JP4536005B2 - 燃料電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体高分子型燃料電池は、イオン導電性樹脂からなる固体電解質膜と、これを狭持する燃料極および酸化剤極により構成され、燃料極に水素、酸化剤極に酸素を供給して電気化学反応により発電する装置である。燃料極および酸化剤極は、通常、カーボンペーパーなどの多孔質基材に、触媒物質が担持された炭素粒子およびイオン伝導性樹脂の混合体を塗布することによって形成される。これらの電極で固体電解質膜を挟み、熱圧着することにより燃料電池が得られる。
【0003】
燃料極に供給された燃料は、電極中の空孔を通過して触媒に達し、電子を放出して水素イオンとなる。放出された電子は燃料極内の炭素粒子および固体電解質を通って外部回路へ導き出され、外部回路より酸化剤極に流れ込む。一方、燃料極において発生した水素イオンは、燃料極中のイオン伝導性樹脂、固体高分子電解質膜を経由して酸化剤極に達し、酸化剤極に供給された酸素と外部回路より流れ込む電子と反応し水を生成する。この結果、外部回路では燃料極から酸化剤極へ向かって電子が流れ、電力が取り出される。
【0004】
こうした燃料電池の特性を向上させるためには、電極と固体高分子電解質膜との間の界面の密着性を向上させることが重要となる。界面密着性が不良であると、電極反応によって生じた水素イオンの伝導性が低下する結果、電気抵抗が上昇し、電池効率の低下をもたらす原因となる。
【0005】
一方、近年では、固体電解質膜を構成するイオン伝導性樹脂の代替が検討されている。固体電解質膜材料として、従来、スルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物(例えば、デュポン社製ナフィオン(商品名))が一般的に用いられていた。しかし、この樹脂は高価であることから、他の廉価な樹脂に代替することが検討されている。また、特にダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)の設計にあっては、メタノールのクロスオーバーを抑制する観点から、非フッ素系のイオン伝導性樹脂への代替が検討されている。
【0006】
ところが、こうした膜を用いた場合、一般に燃料極や酸化剤極との密着性が低下しがちとなる。特に、固体電解質膜に接する電極表面の触媒層については、電極層から燃料を効率良く移動させ、多くの水素イオンを供給することが要請される関係上、上記スルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物により構成することが望ましい場合が多く、かかる場合、固体電解質膜と電極触媒層とが異種材料により構成されることとなって両者の間の密着性が顕著に低下する。
【0007】
特開2002−298867号公報には、こうした固体電解質膜と電極との間の密着性を向上させる技術が記載されている。同文献には、高分子電解質膜と電極の触媒層との間に、110℃における動的粘弾性係数が高分子電解質膜より小さく触媒層のイオン伝導性高分子バインダーより大きいイオン伝導性材料からなる緩衝層を備えた固体高分子型燃料電池が記載されている。同文献では、明細書段落0008に記載されているように、動的粘弾性係数を硬さの指標として用いていることから、上記燃料電池は、固体電解質膜と電極触媒との間に、これらの中間の硬さを有する緩衝層を設けることを意図したものである。
【0008】
ところが、特開2002−298867号公報記載の技術では、長期使用時における密着性の低下を解決することは困難である。特にDMFCにおいては、燃料電池の繰り返し使用時にメタノールによる電解質材料の膨潤により電極−固体電解質膜界面の密着性が損なわれる傾向があり、こうした問題を上記構成により解決することは困難である。また、緩衝層の存在により、その部分が抵抗体となって電池の内部抵抗が上昇し、出力のロスが生じることとなるため、この点でも改善の余地を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、拡散電極と固体高分子電解質膜との間の界面における密着性を高め、電池特性の向上および電池の信頼性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表される芳香族単位を有するプロトン酸基含有架橋高分子を含み、化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池が提供される。
【0011】
【化1】
Figure 0004536005
【0012】
また本発明によれば、固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンを含み、化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池が提供される。
【0013】
【化2】
Figure 0004536005
【0014】
また本発明によれば、固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、前記第一の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンが架橋したものを含み、化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池が提供される。
【0015】
【化3】
Figure 0004536005
【0016】
さらに本発明によれば、第一の樹脂を含む固体電解質膜の両面に、多孔質基材と該多孔質基材に接して形成されたプロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒とを含む一対の拡散電極を配置し、この状態で加圧または加熱を行い、前記拡散電極と前記固体電解質膜とを一体化する工程を含む燃料電池の製造方法であって、前記工程の前に、固体電解質膜の少なくとも一方の面に、第三の樹脂および触媒粒子を含む塗布液を塗布し、前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンを含み、化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池の製造方法が提供される。
【0017】
【化4】
Figure 0004536005
【0018】
この製造方法において、塗布液を塗布した後、加熱または電磁波の照射により第三の樹脂を架橋させる構成としてもよい。この場合、拡散電極と固体電解質膜とを一体化する際の加熱により架橋させてもよいし、これとは別の加熱工程等を設けて架橋させてもよい。また、塗布液は、さらに前記第二の樹脂を含んでいてもよい。第二の樹脂は、たとえばスルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物とすることができる。さらに、塗布液を塗布する前記工程は、第三の樹脂の含有率の異なる複数の塗布液を塗布する工程を含んでいてもよい。
【0019】
本発明によれば、上記特定構造の樹脂と触媒粒子とを含む中間層を設けているため、拡散電極と固体電解質膜との間の界面密着性が向上するとともに、この界面において良好なプロトン伝導性を実現することができる。
【0020】
また本発明によれば、固体電解質膜、拡散電極とは独立に設計された樹脂組成を有する中間層を備えるため、密着性、プロトン伝導性のバランスに優れる燃料電池が得られる。拡散電極や固体電解質膜の樹脂構成の最適化によりこうした密着性等の課題を解決することも考えられるが、これらの構成部材に要請される材料特性の制限を受けるため、その改善効果にも一定の限度がある。これに対して本発明によれば、拡散電極や固体電解質膜に要求される特性を離れて中間層の設計を行うことができるので、設計の自由度が大きく、目的に応じて密着性、プロトン伝導性等を顕著に向上させることができる。特にダイレクトメタノール型燃料電池に適用した場合、従来困難であったメタノールクロスオーバーの抑止性能と良好なプロトン伝導性との両立を図ることができる。これは、中間層が触媒を含むので、中間層自体がメタノールを消費する上、中間層を構成する樹脂は優れたプロトン伝導性を有するためである。
