JP5830722B2 - 界面活性剤及びこれを含有してなる塗料組成物 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に記載のワキ防止剤を熱硬化型水性塗料に用いると、相溶性が不足するため塗料の塗膜の平滑性や鮮映性が不十分となったり、仕上がり外観を損なうという問題がある。また相溶性改善のため新たな界面活性剤の添加を必要とする等の問題がある。
特許文献3に記載の界面活性剤では塗膜の耐水性、あるいは平滑性や鮮映性に於いて改善されていると雖も、必要とする添加量の低減等、更なるレベルアップが望まれる。
すなわち、本発明の目的は高い界面活性能を持つ界面活性剤を提供することであり、顔料分散性、加熱硬化時のワキ防止性、塗膜表面調整性(レベリング性等)等に優れ、且つ耐水性に優れた塗膜を形成することができる界面活性剤を提供することである。
すなわち、本発明の界面活性剤の特徴は、一般式(1)又は(2)のいずれかで表されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなる点を要旨とする。
−X(−OA)n−Q−{(AO−)nH}t−1 (3)
非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)10〜80モル部との化学反応(1)から化合物(a12)を得る工程(1);
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);及び
化合物(a45)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(4)からポリオキシアルキレン化合物(Y1)を得る工程(4)を含む方法(1);又は
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);
化合物(a45)1モル部と炭素数6〜21のモノグリシジルエーテル(a6)2〜2.2モル部との化学反応(5)から、化合物(a456)を得る工程(5);及び
化合物(a456)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(6)からポリオキシアルキレン化合物(Y2)を得る工程(6)を含む方法(2)
からなる点を要旨とする。
本発明の界面活性剤は、塗料に適用しても、形成される塗膜の耐水性を低下させない。また、本発明の界面活性剤は、顔料の分散性に優れ、塗料中で顔料を安定に分散せしめ、長期に亘ってその沈降、凝集等を防止し、意匠性顔料等の配列を改善するので調色性等の向上に効果が大きい。また、本発明の界面活性剤は、塗膜の湿潤性を改善し、防曇性を発揮したり、降雨による塗膜表面の汚れ等を洗い流す効果が大きい。さらに本発明の界面活性剤は、熱硬化型塗料に於いて加熱硬化時のワキ等の不具合を防止し、レベリング性を付与する効果にも優れている。さらに、本発明の界面活性剤は、泡立ちにくく、消泡剤としての機能を併せ持つ。よって、本発明の界面活性剤は、特に建築用水性塗料又は水性加熱硬化用塗料(電着塗料、自動車ベースコート塗料)等に極めて有用である。
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);及び
化合物(a45)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(4)からポリオキシアルキレン化合物(Y1)を得る工程(4)を含む方法(1);又は
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);
化合物(a45)1モル部と炭素数6〜21のモノグリシジルエーテル(a6)2〜2.2モル部との化学反応(5)から、化合物(a456)を得る工程(5);及び
化合物(a456)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(6)からポリオキシアルキレン化合物(Y2)を得る工程(6)を含む方法(2)である。
これらのポリオキシアルキレングリコールのうち、アルキレンジオールのアルキレンオキシド付加体及びアリーレンジオールのアルキレンオキシド付加体が好ましく、さらに好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール又はヘキサメチレングリコールのアルキレンオキシド付加体、特に好ましくはプロピレングリコールのアルキレンオキシド付加体である。
反応触媒としては、通常使用されるアルキレンオキシド付加反応用触媒等が使用でき、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の第3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)、及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び第3級アミン化合物が好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。
減圧留去する条件としては、0.6〜27kPaの減圧下にて100〜150℃にて留去する条件等が適用できる。
吸着除去としては、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤を用いて処理する方法等が適用できる。例えば、キョーワード700を用いる場合、アルカリ吸着剤の添加量(重量%)は、化合物(a12)の重量に基づいて、1〜5程度、処理温度は60〜120℃程度、処理時間は0.5〜5時間程度である。続いてろ紙又はろ布等を用いてろ別してアルカリ吸着剤を取り除くことにより、反応溶媒の残存量を減少させることができる。
濾過温度(℃)としては、30〜100程度が好ましく、さらに好ましくは50〜90である。
減圧留去する場合、圧力{ゲージ圧(以下同じ)}は、−0.05〜−0.098MPa程度が好ましく、温度は、60〜100℃程度が好ましい。
水の含有量(重量%)は、公知の方法で測定することができ、たとえば、Karl Fischer法(JIS K0113:2005、電量滴定方法)により求めることができる。
