JP4567064B2 - 医療用デジタルx線撮影装置 - Google Patents

医療用デジタルx線撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4567064B2
JP4567064B2 JP2007540982A JP2007540982A JP4567064B2 JP 4567064 B2 JP4567064 B2 JP 4567064B2 JP 2007540982 A JP2007540982 A JP 2007540982A JP 2007540982 A JP2007540982 A JP 2007540982A JP 4567064 B2 JP4567064 B2 JP 4567064B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
imaging
digital
image
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007540982A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007046372A1 (ja
Inventor
正和 鈴木
英基 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by J Morita Manufaturing Corp filed Critical J Morita Manufaturing Corp
Publication of JPWO2007046372A1 publication Critical patent/JPWO2007046372A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4567064B2 publication Critical patent/JP4567064B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/50Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications
    • A61B6/51Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications for dentistry
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/42Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4208Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector
    • A61B6/4233Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector using matrix detectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/50Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications
    • A61B6/501Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications for diagnosis of the head, e.g. neuroimaging or craniography
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/06Diaphragms

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、デジタルX線センサを用いる医療用X線撮影装置、及び、デジタルX線撮影を行うための医療用デジタルX線センサに関する。
医療用X線撮影装置においては、2次元検出面を持つデジタルX線センサが使用されている。X線撮影には、たとえば歯科においては、CT撮影、パノラマ撮影(全顎撮影)、セファロ撮影(頭部規格撮影)、デンタル撮影(歯牙1〜3本を撮影する小照射野撮影)など、種々の撮影モードがあるが、デジタルX線センサもそれぞれのモードに適した大きさ、適した性能のものが開発されている。また、1台のX線撮影装置で複数の撮影モードで使用することが望まれているが、たとえば、特開平8−257026号公報に記載されたデジタルX線撮影装置では、X線用MOSセンサを用いてパノラマ断層撮影またはリニア断層撮影を行う。このため、X線源側とX線用MOSセンサ側にそれぞれスリット板を設け、パノラマ断層撮影とリニア断層撮影から選択された撮影モードに合わせて、2つのスリット板の開口の広さを制御し、かつ、X線用MOSセンサの読み出し画素の範囲を切り替える。また、特開平10−225455号公報には、CT撮影モードとパノラマ撮影モードの切替が可能なX線撮影装置が記載されている。X線源側とデジタルX線センサ側にそれぞれスリット板を設け、CT断層撮影とパノラマ断層撮影のいずれを選択するかにより2つのスリット板の開口の広さを制御する。
特開平8−257026号公報 特開平10−225455号公報
しかし、複数の撮影モードを備える特開平10−225455号公報に記載されたCT撮影/パノラマ撮影兼用装置では、パノラマ撮影において必要なデジタルX線センサの検出面の面積は、CT撮影において必要とされる面積よりも小さい。したがって、そのようなCT撮影/パノラマ撮影兼用装置において、CT撮影とパノラマ撮影とで同一のデジタルX線センサを同様に用いると、パノラマ撮影時には、データの読み出しが不要な撮像素子からもデータの読み出しを行うことになり、余分なデータ量の転送・格納が行われてしまううえ、時間も浪費される。また、被爆線量も、2次元検出面の面積に比例して不要に増加してしまう。したがって、一般に、複数の撮影モードを備える場合、撮影モードごとにデジタルX線センサを効率的に使用することが望ましい。なお、同様に複数の撮影モードを備える特開平8−257026号公報に記載のデジタルX線撮影装置において、撮影モードに合わせてスリットを切り替えることでX線を検出するセンサ領域を制限することが記載されているが、後で説明する本発明の実施の形態のように、撮影モードに合わせてデータの読み出し領域を切り替えることや、データの読み出し時間を撮影モードによって異ならせることは記載されていない。
本発明の目的は、複数の撮影モードを備え、デジタルX線センサを使用する医療用X線撮影装置において、撮影モードに合わせてデジタルX線センサを効率的に使用することである。
また、本発明の目的は、撮影モードに合わせて効率的に使用できるデジタルX線センサを提供することである。
以下、前記課題を解決するための手段を述べる。なお、本明細書において、「画像を再構成する」とは、デジタルX線センサより読み出されたX線像データより、CT画像やパノラマ画像といったX線撮影画像一般を作成することを指す。また、本明細書において、「クロス断層撮影」とは、一般に「横断断層撮影」と呼ばれるX線撮影方法を意味する。
本発明に係る第1の医療用デジタルX線撮影装置は、CT撮影を含む複数の撮影モードを備える。この医療用デジタルX線撮影装置は、X線を発生するX線源と、X線を検出するための単一の2次元検出面を有するデジタルX線センサと、前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する支持手段と、前記デジタルX線センサからデータを収集し、収集したデータを基に画像を再構成する画像再構成手段と、第1の撮影モードと第2の撮影モードのいずれかを選択する撮影モード選択手段と、前記撮影モード選択手段の選択に応じて照射野を変更する照射野変更手段とを備える。ここで、前記第1の撮影モードが選択されるとき、第1のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて第1の画像データ読み出し領域が設定され、前記第2の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野と異なる第2のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて前記第1の画像データ読み出し領域よりも小さい第2の画像データ読み出し領域が設定されると共に、前記第1の画像データ読み出し領域が前記支持手段の回転軸の軸方向に平行な方向に昇降可能である。かつ、前記第1の撮影モードがCT撮影モードであり、前記第2の撮影モードがパノラマ撮影モードである
本発明に係る第2の医療用デジタルX線撮影装置は、CT撮影を含む複数の撮影モードを備える。この医療用デジタルX線撮影装置は、第1の医療用デジタルX線撮影装置と同様に、X線を発生するX線源と、X線を検出するための単一の2次元検出面を有するデジタルX線センサと、前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する支持手段と、前記デジタルX線センサからデータを収集し、収集したデータを基に画像を再構成する画像再構成手段と、第1の撮影モードと第2の撮影モードのいずれかを選択する撮影モード選択手段と、第1の撮影モードを選択した際にはX線の照射野を前記支持手段の回転軸の軸方向に平行な方向に昇降可能とする照射野変更手段とを備える。ここで、前記第1の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて第1の画像データ読み出し領域が設定され、前記第2の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野と異なる第2のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて前記第1の画像データ読み出し領域よりも小さい第2の画像データ読み出し領域が設定される。かつ、前記第1の撮影モードがCT撮影モードであり、前記第2の撮影モードがパノラマ撮影モードである。
前記医療用デジタルX線撮影装置において、好ましくは、前記デジタルX線センサにおいて、前記第2の撮影モードにおいて、被写体の1つの撮影領域についてのデータ収集時間が前記第1の撮影モードより短い。
前記医療用デジタルX線撮影装置は、好ましくは、隣接する複数の撮像素子の信号を結合し一画素として扱う撮像素子結合手段を備える。
前記医療用デジタルX線撮影装置において、たとえば、前記第1の撮影モードがCT撮影または単純撮影であり、前記第2の撮影モードが、パノラマ撮影、セファロ撮影、デンタル撮影のいずれかである。また、たとえば、前記第1の撮影モードがセファロ撮影または単純撮影であり、前記第2の撮影モードが、パノラマ撮影、クロス断層撮影、デンタル撮影またはCT撮影のいずれかである。前記医療用デジタルX線撮影装置において、たとえば、前記第2の撮影モードにおいて、撮影中にフレームレートを変更し、好ましくは撮影中にフレームレートの変更を、予め設定した変更パターンまたは前記支持手段の位置から行う。
本発明の効果は、撮影モード毎に使用する前記デジタルX線センサの画像データ読み出し領域を変更して、最適な読み出し時間で、最適なデータ容量の画像データを取得できることである。
また、本発明の効果は、撮影モード毎にデータ収集時間を最適にすることで、余計な時間を費やすことなく画像データを取得できることである。
また、本発明の効果は、隣接する複数の撮像素子の信号を結合し一画素として扱うことで、より一層の画像データ容量の適正化が図られることである。
また、本発明の効果は、撮影中にフレームレートを変更し、必要な場合に画像データの過不足を補うことである。
さらに、本発明によれば、医療用、とりわけ歯科用デジタルX線撮影において、CT撮影、パノラマ撮影、セファロ撮影、クロス断層撮影、デンタル撮影といった、様々な撮影モードに対応して、最適なデータ容量、最適なデータ収集時間を実現し、患者の被曝線量を下げるとともに、診療効率を上げることができる。
以下、添付の図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るデジタルX線撮影装置、特に歯科用デジタルX線撮影装置を示す。以下、歯科用装置を例にとり本発明の実施の形態の説明を行うが、本発明は歯科用に限らず医療用一般に採用できることはいうまでもない。
図1において、X線源により発生されたX線は、被写体を通過して所定の検出面を有するデジタルX線センサにより検出される。撮影領域を必要な箇所に限定することで、患者の被曝線量を最小限度に抑える。さらに、選択された撮影領域の範囲に応じた画像データの再構成処理を行う。すなわち、たとえば、X線源のスリット調整によりX線源より照射されるX線の照射野を切替えることができ、X線の照射野に応じて、デジタルX線センサの撮像素子の中からデジタル画像に再構成する対象となるデータを選択的に読み出す。これにより、データ処理時間の短縮化とデータ容量の適正化を図る。また、このX線撮影装置は、複数の撮影モードを備え、X線CT撮影を行うことができるとともに、パノラマX線撮影、セファロ撮影、クロス断層撮影およびデンタル撮影を行うことができる。その他の点では、この歯科用X線撮影装置は、従来のX線CT撮影装置と同じである。
図1に示すX線撮影装置について説明すると、装置は、床面に載置される基台1と、この基台1から垂直上方に延びている支柱2と、昇降フレーム11とを備えている。昇降フレーム11は、支柱2に上下方向に昇降自在に装着され、昇降制御モータ(図示しない)によって昇降される。昇降フレーム11の上端部からは、水平フレーム3が前方に延びている。また、昇降フレーム11には、その下方から水平に延びるフレームにチンレスト11aが位置調整自在に装着されている。被写体である患者は、基台1上に立ち、その顎をチンレスト11aに載せ、固定される。このように被写体を位置付けることによって、撮影すべき部位が撮影領域に位置付けられる。その代わりに、基台1上に、あるいは基台1とは別体に設けられた基台(図示しない)上に患者用椅子(図示しない)を設け、その椅子に被写体である患者を座らせて椅子を移動することにより、撮影すべき部位を撮影領域に位置付けしてもよい。椅子は被写体保持手段の1例である。
図2は、図1に示すX線撮影装置の制御系の概略ブロック図を示す。以下に、図1と図2によりX線撮影装置の構成を詳述する。水平フレーム3の内部に、前後方向と左右方向に2次元的に移動自在であるXYテーブル8を含む平面移動機構が設けられる。この平面移動機構はパノラマ撮影に用いる。XYテーブル8は回転手段7をその内部に有する。回転手段7は、旋回アーム4の中央部6に結合される回転軸4aを回転可能に支持する。回転手段、たとえば回転駆動モータは、モータ駆動信号20により回転される。なお、上記構成の代わりに、たとえばXYテーブル8が回転軸4aを支持し回転軸4aに対して旋回アーム4を旋回させるため、回転手段7を旋回アーム4内に設けてもよい。さらに、患者を椅子(図示しない)に座らせてX線撮影を行うX線撮影装置の場合、椅子そのものをXYテーブル8で移動させるためにXYテーブル8を基台1内に設け、回転手段7を水平フレーム3内あるいは旋回アーム4内に設けてもよい。また、旋回アームを水平フレームより吊り下げるのではなく、基台1上に回転可能に支持してもよい。その際は、XYテーブル8や回転手段7は、基台1内あるいは旋回アーム4内に適宜設けられることになる。
図3は、水平フレーム3を上方から見た水平断面図であり、水平フレーム3の内部に設けられるXYテーブル8の具体的構成を示す。図3により、旋回アーム4を下に保持している水平フレーム3の上部の内部構造を説明する。XYテーブル8は、X軸テーブル8gとY軸テーブル8jとを備える。
水平フレーム3の構造をより具体的に説明すると、水平フレーム3は、ハウジング3f1とハウジング3f1が固定される梁3f2とからなり、梁3f2にはY軸制御モータ8hが固定される。このY軸制御モータ8hにはねじ軸であるY駆動軸8hyが設けられ、Y駆動軸8hyが回転されると、Y軸テーブル8jに固定された内部にねじ切りした被駆動部材8jyが図示のy方向に変位する。Y軸テーブル8jには車輪8y2(図4参照)が設けられ、梁3f2には車輪8y2を案内するレール8y1が設けられている。したがって、Y軸制御モータ8hを回転駆動すれば、Y軸テーブル8jはレール8y1に沿って滑らかに移動する。
一方、Y軸テーブル8jにはX軸制御モータ8iが固定され、このX軸制御モータ8iには、ねじ軸であるX駆動軸8ixが設けられる。X駆動軸8ixが回転されると、X軸テーブル8gに固定された内部にねじ切りした被駆動部材8gxが図示のx方向に変位する。そして、X軸テーブル8gには車輪8x2が設けられ、Y軸テーブル8jには車輪8x2を案内するレール8x1が設けられているので、X軸制御モータ8iを回転駆動すれば、X軸テーブル8gはレール8x1に沿って滑らかに移動する。
図4は、水平フレーム3の上部と旋回アーム4との連結部分を側方から見た断面図である。旋回アーム4は、X線源9とデジタルX線センサ14とを被写体を間にして相互に対向して支持する支持手段4の具体例であり、ボールベアリング4kにより回転自在に回転軸4aと連結されている。X軸テーブル8gに固定された旋回制御モータ4mによる駆動で、支持手段4が回転軸4aに対して回転する。旋回制御モータ4mは回転手段7である。なお、旋回アーム4に関しては、円環状の部材の円の一部にX線源9を、他の一部にデジタルX線センサ14を設ける構成も考えられる。この場合もX線源9とデジタルX線センサ14とを被写体を間にして相互に対向して支持して旋回する部材であり、旋回アーム4の一種である。この点では、医療用X線CT撮影装置で周知の円筒状のガントリも同様であり、ガントリも旋回アーム4の一種である。
