JPH06335615A - 防蟻機能を有する防湿材 - Google Patents

防蟻機能を有する防湿材

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JPH06335615A
JPH06335615A JP5127199A JP12719993A JPH06335615A JP H06335615 A JPH06335615 A JP H06335615A JP 5127199 A JP5127199 A JP 5127199A JP 12719993 A JP12719993 A JP 12719993A JP H06335615 A JPH06335615 A JP H06335615A
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信行 岡永
Tomotaka Saga
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 床下を対象とし、効果的に防蟻と防湿との双
方を行うことができるようにする。 【構成】 通気性を有する袋体21の内部に多孔質物質
からなる吸湿剤が充填された吸湿体2と、防蟻剤が練り
込まれて形成された合成樹脂シート3とからなる防蟻機
能を有する防湿材1であって、上記合成樹脂シート3は
正方形状に形成され、上記吸湿体2は一辺の長さが合成
樹脂シート3の一辺の長さの2分の1以下の長さに設定
された正方形状に設定され、この吸湿体2が合成樹脂シ
ート3上に対角状に配置されて積層されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の床下などに配置
される防蟻と防湿の双方の機能を兼ね備えた防蟻機能を
有する防湿材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造建造物の床下の土中には、往々にし
て白蟻が営巣し、この白蟻によって四囲の基礎や柱など
の木質系の素材が侵食される場合がある。白蟻は湿潤な
土壌および木材を好むため、日射がほとんどなくジメジ
メした状態の床下は、白蟻の最も好む環境であり、その
ための被害も多い。
【0003】そこで、従来から木造建造物については防
蟻に意が払われ、排水や風通しをよくする工夫は古くか
ら行われてきたが、近年では通常防蟻剤の散布による防
蟻処理が施されている。防蟻剤としては古くは石炭を乾
留して得られるクレオソート油が用いられていた。クレ
オソート油の中に含まれる石炭酸他の芳香族化合物に防
蟻効果があるとされ、それを木材の表面に塗布すること
によって防蟻処理が施されていたが、液状であることか
ら有効成分の揮発が起こり、長期間防蟻効果が持続しな
いという欠点を有していた。
【0004】そのようなことから、近年粒状あるいは粉
状の防蟻剤が一般的に用いられるようになった。粒状ま
たは粉状の防蟻剤は、従来のように木材に塗布するよう
なことは行われず、白蟻の巣に近い床下の土壌に直接散
布される。このようにすると白蟻の巣と木材との間に防
蟻剤が介在して白蟻が木材に近付けないようにされるた
め、木材に塗布するような対症療法的な防蟻ではなく、
より根本的に白蟻を防ぐことができ好都合であるとされ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、白蟻が営巣
するような環境においては、上記のように土壌は湿潤で
あり、この湿潤な土壌から湿気が立ちこめるから、その
上に構築されている木造建造物も湿気を帯び、あまり快
適な状況にはならない。
【0006】そこで、上記のような環境においては、防
蟻剤と防湿材とが共用されることが多いが、この防湿材
についても防蟻剤同様ただ単に床下の土壌表面に散布さ
れるだけの場合が多い。そして、それらを混合して同時
に散布することは通常行われないから、散布作業は二度
手間になり作業性は悪い。
【0007】また防湿材そのものも、それが例えば酸化
カルシウム(生石灰)である場合は水分を吸収して水酸
化カルシウム(消石灰)に化学変化してしまい、加熱す
るなどの特別な処理を施さないと元の吸着性能を発揮す
る状態に戻らないという不可逆的なものが一般的であ
る。
【0008】従って、床下の防湿については、防湿材の
散布後一定期間が経過すると吸水効力が消滅してしまう
ので、再度防湿材の散布を行わなければならない。通常
吸水効力が消滅しているか否かは防湿材を分析してみな
いと判らないため、そのまま放置されることが多く、そ
の結果湿気のために白蟻の繁殖、かびの発生その他の不
