JP4528910B2 - 界面活性剤及びこの製造方法 - Google Patents

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    • B01D19/0404Foam dispersion or prevention by addition of chemical substances characterised by the nature of the chemical substance

Description

本発明は界面活性剤及びこの製造方法に関する。さらに詳しくは水性塗料(特にカチオン電着塗料)用、カーテンフローコート塗料用、紙塗工塗料用及び水性インキ用として好適な界面活性剤及びこの製造方法に関する。
非還元性の二又は三糖類とアルキレンオキシド及び必要によりモノハロゲン化炭化水素との化学反応により製造され得る構造を有する界面活性剤は知られていない。従来から水性塗料、紙塗工塗料、水性インキ等に用いられる界面活性剤としてはアニオン活性剤が圧倒的に多く使用されており、例えばジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホン酸塩、エーテルカルボン酸塩(特許文献1)等が知られている。
またカチオン電着塗料用の界面活性剤としては、数平均分子量500〜1500のポリプロピレングリコール(特許文献2)、ポリエーテルの両末端をアルキル化したもの(特許文献3)、またエアプロダクツ(AIRPRODUCTS)社のアセチレングリコール(非特許文献1)などが知られている。
:特開平5−51900号公報 :特開昭64−069678号公報 :特公平6−45772号公報(対応USP4891111) :水性塗料用界面活性剤「サーフィノール」、山崎一朗著、雑誌「塗装と塗料」、2000年8月(No.607)77頁、塗料出版社
特許文献1に記載の界面活性剤では泡立ちが激しいという問題、また特許文献2及び3に記載の界面活性剤では特に低温時に泡立ち易いという問題がある。また、非特許文献1に記載のアセチレングリコールでは水に対する溶解性又は分散性が低いため、塗料、インキ等の作成時に予め添加してなじませておく必要があるため、どの製造工程でも添加できるというものではなく、使用面で大きな制約がある。
すなわち、本発明の目的は動的表面張力低下能(抑泡性、破泡性、整泡性及び消泡性等の界面活性能を含む)及び水溶解性(又は水分散性)に優れた界面活性剤を提供することである。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に達した。すなわち、本発明の第1発明は、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなることを特徴とする界面活性剤である。
Figure 0004528910
ただし、一般式(1)において、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数3のアルケニル基及び/又は水素原子を表し、m個のR及びm個の(OA)niは同じでも異なっていてもよく、niは0〜100の整数、mは2〜4の整数、iは1〜mの整数を表し、m個のniは同じでも異なってもよいが少なくとも1個は1以上であり、OAの総数(Σni×m)は20〜100である。
また、本発明の第2発明は、非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)20〜100モル部及び必要により炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)1〜4モル部の化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなることを特徴とする界面活性剤である。
また、本発明の第3発明は、非還元性の二又は三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)及び必要により炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させて得られるポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなる界面活性剤の製造方法であって、アミドの存在下で少なくとも(a1)と(a2)とを反応させる工程を含むことを特徴とする界面活性剤の製造方法である。
本発明の界面活性剤は、優れた動的表面張力低下能(抑泡性、破泡性、整泡性及び消泡性等の界面活性能を含む)及び水溶解性(又は水分散性)を持つ。さらに本発明の界面活性剤は低温度であっても優れた動的表面張力低下能を発揮する。よって、本発明の界面活性剤を用いると、水性塗料、紙塗工塗料又は水性インキ等(以下、これらを塗料等と略する)の欠点である泡立ち易さを効果的に抑制できる。また、塗料等の高速塗工時の被塗布面へのなじみ、濡れ性等を改善できる。また、塗料等の取り扱い性(添加タイミングに制限がない等)に優れている。また、塗料等のハジキや泡立ちの弊害もない。
一般式(1)について説明する。
非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基(Q)を構成することができる二又は三糖類としては、蔗糖(サッカロース)、トレハロース、イソトレハロース、イソサッカロース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース及びプランテオース等が含まれる。これらのうち、動的表面張力低下能及び水溶解性等の観点から、蔗糖、トレハロース、ゲンチアノース、ラフィノース及びプランテオースが好ましく、さらに好ましくはトレハロース及び蔗糖であり、供給性及びコスト等の観点から特に好ましくは蔗糖である。これらは単独で、または混合して用いられてよい。
mは、2〜4の整数が好ましく、さらに好ましくは3又は4、特に好ましくは3である。この範囲であると動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となる傾向がある。このmは、非還元性の二又は三糖類の1級水酸基の数に対応する。
niは、0〜100の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜98の整数、特に好ましくは5〜95の整数、最も好ましくは7〜90の整数である。この範囲であると動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となる傾向がある。
iは、1〜mの整数を表し、m個のniは同じ値でも異なった値でもよいが少なくとも1個は1以上である。
OAの総数(Σni×m)は、20〜100が好ましく、さらに好ましくは25〜95、特に好ましくは30〜90、最も好ましくは35〜85である。この範囲であると動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となる傾向がある。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン及びこれらの混合等が含まれる。これらのうち動的表面張力低下能及び水溶解性等の観点から、オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシエチレンを含有する混合物が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレンを含有する混合物である。
また、ni個のOAは、同じでも異なっていてもよく、m個の(OA)niは同じでも異なってもよい。
OA内に複数種類のオキシアルキレン基を含む場合、これらのオキシアルキレン基の結合順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び含有割合には制限ないが、ブロック状又はブロック状とランダム状との組合せを含むことが好ましい。また、この場合、オキシエチレンを含むことが好ましく、オキシエチレンの含有割合(重量%)は、オキシアルキレン基の全重量に基づいて、2〜30が好ましく、さらに好ましくは3〜27、特に好ましくは4〜23、最も好ましくは5〜20である。すなわち、この場合、オキシエチレンの含有割合(重量%)の下限は、オキシアルキレン基の全重量に基づいて、2が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは4、最も好ましくは5、また同様に上限は、30が好ましく、さらに好ましくは27、特に好ましくは23、最も好ましくは20である。
また、OAにオキシエチレン基と、オキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基とを含む場合、反応残基(Q)から離れたところにオキシプロピレン及び/又はオキシブチレンが位置することが好ましい。すなわち、反応残基(Q)にオキシエチレン基が直接結合していることが好ましい。
Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数3のアルケニル基及び/又は水素原子を表す。
アルキル基としてはメチル、エチル、n−プロピル及びiso−プロピルが挙げられ、アルケニル基としては2−プロペニル及び1−プロペニルが挙げられる。これらのうち、メチル、エチル、iso−プロペニル及び2−プロペニルが好ましく、さらに好ましくはメチル、エチル及び2−プロペニル、特に好ましくはメチル及びエチルである。
m個のRは同じでも異なっていてもよい。
m個のR中に、アルキル基及び/又はアルケニル基を含む場合、すべてのRのうち、水素原子の数は、mが4のとき0〜3が好ましく、さらに好ましくは0〜2,特に好ましくは0又は1であり、mが3のとき、0〜3が好ましく、さらに好ましくは0又は1であり、mが2のとき、0又は1が好ましい。
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物としては、以下の化学式で示される化合物等が挙げられる。なお、poはオキシプロピレン基を、eoはオキシエチレン基を、boは1,2−オキシブチレン基を表し、Qは蔗糖の反応残基を、Qトレハロースの反応残基を、Qはメレチトースの反応残基、Qはラフィノースの反応残基を表す。また、poとeoとの間に記載された/はランダム状に結合している構造を表す。
Figure 0004528910
Figure 0004528910
Figure 0004528910
これらのうちでは、式(4)、(9)、(18)、(22)、(24)、(42)、(52)又は(54)で表されるポリオキシアルキレン化合物が好ましく、さらに好ましくは式(4)、(24)、(42)、(52)又は(54)で表されるポリオキシアルキレン化合物である。
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物としては、非還元性の二又は三糖類(a1)、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)及び必要により炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)の化学反応により製造され得る構造を有するものが含まれる。すなわち、このような化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物は、オキシアルキレン基に分布を生じる場合があり、この場合、厳密には複数種類のポリオキシアルキレン化合物の混合物となり、この混合物の中に、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物が含まれるものである。なお、この場合でも本発明にかかる界面活性剤の技術的範囲は、特定の製造方法により製造される界面活性剤に限定されるものではない。
そして、アルキレンオキシド(a2)の使用量(モル部)としては、非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部に対して、20〜100が好ましく、さらに好ましくは25〜95、特に好ましくは30〜90、最も好ましくは35〜85である。すなわち、アルキレンオキシド(a2)の使用量(モル部)の下限は、非還元性の二又は三糖類1モル部に対して、20が好ましく、さらに好ましくは25、特に好ましくは30、最も好ましくは35であり、また同様に上限は100が好ましく、さらに好ましくは95、特に好ましくは90、最も好ましくは85である。この範囲であると、動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となる傾向がある。
また、炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)を使用する場合、(a3)の使用量(モル部)としては、非還元性の二又は三糖類単位1モル部に対して、1〜4が好ましく、さらに好ましくは1.2〜3.7、特に好ましくは1.4〜3.3、最も好ましくは1.5〜3.0である。すなわち、この場合、(a3)の使用量(モル部)の下限は、非還元性の二又は三糖類1モル部に対して、1が好ましく、さらに好ましくは1.2、特に好ましくは1.4、最も好ましくは1.5であり、また同様に上限は4が好ましく、さらに好ましくは3.7、特に好ましくは3.3、最も好ましくは3.0である。この範囲であると、動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となる傾向がある。
