JP4846041B2 - 無線通信端末、送信制御方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
しかし、PCのカードスロットは、構造上、このような熱を滞留させてしまい、無線通信端末を高い温度にしてしまう。
温度が高くなると、無線通信端末が内部に備えるデバイスは影響を受けてしまい、無線通信端末の寿命が短くなってしまうという問題があった。
しかし、上述したようにカードスロットの構造上、放熱させることは困難であるため、専ら、無線通信端末の発熱を抑えることに着眼して様々な技術が提案されている。
そして、特許文献1に記載の技術では、図24に示すように通常電力での連続送信中にタイマを起動させてカウントを開始させ、一定のカウント値になった時点で、送信出力を減衰させて送信するとともに温度センサを監視し、一定の温度を超えたときに送信出力を停止して発熱を抑えるようにしている。
そして、温度が更に上昇して、次の基準値THを超えると、送信を一切出来なくすることにより、発熱を抑えるようにしている。
また、仮に、送信電力を低下させても、無線通信端末の温度がどこまで下がったのかを検出できないため、送信電力低下量が適切であったのかを判定することもできないという問題がある。
そして、端末内の温度である端末温度を検出し、送信電力値を検出し、無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更し、検出する端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、検出する送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した端末温度変化情報に基づいて、端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないようにデータの送信状態を制御する構成とした。
これにより、送信中に、無線通信端末の端末温度が動作保証温度の上限値を超えないようにすることでき、動作を安定することが可能となる。
(第1実施形態) 図1は、本実施形態による無線通信端末1を示す概略ブロック図である。
無線通信端末1において、アンテナ28は、無線基地局装置との間で無線電波の送受信を行う。
切替器27は、送信と受信の切り替えを行い、アンテナ28から無線信号を受信した場合には、受信部29に出力し、電力増幅部26からの出力は、アンテナ28から送信させる。
復調部24は、受信部29が受信した無線信号を復調し、例えば、制御部16によって参照される情報は制御部16へ入力する。
変調部25は、送信するデータに対して変調を行う。
電力増幅部26は、送信に要する電波の送信電力を増幅する。
温度検出部21は、温度センサを備えており、温度センサにより検出した無線通信端末1内の温度である端末温度を電圧に変換して出力する。
AD変換器20は、温度検出部21が出力する電圧をデジタル信号に変換する。
送信電力検出部19は、切替器27と電力増幅部26の間の接続線に一端が接続され、当該接続線における電流及び電圧に基づいて送信電力を検出し、検出した送信電力を電圧に変換して出力する。
AD変換器18は、送信電力検出部19から出力される電圧をデジタル信号に変換して制御部16に出力する。
データバッファ17は、接続部10から入力されるデータを一時的に記憶する記憶領域であり、後述する送信制御部14からの指示に基づいて、データをそのまま、あるいはフレームに分割して変調部25に出力する。
記憶部30は、後述する温度上昇/下降カーブテーブル31及び、温度上昇/下降カーブテーブル31に含まれる周囲温度と、変更前の送信電力と、変更後の送信電力とにより特定される無線通信端末1内の温度上昇/下降を示した温度上昇/下降カーブ、すなわち端末温度変化情報を記憶する。
また、制御部16は、算出した動作保証時間に基づいて、端末温度が動作保証温度を超えないように、送信データ量算出部11、送信時間算出部12、スケジューリング部13、送信制御部14の動作制御を行う。
ここで、上記の無線通信状態とは、例えば、CDMAの規格では、無線基地局装置が、移動局(無線通信端末)から送信される電波を受信して測定した受信レベルにより示される状態であり、無線基地局装置は、受信レベルが一定となるように各移動局に対して送信電力要求を送信することになる。
送信時間算出部12は、送信データ量算出部12が算出したデータの容量と、算出の時点で利用が可能とされている送信速度に基づいて、データを送信するのに要する送信時間を算出する。
ここで、スケジュール情報とは、データの送信を開始する時点であり、さらに、データを分割して送信する場合には、それぞれの分割したデータの送信の開始及び停止の時点と、停止後に、分割されたデータを次に送信するまでの間隔等を示した情報である。
また、スケジューリング部13は、生成したスケジュール情報を送信制御部14と、制御部16とに入力する。
また、送信制御部14は、制御部16から入力される送信電力の値を電力増幅部26に入力する。
ソフトウェアプログラムにより構成する場合、無線通信端末1が内部にCPU(Central Processing Unit)及びメモリを備えており、ソフトウェアプログラムが予め記憶部30に記憶されている状態にて、内部に備えるメモリにソフトウェアプログラムをロードしてCPUにより実行させることで実現することができる。
