JP4695755B2 - 調湿兼シロアリ防除具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シロアリ等の木材食害害虫の侵入や、木材腐朽菌等の発生による被害を予防する目的で、木造家屋の床下に配置する改良された調湿兼シロアリ防除具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木造家屋の床下を構成する木製の構造材は、シロアリや木材腐朽菌等による被害を受け易い。特に、浴室、台所、洗面所等の水回りの床下は湿度が高くなり易いために、シロアリや木材腐朽菌の好む生息条件となり、床下構造材が喰い荒らされ或いは腐食されて思わぬダメージを被ることになる。
従来、上述のような床下構造材の被害を予防するために、調湿剤を用いて床下環境の湿気を除去すると共に、シロアリの忌避剤や殺虫剤を散布することにより防腐・防蟻処理することが重要な課題になっている。
【0003】
そこで、床下の基礎天端より1m以内にある木材よりなる土台、火打土台、束柱、大引き、間柱、筋交い、胴縁及び下地板等の全面や床組材の各種、特に、浴室、台所、洗面所等の水回り個所には、木部処理剤を1m2 当りに300mlの割合で塗布される。
また、床下土壌表面には、基礎、束石及び配管立上り個所の周囲に、土壌処理剤を幅20cmで1m当りに1lの割合で散布処理することが行われ、更には、浴室、便所、玄関、勝手口等の土間コンクリート下には、土壌処理剤を1m2 当りに3lの割合で面状に散布処理される。
そして、一連の防蟻施工が終了した後に、床下の土壌表面に調湿剤を散布して調湿・防蟻施工を完了させている。しかし、上記調湿剤の散布は、土壌処理剤の散布によって土壌中の含水率が高くなっているにも拘らず、十分な乾燥を待たずに行われているのが実情である。
【0004】
従って、調湿剤は床下環境の湿気を除去するどころか、土壌中の水分を吸収するだけでその役目を終えてしまう場合が多い。このように、現状では防蟻施工の後に調湿剤を散布するという二段階施工が行われるために、時間的な無駄を生ずると共に、調湿剤の散布が、床下空気中の除湿を目的としているにも拘らず、土壌処理剤として散布された薬剤中の水分の除去に止まってしまい、肝心な床下環境の湿気を除去する効果が減殺されてしまうものである。
【0005】
しかも、従来のような散布方法で主として使用される薬剤は、農薬等の化学合成化合物であって、しかも製剤には多量の有機溶媒が含まれることから、薬剤を散布したり塗布したりしている間中に、薬剤及び/又は有機溶媒の飛散、揮散によって、薬剤が肌に付着したりこれを吸い込んでしまったりし易く、これにより化学的過敏症を誘発したり、環境汚染を引起こすという問題があると共に、防蟻処理作業に際しては、狭い場所での長時間に亘る二段階処理方式による過酷な労働が強いられるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決するために為されたものであり、床下の必要とされる個所に所要数の袋体を配置するだけの防蟻処理を施すことにより、床下空気を調湿してシロアリの生息環境を無くすると共に、木材腐朽菌の繁殖を絶ち、また、侵入したシロアリを死滅させることができるようにした調湿具兼シロアリ防除具を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、プラスチックシートの上面側と下面側に、不織布、高密度織布等からなる防水・透湿性のシート素材を重ね合わせ、当該重合したシート素材とプラスチックシートの周縁部間を溶着して、水平方向に中仕切を有する袋体を形成してなり、前記プラスチックシートより上方の袋体内に調湿材を充填すると共に、プラスチックシートより下方の袋体内に、シロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤を浸潤させた調湿担持材を充填した構成であることを特徴とする調湿兼シロアリ防除具である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を図面に基づき具体的に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す斜視図であり、図2は図1のX−X線矢指の断面図であり、図3は防蟻効力を測定するための野外試験装置を示す側断面図であり、図4は防蟻効力を測定するための室内試験装置を示す側面図である。
