JP6155451B2 - 消泡剤及びこれを含有してなる水系コーティング組成物 - Google Patents

消泡剤及びこれを含有してなる水系コーティング組成物 Download PDF

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Description

本発明は消泡剤及びこれを含有してなる水系コーティング組成物に関する。
近年、水系コーティング組成物に於いては、塗料性能(高耐食性、低温焼付け性、低VOC性等)の改善のため、バインダー樹脂成分が改良されるに従って、水系コーティング液が高発泡性へと変化している。
たとえば、カチオン電着塗料の場合、従来からUF濾液(限界ろ過膜によってろ過した濾液;以下同じ。)での泡コントロール性が重視されていたが、塗料の高発泡化により益々困難となっている。また、泡コントロールのための消泡剤の使用がコーティング膜の仕上がり性等に大きな影響を与えることから、水洗後の水滴痕や乾きムラ、ハジキ等を低減できる機能も消泡剤に求められている。
電着塗料等の消泡剤としては従来からエアプロダクツ(AIRPRODUCTS)社のアセチレングリコール(非特許文献1)などが知られている。
また、コーティング膜の仕上がり性(水洗等による水滴痕や乾きムラ、残泡痕、及びレベリング性等)の改善を目的としてポリオキシアルキレン化合物からなる消泡剤(特許文献1)等が提案されている。
特開2009−001686号公報
水性塗料用界面活性剤「サーフィノール」山崎一朗著、雑誌「塗装と塗料」、2000年8月(No.607)77頁、塗料出版社
非特許文献1に記載の消泡剤では、コーティング膜の仕上がり性のニーズに十分な対応ができないという問題がある。
また、特許文献1に記載の消泡剤では、泡のコントロール性(泡切れ、抑泡性等)、特に冬場の低温時(UF濾液の温度が夏場の30℃から25℃程度に低下)に満足できるレベルでないという問題がある。
すなわち、本発明の目的は、高いコーティング膜の仕上がり性(水洗等による水滴痕や乾きムラ、残泡痕等を防止し且つレベリング性等を付与することを意味し、以下、「表面調整機能」と略記する。)を発揮し、且つ低温時の泡のコントロール性(泡切れ、抑泡性等)に優れた消泡剤を提供することである。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に達した。
すなわち、本発明の消泡剤の特徴は、一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)を含有してなる点を要旨とする。

{G(-OA)-Q-{(AO-)H}t−p (1)
一般式(1)において、Gはグリシジル(2,3−エポキシプロピル)基、Qは非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基、OA及びAOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは4〜40の整数、tは2〜4の整数、pは1〜4の整数を表し(但し、t≧p)、一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)中のオキシアルキレン基(OA及びAO)の総数は20〜70の整数である。
本発明の水系コーティング組成物の特徴は、水系コーティング材及び上記の消泡剤からなり、この消泡剤の含有量が水系コーティング材の重量に基づいて0.05〜1重量%である点を要旨とする。
本発明の消泡剤は、優れた表面調整機能及び優れた泡のコントロール性、特に低温時に優れた泡コントロール性(泡切れ、抑泡制等)を発揮する。
本発明の水系コーティング組成物は、上記の消泡剤を含むため、優れた表面調整機能及び優れた泡のコントロール性、特に低温時に優れた泡コントロール性(泡切れ、抑泡制等)に優れている。
一般式(1)において、非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基(Q)を構成することができる二又は三糖類としては、蔗糖(サッカロース)、トレハロース、イソトレハロース、イソサッカロース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース及びプランテオース等が挙げられる。これらのうち、消泡性、表面調整機能等の観点から、蔗糖、トレハロース、ゲンチアノース、ラフィノース及びプランテオースが好ましく、さらに好ましくは蔗糖及びラフィノースであり、供給性及びコスト等の観点から、特に好ましくは蔗糖である。
一般式(1)において、炭素数2〜4のオキシアルキレン基(AO、AO)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン及びこれらの混合等が挙げられる。これらのうち、消泡性の観点から、オキシプロピレン及びオキシブチレンが好ましい。また、n個のAO及びOAは、同じでも異なっていてもよく、またt個のポリオキシアルキレン基{(−OA)n及び(AO−)n;以下、これらを纏めて(AO−)nと略する場合がある。}は同じでも異なっていてもよい。
(AO−)n内に複数種類のオキシアルキレン基を含む場合、これらのオキシアルキレン基の結合順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び含有割合には制限ないが、ブロック状、又はブロック状とランダム状との組合せを含むことが好ましい。
(AO−)n内に複数種類のオキシアルキレン基を含み、オキシエチレンを含む場合、オキシエチレン基の含有割合(モル%)は、消泡性の観点からオキシアルキレン基の全モル数に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜15、特に好ましくは3〜15、最も好ましくは3〜10である。
(AO−)n内にオキシエチレン基とオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基とを含む場合、表面調整機能の観点から、反応残基(Q)から離れた端部にオキシプロピレン又は/及びオキシブチレンが位置することが好ましい。すなわち、(AO−)nにオキシエチレン基とオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基とを含む場合、反応残基(Q)にオキシエチレン基が直接的に結合していることが好ましい。
nは、4〜40の整数であり、好ましくは5〜37の整数、さらに好ましくは7〜33の整数、特に好ましくは10〜30の整数である。この範囲であると、消泡性、表面調整機能等がさらに良好となる。t個のnは異なっていても又は同じでも構わない。
一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)中のオキシアルキレン基(OA及びAO)の総数は、20〜70の整数が好ましく、さらに好ましくは20〜65の整数、特に好ましくは25〜65の整数、最も好ましくは25〜60の整数である。この範囲であると、表面調整機能がさらに良好となる。
tは、2〜4の整数であり、たとえば、蔗糖の場合は3、トレハロースの場合は2、メレチトースの場合は4である。
pは1〜4の整数である。但し、tの値は、pの値以上である。すなわち、t≧pである。
なお、たとえば、pが1の化合物とpが2の化合物との等モル混合物では、見かけ上、p=1.5となるが、この場合、pが1の化合物とpが2の化合物との混合物としてグリシジル化合物(GL)に含まれる。このような混合物の場合、p(整数)に対応する値として実数(P”)で表すことができ、この実数(P”)としては、1.2〜3.8が好ましく、さらに好ましくは1.5〜3.5、特に好ましくは1.5〜3.2である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)としては下表に示した化合物等が挙げられる。