X軸テーブル8gには、旋回制御モータ4mが固定されており、モータ4mは、ローラにより、回転軸4aに回転力を伝達する。ここで、X軸テーブル8gと回転軸4aとの間にはボールベアリング4kが介在しているので、旋回制御モータ4mの回転力は、非常に少ない摩擦抵抗で回転軸4aに伝達される。
図5に示す実施形態では、図4に示す実施形態とは異なり、旋回制御モータ4mを旋回アーム(支持手段)4の内部に設け、プーリとベルトにより回転軸4aに回転力を伝達する。その他の構成は図4に示す構成と同じである。
なお、X−Yテーブル8については、本出願人の出願に係る特開平11−104123号公報、特開平11−104124号公報および特開平11−104125号公報記載の技術を適宜応用しうる。
ここで、旋回アーム(支持手段)4は、その一端部で鉛直方向に延びる第1取付部30と、他端部で鉛直方向に延びる第2取付部31を備える。第1取付部30に、X線源9および一次スリット機構12が設けられている。一次スリット機構12は、X線源9に近接してその前方に配設され、X線源9に装着されている。また、第2取付部31に、X線撮像ユニット10がX線源9に対向して装着されている。X線撮像ユニット10には、デジタルX線センサ14のカセット15を装着可能なカセットホルダ10aが備えられており、X線源9から照射されるX線を検出するデジタルX線センサ14のカセット15が取り付けられる。デジタルX線センサ14は、たとえばX線MOSセンサである。このX線MOSセンサでは、画像検出用のMOSセンサが、X線を可視光に変換するシンチレータ層の背後に配置され、受光した可視光を光電変換してデジタル信号化する。シンチレータ層とMOSセンサの間に光ファイバ層を介入させることが多い。一般に、デジタルX線センサ14としては、一定時間に複数の画像をフレーム単位で信号化するセンサであれば、MOSセンサに限らず用いることができ、例えばCCDセンサを用いることができる。また、X線撮像ユニット10は、デジタルX線センサ14に近接してその前方に配設される二次スリット機構16を備えている。X線源9の焦点とデジタルX線センサ14の2次元検出面は、被写体を挟んで対向される。
照射野は、一次スリット機構12と二次スリット機構16により切り替えられる。一次スリット機構12には、後述の図14〜図18Bの構造を採用してもよい。また、スリット開口(照射野)、たとえば1対の幅遮蔽部材と1対の高さ遮蔽部材により区画できる。スリット開口の幅と高さは、モータにより各部材を移動してそれぞれの間隔を設定することにより調整できる。この場合、1対の幅遮蔽部材と1対の高さ遮蔽部材において対をなす各々の遮蔽部材をすべて独立に変位可能に構成すれば、図14〜図18Bに示す一次スリット機構12で形成する照射野をすべて自在に形成できる。
旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aの軸方向は、図1の例では床面に対して鉛直方向に設定されている。しかし、回転軸4aの軸方向は、自由に設定でき、たとえば水平にしてもよく、任意の角度に設定してもよい。回転軸4aの軸方向を床面に対して水平に設定した場合には、患者が横たわる寝台を、被写体保持手段として採用してもよい。
図2を用いて、図1に示すX線撮影装置の制御系について説明する。制御部29は、全体を制御するCPU19を備える。CPU19は、クロック信号発生手段28からのクロック信号を基に動作し、ワークメモリ27を使用する。操作者は、X線撮像ユニット10に設けた操作パネル17において、撮影モードの選択(たとえばCT撮影とパノラマ撮影)、照射野の設定、解像度の設定などを行う。(これらの設定については後で説明する。)なお、操作パネル17は、X線撮像ユニット10以外にも、たとえば防X線室外に設けることも考えられる。CPU19は、操作パネル17などからなる操作部17Aから操作者の指示を受け取り、それに基づいて各種の制御やデータ処理のためのプログラムを起動して、X線撮影を制御する。旋回アーム(支持手段)4の回転角度は、角度センサより検出する。ここで、CPU19は、指示に基づいてX線源9側の一次スリット機構12をスリット制御部12aで駆動し、デジタルX線センサ14側の二次スリット機構16をスリット制御部16aで駆動する。また、X線源9をX線制御装置9aにより制御する。操作部17Aで撮影モードを操作者が選択すると、その撮影モードに合わせて、X線源9の照射野とデジタルX線センサ14の照射野が切り替えられる。さらに、デジタルX線センサ14をセンサ制御信号発生手段14a’により制御して、X線像データの読み出しを行う。デジタルX線センサ14のためのセンサ制御回路は制御部29内に設けてもよいし、X線撮像ユニット10の中に設けてもよい。そして、モータ駆動信号20により旋回アーム(支持手段)4を旋回させることで、X線源9とデジタルX線センサ14を移動しつつ、設定された照射野でX線源9によりX線ビームを被写体に照射し、被写体を透過したX線をデジタルX線センサ14で検出してX線像データを収集する。ここで、デジタルX線センサ14により得られたX線像データを、ビデオメモリ24に記憶する。画像再構成プログラム(画像再構成手段23)は、収集した各画素のX線像データを基に画像を再構成する。そして、再構成された画像を表示装置26に表示する。
画像データの読み出し方法について、図6を用いて一例を詳述する。CPU19よりデジタルX線センサ14へ、撮影モードに応じて、制御信号であるセンサ制御信号14aが送られる。このセンサ制御信号14aに基づき、パターンジェネレータ143がシフトレジスタ142のうち動作すべき素子を選択制御する。動作するよう選択されたシフトレジスタ142は、画素141のうち、画像データを読み出すべき画素の列を指定する。X線像データを検出した画素のうち、データ読み出し画素として選択された列の画素より、画像データがアナログ信号の形で取り出される。アナログ信号である画像データは、A/D変換回路144を介して画像データのデジタル信号へと変換され、ビデオメモリ24へ送られる。こうしてビデオメモリ24に記憶されたX線像データを基に、画像再構成手段23が再構成画像を構成し、表示装置26が再構成画像を表示することは、前段落に記載のとおりである。なお、画素141の行の指定については、たとえば、各行の出力側に、パターンジェネレータ143により選択制御されるスイッチング素子145を設け、読み出す行のスイッチング素子145のみを有効に選択すればよい。なお、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eは、隣接する複数の撮像素子13e’からなり、基本的には各撮像素子13e’ごとに画素141の各1画素が割り当てられているが、後述するビニング処理の場合のように、隣接する複数の撮像素子のX線像データを結合して一画素として扱う場合もある。
以下、デジタルX線センサ14によるデータ収集について説明する。CPU19は、撮影モードに応じて、デジタルX線センサ14の2次元検出面13e(図8参照)の撮像素子の中から画像再構成の対象となる信号を検出している撮像素子を選択し、それらの撮像素子からの信号のみを収集する。これにより、撮影モードによっては不要となる撮像素子から画像データを読み出さないので、撮影モードごとにデジタルX線センサ14を効率的に使用でき、撮影モードごとに最適なデータ容量の画像データを取得できる。たとえば、図7に図式的に示すように、パノラマ撮影に必要なセンサ領域は、縦長であり、CT撮影の場合に比べて少ない。このように撮影モードによって必要なセンサ領域が異なる。そこで、撮影モードによって、一次スリット機構12と二次スリット機構16により照射野を切り替えるとともに、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eの撮像素子の中から画像再構成の対象となる信号を検出している撮像素子を選択する。
これにより、デジタルX線センサ14を取り替えることなく、撮影モードに応じて撮影領域及びデータを読み出す撮像素子を切り替えることができる。(図8の図式的な例では、左側の広域撮影時に比べて、右側の小さい細隙の照射野撮影時では、斜線部の撮像素子からデータの読み出しを行わないため、使用する画素数の比が1/3である。)撮影領域を狭くすることにより、被曝線量を抑えることができる。図8の左側の広域撮影時は、2次元検出面13eの全面域である面域R3を用い、図8の右側の細隙の照射野撮影時は、2次元検出面13eの中央の1/3の面積の面域R1を用いる。
また、これとともに、不要な撮像素子からのデータ読み出しを行わないので、データの読み出し時間(データ収集時間)が短縮でき(図8の図式的な例では、画素数の比と同様に読み出し時間も1/3となる。)、かつ、画像を再構成するのに要する時間を短縮できるため、結果として、再構成画像を短時間で取得し、表示できる。たとえば、X線撮影装置Mが、CT撮影において、18秒間で被写体周りに旋回アーム(支持手段)4を一周させ、512枚の画像データを取得すると仮定すると、同一装置と同一センサを用いてパノラマ撮影を行う場合、デジタルX線センサ14の使用領域を1/3にすることで、512枚の画像データをCT撮影時の1/3の6秒間で取得できる。このように、撮影モードに応じて画像データを読み出す対象となるデジタルX線センサの画像読み出し領域を切替えることで、撮影モードごとに画像データの適切な読み出し時間で適切な量の画像データを取得できるため、撮影効率が良い。また、撮影対象である関心領域がより小さい撮影モードでは、被写体の1つの撮影領域についての画像データ取得時間がより短くできる。
CT撮影においては、図8に示す面域R3のように2次元検出面13eの全域を用いてもよいが、図9に示すように、より限定された照射野で撮影することもできる。図9の例では、図8に示す面域R1のさらに1/3の広さの面域R2a〜R2cが設定される。面域R2a〜R2cは横の幅は面域R1と同じであるが、縦の高さが面域R1の1/3である。面域R2bは2次元検出面13eの縦横の中央に位置し、面域R2aは面域R2bより少し上に、面域R2cは面域R2bより少し下に設定されている。こうして、センサの一部を用いて、小さな照射野でCT撮影が行える。
なお、図8と図9は、単一の2次元検出面13eの中で複数の読み出し範囲が設定できることを、説明の便宜上図式的に説明するための図であるので、実際の撮影に用いられる2次元検出面13eの撮像素子の個数や、読み出しの面域の面積を忠実に反映するものではない。たとえば、図8と図9では撮像素子が縦9個、横9個で示してあるが、実際の2次元検出面13eの撮像素子の密度ははるかに高く、縦、横ともに多数の2次元配列からなる。また、たとえば、図8の面域R1と図9の面域R2a〜R2cの横の幅は、図の便宜上同じであるが、照射野の範囲を限定した、小さい照射野でのCT撮影における実際の面域の横の幅は、パノラマ撮影における面域の横の幅よりも広い。後述するように、パノラマ撮影における実際の画像データ読み出し範囲は例えば10mm×150mmであり、小さな照射野でのCT撮影における画像データ読み出し範囲は例えば60mm×60mmである。
後述の図14、図15、図16、図18A、図18Bに示す構造を採用して、照射野を2次元検出面13eの一部を占める範囲に限定し、2次元検出面13eに対して変位可能とした場合は、上記のように、より限定した範囲の面域R2a〜R2cのみからデータ読み出しを行うことで、より短いデータ取得時間でCT撮影をすることができる。図示の面域R2a〜R2cを用いる場合、図8に示す面域R1のさらに1/3の時間でデータ取得ができる。なお、面域R2a〜R2cは3段階の高さに分けて設定してあるが、面域R2aとR2cの2段階だけにしてもよく、さらに多数の段階に分けて設定してもよい。
次に、各撮影モードにおけるデータ処理につき詳述する。CT撮影のような広域センサを使用する撮影では、すべての撮像素子(たとえば150mm×150mm)から画像データを読み出し、画像を再構成する。CT撮影では、撮影中に回転手段7をモータ駆動信号20により駆動して、旋回アーム(支持手段)4を回転させることで、被写体の周りをX線源9とデジタルX線センサ14が旋回し移動する。X線源9はコーンビームX線を発生し、被写体を透過したX線を、2次元検出面13eを持つデジタルX線センサ14で検出する。画像再構成手段23は、収集したX線像データよりCT画像を再構成する。また、セファロ撮影では、被写体の頭部を固定して、X線源と被写体との位置関係を常に一定の条件で撮影する。CT撮影に用いるデジタルX線センサ14のカセットをセファロ撮影用の所定の位置(図示しない)に装着する。そして、デジタルX線センサ14の全2次元検出面13eでX線を検出する。後述するが、この撮影をカセットの位置を水平方向に移動するなどして、繰り返して行う。そして、画像再構成手段23は、デジタルX線センサ14の全撮像素子より取得した画像データをもとに、広領域でX線像を作成する。
デジタルX線センサ14の2次元検出面13eは、セファロ撮影に便宜なサイズに設定できる。図10の(a)〜(c)はその例である。
図10の(a)に示すデジタルX線センサ14は、被写体となる人間の頭部全体が1度に撮影できる程度の充分な面積を有する2次元検出面13eを備え、たとえば縦220mm、横250mm程度の面積に設定できる。さらに具体的には、頭部の正面は縦221mm、横202mmの範囲に、頭部の側面は縦221mm、横252mmの範囲の検出面があれば人間の頭部正面を全て収める領域SP1と、人間の頭部側面を全て収める領域SP2全体の撮影ができる。したがって、縦が221mm、横が252mmの2次元検出面13eを備えるデジタルX線センサ14を用いると、その全域または一部の領域を用いて、前述のCT撮影、照射野を限定したCT撮影、パノラマ撮影、セファロ撮影、広域の透視画像撮影の全てが可能である。
また、図10の(b)に示すデジタルX線センサ14の2次元検出面13eは、縦の高さが人間の頭部の縦の高さを充分範囲内に収めるが、横の幅が(a)の2次元検出面13eよりも狭い。この2次元検出面13eの全域を面域R3bとする。2次元検出面13eの中央の、縦に細長い面域R1’をデータ読み出し領域とし、面域R1’を停止することなく横に連続的に移動させながらX線撮影を行う。面域R1’が移動して、領域SP1、領域SP2全体のX線画像を形成することができる。なお、面域R1’のさらに一部をデータ読み出し領域として、パノラマ撮影をするようにしてもよい。
また、図10の(c)に示すデジタルX線センサ14は、(b)と同じ2次元検出面13eを備える。この例では、後述する図30で示すX線撮影装置Mを用いて面域R3bを図の左から右に順に複数回移動させ、1回の移動ごとに1回のX線照射をして領域SP1、領域SP2全体のX線画像を形成する。複数回の断続的な移動をせずに、(b)と同様に面域R3bを停止することなく連続的に移動させてもよい。また、(b)と同じく、面域R3bのさらに一部を用いてパノラマ撮影をするようにしてもよい。
なお、図10の(b)と(c)に示すデジタルX線センサ14は、縦の高さを広く、横の幅を狭く設定して横に移動しているが、横の幅を広く、縦の高さを狭く設定して、縦に移動してもよい。
また、正投影パノラマ撮影では、歯列に対してほぼ垂直方向からX線源9からの細隙ビームが投影されるように、撮影中にXYテーブル8が旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aを移動する。このため、CPU19は、モータ駆動信号20を制御して旋回アーム(支持手段)4を旋回させるとともに、XYテーブル8を制御して、パノラマ撮影の軌跡に沿ってX線源9とデジタルX線センサ14を移動する。回転軸4aは、回転の進行に伴って、その中心がパノラマ撮影の軌道にそって連続的に変位していく。パノラマ撮影のような狭域撮影では、X線の照射野を狭くするとともに、図8に図式的に示すように、画像データを読み出す撮像素子の範囲(読み出し領域)を制限する。画像再構成手段23は、撮影された画像のデータを読み出し、少しずつずらしながら重ねていく方法でパノラマ画像を再構成する。このように、パノラマ撮影においては、デジタルX線センサ14の一部の領域を使用し、不要な撮像素子からのデータ読み出しを行わない。したがって、読み出されるデータの容量は過剰に大きくなることがなく、また、画像1枚当たりの読み出しに要する時間を短縮でき、結果として、再構成画像の取得及び表示までに要する時間が短縮される。前述の説明及び図8においては、画像データを読み出す領域の比を、分かり易い例として、CT撮影:パノラマ撮影=3:1としたが、パノラマ撮影においてはたとえば10mm×150mmの狭いセンサ領域を画像データ読み出しの対象とする。このとき、画像データ読み出し領域が150mm×150mmのCT撮影と比べると、取得する画像データの枚数が同一であれば、1枚あたりの画像読み出し時間は1/15に短縮される。したがって、1倍から15倍の範囲内でパノラマ撮影におけるフレームレートを高めることで、再構成画像の取得及び表示までに要する時間あるいは画像データの容量が過剰にならない範囲内で、画像データの読み出し回数を増やし、より鮮明な画像を取得できる。
