JP4563291B2 - 無線通信端末 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、無線通信を行う際に送信電力によって熱の発生を伴う無線通信端末に関する。
PC(Personal Computer)のカードスロット等に差し込まれて用いられるカード型の無線通信端末の中で、大容量の送信電力を必要とするため、送信時に多量の熱を発生する機種が存在する。しかし、PCのカードスロットは、構造上、このような熱を滞留させてしまい、無線通信端末を高い温度にしてしまう。温度が高くなると、無線通信端末が内部に備えるデバイスは影響を受けてしまい、無線通信端末の寿命が短くなってしまうという問題があった。
上記のようにカードスロットにおいて高温となってしまう無線通信端末のメーカにおいて、この熱をいかにして外部へ放熱するか、あるいは発生しないようにするかが検討されている。しかし、上述したようにカードスロットの構造上、放熱させることは困難であるため、専ら、無線通信端末の発熱を抑えることに着眼して様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1から3では、図23に示す内部構成を有する無線通信端末が提案されている。そして、特許文献1に記載の技術では、図24に示すように通常電力での連続送信中にタイマを起動させてカウントを開始させ、一定のカウント値になった時点で、送信出力を減衰させて送信するとともに温度センサを監視し、一定の温度を超えたときに送信出力を停止して発熱を抑えるようにしている。
また、特許文献2に記載の技術では、図25に示すように、予め設定した許容温度を超えた時に、送信電力を減少させ、許容温度より低くなった時に、再び送信電力を上昇させて元の出力に戻すことにより、発熱を抑えるようにしている。
また、特許文献3に記載の技術では、図26に示すように温度センサを有する温度検出部の出力が予め設定した基準値Tuを超えると、送信時間を一定時間に制限し、一定時間経過後において送信を停止する。そして、温度が更に上昇して、次の基準値THを超えると、送信を一切出来なくすることにより、発熱を抑えるようにしている。
また、特許文献4に記載の技術では、図27に示す内部構成を有する無線通信端末において、図28に示すように送信出力モード、すなわち送信電力に応じた規制時間を設定し、連続送信時間が当該規制時間を超える場合、所定時間送信を停止、あるいは送信電力を低下させることにより、発熱を抑えるようにしている。
特開2003−309473号公報 特開2002−271124号公報 特開平4−326211号公報 特開平9−214363号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、通常電力での連続送信中に許容温度の上限値を超える場合があるという問題がある。
また、特許文献2及び3に記載の技術では、送信電力を制限するために、一度基準となる値を超えなければならないという問題がある。
また、特許文献4に記載の技術では、図27の内部構成図からもわかるように実際に温度を計測しているわけではないため、周囲温度が低い場合、送信電力を低下させる必要がないのにも関わらず低下させてしまい、また、周囲温度が高い場合、送信電力の低下量を常温の場合に比べて大きくしないといけないのにそれらの判定ができないという問題がある。また、仮に、送信電力を低下させても、無線通信端末の温度がどこまで下がったのかを検出できないため、送信電力低下量が適切であったのかを判定することもできないという問題がある。
つまり、特許文献1から4に記載の従来技術における問題とは、送信中に動作保証が許容されている温度の上限値を超える可能性があるという問題である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、その目的は、送信中に端末温度が動作保証が許容されている温度の上限値を超えないようにする無線通信端末を提供することにある。
上記問題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明に係る無線通信端末は、データを無線基地局装置へ送信する送信部を備えた無線通信端末であって、端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、端末内の温度である端末温度を検出する温度検出部と、送信電力値を検出する送信電力検出部と、前記無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更し、前記温度検出部が検出する前記端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、前記送信電力検出部が検出する前記送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した前記端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないように前記データの送信状態を制御する制御部と、前記データの容量を算出する送信データ量算出部と、前記送信データ量算出部が算出した前記データの容量に基づいて送信に要する送信時間を算出する送信時間算出部と、前記データの送信の開始及び停止のタイミングの情報を含むスケジュール情報を生成するスケジューリング部と、前記スケジューリング部が生成したスケジュール情報及び前記制御部が変更する送信電力値に基づいて、前記データを前記送信部に送信させる送信制御部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部から読み出した端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値に達するまでの時間である動作保証時間を算出し、前記スケジューリング部は、前記制御部が算出した動作保証時間と、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値とを比較し、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値が前記制御部が算出した動作保証時間の値以上の場合、前記データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記スケジューリング部は、前記制御部が算出した動作保証時間と、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値とを比較し、前記送信時間算出部が算出した送信時間が、前記制御部が算出した動作保証時間未満の場合、更に、前記端末温度変化情報に基づいて、前記送信時間算出部が算出した送信時間が経過した際の端末温度を算出し、算出した端末温度に、送信停止後に上昇する一定の温度上昇値を加算した温度値が前記動作保証温度の上限値以上となる場合、データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記制御部は、前記温度上昇値を、前記送信部により行われた送信の開始と停止に応じて変化する端末温度に基づいて算出し、前記スケジューリング部は、前記端末温度変化情報に基づいて、前記送信時間算出部が算出した送信時間が経過した際の端末温度を算出し、算出した端末温度に、前記制御部が算出した温度上昇値を加算した温度値が前記動作保証温度の上限値以上となる場合、データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成することを特徴する。