都合が起こることが多かった。
【0009】本発明は、従来の上記のような問題点を解
消するためになされたものであり、より効果的に防蟻と
防湿との双方を同時に行うことができるとともに、防湿
材の適用量を調節することができる防蟻機能を有する防
湿材を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
防蟻機能を有する防湿材は、通気性を有する袋体の内部
に多孔質物質からなる吸湿剤が充填された吸湿体と、防
蟻剤が練り込まれて形成された合成樹脂シートとからな
る防蟻機能を有する防湿材であって、上記合成樹脂シー
トは正方形状に形成され、上記吸湿体は一辺の長さが合
成樹脂シートの一辺の長さの2分の1以下の長さに設定
された正方形状に設定され、この吸湿体が合成樹脂シー
ト上に対角状に配置されて積層されていることを特徴と
するものである。
【0011】本発明の請求項2記載の防蟻機能を有する
防湿材は、請求項1記載の防蟻機能を有する防湿材にお
いて、底面が開放された上記袋体の内部に上記吸湿剤の
充填された吸湿体が直接上記合成樹脂シートの上に積層
されていることを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項3記載の防蟻機能を有する
防湿材は、請求項1または2記載の防蟻機能を有する防
湿材において、上記合成樹脂シートには辺縁部に重ね代
が形成された状態で防湿材が積層されていることを特徴
とするものである。
【0013】
【作用】上記請求項1記載の防蟻機能を有する防湿材に
よれば、吸湿体が合成樹脂シート上に対角状に配置され
て積層されているため、合成樹脂シート面を下にして床
下の土壌の上に防蟻機能を有する防湿材を敷き詰めれ
ば、このシートには防蟻剤が練り込まれていることとも
相俟って、土中の巣から這い出した白蟻は、この合成樹
脂シート面に阻止されそれより上には到達せず、上部の
木材の蟻害を有効に防止することができる。
【0014】また、土壌から発散する湿気は上記合成樹
脂シートに阻止されてそれより上部に上昇しないため、
土壌の湿気が床下空間にそのまま影響しない。
【0015】さらに、シートよりも上部の湿気について
は、吸湿体の内部に充填された吸湿剤が吸着除去するた
め、床下の湿度は低下しかびなどの発生も有効に防止す
ることができる。しかも上記吸湿剤は多孔質であり、吸
湿は可逆的ないわゆる物理吸着によって行われ、湿度が
低いときには逆に吸湿している湿気を吐き出し、吸湿性
能が復元するため、吸湿体の寿命は長くなり、半永久的
に取り換える必要はない。
【0016】加えて、一辺の長さが正方形状を呈した合
成樹脂シートの一辺の長さの2分の1以下の長さに設定
された吸湿体が、合成樹脂シートの上に対角状に配置さ
れて防湿材が形成されているため、防湿材の敷き詰め方
を種々変更することによって、敷設された防湿材に対す
る吸湿体の量を種々調節することができ、湿気の状況に
適正に対応することが可能になる。
【0017】上記請求項2記載の防蟻機能を有する防湿
材によれば、底面が開放された袋体の内部に吸湿剤の充
填された吸湿体が直接上記合成樹脂シートの上に積層さ
れているため、袋体の底面部分を節約することができ
る。
【0018】上記請求項3記載の防蟻機能を有する防湿
材によれば、合成樹脂シートには辺縁部に重ね代が形成
された状態で防湿材が積層されているため、この重ね代
を重ね合わせるように防湿材を敷き詰めれば、全く隙間
のない状態で合成樹脂シートで土壌を被覆することがで
き、防蟻効果および防湿効果ともに上昇する。
【0019】
【実施例】図1は本発明に係る防蟻機能を有する防湿材
の一例を示す平面図であり、図2はその側面図である。
また図3は図1のA−A線断面図である。これらの図に
示すように、本発明の防蟻機能を有する防湿材1は、吸
湿体2と、この吸湿体2の底部に積層された合成樹脂シ
ート3とから基本構成されている。
【0020】上記合成樹脂シート3は正方形状に形成さ
れ、上記吸湿体2は一辺の長さが合成樹脂シートの一辺
の長さの2分の1以下の長さに設定された正方形状に設
定されている。そして、この吸湿体2が合成樹脂シート
3の上に対角状に配置されて防湿材1が形成されてい
る。
【0021】本実施例においては、上記合成樹脂シート
3の一辺の長さは900mm〜1000mmに設定さ
れ、上記吸湿体2の一辺の長さは400mm〜500m
mに設定されている。なお、本発明の防蟻機能を有する
防湿材1は上記寸法に限定されるものではないが、通常
建築物の寸法的な構成単位が900mm〜1000mm
