JP6115629B2 - 無線通信システム、無線通信方法、送信装置、制御方法、及び、制御プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法、送信装置、制御方法、及び、制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システム、無線通信方法、送信装置、制御方法、及び、制御プログラムに関する。
送信装置、及び、受信装置を備える第1の無線通信システムが知られている。第1の無線通信システムは、送信装置が受信装置へ無線信号を繰り返し送信する。第1の無線通信システムにおいて、例えば、送信装置が移動することにより、送信装置と受信装置との間の通信が障害物の存在によって一時的に実行不能となる場合がある。
そこで、特許文献1及び特許文献2に記載の第2の無線通信システム900は、図1に示したように、送信装置901、受信装置902、及び、中継装置903を備え、直接通信、及び、間接通信を実行可能に構成される。直接通信は、中継装置903を経由することなく直接に送信装置901から受信装置902へ無線信号を送信する通信である。間接通信は、中継装置903を経由して間接に送信装置901から受信装置902へ無線信号を送信する通信である。送信装置901及び中継装置903のそれぞれは、人体BDに装着される。
これにより、第2の無線通信システム900は、直接通信が実行不能である場合であっても、間接通信を実行することにより、送信装置901から受信装置902へ無線信号を伝達することができる。即ち、受信装置902が送信装置901からの無線信号を受信できない時間が過大となることを回避することができる。
特表2012−500084号公報 特表2012−513698号公報
ところで、例えば、移動体通信網、及び、BAN(Body Area Network)等のように、受信装置、送信装置、又は、障害物の移動によって、比較的高い頻度にて、送信装置と受信装置との間の通信が一時的に実行不能となる場合がある。この場合、上記第2の無線通信システム900においては、中継装置903が消費する電力の量(消費電力量)が過大になる虞がある。
そこで、本発明の目的の一つは、上述した課題である、受信装置が送信装置からの無線信号を受信できない時間を短縮した場合に、中継装置の消費電力量が過大になること、を解決することが可能な無線通信システムを提供することにある。
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
かかる目的を達成するため無線通信システムは、送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成される。
更に、この無線通信システムは、上記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに上記間接通信を実行する制御部を備える。
上記制御部は、上記切断継続時間が上記閾値時間よりも短い場合、上記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、上記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、上記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、上記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、上記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、上記第1の消費電力量と上記第2の消費電力量との差を最小とする上記候補値を上記上限再送回数として決定する。
開示の無線通信システムによれば、受信装置が送信装置からの無線信号を受信できない時間を短縮しながら、中継装置の消費電力量が過大になることを回避することができる。
関連技術に係る無線通信システムの構成を表す図である。 受信電力の時間に対する変化の一例を示したグラフである。 第1実施形態の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての送信装置の構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての受信装置の構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての中継装置の構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての送信装置が実行する通信制御処理を表すフローチャートである。 第1実施形態の一例としての無線通信システムの作動の一例を示したシーケンス図である。 第1実施形態の一例としての送信装置が実行する上限再送回数決定処理を表すフローチャートである。 送信装置と受信装置との間の通信におけるパケット誤り率に対する、送信装置の動作継続時間の変化の一例を示したグラフである。 送信装置と受信装置との間の通信におけるパケット誤り率に対する、中継装置の動作継続時間の変化の一例を示したグラフである。 第2実施形態の一例としての中継装置の構成を表す図である。 第2実施形態の一例としての送信装置の構成を表す図である。
<関連技術>
BANを構成する無線通信システムは、患者の生体情報を監視するために用いられることが多い。この場合、生体情報を取得する送信装置は、患者の人体の各部位に装着される。送信装置は、センサノードを構成する。また、生体情報を収集する受信装置は、ハブを構成する。
送信装置は、人体に密着して装着されるため、より小さいことが好適である。このため、送信装置は、容量が比較的少ない小型の電池によって駆動されることが多い。そこで、送信装置は、消費電力量がより少ないことが好適である。
ところで、患者がベッド等に横たわっている状態において寝返りを打った場合、送信装置と受信装置との間の通信路が患者の人体によって遮断されることにより、見通し外(NLOS;Non−Line−Of−Sight)状態となることがある。見通し外状態においては、受信装置が受信する無線信号の電力が非常に小さくなるため、送信装置と受信装置との間の通信が切断されることが多い。
従って、見通し外状態において、生体情報の異常が検知され、これを報知するためのアラームが送信装置によって送信された場合であっても、受信装置が無線信号を受信できないと、アラームの医療従事者(例えば、医師又は看護師等)への伝達が過度に遅延してしまう。その結果、患者に対する処置が過度に遅延してしまう。このため、受信装置が送信装置からの無線信号を受信できない時間が過度に長くなることを回避する必要がある。
そこで、生体情報を取得する他のセンサノードを中継装置として用いることによって、送信装置が送信した無線信号を中継装置が中継することにより受信装置へ伝達することが好適であると考えられる。
ところで、中継装置は、無線信号を中継する際、送信装置から無線信号を受信する処理、及び、受信された無線信号を受信装置へ送信する処理、の両方を実行する必要がある。このため、中継装置が無線信号を中継するために消費する電力の量(消費電力量)は、送信装置が無線信号を送信するために消費する電力の量よりも大きくなる。即ち、中継装置の消費電力量が過大となる虞がある。
単位時間あたりに見通し外状態である時間が長くなるほど、中継装置の消費電力量も大きくなる。従って、単位時間あたりに見通し外状態である時間が比較的長い場合、送信装置が動作を継続不能となる時点よりも比較的早い時点にて、中継装置が動作を継続不能となる虞がある。
この場合、中継装置により取得される生体情報を監視できなくなるだけでなく、見通し外状態において送信装置により送信された無線信号の中継も実行できなくなってしまう。従って、この場合、送信装置により取得される生体情報も監視できなくなるので、BANの機能を適切に実現することができなくなる。
そこで、中継装置の消費電力量と送信装置の消費電力量とを十分に近づけることも好適であると考えられる。また、中継装置の動作継続時間(動作を継続可能な時間)と送信装置の動作継続時間とを十分に近づけることも好適であると考えられる。
上述した課題の少なくとも1つに対処するため、以下、本発明に係る、無線通信システム、無線通信方法、送信装置、制御方法、及び、制御プログラム、の各実施形態について図2〜図13を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態に係る無線通信システムは、BAN(Body Area Network)を構成する。無線通信システムは、送信装置、中継装置、及び、受信装置を備える。無線通信システムは、直接通信、及び、間接通信を実行可能に構成される。
直接通信は、中継装置を経由することなく直接に送信装置から受信装置へ無線信号を送信する通信である。間接通信は、中継装置を経由して間接に送信装置から受信装置へ無線信号を送信する通信である。
無線通信システムは、直接通信を繰り返して実行している間に、直接通信の実行が不能となった場合、直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定する。無線通信システムは、切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに直接通信の実行を継続し、一方、切断継続時間が閾値時間よりも長いときに間接通信を実行する。
ところで、直接通信の実行が不能である状態が比較的短い許容遅延時間(例えば、1秒間、又は、数秒〜数十秒間等)内に終了する場合がある。この場合、間接通信を実行することなく直接通信の実行を継続しても、直接通信の実行が成功する確率が比較的高い。
例えば、図2に示したように、受信装置が受信する電力(受信電力)が、時点t1にて閾値電力Pthよりも小さくなった場合を想定する。ここで、閾値電力Pthは、通信の実行を可能とするために予め定められた基準値である。この場合、フェージングによって生じる受信電力の時間的な変動により、時点t2及び時点t5においては、受信電力が閾値電力Pthよりも大きくなる。従って、時点t2及び時点t5にて直接通信が実行された場合、直接通信の実行が成功する。
