JP2008023241A - デジタルx線撮影装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 X線撮影における患者被曝線量を抑え、かつデジタルX線センサにおける撮影範囲の切替が容易に行えるデジタルX線撮影装置を提供する。
【解決手段】 X線撮影において、X線源より照射されるX線の照射野を切り替え、X線源とデジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する。そして、X線源とデジタルX線センサを被写体に対して相対的に移動しつつ、設定された照射野でX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線を記デジタルX線センサで検出し、X線像データを収集する。そして、デジタルX線センサが検出したX線検出像データの中から画像再構成の対象となるデータを選択し、選択されたデータを基に画像を再構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、CT撮影などのX線撮影に関する。
X線撮影装置、とりわけX線CT撮影装置において、デジタルX線センサの使用が普及しつつある。たとえば、特開平10−225455号公報に記載された歯科用のX線撮影装置は、CT撮影において、被写体(患者)を挟んで対向して配置したX線発生器とデジタルX線センサを、被写体の周りで回転させる。X線発生器はコーンビームX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線をデジタルX線センサで収集する。そして、CT画像を再構成し、表示する。
また、たとえば特許第2716949号公報に記載されたX線診断装置は、X線に応じた電荷情報を読み出すX線像データ検出面上のラインの範囲を切り替え可能とし、読み出し範囲に応じてX線照射範囲を決定する絞りを制御することで、不要領域へのX線曝射を少なくする、といった工夫がなされている。
特開平10−225455号公報 特許第2716949号公報
X線撮影の際、被写体のX線被曝は避けることができない。X線画像の精度はX線線量が大きいほどよくなるので、X線線量は、画質の点からは被写体の被曝線量が許す範囲で大きく設定することが望ましい。しかし、特にCT撮影を行う場合、被写体の被曝線量は膨大なものになり、短期間のうちに何度も撮影を行いうるものではない。したがって、CT撮影などのX線撮影において被曝線量を少なくすることが望まれる。
本発明の目的は、X線撮影における被曝線量を必要に応じて少なくできるデジタルX線撮影装置を提供することである。
本発明に係るデジタルX線撮影装置は、X線を発生するX線源と、X線を検出する2次元検出面を有するデジタルX線センサと、前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持し、被写体に相対的に移動する移動手段を備えた支持手段と、前記X線源より照射されるX線の照射野を切り替える照射野切替手段と、前記X線の照射野に応じて、前記デジタルX線センサが検出したX線検出像データの中から画像再構成の対象となるデータを選択する再構成対象データ選択手段と、前記移動手段により、前記X線源と前記デジタルX線センサを移動しつつ、前記照射野切替手段により設定された照射野で前記X線源によりX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線を前記デジタルX線センサで検出し、X線像データを収集するデータ収集手段と、前記データ収集手段により収集されたX線像データについて、前記再構成対象データ選択手段により選択されたデータを基に画像を再構成する画像再構成手段とを備えたことを特徴とする。このデジタルX線撮影装置は、デジタルX線センサを交換することなく、画像再構成の対象となる照射野を切替えることができ、被曝線量の適正化を図ることができる。
前記デジタルX線撮影装置において、たとえば、前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの前記2次元検出面の中のX線検出領域を選択し、前記データ収集手段は、前記再構成対象データ選択手段により選択されたX線検出領域でX線像データを収集し、前記画像再構成手段は、前記データ収集手段により収集されたX線像データを基に画像を再構成する。これにより、デジタルX線センサのうち関心領域に対応する撮影に必要な部分のみを使用することができる。また、画像再構成処理を行う対象となるX線像データを始めから限定するため、データ処理にかかる時間及びデータ容量の適正化が図られる。