になっていることから、上記寸法にすると各所に半端が
発生することなく敷設することができる。また上記寸法
では吸湿剤1の一つの重量が10kg以下になり、人が
担いで容易に運搬することができ便利である。
【0022】合成樹脂シート3の吸湿体2が積層されて
いない対角部分には合成樹脂シート3のみの非積層部3
aが形成されている。この非積層部3aには、防蟻防湿
材1を床下土壌全面に敷設する際に、束等の床下の障害
物の位置に対応して、図1等に二点鎖線で示すように×
状の切り込みを設けたり、隅部や縁部に切欠きを簡単に
施すことが可能であり、こうすることによって床下の障
害物を回避して防湿材1を床下土壌全面に敷き詰めるこ
とができる。
【0023】上記吸湿体2は、図3に示すように、通気
性を有する袋体21と、この袋体21に充填された吸湿
剤22とから構成されている。袋体21の材質について
は通気性を有するものであればどのようなものでもよ
く、特に限定されるものではない。和紙、各種布体、植
物繊維製あるいは金属細線製の網体などがあげられる
が、本実施例においては多孔性を有する不織布が用いら
れている。
【0024】この袋体21の内部に充填される吸湿剤2
2についても特に限定はないが、粒状または粉状のシリ
カゲル、珪藻土、活性炭あるいはゼオライトなどが好適
に使用される。これらの吸湿剤22は、いずれもその粒
子に多数の細孔を有し、主に物理的に水分を吸着して湿
分を除去するものであり、その吸着性能と湿度との間に
相関関係がある(このような相関関係を通常吸着等温線
という)。
【0025】すなわち、平衡吸着量以上の水分を保持し
ないため、平衡吸着量に到達するまで水分を吸着する
が、すでに平衡吸着量に到達してから周りの湿度が低下
して平衡吸着量の値そのものが低下すると、それに応じ
て一旦吸着した水分を放出するから、周りの湿度に応じ
て水分を吸着したり放出したりして常に周りの環境を適
当な湿度に保持する。
【0026】そして、このような吸湿剤22の必要量に
ついては、予め設定することが可能である。すなわち、
吸湿剤22の種類毎の湿度に応じた水分の平衡吸着量の
値は既知であるため(未知の場合は簡単な吸着テストに
よって知ることができる)、床下空間の体積と想定され
る湿度とから水分を算出し、それに見合った量の吸湿剤
22の量を計算するのである。
【0027】この場合、基本的な考え方として、湿度の
高い夏場(通常6月〜9月の4ケ月が対象としてされ
る)、には吸湿剤22は床下の湿気を吸着し、その他の
時期には吸着している水分を放出して自然再生されると
すればよい。つまり、夏場の湿気見合いの水分に対応す
ることができる量の吸湿剤22を用いれば、湿気の多い
夏場に床下空間の湿気は吸着除去され、湿気の少ない冬
場に吸着された水分は徐々に放出されてつぎの夏場に
は、自然再生された新品同様の吸湿剤22となるため、
適正に吸湿剤22の量が設定されている場合には、取り
換えることなく半永久的に使用可能となる。
【0028】なお、本実施例においては上に例示した吸
湿剤22のうちのシリカゲルが用いられている。このよ
うな吸湿剤22は、図1に示すように平面視が正方形の
袋体21の中に充填され、厚手の座布団形状の吸湿体2
が形成されている。
【0029】一方、合成樹脂シート3は、その材質とし
てポリエチレン、ポリビニルクロライド、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリ
レート、ポリビニリデンクロライドなどの熱可塑性の汎
用合成樹脂が好適に使用されるが、これらの他ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレン
テレフタレート、超高分子量ポリエチレンなどの熱可塑
性のエンジニアリングプラスチックを使用してもよい。
ちなみに、本実施例においては、ポリエチレンが使用さ
れている。
【0030】そして、このような熱可塑性の合成樹脂を
加熱溶融し、それに市販の粉状または粒状の防蟻剤を混
入し、両者を充分に混練して後、押出成形法、インフレ
ーション成形法あるいはカレンダ成形法等の手段でシー
ト状に成形し、その後所定の寸法に裁断されて合成樹脂
シート3が形成されている。
【0031】上記防蟻剤については、上記のように粒状
または粉状でかつ防蟻効果があるものであればどんなも
のでもよく特に限定はないが、有機塩素系、有機リン系
あるいはカーバイド系のものが好適である。
【0032】このような合成樹脂シート3の表面に接着
剤が塗布された接着剤層4が形成され、その上に吸湿体
2を積層して吸湿体2と合成樹脂シート3とが一体化し
