JPH0662713A - ダニ類等害虫の殺虫処理方法 - Google Patents
ダニ類等害虫の殺虫処理方法Info
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- JPH0662713A JPH0662713A JP25530492A JP25530492A JPH0662713A JP H0662713 A JPH0662713 A JP H0662713A JP 25530492 A JP25530492 A JP 25530492A JP 25530492 A JP25530492 A JP 25530492A JP H0662713 A JPH0662713 A JP H0662713A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- tatami mat
- insecticidal treatment
- insecticidal
- repellent
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 殺虫処理容器内に収納された被処理物の敷物
をそのまま居室に敷設して使用する間に、収納敷物の内
部に深く潜入しているダニ類等の害虫を効果的に殺虫す
ることができる殺虫処理方法の提供。 【構成】 気密性シートからなる袋状殺虫処理容器内
に、畳、マットレス等の敷物と、害虫忌避剤と殺虫剤を
収納・密閉し、該収納・密閉物をそのまま居室に敷設し
て21日以上使用し、しかる後、袋状殺虫処理容器、害
虫忌避剤及び殺虫剤を取り除く。畳、マットレス等の敷
物裏面と前記殺虫処理容器内面との間に害虫忌避剤を接
触配置すると共に、畳、マットレス等の敷物表面と前記
殺虫処理容器内面との間に殺虫剤を接触配置することが
好ましい。
をそのまま居室に敷設して使用する間に、収納敷物の内
部に深く潜入しているダニ類等の害虫を効果的に殺虫す
ることができる殺虫処理方法の提供。 【構成】 気密性シートからなる袋状殺虫処理容器内
に、畳、マットレス等の敷物と、害虫忌避剤と殺虫剤を
収納・密閉し、該収納・密閉物をそのまま居室に敷設し
て21日以上使用し、しかる後、袋状殺虫処理容器、害
虫忌避剤及び殺虫剤を取り除く。畳、マットレス等の敷
物裏面と前記殺虫処理容器内面との間に害虫忌避剤を接
触配置すると共に、畳、マットレス等の敷物表面と前記
殺虫処理容器内面との間に殺虫剤を接触配置することが
好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダニ類を始め、チャタ
テ虫、シバン虫、アリガタ蜂や蚤、虱等の種々の不快な
害虫が潜入、付着する畳、マットレス等の敷物に殺虫処
理を施す方法に関するものである。
テ虫、シバン虫、アリガタ蜂や蚤、虱等の種々の不快な
害虫が潜入、付着する畳、マットレス等の敷物に殺虫処
理を施す方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、布団、マットレス等の寝具類や
畳、絨毯等の敷物に住むダニ類がアレルギー疾患の原因
になることが問題になっている。また、蚤や虱は種々の
伝染病を媒介することで知られている。そこで、そうし
た不快な害虫の駆除方法として、従来、被処理物の敷物
を処理容器に収納し、加熱処理を行うことにより害虫を
高温に晒して殺す方法、又は殺虫剤を用いて直接、散
布、注入、もしくは発煙することの薬効による駆除の方
法が採用されていた。
畳、絨毯等の敷物に住むダニ類がアレルギー疾患の原因
になることが問題になっている。また、蚤や虱は種々の
伝染病を媒介することで知られている。そこで、そうし
た不快な害虫の駆除方法として、従来、被処理物の敷物
を処理容器に収納し、加熱処理を行うことにより害虫を
高温に晒して殺す方法、又は殺虫剤を用いて直接、散
布、注入、もしくは発煙することの薬効による駆除の方
法が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
ダニ類を始めとして、チャタテ虫、シバン虫、アリガタ
蜂や蚤、虱等の種々の不快な害虫は、その卵を含めて7
0℃以上の高温に直接晒すことによって死滅するが、マ
ットレスや畳等の敷物ではその内部の温度を70℃以上
の高温まで上昇させることが容易でないため、短時間の
熱処理では内部に潜む害虫が生きながらえることにな
り、殺虫処理が極めて困難である。
ダニ類を始めとして、チャタテ虫、シバン虫、アリガタ
蜂や蚤、虱等の種々の不快な害虫は、その卵を含めて7
0℃以上の高温に直接晒すことによって死滅するが、マ
ットレスや畳等の敷物ではその内部の温度を70℃以上
の高温まで上昇させることが容易でないため、短時間の
熱処理では内部に潜む害虫が生きながらえることにな
り、殺虫処理が極めて困難である。
【0004】特にダニ類は、一般に駆除しがたいことで
知られ、そのために、加熱乾燥機を使用して処理容器内
の温度を90℃以上に保ちながら、収納した敷物の中心
温度を50℃以上に設定して、かつ、2時間以上の熱処
理が必要とされ、卵の駆除に至っては、未だに決定的な
駆除対策も無いままに中心温度を70℃以上の高温状態
で4時間以上の熱処理を行っている。こうした技術をも
って熱処理を行ってもダニ類等の不快な害虫を完全に死
滅させることができず、しかも、長時間の高温処理によ
り被処理物に測り知れない損傷を生ずる場合も少なから
ず、作業効率が非常に悪いという問題があった。
知られ、そのために、加熱乾燥機を使用して処理容器内
の温度を90℃以上に保ちながら、収納した敷物の中心
温度を50℃以上に設定して、かつ、2時間以上の熱処
理が必要とされ、卵の駆除に至っては、未だに決定的な
駆除対策も無いままに中心温度を70℃以上の高温状態
で4時間以上の熱処理を行っている。こうした技術をも
って熱処理を行ってもダニ類等の不快な害虫を完全に死
滅させることができず、しかも、長時間の高温処理によ
り被処理物に測り知れない損傷を生ずる場合も少なから
ず、作業効率が非常に悪いという問題があった。
【0005】また、従来より、殺虫剤を直接、注入、散
布もしくは発煙して用いる方法があるが、一般に殺虫剤
は人体に有害であるため、日常の生活における周囲の薬
害汚染には極めて深刻な問題を惹起しており、これらの
薬剤散布等による方法は、被処理物を別所に移動し、そ