また、広域センサを使用する撮影の1例であるクロス断層撮影では、X線源9とデジタルX線センサ14を、被写体となる関心領域を挟んだ状態で、対向状態を保ったまま一定速度で移動させる。このため、XYテーブル8により、関心領域(断層面)を挟んだ位置に旋回アーム(支持手段)4の位置を合わせ、旋回アーム(支持手段)4を旋回して、X線源9とデジタルX線センサ14を歯列中の被写体に対して移動させる。所定の移動量ごとに被写体のX線像を撮影して、断層面に対して撮影角度が少しずつずれた画像データ(フレーム画像)を収集し、記憶装置に記憶しておく。そして、画像再構成手段23は、それらの画像データを演算処理して、ある所定断層面の画像を再構成する。このようなクロス断層撮影においては、パノラマ撮影と比べてデジタルX線センサ14のうち広い領域が使用されるため、クロス断層撮影とパノラマ撮影のいずれかを選択できるX線撮影装置Mにおいては、センサの使用領域を変化させることで、読み出される画像データの容量を適正化し、再構成画像の取得及び表示までに要する時間を短縮できる。
セファロ撮影においては、2通りの撮影方法が考えられる。すなわち、広域センサを使用する方法と、狭域センサを使用する方法である。セファロ撮影を行う際、デジタルX線センサ14とX線源9とを、規格された距離を保ち且つ被写体となる関心領域を挟むよう位置付け、X線源9よりX線を照射する。このとき、広域センサを使用する撮影方法においては、デジタルX線センサ14を固定し、センサの全領域で透過X線を検出する。その後、デジタルX線センサ14よりX線像データを一度に読み出し、画像の再構成及び表示を行う。一方、狭域センサを使用する撮影方法においては、デジタルX線センサ14の検出面のうち一部(たとえば10mm×150mm)を使用するため、デジタルX線センサ14を機械的に駆動することでセンサ使用領域に透過X線を検出させ、随時X線像データをビデオメモリへ送信する。このとき、デジタルX線センサ14
の上下あるいは左右方向の機械的な駆動に合わせて、X線源の向きあるいは位置をX線源駆動手段(図示しない)により駆動すれば、スリット制御部12aによって調節された必要最小範囲の照射領域を持つ細隙ビームを被写体に向けて照射することができるため、被写体の被曝線量を抑えることができる。
以上のように、広域センサを使用する撮影方法でセファロ撮影を行う場合は、デジタルX線センサ14の全領域を使用するため、画像データの読み出しには時間がかかるが、広域照射ビームを使用することで照射時間そのものを短縮できるうえ、デジタルX線センサ14を機械的に駆動するための駆動手段を別途設ける必要がなく、コストダウンと軽量化につながる。
また、デンタル撮影では、被写体となる歯牙を挟んでX線源9とデジタルX線センサ14とを対向配置して、被写体である歯牙1本ないし3本が一つの画像に収まるよう、旋回アーム(支持手段)4の旋回軸4aをXYテーブル8によって移動し、また、旋回アーム(支持手段)4を旋回させる。そして、X線をX線源9より照射し、被写体を透過したX線をデジタルX線センサ14により検出する。このとき、照射するX線の照射野は、一次スリット機構12によってデンタル撮影に必要な範囲(たとえば20mm×30mm)のみ確保される。また、デジタルX線センサ14の使用領域も、デンタル撮影に必要な範囲に制限され、CPU19はデンタル撮影に使用する撮像素子が検出した画像データのみを読み出す。こうして読み出された画像データをもとに、画像再構成手段23がX線像を再構成する。このように、デンタル撮影においても、患者の被曝線量が必要最低限度に抑えられるとともに、再構成画像の取得及び表示までに要する時間が短縮される。
上述した各撮影モードを比較して、以下説明する。たとえばCT撮影時では、デジタルX線センサ14の2次元検出面において、画像データの読み出し領域は全体である。図8に図式的に示す例では、A〜Fは撮像素子の列を表し、したがって、撮像素子のA〜Fの全列が読み出し対象であり、データの読み出しは、ABCDEFABCDEF…のように全列を対象として繰り返えされる。これに対して、パノラマ撮影時では一部の領域のみ(図8では斜線を付していないC列とD列のみ)が画像データの読み出し領域である。このため、パノラマ撮影時の読み出し列はCDCDCDCDCDCD…のように二列のみを対象として繰り返される。すなわち、パノラマ撮影時では、図8における斜線部ABEF列については画像データの読み出しを行わず、必要な列(斜線のないC列とD列)のみを対象に画像データを読み出す。これにより、一部の撮像素子を用いてフレームレート(単位時間当たりの読取画像の数)を上げることができる。また、同じ読み取りクロック信号発生手段28を用いると、CT撮影でA〜F列のデータを1回読み出すのにかかる時間と同じ時間で、パノラマ撮影でC列とD列を3回ずつ読み出すことができる。これにより、画像データを重ね合わせることができ、画質の向上につながる。
また、図11の図式的な例では、パノラマ撮影時の読み出し列はCDCDCDCDCDCD…の順である。ここで、上述のC列及びD列の画像データ(フレームデータ)が得られたときの被写体の撮影位置は時間とともに移動していく。そこで、デジタルX線センサの移動速度と読み出し速度を撮像素子の大きさの単位で同期することにより、同じ被写体位置に対応する複数の画像データを収集できる。たとえば、上述の読み出し列において、1回目のD列のデータと2回目のC列のデータが同じ被写体位置に対して得られたものであれば、それらを積算することにより、2倍の照射時間で画像データを得ることができる。収集したデータを、同じ被写体位置について積算することにより、なめらかなパノラマ画像を得ることができる(特公平2−029329号公報参照)。
また、必要に応じて、図12Aに示すように、デジタルX線センサ14の隣接する複数の撮像素子のX線像データを結合して一画素として扱う撮像素子結合手段(ビニング処理手段)を備える。図12の例では、パノラマ撮影では1×2の撮像素子のデータを結合し、CT撮影では2×2の撮像素子のデータを結合する。したがって、CT撮影の画素数(図12では9)を超えない範囲で、CT撮影より細かい画像データ(図12では6)が取得できる。さらにこのとき、CT撮影における画像読み出し時間及び画像再構成時間がビニング処理を行わない通常の画素使用形態に比べて短縮されるとともに、パノラマ撮影モードにおける画像読み出し時間及び画像再構成時間は、CT撮影モードにおける画像読み出し時間及び画像再構成時間に比べて短く保つことができる。
図12Bは、MOSセンサのうちの4画素分の回路を簡略化して記載している。この回路は、ラインLI1、LO1間、又はラインLI2、LO2間で格子状に隣接した4つの撮像素子13e’をそれぞれ構成するキャパシタQ1〜Q4と、それぞれのキャパシタQ1〜Q4が蓄積した撮影電荷を読出すためのスイッチを構成するMOSトランジスタM1〜M4と、読出された撮影電荷に応じた電圧信号を発生するセンスアンプA1〜A3と、ラインLO1、LO2を、センスアンプA1〜A3に選択的に接続するトランジスタで構成されるスイッチSW1、SW2とを備えている。トランジスタM1〜M4、スイッチSW1、SW2は、隣接する複数の撮影素子13e’の信号を結合し、一画素として扱う撮像素子結合手段を構成する。
この回路により、通常撮影を行う場合は、まず、スイッチSW1、SW2を制御して、ラインLO1、LO2がそれぞれ、センスアンプA1、A2に接続された状態としておく。そして、画像の撮影後には、まず、ラインK1を活性化させて、キャパシタQ1、Q2の電荷をそれぞれラインLO1、LO2に読出し、このときにセンスアンプA1、A2が生成した電圧信号を、図示しないA/D変換器等によりサンプリングしてデジタル信号に変換し、その後ラインLO1、LO2を一旦放電させてから、ラインK2を活性化させる。すると、今度は、キャパシタQ3、Q4の電荷に応じた電圧信号が、センスアンプA1、A2において発生するので、それらをサンプリングしてデジタル信号に変換する。このような動作により、MOSセンサ全撮像素子のキャパシタQ1〜Q4の撮影電荷が、それぞれデジタル信号に変換される。
2×1ビニング処理を行う場合は、スイッチSW1、SW2を制御して、ラインLO1、LO2がそれぞれ、センスアンプA1、A2に接続された状態としておく。そして、画像の撮影後には、ラインK1、K2を同時に活性化させて、キャパシタQ1、Q3の撮影電荷を共にラインLO1に読出して重畳ないし結合させて1画素分とし、同時に、キャパシタQ2、Q4の撮影電荷を共にラインLO2に読出して重畳ないし結合させて1画素分とする。すると、センスアンプA1は、重畳ないし結合させたあとのキャパシタQ1の電荷+キャパシタQ3の電荷に応じた1画素分の電圧信号を生成し、センスアンプA2は、重畳ないし結合させたあとのキャパシタQ2の電荷+キャパシタQ4の電荷に応じて1画素分の電圧信号を発生するので、それらの電圧信号をサンプリング、A/D変換すればよい。
1×2ビニング処理を行う場合は、スイッチSW1、SW2を制御して、ラインLO1、LO2が共に、センスアンプA3に接続された状態としておく。そして、そして、画像の撮影後には、まず、ラインK1を活性化させて、キャパシタQ1、Q2の撮影電荷を、このとき互いに短絡しているラインLO1、LO2に読出して重畳ないし結合させて1画素とする。これにより、センスアンプA3は、重畳ないし結合させたあとのキャパシタQ1の電荷+Q2の電荷に応じた1画素分の電圧信号を生成するので、その電圧信号をサンプリング、A/D変換する。その後、ラインLO1、LO2を一旦放電させてから、ラインK2を活性化させ、キャパシタQ3、Q4の撮影電荷を、ラインLO1、LO2に読出して重畳ないし結合させて1画素とする。これにより、センスアンプA3は、重畳ないし結合させたあとのキャパシタQ3の電荷+Q4の電荷に応じた1画素分の電圧信号を生成するので、その電圧信号をサンプリング、A/D変換する。
2×2ビニング処理を行う場合は、スイッチSW1、SW2を制御して、ラインLO1、LO2が共に、センスアンプA3に接続された状態としておく。そして、画像の撮影後には、ラインK1、K2を同時に活性化させて、キャパシタQ1、Q2、Q3、Q4の撮影電荷を共に、このとき互いに短絡しているラインLO1、LO2に読出して全て重畳ないし結合させて1画素とする。これにより、センスアンプA3は、重畳ないし結合させたあとのキャパシタQ1の電荷+キャパシタQ2の電荷+Q3の電荷+キャパシタQ4の電荷に応じた1画素分の電圧信号を生成するので、その電圧信号をサンプリング、A/D変換すればよい。
図13は、撮影モード選択および画像再構成を行うフローチャートの例である。ここで、広域撮影(たとえばCT撮影)と狭域撮影(たとえばパノラマ撮影)が、たとえば操作部17Aを用いて設定できる。操作者が操作パネル17で各種撮影条件を設定した後(S10)、撮影開始を指示すると(S12)、まず、センサ使用領域が全領域か否かを判断する(S14)。
全領域であれば(この例ではCT撮影の場合)、センサ使用領域を設定し(S16)、解像度を設定し(S18)、フレームレートを設定する(S20)。狭域撮影に使用される画像データの読み出し領域は、たとえば図8に示す面域R1であり、広域撮影に使用される画像データの読み出し領域、たとえば図8に示す面域R3よりも小さい。S10は、X線の照射野が異なる第1の撮影モードである広域撮影と第2の撮影モードである狭域撮影のモード選択を行うステップでもある。この場合、操作部17は、撮影モード選択手段を構成する。
第1の撮影モードと第2の撮影モードは、たとえば次の例が考えられる。
(1)第1の撮影モードが2次元検出面13eの全面を用いるCT撮影のモードで、第2の撮影モードがパノラマ撮影、セファロ撮影(図10(b)の場合など)、デンタル撮影のいずれかのモード。
(2)第1の撮影モードが2次元検出面13eの全面を用いるCT撮影のモードで、第2の撮影モードが2次元検出面13eの一部を用いるCT撮影のモード。
(3)第1の撮影モードが2次元検出面13eの一部を用いるCT撮影のモードで、第2の撮影モードがパノラマ撮影、セファロ撮影(図10(b)の場合など)、デンタル撮影のいずれかのモード。
(4)第1の撮影モードがセファロ撮影のモードで、第2の撮影モードがパノラマ撮影のモード。
しかし、これらの組合せにとどまらず、第2の撮影モードにおけるX線の照射野が第1の撮影モードにおけるX線の照射野よりも小さく、デジタルX線センサ14の画像データ読み出し領域が小さい場合全てに適用できる。
次に、撮影を行う。ここで、X線源9でコーンビームX線を照射して(S22)、デジタルX線センサ14で検出する(S24)。これを、たとえば被写体の周りをX線源9とデジタルX線センサ14とが1回転する間だけ行う。そして、収集した画像データ(X線投影データ)をデジタルX線センサ14の撮像素子より読み出して(S26)、画像再構成手段23がCT画像の再構成を行う(S28)。
また、センサ使用領域が全領域でなければ(この例ではパノラマ撮影の場合)(S14でNO)、センサ使用領域を設定し(S30)、解像度を設定し(S32)、フレームレートを設定する(S34)。次に、撮影を行う。ここで、X線源9でX線CBを照射して(S36)、デジタルX線センサ14で検出する(S38)。これを、たとえば被写体の周りをX線源9とデジタルX線センサ14とがパノラマ撮影のための軌道に沿って移動する間だけ行う。そして、収集した画像データ(X線投影データ)をデジタルX線センサ14の撮像素子より読み出して(S40)、画像再構成手段23がパノラマ画像の再構成を行う(S42)。
なお、以上では旋回軸が水平面に垂直な旋回アーム(支持手段)4を用いるX線撮影装置について説明したが、旋回アーム(支持手段)の代わりに、たとえば台上に被写体(患者)を寝かせ、X線源とデジタルX線センサの旋回軸を水平にしたC字状アームなどを用いてもよい。また、X線源とデジタルX線センサの支持旋回手段は、旋回アーム(支持手段)やC字状アームといったアーム形に限らず、円形の基台と、その基台の辺縁部より上方へ延びた2本1組の支柱の組合せにより構成するなど、様々な形態が考えられるのは、いうまでもない。
次に、以上に説明した本発明の基本構成を応用したX線撮影装置を説明する。図14と図15は、旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30における、X線源9と一次スリット機構12から構成されるX線発生ユニット90の基本構成を具体的に示す。図15において、(a)はX線源9内のX線発生ユニット90の断面図であり、(b)は一次スリット機構12の斜視図である。
図14に示すように、X線源9の照射方向の前方に、一次スリット機構12を構成するスリット板12cが配置される。図15の(a)で示すように、X線源9は、空冷式X線管(管電圧90kV、管電流10mA程度)からX線ビームBを照射する。一次スリット機構12は、照射野を変更する照射野変更手段として機能する。一次スリット機構12のスリット板12cは、図15の(b)に示すように、モータ12f1により左右にスライドできるようになっている。スリット板12cには、5つのスリット12d1〜12d5が形成されている。スリット12d1は、前述するデジタルX線センサ14の2次元検出面の面域R1に対応した、回転軸4aの軸方向と平行な方向に細長い形状を備える。スリット12d2、12d3、12d4は、それぞれ、デジタルX線センサ14の2次元検出面の面域R2a、R2b、R2cに対応し、回転軸の軸方向と平行な方向に照射野の高さを異ならせている。スリット12d5は、デジタルX線センサ14の2次元検出面の面域R3に対応し、スリット12d2〜12d4のいずれよりも大きな面積である。スリット板12cにはスリット12d1〜12d5が横方向に並んで形成されているため、スリット板12cをX線の光軸に対し横方向に変位することによって、広がりがスリット形状に規制されたX線ビームBの照射野が変更される。なお、スリット板12cの形状は特に限定されない。
前述したように、図8の面域R1と図9の面域R2a〜R2cの横の幅は、図の便宜上同じである。しかし、照射野の範囲を限定した、小さい照射野でのCT撮影における実際の面域の横の幅は、パノラマ撮影における面域の横の幅よりも広い。パノラマ撮影における実際の画像データ読み出し範囲の面域R1はたとえば10mm×150mmであり、小さな照射野でのCT撮影における画像データ読み出し範囲の面域R2a〜R2cはたとえばそれぞれ60mm×60mmである。
図14に示される状況では、XビームBは、スリット12d4で規制されており、面域R2cに対応したX線ビームがX線源9から、前方やや下向きに照射される。スリット12d2は、スリット12d4と同様に、面域R2aに対応したX線ビームの規制に用いられるが、スリット12d4よりも高い位置に設けられており、コーンビームX線CBを前方やや上向きに照射するのに用いられる。スリット12d3は、スリット12d4、12d2と同様、面域R2bに対応したX線ビームの規制に用いられるが、スリット12d4、12d2の中間の位置に設けられており、コーンビームX線CBを前方にまっすぐ照射するのに用いられる。一次スリット機構12は、これらスリット12d2〜12d4のいずれかを選択することにより、面域R2a〜R2cに対し、回転軸Aの軸方向と平行な方向に、X線ビームBの照射野の位置を変更する。
3段階の高さの面域R2a〜R2cを用いる代わりに、2段階だけの高さの2つの面域を用いてもよく、さらに多数の段階に分けて面域を設定してもよい。さらに、スリット板12cに設けるスリットの個数も面域の個数に合わせて変えればよく、特に限定があるわけではない。
