JP4675777B2 - エポキシ樹脂、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、その製造方法、それを用いたエポキシ樹脂組成物及び硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、低粘度性、硬化反応性及び耐ブロッキング性等の取り扱い性に優れるとともに、低吸湿性及び金属材料との密着性等に優れた硬化物を与える半導体素子に代表される電気・電子部品等の封止、粉体塗料、積層材料、複合材料等に有用な結晶状エポキシ樹脂、その製造法、それを用いたエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関するものである。
従来より、エポキシ樹脂は工業的に幅広い用途で使用されてきているが、その要求性能は近年ますます高度化している。例えば、エポキシ樹脂を主剤とする樹脂組成物の代表的分野に半導体封止材料があるが、近年、半導体素子の集積度の向上に伴い、パッケージサイズが大面積化、薄型化に向かうとともに、実装方式も表面実装化への移行が進展しており、より半田耐熱性に優れた材料の開発が望まれている。
上記問題点を克服するためフィラーの高充填化が強く指向されており、かつ低粘度なエポキシ樹脂が望まれている。低粘度エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が一般に広く知られているが、これらのエポキシ樹脂は通常、常温で液状であり、トランスファー成形用の樹脂組成物とすることは困難である。そこで、常温で融点を有する結晶性のエポキシ樹脂が提案され、ビフェニル系エポキシ樹脂(特公平4−7365号公報)、ジフェニルメタン系エポキシ樹脂(特開平6−345850号公報)が提案されている。これらのエポキシ樹脂は低粘度性に優れており、フィラーの高充填率化等に優れた特性があるが、反面、低粘度であるためにエポキシ樹脂組成物の状態での粉体の融着が起こり易く、耐ブロッキング性に問題があった。また、得られた硬化物としても低吸湿性、密着性の面で十分ではなかった。
耐ブロッキング性、低吸湿性及び金属材料との密着性向上の観点から、特開平6−145300号公報には、グリシジルエーテル基の隣接位にターシャリーブチル基を有するジフェニルスルフィド構造を有するエポキシ樹脂が提案されているが、硬化性、低粘度性、耐ブロッキング性及び耐熱性の点で十分ではなかった。
従って、本発明の目的は、硬化性、低粘度性及び耐ブロッキング性に優れるとともに、低吸湿性及び耐熱性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明のエポキシ樹脂は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド類とエピクロロヒドリンを反応させることにより合成されるが、本発明者らの検討の結果、これらの原料からエポキシ樹脂を合成した場合、特に水酸基に隣接した位置にターシャリーブチル基等の置換基が存在するとその立体障害により、エポキシ化反応の進行が阻害され、生成物中に一方の末端基がエポキシ化されていないモノエポキシ体の残存量が多くなることがわかった。更に詳細な検討の結果、モノエポキシ体が、エポキシ樹脂としての硬化性、耐ブロッキング性及び硬化物の耐熱性、耐湿性に大きく影響していることを見出し本発明に至った。
本発明は4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂であり、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルフィド類を主成分とし、モノエポキシ体の含有率が2wt%以下である結晶状のエポキシ樹脂である。
また、本発明は、エポキシ樹脂及び硬化剤よりなるエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分の一部又は全部として上記結晶状のエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物である。更に本発明は、上記エポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物である。ここで、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドが例示されるが、好ましくは、2,2’−ジメチル−5,5’−ジターシャリーブチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドが例示される。また、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルフィド類としては、2,2’−ジメチル−5,5’−ジターシャリーブチル−4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルフィドが例示される。