温度上昇/下降カーブテーブル31は、予め一定の温度間隔で幾つかの周囲温度(Ta,Ta−1,Ta−2,…,T0)を定めておき、周囲温度ごとの複数のテーブルを含んでいる。
それぞれのテーブルは、ある送信電力で送信されている場合に、送信電力が変更された場合の端末温度の時間変化を計測した計測結果、すなわち変更前の送信電力と、変更後の送信電力とに対応付ける上述した端末温度変化情報を含んでいる。
図2では、周囲温度Taで、変更前の送信電力をPn、変更後の送信電力をPmとした場合、端末温度変化情報は、Curve[Pn,Pm]Taで示されることになる。
逆に、変更前の送信電力より、変更後の送信電力が小さい場合、端末温度変化情報で示される端末温度の変化は下降傾向となり、このときの変化を示したグラフを温度下降カーブと呼ぶ。
まず最初に、接続部10からデータが入力されて送信を初めて開始する前、あるいは送信電力を変更する前に、制御部16は、温度検出部21が検出してAD変換器20により変換されて入力される温度を、端末温度Tnowとする(ステップSa1)。
制御部16は、Tnowが、予め定められる動作保証温度の上限値であるTOperation_max値未満であるか否かを判定する(ステップSa2)。
TnowがTOperation_maxの値未満でないと判定した場合、動作保証を超えた過熱状態にあるため、制御部16は、無線通信端末1の画面等にオーバヒート警告表示を表示させ(ステップSa3)、送信停止、あるいは電源停止を行い、処理を終了する(ステップSa4)。
ここで、周囲温度Taの算出は、ある送信電力Pnに対する端末温度と周囲温度の差であるΔTを予め計測しておき、計測したΔTを、送信電力Pnに対応付けてΔTPnとして記憶部30に記録しておく。
そして、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する。
また、制御部16は、送信電力検出部19が検出してAD変換器18によりデジタル信号に変換されて入力される送信電力Pnを検出する。
そして、制御部16は、検出した送信電力Pnに対応するΔTPnを記憶部30から読み出し、検出した端末温度Tnowと読み出したΔTPnとに基づいて、TnowからΔTPnを減算し、周囲温度Taを算出する(ステップSa5)。
そして、制御部16は、周囲温度Taと、変更前の送信電力Pnと、変更後の送信電力Pmとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[Pn,Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa10)。
そして、制御部16は、グラフ1の端末温度変化情報とtoverheatの情報とをスケジューリング部13に入力する。
また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間treqをスケジューリング部13に入力する(ステップSa11)。
toverheatがtreqを超過していると判定した場合、スケジューリング部13は、送信時間であるtreqと、制御部16から入力される端末温度変化情報であるグラフ1の線の交点から、端末温度T@treqを算出する。
そして、スケジューリング部13は、予め定められている温度上昇値TOverと端末温度T@treqとを加算した値が、動作保証温度の上限値であるTOperation_maxの値未満であるか否かを判定する(ステップSa13)。
ここで、温度上昇値TOverとは、図5に示すように送信を停止しても余熱のために端末温度が即座に低下しないため、送信停止以降に発生する若干の温度上昇を考慮して予め定められる値であり、記憶部30に記憶しておき、上記の処理において制御部16により記憶部30から読み出してスケジューリング部13に入力される。
また、制御部16は、送信電力Pmを送信制御部14に入力する。
送信制御部14は、入力されるスケジュール情報及び送信電力の値に基づいてデータバッファ17に全データを送信電力Pmで送信させる(ステップSa15)。
また、制御部16は、送信電力Pmを送信制御部14に入力する。
送信制御部14は、入力されるスケジュール情報及び送信電力の値に基づいて、データバッファ17にデータを分割して送信電力Pmで送信させる指示情報を入力する(ステップSa14)。
微分量が正でないと判定した場合、温度は下降しているため、制御部16は、ステップSa10以降の処理を行う。
一方、微分量が正であると判定した場合、温度は上昇しているため、制御部16は、送信開始以降、その時点までに、端末温度が一定となっていた状態が存在したか否かを過去の温度時間変化の履歴情報を参照して判定する(ステップSa20)。
ここで、一定となっていた状態の存在は、温度時間変化の履歴情報から温度変化の傾き、すなわち微分量を算出し、当該微分量が所定の微小量より小さい場合が、一定時間以上継続しているか否かにより判定する。
そして、制御部16は、算出した周囲温度Taと、一定状態時の送信電力P0と、データ送信に要する送信電力Pmとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[P0、Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa22)。
そして制御部16は、グラフ1の端末温度変化情報と、toverheatの情報とをスケジューリング部13に入力する。