非還元性の二又は三糖類(a1)としては、一般式(1)における反応残基(Q)を構成することができる二又は三糖類と同じものが使用でき、好ましい範囲も同じである。
アルキレンオキシド(a2)としては、炭素数2〜4のアルキレンオキシド等が使用でき、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(1,2−ブチレンオキシド等)(BO)及びこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、動的表面張力低下能及び水溶解性等の観点から、EO、EOを含有する混合物及びPOが好ましく、さらに好ましくはEOを含有する混合物である。
また複数種類のアルキレンオキシドを用いる場合、反応させる順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び使用割合には制限ないが、ブロック状又はブロック状とランダム状の組合せを含むことが好ましい。また、この場合、EOを含有することが好ましく、EOの使用割合(重量%)は、アルキレンオキシドの全重量に基づいて、2〜30が好ましく、さらに好ましくは3〜27、特に好ましくは4〜23、最も好ましくは5〜20である。すなわち、この場合、EOの使用割合(重量%)の下限は、アルキレンオキシドの全重量に基づいて、2が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは4、最も好ましくは5であり、また同様に上限は、30が好ましく、さらに好ましくは27、特に好ましくは23、最も好ましくは20である。
EOと、PO又は/及びBOとを含む場合、EOの反応後にPO及び/又はBOを反応させることが好ましい。
モノハロゲン化炭化水素(a3)としては、炭素数1〜3のモノハロゲン化アルキル及び炭素数3のモノハロゲン化アルケニル等が使用できる。モノハロゲン化アルキルとしては、モノクロロメタン、モノブロモメタン、モノクロロエタン、モノブロモエタン、2−ブロモプロパン、1−クロロプロパン及び2−クロロプロパン等が挙げられる。
モノハロゲン化アルケニルとしては、1−クロロプロペン、1−ブロモプロペン、2−ブロモプロペン及び2−クロロプロペン等が挙げられる。
これらのうち、モノクロロメタン、モノブロモメタン、モノクロロエタン、モノブロモエタン、2−ブロモプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロプロペン及び1−ブロモプロペンが好ましく、さらに好ましくはモノクロロメタン、モノブロモメタン、モノクロロエタン、モノブロモエタン、1−クロロプロペン及び1−ブロモプロペン、特に好ましくはモノクロロメタン、モノブロモメタン、モノクロロエタン及びモノブロモエタンである。
これらは単独で、または混合して使用してもよい。
ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)は、25〜55が好ましく、さらに好ましくは26〜53、特に好ましくは28〜51、最も好ましくは30〜50である。すなわち、ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)の下限は、25が好ましく、さらに好ましくは26、特に好ましくは28、最も好ましくは30であり、また同様に上限は55が好ましく、さらに好ましくは53、特に好ましくは51、最も好ましくは50である。この範囲であると、動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となりやすい。
一般式(1)において、m個のRのすべてが水素原子である{モノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させない}場合、ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)は、25〜55が好ましく、さらに好ましくは28〜50、特に好ましくは30〜47、最も好ましくは33〜45である。すなわち、ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)の下限は、25が好ましく、さらに好ましくは28、特に好ましくは30、最も好ましくは33であり、また同様に上限は55が好ましく、さらに好ましくは50、特に好ましくは47、最も好ましくは45である。この範囲であると、動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となりやすい。
一般式(1)においてm個のRのうち、少なくとも1個がアルキル基及び/又はアルケニル基である{モノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させる}場合、ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)は、30〜55が好ましく、さらに好ましくは31〜53、特に好ましくは33〜51、最も好ましくは35〜50である。すなわち、ポリオキシアルキレン化合物の曇点(℃)の下限は、30が好ましく、さらに好ましくは31、特に好ましくは33、最も好ましくは35であり、また同様に上限は55が好ましく、さらに好ましくは53、特に好ましくは51、最も好ましくは50である。この範囲であると、動的表面張力低下能及び水溶解性がさらに良好となりやすい。
なお、本発明において、曇点とは界面活性剤の親水性/疎水性の尺度となる物性値を意味し、曇点が高いほど親水性が大きいことを表し、ISO1065−1975(E)、「エチレンオキシド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測定法B」に準じて測定されるものである。すなわち、ブチルジグリコール(3,6−オキサデシルアルコール:ブタノールのEO2モル付加物)25重量%水溶液に、試料を10重量%の濃度になるように投入し、均一溶解させる(通常は25℃で溶解するが、溶解しない場合は透明液体になるまで冷却する)。次いでこの試料溶液約5ccを、外径18mm、全長165mm、肉厚約1mmの試験管に採り、さらに直径約6mm、長さ約250mm、2分の1度目盛り付きの温度計を試料溶液に入れて攪拌しながら、1.5±0.5℃/minにて昇温させて試料溶液を白濁させる。この後攪拌しながら、1.0±0.2℃/minにて冷却して試料溶液が完全に透明となる温度を読みとり、これを曇点とする。
ポリオキシアルキレン化合物の25±0.2℃、20Hz(表面寿命:50ミリ秒)における0.1重量%水溶液の動的表面張力(mN/m)は、28〜50が好ましく、さらに好ましくは29〜48、特に好ましくは30〜45である。すなわち、このポリオキシアルキレン化合物の動的表面張力の下限は、28が好ましく、さらに好ましくは29,特に好ましくは30であり、また同様に上限は50が好ましく、さらに好ましくは48、特に好ましくは45である。
一般式(1)において、m個のRのすべてが水素原子である{モノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させない}場合、ポリオキシアルキレン化合物の25±0.2℃、20Hzにおける0.1重量%水溶液の動的表面張力(mN/m)は、40〜50が好ましく、さらに好ましくは40〜48、特に好ましくは40〜45である。
一般式(1)においてm個のRのうち、少なくとも1個がアルキル基及び/又はアルケニル基である{モノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させる}場合、ポリオキシアルキレン化合物の25±0.2℃、20Hzにおける0.1重量%水溶液の動的表面張力(mN/m)は、28〜45が好ましく、さらに好ましくは29〜43、特に好ましくは30〜41である。すなわちこの場合、ポリオキシアルキレン化合物の動的表面張力(mN/m)の上限は、45が好ましく、さらに好ましくは43、特に好ましくは41であり、また同様に下限は、28が好ましく、さらに好ましくは29、特に好ましくは30である。
また、20Hzと0.05Hz(表面寿命:20秒)との動的表面張力の差(mN/m)は、12以下が好ましく、さらに好ましくは11以下、特に好ましくは10以下、最も好ましくは8以下である。
ここで、動的表面張力について簡単に説明する。
界面活性剤などを含有する水溶液で新たな界面が形成された場合、その表面張力は平衡に達するまでに時間を要する。表面張力の測定法としてはリング法、プレート法などがよく知られているが、これらは平衡に達した表面張力(静的表面張力)を測定するものである。一方、動的表面張力とは平衡に至る中途過程での気液界面における表面張力であり、最大泡圧法(Maximum Bubble Pressure Method)またはバブルプレッシャー差圧法(Differential Maximum Bubble Pressure Method)等と呼ばれる方法により測定され{文献:Journal of Chemical Society,121,p858(1922);Journal of Colloid and Interface Science,166,p6(1944);ASTM D3825−90等}、新たな界面(表面)が形成された場合に、一定時間経過後の{表面寿命(Surface Age)}その界面での表面張力(mN/m)を表すものである。
例えば20Hzの動的表面張力とは新たな界面が形成されて20分の1(50ミリ)秒後の表面張力を意味する。現在では最大泡圧法に基づいた動的表面張力の自動測定機が開発され、協和界面科学社(自動・動的表面張力計BP−D3等)、KRUSS社(バブルプレッシャー型動的表面張力計クルスBP−2等)などから販売されている。
本発明において、動的表面張力は、サンプル濃度:0.1重量%、希釈媒体:イオン交換水、気泡発生用ガス:乾燥空気、測定時間間隔:500ミリ秒、測定温度;25.0±0.2℃の条件で、最大泡圧法により測定される。
なお、ブランクとして脱イオン水の動的表面張力を同条件で測定し、20〜0.05Hzにおいて73.0〜72.0mN/mの範囲内となるようにキャピラリ(乾燥空気吐出管)の直径値を選択する。
ポリオキシアルキレン化合物は、非還元性の二又は三糖類(a1)、アルキレンオキシド(a2)及び必要によりモノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させて得ることができる。反応方法としては、次の(1)〜(5)等が適用できる。
(1)(a1)と(a2)とを反応させる方法。
(2)まず(a1)と(a2)とを反応させ、反応生成物(a12)を得る。次いで(a12)と(a3)とを反応させて反応生成物を得る方法。
(3)炭素数1〜3のモノアルコール(a4)と(a2)とを反応させ、反応生成物(モノアルコールアルキレンオキシド付加体)(a42)を得た後、(a42)をハロゲン化してアルキル(又はアルケニル)ポリオキシアルキレンハライドを得る。次いで、このハライドと(a1)と反応させる方法。
(4)(a1)と(a3)とを反応させ、反応生成物(a13)を得る。次いで(a13)と(a2)とを反応させる方法。
(5)方法(2)〜(4)において、水酸基の一部を保護基でブロックしておいてから、(a2)及び/又は(a3)を反応させた後、保護基を取り除く方法。たとえば、方法(4)において、水酸基の一部を保護基でブロックしておいてから、(a2)と反応させた後、この保護基を取り除き、(a3)と反応させる方法等が含まれる。
これらのうち好ましいのは方法(1)〜(4)、さらに好ましくは方法(1)、(2)及び(4)、特に好ましくは方法(1)及び(2)である。
炭素数1〜3のモノアルコール(a4)としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール及びプロペノール等が挙げられる。
これらのうち、メタノール、エタノール、iso−プロパノール及びプロペノールが好ましく、さらに好ましくはメタノール、エタノール及びプロペノール、特に好ましくはメタノール及びエタノールである。これらは単独で、または混合して使用してもよい。
水酸基の一部をブロックする保護基としては、炭素数2〜7のアシル基(アセチル、プロパノイル、ブタノイル及びベンゾイル等)等が挙げられる。このような保護基を形成できるブロック化剤としては、炭素数2〜7のカルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸及び安息香酸等)、炭素数2〜7の酸ハロゲン化物(酢酸クロリド、プロピオン酸ブロミド及び安息香酸クロリド等)、炭素数4〜8の酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸及び無水酪酸等)等が挙げられる。ブロック化反応は、公知の方法が適用できる。
