JP4517174B2 - テトラキスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な水溶性テトラキスアゾ化合物またはその塩、これらを含有する水性インク組成物およびそれによる着色体に関する。
黒色を呈する色素は、文字情報をプリントする用途のみならず、カラー画像においても用いられる。しかし、色相がニュートラルで且つ濃度の高い黒色を呈する色素の開発は技術的に困難な点が多く、多大な研究開発が行われているがまだ十分な性能を有するものが少ない。その為複数の多様な色素を混合して黒色を形成することが行われているが、1種単独で高濃度のニュートラルな黒色を呈する色素の開発は現在において最も強く要望されている技術課題である。
各種のカラー記録法の中でも代表的方法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法は、インクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うものである。この方法は、記録ヘッドと被記録材料とが接触しないため音の発生が少なく静かであり、また小型化、高速化が容易という特長の為、近年急速に普及しつつあり、今後とも大きな伸長が期待されている。従来、万年筆、フェルトペン等のインク及びインクジェット記録用インクとしては、水溶性染料を水性媒体中に溶解した水性インクが使用されており、これらの水溶性インクにおいてはペン先やインク吐出ノズルでのインクの目詰まりを防止すべく一般に水溶性有機溶剤が添加されている。この為、これらの従来のインクにおいては、十分な濃度の記録画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少ないこと、保存安定性に優れること等が要求され、また、特に水への溶解度が高いこと、インクに添加される水溶性有機溶剤への溶解度が高いことが要求される。更に、形成される画像には耐水性、耐光性、耐オゾンガス性、耐湿性等の画像堅牢性が求められている。
耐オゾンガス性とは、通常耐オゾン性又は耐ガス性等とも呼ばれるが、これは空気中に存在する酸化作用を持つオゾンガスが記録紙中で染料と反応し、印刷された画像を変退色させるという現象に対する耐性のことである。オゾンガスの他にも、この種の作用を持つ酸化性ガスとしては、NOx,SOx等が挙げられる。種々ある酸化性ガスの中でも特にオゾンガスがインクジェット記録画像の変退色現象をより促進させる原因物質とされており、この耐オゾンガス性の程度を知る為の加速試験にはオゾンガスが用いられている。このような酸化性ガスによる変退色現象はインクジェット画像に特徴的なものであるため、耐オゾンガス性の向上はより重要な課題となっている。
また、耐湿性とは、着色された被記録材料を高湿度の雰囲気下に保存した際に、被記録材料中の染料色素が滲んでくるという現象に対する耐性のことである。染料色素の滲みがあると、特に写真調のような高精細な画質を求められる画像においては著しく画像品位が低下するため、できるだけこの様な滲みを少なくすることが重要である。従って、耐湿性も、前述の耐オゾンガス耐性と同様にインクジェット用の色素として求められる重要な課題である。
今後、インクを用いた印刷方法の使用分野を拡大すべく、インクジェット記録用に用いられるインク組成物及びそれによって着色された着色体には、耐水性、耐光性、耐湿性、耐オゾンガス性の更なる向上が強く求められている。
種々の色相のインクが種々の染料から調製されているが、それらのうち黒色インクはモノカラーおよびフルカラー画像の両方に使用される重要なインクである。これら黒色インク用の染料として今日まで多くのものが提案されているが、市場の要求を充分に満足する製品を提供するには至っていない。提案されている多くの色素はジスアゾ色素であり、これらは色相が浅すぎる(赤味の黒色になる)、演色性が悪い、耐水性や耐湿性が悪い、耐オゾンガス性が十分でない等の問題がある。また、同様に数多く提案されているアゾ含金色素の場合、金属イオンを含み人体への安全性や環境に対する配慮が十分でない、耐オゾンガス性が十分でない等の問題がある。色相を深くする為に共役系を伸ばしたトリスアゾ色素やテトラキスアゾ色素については、色相濃度が低い、水溶性が低く水溶液やインクの保存安定性が悪い、耐オゾンガス性が十分でない等の問題が残されている。
共役系の長いテトラキスアゾ化合物としては例えば特許文献1〜特許文献3などが提案されているが、市場の要求を十分に満足する製品を供給するまでには至っていない。
特開平8−302221号公報 特開平9−12910号公報 特許第2565531号公報 国際公開WO00/43451号パンフレット 国際公開WO00/43453号パンフレット
本発明は、水を主要成分とする媒体に対する溶解性が高く、高濃度染料水溶液及びインクを長期間保存した場合でも安定であり、色味のないニュートラルな黒色を呈し、かつ印字された画像の濃度が高く、しかも耐湿性、耐光性、耐オゾンガス性に優れた黒色の記録画像を与え、また、合成が容易でありかつ安価である黒色色素とそのインク組成物を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったものである。即ち本発明は、
(1)下記式(2)
Figure 0004517174
(式中A及びDはそれぞれ独立に置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、アゾ基に炭素原子で結合する5員又は6員の芳香族へテロ環基を表し、各々の成分にはそれぞれ少なくとも1つ以上のカルボキシル基又はスルホ基を含む。X、Yの一方はヒドロキシル基、他方はアミノ基であり、l、m及びnは1又は2を表す。)で表されるテトラキスアゾ化合物またはその塩、
(2)下記式(3)
Figure 0004517174
(式中A及びDはそれぞれ独立に置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、アゾ基に炭素原子で結合する5員又は6員の芳香族へテロ環基を表し、各々の成分にはそれぞれ少なくとも1つ以上のカルボキシル基又はスルホ基を含む。a及びbはそれぞれ単結合を示し、結合aの結合位置は2位又は3位であり、結合bの結合位置は6位又はは7位である。X、Yの一方はヒドロキシル基を、他方はアミノ基を、m、n、oは0又は1をそれぞれ表す。)で表されるテトラキスアゾ化合物またはその塩、
(3)A及びDがそれぞれ独立に、少なくとも1つ以上のカルボキシル基及び/又はスルホ基を含む置換基で置換されていても良いフェニル基若しくはナフチル基である(2)のテトラキスアゾ化合物またはその塩、
(4)A及びDを置換する置換基が、ハロゲン原子;ヒドロキシル基;アミノ基;カルボキシル基;スルホ基;ニトロ基;アルキル基;アルコキシ基;アシル基;フェニル基;ウレイド基;ヒドロキシル基、アルコキシ基、スルホ基若しくはカルボキシル基で置換されているアルキル基;ヒドロキシル基、アルコキシ基、スルホ基若しくはカルボキシル基で置換されているアルコキシ基;カルボキシ基又はスルホ基で更に置換されていても良い、フェニル基、アルキル基、又はアシル基によって置換されているアミノ基である(1)から3のいずれか一項に記載のテトラキスアゾ化合物またはその塩、
(5)A及びDがそれぞれ独立に、アゾ基に対してo位にスルホ基を有し、さらにニトロ基、アルコキシ基、スルホ基で置換されていてもよいフェニル基である(2)に記載のテトラキスアゾ化合物またはその塩、
(6)塩がリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩または一般式(4)で表されるアンモニウム塩である(1)から(5)のいずれか一項に記載のテトラキスアゾ化合物の塩、
Figure 0004517174
(式(4)中、Z1、Z2、Z3、Z4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基を表す。)
(7)(1)から(6)のいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含有することを特徴とするインク組成物、
(8)(1)から(6)のいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含有することを特徴とするインクジェット用インク組成物、