ところで、受信電力が閾値電力Pthよりも大きくなるタイミングを比較的高い精度にて推定することは困難である。そこで、本例では、無線通信システムは、切断継続時間が閾値時間よりも短い場合、再送処理を、再送回数が所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行する。ここで、再送処理は、直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する処理である。また、再送回数は、再送処理が繰り返し実行される回数である。
従って、直接通信の実行が不能である状態が比較的短い許容遅延時間内に終了する場合、間接通信を実行することなく直接通信の実行を継続しても、比較的高い確率にて直接通信の実行が成功する。即ち、受信装置が送信装置からの無線信号を受信できない時間が過大にならない。
このようにして、上記のように構成された無線通信システムによれば、無駄に間接通信が実行されることを防止することができる。即ち、上記構成によれば、受信装置が送信装置からの無線信号を受信できない時間を短縮しながら、中継装置の消費電力量が過大になることを回避することができる。
以下、第1実施形態について詳細に説明する。
(構成)
図3に示したように、第1実施形態に係る無線通信システム1は、送信装置10と受信装置20と中継装置30とを備える。なお、無線通信システム1は、送信装置10、受信装置20、及び、中継装置30の少なくとも1つの数が2以上であってもよい。
無線通信システム1は、BANを構成する。なお、無線通信システム1は、無線センサネットワーク(WSN;Wireless Sensor Networks)、又は、移動体通信網等のBAN以外の無線通信網を構成していてもよい。また、無線通信システム1は、無線アドホックネットワークを構成することにより、マルチホップ通信を行なうように構成されていてもよい。
送信装置10、受信装置20、及び、中継装置30のそれぞれ(各装置)は、無線信号を送受信することが可能な範囲(例えば、受信される無線信号の電力(受信電力)を所定の(予め定められた)基準値以上とするような範囲)内に位置する、他の装置との間で無線通信を実行可能に構成される。
本例では、送信装置10及び中継装置30のそれぞれは、電池を備え、電池により供給される電力により駆動される。なお、電池は、蓄電池(二次電池)であってもよい。また、受信装置20は、図示しない電力網を介して供給される電力により駆動される。また、送信装置10及び中継装置30のそれぞれは、患者の人体BDに装着される。
送信装置10及び中継装置30のそれぞれは、物理量を検出し、当該検出された物理量を表す無線信号であるデータ信号を受信装置20へ送信する。本例では、物理量は、生体情報を表す。
本例では、送信装置10は、心電図(ECG;Electrocardiogram)センサを備える。即ち、送信装置10は、心臓の働きを表す電気信号(例えば、電圧、又は、電流等の時間的な変化)を物理量として検出する。本例では、送信装置10は、患者の人体BDのうちの胸部に装着される。
また、中継装置30は、酸素飽和度(SpO;Saturation of Peripheral Oxygen)センサを備える。即ち、中継装置30は、血液中に含まれる酸素の量を物理量として検出する。本例では、中継装置30は、患者の人体BDのうちの手首又は指等に装着される。
受信装置20は、送信装置10及び中継装置30のそれぞれにより送信されたデータ信号を受信する。受信装置20は、受信されたデータ信号が表す物理量を記憶する。なお、受信装置20は、図示しない通信網を介して接続された、図示しない情報処理装置へ、上記物理量を送信するように構成されていてもよい。
また、受信装置20は、上記物理量が所定の条件を満たした場合、警報(アラーム)を出力する(例えば、警報音を発する、及び/又は、警告灯を点灯させる)ように構成されていてもよい。また、受信装置20は、上記物理量が所定の条件を満たした場合、所定の電話番号へ発呼するように構成されていてもよく、所定の情報処理装置へ所定の警報情報を送信するように構成されていてもよい。
送信装置10は、直接通信、及び、間接通信を実行可能に構成される。直接通信は、中継装置30を経由することなく直接に受信装置20へ無線信号を送信する通信である。間接通信は、中継装置30を経由して間接に受信装置20へ無線信号を送信する通信である。送信装置10は、直接通信を実行する場合、直接通信の実行を表す情報を含む上記無線信号を送信する。同様に、送信装置10は、間接通信を実行する場合、間接通信の実行を表す情報を含む上記無線信号を送信する。
中継装置30は、送信装置10により送信された無線信号を受信した場合において、受信された無線信号が間接通信の実行を表す情報を含むとき、受信された無線信号を受信装置20へ送信(転送)する。一方、中継装置30は、送信装置10により送信された無線信号を受信した場合において、受信された無線信号が直接通信の実行を表す情報を含むとき、受信された無線信号を送信しない。
図4に示したように、送信装置10は、アンテナ11と、RF(Radio Frequency)部12と、ベースバンド部13と、制御部14と、物理量検出部15と、を備える。
アンテナ11は、電気信号を無線信号(電波)として外部空間へ送信するとともに、外部空間の無線信号を電気信号として受信する。
RF部12は、アンテナ11によって受信された信号(無線周波数(RF)信号)を増幅する。RF部12は、増幅されたRF信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)し、周波数変換後の信号をベースバンド(BB;Baseband)信号としてベースバンド部13へ出力する。
更に、RF部12は、ベースバンド部13により出力されたBB信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)し、周波数変換後の信号(RF信号)を増幅し、増幅されたRF信号をアンテナ11へ出力する。
ベースバンド部13は、制御部14からの送信信号に対して、符号化、及び、変調等の処理を含むベースバンド処理を実行する。ベースバンド部13は、ベースバンド処理後のBB信号をRF部12へ出力する。
更に、ベースバンド部13は、RF部12からのBB信号に対して、復号、及び、復調等の処理を含むベースバンド処理を実行する。ベースバンド部13は、ベースバンド処理後の受信信号を制御部14へ出力する。
物理量検出部15は、物理量を検出(測定)する。本例では、物理量検出部15は、ECGセンサである。即ち、物理量検出部15は、心臓の働きを表す電気信号(例えば、電圧、又は、電流等の時間的な変化)を物理量として検出する。物理量検出部15は、物理量が検出される毎に、検出された物理量を表す物理量情報を制御部14へ出力する。
本例では、物理量検出部15は、予め設定された第1の検出周期(例えば、200[ms])が経過する毎に物理量を検出する。なお、物理量検出部15は、送信装置10が所定の検出要求を受信する毎に物理量を検出するように構成されていてもよい。
本例では、単位時間あたりに物理量検出部15により出力される物理量情報のデータの量は、10kbps(kilobits per second)である。
制御部14は、物理量検出部15により出力された物理量情報を含み、且つ、直接通信の実行を表す情報を含む送信信号をベースバンド部13へ出力することにより、直接通信を実行する。更に、制御部14は、物理量検出部15により出力された物理量情報を含み、且つ、間接通信の実行を表す情報を含む送信信号をベースバンド部13へ出力することにより、間接通信を実行する。
本例では、制御部14は、第1の送信タイミングが到来する毎に、直接通信を実行する。本例では、第1の送信タイミングは、第1の検出周期が経過する毎に繰り返して到来するタイミングである。即ち、制御部14は、直接通信を繰り返して実行する。
制御部14は、直接通信の実行後、所定のACK(Acknowledgement)待機時間が経過するまでの間に、当該直接通信に対するACK信号を受信した場合、直接通信の実行を継続する。ACK信号は、受信装置20により送信され、且つ、直接通信の実行が成功した旨を表す無線信号である。
本例では、制御部14は、ACK信号を受信してから、第1の送信タイミングが到来するまでの間、送信装置10の状態をスリープ状態に設定する。スリープ状態は、送信装置10の消費電力量が、通常状態よりも少ない状態である。例えば、送信装置10は、通常状態において、送信装置10を構成する、すべての回路へ電力を供給し、一方、スリープ状態において、一部の回路のみへ電力を供給する。
一方、制御部14は、直接通信の実行後、ACK待機時間が経過するまでの間に、当該直接通信に対するACK信号を受信しなかった(即ち、直接通信の実行が失敗した、及び、直接通信が実行不能となった)場合、下記判定処理を実行する。なお、本例では、ACK信号を受信しなかった場合は、受信されたACK信号の電力が閾値電力Pthよりも小さい場合を含む。
判定処理は、切断継続時間を推定し、推定された切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いか否かを判定する処理である。切断継続時間は、直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である。本例では、閾値時間は、許容遅延時間とも表記される。
本例では、制御部14は、閾値時間を予め記憶している。なお、制御部14は、予め記憶している基本閾値時間に、所定の余裕量を加えた値、又は、所定の余裕量を減じた値を閾値時間として用いるように構成されていてもよい。余裕量は、過去に推定された切断継続時間の標準偏差に基づいて決定されることが好適である。
また、本例では、制御部14は、閾値時間として一定の値を用いているが、閾値時間として可変の値を用いてもよい。この場合、制御部14は、過去に推定された切断継続時間、及び、過去の再送回数、の少なくとも1つに基づいて閾値時間を更新してもよい。また、制御部14は、異なる複数の閾値時間を記憶しておき、過去に推定された切断継続時間に応じて選択される閾値時間を用いることにより上記判定処理を実行するように構成されていてもよい。