【0021】
本発明における中間層は、固体電解質膜と拡散電極との間の全面にわたって形成される必要はなく、これらの間の少なくとも一部に形成されていればよい。また、中間層は、触媒粒子を含むものであるが、層中における触媒粒子の含有率は、拡散電極から固体電解質膜に向かう方向に沿って分布を有していても良い。たとえば、中間層が、固体電解質膜と接する側において触媒粒子を含まず、拡散電極と接する側において触媒粒子を含んでいてもよい。
【0022】
さらに上記中間層を構成する樹脂は、触媒粒子を充分に結合する能力を有するため、中間層を介したプロトンの授受が円滑に行われる。また、触媒粒子を、導電粒子およびこの該導電粒子に担持された触媒金属とからなる構成とした場合、上記中間層構成樹脂の作用により導電粒子間の電気的接触が良好に発現し、中間層の導電性が良好となり、燃料電池の内部抵抗上昇を抑制しつつ固体電解質膜と拡散電極の密着性を高めることができる。
【0023】
こうした粒子の結合能力は、中間層を構成する樹脂として上記特定構造の樹脂を採用した場合、特に顕著に発現する。
【0024】
本発明において、前記触媒電極に有機液体燃料が供給される構成とすることができる。すなわち、いわゆるダイレクト型の燃料電池とすることができる。ここで有機液体燃料としては、たとえばメタノールとすることができる。直接型の燃料電池は電池効率が高い、改質器が不要であるため省スペース化を図ることができる、等の利点が得られる反面、メタノールなどの有機液体燃料のクロスオーバーが問題となる。本発明によれば、こうしたクロスオーバーの問題を解消しつつ触媒電極と固体高分子電解質膜との間の界面における電気抵抗の上昇を抑制し、良好な電池効率を長期間にわたって安定的に実現することができる。
【0025】
本発明において、第三の樹脂は、架橋性樹脂とすることができる。また、第三の樹脂は、架橋樹脂とすることができる。ここで、「架橋樹脂」とは、架橋性樹脂の少なくとも一部が架橋してなる樹脂のことをいう。
【0026】
本発明において、第三の樹脂は、プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンとすることができる。ここで、「プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトン」とは、繰り返し単位にカルボニル結合とエーテル結合、並びにプロトン酸基を有する芳香族樹脂のことをいう。
【0027】
本発明において、第一の樹脂は、第三の樹脂と同様の構造の樹脂を用いると拡散電極と固体高分子電解質膜との間の界面における密着性をより一層高め、電池特性をさらに向上させることができる。具体的には、第一の樹脂として、プロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンが架橋してなる樹脂を用いることができ、たとえば、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位および下記一般式(2)で表される繰り返し構造単位を含む構成とすることができる。
【0028】
【化5】
Figure 0004536005
【0029】
(一般式(1)および(2)中、Ar1は、それぞれ独立に芳香環を含む2価の基を表す。この芳香環の少なくとも1つには、炭素原子数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基が直接結合している。また前記芳香環の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基あるいはハロゲンで置換されていてもよい。XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン酸基またはそれらの金属塩を表す。xおよびyは0以上の整数であり、x+yは1以上である。)
【0030】
本発明において、中間層は、さらに前記第二の樹脂を含んでいてもよい。第二の樹脂は、たとえばスルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物とすることができる。
【0031】
本発明において、前記中間層の前記固体電解質膜と接する面における前記第三の樹脂の含有率が、前記中間層の前記拡散電極と接する面における前記第三の樹脂の含有率よりも高い構成とすることができる。
【0032】
本発明において、前記中間層に含まれる前記触媒粒子は、導電粒子および該導電粒子に担持された触媒金属とからなる構成とすることができる。
【0033】
本発明において、前記拡散電極の一方に、メタノール燃料が供給される構成とすることができる。
【0034】
なお、本発明における樹脂含有率や触媒含有率の測定は、たとえば、測定対象となる層構造に対して表面からスパッタリングを行いながら二次イオン質量分析(SIMS)を行う等の方法により行うことができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、拡散電極と固体高分子電解質膜との間の界面における密着性を高め、電池特性の向上および電池の信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【図1】実施の形態に係る燃料電池の構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る燃料電池の電極の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は本実施形態の燃料電池の構造を模式的に表した断面図である。電極−電解質接合体101は、燃料極102、酸化剤極108、固体高分子電解質膜114から構成される。燃料極102は、多孔質の基体104、触媒層106および中間層161から構成される。酸化剤極108は、多孔質の基体110、触媒層112および中間層161から構成される。上記の電極−電解質接合体101が、燃料極側セパレータ120および酸化剤極側セパレータ122と電気的に接続されている。触媒層112は、触媒およびイオン伝導性樹脂を含む触媒層を備える。
【0038】
以上のように構成された燃料電池100において、各電極−電解質接合体101の燃料極102には、燃料極102側セパレータ120を介して燃料124が供給される。また、各電極−電解質接合体101の酸化剤極108には、酸化剤極108側セパレータ122を介して空気あるいは酸素などの酸化剤126が供給される。
【0039】
図2は、図1の燃料電池の燃料極102部分の拡大図である。多孔質の基体104に触媒層106が形成されている。触媒層106と固体高分子電解質膜114との間には、中間層161が設けられている。
【0040】
基体104および基体110としては、カーボンペーパー、カーボンの成形体、カーボンの焼結体、焼結金属、発泡金属などの多孔性基体を用いることができる。また、基体の撥水処理にはポリテトラフルオロエチレンなどの撥水剤を用いることができる。
【0041】
燃料極102の触媒としては、白金、白金とルテニウム、金、レニウムなどとの合金、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、金、銀、ニッケル、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウムなどが例示される。一方、酸化剤極108の触媒としては、燃料極102の触媒と同様のものが用いることができ、上記例示物質を使用することができる。なお、燃料極102および酸化剤極108の触媒は同じものを用いても異なるものを用いてもよい。
【0042】
