JP2005046781A - 無機顔料用分散剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細な顔料の高濃度スラリーにおいても低粘度化が可能であり、また、高剪断下におけるスラリーの粘度を小さく維持することが可能な無機顔料用分散剤及びそれを含有する顔料分散組成物の提供。
【解決手段】 エチレン性不飽和モノカルボン酸(A)、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(B)及びエチレン性不飽和ジカルボン酸(C)を共重合して得られる共重合体の塩で、該共重合体を構成する(A)、(B)及び(C)成分の合計モル数に対する(A)成分の割合が40〜89モル%、(B)成分の割合が1〜10モル%、(C)成分の割合が10〜59モル%であり、重量平均分子量(Mw)が25000〜65000である共重合体の塩を含有する無機顔料用分散剤、及びこの無機顔料用分散剤を含有する顔料分散組成物、並びにこの顔料分散組成物によって処理された塗工紙及び電子材料用部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、無機顔料を水等に分散させてスラリーを得る際に好適に用いられる無機顔料用分散剤及びそれを含有する顔料分散組成物、並びにこの顔料分散組成物によって処理された塗工紙及び電子材料用部材に関する。
無機顔料を水系媒体中に分散し、スラリー化するに際しては、ポリカルボン酸塩系分散剤が使用されている。例えば、炭酸カルシウム等の無機顔料をポリカルボン酸塩系分散剤により水に分散して得られるスラリーは、紙の表面に塗布する事により、該表面に平滑性や光沢性を付与することができる。また、分散剤により水に分散して得られるアルミナやチタン酸塩などの水スラリーは基盤に塗布し、乾燥することにより緻密で平滑性のあるグリーンシートを作ることが出来る。上記のスラリーは、均一にかつ容易に塗布することができるように、或いは、他の無機顔料との混合を行いやすいように、高濃度でかつ低粘度であることが望ましい。
近年、上記のスラリーは、スラリー塗布後の平滑性や光沢性をさらに向上させるため、使用される無機顔料はさらに微細に、さらにそのスラリーは乾燥効率の向上等生産性を高めるためさらに高濃度になってきている。また、紙などの表面への高速塗工化を実現するため、高剪断下での粘度の低下が要望されている。しかしながら、微粒化された顔料の高濃度スラリーは、従来のポリカルボン酸塩系分散剤では低粘度化が困難となってきた。例えば、特許文献1では、無機顔料用分散剤として、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル及びメトキシポリエチレングリコールメタクリレートの共重合体の塩(重量平均分子量16000)が開示されているが、このような分散剤では、例えば微細な炭酸カルシウムを固形分70重量%以上のスラリーとして低粘度化することは困難であり、また、上記スラリーの高剪断下粘度も満足できるレベルには至っていない。
特開平6−313004号公報
本発明の課題は、微細な顔料の高濃度スラリーにおいても低粘度化が可能であり、また、高剪断下におけるスラリーの粘度を小さく維持することが可能な無機顔料用分散剤及びそれを含有する顔料分散組成物を提供することにある。
本発明は、エチレン性不飽和モノカルボン酸(A)、ポリアルキレングリコールアクリレート又はメタクリレート(以下ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートという)(B)及びエチレン性不飽和ジカルボン酸(C)を共重合して得られる共重合体の塩で、該共重合体を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計モル数に対する(A)成分の割合が40〜89モル%、(B)成分の割合が1〜10モル%、(C)成分の割合が10〜59モル%であり、重量平均分子量(Mw)が25000〜65000である共重合体の塩(以下、本発明の共重合体の塩という)を含有する無機顔料用分散剤、及びこの無機顔料用分散剤を含有する顔料分散組成物、並びにこの顔料分散組成物によって処理された塗工紙及び電子材料用部材を提供する。
本発明の無機顔料用分散剤は、従来の無機顔料用分散剤に比較して、微細な顔料の高濃度スラリーにおいても低粘度化が可能であり、また、高剪断下におけるスラリーの粘度を小さく維持することが可能である。
エチレン性不飽和モノカルボン酸(A)、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(B)及びエチレン性不飽和ジカルボン酸(C)を共重合して得られる本発明の共重合体の塩は、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化し、高剪断下においてもスラリーの粘度を小さく維持する観点から、本発明の共重合体を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計モル数に対する(A)成分の割合が40〜89モル%、好ましくは40〜60モル%、更に好ましくは45〜55モル%であり、(B)成分の割合が1〜10モル%、好ましくは1〜5モル%であり、(C)成分の割合が10〜59モル%、好ましくは35〜50モル%、更に好ましくは40〜50モル%である。また、本発明の共重合体の塩の重量平均分子量(Mw)は25000〜65000であり、25000〜55000が好ましく、30000〜50000がより好ましい。
