JP5608844B2 - 無機粉体スラリー用分散剤 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、長期分散安定性に優れた無機粉体スラリーを容易に得ることができる無機粉体スラリー用分散剤を提供することである。
アルキレンオキシドがプロピレンオキシド又はプロピレンオキシドとエチレンオキシド及び/若しくはブチレンオキシドとの混合物であって、
プロピレンオキシドの占める割合が80モル%以上である点を要旨とする。
なお、これらは単独で、または混合物として用いることができる。
これらのアルキレンオキシドは、単独で、または混合物として用いてもよい。
2種以上のアルキレンオキシドを用いる場合、POの占める割合は、アルキレンオキシドの全モル数に基づいて、80〜98モル%が好ましく、さらに好ましくは85〜98モル%である。
これらのうち、炭素数1〜18の脂肪族カルボン酸が好ましく、さらに好ましくは炭素数4〜18の脂肪族カルボン酸、特に好ましくは炭素数4〜18の脂肪族モノカルボン酸及び炭素数4〜18の脂肪族ジカルボン酸、最も好ましくはプロピオン酸、2−エチルヘキシル酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸及びセバシン酸である。
(1)消泡剤
疎水性シリカ消泡剤、変性シリコーン消泡剤、金属石鹸消泡剤、アマイド消泡剤、ポリエーテル消泡剤、シリコーンエマルション消泡剤等。
ポリカルボン酸分散剤、共重合ポリカルボン酸分散剤、ポリカルボン酸のAOAグラフト化物、ポリスチレンスルホン酸分散剤、縮合ナフタレンスルホン酸系分散剤等。
脂肪族アルコールのアルキレンオキシド付加体、2−エチルヘキシルコハク酸エステルスルホン酸ナトリウム塩、多価アルコールのアルキレンオキシド付加体等。
天然粘弾性調整剤(メチルセルロース、HEC等)、変性ウレタン粘性調整剤、ポリカルボン酸粘性調整剤、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等。
添加剤としては、着色剤、pH調整剤、酸化防止剤、UV吸収剤、金属微粒子、無機塩及び潤滑剤等が挙げられる。
なお、無機粉体の体積平均粒径は、一般的なレーザ解析/散乱式粒度分布測定器を用いて測定することができ、例えば株式会社堀場製作所製のレーザ解析/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて測定される。
水媒体としては、水及び水と水溶性溶媒(エチルアルコール、エチレングリコール等)との混合溶液が含まれる。これらのうち、水が好ましい。
分散剤の含有量(重量%)としては、分散剤、無機粉体及び水媒体の重量に基づいて、0.001〜9が好ましく、さらに好ましくは0.01〜8、特に好ましくは0.1〜5である。
より安定的な無機粉体スラリーを得るために、本発明の分散剤、無機粉体及び水媒体を混合分散してプレミックス体を得る工程(1)と、プレミックス体及び本発明の分散剤を混合分散して(粉砕等を含む場合もある)無機粉体スラリーを得る工程(2)とを含む方法により製造することが好ましい。
なお、プレミックス体を得た後に添加する分散剤は必要に応じ2回以上に分けて添加を行ってもよい。すなわち、工程(1)と工程(2)との間に、プレミックス体及び本発明の分散剤を混合分散して(粉砕等を含む場合もある)、プレミックス体を得る工程(3)を含んでもよく、工程(3)を複数回繰り返してもよい。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、サンニックスポリオールRP−410A[三洋化成工業(株)製、ショ糖のPO13モル付加物、数平均分子量1095、平均水酸基価410;「サンニックス」は同社の登録商標である]250部(0.23モル部)及び水酸化カリウム[試薬特級、以下同じ]3部を加え、130℃にて減圧下脱水した後、エチレンオキシド(EO)20部(0.45モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水5部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製;「キョーワード」は同社の登録商標である。]8部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(1){反応物(A−1)[ショ糖のPO13モル/EO2モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)490部(8.4モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、エチレンオキシド(EO)402部(9.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水23部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]34部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(2){反応物(A−2)[ショ糖のPO50モル/EO40モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、エチレンオキシド(EO)50部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、ブチレンオキシド(BO)82部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水8部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]12部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