非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応、及びモノアルコール(a4)と(a2)との反応{以下、アルキレンオキシド(a2)との反応と略する。}は、アニオン重合、カチオン重合又は配位アニオン重合等のいずれの形式で実施してもよい。また、これらの重合形式は単独でも、重合度等に応じて組み合わせて用いてもよい。
アルキレンオキシド(a2)との反応には反応触媒が使用できる。なお、反応溶媒として以下に説明するアミドを用いる場合、反応触媒を用いる必要がない。
反応触媒としては、通常使用されるアルキレンオキシド付加反応用触媒等が使用でき、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)、及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び3級アミン化合物が好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
反応触媒を使用する場合、その使用量(重量%)は、非還元性の二又は三糖類(a1){又はモノアルコール(a4)}と、アルキレンオキシド(a2)との合計重量に基づいて、0.05〜2が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.2〜0.6である。すなわちこの場合、反応触媒の使用量(重量%)の下限は、(a1){又は(a4)}と、(a2)との合計重量に基づいて、0.05が好ましく、さらに好ましくは0.1、特に好ましくは0.2であり、また同様に上限は2が好ましく、さらに好ましくは1、特に好ましくは0.6である。
反応触媒を使用する場合、反応触媒は反応生成物から除去することが好ましく、その方法としては、合成アルミノシリケートなどのアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いる方法(特開昭53−123499号公報等)、キシレン又はトルエンなどの溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報等)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報等)及びアルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して生じる炭酸塩を濾過する方法(特公昭52−33000号公報)等が挙げられる。
反応触媒の除去の終点としては、JIS K1557−1970に記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値が20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
反応容器としては、加熱、冷却及び撹拌が可能な耐圧性反応容器を用いることが好ましい。反応雰囲気としては、アルキレンオキシド(a2)を反応系に導入する前に反応装置内を真空または乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。また、反応温度(℃)としては80〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応圧力(ゲージ圧:MPa)は0.8以下が好ましく、さらに好ましくは0.5以下である。
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応温度を15分間一定に保ったとき、反応圧力(ゲージ圧)の低下が0.001MPa以下となれば反応終点とする。所要反応時間は通常4〜12時間である。
アルキレンオキシド(a2)との反応の工程には、反応溶媒を用いることが好ましい。反応溶媒としては、活性水素を持たないものが好ましく、さらに好ましくは非還元性の二又は三糖類(a1)又はモノアルコール(a4)、並びにアルキレンオキシド(a2)及び(a2)との反応により生成する生成物{(a12)又は(a42)}を溶解するものである。
このような反応溶媒としては、炭素数3〜8のアルキルアミド及び炭素数5〜7の複素環式アミド等が使用できる。アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。複素環式アミドとしては、N−メチルピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム及びN,N−ジメチルピロールカルボン酸アミド等が挙げられる。
これらのうち、アルキルアミド及びN−メチルピロリドンが好ましく、さらに好ましくはDMF、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン、特に好ましくはDMF及びN−メチルピロリドン、最も好ましくはDMFである。
反応溶媒を用いる場合、その使用量(重量%)は、反応生成物の重量に基づいて、20〜200が好ましく、さらに好ましくは40〜180、特に好ましくは60〜150である。すなわち、この場合、反応溶媒の使用量(重量%)の下限は、反応生成物の重量に基づいて、20が好ましく、さらに好ましくは40、特に好ましくは60であり、また同様に上限は200が好ましく、さらに好ましくは180、特に好ましくは150である。
反応溶媒を用いた場合、反応後に反応溶媒を除去することが好ましい。反応溶媒の残存量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づいて、0.1以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05以下、特に好ましくは0.01以下である。なお、反応溶媒の残存量は、内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法にて求めることができる。
反応溶媒の除去方法としては、減圧留去及び吸着除去等が適用でき、減圧留去した後さらに吸着除去することが好ましい。減圧留去する条件としては、200〜5mmHgの減圧下にて100〜150℃にて留去する条件等が適用できる。さらに吸着除去する場合、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いて処理する方法等が適用できる。例えば、キョーワード700を用いる場合、アルカリ吸着剤の添加量(重量%)は、反応生成物{(a12)又は(a42)}の重量に基づいて0.1〜10程度、処理温度は60〜120℃程度、処理時間は0.5〜5時間程度である。続いて、ろ紙又はろ布等を用いてろ別してアルカリ吸着剤を取り除く。
非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応生成物(a12)とモノハロゲン化炭化水素(a3)との反応、及び反応生成物(a42)のハロゲン化物と(a1)との反応{以下、ハロゲン化物との反応と略する。}は、塩基性物質による脱ハロゲン化水素反応(Williamson合成反応:反応中に逐次生成するハロゲン化水素を塩基性物質により中和することにより反応を駆動する)である。この反応に用いることのできる塩基性物質としては例えばアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(炭素数1〜2:ナトリウムメチラート及びカリウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸バリウム等)が挙げられる。このうち、アルカリ金属の水酸化物が好ましく、さらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、特に好ましくは水酸化ナトリウムである。
ハロゲン化物との反応に用いる塩基性物質の使用量(モル%)は、ハロゲン化物{(a3)等}の使用量(モル)に基づいて、100〜150が好ましく、さらに好ましくは105〜135、特に好ましくは110〜120である。すなわちこの場合、塩基性物質の使用量(モル%)の下限は、ハロゲン化物{(a3)等}の使用量(モル)に基づいて、100が好ましく、さらに好ましくは105、特に好ましくは110であり、また同様に上限は150が好ましく、さらに好ましくは135、特に好ましくは120である。
反応終了後は生成した中和塩及び残存する塩基性物質を除去することが好ましく、その方法としては、(1)有機溶剤による抽出法及び(2)食塩等による塩析法等が挙げられる。
(1)の抽出法とは、反応生成物に水と有機溶剤(ヘキサン、トルエン、キシレン等の水に溶解性を持たないもの)とを加え、振とうすることにより反応生成物を有機溶剤層に抽出し、塩基性物質を水層分離する方法である。なお、有機溶剤層は、脱イオン水等で洗浄する。反応生成物:水:有機溶剤の体積比はほぼ1:1:1が適当である。
(2)の塩析法とは反応生成物にこれとほぼ同体積量の水と適量(水に対して3〜10重量%)の食塩等を加えて振とうすることで反応性生物を水層から析出させて、塩基性物質は水層に分離する方法である。
いずれの場合も、当該処理の後に、合成アルミノシリケートなどのアルカリ吸着剤(例えばキョーワード700)を用いて塩基性物質を完全に除去することが好ましい。
塩基性物質の除去の終点としては、JIS K1557−1970に記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値が20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
さらに水分をも除去することが好ましい。この場合、減圧(100〜1mmHg)下100〜130℃にて1〜2時間減圧留去することにより、水分を除去できる。生成物中の水分は0.5重量%以下、さらには0.05重量%以下とすることが好ましい。
反応容器としては、加熱、冷却及び撹拌が可能な耐圧性反応容器を用いることが好ましい。反応雰囲気としては、モノハロゲン化炭化水素(a3)を反応系に導入する前に反応装置内を真空または乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。また、反応温度(℃)としては60〜120が好ましく、さらに好ましくは70〜100である。反応圧力(ゲージ圧:MPa)は0.8以下が好ましく、さらに好ましくは0.5以下である。
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応温度を15分間一定に保ったとき、反応圧力(ゲージ圧)の低下が0.001MPa以下となれば反応終点とする。所要反応時間は通常6〜12時間である。
モノアルコール(a4)とアルキレンオキシド(a2)との反応生成物(a42)のハロゲン化物は、通常の方法により得ることができる。例えば、無機酸(濃硫酸等)の存在下に、(a42)とハロゲン化水素酸(塩化水素酸及び臭化水素酸等)及び/又はハロゲン化水素(塩化水素及び臭化水素等)との混合物を3〜10時間還流した後、必要により水蒸気蒸留等により粗生成物を得る。次いで粗生成物と同体積量の濃塩酸を加えて振とう後、水、次いで炭酸水素ナトリウム水溶液、さらに水で洗い、塩化カルシウム等で乾燥した後、必要により蒸留することにより得られる。
本発明の界面活性剤には、ポリオキシアルキレン化合物以外の成分として、必要により、他の界面活性剤及び/又は他の溶媒等を含有させることができる。
他の界面活性剤としては、ノニオン型、カチオン型、アニオン型又は両性型の公知の界面活性剤が使用できる。ノニオン型界面活性剤としては、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加体、アルコールのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルアミンのアルキレンオキシド付加体、脂肪酸アミドのアルキレンオキシド付加体、アセチレングリコールのアルキレンオキシド付加体及びポリオキシアルキレン変性シリコーン(ポリエーテル変性シリコーン)等が挙げられる。
カチオン型界面活性剤としては、アミン塩、4級アンモニウム塩、アルキレンオキシド付加型アンモニウム塩等が挙げられる。
アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸とその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
両性型界面活性剤としては、アラニン、イミダゾリニウムベタイン、アミドベタイン及び酢酸ベタイン等が挙げられる。
界面活性剤として市場より入手できる商品名としては、SNウエット123、125、970及び992等(サンノプコ株式会社);ライオノールTDL−30、50及び70等(ライオン株式会社);イオネットT−80C、S−80及びDO−600等(三洋化成工業株式会社);ソフタノール30、30S及びMES−5等(株式会社日本触媒);サーフィノール104、440及びエンバイルジェムAD01等(エアプロダクツ社);DAW−DC−67(ダウコーニングアジア社);SH−3771、SH−3771C、SH3746、SH3749(東レ・ダウコーニング社);並びにFZ−2162、FZ−2163、FZ−2104、L−7605、L−7607N、L−77(H本ユニカー社)等が挙げられる。
