JP2001185516A - 研磨助剤 - Google Patents

研磨助剤

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JP2001185516A
JP2001185516A JP36668799A JP36668799A JP2001185516A JP 2001185516 A JP2001185516 A JP 2001185516A JP 36668799 A JP36668799 A JP 36668799A JP 36668799 A JP36668799 A JP 36668799A JP 2001185516 A JP2001185516 A JP 2001185516A
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polishing
abrasive
water
semiconductor element
group
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JP36668799A
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Yoichi Ishibashi
洋一 石橋
Toshiki Souwa
利樹 宗和
Yasuhisa Fukumoto
泰久 福本
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】各種砥粒を用いて半導体素子を高速で研磨する
場合であっても、良好な研磨加工精度及び表面状態を与
えることができる研磨助剤及びそれを含有する研磨液組
成物を提供すること。 【解決手段】アルキレンオキシド付加物であって、該付
加物のエチレンオキシド平均付加モル数が10以上であ
る水溶性高分子と、重量平均分子量が1000〜50万
のポリアクリル酸又はその塩とを含有してなる半導体基
板用又は半導体素子用研磨助剤、並びに砥粒と研磨助剤
と水を含む研磨液組成物であって、当該研磨助剤の一種
が上記研磨助剤である半導体基板用又は半導体素子用研
磨液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハー、
半導体、各種メモリーといった半導体基板又は半導体素
子の研磨に使用される研磨助剤及び研磨液組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子表面の平坦化を行うための手
法として、グローバルプラナリゼーション(完全平坦
化)が達成できるという利点があることから、最近では
化学的研磨と機械的研磨とを組み合わせたケミカルメカ
ニカル研磨加工(Chemical Mechanical Polishing: CMP)
による平坦化が検討されている。そして、かかる手法に
おいて用いられる砥粒として、酸化アルミニウム、酸化
ケイ素や酸化セリウム系研磨剤が検討されている。しか
しながら、かかる手法を用いても、研磨速度を上昇した
場合には、研磨加工精度や研磨後の半導体素子表面状態
を満足させることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、各種砥粒を用いて半導体素子を高速で研磨する場合
であっても、良好な研磨加工精度及び表面状態を与える
ことができる研磨助剤及びそれを含有する研磨液組成物
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、〔1〕
アルキレンオキシド付加物であって、該付加物のエチレ
ンオキシド平均付加モル数が10以上である水溶性高分
子と、重量平均分子量が1000〜50万のポリアクリ
ル酸又はその塩とを含有してなる半導体基板用又は半導
体素子用研磨助剤、並びに〔2〕砥粒と研磨助剤と水を
含む研磨液組成物であって、当該研磨助剤の一種が前記
〔1〕記載の半導体基板用又は半導体素子用研磨助剤で
ある半導体基板用又は半導体素子用研磨液組成物、に関
する。
【0005】
【発明の実施の形態】1.半導体基板用又は半導体素子
用研磨助剤 本発明の研磨助剤は、アルキレンオキシド付加物であっ
て、該付加物のエチレンオキシド平均付加モル数が10
以上である水溶性高分子と、重量平均分子量が1000
〜50万のポリアクリル酸又はその塩とを含有してな
る。該水溶性高分子の砥粒への吸着率は、25℃におい
て、一次粒径が10〜100nmである砥粒の10重量
%水スラリー100重量部に対し、該水溶性高分子を
0.05重量部添加した時に、50重量%以上であるこ
とが好ましい。アルキレンオキシドとしては、エチレン
オキシド、プロピレンオキシドが挙げられる。水溶性高
分子がアルキレンオキシド付加物である場合、該水溶性
高分子のアルキレンオキシド中エチレンオキシド平均付
加モル数は10以上であり、15〜2000が好まし
く、20〜1000がより好ましい。具体例としては、
ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンモノエー
テル類、ポリオキシエチレンジエーテル類、エチレンオ
キシドとプロピレンオキシドの重合体、多価アルコール
のアルキレンオキシド付加物とその脂肪酸エステル類、
脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物、ポリオキシ
エチレングリコールの脂肪酸エステル類や重合可能な不
飽和基を持つ有機酸単量体と重合可能な不飽和基を持つ
アルキレンオキシドユニットを含有する単量体の共重合
物等が挙げられる。
【0006】これらの内、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコールモノエーテル類、エチレンオキシ
ドとプロピレンオキシドの重合体、重合可能な不飽和基
を持つ有機酸単量体と重合可能な不飽和基を持つアルキ
レンオキシドユニットを含有する単量体の共重合物が好
ましい。さらに好ましくは、ポリエチレングリコール、
ポリエチレングリコールアルキルエーテル、エチレンオ
キシドとプロピレンオキシドのブロック重合体、構造単
位(a)と構造単位(b)とを必須の構造単位として有
する共重合物が好ましい。特にエチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドのブロック重合体ではポリプロピレング
リコールのエチレンオキシド付加物が好ましい。また、
構造単位(a)と構造単位(b)とを必須の構造単位と
して有する共重合物(以下、共重合物という。)では、
構造単位(a)と構造単位(b)とのモル比は、(a)
/(b)=5/95〜98/2の範囲が好ましく、10
/90〜95/5の範囲がより好ましく、20/80〜
90/10の範囲が特に好ましい。モル比は、被研磨面
の表面状態を良好に維持する点から5/95以上が好ま
しく、研磨速度の低下を抑える点から98/2以下が好
ましい。
【0007】構造単位(a)は、式(A)で表される構
造単位からなる群より選ばれる一種以上である。即ち、
構造単位(a)としては、かかる式で表される構造単位
のいずれか一種類のみであっても良く、複数種類が混在
していても良い。 式(A):
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 〜R3 は同一でも異なってい
ても良く、水素原子、メチル基又は−(CH2 )m1
OOM2 を表し、M1 及びM2 は同一でも異なっていて
も良く、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金
属原子、アンモニウム又は有機アンモニウムを表し、m
1 は0〜2の整数を表す。) ここで、上記アルカリ金属原子としてはリチウム、ナト
リウム、カリウムが挙げられる。上記アルカリ土類金属
原子としてはマグネシウム、カルシウムが挙げられる。
有機アンモニウムを与える有機アミンとしては、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン等のアルキルモノアミ
ン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,
N−ジメチルプロピルアミン等の多価アミン及びそれら
のエチレンオキシド付加物等、及びこれらの混合物等が
挙げられる。好ましくはアンモニウムと有機アンモニウ
ムである。
【0010】式(A)で表される構造単位を与える化合
物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸及びこれらの塩;無水マレイン酸、マレイン酸、
無水イタコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、シト
ラコン酸及びフマル酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体
及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ア
ンモニウム塩、有機アンモニウム塩が挙げられる。
【0011】構造単位(b)は、式(B)で表される構
造単位からなる群より選ばれる一種以上である。即ち、
構造単位(b)としては、かかる式で表される構造単位
のいずれか一種類のみであっても良く、複数種類が混在
していても良い。 式(B):
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R4 〜R5 は同一でも異なってい
ても良く、水素原子又はメチル基を表し、Aはエチレン
基単独又はエチレン基とプロピレン基との混合、m2
0〜2の整数、nは2〜300の数、Xは−O−又は−
COO−を示し、Yは水素原子又は炭素数1〜3のアル
キル基をそれぞれ表す。) ここで、Aはエチレン基だけ又はプロピレン基だけの一
種類の基だけでも良く、エチレン基及びプロピレン基が
混合した複数種の基から構成されていても良い。nは1
0〜150の数がより好ましい。Yのアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。
【0014】構造単位(b)を与える単量体成分の具体
例としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキ
シポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポ
リエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロ
ピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコー
ル、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール
等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとア
クリル酸、メタクリル酸又は脂肪酸の脱水素(酸化)反
応物とのエステル化物や、アクリル酸、メタクリル酸又
は脂肪酸の脱水素(酸化)反応物のエチレンオキシド、
プロピレンオキシド付加物、アリルアルコール、メタリ
ルアルコールのエチレンオキシド、プロピレンオキシド
付加物等が用いられる。ポリアルキレングリコールの平
均付加モル数は2〜300が好ましい。エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシドの両付加物についてはランダム
付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いるこ
とができる。被研磨表面への吸着性の低下や、加工精度
における平滑化特性の悪化を抑える点から、上記ポリア
ルキレングリコールの平均付加モル数は2以上が好まし
く、重合性の低下や、研磨粒子及び研磨粉の分散性能の
悪化を抑える点から、300以下が好ましい。
【0015】共重合物は、式(A)で表される構造単位
を与える化合物、並びに式(B)で表される構造単位を
与える化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物
を単量体として、公知の方法で製造することができる。
例えば、特開昭59−162163号公報、特公平2−
11542号公報、特公平2−7901号公報、特公平
2−7897号公報等に記載の溶媒重合法が挙げられ
る。
【0016】共重合物の合成における溶媒重合法におい
て用いる溶剤としては、水、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トル
エン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、脂肪
族炭化水素、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケト
ン等が挙げられる。取扱と反応設備から考慮すると水及
び炭素数1〜4のアルコールが好ましい。
【0017】共重合物の合成における水系の溶媒におい
ては、過硫酸アンモニウム塩及び過酸化水素等の水溶性
の重合開始剤を用いる。水系以外の溶媒においては、ベ
ンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の重
合開始剤を用いる。
【0018】また、重合開始剤と併用して、促進剤とし
て亜硫酸水素アンモニウム、メルカプトエタノール又は
アミン化合物を使用することも可能であり、これら重合
開始剤あるいは促進剤を適宜選択して用いることができ
る。
【0019】共重合物の重量平均分子量は、ゲルパーミ
ュエーションクロマトグラフィーによりポリスチレンス
ルホン酸換算で求めた場合、500〜50万が好まし
く、5000〜10万がより好ましい。被研磨面の平滑
化特性の悪化を抑える点から500以上が好ましく、研
磨速度の低下を抑える点から50万以下が好ましい。
【0020】本発明の効果を損なわない範囲内で、共重
合可能な他の単量体を用いて共重合物を製造しても良
い。かかる単量体成分としては、例えば、アクリロニト
リル、アクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、スチレン、アリルスルホン酸、メタクリルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸等が挙げられる。
【0021】ポリアクリル酸又はその塩の重量平均分子
量は1000〜50万であり、好ましくは2000〜1
0万、より好ましくは4000〜8万である。被研磨表
面への吸着性の悪化や、加工精度における平滑化特性の
悪化を抑える点から1000以上が好ましく、研磨粒子
及び研磨粉の分散性能の悪化を抑える点から50万以下
が好ましい。ポリアクリル酸塩の対イオンとしては、例
えば、アンモニウムイオン、有機アンモニウム、ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。
【0022】ポリアクリル酸又はその塩の製造方法につ
いては特に規定はなく、公知の方法で製造することがで
きる。その製法としては、例えば、イソプロピルアルコ
ール等の有機溶媒中に還流下、アクリル酸モノマーと重
合開始剤とを滴下し重合反応を行い、その後溶媒除去に
より水と置換した後、アルカリ性化合物により中和する
方法、または水性溶媒中に水溶性メルカプタン、アクリ
ル酸モノマー及び他モノマーと重合開始剤を滴下し重合
反応を行った後、アルカリ性化合物により中和する方法
等がある。
【0023】かかる水溶性高分子とポリアクリル酸又は
その塩の合計の含有量は、研磨特性維持の点から、砥粒
に対して0.1〜20重量%が好ましく、1.0〜10
重量%がより好ましい。
【0024】研磨助剤中の共重合物とポリアクリル酸又
はその塩との比率は、研磨速度及び研磨特性の向上の点
