JP4664591B2 - 加水分解に安定な自己エッチングかつ自己下塗り用接着剤 - Google Patents

加水分解に安定な自己エッチングかつ自己下塗り用接着剤 Download PDF

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Description

本発明は、象牙質および/またはエナメル質に対する歯科用修復剤を接着するための歯科用接着剤組成物に関する。より具体的には、本発明は、加水分解に安定な重合性酸性接着モノマー類を含むワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤組成物を提供する。
米国特許第4,539,382号においてOmuraらは、2つのパートの接着剤を開示している。CA2250333(DE19746708およびEP0909761)においてMosznerらは、加水分解に安定なモノマー類を開示している。DE19918974においてLoehdenらは、重合性ホスホン酸エステル類を開示している。DD273846においてHaberlandは、重合性ホスホン酸アミド類を開示している。ツー・パート式自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤システムは、2つのパートを混合後、連続的にまたは1工程で塗布される。両方法は、連続工程間で生じ得る臨床的な合併症(唾液または血液汚染)による、または自己エッチング接着剤の塗布前に混合が必要な場合の投与量の問題による固有の不利な点を有している。これらの臨床問題を克服するために、連続塗布または前混合の必要性を除外するワン・パート式システムとして自己エッチング接着剤を提供することが有利となるであろう。
米国特許第4,539,382号 CA2250333 DE19746708 EP0909761 DE19918974 DD273846
本発明は、加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤に関する。本発明の加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤は、好ましくは:
(i)少なくとも1つの無機酸性部分を含む加水分解に安定な重合性化合物、
(ii)加水分解に安定な重合性モノマー、
(iii)水溶性有機溶媒および/または水、
(iv)有機酸および/または無機酸、および
(v)重合開始剤、阻害剤および安定化剤、
を含む。
少なくとも1つの無機酸性部分を有する加水分解に安定な重合性化合物は、アミン類、チオエーテル類、アミド類、ウレタン類、チオウレタン類、尿素類またはチオ尿素類からなる群から選択できる。各々の効果および接着性を増加させるために、メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、イタコン酸などの有機酸および/または無機酸を加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤に添加することができる。好ましい水溶性有機溶媒は、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトンなどのアルコール類およびケトン類からなる群から選択できる。
本発明の好ましい実施態様において、少なくとも1つの無機酸性部分を含む加水分解に安定な重合性化合物は、(メタ)アクリルアミド類である。最も好ましくは、少なくとも1つの無機酸性部分を含む加水分解に安定な重合性化合物は、少なくとも1つのホスホン酸部またはスルホン酸部を含む。
本発明の加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤組成物における使用のために少なくとも1つのホスホン酸部またはスルホン酸部を含む好ましい重合性(メタ)アクリルアミド類は、以下の式:
Figure 0004664591
の範囲内にあり、
式中、
およびRは独立して、水素または置換または非置換のCからC18アルキレン、置換または非置換シクロアルキレン、置換または非置換のCからC18アリーレンまたはヘテロアリーレン、置換または非置換のCからC18アルキルアリーレンまたはアルキルヘテロアリーレン、置換または非置換のCからC30アルキレンアリーレンであり、
およびRは独立して、二官能性置換または非置換のCからC18アルキレン、二官能性置換または非置換シクロアルキレン、二官能性置換または非置換のCからC18アリーレンまたはヘテロアリーレン、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリーレンまたはアルキルヘテロアリーレン、二官能性置換または非置換のCからC30アルキレンアリーレンであり、
nは整数である。
本発明の加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤組成物の使用に好ましい(メタ)アクリルアミド類は、以下の式:
Figure 0004664591
の範囲内のビスおよびモノ(メタ)アクリルアミド類を含む。
本発明の加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤組成物は、好ましくは、以下の式:
Figure 0004664591
の範囲内の加水分解に安定な重合性モノマー類を含み、
式中、
およびRは独立して、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキレン、置換または非置換シクロアルキレン、置換または非置換のCからC18アリーレンまたはヘテロアリーレン、置換または非置換のCからC18アルキルアリーレンまたはアルキルヘテロアリーレン、置換または非置換のCからC30アルキレンアリーレンであり、
は、二官能性置換または非置換のCからC18アルキレン、二官能性置換または非置換シクロアルキレン、二官能性置換または非置換のCからC18アリーレンまたはヘテロアリーレン、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリーレンまたはアルキルヘテロアリーレン、二官能性置換または非置換のCからC30アルキレンアリーレンであり、
は、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アルキレン、単官能性または多官能性置換または非置換シクロアルキレン、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アリーレンまたはヘテロアリーレン、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリーレンまたはアルキルヘテロアリーレン、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC30アルキレンアリーレンであり、
nは整数である。
本発明の組成物は、少なくともビスまたはポリ(メタ)アクリルアミド、重合性モノアクリルアミド、開始剤、安定化剤、水および/または有機溶媒を含むことが好ましい。重合開始剤は、熱開始剤、レドックス開始剤が好ましく、または、好ましく用いられる光開始剤は、カンファーキノンである。歯科用組成物を安定化させるためには、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、テトラメチルピペリジンN−オキシルラジカル、ガルバノキシルラジカルなどのラジカル類を吸収する安定化剤を挙げることができる。
本発明の加水分解に安定なワン・パート自己エッチング、自己下塗り歯科用接着剤組成物は、5重量パーセントから95重量パーセントの加水分解に安定な重合性モノマー、および0.01重量パーセントから30重量パーセントの有機酸および/または無機酸を含むことが好ましい。
本発明は、最大でpH2を有する水性ワン・パック式自己エッチングおよび自己下塗り歯科用接着剤組成物を提供し、前記組成物は、
(i)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および
(ii)硬化システム、
を含む。
ワン・パック組成物とは、本発明の組成物が、保存できる1つだけの容器内に含まれ、塗布前のいかなる混合および特別な装置なしで組成物の塗布を可能にすることを意味する。
自己エッチングとは、本発明の歯科用接着剤組成物が、別の方法工程におけるエナメル質の予備的エッチングなしで歯に塗布できることを意味する。このような自己エッチングの特徴を含むためには、本発明の組成物は水性であり、最大pH2を有する。好ましくは、pHは2以下であり、より好ましくは、pHは1.5以下であり、最も好ましくは約1である。このように、エナメル質のエッチングは本発明のワン・パック式組成物により有利に達成される。これにより、エナメル質および/または象牙質に対して少なくとも8MPa、好ましくは少なくとも10MPaの接着強さを有する前記歯科用組成物から調製された接着剤の接着性が可能となる。
自己下塗りとは、本発明の歯科用接着剤組成物が、プライマーの予備的塗布なしで歯に塗布できることを意味する。
ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の構造式:
Figure 0004664591
のうちの1つを有することが好ましく、
式中、
およびR1”の1つが、式(F1)において水素である場合、その他が水素でないという条件で;