本発明のエポキシ樹脂は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド類(以下、ジヒドロキシ化合物と略称することがある)とエピクロルヒドリンを反応させて得られるが、モノエポキシ体の含有率が2wt%以下である。ここで、モノエポキシ体とは、片方の末端基がエポキシ化されていない化合物を指しているが、例えば、1)ジヒドロキシ化合物の一方のフェノール性水酸基にエピクロロヒドリンが付加していない化合物、2)下式(a)で表されるエピクロロヒドリンが付加したクロロヒドリン体、3)下式の(c)で表されるクロロヒドリン体の塩素が加水分解されたジオール体、4)更にはクロロヒドリン体の水酸基に更にエピクロロヒドリンが付加して生成した下式の(d)で表されるクロロヒドリン体が主な成分として挙げられる。そして、他の構造のモノエポキシ体は生成したとしても微量で、無視できるので、本発明でいうモノエポキシ体とは、上記1)〜4)の合計をいう。なお、下式は末端基の構造を説明するものであり、本発明のエポキシ樹脂を説明するものではないと理解される。
Figure 0004675777
本発明のエポキシ樹脂は、これらモノエポキシ体の含有率が2wt%以下であり、好ましくは1.5wt%以下、更に好ましくは1.0wt%以下である。これらの化合物が残存すると、硬化性及び耐熱性の低下を招くだけでなく、硬化物の耐湿性低下を招き、その結果として半導体封止材とした場合の信頼性を低下させる。しかし、物性の低下が実質的に見られないので0.1wt%以下にする必要は必ずしもない。
本発明のエポキシ樹脂は、常温固形の結晶状固体であるが、本発明のエポキシ樹脂中におけるモノエポキシ体の残存量が多くなると、融点降下を起こすとともに、エポキシ樹脂の結晶性を低下させる。エポキシ樹脂の結晶性の良否は、結晶の融解に伴う吸熱量、吸熱ピーク温度等により判断され、好ましい吸熱量、吸熱ピーク温度は、対象となるエポキシ樹脂の構造により異なるが、例えば、2,2’−ジメチル−5,5’−ジターシャリーブチル−4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルフィドの場合、結晶の融解に伴う吸熱量は、68〜80J/gの範囲であり、更に好ましくは70〜80J/gの範囲である。吸熱ピーク温度は、118℃から124℃の範囲の中にあり、更に好ましくは119℃から123℃の範囲の中にある。また、好ましい吸熱ピークの半値幅は7.5℃以下であり、より好ましくは7.0℃以下である。これらの範囲以外では、エポキシ樹脂としての結晶化度が低くなり、エポキシ樹脂組成物としての耐ブロッキング性が低下する。ここでいう吸熱量は、示差熱分析計により、約10mgを精秤した試料を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件で常温から180℃まで測定し、その間の結晶の融解に伴う吸熱量から、昇温の過程で結晶化が進行することに基づく発熱量を減じることにより計算される熱量を指す。また、吸熱ピークの半値幅は、結晶の融解に基づく吸熱ピークにおける吸熱曲線のベースラインと吸熱ピークの中間点におけるピーク幅で表すものである。
エポキシ樹脂は、一般的に対応するビスフェノール体と過剰のエピクロロヒドリンを反応させることにより合成されるが、その際に、ビスフェノールの両末端がエポキシ化された化合物(単量体エポキシ)の他に、生成したエポキシ化合物が更にビスフェノール体と反応することにより生成することを繰り返すことにより、ビスフェノールの多量体エポキシ化合物(多量体エポキシ)が副生する。エポキシ樹脂の結晶化度を高くするためには、単量体エポキシの含有率が高いほど良く、通常は88wt%以上、好ましくは90wt%以上、更に好ましくは92wt%以上である。
本発明のエポキシ樹脂は、4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルスルフィド類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂であり、下記式(1)
Figure 0004675777
(但し、R〜Rは、独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは0〜10の数を示す)で表される化合物においてn=0体の含有率が90wt%以上であり、かつモノエポキシ体の含有率が2wt%以下である。
このエポキシ樹脂は、下記式(2)
Figure 0004675777
(但し、R〜Rは、独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示す)で表されるジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド類とエピクロロヒドリンをアルカリ金属水酸化物の存在下に反応させて粗製のエポキシ樹脂を得た後、再度、得られた粗製エポキシ樹脂をアルカリ金属水酸化物と反応させることにより得られる。
ここで、R〜Rは独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示すが、R又はRは、イソプロピル基、t−ブチル基等の嵩高い基であることが好ましい。但し、RとRの両方がt−ブチル基であることは好ましくない。また、RとRがH又はメチル基であることがより好ましい。