前記デジタルX線撮影装置において、好ましくは、前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの隣接する複数の撮像素子のX線像データを結合して一画素のデータとして扱う撮像素子結合手段を備え、撮像素子結合手段により結合されたデータを用いて画像を再構成する。これにより、画像データ容量のより一層の適正化が図られる。
前記デジタルX線撮影装置において、前記画像再構成手段が画像再構成に用いる前記データは、たとえば、前記再構成対象データ選択手段により結合されたデータを含む。これにより、一つの再構成画像において、一部とそれ以外の部分との間の解像度に差を設けることができ、関心領域の中でも特に高解像度による観察を要する部分を、データ容量が膨大になることなく、精密に観察することができる。
前記デジタルX線撮影装置において、好ましくは、前記移動手段は、前記X線源と前記デジタルX線センサの旋回中心をパノラマ撮影用の軌跡で移動する2次元移動機構を備え、前記照射野切替手段は、細長い照射野に切り替え、前記データ収集手段は、前記2次元移動機構によりパノラマ撮影用の軌道で前記旋回中心を移動しつつデジタルX線センサによりX線像データを収集し、前記画像再構成手段は、収集されたX線像データよりパノラマ撮影像を再構成する。これにより、歯科用X線撮影において全顎画像観察を行うことのできるパノラマ画像を得ることができる。
前記デジタルX線撮影装置において、好ましくは、前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの2次元検出面の中の、前記X線源が生成するX線の強度分布が最大になる領域から画像再構成の対象となるデータを選択する。これにより、強度の良好なX線によって得られたX線像を再構成することができ、再構成画像の画質向上につながる。
本発明に係るデジタルX線撮影装置では、X線を発生するX線源より照射されるX線の照射野を切り替え、前記X線源と、X線を検出する2次元検出面を有するデジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持する。そして、前記X線源と前記デジタルX線センサを被写体に対して相対的に移動しつつ、設定された照射野で前記X線源によりX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線を前記デジタルX線センサで検出し、X線像データを収集する。前記X線の照射野に応じて、前記デジタルX線センサが検出したX線検出像データの中から画像再構成の対象となるデータを選択し、選択されたデータを基に画像を再構成する。この方法により得られる効果は、上記デジタルX線撮影装置の奏する効果と同様である。
上記のとおり、本発明では、照射野の切替と画像再構成の対象となるデータの選択により、被曝線量を上げることなく解像度の高い再構成画像を得ることが可能となる。また、その切替において、デジタルX線センサの交換を必要としない。さらに、適度な被曝線量を保つことを前提としながら、画像データの容量を適正化する、画像の一部を高解像度とする、簡易にパノラマ画像を得ることができる、といった様々な効果が得られる。
以下、添付の図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
CT撮影においてはデジタルX線センサを用いるが、従来は、その全撮像素子からデータを読み出し、画像に再構成し、記録するという作業を行っていた。これは、デジタルX線センサで構成できるボリュームの大きさが通常は撮影対象より小さいためである。これに対し本発明では、デジタルX線センサにおける撮影範囲を切替可能とし、むしろ小さい撮影対象(小照射野)を少ないX線被曝線量で、なおかつ高解像で撮影できるようにしようとするものである。X線被曝線量を少なくする1つの方法として、X線の照射範囲を縮小することが考えられる。たとえば、照射範囲に適したサイズのデジタルX線センサをその都度装着することにより被曝線量を減らすことができるが、X線撮影装置の操作者にとってこの操作は煩わしい。これに対し、本発明ではデジタルX線センサの撮影領域を撮影の目的に応じて切り替える。
図1は、本発明に係るデジタルX線撮影装置の外観図を示す。X線源により発生されたX線は、被写体を透過して2次元検出面を有するデジタルX線センサにより検出される。このとき、撮影領域を必要な箇所に限定することで、患者の被曝線量を最小限度に抑える。さらに、選択された撮影領域の範囲に応じた画素を使用し、画像データの再構成処理を行う。たとえば、X線源のスリット調整によりX線源より照射されるX線の照射野を切替え、この照射野に応じて、デジタルX線センサの検出したX線像データの中からデジタル画像に再構成する対象となるデータを選択する。また、たとえば、センサからの読み出し領域を選択することによりデータ処理時間の短縮化を図り、同時にまた、データ容量の適正化を図る。必要ならば、複数撮像素子をまとめて一画素として扱うビニング処理を行うことにより、解像度を変更することもできる。このX線撮影装置では、X線CT撮影を行うことができるとともに、パノラマX線撮影を行うことができる。その他の点では、このX線撮影装置は、従来のデジタルX線センサを用いるX線撮影装置と同じである。