、R1”およびRは独立して、水素または置換または非置換のCからC18アルキル基、置換または非置換シクロアルキル基、置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、
は、二官能性置換または非置換のCからC18アルキレン基、二官能性置換または非置換シクロアルキレン基、二官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、
は、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、単官能性または多官能性置換または非置換シクロアルキル基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、
nは、好ましくは1から10、より好ましくは3から4の整数である。
、R1”、R、RおよびRによって表された基上の置換基は、場合によってはCからC18アルキル基から選択されるのが好ましい。特に好ましいのはCからCアルキル基であり、メチル基が特に好ましい。
およびRは独立して、エーテル、チオエーテル、エステル、チオカルボニル、アミド、カルボニル、スルホニル、ウレタン、または置換または非置換アミン結合の少なくとも1つの結合を有する二官能性または多官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、あるいは二官能性または多官能性置換または非置換シクロアルキレン基であることが好ましい。
からC18炭素鎖基とは、少なくとも2つの結合または原子価および1個から18個の炭素原子を有する分枝鎖または直鎖炭化水素を意味する。1個だけの炭素原子の場合、C炭素鎖基は、2つから4つの結合または原子価および2つから0の水素置換基を有することができ、すなわち、C炭素鎖基は、以下の構造式:
Figure 0004664591
の1つを有することができる。
またはRは、−(CH−O−(CH−O−(CH−、
Figure 0004664591
であることが特に好ましく、
nは2である。
本発明の好ましい実施態様において、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択され、
式中、
nは、2から6の整数であり;
x、yおよびzは独立して、1から10の整数であり;
Zは、HまたはCからC18アルキル基である。x、y、zを有する前記式は化合物の混合物である。特に好ましいのは、x+y+zが5.3の混合物である。
本発明の好ましい実施態様において、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが(メタ)アクリルアミドモノマー類、好ましくは第二級アミド類の種類から選択されるのは、これらが特に加水分解に安定であるためである。
本発明の好ましい実施態様において、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、少なくともこのような1つの無機酸性部分、好ましくはホスホン酸部分またはスルホン酸部分を含有する。好ましくは、上記のR、R1”、R、RおよびRによって表される基は、少なくとも1つの無機酸性部分、好ましくはホスホン酸部分またはスルホン酸部分を含有する基によって置換できる。RおよびRが、このような無機酸性部分を含有することが特に好ましい。このように、最大pH2を得るために、別の酸を本発明の組成物に組み込む必要はない。さらに、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、下記のとおり、少なくとも1つの酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーにより表すことができる。
しかしながら、本発明の組成物は、有機酸が、メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、イタコン酸、およびギ酸からなる群から選択され、また無機酸がリン酸、硫酸およびフッ化水素酸から選択される、有機酸または無機酸を含むことができる。酸の組み込みは、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、酸性部分を含有しない場合に必要である。
しかしながら、本発明のさらなる実施態様において、本発明の組成物は、
ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)をさらに含む。
少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択されるのが好ましく、
式中、
1’およびR2’は互いに独立して、水素原子または置換または非置換のCからC18アルキル基、置換または非置換シクロアルキル基、置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、置換または非置換のCからC30アラルキル基を表し、
3’およびR4’は互いに独立して、二官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、二官能性置換または非置換シクロアルキレン基、二官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基を表し、
5’は、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキル基を表し、
nは、好ましくは1から18または1から4の整数であり、および
mは、好ましくは1から3の整数である。
1’、R2’、R3’、R4’およびR5’によって表される基に場合によっては置換されている基は、CからC18アルキル基から選択されることが好ましい。CからCアルキル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。CからC18炭素鎖基は上記に定義したとおりである。
3’およびR4’は互いに独立して、二官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基または二官能性置換または非置換シクロアルキレン基であり、エーテル、チオエーテル、エステル、チオカルボニル、アミド、カルボニル、スルホニル、ウレタン、または置換または非置換アミン結合の少なくとも1つの結合を有する。
より好ましくはR3’は、−(CH−または
Figure 0004664591
であり、およびR4’は、−(CH−O−(CH−O−(CH−である。
本発明の好ましい実施態様において、少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
Figure 0004664591
によるモノマー類の1つから選択される。
本発明の特に好ましい実施形態では、少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、(メタ)アクリルアミドモノマー、好ましくは第二級アミド類の種類、より好ましくは第二級アミドの種類のアクリルアミドモノマーは特に加水分解に安定であるため、これらのものから選択される。
本発明の特に好ましい実施態様において、上記有機酸または無機酸が本発明の組成物に組み込まれていない場合、および/またはホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(i)が酸性部分を含有しない場合、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)が、本発明の組成物に組み込まれることが好ましい。しかしながら、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)はまた、後者が有機酸または無機酸または酸性部分を含有するホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(i)のいずれかを含有する場合、本発明の組成物に組み込むことができる。さらに、無機酸および/または有機酸ならびに酸性部分を含有するホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(i)の双方が本発明の組成物に組み込まれている場合、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)をまた、本発明の組成物に組み込むことができる。
本発明の組成物は、好ましくは、50℃の保存温度で少なくとも1週間加水分解に安定であって、このような保存後、エナメル質および/または象牙質に対するこのような接着剤組成物から調製された接着剤の接着強さが、少なくとも8MPa、好ましくは少なくとも10MPaである。
本発明の水性組成物は、水の他に、好ましくはアルコール類およびケトン類から選択される水溶性有機溶媒を含有する。
水溶性有機溶媒は、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトンおよびメチルエチルケトンから選択されることが好ましい。
ホスホン酸部分またはスルホン酸部分(i)から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、以下の試験により加水分解に安定であることが好ましく、すなわち、
1.5ミリモルの重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(i)、および前記モノマーが酸性部分を含有しない場合、アルキルアクリルアミド基またはアクリルアミド基1つあたり1当量の酸性部分のエタンスルホン酸を、50重量%のエタノールおよび50重量%の水からなる5gの溶媒混液に溶解させて混合物を得、この混合物を50℃のオーブン内で密閉バイアル中に保存し;