また、スリット板12cには、さらに、セファロ撮影用のスリット12d6を設けてもよい。また、前述したように、デジタルX線センサ14の縦のサイズを、パノラマ撮影にもセファロ撮影にも使用できるように、充分大きく設定してもよい。この場合、面域R1がパノラマ撮影専用のものより縦のサイズが大きく設定される。すなわち、面域R1を用いてセファロ撮影ができ、また、この面域R1の一部を用いてパノラマ撮影ができる。スリット12d6は、この場合の面域R1に対応した、回転軸4aの軸方向と平行な方向に伸長する形状を備える。スリット12d1、12d6を通過したX線ビームBは、X線細隙ビームとなり、スリット12d2〜12d5を通過したX線ビームBは、コーンビームX線CBとなる。
図15の(a)は、第1取付部30の具体的構造を示す。第1取付部30内部で、X線源9は旋回アーム(支持手段)4に固定されている。X線源9内部の空冷式X線管12gからX線ビームBが照射され、このX線ビームBは、X線源9の前方に設けられたスリット板12cに形成されたスリット12d1〜12d6に規制されて、さらに前方に照射される。
次に、一次スリット機構12の構成を説明する。固定ブロック12f2は、X線源9に固定された、X線源9からのX線ビームの通過を許容する貫通孔を内部に有する。モータ12f1は、固定ブロック12f2に固定されている。駆動軸12f3は、モータ12f1により回転駆動されるネジ軸である。被駆動部材12f4は、駆動軸12f3により固定ブロックに対し、X線ビームBに交差する方向に変位する。コロ固定用板12f6は、固定ブロック前面の、X線源9からのX線ビームBの通過を妨げない位置に固定される。スリット板12cは、コロ固定用板12f6に設けられた4個のコロ12f5に案内され、被駆動部材12f4に固定されて、被駆動部材12f4とともにX線ビームBに交差する方向に変位する。被駆動部材12f4の一部には内側にねじ切りがしてあり、当該ねじ切りした箇所に駆動軸12f3が螺合している。駆動軸12f3により被駆動部材12f4を駆動すれば、被駆動部材12f4が駆動軸12f3の軸方向に変位し、スリット板12cがX線ビームBを横切る方向に変位する。スリット板12cの変位により、6つのスリット12d1〜12d6のいずれかが選択できる。
X線ビームBの照射野は、一次スリット機構12で選択されたスリット12d1〜12d6に応じたものになる。特にスリット12d2〜12d4のいずれかを選択するときは、X線ビームBの照射野は、同じ大きさに規制され、その同じ大きさに照射野を規制されたコーンビームX線CBを、デジタルX線センサ14に対し、回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位させる作用をする。
図16は、図15に示す一次スリット機構12のスリット板12cを用いてコーンビームX線CBの照射方向を、回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位させる様子を示す。(a)では、スリット12d4を通過したX線ビームBがコーンビームX線CBになり、2次元検出面13eの中央やや下方の照射野12d4’に照射されている。(b)では、スリット12d2を通過したX線ビームBがコーンビームX線CBになり、2次元検出面13eの中央やや上方の照射野12d2’に照射されている。照射野12d2’が図9の面域R2aと一致し、照射野12d4’が図9の面域R2cと一致するように設定してもよい。
上述の図14〜図16に示したX線発生ユニット90では、回転軸4aの軸方向と平行な方向に高さを異ならせた複数のスリットをX線源9に対して変位させて照射野の位置を変更しているが、別の方式を用いてもよい。図17A〜図17C、図18A、図18Bは、それぞれ別の方式を原理的に示す。これらは、図15の(a)の変形例なので、共通する点については説明を省略する。また、図17A〜図17Cにおいて、X線源9の回り止め部材や、移動案内部材は周知の機構を用いて容易に実現できるので、図示を省略する。
図17Aは、X線源9自体が回動して照射野を変更するX線発生ユニット90の1実施形態を示す。図15の(a)と異なり、旋回アーム(支持手段)4とX線源9の間は分離され、回動部材12f22、12f21が介在している。ここに、X線源9は、その頂部に回動部材12f22を有している。旋回アーム(支持手段)4の底部には、回動部材12f22に対応する位置に、別の回動部材12f21が設けられる。回動部材12f22、12f21は共通の回動軸12f24を中心に互いに回動可能に接合される。回動軸12f24の軸方向は、回転軸4aの軸方向と平行な方向に対しても、X線源9からのX線ビームBがデジタルX線センサ14に向かう方向に対しても直交する方向に設定される。したがって、回動部材12f22は、X線源9がデジタルX線センサ14に向けて照射するX線ビームを、回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位させるように回動可能である。X線源9の頂部には、扇型部材12f23が、扇型の要の部分がX線源9の頂部に固定される状態で設けられ、旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30にはモータ12f20が設けられている。モータ12f20の駆動軸は、扇型部材12f23の円弧状の縁に当接しており、扇型部材12f23を回動させる。扇型部材12f23の回動軸の軸方向は、回動軸12f24と同方向に設定されている。従って、モータ12f20を駆動すれば、X線源9が回動され、X線源9がデジタルX線センサ14に向けて照射するX線ビームが回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位する。
図17Bは、X線源9自体をスリット板12cに対して昇降させて照射野を変更するX線発生ユニット90の1実施形態を示す。図15の(a)のX線発生ユニット90と異なり、固定ブロック12f2は旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30で固定されている。ここに、X線源9は、旋回アーム(支持手段)4に直接固定されておらず、被駆動部材12f32によって旋回アーム(支持手段)4に対して昇降できる。固定ブロック12f2内部の、X線源9からのX線ビームの通過を許容する貫通孔は、X線源9先端の一定範囲での昇降を許容する寸法に設定されている。旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30側の底部には、モータ12f30がネジ軸である軸12f31を下方に向けて固定されている。X線源9の背面には、軸12f31を挿通し、軸12f31によって昇降駆動される内部にねじ切りした被駆動部材12f32が設けられる。従って、軸12f31を駆動すれば、X線源9が固定ブロック12f2およびスリット12d3に対して上下に昇降され、照射野が上下に変更される。すなわち、モータ12f30の駆動により、X線源9がデジタルX線センサ14に向けて照射するX線ビームが、回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位する。
図17Cは、スリット板12cをX線源9に対して昇降させて照射野を変更するX線発生ユニット90の1実施形態を示す。ここに、X線源9は、旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30で固定され、固定ブロック12f2はX線源9に固定されている。旋回アーム(支持手段)4の第1取付部30の側底部には、モータ12f40がネジ軸である軸12f41を下方に向けて固定されている。図15の(a)と異なり、コロ固定用板12f6は、固定ブロック12f2からは分離され、昇降する部材である。コロ固定用板12f6の背面には、軸12f41を挿通し、軸12f31によって昇降駆動される内部にねじ切りした被駆動部材12f42が設けられる。従って、軸12f41を駆動すれば、コロ固定用板12f6と共に、コロ固定用板12f6に固定されたコロ12f5および上下のコロ12f5に挟持されたスリット板12cが上下に昇降されて、照射野が上下に変更される。すなわち、モータ12f40の駆動により、X線源9がデジタルX線センサ14に向けて照射するX線ビームBが回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位する。
図17A〜図17Cでは、いずれも、面域R2a〜R2cに対応したスリットはスリット12d3のみでよく、他のスリット12d2、12d4は省略できる。
図18Aは一次スリット機構12の構造を原理的に説明する側面図であり、図18BはX線源9に固定される固定ブロックと固定ブロックに設けられる機構の斜視図である。以下の説明では、「前面」とは、X線源9からX線ビームの照射を受ける方向から見た前面である。X線源9は旋回アーム(支持手段)4に固定され、X線源9からのX線ビームBの通過を許容する貫通孔を内部に有する固定ブロック12f2はX線源9に固定される。固定ブロック12f2の前面の、X線源からのX線ビームBの通過を妨げない位置には、上下のコロ固定用板12f50が固定される。そのうち、下側のコロ固定用板12f50の底部にはモータ12f52が回動するネジ軸である軸12f53を下方に向けて固定される。スリット板12c1は、2枚のコロ固定用板12f50に設けられた4個のコロ12f56に案内されて、回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位可能である。スリット板12c1には、X線ビームBが面域R2a〜R2cに対応したコーンビームX線CBになるよう規制するスリット12d20と、大きく開口した開口部12d7が形成されている。また、スリット板12c1には、内部にねじ切りされた被駆動部材12f55が固定されていて、軸12f53と螺合し、軸12f53の回動により、軸12f53の軸方向に駆動される。従って、軸12f53を駆動すれば、スリット板12c1が図の上下、すなわち回転軸4aの軸方向と平行な方向に変位する。
2枚のコロ固定用板12f50の前面には、2枚のコロ固定用板12f58が、4本のピン12f57により、変位するスリット板12c1の移動を妨げないように挟む形で固定される。コロ固定用板12f58の前面には4個のコロ12f5が設けられている。上側のコロ固定用板12f58の上部には、モータ12f1が回動するネジ軸である軸12f3を側方に向けて固定される。
図18Bに示すように、スリット板12c2には、面域R1に対応した回転軸4aの軸方向と平行な方向に伸長する形状のスリット12d1が形成されている。スリット12d1はパノラマ撮影用またはリニアスキャン撮影用のスリットである。また、スリット板12c2には、前述の目的で大きく開口した開口部12d8が形成されている。スリット板12c2の前面には、内部にねじ切りされた被駆動部材12f4が設けられていて、被駆動部材12f4は、軸12f3と螺合し、軸12f3の回動により、軸12f3の軸方向に駆動される。従って、軸12f3を駆動すれば、スリット板12c2がX線ビームBを横切る方向に変位する。このとき、コロ12f5は、スリット板12c2の変位を案内する。
スリット板12c2に、図示するように、さらにセファロスタット用のスリット12d6を設けてもよいことは、図14〜図16に示すスリット板12cの場合と同様である。
スリット12d20はCT撮影用のスリットである。CT撮影の場合、スリット12d20がX線ビームBを規制する位置にくるよう、スリット板12c1をモータ12f52により変位させる。その変位量の調整により、スリット12d20の回転軸4aの軸方向と平行な方向への変位調節が可能である。そのためにX線ビームBはコーンビームX線CBになるよう規制され、デジタルX線センサ14に対し、照射野を回転軸4aの軸方向と平行な方向に変更できる。この場合、開口部12d8がスリット12d20の前方に来るよう、スリット板12c2がモータ12f1により変位される。なお、開口部12d8はスリット12d20を通過したX線ビームBが通過を妨げられない大きさに設定されている。開口部12d8の大きさは、前述のデジタルX線センサ14の2次元検出面の面域R3に適合した大きさに設定できる。この場合、開口部12d8は、図14〜図16に示すスリット12d5と同じく、面域R3用のスリットとしても作用する。
パノラマ撮影またはリニアスキャン撮影の場合には、スリット12d1がX線ビームBを規制する位置にくるよう、スリット板12c2がモータ12f1により変位される。このとき、スリット12d1を通過するX線ビームBが通過を妨げられないように、開口部12d7がスリットの背後にくるよう、スリット板12c1がモータ12f52により変位される。
なお、開口部12d7はスリット12d1や開口部12d8を通過するX線ビームBが通過を妨げられない大きさに設定されている。セファロ撮影の場合は、上記のスリット12d1がスリット12d6に代わるのみである。
図19の(a)は、上述した第2取付部31におけるX線撮像ユニット10の基本構成を示す。X線撮像ユニット10は、基部130a、基部130a内をX線撮像ユニット10の旋回方向とほぼ平行な方向に変位するセンサホルダとして機能する可動部130b、可動部130bに装着されるデジタルX線センサ14を成すカセット15から構成され、カセット15は2次元検出面13eを備えている。
]2次元検出面13eには、図8で述べたように、広い照射野のCT撮影用または後述する2方向スカウト用の面域R3、パノラマ撮影用の面域R1、照射野の範囲を限定したCT撮影用の面域R2a〜面域R2cが設定されている。面域R2bは図示していないが、図8を参照されたい。前述のように、読み出すべき画素は、パターンジェネレータ143で選択制御する。X線ビームBの照射野は、一次スリット機構12の複数種のスリットにより切換えられるので、2次元検出面13eの全域を常に有効領域としてもよい。
可動部130bは被案内部13h2を備える。基部130aには、この被案内部13h2を案内する案内部13h1が設けられ、可動部130bは、たとえばモータとローラからなるカセット移動手段13cにより変位駆動される。この可動部130bにはカセット15を装着するための受入部13jが設けられ、そこには図示のカセット15が装着される。可動部130bにはカセット15が装着された場合のカセット15の前方の位置に露光野規制手段13dが設けられる。露光野規制手段13dは平板な板状部材からなり、2次元検出面13eの寸法にほぼ適合する寸法の二次スリット13lが開口し、2次元検出面13eへのX線ビームの照射を許容する一方、それ以外の不要なX線ビームを遮断している。
図19の(b)に示すように、デジタルX線センサ14において、面域R3の横幅と、面域R2a〜R2cの横幅を同じ幅に設定してもよい。面域R2bは図示していないが、図9を参照されたい。図19の(a)、(b)において、可動部130bは、図2のカセットホルダ10aの一例である。
図20は、歯列Oのパノラマ撮影時の状態を説明する模式的な図である。この図では、回転軸4aの延長線は、歯列Oの中央部分を通過している。X線ビームBは、スリット板12cのスリット12d1によって規制され、細隙ビームNBとなり、歯列の細長い透過像がデジタルX線センサ14の2次元検出面13eに設定される面域R1に投影されている。なお、図20は模式的に描かれており、歯列弓が実際より大きく描いてあるなどの、理解のための強調、簡略化などを行っている。
パノラマ撮影時の軌道については、本出願人の出願にかかる特公平2−18092号公報に具体的な記載がある。この特公平2−18092号公報においては、X線ビームの回転中心の移動軌跡が歯列弓の前歯部に向いて突出する頂点を境として左右対象な略三角形状の包絡線軌跡を描くように構成されたパノラマX線撮影装置が開示されており、本実施形態でも、このようなパノラマX線撮影時の軌道を採用できる。
図21は、パノラマ撮影において、X線源9からデジタルX線センサ14の2次元検出面13eに設定される面域R1に向けて照射される細隙ビームNBの軌跡が包絡線ENを描いてパノラマX線撮影が行われる様子を示している。図21ではX線源9、デジタルX線センサ14が歯列弓Oの周囲を旋回する様子を回転軸4aの軸方向から見下ろした、模式的な図である。図21では、矢印で示すように、X線源9とデジタルX線センサ14が時計回りの方向に旋回している。
次に、パノラマ撮影により関心領域の位置情報が得られていることを利用してCT撮影を行うことを説明する。すなわち、パノラマ撮影により表示されたパノラマ画像において関心領域Rが指定されると、指定された関心領域Rの位置を計算し、読み出し領域を変更して、自動的に旋回アーム(支持手段)を移動させて第2のX線撮影として関心領域RのCT撮影を行う。第1のX線撮影(ここではパノラマ撮影)を行って第1のX線画像を取得し、表示された第1のX線画像を関心領域指定用に使用し、関心領域の第2のX線撮影(ここではCT撮影)を行い、第2のX線画像の取得や表示を行う場合、第1のX線撮影をスカウトと呼び、表示された第1のX線画像をスカウトビューと呼ぶこととする。また、第1のX線撮影を行うモードをスカウトモードと呼び、パノラマ撮影によりスカウトビューを取得する場合をパノラマスカウトと呼ぶこととする。まず第1のX線撮影としてパノラマ撮影を行う。パノラマ撮影が完了すると、取得した画像データを処理して再構成し、後述するように、図22に示すようなパノラマ画像をスカウトビューとして表示装置26の画面26’に表示する。操作者は、操作部17Aの図示しないマウスのマウス操作と連動するカーソルによってパノラマ画像上に関心領域Rを指定し、第2のX線画像の撮影としてCT撮影の種別を選択する。
