JP4581998B2 - ダイヤモンド被覆電極及びその製造方法 - Google Patents

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Description

気相合成ダイヤモンドは、天然のものや超高圧下で得られる人工の単結晶ダイヤモンドに比べ、比較的大面積の多結晶ダイヤモンドが安価で得られる手法として公知であり、工具、電子部品のヒートシンク、光学部品用途に利用されている。成膜方法としては、マイクロ波プラズマCVD、熱フィラメントCVD、DCアークジェットプラズマCVD等が知られている。通常、これらの手法によって得られるダイヤモンドは電気的に絶縁性を示すものであるが、成膜中に不純物を添加することによって導電性を付加することができる。このような導電性ダイヤモンドは特に気相による単結晶ダイヤモンド成長において、以前から半導体、電子部品用途に研究、開発されているが、近年では気相合成法による多結晶ダイヤモンドに導電性を付与したものが、特に水処理用電極として注目されている。
水処理用のダイヤモンド電極は、大量の水を処理するため、大型の電極に大電流を流す、というような状況で使われる。従って、処理の効率を上げるためには、電極の最表面であるダイヤモンド層の電気抵抗は小さいことが重要である。
水処理電極用の多結晶導電性ダイヤモンドの作製方法は、マイクロ波プラズマCVD法および熱フィラメントCVD法において、成膜中にホウ素を添加する方法が最も広く知られている。
成膜中にホウ素を添加する方法としては、様々な方法が知られているが、その具体例を以下に示す。
特開2001−147211号公報では、陽極酸化処理されたダイヤモンド薄膜電極を用いて被測定液中の尿酸を安定して高感度で測定する方法に関する発明が記載されており、ダイヤモンド薄膜をマイクロ波プラズマCVD法で製造するに際し、アセトンとメタノールの混合物に酸化ホウ素(B)を溶解したものをHガスをキャリアガスとして装置内に導入して成膜する方法が記載されている。
特開9−13188号公報には、電極の少なくとも一部が半導体ダイヤモンド膜からなるダイヤモンド電極に関して、ダイヤモンド膜をマイクロ波プラズマCVD法によって成膜するために、水素希釈したジボラン(B)を原料ガスとして用いることが記載されている。
特開2000−313982号公報には、基板上にダイヤモンド層を形成してなる電極に関し、ダイヤモンド層を、ホットワイヤCVD法(熱フィラメントCVD法)により、ホウ素源としてトリメチルボレート(B(OCH)を用いてダイヤモンド中にホウ素を添加すること及びそのホウ素含量は10〜10000ppm、好ましくは10〜2000ppm、より好ましくは5〜1000ppmであることが記載されている。
文献「第26回電解技術検討会−ソーダ工業技術討論会予稿集」(P1−P4)には、シリコン基板およびニオブ基板上に成膜した導電性ダイヤモンドを用いて電解試験を行った際、溶液や電解条件によっては基板の腐食摩耗、ダイヤモンド膜の剥離などによりダイヤモンド電極の耐久性が不十分であることが記載されている。
ダイヤモンド電極として重要なことは、大面積のダイヤ被覆が可能であること、電極としての電力効率の観点からダイヤ層の電気抵抗を小さいこと、すなわちホウ素が多量に添加されていることが重要である。また、電極として大面積の基板上に導電性ダイヤモンドを成膜した際、導電性ダイヤモンドと基板の間で発生する応力による剥離や、電解腐食等の腐食性の環境や、高電位、高電流密度の過酷な状況下に耐え得る強固な膜の物理的・化学的強度および密着力が求められる。
また、フィラメントCVD法にトリメチルボレートを添加する方法においては、多量にホウ素を添加すると、電位窓が小さくなるために添加量は上げられないことが指摘されている。同様のことは特許文献2においても言及されており、多量のホウ素を添加することでダイヤモンドの膜質が悪くなり、ダイヤモンド特有の性質が得られなくなるとしている。このように、既存の手法には、大面積のダイヤモンド電極に多量のホウ素を添加して低抵抗の導電性ダイヤモンドを安定して作製し、かつその基板に十分な耐久性をもたせることについていくつかの問題があった。
特開2001−147211号公報 特開9−13188号公報 特開2000−313982号公報 第26回電解技術検討会−ソーダ工業技術討論会予稿集
本発明は、導電性ダイヤモンドを製造する方法において、ホウ素の添加量を多くすることによって十分に抵抗が低いダイヤモンド電極を得ることができ、かつダイヤモンド膜と基板との密着性、電解時の耐剥離性を十分に高めることにより、高性能・高耐久電極の製造方法を提供することを目的としている。
より詳細には、本発明は、基板材料の熱膨張係数を限られた範囲内に限定し、ダイヤモンド膜と基板の間の応力を低減して十分な密着力を確保し、また絶縁性の基板を採用することによって電解時においても基板からの電気化学的な膜剥離を防ぎ、さらに、ダイヤモンド生成中にホウ素などの導電性を付与する添加物と同時に窒素、タングステン、炭化タングステンを添加することにより、ダイヤモンドの結晶性を崩すことなく、ダイヤモンドの結晶性を保ったまま緻密で連続した多結晶ダイヤモンド膜を、安定して得ることができる導電性ダイヤモンド電極作製方法およびこれによって得られた導電性ダイヤモンド電極を提供することを目的とする。
本発明の基板および該基板に被覆したダイヤモンド層からなる構造の電極は、基板及び該基板がダイヤモンドで被覆された電極において、該ダイヤモンドがホウ素を含み、該ホウ素の濃度が12000ppm以上、100000ppm以下であり、窒素、タングステン、炭化タングステンのうち、少なくとも1種類を含み、前記基板の抵抗率が10 6 Ω・cm以上であり、かつ、熱膨張係数が、1.5×10 -6 以上、8.0×10 -6 以下であることを特徴とする。