好ましいビスフェノール化合物として2,2’−ジメチル−5,5’−ジターシャリーブチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドがある。このようなビスフェノール化合物を使用し、これとエピクロロヒドリンを反応させることにより本発明のエポキシ樹脂を合成することができる。本発明のエポキシ樹脂の製造方法としては、特に限定するものではないが、用いるビスフェノール化合物は、水酸基の隣接位に立体的に嵩高いターシャリーブチル基を有している場合は、エポキシ化反応が抑制される傾向にあることから、通常のエポキシ樹脂と同様の合成条件を適用して、結晶性に優れたエポキシ樹脂を得ることは難しい。すなわち、通常、エポキシ樹脂は、ビスフェノール化合物を過剰のエピクロルヒドリンに溶解した後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の存在下に反応させることによる合成される(一次反応という)が、ターシャリーブチル基のような基を有しているエポキシ樹脂を得る場合には、その後、更にアルカリ金属水酸化物と接触させることにより、残存したクロロヒドリン体の閉環反応(二次反応という)を行うことが好ましい。
一次反応に用いるエピクロロヒドリンは、ビスフェノール化合物のフェノール性水酸基の量に対して過剰に用いる必要があり、通常、フェノール性水酸基1モルに対して2モル以上であるが、好ましくは2.5モル以上、更に好ましくは5モル以上である。これより少ないと多量体エポキシの生成量が多くなり、エポキシ樹脂の結晶性が低下する。また、アルカリ金属水酸化物の使用量は、ビスフェノール化合物の水酸基1モルに対して、通常0.80〜1.10モルの範囲であるが、本発明においては、1.0モルを超えないことが望ましく、0.86〜1.00モルの範囲が好ましい。更には、0.88〜0.99モルの範囲がより好ましい。これより、少ないと残存する塩素量が多くなるため好ましくない。また、これより多いとゲルの生成量が多くなる。反応温度は、通常、20〜120℃である。反応温度が低いほど、塩素含有率の低い高純度なエポキシ樹脂を得ることができるが、反応時間が長くなるため工業的には好ましくない。従って、好ましい反応温度は40〜100℃であり、更に好ましくは40〜75℃の範囲である。反応の間、生成する水は系外に除くことが好ましく、減圧下でエピクロロヒドリンと共沸させることにより系外に除くことができる。系内のエピクロロヒドリンの量をできるだけ一定に保つことが好ましく、留出したエピクロロヒドリンは水と分離後、系内に戻される。反応時間は、通常、1〜10時間である。
また、一次反応の際、溶媒を用いることができる。溶媒としては、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族溶媒、アルコール類、エーテル類、ケトン類等を挙げることができる。なかでも、エポキシ樹脂の高純度化の観点からは、非プロトン性の溶媒が好適に選択され、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を例示することができる。溶媒の添加量としては、ビスフェノール化合物に対して、10〜300wt%の範囲が好ましい。これより少ないと添加の効果が小さく、これより多いと容積効率が低下し、経済上好ましくない。また、反応の際、四級アンモニウム塩等の相間移動触媒を用いてもよい。四級アンモニウム塩としては、たとえばテトラメチルアンモニウムクロライド、テチラブチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等があり、その添加量としては、ビスフェノール化合物に対して、0.1〜2.0wt%の範囲が好ましい。これより少ないと四級アンモニウム塩添加の効果が小さく、これより多いと難加水分解性塩素の生成量が多くなり、高純度化が困難になる。
反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及び溶媒を留去した後、残留物をトルエン、メチルイソブチルケトン等の溶剤に溶解し、濾過し、水洗して無機塩を除去し、次いで溶剤を留去することによりエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂を得るには、一次反応だけでも可能であるが、高度の精製操作が必要となり、水洗の際にエマルジョンが多くなり歩留が低下する欠点があるので、本発明の製造方法を適用することが有利である。
本発明の製造方法では、粗製エポキシ樹脂をアルカリ金属水酸化物と反応させ、残存したクロロヒドリン体の閉環反応を生じさせる二次反応が行われる。この二次反応では、一次反応で得られたエポキシ樹脂を溶媒に溶解し、アルカリ金属水酸化物と接触させることにより行うことができる。用いる溶媒としては、メチルイソブチルケトン等のケトン類、n−ブタノール等のアルコール類、トルエン等の芳香族溶媒が選択される。溶媒の使用量としては、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、200〜1000重量部の範囲である。反応に用いるアルカリ金属水酸化物の量は、エポキシ樹脂中に残存した加水分解性塩素量の1〜30倍、好ましくは1.2〜10倍である。また、反応温度は40〜120℃の範囲であり、反応時間は0.5〜6時間の範囲であることがよい。二次反応後、ろ過又は水洗により生成した塩を除き、更に蒸留により溶媒を系外に除いて、本発明のエポキシ樹脂を得ることができる。