から、重量比で共重合物/ポリアクリル酸又はその塩=
3/97〜90/10が好ましく、20/80〜75/
25がより好ましい。
【0025】本発明の研磨助剤は、さらに他の成分、例
えば、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル等の非
イオン活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウ
ム塩、アルキル硫酸アンモニウム塩等の陰イオン活性剤
及びポリビニルアルコール等の水溶性高分子を含有して
いても良い。
【0026】2.半導体基板用又は半導体素子用研磨液
組成物 本発明の研磨助剤を砥粒スラリーに添加して研磨液組成
物として用いることができる。具体的には、本発明の研
磨液組成物は、本発明の研磨助剤、砥粒及び水を含有し
てなる。かかる研磨液組成物は、研磨時の半導体素子の
表面欠陥の発生を抑制し、研磨速度及び研磨精度の向上
を図り得るという優れた性能を示す。なお、研磨液組成
物には、本発明の研磨助剤以外の公知の研磨助剤が含有
されていても良い。さらに、研磨液組成物は研磨促進剤
として過酸化水素や過硫酸アンモニウム等の酸化剤・エ
ッティング剤を含有しても良い。また、研磨時には、砥
粒の沈降防止の観点から水溶性高分子や界面活性剤を併
用しても良い。
【0027】本発明の研磨助剤及び研磨液組成物は、表
面欠陥の発生の抑制効果や、研磨速度及び研磨精度の向
上効果を発揮するため、CMP 技術が適用される半導体基
板や半導体素子の研磨の際に好適に用いられ、例えばS
iO2 膜、SiOF膜、有機SOG膜等が挙げられ、取
り分け、SiO2 絶縁膜等の半導体基板の層間絶縁膜や
半導体素子上の絶縁膜の研磨に有用である。即ち、本発
明においては、被研磨体としてかかる絶縁膜が好適な研
磨対象である。
【0028】本発明の研磨液組成物において、研磨助剤
の配合量は、砥粒100重量%に対して0.5〜20重
量%が好ましく、1.0〜10重量%がより好ましい。
十分な研磨加工精度を得る点から0.5重量%以上が好
ましく、研磨速度の低下を抑える点から20重量%以下
が好ましい。
【0029】砥粒としては、高純度のSiO2 、CeO
2 、Al2 3 、Fe2 3 、SiC、SiN、ZrO
2 、TiO2 等を好ましく用いることができる。層間絶
縁膜である酸化ケイ素の研磨には、酸化ケイ素、酸化セ
リウムが特に好ましい。これら砥粒は単独で用いても良
く、二種以上で混合して用いても良い。半導体基板や半
導体素子の汚染防止のため、砥粒の純度は90.0%以
上のものが好ましく、98.0%以上の高純度品がより
好ましい。また、砥粒は、Na、K等のアルカリ金属イ
オンやα線の発生源になり得る放射性元素等の不純物を
含まない方がよい。
【0030】砥粒の粒度については特に規定はないが、
平均粒径が0.01〜5.0μmのものが好ましく、
0.1〜3.0μmのものがより好ましい。研磨速度の
低下を抑える点から0.01μm以上が好ましく、被研
磨表面の傷の発生を防ぐ点から5.0μm以下が好まし
い。なお、砥粒の平均粒径は、研磨液組成物0.1gを
乾燥させて得られたものを走査型電子顕微鏡(SEM)
で観察して画像解析により求めたものである。
【0031】研磨液組成物中の砥粒の含有量は、0.5
〜40重量%の範囲が好ましく、1〜30重量%の範囲
がより好ましい。研磨速度の低下を抑える点から0.5
重量%以上が好ましく、研磨圧力の低下や供給ムラを抑
える点から40重量%以下が好ましい。研磨液組成物に
おける媒体としては水が挙げられる。かかる研磨液組成
物のpHは3〜13の範囲で使用することが好ましい。
砥粒が酸化セリウムの場合にはpH5〜10の範囲がよ
り好ましく、層間絶縁膜を研磨する場合における砥粒が
酸化ケイ素の場合では、アンモニア水等の添加によりp
H9〜12の範囲で使用するのがより好ましい。
【0032】本発明の研磨助剤及びそれを用いた研磨液
組成物の使用時の研磨条件については、市販の片面研磨
機、両面研磨機を用いて、押し圧、定盤回転数、スラリ
ー供給量、研磨時間は通常の条件を使用できる。また、
研磨パッドとしては発泡ウレタン又は特殊樹脂加工をほ
どこした不織布を用いることが好ましいが、これらに限
定されるものではない。
【0033】
【実施例】以下に記載の、構造単位(b)を与える単量
体及び比較のための単量体を用いた。EOはエチレンオ
キシド、POはプロピレンオキシドを表す。 B−1:メタノールEO/メタクリル酸モノエステル
(EO平均付加モル数=115) B−2:メタノールEO/アクリル酸モノエステル(E
O平均付加モル数=51) B−3:アクリル酸EO付加物(EO平均付加モル数=
20) B−4:アクリル酸EO/POブロック付加物(EO平
均付加モル数=135、PO平均付加モル数=5) B−5:アリルアルコールEO付加物(EO平均付加モ
ル数=15) B−6:メタノールEO付加物/メタクリル酸モノエス
テル(EO平均付加モル数=600) B−7:メタクリル酸モノメチルエステル
【0034】共重合物製造例 攪拌機付き反応容器に水10モルを仕込み、攪拌しなが
ら窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。
0.09モルのB−1、1モルのアクリル酸及び水7.