前記ダイヤモンドに含まれる窒素濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることが好ましい。
前記ダイヤモンドに含まれるタングステン濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることが好ましい。
前記ダイヤモンドに含まれる窒素濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であり、タングステン濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることが好ましい。
前記ダイヤモンドが、多結晶CVDダイヤモンドであることが好ましい。
前記多結晶CVDダイヤモンドが、熱フィラメントCVDによって作製されたものであることが好ましい。
前記ダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向のピーク強度が、(220)方向のピーク強度の3倍以上10倍以下であり、(220)方向のピーク強度が(311)方向のピーク強度の1.2倍以上であることが好ましい。
前記ダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向を示すピークの半値幅が、0.3〜0.5であることが好ましい。
前記ダイヤモンドのラマン分光測定における1300〜1380cm−1の平均強度が、1100〜1700cm−1の平均強度の3倍以下であることが好ましい。
前記基板が、絶縁体によって形成されていることが好ましい。
前記基板の熱膨張係数が、1.5×10−6〜8.0×10−6であることが好ましい。
前記基板の熱膨張係数が、2×10−6〜5.0×10−6であることがより好ましい。
前記基板が、絶縁体によって形成されており、かつ熱膨張係数が、1.5×10−6〜8.0×10−6であることが好ましい。
前記基板が、酸化物、窒化物、炭化物のうち少なくとも1種類であることが好ましい。
前記基板が、セラミック焼結体であることが好ましい。
前記基板が、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、ムライト、コージライトのうち少なくとも1種類であることが好ましい。
前記基板が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタンのうち少なくとも1種類であることが好ましい。
前記基板のダイヤモンド被覆面の表面粗さが、Raで0.2〜5.0μmであることが好ましい。
前記セラミックス焼結体のダイヤモンドを被覆する面の成形と加工がセラミックス焼結体を焼結する前に施されており、焼結後には機械的な加工が施されていないことが好ましい。
前記セラミックス焼結体のダイヤモンドを被覆する面の成形と加工がセラミックス焼結体を焼結した後に施されており、焼結後には再度熱処理を行っていることが好ましい。
前記加工は、フライス加工、ブラスト加工、研削加工であることが好ましい。
前記加工が、フライス加工であることが好ましい。
前記ダイヤモンドの厚みが、0.1μm以上、20μm以下であることが好ましい。
前記ダイヤモンドの粒径が、0.1μm以上、5μm以下であることが好ましい。
上記のダイヤモンド被覆電極を用い、電気化学反応を利用して溶液中の物質を分解することに用いても良い。
真空容器中に試料台と、ホウ素と酸素を元素成分として含んだ液体が充填された容器を配置し、試料台の近傍にタングステンフィラメントを配置し、試料台の上に基板を配置し、真空容器を真空排気した後、水素および炭素源となるガスを所定の混合比で導入して所定の圧力とした後、ホウ素と酸素を元素成分として含んだ液体が充填された容器の入口よりキャリアガスを導入して出口よりホウ素と酸素を元素成分として含んだ溶液の蒸気を前記真空容器内に導入し、該フィラメントに電流を流して熱し、試料台を水冷するなどの方法で冷却効率を調整することで前記基板を所定の温度とし、基板の表面に少なくともホウ素が添加されたダイヤモンド膜を堆積させ、ダイヤモンド被覆電極を作製する方法において、前記フィラメントの直径が0.1mm以上、0.5mm以下であって、フィラメントと基板の間隔が4mm以上、10mm以下であり、ガス圧力が0.6kPa以上、7kPa以下であり、フィラメント温度が2100℃以上、2300℃以下とする方法によって導電性ダイヤモンド電極を作製することが好ましい。
本発明によれば、基板と基板上に成膜されたホウ素ドープ導電性ダイヤモンドとの複合電極において、好ましくは基板が絶縁体であり、かつ熱膨張係数が1.5×10−6〜8.0×10−6であり、前記ホウ素の添加量が10000〜100000ppmであることによって、十分に抵抗が低く、かつダイヤモンド膜と基板間の膜密着力、電解耐剥離性が強い電極を得ることができる。
[図1]本発明のダイヤモンド被覆電極の構造の一例を示す。
[図2]ダイヤモンド層のX線回折の測定結果を示すグラフである。
[図3]X線回折半値幅の説明図である。
[図4]ダイヤモンド層のラマン分光測定結果を示す。
ダイヤモンドは一般には絶縁体であるが、ホウ素等の不純物を添加することにより導電性を付与することができる。ダイヤモンドを人工的に生成させる手法としては高温高圧法と気相合成法に大別され、大面積のダイヤモンドを得るためには後者のうちCVD法が一般に用いられる。気相合成法によって大面積のダイヤモンド膜を得る方法としては、プラズマCVD法と熱フィラメントCVD法、プラズマジェットCVD法等が広く知られている。