また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間をスケジューリング部13に入力する(ステップSa23)。
その後、スケジューリング部13により、ステップSa12以降の処理が行われる。
そして、制御部16は、算出した周囲温度Taと、一定状態時の送信電力Pkと、データ送信に要する送信電力Pmとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度上昇/下降カーブテーブル31から、該当する端末温度変化情報、すなわちCurve[Pk、Pm]Taを選択して読み出す(ステップSa25)。
また、このとき送信データ量算出部11と送信時間算出部12は、データを送信するのに要する送信時間treqを算出し、算出した送信時間をスケジューリング部13に入力する(ステップSa26)。
その後、スケジューリング部13により、ステップSa12以降の処理が行われる。
また、端末温度が上昇中の場合には、過去の端末温度の変化の状態に基づいて、送信電力の変化前の値を定めて、端末温度変化情報に基づいて、動作保証温度の上限値に達するまでの動作保証時間を算出することが可能となる。
最初に、制御部16からスケジューリング部13に端末温度変化情報(Curve[P*,P**]Ta)が入力される(ステップSb1)。
次に、スケジューリング部13は、次式(1)及び(2)を満たす最大のiを算出する。
そして、スケジューリング部13は、i個のフレームを送信するスケジュール情報を生成する。
次に、スケジューリング部13は、以下の2通りの手順で、端末温度が動作保証温度を超えないように送信を開始及び停止するタイミングを含んだスケジュール情報を生成する。
そして、制御部16から入力される端末温度変化情報に基づいて、送信停止を行った場合の温度下降変化情報(温度下降カーブ)を生成し、生成した温度下降変化情報に基づいて送信停止時間経過の際、すなわち送信再開時の端末温度を算出する(ステップSb5−1)。
そして、制御部16入力される端末温度変化情報に基づいて、送信停止を行った場合の温度下降変化情報(温度下降カーブ)を生成し、生成した温度下降変化情報に基づいて端末温度が再開基準温度Tjに低下するまでの時間、すなわち送信停止時間を算出する(ステップSb5−2)。
送信制御部14は、入力されるスケジュール情報に従って、データバッファ17に分割したデータの送信を行わせる(ステップSb6)。
図7及び図8はその効果を示した図であり、図7はデータを分割せずに送信した場合の端末温度の変化を示した図であり、図8は、データを分割し、上述した第2の手順、すなわち温度により端末温度が動作保障温度を超えないように管理する場合の端末温度の変化を示した図である。
図7では、端末温度が動作保障温度の上限値を超えているのに対して、分割した場合は、図8に示すように、端末温度の上昇と低下が繰り返し行われ、動作保証温度の上限値を超えないようにすることが可能となっている。
CDMA 1x通信方式を適用する場合には、80/800[sec]=20[msec]が1フレームの単位として上記の分割処理に適用されることになる。
制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する(ステップSc2)。
制御部16は、スケジューリング部13が送信中のデータのスケジュール情報を生成する際に用いた端末温度変化情報と、送信が開始されてからの経過時間に基づいて、経過時間の時点での推定温度を算出する。
そして、制御部16は、検出した端末温度Tnowと、算出した推定温度とを比較し、端末温度Tnowと、推定温度とがほぼ同じ値か否かを判定する(ステップSc3)。
なお、LSBは、単位を示しており、Least Significant Bitの略である。
送信を停止するタイミングになっていないと判定した場合、ステップSc2の処理に戻る。
一方、送信を停止するタイミングになっていると判定した場合、制御部16は、送信制御部14に送信を停止させ、次に、スケジューリング部13から入力されているスケジュール情報に基づいて送信を終了するタイミングになっているか否かを判定する(ステップSc8)。
制御部16は、送信を終了するタイミングでないと判定した場合、スケジュール情報に従い、送信制御部14を送信停止時間待機させた後に送信を再開させる(ステップSc9)。
一方、送信を終了するタイミングになっていると判定した場合、送信制御部14に送信を終了させる。
このタイマは、再送が開始されない最大許容時間を計測すると満了通知(タイムアウト通知)を出力する(ステップSd2)。
制御部16は、満了通知を検出するまで待機し(ステップSd3)、タイマから満了通知を受信した場合、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSd4)。
制御部16は、端末温度Tnowと、変更前の送信電力Pnの際に計測した端末温度TPn・Taとを比較し、TnowがTPn・Ta以下であるか否かを判定する(ステップSe3)。
制御部16は、TnowがTPn・Taを超えていると判定した場合には、ステップSe2に戻る。
一方、制御部16は、TnowがTPn・Ta以下であると判定した場合は、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSe4)。