2週間このように保存した後、被験モノマーの加水分解はHPLC分析によって、被験モノマーの加水分解によって形成されたアルキルアクリル酸またはアクリル酸の絶対量の50%未満である。
ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)が、以下の試験により加水分解に安定でありであることが好ましく、すなわち、
1.5ミリモルのホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)を、50重量%のエタノールおよび50重量%の水からなる5gの溶媒混液に溶解させて混合物を得、この混合物を50℃のオーブン内で密閉バイアル中に保存し;
2週間このように保存した後、被験重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーの加水分解はHPLC分析によって、被験重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーの加水分解によって形成されたアルキルアクリル酸またはアクリル酸の絶対量の50%未満である。
本発明のさらに好ましい実施態様において、前記モノマー(類)が、上記の試験による加水分解に安定であって、1週間上記保存した後、前記被験モノマーの加水分解はHPLC分析によって、被験モノマーの加水分解によって形成されたアルキルアクリル酸またはアクリル酸の絶対量の10%未満である。
上記のモノマー類(i)および(iii)の双方は、モノマー類(i)および(iii)の双方が本発明の組成物に存在する場合、前記の試験により加水分解に安定であることが特に好ましい。しかしながら、モノマー類(i)および(iii)の双方が存在する場合、モノマー類(i)および(iii)のうちの1種だけが上記の試験による加水分解に安定であることもまた可能である。
ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および/または本発明の少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、上記の試験による加水分解に安定ではあるが、加水分解は小さな程度でおこり得る。したがって、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および/または本発明の少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、少なくとも2つの重合性基を含有することが好ましい。すなわち、1つのアミド結合が加水分解される場合、少なくとも2つの重合性基を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、重合化を可能にする少なくとも1つの重合性基を依然として含有している。このようにして、エナメル質および/または象牙質に対する高度の接着強さが達成される。少なくとも2つの重合性基は、直接的または間接的に結合し得る。それらは、組成物の安定性およびエナメル質または象牙質に対する接着剤組成物の接着強さを増加させるアミド結合により結合されることが好ましい。
本発明の組成物は、さらにナノフィラーを含むことができる。
本発明のさらに好ましい実施態様において、少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、少なくとも2つの無機酸性部分を含有する。
本発明の組成物中の硬化システムは、重合開始剤、阻害剤または安定化剤を含むことが好ましく、前記硬化性システムが光硬化性システムであることが好ましい。
本発明のさらなる実施態様において、
(a)少なくとも2つの重合性部分を有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
(b)少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および
(c)硬化システム、
を含む水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物が提供される。
少なくとも2つの重合性部分(a)を有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択されることが好ましく、
式中、
、R1”、R、RおよびRおよびnは、請求項14乃至16に定義されるとおりである。
特に好ましい実施態様において、少なくとも2つの重合性部分(a)を有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択され、
式中、
Zは、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキル基であり、およびn、x、y、zは請求項17に定義されるとおりである。特に加水分解に安定であることから、(メタ)アクリルアミドモノマー類、好ましくは第二級アミド類の種類から選択されることが特に好ましい。
本発明のさらなる実施態様において、
(I)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
(II)少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および
(III)硬化システム、
を含む水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物が提供される。
少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(II)が、少なくとも2つの無機酸性部分を含有することが特に好ましい。
少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(II)が、ホスホン酸部分(単数または複数)またはスルホン酸部分(単数または複数)を有する以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択されることが好ましく、
式中、
1’、R2’、R3’、R4’、R5’、nおよびmは、上記に定義されるとおりである。
少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが(メタ)アクリルアミドモノマー類、好ましくは第二級アミド類の種類、より好ましくは第二級アミド類の種類のアクリルアミドモノマー類から選択されることが好ましいのは、これらが特に加水分解に安定なためである。
本発明によるいずれの組成物も光に対して遮蔽された容器内に詰められることが好ましい。
本発明によれば、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーは、
(i)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
(ii)少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および
(iii)硬化システム、
を含む水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物の調製に有用である。
本発明による水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物の調製方法は、
(A)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を場合によっては含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
(B)硬化システム、および
(C)水含有溶媒、
を混合することを特徴とする。
新規な歯科用接着剤は、本発明の上記組成物のいずれか1つを重合化することにより得ることができる。
本発明によりヒトまたは動物の歯の治療方法が提供され、それは、上記組成物のうち、1つの組成物の塗布を含む。
さらに、本発明は、上記組成物のうち、1つの組成物および使用説明書を含むキットを提供する。
さらに、新規モノマーが本発明において提供される。それは、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択される少なくとも2つの重合性部分を有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーであり、
式中、
、R1”、R、R、Rおよびnは、上記に定義されたとおりの請求項14乃至16のものである。
前記新規モノマーの調製法は、ジアミンまたはポリアミン化合物を、Rが上記に定義された請求項14のものであり、Halがハロゲン化物である式CH=CR−CO−Halの場合によっては置換されているハロゲン化アクリロイルと反応させることを含む。
ハロゲン化物とは、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素を意味し、塩素および臭素が好ましい。
さらに、本発明は酸性無機部分を有する新規モノマーを提供する。それは、ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーであって、以下の式:
Figure 0004664591
によって表される化合物からなる群から選択され、
式中、
1’、R2’、R3’、R4’、R5’、nおよびmは、上記に定義されるとおりである。
少なくとも1つの無機酸性部分を有する新規モノマーの調製方法は、