熱フィラメントCVD法は、ダイヤモンド真空容器中に試料台と、その近傍にタングステンフィラメントを配置し、試料台の上に試料を配置し、真空容器を真空排気した後、水素および炭素源となるガスを所定の混合比で導入し所定の圧力とした後、該フィラメントに電流を流して熱し、試料台を水冷するなどの方法で冷却効率を調整することで試料を所定の温度とし、試料の表面にダイヤモンド膜を堆積させることができる。
この方法を用いて、導電性のダイヤモンドを得る場合には、ホウ素を添加すると良い。ホウ素の添加方法としては、例えば試料およびフィラメントの近傍に硼酸を置く、といった単純な方法や、ジボランガスを導入する、という方法がある。しかし、前者の方法ではホウ素を大量かつ調整しながら添加することが難しく、また後者の方法では危険なガスを用いるため特別な安全対策を必要とする、などの問題がある。
ホウ素を多量に、かつ安定的に添加する方法としては、ホウ素、酸素を含む液体を容器内に充填し(以下「B源容器」と呼ぶ)、この容器をバブラーとしてCVD容器内に導入する、という方法がある。この場合のホウ素、酸素を含む液体とは、ホウ酸をメタノールとアセトンを混ぜた溶液中に溶かしたものであっても良いし、ホウ酸トリメチル、あるいはホウ酸トリエチルであっても良い。この方法は適温に調整されたB源容器中に水素や例えばArなどの不活性ガスをキャリアガスとしてバブリングすることで容器中のホウ素源を蒸発させ、その蒸気を真空反応容器内に導入する方法である。蒸発した後は配管の途中に流量計を設置することでホウ素源を含んだ混合ガスの流量を調整することができる。
このような方法でホウ素ドープの導電性ダイヤモンドを得ることができる。しかし、この方法では、条件によってはホウ素が多量に添加された生成物が、ダイヤモンド構造が崩れた無定形炭素となることがある。例えば、添加するホウ素の量が10000〜100000ppmといった高濃度となる場合、ダイヤモンドが無定形炭素となる場合がある。また、膜状の生成物が部分的にダイヤモンド構造と無定形炭素が混在するような状態となることもあり、作製条件によって得られるダイヤモンドの質が変化し、安定に導電性ダイヤモンドを得ることができない場合がある。
我々はこの問題が、ダイヤモンド中に窒素またはタングステンまたは炭化タングステンを添加することによって解決できることを見いだした。こうすることにより、安定にかつ多量にホウ素が添加された低抵抗の導電性ダイヤモンドが得られ、かつ、その際に成膜条件を制御することによって質の低下を抑えることができ、明確なダイヤモンド構造を保った緻密で連続した膜を得ることができる。
この方法により、電気抵抗が十分に低くかつ膜質の良いダイヤモンド膜を得るにはダイヤモンド膜中のホウ素添加量は10000〜100000ppmとすることが望ましい。また窒素の添加量は1000〜100000ppmとすること、タングステンの添加量は1000〜100000ppmとすることが望ましい。窒素およびタングステンはどちらが一方が前述の量添加されていても良いし、両方とも添加されていても良い。
ホウ素を該添加量分だけ添加するには、合成時のホウ素の添加量を調整することにより可能である。窒素添加量を該添加量とするには、反応容器内に極少量の窒素を残留させてやれば良い。ホウ素量を前述の量だけ添加させてやれば、窒素は少量であれば自然に前述の添加量となる。
タングステンを該添加量分添加させるには、フィラメント材料としてタングステンを用い、反応中の温度、基板との距離を調整することによって可能となる。反応時のフィラメント温度は2100〜2300℃、基板温度は800℃〜1100℃であることが好ましい。また、前記タングステンは炭化タングステンとして膜中に存在していても良い。この場合、基板温度900〜1100℃としてやれば膜中のタングステンが一部炭化タングステンとして残留する。
導電性ダイヤモンド膜は多結晶体であり、膜中の結晶の配向性はある一定の方向のみを向いているものではなく、ランダムに配向していることが望ましい。一定の方向を向いている場合、ホウ素や窒素,タングステンの添加量が大きく変動する場合がある。具体的にはX線回折測定において、(111)方向のピーク強度が(220)方向のピーク強度の3倍以上10倍以下であり、(220)方向のピーク強度が(311)方向のピーク強度の1.2倍以上であることが望ましい。また、X線回折測定において、(111)を示すピークの半値幅が0.3〜0.5の範囲内であることが望ましい。
ダイヤモンド層のラマン分光測定を行った際に、1300〜1380cm−1の平均強度が1100〜1700cm−1の平均強度の3倍以下であることが望ましい。ダイヤモンドピークが鋭くでるものはホウ素の添加量が少なく、実際には抵抗が高いものである。十分にホウ素が添加されているものは、ダイヤモンドの結晶性が良いものであっても、ラマン分光のピークは鋭くでない。この時の「結晶性が良い」とは、例えば、ダイヤ結晶の自形が明瞭であるもの、また他のダイヤモンド特有の性質、例えば、化学的に安定であって極めて耐食性が高く、電位窓が広いといった性質が保たれていることを示す。
前記ダイヤモンド層の厚みは0.1〜20μmであること、平均粒径は0.1〜5μmであることが望ましい。膜厚が薄すぎると膜が連続でない部分ができやすくなり、厚すぎると応力が大きくなって基板の反り、膜の剥離等が発生しやすくなる。粒径が小さすぎると結晶性が崩れやすくなり、大きすぎると連続膜中に埋め残し部分ができやすくなる。
該導電性ダイヤモンド膜を被覆する基板は、電気的に絶縁体であることが好ましい。ここでの絶縁体とは、抵抗率が10Ω・cm以上のものである。
この基板は熱膨張係数が1.5×10−6〜8.0×10−6であることが望ましい。この場合の熱膨張係数は40〜800℃の平均の値を示す。熱膨張係数がこの範囲よりも小さい場合はダイヤモンドを被覆した際に膜中に引っ張り方向の残留応力が入り、この範囲よりも大きい場合は、圧縮方向の残留応力が入り、成膜後や電解試験時にダイヤモンド膜の割れ、剥離等が発生するからである。また熱膨張係数は、2.0×10−6〜5.0×10−6であることがより好ましい。