なお、表中、「(−OA)n」、「p」、「Q」、「(AO−)n」、「t−p」は、一般式(1)に対応しており、「P」はオキシプロピレン基、「E」はオキシエチレン基、「B」はオキシブチレン基を表し、これらの添え字(数字)はそれぞれの個数を表す。また、「Q1」は蔗糖から3個の1級水酸基の水素原子を除いた反応残基、「Q2」はトレハロースから2個の1級水酸基の水素原子を除いた反応残基、「Q3」はメレチトースから4個の1級水酸基の水素原子を除いた反応残基、「・」はこの・の前後のオキシアルキレン同士がランダム状に結合していること{たとえば、(−P5・B5)はオキシプロピレン基5個とオキシブチレン基5個がランダム状に結合していること}を、「/」はこの/の前後のオキシアルキレン同士がブロック状に逐次結合していること{たとえば、(−P20/B5)はまずオキシプロピレン基が20個、次いでオキシブチレン基が5個結合していること}を表す。
Figure 0006155451
これらのうち、No.2、3、4、5、7、8、9、11、14、15、16、18、20、22、23、又24はで表される化合物が好ましく、さらに好ましくはNo.2、4、7、11、15、18、20又は24で表される化合物である。
一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)は、一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(P)とエピハロヒドリン(C)との化学反応により得ることができる。

Q-{(AO-)H} (2)
一般式(2)において、H、Q、t、AO、nは一般式(1)における各記号と同じであり、好ましい範囲も同じである。また、一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(P)中のオキシアルキレン基(AO)の総数は20〜70の整数が好ましく、さらに好ましくは20〜65の整数、特に好ましくは25〜65の整数、最も好ましくは25〜60の整数である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
エピハロヒドリン(C)としては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。これらのうち、エピクロルヒドリンが好ましい。
ポリオキシアルキレン化合物(P)及びエピハロヒドリン(C)の使用量は、{エピハロヒドリン(C)/ポリオキシアルキレン化合物(P)}のモル比が2〜5となる量が好ましく、さらに好ましくは2〜4となる量である。この比率にすると、消泡性がさらに良好となる。
一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(P)とエピハロヒドリン(C)との化学反応によりグリシジル化合物(GL)を製造する方法としては、アルカリ金属水酸化物(A)の存在下、ポリオキシアルキレン化合物(P)とエピハロヒドリン(C)とを反応させてグリシジル化合物(GL)を得る方法等が適用できる。そして、この製造方法において、アルカリ金属水酸化物(A)、ポリオキシアルキレン化合物(P)及びエピハロヒドリン(C)の重量に基づいて、水の含有量を2〜5重量%に調整して、この反応を開始させることが好ましい。
このように水の含有量を調整すると、副成する中和塩の造粒を促し、中和塩粒子を増大化できるため、脱塩を簡便な濾過工程で実施できる。したがって、このような製造方法によると、特別な水洗処理装置を要せず、又、水洗処理による膨大な量の排水が生じることもなく、環境にもコスト的にも優位性が得られる。また、このような製造方法では、酸触媒を必要としないため、製造設備の腐食等に配慮する必要がない。さらに、このような製造方法により得られるグリシジル化合物(GL)にはハロゲン原子(塩素原子等)の含有量が防錆面に影響ないレベルであるため、本発明の消泡剤を電子、電気、塗料等の分野に問題なく使用できる。
アルカリ金属水酸化物(A)としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等が挙げられる。これらのうち、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましく、中和塩の造粒(粒子の増大化)の観点からさらに好ましくは水酸化ナトリウムである。
アルカリ金属水酸化物(A)の使用量としては、反応させるエピハロヒドリンのモル数(設計値:未反応となる過剰モル数を含まない。)とほぼ同じとすることが好ましい。また、アルカリ金属水酸化物(A)のモル数とエピハロヒドリン(C)のモル数との比(A/C)は、0.3〜0.9が好ましく、さらに好ましくは0.4〜0.8である。この比率にすると、過剰のアルカリ金属水酸化物(A)の中和工程を省くことができ、また過剰のエピハロヒドリン(C)は減圧下の脱水工程等で除去できる。
一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(P)は、公知の化学反応を適用して製造でき、たとえば、非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)20〜70モル部との化学反応(1)等により製造できる。
非還元性の二又は三糖類(a1)としては、一般式(1)における反応残基(Q)を構成することができる二又は三糖類と同じものが使用でき、好ましい範囲も同じである。
アルキレンオキシド(a2)としては、炭素数2〜4のアルキレンオキシド等が使用でき、エチレンオキシド(eo)、プロピレンオキシド(po)、ブチレンオキシド(bo)及びこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、消泡性の観点等から、po及びboが好ましい。
複数種類のアルキレンオキシドを用いる場合、反応させる順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び使用割合には制限ないが、ブロック状又はブロック状とランダム状の組合せを含むことが好ましくい。eoを使用する場合、eoの使用割合(モル%)は、消泡性の観点から、アルキレンオキシドの全モル数に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜15、特に好ましくは3〜15、最も好ましくは3〜10である。eoと、po又は/及びboとを含む場合、表面調整機能の観点から、非還元性の二又は三糖類(a1)へのeoの反応後にpo及び/又はboを反応させることが好ましい。
アルキレンオキシド(a2)の使用量(モル)は、非還元性の二又は三糖類(a1)1モル当たり、20〜70が好ましく、さらに好ましくは20〜65、特に好ましくは25〜65、最も好ましくは25〜60である。この範囲であると、消泡性がさらに良好となる。
非還元性の二又は三糖類(a1)と、アルキレンオキシド(a2)との付加反応には、公知の方法(特開2004−224945号公報等)等が適用でき、アニオン重合、カチオン重合又は配位アニオン重合等のいずれの形式で実施してもよい。また、これらの重合形式は単独でも、重合度等に応じて組み合わせて用いてもよい。
アルキレンオキシド(a2)の付加反応には公知の反応触媒(特開2004−224945号公報等)等が使用できる。なお、反応溶媒として以下に説明するアミドを用いる場合には反応触媒を用いる必要がない。