粘度調整剤としては、SNシックナー601及び同612(サンノプコ株式会社製)等、消泡剤としてはSNデフォーマー180及び同184(サンノプコ株式会社製)等、湿潤剤としてはSNウエット125及び同126(サンノプコ株式会社製)等、造膜調整剤としてはテキサノール(イーストマンケミカル社製)等、溶媒としてはエチレングリコール(EG)、プロピレングリコール(PG)、ブチルトリグリコール(BTG)及び水等が挙げられる。なお、添加剤を含有する場合、これらの含有量としては、ポリオキシアルキレン化合物(Y)の重量に基づいて、いずれも0.1〜10重量%程度が好ましい。
よって本発明の界面活性剤は、親水性顔料等に対する分散剤として使用できる他に、乳化剤、表面張力低減剤(カーテンフローコート性向上剤、スプレー適正化剤を含む)、消泡剤(抑泡剤、破泡剤及び整泡剤等を含む)、皮張り防止剤(水性塗料が容器内貯蔵中に塗料の表面が固化する現象を防止する)、氷結防止剤、結露防止剤、曇り防止剤、汚染低減剤及び指紋付着防止剤を始め、その他の塗料添加剤等として広く使用でき、これらの原材料等としても使用できる。
消泡剤としては、紙塗工塗料用消泡剤、水性塗料用消泡剤及び各種インキ用消泡剤等が挙げられる。
表面張力低減剤としては、紙塗工塗料、水性塗料などのカーテンフローコート性向上剤として、また水性塗料、各種インキ等のスプレー適正化剤としての用途がある。
攪拌、加熱、冷却、滴下、窒素ガス等による加圧及び真空ポンプによる減圧の可能な耐圧反応容器に、精製グラニュー糖{台糖(株)製、以下同じ。}342部(1モル部)及びDMF{三菱ガス化学(株)製、以下同じ。}1000部を投入した後、窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.4MPaになるまで加圧し0.02MPaになるまで排出する操作を3回繰り返した(以下、窒素置換と略する。)。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温してから、この温度にてPO(プロピレンオキシド、以下同じ。)1160部(20モル部)を6時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃にて減圧下にてDMFを除去し、ポリエーテル(E1)(蔗糖/PO20モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、精製グラニュー糖342部(1モル部)及びDMF1000部を投入した後、窒素置換を実施した。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温してから、この温度にてEO(エチレンオキシド、以下同じ。)88部(2モル部)を1時間かけて滴下し、さらにPO1624部(28モル部)を8時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃にて減圧下にてDMFを除去し、ポリエーテル(E2)(蔗糖/EO2モル/PO28モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリエーテル(E2)(蔗糖/EO2モル/PO28モル付加物)2054部(1モル部)及び水酸化カリウム{試薬特級、和光純薬工業(株)製、使用量は水分を除いた純分換算量で表示した。以下同じ。}8部を加えて窒素置換を実施し、さらに120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、PO1508部(26モル部)を6時間かけて滴下した。次いでBO(ブチレンオキシド)288部(4モル部)を6時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリエーテル(E2)(蔗糖/EO2モル/PO28モル付加物)2170部(1モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて窒素置換を実施し、さらに120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、PO2900部(50モル部)を7時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで吸着処理(60部)して、ポリエーテル(E4)(蔗糖/EO2モル/PO78モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、トレハロース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}342部(1モル部)及びDMF2000部を投入した後、窒素置換を実施した。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温してから、この温度にてPO580部(10モル部)を4時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃にて減圧下にてDMFを除去し、ポリエーテル(E5)(トレハロース/PO10モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリエーテル(E5)(トレハロース/PO10モル付加物)922部(1モル部)及び水酸化カリウム8部を加えて窒素置換を実施し、さらに120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、PO406部(7モル部)とEO132部(3モル部)の混合物を2時間かけて滴下し、次いでPO1740部(30モル部)を7時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで吸着処理(40部)して、ポリエーテル(E6)(トレハロース/PO10モル/EO3モル・PO7モル/PO30モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、メレチトース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}504部(1モル部)及びDMF1500部を投入した後、窒素置換を実施した。