得られたエポキシ樹脂は、過冷却状態をとりやすいため、反応器から取り出した後、そのまま常温に放置すると、長期に渡り粘稠な液体として存在する。本発明の結晶状のエポキシ樹脂を得るためには、結晶化を促進させる操作を行うことが好ましい。結晶化の方法としては、溶媒を用いて低粘度化を図り、結晶化を促進させる方法がある。この場合の溶媒種としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒が好適に用いられる。あるいは、液状のエポキシ樹脂にあらかじめ調製した種結晶を加えることによる結晶化を行う方法がある。
合成後の多量体エポキシの含有量が高い場合には分子蒸留、再結晶等の方法により、一般式(1)においてnが0である単量体エポキシ含有量を高めることができる。再結晶を行う場合の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒又はこれらの混合物が好適に用いられる。
本発明の樹脂組成物に使用する硬化剤としては、一般にエポキシ樹脂の硬化剤として知られているものはすべて使用できる。例えば、ジシアンジアミド、多価フェノール類、酸無水物類、芳香族及び脂肪族アミン類等がある。
具体的に例示すれば、多価フェノール類としては、例えば、a)ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール等の2価のフェノール類がある他、b)トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、ポリビニルフェノール等に代表される3価以上のフェノール類があり、更にはc)フェノール類、ナフトール類等の1価のフェノール類又はビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール等の2価のフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−キシリレングリコール等の縮合剤から合成される多価フェノール性化合物等がある。
酸無水物類としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル無水ハイミック酸、無水ナジック酸、無水トリメリット酸等がある。
また、アミン類としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン等の芳香族アミン類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族アミン類がある。
本発明の樹脂組成物には、これら硬化剤の1種又は2種以上を混合して用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、本発明のエポキシ樹脂以外に、分子中にエポキシ基を2個以上有する通常のエポキシ樹脂を併用してもよい。例を挙げれば、a)ビスフェノールA、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン等の2価のフェノール類、あるいは、b)トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等の3価以上のフェノール類、又はc)テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類等のフェノール類から誘導されるグルシジルエーテル化物等がある。これらのエポキシ樹脂は、1種又は2種以上を混合して用いることができるが、本発明に関わるエポキシ樹脂の配合量はエポキシ樹脂全体中、5〜100wt%、好ましくは30〜100wt%、より好ましくは50〜100wt%の範囲である。
更に、本発明の組成物中には、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリウレタン、石油樹脂、インデンクマロン樹脂、フェノキシ樹脂等のオリゴマー又は高分子化合物を適宜配合してもよい。また、本発明の樹脂組成物には、無機充填剤、顔料、難然剤、揺変性付与剤、カップリング剤、流動性向上剤等の添加剤を配合できる。
無機充填剤としては、例えば、球状あるいは、破砕状の溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末、アルミナ粉末、ガラス粉末、又はマイカ、タルク、炭酸カルシウム、アルミナ、水和アルミナ等が挙げられ、顔料としては、有機系又は無機系の体質顔料、鱗片状顔料等がある。揺変性付与剤としては、シリコン系、ヒマシ油系、脂肪族アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイト系等を挙げることができる。
また、本発明の樹脂組成物には必要に応じて、公知の硬化促進剤を用いることができる。例を挙げれば、アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸等がある。添加量としては、通常、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜5重量部の範囲である。更に、必要に応じて、本発明の樹脂組成物には、カルナバワックス、OPワックス等の離型剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、三酸化アンチモン等の難燃剤、シリコンオイル等の低応力化剤、ステアリン酸カルシウム等の滑剤等を使用できる。