また、本発明の共重合体の塩は、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化し、高剪断下においてもスラリーの粘度を小さく維持する観点から、数平均分子量(Mn)が20000〜40000であることが好ましく、25000〜40000が更に好ましく、25000〜35000が特に好ましい。さらに、重量平均分子量と数平均分子量との比、Mw/Mnが3以下であることが好ましく、1.25〜3が更に好ましく、1.25〜2.5が特に好ましく、1.25〜2.0が最も好ましい。
尚、ここで重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、実施例に記載された測定法により測定された値である。
本発明の共重合体の塩の製造に用いられる(A)成分のエチレン性不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の共重合体の塩の製造に用いられる(B)成分のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとしては、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005046781
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、n個のR2Oは同一でも異なっていても良く、異なる場合はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す5〜120の数である。)
一般式(1)で表される化合物の例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
さらに、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化し、高剪断下においてもスラリーの粘度を小さく維持する観点から、一般式(1)においてR2Oは炭素数2のオキシエチレン基が好ましく、nは9〜90が好ましく、9〜45がより好ましく、13〜25が特に好ましい。R3は水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
本発明の共重合体の塩の製造に用いられる(C)成分のエチレン性不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等が挙げられ、マレイン酸、イタコン酸
が好ましい。
本発明の共重合体の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、4級アンモニウム塩、アンモニウム塩、有機アミン塩から選ばれる少なくとも1種が好ましい。塩を構成するアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられる。4級アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化トリエチルメチルアンモニウム等が挙げられる。有機アミンとしては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。これらの中で好ましいものは、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化する観点から、アルカリ金属塩であり、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。また、アンモニウム塩は電子材料等の灰分の残存を嫌う用途への使用に好ましい。
本発明の共重合体の塩の中和度は、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化する観点から、通常50〜100%が好ましく、70〜100%が更に好ましい。
尚、中和度は、下記式により算出した値である。
中和度(%)=[塩を構成している酸基の当量/(塩を構成しうるフリーの酸基の当量+塩を構成している酸基の当量)]×100
本発明の分散剤中における、本発明の共重合体の塩の含有量は、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化できる範疇において、97〜100重量%が好ましく、98〜100重量%がより好ましく、99〜100重量%が特に好ましい。これ以外に未反応のエチレン性不飽和モノカルボン酸、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート及びエチレン性不飽和ジカルボン酸等を含有していてもよい。