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温してから、この温度にてPO2320部(40モル部)を10時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃にて減圧下にてDMFを除去し、ポリエーテル(E7)(メレチトース/PO40モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリエーテル(E7)(メレチトース/PO40モル付加物)2824部(1モル部)及び水酸化カリウム12部を加えて窒素置換を実施し、さらに120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、EO220部(5モル部)を3時間かけて滴下し、さらにPO1450部(25モル部)を7時間かけて滴下し、さらに120℃にて4時間攪拌を続けた。次いで吸着処理(60部)して、ポリエーテル(E8)(メレチトース/PO40モル/EO5モル/PO25モル付加物)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(7モル)グリコールジグリシジルエーテル{グリシエールPP−300P、三洋化成工業(株)製}580部(1モル部)、プロピレングリコール/PO33.5モル付加物{サンニックスジオールPP−2000、三洋化成工業(株)製}4000部(2モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、10時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be1)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(7モル)グリコールジグリシジルエーテル{グリシエールPP−300P、三洋化成工業(株)製}1160部(2モル部)、プロピレングリコール/PO12.5モル/EO2モル付加物{サンニックスジオールPL−910、三洋化成工業(株)製}2700部(3モル部)及び水酸化カリウム9部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、8時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be2)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(7モル)グリコールジグリシジルエーテル{グリシエールPP−300P、三洋化成工業(株)製}1740部(3モル部)、プロピレングリコール/PO12.5モル/EO2モル付加物{サンニックスジオールPL−910、三洋化成工業(株)製}3600部(4モル部)及び水酸化カリウム12部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、8時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be3)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(7モル)グリコールジグリシジルエーテル{グリシエールPP−300P、三洋化成工業(株)製}1160部(2モル部)、プロピレングリコール/PO33.5モル付加物{サンニックスジオールPP−2000、三洋化成工業(株)製}6000部(3モル部)及び水酸化カリウム15部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、10時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be4)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(3モル)グリコールジグリシジルエーテル{エピオールPP−200、日油(株)製}310部(1モル部)、プロピレングリコール/PO33.5モル付加物{サンニックスジオールPP−2000、三洋化成工業(株)製}4000部(2モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、10時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be5)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(3モル)グリコールジグリシジルエーテル{エピオールPP−200、日油(株)製}620部(2モル部)、プロピレングリコール/PO33.5モル付加物{サンニックスジオールPP−2000、三洋化成工業(株)製}6000部(3モル部)及び水酸化カリウム14部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be6)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(3モル)グリコールジグリシジルエーテル{エピオールPP−200、日油(株)製}930部(3モル部)、プロピレングリコール/PO12.5モル/EO2モル付加物{サンニックスジオールPL−910、三洋化成工業(株)製}3600部(4モル部)及び水酸化カリウム15部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、8時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be7)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ポリオキシプロピレン(3モル)グリコールジグリシジルエーテル{エピオールPP−200、日油(株)製}620部(2モル部)、プロピレングリコール/PO12.5モル/EO2モル付加物{サンニックスジオールPL−910、三洋化成工業(株)製