他の界面活性剤を含有させる場合、その含有量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づいて、1〜40が好ましく、さらに好ましくは5〜30、特に好ましくは10〜25である。すなわち、この場合、他の界面活性剤の含有量(重量%)の下限は、ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づいて、1が好ましく、さらに好ましくは5、特に好ましくは10であり、また同様に上限は40が好ましく、さらに好ましくは30、特に好ましくは25である。なお、この範囲は次に説明するカーテンフローコート塗料用界面活性剤については適用されない。
本発明の界面活性剤をカーテンフローコート塗料用界面活性剤として使用する場合、ポリエーテル変性シリコーンを含むことが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンは、ポリ(ジアルキルシロキサン)のアルキル基の一部をポリオキシアルキレン基を持つ置換基に置き換えた構造を有する。
ポリ(ジアルキルシロキサン)に含まれるアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル等が用いられ、メチル、エチル、プロピル及びフェニル等が挙げられる。
ポリ(ジアルキルシロキサン)としては、ポリジメチルシロキサン、メチルエチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー及びメチルフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン基としては、数平均分子量100〜2000のポリオキシアルキレン等が使用でき、ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン(重量比40〜95:60〜5)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン基を持つ置換基としては、ヒドロキシ(ポリオキシアルキレン)プロピレン、メトキシ(ポリオキシアルキレン)プロピレン、エトキシ(ポリオキシアルキレン)プロピレン、ヒドロキシポリオキシアルキレン、メトキシポリオキシアルキレン、エトキシポリオキシアルキレン及びポリオキシアルキレン等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン基の含有量(重量%)は、ポリエーテル変性シリコーンの総重量に基づいて、40〜95が好ましく、さらに好ましくは45〜92、特に好ましくは50〜87、最も好ましくは55〜85である。
ポリオキシアルキレン基を持つ置換基は、シロキサン骨格の側鎖、末端及び各シロキサン骨格を連結する形に位置していてもよいが、シロキサン骨格の側鎖に位置していることが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンの曇点(℃)は、65〜95が好ましく、さらに好ましくは67〜94、特に好ましくは68〜93、最も好ましくは70〜92である。この範囲であると、動的表面張力低下能がさらに良好となる。
ポリエーテル変性シリコーンの静的表面張力(mN/m)は、20〜30が好ましく、さらに好ましくは21〜29、特に好ましくは22〜28、最も好ましくは23〜27である。この範囲であると、界面活性剤を高速塗工用水性塗料に適用した場合等に下地(被塗工材)へさらになじみやすくなる。なお、本発明において、静的表面張力は、0.05重量%水溶液についてJIS K2241:2000の7.3表面張力試験方法に準拠して測定される。
このようなポリエーテルシリコーンとしては、市場より入手できる商品名として例示した上記の界面活性剤のうち、SNウエット123、同125、DAW−DC−67、SH−3771、SH−3771C、SH3746、SH3749、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2104、L−7605、L−7607N及びL−77等が含まれる。これらのうち、SNウエット123、同125、DAW−DC−67、SH−3771、SH3749、FZ2162及びL−7607Nが好ましく、さらに好ましくはSNウエット123、同125、DAW−DC−67及びSH−3749、特に好ましくはSNウエット123、同125及びDAW−DC−67、最も好ましくはSNウエット123及び同125である。
ポリエーテル変性シリコーンを含有する場合、ポリエーテル変性シリコーン(P)とポリオキシアルキレン化合物(A)との含有比(重量比、P:A)は、(80〜20):(20〜80)が好ましく、さらに好ましくは(75〜25):(25〜75)、特に好ましくは(70〜30):(30〜70)、最も好ましくは(65〜35):(35〜65)である。この範囲であると、動的表面張力低下能がさらに優れ、塗膜面の平滑性等がさらに良好となる。
また、ポリエーテル変性シリコーンを含有する場合、必要により、さらに他の界面活性剤等を含有させることができる。
ポリエーテル変性シリコーンを含有する場合、本発明の界面活性剤は、水性塗料の高速塗工における被塗布面へのなじみ、濡れ性等を改善できるので、高速で塗工されるタイプの水性塗料{例えば、水性スプレーコート塗料、カーテンフローコート塗料、紙塗工塗料及び水性インキ(インクジェット及び高速グラビア用インキ等)}等に好適である。
ポリエーテル変性シリコーンを含有する場合、本発明の界面活性剤の25±0.2℃、50Hzにおける0.05重量%水溶液の動的表面張力(mN/m)は、49〜59が好ましく、さらに好ましくは50〜58、特に好ましくは52〜57である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の動的表面張力の下限は、49が好ましく、さらに好ましくは50、特に好ましくは52であり、また同様に上限は59が好ましく、さらに好ましくは58、特に好ましくは57である。この範囲であると、動的表面張力低下能がさらに優れ、塗膜面の平滑性等がさらに良好となる。
なお、動的表面張力は、サンプル濃度:0.05重量%、表面寿命:50Hz(20ミリ秒)、ブランクとして脱イオン水の動的表面張力を同条件で測定し、キャピラリーの直径の選択を100〜0.05Hzにおいて73.0〜71.5mN/mの範囲内とすること以外は上記と同じである。
他の溶媒としては、水及び水溶性有機溶剤等を用いることができる。水としてはイオン交換水、蒸留水、水道水及び工業用水等が挙げられる。水溶性有機溶剤としてはアルコール(メタノール、エタノール及びイソプロパノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、エーテル(エチルセルソルブ及びブチルセルソルブ等)及びエーテルエステル(ブチルセルソルブアセテート等)等が挙げられる。
他の溶媒を含有させる場合、この含有量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは3〜17、特に好ましくは5〜15である。すなわち、この場合、他の溶媒の含有量(重量%)の下限は、ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づいて、1が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは5であり、また同様に上限は20が好ましく、さらに好ましくは17、特に好ましくは15である。
本発明の界面活性剤をカーテンフローコート塗料用界面活性剤として使用する場合、水を含むことが好ましい。この場合、水の含有量(重量%)は、界面活性剤と水との合計重量に基づいて、1〜25が好ましく、さらに好ましくは3〜23、特に好ましくは5〜20である。この範囲であると、低温に於ける製品の流動(耐凝固)性がさらに良好となる。また消防法上の非危険物となり、管理保管上の簡便さがさらに向上する。
他の界面活性剤{ポリエーテル変性シリコーンを含む}及び/又は他の溶媒を含有する場合、本発明の界面活性剤は、これらとポリオキシアルキレン化合物とを均一混合することにより製造される。そして、配合順序には特に限定されない。
均一混合温度(℃)は、0〜70が好ましく、さらに好ましくは5〜60、特に好ましくは10〜50、最も好ましくは20〜40である。
本発明の界面活性剤はあらゆる用途に用いることができるが、水性塗料用として適しており、さらに紙塗工塗料用、水性インキ用、カチオン電着塗料用及びカーテンフローコート塗料用に好適であり、特にカチオン電着塗料用及びカーテンフローコート塗料用として好適である。
また、本発明の界面活性剤は、表面張力低減剤として広く使用でき、消泡剤(抑泡剤、破泡剤及び整泡剤等を含む)、浸透剤、拡散剤、乳化分散剤及びこれらの原材料等として使用できる。消泡剤としては、紙塗工塗料用消泡剤、水性塗料用消泡剤、各種インキ用消泡剤、抄紙工程用消泡剤及び各種合成工程用消泡剤(モノマーストリッピング用など)等が挙げられ、また乳化分散剤としては紙塗工塗料、水性塗料及び各種インキの顔料分散剤等、各種水性塗料用樹脂の乳化剤等が挙げられ、浸透剤及び拡散剤としては、上記の消泡剤、乳化分散剤又は乳化剤と同じような分野において用いられる。
本発明の界面活性剤の使用量(重量%)は用途に応じて適宜決定されるが、例えば水性塗料に使用する場合、水性塗料の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.05〜5、特に好ましくは0.1〜3である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の使用量(重量%)の下限は、水性塗料の重量に基づいて、0.01が好ましく、さらに好ましくは0.05、特に好ましくは0.1であり、また同様に上限は、10が好ましく、さらに好ましくは5、特に好ましくは3である。
カチオン電着塗料は主原料となるカチオン性樹脂のタイプにより、エポキシ系、アクリル系及びポリブタジエン系等があるが、本発明の界面活性剤は、そのいずれのタイプに対しても優れた界面活性能(特に表面張力低下能)を発揮する。
カチオン電着塗料は、1)カチオン性樹脂エマルション、2)顔料ペースト、3)水性媒体からなっており、電着塗装浴に投入される直前に3者を配合、均一に混合して塗装に供される。カチオン性樹脂エマルションは、(1)カチオン変性された樹脂を、(2)それの硬化剤(ブロックドイソシアネートなど)、(3)中和剤{無機酸(塩酸及び硝酸リン酸等)又は有機酸(蟻酸、酢酸及び乳酸等)}、(4)分散助剤{有機溶媒(エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、メタノール及びエタノール等)や界面活性剤(ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル等の非イオン系界面活性剤)}等を蒸留水又は脱イオン水等に分散させて得られる。顔料ペーストは、カチオン変性された樹脂、分散助剤及び水と顔料(カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、酸化亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム及びリンモリブデン酸アルミニウム亜鉛等)からなる。水性媒体は、必要により分散助剤を含んでもよい水(脱イオン水等)からなる。
本発明の界面活性剤は、(1)カチオン性樹脂エマルション、(2)顔料ペースト、(3)電着塗料、及び(4)電着塗料をウルトラフィルターにて限外濾過した濾液(以下、UF濾液と略記)のいずれに添加してもよい。
(1)カチオン性樹脂エマルション又は(2)顔料ペーストに添加する場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)は、エマルション又はペーストの重量に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.1〜2である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)の下限は、エマルション又はペーストの重量に基づいて、0.01が好ましく、さらに好ましくは0.05、特に好ましくは0.1であり、また同様に上限は、5が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは2である。
(3)電着塗料に添加する場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)は、電着塗料の重量に基づいて、0.01〜3が好ましく、さらに好ましくは0.03〜2.5、特に好ましくは0.05〜2である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)の下限は、電着塗料の重量に基づいて、0.01が好ましく、さらに好ましくは0.03、特に好ましくは0.05であり、また同様に上限は、3が好ましく、さらに好ましくは2.5、特に好ましくは2である。
(4)UF濾液に添加する場合、本発明の添加量(重量%)は、UF濾液の重量に基づいて、0.001〜0.3が好ましく、さらに好ましくは0.002〜0.2、特に好ましくは0.003〜0.15である。すなわち、この場合、本発明の添加量(重量%)の下限は、UF濾液の重量に基づいて、0.001が好ましく、さらに好ましくは0.002、特に好ましくは0.003であり、また同様に上限は、0.3が好ましく、さらに好ましくは0.2、特に好ましくは0.15である。