絶縁体基板の材質は酸化物、窒化物、炭化物の中から少なくとも1種類であることが望ましい。前記絶縁体基板の材質は窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、ムライト、コージライトであっても良い。また、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタンであって、電気的に絶縁であることと、熱膨張係数が1.5×10−6〜8.0×10−6であることを満たす材料であっても良い。
一般にダイヤモンドを成膜するための基板として求められる性質としては、成膜中の基板温度が1000℃近くに達するため、融点が高く、またダイヤモンド膜と基板との熱応力に耐えうること、すなわち、ダイヤモンドとの熱膨張係数の差が大きすぎないことが求められる。また炭素が基板中に拡散しやすい物質でないこと、水素によってエッチングされやすいものでないこと、が必要である。
また、電極として電気化学反応に用いる場合においては、ダイヤモンド膜の基板からの耐剥離性を高めるために、基板が絶縁体であることが好ましい。基板が導電性の場合、ダイヤモンド膜に存在するピンホール、粒界の隙間などからの液の浸入が、基板に対して電気化学的に作用することによって、ダイヤモンド膜の剥離が発生するからである。
さらに高濃度のホウ素が添加される低抵抗導電性ダイヤモンド膜を成膜する基板としては、前述のような性質に加えて、ホウ素等が多量に添加されることによる応力の発生、基板との密着性の相性などから、前述の基板材料が選出される。
これらの基板材料は、そのダイヤモンド被覆面の粗さがRa:0.2〜5.0μmであることが望ましい。面粗さが小さい平滑な基板である場合、通常のダイヤモンド膜であれば良好な密着性が保たれる基板材料であっても、本発明のようなホウ素等を大量に添加した導電性ダイヤモンド膜を成膜した場合には剥離することがある。このことにより十分なダイヤモンド膜と基板との密着性を得るためには基板表面が前述の粗さであることが望ましい。
前記ダイヤモンド層を成膜する基板としてセラミック焼結体を用いる場合、該基板のダイヤモンド層成膜面に対する成形・加工は、焼結前に施されており、焼結後には機械的な加工が施されていないことが望ましい。焼結後に加工を施すことにより、基板表面に応力が残留し、このことが基板−ダイヤモンド膜間の密着性を低下させる要因の一つとなることがある。焼結後に加工を行った場合は、加工後に再度熱処理を行うことが望ましい。こうすることにより前述の残留応力が除去され、密着性低下の悪影響を排除することができる。
該セラミックス基板の焼結前の表面の加工方法は特に制限しないが、フライス加工、ブラスト加工、研削加工であることが望ましい。いずれの加工方法においても、条件を選ぶことで表面の粗さを調整することができ、ダイヤモンド膜との密着性を調整することが可能となる。特にフライス加工は、焼結後のセラミックの表面を加工することは難しいものの、焼結前であれば、正確に周期的な凹凸形状を基板表面に施すことが可能となり、他の2法では困難な特徴的な表面形状を得ることができ、ダイヤモンド膜の密着性が高める効果が特に大きい場合がある。
表1に示す材質とサイズの基板を母材とし、その表面をダイヤモンド粉末を用いたスクラッチ処理を行った後、洗浄した。これらの基板を表1に示す合成装置に設置し、図1に示すように、母材2の上に導電性ダイヤモンド1を合成した。
合成は、表1−1に示すようにガス圧力を2.7kPa又は7kPaとし、水素流量を5000sccm、メタン(CH)流量を0.5〜2.0sccmの範囲とした。また、ホウ素源として、ホウ酸トリエチル[B(OC]を用い、Arガスをキャリアガスとしてバブリングし、ホウ素を炭素に対して原子比で0.2〜1.0%の範囲の濃度となるように供給した。母材である基板の温度は、700〜1000℃とした。
合成装置が、熱フィラメントCVD装置(HFCVD)の場合は、タングステンをフィラメントとし、フィラメント温度は、2000〜2200℃とした。また合成装置がマイクロ波プラズマCVD(MPCVD)装置の場合は、マイクロ波周波数2.45GHz、マイクロ波出力を5kWとした。合成時間は4時間とし、前記メタン流量やジボランガスの濃度を変化させて、ダイヤモンドの厚みを表1−1に示すように変化させた。
ダイヤモンドを合成後、装置から取り出し、ダイヤモンドの剥離の有無や基板上全面にダイヤモンドが合成できているかを100倍の実体顕微鏡で観察した。その結果、剥離や合成できていない部分がないものを○、そうでないものを×として表1−1に示す。
得られたダイヤモンド膜それぞれについて、外観観察、電気抵抗の測定、SEMによるダイヤ膜の観察を行い、電気化学評価として簡単な電解試験を行った。電解試験条件としてはまず0.1M硫酸溶液を用い、0.1A/cmの電流密度において、両極とも同種の電極を用いて2時間の試験を行った(電解試験1)。その後、硫酸系溶液を用い、1.0A/cmの電流密度において10時間の試験を行った(電解試験2)。結果を表1に示す。
Figure 0004581998
Figure 0004581998
Figure 0004581998
表1から判るように、導電性ダイヤモンドの厚みが、20μmを超えると、ダイヤモンドの剥離が発生した。また、導電性ダイヤモンドの厚みが0.1μm未満では、母材表面全体に導電性ダイヤモンドを合成することができなかった。更に、抵抗率が10Ω・cm未満の導電性物質を母材基板とした場合は、電解試験1を行った後に導電性ダイヤモンドに空孔が観察され、ダイヤモンドが剥離した。