また、触媒を担持する炭素粒子としては、アセチレンブラック(デンカブラック(登録商標、電気化学工業社製)、Vulcan−XC72(登録商標、Cabot社製)など)、ケッチェンブラック(登録商標、ライオン社製)、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどが例示される。炭素粒子の粒径は、たとえば、0.01〜0.1μm、好ましくは0.02〜0.06μmとする。
【0043】
固体高分子電解質膜114は第一のイオン伝導性樹脂を主成分として含む。触媒層106、112を構成する樹脂の主成分は第二のイオン伝導性樹脂である。
【0044】
中間層161は、第三のイオン伝導性樹脂と触媒粒子を含む。この第三のイオン伝導性樹脂と第一のイオン伝導性樹脂とを、同種類の樹脂により構成すれば、固体高分子電解質膜114と中間層161とが共通の樹脂を含むこととなり、両者の間の密着性がより向上する。たとえば、これらの両方を、後述する芳香族ポリエーテルケトンとし、少なくともいずれか一方を架橋物とすれば、両者の間の密着性が顕著に改善される。
【0045】
本実施形態では、中間層161は、固体高分子電解質膜114と燃料極102との間および固体高分子電解質膜114と酸化剤極108との間の両方の領域に設けられているが、いずれか一方に設けた構成としてもよい。また、中間層161は、これらの領域に全面にわたって形成される必要はなく、上記領域に一部に形成されていればよい。たとえば中間層161が島状に形成されていてもよい。中間層161の厚みは、たとえば0.1μm〜20μmの範囲から適宜選択される。
【0046】
以下、第一、第二および第三のイオン伝導性樹脂について説明する。
【0047】
触媒層106、112を構成する第二のイオン伝導性樹脂は、電極表面において、触媒を担持した炭素粒子と固体高分子電解質膜114を電気的に接続する役割を有しており、水素イオン伝導性や水移動性が良好であることが求められ、さらに、燃料極102においてはメタノール等の有機液体燃料透過性が求められ、酸化剤極108においては酸素透過性が求められる。第二のイオン伝導性樹脂はこうした要求を満たすためのものであることが望まれ、水素イオン伝導性や、メタノール等の有機液体燃料透過性に優れる材料が好ましく用いられる。具体的には、スルホン酸基などの強酸基や、カルボキシル基、リン酸基などの弱酸基などの極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、
スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製)など);
カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製)など);
ポリスチレンスルホン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸共重合体、架橋アルキルスルホン酸誘導体、フッ素樹脂骨格およびスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;
などが例示される。
【0048】
また、極性基の結合する対象の高分子としては他に、
ポリベンズイミダゾール誘導体、ポリベンズオキサゾール誘導体、ポリエチレンイミン架橋体、ポリサイラミン誘導体、ポリジエチルアミノエチルポリスチレン等のアミン置換ポリスチレン、ジエチルアミノエチルポリメタクリレート等の窒素置換ポリアクリレート等の窒素または水酸基を有する樹脂;
シラノール含有ポリシロキサン、ヒドロキシエチルポリメチルアクリレートに代表される水酸基含有ポリアクリル樹脂;
パラヒドロキシポリスチレンに代表される水酸基含有ポリスチレン樹脂;
などを用いることもできる。
【0049】
これらのうち、イオン伝導性等の観点からは、スルホン酸基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製)など)、カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製)など)などが好ましく用いられる。
【0050】
また、上記した高分子に対して、適宜、架橋性の置換基、例えば、ビニル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、シンナモイル基、メチロール基、アジド基、ナフトキノンジアジド基を導入してもよい。
【0051】
中間層を構成する第三のイオン伝導性樹脂は、以下の(i)あるいは(ii) が好ましく用いられる。
(i)プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトン
(ii)芳香族単位を有するプロトン酸基含有架橋高分子
【0052】
これらの樹脂は、触媒粒子を充分に結合する能力を有するため、中間層において触媒のバインダとして用いることにより、中間層を介したプロトンの授受が円滑に行われるようになる。これらの樹脂はメタノールのクロスオーバーが比較的小さいため、燃料電池の出力が向上する。また、前記樹脂はメタノール膨潤性が比較的小さいため、燃料電池を繰り返し使用した際の耐久性に優れる。
【0053】
また、触媒粒子を、導電粒子およびこの該導電粒子に担持された触媒金属とからなる構成とした場合、上記中間層構成樹脂の結合力により導電粒子間の電気的接触が良好に発現し、この結果、中間層の導電性が良好となり燃料電池の内部抵抗上昇が抑制される。
【0054】
上記(i)の例として、全繰り返し芳香族単位に対して、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を10〜100モル%、下記一般式(2)で表される繰り返し構造単位を0〜90モル%含む樹脂が挙げられる。また上記(ii)の例としては、下記構造の樹脂を加熱または電磁波の照射により架橋させた架橋体が挙げられる。
【0055】
本発明においては、架橋体の繰り返し構造単位についても、未架橋樹脂の繰り返し単位をもって定義する。
【0056】
【化6】
Figure 0004536005
【0057】
(一般式(1)および(2)中、Ar1は、それぞれ独立に芳香環を含む2価の基を表す。この芳香環の少なくとも1つには、炭素原子数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基が直接結合している。また前記芳香環の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基あるいはハロゲンで置換されていてもよい。XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン酸基またはそれらの金属塩を表す。xおよびyは0以上の整数であり、x+yは1以上である。)
【0058】
このスルホン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンは、紫外線の電磁波の照射または加熱により架橋が進行し、三次元網目構造を形成する。
【0059】
この架橋機構については次の様に考えられる。ポリマー中のカルボニル基、および、ポリマー中の芳香環に直接結合した炭素原子数1〜20のアルキル基は次のような形で架橋反応に関与していると推定される。下記にアルキル基がメチル基の場合の反応式を示す。
【0060】
【化7】
Figure 0004536005
【0061】
上記反応式に示すように、紫外線照射や加熱処理などによるエネルギー供給により、ベンゾフェノン上にラジカルが発生し、これがメチル基から水素を引き抜く。引き続き、ベンジルラジカルの二量化、ベンジルラジカルとアルコール性炭素ラジカルカップリング反応、アルコール性炭素ラジカルの二量化のような反応が起こることで、ポリマー同士の架橋が起こっていると推定される。
【0062】
また、この架橋機構は架橋により生成する結合中にラジカルの攻撃を受けやすい3級炭素のα位の水素を含まないため、特に好ましい。
【0063】
このようにAr1は、ポリマー中のカルボニル基とともに脱離成分の生成なしに架橋点を生成し得る炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基を含む2価の基であり、具体的には、以下のものが例示される。