本例では、制御部14は、切断継続時間として平均フェードデュレーション(AFD;Average Fade Duration)を用いる。平均フェードデュレーションは、電波の多重反射により受信電力がレイリー分布に従って分布するとの仮定の下で、受信電力の平均値と、ドップラー周波数と、が与えられているときの、受信電力が所定の閾値電力よりも小さくなる時間の平均値である。ここで、ドップラー周波数は、フェージングによる受信電力の変動に対するドップラー周波数である。なお、制御部14は、平均フェードデュレーション以外のパラメータを切断継続時間として用いてもよい。
具体的には、制御部14は、数式1及び数式2に示したように、ドップラー周波数fと、平均受信電力Praveと、閾値電力Pthと、に基づいて平均フェードデュレーションτを算出する。
Figure 0006115629
Figure 0006115629
ここで、閾値電力Pthは、通信の実行を可能とするために予め定められた基準値である。即ち、後述するように、受信装置20は、受信された無線信号の電力(受信電力)が閾値電力Pthよりも小さい場合、当該無線信号に係る通信の実行が失敗したと判定し、受信電力が閾値電力Pthよりも大きい場合、当該無線信号に係る通信の実行が成功したと判定する。本例では、制御部14は、閾値電力Pthを予め記憶している。
また、ドップラー周波数fは、後述するように、受信装置20により送信されたACK信号に含まれるドップラー周波数情報により表される。なお、無線通信システム1は、送信装置10が、受信装置20により送信されるACK信号の受信電力の時間的な変化に基づいてドップラー周波数fを推定するように構成されていてもよい。
また、平均受信電力Praveは、直接通信を実行不能である期間における受信電力の平均値として予測される値である。本例では、制御部14は、直接通信を実行不能となった時点を含む所定の期間(例えば、直接通信を実行不能となった時点よりも1秒前から0.5秒後までの期間等)における受信電力と、当該期間における受信電力の時間に対する変化率(受信電力の時間変化率)と、に基づいて平均受信電力Praveを推定する。例えば、制御部14は、受信電力と受信電力の時間変化率と平均受信電力とを対応付けるテーブルを経験則に基づいて予め作成し、当該テーブルに基づいて平均受信電力Praveを推定してもよい。
このように、制御部14は、平均フェードデュレーションを算出し、算出された平均フェードデュレーションを切断継続時間として推定する。
そして、制御部14は、上記判定処理において、推定された切断継続時間が閾値時間よりも短いか否かを判定する。
制御部14は、推定された切断継続時間が閾値時間よりも短い場合、直接通信継続処理を実行する。一方、制御部14は、推定された切断継続時間が閾値時間よりも長い場合、間接通信を実行する。
直接通信継続処理は、直接通信の実行を継続する処理である。本例では、直接通信継続処理は、上限再送回数を決定するとともに、再送回数が、決定された上限再送回数以下である範囲において、再送処理を繰り返し実行する処理である。再送処理は、直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する処理である。再送回数は、再送処理が繰り返し実行される回数である。なお、上限再送回数を決定する処理の詳細については後述する。
制御部14は、直接通信継続処理において、第2の送信タイミングが到来する毎に、再送処理を実行する。本例では、第2の送信タイミングは、第1の検出周期と同じ長さを有する再送周期が経過する毎に繰り返して到来するタイミングである。即ち、制御部14は、再送処理を繰り返して実行する。なお、再送周期は、第1の検出周期と異なる長さを有していてもよい。
制御部14は、直接通信継続処理において、再送回数が上限再送回数よりも大きくなった場合、間接通信を実行する。
次に、上限再送回数を決定する処理の詳細について説明する。
制御部14は、上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合における、第1の消費電力量及び第2の消費電力量を推定する。第1の消費電力量は、中継装置30が消費する電力の量である。第2の消費電力量は、送信装置10が消費する電力の量である。
本例では、候補値は、下限候補値1から上限候補値Mmaxまでの自然数である。ここで、上限候補値Mmaxは、許容遅延時間と再送周期とに基づいて予め設定されることが好適である。例えば、許容遅延時間が1秒であり、再送周期が200[ms]である場合において、再送処理を極めて短い時間内に実行可能であるとき、上限候補値Mmaxは「5」に設定され、再送処理を実行するために要する時間が数10[ms]程度であるとき、上限候補値Mmaxは「4」に設定されてもよい。
そして、制御部14は、第1の消費電力量と第2の消費電力量との差を最小とする候補値を上限再送回数として決定する。
具体的に述べると、先ず、制御部14は、送信装置10と受信装置20との間の通信に対する信号対雑音比(SNR;Signal−To−Noise Ratio)と、送信装置10と中継装置30との間の通信に対するSNRと、を取得する。
本例では、制御部14は、送信装置10により受信された、受信装置20からのACK信号の電力(受信電力)に基づいて、送信装置10と受信装置20との間の通信に対するSNRを取得する。なお、無線通信システム1は、受信装置20が送信装置10からの無線信号に基づいてSNRを取得し、送信装置10が当該SNRを表す情報を受信装置20から受信するように構成されていてもよい。
また、本例では、制御部14は、送信装置10により受信された、中継装置30からの後述するPOLL(Polling)信号の電力(受信電力)に基づいて、送信装置10と中継装置30との間の通信に対するSNRを取得する。なお、無線通信システム1は、中継装置30が送信装置10からの無線信号に基づいてSNRを取得し、送信装置10が当該SNRを表す情報を中継装置30から受信するように構成されていてもよい。
制御部14は、SNRと符号誤り率(BER;Bit Error Rate(Ratio))との間の関係と、取得されたSNRと、に基づいてBERを取得する。BERは、ビットに誤りが生じる確率である。制御部14は、上記関係として、経験則、又は、理論式に基づいて予め設定された関係を用いる。例えば、各変調方式におけるSNRとBERとの間の関係は、非特許文献1に記載されている。
J.G.Proakis、「Digital communications」、第4版、5章、McGraw Hill
更に、制御部14は、取得されたBERに基づいてパケット誤り率(PER;Packet Error Rate(Ratio))を取得する。PERは、パケットを構成するビット列において、1つ以上のビットに誤りが生じる確率である。即ち、PERは、パケットを構成するビット列において、すべてのビットが誤らない確率を1から減じることにより求められる。
パケットを構成するビット列の長さ(即ち、ビットの数)をzとすると、パケットを構成するビット列において、すべてのビットが誤らない確率は、(1−BER)と表せる。従って、PERは、数式3により表される。本例では、zは、データ信号に含まれるビットの総数である。
Figure 0006115629
このようにして、制御部14は、送信装置10と受信装置20との間の通信に対するPERと、送信装置10と中継装置30との間の通信に対するPERと、を取得する。
上限再送回数がNであると仮定した場合において、送信装置10が直接通信継続処理において無線信号を送信する回数(送信回数)の期待値Eは、数式4により表される。また、上限再送回数がNであると仮定した場合において、中継装置30が、直接通信継続処理において、無線信号を受信する回数(受信回数)及び無線信号を送信する回数(送信回数)の和の期待値Eは、数式5により表される。なお、数式4及び数式5の導出方法については後述する。
Figure 0006115629
Figure 0006115629
ここで、xは、送信装置10と受信装置20との間の通信に対するPERである。また、x’は、送信装置10と中継装置30との間の通信に対するPERである。
制御部14は、送信装置10の送信毎消費電力量と、中継装置30の受信毎消費電力量と、中継装置30の送信毎消費電力量と、を予め記憶している。送信装置10の送信毎消費電力量は、送信装置10が無線信号を1回だけ送信するために消費される電力の量である。中継装置30の受信毎消費電力量は、中継装置30が無線信号を1回だけ受信するために消費される電力の量である。中継装置30の送信毎消費電力量は、中継装置30が無線信号を1回だけ送信するために消費される電力の量である。
制御部14は、送信装置10に対する送信回数の期待値Eに、送信装置10の送信毎消費電力量を乗じることにより、第1の消費電力量を取得する。更に、制御部14は、中継装置30に対する、受信回数及び送信回数の和の期待値Eに、中継装置30の受信毎消費電力量と中継装置30の送信毎消費電力量との平均値を乗じることにより、第2の消費電力量を取得する。
なお、無線通信システム1は、送信装置10の送信毎消費電力量、中継装置30の受信毎消費電力量、及び、中継装置30の送信毎消費電力量を測定し、測定された値に基づいて第1の消費電力量及び第2の消費電力量を取得するように構成されていてもよい。
次に、数式4及び数式5の導出方法について説明する。
直接通信の実行が失敗することにより、間接通信を実行する確率は、xである。更に、直接通信の実行が失敗することにより、間接通信を実行した場合に、その間接通信の実行が成功する確率は、x/(1−x’)である。従って、上限再送回数が「0」である(即ち、直接通信が実行不能となった場合に、直ちに間接通信を実行する)と仮定した場合において、送信装置10に対する送信回数の期待値Eは、数式6により表される。
Figure 0006115629
なお、本例では、中継装置30と受信装置20との間の通信が必ず成功することを仮定している。ところで、中継装置30は、送信装置10から無線信号を受信し、且つ、当該無線信号を送信するので、中継装置30に対する、受信回数及び送信回数の和の期待値Eは、数式7により表される。
Figure 0006115629
