JPH08302220A - テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液 - Google Patents

テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液

Info

Publication number
JPH08302220A
JPH08302220A JP12923595A JP12923595A JPH08302220A JP H08302220 A JPH08302220 A JP H08302220A JP 12923595 A JP12923595 A JP 12923595A JP 12923595 A JP12923595 A JP 12923595A JP H08302220 A JPH08302220 A JP H08302220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
amino
formula
hydroxyethylsulfonyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12923595A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoji Yamazaki
智司 山崎
Hideo Kawashita
英夫 川下
Yuuji Nishida
有児 西田
Eiko Kojima
詠子 小島
Kazuya Ogino
和哉 荻野
Yuriko Tamura
百合子 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taoka Chemical Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taoka Chemical Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taoka Chemical Co Ltd, Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Taoka Chemical Co Ltd
Priority to JP12923595A priority Critical patent/JPH08302220A/ja
Publication of JPH08302220A publication Critical patent/JPH08302220A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なテトラキスアゾ化合物及びその用途、
例えば該テトラキスアゾ化合物を含有するインクジエツ
トプリンター用記録液に関する。 【構成】 遊離酸の形で下記一般式 (1) で示されるテトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録
液。 【効果】本発明のテトラキスアゾ化合物は、特にインク
ジエツト記録に有用であり、記録画像の鮮明性、保存又
は使用中における安定性、耐熱性、耐水性及び耐光性等
に優れ、特に吐出オリフイスの目詰まり等の問題がない
等、インクジエツト用記録液に要求される種々の性能を
兼備しており、このように種々の性能を具備しながら、
耐水性にも優れる点で本発明の記録液は従来に見られな
い優れた特徴を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なテトラキスアゾ
化合物及びその用途、例えば該テトラキスアゾ化合物を
含有するインクジエツトプリンター用記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、インクジェット記録に有用な水
性インク組成物は、基本的には染料、有機溶剤及び水と
により構成されるものであるが、良好なインクジェット
記録を行うためには、使用するインク組成物に種々の条
件が必要となる。先ず、液滴発生方法や液滴飛翔方向制
御方法に応じたインク組成物の物性として、例えばイン
ク組成物の粘度、表面張力、比電導度、密度、pH等が適
正範囲に含まれることが必要である。
【0003】そしてこれらの物性が長期間安定に保持さ
れることが必要である。即ち、該インク組成物の長期保
存、長期間使用あるいは記録休止中に化学変化等により
析出物が生じてはならない。特に記録装置の吐出ノズル
は一般に直径10〜60μm程度であり、析出物によりノズ
ルが詰まると、液滴の吐出ができなくなるし、ノズルが
完全に詰まらなくともノズル近傍に固形分や粘着物が付
着する等により、記録性、吐出安定性、吐出応答性が低
下する。
【0004】更に最近の熱エネルギーを利用するインク
ジェット方式では耐熱性の優れるものが要求されてい
る。その他、記録される画像が充分にコントラストが高
く、鮮明であり、かつ優れた耐水性及び耐光性を有する
ことも当然求められている。また、マーカーペンに対す
るよごれ耐性等の印字性能も要求されている。従来か
ら、かかる諸特性を改良する染料として、例えば特開昭
63−105079号公報に記載されたトリスアゾ化合物、特開
昭55−144069号公報、特開平1−141966号公報及び特公
昭61−18590 号公報に記載されたテトラキスアゾ化合物
等が提案されているが、これらの諸特性を同時に満たす
ものは未だ見出されていない。特にインクジエツト用記
録液においては、これらの諸特性は染料固有の性質に影
響するところが大であり、かかる条件を満たす染料を見
出すことが極めて重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは鋭意検討