}2700部(3モル部)及び水酸化カリウム10部を加えて窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、7時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認し、化合物(Be8)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例9で得た化合物(Be1)4580部(1モル部)と、製造例4で得たグリシジル化合物(D4)10360部(2モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(150部)し、本発明の界面活性剤(S1)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例10で得た化合物(Be2)3860部(1モル部)と、製造例2で得たグリシジル化合物(D2)8640部(4モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(120部)し、本発明の界面活性剤(S2)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例11で得た化合物(Be3)5340部(1モル部)と、製造例5で得たグリシジル化合物(D5)8160部(8モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(120部)し、本発明の界面活性剤(S3)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例12で得た化合物(Be4)7160部(1モル部)と、製造例8で得たグリシジル化合物(D8)9240部(2モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、13時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(180部)し、本発明の界面活性剤(S4)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例13で得た化合物(Be5)4310部(1モル部)と、製造例3で得たグリシジル化合物(D3)11400部(3モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(200部)し、本発明の界面活性剤(S5)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例14で得た化合物(Be6)6620部(1モル部)と、製造例6で得たグリシジル化合物(D6)13200部(4モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、14時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(180部)し、本発明の界面活性剤(S6)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例15で得た化合物(Be7)4530部(1モル部)と、製造例1で得たグリシジル化合物(D1)9720部(6モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、12時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(140部)し、本発明の界面活性剤(S7)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例16で得た化合物(Be8)3320部(1モル部)と、製造例7で得たグリシジル化合物(D7)15150部(5モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、14時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(180部)し、本発明の界面活性剤(S8)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例9で得た化合物(Be1)4580部(1モル部)と、ブチルグリシジルエーテル{エピオールB、日油(株)製}300部(2モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、10時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例10で得た化合物(Be2)3860部(1モル部)と、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル{エピオールEH−N、日油(株)製}399部(2.1モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、10時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで製造例2で得たグリシジル化合物(D2)8640部(4モル部)を仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水し、減圧のまま120℃にて、13時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(100部)し、本発明の界面活性剤(S10)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例13で得た化合物(Be5)4310部(1モル部)と、ブチルグリシジルエーテル{エピオールB、日油(株)製}315部(2.1モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、8時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで製造例3で得たグリシジル化合物(D3)11400部(3モル部)を仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