同様に、上限再送回数が「1」であると仮定した場合において、送信装置10に対する送信回数の期待値Eは、数式8により表される。更に、この場合、中継装置30に対する、受信回数及び送信回数の和の期待値Eは、数式9により表される。
Figure 0006115629
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以上から、上限再送回数をNとするように、数式6乃至数式9を一般化することにより、数式4及び数式5が導出される。
次に、図5に示したように、受信装置20は、アンテナ21と、RF部22と、ベースバンド部23と、制御部24と、を備える。アンテナ21、RF部22、及び、ベースバンド部23は、アンテナ11、RF部12、及び、ベースバンド部13と同様の構成をそれぞれ有する。
制御部24は、送信装置10及び中継装置30のそれぞれにより送信された無線信号が受信された場合において、受信された無線信号の電力(受信電力)が閾値電力Pthよりも大きいとき、ACK送信処理を実行する。ACK送信処理は、無線信号の送信元の装置へACK信号を送信するように送信信号をベースバンド部23へ出力する処理である。一方、制御部24は、送信装置10及び中継装置30のそれぞれにより送信された無線信号が受信された場合において、受信電力が閾値電力Pthよりも小さいとき、ACK送信処理を実行しない。
制御部24は、送信装置10により送信された無線信号が受信された場合における受信電力を取得し、取得された受信電力を記憶する。制御部24は、受信電力が取得される毎に、記憶されている受信電力に基づいて、受信電力の変動に対するドップラー周波数fを取得する。
具体的には、制御部24は、受信電力の時間的な変化に対してフーリエ変換を行なうことにより、ドップラー周波数fを取得する。制御部24は、受信電力のスペクトルとドップラー周波数との間の関係として、経験則、又は、理論式に基づいて予め設定された関係を用いる。例えば、上記関係の一例は、非特許文献2に記載されている。なお、制御部24は、受信電力が所定の閾値電力と交差する回数を計数(カウント)することにより、ドップラー周波数fを取得するように構成されていてもよい。
山崎 悟史、ASANO David K.、「進展するディジタル無線通信技術:フェージング現象とその補償技術の変遷」、電気学会論文誌C、電子・情報・システム部門誌、電気学会、2012年5月、第132巻、第5号、p.675-685
制御部24は、ACK信号を送信する際、取得されたドップラー周波数fを表すドップラー周波数情報も併せて送信するように送信信号をベースバンド部23へ出力する。本例では、ACK信号は、ドップラー周波数情報を含む。なお、受信装置20は、ACK信号と異なる無線信号としてドップラー周波数情報を送信するように構成されていてもよい。
ところで、ドップラー周波数fは、無線信号の周波数に対応する波長に反比例するとともに、無線通信を実行する環境において移動する物体の速度に比例することが知られている。従って、例えば、送信装置10が1[m/s]にて移動し、且つ、無線信号の周波数が400[MHz]である場合、ドップラー周波数fは、2[Hz]以下となる。
従って、この場合において、200[ms]が経過する毎に送信装置10が無線信号を送信する場合、受信装置20は、十分に高い精度にてドップラー周波数fを取得することができる。
しかしながら、無線信号の周波数が2.4[GHz]である場合においては、ドップラー周波数fは、10[Hz]に近い値になることがある。この場合、送信装置10が無線信号を送信する周期を50[ms]程度に短縮することが好適である。更に、この場合、1回の無線信号の送信により伝達されるデータの量を低減することが好適である。
図6に示したように、中継装置30は、アンテナ31と、RF部32と、ベースバンド部33と、制御部34と、物理量検出部35と、通信状態検出部36と、を備える。アンテナ31、RF部32、及び、ベースバンド部33は、アンテナ11、RF部12、及び、ベースバンド部13と同様の構成をそれぞれ有する。
物理量検出部35は、物理量を検出(測定)する。本例では、物理量検出部35は、SpOセンサである。即ち、物理量検出部35は、血液中に含まれる酸素の量を物理量として検出する。物理量検出部35は、物理量が検出される毎に、検出された物理量を表す物理量情報を制御部34へ出力する。
本例では、物理量検出部35は、予め設定された第2の検出周期が経過する毎に物理量を検出する。なお、物理量検出部35は、中継装置30が所定の検出要求を受信する毎に物理量を検出するように構成されていてもよい。本例では、第2の検出周期は、第1の検出周期と同じ長さを有する。なお、第2の検出周期は、第1の検出周期と異なる長さを有していてもよい。
本例では、単位時間あたりに物理量検出部35により出力される物理量情報のデータの量は、10bps(bits per second)である。
制御部34は、物理量検出部35により出力された物理量情報を含む送信信号をベースバンド部33へ出力することにより、検出された物理量を表す無線信号であるデータ信号を受信装置20へ送信する。
本例では、制御部34は、第3の送信タイミングが到来する毎に、データ信号の送信を実行する。本例では、第3の送信タイミングは、第2の検出周期が経過する毎に繰り返して到来するタイミングである。即ち、制御部34は、データ信号の送信を繰り返して実行する。
通信状態検出部36は、無線通信システム1における通信状態を検出する。本例では、通信状態検出部36は、三軸加速度センサである。即ち、通信状態検出部36は、互いに直交する3つの軸方向における加速度を、通信状態を表すパラメータとして検出する。
通信状態検出部36により検出された加速度が所定の閾値加速度よりも大きい場合、患者の姿勢が変化したことにより、直接通信が実行不能となった確率が比較的高い。従って、本例では、制御部34は、通信状態検出部36により検出された加速度が閾値加速度よりも大きい場合、直接通信を実行不能である状態へ通信状態が変化したと判定する。
そこで、制御部34は、通信状態検出部36により検出された加速度が閾値加速度よりも大きい場合、送信装置10へPOLL信号を送信するように送信信号をベースバンド部33へ出力する。即ち、POLL信号は、無線信号を受信装置20へ中継可能な装置(ここでは、中継装置30)が存在することを送信装置10に通知するための信号である、と言える。
制御部34は、送信装置10により送信された無線信号を受信した場合において、受信された無線信号が間接通信の実行を表す情報を含むとき、受信された無線信号を受信装置20へ送信(転送)するように送信信号をベースバンド部23へ出力する。
一方、制御部34は、送信装置10により送信された無線信号を受信した場合において、受信された無線信号が直接通信の実行を表す情報を含むとき、受信された無線信号を送信しない。
本例では、制御部34は、ACK信号を受信してから、第3の送信タイミングが到来するまでの間、中継装置30の状態をスリープ状態に設定する。スリープ状態は、中継装置30の消費電力量が、通常状態よりも少ない状態である。例えば、中継装置30は、通常状態において、中継装置30を構成する、すべての回路へ電力を供給し、一方、スリープ状態において、一部の回路のみへ電力を供給する。
なお、本例では、制御部34は、POLL信号を送信してから、所定の中継待機時間が経過するまでの間、中継装置30の状態を通常状態に設定する。これにより、送信装置10が間接通信を実行する際に、中継装置30の状態がスリープ状態に設定されていることを回避することができる。
(作動)
次に、上述した無線通信システム1の作動について、図7乃至図9を参照しながら説明する。
送信装置10は、図7にフローチャートにより示した通信制御処理を、送信装置10の起動後の所定のタイミングにて実行するようになっている。なお、送信装置10は、ユーザによる指示の入力、又は、図示しない情報処理装置からの指示の受信、に応じて上記通信制御処理を実行してもよい。
先ず、送信装置10は、第1の送信タイミングにて直接通信を実行する(図7のステップS101)。即ち、送信装置10は、物理量を検出し(図8のステップA101)、検出された物理量を表すデータ信号を、中継装置30を経由することなく直接に受信装置20へ送信する(図8のステップA102)。
次いで、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、当該直接通信に対するACK信号を受信したか否かを判定する(図7のステップS102)。
先ず、直接通信の実行が成功する場合を想定する。この場合、受信装置20は、受信電力に基づいて、受信電力の変動に対するドップラー周波数fを取得する(図8のステップA103)。更に、受信装置20は、取得されたドップラー周波数fを表すドップラー周波数情報を含むACK信号を送信装置10へ送信する(図8のステップA104)。
これにより、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、ACK信号を受信する。従って、送信装置10は、「Yes」と判定して図7のステップS101へ戻り、ステップS101〜S102の処理を繰り返し実行する。
その後、患者が体の向きを変更したことにより、送信装置10と受信装置20との間の通信路が患者の人体により遮断され、その結果、直接通信の実行が失敗した場合を想定する。この場合においても、第1の送信タイミングが到来すると、送信装置10は、物理量を検出し(図8のステップA105)、検出された物理量を表すデータ信号を、中継装置30を経由することなく直接に受信装置20へ送信する(図8のステップA106)。
上記仮定に従えば、受信装置20は、送信装置10によって送信されたデータ信号を受信しない。または、受信装置20により受信されたデータ信号の電力が閾値電力Pthよりも小さい。この場合、受信装置20は、ACK信号を送信しない。
一方、中継装置30は、患者の動作に伴って、閾値加速度よりも大きい加速度を検出する(図8のステップA107)。そして、中継装置30は、POLL信号を送信装置10へ送信する(図8のステップA108)。