の結果、特定構造のテトラキスアゾ化合物を用いること
により、インクジエツト用記録液としての諸特性、例え
ば吐出安定性、吐出応答性或いは溶解保存安定性等が改
良されるとともに、記録画像の鮮明性、耐熱性、耐水性
及び耐光性に優れることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊離酸として
下記式(1)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Q1 及びQ2 はそれぞれ独立に置
換基を有していてもよいフェニレン又はナフチレン基を
表し、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水素原子、
ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、スルホ
基、ハロゲン原子又は置換されていてもよいアミノ、ア
ルキル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル若しく
はスルファモイル基を表し、R7 及びR8 はそれぞれ独
立に水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホ
ニル基、ハロゲン原子又は置換されていてもよいアルキ
ル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル若しくはス
ルファモイル基を表す。但し、R4 、R5 及びR6
中、少なくとも1個はヒドロキシ基又は置換されていて
もよいアミノ基を表わす。)で示されるテトラキスアゾ
化合物を提供するものである。式(1)で示される化合
物の中でも、遊離酸として下記式(2)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ
独立に水素原子、カルボキシ基、ヒドロキシエチルスル
ホニル基、ハロゲン原子又は置換されていてもよいアミ
ノ、アルキル、アルコキシ、カルバモイル若しくはスル
ファモイル基を表し、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8
は前記の意味を有する。)で示されるテトラキスアゾ化
合物が好ましく用いられる。これらの内でも、遊離酸と
して下記式(3)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
びR6 は前記の意味を有し、R9 及びR10はそれぞれ独
立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシエチルスルホ
ニル基又は置換されていてもよいアルキル、アルコキ
シ、フェノキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル
基を表す。)で示されるテトラキスアゾ化合物が、本発
明の目的とする記録液、特にインクジエツト用記録液と
して好ましく用いられる。
【0013】上記式(1)において、Q1 及びQ2 はフ
ェニレン又はナフチレン基であり、それぞれ無置換であ
っても、また置換されていてもよい。Q1 及びQ2 で示
されるフェニレン又はナフチレン基に置換し得る基とし
ては、例えばカルボキシ基、塩素、弗素、臭素等のハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル
基、スルホ基又は置換されていてもよいアミノ、アルキ
ル、アルコキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル
基が挙げられ、ここで、アミノ基は無置換であっても、
またモノ又はジ置換であってもよく、置換アミノ基とし
て具体的には、例えばモノ又はジC1 〜C4 アルキルア
ミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベ
ンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基、ウレイド基、C
1 〜C4アルキルスルホニルアミノ基等が、置換されて
いるアルキル基としては、例えばヒドロキシ、ハロゲン
原子若しくはシアノ基で置換されたC1 〜C4 アルキル
基、ベンジル基等が、置換されているアルコキシ基とし
ては、例えばヒドロキシ、C1 〜C4 アルコキシで置換
されたC1 〜C4 アルコキシ基等が、置換されているフ
ェノキシ基としては、ハロゲン、アミノ、スルホ、カル
ボキシ若しくはC1〜C4 アルキル等で置換されたフェ
ノキシ基が、置換されているカルバモイル基としては、
例えばC1 〜C4 アルキル置換カルバモイル基、置換さ
れているスルファモイル基としては、例えばC1 〜C4
アルキル置換スルファモイル基等が挙げられる。なお、
1 及びQ2 で示されるフェニレン又はナフチレン基
は、その性能を損なわない範囲で以上説明したような置
換基を1個又は複数個有することができるが、通常2個
以下の範囲で置換基を有することができる。
【0014】また、上記式(1)において、R4 、R5
及びR6 はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、ヒ
ドロキシエチルスルホニル基、スルホ基、ハロゲン原子
又は置換されていてもよいアミノ、アルキル、アルコキ
シ、フェノキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル
基を表し、R4 、R5 及びR6 の中、少なくとも1個は
ヒドロキシ基又は置換されていてもよいアミノ基を表わ
し、また、R7 及びR8 はそれぞれ独立に水素原子、ヒ
ドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ハロゲン