反応触媒を使用する場合、その使用量(重量%)は、非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との合計重量に基づいて、0.01〜1が好ましく、さらに好ましくは0.03〜0.8、特に好ましくは0.05〜0.6である。この範囲であると、経済性(製造の所要時間及び触媒コスト等)及び生成物の純度(単分散性等)等がさらに良好となる。
反応触媒を使用する場合、反応触媒は最終的に反応生成物から除去することが好ましく、除去方法としては、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤{たとえば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)、「キョワード」は同社の登録商標である。}を用いる方法(特開昭53−123499号公報等)、キシレン又はトルエン等の溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報等)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報等)及び反応触媒を酸(鉱酸、炭酸ガス等)で中和して生じる中和塩(塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩等)を濾過する方法(特公昭52−33000号公報等)等が挙げられる。
反応触媒の残存量は、JIS K1557−4:2007に記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値で管理でき、CPR値が20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
アルキレンオキシド(a2)の付加反応の工程には、反応溶媒を用いることができる。反応溶媒としては、活性水素を持たないものが好ましく、さらに好ましくは非還元性の二又は三糖類(a1)、アルキレンオキシド(a2)及び(a2)との反応により生成する生成物を溶解するものが好ましい。
このような反応溶媒としては、炭素数3〜8のアルキルアミド及び炭素数5〜7の複素環式アミド等が使用できる。
アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。
複素環式アミドとしては、N−メチルピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム及びN,N−ジメチルピロールカルボン酸アミド等が挙げられる。
これらのうち、アルキルアミド及びN−メチルピロリドンが好ましく、さらに好ましくはDMF、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン、特に好ましくはDMF及びN−メチルピロリドン、最も好ましくはDMFである。
反応溶媒を用いる場合、その使用量(重量%)は、非還元性の二又は三糖類(a1)及びアルキレンオキシド(a2)の重量に基づいて、20〜200が好ましく、さらに好ましくは40〜180、特に好ましくは60〜150である。
反応溶媒を用いた場合、反応後に反応溶媒を除去することが好ましい。反応溶媒の残存量(重量%)は、非還元性の二又は三糖類(a1)及びアルキレンオキシド(a2)の重量に基づいて、0.1以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05以下、特に好ましくは0.01以下である。なお、反応溶媒の残存量は、内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法にて求めることができる。
反応溶媒の除去方法としては、特開2005−132916号公報に記載の方法等が挙げられる。
反応には公知の反応容器(特開2004−224945号公報等)等が使用できる。反応雰囲気としては、アルキレンオキシド(a2)を反応系に導入する前に反応装置内を真空又は乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気下とすることが好ましい。また、反応温度(℃)としては80〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応圧力(ゲージ圧:MPa、以下同じ)は0.8以下が好ましく、さらに好ましくは0.5以下である。
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応温度を15分間一定に保ったとき、反応圧力の低下が0.001MPa以下となれば反応終点とする。所要反応時間は通常4〜12時間である。
ポリオキシアルキレン化合物(P)とエピハロヒドリン(C)との反応は、塩基による脱ハロゲン化水素反応(Willamson合成法:反応中に逐次生成するハロゲン化水素を塩基により中和することにより反応を駆動する)で適用される反応条件が適用できる。
エピハロヒドリンの反応モル数は、使用する塩基の量で決まり、反応の進行により発生するハロンゲン化水素(塩酸等)を中和できなくなると反応が終了する。なお、エピハロヒドリンは目的の反応モル数よりも過剰に用いて反応を完結させてもよい(過剰のエピハロヒドリンは留去が容易である。)。
塩基としては、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)等が使用できる。
塩基の使用量{モル数}は、反応するエピハロヒドリンのモル数(設計値:未反応となる過剰モル数を含まない。)をNとすると、N±0.1が好ましく、さらに好ましくはNである。
反応容器としては、加熱・冷却、撹拌及び滴下(圧入)が可能な反応容器を用いることが好ましい。
反応温度(℃)としては、30〜90程度が好ましく、さらに好ましくは50〜70である。
反応雰囲気としては、エピハロヒドリンを反応系に導入する前に反応装置内を不活性ガス(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。
反応の開始に先立ち、水の含有量(重量%)を、アルカリ金属水酸化物(A)、ポリオキシアルキレン化合物(P)及びエピハロヒドリン(C)の重量に基づいて、2〜5に調整することが好ましく、さらに好ましくは2.5〜4.5、特に好ましくは3〜4に調整することである。この範囲であると、生成した中和塩は、大きく結晶化し、脱塩濾過工程(例えば、濾紙No.2:ADVANTEC社製、保留粒子径:5μm)にて容易に除去できる。
反応中において、中和塩と共に水が副生するが、反応開始時に水の含有量が上記の範囲であれば、反応途中において、この範囲を上回っても何ら差し支えない。
反応系内に水が存在すると、特開平5−163260号公報に記載の副反応が生じ、導入された一部のグリシジル基(エポキシ基)が開環反応しやすくなると考えられるが、もし、部分的に開環反応しても問題なく使用できる。
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応液のpHを測定し7〜8となれば反応終点とする。所要反応時間は通常3〜12時間である。なお、pHは、反応液を直接リトマス試験紙に付着させて色の変化を観察することにより測定できる(20〜30℃)。
上記反応に引き続き、副生した中和塩を濾過処理により除去することが好ましいが、これには得られたグリシジル化合物(GL)の重量に基づいて、水の含有量を0.2(好ましくは0.1、さらに好ましくは0.05)重量%以下にした後、反応で副生した中和塩を濾過処理により除去するとよい。