こで長時間をかけて殺虫処理を施す必要があった。
布もしくは発煙して用いる方法があるが、一般に殺虫剤
は人体に有害であるため、日常の生活における周囲の薬
害汚染には極めて深刻な問題を惹起しており、これらの
薬剤散布等による方法は、被処理物を別所に移動し、そ
こで長時間をかけて殺虫処理を施す必要があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、上記従
来技術の問題点を解消するものである。すなわち、気密
性シートからなる袋状殺虫処理容器内に、畳、マットレ
ス等の敷物を害虫忌避剤と殺虫剤と共に収納・密閉し、
該収納・密閉物をそのまま居室に敷設して21日間以上
使用し、しかる後、袋状殺虫処理容器、害虫忌避剤及び
殺虫剤を取り除くことを特徴とするダニ類等害虫の殺虫
処理方法である。上記殺虫処理方法においては、畳、マ
ットレス等の敷物裏面と前記殺虫処理容器内面との間に
害虫忌避剤を接触配置すると共に、畳、マットレス等の
敷物表面と前記殺虫処理容器内面との間に殺虫剤を接触
配置することが、殺虫効果を最大限に高めることができ
る点から好ましい。
来技術の問題点を解消するものである。すなわち、気密
性シートからなる袋状殺虫処理容器内に、畳、マットレ
ス等の敷物を害虫忌避剤と殺虫剤と共に収納・密閉し、
該収納・密閉物をそのまま居室に敷設して21日間以上
使用し、しかる後、袋状殺虫処理容器、害虫忌避剤及び
殺虫剤を取り除くことを特徴とするダニ類等害虫の殺虫
処理方法である。上記殺虫処理方法においては、畳、マ
ットレス等の敷物裏面と前記殺虫処理容器内面との間に
害虫忌避剤を接触配置すると共に、畳、マットレス等の
敷物表面と前記殺虫処理容器内面との間に殺虫剤を接触
配置することが、殺虫効果を最大限に高めることができ
る点から好ましい。
【0007】ところで、ダニ類の卵を殺虫剤で死滅させ
ることは非常に困難であるが、その産卵から孵化(幼虫
になる)に至る期間は、略3〜20日である。また、殺
虫薬剤接触によるダニ類(卵を除く)の死滅期間は24
時間程度であるしたがって、以上のことから被処理物を
少なくとも21日間以上、殺虫処理容器内に収納してお
くことが好ましい。実験の結果によれば、季節変化によ
る温度、湿度条件で一定しないが、1ケ月半乃至2ケ月
の間、この発明方法による処理を行うことによって、畳
内のダニ類等の不快な害虫は、完全に死滅させることが
できた。上記忌避剤は、被処理物の敷物内に潜む害虫を
追い出して殺虫剤に接触させることが重要であるから、
忌避作用が有効に発揮できるように該処理容器内に面接
触状態で接触配置することが望ましく、特に畳、マット
レス等の裏面に接触配置することが望ましい。したがっ
て、殺虫剤は被処理物の敷物の反対側の表面に接触配置
することが好ましい。
ることは非常に困難であるが、その産卵から孵化(幼虫
になる)に至る期間は、略3〜20日である。また、殺
虫薬剤接触によるダニ類(卵を除く)の死滅期間は24
時間程度であるしたがって、以上のことから被処理物を
少なくとも21日間以上、殺虫処理容器内に収納してお
くことが好ましい。実験の結果によれば、季節変化によ
る温度、湿度条件で一定しないが、1ケ月半乃至2ケ月
の間、この発明方法による処理を行うことによって、畳
内のダニ類等の不快な害虫は、完全に死滅させることが
できた。上記忌避剤は、被処理物の敷物内に潜む害虫を
追い出して殺虫剤に接触させることが重要であるから、
忌避作用が有効に発揮できるように該処理容器内に面接
触状態で接触配置することが望ましく、特に畳、マット
レス等の裏面に接触配置することが望ましい。したがっ
て、殺虫剤は被処理物の敷物の反対側の表面に接触配置
することが好ましい。
【0008】袋状殺虫処理容器は、周縁部に両面テープ
を貼設してなる気密性シートを押圧接着することにより
製作することも好ましい。袋状殺虫処理容器は、その気
密性シートの表面に、畳表模様、草花模様、幾何学模
様、風景画、漫画、オモチャ等の絵柄を印刷したものと
なし、居室で敷設して使用する際に、外観が美麗で違和
感がなく好感を与えるものとすることも好ましい。気密
性シートは、補強、吸湿性付与等の目的で、紙、布又は
不織布を内張りした複層構造のもの、例えばポリエステ
ル、ナイロン等の合成樹脂製気密性シートにクラフト紙
を内張りした複層構造とすることも好ましい。
を貼設してなる気密性シートを押圧接着することにより
製作することも好ましい。袋状殺虫処理容器は、その気
密性シートの表面に、畳表模様、草花模様、幾何学模
様、風景画、漫画、オモチャ等の絵柄を印刷したものと
なし、居室で敷設して使用する際に、外観が美麗で違和
感がなく好感を与えるものとすることも好ましい。気密
性シートは、補強、吸湿性付与等の目的で、紙、布又は
不織布を内張りした複層構造のもの、例えばポリエステ
ル、ナイロン等の合成樹脂製気密性シートにクラフト紙
を内張りした複層構造とすることも好ましい。
【0009】害虫忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等
の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオー
ル、除虫菊等の植物抽出物が使用できるが、これら忌避
剤をシート状担体面に塗布、含浸等により担持せしめ
て、忌避剤シートとなすことが好ましい。また、担持シ
ートは、気密性のシートと通気性のシート(忌避剤ガス
が流出できる紙、不織布、多孔質フィルム等)との間に
忌避剤を挟装した複層シートであってもよい。
の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオー
ル、除虫菊等の植物抽出物が使用できるが、これら忌避
剤をシート状担体面に塗布、含浸等により担持せしめ
て、忌避剤シートとなすことが好ましい。また、担持シ
ートは、気密性のシートと通気性のシート(忌避剤ガス
が流出できる紙、不織布、多孔質フィルム等)との間に
忌避剤を挟装した複層シートであってもよい。
【0010】殺虫剤としては、各種殺虫性薬剤、乾燥
剤、脱酸素剤、炭酸ガス等が使用できるが、シート状担
体面に殺虫剤を担持せしめてなるものとすることも好ま
しい。殺虫性薬剤は摂食(経口毒性)、接触(経皮毒
性)、吸引(吸引毒性)等により殺虫効果を発揮する。