(9)インク滴を記録信号に応じて突出させて被記録材料に記録を行うインクジェット記録方法において、インクとして(8)に記載のインクジェット用インク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法、
(10)被記録材料が情報伝達シートである(9)に記載のインクジェット記録方法、
(11)(8)に記載のインクジェット用インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、
(12)(11)に記載のインクジェットプリンタによって着色された着色体、
に関する。
本発明のテトラキスアゾ化合物は水溶解性に優れるので、インク組成物製造過程でのメンブランフィルターによるろ過性が良好であり、記録液の保存時の安定性や吐出安定性にも優れている。又、このテトラキスアゾ化合物を含有する本発明のインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。又、本発明のテトラキスアゾ化合物を含有する記録用ブラックインク液は、インクジェット記録用、筆記用具用として用いられ、普通紙及びインクジェット専用紙に記録した場合の記録画像の印字濃度が高く、さらに耐オゾンガス性、耐光性、耐湿性及び演色性に優れている。マゼンタ、シアン及びイエロー染料と共に用いることで耐光性及び耐水性に優れたフルカラーのインクジェット記録が可能である。このように本発明のインク組成物はインクジェット記録用ブラックインクとして極めて有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、アルキル基又はアルコキシ基といった場合、通常炭素数1〜20程度、好ましくは1〜6程度のアルキル基又はアルコキシ基が挙げられ、更に好ましくは(C1〜C4)アルキル基又は(C1〜C4)アルコキシ基が挙げられる。(C1〜C4)アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が挙げられる。また、(C1〜C4)アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
一般式(2)、(3)においてA及びDはそれぞれ独立に置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、又はアゾ基に炭素原子で結合する5員又は6員の芳香族へテロ環基を示し、且つ、A、Dの各々の成分には少なくとも1つ以上のカルボキシル基及び/又はスルホ基を含む。該スルホ基は直接フェニル基又はナフチル基上に置換していても、また、フェニル基又はナフチル基上の置換基に含まれていてもよい。アゾ基に炭素原子で結合する5員又は6員の芳香族へテロ環基としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択される少なくとも1種のヘテロ原子を環内に有するヘテロ環があげられる。このヘテロ環基は、更に別の環で縮環されていても良く、縮環されたものの中では5員又は6員の環が縮環したものが好ましい。更に、A及びDは、この中でも、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。AからDに置換しうる基としては、例えばメチル、メトキシ、エチル、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メトキシエトキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシ、塩素、臭素、カルボキシル、スルホン酸、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシメチルアミノ、カルボキシプロピルアミノ、ビス−カルボキシメチルアミノ、アセチルアミノ、ウレイド、フェニルアミノ、スルホフェニルアミノ、カルボキシフェニルアミノ、ジカルボキシフェニルアミノ等であり、さらに好ましくはメチル、メトキシ、スルホン酸、ヒドロキシル、アミノ、アセチルアミノ、フェニルアミノ、スルホフェニルアミノ、カルボキシフェニルアミノ、ジカルボキシフェニルアミノがあげられ、好ましくはメトキシ、アミノ、ヒドロキシル、スルホン酸、カルボキシル、アセチルアミノ、フェニルアミノである。
好ましいAとしては、アゾ基に対してオルト位又はメタ位に、より好ましくはオルト位に、少なくとも1つのスルホン酸基を直接又はスルホ(C1−C4)アルコキシ基として有するフェニル基、又はスルホン酸基を1〜3個有するナフチル基が挙げられ、より好ましくは上記フェニル基である。該フェニル基の場合、更に、A及びDの好ましい置換基として上記した基を1〜2個、より好ましくは1個有してもよい。該フェニル基がスルホン酸基を含め、2個の置換基を有する場合、フェニル基上の2位と4位,2位と5位又は3位と4位が好ましく、2位と4位がさらに好ましい。
好ましいDとしては、Aとは独立に、上記好ましいAと同じ基を挙げることができる。
一般式(3)の好ましい化合物としては上記の好ましいAとDを有し、m及びnはいずれも独立に0又は1、oは1又は2、より好ましくは2であり、結合aは2位又は3位、結合bは6位又は7位、X及びYは一方がヒドロキシ基、他方がアミノ基である化合物を挙げることができる。
本発明の一般式(2)に示した化合物の好適な例として、特に限定されるものではないが、具体的に下記の構造が挙げられる。
Figure 0004517174
Figure 0004517174
Figure 0004517174
前記式(2)、(3)で示される化合物の塩は、無機または有機の陽イオンの塩である。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩が挙げられ、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩およびアンモニウム塩であり、又、有機の陽イオンの塩としては例えば前記式(4)で示される化合物の塩があげられるがこれらに限定されるものではない。
一般式(4)におけるZ1、Z2、Z3、Z4のアルキル基の例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられ、ヒドロキシアルキル基の例としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ−(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等ヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ−(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、これらのうちヒドロキシエトキシ−(C1〜C4)アルキル基が好ましい。特に好ましいものとしては水素原子;メチル基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ−(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等のヒドロキシエトキシ−(C1〜C4)アルキル基が挙げられる。
一般式(4)のZ1、Z2、Z3、Z4の具体例を(表5)に示す。
(表5)
化合物No. Z1234
4-1 H -C2H4OH -C2H4OH -C2H4OH
4-2 CH3 -C2H4OH -C2H4OH -C2H4OH
4-3 H -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3
4-4 CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3
4-5 H -C2H4OH H -C2H4OH
4-6 CH3 -C2H4OH H -C2H4OH
4-7 H -CH2CH(OH)CH3 H -CH2CH(OH)CH3
4-8 CH3 -CH2CH(OH)CH3 H -CH2CH(OH)CH3
4-9 CH3 -C2H4OH CH3 -C2H4OH
4-10 CH3 -CH2CH(OH)CH3 CH3 -CH2CH(OH)CH3
一般式(2)、(3)で示される本発明のテトラキスアゾ化合物は、例えば次のような方法で合成することができる。ここでは、A、Dがフェニル基またはナフチル基である一般式(3)の化合物を例にあげて説明する。(ここで、各工程における化合物の構造式は遊離酸の形で表し、カルボキシル基、スルホ基、その他前記した置換基は省略して記載する。)すなわち、一般式(5)又は(6)