(3){反応物(A−3)[ショ糖のPO13モル/EO5モル/BO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、エチレンオキシド(EO)50部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、1,2−エポキシドデカン[試薬特級、シグマアルドリッチジャパン(株)製]84部(0.46モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水8部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]12部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(4){反応物(A−4)[ショ糖のPO13モル/EO5モル/1,2−エポキシドデカン2モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)93部(1.6モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水7部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]10部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(5){反応物(A−5)[ショ糖のPO20モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)622部(10.7モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、ブチレンオキシド(BO)82部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水19部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]29部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(6){反応物(A−6)[ショ糖のPO60モル付加物/BO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)199部(3.4モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、エチレンオキシド(EO)30部(0.68モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水10部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]14部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(7){反応物(A−7)[ショ糖のPO28モル付加物/EO3モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、エチレンオキシド(EO)50部(1.14モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水6部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]9部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(8){反応物(A−8)[ショ糖のPO13モル付加物/EO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)93部(1.6モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、ブチレンオキシド(BO)82部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水9部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]13部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(9){反応物(A−9)[ショ糖のPO20モル付加物/BO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)754部(13モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、エチレンオキシド(EO)50部(1.1モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水21部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]32部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(10){反応物(A−10)[ショ糖のPO70モル付加物/EO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)728部(12.6モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、エチレンオキシド(EO)70部(1.6モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついでブチレンオキシド(BO)82部(1.1モル部)100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水23部