図1に示すX線撮影装置について説明すると、装置は、床面に載置される基台1と、この基台1から垂直上方に延びている支柱2と、昇降フレーム11とを備えている。昇降フレーム11は、支柱2に上下方向に昇降自在に装着され、昇降制御モータ(図示しない)によって昇降される。昇降フレーム11には、その下方から水平に延びるフレームにチンレスト11aが位置調整自在に装着されている。被写体である患者は、基台1上に立ち、その顎をチンレスト11aに載せる。このように被写体を位置付けることによって、撮影すべき部位が撮影領域に位置付けられ、固定される。また、昇降フレーム11の上端部から、水平フレーム3が前方に延びている。
以下、図1,2を併用してX線撮影装置の構成を詳述する。図2は、図1に示すX線撮影装置の制御系の概略ブロック図を示す。水平フレーム3の内部に、前後方向と左右方向に2次元的に移動自在であるXYテーブル8を含む平面移動機構が設けられる。この平面移動機構はパノラマ撮影に用いる。XYテーブル8は回転テーブル7を支持する。回転テーブル7は、旋回アーム4の中央部6に結合される回転軸4aを回転可能に支持する。回転テーブル7はモータ20により回転される。旋回アーム4の一端部で下方に延びる第1取付部にX線源9および一次スリット機構12が設けられている。一次スリット機構12は、X線源9に近接してその前方に配設され、X線源9に装着されている。また、旋回アーム4の他端部で下方に延びる第2取付部にX線撮像ユニット10が、X線源9に対向して装着されている。X線撮像ユニット10には、X線源9から照射されるX線を検出するデジタルX線センサ14が取り付けられる。デジタルX線センサ14としては、たとえばX線CMOSセンサを使ってもよいし、X線CCDセンサを使ってもよい。X線撮像ユニット10は、デジタルX線センサ14に近接してその前方に配設される二次スリット機構16を備えている。X線源9の焦点とX線デジタルセンサ14の2次元検出面は、被写体を挟んで対向される。一次スリット機構12と二次スリット機構16により照射野を切り替える。スリット開口(照射野)の幅と高さは、たとえば1対の幅遮蔽部材と1対の高さ遮蔽部材とを設け、モータにより各部材を移動してそれぞれの間隔を設定してスリット開口を区画することにより調整する。
図2を用いて、図1に示すX線撮影装置の制御系について説明する。制御部29は、全体を制御するCPU19を備える。CPU19は、クロック28からのクロック信号を基に動作し、ワークメモリ27を使用する。操作者は、X線撮像ユニット10に設けた操作パネル17において、撮影方法の選択(たとえばCT撮影とパノラマ撮影)、照射野の設定、解像度の設定(2種類の解像度を設定するときは、2種類の解像度及びそれぞれの解像度で撮影する領域の設定)を行う。(これらの設定については後で説明する。)なお、操作パネル17は、X線撮像ユニット10以外にも、たとえば防X線室外に設けることも考えられる。CPU19は、操作パネル17から操作者の指示を受け取り、それに基づいて各種の制御やデータ処理のためのプログラムを起動して、X線撮影装置を制御する。ここで、CPU19は、指示に基づいてX線源9側の一次スリット機構12をスリット制御部12aで駆動し、デジタルX線センサ14側の二次スリット機構16をスリット制御部16aで駆動する。これによりX線源9の照射野とデジタルX線センサ14の照射野を切り替える。また、X線源9からのX線の照射/停止をX線制御装置9aにより制御する。さらに、デジタルX線センサ14をセンサ制御回路14aにより制御して、X線像データの読み出しを行う。(センサ制御回路14aはX線撮像ユニット10の中に設けてもよい。)そして、モータ20を駆動して旋回アーム4を旋回させることで、X線源9とデジタルX線センサ14を移動しつつ、設定された照射野でX線源9によりコーンビームX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線をデジタルX線センサ14で検出してX線像データを収集する。ここで、デジタルX線センサ14により得られたX線像データを、ビデオメモリ24に記憶する。画像再構成プログラム(画像再構成手段23)は、収集した各画素のX線像データを基に画像を再構成する。そして、再構成された画像を表示装置26に表示する。