Figure 0004517174
Figure 0004517174
で表される化合物を常法によりジアゾ化し一般式(7)
Figure 0004517174
とカップリング反応し、生成した一般式(8)又は(9)
Figure 0004517174
Figure 0004517174
で表される化合物をジアゾ化し、一般式(10)
Figure 0004517174
とカップリングする。生成した一般式(11)又は(12)
Figure 0004517174
Figure 0004517174
に、一般式(9)、(10)で表される化合物をジアゾ化し、カップリングされることにより、本発明のテトラキスアゾ化合物である一般式(13)、(14)、(15)又は(16)
Figure 0004517174
Figure 0004517174
Figure 0004517174
Figure 0004517174
が得られる。
一般式(5)、(6)の化合物のジアゾ化はそれ自体公知の方法で実施され、たとえば無機酸媒質中、例えば−5〜30℃、好ましくは0〜10℃の温度で亜硝酸塩、たとえば亜硝酸ナトリウムのごとき亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。一般式(5)、(6)の化合物のジアゾ化物と一般式(7)の化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水性または水性有機媒体中、例えば−5〜30℃、好ましくは10〜25℃の温度ならびに弱酸性からアルカリ性のpH値で行うことが有利である。好ましくは中性からアルカリ性のpH値、たとえばpH7〜11で実施される。このpH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムのごときアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのごときアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウムのごとき酢酸塩、アンモニアまたは有機アミンなどが使用できる。一般式(5)、(6)と(7)の化合物は、ほぼ化学量論量で用いる。
一般式(8)、(9)の化合物のジアゾ化もそれ自体公知の方法で実施され、たとえば無機酸媒質中例えば−5〜30℃、好ましくは0〜20℃の温度で亜硝酸塩、たとえば亜硝酸ナトリウムのごとき亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。一般式(8)、(9)の化合物のジアゾ化物と一般式(10)の化合物のカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水性または水性有機媒体中、例えば−5〜30℃、好ましくは0〜10℃の温度ならびに弱酸性から弱アルカリ性のpH値で行うことが有利である。好ましくは弱酸性から中性のpH値、たとえばpH3〜7で実施され、pH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムのごときアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのごときアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウムのごとき酢酸塩、あるいはアンモニアまたは有機アミンなどが使用できる。一般式(8)、(9)と(10)の化合物は、ほぼ化学量論量で用いる。
一般式(8)、(9)の化合物のジアゾ化物と一般式(11)、(12)の化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水性または水性有機媒体中、例えば−5〜30℃、好ましくは10〜25℃の温度ならびに弱酸性からアルカリ性のpH値で行うことが有利である。好ましくは中性からアルカリ性のpH値、たとえばpH7〜11で実施される。このpH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムのごときアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのごときアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウムのごとき酢酸塩、アンモニアまたは有機アミンなどが使用できる。一般式(8)、(9)と(10)、(11)の化合物は、ほぼ化学量論量で用いる。
本発明による一般式(2)、(3)で示されるテトラキスアゾ化合物またはその塩(以下断りの無い限り化合物又はその塩を単に化合物と記す。)は、 カップリング反応後、鉱酸の添加により遊離酸の形で単離する事ができ、これから水または酸性化した水による洗浄により無機塩を除去する事が出来る。次に、この様にして得られる低い塩含有率を有する酸型色素は、水性媒体中で所望の無機又は有機の塩基により中和することで対応する塩の溶液とすることが出来る。無機の塩基の例としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられ、有機の塩基の例としては、有機アミン、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミンなどがあげられるがこれらに限定されるものではない。
(インク組成物及びインクジェット用インク)ここでは、本発明のインク組成物、及びインクジェット用インクについて説明する。本発明の前記一般式(2)、(3)で表されるテトラキスアゾ化合物を含む水性組成物は、セルロースからなる材料を染色することが可能である。また、その他カルボンアミド結合を有する材料にも染色が可能で、皮革、織物、紙の染色に幅広く用いることができる。一方、本発明の化合物の使用法の具体例としては、液体の媒体に溶解してなるインク組成物が挙げられる。
前記一般式(2)、(3)で示される本発明のテトラキスアゾ化合物を含む反応液は、記録用インク組成物の製造に直接使用する事が出来る。しかし、まずこれを乾燥、例えばスプレー乾燥させて単離するか、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム等の無機塩類によって塩析するか、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸によって酸析するか、あるいは前記した塩析と酸析を組み合わせた酸塩析することによって本発明のテトラキスアゾ化合物を取り出し、次にこれをインク組成物に加工することもできる。
本発明のインク組成物は、一般式(2)、(3)で示される本発明のテトラキスアゾ化合物を通常0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜8質量%含有する水を主要な媒体とする組成物である。本発明のインク組成物には、さらに水溶性有機溶剤を例えば0〜30質量%、インク調製剤を例えば0〜5質量%含有していても良い。なお、インク組成物のpHとしては、保存安定性を向上させる点で、pH6〜10が好ましく、pH7〜10がより好ましい。また、着色組成物の表面張力としては、25〜70mN/mが好ましく、25〜60mN/mがより好ましい。さらに、着色組成物の粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
本発明の水性インク組成物は、前記の一般式(2)、(3)で示されるテトラキスアゾ化合物を水または水溶性有機溶媒(有機溶剤又は水と混和可能な有機溶剤含有水)に溶解し、必要に応じインク調製剤を添加したものである。本発明の水性インク組成物のpHは5〜11程度が好ましい。この水性インク組成物をインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合、テトラキスアゾ化合物としては金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機物の含有量が少ないものを用いるのが好ましく、その含有量の目安は例えば1質量%以下(対色素原体)程度である。無機物の少ないテトラキスアゾ化合物を製造するには、例えば逆浸透膜による通常の方法又は本発明のアゾ化合物の乾燥品あるいはウェットケーキをメタノール等のアルコール及び水の混合溶媒中で撹拌し、濾過、乾燥するなどの方法で脱塩処理すればよい。