濾過は公知の方法が適用でき、通常の自然濾過でも、減圧濾過(吸引濾過)でもよい。濾材や濾過装置も公知のものをそのまま適用できる。
濾過温度(℃)としては、30〜100程度が好ましく、さらに好ましくは50〜90である。
反応工程(1)に引き続き、水の含有量を、得られたグリシジル化合物(GL)の重量に基づいて、0.2重量%以下にする場合、脱水方法に制限はないが、減圧留去(減圧下脱水)する方法が好ましい。減圧留去(減圧下脱水)すると、もし、過剰のエピハロヒドリン(C)が残存していても、水と共に除去できる。
減圧留去する場合、圧力{ゲージ圧(以下同じ)}は、−0.05〜−0.098MPa程度が好ましく、温度は、60〜100℃程度が好ましい。
水の含有量(重量%)は、公知の方法で測定することができ、たとえば、Karl Fischer法(JIS K0113:2005、電量滴定方法)により求めることができる。
反応終了時において、過剰のアルカリ金属水酸化物(A)が残存している場合、これを除去することが好ましい。除去方法としては、ポリオキシアルキレン化合物(P)の製造方法で説明した「アルキレンオキシド(a2)の付加反応に用いることができる反応触媒」の除去方法等が適用できる。これらのうち、アルカリ金属水酸化物を酸(鉱酸、炭酸ガス等)で中和して生じる中和塩(塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩等)を濾過する方法が好ましい。濾過する方法を適用すると、反応工程(1)で副生する中和塩と共に濾過することができるため効率がよい。濾過方法に置き換えて、または濾過方法と共に、アルカリ金属水酸化物(A)をアルカリ吸着剤で処理することにより、さらに残存量を低減させてもよい。
なお、アルカリ金属水酸化物を酸で中和する場合、酸としては、鉱酸(塩酸、硫酸、硝酸及び燐酸等)、有機酸(蟻酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、サリチル酸、テレフタル酸、シュウ酸、マロン酸、アジピン酸、コハク酸、乳酸等)等が使用できる。
アルカリ金属水酸化物(A)の残存量は、JIS K1557−4:2007に記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値で管理することができる。CPR値は、20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
本発明の消泡剤には、グリシジル化合物(GL)以外に、必要により、他の界面活性剤及び/又は溶媒を含有できる。
他の界面活性剤としては、ノニオン型、カチオン型、アニオン型又は両性型の公知の界面活性剤が使用できる。
ノニオン型界面活性剤としては、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加体、アルコールのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルアミンのアルキレンオキシド付加体、脂肪酸アミドのアルキレンオキシド付加体、アセチレングリコールのアルキレンオキシド付加体及びポリオキシアルキレン変性シリコーン等が挙げられる。
カチオン型界面活性剤としては、アミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキレンオキシド付加型アンモニウム塩等が挙げられる。
アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸とその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
両性型界面活性剤としては、アラニン、イミダゾリニウムベタイン、アミドベタイン及び酢酸ベタイン等が挙げられる。
他の界面活性剤として市場より入手できる商品名としては、SNウエット126及び同970、SNデフォーマー170、同265、同465、同470及び同485等(サンノプコ株式会社);ライオノールTDL−30、50及び70等(ライオン株式会社);イオネットT−80C、S−80及びDO−600等(三洋化成工業株式会社);ソフタノール30、30S及びMES−5等(株式会社日本触媒);並びにサーフィノール104、440及びエンバイルジェムAD01等(エアプロダクツ社)等が挙げられる。
他の界面活性剤を含有する場合、この含有量(重量%)は、グリシジル化合物(GL)の重量に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは3〜17、特に好ましくは5〜15である。
溶媒としては、水及び水溶性有機溶剤等を用いることができる。
水としては、イオン交換水、蒸留水、水道水及び工業用水等が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、炭素数1〜3のアルコール(メタノール、エタノール及びイソプロパノール等)、炭素数3〜6のケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、炭素数2〜6のエーテル(ジメチルエーテル、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等)及び炭素数4〜6のエーテルエステル(ブチルセロソルブアセテート等)等が挙げられる。
溶媒を含有する場合、この含有量(重量%)は、グリシジル化合物(GL)の重量に基づいて、1〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜27、特に好ましくは3〜25である。
本発明の消泡剤は、公知の消泡剤と同様にして使用できる。適用できる発泡液としては特に制限はないが、水性コーティング組成物用消泡剤として適しており、さらには電着塗料のUF濾液用消泡剤として好適である。
本発明の消泡剤を水性コーティング組成物に適用した場合、特に低温時での消泡性の改善が図れ、又ハジキ等の塗膜欠損を効果的に抑えることができるのでコーティング膜面への優れた表面調整機能を発揮する。
本発明の消泡剤を水性コーティング組成物に適用する場合、本発明の消泡剤は、水性コーティング組成物の製造工程のうち、顔料分散工程、レットダウン工程及び/又は各種調整剤(粘度調整剤、酸化防止剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、消泡剤、分散剤、保水剤及び流動特性改質剤等)の添加工程等に添加してもよく、原料樹脂エマルションに添加しておいてもよく、また製造後の水性コーティング組成物に添加してもよい。
一方、焼付け型の水性コーティング組成物に適用する場合、本発明の消泡剤は、塗装工程直前に、また電着塗料の場合には塗装後の水洗工程で、水洗に供するUF濾液に添加するのが好ましい。一方、本発明の消泡剤を電着塗料に添加しておく(特に、添加した後保存しておく)と、塗料中の樹脂と本発明の消泡剤との反応が進行して次第に消泡効果を発揮しなくなる。
本発明の消泡剤を水性コーティング組成物に適用する場合、本発明の消泡剤の添加量(重量%)は、水性コーティング材の重量に基づいて、0.05〜1が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.1〜0.7、最も好ましくは0.1〜0.5である。
本発明の消泡剤を含有する水性コーティング組成物は、通常の方法により被塗装体に塗装又は印刷することができ、電着塗装、ハケ塗り、ローラー塗装、エアスプレー塗装、エアレス塗装、ロールコート塗装、カーテンフローコート塗装、グラビア印刷及びインキ噴射式印刷等の塗装方法又は印刷方法等が適用できる。これらのうち、優れた表面調整機能を発揮できるという観点から、電着塗装が好適である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