上記仮定に従えば、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、ACK信号を受信できない。従って、この場合、送信装置10は、図7のステップS102にて「No」と判定してステップS103へ進む。
そして、送信装置10は、直接通信を実行不能となった時点を含む所定の期間における受信電力と、当該期間における受信電力の時間変化率と、に基づいて平均受信電力Praveを推定する。次いで、送信装置10は、図7のステップS102にて受信された最新のACK信号に含まれるドップラー周波数情報が表すドップラー周波数fと、推定された平均受信電力Praveと、に基づいて切断継続時間を推定する(図7のステップS104)。
そして、送信装置10は、推定された切断継続時間が閾値時間よりも短いか否かを判定する(図7のステップS105)。
推定された切断継続時間が閾値時間以上である場合、送信装置10は、「No」と判定してステップS112へ進み、間接通信を実行する。即ち、送信装置10は、実行が失敗した直接通信にて送信されたデータ信号を、中継装置30を経由して間接に受信装置20へ送信し直す。受信装置20は、間接通信の実行が成功した場合、ACK信号を中継装置30を介して送信装置10へ送信する。
その後、送信装置10は、図7のステップS101へ戻り、ステップS101〜S112の処理を繰り返し実行する。
一方、推定された切断継続時間が閾値時間よりも短い場合、送信装置10は、「Yes」と判定してステップS106へ進む。送信装置10は、上限再送回数Nを決定するため、図7のステップS106にて図9に示した上限再送回数決定処理を実行する。なお、上限再送回数決定処理の詳細については後述する。
送信装置10は、上限再送回数Nを決定した後、再送回数nを初期化(本例では、初期値としての「0」に設定)する(図7のステップS107)。次いで、送信装置10は、第2の送信タイミングにて直接通信を実行する(図7のステップS108)。即ち、送信装置10は、実行が失敗した直接通信にて送信されたデータ信号を、中継装置30を経由することなく直接に受信装置20へ送信し直す(図8のステップA109)。
次いで、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、当該直接通信に対するACK信号を受信したか否かを判定する(図7のステップS109)。
先ず、直接通信の実行が成功する場合を想定する。この場合、受信装置20は、ACK信号を送信装置10へ送信する。これにより、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、ACK信号を受信する。従って、送信装置10は、「Yes」と判定して図7のステップS101へ戻り、ステップS101〜S112の処理を繰り返し実行する。
一方、直接通信の実行が失敗した場合を想定する。この場合、受信装置20は、ACK信号を送信しない。このため、送信装置10は、直接通信を実行してから、ACK待機時間が経過するまでの間に、ACK信号を受信できない。従って、この場合、送信装置10は、図7のステップS109にて「No」と判定してステップS110へ進む。
そして、送信装置10は、再送回数nに「1」を加算することにより再送回数nを更新する(図7のステップS110)。次いで、送信装置10は、再送回数nが上限再送回数N以下であるか否かを判定する(図7のステップS111)。
再送回数nが上限再送回数N以下である場合、送信装置10は、「Yes」と判定して図7のステップS108へ戻り、ステップS108〜S111の処理を、再送回数nが上限再送回数Nよりも大きくなるまで繰り返し実行する。
一方、再送回数nが上限再送回数Nよりも大きい場合、送信装置10は、「No」と判定して図7のステップS112へ進み、間接通信を実行する。即ち、送信装置10は、実行が失敗した直接通信にて送信されたデータ信号を、中継装置30を経由して間接に受信装置20へ送信し直す。具体的には、送信装置10がデータ信号を中継装置30へ送信し(図8のステップA110)、中継装置30が受信したデータ信号を受信装置20へ転送(中継)する(図8のステップA111)。受信装置20は、間接通信の実行が成功した場合、ACK信号を中継装置30へ送信する(図8のステップA112)。これにより、中継装置30は、受信装置20からACK信号を受信すると、ACK信号を送信装置10へ送信する(図8のステップA113)。
その後、送信装置10は、図7のステップS101へ戻り、ステップS101〜S112の処理を繰り返し実行する。
次に、上限再送回数決定処理の詳細について図9を参照しながら説明する。
先ず、送信装置10は、受信装置20から受信したACK信号の電力に基づいて、受信装置20に対するSNRを取得する。更に、送信装置10は、中継装置30から受信したPOLL信号の電力に基づいて、中継装置30に対するSNRを取得する(図9のステップS201)。
次いで、送信装置10は、上限再送回数の候補となる候補値Mを初期化(本例では、初期値としての「0」に設定)する(図9のステップS202)。次いで、送信装置10は、候補値Mに「1」を加算することにより候補値Mを更新する(図9のステップS203)。
そして、送信装置10は、ステップS201にて取得された、中継装置30に対するSNRと、候補値Mと、に基づいて、中継装置30に対する消費電力量(第1の消費電力量)を取得する(図9のステップS204)。更に、送信装置10は、ステップS201にて取得された、受信装置20に対するSNRと、候補値Mと、に基づいて、受信装置20に対する消費電力量(第2の消費電力量)を取得する(図9のステップS205)。
次いで、送信装置10は、ステップS204にて取得された第1の消費電力量と、ステップS205にて取得された第2の消費電力量と、候補値Mと、を対応付けて記憶する(図9のステップS206)。そして、送信装置10は、候補値Mが上限候補値Mmaxよりも大きいか否かを判定する(図9のステップS207)。
候補値Mが上限候補値Mmax以下である場合、送信装置10は、「No」と判定して図9のステップS203へ戻り、ステップS203〜S207の処理を、候補値Mが上限候補値Mmaxよりも大きくなるまで、繰り返し実行する。このようにして、送信装置10は、下限候補値1から上限候補値Mmaxまでの複数の候補値のそれぞれに対して、上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合における、第1の消費電力量及び第2の消費電力量を取得する。
一方、候補値Mが上限候補値Mmaxよりも大きい場合、送信装置10は、図9のステップS207にて「Yes」と判定してステップS208へ進む。そして、送信装置10は、記憶されている候補値のうちの、当該候補値と対応付けられている、第1の消費電力量と第2の消費電力量との差が最小である候補値を、上限再送回数Nとして決定する(図9のステップS208)。そして、送信装置10は、上限再送回数決定処理を終了する。
これによれば、中継装置30の消費電力量と送信装置10の消費電力量とを十分に近づけることができる。これにより、中継装置30が動作を継続不能となる時点と送信装置10が動作を継続不能となる時点とを十分に近づけることができる。
以上、説明したように、第1実施形態に係る無線通信システム1は、直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、切断継続時間を推定する。更に、この場合、無線通信システム1は、切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに間接通信を実行する。
これによれば、無駄に間接通信が実行されることを防止することができる。即ち、上記構成によれば、受信装置20が送信装置10からの無線信号を受信できない時間を短縮しながら、中継装置30の消費電力量が過大になることを回避することができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、受信装置20により受信される無線信号のドップラー周波数と、受信装置20により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて切断継続時間を推定する。
ところで、ドップラー周波数、及び、受信電力の平均値は、切断継続時間をよく表す。従って、上記のように無線通信システム1を構成することにより、切断継続時間を高い精度にて推定することができる。
加えて、第1実施形態に係る無線通信システム1は、受信装置20により受信される無線信号のドップラー周波数と、受信装置20により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて平均フェードデュレーションを算出する。更に、無線通信システム1は、算出された平均フェードデュレーションを、推定された切断継続時間として用いる。
ところで、平均フェードデュレーションは、切断継続時間をよく表す。従って、上記のように無線通信システム1を構成することにより、切断継続時間を高い精度にて推定することができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、切断継続時間が閾値時間よりも短い場合、再送処理を、再送回数が所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行する。
切断継続時間が閾値時間よりも短い場合であっても、再送処理の実行が繰り返し失敗するときがある。このような場合、再送処理を上限再送回数だけ繰り返し実行した後に、更に、再送処理を実行しても、再送処理の実行が成功する可能性は比較的低い。従って、上記のように無線通信システム1を構成することにより、再送処理が無駄に繰り返し実行されることを回避することができる。
加えて、第1実施形態に係る無線通信システム1は、複数の候補値のそれぞれに対して、上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、中継装置30が消費する電力の量である第1の消費電力量と、送信装置10が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定する。更に、無線通信システム1は、第1の消費電力量と第2の消費電力量との差を最小とする候補値を上限再送回数として決定する。