【0064】
【化8】
Figure 0004536005
【0065】
(一般式(I)中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、少なくとも一つはアルキル基を表す。Aは単結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−SO−または
【0066】
【化9】
Figure 0004536005
【0067】
を表す。
一般式(II)中、R9〜R12はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、少なくとも一つはアルキル基である。)
【0068】
該スルホン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンは繰り返し構造単位中にカルボニル基および芳香環に直接結合したアルキル基を有するため、高度に架橋することができる。
【0069】
さらに、該スルホン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンのプロトン酸基は、電子吸引基である−CO−に直接結合した芳香環に結合していることから、他の芳香環に結合したプロトン酸基に比べ、結合力が強く、分解、解離を受けにくい。
【0070】
上記構造の樹脂は、架橋性を有する樹脂である。中間層接着時あるいは接着後に架橋させることができ、架橋後には優れたプロトン伝導性、耐熱性、耐水性、接着性を示し、中間層のバインダとして好適な性質を示すものである。未架橋の上記樹脂により中間層を構成してもよいし、上記樹脂の架橋体により中間層を構成してもよい。好ましくは、上記樹脂の少なくとも一部が架橋を形成した形態とするのがよく、こうすることにより、固体電解質膜と拡散電極との間の密着性およびプロトン伝導性が特に良好となる。また、燃料電池を長期使用した場合においても、優れた密着性およびプロトン伝導性が得られる。
【0071】
式(1)および(2)で表される繰り返し構造単位を含むプロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンは、以下の方法によって得ることができる。
【0072】
例えば、下記式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物と、下記式(4)および(5)で表される芳香族ジハライド化合物とを縮合重合させることにより製造する方法を挙げることができる。
【0073】
【化10】
HO−Ar−OH (3)
【0074】
(式中−Ar−は下記一般式(I)または(II)を表す。
【0075】
【化11】
Figure 0004536005
【0076】
(一般式(I)中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、少なくとも一つはアルキル基を表す。Aは単結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−SO−または
【0077】
【化12】
Figure 0004536005
【0078】
を表す。
一般式(II)中、R9〜R12はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、少なくとも一つはアルキル基である。)
【0079】
【化13】
Figure 0004536005
【0080】
(式中Zはハロゲンを表す。一般式(4)中、XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン酸基、またはそれらの金属塩を表す。xおよびyは0以上の整数であり、少なくともx+yは1以上。)
【0081】
縮合重合の条件としては、従来公知の方法に基づいて適宜選択することができる。これらの条件の選択にあたっては、例えば、「新高分子実験学3 高分子の合成・反応(2)」155〜175頁〔共立出版(1996年)〕、「実験化学講座28 高分子化学」326〜332頁〔丸善株式会社(1992年)〕、「新実験化学講座19 高分子化学(I)」137〜138頁〔丸善株式会社(1978年)〕などに記載の方法を参照することができる。
【0082】
得られたプロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンは、水、塩酸水、有機溶剤などを用いて精製することにより、酸や塩を除去することができる。
【0083】
得られたプロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンの分子量は、還元粘度により評価することができる。本発明に係るプロトン酸基含有架橋性ポリエーテルケトンの還元粘度ηinhは通常0.1〜5.0dl/g(ジメチルスルホキシド中、濃度0.5g/dl、35℃で測定)、好ましくは0.2〜4.0dl/g、さらに好ましくは0.3〜3.0dl/gの範囲である。0.3dl/g未満では分子量が低くなることから十分な接着力を得ることができず、また得られる膜の機械特性が低下し、3.0dl/gを越えると溶媒への溶解が困難となり、電極材料との混合や塗布が困難になり、また厚膜を得ることが困難になる。
【0084】
本プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンは、公知の溶媒で溶液乃至懸濁液とすることができる。溶媒はこれらが液状化できれば特に制限なく選択でき、例えば水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、塩化メチル、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、ジクロロエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどの脂肪酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、更にN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等があげられる。これらは単独でも混合溶媒でも使用できる。
【0085】
プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンを熱により架橋する場合、その熱供給方法は特に限定されず、通常のオーブンなどによる加熱で十分である。また、加熱時の温度、時間は、用いる樹脂の構造およびその膜厚により異なるが、通常、120〜300℃、好ましくは150〜250℃で、0.1〜180分間、好ましくは1〜60分間である。
【0086】
プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンを光架橋する際に用いる光源としては、特に限定されず、通常、紫外線光、可視光の範囲の光が照射できる光源を用いる。具体的には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライド灯等が挙げられる。また、照射線量は照射される光の波長、照射される樹脂の構造、樹脂の含有量、架橋温度およびその膜厚などにより異なるが、通常、100〜40000mJ/cm、好ましくは500〜20000mJ/cmである。
【0087】
プロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトン樹脂の具体例として、例えば、前記式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物と、前記式(4)および(5)で表される芳香族ジハライド化合物とを縮合重合させたものが例示される。以下にそれぞれの化合物を例示する。
【0088】