本発明のエポキシ樹脂は半導体封止に好適に使用される。この場合、本発明に用いるエポキシ樹脂は高純度のものが好適に使用され、加水分解性塩素量が1,000ppm以下であることが好ましい。本用途の場合、無機充填剤の配合量を増やすことにより、吸水率、熱膨張率の低減、熱時強度の向上等を図ることが可能であり、大幅に半田耐熱性を向上させることができる。本用途に使用するエポキシ樹脂組成物に用いる無機充填剤の配合量は、通常、75wt%以上であるが、低吸湿性、高半田耐熱性の観点からは80wt%以上であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂硬化物は、上記のエポキシ樹脂組成物を加熱することにより得ることができ、これは低吸湿性、高半田耐熱性等に優れる。硬化物を得るための方法としてはトランスファー成形、圧縮成形、注型等が好適に用いられ、その際の温度としては通常、140〜230℃の範囲である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、下記実施例における加水分解性塩素の測定は以下の方法に従った。即ち、樹脂試料0.5gを100ml共栓付三角フラスコに秤量し、ジオキサン30mlを加え溶解する。これに1N−KOH5mlを加え、還流する。室温まで冷却後、還流冷却管を10mlのMeOHで洗浄し、全量を200mlのビーカーに移す。更に、80%アセトン水100mlでフラスコを洗浄し、ビーカーに移す。次に、2mlのconc.HNOを加えて、1/500N−AgNO水溶液で電位差滴定を行なうとともにブランク試験も行なう。
また、エポキシ樹脂の純度分析はGPC測定により行った。測定条件は、装置;HLC−82A(東ソー(株)製)、カラム;TSK−GEL2000 x 3本及びTSK−GEL4000 x 1本(いずれも東ソー(株)製)、溶媒;THF、流量;1ml/min、温度;38℃、検出器;RIである。この純度分析では、単量体エポキシ、多量体エポキシ及び前記1)〜4)の4種類のモノエポキシ体の含有量が測定される。
実施例中で使用する略号は次のとおり。
DHS:2,2’−ジメチル−5,5’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド
DGS:2,2’−ジメチル−5,5’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルフィド
DEGME:ジエチレングリコールジメチルエーテル
240gのDHSを、DEGME240g、エピクロルヒドリン1480gに溶解し、減圧下、還流させながら、45℃にて48%水酸化ナトリウム水溶液108.4gを4hrかけて滴下した。この間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系外に除き、溜出したエピクロルヒドリンは凝縮させて系内に戻した。滴下終了後、更に1hr反応を継続した。その後、濾過により生成した塩を除き、更に水洗した後、DEGME及びエピクロルヒドリンを留去し、無色透明で液状の粗製エポキシ樹脂302gを得た。エポキシ当量は248であり、加水分解性塩素は2100ppmであった。樹脂中のDGS(単量体エポキシ)純度は91.0wt%、ビスフェノール化合物単位を二つ含む二量体エポキシの含有量は5.7wt%であった。また、前記モノエポキシ体の含有率は3.3wt%であった。
得られた粗製エポキシ樹脂100gをメチルイソブチルケトン(MIBK)800gに溶解し、80℃にて14.2gの10%−NaOH水溶液を加え、2hr反応させた。反応後、濾過、水洗しMIBKを留去することにより、単黄色液状のエポキシ樹脂97gを得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は241であり、加水分解性塩素は260ppmであり、樹脂中のDGSの純度は94.5wt%、二量体エポキシの含有量は4.2wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が1.3wt%であった。
得られたエポキシ樹脂を120℃に加熱し攪拌しながら、別途調製したDGSの微粉末結晶1gを加えた。微粉末結晶がよく分散させた後、バットに抜き出し30℃で静置し樹脂の結晶化を行い、固形のエポキシ樹脂(結晶)を得た(エポキシ樹脂A)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は121.3℃、吸熱量は74.3J/g、吸熱ピークの半値幅は5.9℃であった。
実施例1で得られたエポキシ樹脂100gをメタノールより再結晶を行い、白色結晶状のエポキシ樹脂88gを得た(エポキシ樹脂B)。エポキシ当量は236であり、加水分解性塩素は90ppmであり、樹脂中のDGSの純度は98.2wt%、二量体エポキシの含有量は1.5wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が0.3wt%であった。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は122.2℃、吸熱量は77.2J/g、吸熱ピークの半値幅は5.6℃であった。