乾燥剤は乾燥状態による枯死効果を発揮し、脱酸素剤は
酸素欠乏による酸欠死効果、炭酸ガスは窒息による窒息
死効果を発揮する。
剤、脱酸素剤、炭酸ガス等が使用できるが、シート状担
体面に殺虫剤を担持せしめてなるものとすることも好ま
しい。殺虫性薬剤は摂食(経口毒性)、接触(経皮毒
性)、吸引(吸引毒性)等により殺虫効果を発揮する。
乾燥剤は乾燥状態による枯死効果を発揮し、脱酸素剤は
酸素欠乏による酸欠死効果、炭酸ガスは窒息による窒息
死効果を発揮する。
【0011】さらに、袋状殺虫処理容器は、畳等の収納
を容易とするため、大小2枚の気密性シートに畳等を挟
装し、気密性シート同士を周縁部でガムテープにより封
止したり、あるいは両面テープで接合することにより組
み立てることもできる。本発明の袋状殺虫処理容器の作
製においては、密閉性の保持可能な開閉部を形成するた
めに、両面テープ、カムテープ等を用いることが好まし
い。例えば、大小2枚のポリエステル、ナイロン等の気
密性シートを1側端部、又は隣接する2側端部を残し
て、両面テープ又はガムテープを用いて接着することに
より、同処理容器を容易に作製することができる。さら
にまた、この処理容器には、被処理物の収納が容易で、
かつ密閉性の保持可能な開閉部を設けることが好まし
く、容器の1側端部に、又は隣接する2つの側端部に密
閉性保持の可能な開口部を設けてなるものとすることも
好ましい。
を容易とするため、大小2枚の気密性シートに畳等を挟
装し、気密性シート同士を周縁部でガムテープにより封
止したり、あるいは両面テープで接合することにより組
み立てることもできる。本発明の袋状殺虫処理容器の作
製においては、密閉性の保持可能な開閉部を形成するた
めに、両面テープ、カムテープ等を用いることが好まし
い。例えば、大小2枚のポリエステル、ナイロン等の気
密性シートを1側端部、又は隣接する2側端部を残し
て、両面テープ又はガムテープを用いて接着することに
より、同処理容器を容易に作製することができる。さら
にまた、この処理容器には、被処理物の収納が容易で、
かつ密閉性の保持可能な開閉部を設けることが好まし
く、容器の1側端部に、又は隣接する2つの側端部に密
閉性保持の可能な開口部を設けてなるものとすることも
好ましい。
【0012】ここでさらに、本発明に係る各種要件につ
いて総括説明する。 [気密性シートの特性、構成等について] (1)畳の中にいるダニ類等の害虫は微小物であるた
め、害虫が殺虫処理容器外へ逃げ出せない密閉性のある
気密性シート素材であることが必要であり、 (2)殺虫処理容器内での殺虫効果及び追い出し効果を
高め、かつ袋状殺虫処理容器に収納したままで被処理物
を所要期間敷設使用する際に、殺虫剤、忌避剤等が外部
居住環境に流出して人体に害を与えることのないよう厳
重な気密性(ガスバリヤー性)を有するものが好まし
い。そして、殺虫処理期間中、処理容器内に殺虫剤及び
忌避剤からガス体として出る有効成分を充満させて殺虫
処理効果を高めるためにも気密性シート素材であること
が好ましい。 (3)畳は、吸湿性であって相当量の水分を含んでお
り、長期間にわたり気密性(ガスバリヤー性)がある殺
虫処理容器内に畳を保管すると、気温等の変化により結
露が発生する場合がある。この結露の発生により水分が
停滞すると、カビの発生等を招来するので、殺虫処理容
器の内側面の素材に吸湿効果がある素材を使用すること
が好ましい。よって、前記ナイロン、ポリエステル等の
気密性シートの内面に吸水性素材を粘着・接着する等に
より積層することが好ましい。吸水性素材としては、シ
リカゲル、アルミナゲル、塩化カルシウム、ゼオライ
ト、高吸水性樹脂(特に、ポリアクリロニトリル繊維や
再生セルロース繊維を部分高吸水性樹脂化した高吸水性
繊維が好適)等の吸湿剤を使用することができ、これら
を単独で、あるいは紙、布、不織布、通気性フィルム、
通気性軟質ウレタン発砲体シート等で貼付又は挟装した
ものとすることができる。
いて総括説明する。 [気密性シートの特性、構成等について] (1)畳の中にいるダニ類等の害虫は微小物であるた
め、害虫が殺虫処理容器外へ逃げ出せない密閉性のある
気密性シート素材であることが必要であり、 (2)殺虫処理容器内での殺虫効果及び追い出し効果を
高め、かつ袋状殺虫処理容器に収納したままで被処理物
を所要期間敷設使用する際に、殺虫剤、忌避剤等が外部
居住環境に流出して人体に害を与えることのないよう厳
重な気密性(ガスバリヤー性)を有するものが好まし
い。そして、殺虫処理期間中、処理容器内に殺虫剤及び
忌避剤からガス体として出る有効成分を充満させて殺虫
処理効果を高めるためにも気密性シート素材であること
が好ましい。 (3)畳は、吸湿性であって相当量の水分を含んでお
り、長期間にわたり気密性(ガスバリヤー性)がある殺
虫処理容器内に畳を保管すると、気温等の変化により結
露が発生する場合がある。この結露の発生により水分が
停滞すると、カビの発生等を招来するので、殺虫処理容
器の内側面の素材に吸湿効果がある素材を使用すること
が好ましい。よって、前記ナイロン、ポリエステル等の
気密性シートの内面に吸水性素材を粘着・接着する等に
より積層することが好ましい。吸水性素材としては、シ
リカゲル、アルミナゲル、塩化カルシウム、ゼオライ
ト、高吸水性樹脂(特に、ポリアクリロニトリル繊維や
再生セルロース繊維を部分高吸水性樹脂化した高吸水性
繊維が好適)等の吸湿剤を使用することができ、これら
を単独で、あるいは紙、布、不織布、通気性フィルム、
通気性軟質ウレタン発砲体シート等で貼付又は挟装した
ものとすることができる。
【0013】(4)気密性シートは、厚さ12〜22μ
m程度のポリエステル(PET)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ナイロン(NY)、ビニロン、ポリアクリロニトリ
ル系熱可塑性樹脂等のフィルムの単体であるもの、又は
それらの複合体であるもの、さらには、それらと紙、
布、不織布、通気性フィルム、軟質ウレタン発砲体シー
ト等を接着剤で貼り合わせたフィルム紙でもよい。ポリ
エステル等と紙等を貼り合わせる場合、ポリエステル等
と紙等の間には殺虫剤、忌避剤等を挟装することもでき
る。また、紙、布等に、殺虫剤、忌避剤を貼付、塗布又
は含浸して担持したものとすることも好ましい。 (5)紙、布、不織布等はその厚みにより吸湿効果を発