前記式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物として、アルキル基を含有する2−メチルハイドロキノン、2−エチルハイドロキノン、2−イソプロピルハイドロキノン、2−オクチルハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノン、2,3−ジエチルハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、2,5−ジエチルハイドロキノン、2,5−ジイソプロピルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、2,3,5−トリメチルハイドロキノン、2,3,5,6−テトラメチルハイドロキノン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、α,α'−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼンなどを挙げることができる。
【0089】
また、前記式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物として、一部をアルキル基を含有しない、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジメチルベンゼン、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、1,4−ビス(4−ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、3,3−ジフルオロ−4,4'−ジヒドロキビフェニルなどに置換することができる。
【0090】
これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独であっても、複数を用いても良く、適宜の量で組み合わせることにより、芳香族ポリエーテルケトン中に、架橋性を有するアルキル基を所望の量だけ導入することができる。
【0091】
前記式(5)で表される芳香族ジハライド化合物として、
4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、3,3'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、3,3'−ジクロロベンゾフェノンなどを挙げることができる。
【0092】
前記式(4)で表されるプロトン酸基含有芳香族ジハライド化合物としては、前記の芳香族ジハライド化合物のスルホン化物が上げられる。スルホン化物はNa、Kなどのアルカリ金属の塩も含む。スルホン化物は芳香族ジハライド化合物を、発煙硫酸などの公知のスルホン化剤でスルホン化する(Macromol. Chem.Phys., 199, 1421(1998))、などの方法により得ることができる。プロトン酸基含有芳香族ジハライド化合物としては前記のスルホン化物のほかに、2カルボン酸基を有する芳香族ジハライド化合物およびそのアルカリ金属塩や5,5'−カルボニルビス(2−フルオロベンゼンホスホン酸)などのリン酸基を有する芳香族ジハライド化合物およびそのアルカリ金属塩、更にスルホンイミド基を有する芳香族ジハライド化合物およびそのアルカリ金属塩が挙げられる。
【0093】
芳香族ジハライド化合物は、プロトン酸基を含有するもの、および含有しないものを適宜の量で組み合わせることにより、所望のプロトン酸基の量を有する芳香族ポリエーテルケトンを得ることができる。
【0094】
本発明のスルホン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトン樹脂のイオン交換基当量に特に制限はないが、好ましくは200〜5000g/mol、より好ましくは200〜1000g/molである。ここで、イオン交換基当量とは、プロトン酸基1モル当たりの樹脂重量で定義され、樹脂単位重量当たりのプロトン酸基のモル数の逆数を意味する。すなわち、イオン交換基当量が小さいほど、樹脂単位重量当たりのプロトン酸基量が多いことを示す。イオン交換基当量が上記の範囲より小さい場合、樹脂が水やメタノールに溶解する、樹脂の膨潤が著しいなどの問題を有する。一方、イオン交換基当量が大きすぎる場合には、イオン伝導性が低く高出力の燃料電池を得ることができない。
【0095】
中間層を構成する第三のイオン伝導性樹脂は、たとえばメタノールによる膨潤性が50%以下、より望ましくは20%以下(70vol%MeOH水溶液に対する膨潤性)とするのが良い。こうすることにより、特に良好な界面密着性およびプロトン伝導性が得られる。
【0096】
中間層161は、上記樹脂にくわえ、さらにこれ以外の他の樹脂を含んでいても良い。たとえば、スルホン基などの強酸基や、リン酸基、カルボキシル基などの弱酸基などのプロトン酸基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、
スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリフェニレンスルフィド、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリアミド、スルフォン化ポリ(4-フェノキシベンゾイル-1,4-フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾールなどの芳香族含有高分子;
ポリスチレンスルホン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸共重合体、架橋アルキルスルホン酸誘導体、フッ素樹脂骨格およびスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;
スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製));
カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製));
などが例示される。以上例示した樹脂材料を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0097】
中間層161は、第三のイオン伝導性樹脂にくわえ、第二のイオン伝導性樹脂を含んでいてもよい。こうすることにより、中間層161と第二のイオン伝導性樹脂により構成される触媒層106との密着性がより顕著に改善される。この場合、中間層161を第二および第三のイオン伝導性樹脂からなるものとし、第二のイオン伝導性樹脂/第三のイオン伝導性樹脂の重量比を、好ましくは10/1〜1/10、より好ましくは4/1〜1/1とするとよい。中間層に含まれる触媒量に特に制限は無いが、イオン導電性樹脂と触媒との重量比を10/1から1/1とすると良好な結果が得られる
【0098】
固体高分子電解質膜114を構成する第一のイオン伝導性樹脂は、上記第三のイオン伝導性樹脂と同様のものが好ましく用いられる。すなわち、上述した(i)あるいは(ii)が好ましく用いられる。
(i)プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトン樹脂
(ii)芳香族単位を有するプロトン酸基含有架橋高分子
【0099】
これらの樹脂は、プロトン伝導性に優れる上、メタノール膨潤性が比較的小さく、燃料電池を繰り返し使用した際の耐久性に優れる。また前記樹脂はメタノールのクロスオーバーが比較的小さいため、燃料電池の出力が向上する。具体的には、下記式で示した芳香族ポリエーテルエーテルケトンや芳香族ポリエーテルケトン、特に、上述した式(1)および(2)の繰り返し単位を有する高分子化合物が好ましく用いられる。たとえば以下の高分子化合物が例示される。
プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルエーテルケトン
【0100】
【化14】
Figure 0004536005
