタ)アクリルアミド類、ジビニルエステル類、ビニル基と連鎖移動点とを持つことで架橋作用を持つモノマー、並びにビニル基と反応性基とを持つことで架橋作用を持つモノマー等の2官能性モノマー、3官能性ビニルモノマー、及び4官能性ビニルモノマー等の多官能性ビニルモノマー等を挙げることができる。なお、この発明においては架橋剤なる用語を使用するが、この架橋剤は重合性を有するモノマーでもある。また架橋剤として前記の他に水溶性アジリジニル化合物、水溶性多官能エポキシ化合物、及びシリコン系化合物等も挙げることができ、これらは、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用してもよい。架橋剤の使用量は、樹脂全体としてカチオン性である範囲内であり、モノマー単位として、0.005〜1モル%使用することができる。
【0064】
前記ジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、1,2−ジ(プロペロイロキシ)エタン(即ち、エチレングリコールジアクリレート)、1,2−ジ(2−メチルプロペロイロキシ)エタン(即ち、エチレングリコールジメタクリレート)、1−プロペロイロキシ−2−(2−プロペロイロキシエトキシ)エタン(即ち、ジエチレングリコールジアクリレート)、1−(2−メチルプロペロイロキシ)−2−(2−(2−メチルプロペロイロキシ)エトキシ)エタン(即ち、ジエチレングリコールジメタクリレート)、1,2−ジ(2−プロペロイロキシエトキシ)エタン(即ち、トリエチレングリコールジアクリレート)、1,2−ジ(2−(2−メチルプロペロイロキシ)エトキシ)エタン(即ち、トリエチレングリコールジメタクリレート)、1,2−ジ(プロペロイロキシ)プロパン(即ち、プロピレングリコールジアクリレート)、1,2−ジ(2−メチルプロペロイロキシ2−メチルプロペロイロキシ)プロパン(即ち、プロピレングリコールジメタクリレート)、1,2−ジプロペロイロキシ−3−プロパノール(即ち、グリセリンジアクリレート)、1,3−ジプロペロイロキシ−2−プロパノール(即ち、グリセリンジアクリレート)、1,2−ジ(2−メチルプロペロイロキシ)−3−プロパノール(即ち、グリセリンジメタクリレート)、及び1,3−ジ(2−メチルプロペロイロキシ)−2−プロパノール(即ち、グリセリンジメタクリレート)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0065】
前記ビス(メタ)アクリルアミド類としては、例えばジ(プロペロイルアミノ)メタン(即ち、N,N−メチレンビスアクリルアミド)、ジ(2−メチルプロペロイルアミノ)メタン(即ち、N,N−メチレンビスメタクリルアミド)、1,2−ジ(プロペロイルアミノ)エタン(即ち、エチレンビスアクリルアミド)、1,2−ジ(2−メチルプロペロイルアミノ)エタン(即ち、エチレンビスメタクリルアミド)、1,6−ジ(プロペロイルアミノ)ヘキサン(即ち、ヘキサメチレンビスアクリルアミド)、1,6−ジ(2−メチルプロペロイルアミノ)へキサン(即ち、ヘキサメチレンビスメタクリルアミド)、ジ(プロペロイルアミノ)エタノイックアシッド(即ち、N,N−ビスアクリルアミド酢酸)、ジ(プロペロイルアミノ)エタノイルオキシメタン(即ち、N,N−ビスアクリルアミド酢酸メチル)、(ジ(プロペロイルアミノ)メチル)ベンゼン(即ち、N,N−ベンジリデンビスアクリルアミド)、及びN,N−ビス(プロペロイルアミノメチル)カルボニルジアミド(即ち、N,N−ビス(アクリルアミドメチレン)尿素)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0066】
前記ジビニルエステル類としては、例えば、ジエチニルヘキサンディオネート(即ち、アジピン酸ジビニル)、ジエチニルデカンディオネート(即ち、セバシン酸ジビニル)、ジ(2−プロペニル)−トランス−2−ブテンディオネート(即ち、ジアリルフタレート)、ジ−(2−プロペニル)−シス−2−ブテンディオネート(即ち、ジアリルマレート)、及びジ−(2−プロペニル)ブタンディオネート(即ち、ジアリルサクシネート)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0067】
前記以外の2官能性モノマーとしては、例えば、(2−プロペニル)プロペネート(即ち、アリルアクリレート)、2−メチル−(2−プロペニル)プロペネート(即ち、アリルメタクリレート)、1,4−ジエチニルベンゼン(即ち、ジビニルベンゼン)、及び1,4−ジ(2−メチル−エチリル)ベンゼン(即ち、ジイソプロペニルベンゼン)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0068】
前記ビニル基と連鎖移動点とを持つことで架橋作用を持つモノマーとしては、例えば、N,N−ジメチル−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジメチルメタアクリルアミド)、N,N−ジメチル−2−メチル−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジメチルメタクリルアミド)、N,N−ジエチル−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジエチルアクリルアミド)、及びN,N−ジエチル−2−メチル−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジエチルメタクリルアミド)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0069】
前記ビニル基と反応性基とを持つことで架橋作用を持つモノマーとしては、例えば、N−メチロール−2−プロペンアミド(即ち、N−メチロールアクリルアミド)、(1,2−エポキシプロピル)プロペネート(即ち、グリシジルアクリレート)、及び(1,2−エポキシプロピル) 2−メチル−プロペネート(即ち、グリシジルメタクリレート)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0070】
前記3官能性ビニルモノマーとしては、例えば、トリ(プロペロイロキシ)メタン(即ち、トリアクリルホルマール)、トリ(2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(即ち、トリアリルイソシアヌレート)、N,N−ジ(2−プロペニル)−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジアリルアクリルアミド)、N,N−ジ(2−プロペニル)−2−メチル−2−プロペンアミド(即ち、N,N−ジアリルメタクリルアミド)、トリ(2−プロペニル)アミン(即ち、トリアリルアミン)、及びトリ(2−プロペニル) 1,2,4−ベンゼントリカルボキシレート(即ち、トリアリルトリメリテート)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0071】