前記インク組成物の調製において用いられる水溶性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オンまたは1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトンまたはケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール等の(C2〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマーまたはポリアルキレングリコールまたはチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエチルエーテル又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル、γーブチロラクトンまたはジメチルスルホキシド等があげられる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記インク組成物の調製において用いられるインク調製剤は、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、酸化防止剤、界面活性剤などがあげられる。
前記防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらは着色組成物中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
防腐剤としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンゾチアゾール系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオシキド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオシキド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物としては、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤として、ソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム等があげられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを例えば5〜11の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その例として、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム(アンモニア)、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、酢酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の無機塩基などが挙げられる。
キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグルコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライトなどがあげられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えばスルホン化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
染料溶解剤としては、例えばε−カプロラクタム、エチレンカ−ボネ−ト、尿素などが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、複素環類、等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアニオン系、カチオン系、ノニオン系などの公知の界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホン酸、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン塩酸、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例えば、日信化学社製サーフィノール104、105、82、465、オルフィンSTGなど)、などが挙げられる。これらのインク調製剤は、単独もしくは混合して用いられる。
本発明の水性インク組成物は前記各成分を任意の順序で混合、撹拌することによって得られる。得られたインク組成物は狭雑物を除く為にメンブランフィルター等で濾過を行ってもよい。また、黒の色味を微調整するため、種々の色相を有するその他の色素を混合してもよい。その場合、本発明の一般式(2)、(3)で示されるテトラキスアゾ化合物以外に、黄色、マゼンタ色、シアン色、その他の色の色素を用いることができる。
本発明のインク組成物は、各種分野において使用することができるが、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク等に好適であり、該インク組成物を含有してなるインクジェット用インクとして用いることが、特に好ましい。従って、本発明のインクジェット用インクは、本発明のインク組成物を含有することを特徴とし、本発明のインクジェット用インクは、後述する本発明のインクジェット記録方法において好適に使用される。
(インクジェット記録方法)次に、本発明のインクジェット記録方法について説明する。本発明のインクジェット記録方法は、前記インク組成物を含有してなるインクジェット用インクを用いて記録を行うことを特徴とする。本発明のインクジェット記録方法においては、前記インク組成物を含有してなるインクジェット用インクを用いて受像材料に記録を行うが、その際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記受像材料としては、特に制限はなく、公知の被記録材、例えば、普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、前記受像材料の中でも、例えばインクジェット専用紙、インクジェット専用光沢紙、インクジェット専用フィルム等と呼ばれる以下の記録紙及び記録フィルムが特に好ましい。
前記記録紙及び記録フィルムは、支持体と受像層とを積層してなり、必要に応じて、バックコート層等のその他の層をも積層して成る。なお、受像層をはじめとする各層は、それぞれ1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
前記支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来の公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等を添加混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能であり、また、これらの他、合成紙、プラスチックフィルムシート等であってもよい。
前記支持体の厚みとしては、10〜250μm程度であり、坪量は10〜250g/m2が望ましい。
前記支持体には、前記受像層を設けてもよいし、前記バックコート層をさらに設けてもよく、また、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後に、前記受像層及び前記バックコート層を設けてもよい。また、前記支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。
前記支持体の中でも、両面をポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー等)でラミネートした紙、及びプラスチックフイルムが好ましく用いられる。
前記受像層には、顔料、水性バインダー、媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤が含有される。
前記顔料としては、白色顔料が好ましく、該白色顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂、等の有機顔料等が好適に挙げられる。これらの白色顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましい。