本発明の分散剤は、上記特定の範囲内にある共重合体の塩を含有することにより、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化し、高剪断下においてもスラリーの粘度を小さく維持することができる。このような格別顕著に優れた効果を発現する理由は定かではないが、微細な顔料の高濃度スラリーを低粘度化する観点においては、おそらく無機顔料に対する分散剤の吸着力と無機顔料に吸着した分散剤による斥力(静電気的及び/又は立体的)が共に優れていることに基づくものと考えられ、更に、高剪断下におけるスラリーの粘度を小さく維持する観点においては、おそらく無機顔料に吸着した分散剤による立体的斥力が優れていることに基づくものと考えられる。
本発明の共重合体の塩の製造法は特に限定されないが、例えば以下に示す方法で製造することができる。
(C)成分を、(A)、(B)及び(C)成分の全仕込みモル数に対して10〜59モル%となるように反応容器に仕込み、次いでイオン交換水を(C)成分の濃度が40重量%以下となるように反応容器に仕込み、約100℃まで加熱する。
この温度で(A)成分及び(B)成分の水溶液を、(A)、(B)及び(C)成分の全仕込みモル数に対して、それぞれ40〜89モル%及び1〜10モル%となるように、また過酸化水素水溶液を、過酸化水素が(A)、(B)及び(C)成分の全仕込みモル数に対して17〜50モル%となるように、それぞれを3〜5時間かけて滴下し重合反応を行う。
滴下終了後、100℃で1〜10時間熟成する。反応終了後、約60℃に冷却し、pHが8〜9となるようにNaOH水溶液を仕込み、本発明の共重合体のNa塩とする。
本発明において対象となる無機顔料は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、クレー、ベントナイト、サチンホワイト、亜鉛華、ベンガラ、フェライト、酸化マグネシウム、タルク、ホワイトカーボン、セメント、石膏、カーボンブラック、珪酸塩等が挙げられ、酸化チタン、アルミナ、チタン酸塩、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、窒化硼素等のセラミックス用顔料も挙げられる。これらの中では、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン、及びチタン酸バリウム等のチタン酸塩が好ましい。
また、本発明において対象となる無機顔料の平均粒径は、その種類や使用条件により異なるが、5μm以下が好ましく、2.5μm以下がより好ましく、1.0μm以下が更に好ましく、0.5μm以下が特に好ましく、0.4μm以下が最も好ましい。このような微粒子化された無機顔料に対して、本発明の分散剤は、従来の分散剤に比較して優位差が明確となる。無機顔料の平均粒径の下限は特に限定されないが、0.05μm以上が好ましい。
尚、無機顔料の平均粒径は、一般的なレーザ解析/散乱式粒度分布測定器を用いて測定することができ、例えば株式会社堀場製作所製のレーザ解析/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて測定される。
本発明の分散剤は、軽質炭酸カルシウム製造用、炭酸カルシウム湿式粉砕用、紙コーティング塗料用、フェライト製造用、又はチタン酸バリウムやアルミナ等のセラミックス用顔料により処理された電子材料用の分散剤として有効である。また、シリコンウェハー等のケミカルメカニカルポリッシング(CMP)用添加剤としても有効である。
具体的には、本発明の分散剤は、塗工紙用、電磁気・光学部材等の電子材料用、セラミックスを使用した構造材料用又は塗料用等の顔料分散組成物を得る際に有効に用いることができ、特に塗工紙用又は電子材料用として用いることが好ましい。
本発明の顔料分散組成物は、本発明の分散剤を用いて無機顔料の粉体、粉体の原鉱石又は粗粒子等を水系媒体中に分散させることにより得ることができる。水系媒体としては水、あるいは水と、エチルアルコール、エチレングリコール等の水溶性有機溶媒との混合溶液が挙げられ、好ましくは水である。
本発明の顔料分散組成物中の無機顔料の含有量は、特に規定されないが、60〜90重量%が好ましく、65〜90重量%がより好ましい。また、本発明の顔料分散組成物中の本発明の分散剤の含有量は特に規定されないが、無機顔料100重量部に対して通常0.01〜10重量部が好ましく、0.05〜5重量部がさらに好ましく、0.05〜3重量部が特に好ましい。
本発明の分散剤を使用して、顔料分散組成物を得る方法としては、通常のスラリー化方法が用いられる。例えば分散剤を溶解した水溶液に顔料を添加して撹拌、混合する方法、顔料に水と分散剤を加えて撹拌、混合する方法等が挙げられる。撹拌、混合する方法としては、例えば高速ディスパー、ホモミキサー、ボールミル等、一般に用いられる撹拌装置を使用することができる。
また、顔料の鉱石又は粗粒子を粉砕と同時にスラリー化する場合には、顔料の鉱石又は粗粒子に水と分散剤を添加して、粉砕と同時にスラリー化する方法等が挙げられる。粉砕と同時にスラリー化する方法としてはビーズミル等、一般に用いられる湿式粉砕機を使用することが出来る。