図22は、関心領域Rの指定をするためのパノラマ画像表示の例である。関心領域Rの指定は、操作部17Aの操作に応じて表示装置26の画面26’上を移動するカーソルを用いて行えばよい。そのカーソルとしては、矢印形カーソル、十字形カーソル、関心領域枠を表示する矩形カーソルのいずれを用いてもよく、またそれらを組み合わせたカーソルを用いてもよい。図示のカーソルca、cbは十字形カーソルの例である。この場合、たとえば、カーソルca、cbそれぞれをマウス等で操作して、プレスして保持し、画面上で移動させて関心領域Rの指定をするようにする。カーソルca、cbの交差する箇所が、関心領域R内にある目標位置mであり、カーソルca、cbによって関心領域R内にある目標位置mの三次元位置が人為的に決定される。カーソルca、cbは、クリックすることにより、画像Sc1、Sc2において確定されるようにしてもよい。また、カーソルca、cbの交点を保持して移動させることによって、これらの二つのカーソルを同時に移動できるようにしてもよい。
図示のカーソルR’は矩形カーソルの例である。カーソルR’の示す四角形の4つの頂点を結ぶ2つの対角線を想定すれば、その2つの対角線の交差する位置またはその付近が関心領域Rの中心を指定するものとして関心領域Rを指定してもよいし、カーソルR’の大きさと形が関心領域Rと一致するように表示させてもよい。なお、カーソルca、cbとカーソルR’を同時に表示してもよい。
このようなカーソルにより、関心領域R、より具体的には目標位置mの三次元位置がパノラマ画像上で直交する2座標軸に対して明示的に指定できる。また、パノラマ画像の厚み方向に関しては、パノラマ撮影時のX線ビームの軌跡から位置を自動的に計算してもよい。
以上のようにして、目標位置mの三次元位置の指定が完了すると、旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aが目標位置mとなるようにXYテーブル8を含む平面移動機構、昇降フレーム11、図示しない被写体保持手段の少なくとも1つの位置が調節される。こうして回転軸4aの延長線上に目標位置mが来るように旋回アーム(支持手段)4および/または被写体保持手段の位置調節が行われる。次に、回転軸4aを中心にX線源9とデジタルX線センサ14とを旋回させてCT撮影を行い、関心領域RのCT画像を取得する。
図23は、関心領域RのCT撮影時の状態を模式的に説明する。この図は、限定された照射野でCT撮影を行う状態を示し、回転軸4aの延長線が関心領域Rの円柱体の中心を通過している。また、X線ビームBは、スリット板12cのスリット12d2によって規制され、関心領域R全体を含んだ透過像がデジタルX線センサ14の2次元検出面13eに設定される面域R2aに投影されている。なお、X線源9とデジタルX線センサ14は、回転軸4aを光学系の回転中心とした回転軌道に沿って同期的に移動する。
図24は、関心領域Rの透過画像撮影の終了後、表示装置26に表示されるCT画像の例である。ここで、X、Y、Z方向は、互いに直交する方向である。Z方向は、回転軸4aと一致するように設定してもよいが、それに限らず、任意の角度を設定できる。また、X面、Y面、Z面は、それぞれ、X方向、Y方向、Z方向に直交する平面であり、それらの面は、関心領域Rの断面であり、その各断面における断層面画像が表示されている。関心領域Rは、この直交する断面に対して任意に回転、移動でき、それに対応した断層面画像が、CT画像撮影で撮影された透過画像から再構成できる。
図25は、図24の断層面画像の表示をさらに具体的に示す。この図の関心領域Rは、図24の関心領域Rとは別の歯列の部分である。また、この図において、IX、IY、IZは、それぞれ、表示装置26の画面26’に表示された関心領域Rの、前述のX面における断層面画像、Y面における断層面画像、Z面における断層面画像である。また、CX、CY、CZは、それぞれ、X断層面画像IX、Y断層面画像IY、Z断層面画像IZが切り出されるX面、Y面、Z面の他の面への投影線であるXカーソル、Yカーソル、Zカーソルである。XカーソルCXは、Y断層面画像IYとZ断層面画像IZに、X断層面画像IXが切り出されるX面の投影線として表示される。YカーソルCYは、X断層面画像IXとZ断層面画像IZに、Y断層面画像IYが切り出されるY面の投影線として表示される。ZカーソルCZは、X断層面画像IXとY断層面画像IYに、Z断層面画像IZが切り出されるZ面の投影線として表示される。すなわち、Y断層面画像IYとZ断層面画像IZに表示されたXカーソルCXはX面の位置、X断層面画像IXとZ断層面画像IZに表示されたYカーソルCYはY面の位置、X断層面画像IXとY断層面画像IYに表示されたZカーソルCZはZ面の位置を示している。
点m’は、関心領域Rにおける任意の点であり、図には、この点m’に注目して、この点m’を含む各断層面画像が表示されている。点m’は、X断層面画像IX、Y断層面画像IY、Z断層面画像IZが表示された初めの段階ではパノラマスカウトにおいて指定した目標箇所mの対応箇所と一致させてもよい。すなわち、目標箇所mを指定してスカウトし、CT撮影して得た画像を表示する際、初めに目標箇所mにおけるX断層面画像IX、Y断層面画像IY、Z断層面画像IZが表示され、その目標箇所mは点m’で示される。その後はカーソル移動に伴って点m’も目標箇所m対応の位置から異なる位置に移動していく。
これらの図では、任意の1点m’を含むZ断層面画像IZ、Y断層面画像IY、X断層面画像IXが、通常の平面図、正面図、側面図のように配列表示されており、任意の点m’を平面、正面、側面から見た断層面画像が対比されて表示される。このため、3つのX断層面画像、Y断層面画像、Z断層面画像の相対的な関係が、直感的に解り易い。
以上のように、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eには、旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aの軸方向と平行な方向に伸長する面域R1が設定され、また、CT撮影に用いられる面域R2a〜R2cが設定される。面域R1と面域R2a〜R2cのそれぞれに対応してX線ビームBの形状を変更する。2次元検出面13eに対し、X線発生ユニット90には、少なくとも回転軸4aの軸方向と平行な方向に照射野を変更する照射野変更手段として作用する一次スリット機構12が備えられる。
そして、面域R1で撮影した第1のX線画像を表示装置26で表示し、表示された第1のX線画像であるパノラマ画像の上で関心領域Rを操作部17Aの操作手段で指定し、次に、指定された関心領域AのCT画像である第2のX線画像を取得するために、一次スリット機構12を制御する。
以上にパノラマ画像をスカウトビューに用いる実施形態を説明したが、複数方向から取得した透視画像をスカウトビューに用いてもよい。
次に、2方向スカウトについて説明する。ここでは、複数方向から透視画像を撮影してスカウトビューを取得することを2方向スカウトという。2方向から透視画像を取得することが、X線被爆量を低減するためには好ましいが、複数方向からの撮影であれば2を超える方向から透視画像を取得してよい。本明細書においては、2を超える方向から透視画像を取得する場合も含め、2方向スカウトと呼ぶことにする。
以下に説明するCT撮影では、2方向スカウトにより、複数方向からの透視画像撮影により関心領域の位置情報が得られていることを利用する。まず、第1のX線撮影として複数方向から透視画像を撮影し、複数方向から取得した透視画像をスカウトビューとして表示する。次に、表示された透視画像において関心領域Rを指定し、指定された関心領域Rの位置を計算して、第2のX線撮影として、その関心領域RのCT撮影を行う。ここで、読み出し領域が変更される。こうして、複数方向からの透視画像撮影をして、得られた透視画像の上で関心領域が指定されれば、自動的に旋回アーム(支持手段)を移動させて、関心領域のCT撮影をする。
2方向スカウトについて具体的に説明すると、図26に示すように、旋回アーム(支持手段)4の位置、椅子等の被写体保持手段の位置などを制御して、まず大ざっぱに被写体とX線源9とデジタルX線センサ14の配置をする。具体的には、被写体となる人体の頭部PをX線源9とデジタルX線センサ14の2次元検出面13eとの間に位置させる。そして、これら三者すなわちX線源9、被写体の頭部Pおよび2次元検出面13eが、ある位置関係となる状態、たとえば、X線ビームが頭部Pの正面から背面に抜ける図示のDR1の方向に進む第1の位置関係に設定し、その状態で撮影して1枚目の透視画像(以下、スカウト画像と言う)Sc1を得る。次に、旋回アーム(支持手段)4を適宜の角度(たとえば90度)だけ旋回移動させて、X線ビームが頭部の左側面から右側面に抜ける図示のDR2の方向に進む第2の位置関係に設定し、その状態で撮影して2枚目のスカウト画像Sc2を得る。これらスカウト画像Sc1,Sc2はビデオメモリ24に随時記憶されている。これら2回の撮影は、操作部17Aの操作手段で操作することにより行われる。
この2方向スカウトにおいては、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eに面域R3を設定し、広範囲に読み出しを行う。そして、面域R3に対応して、一次スリット機構においてはスリット12d5を選択する。
撮影されたスカウト画像Sc1,Sc2は、図27に示すように、表示装置26の画面において左右に並べて表示される。スカウト画像Sc1,Sc2は理解しやすいように、歯列、顎関節のみ描いてある。そこで、たとえば、左側に表示された第1スカウト画像Sc1において、図示しない矢印などのポインタをマウスなどで操作してカーソルCX’を関心領域Rの左右のほぼ中央に移動させ、左右方向の位置である縦位置tを指定する。カーソルCZ1を関心領域Rの上下のほぼ中央に移動させ、上下方向の位置である横位置hを指定する。このとき、第2スカウト画像Sc2上の縦位置t’を示すカーソルCY’は、初期位置として中央に、横位置h’を示すカーソルCZ2は、計算により求められた第1スカウト画像Sc1上の横位置hに対応する位置に表示される。次に、第2スカウト画像Sc2にポインタを移動し、このポインタを操作してカーソルCY’を関心領域Rの左右のほぼ中央に移動させ、左右方向の位置である縦位置t’を指定する。第1スカウト画像Sc1における横位置hを示すカーソルCZ1と、第2スカウト画像Sc2における横位置h’を示すカーソルCZ2は両画像に共通の要素であり、同時表示される。カーソルCZ1とカーソルCZ2とは、連動させてもよい。すなわち、カーソルCZ1とカーソルCZ2のいずれかを移動させると、その対応する横位置に来るよう、他方も自動的に移動させる。また、カーソルCX’、CY’、CZ1(CZ2)は、クリックすることにより画像Sc1,Sc2において確定してもよい。各カーソルCX’、CY’、CZ1(CZ2)同士の交点を保持して移動させることによって、これらの二つのカーソルを同時に移動できるようにしてもよい。また、パノラマスカウトの矩形のカーソルR’と同様の、矩形カーソルを表示してもよい。以上のカーソルでの指定によって関心領域R内にある目標位置mの三次元位置が操作者により決定される。
このようにして、目標位置mの三次元位置の指定が完了すると、旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aが、CPU19で演算された目標位置mとなるように、XYテーブル8を含む平面移動機構、昇降フレーム11、および、図示しない被写体保持手段の少なくとも1つの位置が調節される。こうして回転軸4aの延長線上に目標位置mが来るように旋回アーム(支持手段)4および/または被写体保持手段の位置調節が行われた上で、回転軸4aを中心にX線源9とデジタルX線センサ14とを旋回させてCT撮影を行い、関心領域RのCT画像を取得する。
図28は、取得されたCT画像の表示例を示す。CT画像の表示については図25で述べたのと同じであるので、詳述は略す。
このように、X線源9と、被写体と、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eの3者の位置関係が互いに異なる複数の位置条件において、被写体を撮影する2方向スカウトを行う。次に、この2方向スカウトによって得られる複数の透視画像上において定められる目標箇所mの二次元位置データを演算処理することにより、目標箇所mの三次元位置を演算する。そして、この三次元位置にX線源9と、被写体と、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eの回転中心がくるように、またはこの3次元位置が旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aの延長線上に来るように制御をして、関心領域RのCT撮影をして、CT画像を取得している。なお、2方向スカウトの構成は、たとえば本出願人の出願に係る特開2004−329293号公報記載の構成を適宜応用しうる。
図29は、CPU19による撮影制御手順を示すフローチャートである。まず、被写体を基準位置に(被写体保持手段に)固定する配置ステップを実行する(ステップS100)。
次に、第1のX線撮影のためのモード種別としてパノラマスカウトを行うか、2方向スカウトを行うかの操作者によるモード選択を操作部17Aから受け取ると(ステップS102)、それに応じてフローは分岐する。
パノラマスカウトモードが操作者により選択された場合、パノラマスカウトモードを設定し(S104)、X線ビームの軌跡としてパノラマ撮影用の軌跡を選択する(ステップS106)。さらに、図14、図15、図16に示す実施形態であれば、パノラマ撮影用にスリット12d1を選択して位置付けし、図18Aと図18Bに示す実施形態であればスリット12d1を選択して横位置を調整して位置付けし、開口部12d7がスリット12d1の後方に来るように縦位置を調整して位置付けするとともに、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eに面域R1を設定する(ステップS108)。そして、選択したパノラマ撮影用の軌跡に従い、旋回アーム(支持手段)4の移動を制御し、パノラマ撮影を行う(ステップS110)。次に、パノラマ撮影よりパノラマ画像を再構成し、表示装置26に表示する(ステップS112、S114)。次に、操作者が、表示されたパノラマ画像上で、マウス操作でカーソルを移動させ、関心領域R、より具体的には、関心領域R内の目標領域mを指定すると、その指定を入力する(ステップS116)。
一方、2方向スカウトモードが操作者により選択された場合、2方向スカウトモードを設定し(S120)、X線ビームの軌跡として2方向スカウト撮影用の軌跡を選択する(ステップS122)。そして、2方向スカウト撮影用にスリット12d5を選択し、図14、図15、図16に示す実施形態であれば、2方向スカウト撮影用にスリット12d5を選択して位置付けする。また、図18Aと図18Bに示す実施形態であれば開口部12d8を選択してその横位置を調整して位置付けする。さらに、開口部12d7が開口部12d8の後方に来るように縦位置を調整して位置付けするとともに、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eに面域R3を設定する(ステップS124)。次に、選択した2方向スカウト撮影用の軌跡に従い、旋回アーム(支持手段)4の移動を制御し、2方向スカウト撮影を行う(ステップS126)。そして、2方向スカウト撮影より複数の透視画像を作成し、表示装置26に表示する(ステップS128、S130)。次に、操作者が,表示された複数の透視画像上で、マウス操作でカーソルを移動させ、関心領域R、より具体的には、関心領域R内の目標領域mを指定すると、その指定を入力する(ステップS132)。
次に、第1のX線撮影のためのモードとしてCT撮影モードが設定され(S134)、指定された関心領域R、より具体的には、関心領域R内の目標領域mの座標計算が行われる(ステップS136)。そして、旋回アーム(支持手段)の回転軸4aの延長線が計算された座標上に来るよう、旋回アーム(支持手段)および/または被写体保持手段を回転軸4aと交差する平面上で位置付けする(ステップS138)。
CT撮影では、小さく限定された照射野のX線コーンビームX線CBでX線照射し、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eの一部の領域である面域R2a〜R2cのいずれかを読み出すCT撮影と、大きな照射野のX線ビームでX線照射し、2次元検出面13eの全域である面域R3を読み出すCT撮影とが選択できる。操作者が操作部17Aより選択を行うと、その選択を入力し(S140)、その選択に応じてフローが分岐する。
面域R2a〜R2cのいずれかを読み出す撮影が選択された場合、図14〜図16の実施形態であれば関心領域Rの高さよりスリット12d2〜12d4のいずれかを選択して位置付けする。また、図18Aと図18Bに示す実施形態であればスリット12d20を選択して縦位置を調整して位置付けし、開口部12d8がスリット12d20の前方に来るように横位置を調整して位置付けする(ステップS142)。