これに対して、抵抗率が10Ω・cm以上の絶縁性物質を母材基板とした場合は、少なくとも電解試験1直後では導電性ダイヤモンドに空孔が観察されず、ダイヤモンドの剥離は見られなかった。
また気相合成したダイヤモンドは、通常多結晶体である。ダイヤモンド最表面のダイヤモンド粒子の粒径は、0.01μm以上、2μm以下であることが好ましい。0.01μmより小さいと、前記厚みが薄い場合と同様に、全面に形成することが困難となり、結晶性も悪くなる。また2μmよりも大きい粒子になると、ダイヤモンドの粒間の空孔や亀裂が発生し、後の剥離が発生しやすくなる。剥離や亀裂が発生する。ダイヤモンド粒子の粒径は、成膜前処理やメタン等の炭素含有ガスの濃度等によって、ダイヤモンドの核発生密度を制御することや、その後の成長条件によって、制御することができる。
表2−1に示すような種々の種類、加工状態の基板を用い、予めダイヤモンドパウダーを用いた種付け処理をした後、熱フィラメントCVD装置を用いて、数種類の成膜条件下においてダイヤモンドを成膜させた(試料No.2−1〜20)。基板のサイズは60mm角、厚み2mmとした。基板の熱膨張係数は、40−800℃における平均熱膨張係数を用いた。使用ガスとしてはH,CH,およびホウ素源として硼酸トリメチル[B(OCH]をバブラー容器に充填した物をArガスでバブリングすることで装置内に導入した。
共通条件としてガス種、流量としてH:1000sccm、CH:20sccm、Ar+B(OCH):5sccm、フィラメント線としては0.2mmφのタングステンフィラメントを用い、フィラメント温度2200℃とし、基板−フィラメント間隔を5mmとした。基板温度は、試料台の冷却効率を調節することで600〜950℃の間となるように調整した。
更に表2−2に示すような種々の種類、加工状態の基板を用い、予めダイヤモンドパウダーを用いた種付け処理をした後、熱フィラメントCVD装置を用いて、数種類の成膜条件下においてダイヤモンドを成膜させた(試料No.2−21〜32)。基板のサイズは60mm角、厚み2mmとした。基板の熱膨張係数は、40−800℃における平均熱膨張係数を用いた。導入ガスとして水素およびホウ酸をメタノールとアセトンの混合液に適量溶かした液を用いこの中に水素ガスをバブリングすることによって発生したガスを炭素源およびホウ素源として用いた。原料溶液としては炭素とホウ素の比率は原子比で100:1となるように調整した。なお成膜時のガス圧は3kPaとした。
フィラメント線としては0.4mmφのタングステン線を用い、フィラメント温度2200〜2300℃とし、基板−フィラメント間隔を10mmとした。基板温度は、試料台の冷却効率を調節することで600〜950℃の間となるように調整した。
得られたダイヤモンド膜それぞれについて、外観観察、電気抵抗の測定、SEMによるダイヤモンド膜の観察、およびSIMSによる膜中不純物濃度の測定を行い、電気化学評価として簡単な電解試験を行った。不純物濃度としては、Bが15000〜25000ppm、Wが2000〜3000ppm、Nが1000〜2000ppm添加されている。電解試験条件としてはまず0.1M硫酸溶液を用い、0.1A/cmの電流密度において、両極とも同種の電極を用いて2時間の試験を行った(電解試験1)。その後、硫酸系溶液を用い、1.0A/cmの電流密度において10時間の試験を行った(電解試験2)。結果を表2に示す。
Figure 0004581998
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Figure 0004581998
表2から分かるようにSi,Mo,タングステン,Nb基板において、面粗さRaが0.2から5.0の範囲内に入っているものはダイヤモンドが良好に成膜され、その後の電解試験1においてダイヤモンド膜の剥離が発生せず、この範囲外のものは剥離が発生しているものの、電解試験2においてはすべて剥離が発生している。
また、抵抗率と膨張係数は前述の範囲内に入っているものであって、面粗さが範囲を超えているものは、電解試験において「一部剥離」となっているが、ここでの「一部剥離」は、ごく僅かな剥離も含めており、実際には、ほとんど劣化していない場合も含んでいる。実際、例えば、サンプルNo.2−13は、面粗さが大きく、膜がカバーされていない部分がごく僅かあり、この部分が剥離部分と区別することが極めて困難であったため、「一部剥離」としているが、実際にはこの剥離部分が拡大する様子はなかった。従って、耐久性に対しては、抵抗率と熱膨張係数が大きく寄与しているものと考えられる。
表2−1及び表2−2からわかるように抵抗率が10Ω・cmよりも大きな基板で、面粗さがRa:0.2〜5μmの範囲内のもので、熱膨張係数が2.0〜5.0の範囲内に入っているものは、電解試験1,2とも剥離が発生していない。熱膨張係数が2.0〜5.0×10−6の範囲内からはずれているが、1.5〜8.0×10−6に入っているものは、電解試験1では剥離は発生せず、電解試験2において僅かな剥離はみられるものの全面剥離が発生していない。膨張係数が1.5〜8.0×10−6の範囲から外れるものは電解試験2において全面剥離が発生している。
実施例2における基板(試料No.2−11,12,14,16,17)を用いて、電解試験の条件を変えてさらに実験を行った。電解試験条件としては0.1M硫酸ナトリウム溶液を用い、1.0A/cmの電流密度において、両極とも同種の電極を用いて1000時間の試験を行った。結果を表3に示す。
表3から分かるように、セラミック基板において、表面の加工が燒結後に施されている試料No.2−12’、2−17’は、実施例2における電解試験では剥離が発生しなかったものの、より厳しい条件である実施例3では剥離が発生している。
これに対し、表面加工が燒結前に施されているNo.2−11’、2−14’、2−16’は、実施例3の電解試験においても剥離が発生していない。