DHSを240g、DEGDMEを240g、エピクロルヒドリンを900g、48%水酸化ナトリウム水溶液を107.0g用いて、実施例1と同様に反応させ、液状の粗製エポキシ樹脂298gを得た。エポキシ当量は253であり、加水分解性塩素は4600ppmであった。樹脂中のDGS純度は88.5wt%、二量体エポキシの含有量は8.4wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が3.1wt%であった。
得られた粗製エポキシ樹脂100gを800gのMIBKに溶解し、80℃にて10%−NaOH水溶液、10.3gを加え2hr反応させた。反応後、濾過、水洗しMIBKを留去することにより、単黄色液状のエポキシ樹脂94gを得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は242であり、加水分解性塩素は240ppmであり、樹脂中のDGSの純度は92.6wt%、ビスフェノール化合物の二量体の含有量は6.2wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が1.4wt%であった。
得られたエポキシ樹脂を120℃に加熱し攪拌しながら、別途調製したDGSの微粉末結晶1gを加えた。微粉末結晶がよく分散させた後、バットに抜き出し30℃で静置し樹脂の結晶化を行い、固形のエポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂C)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は120.8℃、吸熱量は71.9J/g、吸熱ピークの半値幅は6.2℃であった。
120gのDHS、240gのDEGME、エピクロルヒドリン340g、48%水酸化ナトリウム水溶液52.0gを用いて、実施例1と同様に反応させ、液状の粗製エポキシ樹脂149gを得た。エポキシ当量は255であり、加水分解性塩素は5300ppmであった。樹脂中のDGSの純度は87.6wt%、二量体エポキシの含有量は8.6wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が3.8wt%であった。
得られた粗製エポキシ樹脂100gをMIBK800gに溶解し、80℃にて10%−NaOH水溶液9.0gを加え2hr反応させた。反応後、濾過、水洗しMIBKを留去することにより、単黄色液状のエポキシ樹脂95gを得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は243であり、加水分解性塩素は180ppmであり、樹脂中のDGSの純度は91.8wt%、二量体エポキシの含有量は6.7wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が1.1wt%であった。
得られたエポキシ樹脂を120℃に加熱し攪拌しながら、別途調製したDGSの微粉末結晶1gを加えた。微粉末結晶をよく分散させた後、バットに抜き出し30℃で静置し樹脂の結晶化を行い、固形のエポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂D)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は121.3℃、吸熱量は71.2j/g、吸熱ピークの半値幅は6.1℃であった。
比較例1
実施例1で得られた粗製エポキシ樹脂を常温に3日間静置し、結晶を析出させ、固形のエポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂E)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は119.1℃、吸熱量は53.2j/g、吸熱ピークの半値幅は7.4℃であった。
比較例2
実施例3で得られた粗製エポキシ樹脂を常温に3日間静置し、結晶を析出させ、固形のエポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂F)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は118.6℃、吸熱量は61.6j/g、吸熱ピークの半値幅は7.2℃であった。
比較例3
DHS120gをエピクロルヒドリン430g、ジメチルスルホキシド220gに溶解し、減圧下、還流させながら、50℃にて48%水酸化ナトリウム水溶液56.0gを4hrかけて滴下した。この間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系外に除き、溜出したエピクロルヒドリンは系内に戻した。滴下終了後、更に1hr反応を継続した。その後、濾過により生成した塩を除き、更に水洗した後、エピクロルヒドリンを留去し、無色透明で液状の粗製エポキシ樹脂148gを得た。エポキシ当量は244であり、加水分解性塩素は450ppmであった。樹脂中のDGS純度は89.6wt%、二量体エポキシの含有量は7.6wt%であった。また、モノエポキシ体の含有率が2.8wt%であった。