た防蟻機能を有する防湿材1とされている。
【0033】図4は防湿材1の他の例を示す断面図であ
る。この例の場合は、袋体21の底面は開放状態とされ
ている。そして、この袋体21に吸湿剤22が充填され
て吸湿体2が形成されている。このような底面が開放状
態の吸湿体2が、合成樹脂シート3の表面に、内部の吸
湿剤22が直接合成樹脂シート3に接触するような状態
で積層されて防湿材1が形成されている。なお、図4に
示す例においては、接着剤層4は合成樹脂シート3の表
面と裏面とに形成されているが、表面のみに形成される
ようにしてもよい。
【0034】また、本実施例においては、吸湿体2と合
成樹脂シート3との接合につき接着剤を用いる方式につ
いて例示したが、接着剤を用いずに袋体21と合成樹脂
シート3とを互いに直接溶着させるようにしてもよい。
【0035】本発明の防蟻機能を有する防湿材は以上の
ように構成されているので、この防湿材1の複数個をそ
れぞれの側面が当接するように床下の土壌の上に敷き詰
めることによって、土壌とその上の床下の空間とは防湿
材1を境にして完全に隙間なく仕切られる。
【0036】すなわち、図5は本発明に係る防蟻機能を
有する防湿材1を敷き詰めた状態を示す平面図であり、
敷き詰められた合成樹脂シート3の面積の約半分が吸湿
体2で締められた状態になっている。図7はその側面図
を示しているが、この図および図5に示すように、障害
物である束6が、施工時にカッター等で切り込まれて形
成された×状の切断部5の三角片5aを上方に押し上げ
て、そこに形成された穴51に差し通され、支障なく防
湿材1が敷設されている。
【0037】図6は防湿材1の他の敷設方法で敷設され
た状態を示している。この敷設方法においては、一の合
成樹脂シート3の非積層部3aに他の合成樹脂シート3
の吸湿体2が積層されるのである。このように敷設され
ることによって、敷設面の全面に亘って吸湿体2が配設
された状態になる。その他敷設方法を種々工夫すること
によって、吸湿体2の量を適宜調節することが可能にな
る。従って、防湿材1の敷設対象場所の湿気の状況に応
じて吸湿体2の量を増減させ、最適の状態にすることが
できる。
【0038】そして、合成樹脂シート3には防蟻剤が練
り込まれているため、土壌の下から白蟻が這い上がった
としても、白蟻は上記練り込まれた防蟻剤を忌避するた
め、それを突破してまで上部に移動することはなく、そ
の結果蟻害を有効に防止することができる。
【0039】さらに、合成樹脂シート3の上部に貼設さ
れている吸湿体2は、通気性を有する袋体21の内部に
多孔質物質からなる粉状あるいは粒状の吸湿剤22が充
填されてなるものであるため、床下の湿気は袋体21を
介してその中の吸湿剤22にそれが平衡吸着量に到達す
るまで吸着除去され、常に適度の乾燥状態が保持され、
湿度が高いことによって生じるかびの発生、結露現象な
どを有効に防止することができる。
【0040】以上のように本発明の防蟻機能を有する防
湿材1は、湿気の移動を遮断する合成樹脂シート3と、
空気中の湿気を吸着除去する吸湿体2とが一体的に結合
されたものであるから、従来のように防蟻剤の土壌への
散布、シートの敷設あるいは防湿材の配置といった、二
度手間あるいは三度手間を行うことなく、防湿材1の一
度の敷設ですませることができ、床下の防蟻および防湿
工事の簡素化上好都合である。
【0041】加えて、吸湿体2の内部に充填された多孔
質物質からなる吸湿剤22による湿気の吸着脱着によっ
て、床下の湿度を適度の乾燥状態に保持することが可能
であり、また吸湿剤22は脱着によって自然再生が行わ
れ、その分寿命は長く、長期間取り換える必要はないた
め経済的にも有利である。
【0042】図8は、他の例の防湿材1’を示してい
る。この例の場合は、合成樹脂シートの辺縁部に重ね代
31が形成された状態で防湿材2が積層されている。従
って、この重ね代31を互いに重ね合わせることによ
り、防湿材1を敷き詰めた状態で完全に隙間なく土壌と
床下空間とを遮断することが可能であり、床下空間は土
壌の湿気に全く影響されないようにすることができ好都
合である。また白蟻も重ね代31が積層された合成樹脂
シート3を突破してまで上方に移動することはなく防蟻
上大いに有効である。
【0043】なお、本発明の防蟻機能を有する防湿材
は、北海道などの寒冷地方で建造物の木材に寄生するカ
ビの一種である、いわゆるナミダタケによる被害をも有
効に防止することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防蟻機能