一方、面域R3を読み出す撮影が選択された場合、図14〜図16に示す実施形態であればスリット12d5を選択して位置付けする。また、図18Aと図18Bに示す実施形態であれば開口部12d8を選択してその横位置を調整して位置付けし、開口部12d7が開口部12d8の後方に来るように縦位置を調整して位置付けする(ステップS144)。
次に、以上の設定に基づいて関心領域のCT撮影を行い(S146)、そのデータを基にCT画像を再構成する(S148)。
図30はパノラマ撮影の他、セファロ撮影が可能なX線撮影装置を示す。このX線撮影装置は、図1のX線撮影装置Mと基本構成は同じであるが、さらに、セファロ用アーム200、セファロ用頭部固定装置201およびカセットホルダ202を設ける点が異なる。セファロ用アーム200は、昇降フレーム11の背後で支持され、図の左側側方に長い。セファロスタット用のカセットホルダ202は、セファロアーム200のX線撮影装置と反対側端部に設けられる。セファロ用頭部固定装置201は、カセットホルダ202とX線撮影装置との間でセファロ用アーム200に設けられる。カセットホルダ202は、図示しない駆動機構により、セファロ用頭部固定装置201に対し、図30の正面手前より奥の方向に、またその反対の方向に変位可能である。
ここで、図10の(a)〜(c)に示すデジタルX線センサ14は、カセットホルダ202にもカセットホルダ10aにも着脱交換可能に装着できる。また、セファロ撮影を行う場合は、カセットホルダ202に図10の(a)〜(c)に示すデジタルX線センサ14のいずれかを装着する。また、パノラマ撮影やCT撮影を行う場合は、カセットホルダ10aに図10の(a)〜(c)に示すデジタルX線センサ14のいずれかを装着する。
図10の(a)に示すデジタルX線センサ14については、カセットホルダ202を駆動する必要はないので、セファロ用のカセットホルダに固定的に装着するのみでよい。また、カセットホルダ202の図示しない駆動機構も省略可能である。
なお、デジタルX線センサを用いてセファロ撮影を行う装置には、たとえば本出願人の出願に係る特開2002−17718号公報記載のX線撮影装置や、特開2003−245277号公報記載のX線撮影装置の構成を適宜応用しうる。特開2002−17718号公報記載のX線撮影装置では、デジタルX線センサの2次元検出面13eの長さがセファロ撮影用の長さとなっていて、その一部の面域を用いてパノラマ撮影をするようになっている。この構成において、パノラマ撮影の際はパノラマに用いる面域のみデータを読み出し、セファロ撮影の際は全ての面域のデータを読み出してもよい。
フレームレートは、1つの撮影モードの中で、撮影中に変更できるようにしてもよい。図31の(a)、(b)を用いてその例を説明する。
X線ビームが包絡線ENを描くパノラマX線撮影については、図21ですでに説明したが、図31の(a)も、図21と同様、細隙ビームNBが包絡線ENを描くパノラマX線撮影の様子を示している。図31の(a)では、一定時間(単位時間)ごとの細隙ビームNBの照射方向の変化が示されている。細隙ビームNBが包絡線ENを描くように歯列弓oのパノラマ撮影をする場合、回転軸4aを中心に旋回する旋回アーム(支持手段)4の旋回速度すなわち角速度が一定であれば、範囲RGAで示す臼歯の近傍では細隙ビームNBの単位時間あたりの照射方向の角度変化は前歯の部分に比較して急峻であり、範囲RGBで示す前歯の近傍では細隙ビームNBの単位時間あたりの照射方向の角度変化は臼歯の部分に比較して緩慢である。
範囲RGBにおける単位時間あたりの細隙ビームNBの照射方向の角度変化に対し、範囲RGAにおける単位時間あたりの細隙ビームNBの照射方向の角度変化は3倍程度になることがある。そのため、フレームレートが一定である場合、撮影される部位の範囲の広さに対する読取画像の数つまりフレームの数は、範囲RGAにおいて少なく、範囲RGBにおいて多い。範囲RGAにおける歯列弓の断層の弓形に沿った長さをlAとし、範囲RGBにおける歯列弓の断層の弓形に沿った長さをlBとする。範囲RGAにおけるフレームの数をαとし、範囲RGBにおけるフレームの数がβとする。lAとlBの長さが同じである場合、α<βである。つまり、範囲RGAにおける一定の断層の長さ1Aの間で取得するフレームは、フレーム数に関して疎であり、範囲RGBにおける同じ断層の長さ1Bの間で取得するフレームは、フレーム数に関して密である。
範囲RGAにおいて、フレームレートを上げると、範囲RGAにおいて取得するフレームの数を増加でき、範囲RGAにおけるフレームがフレームの数に関して疎であることを補うことができる。たとえば、αとβの値が、α=βとなるよう、フレームレートを調整することができる。
以上は、範囲RGAにおけるフレームがフレームの数に関して疎であることを補うためにフレームレートを上げる例の説明であったが、むしろ積極的に、ある部位に関しては鮮明に細部を撮影したい場合にフレームレートを上げる構成も考えられる。パノラマ撮影のように、X線検出器が被写体に対して移動しながら撮影するX線撮影においては、フレームレートを上げると、撮影される部位の一定範囲において取得できるフレームが増加することは上記のとおりである。このことを利用して、より鮮明に細部を撮影したい部位については、フレームレートを上げて取得した多くのフレームより、より鮮明に細部を再構成するように構成できる。上記の例で、前歯部分について、より鮮明に細部を撮影したいのであれば、前歯部分についても高いフレームレートで撮影すればよいのである。
上記は、撮影される部位の範囲の広さに対する読取画像の数つまりフレームの数を適正にするためにフレームレートの調整を行う例であるが、読取画像つまりフレームの画像濃度を適正にするためにフレームレートを調整するようにしてもよい。
たとえば、撮影される部位に硬組織が少ないと、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eで検出されるX線が過剰になり、デジタルX線センサ14の検出レベルの上限を超えた部分が全て一様に均一の高い濃度値で塗りつぶされて表示される現象が起こる。逆に、撮影される部位に硬組織が多いと、デジタルX線センサ14の2次元検出面13eで検出されるX線が不足し、デジタルX線センサ14の検出レベルの下限に満たない部分が全て一様に表示されない現象が起こる。
この過不足を適正化するため、フレームレートを調整することが考えられる。すなわち、検出されるX線が過剰である場合は、フレームレートを上げて画像読み出し回数を多くする。これにより、画像読み出しまでに各撮像素子13e’に蓄積される電荷を少なくでき、上述の、デジタルX線センサ14の検出レベルの上限を超えた部分が全て一様に均一の高い濃度値で塗りつぶされて表示される現象を防止できる。検出されるX線が不足する場合は、フレームレートを下げて画像読み出し回数を少なくする。これにより、画像読み出しまでに各撮像素子13e’に蓄積される電荷を多くでき、上述の、デジタルX線センサ14の検出レベルの下限に満たない部分が全て一様に表示されない現象を防止できる。
歯科のパノラマ撮影では、照射される細隙ビームNBが頚部の頚椎にかかる範囲では、頚椎にX線が吸収されて、前歯付近でデジタルX線センサ14の2次元検出面13eで検出されるX線が不足することが知られている。たとえばこの範囲で上述のようにフレームレートを下げて画像読み出し回数を少なくするように制御できる。
この制御においては、例えば、常に2次元検出面13eで検出されるX線の量を監視し、デジタルX線センサ14の検出レベルの下限にかかる部分が生じてきた時に自動的にフレームレートを下げるようにセンサ制御信号発生手段14a’をCPU19で制御するソフトウェアを用いる。逆に、2次元検出面13eで検出されるX線の量がデジタルX線センサ14の検出レベルの上限にかかる部分が生じてきた時に自動的にフレームレートを上げるようにセンサ制御信号発生手段14a’をCPU19で制御するソフトウェアを用いる。
2次元検出面13eで検出されるX線は、デジタルデータとして信号化されるので、そのX線量は、容易に数値化できる。2次元検出面13eで検出されるX線の量の監視は、2次元検出面13eの撮像素子13e’全てを用いてもよく、X線を受ける部分の撮像素子13e’の全てを用いてもよい。また、X線を受ける部分の撮像素子13e’の一部を用いてもよい。
フレームレートを変更し、フレームの数を増減したとしても、取得したフレームを重ね合わせる位置を調整することで、前述のとおり同じ被写体位置について積算してなめらかなパノラマ画像を得ることができる。
フレームレートは、予めその変更パターンを図示しないハードディスク等からなる記憶部に設定記憶させておいてもよい。記憶部は、制御部29内に設けることができる。たとえば、上記のパノラマ撮影において、照射される細隙ビームNBが頚部の頚椎にかかる範囲は、撮影される人体ごとに多少の個人差はあるものの、概ね共通であるので、骨格、軟組織の配置等に関して経験的に得た人体頭部の基準モデルを想定し、定型のフレームレート変更パターンを設定記憶し、そのフレームレート変更パターンに従って制御するようにしてもよい。この場合、年齢、性別等ごとに複数の基準モデルを想定し、それぞれのフレームレートの変更パターンを準備すれば、実際に撮影される人体に対し、最も適合する変更パターンを選択することで、より適切な制御をすることができる。
また、撮影ごとに旋回アーム(支持手段)4を旋回させる回転駆動モータを回転するためのモータ駆動信号20の発生パターンを上記の記憶部に予め記憶しておき、当該発生パターンによるモータ駆動信号発生の進行に合わせたフレームレートの変更パターンを1対1で同じく記憶部に記憶しておいてもよい。これらにより、撮影が進行するとともにフレームレートを変更できる。
旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aに、図示しないロータリーエンコーダ、角度センサ、角速度センサ等の角度や角速度を検出する検出手段(支持手段移動検出手段)を設け、旋回アーム(支持手段)4の旋回角度、旋回角速度、旋回速度のいずれか少なくとも1つを算出してフレームレートの変更をするようにし、旋回角度、旋回角速度、旋回速度のいずれか少なくとも1つに応じたフレームレートを設定するようにしてもよい。撮影の開始と共にデジタルX線センサ14が画像データの読み出しを開始し、検出する旋回アーム(支持手段)4の旋回角度、旋回角速度、旋回速度のいずれか少なくとも1つに応じて、予め定めたフレームレートで読み出しを続け、撮影の終了とともに読み出しを終了する。
上記のパノラマ撮影のように、回転軸4a自体が移動しつつ旋回アーム(支持手段)4が旋回して行う撮影では、撮影中のX線源9とデジタルX線センサ14の2次元検出面13eの軌道を算出するようにし、歯列弓のパノラマ断層に対する撮影中のX線源9と2次元検出面13eの相対的移動速度を算出して、算出された相対的移動速度に対して予め定めておいたフレームレートで読み出しを行うようにしてもよい。この場合、前述のX−Yテーブル8のY軸テーブル8j、X軸テーブル8iの移動量、旋回アーム(支持手段)4の旋回角度、旋回角速度、旋回速度のいずれか少なくとも1つより、X線源9と2次元検出面13eの軌道を算出できる。
歯列弓のパノラマ断層に対する撮影中のX線源9と2次元検出面13eの相対的移動速度の算出のため、算出用のプログラムを、たとえば制御部29に設けた図示しないハードディスク等の記憶部に記憶しておく。CPU19は、前述の支持手段移動検出手段で検出される旋回アーム(支持手段)4の旋回角度、旋回角速度、旋回速度のいずれか少なくとも1つより、当該算出用プログラムを実行して、相対的移動速度を算出する。
歯列弓のパノラマ断層の位置は、位置付けした人体頭部に対し、これから行うパノラマ撮影におけるパノラマ断層の座標を基準に設定できる。たとえば、撮影する人体頭部の歯列弓の前歯を、被写体保持手段に正確に位置付けし、標準的な歯列弓の形状より、位置付けした前歯の位置から、一般的、平均的な歯列弓の形状から撮影する歯列弓のパノラマ断層の座標を設定してパノラマ撮影を行う技術が周知であるが、被写体保持手段から得た前歯の位置より、ここで設定されるパノラマ断層の座標を用いることができる。一般的、平均的な歯列弓の形状は前述の記憶部に記憶でき、CPU19は、これを基に歯列弓のパノラマ断層の座標を設定できる。なお、被写体となる人間に2次元の感圧センサを噛ませ、歯列弓のパノラマ断層の正確な2次元座標を検出するようにしてもよい。
パノラマ撮影、CT撮影などの撮影の種類や、パラメータに応じて、パノラマ撮影について述べたように、フレームレートの変更パターンを記憶部に予め記憶しておいてもよい。この場合、撮影の開始とともにデジタルX線センサ14が画像データの読み出しを開始し、撮影中、時間の進行とともに予め定めた変更パターンのフレームレートに従って画像データの読み出しを続け、撮影の終了とともに読み出しを終了する。
旋回アーム(支持手段)4の回転軸4aに、前述の指示手段移動検出手段を設け、上記のように時間の進行と共にではなく、検出する旋回アーム(支持手段)4の移動量に応じて、予め定めた対応するフレームレートで読み出しを続けるようにしてもよい。
なお、フレームレートの定め方は、逐一定めてもよい。また、たとえば1秒間に30フレームなど、標準のフレームレートを定めておき、検出する旋回アーム(支持手段)4の移動量により、一定の係数を乗ずるようにしてもよい。
なお、パノラマ撮影で、照射される細隙ビームNBが頚部の頚椎にかかる範囲において、照射X線量を補うため、旋回アーム(支持手段)4の旋回速度を低速にする制御も可能である。この場合、旋回アーム(支持手段)4の旋回速度が低速になった分、照射X線量が増加するので、フレームレートを変更しないようにしてもよいし、さらに調整のためにフレームレートを変更するようにしてもよい。
また、上記の第1の撮影モードと、第2の撮影モードにおけるX線撮影において、フレームレートが異なるようにしてもよい。たとえば、パノラマ画像を前述のスカウトビューのみに用いる場合、CT撮影においては高いフレームレートで単位時間あたりのフレーム数を多く取得し、パノラマ撮影においてはCT撮影よりも低いフレームレートで単位時間あたりのフレーム数を少なく取得するようにしてもよい。逆にパノラマ画像をスカウトビューのみならず、高精細のパノラマ画像としても得たい場合に、パノラマ撮影においては高いフレームレートで単位時間あたりのフレーム数を多く取得し、CT撮影においてはパノラマ撮影よりも低いフレームレートで単位時間あたりのフレーム数を少なく取得するようにしてもよい。
なお、第1の撮影モードと第2の撮影モードの一方または双方におけるフレームレートを撮影中に可変とした場合には、撮影の過程の中で第1の撮影モードにおけるフレームレートと第2の撮影モードにおけるフレームレートの高低が逆転する部分が生じることもある。
第1の撮影モードと第2の撮影モードの組合せの例は前述したが、そのいずれにおいても、目的に応じて、第1の撮影モードにおけるフレームレートを、第2の撮影モードにおけるフレームレートより高く設定することもでき、逆に第2の撮影モードにおけるフレームレートを、第1の撮影モードにおけるフレームレートより高く設定することもできる。
X線撮影装置の図 X線撮影装置の制御系のブロック図 XYテーブルを上から見た部分断面図 水平フレームの上部と旋回アーム(支持手段)との連結部分を側方から見た部分断面図 別の実施形態における水平フレームの上部と旋回アーム(支持手段)との連結部分を側方から見た部分断面図 デジタルX線センサより画像データを読み出す構成の1例を示す図 2つのモードでのセンサ使用領域を示す図 2つの撮影モードでのデータ読み出しを示す図 デジタルX線センサの2次元検出面の限定された照射野での撮影を説明するための図 デジタルX線センサの2次元検出面における、セファロ撮影用における、限定されたサイズへの設定状況を示す図 データの重ね合わせの1例の図 ビニング処理の1例の図 MOSセンサの4画素分の簡略化した回路図 撮影モード選択および画像再構成を行うフローチャート 照射野の位置を変更する構成を示す図 照射野の位置を変更する別の構成の図 照射野の位置を変更する別の構成の図 照射野の位置を変更する別の構成の図 照射野の位置を変更する別の構成の図 照射野の位置を変更する別の構成の図 一次スリット機構の構造を説明するための側面図 X線源に固定される固定ブロックと固定ブロックに設けられる機構の斜視図 X線撮像ユニットの図 歯列のパノラマ撮影時の状態を説明する模式的な図 パノラマ撮影におけるX線ビームの軌跡を示す図 関心領域を指定するためのパノラマ画像表示の例の図 関心領域のCT撮影時の状態を模式的に示す図 CT画像の表示の図 CT画像のより具体的な表示の図 2方向スカウトを説明するための図 スカウト画像の表示の図 CT画像の表示の図 CPUの制御手順を示すフローチャート セファロスタットが可能なX線撮影装置の正面図 単位時間ごとの細隙ビームNBの照射方向の変化を示す図
4 旋回アーム(支持手段)、 7 回転手段、 8 XYテーブル、 9 X線源、 10 X線撮像ユニット、 11 昇降フレーム、 11a チンレスト、 12 一次スリット機構、 13e 2次元検出面、 13e’ 撮像素子、 14 デジタルX線センサ、 16 二次スリット機構、 17 操作部、 19 CPU、 23 画像再構成手段、 24 ビデオメモリ、 R1、R2a、R2b、R2c、R3 面域(画像データ読み出し領域)、 P 頭部(被写体)、 M1〜M4 トランジスタ、 SW1、SW2 スイッチ。