また、実施例3の条件において剥離が発生した2−17’と同条件の基板において、加工後に真空中1000℃で1時間の熱処理を施したものは、実施例3の電解試験においても剥離が発生しなかった。
また、No.2−1と同様の基板において、燒結前にフライス加工ではなく、ブラスト加工、切削加工を試みたところ、フライス加工をしたものとほぼ同様の結果となったものの、加工の再現性はフライス加工のものが最も良かった。
Figure 0004581998
実施例1の試料No.1−2について、X線回折、ラマン分光測定を行った。X線回折の結果を図2と図3に示す。図2より(111)ピーク強度(高さ)と(220)ピーク強度(高さ)の比(I(111)/I(220))を求めたところ、4.1であった。また、(220)ピーク強度(高さ)と(311)ピーク強度(高さ)の比(I(220)/I(310))は、1.5であった。また、図3より(111)ピークの半値幅(これをFWHM(111)とする)は、0.42であった。ラマン分光測定の結果を図3)に示す。図4より、1300〜1380cm−1の平均強度P1と1100〜1700cm−1の平均強度P2の比(P1/P2)は、1.3であった。同様にして、試料No.1−3,5について測定した。これらの結果を実施例2の試料No.2−21と合わせて表4に示す。
Figure 0004581998
Figure 0004581998
表4より、ホウ素の量が適量であった試料No.1−2,3,5は、X線回折における(111)方向のピーク強度が、(220)方向のピーク強度の3倍以上、10倍以下であり、(220)方向のピーク強度が(310)方向のピーク強度の1.2倍以上となっていた。また、(111)方向のピークの半値幅は、0.3〜0.5の範囲であった。これに対して、ホウ素の量が少ない試料No.2−21では、(111)方向のピーク強度が、(220)方向のピーク強度の10倍以上であり、(310)方向のピークは、あるか無いが判らなかった。また、(111)方向の半値幅は、0.3以下であった。
また、ホウ素の量が適量であった試料番号1−2,3,5は、ラマン分光測定における1300〜1380cm−1の平均強度が、1100〜1700cm−1の平均強度の3倍以下であったが、試料No.2−21では、3倍以上であった。
表5に示す基板を用いて、その表面を#60のアルミナサンドを使用してブラスト掛けを行った後、洗浄を行った。
上記の基板上にい、熱フィラメントCVD法(HFCVD法)又はマイクロ波CVD法(MPCVD法)を用いて導電性ダイヤモンド層を成膜した。
熱フィラメントCVD法での合成は、ガス圧7kPaとし、水素流量を3000sccm、メタン流量を0.5〜5.0sccmの範囲とした。また、ホウ素源としてジボランガスを用い流量はメタンに対して、0.2〜1.0%の範囲の濃度で供給した。基板の温度は、700〜1000℃とした。
またマイクロ波CVD法の場合は、同様の圧力及び流量、マイクロ波周波数2.4GHz、マイクロ波出力を5kWとした。
得られたダイヤモンド膜はいずれも10000ppm〜100000ppmの範囲にあるホウ素を含んでいた。
表5に示すように、メタン流量、ジボランガス流量を変えることにより、膜厚、表面粗さを変化させた。電解処理において剥離がないものを○、剥離や基板の割れが発生し、電解を続行できなくなったものを×として示した。電解処理は1mol/リットルの硫酸水溶液を満たした容器の中に、ダイヤモンド電極を陽極、陰極の両方に使用した。電極同士は10mm離して固定し、給電を行った。条件は1.0A/cmの電流が流れる状態で、100時間行った。
Figure 0004581998
被覆したダイヤモンド層の表面粗さの最大高さRmaxが0.1μm未満であったものは剥離した。このサンプルを切断し、断面を観察したところ、膜の中に隙間ができていた。Rmaxが20μmを超えたものも同様に、剥離が起こり、観察の結果、隙間ができていた。
基板の表面粗さの最大高さRmaxが10μmを超えるものを切断し、断面観察を行ったところ、凹部で深度が深いところでは、膜がついておらず、隙間になっていた。0.5μm未満のものは、剥離が起こった。
ダイヤモンド層の厚みが0.01μm未満のサンプルは、抵抗が高いために発熱量が多く、ダイヤモンド層と基板の熱膨張により剥離が起こった。20μmを超えるものは、成膜後、基板が割れ、電極として使用できなくなった。基板が酸化ケイ素のものは、電解処理中に膜の剥離が起こった。
表6に示すような種々の種類の基板を用い、予めダイヤモンドパウダーを用いた種付け処理をした後、熱フィラメントCVD装置を用いて、数種類の成膜条件下においてダイヤモンドを成膜させた。使用ガスとしてはH,CHおよびホウ素源としてホウ酸トリメチルB(OCHをバブラー容器に充填したものをArガスでバブリングすることで装置内に導入した。共通条件としてガス種、流量としてH:1000sccm,CH:20sccm、Ar+B(OCH:5sccm、ガス圧力は3kPa、フィラメント線としては0.2mmのタングステンフィラメントを用い、フィラメント温度2200とし、基板−フィラメント間隔を5mmとした。基板温度は、試料台の冷却効率を調節することで600〜950℃の間となるように調整した。得られたダイヤモンド膜それぞれについて、電気抵抗を測定し、ホウ素およびタングステンの添加量を二次イオン質量測定法により測定した。また、SEMによって組織観察を用い、電気化学評価として電位窓の測定を行った。結果を以下に示す。
Figure 0004581998
Figure 0004581998
上記の結果から、表6に示される基板を用いて熱フィラメントCVD法により成膜して得られた試料6−1〜8のダイヤモンド膜はいずれも良好な特性を示していることがわかる。