、13時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(140部)し、本発明の界面活性剤(S11)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例14で得た化合物(Be6)6620部(1モル部)と、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル{エピオールEH−N、日油(株)製}380部(2モル部)とを仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、8時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで製造例6で得たグリシジル化合物(D6)13200部(4モル部)を仕込んで窒素置換を実施し、さらに80℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、14時間攪拌を続けてエポキシ基の消失を確認した。次いで吸着処理(160部)し、本発明の界面活性剤(S12)を得た。
SNディスパーサント5044{サンノプコ株式会社製、ポリカルボン酸ナトリウム塩タイプ(ポリマー濃度43%品)}を比較用の界面活性剤(H1)とした。
SNディスパーサント5047{サンノプコ株式会社製、ポリカルボン酸アンモニウム塩タイプ(ポリマー濃度33%品)}を比較用の界面活性剤(H2)とした。
ベンゾインn−プロピルエーテル{試薬特級、和光純薬工業(株)製}を比較用の界面活性剤(H3)とした。
ベンゾインiso−ブチルエーテル{試薬特級、和光純薬工業(株)製}を比較用の界面活性剤(H4)とした。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例2で得たポリエーテル(E2)(蔗糖/EO2モル/PO28モル付加物)2054部(1モル部)を仕込み、120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて脱水した。次いで70℃にて、イソホロンジイソシアネート148.7部(0.67モル部)を仕込み窒素置換を3回繰り返した。その後攪拌しつつ1時間で110℃まで昇温し、同温度にて4時間攪拌を続けてから、イソシアナト基の消失を確認して、ポリオキシアルキレン化合物(YH1)を得た。そして、このポリオキシアルキレン化合物(YH1)をこのまま比較用の界面活性剤(H5)とした。
なお、比較例1又は2の界面活性剤については、ポリマー濃度を考慮して、ポリマーの重量が所定量となるように換算して用いた。
<顔料分散液の調製>JISK5600−2−5:1999に準拠
(1)顔料分散液の作成
インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザー(日本精器株式会社製、モデルED、以下同じ)を用い、表4(上欄、顔料分散)に示した使用量で、イオン交換水、エチレングリコール、評価用界面活性剤、SNウェット、SNデフォーマー及びノプコサイドからなる混合液に、タイペーク(「タイペーク」は石原産業株式会社の登録商標である。)を撹拌しながら添加し、均一になるまで顔料分散を行って、顔料分散液を得た。
(2)評価用塗料の作成
得られた顔料分散液に、表4(下欄、レッドダウン)に示した使用量で、プライマル、テキサノール、SNデフォーマー、SNシックナー及びユニラントを加えて、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーでレッドダウン工程を行い、評価用塗料を得た。
なお、評価用塗料はつぶゲージ法にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
※2 サンノプコ(株)製消泡剤
※3 クミアイ化学(株)製防腐剤、「バイオタック」は同社の登録商標である。
※4 石原産業(株)製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
※5 日本アクリル(株)製アクリル−スチレン樹脂、「プライマル」はローム エンド ハースコムパニーの登録商標である。
※6 イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。
※7 サンノプコ(株)製増粘剤
※8 横浜化成(株)製着色顔料(黒)、「unirant」は同社の登録商標である。
評価用塗料を用いて、次の塗装条件で塗装して光沢、調色性、消泡性及び耐水性の試験を行った。
塗装方法:スプレーガン{ワイダーW−88カップガン(岩田塗装(株)製)}によるスプレー塗装及びハケ(大塚刷毛製造株式会社製、水性ペイント用#70)によるハケ塗装
乾燥方法:常乾(温度:25℃、湿度:40%RH)
評価用塗料(水性塗料)を85KU値(25℃)に希釈し、アセトンにて脱脂したポリエステルフィルム(縦:150mm、横:150mm、厚み:0.10mm、東レルミラーL−100T60、東レ株式会社製)にスプレーガンで塗装(ウェット膜厚:約0.2mm)、常乾にて、7日間乾燥後、光沢計(日本電色工業株式会社製、VGS−300A)にて入射角60゜での光沢(グロス)をそれぞれ6個所測定し、平均値を算出し、これを光沢とした。
評価用塗料(水性塗料)をイオン交換水にて85KU値(25℃)に希釈し、アセトンにて脱脂したステンレス板(縦:200mm、横:120mm、厚み:1.2mm)に全体にスプレー塗装し(ウェット膜厚:約0.2mm)、その直後にそのうち半面をハケ塗りして、常乾にて、7日間乾燥後、日本電色工業(株)製の、SPECTRO COLOR METERMODEL PF-10を用いて、スプレー塗装した部分と、ハケ塗りした部分の色差(△E値)を測定し、次式により両者の差を算出して、調色性とした。この値は小さいほど、調色性が良好であることを意味する。なお、|ΔE|は、ΔEの絶対値を意味する。
(調色性)=|△E(スプレー)−△E(ハケ)|