【0009】
本発明は、図1、図2に示すように、プラスチックシート111の上面側と下面側に、不織布、高密度織布等からなる防水・透湿性のシート素材112を重ね合わせ、この重合したシート素材112,112とプラスチックシート111の周縁部113間を溶着して、水平方向に中仕切12を有する袋体11を形成してなり、上記プラスチックシート111より上方の上部袋体11−1内に調湿材14を充填すると共に、プラスチックシート111より下方の下部袋体11−2内に、シロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤131を浸潤させた調湿担持材13を充填した構成であることを特徴とするものである。
【0010】
そして、好ましくは、上記袋体11をなすプラスチックシート111と防水・透湿性のシート素材112間を垂直方向に溶着してシール部114を形成し、キルティング状に加工を施したものであることを特徴とするものである。
このように、袋体11をキルティング状に加工して、中仕切12のプラスチックシート111の上下に上部袋体11−1と下部袋体11−2とが、対をなして複数個連接するように形成すれば、取扱い易さと共に物理的強度が増して一層好ましい。
【0011】
また、上記上部袋体11−1内に充填される調湿材14は、天然又は合成ゼオライト、セビオライト、クレー、珪藻土、シラス、火山性軽石、シリカゲル、活性炭、活性炭素繊維、吸水性ポリマー等の無機又は有機の多孔質材料や人工素材のうちの一種、又は二種以上の混合物からなるものであり、そして、上記下部袋体11−2内に充填される調湿担持材13は、上記無機又は有機の多孔質材料や人工素材からなる調湿材14に、天然精油又は天然精油由来化合物からなるシロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤131が浸潤されたものである。
【0012】
調湿材14を充填する上部袋体11−1と、シロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤131を浸潤させた調湿担持材13を充填する下部袋体11−2とを、プラスチックシート111で上下に仕切ることにより、目的を異にする両材料を区切る役目を有すると共に、調湿材14が、土壌表面Gより染み上がってくる水分を過度に吸収してしまうことによる調湿効果の低減を防止する役目を有するものである。
【0013】
上記袋体11内を水平方向に仕切る中仕切12としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等から選ばれた熱可塑性のプラスチックシート111が好適に用いられ、また、上記プラスチックシート111を挟んで上面側に形成する上部袋体11−1と下面側に形成する下部袋体11−2は、不織布や高密度織布等からなる防水・透湿性のシート素材112(商品名:タイベック、ゴアテック加工材等)が好適に使用される。
【0014】
上述の調湿担持材13は、調湿材14に天然精油又は天然精油由来化合物からなるシロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤131を浸潤させたものである。
即ち、上記シロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤131としては、ニーム油(主成分:アザジラクチン等)、ベニーロイヤル油(主成分:プレゴン等)、ユーカリ油(主成分:シネオール等)、レモングラス油(主成分:シトラール等)、レモン油(主成分:リモネン等)、ラベンダー(主成分:酢酸リナリル等)、ミルラ油(主成分:シンナミックアルデヒド等)、ペパーミント油(主成分:メントール等)、ベチバー油(主成分:ベチベロール等)、フェンネル油(主成分:アネトール等)、バーベナ油(主成分:リモネン等)、バチュリー油(主成分:バチュリアルコール等)、タイム油(主成分:チモール等)、ゼラニウム油(主成分:シトロネロール等)、シトロネラ油(主成分:シトロネラール等)、シダーウッド油(主成分:セドレン等)、クローブ油(主成分:オイゲノール等)、グレープフルーツ油(主成分:リモネン等)、クスノキ油(主成分:カンファー等)、ヒノキ油(主成分:ヒノキチオール等)、カラマツ油(主成分:タキシホリン等)、オヒルギ油(主成分:ブルギオール等)等のほか、月桃油、ワサビ油、ショウガ油、スギ菜油等が挙げられる。