(1)ジアミンまたはポリアミン化合物を、ビニルホスホン酸塩またはビニルスルホン酸塩と反応させること;
(2)(1)で得られた生成物を、R1’が請求項19に定義されるとおりであり、Halがハロゲン化物である式CH=CR1’−CO−Halのハロゲン化アルキルアクリロイルまたはハロゲン化アクリロイルと反応させること;
(3)工程(1)においてビニルホスホン酸塩を反応させる場合、場合によっては(2)で得られた生成物をトリアルキルハロゲンシランと反応させること;および
(4)工程(2)または(3)で得られた生成物を加水分解すること、
を含む。
以下の式:
Figure 0004664591
によって表されモノマーが特に好ましく、式中R1’、R2’およびR3’は、上記に定義されるとおりである。
その調製法は、
(1)Rが上記に定義されるとおりであり、Halがハロゲン化物である式CH=CR−CO−Halのハロゲン化アルキルアクリロイルまたはハロゲン化アクリロイルを、N−ヒドロキシスクシンイミドとnが1から18の整数である式HO−(CH−NHのアミノアルコールとに反応させること;
(2)(1)で得られた生成物またはメタクリロイルアミドを、水素化ナトリウムとプロパンスルホンとに反応させること;
(3)工程(2)で得られた生成物を加水分解すること、
を含む。
ここで本発明を、以下の実施例、試験および適用例によりさらに詳細に説明する。
N−(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド(1)およびN,N−ビス(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド
Figure 0004664591
400ml塩化メチレン中、12g(140.9ミリモル)メタクリルアミドの攪拌溶液に、3.38g(140.9ミリモル)水素化ナトリウムを0℃の温度で滴下により注意深く加えた。前記懸濁液を室温で3時間攪拌してから、18.943g(155ミリモル)の1,3−プロパンスルホンを加えた。室温で12日間攪拌後、温度を0℃に維持しながら150ml水を反応混合物に注意深く滴下した。次に、水相を分離し、100ml塩化メチレンで5回抽出した。その後、水をロータリー・エバポレータで留去し、生じた白色固体をアセトンで完全に洗浄した。スルホン酸ナトリウム塩を水に再度溶解し、イオン交換カラム(Merckイオン交換器I)に注いだ。生じた酸性水溶液は0.025モル%のヒドロキノンにより安定化し、ロータリー・エバポレータで濃縮した。水の高減圧(8×10−3ミリバール)留去により、N−(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド1とN,N’−ビス(3−スルホプロピル)−メタクリルアミドとの2.6:1(NMR分光法)の比の混合物を、16.33gの量で(N−(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド1に関して収率35%)透明な赤色高粘性オイルとして得た。
H−NMR(250MHz、d−DMSO、ppm)N−(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド:1.70〜1.90(m、2H、CH−CH−CH)、1.84(t、3H、CH)、2.57〜2.73(m、2H、CH−SOH)、3.36〜3.47(m、2H、N−CH)、5.31(s、1H、CH=)、5.65(s、1H、CH=)、8.07(t、1H、NH)。
13C−NMR(63MHz、d−DMSO、ppm)N−(3−スルホプロピル)−メタクリルアミド:19.17(CH)、25.31(−CH)、38.58(N−CH)、49.78(CH−SOH)、119.76(CH=)、140.35(=C−CH)、168.18(C=O)。
N−(6−ヒドロキシヘキシル)−メタクリルアミド(2)
22.56g(0.215モル)塩化メタクリロイルの20mlクロロホルム溶液を、50mlトリエチエルアミンおよび500mlクロロホルム中24.84g(0.215モル)N−ヒドロキシサクシンイミドの攪拌溶液に0℃の温度で徐々に滴下した。前記溶液を室温で3時間攪拌後、20mlクロロホルム中の21.07g(0.179モル)6−アミノ−1−ヘキサノールを加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌してから、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレン中に取り、残りの固体をろ過して除いた。次いで溶液を濃縮し、沈殿物を再度ろ過して除いた。その後、溶液を200mlの水酸化ナトリウム水溶液(20%)で2回洗浄した。合わせた水層を100ml塩化メチレンで4回洗浄し、合わせた有機溶液を次に硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過および溶媒蒸発により粗製物として黄色オイルを得、これを0.025モル%BHTで安定化した。高減圧蒸留(140〜143℃、4×10−3ミリバール)により、化合物2を24.18g(収率:75%)の量で0.025モル%BHTの添加により安定化された無色の低粘性オイルとして得た。
IR(フィルム、cm−1)3118(s、b)、2930(s)、2860(m)、1655(s)、1611(s)、1534(s)、1448(m)、1374(w)、1318(w)、1218(m)、1051(s)、925(m)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)1.11〜1.14(m、4H、CH)、1.29〜1.1.35(m、4H、CH)、1.72(s、3H、=C−CH)、3.04(q、2H、CH−N)、3.35(t、2H、CH−O)、4.23(bs、1H、OH)、5.09(s、1H、CH=)、5.49(s、1H、CH=)、6.91(t、1H、NH)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)18.16(CH)、24.91、26.15、28.85、31.94、39.11(CH)、61.50(CH−O)、119.08(CH=)、139.30(=C−CH)、168.54(C=O)。
N−[9−(ジエトキシホスホリル)−7−オキサ−ノニル]メタクリルアミド(3)
11.63g(62.8ミリモル)N−(6−ヒドロキシヘキシル)−メタクリルアミド2の250ml塩化メチレン溶液に、1.5g(62.8ミリモル)水素化ナトリウムを0℃の温度で滴下により加えた。室温で1時間攪拌後、10.30g(62.80ミリモル)のビニルホスホン酸ジエチルを加えた。反応混合物をさらに4日間攪拌後、200mlの水の添加により反応を終了させた。層を分離し、有機層を100mlの水で再度洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。減圧下、ロータリー・エバポレータによる溶媒の蒸発、および重量が一定になるまで40℃での高度真空(8×10−3ミリバール)乾燥により、0.025モル%BHTで安定化させた19.13g(収率:87%)の黄色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3327(m)、2932(m)、2863(m)、1658(m)、1617(m)、1525(m)、1447(m)、1373(m)、1310(w)、1222(s)、1105(s)、1025(s)、957(s)、792(s)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)1.06(t、6H、CH)、1.01〜1.17(m、4H、CH)、1.23〜1.37(m、4H、CH)、1.68(s、3H、=C−CH)、1.75〜1.88(m、2H、CH−P)、3.02(q、2H、CH−N)、3.15(t、2H、CH−O)、3.33〜3.44(m、2H、CH−O)、3.82(quin、4H、CH−O−P)、5.02(s、1H、CH=)、5.44(s、1H、CH=)、6.64(t、1H、NH)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)15.57および15.67(d、POCHCH)、18.01、25.04、26.00および27.22(d、CH−P)、28.70、38.77、60.68および60.79(d、POCHCH)、63.66(CH−O)、70.00(CH−O)、118.10(CH=)、139.56(=C−CH)、167.82(C=O)。
N−[9−(ジヒドロキシホスホリル)−7−オキサ−ノニル]メタクリルアミド(4)
Figure 0004664591
18.57g(53.1ミリモル)のN−[9−(ジエトキシホスホリル)−7−オキサ−ノニル]メタクリルアミド3の100ml塩化メチレン溶液に、22.06g(144.1ミリモル)臭化トリメチルシリルを室温で滴下により加えた。前記混合液を4時間還流してから、溶媒をロータリー・エバポレータで蒸発させ、残渣を再度200mlメタノール中に溶解した。この溶液を室温で2時間攪拌後、溶媒留去により、褐色オイルを粗製物として得た。前記物質を200ml塩化メチレンに溶解し、120ml水中4.1g水酸化ナトリウムの水溶液で1回抽出した。水層を分離し、100ml塩化メチレンで4回洗浄後、酸性イオン交換カラム(Merckイオン交換器I)に注いだ。生じた酸性水溶液をロータリー・エバポレータで濃縮し、100ml塩化メチレンで3回抽出した。0.025モル%のBHTを加えてから、水層をロータリー・エバポレータで濃縮し、次いで重量が一定になるまで40℃で高減圧(3×10−3ミリバール)乾燥した。これにより、11.24g(収率:72%)の透明な褐色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3317(b、m)、2931(m)、2862(m)、1648(w)、1545(b、s)、1446(m)、1373(m)、1096(s)、997(s)、926(s)、781(s)、714(s)。