本発明は、上記に記載の発明において、前記制御部は、前記温度検出部が検出する端末温度を順に内部の記憶領域に記録しており、前記温度検出部が検出する前記端末温度が上昇している場合、前記内部の記憶領域に記憶されている端末温度から前記端末温度が一定となっている状態が存在するか否かを判定し、前記端末温度が一定となっている状態が存在する場合、当該一定となっている状態の端末温度から算出される端末周囲の温度に基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、前記端末温度が一定となっている状態が存在しない場合、送信開始前の状態の端末温度から算出される端末周囲の温度に基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値に達するまでの時間である動作保証時間を算出することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記スケジューリング部は、分割した前記データのそれぞれの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成する際に、再送が発生しない時間の最大値を送信停止時間とし、または、端末温度が予め定められる再開基準温度に低下するまでの時間を送信停止時間としてスケジュール情報を生成することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記送信制御部は、前記スケジューリング部により再送が発生しない時間の最大値を送信停止時間として生成されるスケジュール情報が入力された場合、入力されるスケジュール情報に基づいて送信停止をしたときに、計時手段により経過時間を計測させ、前記経過時間が再送が発生しない時間の最大値と一致した場合に、前記送信部に前記データの送信を再開させることを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記再開基準温度は、送信を開始する前の端末温度であることを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記制御部は、前記送信部が分割したデータを送信している送信時間と、送信を停止している送信停止時間との比が最大になるように前記再開基準温度を算出し、前記スケジューリング部は、端末温度が前記制御部により算出された前記再開基準温度に低下するまでの時間を送信停止時間としてスケジュール情報を生成することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記制御部は、送信が開始されてからの経過時間と、前記端末温度変化情報に基づいて、端末温度を算出し、算出した端末温度と、前記温度検出部が検出する端末温度との差を算出し、算出した差が略零でない場合、前記スケジューリング部に前記スケジュール情報を生成させることを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記制御部は、前記スケジュール情報に従って前記データの送信を行っている間、前記無線基地局装置から送信電力値を増加させる指示情報が送信された場合、予め内部に記憶されているフラグの値に基づいて、フラグが前記無線基地局装置から送信電力値を増加させる指示情報を参照しない情報を示している場合、前記送信制御部に前記スケジュール情報に従って前記データの送信を継続させることを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記送信制御部は、前記データの送信よるトラフィックにデータトラフィックと、前記無線通信局装置との通信を維持するための制御トラフィックとが含まれている場合、前記スケジュール情報に従ってデータの送信を停止するタイミングにて、前記データトラフィックを停止することを特徴とする。
本発明は、上記に記載の発明において、前記送信制御部は、前記データの送信速度が複数存在する場合、前記スケジュール情報に従って前記データの送信を停止するタイミングにて、予め定められる値に送信速度を低下させて前記データを送信することを特徴とする。
この発明によれば、無線通信端末は、端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、データを無線基地局装置へ送信する送信部とを備えている。そして、端末内の温度である端末温度を検出し、送信電力値を検出し、無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更し、検出する端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、検出する送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した端末温度変化情報に基づいて、端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないようにデータの送信状態を制御する構成とした。これにより、送信中に、無線通信端末の端末温度が動作保証温度の上限値を超えないようにすることでき、動作を安定することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態による無線通信端末1を示す概略ブロック図である。
無線通信端末1は、例えば、PCのカードスロット等に差し込まれて用いられるカード型の無線通信装置等である。無線通信端末1において、アンテナ28は、無線基地局装置との間で無線電波の送受信を行う。切替器27は、送信と受信の切り替えを行い、アンテナ28から無線信号を受信した場合には、受信部29に出力し、電力増幅部26からの出力は、アンテナ28から送信させる。
受信部29は、アンテナ28を介して他の無線通信端末から送信される無線信号を受信する。復調部24は、受信部29が受信した無線信号を復調し、例えば、制御部16によって参照される情報は制御部16へ入力する。変調部25は、送信するデータに対して変調を行う。電力増幅部26は、送信に要する電波の送信電力を増幅する。温度検出部21は、温度センサを備えており、温度センサにより検出した無線通信端末1内の温度である端末温度を電圧に変換して出力する。AD変換器20は、温度検出部21が出力する電圧をデジタル信号に変換する。送信電力検出部19は、切替器27と電力増幅部26の間の接続線に一端が接続され、当該接続線における電流及び電圧に基づいて送信電力を検出し、検出した送信電力を電圧に変換して出力する。AD変換器18は、送信電力検出部19から出力される電圧をデジタル信号に変換して制御部16に出力する。
接続部10は、例えば、PC(Personal Computer)のカードスロットを介してPCに接続され、PCから入力されるデータのうち指示情報については、コマンド・ラインにより接続される制御部16や送信データ量算出部11に入力し、送信されるデータについては、データ・ラインにより接続されるデータバッファ17及び送信データ量算出部11に入力する。データバッファ17は、接続部10から入力されるデータを一時的に記憶する記憶領域であり、後述する送信制御部14からの指示に基づいて、データをそのまま、あるいはフレームに分割して変調部25に出力する。記憶部30は、後述する温度上昇/下降カーブテーブル31及び、温度上昇/下降カーブテーブル31に含まれる周囲温度と、変更前の送信電力と、変更後の送信電力とにより特定される無線通信端末1内の温度上昇/下降を示した温度上昇/下降カーブ、すなわち端末温度変化情報を記憶する。
ここで、周囲温度とは、無線通信端末1の外部の温度のことである。
制御部16は、接続部10から入力される指示情報、温度検出部21が検出した端末温度、送信電力検出部19が検出した送信電力、及び記憶部30が記憶している端末温度変化情報に基づいて、予め定められている動作保証温度に達するまでの時間、すなわち動作保証時間を算出する。また、制御部16は、算出した動作保証時間に基づいて、端末温度が動作保証温度を超えないように、送信データ量算出部11、送信時間算出部12、スケジューリング部13、送信制御部14の動作制御を行う。
また、制御部16は、無線基地局装置が無線通信状態に基づいて送信する送信電力要求を受信し、送信電力要求に含まれる送信電力の増加あるいは減少指示を読み出し、増加指示の場合には、現在の送信電力より所定の値増加させ、減少指示の場合には、現在の送信電力より所定の値減少させ、その値を送信制御部14に入力する。ここで、上記の無線通信状態とは、例えば、CDMAの規格では、無線基地局装置が、移動局(無線通信端末)から送信される電波を受信して測定した受信レベルにより示される状態であり、無線基地局装置は、受信レベルが一定となるように各移動局に対して送信電力要求を送信することになる。
また、上記の所定の値とは、無線通信端末と無線基地局との間のネゴシエーションにより決定される値であり、例えば、1xEV−DO規格の場合は、1dB、0.5dB、0.25dBの3通りがある。