【0015】
なお、シロアリ忌避剤(殺虫剤)の溶媒には、アルコール、植物油、水等が挙げられるが、乾燥が早く使用時に揮散して残滓を残さないものか、天然由来のものが望ましい。また、カプリン酸、ステアリン酸、リノール酸等の天然成分由来の高級脂肪酸、アルキッド樹脂等を添加すると、効力の持続性が向上する。
【0016】
上記構成の調湿兼シロアリ防除具1を用いれば、防蟻処理作業中にシロアリ忌避剤や殺虫剤等の担持剤131が作業者の肌に付着したり、これを吸い込むという事態を回避することができて、化学的過敏症を誘発したり環境汚染を引起こすという問題がなくなると共に、袋体11内に調湿担持材13や調湿材14が内蔵されているので、その相乗効果によりシロアリの生息並びに増殖を防止することができ、且つ、木材腐朽菌の繁殖をも予防することができる。
また、調湿兼シロアリ防除具1を、床下地面の所定の場所に所定数を配置するのみで防蟻処理が簡単に行なえるようになるので、従来のような過酷な労働条件から解放されるという作用効果も得られる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
一辺が45cmに調製された厚み200μmのポリエチレンシート111の上下面に、各々長辺55cm、短辺45cmの大きさに調製された不織布112を重ね、ポリエチレンシート111の端と不織布112の端を揃えて、不織布112の一辺を除く他の三辺を熱溶着によりシール部114を形成して接合させ、また、不織布112の内側の三個所に均等間隔を保って、同様に熱溶着してシール部114を形成させることにより、図1、図2に示すように、中仕切12となるポリエチレンシート111の上面側に上部袋体11−1が四個と、下面側に下部袋体11−2が四個、計八個の小袋が形成された袋体11を得ることができる。
【0018】
上記ポリエチレンシート111の上面側に形成された各上部袋体11−1内に、調湿材14として3.5〜7メッシュに篩別した天然系ゼオライトを各々に1.2kgづつ詰める。
そして、10%ベニーロイヤル油(ベニーロイヤル油/アセトン重量比=1/9)中のアセトンを揮発させて、ベニーロイヤル油の比率が1重量%となるように調製したシロアリ忌避剤(シロアリ殺虫剤)よりなる担持剤131を、上記調湿材14として用いた天然系ゼオライトに含浸させて調湿担持材13が得られる。得られた調湿担持材13を、上記ポリエチレンシート111の下面側に形成された各下部袋体11−2内に各々0.75kgづつ詰め、しかる後、袋体11の袋口部分を熱溶着し、シール部114を形成することによって、上部袋体11−1内に調湿材14が封じ込められると共に、下部袋体11−2内に調湿担持材13が封じ込められた本発明の調湿兼シロアリ防除具1が得られるものである。
【0019】
得られた本発明品を、60±2℃に調整した循環式乾燥機内で48時間乾燥させて質量を測定した後、直ちに恒温恒湿槽に移し、温度23℃、相対湿度75%で24時間放置した。
次に、温度23℃、相対湿度60%を1サイクルとして合計7サイクルの吸放湿試験を行ない、12時間毎に質量を測定した。性能の評価は、温度23℃、相対湿度90%で12時間放置後を吸湿性能とし、逆に温度23℃、相対湿度60%で12時間放置後を放湿性能として行なった。吸放湿量測定試験の結果は、下記[表1][表2]のとおりであり、結果の表示は1m2 当りの水分gである。
【0020】
【表1】
Figure 0004695755
【0021】
【表2】
Figure 0004695755
【0022】