本発明の塗工紙は、本発明の顔料分散組成物を紙の表面に塗布することにより、得ることができる。顔料分散組成物の塗布量は、使用する紙の特性によって異なるので一概には決定することができないため、これらに応じて適宜調整される。
また、本発明の電子材料用部材として、積層コンデンサー等の誘電材料、電子回路用多層配線基盤の絶縁材料等が挙げられ、例えば、積層コンデンサー等の誘電材料は、本発明の顔料分散組成物を押出成形した後、焼成することにより、得ることができる。また、電子回路用多層配線基盤の絶縁材料では、本発明の顔料分散組成物をキャリアシート上に流し込み、圧延ロール成形した後、焼成することにより、得ることができる。本発明の顔料分散組成物の配合量は、使用するセラミックスの特性によって異なるので一概には決定することができないため、これらに応じて適宜調整される。
以下の例において、無機顔料用分散剤の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、以下の方法で測定した。
<重量平均分子量及び数平均分子量>
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、下記条件で測定した。
カラム:TSK PWXL+G4000PWXL+G2500PWXL(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
検出器:RI又はUV(210nm)
溶離液:0.2mol/L リン酸緩衝液/アセトニトリル(9/1)
流速:1.0mL/min
注入量:0.1mL
標準:ポリエチレングリコール
製造例1
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器に、イタコン酸〔(a)58.6g〕及びイオン交換水〔(b)100.0g〕を仕込み、100℃に加熱した。次に窒素気流下で、この温度を維持しながら、80重量%アクリル酸水溶液〔(c)45.1g〕、〔(d)50重量%メトキシポリエチレングリコール(EO=13モル)モノアクリレート水溶液65.8g〕及び35重量%過酸化水素水溶液48.6gをそれぞれ別の滴下ロートから3時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、100℃で10時間熟成し重合反応を完結させた。反応終了後、冷却し、約60℃を保持しながらpHが8〜9となるように〔(e)30重量%NaOH水溶液〕で中和して、〔(f)アクリル酸、メトキシポリエチレングリコール(EO=13モル)モノアクリレート及びイタコン酸の共重合体のナトリウム塩〕を得た。これを分散剤1という。
製造例2〜10
製造例1の(a)〜(f)を表1の通り変更し、本発明の共重合体の塩を製造した。これらをそれぞれ分散剤2〜10という。
Figure 2005046781
表中、AAはアクリル酸、IAはイタコン酸、PEGAA23はメトキシポリエチレングリコール(EO=23モル)モノアクリレート、PEGMA23はメトキシポリエチレングリコール(EO=23モル)モノメタクリレート、PEGMA9はメトキシポリエチレングリコール(EO=9モル)モノメタクリレート、PEGMA90はメトキシポリエチレングリコール(EO=90モル)モノメタクリレート、PEGMA120はメトキシポリエチレングリコール(EO=120モル)モノメタクリレートをそれぞれ示し、%は重量%である。
製造例11
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた反応容器にマレイン酸無水物88.3g及びイオン交換水200.0gを仕込み、75℃に加熱後、30重量%NaOH水溶液120.0gを滴下し、マレイン酸のNa塩水溶液とした。次に窒素気流下で100℃までに加熱した後、この温度を維持しながら、80重量%アクリル酸水溶液90.1g及びメトキシポリエチレングリコール(EO=13モル)モノアクリレート65.8gの混合溶液、35重量%過酸化水素水溶液48.6g及び7重量%過硫酸ナトリウム水溶液41.8gをそれぞれ別の滴下ロートから3時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、100℃で10時間熟成し重合反応を完結させた。反応終了後、冷却し、約60℃を保持しながらpHが8〜9となるように30重量%NaOH水溶液で中和して、アクリル酸、メトキシポリエチレングリコール(EO=13モル)モノアクリレート及びマレイン酸の共重合体のナトリウム塩を得た。これを分散剤11という。
比較製造例1
製造例1と同様の反応容器にエチルアルコール500g及びイオン交換水500gを仕込み、窒素気流下で85℃に昇温した。次いで、アクリル酸200g、アクリル酸メチルとアクリル酸ブチルの混合物(重量比で1:1)750g及びメトキシポリエチレングリコール(EO=9モル)メタクリレート50gのモノマー混合液にアゾビス−2−メチルブチロニトリル8.0gを溶解させ、この溶液を滴下ロートから3時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、1時間熟成し重合反応を完結させた。反応終了後、冷却し、約60℃を保持しながらpHが8〜9となるように30重量%NaOH水溶液で中和し、さらにエチルアルコールを留去した後、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル及びメトキシポリエチレングリコール(EO=9モル)メタクリレートの共重合体のナトリウム塩を得た。これを比較分散剤1という。