送信データ量算出部11は、接続部10が入力するデータに基づいて、データの容量を算出する。送信時間算出部12は、送信データ量算出部12が算出したデータの容量と、算出の時点で利用が可能とされている送信速度に基づいて、データを送信するのに要する送信時間を算出する。
スケジューリング部13は、送信制御部14にデータバッファ17に記憶されているデータを送信させるためのスケジュール情報を生成する。ここで、スケジュール情報とは、データの送信を開始する時点であり、さらに、データを分割して送信する場合には、それぞれの分割したデータの送信の開始及び停止の時点と、停止後に、分割されたデータを次に送信するまでの間隔等を示した情報である。
また、スケジューリング部13は、送信時間算出部12が算出した送信時間と、制御部16が算出した動作保障時間とを比較し、データを分割せずに送信するか、あるいはデータを分割して送信するかを判定し、判定した結果に基づいてスケジュール情報を生成する。また、スケジューリング部13は、生成したスケジュール情報を送信制御部14と、制御部16とに入力する。
送信制御部14は、スケジューリング部13から入力されるスケジュール情報に基づいて、データバッファ17に対して記憶しているデータを変調部25に出力させる。また、送信制御部14は、制御部16から入力される送信電力の値を電力増幅部26に入力する。
なお、上述した制御部16、送信データ量算出部11、送信時間算出部12、スケジューリング部13、送信制御部14の機能部は、これらの機能を有するソフトウェアプログラムにより構成するようにしてもよい。ソフトウェアプログラムにより構成する場合、無線通信端末1が内部にCPU(Central Processing Unit)及びメモリを備えており、ソフトウェアプログラムが予め記憶部30に記憶されている状態にて、内部に備えるメモリにソフトウェアプログラムをロードしてCPUにより実行させることで実現することができる。
図2は、記憶部30に記憶されている、温度上昇/下降カーブテーブル31のデータ構成を示した図である。温度上昇/下降カーブテーブル31は、予め一定の温度間隔で幾つかの周囲温度(T,Ta−1,Ta−2,…,T)を定めておき、周囲温度ごとの複数のテーブルを含んでいる。
例えば、周囲温度を−20度〜+80度の範囲で、10度ごとの間隔とした場合、Tのaは、0〜10の値となり、周囲温度ごとのテーブルは11個存在することになる。それぞれのテーブルは、ある送信電力で送信されている場合に、送信電力が変更された場合の端末温度の時間変化を計測した計測結果、すなわち変更前の送信電力と、変更後の送信電力とに対応付ける上述した端末温度変化情報を含んでいる。図2では、周囲温度Tで、変更前の送信電力をPn、変更後の送信電力をPmとした場合、端末温度変化情報は、Curve[Pn,Pm]Taで示されることになる。
なお、変更前の送信電力より、変更後の送信電力が大きい場合には、端末温度変化情報で示される端末温度の変化は上昇傾向となり、このときの変化を示したグラフを温度上昇カーブと呼ぶ。逆に、変更前の送信電力より、変更後の送信電力が小さい場合、端末温度変化情報で示される端末温度の変化は下降傾向となり、このときの変化を示したグラフを温度下降カーブと呼ぶ。
次に、図3を参照しつつ、無線通信端末1における送信電力制御処理について説明する。まず最初に、接続部10からデータが入力されて送信を初めて開始する前、あるいは送信電力を変更する前に、制御部16は、温度検出部21が検出してAD変換器20により変換されて入力される温度を、端末温度Tnowとする(ステップSa1)。制御部16は、Tnowが、予め定められる動作保証温度の上限値であるTOperation_max値未満であるか否かを判定する(ステップSa2)。TnowがTOperation_maxの値未満でないと判定した場合、動作保証を超えた過熱状態にあるため、制御部16は、無線通信端末1の画面等にオーバヒート警告表示を表示させ(ステップSa3)、送信停止、あるいは電源停止を行い、処理を終了する(ステップSa4)。
一方、端末温度TnowがTOperation_maxの値未満であると判定した場合、制御部16は、端末温度Tnowから周囲温度Tを算出する。ここで、周囲温度Tの算出は、ある送信電力Pに対する端末温度と周囲温度の差であるΔTを予め計測しておき、計測したΔTを、送信電力Pnに対応付けてΔTPnとして記憶部30に記録しておく。そして、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する。また、制御部16は、送信電力検出部19が検出してAD変換器18によりデジタル信号に変換されて入力される送信電力Pnを検出する。そして、制御部16は、検出した送信電力Pnに対応するΔTPnを記憶部30から読み出し、検出した端末温度Tnowと読み出したΔTPnとに基づいて、TnowからΔTPnを減算し、周囲温度Tを算出する(ステップSa5)。
次に、制御部16は、単位時間当たりの端末温度の変化量、すなわち微分量を、温度検出部21により検出される端末温度に基づいて計測し(ステップSa6)、その微分量がほぼ零、すなわちほとんど温度が変化していないか否かを判定する(ステップSa7)。
ここで、ほぼ零とは、例えば、10分間に1℃温度上昇するのに相当する値以下の数値である。
微分量がほぼ零であると判定した場合、制御部16は、無線基地局装置から送信される送信電力変更要求に含まれる増加の指示に従って所定の値を現在の送信電力の値に加算し、加算により算出された送信電力の値を変更後の送信電力Pmとする。そして、制御部16は、周囲温度Tと、変更前の送信電力Pnと、変更後の送信電力Pとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[Pn,Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa10)。
次に、制御部16は、読み出したCurve[Pn,Pm]Taの端末温度変化情報から図4(a)に示すグラフ1を生成し、生成したグラフ1の線と、予め定められる動作保証温度の上限値であるTOperation_maxとの交点から、動作保証温度の上限値に達するまでの動作保証時間であるtoverheatを算出する。そして、制御部16は、グラフ1の端末温度変化情報とtoverheatの情報とをスケジューリング部13に入力する。また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間treqをスケジューリング部13に入力する(ステップSa11)。
スケジューリング部13は、動作保証時間であるtoverheatと送信時間であるtreqとを比較し、toverheatがtreqを超過しているか否かを判定する(ステップSa12)。toverheatがtreqを超過していると判定した場合、スケジューリング部13は、送信時間であるtreqと、制御部16から入力される端末温度変化情報であるグラフ1の線の交点から、端末温度T@treqを算出する。そして、スケジューリング部13は、予め定められている温度上昇値TOverと端末温度T@treqとを加算した値が、動作保証温度の上限値であるTOperation_maxの値未満であるか否かを判定する(ステップSa13)。ここで、温度上昇値TOverとは、図5に示すように送信を停止しても余熱のために端末温度が即座に低下しないため、送信停止以降に発生する若干の温度上昇を考慮して予め定められる値であり、記憶部30に記憶しておき、上記の処理において制御部16により記憶部30から読み出してスケジューリング部13に入力される。
スケジューリング部13は、温度上昇値TOverと、端末温度T@treqとを加算した値が動作保証温度の上限値であるTOperation_maxの値未満であると判定した場合、スケジュール部13は、全データを送信するスケジュール情報を生成し、生成したスケジュール情報を送信制御部14に入力する。また、制御部16は、送信電力Pmを送信制御部14に入力する。送信制御部14は、入力されるスケジュール情報及び送信電力の値に基づいてデータバッファ17に全データを送信電力Pmで送信させる(ステップSa15)。