Claims (9)

  1. CT撮影を含む複数の撮影モードを備える医療用デジタルX線撮影装置であって、
    X線を発生するX線源と、
    X線を検出するための単一の2次元検出面を有するデジタルX線センサと、
    前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する支持手段と、
    前記デジタルX線センサからデータを収集し、収集したデータを基に画像を再構成する画像再構成手段と、
    第1の撮影モードと第2の撮影モードのいずれかを選択する撮影モード選択手段と、
    前記撮影モード選択手段の選択に応じて照射野を変更する照射野変更手段とを備え、
    前記第1の撮影モードが選択されるとき、第1のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて第1の画像データ読み出し領域が設定され、前記第2の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野と異なる第2のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて前記第1の画像データ読み出し領域よりも小さい第2の画像データ読み出し領域が設定されると共に、前記第1の画像データ読み出し領域が前記支持手段の回転軸の軸方向に平行な方向に昇降可能であり、かつ、前記第1の撮影モードがCT撮影モードであり、前記第2の撮影モードがパノラマ撮影モードである
    ことを特徴とする、医療用デジタルX線撮影装置。
  2. CT撮影を含む複数の撮影モードを備える医療用デジタルX線撮影装置であって、
    X線を発生するX線源と、
    X線を検出するための単一の2次元検出面を有するデジタルX線センサと、
    前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する支持手段と、
    前記デジタルX線センサからデータを収集し、収集したデータを基に画像を再構成する画像再構成手段と、
    第1の撮影モードと第2の撮影モードのいずれかを選択する撮影モード選択手段と、
    第1の撮影モードを選択した際にはX線の照射野を前記支持手段の回転軸の軸方向に平行な方向に昇降可能とする照射野変更手段とを備え、
    前記第1の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて第1の画像データ読み出し領域が設定され、前記第2の撮影モードが選択されるとき、前記第1のX線の照射野と異なる第2のX線の照射野が設定され、かつ、前記デジタルX線センサにおいて前記第1の画像データ読み出し領域よりも小さい第2の画像データ読み出し領域が設定され、前記第1の撮影モードがCT撮影モードであり、前記第2の撮影モードがパノラマ撮影モードであることを特徴とする、医療用デジタルX線撮影装置。
  3. 前記デジタルX線センサにおいて、複数の前記第1の画像データ読み出し領域の設定が可能であることを特徴とする、請求項1または2記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  4. 前記デジタルX線センサにおいて、前記第2の撮影モードにおいて、被写体の1つの撮影領域についての画像データ取得時間が前記第1の撮影モードより短いことを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  5. さらに、隣接する複数の撮像素子の信号を結合し一画素として扱う撮像素子結合手段を備えることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  6. 前記第1の撮影モードは、さらに、セファロ撮影、請求項1乃至のいずれかに記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  7. 前記第2の撮影モードが選択されるとき、前記第1の撮影モードが選択されるときよりも高いフレームレートが設定されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  8. 前記第2の撮影モードにおいて、撮影中にフレームレートを変更することを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の医療用デジタルX線撮影装置。
  9. 前記第2の撮影モードにおいて、撮影中に前記デジタルX線センサが受けるX線のX線量を検出し、当該検出したX線量より前記フレームレートの変更を行い、または、予め設定し記憶した変更パターンに従って撮影中に前記フレームレートの変更を行うことを特徴とする、請求項に記載の医療用デジタルX線撮影装置。
JP2007540982A 2005-10-17 2006-10-17 医療用デジタルx線撮影装置 Active JP4567064B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301973 2005-10-17
JP2005301973 2005-10-17
PCT/JP2006/320647 WO2007046372A1 (ja) 2005-10-17 2006-10-17 医療用デジタルx線撮影装置及び医療用デジタルx線センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007046372A1 JPWO2007046372A1 (ja) 2009-04-23
JP4567064B2 true JP4567064B2 (ja) 2010-10-20