H−NMR(250MHz、d−DMSO、ppm)1.14〜1.30(m、4H、CH)、1.33〜1.51(m、4H、CH)、1.81(s、3H、=C−CH)、1.75〜1.95(m、2H、CH−P)、3.06(q、2H、CH−N)、3.31(t、2H、CH−O)、3.50(q、2H、CH−O)、5.26(s、1H、CH=)、5.60(s、1H、CH=)、7.91(t、1H、NH)、10.04(bs、2H、P−O−H)。
13C−NMR(63MHz、d−DMSO、ppm)18.82、25.51および26.39(d、CH−P)、27.67、29.19、29.79、38.88、65.18(CH−O)、69.87(CH−O)、118.84(CH=)、140.14(=C−CH)、167.45(C=O)。
N−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]アクリルアミド(5)
8.09g(44.7ミリモル)の(2−アミノエチル)ホスホン酸ジエチルエステルの150ml塩化メチレン溶液に、温度が0〜5℃に保たれるように6.06g(67ミリモル)塩化アクリロイルの30ml塩化メチレン溶液および2.68g(67ミリモル)水酸化ナトリウムの30ml水溶液を攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応を100mlの水の添加により終了させた。層の分離を達成するために、いくらかの塩化ナトリウムを加えた。有機相を分離し、水溶液を50ml塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機液を50mlの1nHCl、50mlの1nNaHCO、および50mlの水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過および溶媒蒸発により、粗製物として黄色オイルを得た。最終精製として、溶出液として酢酸エチルを用いてこの物質のシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行った(R=0.27)。これにより、0.025モル%BHTの添加により安定化された6.72g(収率:63%)の黄色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3274(m)、2983(m)、2937(w)、1660(m)、1544(m)、1444(m)、1310(m)、1219(s)、1021(s)、954(s)、828(m)、788(m)、698(m)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)1.14(t、6H、CH)、1.81〜1.94(m、2H、CH−P)、3.31〜3.45(m、2H、CH−N)、3.85〜3.97(m、4H、CH−O)、5.40〜5.44(dd、1H、CH=C−CO)、5.93〜6.13(m、2H、CH=CH−CO)、7.32(t、1H、NH)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)15.93および16.04(d、POCHCH)、23.96および26.17(d、CH−P)、33.26(CH−N)、61.39および61.50(d、POCHCH)、119.08(C=)、139.30(C=)、165.41(C=O)。
N−[2−(ジヒドロキシホスホリル)−エチル]アクリルアミド(6)
Figure 0004664591
8.86g(56.32ミリモル)臭化トリメチルシリルを、5.83g(24.81ミリモル)のN−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]メタクリルアミド5の30ml塩化メチレン溶液に攪拌しながら室温で滴下により加えた。前記混合液を4時間加熱還流した。その後、溶媒をロータリー・エバポレータで留去し、残渣をメタノールに溶解した。この溶液を室温で16時間攪拌した。次に溶媒を留去し、残ったオイルを30ml水に溶解した。水溶液を20ml塩化メチレンで2回洗浄した後、それを0.025モル%のBHTの添加により安定化させ、減圧濃縮した。この物質を40℃で19時間減圧(8×10−3ミリバール)乾燥後、4.385g(収率:98%)の高粘性黄色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)2812(b、s)、2359(m)、1649(m)、1547(s)、1444(m)、1365(m)、1121(s)、927(s)、793(s)、713(s)。
H−NMR(250MHz、d−DMSO、ppm)1.77〜1.99(m、2H、CH−P)、3.25〜3.44(m、2H、CH−N)、5.62(dd、1H、CH=C−CO)、6.07〜6.32(m、2H、CH=CH−CO)、8.40(t、1H、NH)。
13C−NMR(63MHz、d−DMSO、ppm)27.11および29.23(d、CH−P)、34.05(CH−N)、125.74(C=)、131.89(C=)、165.14(C=O)。
N−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアミン(7)
30.04g(0.411モル)n−ブチルアミンおよび67.41g(0.411モル)ビニルホスホン酸ジエチルを65℃で24時間攪拌した。これにより、97.32g(収率:100%)の無色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3411、3390(OH)、2973、2929、2885(CH/CH)、1390(CH/CH)、1078cm−1(OH)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)1.39(t、3H、CH)、1.79〜2.20(m、10H、CH、OCHCH)、2.40〜2.71(m、2H、CH−P)、3.02〜3.29(m、2H、CH−N)、3.39〜3.62(m、2H、CH−N)、4.57〜4.84(m、4H、POCH)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)13.70(C−CH)、16.23(OCH−CH)、20.26、25.18および27.36(d、CH−P)、31.86、43.14、49.08、61.35(OCH−CH)。
N−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアクリルアミド(8)
55.27g(0.233モル)N−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアミン7の100ml塩化メチレン溶液に、温度が0〜5℃に保たれるように23.19g(0.256モル)塩化アクリロイルの130ml塩化メチレン溶液および10.25g(0.256モル)水酸化ナトリウムの200ml水溶液を攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応を100mlの水の添加により終了させた。有機層を分離し、水溶液を30ml塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および150mlの水で洗浄した。生成物の溶液を0.025モル%BHTにより安定化し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過および溶媒の蒸発により40.07g(収率:59%)の無色オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)2978/2962/2956(CH/CH)、1648(CO)、1614(C=C)、1456/1431/1371(CH/CH)、794(C=C)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)0.79(t、3H、CH)、1.11〜1.31(m、8H、CH、OCHCH)、1.33〜1.54(m、2H、CH)、1.87〜2.12(m、2H、CH−P)、3.12〜3.32(m、2H、CH−N)、3.38〜3.57(m、2H、CH−N)、3.88〜4.17(m、4H、POCH)、5.50〜5.67(m、1H、CH=C−CO)、6.13〜6.30(m、1H、CH=C−CO)、6.33〜6.52(m、1H、C=CH−CO)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)13.41(C−CH)、16.02および16.11(d、POCH−CH)、19.57、22.78および24.94(d、CH−P)、31.40、41.35、48.19、61.35および61.45(d、POCH−CH)、127.16(C=)、127.62(=C)、165.72(C=O)。
N−[2−(ジヒドロキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアクリルアミド(9)