これによれば、中継装置30の消費電力量と送信装置10の消費電力量とを十分に近づけることができる。これにより、中継装置30が動作を継続不能となる時点と送信装置10が動作を継続不能となる時点とを十分に近づけることができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、再送回数が上限再送回数よりも大きくなった場合、間接通信を実行する。
これによれば、再送処理を上限再送回数だけ繰り返し実行しても、直接通信の実行が成功しなかった場合であっても、送信装置10から受信装置20へ無線信号を確実に伝達することができる。
加えて、第1実施形態に係る無線通信システム1は、送信装置10及び中継装置30のそれぞれが、物理量を検出し、当該検出された物理量を表す無線信号を受信装置20へ送信する。
これによれば、中継装置30の消費電力量が低減されるので、中継装置30が送信装置10よりも過度に早い時点にて動作を継続不能となることを回避することができる。この結果、送信装置10及び中継装置30のそれぞれにより検出される物理量を、より一層確実に受信装置20へ伝達することができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、BANを構成する。
BANにおいては、受信装置20が送信装置10からの無線信号を受信できない時間として許容される時間が比較的短いことが多い。ところで、中継装置30が送信装置10よりも過度に早い時点にて動作を継続不能となった場合、間接通信を実行することができない。従って、BANにおいては、中継装置30の消費電力量が過大である場合、受信装置20が送信装置10からの無線信号を受信できなくなる可能性が比較的高い。
これに対し、上記のように無線通信システム1を構成することにより、受信装置20が送信装置10からの無線信号を受信できない時間を短縮しながら、中継装置30の消費電力量を低減することできるので、BANの機能を適切に実現することができる。
ここで、第1実施形態に係る無線通信システム1における動作継続時間の一例について、図10及び図11を参照しながら説明する。図10は、送信装置10と受信装置20との間の通信におけるパケット誤り率に対する、送信装置10の動作継続時間の変化を示したグラフである。図11は、送信装置10と受信装置20との間の通信におけるパケット誤り率に対する、中継装置30の動作継続時間の変化を示したグラフである。送信装置10の動作継続時間は、送信装置10が動作を継続可能な(即ち、送信装置10が動作するための電力を送信装置10が備える電池が供給可能な)時間である。中継装置30の動作継続時間は、中継装置30が動作を継続可能な時間である。
図10及び図11は、上限再送回数Nが、「0」、「1」、及び、「2」のそれぞれである(N=0,1,2)場合における動作継続時間の変化を示している。ここで、送信装置10の送信毎消費電力量、中継装置30の受信毎消費電力量、及び、中継装置30の送信毎消費電力量、のそれぞれが、20[mA]であることを想定している。更に、送信装置10及び中継装置30のそれぞれが備える電池の容量が75[mAh]であることを想定している。
加えて、送信装置10と中継装置30との間の通信におけるパケット誤り率が、「0.1」であることを想定している。また、中継装置30と受信装置20との間の通信におけるパケット誤り率が、「0」であることを想定している。なお、中継装置30と受信装置20との間の通信におけるパケット誤り率が、「0」よりも大きくなるほど、中継装置30から受信装置20へのデータ信号の再送がより頻繁に生じるので、中継装置30の動作継続時間は、より短くなる。
図10に示したように、上限再送回数Nが「0」である場合、パケット誤り率が「1」であっても、送信装置10の動作継続時間は、7日間を超えている。即ち、パケット誤り率が比較的高い場合であっても、直接通信の実行が失敗したときに直ちに間接通信を実行すれば、送信装置10の動作継続時間は、7日間よりも長くなる。
一方、図11に示したように、上限再送回数Nが「0」である場合、中継装置30の動作継続時間が7日間を超えるパケット誤り率は、約0.4である。即ち、パケット誤り率が「0.4」を超える環境下においては、送信装置10よりも先に中継装置30が動作を実行不能となる。従って、このような場合、無線通信システム1は、7日間に亘って、無線通信システム1の機能を維持することができない。
また、上限再送回数Nが「1」である場合、送信装置10の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率と、中継装置30の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率と、が最も近い。中継装置30の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率は、送信装置10の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率よりも僅かに小さく、約0.65である。従って、この場合、パケット誤り率が「0.65」よりも小さい環境下において、無線通信システム1は、7日間に亘って、無線通信システム1の機能を維持することができる。
また、上限再送回数Nが「2」である場合、送信装置10の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率は、約0.6である。一方、中継装置30の動作継続時間が7日間であるパケット誤り率は、約0.74である。従って、この場合、パケット誤り率が「0.6」よりも小さい環境下において、無線通信システム1は、7日間に亘って、無線通信システム1の機能を維持することができる。
以上より、上限再送回数Nが「1」である場合に、最も高いパケット誤り率に対して、7日間に亘って無線通信システム1の機能を維持するという条件を満足することができる。
なお、第1実施形態に係る無線通信システム1は、送信装置10に対する消費電力量と中継装置30に対する消費電力量との差を最小とするように、上限再送回数を決定していたが、予め定められた上限再送回数を用いるように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る中継装置30は、閾値加速度よりも大きい加速度が検出された場合にPOLL信号を送信するように構成されていた。ところで、無線通信システム1において、送信装置10は、直接通信を実行してからACK待機時間が経過するまでの間にACK信号を受信しなかった場合に、POLL信号を送信するように構成されていてもよい。
この場合、中継装置30は、送信装置10からのPOLL信号を受信した場合に、応答信号を送信装置10へ送信するように構成されることが好適である。この場合、応答信号は、無線信号を受信装置20へ中継可能な装置(ここでは、中継装置30)が存在することを送信装置10に通知するための信号である、と言える。
また、第1実施形態に係る送信装置10は、平均フェードデュレーションを切断継続時間として用いていた。ところで、送信装置10は、加速度センサを備え、加速度センサにより検出された加速度に基づいて切断継続時間を推定するように構成されていてもよい。この場合、送信装置10は、検出された加速度が大きくなるほど大きくなる値を切断継続時間として推定することが好適である。
また、第1実施形態に係る送信装置10は、図7のステップS112にて間接通信を実行した後、ステップS101へ進んだとき、直接通信を実行するように構成されていた。ところで、送信装置10は、ステップS112にて間接通信を実行してから、所定の間接通信維持時間が経過するまでの間、ステップS101にて、直接通信に代えて間接通信を実行するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る送信装置10は、直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合において、切断継続時間と閾値時間とが等しいとき、間接通信を実行するように構成されていた。ところで、送信装置10は、直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合において、切断継続時間と閾値時間とが等しいとき、直接通信の実行を継続するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る中継装置30は、送信装置10から受信したデータ信号を受信装置20へ転送する。ところで、中継装置30は、受信装置20へのデータ信号の送信が失敗した場合、再送処理を実行するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態に係る送信装置10は、直接通信を実行不能となった時点を含む所定の期間における受信電力と、当該期間における受信電力の時間変化率と、に基づいて平均受信電力を推定するように構成されていた。
ところで、送信装置10は、加速度センサ(例えば、三軸加速度センサ)を備え、検出された加速度と、直接通信を実行不能となった時点の受信電力と、に基づいて平均受信電力を推定するように構成されていてもよい。また、送信装置10は、検出された加速度と、直接通信を実行不能となった時点以前の所定の期間における受信電力と、当該期間における受信電力の時間変化率と、に基づいて平均受信電力を推定するように構成されていてもよい。この場合、送信装置10は、検出された加速度が大きくなるほど小さくなる値を平均受信電力として推定することが好適である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第2実施形態に係る無線通信システムは、上記第1実施形態に係る無線通信システムに対して、中継装置の動作継続時間と送信装置の動作継続時間との差を最小とするように上限再送回数を決定する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、上記第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図12に示したように、第2実施形態に係る中継装置30Aは、第1実施形態に係る制御部34に代えて、制御部34Aを備える。更に、中継装置30Aは、電力量検出部37Aを備える。