を有する防湿材は、通気性を有する袋体の内部に多孔質
物質からなる吸湿剤が充填された吸湿体と、防蟻剤が練
り込まれて形成された合成樹脂シートとからなる防蟻機
能を有する防湿材であって、上記合成樹脂シートの上に
上記吸湿体が積層されているため、合成樹脂シート面を
下にして床下の土壌の上に防蟻機能を有する防湿材を敷
き詰めれば、このシートには防蟻剤が練り込まれている
こととも相俟って、土中の巣から這い出した白蟻は、こ
の合成樹脂シート面に阻止されそれより上には到達せ
ず、上部の木材の蟻害を有効に防止することができ好都
合である。
【0045】また、土壌から発散する湿気は上記合成樹
脂シートに阻止されてそれより上部に上昇しないため、
土壌の湿気が床下にそのまま影響せず、床下がジメジメ
しない。
【0046】さらに、シートよりも上部の湿気について
は、吸湿体の内部に充填された吸湿剤が吸着除去するた
め、床下の湿度は低下し、かびなどの発生も有効に抑止
することができる。しかも上記吸湿剤としては多孔質物
質が採用されており、そのため吸湿は可逆的ないわゆる
物理吸着によって行われるから、湿度が低いときには逆
に吸湿している湿気を吐き出し、吸湿性能が復元する。
従って、吸湿体の寿命は長くなり、半永久的に取り換え
る必要はないから極めて経済的である。
【0047】加えて、一辺の長さが正方形状を呈した合
成樹脂シートの一辺の長さの2分の1以下の長さに設定
された吸湿体が、合成樹脂シートの上に対角状に配置さ
れて防湿材が形成されているため、防湿材の敷き詰め方
を種々変更することによって、敷設された防湿材に対す
る吸湿体の量を種々調節することができ、湿気の状況に
適正に対応することが可能になり好都合である。
【0048】底面が開放された袋体の内部に吸湿剤を充
填して吸湿体とし、この吸湿体の開放面を直接上記合成
樹脂シートの上に積層して防湿材を製造すれば、袋体の
底面部分の材料を節約することができ、その分製造コス
トの低減が可能となる。
【0049】合成樹脂シートの辺縁部に重ね代を形成さ
せた状態で防湿材を積層するようにすれば、この重ね代
を互いに重ね合わせるようにして防湿材を敷設すること
により、全く隙間のない状態で合成樹脂シートにより土
壌を被覆することができ、防蟻効果および防湿効果とも
に上昇し床下の防蟻、防湿上極めて都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防蟻機能を有する防湿材の一例を示す
平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の防蟻機能を有する防湿材の他の例を示
す断面図である。
【図5】防蟻機能を有する防湿材を敷き詰めた状態の一
例を示す平面図である。
【図6】防蟻機能を有する防湿材を敷き詰めた状態の他
の例を示す平面図である。
【図7】防蟻機能を有する防湿材を敷き詰めた状態を例
示する側面図である。
【図8】本発明の防蟻機能を有する防湿材の他の例を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 防蟻防湿材 2 吸湿体 21 袋体 22 吸湿剤 3 合成樹脂シート 3a 非積層部 31 重ね代 4 接着剤層 5 切断部 5a 三角片 6 束

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する袋体の内部に多孔質物質
    からなる吸湿剤が充填された吸湿体と、防蟻剤が練り込
    まれて形成された合成樹脂シートとからなる防蟻機能を
    有する防湿材であって、上記合成樹脂シートは正方形状
    に形成され、上記吸湿体は一辺の長さが合成樹脂シート
    の一辺の長さの2分の1以下の長さに設定された正方形
    状に設定され、この吸湿体が合成樹脂シート上に対角状
    に配置されて積層されていることを特徴とする防蟻機能
    を有する防湿材。
  2. 【請求項2】 底面が開放された上記袋体の内部に上記
    吸湿剤の充填された吸湿体が直接上記合成樹脂シートの
    上に積層されていることを特徴とする請求項1記載の防
    蟻機能を有する防湿材。
  3. 【請求項3】 上記合成樹脂シートには辺縁部に重ね代
    が形成された状態で防湿材が積層されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の防蟻機能を有する防湿
    材。
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