Figure 0004664591
33.56g(0.219モル)臭化トリメチルシリルを、31.93g(0.11モル)のN−[2−(ジエトキシホスホリル)−エチル]メタクリルアミド8の100ml塩化メチレン溶液に攪拌しながら室温で滴下により加えた。前記混合液を4時間加熱還流した。その後、溶媒をロータリー・エバポレータで留去し、残渣を100mlメタノールに溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌した。生成物の溶液を、0.025モル%のBHTの添加により安定化し、減圧濃縮した。前記物質を40℃で24時間減圧(8×10−3ミリバール)乾燥後、21.65g(収率:84%)の白色固体を得た。
IR(ATR、cm−1)3411、3390(OH)、2973、2929、2885(CH/CH)、1390(CH/CH)、1078cm−1(OH)。
H−NMR(250MHz、d−DMSO、ppm)0.97(t、3H、CH)、1.27〜1.45(m、2H、CH)、1.47〜1.66(m、2H、CH)、1.93〜2.17(m、2H、CH−P)、3.35〜3.52(m、2H、CH−N)、3.55〜3.75(m、2H、CH−N)、5.69〜5.83(m、1H、CH=C−CO)、6.24(dd、1H、CH=C−CO)、6.64〜6.81(m、1H、C=CH−CO)。
13C−NMR(63MHz、d−DMSO、ppm)14.2(C−CH)、21.2、25.8および27.9(d、CH−P)、30.8、32.6、43.8、128.9(C=)、129.1(C=)、168.4(C=O)。
(2,2(4),4)−トリメチルヘキサメチレンビス(アクリルアミド)(10)
Figure 0004664591
60g(0.379モル)の(2,2(4),4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンの100ml塩化メチレン溶液に、温度が0〜5℃に保たれるように72.05g(0.796モル)塩化アクリロイルの130ml塩化メチレン溶液および31.84g(0.796モル)水酸化ナトリウムの200ml水溶液を攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応を100mlの水の添加により終了させた。有機相を分離し、水溶液を30ml塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および150mlの水で洗浄した。生成物の溶液を0.025モル%BHTにより安定化し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過および溶媒の蒸発により87g(収率:86%)の無色の高粘性オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3411、3278(NH)、2957(CH2/CH3)、1656(NHCO)、1546(C=C)、1241(CH2/CH3)、984/956(C=C)、703(C=C)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)0.7〜3.4(数本のm、18H、CH、CH)、5.51〜5.60(m、1H、CH=C−CO)、6.16〜6.26(m、2H、CH=CH−CO)、7.12、6.84、6.70、6.59(4×t、2H、NH)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)20.80、22.21、25.36、26.01、26.75、27.90、28.02、29.04、30.73、32.80、35.00、35.68、37.21、38.79、40.51、45.16、46.02、47.02、48.70、125.66(C=)、131.08(C=)、165.82(C=O)、166.09(C=O)。
Figure 0004664591
JEFFAMINE T−403ポリオキシプロピレントリアミントリス(アクリルアミド)(11)
73.25g(0.166モル)のJEFFAMINE T−403ポリオキシプロピレントリアミン(x+y+z=5.3)の100ml塩化メチレン溶液に、温度が0〜5℃に保たれるように47.46g(0.524モル)塩化アクリロイルの130ml塩化メチレン溶液および20.98g(0.524モル)水酸化ナトリウムの200ml水溶液を攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応を300mlの水の添加により終了させた。有機相を分離し、水溶液を100ml塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および150mlの水で洗浄した。生成物の溶液を0.025モル%BHTにより安定化し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過および溶媒の蒸発により86.1g(収率:85%)の透明な黄色高粘性オイルを得た。
IR(フィルム、cm−1)3411、3280(OH)、2970、2929、2872(CH/CH)、1657/1622(CONH)、1542(C=C)、1406/1374(CH/CH)、1101cm−1(ROR)。
H−NMR(250MHz、CDCl、ppm)0.74〜0.95(t)、0.99〜1.25(m)、1.27〜1.53(m)、2.90〜3.73(m)、4.04〜4.31(bs)、5.49〜5.73(m、1H、CH=C−CO)、5.90〜6.43(m、2H、CH=CH−CO)。
13C−NMR(63MHz、CDCl、ppm)7.5(CH−CH)、17.0/17.5(CH−CH)、22.9、32.0、45.1/45.2(C−N)、71.6/74.8/75.1(CH−O)、125.7(C=)、131.1(C=)、164.9(C=O)。
試験1
酸性部分を含有するN−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーの加水分解安定性の検査
N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーの代表的な例としてー、N−[2−(ジヒドロキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアクリルアミド9、および比較例としてジヒドロキシホスホリルメチルメタクリルエステルを以下の条件に供した:
1.5ミリモルのアクリル酸アミドモノマーを、50重量%エタノールおよび50重量%水からなる5gの混液に溶解した。前記溶液を50℃で密封バイアル中に保存した。加水分解の種類と延長をHPLCにより測定した。
1週間後に前記エステルの50%、また6週間後に83%がメタクリル酸とヒドロキシメチルホスホン酸とに加水分解されるが、一方、アクリルアミド9は、1週間後に0%、6週間後に7.9%のアクリル酸とアミンへの加水分解を示す。
試験2
酸性部分を含有しないN−置換アクリル酸アミドモノマー類の加水分解安定性の検査
N−置換アクリル酸アミドモノマーのモデル化合物としてn−ブチルアクリルアミドおよび比較例としてn−ブチルアクリルエステルを以下の条件に供した:
1.5ミリモルのアクリル酸アミドモノマーを、50重量%エタノールおよび50重量%水からなる5gの混液に1.5ミリモルのエタンスルホン酸と共に溶解した。前記溶液を50℃で密封バイアル中に保存した。加水分解の種類と延長をHPLCにより測定した。
1週間後に前記エステルの62%が、アクリル酸とブタノールとに加水分解されるが、一方、前記アクリルアミドは、7週まで加水分解を示さない。
適用例1
281.85mg(2,2(4),4)−トリメチルヘキサメチレンビス(アクリルアミド)(10)、416.85mgJEFFAMINE T−403ポリオキシプロピレントリアミントリス(アクリルアミド)(11)、286.00mgN−[2−(ジヒドロキシホスホリル)−エチル]−N−ブチルアクリルアミド(9)、17.70mgビス(2,4,6−トリメチルベンゾール)−フェニルホスフィンオキシド、8.20mgジメチルアミノエチル安息香酸エチルエステルおよび7.10mgカンファーキノンを、166.67mgギ酸、66.67mgエタノールおよび266.67mg水からなる溶液に溶解した。
歯の調製
接着用に、エナメル質を直径約5mmの略平らな領域が存在するように、500グリット・シリコンカーバイド・ペーパーにより研磨する。次いで歯を流水で洗浄し、下記のとおり2時間以内に使用する。
接着サンプルの調製
試験用のゼラチンカプセル(Torpac社によって供給された#5)は、スペクトルTPHで全長の3分の2まで満たし、前記カプセルを光オーブン中に入れることによって硬化させる。6個の歯が試験用に調製された。
接着させる歯の表面をティッシュペーパーまたは5秒間のエア送風により軽く乾燥し、アップリケータ・チップまたはブラシを用いて処理溶液を塗布する。この材料を20秒間歯と接触させて、5秒間エアで乾燥し、スペクトルランプ800を用いて10秒間光硬化させる。次に、予め満たされたゼラチンカプセルの残りのスペースにスペクトルTPHを満たし、調製したエナメル質表面上にそれを載せる。次いでスペクトルTPHを、カプセル周囲に等間隔で20秒間、3回照射することにより硬化させる。
37℃で2時間保存後、エナメル質に対する接着性は10.5±2.8MPaである。