必要ならば、X線像データの収集の際に、デジタルX線センサ14の撮像素子の中から画像再構成の対象となる信号を検出している撮像素子を選択し、それらの撮像素子からの信号のみを収集する。たとえば、図3に示すように、広域撮影では、デジタルX線センサ14の2次元検出面のすべての撮像素子(たとえば60mm×60mmの面積)から画像データを読み出し、画像を再構成する。一方、小照射野撮影では、X線の照射野を狭くするとともに、画像データを読み出す範囲を制限し、小照射野(たとえば40mm×40mmの面積)の画像を読み取る。これにより、デジタルX線センサ14を取り替えることなく、撮影領域を切り替えることができる。撮影領域を狭くすることにより、被曝線量を抑えることができる。また、これとともに、データの読み出し時間が短縮できる。(図4の図式的な例では、左側の広域撮影時に比べて、右側の小照射野撮影時では画素数の比が4/9である。)なお、図3に示すように、小照射野撮影時の照射野の形状は、広域撮影時の照射野の撮影領域の形状に相似である。これは、撮影領域の中心がX線ビームの中心に対応するように位置が調整されるためである。もちろん、非相似の形状も採用できる。
本発明は、デジタルX線センサの2次元検出面の全面積より小さい面積に投影される小照射野の撮影対象の高解像度撮影を主眼とするものであるが、多少広範囲の撮影領域を選択して撮影することもできる。この広範囲撮影を行う際は、X線照射範囲を拡大するとともに、それに合わせてセンサの撮像素子(画素)の取り扱いを変える。すなわち、選択されたX線像データにおいて、デジタルX線センサ14の隣接する複数の撮像素子のX線像データを結合して一画素として扱う。すなわち、デジタルX線センサ14の信号出力の際にビニング処理を行う。たとえば、デジタルX線センサ14がフルフレームトランスファー型CCDセンサである場合に、読出の際に、ライン(垂直)ビニングとピクセル(水平)ビニングを組み合わせることにより、たとえば2×2の4個の撮像素子の信号を加算できる。この解像度が、基本解像度である。ここで、ビニング数(=画素結合数)を調節することで、被曝線量が増加することを防ぐとともに、データ処理時間の短縮化とデータ容量の適正化を図ることができる。可能ならば、ビニングの代わりに、2次元検出面での被写体の移動速度とCCDの垂直方向の転送を同期させる時間遅延積分(TDI)を用いてもよい。これにより、通常より長い時間で電荷が蓄積できるため、信号を加算するビニングと同様の効果を得ることが出来る。なお、いうまでもないが、全撮像素子からデータを収集した後、データを選択または加工してもよい。
図4に図式的に示す例では、広域撮影モードと小照射野・高解像度撮影モードの切替を可能とする。左側に示す広域撮影モードを設定すると、ビニング処理を行い、たとえば2×2の撮像素子を1画素として扱う。ビニング数を上げることで、データの処理時間の短縮とデータ容量の適正化を図る。これにより基本解像度の画像が得られる。これに対し、右側に示す小照射野・高解像度撮影モードを設定すると、画像データを読み出す範囲を狭くし、また、ビニング処理を行わないで解像度を高く保つ。これにより、高解像度でデータを取得できると同時に、データ容量が過剰になることを防げる。
ビニング処理としては、その他種々の形態が採用できる。たとえば、第1の基本解像度のデジタルX線像の領域と第2の高解像度のデジタルX線像の領域を設定し、2つの領域で異なるビニング処理をしてデータを読み出す。この場合、基本解像度で第1の領域のX線像データを得るとともに、高解像度で第2の領域のX線像データを得る。そして、図5に図式的に示すように、一部の領域で、基本解像度のX線像データを、高解像度で得られたX線像データに置き換える。こうして、関心領域の中でも特に重要な箇所につき、部分的に高解像度で画像を再構成でき、同時に、データ容量が過剰になることを防ぐことができる。これにより、関心領域の中で特に重要な領域につき、データ容量を過剰に大きくすることなく解像度を上げることができる。
また、横方向を高解像度で見たい場合、デジタルX線センサ14として使用するX線CCDセンサでは、縦方向に複数の撮像素子を結合して1画素とするラインビニング処理を行う。これにより、再構成画像は、縦方向は粗く、横方向は高解像度で表示される。
また、細隙ビームとセンサ絞りとの組合せにより、X線CT撮影装置にパノラマ撮影機能を付加したCT/パノラマ撮影兼用装置を実現できる。パノラマ撮影が指示されると、CPU19は、モータ20を駆動して旋回アーム4を旋回させるとともに、XYテーブル8を制御して、パノラマ撮影の軌跡でX線源9とデジタルX線センサ14を移動する。X線源9の照射野を設定して細隙ビームを発生し、かつ、デジタルX線センサ14の読み出し領域を制限し、デジタルX線センサ14の一部より読み出したデータより画像を再構成する。この場合、図6に図式的に示すように、細長い形状に配列された撮像素子(たとえば10mm×60mm)を使用し、X線像データを取得する。そして、画像再構成において、得られたX線像データを順次撮影した順に横方向に配列してパノラマ撮影画像を形成する。これにより、上述のX線CT撮影装置にパノラマ撮影機能を付加することができ、CT/パノラマ撮影兼用装置を実現できる。