前記水性バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体、等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記媒染剤としてはポリマー媒染剤が好ましく用いられる。
前記耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、カチオン樹脂が好適に挙げられる。前記カチオン樹脂としては、例えば、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げられる。
前記耐光性向上剤としては、例えば、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。
前記界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例えば、フッ素油等)及び固体状フッ素化合物樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂等)が含まれる。
前記その他の添加剤としては、例えば、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。
前記バックコート層には、白色顔料、水性バインダー、その他の成分が含有される。
前記白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
前記水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
前記その他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
なお、前記記録紙及び記録フィルムにおける構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。前記ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを前記媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスを前記バックコート層に添加するとカールを防止することができる。
本発明のインクジェット記録方式には、特に制限はなく、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれであってもよい。なお、前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明のテトラキスアゾ化合物は水溶解性に優れ、テトラキスアゾ化合物を含有する本発明のインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。又、本発明のテトラキスアゾ化合物を含有する記録用ブラックインク液は、インクジェット記録用、筆記用具用として用いられ、普通紙及びインクジェット専用紙に記録した場合の記録画像の色相がニュートラルで且つ印字濃度の高い黒色であり、さらに耐オゾンガス性、耐光性、耐湿性及び演色性に優れている。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、本文中部及び%とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。
実施例1
水200部中に式(17)の化合物20.42部を水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調整しながら溶解した。次いで該溶液の温度を5〜10℃とし、35%塩酸52.2部、40%亜硝酸ナトリウム水溶液28.0部を添加しジアゾ化した。
Figure 0004517174
このジアゾ懸濁液を、水200部中に7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸 24.7部を含むアルカリ性水溶液に、15〜30℃で滴下した。滴下中は溶液のpH値を炭酸ナトリウムにて8.5〜9.5に保持した。滴下終了後、更にpH8.5〜9.5において、15〜30℃で3時間攪拌しカップリング反応を完結させ、式(18)の化合物を含む反応液を得た。このあと塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過し、次いで乾燥して式(18)のモノアゾ化合物26.3部を得た。
Figure 0004517174
次いで、水1000部中に上記で得られた式(18)の化合物26.3部を水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調整しながら溶解した後、35%塩酸20.1部を添加し、10〜15℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液16.2部を添加しジアゾ化した。得られたジアゾ懸濁液に8−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3、6−ジスルホン酸を22.5部添加した。添加後、該溶液を15〜30℃において、炭酸ナトリウムにてpH2.0〜3.0に保持しながら終夜攪拌し、式(19)の化合物を含む反応液を得た。
Figure 0004517174
次いで、水400部中に、7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸の代わりに6−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸を用いる以外は式(18)の化合物と同様の方法で作成した、式(20)の化合物26.3部を水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調製しながら溶解した後、35%塩酸20.1部、40%亜硝酸ナトリウム水溶液16.2部を添加し、ジアゾ化した。
Figure 0004517174
得られたジアゾ懸濁液に、上記で得られた式(19)の化合物の反応液のアルカリ性水溶液に15〜30℃で滴下した。滴下中は溶液のpH値を炭酸ナトリウムにて8.5〜9.5に保持した。滴下終了後、該水溶液をpH8.5〜9.5の下に、更に15〜30℃で3時間攪拌し、カップリング反応を完結させ、式(21)の化合物を含む反応液を得た。35%塩酸にてpH値を2.0〜5.0とした後、不溶解分を濾過にて除去し、塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過した。得られたケーキ全量を水500部に溶解し、メタノール500部の添加により晶析させ濾過することにより脱塩し、次いで乾燥して本発明の式(21)の化合物25.4部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長(λmax)は647nmであり、また水への溶解度は100g/l程度であった。
Figure 0004517174
実施例2
実施例1の7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸24.7部の代わりに7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸42.0部を用いる以外は実施例1と同様の方法で式(22)のテトラキスアゾ化合物20.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は657nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例3
実施例1の式(17)の化合物20.42部の代わりに1−アミノ−2−ベンゼンスルホン酸17.86部を用いる以外は実施例1と同様にして式(23)のテトラキス化合物18.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は650nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例4