サンプルが上記方法に従って調製され、各バス内に20秒の存在時間で5℃と55℃との間で1800回熱サイクルさせた場合、エナメル質に対し10.7±2.2MPaの接着性が測定された。
さらなる実施例:
加水分解に安定な重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーおよびアクリル酸アミドモノマー
N,N’−ビスメタクリロイル−N,N’−ジベンジル−5−オキサノナンジアミン−1,9
スターラー、温度計および2つの50ml滴下ロートを具備した4つ口1lフラスコ内で、102.16g(0.3モル)のN,N’−ジベンジル−5−オキサノナンジアミン−1,9を300mlの塩化メチレン中に溶解した。0〜5℃に冷却後、30mlの塩化メチレンに溶解した65.854g(0.63モル)の塩化メタクリロイルおよび60mlの水に溶解した25.20g(0.63モル)のNaOHを、温度を0〜5℃に維持するように1.5時間かけて攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を600mlの氷水により加水分解した。有機相を分離し、水溶液を塩化メチレンで2回抽出した。回収した有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および時々150mlの脱イオン水で、水が略7のpH値を示すまで洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ過して除き、この溶液に0.1346gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを加えた。塩化メチレンを40℃で減圧留去し、ビスメタクリルアミド体を乾燥した。
収率:136.66g(理論量の95.6%)、n 20=1.5383、η=1.65Pa
3040、476.65
IR:2941(CH/CH)、3086/3062/3030、(Ar)、1647(CONR)、1626(CH=CH−)、1119cm−1(ROR)。
N,N’−ビスアクリロイル−N,N’−ジベンジルエチレンジアミン
スターラー、温度計および2つの50ml滴下ロートを具備した4つ口1lフラスコ内で、29.198g(0.12モル)のN,N’−ジベンジルエチレンジアミンを100mlの塩化メチレン中に溶解した。0〜5℃に冷却後、30mlの塩化メチレンに溶解した21.991g(0.24モル)の塩化アクリロイルおよび40mlの水に溶解した9.718g(0.24モル)のNaOHを、温度を0〜5℃に維持するように1.5時間かけて攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を600mlの氷水により加水分解した。有機相を分離し、水溶液を塩化メチレンで2回抽出した。回収した有機液を100mlの1nHCl、100mlの1nNaHCO、および時々100mlの脱イオン水で、水が略7のpH値を示すまで洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ過して除き、この溶液に0.028gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを加えた。塩化メチレンを40℃で減圧留去し、ビスメタクリルアミド体を乾燥した。
収率:27.9g(理論量の65.9%)、m=75.5〜76.6℃、Tg=−7.2℃、M(vpo)=350g/モル
2224、348.45
計算値 C75.83 H6.94 N8.04
実測値 C76.00 H7.26 N8.05
N,N’−ビスアクリロイル−N,N’−ジベンジル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルアミン
スターラー、温度計および2つの50ml滴下ロートを具備した4つ口1lフラスコ内で、60.551g(0.16モル)のN,N’−ジベンジル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルアミンを150mlの塩化メチレン中に溶解した。0〜5℃に冷却後、30mlの塩化メチレンに溶解した28.061g(0.31モル)の塩化アクリロイルおよび50mlの水に溶解した12.401g(0.31モル)のNaOHを、温度を0〜5℃に維持するように1.5時間かけて攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を500mlの氷水により加水分解した。有機相を分離し、水溶液を塩化メチレンで2回抽出した。回収した有機液を100mlの1nHCl、100mlの1nNaHCO、および時々10mlの脱イオン水で、水が略7のpH値を示すまで洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ過して除き、この溶液に0.077gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを加えた。塩化メチレンを40℃で減圧留去し、ビスメタクリルアミド体を乾燥した。
収率:54.0g(理論量の69.9%)、Tg=47.1℃
3,(4),8,(9)−ビス(2−プロペンアミドメチル)−トリシクロ−5,2,1,02,6デカン
スターラー、温度計および2つの50ml滴下ロートを具備した4つ口1lフラスコ内で、96.01g(0.35モル)の3,(4),8,(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ−5,2,1,02,6デカンを350mlの塩化メチレン中に溶解した。0〜5℃に冷却後、35mlの塩化メチレンに溶解した76.54g(0.735モル)の塩化メタクリロイルおよび70mlの水に溶解した29.40g(0.735モル)のNaOHを、温度を0〜5℃に維持するように1.5時間かけて攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を600mlの氷水により加水分解した。有機相を分離し、水溶液を塩化メチレンで2回抽出した。回収した有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および時々150mlの脱イオン水で、水が略7のpH値を示すまで洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ過して除き、この溶液に0.1157gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを加えた。塩化メチレンを40℃で減圧留去し、ビスメタクリルアミド体を乾燥した。
収率:106.02g(理論量の91.6%)
2030、330.47
IR:2941(CH/CH)、3330/1647(CONHR)、1626(CH=CH−)。
N,N’−ビスメタクリロイル−3,6−ジオキサオクタンジアミン−1,8
スターラー、温度計および2つの50ml滴下ロートを具備した4つ口1lフラスコ内で、59.28g(0.4モル)の3,6−ジオキサオクタンジアミン−1,8を300mlの塩化メチレン中に溶解した。0〜5℃に冷却後、40mlの塩化メチレンに溶解した87.47g(0.84モル)の塩化メタクリロイルおよび80mlの水に溶解した33.60g(0.84モル)のNaOHを、温度を0〜5℃に維持するように1.5時間かけて攪拌しながら同時に加えた。その後、前記混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を600mlの氷水により加水分解した。有機相を分離し、水溶液を塩化メチレンで2回抽出した。回収した有機液を150mlの1nHCl、150mlの1nNaHCO、および時々150mlの脱イオン水で、水が略7のpH値を示すまで洗浄した。有機溶液をNaSOで乾燥した。その後、NaSOをろ過して除き、この溶液に0.1137gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを加えた。塩化メチレンを40℃で減圧留去し、ビスメタクリルアミド体を乾燥した。
収率:95.20g(理論量の83.7%)、n 20=1.5042、η=2.17Pa
1424、284.35
IR:2926/2870(CH/CH)、3336/1659(CONHR)、1620(CH=CH−)、1130cm−1(ROR)。

Claims (25)

  1. 最大でpH2を有する水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物であって、
    (i)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を任意に含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
    (ii)硬化システム、および
    (iii)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーを含み、
    重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(i)または少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー(iii)が少なくとも2つの重合性基を含む、
    組成物。
  2. 有機酸または無機酸を含む請求項1に記載の組成物。
  3. 有機酸が、メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、イタコン酸、およびギ酸からなる群から選択され、無機酸がリン酸、硫酸およびフッ化水素酸から選択される請求項2に記載の組成物。