図7は、X線源9内のX線管(図示しない)を水平方向に設置したときX線管が発生するX線の水平方向のX線強度分布の例を示す。図からわかるように、X線の発生方向は照射方向にある程度の幅があり、強度分布も一様ではない。具体的には、照射方向中心軸より陽極側に傾くほどX線強度が弱くなり、逆に陰極側に所定角度分(図7の例では−10°近傍)傾くとX線強度は最大値を示す。このような、照射X線がある特定の強度分布を示すことを「ヒール効果」と称する。したがって、画像再構成対象データを選択する際、好ましくは、使用するX線の強度分布に従って、透過X線を検出する領域を選択する。具体的には、あらかじめX線強度分布を測定し、X線強度が最大値となる一定角度傾いたX線を検出する領域の撮像素子のみを使用する。あるいは、X線管と被写体との間に設けられる一次スリット機構12を適宜設定することで、適当な強度のX線を効率よく被写体に照射できる。これらにより、適当な強度の透過X線によって得られたX線像データを効率よく使用し、X線像を構成することが出来る。
このヒール効果の活用は、細隙ビームを用いるパノラマ撮影において、特に効果的である。パノラマ撮影では、たとえば、X線源側に照射X線のうち最大強度を示す方向のみを開口させたスリット板を備え、パノラマ撮影の際には、そのスリット板の開口を通した細隙ビームを用いる。そして、X線強度が最大値となる一定角度傾いたX線を検出する領域の撮像素子のみを選択する。これにより、スリット板で余分なX線が被写体に照射されることを防ぐとともに、適当な強度の透過X線を得られるため、明瞭なパノラマ画像を構成することができる。
図8は、CPU19による撮影モード選択および画像再構成のフローチャートである。操作者が各種撮影条件(撮影の種類(ここではCT撮影とパノラマ撮影)、照射野(通常または小)、解像度(高解像度と基本解像度)の設定を含む)を設定する(S10)。必要ならば、再構成対象データ選択と撮像素子結合(ビニング)も指示する。撮影開始を指示すると(S12)、まず、撮影の種類を判断する(S14)。CT撮影であれば、次に、照射野が小か否かを判断する(S16)。照射野が小である場合は、初期設定では通常の照射野が設定されているので、一次スリット機構と二次スリット機構を作動させて小照射野を設定する(S18)。また、指示された解像度を設定する(S20)。次に、X線撮影を行う。ここで、X線源9でコーンビームX線を照射して(S22)、デジタルX線センサ14で検出する(S24)。これを、たとえば被写体の周りの1回転分行う。そして、CT画像の再構成を行う(S26)。(なお、上述の撮像素子選択と撮影素子結合をX線デジタルセンサ14の側で行わない場合は、画像再構成の前処理として、撮像素子選択と撮影素子結合処理を行う(信号処理手段22)。)
また、照射野が小でない場合は(S16でNO)、次に、全領域で基本解像度か否かを判断するか否かを判断する(S30)。全領域で基本解像度であれば、その基本解像度を設定する(S32)。次に、撮影を行う。ここで、X線源9でコーンビームX線を照射して(S34)、デジタルX線センサ14で検出する(S36)。これを、被写体の周りの1回転分行う。そして、収集したデータからCT画像の再構成を行う(S26)。
また、小照射野でなくかつ全領域で基本解像度でない場合(S30でNO)、基本解像度を設定し(S40)、高解像度領域を設定する(S42)。次に、撮影を行う。ここで、X線発生器9でコーンビームX線を照射して(S44)、デジタルX線センサ14で検出する(S46)。これを、たとえば被写体の周りの1回転分行う。そして、収集したX線投影データから画像再構成を行う(S26)。
また、パノラマ撮影が設定されている場合は(S14でNO)、パノラマ撮影のための照射野とセンサ使用領域を設定し(S50)、解像度を設定する(S52)。次に、撮影を行う。ここで、X線源9で細隙X線を照射して(S54)、デジタルX線センサ14で検出する(S56)。これを、所定のパノラマ撮影の軌跡にそって行う。そして、収集したデータからパノラマ画像の再構成を行う(S58)。
以上のCPU19による撮影モード選択および画像再構成のフローは一例であり、X線出力の設定等を間に適宜挿入してもよいことは言うまでもない。
なお、上述のX線撮影装置では、鉛直方向の回転軸を有する旋回アームを用いたが、その代わりに、たとえばベッド上に被写体(患者)を寝かせ、X線源とデジタルX線センサの旋回軸を水平にしたC字状アームやガントリを用いてもよい。また、歯科用のデジタルX線撮影装置について説明したが、本発明は、照射野が小さい被写体のX線撮影を行う他の医療用デジタルX線撮影装置にも適用できる。