実施例1の7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸24.7部の代わりに、6−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3、5−ジスルホン酸42.0部を、式(24)の化合物26.3部の代わりに式(24)の化合物30.9部を用いる以外は実施例1と同様の方法で式(25)のテトラキスアゾ化合物20.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は559nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
Figure 0004517174
実施例5
実施例1の式(17)の化合物20.42部の代わりに1−アミノ−4−ニトロ−2−ベンゼンスルホン酸21.92部を用いる以外は実施例1と同様の方法で式(26)のテトラキスアゾ化合物19.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は652nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例6
実施例1の式(17)の化合物20.42部の代わりに1−アミノ−2、5−ベンゼンジスルホン酸25.44部を用いる以外は実施例1と同様の方法で式(27)のテトラキスアゾ化合物19.5部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は646nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例7
実施例1の式(17)の化合物20.42部の代わりに1−アミノ−2−ベンゼンスルホン酸17.86部を、式(20)の化合物26.3部の代わりに式(28)の化合物24.8部を用いる以外は実施例1と同様の方法で式(29)のテトラキスアゾ化合物18.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は660nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
Figure 0004517174
実施例15
(第一工程)
水200部中に、下記式(33)の化合物37.8部を水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調製し溶解した後、5℃以下とし、35%塩酸29.2部を加え、40%亜硝酸ナトリウム水溶液14.1部を添加しジアゾ化した。
Figure 0004517174
次いで、得られたジアゾ懸濁液に8−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3、6−ジスルホン酸(H酸)25.5部添加した。添加後、得られた液を、pH2.0〜3.0に炭酸ナトリウムにて保持しながら、10〜15℃で6時間攪拌し、式(34)の化合物を含む反応液を得た。
Figure 0004517174
(第二工程)
実施例1の式(17)の化合物20.42部の代わりに2−アミノベンゼンスルホン酸17.8部を用いる以外は実施例1と同様にして下記式(35)のモノアゾ化合物36.2部を得た。次いで式(35)の化合物33.8部を、水500部中に水酸化ナトリウムでpH7.0〜8.0に調製しながら溶解した後、35%塩酸33.3部を添加し、次いで、15〜20℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液15.2部を添加し、ジアゾ化した。
Figure 0004517174
次いで、得られたジアゾ懸濁液を、上記で得られた式(34)の化合物を含む反応液中に15〜25℃で滴下した。滴下中、溶液のpH値は炭酸ナトリウムにて8.0〜9.5に保持した。滴下終了後、更に反応液を15〜25℃、pH8.0〜9.0で3時間攪拌し、カップリング反応を完結させ、式(36)を含む反応液得た。次いで、塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過して式(36)のウェットケーキ300部を得た。
Figure 0004517174
得られたウェットケーキの全量を水800部に溶解したのち、温度70〜75℃、pH10.5〜11.0で2時間反応させ、式(37)の化合物を含む反応液を得た。
Figure 0004517174
(第三工程)
水200部中に、式(17)の化合物16.3部を分散し、35%塩酸16.7部を添加した後5〜10℃まで冷却し、同温度で40%亜硝酸ナトリウム水溶液14.5部を添加してジアゾ化した。
Figure 0004517174
次いで、得られたジアゾ懸濁液を第二工程で得られた式(37)の化合物を含む反応液中に15〜20℃で添加した後、炭酸ナトリウムにて徐々にpH値を7.5〜9.0に中和した。中和後、該反応液を、15〜25℃、pH8.0〜9.0で、更に3時間攪拌し、カップリング反応を完結させ、式(38)の化合物を含む反応液得た。このあと塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過し、次いで乾燥して式(38)のテトラキスアゾ化合物62.5部を得た。
(脱塩工程)
水500部に第三工程で得られた式(38)の化合物を溶解したのち、メタノール700部の添加により晶析させ濾過することにより脱塩し、次いで乾燥して本発明の下記式(38)の黒色色素(化合物No.30)56.2部を得た。この色素の水中での最大吸収波長(λmax)は645nmであり、また水への溶解度は約100g/lであった。
Figure 0004517174
実施例8から14、16
(A)インクの調製
下記成分を混合することによりインク組成物を調製し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事によりインクジェット用の本発明の水性インク組成物を得た。
表6
上記実施例で得られた各化合物 5.0部
(脱塩処理されたものを使用)
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(サーフィノール105 日信化学社製)
水+アンモニア水 75.9部
計 100.0部
表6において、上記実施例で得られた化合物とは、実施例8は実施例1で得られた式(21)の化合物を、実施例9は実施例2で得られた式(22)の化合物を、実施例10は実施例3で得られた式(23)の化合物を、実施例11は実施例4で得られた式(25)の化合物を、実施例12は実施例5で得られた式(26)の化合物を、実施例13は実施例6で得られた式(27)の化合物を、実施例14は実施例7で得られた式(29)の化合物を、実施例16は実施例15で得られた式(38)の化合物をそれぞれ示す。インク調製時にpHを8〜10にアンモニア水で調整した。得られた水性インク組成物は、貯蔵中、沈殿分離が生ぜず、また長期間保存後においても物性の変化は生じなかった。
(B)インクジェットプリント
上記で得られたそれぞれのインク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(商品名 Canon社 BJ−S630 )により、普通紙(Canon TLB5A4)、専用光沢紙A(キャノン社 プロフェッショナルフォトペーパー PR−101)及び専用光沢紙B(EPSON社 PM写真用紙(光沢) KA420PSK)の3種の紙にインクジェット記録を行った。
印刷の際は、反射濃度が数段階の階調が得られるように画像パターンを作り、ハーフトーンの黒色印字物を得た。印刷時はグレースケールモードを用いているため、この淡色部分においては黒色記録液以外のイエロー、シアン、マゼンタの各記録液が併用されていない。以下に記載する試験方法のうち、測色機を用いて評価する項目である色相濃度評価では、印刷物の反射濃度D値を測色する際に、このD値が最も高い部分を用いた。また、同様に測色機を用いて評価する項目である耐光性試験、耐オゾンガス性試験の測定の際には、試験前の印刷物の反射濃度D値が1.0に最も近い階調部分を用いて測定を行った。色相評価、耐湿性試験の評価、演色性試験の評価については、印刷物全体を目視にて評価した。
(C)記録画像の評価
本発明の水性インク組成物による記録画像につき、色相、色相濃度、耐光性試験後の色相変化、耐オゾンガス性試験後の色相変化、耐湿性試験による滲みの程度、演色性の6点について評価を行った。尚、耐オゾンガス性試験、耐湿性試験は、専用光沢紙A,Bについてのみ行った。その結果を(表7)に示した。試験方法は下記に示した。
(1) 色相評価・色相濃度評価