一方、ステップSa12において、スケジューリング部13がtoverheatがtreqを超過していないと判定した場合及び、ステップSa13において、スケジューリング部13が、温度上昇値TOverと、端末温度T@treqとを加算した値が、動作保証温度の上限値であるTOperation_maxの値未満でないと判定した場合、スケジューリング部13は、データを分割して送信させるためのスケジュール情報を生成し、生成したスケジュール情報を送信制御部14に入力する。また、制御部16は、送信電力Pmを送信制御部14に入力する。送信制御部14は、入力されるスケジュール情報及び送信電力の値に基づいて、データバッファ17にデータを分割して送信電力Pmで送信させる指示情報を入力する(ステップSa14)。
一方、ステップSa7において、制御部16が、単位時間当たりの端末温度の微分量がほぼ零でないと判定した場合、次に、微分量が正であるか否かを判定する(ステップSa8)。微分量が正でないと判定した場合、温度は下降しているため、制御部16は、ステップSa10以降の処理を行う。一方、微分量が正であると判定した場合、温度は上昇しているため、制御部16は、送信開始以降、その時点までに、端末温度が一定となっていた状態が存在したか否かを過去の温度時間変化の履歴情報を参照して判定する(ステップSa20)。ここで、一定となっていた状態の存在は、温度時間変化の履歴情報から温度変化の傾き、すなわち微分量を算出し、当該微分量が所定の微小量より小さい場合が、一定時間以上継続しているか否かにより判定する。
ここで、所定の微少量とは、例えば、例えば、10分間に1℃温度上昇するのに相当する量である。
制御部16が、一定状態が存在していないと判定した場合、制御部16は、予め定められている送信開始前の送信電力をPとし、Pに対応するΔTP0を記憶部30から読み出し、TP0・TaからΔTPkを減算することにより、周囲温度Tを算出する(ステップSa21)。そして、制御部16は、算出した周囲温度Tと、一定状態時の送信電力Pと、データ送信に要する送信電力Pmとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[P、Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa22)。
次に、制御部16は、読み出したCurve[Pk,Pm]Taの端末温度変化情報から図4(a)に示すグラフ1を生成し、生成したグラフ1の線と、予め定められる動作保証温度の上限値であるTOperation_maxとの交点から、動作保証温度の上限値に達するまでの動作保証時間であるtoverheatを算出する。そして制御部16は、グラフ1の端末温度変化情報と、toverheatの情報とをスケジューリング部13に入力する。また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間をスケジューリング部13に入力する(ステップSa23)。その後、スケジューリング部13により、ステップSa12以降の処理が行われる。
一方、ステップSa20において、制御部16が、一定状態が存在していたと判定した場合、制御部16は、当該一定状態時の送信電力Pkを検出し、送信電力Pkに対応するΔTPkを記憶部30から読み出し、TPk・TaからΔTPkを減算することにより、一定状態における周囲温度Tを算出する(ステップSa24)。そして、制御部16は、算出した周囲温度Tと、一定状態時の送信電力Pと、データ送信に要する送信電力Pとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[Pk、Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa25)。
次に、制御部16は、読み出したCurve[Pk、Pm]Taの端末温度変化情報から図4(b)に示すグラフ2を生成し、予め定められる動作保証温度の上限値であるTOperation_maxと、生成したグラフの線の交点から、動作保証温度の上限値に達するまでの動作保証時間であるtoverheatを算出し、グラフ2の端末温度変化情報と、toverheatの情報とをスケジューリング部13に入力する。また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間をスケジューリング部13に入力する(ステップSa26)。その後、スケジューリング部13により、ステップSa12以降の処理が行われる。
上述した処理により、無線通信端末1において、端末温度が動作保証温度を超える場合には、データを分割して送信することが可能となる。また、端末温度が上昇中の場合には、過去の端末温度の変化の状態に基づいて、送信電力の変化前の値を定めて、端末温度変化情報に基づいて、動作保証温度の上限値に達するまでの動作保証時間を算出することが可能となる。
次に、図6を参照して、図3におけるステップSa14のデータを分割して送信する分割送信処理について説明する。最初に、制御部16からスケジューリング部13に端末温度変化情報(Curve[P,P**Ta)が入力される(ステップSb1)。次に、スケジューリング部13は、次式(1)及び(2)を満たす最大のiを算出する。
Figure 0004563291
Figure 0004563291
式(1)及び式(2)を満たす最大のiは、i個のフレームを連続して送信しても端末温度が動作保証温度には達しないことを意味している。そして、スケジューリング部13は、i個のフレームを送信するスケジュール情報を生成する。次に、スケジューリング部13は、以下の2通りの手順で、端末温度が動作保証温度を超えないように送信を開始及び停止するタイミングを含んだスケジュール情報を生成する。
(第1の手順)
第1の手順は、時間により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合であり、再送が発生しない範囲で最大の時間を送信停止時間とするスケジュール情報を生成する(ステップSb4−1)。そして、制御部16から入力される端末温度変化情報に基づいて、送信停止を行った場合の温度下降変化情報(温度下降カーブ)を生成し、生成した温度下降変化情報に基づいて送信停止時間経過の際、すなわち送信再開時の端末温度を算出する(ステップSb5−1)。
(第2の手順)
第2の手順は、温度により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合であり、端末温度が後述する再開基準温度Tまで低下するまで、送信停止とするスケジュール情報を生成する(ステップSb4−2)。そして、制御部16入力される端末温度変化情報に基づいて、送信停止を行った場合の温度下降変化情報(温度下降カーブ)を生成し、生成した温度下降変化情報に基づいて端末温度が再開基準温度Tに低下するまでの時間、すなわち送信停止時間を算出する(ステップSb5−2)。
スケジューリング部13は、上記のステップSb1からSb5−1あるいは、Sb5−2までのシミュレーションを繰り返し、全てのデータが送信されるまでのスケジュール情報を生成し、生成したスケジュール情報を送信制御部14に入力する。送信制御部14は、入力されるスケジュール情報に従って、データバッファ17に分割したデータの送信を行わせる(ステップSb6)。
上記の分割送信処理により、端末温度が動作保障温度の上限値に達しないようにすることが可能となる。図7及び図8はその効果を示した図であり、図7はデータを分割せずに送信した場合の端末温度の変化を示した図であり、図8は、データを分割し、上述した第2の手順、すなわち温度により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合の端末温度の変化を示した図である。図7では、端末温度が動作保障温度の上限値を超えているのに対して、分割した場合は、図8に示すように、端末温度の上昇と低下が繰り返し行われ、動作保証温度の上限値を超えないようにすることが可能となっている。
なお、上述した式(1)及び(2)に示した16/600[sec]=26.6[msec]は、CDMA 1xEV−DO通信方式を用いた場合の1フレームの単位である。CDMA 1x通信方式を適用する場合には、80/800[sec]=20[msec]が1フレームの単位として上記の分割処理に適用されることになる。