  4. 水の他に、水溶性有機溶媒を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 水溶性有機溶媒が、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトンおよびメチルエチルケトンから選択される請求項4に記載の組成物。
  6. 前記少なくとも2つの重合性基が、アミド結合により直接的または間接的に結合される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. ナノフィラーをさらに含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を任意に含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によって表される化合物からなる群から選択され、
    式中、
    およびR1”の1つが、式(F1)において水素である場合、その他が水素でないという条件で;
    、R1”およびRは独立して、水素または置換または非置換のCからC18アルキル基、置換または非置換シクロアルキル基、置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、
    は、二官能性置換または非置換のCからC18アルキレン基、二官能性置換または非置換シクロアルキレン基、二官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、
    は、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、単官能性または多官能性置換または非置換シクロアルキル基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、単官能性または多官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基であり、および
    nは、1から10の整数である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. およびRは独立して、二官能性または多官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、あるいは二官能性または多官能性置換または非置換シクロアルキレン基であり、エーテル、チオエーテル、エステル、チオカルボニル、アミド、カルボニル、スルホニル、ウレタン、または置換または非置換アミン結合の少なくとも1つの結合を有することを特徴とする請求項8に記載の組成物。
  10. またはRが−(CH−O−(CH−O−(CH−、
    Figure 0004664591
    であり、
    nは2であることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  11. ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を任意に含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によって表される化合物からなる群から選択され、
    式中、
    nは、2から6の整数であり;
    x、yおよびzは独立して、1から10の整数であり;
    Zは、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキル基であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を任意に含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、(メタ)アクリルアミドモノマー類から選択されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によって表される化合物からなる群から選択され、
    式中、
    1’およびR2’は互いに独立して、水素原子または置換または非置換のCからC18アルキル基、置換または非置換シクロアルキル基、置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、置換または非置換のCからC30アラルキル基を表し、
    3’およびR4’は互いに独立して、二官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基、二官能性置換または非置換シクロアルキレン基、二官能性置換または非置換のCからC18アリール基またはヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC18アルキルアリール基またはアルキルヘテロアリール基、二官能性置換または非置換のCからC30アラルキル基を表し、
    5’は、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキル基を表し、
    nは、1から18の整数であり、および
    mは、1から3の整数であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 3’およびR4’は互いに独立して、二官能性置換または非置換のCからC18炭素鎖基または二官能性置換または非置換シクロアルキレン基であり、エーテル、チオエーテル、エステル、チオカルボニル、アミド、カルボニル、スルホニル、ウレタン、または置換または非置換アミン結合の少なくとも1つの結合を有することを特徴とする請求項13に記載の組成物。
  15. 3’は、−(CH−または
    Figure 0004664591
    であり、およびR4’は、−(CH−O−(CH−O−(CH−であることを特徴とする請求項14に記載の組成物。
  16. 少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によるモノマー類の1つから選択されることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 少なくとも1つの無機酸性部分を含有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、(メタ)アクリルアミドモノマー類から選択されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 前記硬化システムが、重合開始剤、阻害剤または安定化剤を含みことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. (a)少なくとも2つの重合性部分を有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
    (b)少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、および
    (c)硬化システム、
    を含む請求項1乃至18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 少なくとも2つの重合性部分を有する前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によって表される化合物からなる群から選択され、
    式中、
    、R1”、R、RおよびRおよびnは、請求項8乃至10に定義されるとおりである請求項19に記載の組成物。
  21. 前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、以下の式:
    Figure 0004664591
    によって表される化合物からなる群から選択され、
    式中、
    Zは、Hまたは置換または非置換のCからC18アルキル基であり、n、x、y、zは請求項11に定義されるとおりであることを特徴とする請求項19または20に記載の組成物。
  22. 前記重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマーが、(メタ)アクリルアミドモノマー類から選択されることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の組成物を含む光に対して遮蔽された容器からなるキット。
  24. さらに使用説明書を含む請求項23に記載のキット。
  25. (A)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される無機酸性部分を任意に含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー、
    (B)硬化システム、
    (C)水含有溶媒、および
    (D)ホスホン酸部分またはスルホン酸部分から選択される少なくとも1つの無機酸性部分を含有する重合性N−置換アルキルアクリル酸アミドモノマーまたはアクリル酸アミドモノマー
    を混合することを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項に記載の水性ワン・パック式自己エッチングかつ自己下塗り歯科用接着剤組成物の調製方法。
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