ここで、上限値をTmaxとするのは、送信電力Pmで送信している際に、送信を停止した後の温度上昇により端末温度が動作保証温度の上限値まで上昇する場合を想定したTjを算出するためである。
停止により送信電力が減少するため、読み出した端末温度変化情報は温度下降カーブとなる(ステップSf1)。
そして、送信を停止した後にtoff時間経過した後に、送信電力Pmで送信を再開する場合の端末温度変化情報を温度上昇/下降カーブテーブル31において選択して読み出す。
送信電力が増加しているため、読み出した端末温度変化情報は、温度上昇カーブとなる。
制御部16は、算出したtoffとtonに基づいて、以下の式(3)によりその比であるRを算出し(ステップSf5)、算出したRをRkとして記憶する(ステップSf6)。
そして、複数のTkの全てについてステップSf1からSf6の処理を繰り返す。
一方、Rk_maxに対応する温度Tkが1つでないと判定した場合、複数のTkが対応することになるため、その中で最も高温の値のTkを再開基準温度Tjとして設定する(ステップSf10)。
制御部16は、端末温度Tnowと、図12の処理により設定された再開基準温度Tjとを比較し、TnowがTj以下であるか否かを判定する(ステップSg3)。
制御部16は、TnowがTjを超えていると判定した場合には、ステップSg2に戻る。
一方、制御部16は、TnowがTj以下であると判定した場合は、送信制御部14に送信を再開させる(ステップSg4)。
制御部16は、連続して検出した端末温度に基づいて、微分量を算出し、算出した微分量を端末温度の単位時間当たりの端末温度の変化量とする(ステップSi1)。
次に、制御部16は、算出した微分量がほぼ零であるか否かを判定する(ステップSi2)。
制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングでないと判定した場合、端末温度が上昇傾向から送信停止により下降傾向になるまで端末温度の計測を続けるためステップSi1に戻る。
一方、制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングであると判定した場合、送信制御部14により送信停止状態とされ、制御部16は処理を終了する(ステップSi4)。
制御部16は、送信電力Pmから送信停止となるタイミングでないと判定した場合、端末温度が上昇傾向から送信停止により下降傾向になるまで端末温度の計測を続けるためステップSi1に戻る。
送信停止状態になった後、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度Tnowを検出する(ステップSi7)。
そして、制御部16は、当該端末温度Tnowを送信停止時端末温度TTX_STOPとして記憶部30に記録する(ステップSi8)。
そして、制御部16は、予め記憶部30に領域が確保されている変数TOLDとTNEWを初期化するため、それぞれに端末温度Tnowを記録する(ステップSi9)。
そして、制御部16は、温度検出部21により計測され、AD変換器20によりデジタル信号に変換されて入力される端末温度TNEWを連続して検出する。
制御部16は、連続して検出した端末温度TNEWに基づいて微分量を算出し、算出した微分量を端末温度の単位時間当たりの端末温度の変化量とする(ステップSi12)。
次に、制御部16は、算出した微分量がほぼ零であるか否かを判定する(ステップSi13)。
制御部16は、送信が再開されていないと判定した場合、新たな端末温度TNEWを検出するためステップSi10に戻る。
送信が停止されると、無線基地局装置では、通信の確立状態を確保するために送信電力を増加(アップ)させる指示情報を含む送信電力変更要求が無線通信端末1に対して送信される。
受信部29は送信される送信電力変更要求を受信し、復調部24は受信部29が受信した送信電力変更要求を復調し、制御部16に入力する。
制御部16は、入力される送信電力変更要求に含まれる指示情報が送信電力を増加させる指示情報であるか否かを判定する(ステップSj2)。
制御部16は、送信を再開するタイミングでないと判定した場合、ステップSj2に戻る。
一方、制御部16は、送信を再開するタイミングであると判定した場合、送信電力を自律的に設定、すなわち送信停止前の送信電力Pmを送信電力として設定する(ステップSj7)。
そして、制御部16は、送信制御部17にスケジュール情報に従って送信を再開させる(ステップSj8)。
そのため、消去されることを回避する為に、送信を制御している下位レイヤ、例えば、制御部16あるいは送信制御部14から上位層のコンピュータプログラム等に対して、送信が停止していることを通知するようにしてもよい。
また、送信の再開も同じく通知するようにしてもよい。
また、さらに、スケジューリング部13が生成したスケジュール情報を上位層のコンピュータプログラムに通知するようにしてもよい。
データトラフィックは、符号56のDataであり、当該Data56のみの送信を停止し、符号60で示される制御トラフィックに含まれる、Pilot61、MediumAccessControl62、Ack63、ReverseRateIndicator64、DataRateControl65については送信を継続するように設定する。
Pilot61の送信を継続した場合、無線基地局装置は通信の確立状態が確保されていると判定し、無線基地局装置は、第1実施形態で説明した送信電力を増加させる指示情報を含んだ送信電力変更要求を送信しないこととなる。