本発明の界面活性剤をカーテンフローコート塗料に使用すると、高速塗工における被塗布面へのなじみ、ぬれ性等を改善できる。また、本発明の界面活性剤は、カーテンフローコート塗料の製造工程の顔料分散工程又はレットダウン工程に添加してもよく、塗料の製造後に添加してもよい。
カーテンフローコート塗料に使用する場合、本発明の添加量(重量%)は、カーテンフローコート塗料の重量に基づいて、0.05〜5が好ましく、さらに好ましくは0.1〜4、特に好ましくは0.2〜3、最も好ましくは0.3〜2である。すなわち、この場合、界面活性剤の添加量(重量%)の下限は、カーテンフローコート塗料の重量に基づいて、0.05が好ましく、さらに好ましくは0.1、特に好ましくは0.2、最も好ましくは0.3であり、また同様に上限は、5が好ましく、さらに好ましくは4、特に好ましくは3、最も好ましくは2である。
本発明の界面活性剤を水性インキに使用すると、水性インキの表面張力を短時間に大きく低下させること{被印刷体に乗った瞬間(0.01〜0.1秒)に30〜50mN/m程度の表面張力にすること}ができるため、高速印刷しても水性インキを良好に被印刷体に乗せることができ、レベリングも良いため印刷ムラ等も生じにくい。従って、本発明の界面活性剤は、水性インキの中でも特に高速印刷用の水性インキに好適である。また、本発明の界面活性剤は、水性インキ製造工程のいずれにも添加することができる。
水性インキに使用する場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)は、水性インキの重量に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.1〜2である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)の下限は、水性インキの重量に基づいて、0.01が好ましく、さらに好ましくは0.05、特に好ましくは0.1であり、また同様に上限は、5が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは2である。
本発明の界面活性剤を紙塗工塗料に使用すると、紙塗工塗料の表面張力を短時間に大きく低下させること{被印刷体に乗った瞬間(0.01〜0.1秒)に30〜50mN/m程度の表面張力にすること}ができるため、高速塗工しても優れた塗工適性(ストリーク、ピンホール、はじき、クレーター、平滑性及び光沢性等)を発揮する。従って、本発明の界面活性剤は、紙塗工塗料の中でも特に高速塗工用の紙塗工塗料に好適である。また、本発明の界面活性剤は、紙塗工塗料製造工程のいずれにも添加することができ、顔料グライディング工程、及び各種調整剤(粘度調整剤、酸化防止剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、消泡剤、分散剤、保水剤及び流動特性改質剤等)の添加工程の他に、原料樹脂エマルションに添加しておいてもよく、紙塗工塗料の仕上がり後に添加してもよい。
紙塗工塗料に使用する場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)は、紙塗工塗料の重量に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.1〜2である。すなわち、この場合、本発明の界面活性剤の添加量(重量%)の下限は、紙塗工塗料の重量に基づいて、0.01が好ましく、さらに好ましくは0.05、特に好ましくは0.1であり、また同様に上限は、5が好ましく、さらに好ましくは3、特に好ましくは2である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
加熱、攪拌、冷却、滴下、加圧及び減圧の可能な反応容器にサンニックスポリオールRP−410A{三洋化成工業(株)製、蔗糖/PO13モル付加物}1095部(1モル部)、水酸化カリウム{試薬特級(有効成分85%)、以下同じ}10部(水分を減じた有効成分量、以下同じ)を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でPO290部(5モル部)/EO220部(5モル部)の混合物を100〜120℃にて2時間で滴下した。次いでPO2320部(40モル部)を100〜120℃にて6時間で滴下し、さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。
次いで90℃にてイオン交換水85部を加えた後、キョーワード700{協和化学工業(株)製}170部を加え、同温度にて1時間攪拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙{東洋濾紙(株)製}を用いて濾過してキョーワード700を取り除き、さらに20〜10mmHgの減圧下120℃にて1時間脱水して、界面活性剤(蔗糖/PO13モル/PO・EO各5モルランダム/PO40モル:A1)を得た。ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法(ISO1065−1975(E)の測定法Bに準拠;以下同じ)による(A1)の曇点は36.0℃であり、JIS K1557(1970)に準じた測定法によるCPR値(以下同じ)は3.0であった。
実施例1と同様な反応容器にサンニックスポリオールRP−410Aを1095部(1モル部)、水酸化カリウム13部を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でPO3016部(52モル部)、を100〜120℃にて8時間で滴下した。さらにBO360部(5モル部)を同温度にて2時間で滴下した。4時間同温度に保ち残存するPO、BOを反応させた。次いで実施例1と同様に100部の水/200部のキョーワード700による処理及び脱水を実施して、界面活性剤(蔗糖/PO65モル/BO5モル:A2)を得た。(A2)の曇点は32.5℃、CPR値は2.0であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖{蔗糖、台糖(株)製}の342部(1モル部)、DMF{三菱ガス化学(株)製、水分含有量0.005%、以下同じ}2000部を投入した後、窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.4MPaになるまで加圧し0.02MPaになるまで排出する操作(加圧窒素置換)を3回繰り返した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO4350部(75モル部)を12時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃で100〜10mmHgの減圧下にてDMFを除去し、さらに実施例1と同様にして100部のキョーワード700にて処理し、界面活性剤(蔗糖/PO75モル:A3)を得た。内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法(以下同じ)による(A3)のDMF含有量は0.02%であり、曇点は34.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にサンニックスポリオールRP−410Aを1095部(1モル部)、水酸化カリウム10部を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でEO132部(3モル部)を100〜120℃にて2時間で滴下した。次いでPO3480部(60モル部)を100〜120℃にて8時間で滴下した。さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1と同様に100部の水/250部のキョーワード700にて処理及び脱水をして、界面活性剤(蔗糖/PO13モル/EO3モル/PO60モル:A4)を得た。(A4)の曇点は32.0℃、CPR値は1.2であった。
実施例1と同様な反応容器にサンニックスポリオールRP−410Aを1095部(1モル部)、水酸化カリウム12部を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でPO4176部(72モル部)を100〜120℃にて6時間で滴下した。さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1と同様に130部の水/280部のキョーワード700にて処理及び脱水をして、界面活性剤(蔗糖/PO85モル:A5)を得た。(A5)の曇点は28.0℃、CPR値は0.9であった。
実施例1と同様な反応容器にラフィノース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}504部(1モル部)、N−メチルピロリドン{試薬特級、和光純薬工業(株)製、水分含有量0.007%、以下同じ}3000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO4640部(80モル部)を16時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてN−メチルピロリドンを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(ラフィノース/PO80モル:A6)を得た。内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法(以下同じ)による(A6)のN−メチルピロリドン含有量は0.01%であり、(A6)の曇点は34.0℃であった。
実施例1と同様な反応容器にメレチトース{試薬特級、東京化成工業(株)製}504部(1モル部)、DMF2500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO4350部(75モル部)を13時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてDMFを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(メレチトース/PO75モル:A7)を得た。(A7)のDMF含有量は0.03%であり、曇点は40.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にトレハロース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}342部(1モル部)、DMF1500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてEO132部(3モル部)を滴下した後、PO4350部(75モル部)を12時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてDMFを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(トレハロース/EO3モル/PO75モル:A8)を得た。(A8)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は35.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にサンニックスポリオールRP−410Aを1095部(1モル部)、水酸化カリウム6.0部を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でPO2146部(37モル部)を100〜120℃にて7時間で滴下した。さらに5時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1と同様に60部の水/120部のキョーワード700による処理及び脱水をして、界面活性剤(蔗糖/P050モル:A9)を得た。(A9)の曇点は39.0℃、CPR値は1.5であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、N−メチルピロリドン2500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてEO132部(3モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて0.5時間攪拌を続けた。次いでPO5046部(87モル部)を12時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてN−メチルピロリドンを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(蔗糖/EO3モル/PO87モル:A10)を得た。(A10)のN−メチルピロリドン含有量は0.03%であり、曇点は29.