【0101】
プロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトン
【0102】
【化15】
Figure 0004536005
【0103】
上記式中、m及びnはそれぞれ繰り返し単位構造の比を示す。
【0104】
固体高分子電解質膜114は、上記樹脂以外の他の樹脂により構成しても良い。たとえば、スルホン基などの強酸基や、リン酸基、カルボキシル基などの弱酸基などのプロトン酸基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、
スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリフェニレンスルフィド、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリアミド、スルフォン化ポリ(4-フェノキシベンゾイル-1,4-フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾールなどの芳香族含有高分子;
ポリスチレンスルホン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸共重合体、架橋アルキルスルホン酸誘導体、フッ素樹脂骨格およびスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;
スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製));
カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製));
などが例示される。以上例示した樹脂材料を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0105】
次に、上記構成の燃料電池の製造方法について説明する。まず触媒層を形成する。触媒を担持させた炭素粒子と上記第二のイオン伝導性樹脂粒子を溶媒に分散させ、ペースト状とした後、これを基体104、110に塗布、乾燥させることによって触媒層106、112を得ることができる。ここで、炭素粒子の粒径は、たとえば0.001〜1μmとする。触媒粒子の粒径は、たとえば0.1nm〜100nmとする。また、第二のイオン伝導性樹脂粒子の粒径は、たとえば0.5〜100μmとする。炭素粒子と第二のイオン伝導性樹脂粒子とは、たとえば、重量比で2:1〜40:1の範囲で用いられる。また、ペースト中の溶媒と溶質との重量比は、たとえば、1:2〜10:1程度とする。基体へのペーストの塗布方法については特に制限がないが、たとえば、刷毛塗り、スプレー塗布、およびスクリーン印刷等の方法を用いることができる。ペーストは、約1μm〜2mmの厚さで塗布される。ペーストを塗布した後、加熱し、燃料極102または酸化剤極108が作製される。加熱温度および加熱時間は、用いる樹脂材料によって適宜に選択されるが、たとえば、加熱温度100℃〜250℃、加熱時間30秒間〜30分とすることができる。以上のようにして、表面に触媒層の形成された燃料極102および酸化剤極108を作製することができる。
【0106】
固体高分子電解質膜114は、用いる材料に応じて適宜な方法を採用して作製することができる。たとえば、有機高分子材料を溶媒に溶解ないし分散した液体を、ポリテトラフルオロエチレン等の剥離性シート等の上にキャストして乾燥させることにより得ることができる。あらかじめシート状に成形された製品を入手して用いることもできる。
【0107】
次いで固体高分子電解質膜114の表面に、第三のイオン伝導性樹脂と触媒担持炭素粒子を混合、分散させた塗布液を塗布する。ここで塗布は通常、塗布液を塗る工程と乾燥させる工程とからなるが、塗布液を完全に乾燥させなくても差し支えない。また乾燥の工程を省略することも可能である。この工程を、固体高分子電解質膜114の表面と裏面の両方について行う。たとえば、ポリテトラフルオロエチレン等の剥離性シート等の上に固体高分子電解質膜114を配置し、一方の面に上記塗布液を塗布する方法を採用することができる。これにより、両面に中間層161の形成された固体高分子電解質膜114を得ることができる。
【0108】
以上のようにして作製した固体高分子電解質膜114を、燃料極102および酸化剤極108で挟み、ホットプレスし、電極−電解質接合体を得る。このとき、両電極の触媒が設けられた面と固体高分子電解質膜114とが接するようにする。ホットプレスの条件は、材料に応じて選択される。具体的には、たとえば、温度100〜250℃、圧力5〜2100kgf/cm、時間10秒〜1000秒とする。
【0109】
以上の工程により、固体高分子電解質膜114を、燃料極102および酸化剤極108で狭持した構成の燃料電池が得られる。
【0110】
第一のイオン伝導性樹脂(架橋芳香族ポリエーテルケトン等)により構成される固体高分子電解質膜と、触媒層を構成する第二のイオン伝導性樹脂(たとえばナフィオン)とは、通常、直接接合させることが困難である。そこで、上記製造方法では、両者のうちの一方または両方に未架橋の第三のイオン伝導性樹脂(架橋性芳香族ポリエーテルケトン等)を塗布し、その後、両者を接合する方式を採用している。こうすることにより、固体高分子電解質膜114と触媒層112との間を強固に接合することができる。
【0111】
塗布液を塗布する対象は、固体高分子電解質膜と触媒層のいずれとすることもできるが、固体高分子電解質膜または固体高分子電解質膜と触媒層の両方に塗布することが好ましい。カーボンペーパー等の多孔質基体は表面凹凸形状を有するのに対し、固体高分子電解質膜114は比較的平坦な面を有しており、このような平坦な面に塗布液を塗布する方が接着性能が向上するからである。
【0112】
以上、実施の形態に係る燃料電池について説明した。この燃料電池によれば、触媒層106、112と固体高分子電解質膜114との間に、上記特定の樹脂および触媒粒子を含む中間層161を介在させているため、電極の密着性および電極−固体電解質膜間のプロトン伝導性に優れる燃料電池が得られる。
【0113】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、様々な変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0114】
たとえば、燃料極と酸化剤極とで、触媒層や中間層の構成を変えることもできる。特に中間層については、燃料極側と酸化剤極側とでは、密着性、プロトン伝導性、メタノール透過性等のバランスを微妙に変える設計とした方が燃料電池の性能が向上する場合がある。こうした観点から、中間層の樹脂組成を両極で変えることも有効である。
【実施例】
【0115】
以下、本発明の実施例について説明する。以下の実施例および比較例において、中間層の合計膜厚は同一となるようにした。
【0116】
(実施例1)
本実施例では、第一の実施の形態における樹脂材料を以下のように選択して燃料電池を作製、評価した。
(i)第一のイオン伝導性樹脂(固体電解質膜)
プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンを用いた。
(ii)第二のイオン伝導性樹脂(触媒層)
ナフィオンを用いた。
(iii)第三のイオン伝導性樹脂(中間層)
プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンおよびナフィオンの混合体とした。
【0117】
工程(a):イオン伝導性樹脂(プロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトン)の合成