評価用塗料(水性塗料)をイオン交換水にて85KU値(25℃)に希釈し、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーにて500rpmにて2分間攪拌した直後にアセトンにて脱脂したステンレス板(縦:200mm、横:120mm、厚み:1.2mm)にハケ塗り(ウェット膜厚:約0.2mm)して、25℃、1日間乾燥後、中央部分の10cm×10cm面積内の泡痕(直径1.0mm以上)を数えて、消泡性とした。
評価用塗料(水性塗料)をイオン交換水にて85KU値(25℃)に希釈し、アセトンにて脱脂したポリエステルフィルム(東レルミラーL−100T60、縦:150mm、横:150mm、厚み:0.10mm)にスプレーガンで塗装(ウェット膜厚:約0.2mm)、常乾にて、7日間乾燥後、イオン交換水(20℃)に14日間浸漬する。次いで水から引き上げて中央部分の10cm×10cm面積内のブリスター(水膨れ)痕(直径1.0mm以上)を数えて、耐水性とした。
<塗料及び試験用塗装片の調製>JISK5600−2−5:1999に準拠
(1)熱硬化型水性塗料の作成
表6に示した原料及び使用量を用いて、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーで熱硬化型水性塗料を得た。なお、つぶゲージ法にて、この塗料に5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
※2 三井サイアナミッド(株)製水溶性メラミン樹脂、「サイメル」はサイテツク テクノロジー コーポレーションの登録商標である。
※3 石原産業(株)製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
※4 サンノプコ(株)製消泡剤、「ノプコ」は、コグニス・ドイッチュランド・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフトの登録商標である。
※5 サンノプコ(株)製増粘剤
得られた熱硬化型水性塗料をイオン交換水で、フォードカップNo.4(JIS K−5600−2−2に準拠)で20秒(25℃)になるように希釈し、次の塗装条件で塗装して、ワキ限界膜厚値、平滑性及び鮮映性の測定を行った。
被塗装体:アセトンにて脱脂したブリキ板(縦:120mm、横:80mm、厚み:0.06mm)
塗装方法:スプレーガン{ワイダーW−88カップガン(岩田塗装(株))}を用いて、膜厚傾斜塗装
焼付条件:塗装後10分間ブース内でセッテイングした後、160℃、20分間焼き付け
上記[塗装条件]にて傾斜塗装して膜厚差のある塗膜を形成し、次いで焼き付け乾燥を行うと、膜厚の薄い部分に比べて厚い部分においてワキが発生しやすくなるが、このワキによる塗膜異常の発生し始める部分の膜厚(ワキ限界膜厚値)を電磁微膜厚計{オーウエル(株)製、SEM−100型}にて測定した(単位:μm)。評価数値の高いほどワキ防止能が高いことを意味する。
ワキ限界膜厚値を評価した試験用塗装片を用いて、ワキ限界膜厚値より薄い部分の塗膜表面の平滑性を肉眼にて評価した。評価はワキ限界膜厚値より薄い部分において、幅20mm×長さ100mm塗膜表面のハジキ、クレーター(それぞれ直径1.0mm以上)の数を数え、平滑性とした。
ワキ限界膜厚値を評価した試験用塗装片を用いて、ワキ限界膜厚より薄い部分の入射角20゜の光沢(グロス)を光沢計(前述)にてそれぞれ6個所測定し、平均値を算出し、これを鮮映性とした。この値が高いほど鮮映性に優れる。
耐汚染性と、塗膜の水との接触角の関連はよく知られており、接触角が小さいほど降雨による水滴が表面に付着した汚れを運び去るため耐汚染性が良好であるとされている。また、促進耐久テスト後でも水接触角が50度以下を保つ塗膜では、汚れは発生し難いとの報告がある[剣持信博:建築外壁用塗料の表面性状と汚染性,塗装工学,28,〔4〕147(1993)][中家俊和:建築用汚れ防止塗料の技術開発,JETI,42,〔5〕8(1994)]。そこで、耐汚染性及びその持続性の指標を水との接触角をもって評価し、併せて屋外暴露試験を実施、塗膜の汚れを白色度測定にて評価した。
(1)標準塗料
表8の原料組成にて、グラインディング工程及びレットダウン工程にインペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザー(日本精器株式会社製、モデルED)を用いて塗料とした。得られた塗料はつぶゲージ法(JISK5600−2−5:1999に準拠)にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認し、この水性エマルション塗料を標準塗料とした。
2:サンノプコ(株)製の増粘剤
3:サンノプコ(株)製の消泡剤
4:石原産業(株)製の二酸化チタン
5:BASFジャパン(株)製のアクリル系エマルション
6:サンノプコ(株)製の防腐剤
7:イーストマンケミカル社製の造膜調整剤
8:サンノプコ(株)製の増粘剤
標準塗料98.5部に、実施例又は比較例で得られた界面活性剤1.5部を加え、エクセルオートホモジナイザー(インペラー型羽根)を用い、室温(20〜30℃)にて2000rpm、3分間混合して評価用塗料を作成した。
また、界面活性剤1.5部を、脱イオン水1.5部に変更したこと以外、上記と同様にしてブランク塗料を調製した。
アセトンで脱脂処理したポリエステルフィルム{商品名:ルミラー75−S10、パナック(株)製、厚さ0.1mmを10×8cmにカットして使用した。}に、ウェット時塗膜厚を300μmとして、評価用塗料又はブランク塗料を塗布した後、25℃、60%相対湿度に調整したコントロールルーム(以下、温調室と略する。)にて7日間乾燥させて、試験用塗装片とした。
1.水との接触角
試験用塗装片から1×5cmの大きさの試験片を採り、その塗膜の表面に0.005±0.001mLの脱イオン水を滴下し、1分後に水滴の接触角を測定して初期の接触角とした。なお、接触角の測定は協和化学製コンタクトアングルメーターCAAを用いて温調室にて実施した。
試験用塗装片から1×5cmの大きさの試験片を採り、それを25℃にて、14日間脱イオン水に浸漬した。ついで、温調室(25℃、60%相対湿度)にて2日間乾燥させた後、上記と同様にして水との接触角を測定し、これを浸漬処理後の接触角とした。