前記4官能性ビニルモノマーとしては、例えば、1,3−ジ(プロペロイロキシ)−2,2−ジ(プロペロイロキシメチル)プロパン(即ち、テトラメチロールメタンテトラアクリレート)、テトラ(2−プロペニル) 1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボキシレート(即ち、テトラアリルピロメリテート)、N,N,N’,N’−テトラ(2−プロペニル)−1,4−ジアミノブタン(即ち、N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン)、テトラ(2−プロペニル)アミン(塩)(即ち、テトラアリルアミン(塩))、及び1,1,2,2−テトラ(プロペニル)オキシエタン(即ち、テトラアリルオキシエタン)等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0072】
前記水溶性アジリジニル化合物としては、例えば、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、及び4,4’−ビス(エチレンイミンカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0073】
前記水溶性多官能エポキシ化合物としては、例えば、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル、及び(ポリ)グリセリントリグリシジルエーテル等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0074】
前記シリコン系化合物としては、例えば、3−(プロペロイロキシ)メチルトリメトキシシラン(即ち、3−アクリロイロキシメチルトリメトキシシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)メチルトリメトキシシラン(即ち、3−メタクリロイロキシメチルトリメトキシシラン)、3−(プロペロイロキシ)プロピルジメトキシメチルシラン(即ち、3−アクリロイロキシプロピルジメトキシメチルシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルジメトキシメチルシラン(即ち、3−メタクリロイロキシプロピルジメトキシメチルシラン)、3−(プロペロイロキシ)プロピルトリメトキシシラン(即ち、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルトリメトキシシラン(即ち、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン)、3−(プロペロイロキシ)プロピルメチルジクロロシラン(即ち、3−アクリロイロキシプロピルメチルジクロロシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)プロピルメチルジクロロシラン(即ち、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジクロロシラン)、3−(プロペロイロキシ)オクタデシルトリアセトキシシラン(即ち、3−アクリロイロキシオクタデシルトリアセトキシシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)オクタデシルトリアセトキシシラン(即ち、3−メタクリロイロキシオクタデシルトリアセトキシシラン)、3−(プロペロイロキシ)−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン(即ち、3−アクリロイロキシ−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン)、3−(2−メチルプロペロイロキシ)−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン(即ち、3−メタクリロイロキシ−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン)、及びビニルジメチルアセトキシシラン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0075】
また、本発明におけるカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]は、尿素類化合物の存在下に重合して得ることもできる。
【0076】
尿素類化合物としては例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、及びグアニジル尿素のリン酸塩、硫酸塩等が挙げられる。これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。中でも、尿素が経済的に特に好ましく、尿素の使用量はカチオン性ビニルモノマー類(c)アクリルアミド類モノマー(d)とを含む全モノマーの重量に対して、固形分の50重量%以下、より好ましくは30重量%以下が望ましい。
【0077】
本発明のカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]は、重合時、又は重合後にキレート剤を加えても良い。キレート剤としては、金属イオンに配位する各種のものを使用できるが、本発明では、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及び乳酸等から選ばれる一種又は二種以上を使用するのが好ましい。特に好ましいのはクエン酸である。
【0078】
また、本発明のカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]を製造する際の重合において、本発明の目的を損なわない程度で、水溶性高分子存在下での重合を行うこともできる。水溶性高分子には澱粉類、セルロース類、ポリビニルアルコール類等が挙げられる。
【0079】
カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]に含まれるカチオン性ビニルモノマー類(c)とアクリルアミド類(d)とのモノマー単位としてのモル比〔(c)/(d)〕に特に制限はないが、好ましくは5〜99.5%/95〜0.5%である。上記カチオン性ビニルモノマー類(c)が5モル%未満では、フレキソ印刷適性向上効果が不十分な場合がある。
【0080】
カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]の反応は、窒素等の不活性ガス雰囲気下、全モノマーを一括して反応容器に入れて反応させる場合は、カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]の構成成分であるモノマーの合計濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%となるように仕込み、公知の重合開始剤を使用し、反応温度40〜100℃、反応時間1〜10時間の条件下で行うことができる。もちろん、使用するモノマー成分の特徴に応じて、全モノマーを連続的に反応容器に滴下して重合することもできるし、あるいはモノマーを分割して、一部のモノマーを反応後、残余のモノマーを分割添加する等により反応を行うこともできる。
【0081】
カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]の反応に使用する重合開始剤は、特に限定されるものでなく、公知のものが使用される。具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、及び臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、及び過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、及び過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、並びに過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、及び過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩を使用することができる。これらは、一種単独でも使用できるが、二種以上組み合わせて使用しても良く、また、還元剤と併用してレドックス系重合剤として使用することもできる。前記還元剤としては、亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩、及びメタ重亜硫酸ナトリウム等のメタ重亜硫酸塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、並びにアルドース等の還元糖等を挙げることができる。また、これらの還元剤は一種を単独で用いても良いし、二種以上併用しても良い。また、上記以外として、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、1,1−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、及び4,4’−アゾビス−(4−シアノペンチオニックアシッド)(即ち、4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸))、並びにその塩等のアゾ系重合開始剤を用いることもできる。通常、重合開始剤を、モノマー溶液に添加し重合を開始する。但し、未反応のモノマーの低減を目的として、重合開始剤の一部を重合途中に追添加しても良い。重合開始剤の使用量としては、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、通常通常0.01〜5重量%である。
【0082】
また、本発明におけるカチオン性アクリルアミド系樹脂[A2]を製造する際の重合には、必要に応じて従来公知の連鎖移動剤を適宜使用でき、従来公知の連鎖移動剤としては、分子内に1個ないし複数個の水酸基を有する化合物、分子内に1個ないし複数個のメルカプト基を有する化合物、及び分子内に1個又は複数個の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物等を挙げることができる。
【0083】
前記分子内に1個ないし複数個の水酸基を有する化合物として、例えばエタノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、及びグリセリン等のアルコール類、並びにポリエチレンオキサイド、及びポリグリセリン等のオリゴマー及びポリマー類、並びにグルコース、アスコルビン酸、及びショ糖等の糖類、並びにビタミン類を挙げることができる。
【0084】
前記分子内に1個ないし複数個のメルカプト基を有する化合物として、例えば、ブチルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸アルキルエステル、メルカプトプロピオン酸、メルカプトプロピオン酸アルキルエステル、チオグリセリン、及びシステアミン等、並びにその塩等を挙げることができる。
【0085】
前記分子内に1個ないし複数個の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物として例えば2−プロペノール(即ち、アリルアルコール)、2−メチル−2−プロペノール(即ち、メタリルアルコール)、及びそのエステル誘導体、2−プロペニルハライド(即ち、アリルハライド)、2−メチル−2−プロペニルハライド(即ち、メタリルハライド)、3−ブテニックアシッド(即ち、アリルカルボン酸)、3−メチル−3−ブテニックアシッド(即ち、メタリルカルボン酸)、及びそのエステル誘導体、2−プロペニルスルフィド類(即ち、アリルスルフィド類)、2−メチル−2−プロペニルスルフィド類(即ち、メタリルスルフィド類)、2−プロペニルメルカプタン類(即ち、アリルメルカプタン類)、及び2−メチル−2−プロペニルメルカプタン類(即ち、メタリルメルカプタン類)等を挙げることができる。
【0086】
更に、従来公知の連鎖移動剤として、ジブチルパーオキサイド等の過酸化物や、次亜リン酸を挙げることができる。
【0087】
これらの連鎖移動剤は、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。連鎖移動剤の使用量としては、本発明に使用するモノマーの合計量に対して、通常0〜10重量%である。
本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、カチオン性樹脂[A]の固形分濃度が5〜70重量%、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が5〜15000mPa・sであることが好ましい。本発明のフレキソ印刷適性向上剤がカチオン性樹脂[A1]を含有する場合、取り扱い上、そのカチオン性樹脂[A1]は、固形分濃度が10〜70重量%、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が5〜1000mPa・sであることが好ましい。また、本発明のフレキソ印刷適性向上剤がカチオン性樹脂[A2]又はカチオン性樹脂[A3]を含有する場合、固形分濃度が5〜50重量%、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が5〜15000mPa・s、特に5〜10000mPa・sであることが好ましい。15000mPa・sを超えると塗工作業性が悪くなることがある。