<製造例1>
加熱、攪拌、冷却、滴下、窒素による加圧及び真空ポンプによる減圧の可能な耐圧反応容器に、精製グラニュー糖{台糖(株)製}342部(1モル部)及びN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略する。)600部を投入した後、「窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.4MPaになるまで加圧し、次いで0.02MPaになるまで排出する操作を3回繰り返した」(以下、この「 」内の操作を窒素置換と略する。)。さらに、攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にてプロピレンオキシド(po)870部(15モル部)を7時間かけて滴下し、次いでこの温度にて3時間攪拌を続けて残存する(po)を反応させた。次いでDMFを減圧(−0.05〜−0.098MPa:以下、単に「減圧」と略する。)下に留去し、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(1){蔗糖/(po)15モル付加物}を得た。
上記と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(1){蔗糖/(po)15モル付加物}1212部(1モル部)及び水酸化カリウム{試薬特級、和光純薬工業(株)製、使用量は水分を除いた純分換算量で表示した。以下同じ。}3部を加えて、「120℃にて減圧下にて脱水した」(この「 」内の操作について、以下、脱水と称する。)。次いで減圧のまま100℃にて、ブチレンオキシド(bo)360部(5モル部)を2時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで「80℃にて脱イオン水30部を加えた後、無機吸着材{キョーワード700、協和化学工業(株)製、以下同じ}60部を加え、同温度にて2時間攪拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙{東洋濾紙(株)製、保留粒子径:5μm、以下、単に濾紙と略記する。}を用いて濾過して無機吸着材を取り除き、さらに減圧下120℃にて1時間脱水」(この「 」内の操作について、以下、精製処理と略する。)し、ポリオキシアルキレン化合物(P1){蔗糖/(po)15モル/(bo)5モル付加物}を得た。
<製造例2>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(1){蔗糖/(po)15モル付加物}1212部(1モル部)及び水酸化カリウム4部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)870部(15モル部)を4時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P2){蔗糖/(po)30モル付加物}を得た。
<製造例3>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(1){蔗糖/(po)15モル付加物}1212部(1モル部)及び水酸化カリウム5部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1450部(25モル部)を5時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P3){蔗糖/(po)40モル付加物}を得た。
<製造例4>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P2){蔗糖/(po)30モル付加物}2082部(1モル部)及び水酸化カリウム7部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1160部(20モル部)を6時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P4){蔗糖/(po)50モル付加物}を得た。
<製造例5>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P2){蔗糖/(po)30モル付加物}2082部(1モル部)及び水酸化カリウム8部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1740部(30モル部)を7時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P5){蔗糖/(po)60モル付加物}を得た。
<製造例6>
製造例1と同じ反応容器に、トレハロース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}342部(1モル部)及びDMF800部を投入した後、窒素置換を実施した。次いで攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にて(po)1160部(20モル部)を7時間かけて滴下し、さらにこの温度にて3時間攪拌を続けて残存する(po)を反応させた。次いでDMFを減圧下に留去し、ポリオキシアルキレン化合物(P6){トレハロース/(po)20モル付加物}を得た。
<製造例7>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P6){トレハロース/(po)20モル付加物}1502部(1モル部)及び水酸化カリウム6部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1160部(20モル部)を7時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P7){トレハロース/(po)40モル付加物}を得た。
<製造例8>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P7){トレハロース/(po)40モル付加物}2662部(1モル部)及び水酸化カリウム8部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1160部(20モル部)を8時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P8){トレハロース/(po)60モル付加物}を得た。
<製造例9>
製造例1と同じ反応容器に、メレチトース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}504部(1モル部)及びDMF900部を投入した後、窒素置換を実施した。次いで攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にてエチレンオキシド(eo)440部(10モル部)を3時間かけて滴下し、さらにこの温度にて2時間攪拌を続けて残存する(eo)を反応させた。次いで(po)580部(10モル部)を4時間かけて滴下し、さらにこの温度にて3時間攪拌を続けて残存する(po)を反応させた。この後、DMFを減圧下に留去し、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(2){メレチトース/(eo)10モル/(po)10モル付加物}を得た。