記録画像の色相はGretag Macbeth SpectroEye(GRETAG社製)を用いて測色し、色相濃度D値を算出した。色相評価については目視によって判断した。色相濃度の判定はD値測定で行った。以下に判定基準を示す。
色相評価
○ 色味のほとんど無い良好な黒色である
△ 色相にやや偏りがあるが黒色である
× 黒色とは言えない
色相濃度評価
○ 普通紙:1.2≦D 光沢紙:2.0≦D
△ 普通紙:1.0≦D<1.2 光沢紙:1.9≦D<2.0
× 普通紙:D<1.0 光沢紙:D<1.9
(2) 耐光性試験
キセノンウェザオメーターCi4000(ATLAS社製)を用い、印刷サンプルに0.36W/平方メートルの照度で50時間照射した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び色相濃度の残存率を求めた。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:10未満で、かつ残存率:80%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たせない
× ΔE:10以上で、かつ残存率:80%未満
(3) 耐オゾンガス性試験
オゾンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用いてオゾン濃度を12ppm、湿度60%RH、温度24℃で印刷サンプルを1時間放置した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び色相濃度の残存率を測定した。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:15未満で、かつ残存率:80%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たせない
× ΔE:15以上で、かつ残存率:80%未満
(4) 耐湿性試験
印刷サンプルを恒温恒湿器(応用技研産業(株)製)を用いて50℃、90%RHで7日間放置し、試験前後の染料の滲みを目視により判定した。
○ 染料の滲みがほとんど見られない
△ 染料の滲みがやや見られる
× 染料の滲みがかなり見られる。
(5) 演色性試験
標準光源下での色相を基準にタングステン光下で見た場合の変色の程度を目視により判定した。
○ 色相変化小さい。
△ 色相変化やや大きい。
× 色相変化大。
比較例1
比較対象として水溶性インクジェット用黒色色素として用いられているアゾ系色素のC.I.Food Black 2(下記式(30))を用い、実施例7と同様のインク組成でインク組成物を調製した。得られた記録画像の色相評価、色相濃度評価、耐光性評価、耐オゾンガス性評価、耐湿性評価及び演色性評価の結果を(表7)に示した。
Figure 0004517174
比較例2
同様に、比較対象として水溶性インクジェット用色素として、特許文献4のExample2に示される色素(下記式(31))を用い、実施例7と同様のインク組成でインク組成物を調製した。得られた記録画像の色相評価、色相濃度評価、耐光性評価、耐オゾンガス性評価、耐湿性評価及び演色性評価の結果を(表7)に示した。
Figure 0004517174
比較例3
同様に、比較対象として水溶性インクジェット用色素として、特許文献5のExample3に示される色素(下記式(32))を用い、実施例7と同様のインク組成でインク組成物を調製した。得られた記録画像の色相評価、色相濃度評価、耐光性評価、耐オゾンガス性評価、耐湿性評価及び演色性評価の結果を(表7)に示した。
Figure 0004517174
(表7)
色相 色相濃度 耐光性 耐オゾンガス性 耐湿性 演色性
実施例8(式(21))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例9(式(22))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例10(式(23))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例11(式(25))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例12(式(26))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例13(式(27))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例14(式(29))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例16(式(38))
普通紙 ○ ○ ○ − − ○
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例1 (式(30))
普通紙 ○ ○ ○ − − ×
専用光沢紙A ○ △ ○ × × ×
専用光沢紙B ○ △ ○ × × ×
比較例2 (式(31))
普通紙 △ ○ ○ − − ×
専用光沢紙A △ ○ △ × △ ×
専用光沢紙B △ ○ ○ △ ○ ×
比較例3 (式(32))
普通紙 ○ ○ ○ − − ×
専用光沢紙A ○ ○ ○ × ○ ×
専用光沢紙B ○ ○ ○ △ ○ ×
(表7)より、本発明のテトラキスアゾ化合物を含有するインク組成物は従来の黒色染料(比較例)と比較して色相、耐オゾンガス性、耐光性、耐湿性、演色性において優れている。
実施例17
(第一工程)
水200部中に下記式(17)の化合物20.42部を、水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調製しながら溶解した後、溶液温度を5〜10℃とし、35%塩酸31.3部、40%亜硝酸ナトリウム水溶液18.1部を添加しジアゾ化した。
Figure 0004517174
得られたジアゾ懸濁液を、7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸23.9部を含むアルカリ性水溶液に15〜30℃で滴下した。滴下中は反応液のpH値を炭酸ナトリウムにて8.5〜9.5に保持した。滴下終了後、pH8.5〜9.5、温度15〜30℃で、更に3時間攪拌し、カップリング反応を完結させ、このあと塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過し、得られたウェットケーキを乾燥して式(18)のモノアゾ化合物36.3部を得た。
Figure 0004517174
(第二工程)
水500部中に式(18)の化合物36.3部を加え、水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調整して溶解した後、35%塩酸33.4部加え、次いで15〜20℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液16.5部を添加しジアゾ化した。得られたジアゾ懸濁液に8−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3、6−ジスルホン酸(H酸)を25.5部添加した。添加後、溶液を温度15〜30℃及びpH値を2.0〜3.0(炭酸ナトリウムにて調整)に保持しながら終夜攪拌し、式(19)の化合物を含む反応液を得た。
Figure 0004517174
(第三工程)
水250部中に7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸の代わりに6−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸23.9部を用いる以外は式(18)の化合物と同様の方法で合成された式(20)の化合物35.3部を、水酸化ナトリウムでpH5.5〜8.0に調整しながら溶解した後、35%塩酸32.1部及び40%亜硝酸ナトリウム水溶液16.2部を順次添加し、ジアゾ化した。
Figure 0004517174