窒素導入管、温度計、還流冷却器、及び撹拌装置を備えた5つ口反応器に、5,5'−カルボニルビス(2−フルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム)4.22g(0.01mol)、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン2.18g(0.01mol)、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン5.69g(0.02mol)および炭酸カリウム3.46g(0.025mol)を秤取した。これにジメチルスルホキシド40mlとトルエン30mlを加え、窒素雰囲気下で撹拌し、130℃で2時間加熱し、生成する水を系外に除去した後、トルエンを留去した。引き続き、160℃で14時間反応を行い、粘稠なポリマー溶液を得た。得られた溶液にジメチルスルホキシド60mlを加えて希釈した後濾過した。このポリマー溶液をアセトン600mlに排出し、析出したポリマー粉を濾過後、160℃で4時間乾燥してポリマー粉10.39g(収率92%)を得た。得られたスルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン粉0.50gをジメチルスルホキシド100mlに溶解した後、35℃において測定した還元粘度は0.85dl/gであった。この段階で、下記式に示す構造の可溶性高分子化合物が得られる。この高分子化合物は、光照射または加熱により架橋を形成する架橋性高分子である。
【0118】
【化16】
Figure 0004536005
【0119】
工程(b):触媒担持粒子の調製
触媒となる白金を3%含有するジニトロジアミン白金硝酸溶液500gにアセチレンブラック10g(デンカブラック(登録商標);電気化学工業社製)を混合させて撹拌後、還元剤として98%エタノール60mlを添加した。この溶液を約95℃で8時間攪拌混合し、触媒物質と白金微粒子をアセチレンブラック粒子に担持させた。そして、この溶液をろ過、乾燥して触媒担持炭素粒子を得た。白金の担持量はアセチレンブラックの重量に対し50%程度であった。なお、上記は酸化剤極用の触媒であり、燃料極用には、別途白金−ルテニウム触媒担持炭素粒子を用意した。
【0120】
工程(c):触媒層ペーストの調製
上記の触媒担持炭素粒子200mgと5%ナフィオン溶液(アルコール溶液、アルドリッチ・ケミカル社製)3.5mlを混合することにより、これらの触媒及び炭素粒子の表面にナフィオンを吸着させた。こうして得られた分散液を50℃にて3時間超音波分散器で分散することによりペースト状とし、ペーストAを得た。
【0121】
工程(d):中間層形成用塗布液の調製
上記した触媒担持炭素粒子と、5%ナフィオン溶液(アルコール溶液、アルドリッチ・ケミカル社製)および工程(a)で合成したスルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン粉を2N−硫酸に一晩浸した後、蒸留水に一晩浸し、更に150℃で4時間乾燥した上で調製したスルホン酸基含有芳香族ポリエーテルケトン5%溶液(テトラヒドロフラン20wt%と水80wt%の混合溶媒)を混合し、中間層形成用塗布液を得た。
塗布液に含まれる高分子の濃度は、5〜10重量%に調製する。また高分子と触媒担持炭素粒子との重量比を2:1とした。
【0122】
工程(e):固体電解質膜の作製
工程(a)で得られた粉末ポリマーをジメチルスルホキシドに溶解させガラス基板上にキャストし、200℃で4時間乾燥してスルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン膜を得た(イ)。この膜にメタルハライドランプを用いて6000mJ/cmの光照射を行い、光架橋させスルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン架橋膜を得た(ロ)。
スルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン膜(イ)の一部をジメチルスルホキシドに浸したところ完全に溶解した。一方、スルホン酸Na含有芳香族ポリエーテルケトン架橋膜(ロ)は、ジメチルスルホキシドに完全に不溶化し、架橋して耐薬品性および耐水性が向上していることが確認された。更にこの膜を、2N−硫酸に一晩浸した後、蒸留水に一晩浸しプロトン交換を行い、更に150℃で4時間乾燥し、最終的にスルホン酸基含有芳香族架橋ポリエーテルケトン膜を得た。得られた膜は可とう性に富み、強靭であった。これにより、大きさ10cm×10cm、厚さ50μmの固体高分子電解質膜114を得た。
【0123】
工程(f):電極の作製
工程(c)により得た触媒層ペーストAを、カーボンペーパー(東レ社製:TGP−H−120)にスクリーン印刷法で塗布した後、100℃にて加熱乾燥して燃料極102および酸化剤極108を得た。得られた電極表面の白金量は0.1〜0.4mg/cmとなった。
【0124】
工程(g):セルの作製
工程(e)で得た固体電解質膜の両面に、工程(d)で得た中間層形成用塗布液を刷毛塗り法により塗布し乾燥させた。次いで、これらの塗布面に触媒層形成面を当接させて状態で工程(f)で得た電極を配置した。すなわち、固体高分子電解質膜114を、燃料極102および酸化剤極108で挟んだ状態で配置した。この状態でホットプレスし、電極−電解質接合体を得た。ホットプレスの条件は、温度150℃、圧力10kgf/cm10秒間の条件とした。さらに、この電極−電解質接合体を燃料電池の単セル測定用装置にセットして単セルを作製した。
この単セルに、10vol.%メタノール水溶液および空気(1気圧、25℃)を燃料としてセルの電流電圧特性を測定した。その結果、電圧0.4Vで30mW/cmの出力が持続的に観測された。また1000時間の連続運転でも出力の低下は初期値の5%以下であった。
【0125】
(比較例1)
中間層を設けず、直接固体電解質膜と電極触媒層とを接合させた構造の燃料電池の作製を試みた。固体電解質膜および触媒層等の構成材料は、実施例1と同様にした。ホットプレス温度150℃、圧力10kgf/cm10秒間の条件で固体電解質膜および電極をホットプレスしたが、両者が充分に接合せず、評価に耐えうる燃料電池を得ることはできなかった。
【0126】
(比較例2)
中間層に触媒を含めなかったこと以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。固体電解質膜および電極を、温度150℃、圧力10kgf/cm10秒間の条件でホットプレスすることにより電極−電解質接合体が得られた。これを燃料電池の単セル測定用装置にセットして単セルを作製した。この単セルに、10vol.%メタノール水溶液および空気(1気圧、25℃)を燃料としてセルの電流電圧特性を測定した。その結果、初期の出力として電圧0.4Vで3mW/cmの出力が観測された。本比較例では、本実施例による燃料電池と比べて、固体電解質膜と電極との界面の抵抗が大きく、また燃料極から酸化剤極へのメタノールのクロスオーバーがより大きくなったため電池効率が低下したものと推察される。
【0127】
(実施例2)
実施例1において、中間層の樹脂組成を傾斜組成として燃料電池を作製した。実施例1の工程(d)において濃度の異なる複数の塗布液を用意し、これらを固体電解質膜に対し順次塗布し、乾燥させた。塗布液は、実施例1においては、以下の(a)の組成の塗布液を用いたが、本実施例では別途(b)の組成の塗布液を用いた。
塗布液(a)
前述の式(I)で表される高分子の濃度 3質量%
ナフィオン 3質量%
塗布液(b)
前述の式(I)で表される高分子の濃度 1質量%
ナフィオン 5質量%
各濃度は塗布液全体を基準としたものである。
【0128】
固体電解質膜に対し、最初に塗布液(a)を塗布し、大気中で自然乾燥させた後、塗布液(b)を塗布し、大気中で自然乾燥させた。塗布量から計算した膜厚は、(a)、(b)ともほぼ同等である。
【0129】
その後、電極で挟んだ状態で温度150℃、圧力10kgf/cm10秒間の条件でホットプレスすることにより電極−電解質接合体が得られた。これを燃料電池の単セル測定用装置にセットして単セルを作製した。この単セルに、10vol.%メタノール水溶液および空気(1気圧、25℃)を燃料としてセルの電流電圧特性を測定した。その結果、初期の出力として電圧0.4Vで25mW/cmの出力が観測された。