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にラフィノース504部(1モル部)、N−メチルピロリドン3000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO5510部(95モル部)を16時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてN−メチルピロリドンを除去、さらに実施例1と同様にして200部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(ラフィノース/PO95モル:A11)を得た。(A11)のN−メチルピロリドン含有量は0.02%であり、曇点は28.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にメレチトース504部(1モル部)、DMF2500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO2900部(50モル部)を13時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてDMFを除去、さらに実施例1と同様にして130部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(メレチトース/PO50モル:A12)を得た。(A12)のDMF含有量は0.03%であり、曇点は51.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にトレハロース342部(1モル部)、DMF1500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてPO2900部(50モル部)を8時間かけて滴下した後、BO148部(2モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPO、BOを反応させた。次いで実施例3と同様にしてDMFを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(トレハロース/PO50モル/BO2モル:A13)を得た。(A13)のDMF含有量は0.02%であり、曇点は42.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖342部(1モル部)、DMF1000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO220部(5モル部)を3時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO2610部(45モル部)を5時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。
その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウム{試薬特級(有効成分96%)、シグマアルドリッチジャパン社(株)製、以後シグマ社と略記}の112部(2.8モル部、水分を減じた有効成分量、以下同じ)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてメチルクロライド{試薬特級、シグマ社(株)製}の126.3部(2.5モル部)を4時間かけて滴下した。さらに3時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。得られた反応混合物のうち500部を分液ロートに採り、イオン交換水500部とn−ヘキサン{試薬特級、シグマ社(株)製}500部を加えて振とうした後静置して分離させ、n−ヘキサン層を得た。このn−ヘキサン層は、100℃、100〜5mmHgの減圧下にてn−ヘキサンを留去した後、さらに実施例1と同様にして50部のキョーワード700にて処理して界面活性剤(蔗糖/EO5モル/PO45モル/メチルクロライド2.5モル:A14)を得た。(A14)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は38.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF1500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO132部(3モル部)を3時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO4466部(77モル部)を8時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウムの140部(3.5モル部)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてエチルクロライド{試薬特級、シグマ社(株)製}の193.5部(3.0モル部)を5時間かけて滴下した。さらに3時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。得られた反応混合物のうち500部を分液ロートに採り、イオン交換水500部と食塩20部を加えて振とうした後静置して二層に分離させ、淡褐色の有機層を得た。この淡渇色の有機層は、100℃、100〜5mmHgの減圧下にて水を留去した後、90℃にてイオン交換水5部を加え、実施例14と同様のキョーワード700による吸着処理、脱水により界面活性剤(蔗糖/EO3モル/PO77モル/エチルクロライド3モル:A15)を得た。(A15)のDMF含有量は0.007%であり、曇点は32.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、N−メチルピロリドン800部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、PO2030部(35モル部)を6時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてN−メチルピロリドンを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウムの88部(2.2モル部)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてメチルクロライドの101部(2.0モル部)を4時間かけて滴下した。さらに2時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水により界面活性剤(蔗糖/PO35モル/メチルクロライド2モル:A16)を得た。(A16)のN−メチルピロリドン含有量は0.011%であり、曇点は45.0℃であった。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF1500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO660部(15モル部)を4時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO2900部(50モル部)を6時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化カリウムの123.4部(2.2モル部)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてアリルブロマイド{試薬特級、シグマ社(株)製}の242部(2.0モル部)を5時間かけて滴下した。さらに3時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水により界面活性剤(蔗糖/EO15モル/PO50モル/アリルブロマイド2モル:A17)を得た。(A17)のDMF含有量は0.008%であり、曇点は52.0℃であった。
実施例1と同様な反応容器にトレハロース342部(1モル部)、DMF1200部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてEO220部(5モル部)を4時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO2610部(45モル部)を6時間かけて滴下した後、同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウムの88部(2.2モル部)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてメチルクロライドの101部(2.0モル部)を5時間かけて滴下した。さらに3時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、50部のキョーワード700による吸着処理、脱水により界面活性剤(トレハロース/EO5モル/PO45モル/メチルクロライド2モル:A18)を得た。(A18)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は40.5℃であった。
実施例1と同様な反応容器にメレチトース504部(1モル部)、DMF2000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO264部(6モル部)を4時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させ、さらにPO3712部(64モル部)を7時間かけて滴下した。同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウムの128部(3.2モル部)を加えた。減圧下攪拌しつつ昇温し80℃とした後に減圧を止めて、攪拌下同温度にてエチルクロライドの193.5部(3.0モル部)を5時間かけて滴下した。さらに3時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水により界面活性剤(メレチトース/EO6モル/PO64モル/エチルクロライド3モル:A19)を得た。(A19)のDMF含有量は0.007%であり、曇点は36.5℃であった。
<比較例1>
実施例1と同様な反応容器にペンタエリスリトール136部(1モル部)、水酸化カリウム4.0部を加え80℃、20〜10mmHgの減圧下0.5時間脱水した後、同減圧下でPO1160部(20モル部)を100〜120℃にて10時間で滴下した。さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1と同様に25部の水/50部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(ペンタエリスリトール/PO20モル:B1)を得た。(B1)の曇点は、27.0℃、CPR値は1.5であった。
<比較例2>
実施例1と同様な反応容器にプロピレングリコール76部(1モル部)、水酸化カリウム4.0部を加え80℃、20〜10mmHgの減圧下0.5時間脱水した後、同減圧下でPO870部(15モル部)を100〜120℃にて6時間で滴下した。さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1と同様に15部の水/50部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(プロピレングリコール/PO15モル:B2)を得た。(B2)の曇点は、39.5℃であり、CPR値は1.5であった。
<比較例3>
実施例1と同様な反応容器にプロピレングリコール/PO15モル付加物(B2)946部(1モル部)、水酸化カリウム200部を加え100℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下、80〜90℃でメチルクロライド105部(2.04モル部)を6時間で滴下した。さらに同温度で2時間反応させた後、分液ロートを用いて反応生成物の水洗を5度繰り返した。次いで実施例1と同様にして100部のキョーワード700にて処理して、界面活性剤(プロピレングリコール/PO15モル/メチルクロライド2モル:B3)を得た。(B3)の曇点は26.5℃であり、CPR値は3.5であった。
<比較例4>
アセチレングリコール{商品名:サーフィノールDF−110D、エアプロダクツ社製、溶剤希釈品、固形分32%品}を比較用の界面活性剤(B4)とした。
<比較例5>
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF1000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO220部(5モル部)を3時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO2610部(45モル部)を5時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後実施例3と同様にしてDMFを除去さらに実施例1と同様にして100部のキョーワード700にて処理して、比較用の界面活性剤(蔗糖/EO5モル/PO45モル:B5)を得た。(B5)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は43.0℃であった。