表7に示すようないくつかの種類の製法、基板を用いて試料7−1〜7−5の導電性ダイヤモンド膜を作製した。ダイヤモンド成膜方法としてはマイクロ波プラズマCVD法と熱フィラメントCVD法とを用いた。添加不純物としてはホウ素を用いた。基板として75mm角の多結晶Si基板を用い、この上に導電性の多結晶ダイヤモンド膜を成膜した(試料7−1〜7−3)。比較用として5mm角のIbのダイヤモンド単結晶を用い、この上に導電性のダイヤモンドエピタキシャル膜を成膜した(試料7−4,7−5)。
ダイヤモンド成膜条件としては、共通条件として、圧力2.66kPa、導入ガスとして水素、メタン、Ar−ホウ酸トリメチルを用い、それぞれの混合比(容量比)を1000:20:1〜20とした。すなわち、水素100容量部に対するメタンの比率を2容量部とし、メタンに対するAr+ホウ酸トリメチルの比率を5〜100容量部とした。硼酸トリメチルは、液体状のホウ酸トリメチルを充填した容器内にArをバブリングすることにより装置内に導入した。基板温度は800℃とした。プラズマCVDの条件は投入電力5kWとし、熱フィラメントCVDの条件としては、0.2mmφのダングステンフィラメントを用い、フィラメント温度2200℃とし、基板−フィラメント間隔を5mmとした。
得られたダイヤモンド膜それぞれについて、ホウ素およびタングステンの添加量を測定した。測定には二次イオン質量測定法を用いた。また、ダイヤモンド膜の電気抵抗を測定した。また、試料7−1〜7−3で使用した基板の寸法75mm角は、今回使用した電解装置用の電極サイズである。最後に電位窓の測定を行った。電位窓を測定する時は、外周部を絶縁樹脂で覆い、電極露出領域を50mm角として用いた。
Figure 0004581998
熱フィラメントCVD法を用い、ホウ素を添加した試料7−1は、ホウ素およびタングステンの添加量が多く、電気抵抗が低く、電位窓も広い。これに対しプラズマCVD法を用いた試料7−2、7−3は、ホウ素の添加量が少ない7−2では、電位窓が広いが、添加量が多い7−3では電位窓が狭くなっている。これは多量のホウ素の添加により、ダイヤモンドの結晶構造が崩れてしまったためと思われる。
Si基板を用いて熱フィラメントCVD法によって成膜した試料7−1では、75mm角全面に均一に膜が成長していたが、プラズマCVD法によって成膜した試料7−2、8−3では基板の角周辺部の成膜が不良であった。単結晶基板上にホウ素ドープエピ成長させた試料7−4,7−5については、電位窓は広く、ダイヤモンド特有の性質を保ったものの、当然のことながら75mm角の大きな基板サイズには対応せず、また電気抵抗も7−1に比べると高かった。
基板として直径100mm、厚み2mm、表面粗さRmax0.41μmの単結晶Si(100)を用い、この上にダイヤモンドパウダーを用いたスクラッチ処理によって表面に微小な傷をつけることで種付け処理を行った。この基板を用い、フィラメントCVD装置を用いて、表8に示すような数種類の成膜条件下においてダイヤモンドを成膜させた。使用ガスとしてはH,CHおよびホウ素源としてホウ酸トリメチルB(OCHをバブラー容器に充填したものをArガスでバブリングすることで装置内に導入した。共通条件としてH:1000sccm,CH:20sccm、Ar+B(OCH:5sccmである。
フィラメント径、フィラメント−基板間距離などの成膜条件を変えることで、数種類のサンプルを得た。基板温度は、試料台の冷却効率を調節することで600〜950℃の間となるように調整した。得られたダイヤモンドサンプルはSEMによって組織観察を用い、電気化学評価として電位窓の測定を行った。結果を以下に示す。
Figure 0004581998
電極として、実施例1の試料No.1−2のダイヤモンドで被覆した電極を用い、フェノール含有水溶液の電解試験を行った。比較として、白金および酸化鉛を電極として同様の電解試験を行った。その結果、ダイヤモンドで被覆した電極を用いた場合、酸化鉛電極の30%程度の時間で水溶液中の有機性炭化成分(TOC)が10%以下になった。白金電極では、時間をかけてもTOCが30%程度にまでした減少させることができなかった。この結果から、本発明のダイヤモンドで被覆した電極は、効率的にフェノールを分解することができることが確認できた。
以上詳述したように、導電性ダイヤモンド電極を製造する方法において、ホウ素の添加量を多くすることによって十分に抵抗が低いダイヤモンド電極を得ることができ、また基板材料を絶縁体とし、あるいは基板の熱膨張係数の大きさを限定することによってダイヤ膜と基板との密着性が高く、電解時の耐剥離性を十分に高めた導電性ダイヤモンド電極を得ることができる。

Claims (24)

  1. 基板及び該基板がダイヤモンドで被覆された電極において、該ダイヤモンドがホウ素を含み、該ホウ素の濃度が12000ppm以上、100000ppm以下であり、窒素、タングステン、炭化タングステンのうち、少なくとも1種類を含み、前記基板の抵抗率が10 6 Ω・cm以上であり、かつ、熱膨張係数が、1.5×10 -6 以上、8.0×10 -6 以下であることを特徴とするダイヤモンド被覆電極。
  2. 前記ダイヤモンドに含まれる窒素濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることを特徴とする請求項に記載のダイヤモンド被覆電極。
  3. 前記ダイヤモンドに含まれるタングステン濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることを特徴とする請求項に記載のダイヤモンド被覆電極。
  4. 前記ダイヤモンドに含まれる窒素濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であり、タングステン濃度が、1000ppm以上、100000ppm以下であることを特徴とする請求項に記載のダイヤモンド被覆電極。