Family

ID=37962465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007540982A Active JP4567064B2 (ja) 2005-10-17 2006-10-17 医療用デジタルx線撮影装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8005187B2 (ja)
JP (1) JP4567064B2 (ja)
DE (1) DE112006002694B4 (ja)
FI (1) FI20085470L (ja)
WO (1) WO2007046372A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013111316A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Morita Mfg Co Ltd X線撮影装置
WO2015111979A1 (ko) * 2014-01-24 2015-07-30 주식회사바텍 씨티 촬영 장치
JP2016524965A (ja) * 2013-07-16 2016-08-22 シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 3次元x線像を撮影する方法

Families Citing this family (67)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100781116B1 (ko) * 2006-10-10 2007-11-30 주식회사바텍 엑스선 촬영장치
TW200826879A (en) * 2006-12-29 2008-07-01 Innolux Display Corp Digital photo display
JP4739278B2 (ja) * 2007-05-11 2011-08-03 株式会社モリタ製作所 X線ct撮影装置
JP2010213729A (ja) * 2007-07-06 2010-09-30 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影システム
JP5027728B2 (ja) 2008-04-24 2012-09-19 浜松ホトニクス株式会社 固体撮像装置およびx線検査システム
JP5094530B2 (ja) 2008-04-24 2012-12-12 浜松ホトニクス株式会社 X線検査システム
JP5368817B2 (ja) * 2008-04-24 2013-12-18 浜松ホトニクス株式会社 医療用x線撮像システム
JP5058057B2 (ja) 2008-04-24 2012-10-24 浜松ホトニクス株式会社 医療用x線撮像システム
EP2123223B1 (en) 2008-05-19 2017-07-05 Cefla S.C. Method and Apparatus for Simplified Patient Positioning in Dental Tomographic X-Ray Imaging
JP4806433B2 (ja) * 2008-08-11 2011-11-02 株式会社吉田製作所 X線撮影装置およびその信号処理方法
JP5649207B2 (ja) * 2008-08-12 2015-01-07 株式会社吉田製作所 局所的な高速フレームレート化の可変位置制御方法
FR2938182B1 (fr) * 2008-08-22 2010-11-19 Trophy Appareil de radiologie dentaire et procede d'utilisation associe
FR2938183B1 (fr) * 2008-08-22 2011-12-09 Trophy Appareil de radiologie dentaire panoramique et procede d'utilisation associe
JP5569951B2 (ja) * 2008-09-01 2014-08-13 学校法人日本大学 頭部用x線ct撮影装置及びその撮影制御方法
JP5252499B2 (ja) * 2009-01-14 2013-07-31 朝日レントゲン工業株式会社 歯科診療ネットワークシステム
US20100250120A1 (en) * 2009-03-31 2010-09-30 Microsoft Corporation Managing storage and delivery of navigation images
KR101599028B1 (ko) * 2009-07-23 2016-03-03 삼성전자주식회사 산란 감소를 위한 x-선 촬영 장치 및 방법
EP2465436A4 (en) * 2009-07-30 2016-08-17 Takara Telesystems Corp RADIATION IMAGE CAPTURE DEVICE AND RADIATION IMAGE CAPTURE METHOD
EP2286728B1 (en) * 2009-08-19 2022-03-16 J. Morita Manufacturing Corporation Medical x-ray apparatus
JP5529461B2 (ja) * 2009-08-19 2014-06-25 株式会社モリタ製作所 医療用x線撮影装置
JP4516626B1 (ja) * 2009-09-28 2010-08-04 株式会社吉田製作所 歯科用x線撮影装置
JP5619535B2 (ja) * 2009-10-23 2014-11-05 株式会社東芝 X線診断装置
KR101094180B1 (ko) * 2009-11-10 2011-12-14 주식회사바텍 파노라마 영상 획득 방법 및 장치
US8430563B2 (en) * 2009-12-22 2013-04-30 Real Time Imaging Technologies, Llc Dental fluoroscopic imaging system
JP5667871B2 (ja) * 2009-12-28 2015-02-12 株式会社モリタ製作所 医療用x線撮影装置
JP5744573B2 (ja) * 2010-03-12 2015-07-08 株式会社モリタ製作所 X線撮影装置
US8861679B2 (en) 2010-06-11 2014-10-14 Palodex Group Oy X-ray imaging systems and methods
FI20105934A (fi) * 2010-09-08 2012-03-09 Palodex Group Oy Menetelmä ja järjestelmä tietokonetomografiakuvauksen ohjaamiseksi
JP5618293B2 (ja) * 2010-09-22 2014-11-05 朝日レントゲン工業株式会社 医療用x線撮影装置
ITBO20110566A1 (it) 2011-10-05 2013-04-06 Cefla Coop Dispositivo per l'acquisizione di radiografie panoramiche e radiografie volumetriche cbct
JP2013135796A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Canon Inc 撮影制御装置、放射線撮影システム及び撮影制御方法
ITBO20110764A1 (it) * 2011-12-28 2013-06-29 Cefla Coop Dispositivo per l'acquisizione di radiografie panoramiche, teleradiografie e opzionalmente radiografie volumetriche cbct
JP6053282B2 (ja) * 2011-12-28 2016-12-27 キヤノン株式会社 撮影制御装置、放射線撮影システム及び撮影制御方法
ITMI20120099A1 (it) 2012-01-27 2013-07-28 Gotzen S R L De Apparato e metodo per radiografia digitale
US8729485B2 (en) 2012-02-17 2014-05-20 Luxen Technologies, Inc. Parallel mode readout integrated circuit for X-ray image sensor
US20130256542A1 (en) 2012-03-28 2013-10-03 Luxen Technologies, Inc. Programmable readout integrated circuit for an ionizing radiation sensor
US9128195B2 (en) 2012-03-28 2015-09-08 Luxen Technologies, Inc. Increasing dynamic range for x-ray image sensor
JP6076822B2 (ja) 2012-05-02 2017-02-08 株式会社モリタ製作所 X線ct撮影装置
JP5337281B2 (ja) * 2012-05-28 2013-11-06 浜松ホトニクス株式会社 X線検査システム
ES2935893T3 (es) * 2012-09-07 2023-03-13 Trophy Aparato para la obtención parcial de imágenes por TC
JP5805688B2 (ja) * 2013-03-07 2015-11-04 株式会社モリタ製作所 医療用x線撮影装置
DE102013205499A1 (de) * 2013-03-27 2014-10-02 Siemens Aktiengesellschaft Radiografiegerät und Verfahren zur Untersuchung im Bereich der pädiatrischen Radiologie
JP6244815B2 (ja) * 2013-10-25 2017-12-13 朝日レントゲン工業株式会社 X線撮影方法
ITBO20130669A1 (it) * 2013-12-02 2015-06-03 Cefla Coop Metodo e apparato per effettuare una scout in un apparecchio radiografico digitale dentale
US10231681B2 (en) 2013-12-02 2019-03-19 Cefla Societá Cooperativa Method and apparatus for adjusting technical exposure factors during radiographic acquisition
DE102013226238A1 (de) * 2013-12-17 2015-06-18 Siemens Aktiengesellschaft Anzeige eines Aufnahmebereichs
US9420976B2 (en) * 2014-03-19 2016-08-23 General Electric Company Systems and methods for optimized source collimation
US9888891B2 (en) * 2014-06-26 2018-02-13 Palodex Group Oy X-ray imaging unit for medical imaging
KR101609932B1 (ko) * 2014-07-02 2016-04-06 (의료)길의료재단 굴곡진 가동성 빔 차단 어레이 및 이를 포함하는 cbct
CN105741239B (zh) * 2014-12-11 2018-11-30 合肥美亚光电技术股份有限公司 牙齿全景图像的生成方法、装置及用于拍摄牙齿的全景机
KR101661055B1 (ko) * 2015-01-08 2016-09-29 오스템임플란트 주식회사 영상 촬영 방법 및 장치
WO2016115117A1 (en) 2015-01-12 2016-07-21 Real Time Imaging Technologies, Llc Low-dose x-ray imaging system
CN105982686B (zh) * 2015-01-30 2019-04-30 合肥美亚光电技术股份有限公司 计算机断层成像设备及通过其拍摄断层图像的方法
ITUB20151800A1 (it) 2015-07-02 2017-01-02 Cefla S C Metodo e apparato per l'acquisizione di radiografie panoramiche e radiografie volumetriche cbct
US10556129B2 (en) * 2015-10-02 2020-02-11 Varian Medical Systems, Inc. Systems and methods for treating a skin condition using radiation
US20190015055A1 (en) * 2015-12-23 2019-01-17 Carestream Dental Technology Topco Limited Method and Device for Creating a Cephalometric Image
ITUA20162102A1 (it) * 2016-03-30 2017-09-30 Cefla S C Dispositivo di limitazione del fascio per apparecchiature radiografiche
US10714227B2 (en) * 2016-06-06 2020-07-14 Georgetown Rail Equipment Company Rotating radiation shutter collimator
WO2018006937A1 (en) * 2016-07-05 2018-01-11 Teledyne Dalsa B.V. Mixed-mode x-ray detector
CN106725570B (zh) * 2016-12-30 2019-12-20 上海联影医疗科技有限公司 成像方法及系统
DE102017223440A1 (de) 2017-12-20 2019-06-27 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Sicherstellung einer korrekten Positionierung für eine Radiographieaufnahme
EP3501400B1 (de) * 2017-12-20 2022-06-08 Siemens Healthcare GmbH Verfahren und vorrichtung zur sicherstellung einer korrekten positionierung für eine radiographieaufnahme
US11026650B2 (en) * 2018-01-10 2021-06-08 Dentsply Sirona Inc. Methods, systems, apparatuses, and computer program products for automatically determining exposure time for an intraoral image
US20190282189A1 (en) * 2018-03-15 2019-09-19 Accuray Incorporated Limiting imaging radiation dose and improving image quality during treatment delivery
US11000256B2 (en) * 2018-11-09 2021-05-11 Palodex Group Oy Calibrating an X-ray medical imaging device for cephalometric imaging
KR102665771B1 (ko) * 2019-03-08 2024-05-14 (주)바텍이우홀딩스 엑스선 영상촬영장치
WO2021005157A1 (en) * 2019-07-09 2021-01-14 Universiteit Gent X-ray detection system with improved spatial coverage

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10225455A (ja) * 1996-12-10 1998-08-25 Morita Mfg Co Ltd X線撮影装置
JP2001231779A (ja) * 2000-02-21 2001-08-28 Morita Mfg Co Ltd X線撮影用検出器及びx線撮影装置
JP2002017718A (ja) * 2000-05-01 2002-01-22 Morita Mfg Co Ltd X線センサカセット及びx線撮影装置
JP2004230154A (ja) * 2002-12-31 2004-08-19 General Electric Co <Ge> 多数の検出器パネルを利用した空間測定ctシステム及び方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57166144A (en) 1981-04-07 1982-10-13 Morita Mfg Method and apparatus for displaying information on optional curved surface tomograph track as secondary flat image
JPS60237813A (ja) 1985-04-15 1985-11-26 日立電線株式会社 架橋ポリエチレン電力ケーブル終端部のシール部の形成法
EP0632995B1 (de) * 1993-07-06 1999-04-21 Sirona Dental Systems GmbH &amp; Co.KG Zahnärztliche Röntgendiagnostikeinrichtung
JP3319905B2 (ja) 1995-03-24 2002-09-03 株式会社モリタ製作所 デジタルx線撮影装置
JP3331284B2 (ja) 1995-11-06 2002-10-07 株式会社モリタ製作所 医療用x線断層撮影装置
FI97665C (fi) 1995-11-21 1997-01-27 Planmed Oy Menetelmät ja laitteet kohteen kuvantamisessa
JP3869083B2 (ja) 1996-12-10 2007-01-17 株式会社モリタ製作所 X線撮影装置
JPH10257026A (ja) 1997-03-07 1998-09-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 波長多重光通信システム
JP3628153B2 (ja) 1997-09-30 2005-03-09 株式会社モリタ製作所 パノラマx線撮影装置
JPH11194125A (ja) 1997-12-26 1999-07-21 Taisei Corp 無機水硬性物質の結合水量測定方法
JPH11204123A (ja) 1998-01-19 1999-07-30 Mitsubishi Electric Corp 燃料電池発電設備用水処理装置
JP3919048B2 (ja) * 1998-09-02 2007-05-23 株式会社モリタ製作所 局所照射x線ct撮影装置
JP2002245277A (ja) 2001-02-14 2002-08-30 Fujitsu Ltd 電子的取引予約管理方法及びシステム
US6895077B2 (en) * 2001-11-21 2005-05-17 University Of Massachusetts Medical Center System and method for x-ray fluoroscopic imaging
JP4346846B2 (ja) 2001-11-28 2009-10-21 株式会社島津製作所 X線撮影装置
JP3955767B2 (ja) 2002-02-25 2007-08-08 森永製菓株式会社 スプーンまたはストローホルダの製造方法。
US7123684B2 (en) * 2002-11-27 2006-10-17 Hologic, Inc. Full field mammography with tissue exposure control, tomosynthesis, and dynamic field of view processing
JP4163991B2 (ja) 2003-04-30 2008-10-08 株式会社モリタ製作所 X線ct撮影装置及び撮影方法
US7103136B2 (en) * 2003-12-22 2006-09-05 General Electric Company Fluoroscopic tomosynthesis system and method

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10225455A (ja) * 1996-12-10 1998-08-25 Morita Mfg Co Ltd X線撮影装置
JP2001231779A (ja) * 2000-02-21 2001-08-28 Morita Mfg Co Ltd X線撮影用検出器及びx線撮影装置
JP2002017718A (ja) * 2000-05-01 2002-01-22 Morita Mfg Co Ltd X線センサカセット及びx線撮影装置
JP2004230154A (ja) * 2002-12-31 2004-08-19 General Electric Co <Ge> 多数の検出器パネルを利用した空間測定ctシステム及び方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013111316A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Morita Mfg Co Ltd X線撮影装置
JP2016524965A (ja) * 2013-07-16 2016-08-22 シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 3次元x線像を撮影する方法
US10357212B2 (en) 2013-07-16 2019-07-23 Sirona Dental Systems Gmbh Method for capturing a three-dimensional x-ray image
WO2015111979A1 (ko) * 2014-01-24 2015-07-30 주식회사바텍 씨티 촬영 장치
US10265033B2 (en) 2014-01-24 2019-04-23 Vatech Co., Ltd. CT photographic device comprising a rotary driving part and a linear driving part

Also Published As

Publication number Publication date
DE112006002694T5 (de) 2008-09-25
US8005187B2 (en) 2011-08-23
US20090168966A1 (en) 2009-07-02
WO2007046372A1 (ja) 2007-04-26
DE112006002694B4 (de) 2023-02-23
JPWO2007046372A1 (ja) 2009-04-23
FI20085470L (fi) 2008-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4567064B2 (ja) 医療用デジタルx線撮影装置
US20230371804A1 (en) Dental imaging with photon-counting detector
JP5539729B2 (ja) X線ct撮影装置
US9357971B2 (en) X-ray CT photographic apparatus
JP5709820B2 (ja) X線撮影装置
JP5744573B2 (ja) X線撮影装置
JP4802079B2 (ja) 医療用x線ct撮影装置および方法
JP2006314774A (ja) スカウトビュー機能を備えたx線撮影装置
WO2006109808A1 (ja) スカウトビュー機能を備えたx線撮影装置
KR20140008287A (ko) X선 단층상 촬영 장치
WO2001078603A1 (fr) Dispositif de radiographie
JP3929217B2 (ja) X線ct撮影方法及びその装置
KR20070057055A (ko) X선 ct 장치 및 그 제어 방법
JP2014171578A (ja) 医療用x線撮影装置
JP5317389B2 (ja) 放射線断層撮影装置
JP4393105B2 (ja) 放射線撮像装置及びその作動方法
JP2007144137A (ja) スカウトビュー機能を備えた医療用x線撮影装置
JP2008023241A (ja) デジタルx線撮影装置及び方法
JP4724760B2 (ja) X線撮影装置
JP2006340838A (ja) 撮影制御方法およびx線ct装置
KR101457099B1 (ko) 의료용 3d 디지털 방사선 촬영 시스템의 튜브 지지대, 메인 구동부 및 이를 이용한 촬영 포지션 조정 방법
JPH10305027A (ja) 放射線断層撮影方法および装置
KR19990041733A (ko) Ct촬영이 가능한 x선 촬영장치 및 방법
JP5746132B2 (ja) 医療用x線撮影装置
JPH10314162A (ja) 放射線断層撮影方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20080408

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100621

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100727

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4567064

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250