5モルを混合したもの、20%過硫酸アンモニウム水溶
液12.2g及び2−メルカプトエタノール4gの三者
を、それぞれ同時に上記反応容器に2時間かけて滴下し
た。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液36.6gを
30分間かけて滴下し、1時間同温度(75℃)を維持
して熟成した。熟成後、95℃に昇温して、35%過酸
化水素水溶液12gを1時間かけて滴下し、2時間同温
度(95℃)を維持して熟成した。熟成終了後、アルカ
リで中和し、分子量22000の共重合物(試料d)を
得た。さらに、同様の方法によって表1に示す符丁の各
共重合物を調製した。
【0035】
【表1】
【0036】ポリアクリル酸塩製造例 重合溶媒として、イソプロピルアルコール(IPA)を
使用した。IPA還流下、アクリル酸モノマー及びアゾ
ビスイソブチロニトリルのIPA溶液を2時間かけて滴
下した。還流下、2時間保持して重合を完結した。その
後、溶媒を除去して水溶液とし、次いで、アンモニアに
より中和してポリアクリル酸塩を得た。還流下での保持
時間を調整することにより、表2及び表3に記載の重量
平均分子量に調整した。
【0037】なお、共重合物及びポリアクリル酸塩の重
量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラ
フィーにより、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムに換
算して求めた。
【0038】砥粒 砥粒A(ヒュームドシリカ、一次粒径30nm、純度9
9.9重量%以上、アエロジル社製:アエロジル50) 砥粒B(酸化セリウム、一次粒径10〜100nm、純
度99.9重量%以上、阿南化成社製:S2タイプ)
【0039】基板 シリカ薄膜が形成されたシリコンウエハを大量に入手す
ることが困難なため、研磨加工評価に必要な特性が近似
している、溶融石英ガラスを基板として用いた。
【0040】〔研磨加工条件〕 研磨機:MUSASHINO DENKI社製:MA−
300 研磨条件 研磨圧力:1.96N/cm2 定盤回転数:60rpm 被研磨材保持台回転数:60rpm 研磨液組成物供給量:2L/分 研磨時間:10分間 研磨布:ロデール・ニッタ社製:IC1000(2層タ
イプ)
【0041】〔評価方法〕 水溶性高分子の吸着率(重量%):100mLスクリュ
ー管に砥粒Aを5g、純水35g、水溶性高分子(有効
分)0.025gを入れ、手にて振とうしながら、pH
が11.0になるように10%アンモニア水を加えた。
この砥粒スラリーの全体量が50.025gになるよう
に純水を加えた。このスラリーを手で5分間振とうした
後、2時間放置し、次いで遠心分離器(日立工機株式会
社製 himac CP56G)で回転数10000r
pmで1時間遠心分離を行った。その上澄み液を島津製
作所製TOC−500で該上澄み液中の全炭素濃度を測
定した。この炭素濃度と、既知濃度の水溶性高分子水溶
液の炭素濃度との比較を行い、未吸着の水溶性高分子重
量%を算出し、そして砥粒に吸着した水溶性高分子重量
%を算出した。測定結果を表1に示す。なお、一連の操
作におけるスラリーの温度は25℃とした。
【0042】相対研磨速度:研磨前後の基板の厚さを隣
接2辺から5mmの距離の点と中心点の5点をマイクロ
メーターで測定し、研磨厚を測定した。研磨助剤無添加
の研磨液組成物を基準として相対値を求めた。 相対研磨精度:上記5点の研磨厚の最大値と最小値の差
を算出し、研磨助剤無添加の研磨液組成物を基準として
相対値を求めた。 表面状態:研磨後の基板表面を光学顕微鏡(微分干渉顕
微鏡)を用いて倍率×100で90度おきに4ヵ所観察
した。傷が全くなかったものをA、傷が少し見られたも
のをB、多く傷が見られたものをCとした。
【0043】実施例1〜10、比較例1〜9 研磨助剤の調製 研磨助剤は10重量%水溶液として調製した。実施例及
び比較例中、水溶性高分子とポリアクリル酸塩は固形分
換算で50/50重量%で混合した。
【0044】研磨液組成物の調製 砥粒Aを水で希釈し、1.5重量%としたヒュームドシ
リカを用いた。これに10重量%水溶液の研磨助剤を添
加し、研磨液組成物とした。研磨助剤の添加量は固形分
換算で6重量%(対ヒュームドシリカ純分)とした。各