揮することも期待される 。(6)気密性シートは、その表面には畳表模様、草花
模様、風景画、幾何学模様、漫画、オモチャ等の絵柄を
印刷したものとすることが好ましい。それにより、袋状
殺虫処理容器に収納された畳をそのまま敷設使用して殺
虫処理する期間において、居住者は違和感を感じなく、
あるいは優美な感覚下に、あるいは健やかな雰囲気下で
過ごすことができる。
m程度のポリエステル(PET)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ナイロン(NY)、ビニロン、ポリアクリロニトリ
ル系熱可塑性樹脂等のフィルムの単体であるもの、又は
それらの複合体であるもの、さらには、それらと紙、
布、不織布、通気性フィルム、軟質ウレタン発砲体シー
ト等を接着剤で貼り合わせたフィルム紙でもよい。ポリ
エステル等と紙等を貼り合わせる場合、ポリエステル等
と紙等の間には殺虫剤、忌避剤等を挟装することもでき
る。また、紙、布等に、殺虫剤、忌避剤を貼付、塗布又
は含浸して担持したものとすることも好ましい。 (5)紙、布、不織布等はその厚みにより吸湿効果を発
揮することも期待される 。(6)気密性シートは、その表面には畳表模様、草花
模様、風景画、幾何学模様、漫画、オモチャ等の絵柄を
印刷したものとすることが好ましい。それにより、袋状
殺虫処理容器に収納された畳をそのまま敷設使用して殺
虫処理する期間において、居住者は違和感を感じなく、
あるいは優美な感覚下に、あるいは健やかな雰囲気下で
過ごすことができる。
【0014】[気密性シートの形状、サイズ等につい
て]気密性シートの通常の形状、サイズは下記のごとき
ものである。(具体的形状等は後記実施例で説明す
る。) (1)大小2枚のシートで構成する場合(大小2枚を周
辺部で接合) サイズ(大):(1000〜1200mm)×(185
0〜2300mm) サイズ(小):(850〜950mm)×(1700〜
1950mm) (2)切り込みのある1枚のシート(袋又は箱の展開シ
ートである場合) サイズ:(1050〜1360mm)×(3610〜4
200mm) (3)2カ所の開口部がある箱型(隣接する2側端部に
開口部がある)の袋 サイズ:(960〜1100mm)×(1810〜21
00mm)×(55〜60mm) (4)1カ所の開口部がある箱型の袋 サイズ:(855〜1000mm)×(1810〜21
00mm)×(55〜60mm) (5)1カ所の開口部があるシート状の袋 サイズ:(920〜1150mm)×(1810〜21
50mm)
て]気密性シートの通常の形状、サイズは下記のごとき
ものである。(具体的形状等は後記実施例で説明す
る。) (1)大小2枚のシートで構成する場合(大小2枚を周
辺部で接合) サイズ(大):(1000〜1200mm)×(185
0〜2300mm) サイズ(小):(850〜950mm)×(1700〜
1950mm) (2)切り込みのある1枚のシート(袋又は箱の展開シ
ートである場合) サイズ:(1050〜1360mm)×(3610〜4
200mm) (3)2カ所の開口部がある箱型(隣接する2側端部に
開口部がある)の袋 サイズ:(960〜1100mm)×(1810〜21
00mm)×(55〜60mm) (4)1カ所の開口部がある箱型の袋 サイズ:(855〜1000mm)×(1810〜21
00mm)×(55〜60mm) (5)1カ所の開口部があるシート状の袋 サイズ:(920〜1150mm)×(1810〜21
50mm)
【0015】[忌避剤について]忌避剤としては、ナフ
タリン、樟脳等の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、
ヒノキチオール、除虫菊等の植物抽出物が使用できる
が、 (1)液状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等の化
合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオール、除
虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等で、害
虫の追い出し効果のあるものを、ケロシン、アルコー
ル、精製水、界面活性剤等を用いて液状にしたものであ
る。これを、畳の裏面等に直接、散布又は塗布して使用
することができる。 (2)粒状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等の化
合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオール、除
虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等で、害
虫の追い出し効果のあるものを粒状に固形化したもので
ある。これを、畳の裏面等に直接、接触配置して使用す
ることができる。 (3)シート状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等
の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオー
ル、除虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等
で、害虫の追い出し効果のあるものをケロシン、アルコ
ール、精製水、界面活性剤等を用いて液状にするか、又
は粉体にしたものを、紙、布、不織布、フィルム、軟質
ウレタン等の連続発砲体シート等に貼付、塗布、含浸加
工してシート状にしたものである。これを畳の裏面に接
触配置し、袋状殺虫処理容器内に挿入することによっ
て、畳中のダニ類等害虫の追い出し効果が効率的に達成
され、その後の殺虫剤との接触により効果的に死滅させ
ることができる。
タリン、樟脳等の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、
ヒノキチオール、除虫菊等の植物抽出物が使用できる
が、 (1)液状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等の化
合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオール、除
虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等で、害
虫の追い出し効果のあるものを、ケロシン、アルコー
ル、精製水、界面活性剤等を用いて液状にしたものであ
る。これを、畳の裏面等に直接、散布又は塗布して使用
することができる。 (2)粒状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等の化
合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオール、除
虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等で、害
虫の追い出し効果のあるものを粒状に固形化したもので
ある。これを、畳の裏面等に直接、接触配置して使用す
ることができる。 (3)シート状の忌避剤としては、ナフタリン、樟脳等
の化合物、リモネン油等の果樹抽出物、ヒノキチオー
ル、除虫菊等の植物抽出物又は吸入毒性のある殺虫剤等
で、害虫の追い出し効果のあるものをケロシン、アルコ
ール、精製水、界面活性剤等を用いて液状にするか、又
は粉体にしたものを、紙、布、不織布、フィルム、軟質
ウレタン等の連続発砲体シート等に貼付、塗布、含浸加
工してシート状にしたものである。これを畳の裏面に接
触配置し、袋状殺虫処理容器内に挿入することによっ
て、畳中のダニ類等害虫の追い出し効果が効率的に達成
され、その後の殺虫剤との接触により効果的に死滅させ
ることができる。
【0016】該シート状忌避剤の製造方式を以下に例示
する。 .片面が粘着加工された、紙、布、不織布、フィル
ム、軟質ウレタン等の発砲体シート等の粘着面に、ナフ
タリン等の忌避剤を付着させ、その表面に紙、布、不織
布、通気性フィルム、軟質ウレタン等の発砲体シート等
を貼付する。 .ナフタリン等を加熱により溶解し、溶解の状態で不
織布等に塗布して冷却することにより、ナフタリン等が
不織布等の繊維を絡んだ状態に凝結固着する。 .ナフタリン等の粉剤又は粒剤を不織布等の間に散布
し折り込んで固定する。 .さらに吸湿効果をも付与する場合は、片面が粘着加
工された、紙、布、不織布、フィルム、軟質ウレタン等
の発砲体シート等の粘着面に、ナフタリン等の忌避剤と
シリカゲル、アルミナゲル、塩化カルシウム、ゼオライ
ト、高吸水性樹脂等の吸湿剤を付着させ、その表面に
紙、布、不織布、通気性フィルム、通気性軟質ウレタン
等の発砲体シート等を貼付する。なお、忌避剤シートの
形状、サイズとしては、(800〜950mm)×(1
650〜1950mm)の長方形のシートが好ましい。
する。 .片面が粘着加工された、紙、布、不織布、フィル
ム、軟質ウレタン等の発砲体シート等の粘着面に、ナフ
タリン等の忌避剤を付着させ、その表面に紙、布、不織
布、通気性フィルム、軟質ウレタン等の発砲体シート等
を貼付する。 .ナフタリン等を加熱により溶解し、溶解の状態で不
織布等に塗布して冷却することにより、ナフタリン等が
不織布等の繊維を絡んだ状態に凝結固着する。 .ナフタリン等の粉剤又は粒剤を不織布等の間に散布
し折り込んで固定する。 .さらに吸湿効果をも付与する場合は、片面が粘着加
工された、紙、布、不織布、フィルム、軟質ウレタン等
の発砲体シート等の粘着面に、ナフタリン等の忌避剤と
シリカゲル、アルミナゲル、塩化カルシウム、ゼオライ
ト、高吸水性樹脂等の吸湿剤を付着させ、その表面に
紙、布、不織布、通気性フィルム、通気性軟質ウレタン
等の発砲体シート等を貼付する。なお、忌避剤シートの
形状、サイズとしては、(800〜950mm)×(1
650〜1950mm)の長方形のシートが好ましい。
【0017】[殺虫剤について]殺虫剤は、畳等から追
い出したダニ類等害虫を死滅させるもので、その殺虫薬
剤等は、ピレスロイド系、有機リン系、カーバメイト系
等の殺虫剤、乾燥剤、脱酸素剤、炭酸ガス等である。こ
れもシート状となすことが、取り扱い、害虫との接触面
積の拡大等の関係から好ましい。殺虫剤は摂食(経口毒
性)、接触(経皮毒性)、吸引(吸引毒性)等による殺
虫効果、乾燥剤は乾燥状態による枯死効果、脱酸素剤は
酸素欠乏による酸欠死、炭酸ガスは窒息による窒息死で
ある。
い出したダニ類等害虫を死滅させるもので、その殺虫薬
剤等は、ピレスロイド系、有機リン系、カーバメイト系
等の殺虫剤、乾燥剤、脱酸素剤、炭酸ガス等である。こ
れもシート状となすことが、取り扱い、害虫との接触面
積の拡大等の関係から好ましい。殺虫剤は摂食(経口毒
性)、接触(経皮毒性)、吸引(吸引毒性)等による殺
虫効果、乾燥剤は乾燥状態による枯死効果、脱酸素剤は
酸素欠乏による酸欠死、炭酸ガスは窒息による窒息死で
ある。
【0018】
【実施例】以下に添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。 実施例1:図1は、本発明実施例の殺虫処理方法により
完成した畳を処理容器内に密閉収納した収納・密閉物製
品の一部欠切概説拡大断面図、図2は、図1製品の製作
途中工程(第2工程)の一部欠切概説拡大断面図、図3
は、同じく図1製品の製作途中工程(第6工程)の一部
欠切概説拡大断面図である。そして、図4ないし図10
は、同製品の製作工程説明断面図である。完成した収納
・密閉物製品は、図1に示すもので、畳3が大サイズの
気密性シート1と小サイズの気密性シート2で被包され
た状態のものであり、上方が畳表、下方が畳裏である。
畳表(上方)面には殺虫シート6が面接触で積層されて
おり、畳裏(下方)面には、忌避剤シート5が同じく面
接触で配置されている。大サイズの気密性シート1の下
方は屈折されて畳裏まで延びており、その端部付近で両
面テープ4を介して小サイズの気密性シート2に気密状
態で接着されている。なお、図1では、小サイズの気密
性シート2と忌避剤シート5の間に可なりの空間がある
が、これは図解説明の都合上、気密性シート1,2を拡
大図示したためであり、実際は大サイズの気密性シート
1及び小サイズの気密性シート2共に薄いものであるか
ら、両者間には殆ど空間はない状態である。大サイズの
気密性シート1、小サイズの気密性シート2は共に複層
シートであり、内面側にクラフト紙KP、外側にポリエ
ステルフィルムPET、それらの中間にナイロンNYが
挟装されたものである。
説明する。 実施例1:図1は、本発明実施例の殺虫処理方法により