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]34部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(11){反応物(A−11)[ショ糖のPO68モル付加物/EO7モル付加物/BO5モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、250部(0.23モル部)のサンニックスポリオールRP−410A及び3部の水酸化カリウムを加え、130℃にて減圧下脱水した後、プロピレンオキシド(PO)728部(12.6モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで、エチレンオキシド(EO)100部(2.3モル部)を100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついでブチレンオキシド(BO)115部(1.6モル部)100〜120℃にて滴下し付加重合させた。ついで90℃にてイオン交換水24部を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学工業(株)製]36部を加え、同温度にて1時間攪拌した。ついで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過した後、減圧下120℃にて脱水処理して、本発明の分散剤(12){反応物(A−12)[ショ糖のPO68モル付加物/EO10モル付加物/BO7モル付加物]}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、トレハロース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}100部(0.29モル部)及び反応溶媒としてDMF{三菱ガス化学(株)製}300部を投入した後、攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にてプロピレンオキシド(PO)763部(13.2モル部)を滴下し付加重合させた。ついで、同温度でブチレンオキシド(BO)105部(1.46モル部)を滴下し付加重合させた。その後、120℃に昇温しDMFを減圧留去(減圧℃:−0.05〜−0.098MPa)し、本発明の分散剤(13){反応物(A−13)[トレハロースのPO45モル付加物/BO5モル付加物}を得た。
250℃までの加熱、冷却及び攪拌の可能な耐圧反応容器に、メレチトース{試薬特級、東京化成工業(株)製}250部(0.50モル部)及び反応溶媒としてDMF{三菱ガス化学(株)製}500部を投入した後、攪拌しつつ100℃まで昇温した後、この温度にてプロピレンオキシド(PO)870部(15モル部)を滴下し付加重合させた。ついで、同温度でエチレンオキシド(EO)110部(2.5モル部)を滴下し付加重合させた。その後、120℃に昇温しDMFを減圧留去(減圧℃:−0.05〜−0.098MPa)し、本発明の分散剤(14){反応物(A−14)[メレチトースのPO30モル付加物/EO5モル付加物}を得た。
実施例5で得た反応物(A−5)[ショ糖のPO20モル付加物]500部に、ステアリン酸[試薬特級]93部[反応モル比:(A−5))/ステアリン酸=1/1]、触媒としてパラトルエンスルフォン酸1.8部を加え、減圧下、160℃にてエステル化反応を行った。反応物の酸価が0.1となった時点で反応を終了し、90℃に冷却後キョーワード600を5部加え、同温度にて1時間攪拌した後、同温度にてNo.2濾紙を用いて濾過し(以下キョーワード処理と略する)、本発明の分散剤(15){反応物(A−5)とエステル化物(B−1)[ショ糖のPO20モル付加物のステアリン酸モノエステル]との混合物}を得た。
実施例6で得た反応物(A−6)[ショ糖のPO60モル付加物/BO5モル付加物]500部に、2−エチルヘキサン酸[試薬特級]17.2部[反応モル比:(A−6)/2−エチルヘキサン酸=1/1]、触媒としてパラトルエンスルフォン酸1.8部を加え、実施例15と同様にして反応を行った後、キョウワード処理して、本発明の分散剤(16){反応物(A−6)とエステル化物(B−2)[ショ糖のPO60モル付加物/BO5モル付加物の2−エチルヘキサン酸モノエステル]との混合物}を得た。
実施例7で得た反応物(A−7)[ショ糖のPO28モル付加物/EO3モル付加物]500部に、アジピン酸[試薬特級]17.4部[反応モル比:(A−7)/アジピン酸=1/0.5]、触媒としてパラトルエンスルフォン酸1.8部を加え、実施例15と同様にして反応を行った後、キョウワード処理して、本発明の分散剤(17){反応物(A−7)とエステル化物(B−3)[ショ糖のPO28モル付加物/EO3モル付加物のアジピン酸ハーフエステル]との混合物}を得た。
実施例3で得た反応物(A−3)250部及び実施例15で得た反応物(B−1)250部を均一混合して、本発明の分散剤(18)を得た。
実施例7で得た反応物(A−7)250部及び消泡剤{「ノプコNXZ」(サンノプコ株式会社製):「ノプコ」はコグニス・ドイッチュランド・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフトの登録商標である。}250部を均一混合して、本発明の分散剤(19)を得た。
実施例5で得た反応物(A−5)250部及びアニオン性高分子分散剤{「SN−ディスパーサント5468」(サンノプコ株式会社製)}20部を均一混合して、本発明の分散剤(20)を得た。
実施例6で得た反応物(A−6)250部及び湿潤剤{「SN−ウェット50」(サンノプコ株式会社製)}40部を均一混合して、本発明の分散剤(14)(21)を得た。