【0088】
また、本発明におけるフレキソ印刷適性向上剤のpHは、反応終了後、酸やアルカリを用いて適宜に調整することができる。酸としては、硫酸、塩酸、シュウ酸、リン酸、蟻酸、酢酸、及びプロピオン酸等が使用可能であり、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウム等が使用可能である。
【0089】
本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、澱粉、酸化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール等の天然又は合成の水溶性高分子と併用することも可能である。また、表面サイズ剤、防滑剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、染料等の添加剤を併用してもかまわない。
【0090】
なお、本発明のフレキソ印刷適性向上剤を塗工する際の塗工液濃度は、固形分として0.1〜15重量%、好ましくは1〜5重量%で行われる。また、塗工温度は、20〜80℃で行われるのが好ましい。本発明のフレキソ印刷適性向上剤の塗工量は、原紙のサイズ度、及びその他の要素を勘案して適宜設定することができるが、通常は固形分で0.05〜5g/m、好ましくは0.1〜2g/mである。
【0091】
本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、公知の方法により紙や板紙に塗工することができる、例えば、サイズプレス、フィルムプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーター、キャレンダー、バーコーター、ナイフコーター、及びエアーナイフコーター等を用いることができ、またスプレー塗工操作を行うこともできる。
【0092】
本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、ライナー、クラフト紙、及び純白ロール紙等の包装用紙、及び高級白板等を初めとする紙器用板紙の原紙等のような酸性又は中性で抄紙した各種フレキソ印刷用用紙に使用することが可能である。また、原紙のサイズ度は任意であるが、サイズプレス等を用いて塗工する場合は、原紙の吸液量を調整する目的で、内添サイズ剤を使用することが好ましい。
【0093】
本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、これらの中でも、特にライナーに用いた場合、フレキソ印刷の印刷適性向上に対し有効である。
【0094】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものでは無い。尚、%は特に表示がない限り、重量基準による。
(一般式(2)で示されるモノマーの合成)
(2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライドの合成)
攪拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた反応容器に、水29.95g、N,N−ジメチルアミノエタノール44.57g(0.50モル)に1−クロロ−2−メチル−2−プロペン45.28g(0.50モル)を室温下、ゆっくりと滴下する。滴下後、80℃で5時間反応させ、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライドの75%水溶液を得た。
【0095】
(実施例1)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した500mlの四つ口フラスコに水70g、エピクロロヒドリン69.4g(0.75モル)を仕込み、窒素ガス導入下で40℃を越えないように冷却しながら50%ジメチルアミン水溶液90.2g(1モル)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで昇温させ3時間反応させた。その後、硫酸及び水にて反応液をpH5、固形分濃度50.0%となるように調整し、粘度16mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計を使用)のカチオン性ポリマーからなる樹脂A(カチオン性樹脂[A1]の一例)を得た。
【0096】
(実施例2)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水370g、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液600gを仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液15g添加して反応を開始させ、75℃を維持した。5時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液15gを追添加し、さらに5時間反応させ、樹脂B(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、カチオン性樹脂[A3]の一例)を得た。その物性を表1に示す。
【0097】
(実施例3、4)
実施例2の製造方法において、カチオンモノマーの種類、重合濃度、開始剤量、開始剤の種類等を適宜変える事により、樹脂C、Dを製造し、カチオン性樹脂[A]の一例を得た。その物性を表1に示す。
【0098】
【表1】
Figure 2004232158
【0099】
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
DAC:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド
DMC:メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド
表1中、粘度はブルックフィールド回転粘度計による25℃における測定値である。
【0100】