完成した畳を処理容器内に密閉収納した収納・密閉物製
品の一部欠切概説拡大断面図、図2は、図1製品の製作
途中工程(第2工程)の一部欠切概説拡大断面図、図3
は、同じく図1製品の製作途中工程(第6工程)の一部
欠切概説拡大断面図である。そして、図4ないし図10
は、同製品の製作工程説明断面図である。完成した収納
・密閉物製品は、図1に示すもので、畳3が大サイズの
気密性シート1と小サイズの気密性シート2で被包され
た状態のものであり、上方が畳表、下方が畳裏である。
畳表(上方)面には殺虫シート6が面接触で積層されて
おり、畳裏(下方)面には、忌避剤シート5が同じく面
接触で配置されている。大サイズの気密性シート1の下
方は屈折されて畳裏まで延びており、その端部付近で両
面テープ4を介して小サイズの気密性シート2に気密状
態で接着されている。なお、図1では、小サイズの気密
性シート2と忌避剤シート5の間に可なりの空間がある
が、これは図解説明の都合上、気密性シート1,2を拡
大図示したためであり、実際は大サイズの気密性シート
1及び小サイズの気密性シート2共に薄いものであるか
ら、両者間には殆ど空間はない状態である。大サイズの
気密性シート1、小サイズの気密性シート2は共に複層
シートであり、内面側にクラフト紙KP、外側にポリエ
ステルフィルムPET、それらの中間にナイロンNYが
挟装されたものである。
【0019】次に、図1に示す被包製品の製作工程を図
4ないし図10によって説明する。まず、図4に示す第
1工程において、大サイズの気密性シート1の上面に殺
虫シート6を載せる。次いで図5に示す第2工程におい
て、その上に畳3を裏返しにして(上方が畳裏として)
載置する。図6に示す第3工程において、畳3の上面に
忌避剤シート5を載せ、図7に示す第4工程において、
大サイズの気密性シート1の端部を畳下稜部で折り曲
げ、更に畳上稜部で内側へ折り曲げる。その後、図8に
示す第5工程において、小サイズの気密性シート2を忌
避剤シート5の上方に用意し、矢印方向から忌避剤シー
ト5方向へ降下させ、図9に示す第6工程において、大
サイズの気密性シート1の上方端部に圧接・接着する。
なお、接着は、小サイズの気密性シート2の端部下面に
貼着された両面テープ4を介して行う。最後に、図10
に示す第7工程において、以上の第1〜6工程により被
包された製品を、居室床面に敷設するため、反転する。
なお、図9、図10においては、小サイズの気密性シー
ト2と忌避剤シート5の間には空間があるが、これも図
示説明上の理由からであり、実際は殆ど空間がないもの
である。以上のようにして、忌避剤シート5と殺虫シー
ト6と畳3が気密性シート1,2で密閉、収納された収
納・密閉物製品を完成した。なお、大サイズの気密性シ
ート1は、畳表模様をその外面から看取できる状態にプ
リント印刷したものを使用した。また、忌避剤シート5
は、樟脳を担持したものを使用し、殺虫シート6は、ピ
レスロイド系殺虫剤を担持したものを使用した。
4ないし図10によって説明する。まず、図4に示す第
1工程において、大サイズの気密性シート1の上面に殺
虫シート6を載せる。次いで図5に示す第2工程におい
て、その上に畳3を裏返しにして(上方が畳裏として)
載置する。図6に示す第3工程において、畳3の上面に
忌避剤シート5を載せ、図7に示す第4工程において、
大サイズの気密性シート1の端部を畳下稜部で折り曲
げ、更に畳上稜部で内側へ折り曲げる。その後、図8に
示す第5工程において、小サイズの気密性シート2を忌
避剤シート5の上方に用意し、矢印方向から忌避剤シー
ト5方向へ降下させ、図9に示す第6工程において、大
サイズの気密性シート1の上方端部に圧接・接着する。
なお、接着は、小サイズの気密性シート2の端部下面に
貼着された両面テープ4を介して行う。最後に、図10
に示す第7工程において、以上の第1〜6工程により被
包された製品を、居室床面に敷設するため、反転する。
なお、図9、図10においては、小サイズの気密性シー
ト2と忌避剤シート5の間には空間があるが、これも図
示説明上の理由からであり、実際は殆ど空間がないもの
である。以上のようにして、忌避剤シート5と殺虫シー
ト6と畳3が気密性シート1,2で密閉、収納された収
納・密閉物製品を完成した。なお、大サイズの気密性シ
ート1は、畳表模様をその外面から看取できる状態にプ
リント印刷したものを使用した。また、忌避剤シート5
は、樟脳を担持したものを使用し、殺虫シート6は、ピ
レスロイド系殺虫剤を担持したものを使用した。
【0020】図示のごとく、気密性シート1,2は複層
構造物であり、内面側から外面側へ、クラフト紙KP→
ナイロンフィルムNY→ポリエステルフィルムPETの
順で積層複合されているが、内面のクラフト紙KPは、
吸湿性を有するため収納される畳内の水分を除去する効
果があり、かつ補強材ともなる。ナイロンフィルムNY
は、水を通過せず高強度材料であるから補強効果を高め
ることができ、またポリエステルフィルムPETは、強
靭で気密性及び耐熱性に優れている。
構造物であり、内面側から外面側へ、クラフト紙KP→
ナイロンフィルムNY→ポリエステルフィルムPETの
順で積層複合されているが、内面のクラフト紙KPは、
吸湿性を有するため収納される畳内の水分を除去する効
果があり、かつ補強材ともなる。ナイロンフィルムNY
は、水を通過せず高強度材料であるから補強効果を高め
ることができ、またポリエステルフィルムPETは、強
靭で気密性及び耐熱性に優れている。
【0021】その後、以上のようにして完成した畳3と
忌避剤及び殺虫剤を収納した同収納・密閉物製品を、居
室の床に敷設して1.5〜2カ月間使用し、該処理容器
内において、忌避剤の薬効が被処理物の畳3の裏面(藁
床)内部に十分に吸収、伝播せしめ、ダニ類を畳3中か
ら追い出すと共に反対側表面において殺虫シートに接触
せしめて殺虫した後、袋状処理容器と忌避剤シート及び
殺虫シートを取り除いた。その結果、畳3の内外面に付
着するダニ類等の不快害虫がすべて殺虫された。
忌避剤及び殺虫剤を収納した同収納・密閉物製品を、居
室の床に敷設して1.5〜2カ月間使用し、該処理容器
内において、忌避剤の薬効が被処理物の畳3の裏面(藁
床)内部に十分に吸収、伝播せしめ、ダニ類を畳3中か
ら追い出すと共に反対側表面において殺虫シートに接触