得られたジアゾ懸濁液を、第二工程で得られた式(19)の化合物を含む反応液を炭酸ナトリウムにて8.5〜9.5に調整した水溶液中に、15〜30℃で滴下した。滴下中は溶液のpH値を炭酸ナトリウムにて8.5〜9.5に保持した。滴下終了後、該溶液を更に15〜30℃で3時間、pH8.5〜9.5で攪拌しカップリング反応を完結させ、式(21)の化合物を含む反応液得た。35%塩酸にてpH値を2.0〜5.0とした後、不溶解分を濾過にて除去し、塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、濾過した。得られたケーキ全量を水500部に溶解し、メタノール500部の添加により晶析させ、濾過により結晶を分離し、脱塩した。次いで得られた結晶を乾燥して式(21)の黒色色素(化合物No.1)77.8部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長(λmax)は647nmであり、また水への溶解度は100g/l程度であった。
Figure 0004517174
実施例18
実施例17の第一工程において7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸23.9部の代わりに7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸31.9部を用いる以外は実施例17と同様の方法で下記式(22)の黒色色素(化合物No.2)65.0部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は657nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例19
実施例17の式(17)20.3部の代わりに2−アミノベンゼンスルホン酸17.8部を用いる以外は実施例17と同様にして下記式(23)の黒色色素(化合物No.3)62.4部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は650nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例20
実施例17の第一工程において7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸23.9部の代わりに、6−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3、5−ジスルホン酸31.9部を用いる以外は実施例17と同様の方法で式(24)のモノアゾ化合物49.0部を得た。
Figure 0004517174
次いで式(24)の化合物を実施例17の第二工程と同様の方法にてジアゾ化後、得られたジアゾ懸濁液をpH2.5に調整してから10〜15℃にて8−アミノ−1−ヒドロキシ−3,6−ジスルホン酸(H酸)13.9部を添加し、次いでpH3.0〜3.5、温度10〜20℃にて8時間反応させた。同温度で炭酸ナトリウムの添加により該反応液を徐々に中和し、pHを8.0から9.0にて、更にカップリング反応をさせ、式(25)のテトラキスアゾ化合物を含む反応液を得た。該反応液への塩化ナトリウムの添加により塩析し、得られた結晶をろ過、乾燥することにより下記式(25)の黒色色素(化合物No.4)25.8部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は559nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例21
実施例17の第一工程における式(17)の化合物20.42部の代わりに2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸21.8部を用いる以外は実施例17と同様の方法で下記式(26)の黒色色素(化合物No.5)56.7部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は652nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例22
実施例17の第一工程における式(17)の化合物20.42部の代わりに2−アミノ−1,4−ベンゼンジスルホン酸25.3部を用いる以外は実施例17と同様の方法で下記式(27)の黒色色素(化合物No.6)52.0部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は646nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
実施例23
実施例17の式(17)の化合物20.42部の代わりに2−アミノベンゼンスルホン酸17.86部を、式(20)の化合物35.3部の代わりに下記式(34)の化合物24.8部を用いる以外は実施例17と同様の方法で本発明の下記式(35)の黒色色素(化合物No.11)18.2部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は660nmであり、また水への溶解度は100g/l以上であった。
Figure 0004517174
Figure 0004517174

Claims (9)

  1. 下記式(3)
    Figure 0004517174
    (式中A及びDはそれぞれ独立に、ハロゲン原子;ヒドロキシル基;アミノ基;カルボキシル基;スルホ基;ニトロ基;炭素数1〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基;アセチル基;フェニル基;ウレイド基;ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、スルホ基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素数1〜6のアルキル基;ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、スルホ基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素数1〜6のアルコキシ基;カルボキシ基又はスルホ基で更に置換されていても良い、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基、又はアセチル基によって置換されているアミノ基;で置換されていても良いフェニル基を表し、且つ、A及びDはそれぞれ少なくとも1つ以上のスルホ基を含む。a及びbはそれぞれ単結合を示し、結合aの結合位置は2位又は3位であり、結合bの結合位置は6位又は7位である。X、Yの一方はヒドロキシル基を、他方はアミノ基を、m、n、oは0又は1をそれぞれ表す。)で表されるテトラキスアゾ化合物またはその塩
  2. A及びDがそれぞれ独立に、アゾ基に対してo位にスルホ基を有し、さらにニトロ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、スルホ基で置換されていてもよいフェニル基である請求項に記載のテトラキスアゾ化合物またはその塩
  3. 塩がリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩または一般式(4)で表されるアンモニウム塩である請求項1または2のいずれか一項に記載のテトラキスアゾ化合物の塩
    Figure 0004517174
    (式(4)中、Z1、Z2、Z3、Z4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基を表す。)
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含有することを特徴とするインク組成物
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含有することを特徴とするインクジェット用インク組成物
  6. インク滴を記録信号に応じて突出させて被記録材料に記録を行うインクジェット記録方法において、インクとして請求項に記載のインクジェット用インク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法
  7. 被記録材料が情報伝達シートである請求項に記載のインクジェット記録方法
  8. 請求項に記載のインクジェット用インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ
  9. 請求項に記載のインクジェットプリンタによって着色された着色体
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