次に、図9を参照しつつ、上述した図6のステップSb6における分割したデータの送信において、スケジュール情報に従って送信が行われている間においても端末温度を検出し、再度スケジュール情報を生成する処理について説明する。
まず、データバッファ17から分割したデータが出力され分割したデータの送信が開始される(ステップSc1)。制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する(ステップSc2)。制御部16は、スケジューリング部13が送信中のデータのスケジュール情報を生成する際に用いた端末温度変化情報と、送信が開始されてからの経過時間に基づいて、経過時間の時点での推定温度を算出する。そして、制御部16は、検出した端末温度Tnowと、算出した推定温度とを比較し、端末温度Tnowと、推定温度とがほぼ同じ値か否かを判定する(ステップSc3)。
ここで、ほぼ同じ値の範囲は、例えば、AD変換器の誤差x[LSB]範囲とすることができ、具体的には±x[LSB]とすることができる。なお、LSBは、単位を示しており、Least Significant Bitの略である。
制御部16は、端末温度Tnowと、推定温度とがほぼ同じ値でないと判定した場合、端末温度Tnowと未送信データ量とに基づいて、スケジューリング部13にスケジュール情報を図6で示した手順により再生成させ(ステップSc4)、ステップSc1に戻る。
一方、制御部16は、端末温度Tnowと、推定温度とがほぼ同じ値であると判定した場合、1フレーム時間待機し(ステップSc5)、1フレーム時間経過後に、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報、すなわち送信制御部14が参照しているスケジュール情報に基づいて、送信を停止するタイミングとなっているか否かを判定する(ステップSc6)。送信を停止するタイミングになっていないと判定した場合、ステップSc2の処理に戻る。一方、送信を停止するタイミングになっていると判定した場合、制御部16は、送信制御部14に送信を停止させ、次に、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報に基づいて送信を終了するタイミングになっているか否かを判定する(ステップSc8)。制御部16は、送信を終了するタイミングでないと判定した場合、スケジュール情報に従い、送信制御部14を送信停止時間待機させた後に送信を再開させる(ステップSc9)。一方、送信を終了するタイミングになっていると判定した場合、送信制御部14に送信を終了させる。
上記の図9に示した処理により、例えば、周囲温度が上昇することにより端末温度と推定温度との差が大きくなった場合、分割したデータの送信の途中であってもスケジューリング部13により再度スケジュールが生成されるため、動作保証温度を超えないようにすることが可能となる。
次に、図10を参照して、図6で説明した第1の手順、すなわち時間により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合の処理について説明する。
まず最初に、送信電力Pmの状態において送信が停止されると(ステップSd1)、制御部16は、内部に備えられているタイマ(計時手段)を起動する。このタイマは、再送が開始されない最大許容時間を計測すると満了通知(タイムアウト通知)を出力する(ステップSd2)。制御部16は、満了通知を検出するまで待機し(ステップSd3)、タイマから満了通知を受信した場合、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSd4)。
上記の処理により、タイマから再送が開始される時間が通知されることにより、再送が開始される前に送信を再開することが可能となる。
次に、図11から図13を参照して、図6で説明した第2の手順、すなわち温度により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合に、送信再開の基準となる再開基準温度Tについて説明する。
図11は、再開基準温度Tを送信前の送信電力Pnにおける端末温度TPn・Taとした場合の処理を示したフローチャートである。
まず最初に、送信電力Pmの状態において送信が停止されると(ステップSe1)、制御部16は、送信が停止された際に温度検出部21が検出してAD変換器20に入力されることにより端末温度Tnowを検出する(ステップSe2)。制御部16は、端末温度Tnowと、変更前の送信電力Pnの際に計測した端末温度TPn・Taとを比較し、TnowがTPn・Ta以下であるか否かを判定する(ステップSe3)。制御部16は、TnowがTPn・Taを超えていると判定した場合には、ステップSe2に戻る。一方、制御部16は、TnowがTPn・Ta以下であると判定した場合は、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSe4)。
上記の処理により、制御部16は、端末温度TnowがTPn・Ta以下となるまで送信を停止させることが可能となる。
次に、図12及び図13を参照して、送信を停止している時間toffと、送信を行っている時間tonとの比が最大となるように再開基準温度Tを算出し、算出した再開基準温度Tにより送信の停止を行う処理について説明する。
図12は、再開基準温度Tを算出する手順を示したフローチャートである。
まず最初に、送信を開始した際の端末温度と端末動作保証温度の上限値Tmaxの範囲内を一定の間隔で分割し、分割したそれぞれの温度値をTとして割り当てておく。ここで、上限値をTmaxとするのは、送信電力Pmで送信している際に、送信を停止した後の温度上昇により端末温度が動作保証温度の上限値まで上昇する場合を想定したTを算出するためである。
割り当てにより複数のTを設定した後、最初のTに対して制御部16は、送信電力Pmの値と、送信停止した際の送信電力の値と、送信停止時点での周囲温度Tとに基づいて、温度上昇/下降カーブテーブル31から端末温度変化情報を選択して読み出す。停止により送信電力が減少するため、読み出した端末温度変化情報は温度下降カーブとなる(ステップSf1)。
制御部16は、読み出した端末温度変化情報に基づいて、端末温度がTに低下するまでの時間toffを算出する(ステップSf2)。そして、送信を停止した後にtoff時間経過した後に、送信電力Pmで送信を再開する場合の端末温度変化情報を温度上昇/下降カーブテーブル31において選択して読み出す。送信電力が増加しているため、読み出した端末温度変化情報は、温度上昇カーブとなる。
そして、制御部16は、読み出した端末温度変化情報に基づいて、端末温度がTmaxに上昇するまでの時間tonを算出する(ステップSf4)。制御部16は、算出したtoffとtonに基づいて、以下の式(3)によりその比であるRを算出し(ステップSf5)、算出したRをRとして記憶する(ステップSf6)。そして、複数のTの全てについてステップSf1からSf6の処理を繰り返す。
Figure 0004563291
制御部16は、全てのTについてステップSf1からSf6の処理を終了すると、複数のRの中で最大の値を検出し、検出した値をRk_maxとする(ステップSf7)。
次に、制御部16は、Rk_maxに対応する温度Tが1つであるか否かを判定する(ステップSf8)。
制御部16は、Rk_maxに対応する温度Tが1つであると判定した場合、Rk_maxに対応する温度Tを再開基準温度Tとして設定する(ステップSf9)。一方、Rk_maxに対応する温度Tが1つでないと判定した場合、複数のTが対応することになるため、その中で最も高温の値のTを再開基準温度Tとして設定する(ステップSf10)。
次に、図13を参照して上記の図12の処理によって設定された再開基準温度Tにより送信の停止を行う処理について説明する。
まず最初に、送信電力Pmの状態において送信が停止されると(ステップSg1)、制御部16は、送信が停止された際の温度検出部21の計測による端末温度Tnowを検出する(ステップSg2)。制御部16は、端末温度Tnowと、図12の処理により設定された再開基準温度Tとを比較し、TnowがT以下であるか否かを判定する(ステップSg3)。制御部16は、TnowがTを超えていると判定した場合には、ステップSg2に戻る。一方、制御部16は、TnowがT以下であると判定した場合は、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSg4)。