電力量検出部37Aは、中継装置30Aが備える電池が供給可能な電力の量(残存電力量)を検出する。電力量検出部37Aは、検出された残存電力量を表す残存電力量情報を制御部34Aへ出力する。
制御部34Aは、POLL信号を送信する際、電力量検出部37Aにより出力された残存電力量情報も併せて送信するように送信信号をベースバンド部33へ出力する。本例では、POLL信号は、残存電力量情報を含む。なお、中継装置30Aは、POLL信号と異なる無線信号として残存電力量情報を送信するように構成されていてもよい。
図13に示したように、第2実施形態に係る送信装置10Aは、第1実施形態に係る制御部14に代えて、制御部14Aを備える。更に、送信装置10Aは、電力量検出部16Aを備える。
電力量検出部16Aは、送信装置10Aが備える電池が供給可能な電力の量(残存電力量)を検出する。電力量検出部16Aは、検出された残存電力量を表す残存電力量情報を制御部14Aへ出力する。
制御部14Aは、上限再送回数を決定する機能において、制御部14と相違している。従って、制御部14Aの、上限再送回数を決定する機能以外の機能は、制御部14の機能と同様である。
制御部14Aは、複数の候補値のそれぞれに対して、上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合における、第1の動作継続時間と第2の動作継続時間とを推定する。第1の動作継続時間は、中継装置30Aが動作を継続可能な時間である。第2の動作継続時間は、送信装置10Aが動作を継続可能な時間である。
本例では、候補値は、下限候補値1から上限候補値Mmaxまでの自然数である。ここで、上限候補値Mmaxは、許容遅延時間と再送周期とに基づいて予め設定されることが好適である。
そして、制御部14Aは、第1の動作継続時間と第2の動作継続時間との差を最小とする候補値を上限再送回数として決定する。
具体的には、制御部14Aは、制御部14と同様に、第1の消費電力量及び第2の消費電力量を推定する。
そして、制御部14Aは、中継装置30Aから受信したPOLL信号に含まれる残存電力量情報が表す残存電力量に、第1の検出周期を乗じた値を、推定された第1の消費電力量により除した値を算出し、算出された値を第1の動作継続時間として推定する。
同様に、制御部14Aは、電力量検出部16Aから出力された残存電力量情報が表す残存電力量に、第1の検出周期を乗じた値を、推定された第2の消費電力量により除した値を算出し、算出された値を第2の動作継続時間として推定する。
このように構成された無線通信システム1も、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様に作動する。
以上、説明したように、第2実施形態に係る無線通信システム1は、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様の作用及び効果を奏することができる。
更に、第2実施形態に係る無線通信システム1は、複数の候補値のそれぞれに対して、上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合における第1の動作継続時間と第2の動作継続時間とを推定する。更に、無線通信システム1は、第1の動作継続時間と第2の動作継続時間との差を最小とする候補値を上限再送回数として決定する。
これによれば、中継装置30Aの動作継続時間と送信装置10Aの動作継続時間とを十分に近づけることができる。これにより、中継装置30Aが動作を継続不能となる時点と送信装置10Aが動作を継続不能となる時点とを十分に近づけることができる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、各装置が検出する物理量は、生体情報以外の物理量(例えば、温度、湿度、加速度、照度、風向、風速、地震動、雨量、音の大きさ、水位、電力の使用量、水の使用量、及び、ガスの使用量等)であってもよい。
また、無線通信システムは、複数のサブシステムを備えていてもよい。各サブシステムは、第1実施形態又は第2実施形態に係る無線通信システムと同様の構成を有する。更に、各サブシステムは、当該サブシステムに固有の周波数にて無線通信を行なうように構成される。
この場合、第1のサブシステムの送信装置が間接通信を実行不能であるとき、第1のサブシステムの送信装置が、第2のサブシステムの各装置へデータ信号を送信するように無線通信システムが構成されていてもよい。ここで、第1のサブシステムは、上記複数のサブシステムの1つであり、第2のサブシステムは、当該複数のサブシステムの他の1つである。
更に、この場合、第2のサブシステムの各装置は、第1のサブシステムの送信装置からのデータ信号を受信した場合、当該データ信号を第1のサブシステムの受信装置へ送信することが好適である。または、第2のサブシステムの受信装置は、第1のサブシステムの送信装置からのデータ信号を受信した場合、第1のサブシステムの受信装置に代わって、当該データ信号に基づく処理(例えば、警報を出力するための処理)を実行するように構成されていてもよい。
ところで、複数のサブシステムは、無線通信を行なうために用いる周波数が互いに異なる。従って、各サブシステムの受信装置は、他の(例えば、隣接して配置されている)サブシステムが使用する周波数における通信を実行可能な期間を設けることが好適である。
例えば、第2のサブシステムの受信装置は、第1のサブシステムの受信装置から、通信を要求する無線信号を受信した場合に、第2のサブシステムの各装置との間で通信を実行しない期間において、第1のサブシステムが使用する周波数(第1の周波数)における通信を実行可能に制御する。または、第2のサブシステムの受信装置は、第1のサブシステムの受信装置から、通信を要求する無線信号を受信した場合に、自装置からデータ信号を送信する期間以外の期間において、第1の周波数における通信を実行可能に制御するように、第2のサブシステムの各装置へ指示する。
この変形例によれば、第1のサブシステムの送信装置が間接通信を実行不能である場合であっても、第1のサブシステムの送信装置により検出された物理量を、無線通信システムの少なくとも1つの受信装置へ伝達することができる。
なお、上記各実施形態において、各装置の各機能は、回路等のハードウェアにより実現されていた。ところで、各装置は、処理装置と、プログラム(ソフトウェア)を記憶する記憶装置と、を備えるコンピュータを有するとともに、処理装置がそのプログラムを実行することにより、各機能を実現するように構成されていてもよい。この場合、プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
<付記>
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成された無線通信システムであって、
前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する制御部を備える無線通信システム。
(付記2)
付記1に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて前記切断継続時間を推定するように構成された無線通信システム。
(付記3)
付記2に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて平均フェードデュレーションを算出し、当該算出された平均フェードデュレーションを前記推定された切断継続時間として用いるように構成された無線通信システム。
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行するように構成された無線通信システム。
(付記5)
付記4に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、
前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定するように構成された無線通信システム。
(付記6)
付記4に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、
前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が動作を継続可能な時間である第1の動作継続時間と、前記送信装置が動作を継続可能な時間である第2の動作継続時間と、を推定し、
前記第1の動作継続時間と前記第2の動作継続時間との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定するように構成された無線通信システム。
(付記7)
付記4乃至付記6のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記制御部は、前記再送回数が前記上限再送回数よりも大きくなった場合、前記間接通信を実行するように構成された無線通信システム。
(付記8)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記送信装置及び前記中継装置のそれぞれが、物理量を検出し、当該検出された物理量を表す前記無線信号を前記受信装置へ送信するように構成された無線通信システム。
(付記9)
付記1乃至付記8のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
Body Area Network(BAN)を構成する無線通信システム。
(付記10)
送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成された無線通信システムを制御するための無線通信方法であって、
前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する、無線通信方法。
(付記11)
付記10に記載の無線通信方法であって、