<比較例6>
実施例1と同様な反応容器にプロピレングリコール76部(1モル部)、水酸化カリウム4.0部を加え80℃、20〜10mmHgの減圧下0.5時間脱水した後、同減圧下でPO2030部(35モル部)を100〜120℃にて10時間で滴下した。さらに4時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。次いで実施例1に準じて45部の水/250部のキョーワード700にて処理して比較用の界面活性剤(プロピレングリコール/PO35モル:B6)を得た。(B6)の曇点は20.5℃であった。
<比較例7>
アセチレングリコール{商品名:サーフィノール−104、エアプロダクツ社製}を比較用の界面活性剤(B7)とした。
<比較例8>
ジアルキルスルホコハク酸塩{商品名:サンモリンOT−70、三洋化成工業(株)製}を比較用の界面活性剤(B8)とした。
本発明の界面活性剤(A1)〜(A19)及び比較用の界面活性剤(B1)〜(B8)について、表面張力低下能、水溶解性、耐泡立ち性を評価した。
<表面張力低下能(動的表面張力)の評価>
評価サンプルを脱イオン水に溶解して0.1%の評価サンプル水溶液を調製した。このとき、水に対する溶解性及び耐泡立ち性を評価した。さらに25±0.2℃において、クルス社製のバブルプレッシャー型動的表面張力計クルスBP−2を用いて、20Hz(表面寿命:50ミリ秒)の表面張力(T1)と0.05Hz(表面寿命:20秒)の表面張力(T2)とを測定した。そして、表面張力の差ΔT{(T1)−(T2)}を算出した。表1に、20Hzの動的表面張力(T1)、表面張力の差ΔT{(T1)−(T2)}及び標準{脱イオン水のみの表面張力}を示した。
<水溶解性の評価>
表面張力低下能の評価と共に、水溶解性を次の3段階で評価し、表1に示した。
○:均一に溶解する。
△:白濁が見られるが、油滴、油膜の発生はない。
×:油滴、油膜の発生が見られる。
<耐泡立ち性>
表面張力低下能の評価と共に、耐泡立ち性を次の3段階で評価し、表1に示した。
○:泡立ちが殆どない
△:泡立ちが少しある
×:泡立ちが激しい
本発明の界面活性剤(A1)〜(A19)及び比較用の界面活性剤(B1)〜(B8)について、カチオン電着塗料から得られたUF濾液についての消泡性及びカチオン電着塗料に対する溶解性を評価し、その結果を表2に示した。
<カチオン電着塗料のUF濾液に対する消泡性の評価>
バワーニックスエクセル1100{エポキシ高耐食性、鉛フリータイプ、日本ペイント(株)製}:脱イオン水=2:1(重量比)を均一に混合し、評価用電着塗料ベースとした。評価用電着塗料ベース100部に評価サンプル0.1部を添加して均一に混合して、溶解性の評価をした後、その約1リットルを28〜20℃に温調、旭化成(株)製UFモジュール、KCP−1010にて限外濾過して、UF濾液を約0.2リットルを得た。この濾液を評価用UF濾液とした。
評価用UF濾液を28℃又は10℃に温度調節した後、その100mlをNo.4フォードカップ(JIS K−5600−2−2に準拠)中に入れ、1.0m下に置いた500mLガラス製メスシリンダー(内径:50.0mm、円筒長さ:340mm)中に落下させて、発生する泡量(mL)を、評価用UF濾液のほぼ全量がメスシリンダーに落下した直後、2分後及び5分後に測定した。なお、消泡性試験は各評価用UF濾液の温度と同じ温度に調整した室内にて実施した。また、ブランク(評価用電着塗料ベースからのUF濾液、評価サンプルは無添加)の結果も合わせて記載した。
<カチオン電着塗料に対する分散性の評価>
25℃に於いて次の3段階で評価し、表2に示した。
○:短時間内に均一に分散する。
△:分散に時間を要する。
×:分散し難い、又は油滴、油膜の発生が見られる。
Figure 0004528910
注1;比較例6の界面活性剤(B6)は水に溶解しなかったため、測定できなかった。
注2;比較例7の界面活性剤(B7)は、油膜、油滴が発生したため{JIS P3801−1995;ASTM E 832に対応;2号濾紙;東洋濾紙(株)}にて濾別し、透明となった濾液を用いて評価した。
20Hzの動的表面張力及び表面張力の差ΔTは、小さいほど動的表面張力低下能が優れていることを示し、また、水溶性及び耐泡立ち性は○が優れており、次いで△が優れていることを示している。
したがって、本発明の界面活性剤(実施例1〜19)が、動的表面張力低下能及び水溶性に極めて優れており、さらに耐泡立ち性にも優れていることが明らかである。なお、特許文献1に見られるような従来の技術による界面活性剤(比較例8)では0.05Hz(表面寿命:20秒)程度で初めて表面張力の低下(46.2mN/mまで低下)が観測でき、新たな表面が形成されて20秒程度を経て初めて界面活性剤としての機能を発揮し始めることが分かる。
Figure 0004528910
表2において、消泡性(泡量)が小さい程、消泡性が優れていることを示している。したがって、本発明の界面活性剤(実施例1〜19)がカチオン電着塗料への分散性、また28℃及び10℃のいずれの温度においても、UF濾液に対する消泡性に優れていることが明らかである。また、比較例3、4、6の界面活性剤では、分散性の評価において、油膜及び油滴が発生した。この油膜及び油滴は、カチオン電着塗装の塗膜のハジキやクレーター等の欠損の原因となり得る。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF2000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、この温度にてPO2436部(42モル部)を5時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後50℃以下にて水酸化ナトリウムの88部(2.2モル部)を加えた。120℃にて2時間減圧攪拌下脱水した後に冷却し90℃として減圧を止め、攪拌下同温度にてメチルクロライドの101部(2.0モル部)を2時間かけて滴下した。さらに1時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。
その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水によりポリオキシアルキレン化合物(蔗糖/PO42モル/メチルクロライド2モル:A20)を得た。(A20)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は42.5℃であった。
次いで、このポリオキシアルキレン化合物(A20)500部及びSNウエット123{サンノプコ(株)製、曇点:83℃、静的表面張力:23mN/m}(P1)500部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S20)を得た。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF1500部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO132部(3モル部)を3時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO4350部(75モル部)を8時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。その後120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した。次いで実施例3と同様にしてDMFを除去、さらに実施例1と同様にして150部のキョーワード700にて処理して、ポリオキシアルキレン化合物(蔗糖/EO3モル/PO75モル:A21)を得た。
(A21)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は35.5℃であった。
次いで、このポリオキシアルキレン化合物(A21)525部、SNウエット125{サンノプコ(株)製、曇点:87℃、静的表面張力:26mN/m}(P2)400部及び水75部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S21)を得た。
実施例1と同様な反応容器にメレチトース504部(1モル部)、DMF2000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO176部(4モル部)を4時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させ、さらにPO3712部(64モル部)を7時間かけて滴下した。同温度にて4時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後水酸化ナトリウムの44部(1.1モル部)を加えた。120℃にて2時間減圧下脱水した後、攪拌しつつ冷却し90℃として減圧を止めて、攪拌下同温度にてエチルクロライドの64.5部(1.0モル部)を4時間かけて滴下した。さらに2時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。
その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水して、ポリオキシアルキレン化合物(メレチトース/EO4モル/PO64モル/エチルクロライド1モル:A22)を得た。(A22)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は48.5℃であった。
次いで、このポリオキシアルキレン化合物(A22)400部、SILWET FZ−2161{信越化学工業(株)製、曇点:92℃、静的表面張力:28mN/m}(P3)550部及び水50部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S22)を得た。
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖の342部(1モル部)、DMF2000部を投入した後、実施例3と同様の方法で窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO264部(6モル部)を3時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するEOを反応させた。次いで110℃に昇温した後、この温度にてPO3132部(54モル部)を6時間かけて滴下し、さらに同温度にて2時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。
次いで120℃、100〜5mmHgの減圧下にてDMFを留去した後水酸化ナトリウムの128部(3.2モル部)を加えた。120℃にて2時間減圧下脱水した後、攪拌しつつ冷却し90℃として減圧を止めて、攪拌下同温度にてメチルクロライドの151.5部(3.0モル部)を3時間かけて滴下した。さらに1時間同温度にて攪拌を続けた後に40℃まで冷却した。その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水して、ポリオキシアルキレン化合物(蔗糖/EO6モル/PO54モル/メチルクロライド3モル:A23)を得た。(A23)のDMF含有量は0.01%であり、曇点は35.0℃であった。
次いで、このポリオキシアルキレン化合物(A23)500部、SNウエット123(A1)400部及び水100部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S23)を得た。
実施例20で得たポリオキシアルキレン化合物(A20)500部及びSH3749{東レ・ダウ社製、曇点:68℃、静的表面張力:22mN/m}(P4)500部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S24)を得た。
実施例21で得たポリオキシアルキレン化合物(A21)300部、SNウエット123(P1)550部及び水150部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S25)を得た。
実施例23で得たポリオキシアルキレン化合物(A23)700部及びSNウエット123(P1)300部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S26)を得た。
実施例2で得たポリオキシアルキレン化合物(A2)750部及びSNウエット125(P2)200部及び水50部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S27)を得た。
実施例6で得たポリオキシアルキレン化合物(A6)250部及びSNウエット125(P2)700部及び水50部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S28)を得た。