研磨液組成物を用いて前記研磨条件にて研磨した結果を
表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】実施例11〜20、比較例10〜18 研磨助剤の調製 研磨助剤は10重量%水溶液として調製した。実施例及
び比較例中、水溶性高分子とポリアクリル酸塩は固形分
換算で50/50重量%で混合した。
【0047】研磨液組成物の調製 砥粒Bを水で希釈し、1.1重量%とした酸化セリウム
を用いた。これに10重量%水溶液の研磨助剤を添加
し、研磨液組成物とした。研磨助剤の添加量は固形分換
算で6重量%(対酸化セリウム純分)とした。各研磨液
組成物を用いて前記研磨条件にて研磨した結果を表3に
示す。
【0048】
【表3】
【0049】表2及び表3に示すように、共重合物の構
造及びポリアクリル酸塩の構造のいずれかが本発明の範
囲外の例(比較例1〜18)では、研磨速度を高めるこ
とができず、研磨精度及び表面状態も満足できるもので
はなかった。
【0050】
【発明の効果】本発明の研磨助剤及び研磨液組成物は、
半導体素子表面や半導体基板表面に傷を与えることな
く、高い研磨速度、研磨精度を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/14 550 C09K 3/14 550C 550Z (72)発明者 福本 泰久 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 3C058 AA07 CB01 CB03 CB10 DA02 DA17 4J002 BG01W BG01X BG07W BH02W DE096 DE136 DE146 DJ006 DJ016 FA086 FD206 GD00 GQ05 GT00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキレンオキシド付加物であって、該
    付加物のエチレンオキシド平均付加モル数が10以上で
    ある水溶性高分子と、重量平均分子量が1000〜50
    万のポリアクリル酸又はその塩とを含有してなる半導体
    基板用又は半導体素子用研磨助剤。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子が、式(A): 【化1】 (式中、R1 〜R3 は同一でも異なっていても良く、水
    素原子、メチル基又は−(CH2 )m1 COOM2 を表
    し、M1 及びM2 は同一でも異なっていても良く、水素
    原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アン
    モニウム又は有機アンモニウムを表し、m1 は0〜2の
    整数を表す。)で表される構造単位からなる群より選ば
    れる一種以上の構造単位(a)と、式(B): 【化2】 (式中、R4 〜R5 は同一でも異なっていても良く、水
    素原子又はメチル基を表し、Aはエチレン基単独又はエ
    チレン基とプロピレン基との混合、m2 は0〜2の整
    数、nは2〜300の数、Xは−O−又は−COO−を
    示し、Yは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基をそ
    れぞれ表す。)で表される構造単位からなる群より選ば
    れる一種以上の構造単位(b)とを必須の構造単位とし
    て有する、重量平均分子量が500〜50万の共重合物
    である請求項1記載の研磨助剤。
  3. 【請求項3】 砥粒と研磨助剤と水を含む研磨液組成物
    であって、当該研磨助剤の一種が請求項1又は2記載の
    半導体基板用又は半導体素子用研磨助剤である半導体基
    板用又は半導体素子用研磨液組成物。
  4. 【請求項4】 被研磨体が、半導体基板の層間絶縁膜又
    は半導体素子上の絶縁膜である請求項1又は2記載の研
    磨助剤。
  5. 【請求項5】 被研磨体が、半導体基板の層間絶縁膜又
    は半導体素子上の絶縁膜である請求項3記載の研磨液組
    成物。
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