デジタルX線撮影装置の立面図 デジタルX線撮影装置の制御系のブロック図 広域撮影時と小照射野撮影時のセンサ使用面積を図式的に示す図 広域撮影時と小照射野・高解像度撮影時のセンサ使用面積を図式的に示す図 一部高解像度撮影の場合のビニング処理を図式的に示す図 パノラマ撮影の場合のセンサ使用領域を図式的に示す図 X線管が発生するX線の強度分布の例を示すグラフ 撮影モード選択および画像再構成を行うフローチャート
符号の説明
1 基台、 2 支柱、 4 旋回アーム、 7 回転テーブル、 8 XYテーブル、 9 X線源、 10 X線撮像ユニット10、 11 昇降フレーム、 11a チンレスト、 12 一次スリット機構、 14 デジタルX線センサ、 14a センサ制御回路、 16 二次スリット機構、 17 操作パネル、 19 CPU、 24 ビデオメモリ。

Claims (7)

  1. X線を発生するX線源と、
    X線を検出する2次元検出面を有するデジタルX線センサと、
    前記X線源と前記デジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持し、被写体に相対的に移動する移動手段を備えた支持手段と、
    前記X線源より照射されるX線の照射野を切り替える照射野切替手段と、
    前記X線の照射野に応じて、前記デジタルX線センサが検出したX線検出像データの中から画像再構成の対象となるデータを選択する再構成対象データ選択手段と、
    前記移動手段により、前記X線源と前記デジタルX線センサを移動しつつ、前記照射野切替手段により設定された照射野で前記X線源によりX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線を前記デジタルX線センサで検出し、X線像データを収集するデータ収集手段と、
    前記データ収集手段により収集されたX線像データについて、前記再構成対象データ選択手段により選択されたデータを基に画像を再構成する画像再構成手段と
    を備えたことを特徴とする、デジタルX線撮影装置。
  2. 前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの前記2次元検出面の中のX線検出領域を選択し、前記データ収集手段は、前記再構成対象データ選択手段により選択されたX線検出領域でX線像データを収集し、前記画像再構成手段は、前記データ収集手段により収集されたX線像データを基に画像を再構成することを特徴とする請求項1に記載のデジタルX線撮影装置。
  3. 前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの隣接する複数の撮像素子のX線像データを結合して一画素のデータとして扱う撮像素子結合手段を備え、前記撮像素子結合手段により結合されたデータを用いて画像を再構成することを特徴とする、請求項1または2に記載のデジタルX線撮影装置。
  4. 前記画像再構成手段が画像再構成に用いる前記データは、前記再構成対象データ選択手段により結合されたデータを含むことを特徴とする、請求項3に記載のデジタルX線撮影装置。
  5. 前記移動手段は、前記X線源と前記デジタルX線センサの旋回中心をパノラマ撮影用の軌跡で移動する2次元移動機構を備え、
    前記照射野切替手段は、細長い照射野に切り替え、前記データ収集手段は、前記2次元移動機構によりパノラマ撮影用の軌道で前記旋回中心を移動しつつデジタルX線センサによりX線像データを収集し、前記画像再構成手段は、収集されたX線像データよりパノラマ撮影像を再構成することを特徴とする、請求項1に記載のデジタルX線撮影装置。
  6. 前記再構成対象データ選択手段は、前記デジタルX線センサの2次元検出面の中の、前記X線源が生成するX線の強度分布が最大になる領域から画像再構成の対象となるデータを選択することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のデジタルX線撮影装置。
  7. X線を発生するX線源より照射されるX線の照射野を切り替え、
    前記X線源と、X線を検出する2次元検出面を有するデジタルX線センサとを被写体を間にして相互に対向して支持し、前記X線源と前記デジタルX線センサを被写体に対して相対的に移動しつつ、設定された照射野で前記X線源によりX線を被写体に照射し、被写体を透過したX線を前記デジタルX線センサで検出し、X線像データを収集し、
    前記X線の照射野に応じて、前記デジタルX線センサが検出したX線検出像データの中から画像再構成の対象となるデータを選択し、
    選択されたデータを基に画像を再構成する
    ことを特徴とする、デジタルX線撮影方法。
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