前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて前記切断継続時間を推定する、無線通信方法。
(付記12)
付記11に記載の無線通信方法であって、
前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて平均フェードデュレーションを算出し、当該算出された平均フェードデュレーションを前記推定された切断継続時間として用いる、無線通信方法。
(付記13)
付記10乃至付記12のいずれか一項に記載の無線通信方法であって、
前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行する、無線通信方法。
(付記14)
付記13に記載の無線通信方法であって、
前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定する、無線通信方法。
(付記15)
付記13に記載の無線通信方法であって、
前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が動作を継続可能な時間である第1の動作継続時間と、前記送信装置が動作を継続可能な時間である第2の動作継続時間と、を推定し、
前記第1の動作継続時間と前記第2の動作継続時間との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定する、無線通信方法。
(付記16)
付記13乃至付記15のいずれか一項に記載の無線通信方法であって、
前記再送回数が前記上限再送回数よりも大きくなった場合、前記間接通信を実行する、無線通信方法。
(付記17)
中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置であって、
前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する制御部を備える送信装置。
(付記18)
中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置を制御するための制御方法であって、
前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する、制御方法。
(付記19)
中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置を制御するための制御プログラムであって、
前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する、処理をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
1 無線通信システム
10,10A 送信装置
11 アンテナ
12 RF部
13 ベースバンド部
14,14A 制御部
15 物理量検出部
16A 電力量検出部
20 受信装置
21 アンテナ
22 RF部
23 ベースバンド部
24 制御部
30,30A 中継装置
31 アンテナ
32 RF部
33 ベースバンド部
34,34A 制御部
35 物理量検出部
36 通信状態検出部
37A 電力量検出部

Claims (11)

  1. 送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成された無線通信システムであって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する制御部を備え
    前記制御部は、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
    前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定するように構成された無線通信システム。
  2. 送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成された無線通信システムであって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が動作を継続可能な時間である第1の動作継続時間と、前記送信装置が動作を継続可能な時間である第2の動作継続時間と、を推定し、
    前記第1の動作継続時間と前記第2の動作継続時間との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定するように構成された無線通信システム。
  3. 請求項1又は2に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて前記切断継続時間を推定するように構成された無線通信システム。
  4. 請求項に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記受信装置により受信される無線信号のドップラー周波数と、当該受信装置により受信される無線信号の電力である受信電力の平均値と、に基づいて平均フェードデュレーションを算出し、当該算出された平均フェードデュレーションを前記推定された切断継続時間として用いるように構成された無線通信システム
  5. 請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記再送回数が前記上限再送回数よりも大きくなった場合、前記間接通信を実行するように構成された無線通信システム。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    前記送信装置及び前記中継装置のそれぞれが、物理量を検出し、当該検出された物理量を表す前記無線信号を前記受信装置へ送信するように構成された無線通信システム。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    Body Area Network(BAN)を構成する無線通信システム。
  8. 送信装置、中継装置、及び、受信装置を備えるとともに、当該中継装置を経由することなく直接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該送信装置から当該受信装置へ無線信号を送信する間接通信を実行可能に構成された無線通信システムを制御するための無線通信方法であって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
    前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行し、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
    前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定する、無線通信方法。
  9. 中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置であって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、当該切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに当該直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行する制御部を備え
    前記制御部は、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、当該送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
    前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定するように構成された送信装置。
  10. 中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置を制御するための制御方法であって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
    前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行し、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
    前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定する、制御方法。
  11. 中継装置を経由することなく直接に受信装置へ無線信号を送信する直接通信、及び、当該中継装置を経由して間接に当該受信装置へ無線信号を送信するように当該無線信号を当該中継装置へ送信する間接通信を実行可能に構成された送信装置を制御するための制御プログラムであって、
    前記直接通信を繰り返して実行している間に、当該直接通信の実行が不能となった場合、当該直接通信の実行が不能である状態が継続する時間である切断継続時間を推定し、
    前記切断継続時間が所定の閾値時間よりも短いときに前記直接通信の実行を継続し、一方、当該切断継続時間が当該閾値時間よりも長いときに前記間接通信を実行し、
    前記切断継続時間が前記閾値時間よりも短い場合、前記直接通信の実行が失敗したときに当該直接通信を再実行する再送処理を、当該再送処理が繰り返し実行される回数である再送回数が、所定の上限再送回数以下である範囲において繰り返し実行し、
    前記上限再送回数の候補となる、複数の候補値のそれぞれに対して、前記上限再送回数が当該候補値であると仮定した場合において、前記中継装置が消費する電力の量である第1の消費電力量と、前記送信装置が消費する電力の量である第2の消費電力量と、を推定し、
    前記第1の消費電力量と前記第2の消費電力量との差を最小とする前記候補値を前記上限再送回数として決定する、処理をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
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