上記の図12で示した処理により、tonとtoffの比であるRが最大となる再開基準温度Tを設定できるため、送信時間を出来るだけ長くするように送信停止の制御を行うことが可能となり、送信効率を高めることができる。
次に、図14を参照して、温度上昇値TOverを過去の端末温度の変化に基づいて更新する処理について説明する。
まず最初に、送信電力Pmで送信中の状態において、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度を連続して検出する。制御部16は、連続して検出した端末温度に基づいて、微分量を算出し、算出した微分量を端末温度の単位時間当たりの端末温度の変化量とする(ステップSi1)。次に、制御部16は、算出した微分量がほぼ零であるか否かを判定する(ステップSi2)。
ここで、ほぼ零とは、例えば、10分間に1℃温度上昇するのに相当する値以下の数値である。
微分量がほぼ零である場合、制御部16は、端末温度が一定であると判定し、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報に従って、送信電力Pmから送信停止となるタイミングであるか否かを判定する(ステップSi3)。制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングでないと判定した場合、端末温度が上昇傾向から送信停止により下降傾向になるまで端末温度の計測を続けるためステップSi1に戻る。一方、制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングであると判定した場合、送信制御部14により送信停止状態とされ、制御部16は処理を終了する(ステップSi4)。
一方、ステップSi2において、制御部16は、微分量がほぼ零でないと判定した場合、端末温度が変化している状態であると判定し、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報に従って、送信電力Pmから送信停止となるタイミングであるか否かを判定する(ステップSi3)。制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングでないと判定した場合、端末温度が上昇傾向から送信停止により下降傾向になるまで端末温度の計測を続けるためステップSi1に戻る。
一方、制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングであると判定した場合、送信制御部14により送信停止状態とされる(ステップSi6)。送信停止状態になった後、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する(ステップSi7)。そして、制御部16は、当該端末温度Tnowを送信停止時端末温度TTX_STOPとして記憶部30に記録する(ステップSi8)。そして、制御部16は、予め記憶部30に領域が確保されている変数TOLDとTNEWを初期化するため、それぞれに端末温度Tnowを記録する(ステップSi9)。
次に、制御部16は、TOLDにTNEWの値を記録する(ステップSi10)。そして、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度TNEWを連続して検出する。制御部16は、連続して検出した
端末温度TNEWに基づいて微分量を算出し、算出した微分量を端末温度の単位時間当たりの端末温度の変化量とする(ステップSi12)。次に、制御部16は、算出した微分量がほぼ零であるか否かを判定する(ステップSi13)。
ここで、ほぼ零とは、例えば、例えば、10分間に1℃温度上昇するのに相当する以下の数値である。
制御部16は、微分量がほぼ零でないと判定した場合、端末温度が変化している状態であると判定し、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報に従って、送信が再開されているか否かを判定する(ステップSi14)。制御部16は、送信が再開されていないと判定した場合、新たな端末温度TNEWを検出するためステップSi10に戻る。
一方、ステップSi14において、微分量がほぼ零である場合、過去に計測した、送信電力がPmでほぼ同一温度にて送信停止をおこなった場合の温度上昇値TOver_OLDの値を次式(4)に従って更新を行う(ステップSi5)。
Figure 0004563291
次に、制御部16は、その時点における温度上昇値TOver_NEW・Pmを次式(5)に基づいて算出する。
Figure 0004563291
さらに、制御部16は、送信電力Pmで、ほぼ同一温度にて送信停止した場合のうち直近の任意の数(j)のTOverを用いて次式(6)により平均を算出し、算出した値を図3の処理に適用する温度上昇値TOver・Pmとする。
Figure 0004563291
図3で説明した送信制御処理では、温度上昇値TOverは予め定められる値としていたが、上記の図14に示した処理により、無線通信端末1の温度変化に基づいて温度上昇値を更新することができ精度の高い送信制御処理を行うことが可能となる。
次に、図15及び図16を参照して、送信停止の状態にて無線基地局装置から送信される送信電力変更要求に基づいて、制御部16が送信電力を変更するか否かを選択する処理について説明する。
まず最初に、送信電力Pmでの送信中に、送信制御部14によって送信が停止される(ステップSj1)。送信が停止されると、無線基地局装置では、通信の確立状態を確保するために送信電力を増加(アップ)させる指示情報を含む送信電力変更要求が無線通信端末1に対して送信される。受信部29は送信される送信電力変更要求を受信し、復調部24は受信部29が受信した送信電力変更要求を復調し、制御部16に入力する。制御部16は、入力される送信電力変更要求に含まれる指示情報が送信電力を増加させる指示情報であるか否かを判定する(ステップSj2)。
制御部16は、指示情報が送信電力を増加させる指示情報でないと判定した場合、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報を参照し、送信を再開するタイミングであるか否かを判定する(ステップSj6)。制御部16は、送信を再開するタイミングでないと判定した場合、ステップSj2に戻る。一方、制御部16は、送信を再開するタイミングであると判定した場合、送信電力を自律的に設定、すなわち送信停止前の送信電力Pmを送信電力として設定する(ステップSj7)。そして、制御部16は、送信制御部17にスケジュール情報に従って送信を再開させる(ステップSj8)。
一方、ステップSj2において、制御部16は、指示情報が送信電力を増加させる指示情報であると判定した場合、次に、予め内部の記憶領域に設定される送信電力自律決定モードの設定、あるいは未設定を示すフラグを参照し、送信電力自律決定モードが設定されているか否かを判定する(ステップSj3)。
制御部16は、送信電力自律決定モードが設定されていると判定した場合、無線基地局装置から受信した送信電力変更要求を無視、すなわち送信電力変更要求に含まれる送信電力を増加させる指示情報を参照せずに、ステップSj6に進む(ステップSj4)。
一方、制御部16は、送信電力自律決定モードが設定されていないと判定した場合、無線基地局装置から受信した送信電力変更要求に含まれる指示情報に従って、送信電力Pmに所定の値を加え、変更後の送信電力を送信制御部14に入力し、ステップSj8に進む(ステップSj5)。
上記の処理により、無線基地局装置からの送信電力の増加指示に従わず、図16に示すように、スケジューリング部13が生成したスケジュール情報に従ってデータの送信を行うことが可能となり、安定した端末温度の制御が可能となる。
なお、送信電力の増加指示に従わなくとも、CDMA 1xEV−DO通信方式及び、CDMA 1x通信方式おいては規格違反となるが、同じ無線基地局装置に接続する他の無線通信端末のトラフィックに悪影響を及ぼすことはない。