上記[表1][表2]に示す如く、吸湿量と放湿量では数値に大差なく、優れた呼吸効果、即ち吸放湿能力が認められた。また、吸放湿量を平均すると67.7g/m2 となり、床下高さ30cm、床面積70m2 の一般住宅を例に相対湿度と飽和水蒸気量並びに実質水蒸気量の関係をもとに、23℃、相対湿度90%(木材腐朽菌、木材依存菌の生育可能湿度)環境での吸湿による相対湿度変化を理論計算すると、23℃で相対湿度約72%に相当し、この相対湿度は上記木材害菌の生育を十分阻止することができる値であった(木材害菌の生育可能な相対湿度は85%以上)。
【0023】
また、上記発明品を、(社)日本木材保存協会規格第13号「土壌処理用防蟻剤の防蟻効力試験方法及び性能基準(野外試験)」に準拠して試験した。
即ち、図3に示すように、スレート製枠よりなる野外試験装置Aを、イエシロアリの営巣周辺の深さ5cmの土壌中に埋設し、装置A内に、調湿担持材13を詰めた下部袋体11−2側を土壌表面Gに密着させて置いた。次に、調湿材14を詰めた上部袋体11−1の上面に、アカマツ辺材で作製した誘蟻材15(30mm×30mm×100mm)を二枚重ねて置いた。試験地は鹿児島県日置郡吹上町の吹上浜とし、試験期間は最低2年間と定めた。比較試験として、別途、シロアリ忌避剤の代わりに調湿材14を詰めたもの、或いは、単純に土壌表面に誘蟻材15だけを設置したものについても同様に試験を行なった。試験結果は下記[表3]のとおりである。
【0024】
【表3】
Figure 0004695755
【0025】
上記[表3]に示す如く、シロアリ忌避剤を使用した場合は、互い試験を2年間経過した時点でも、誘蟻材がシロアリに食害されることは全くなかった。
一方、シロアリ忌避剤の代わりに調湿材14を置いたものでは、試験開始6ケ月経過した時点で、調湿材14の内部を通り抜け、その上面に置いた誘蟻材15が食害されているのが確認され、試験開始1年目には食害は可成りの程度進行し、二枚重ねた誘蟻材15の下段のものは、形状を止めない程度まで食害されていた。更に、誘蟻材15のみを設置した試験区においては、試験開始3ケ月で既に誘蟻材15が可成り食害を受けていることが確認され、6ケ月目には食害で殆んどが消失していた。
【0026】
(実施例2)
上記実施例1で調湿材14として使用した天然系ゼオライトに替え、セビオライト、火山性軽石、シリカゲル及び活性炭を使用した場合についても同様に試験した。試験方法は実施例1の吸放湿量測定試験と同様である。試験結果は下記[表4][表5]のとおりである。なお、試験結果は7サイクル後の数値のみを示す。
【0027】
【表4】
Figure 0004695755
【0028】
【表5】
Figure 0004695755
【0029】
上記[表4][表5]に示す如く、何れの調湿材14も、吸湿量及び放湿量ともに実施例1で使用したゼオライトとほぼ同等の数値となり、優れた吸放湿能力が認められた。
【0030】
(実施例3)
実施例1で使用したシロアリ忌避剤のベニーロイヤル油に代え、ニーム油、ユーカリ油、ペパーミント油、ヒノキ油、オヒルギ油を用いて、実施例1及び(社)日本木材保存協会規格第13号(室内試験)に準拠して試験した。室内試験の概要は下記のとおりである。
【0031】
即ち、ゼオライトに、上記シロアリ忌避剤(殺虫剤)を1重量%となるように含浸させたものを試験材料Sとし、これらを40±2℃の恒温器中で4週間放置することにより耐候操作(揮散操作)した。この耐候操作を終了した各試験材料Sを、図5に示すように、室内試験装置Bの内径15mm、長さ100mmのガラス管の中央に、6mm(1m2 当り3kg散布に相当する)の厚さになるように、両側から無処理土壌G′(20メッシュ通過)で挟み込んでセットした。無処理土壌G′の厚さは左右それぞれ25mmとした。
なお、無処理土壌G′は、乾燥重量12gに対して3gの水道水を混合させたものを用い、また、上記試験材料Sをセットするガラス管は、内径50mm、高さ120mmの二本の底部を閉鎖したガラス円筒の底から20mmの所で、H型に橋渡し連結されている。
【0032】
上記試験装置Bの一方のガラス円筒(図において左側)には、約20mmの高さまで無処理土壌G′を詰め、ここにイエシロアリの職蟻100匹、兵蟻10匹を矢印方向から投入した。また、他方の円筒(図において右側)には、誘蟻材15としてアカマツ餌木を詰めた。
そして、防蟻性能は、イエシロアリが無処理土壌G′の入っている左側のガラス円筒から、試験材料Sを通過して誘蟻材15の入っている右側のガラス円筒へ移動することが出来るか否かで評価した。