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物前駆体(2){メレチトース/(eo)10モル/(po)10モル付加物}1524部(1モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)2900部(50モル部)を10時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P9){メレチトース/(eo)10モル/(po)60モル付加物}を得た。
<製造例10>
製造例1と同じ反応容器に、メレチトース504部(1モル部)及びDMF1000部を投入した後、窒素置換を実施した。次いで攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にて(po)1740部(30モル部)を8時間かけて滴下し、さらにこの温度にて3時間攪拌を続けて残存する(po)を反応させた。次いでDMFを減圧下に留去し、ポリオキシアルキレン化合物(P10){メレチトース/(po)30モルモル付加物}を得た。
<製造例11>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P10){メレチトース/(po)30モル付加物}2244部(1モル部)及び水酸化カリウム7部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1160部(20モル部)を6時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P11){メレチトース/(po)50モル付加物}を得た。
<製造例12>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P11){メレチトース/(po)50モル付加物}3404部(1モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(po)1160部(20モル部)を6時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで精製処理し、ポリオキシアルキレン化合物(P12){メレチトース/(po)70モル付加物}を得た。
<実施例1>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P1){蔗糖/(po)15モル/(bo)5モル付加物}1572部(1モル部)及び水酸化ナトリウム{試薬特級、和光純薬工業(株)製、純度約97重量%、使用量は水分を除いた純分換算量で表示した。以下同じである。}40部(1モル部)及び水55部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン{ダイソー(株)製、以下同じ。}139部(1.5モル部)を3時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7{リトマス試験紙(TOYO ROSHI CO.LTD製、製品名:UNIV PH 1−11)による。以下同じ。}となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下、残存するエピクロルヒドリンの留去及び脱水(水分:0.03%以下、以下、単に減圧下脱水と略する。)した後、濾紙による吸引濾過{以下、単に濾過処理と略記する。}を行い、グリシジル化合物(GL1){蔗糖/(po)15モル/(bo)5モル/エピクロルヒドリン1モル付加物}からなる消泡剤(1)を得た。
消泡剤(1)のエポキシ当量(g/eq.)は1633{エポキシ当量はJIS K7236:1995、(エポキシ樹脂のエポキシ当量試験法)に準拠して測定した。以下、同じである。}であった。
<実施例2>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P2){蔗糖/(po)30モル付加物}2082部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水75部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL2){蔗糖/(po)30モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:1100}からなる消泡剤(2)を得た。
<実施例3>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P3){蔗糖/(po)40モル付加物}2662部(1モル部)及び水酸化ナトリウム120部(3モル部)及び水100部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン415部(4.5モル部)を6時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL3){蔗糖/(po)40モル/エピクロルヒドリン3モル付加物、エポキシ当量:945}からなる消泡剤(3)を得た。
<実施例4>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P4){蔗糖/(po)50モル付加物}3242部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水110部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL4){蔗糖/(po)50モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:1680}からなる消泡剤(4)を得た。
<実施例5>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P5){蔗糖/(po)60モル付加物}3822部(1モル部)及び水酸化ナトリウム40部(1モル部)及び水110部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン139部(1.5モル部)を3時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL5){蔗糖/(po)60モル/エピクロルヒドリン1モル付加物、エポキシ当量:3880}からなる消泡剤(5)を得た。
<実施例6>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P6){トレハロース/(po)20モル付加物}1502部(1モル部)及び水酸化ナトリウム40部(1モル部)及び水75部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン139部(1.5モル部)を3時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL6){トレハロース/(po)20モル/エピクロルヒドリン1モル付加物、エポキシ当量:1560}からなる消泡剤(6)を得た。
<実施例7>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P7){トレハロース/(po)40モル付加物}2662部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水100部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL7){トレハロース/(po)40モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:1390}からなる消泡剤(7)を得た。