実施例16で得たポリオキシアルキレン化合物(A16)450部及びSNウエット123(P1)450部及び水100部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S29)を得た。
実施例18で得たポリオキシアルキレン化合物(A18)325部及びSNウエット123(P1)500部及び水175部を均一混合して、本発明の界面活性剤(S30)を得た。
<比較例9>
SNウエット123(P1)を比較用の界面活性剤(Y9)とした。
<比較例10>
実施例1と同様な反応容器にプロピレングリコール76部(1モル部)、水酸化カリウム2.0部を加え80℃、20〜10mmHgの減圧下0.5時間脱水した後、同減圧下でEO220部(5モル部)とPO1160部(20モル部)の混合物を100〜120℃にて7時間で滴下した。さらに2時間同温度に保ち残存するEO、POを反応させた。その後水酸化ナトリウムの88部(2.2モル部)を加えて120℃にて2時間減圧攪拌下脱水した後、冷却し90℃とした後に減圧を止め、攪拌下同温度にてメチルクロライドの101部(2.0モル部)を2時間かけて滴下した。次いで1時間120℃に保ち残存するメチルクロライドを反応させた。
その後実施例14と同様のn−ヘキサンによる抽出、キョーワード700による吸着処理、脱水して、比較用のポリオキシアルキレン化合物(プロピレングリコール/(EO5モル/PO20モル)/メチルクロライド2モル:T10)を得た。(T10)の曇点は42.0℃であった。
次いで、このポリオキシアルキレン化合物(T10)425部、SNウエット123(P1)500部及び水75部を均一混合して、比較用の界面活性剤(Y10)を得た。
<比較例11>
分岐型高級アルコール/アルキレンオキシド付加体{商品名:ライオノールTDL−50、ライオン(株)製、曇点:63.0℃}400部、SNウエット125(P2)500部及び水100部を均一混合して、比較用の界面活性剤(Y11)を得た。
実施例20〜30で得た本発明の界面活性剤(S20)〜(S30)及び比較例で得た比較用の界面活性剤(Y9)〜(Y11)について、動的表面張力低下能を以下の方法により評価した。また、これらの評価サンプルを含むカーテン塗工液を調製し、塗工液カーテンの耐膜切れ性及び平滑度を評価して、これらの結果を表3に示した。
<動的表面張力低下能の評価>
25±0.2℃において、評価サンプルを脱イオン水に溶解して0.05重量%(固形分換算)の評価サンプル水溶液を調製し、25±0.2℃において、クルス社製のバブルプレッシャー型動的表面張力計クルスBP−2を用いて、50Hz(表面寿命:20ミリ秒)での表面張力を測定し、表3に記載した。
<塗工液カーテンの耐膜切れ性評価>
次の組成のベース塗工液をインペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器会社製、モデルED)を用いて調製した。JIS K5600−2−5:1999(ISO 1524:1983に対応する)に準拠して分散度を測定し、5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。このベース塗工液990部及び界面活性剤10部を上記ホモジナイザーにて均一混合してカーテン塗工液を調製した。
重質炭酸カルシウム(カービタル90) 40部
1級カオリン(ウルトラホワイト90) 200部
2級カオリン(カオブライト) 80部
軽質炭酸カルシウム(ブリリアント15) 80部
分散剤〔サンノプコ(株)製、SNディスパーサント5040〕 2部
SBRラテックス〔ジェイエスアール(株)製JSR0629〕 83部
燐酸エステル化澱粉 20部
水 485部
次いで、このカーテン塗工液をカーテンフローコーター(フローコータ FL−W6G、アネスト岩田社製)にて塗工速度200m/分、塗工量(乾燥時の坪量)15g/mの条件で、坪量64g/mの上質巻き取りロール紙に塗工し、このカーテン塗工する際に発生する膜切れの回数(1分間当たりの発生回数)を数えた。数値が小さい程、塗工性に優れている。
<平滑度の評価>
カーテン塗工液を塗工した巻き取りロール紙をカレンダー処理(オートドライヤー L−3D、ジャポー社製、130℃、1分間、処理圧力0.3kg/cm)して、カーテン塗工紙を得た。このカーテン塗工紙をスムースター平滑度試験機(東英電子工業(株)製、形式SM−6A)を用いて平滑度を25±0.2℃、50±5%相対湿度条件下にて、測定した。数字が小さいほど平滑性は高い。
Figure 0004528910
50Hzの動的表面張力が58mN/m以下となる界面活性剤、すなわち、本発明の界面活性剤が、膜切れ回数及び平滑度とも良好であり、カーテンフローコート塗料用として適していることを示している。
本発明の界面活性剤は、あらゆる用途に用いることができるが、特に水性塗料用として適している。さらに動的表面張力低下能が大きく、ごく短時間で表面張力を低下することができるため、水性塗料等の欠点である被塗布面へのなじみや濡れ性を改善することができる。従って、高速で塗工又は印刷される塗料(例えばカーテンフローコート用塗料、紙塗工用塗料及び水性インキ等)やカチオン電着塗料等に好適である。
また、本発明の界面活性剤は、消泡剤(抑泡剤、破泡剤及び整泡剤等を含む)、乳化分散剤及びこれらの原材料等として使用できる。消泡剤としては、紙塗工塗料用消泡剤、水性塗料用消泡剤、各種インキ用消泡剤、抄紙工程用消泡剤、各種合成工程用消泡剤(モノマーストリッピング用など)、また分散剤としては紙塗工塗料、水性塗料、各種インキの顔料分散剤等に、また各種水性塗料用樹脂の乳化剤として用いることができる。
本発明の界面活性剤は紙塗工塗料用、水性塗料用、各種インキ用の消泡剤、分散剤として用いる場合には、その製造工程の途中で、または仕上がった後に添加する。添加量としては仕上がった塗料、各種インキの重量に基づいて0.01〜10%が好ましい。また、抄紙工程、各種合成工程の消泡剤としては原液のまま、または水などの溶媒に希釈して直接泡立っている工程に添加できる。添加量としては対象となる発泡系に対して0.001〜1.0重量%が好ましい。また各種水性塗料用樹脂の乳化剤として用いる場合には、乳化工程にて塗料用樹脂に添加し、添加量は塗料用樹脂の重量に基づいて0.1〜10%が好ましい。
本発明の界面活性剤を添加した塗料は、通常の方法により被塗装体に塗装することができ、ハケ塗り、ローラー塗装、エアスプレー塗装、エアレス塗装、ロールコーター塗装及びフローコーター塗装及びカーテンフローコーター塗装等の塗装方法が適用できる。

Claims (21)

  1. 一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなることを特徴とする界面活性剤。

    {R−(OA)ni−}mQ (1)

    ただし、一般式(1)において、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数3のアルケニル基及び/又は水素原子を表し、m個のR及びm個の(OA)niは同じでも異なっていてもよく、すべてのRのうち、水素原子の数は、mが4のとき0〜3、mが3のとき0〜2、mが2のとき0又は1であり、niは0〜100の整数、mは2〜4の整数、iは1〜mの整数を表し、m個のniは同じでも異なってもよいが少なくとも1個は1以上であり、OAの総数(Σni×m)は20〜100である。
  2. 非還元性の二又は三糖類の反応残基(Q)が蔗糖の反応残基である請求項1に記載の界面活性剤。
  3. 非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)20〜100モル部及び炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)1〜4モル部の化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなることを特徴とする界面活性剤。
  4. ポリオキシアルキレン化合物の曇点{ISO1065−1975(E)の測定法Bに準拠}が25〜55℃である請求項1〜3のいずれかに記載の界面活性剤。
  5. ポリオキシアルキレン化合物が、20Hzで28〜50mN/mの動的表面張力{0.1重量%水溶液、25℃}をもち、かつ20Hzと0.05Hzとの動的表面張力の差が12mN/m以下である請求項1〜4のいずれかに記載の界面活性剤。
  6. 一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物を必須成分とし、さらにポリエーテル変性シリコーンを含有してなる界面活性剤。

    {R−(OA)ni−}mQ (1)

    ただし、一般式(1)において、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数3のアルケニル基及び/又は水素原子を表し、m個のR及びm個の(OA)niは同じでも異なっていてもよく、niは0〜100の整数、mは2〜4の整数、iは1〜mの整数を表し、m個のniは同じでも異なってもよいが少なくとも1個は1以上であり、OAの総数(Σni×m)は20〜100である。
  7. 非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)20〜100モル部及び炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)1〜4モル部の化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物;又は非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部及び炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)20〜100モル部の化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物を必須成分とし、さらにポリエーテル変性シリコーンを含有してなる界面活性剤。
  8. ポリエーテル変性シリコーンの曇点{ISO1065−1975(E)の測定法B、試料10重量%}が65〜95℃、静的表面張力{0.05%水溶液/25℃}が20〜30mN/mである請求項6又は7に記載の界面活性剤。
  9. ポリエーテル変性シリコーン(P)とポリオキシアルキレン化合物(A)との含有比(重量比P:A)が(80〜20):(20〜80)である請求項6〜8のいずれかに記載の界面活性剤。
  10. 50Hzでの動的表面張力{0.05重量%水溶液/25℃}が49〜59mN/mである請求項6〜9のいずれかに記載の界面活性剤。
  11. 界面活性剤と水の合計重量に基づいて、水を1〜25重量%含有してなる請求項1〜10のいずれかに記載の界面活性剤。
  12. 水性塗料用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤。
  13. カーテンフローコート塗料用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤。
  14. カチオン電着塗料用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤。
  15. 紙塗工塗料用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤。
  16. 水性インキ用である請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤。
  17. 非還元性の二又は三糖類(a1)、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)及び炭素数1〜3のモノハロゲン化炭化水素(a3)を反応させて得られるポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなる界面活性剤;又は非還元性の二又は三糖類(a1)及び炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)を反応させて得られるポリオキシアルキレン化合物を必須成分としてなる界面活性剤の製造方法であって、アミドの存在下で少なくとも(a1)と(a2)とを反応させる工程を含むことを特徴とする界面活性剤の製造方法。
  18. アミドがN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−(ジメチルアミノ)アセトアルデヒドジメチルアセタール及びN−メチルピロリドンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項17に記載の製造方法。
  19. 請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤を含んでなる水性塗料。
  20. 請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤を含んでなる紙塗工塗料。
  21. 請求項1〜11のいずれかに記載の界面活性剤を含んでなる水性インキ。
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