【0033】
【表6】
Figure 0004695755
【0034】
上記[表6]に示す如く、何れの天然精油も、シロアリに対する忌避効果(殺虫効果)が示された。
【0035】
(実施例4)
イソパラフィン系溶媒(例えば、出光興産(株)製 商品名:スーパーゾルFP−30)にカプリン酸、アルキッド樹脂(例えば、特殊色料工業(株)製 商品名:TYC−1000)を10重量%溶解したものを10重量%、ベニーロイヤル油を同じく10重量%になるようにアセトンに溶解した。これを実施例1と同様にゼオライトに混合した後に乾燥させたものを試験材料とした。
そして、実施例3の室内試験に準拠して、上記試験材料を防蟻効力持続試験に供した。なお、耐候操作については50±2℃で1ケ月、2ケ月、3ケ月とした。試験結果は下記[表7]のとおりである。
【0036】
【表7】
Figure 0004695755
【0037】
上記[表7]に示す如く、カプリン酸やアルキッド樹脂の添加により、シロアリ忌避剤或いは殺虫剤の効力持続性が向上することが分かった。なお、50±2℃で2週間は農薬の耐候操作基準における約1年に相当することから、これら助剤の添加により5年以上の効力持続性の向上が可能である。
【0038】
上述の本発明により、床下地面の所定の場所に所定数を配置するのみで、防蟻処理作業を済ませることができるので、従来のような過酷な労働条件から解放されるという作用効果が得られる。そして、防蟻処理作業中に担持剤が肌に付着したり、吸気することがなくなって、作業者の人体への悪影響がなくなると共に、袋体内に調湿担持材及び調湿材が内蔵されているので、その相乗効果によりシロアリの生息並びに増殖を防止することができると共に、木材腐朽菌等の繁殖をも予防することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のX−X線矢指の断面図である。
【図3】防蟻効力を測定するための野外試験装置を示す側断面図である。
【図4】防蟻効力を測定するための室内試験装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 調湿兼シロアリ防除具
11 袋体
11−1 上部袋体
11−2 下部袋体
111 プラスチックシート
112 シート素材(不織布)
113 周縁部
114 シール部
12 中仕切
13 調湿担持材
131 担持剤
14 調湿材
15 誘蟻材(アカマツ餌木)
A 野外試験装置
B 室内試験装置
G 土壌表面
G′ 無処理土壌
S 試験材料

Claims (4)

  1. プラスチックシートの上面側と下面側に、不織布、高密度織布等からなる防水・透湿性のシート素材を重ね合わせ、当該重合したシート素材とプラスチックシートの周縁部間を溶着して、水平方向に中仕切を有する袋体を形成してなり、前記プラスチックシートより上方の袋体内に調湿材を充填すると共に、プラスチックシートより下方の袋体内に、シロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤を浸潤させた調湿担持材を充填した構成であることを特徴とする調湿兼シロアリ防除具。
  2. 袋体をなすプラスチックシートと防水・透湿性のシート素材間を垂直方向に仕切り溶着して、キルティング状に加工が施されたものであることを特徴とする請求項1に記載の調湿兼シロアリ防除具。
  3. 前記調湿材は、天然又は合成ゼオライト、セビオライト、クレー、珪藻土、シラス、火山性軽石、シリカゲル、活性炭、活性炭素繊維、吸水性ポリマー等の無機又は有機の多孔質材料や人工素材のうちの一種、又は二種以上の混合物からなるものであることを特徴とする請求項1乃至2に記載の調湿兼シロアリ防除具。
  4. 前記調湿担持材は、請求項3に記載の無機又は有機の多孔質材料や人工素材からなる調湿材に、天然精油又は天然精油由来化合物からなるシロアリ忌避剤やシロアリ殺虫剤等の担持剤が浸潤されたものであることを特徴とする請求項1に記載の調湿兼シロアリ防除具。
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