せしめて殺虫した後、袋状処理容器と忌避剤シート及び
殺虫シートを取り除いた。その結果、畳3の内外面に付
着するダニ類等の不快害虫がすべて殺虫された。
【0022】実施例2:本例は、図11に気密性シート
の展開図を示し、図12に気密性シートのA−A断面図
を示すものである。本例においては、図11の大サイズ
の気密性シート1′のクラフト紙KP面上に、殺虫シー
ト(図示せず)、畳(図示せず、畳表面が下向き)及び
忌避剤シート(図示せず)を順に積層載置した後、両側
部の小サイズの気密性シート2′,2′を、内側へ破線
部分に沿って折り込み同時に両面テープ4部分を圧接し
て2′,2′端部を接合し、次いで大サイズの気密性シ
ート1′の端部を破線部分に沿って折り込んで両側の両
面テープ4部分を小サイズの気密性シート2′端縁部上
面に圧接して密閉接合する。得られた畳の収納・密閉物
を実施例1と同様にして反転し、居室に敷設、2カ月間
使用した。その後、処理容器(気密性シート)、忌避剤
シート及び殺虫シートを取り除いた。
の展開図を示し、図12に気密性シートのA−A断面図
を示すものである。本例においては、図11の大サイズ
の気密性シート1′のクラフト紙KP面上に、殺虫シー
ト(図示せず)、畳(図示せず、畳表面が下向き)及び
忌避剤シート(図示せず)を順に積層載置した後、両側
部の小サイズの気密性シート2′,2′を、内側へ破線
部分に沿って折り込み同時に両面テープ4部分を圧接し
て2′,2′端部を接合し、次いで大サイズの気密性シ
ート1′の端部を破線部分に沿って折り込んで両側の両
面テープ4部分を小サイズの気密性シート2′端縁部上
面に圧接して密閉接合する。得られた畳の収納・密閉物
を実施例1と同様にして反転し、居室に敷設、2カ月間
使用した。その後、処理容器(気密性シート)、忌避剤
シート及び殺虫シートを取り除いた。
【0023】実施例3〜6:これら実施例は、図13〜
図16に示す処理容器を使用したものである。図13
は、内層がクラフト紙KP、外層がポリエステルフィル
ムPETからなる複層シートで処理容器を構成し、かつ
左側面及び前面を開口したものである。畳は該開口部か
ら容易に挿入して収納することができる。あるいは、畳
を立て掛け、その上端を処理容器の開口部を被せて押し
下げることにより収納することができる。図14は、図
13図示の処理容器において、前面のみが開口し、左側
面は開口していないものである。図15は、内層がクラ
フト紙KP、外層がポリエステルフィルムPETである
長尺の複層シートを中央部で折り畳み、左右側縁部を接
着して、製作された袋状処理容器である。図16は、図
15に図示のものと同様であるが、ポリエステルフィル
ムPETの単層シートで製作された処理容器である。
図16に示す処理容器を使用したものである。図13
は、内層がクラフト紙KP、外層がポリエステルフィル
ムPETからなる複層シートで処理容器を構成し、かつ
左側面及び前面を開口したものである。畳は該開口部か
ら容易に挿入して収納することができる。あるいは、畳
を立て掛け、その上端を処理容器の開口部を被せて押し
下げることにより収納することができる。図14は、図
13図示の処理容器において、前面のみが開口し、左側
面は開口していないものである。図15は、内層がクラ
フト紙KP、外層がポリエステルフィルムPETである
長尺の複層シートを中央部で折り畳み、左右側縁部を接
着して、製作された袋状処理容器である。図16は、図
15に図示のものと同様であるが、ポリエステルフィル
ムPETの単層シートで製作された処理容器である。
【0024】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明方法によ
れば下記のごとき優れた作用効果が発揮される。 殺虫処理容器内に収納された被処理物の敷物をその
まま居室に敷設して使用する間に、収納敷物の内部に深
く潜入しているダニ類等の害虫を効果的に殺虫すること
ができる。特に、21日以上敷設使用することによっ
て、卵から孵化するダニ類をも完全に殺虫することがで
きる。 気密性シートで製作された処理容器内で殺虫処理を
行うため、そのまま居室に敷設して使用しても、居住環
境における薬害汚染は極めて少なく、人体に対する安全
性が高い。 忌避剤及び殺虫剤をシート状担体に担持したシート
状物となして使用することにより、敷物に対して面接触
で効果的に害虫を反対面に追い出すことができ、同時に
反対面で面接触して配置された殺虫シートにダニ類等を
接触せしめて完全に殺虫処理ができる。 さらに、クラフト紙等の吸湿性素材で裏打ちした複
層気密性シートで製作された殺虫処理容器は、畳等の敷
物中の水分を除去して防黴効果を発揮し、かつ、殺虫効
果を一層向上させることができる。 一般の家庭において、処理容器内に被処理物の敷物
と忌避剤及び殺虫剤を簡単に収納でき、かつ、殺虫処理
が十分に行われる。
れば下記のごとき優れた作用効果が発揮される。 殺虫処理容器内に収納された被処理物の敷物をその
まま居室に敷設して使用する間に、収納敷物の内部に深
く潜入しているダニ類等の害虫を効果的に殺虫すること
ができる。特に、21日以上敷設使用することによっ
て、卵から孵化するダニ類をも完全に殺虫することがで
きる。 気密性シートで製作された処理容器内で殺虫処理を
行うため、そのまま居室に敷設して使用しても、居住環
境における薬害汚染は極めて少なく、人体に対する安全
性が高い。 忌避剤及び殺虫剤をシート状担体に担持したシート
状物となして使用することにより、敷物に対して面接触
で効果的に害虫を反対面に追い出すことができ、同時に
反対面で面接触して配置された殺虫シートにダニ類等を
接触せしめて完全に殺虫処理ができる。 さらに、クラフト紙等の吸湿性素材で裏打ちした複
層気密性シートで製作された殺虫処理容器は、畳等の敷
物中の水分を除去して防黴効果を発揮し、かつ、殺虫効
果を一層向上させることができる。 一般の家庭において、処理容器内に被処理物の敷物
と忌避剤及び殺虫剤を簡単に収納でき、かつ、殺虫処理
が十分に行われる。
【図1】本発明実施例の殺虫処理方法により、畳を処理
容器内に密閉収納した収納・密閉物製品の一部欠切概説
拡大断面図。
容器内に密閉収納した収納・密閉物製品の一部欠切概説
拡大断面図。
【図2】図1製品の製作途中工程(第2工程)の一部欠
切概説拡大断面図。
切概説拡大断面図。