試験用塗装片から5×5cmの大きさの試験片を採り、これを25℃にて、14日間脱イオン水に浸漬した後、水中より引き揚げ、塗膜表面に発生するブリスターの数及び大きさ等を以下の基準により判定し、これを耐水性の評価とした。
○:直径0.1mm程度のブリスターが若干ある。
△:直径0.5mm以上のブリスターが若干ある。
×:直径0.5mm以上のブリスターが多くある。
試験用塗装板(10×30cmのステンレス板に、各評価用塗料をウェット膜厚1.5mmにてスプレー塗装し、乾燥させて作成)を愛知県東海市の地上高18m(6階建屋の屋上)の屋外雨垂れ試験台(ステンレス製、縦80cm、横110cm、5mm間隔にて深さ5mmの集雨溝を持つ屋根(水平面に対して30度の傾斜を持つ)を備える)に塗装面を垂直に、かつ塗装面が真北を向くようにして取り付け、屋根の集雨溝からの雨水が塗装面を伝わって流れるようにして、2010年8月上旬から2011年7月下旬までの約11ケ月間試験した。そして、試験用塗装片の表面に付着したゴミ、汚れ等を湿した木綿ウエスにてかるくこすり落とした後、白色度(L2)を測定した。ついで、この白色度(L2)から、暴露前の試験用塗装片の白色度(L1)を差し引いた値を算出し、この値を白色度の差(絶対値:−△L)とした。−△Lは小さいほど耐汚染性が良好であることを示す。白色度の測定試験機は日本電色工業(株)製の、SPECTRO COLOR METERMODEL PF-10を用いた。
Claims (10)
- 一般式(1)又は(2)のいずれかで表されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなることを特徴とする界面活性剤。
ただし、Dは水素原子又は一般式(3)で表される有機基、Lは炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコールの2個の水酸基から水素原子を除いた残基、Mは炭素数4〜44のグリコールの2個の水酸基から水素原子を除いた残基、Uは2−ヒドロキシプロピレン基{−CH2−CH(OH)−CH2−}又はヒドロキシメチルエチレン基{−CH2−CH(CH2OH)−}の水酸基から水素原子を除いた残基、Gは炭素数3〜18のモノオールの水酸基から水素原子を除いた残基、pは1〜3の整数を表し、全てのDのうち水素原子の占める割合は1分子中0〜50モル%である。
−X(−OA)n−Q−{(AO−)nH}t−1 (3)
Xは2−ヒドロキシプロピレン基又はヒドロキシメチルエチレン基、Qは非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた残基、AO及びOAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは2〜40の整数、tは2〜4の整数を表し、AO及びOAの総数はこの有機基1個当たり10〜80個であり、D、L、M、U、G、Q、(OA)n、(AO)n、n、p、tは、それぞれ同じでも異なってもよい。 - 非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた残基(Q)が蔗糖の残基である請求項1に記載の界面活性剤。
- 塗料及び請求項1又は2に記載の界面活性剤からなり、この界面活性剤を塗料の重量に基づいて0.1〜5重量%含有してなることを特徴とする塗料組成物。
- 塗料が建築用水性塗料又は水性加熱硬化用塗料である請求項3に記載の塗料組成物。
- 界面活性剤が、塗料用界面活性剤として使用される請求項1又は2に記載の界面活性剤。
- 界面活性剤が水性塗料用ワキ防止剤として使用される請求項1又は2に記載の界面活性剤。
- 界面活性剤が水性塗料用分散剤として使用される請求項1又は2に記載の界面活性剤。
- 界面活性剤が水性塗料用塗膜汚染低減剤として使用される請求項1又は2に記載の界面活性剤。
- 請求項1又は2に記載された界面活性剤を製造する方法であって、
非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)10〜80モル部との化学反応(1)から化合物(a12)を得る工程(1);
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);及び
化合物(a45)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(4)からポリオキシアルキレン化合物(Y1)を得る工程(4)を含む方法(1);又は
非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)10〜80モル部との化学反応(1)から化合物(a12)を得る工程(1);
化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2);
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1モル部と炭素数20〜200のポリオキシアルキレングリコール(a5)1.33〜2モル部との化学反応(3)から化合物(a45)を得る工程(3);
化合物(a45)1モル部と炭素数6〜21のモノグリシジルエーテル(a6)2〜2.2モル部との化学反応(5)から、化合物(a456)を得る工程(5);及び
化合物(a456)1モル部とグリシジル化合物(a123)2〜8モル部との化学反応(6)からポリオキシアルキレン化合物(Y2)を得る工程(6)を含む方法(2)
からなることを特徴とする製造方法。 - 化合物(a12)1モル部と、エピハロヒドリン(a3)1〜1.5モル部との化学反応(2)からグリシジル化合物(a123)を得る工程(2)において、
化学反応(2)を塩基の存在下で行い、
化合物(a12)、エピハロヒドリン(a3)及び塩基の重量に基づいて水の含有量を2〜5重量%に調整して、この反応を開始する請求項9に記載の製造方法。
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