(実施例5)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水559g、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液32.2g(5.0モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、85℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液1.5gを加えた後、50%アクリルアミド水溶液349g(94.5モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液3.15g(0.5モル%)、20%過硫酸アンモニウム水溶液6.0gからなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液1.5gを加え、更に1時間反応させた。反応終了後、水47.0gを加え、更に20%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分20.3%、粘度2750mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂E(カチオン性樹脂[A2]の一例)を得た。
【0101】
(実施例6)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水298g、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液531g(75.0モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液9.8gを加えた後、50%アクリルアミド水溶液101g(25.0モル%)、水25.3gからなる混合液の滴下を2時間かけて滴下を行った。滴下終了2時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液9.8gを加え、更に2時間反応させた。水24.4gを加え、更に30%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分39.8%、粘度2900mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂F(カチオン性樹脂[A2]の一例)を得た。
【0102】
(実施例7)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水647g、50%アクリルアミド水溶液113g(60.0モル%)、76%アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド水溶液188g(40.0モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.0gを加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させて2時間重合を行った。その後、水47.6gを加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分20.4%、粘度7,300mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂G(カチオン性樹脂[A2]の一例)を得た。
【0103】
(実施例8)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水572g、50%アクリルアミド水溶液351g(94.5モル%)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド20.4g(5.0モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液3.13g(0.5モル%)、を仕込み、20%硫酸水溶液でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.0gを加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させて2時間重合を行った。その後、水47.5gを加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分20.0%、粘度2,200mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂H(カチオン性樹脂[A2]の一例)を得た。
【0104】
(実施例9)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水507g、ジアリルアミン45.3g(15.0モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液10.4g(1.4モル%)を仕込み。25%硫酸水溶液でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、85℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液5.3gを加えた後、50%アクリルアミド水溶液363g(82.2モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液10.4g(1.4モル%)、20%過硫酸アンモニウム水溶液6.0gからなる混合液の滴下を2時間かけて行った。滴下終了1時間後に20%過硫酸アンモニウム水溶液1.8gを加え、更に1時間反応させた。反応終了後、水38.5gを加え、更に25%水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、固形分24.9%、粘度500mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂I(カチオン性樹脂[A2]の一例)を得た。
【0105】
(比較例1)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水461g、50%アクリルアミド水溶液429g(93.4モル%)、80%アクリル酸30.4g(10.0モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム3.20g(0.6モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、50℃に昇温させ、5%過硫酸アンモニウム水溶液7.7gと2%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液4.0gを加えて反応を開始した後、85℃まで昇温させ2時間重合を行った。その後、水41.5gを加え、更に25%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分25.5%、粘度6,400mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)の樹脂a(アニオン樹脂)得た。
【0106】
(実施例10)