CDMA 1x通信方式では、符号90で示されるトラフィックについては送信せず、符号83で示されるReversePilotChannel83及びReversePowerControlSubchannel84のみの送信を継続することで無線基地局装置との通信の確立状態を確保しつつ、送信電力を低下させることが可能となる。
同図に示される通り、送信停止を行わないため、全てのトラフィックが送信されている状態から、制御トラフィックのみが送信されている状態へ切り替わっても、温度は上昇し続けるが、制御トラフィックのみが送信されている状態へ切り替わることで送信電力が低下されるため上昇の傾きが小さくなり、発熱を抑えて、動作保証温度の上限値に達するまでの時間を長く確保でき、送信効率を高めることが可能となる。
なお、図20におけるDataOffsetNorm、DataOffset9k6、DataOffset19k2、DataOffset76k8、DataOffset153k6は、無線基地局装置から送信される値である。
図21では、送信レートを低下させていないため、端末温度が送信停止前に動作保証温度の上限値を超えているのに対して、図22では、送信レートを低下させることで、送信を停止した場合のように温度が下降傾向とはならないが、温度上昇の傾きが小さくなり、端末温度が動作保証温度の上限値を超えることなく、送信を終了させることが可能となっている。
そして、上述した制御部16、送信データ量算出部11、送信時間算出部12、スケジューリング部13、送信制御部14に係る処理は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。
また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
10 接続部
11 送信データ量算出部
12 送信時間算出部
13 スケジューリング部
14 送信制御部
16 制御部
17 データバッファ
18 AD変換器
19 送信電力検出部
20 AD変換器
21 温度検出部
24 復調部
25 変調部
26 電力増幅部
27 切替器
28 アンテナ
29 受信部
30 記憶部
Claims (3)
- データを無線基地局装置へ送信する送信部を備えた無線通信端末であって、
端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、
端末内の温度である端末温度を検出する温度検出部と、
送信電力値を検出する送信電力検出部と、
前記無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更し、前記温度検出部が検出する前記端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、前記送信電力検出部が検出する前記送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出し、読み出した前記端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないように前記データを分割する制御部と、
を備えたことを特徴とする無線通信端末。 - 端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、データを無線基地局装置へ送信する送信部とを備えた無線通信端末における送信制御方法であって、
端末内の温度である端末温度を検出するステップと、
送信電力値を検出するステップと、
前記無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更するステップと、
前記温度検出部が検出する前記端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、前記送信電力検出部が検出する前記送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出すステップと、
読み出した前記端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないように前記データを分割するステップと、
を含むことを特徴とする送信制御方法。 - 端末周囲の温度を基準に、予め定められる複数の送信電力値のいずれか1つから、前記複数の送信電力値のいずれか1つの送信電力値へ変化させた場合の端末内の温度の時間変化を関連付けした端末温度変化情報を記憶する記憶部と、データを無線基地局装置へ送信する送信部とを備えた無線通信端末の制御コンピュータに、
端末内の温度である端末温度を検出するステップと、
送信電力値を検出するステップと、
前記無線基地局装置との通信状態に基づいて送信電力値を変更するステップと、
前記温度検出部が検出する前記端末温度に基づいて算出される端末周囲の温度と、前記送信電力検出部が検出する前記送信電力値と、変更する送信電力値とに基づいて、前記記憶部から端末温度変化情報を読み出すステップと、
読み出した前記端末温度変化情報に基づいて、前記端末温度が予め定められる動作保証温度の上限値を超えないように前記データを分割するステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
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