なお、上述した第1実施形態において、送信を停止している際に、上位層のコンピュータプログラム等は、送信が停止していることを検知していないため、データバッファ17に記憶されている未送信データが上書きされ消去される可能性がある。そのため、消去されることを回避する為に、送信を制御している下位レイヤ、例えば、制御部16あるいは送信制御部14から上位層のコンピュータプログラム等に対して、送信が停止していることを通知するようにしてもよい。また、送信の再開も同じく通知するようにしてもよい。また、さらに、スケジューリング部13が生成したスケジュール情報を上位層のコンピュータプログラムに通知するようにしてもよい。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態における送信電力制御処理では、データを分割した場合に送信開始と送信停止を繰り返すことにより、端末温度が動作保証温度の上限値を超えないように制御していたが、第2実施形態における無線通信端末では、送信を停止する代わりに、データのデータトラフィックのみの送信を停止し、無線基地局装置との間で通信の確立状態を確保するための制御トラフィックの送信は継続する構成を有する。
図17は、CDMA 1xEV−DO通信方式におけるデータのトラフィック構造を示した図である。データトラフィックは、符号56のDataであり、当該Data56のみの送信を停止し、符号60で示される制御トラフィックに含まれる、Pilot61、MediumAccessControl62、Ack63、ReverseRateIndicator64、DataRateControl65については送信を継続するように設定する。Pilot61の送信を継続した場合、無線基地局装置は通信の確立状態が確保されていると判定し、無線基地局装置は、第1実施形態で説明した送信電力を増加させる指示情報を含んだ送信電力変更要求を送信しないこととなる。
図18は、CDMA 1x通信方式におけるデータのトラフィック構造を示した図である。CDMA 1x通信方式では、符号90で示されるトラフィックについては送信せず、符号83で示されるReversePilotChannel83及びReversePowerControlSubchannel84のみの送信を継続することで無線基地局装置との通信の確立状態を確保しつつ、送信電力を低下させることが可能となる。
図19は、送信停止の代わりにデータトラフィックの送信を停止し、制御トラフィックの送信を継続した場合の端末温度の時間変化を示した図である。同図に示される通り、送信停止を行わないため、全てのトラフィックが送信されている状態から、制御トラフィックのみが送信されている状態へ切り替わっても、温度は上昇し続けるが、制御トラフィックのみが送信されている状態へ切り替わることで送信電力が低下されるため上昇の傾きが小さくなり、発熱を抑えて、動作保証温度の上限値に達するまでの時間を長く確保でき、送信効率を高めることが可能となる。
(第3実施形態)
上述した第2実施形態における無線通信端末では、送信トラフィックのうちデータトラフィックを送信しないことにより、送信電力を低下させるようにしていたが、CDMA 1xEV−DO通信方式では送信レートを変更することが可能であり、第3実施形態では、送信レートを低下させる構成を有する無線通信端末について説明する。
図20は、CDMA 1xEV−DO通信方式における送信レートと送信電力の対応を示した図であり、データレート(DataRate)を低下させることにより、送信電力のゲインが低下することになる。なお、図20におけるDataOffsetNorm、DataOffset9k6、DataOffset19k2、DataOffset76k8、DataOffset153k6は、無線基地局装置から送信される値である。
図21及び図22は、送信レートを低下させずに送信を行った場合と、送信レートを低下させて送信を行った場合の端末温度の変化を示した図である。図21では、送信レートを低下させていないため、端末温度が送信停止前に動作保証温度の上限値を超えているのに対して、図22では、送信レートを低下させることで、送信を停止した場合のように温度が下降傾向とはならないが、温度上昇の傾きが小さくなり、端末温度が動作保証温度の上限値を超えることなく、送信を終了させることが可能となっている。
なお、送信レートを低下させる機能は、CDMA 1xEV−DO通信方式の規格に従った動作であるため、送信電力を低下させても無線基地局装置から送信電力を増加させる指示情報を含んだ送信電力変更要求は送信されない。
上述の無線通信端末1は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した制御部16、送信データ量算出部11、送信時間算出部12、スケジューリング部13、送信制御部14に係る処理は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
第1実施形態に係る無線通信端末の概略ブロック図である。 第1実施形態に係る温度情報/下降カーブテーブルのデータ構成を示した図である。 第1実施形態に係る送信電力制御処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る端末温度変化情報に基づいて生成されるグラフである。 第1実施形態に係る端末温度の変化を示したグラフである。 第1実施形態に係る分割送信処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る分割送信を行わない場合の端末温度の変化を示す図である。 第1実施形態に係る分割送信処理を行った場合の端末温度の変化を示す図である。 第1実施形態に係る送信中にスケジュール情報を再生成する処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る分割送信処理において時間管理する場合の処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る分割送信処理において温度管理する場合の処理(その1)を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る分割送信処理において温度管理する場合の再開基準温度を算出するフローチャートである。 第1実施形態に係る分割送信処理において温度管理する場合の処理(その2)を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る温度上昇値を更新する処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る無線基地局装置から送信される送信電力変更要求に基づいて送信電力を変更するか否かを選択する処理を示したフローチャートである。 第1実施形態に係る無線基地局装置から送信される送信電力変更要求に基づいて送信電力を変更しない場合の端末温度の変化を示した図である。 第2実施形態に係るCDMA 1xEV−DO通信方式における送信データのトラフィック構造を示した図である。 第2実施形態に係るCDMA 1x通信方式における送信データのトラフィック構造を示した図である。 第2実施形態に係る送信制御を行った際の端末温度の変化を示した図である。 第3実施形態に係るCDMA 1xEV−DO通信方式における送信レートと送信電力の対応を示した図である。 第3実施形態に係る送信レートを変更しない場合の端末温度の変化を示した図である。 第3実施形態に係る送信レートを変更した場合の端末温度の変化を示した図である。 従来技術に係る無線通信端末の概略ブロック図(その1)である。 従来技術に係る端末温度及び送信電力の変化を示した図(その1)である。 従来技術に係る端末温度及び送信電力の変化を示した図(その2)である。 従来技術に係る端末温度及び送信電力の変化を示した図(その3)である。 従来技術に係る無線通信端末の概略ブロック図(その2)である。 従来技術に係る端末温度及び送信電力の変化を示した図(その4)である。
符号の説明
1 無線通信端末
10 接続部
11 送信データ量算出部
12 送信時間算出部
13 スケジューリング部
14 送信制御部
16 制御部
17 データバッファ
18 AD変換器
19 送信電力検出部
20 AD変換器
21 温度検出部
24 復調部
25 変調部
26 電力増幅部
27 切替器
28 アンテナ
29 受信部
30 記憶部

Claims (12)