Claims (16)

  1. 固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、
    前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、
    前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、
    少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、
    前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表される芳香族単位を有するプロトン酸基含有架橋高分子を含み、
    化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池。
    Figure 0004536005
  2. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記第一の樹脂は、プロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンが架橋してなる樹脂であることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記第一の樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位および下記一般式(2)で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とする燃料電池。
    Figure 0004536005
    (一般式(1)および(2)中、Ar1は、それぞれ独立に芳香環を含む2価の基を表す。この芳香環の少なくとも1つには、炭素原子数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基が直接結合している。また前記芳香環の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基あるいはハロゲンで置換されていてもよい。XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン酸基またはそれらの金属塩を表す。xおよびyは0以上の整数であり、x+yは1以上である。)
  4. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記中間層は、さらに前記第二の樹脂を含むことを特徴とする燃料電池。
  5. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記第二の樹脂は、スルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物からなることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記中間層の前記固体電解質膜と接する面における前記第三の樹脂の含有率が、前記中間層の前記拡散電極と接する面における前記第三の樹脂の含有率よりも高いことを特徴とする燃料電池。
  7. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記中間層に含まれる前記触媒粒子は、導電粒子および該導電粒子に担持された触媒金属とからなることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求の範囲1に記載の燃料電池において、
    前記拡散電極の一方に、メタノール燃料が供給されることを特徴とする燃料電池。
  9. 固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、
    前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、
    前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、
    少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、
    前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有芳香族ポリエーテルケトンを含み、
    化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池。
    Figure 0004536005
  10. 固体電解質膜と該固体電解質膜を狭持する一対の拡散電極とを有する燃料電池であって、
    前記固体電解質膜は第一の樹脂を含み、
    前記拡散電極は、多孔質基材と、該多孔質基材に接して形成され、プロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒を含む触媒層とを有し、
    少なくとも一方の前記拡散電極と前記固体電解質膜との間に、第三の樹脂および触媒粒子を含む中間層が設けられ、
    前記第一の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンが架橋したものを含み、
    化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池。
    Figure 0004536005
  11. 第一の樹脂を含む固体電解質膜の両面に、多孔質基材と該多孔質基材に接して形成されたプロトン酸基を有する第二の樹脂および触媒とを含む一対の拡散電極を配置し、この状態で加圧または加熱を行い、前記拡散電極と前記固体電解質膜とを一体化する工程を含む燃料電池の製造方法であって、
    前記工程の前に、固体電解質膜の少なくとも一方の面に、第三の樹脂および触媒粒子を含む塗布液を塗布し、
    前記第三の樹脂は、化学式(a−1)および(a−2)、または化学式(b−1)および(b−2)で表されるプロトン酸基含有架橋性芳香族ポリエーテルケトンを含み、
    化学式(a−1)、(a−2)、(b−1)、および(b−2)は下記に示す繰り返し構造単位を有することを特徴とする燃料電池の製造方法。
    Figure 0004536005
  12. 請求の範囲11に記載の燃料電池の製造方法において、
    前記塗布液を塗布した後、加熱または電磁波の照射により、前記第三の樹脂を架橋させることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  13. 請求の範囲11に記載の燃料電池の製造方法において、
    前記塗布液は、さらに前記第二の樹脂を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  14. 請求の範囲11に記載の燃料電池の製造方法において、
    前記第二の樹脂は、スルホン酸基含有パーフルオロカーボン高分子化合物からなることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  15. 請求の範囲11に記載の燃料電池の製造方法において、
    前記塗布液を塗布する前記工程は、前記第三の樹脂の含有率の異なる複数の塗布液を塗布する工程を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  16. 請求の範囲11に記載の燃料電池の製造方法において、
    前記中間層に含まれる前記触媒粒子は、導電粒子および該導電粒子に担持された触媒金属とからなることを特徴とする燃料電池の製造方法。
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