製造例1〜11及び比較製造例1で得られた分散剤1〜11及び比較分散剤1の構成成分のモル比、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Mw/Mnをまとめて表2に示す。
Figure 2005046781
表中、AAはアクリル酸、AAMeはアクリル酸メチル、AABuはアクリル酸ブチル、IAはイタコン酸、MAはマレイン酸、PEGAAはメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、PEGMAはメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、PEGMA9はメトキシポリエチレングリコール(EO=9モル)モノメタクリレートをそれぞれ示す。
実施例1
ディスポビーカー500mLに平均粒径が0.35μmのカルサイト系軽質炭酸カルシウム175.00g、イオン交換水69.17g及び分散剤1〜11又は比較分散剤1(イオン交換水で希釈し固形分30重量%に調整したもの)5.83gを仕込み、混練後、特殊機化工業株式会社製のホモディスパー2.5型で撹拌(2500rpm×2分間)し、軽質炭酸カルシウムの一次分散スラリーを調製した。次いで、このスラリーに1mmガラスビーズを全仕込量の1.5倍の割合で仕込み、さらにホモディスパー2.5型で約25℃に保冷しながら撹拌(7600rpm×15分間)し、二次分散スラリーを調製した。
ガラスビーズを濾別した後、株式会社東京計器製のB型粘度測定装置を用いて二次分散スラリーのB粘度(25℃)を、粘度に応じて最も精度よく測定できるローターを選択し、かつローターの回転速度60rpmで1分後に測定した。また、熊谷理機工業株式会社製の高剪断粘度測定装置を用いて二次分散スラリーのH粘度(25℃)をF−Bobにて2200rpm、SweepTime5秒の条件で測定した。これらの結果を表3に示す。
Figure 2005046781
実施例2
ディスポビーカー300mLに平均粒径が0.2μmのチタン酸バリウム128g、イオン交換水27.73g及び分散剤1〜11又は比較分散剤1(イオン交換水で希釈し固形分30重量%に調整したもの)4.27gを仕込んだ後、特殊機化工業株式会社製のホモディスパー2.5型で撹拌(2500rpm×2分間)し、チタン酸バリウムの一次分散スラリーを調製した。次いで、このスラリーに2mmジルコニアビーズを全仕込量の2.0倍の割合で仕込み、さらに株式会社井内盛栄堂製のビックローターBR−2で撹拌(約500rpm×10時間)し、二次分散スラリーを調製した。
ジルコニアビーズを濾別した後、株式会社東京計器製のB型粘度測定装置を用いて二次分散スラリーのB粘度(25℃)を、粘度に応じて最も精度よく測定できるローターを選択し、かつローターの回転速度60rpmで1分後に測定した。これらの結果を表4に示す。
Figure 2005046781

Claims (8)

  1. エチレン性不飽和モノカルボン酸(A)、ポリアルキレングリコールアクリレート又はメタクリレート(B)及びエチレン性不飽和ジカルボン酸(C)を共重合して得られる共重合体の塩で、該共重合体を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計モル数に対する(A)成分の割合が40〜89モル%、(B)成分の割合が1〜10モル%、(C)成分の割合が10〜59モル%であり、重量平均分子量(Mw)が25000〜65000である共重合体の塩を含有する無機顔料用分散剤。
  2. 共重合体の塩の数平均分子量(Mn)が20000〜40000であり、Mw/Mn≦3である請求項1記載の無機顔料用分散剤。
  3. 無機顔料の平均粒径が5μm以下である請求項1又は2記載の無機顔料用分散剤。
  4. 無機顔料が、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン及びチタン酸塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3いずれか記載の無機顔料用分散剤。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の無機顔料用分散剤を含有する顔料分散組成物。
  6. 塗工紙用又は電子材料用である請求項5記載の顔料分散組成物。
  7. 請求項5記載の顔料分散組成物によって処理された塗工紙。
  8. 請求項5記載の顔料分散組成物によって処理された電子材料用部材。
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