<実施例8>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P8){トレハロース/(po)40モル付加物}3822部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水140部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL8){トレハロース/(po)60モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:1960}からなる消泡剤(8)を得た。
<実施例9>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P10){メレチトース/(po)30モル付加物}2244部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水100部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL9){メレチトース/(po)30モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:1180}からなる消泡剤(9)を得た。
<実施例10>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P11){メレチトース/(po)50モル付加物}3404部(1モル部)及び水酸化ナトリウム120部(3モル部)及び水140部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン370部(4モル部)を7時間で滴下した。次いで60℃にて6時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL10){メレチトース/(po)50モル/エピクロルヒドリン3モル付加物、エポキシ当量:1190}からなる消泡剤(10)を得た。
<実施例11>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P12){メレチトース/(po)70モル付加物}4564部(1モル部)及び水酸化ナトリウム160部(4モル部)及び水140部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン550部(6モル部)を8時間で滴下した。次いで60℃にて6時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL11){メレチトース/(po)70モル/エピクロルヒドリン4モル付加物、エポキシ当量:1200}からなる消泡剤(11)を得た。
<実施例12>
製造例1と同じ反応容器に、ポリオキシアルキレン化合物(P9){メレチトース/(eo)10モル/(po)60モル付加物}4424部(1モル部)及び水酸化ナトリウム80部(2モル部)及び水140部を仕込み、これらを60℃にて攪拌しながら、これらの混合物にエピクロルヒドリン278部(3モル部)を5時間で滴下した。次いで60℃にて5時間攪拌を続け、反応液のpHが7となったのを確認した。次いで80℃にて減圧下脱水した後、濾過処理を行い、グリシジル化合物(GL12){メレチトース/(eo)10モル/(po)60モル/エピクロルヒドリン2モル付加物、エポキシ当量:2280}からなる消泡剤(12)を得た。
<比較例1>
サーフィノール104A{日信化学工業(株)製、「サーフィノール」はエアー.プロダクツ.アンド.ケミカルス.インコーポレーテッドの登録商標である。}を比較用の消泡剤(Y1)とした。
<比較例2>
製造例1で得たポリオキシアルキレン化合物(P1){蔗糖/(po)15モル/(bo)5モル付加物}90部とサンニックスPP−400{三洋化成工業(株)製、ポリプロピレングリコール、数平均分子量約400、「サンニックス」は三洋化成工業(株)の登録商標である。}10部とを均一混合して、比較用の消泡剤(Y2)を得た。
<比較例3>
製造例2で得たポリオキシアルキレン化合物(P2){蔗糖/(po)30モル付加物}を比較用の消泡剤(Y3)とした。
<比較例4>
製造例7で得たポリオキシアルキレン化合物(P7){トレハロース/(po)40モル付加物}を比較用の消泡剤(Y4)とした。
<比較例5>
製造例12で得たポリオキシアルキレン化合物(P12){メレチトース/(po)70モル付加物}を比較用の消泡剤(Y5)とした。
実施例1〜12で得た本発明の消泡剤(1)〜(12)及び比較例1〜5で得た比較用の消泡剤(Y1)〜(Y5)について、次の項目について評価した。
1.カチオン電着塗料のUF濾液での消泡性
<カチオン電着塗料の調製>
(1)エマルションの調製
エピコート 1004{商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量:950、「エピコート」は、リソリューション リサーチ ネーデルランド ベスローテン フエンノートシャップの登録商標である。}200部、エピコート828EL{商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量:190}200部、メチルイソブチルケトン(MIBK)200部、N−メチルエタノールアミン60部及びジケチミン化物溶液{ジエチレントリアミンのMIBKジケチミン化物を75%含有するMIBK溶液}90部を均一混合して、ベースエマルションを得た。
イソホロンジイソシアネート1100部、MIBK600部、ジブチルチンジラウレート1.5部及びトリメチロールプロパン250部を40〜70℃で反応させた後、この反応物にメチルエチルケトオキシム450部を同温度にて加え、さらにn−ブタノール50部を加えて、同温度で、1時間撹拌して完全ブロック化ポリイソシアネート樹脂溶液を得た。
ベースエマルション1250部、完全ブロック化ポリイソシアネート樹脂溶液580部及びエチレングリコールモノブチルエーテル100部を均一混合した後、6%酢酸水溶液555部を加えて中和し、さらに脱イオン水2500部を加えて均一混合した。その後、減圧下、40〜60℃にて低沸点物を留去して、濃度35%のエマルションを得た。
(2)顔料ペーストの調製
ベースエマルション22部、二酸化チタン{石原産業(株)、商品名:タイペーク R−930、「タイペーク」は同社の登録商標である。}28.5部、カオリン{土屋カオリン(株)品、商品名:ウルトラホワイト 90}15部、リンモリブデン酸アルミニウム{和光純薬工業(株)製試薬特級}3.5部、カーボンブラック{和光純薬工業(株)製試薬特級}1部、サンノニックSS−70{三洋化成工業(株)製、ノニオン性界面活性剤、「サンノニック」は同社の登録商標である。}1部、SN−ウェット984{サンノプコ(株)製、ノニオン性界面活性剤}1部及び脱イオン水28部をインペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー(日本精器会社製、モデルED、以下同じ)にて最大粒度10μm以下(JIS K5600−2−5:1999に準拠して測定した。)まで分散(3000rpm×30分間 )させ、顔料ペーストを得た。
(3)電着塗料の調製
上記で得たエマルション400部を30℃にて2時間、マグメチックスターラーを用いて均一攪拌した後、脱イオン水500部を加え、30℃にて1時間均一混合し、これに上記で得た顔料ペースト100部を加えてさらに30℃にて1時間均一混合して、電着塗料を得た。