実施例1で得られた樹脂Aを水で希釈し、固形分濃度が3%となるように塗工液を調整した。この塗工液を、未塗工のKライナー(坪量210g/m)に、2ロールサイズプレスを用いて固形分塗工量が0.20g/mとなるように片面塗工し、ドラムドライヤー(80℃、50秒間)にて乾燥することで、塗工紙を得た。乾燥後、23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、塗工紙を各種評価試験に供した。結果を表2に示した。
【0107】
(実施例11〜13、比較例2)
樹脂Aを樹脂B〜D(実施例2〜4)、樹脂a(比較例1)に変えた以外は、実施例10と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表2に示した。
【0108】
(比較例3)
樹脂Aをクッキングした酸化澱粉(MS−3800:日本食品化工(株)製)に変えた以外は、実施例10と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表2に示した。
【0109】
(比較例4)
水のみを塗工したこと以外は、実施例10と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表2に示した。
【0110】
(実施例14)
実施例5で得られた樹脂Eを水で希釈し、固形分濃度が3%となるように塗工液を調整した。この塗工液を、未塗工のKライナー(坪量180g/m)に、2ロールサイズプレスを用いて塗工量0.20g/mとなるように片面塗工し、ドラムドライヤー(80℃、50秒間)にて乾燥することで、塗工紙を得た。乾燥後、23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、塗工紙を各種評価試験に供した。結果を表3に示した。
【0111】
(実施例15〜18)
樹脂Eを樹脂F〜I(実施例6〜9)、に変えた以外は、実施例14と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表3に示した。
【0112】
(比較例5、6)
クッキングしたポリビニルアルコール(PVA−117:クラレ(株)製)及び、酸化澱粉(MS−3800:日本食品化工(株)製)を使用する以外は実施例14と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表3に示した。
【0113】
(比較例7)
水のみを塗工したこと以外は、実施例14と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。試験結果を表3に示した。
【0114】
<評価方法>
フレキソ印刷濃度:
ハンドKロックスプルーファ(R K Print−Coat Instruments Ltd.製)、標準彫刻ローラー タイプ400/5を用いて、フレキソインキ(大日本インキ化学工業株式会社製、DF260墨)による印刷を行った。この後、マクベス濃度計にて黒色濃度を測定し、フレキソ印刷濃度とした。
【0115】
表面強度:
ドライ ピック :RI印刷試験機、ニップ幅10mm
インキ:FINE INK.(大日本インキ化学工業株式会社製、IGT印刷適性用)インキのT.V.=20
印刷後の紙むけ状態を肉眼で観察し、5を優とし、1を劣として評価を行った。
【0116】
【表2】
Figure 2004232158
【0117】
【表3】
Figure 2004232158
【0118】
【発明の効果】
表2、3から明らかなように、本発明のフレキソ印刷適性向上剤は、従来使用されてきた表面塗工剤と比べ、明らかにフレキソ印刷適性が優れていることが判る。本発明のフレキソ印刷適性向上剤を紙に塗工することで、フレキソ印刷適性優れた塗工紙を得ることができ、特にライナーにおいて有効である。

Claims (9)

  1. カチオン性樹脂[A]を含有することを特徴とするフレキソ印刷適性向上剤。
  2. カチオン性樹脂[A]が下記[A1]〜[A3]から選ばれる少なくとも一種のカチオン性樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載のフレキソ印刷適性向上剤。
    アミン類(a)とエピハロヒドリン類(b)とを反応して得られるカチオン性樹脂[A1]
    カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]
    ジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂[A3]
  3. 前記カチオン性樹脂[A3]が下記一般式(1)で示されるジアリルアミン類を重合して得られるカチオン性樹脂である前記請求項2に記載のフレキソ印刷適性向上剤。
    Figure 2004232158
    〔式中、R及びRはそれぞれ、水素又はメチル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。R及びRはそれぞれ、水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは同一であっても相違していても良い。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
  4. 前記請求項2に記載のカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂[A2]が、下記一般式(2)で示されるアンモニウム塩及び前記請求項3に記載の一般式(1)で示されるジアリルアミン類より成る群から選択される少なくとも一種のカチオン性ビニルモノマー類(c)とアクリルアミド類(d)とを重合して得られて成ることを特徴とするフレキソ印刷適性向上剤。
    Figure 2004232158
    〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R〜Rはそれぞれ水素原子又は、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基(但しR〜Rのいずれか二種及び三種が水素原子である場合を除く。)を表す。Xは無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。〕
  5. 前記請求項3又は4に記載の一般式(1)がジアリルジアルキルアンモニウム塩であることを特徴とするフレキソ印刷適性向上剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかの一項に記載のフレキソ印刷適性向上剤を含有してなる液を、紙に塗工することを特徴とする塗工紙の製造方法。
  7. 請求項6に記載の塗工紙がライナーであることを特徴とする塗工紙の製造方法。
  8. 請求項6に記載の製造方法によって得ることを特徴とする塗工紙。
  9. 請求項8に記載の塗工紙がライナーであることを特徴とする塗工紙。
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