  5. 前記ダイヤモンドが、多結晶CVDダイヤモンドであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  6. 前記多結晶CVDダイヤモンドが、熱フィラメントCVDによって作製されたものであることを特徴とする請求項に記載のダイヤモンド被覆電極。
  7. 前記ダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向のピーク強度が、(220)方向のピーク強度の3倍以上10倍以下であり、(220)方向のピーク強度が(311)方向のピーク強度の1.2倍以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  8. 前記ダイヤモンドのX線回折測定における(111)方向を示すピークの半値幅が、0.3〜0.5であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  9. 前記ダイヤモンドのラマン分光測定における1300〜1380cm−1の平均強度が、1100〜1700cm−1の平均強度の3倍以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  10. 前記基板が、絶縁体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  11. 前記基板の熱膨張係数が、2×10−6〜5.0×10−6であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  12. 前記基板が、酸化物、窒化物、炭化物のうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  13. 前記基板が、セラミック焼結体であることを特徴とする請求項12に記載のダイヤモンド被覆電極。
  14. 前記基板が、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、ムライト、コージライトのうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項13に記載のダイヤモンド被覆電極。
  15. 前記基板が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタンのうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項13に記載のダイヤモンド電極。
  16. 前記基板のダイヤモンド被覆面の表面粗さが、Raで0.2〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  17. 前記セラミックス焼結体のダイヤモンドを被覆する面の成形と加工がセラミックス焼結体を焼結する前に施されており、焼結後には機械的な加工が施されていないことを特徴とする請求項1316のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  18. 前記セラミックス焼結体のダイヤモンドを被覆する面の成形と加工がセラミックス焼結体を焼結した後に施されており、加工後には再度熱処理を行っていることを特徴とする請求項1316のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  19. 前記加工は、フライス加工、ブラスト加工、研削加工であることを特徴とする請求項17または18に記載のダイヤモンド被覆電極。
  20. 前記加工が、フライス加工であることを特徴とする請求項17または18に記載のダイヤモンド被覆電極。
  21. 前記ダイヤモンドの厚みが、0.1μm以上、20μm以下であることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  22. 前記ダイヤモンドの粒径が、0.1μm以上、5μm以下であることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載のダイヤモンド被覆電極を用い、電気化学反応を利用して溶液中の物質を分解することを特徴とする電極を使用した電気分解方法。
  24. 真空容器中に試料台と、ホウ素と酸素を元素成分として含んだ液体が充填された容器を配置し、試料台の近傍にタングステンフィラメントを配置し、試料台の上に、抵抗率が10 6 Ω・cm以上であり、かつ、熱膨張係数が、1.5×10 -6 以上、8.0×10 -6 以下である基板を配置し、真空容器を真空排気した後、水素および炭素源となるガスを所定の混合比で導入して所定の圧力とした後、ホウ素と酸素を元素成分として含んだ液体が充填された容器の入口よりキャリアガスを導入して出口よりホウ素と酸素を元素成分として含んだ溶液の蒸気を前記真空容器内に導入し、該フィイラメントに電流を流して熱し、試料台を水冷するなどの方法で冷却効率を調整することで前記基板を所定の温度とし、基板の表面に少なくともホウ素が添加されたダイヤモンド膜を堆積させ、ダイヤモンド被覆電極を作製する方法において、前記フィラメントの直径が0.1mm以上、0.5mm以下であって、フィラメントと基板の間隔が4mm以上、10mm以下であり、ガス圧力が0.6kPa以上、7kPa以下であり、フィラメント温度が2100℃以上、2300℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド被覆電極の作製方法。
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