(4)UF濾液の調製
上記にて調製した電着塗料を30℃に温調し、KCP−1010{旭化成(株)製UFモジュール}にて限外濾過して、電着塗料1リットルにつき200部の割合で濾液を得た。この濾液200部に、評価試料{本発明の消泡剤(1)〜(12)及び比較用の消泡剤(Y1)〜(Y5)のいずれか}0.2部を添加し、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて3000rpm×1分間攪拌して評価用UF濾液とした。また、評価試料の替わりにイオン交換水を添加した濾液をブランク用UF濾液とした。
<UF濾液への分散性>
上記で得た評価用及びブランク用UF濾液について、30℃で1時間静置した後、次の基準で、消泡剤のUF濾液に対する分散性を評価し、評価結果は表2に記載した。
○:評価用UF濾液の表面に油膜、油滴の発生が見られない
△:評価用UF濾液の表面にごく僅かの油膜の発生が見られる
×:評価用UF濾液の表面に油滴の発生が見られる
<泡コントロール性>
30℃、60%相対湿度の雰囲気下で、30℃に温度調節した評価用及びブランク用UF濾液をNo.4フォードカップ{JIS K5600−2−2:1999、容量100ml}に入れ、フォードカップの吐出口から1.0m下のテーブルに置いた500mLガラス製メスシリンダー(内径:50.0mm、円筒長さ:340mm)中に落下させて、濾液の全量がメスシリンダーに落下した直後をスタートとし、メスシリンダーの開口部から観察した時、メスシリンダー内の泡層の一部が切れて、濾液の液面が見え始めるまでの時間を消泡時間(秒)とした。
なお、「30℃」を「25℃」に変更したこと以外、上記と同様にして、評価した結果を表2に記載した。
<コーティング膜の仕上がり性>
上記<電着塗料の調製>で得た電着塗料1000部に、評価試料{本発明の消泡剤(1)〜(12)、比較用の消泡剤(Y1)〜(Y5)及びイオン交換水(ブランクとした)のいずれか}5部を添加し、マグネチックスターラーを用いて25℃にて15分間均一混合して、評価用電着塗料を得た。この評価用電着塗料を用いて、燐酸亜鉛処理したテストパネル{商品名:燐酸亜鉛処理鋼板、日本テストパネル社製、寸法、150mm×70mm×0.8mm}に25℃にて150V、5分間電着塗装を実施し、次いで塗装浴から引き上げ、水道水にてシャワリングして水洗した。25℃、40%相対湿度雰囲気下にて10分間自然乾燥させた後、160℃に調節した電気熱風乾燥機中にて20分間焼付けた後、室温まで冷却し、次の基準で仕上がり性を目視評価した。
(1)仕上がり性−1
◎:塗膜表面に水滴痕の発生が見られない
○:塗膜表面に水滴痕の発生が1〜2箇所見られる
△:塗膜表面に水滴痕の発生が3〜5箇所見られる
×:塗膜表面に水滴痕の発生が6箇所以上見られる
(2)仕上がり性−2
◎:塗膜表面に残泡痕等の発生が見られない
○:塗膜表面に残泡痕等の発生が1〜3箇所見られる
△:塗膜表面に残泡痕等の発生が4〜9箇所見られる
×:塗膜表面に残泡痕等の発生が10箇所以上見られる
Figure 0006155451
2.常乾型水性塗料での消泡性
(1)顔料分散液の調製(JIS K5600−2−5:1999に準拠)
インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーを用い、表3に示した使用量で、イオン交換水、エチレングリコール、SNウェットL及びノプコサイドSN−215からなる混合液に、混合液を撹拌しながらタイペークCR−95を添加し、均一混合分散して、顔料分散液を得た。
なお、つぶゲージ法(JIS K5600−2−5:1999に準拠)により、顔料分散液に5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
(2)塗料の調製(JIS K5600−2−5:1999に準拠)
得られた顔料分散液に、表3に示した使用量で、プライマルAC−2507、テキサノール、SNデフォーマー399、SNシックナー612及びユニラント88(黒)を加えて、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーでレッドダウン工程を行い、塗料を得た。なお、塗料はつぶゲージ法にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
Figure 0006155451
※1 サンノプコ(株)製湿潤剤
※2 サンノプコ(株)製消泡剤
※3 サンノプコ(株)製防腐剤
※4 石原産業(株)製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
※5 日本アクリル(株)製アクリル−スチレン樹脂、「プライマル」はローム エンド ハースコムパニーの登録商標である。
※6 イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。
※7 サンノプコ(株)製増粘剤
※8 横浜化成(株)製着色顔料(黒)、「unirant」は同社の登録商標である。
<評価用塗料の調製>
塗料100gに、評価試料{本発明の消泡剤(1)〜(12)及び比較用の消泡剤(Y1)〜(Y5)のいずれか}0.20gを添加し、25℃の室温下、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて3000rpm×5分間攪拌して評価用塗料を得た。直ちに、25℃雰囲気下にて、評価用塗料を50mLの比重カップ(JISK5600−2−4:1999に準拠)にて比重を測定した。消泡性が良好であれば、泡噛みが少なく、比重値は大きくなる。
また、評価試料をイオン交換水に変更したこと以外、上記と同様にして得た評価用塗料(ブランク)についても、同様にして比重を測定し、これらの値を表4に記載した。
Figure 0006155451
本発明の消泡剤は比較用の消泡剤に比べて、特に冬場を想定した25℃でのUF濾液に於いて優れた消泡性を発揮し、且つ油膜等の不具合が見られなかった。又、常乾型の水系塗料に於いても優れた消泡性を発揮した。
本発明の消泡剤は、あらゆる用途に用いることができるが、特に水性コーティング液用として適しており、さらに冬場の電着塗装(UF濾液による洗浄工程等)に好適である。

Claims (3)

  1. 一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)を含有してなることを特徴とする消泡剤。

    {G(-OA)-Q-{(AO-)H}t−p (1)

    一般式(1)において、Gはグリシジル(2,3−エポキシプロピル)基、Qは非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基、OA及びAOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは4〜40の整数、tは2〜4の整数、pは1〜4の整数を表し(但し、t≧p)、一般式(1)で表されるグリシジル化合物(GL)中のオキシアルキレン基(OA及びAO)の総数は20〜70の整数である。
  2. Qが蔗糖の3個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基である請求項1に記載の消泡剤。
  3. 水系コーティング材及び請求項1又は2に記載された消泡剤からなり、この消泡剤の含有量が水系コーティング材の重量に基づいて0.05〜1重量%であることを特徴とする水系コーティング組成物。
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