【図3】図1製品の製作途中工程(第6工程)の一部欠
切拡大説明断面図。
切拡大説明断面図。
【図4】図1製品の製作工程(第1工程)説明断面図。
【図5】図1製品の製作工程(第2工程)説明断面図。
【図6】図1製品の製作工程(第3工程)説明断面図。
【図7】図1製品の製作工程(第4工程)説明断面図。
【図8】図1製品の製作工程(第5工程)説明断面図。
【図9】図1製品の製作工程(第6工程)説明断面図。
【図10】図1製品の製作工程(第7工程)説明断面
図。
図。
【図11】他の実施例の処理容器製作用の気密性シート
の展開図。
の展開図。
【図12】図11の気密性シートのA−A部分断面図。
【図13】内層がクラフト紙KP、外層がポリエステル
フィルムPETからなる複層シートで構成された処理容
器で、左側面及び前面を開口したものの斜視図。
フィルムPETからなる複層シートで構成された処理容
器で、左側面及び前面を開口したものの斜視図。
【図14】図13図示の処理容器において、前面のみが
開口したものの斜視図。
開口したものの斜視図。
【図15】内層がクラフト紙KP、外層がポリエステル
フィルムPETである長尺の複層シートを中央部で折り
畳み、左右側縁部を接着して、製作された袋状処理容器
の斜視図。
フィルムPETである長尺の複層シートを中央部で折り
畳み、左右側縁部を接着して、製作された袋状処理容器
の斜視図。
【図16】図15に図示のものと同様であるが、ポリエ
ステルフィルムPETの単層シートで製作された処理容
器の斜視図。
ステルフィルムPETの単層シートで製作された処理容
器の斜視図。
1:大サイズの気密性シート 2:小サイズの気密性シート 3:畳 4:両面テープ 5:忌避剤シート 6:殺虫シート KP:クラフト紙 NY:ナイロンフィルム PET:ポリエステルフィルム
Claims (8)
- 【請求項1】 気密性シートからなる袋状殺虫処理容器
内に、畳、マットレス等の敷物と、害虫忌避剤と殺虫剤
を収納・密閉し、該収納・密閉物をそのまま居室に敷設
し、21日間以上使用し、しかる後、袋状殺虫処理容
器、害虫忌避剤及び殺虫剤を取り除くことを特徴とする
ダニ類等害虫の殺虫処理方法。 - 【請求項2】 畳、マットレス等の敷物裏面と前記殺虫
処理容器内面との間に害虫忌避剤を接触配置すると共
に、畳、マットレス等の敷物表面と前記殺虫処理容器内
面との間に殺虫剤を接触配置することを特徴とする請求
項1記載のダニ類等害虫の殺虫処理方法。 - 【請求項3】 気密性シートが、紙、布又は不織布を内
張りした複層構造のものであることを特徴とする請求項
1又は2記載のダニ類等害虫の殺虫処理方法。 - 【請求項4】 気密性シートが、ポリエステル、ナイロ
ン等の合成樹脂製気密性シートにクラフト紙を内張りし
た複層構造のものであることを特徴とする請求項1ない
し3のいずれかに記載のダニ類等害虫の殺虫処理方法。 - 【請求項5】 害虫忌避剤が、シート状担体面に忌避剤
を担持せしめてなる忌避剤シートであることを特徴とす
る請求項1ないし4のいずれかに記載のダニ類等害虫の
殺虫処理方法。 - 【請求項6】 殺虫剤が、シート状担体面に殺虫剤を担
持せしめてなる殺虫シートであることを特徴とする請求
項1ないし5のいずれかに記載のダニ類等害虫の殺虫処
理方法。 - 【請求項7】 気密性シートが、その表面に畳表模様、
草花模様、幾何学模様、風景画、漫画、オモチャ等の絵
柄を印刷してなるものであることを特徴とする請求項1
ないし6のいずれかに記載のダニ類等害虫の殺虫処理方
法。 - 【請求項8】 袋状殺虫処理容器が、その1側端部に、
又は隣接する2つの側端部に密閉性保持の可能な開口部
を設けてなるものであることを特徴とする請求項1ない
し7のいずれかに記載のダニ類等害虫の殺虫処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25530492A JPH0662713A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ダニ類等害虫の殺虫処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25530492A JPH0662713A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ダニ類等害虫の殺虫処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0662713A true JPH0662713A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=17276920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25530492A Pending JPH0662713A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | ダニ類等害虫の殺虫処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0662713A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002199836A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-16 | Nippon Eisei Center:Kk | 調湿兼シロアリ防除具 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP25530492A patent/JPH0662713A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002199836A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-16 | Nippon Eisei Center:Kk | 調湿兼シロアリ防除具 |
JP4695755B2 (ja) * | 2000-12-28 | 2011-06-08 | 株式会社日本衛生センター | 調湿兼シロアリ防除具 |
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