実施例3で得た反応物(A−3)250部及び粘弾性調整剤{「メトローズSM−4000」(信越化学株式会社製);「メトローズ」は同社の登録商標である。}2.5部を均一混合して、本発明の分散剤(22)を得た。
無機粉体(1){軽質炭酸カルシウム(体積平均粒径=0.8μm)}、表1又は2に示した分散剤及び水を表1又は2に示した配合量(重量%)で、次のようにして無機粉体スラリーを得た。
容量200mlのステンレスビーカーに所定量の水を投入し、所定量の分散剤を投入し、羽根径40mmを有するホモジナイザーで緩く攪拌しながら、所定量の無機粉体を投入した後、3,000rpmにて10分間混合分散してスラリーを調製した。
なお、比較用の分散剤として、重量平均分子量10000のポリカルボン酸ナトリウム塩{比較用の分散剤(H1)}及び重量平均分子量6000のポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩{比較用の分散剤(H2)}を用いた。
得られた無機粉体スラリーについて、以下のようにして、粘度、長期分散安定性、濡れ性及び流動性を評価して、表1及び2に示した。
JIS Z8803−1991「8.単一筒形回転粘度計による粘度測定方法」に準拠して、BM型粘度計(TVB−20L、東京計器株式会社製)を用い、回転速度60rpm、測定温度25℃で粘度を測定した。値が小さい程、粘度が低く良好であることを意味する。
無機粉体スラリーを調製した後直ちに、直径1cm、高さ15cmの透明ガラス瓶に、高さ10cmまで無機粉体スラリーを入れ密閉してから、50℃の恒温槽で72時間放置し、その後、透明ガラス瓶の上部に分離した水層の厚み(mm)を計測し、元の高さ(100mm)に対する割合(%)を算出し、この値を長期分散安定性とした。値が小さい程、安定性良好であることを意味する。
調製した無機粉体スラリー1gを、ポリエステルフィルム(「ルミラー」、東レ(株)製、「ルミラー」は同社の登録商標である。)上に滴下し、3分後のスラリーの広がり方を目視で判断し濡れ性を評価した。
<評価基準>
○:滴下直後よりフィルム上に大きく広がっている
△:滴下直後よりフィルム上にやや広がっている
×:滴下直後よりフィルム上に全く広がらない
無機粉体(2){酸化チタン(体積平均粒径=2μm)}、表3又は4に示した分散剤及び水を表3又は4に示した配合量(重量%)で、実施例23〜32と同様にして、無機粉体スラリーを得た。
なお、比較用の分散剤(H1)及び(H2)は、比較例1〜4で用いたものと同じものである。
得られた無機粉体スラリーについて、実施例23〜34と同様にして粘度、長期分散安定性、濡れ性及び流動性を評価して、表3及び4に示した。
無機粉体(3){アルミナ(体積平均粒径=5μm)}、表5又は6に示した分散剤及び水を表5又は6に示した配合量(重量%)で、実施例23〜32と同様にして、無機粉体スラリーを得た。
なお、比較用の分散剤(H1)及び(H2)は、比較例1〜4で用いたものと同じものである。
得られた無機粉体スラリーについて、実施例23〜32と同様にして粘度、長期分散安定性、濡れ性及び流動性を評価して、表5及び6に示した。
無機粉体(4){酸化チタン(体積平均粒径=0.4μm)}、無機粉体(5){アルミナ(体積平均粒径=50μm)}、表7又は8に示した分散剤及び水を表7又は8に示した配合量(重量%)で、実施例23〜32と同様にして、無機粉体スラリーを得た。
なお、比較用の分散剤(H1)及び(H2)は、比較例1〜4で用いたものと同じものである。
得られた無機粉体スラリーについて、実施例23〜32と同様にして粘度及び長期分散安定性、濡れ性及び流動性を評価して、表7及び8に示した。
Claims (11)
- 非還元性の二糖類又は三糖類及び炭素数2〜12のアルキレンオキシドの反応物(A)と炭素数1〜18のカルボン酸との反応により得られるエステル化物(B)を含有し、
アルキレンオキシドがプロピレンオキシド又はプロピレンオキシドとエチレンオキシド及び/若しくはブチレンオキシドとの混合物であって、
プロピレンオキシドの占める割合が80モル%以上であることを特徴とする無機粉体スラリー用分散剤。 - 炭素数2〜12のアルキレンオキシドのモル数が、非還元性の二糖類又は三糖類1モル当たり15〜90モルである請求項1に記載の分散剤。
- 反応物(A)が非還元性の二糖類と炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの反応物である請求項1又は2に記載の分散剤。
- 非還元性の二糖類が蔗糖である請求項3に記載の分散剤。
- さらに、消泡剤、アニオン性高分子分散剤、湿潤剤及び粘弾性調整剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の分散剤。
- 無機粉体が0.1〜100μmの体積平均粒子径をもつ請求項1〜5のいずれかに記載の分散剤。
- 無機粉体が、無機酸化物粉体である請求項1〜6のいずれかに記載の分散剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の分散剤、無機粉体及び水媒体からなることを特徴とする無機粉体スラリー。
- 分散剤、無機粉体及び水媒体の重量に基づいて、分散剤の含有量が0.001〜9重量%、無機粉体の含有量が10〜90重量%、水媒体の含有量が1〜89重量%である請求項8に記載の無機粉体スラリー。
- 無機粉体が無機酸化物粉体である請求項8又は9に記載の無機粉体スラリー。
- 請求項8〜10のいずれかに記載の無機粉体スラリーを製造する方法であって、
分散剤、無機粉体及び水媒体を混合分散してプレミックス体を得る工程(1)と、プレミックス体及び分散剤を混合分散して無機粉体スラリーを得る工程(2)とを含むことを特徴とする無機粉体スラリーの製造方法。
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