  1. データを無線基地局装置へ送信する送信部を備えた無線通信端末であって、
    端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、
    端末内の温度である端末温度を検出する温度検出部と、
    送信電力値を検出する送信電力検出部と、
    前記無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更し、前記温度検出部が検出する前記端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、前記送信電力検出部が検出する前記送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した前記端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないように前記データの送信状態を制御する制御部と、
    前記データの容量を算出する送信データ量算出部と、
    前記送信データ量算出部が算出した前記データの容量に基づいて送信に要する送信時間を算出する送信時間算出部と、
    前記データの送信の開始及び停止のタイミングの情報を含むスケジュール情報を生成するスケジューリング部と、
    前記スケジューリング部が生成したスケジュール情報及び前記制御部が変更する送信電力値に基づいて、前記データを前記送信部に送信させる送信制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部から読み出した端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値に達するまでの時間である動作保証時間を算出し、
    前記スケジューリング部は、
    前記制御部が算出した動作保証時間と、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値とを比較し、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値が前記制御部が算出した動作保証時間の値以上の場合、前記データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成する
    ことを特徴とする無線通信端末。
  2. 前記スケジューリング部は、
    前記制御部が算出した動作保証時間と、前記送信時間算出部が算出した送信時間の値とを比較し、前記送信時間算出部が算出した送信時間が、前記制御部が算出した動作保証時間未満の場合、更に、前記端末温度変化情報に基づいて、前記送信時間算出部が算出した送信時間が経過した際の端末温度を算出し、算出した端末温度に、送信停止後に上昇する一定の温度上昇値を加算した温度値が前記動作保証温度の上限値以上となる場合、データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末。
  3. 前記制御部は、
    前記温度上昇値を、前記送信部により行われた送信の開始と停止に応じて変化する端末温度に基づいて算出し、
    前記スケジューリング部は、
    前記端末温度変化情報に基づいて、前記送信時間算出部が算出した送信時間が経過した際の端末温度を算出し、算出した端末温度に、前記制御部が算出した温度上昇値を加算した温度値が前記動作保証温度の上限値以上となる場合、データを一定の容量に分割し、分割したそれぞれのデータの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成する
    ことを特徴する請求項に記載の無線通信端末。
  4. 前記制御部は、
    前記温度検出部が検出する端末温度を順に内部の記憶領域に記録しており、前記温度検出部が検出する前記端末温度が上昇している場合、前記内部の記憶領域に記憶されている端末温度から前記端末温度が一定となっている状態が存在するか否かを判定し、前記端末温度が一定となっている状態が存在する場合、当該一定となっている状態の端末温度から算出される端末周囲の温度に基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、前記端末温度が一定となっている状態が存在しない場合、送信開始前の状態の端末温度から算出される端末周囲の温度に基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値に達するまでの時間である動作保証時間を算出する
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の無線通信端末。
  5. 前記スケジューリング部は、
    分割した前記データのそれぞれの送信開始のタイミングを含むスケジュール情報を生成する際に、再送が発生しない時間の最大値を送信停止時間とし、または、端末温度が予め定められる再開基準温度に低下するまでの時間を送信停止時間としてスケジュール情報を生成する
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の無線通信端末。
  6. 前記送信制御部は、
    前記スケジューリング部により再送が発生しない時間の最大値を送信停止時間として生成されるスケジュール情報が入力された場合、入力されるスケジュール情報に基づいて送信停止をしたときに、計時手段により経過時間を計測させ、前記経過時間が再送が発生しない時間の最大値と一致した場合に、前記送信部に前記データの送信を再開させる
    ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末。
  7. 前記再開基準温度は、送信を開始する前の端末温度である
    ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末。
  8. 前記制御部は、
    前記送信部が分割したデータを送信している送信時間と、送信を停止している送信停止時間との比が最大になるように前記再開基準温度を算出し、
    前記スケジューリング部は、
    端末温度が前記制御部により算出された前記再開基準温度に低下するまでの時間を送信停止時間としてスケジュール情報を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末。
  9. 前記制御部は、
    送信が開始されてからの経過時間と、前記端末温度変化情報に基づいて、端末温度を算出し、算出した端末温度と、前記温度検出部が検出する端末温度との差を算出し、算出した差が略零でない場合、前記スケジューリング部に前記スケジュール情報を生成させる
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の無線通信端末。
  10. 前記制御部は、
    前記スケジュール情報に従って前記データの送信を行っている間、前記無線基地局装置から送信電力値を増加させる指示情報が送信された場合、予め内部に記憶されているフラグの値に基づいて、フラグが前記無線基地局装置から送信電力値を増加させる指示情報を参照しない情報を示している場合、前記送信制御部に前記スケジュール情報に従って前記データの送信を継続させる
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の無線通信端末。
  11. 前記送信制御部は、
    前記データの送信よるトラフィックにデータトラフィックと、前記無線通信局装置との通信を維持するための制御トラフィックとが含まれている場合、前記スケジュール情報に従ってデータの送信を停止するタイミングにて、前記データトラフィックを停止する
    ことを特徴とする請求項から10のいずれか1つに記載の無線通信端末。
  12. 前記送信制御部は、
    前記データの送信速度が複数存在する場合、前記スケジュール情報に従って前記データの送信を停止するタイミングにて、予め定められる値に送信速度を低下させて前記データを送信する
    ことを特徴とする請求項から11のいずれか1つに記載の無線通信端末。
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