得られたエポキシ樹脂を120℃に加熱し攪拌しながら、別途調製したDGSの微粉末結晶1gを加えた。微粉末結晶がよく分散させた後、バットに抜き出し30℃で静置し樹脂の結晶化を行い、固形のエポキシ樹脂を得た(エポキシ樹脂G)。得られた結晶のDSC測定における融点のピーク温度は118.7℃、吸熱量は67.5j/g、吸熱ピークの半値幅は7.3℃であった。
実施例5〜8、比較例4〜6
エポキシ樹脂成分として実施例1〜4、比較例1〜3で得られたエポキシ樹脂A〜Gを使用し、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(軟化点71℃、OH当量107)、充填剤としての破砕シリカ(平均粒径、16μm)又は球状シリカ(平均粒径、22μm)、硬化促進剤としてのトリフェニルホスフィン、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及びその他の表1に示す添加剤を表1に示す割合(重量部)で配合した後、加熱混練しエポキシ樹脂組成物を得た。
このエポキシ樹脂組成物を用いて175℃にて成形し、175℃にて12hrポストキュアを行い、硬化物試験片を得た後、各種物性測定に供した。ガラス転移点は、熱機械測定装置により、昇温速度10℃/分の条件で求めた。曲げ強度、曲げ弾性率の測定は、常温(25℃)、高温(260℃)の2水準にて行った。接着強度は、0.5mm厚で2枚の基材の間に、175℃にて圧縮成形し、175℃、12hrポストキュアを行った後のせん断強度で評価した。また、吸水率は、本エポキシ樹脂組成物を用いて直径50mm、厚さ3mmの円盤を成形し、ポストキュア後85℃、85%R.H.の条件で24hr及び100hr吸湿させた時のものである。素子不良率は、アルミニウム配線を有するテストチップを銅フレームに配したものを175℃、2分間でトランスファー成形した後、175℃、12hrポストキュアして得られたパッケージを用いて、85℃、85%R.H.の条件で表2に示す所定の時間吸湿させ、更に260℃の半田浴に10sec浸漬した後、121℃、2気圧の条件でPCT試験を行い、試験に用いたパッケージに対するアルミニウム配線の断線の発生したパッケージの割合で評価した。ブロッキング性は、微粉砕したエポキシ樹脂組成物を25℃で24hr放置後の凝集した組成物の重量割合とした。保存安定性は、微粉砕したエポキシ樹脂組成物の25℃、7日間放置後のスパイラルフローの初期値(0日間放置)に対する保持率とした。
結果をまとめて表2に示す。
Figure 0004675777
Figure 0004675777
産業上の利用の可能性
本発明のエポキシ樹脂は、硬化性に優れるとともに、高い結晶性を有しているためエポキシ樹脂組成物としたときの保存時の耐ブロッキング性にも優れる。更に、硬化物は、高い耐熱性、耐湿性、及び高接着性を有するため、半導体封止用樹脂組成物に応用した場合、半導体素子を封止して得られたパッケージの信頼性が大幅に向上する。

Claims (3)

  1. 下記式(2)で表されるジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド類とエピクロロヒドリンをアルカリ金属水酸化物の存在下に反応させて粗製のエポキシ樹脂を得た後、再度、得られた粗製エポキシ樹脂をアルカリ金属水酸化物と反応させて得られた下記式(1)で表される化合物からなるエポキシ樹脂に、エポキシ樹脂粉末結晶を加えて分散させて結晶化して、n=0体の含有率が90wt%以上であり、モノエポキシ体の含有率が2wt%以下であり、示差熱分析による吸熱量が68〜80J/gの範囲であり、かつ吸熱ピークの半値幅が7.0℃以下であるエポキシ樹脂とすることを特徴とする結晶状のエポキシ樹脂の製造方法。
    Figure 0004675777
    Figure 0004675777
    式(1)及び(2)において、R 1 〜R 4 は独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、式(1)において、nは0〜10の数を示す
  2. 式(2)で表されるジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド類が、2,2'−ジメチル−5,5'−ジターシャリーブチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィドである請求項1に記載の結晶状のエポキシ樹脂の製造方法。
  3. 2,2'−ジメチル−5,5'−ジターシャリーブチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド中の水酸基1モルに対して、0.85〜0.99モルのアルカリ金属水酸化物を反応させて粗製のエポキシ樹脂を得た後、粗製エポキシ樹脂中の加水分解性塩素1モルに対して、1.0〜15.0倍モルのアルカリ金属水酸化物を反応させることを特徴とする請求項2に記載の結晶状のエポキシ樹脂の製造方法。
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