原子又は置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、
フェノキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル基を
表すが、それぞれの具体例については、前記Q1 及びQ
2 で示されるフェニレン又はナフチレン基の置換基の具
体例として説明したものに対応する同様の置換基が用い
られる。
【0015】更にまた、上記式(2)〜(3)におい
て、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に水素原子、
カルボキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ハロゲ
ン原子又は置換されていてもよいアミノ、アルキル、ア
ルコキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル基を表
すが、それぞれの具体例については前記Q1 及びQ2
示されるフェニレン又はナフチレン基の置換基の具体例
として説明したものと同様の置換基が用いられる。
【0016】本発明のテトラキスアゾ化合物は、一般に
遊離酸又はその塩の形で単離される。ここで塩として
は、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属
塩、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テ
トラエチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩、
エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩等を挙
げることができる。
【0017】これらの中でもテトラキスアゾ化合物のア
ンモニウム塩又はそれとナトリウム塩との混合塩の形の
テトラキスアゾ化合物は本発明の目的とする記録液、特
にインクジエツト用記録液として好ましく用いられる。
【0018】本発明の一般式(1)で示されるテトラキ
スアゾ化合物の製造は、各要素(原料化合物)を、特開
昭63−105079号公報、特開昭55−144069号公報或いはド
イツ特許明細書第943662号等に記載された方法に準じ
て、ただし目的とするテトラキスアゾ化合物を製造でき
るようにカップリング順序を選択して、容易に実施され
る。
【0019】一般式(1)で示されるテトラキスアゾ化
合物の具体的な製造方法は、例えば次の通りである。
【0020】すなわち、下記式(4)
【化7】H2 N−Q2 −NO2 (4) (式中、Q2 は前記の意味を有する。)で示されるアミ
ン化合物をジアゾ化し、次いで該ジアゾ化物と遊離酸の
形で下記式(5)
【0021】
【化8】
【0022】で示されるアミノナフトール化合物とを、
水性媒体中、酸性条件下でカップリングさせて遊離酸の
形で下記式(6)
【0023】
【化9】
【0024】(式中、Q2 は前記の意味を有する。)で
示されるモノアゾ化合物を得る。
【0025】次いで、この式(6)のモノアゾ化合物の
ニトロ基を一般的な還元方法により還元し、遊離酸の形
で下記式(7)
【0026】
【化10】
【0027】(式中、Q2 は前記の意味を有する。)で
示されるモノアゾ化合物を得る。一方、下記式(8)
【0028】
【化11】
【0029】(式中、R7 及びR8 は前記の意味を有す
る。)で示される化合物を常法によりジアゾ化し、次い
でこれと下記式(9)
【0030】
【化12】H−Q1 −NH2 (9)
【0031】(式中、Q1 は前記の意味を有する。)で
示される芳香族アミン化合物とを弱酸性の水性媒体中で
カップリングさせることにより下記式(10)
【0032】
【化13】
【0033】(式中、Q1 、R7 及びR8 は前記の意味
を有する。)で示されるモノアゾ化合物を得る。
【0034】次に、式(10)で示されるモノアゾ化合
物を常法によりジアゾ化し、該ジアゾ化合物と前記式
(7)に示したモノアゾ化合物とを弱酸性〜弱アルカリ
性の水性媒体中でカップリングさせて、遊離酸の形で下
記式(11)
【0035】
【化14】
【0036】(式中、Q1 、Q2 、R7 及びR8 は前記
の意味を有する。)で示されるトリスアゾ化合物を得
る。
【0037】次に、このトリスアゾ化合物(11)を常
法によりジアゾ化し、該ジアゾ化合物と下記式(12)
【0038】
【化15】
【0039】(式中、R4 、R5 、R6 は前記の意味を
有する。)で示される化合物とを弱酸性〜弱アルカリ性
の水性媒体中でカップリングさせることにより、遊離酸
の形で前記式(1)で示される目的とするテトラキスア
ゾ化合物が得られる。
【0040】ここで、式(4)で示されるアミン化合物
としては、例えば1−アミノ−4−ニトロベンゼン、1
−アミノ−2−クロロ−4−ニトロベンゼン、1−アミ
ノ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−
2−エトキシ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−
カルボキシ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−3−カ
ルボキシ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−スル
ホ−4−ニトロベンゼン、1−アミノ−3−スルホ−4
−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−カルバモイル−4
−ニトロベンゼン、1−アミノ−3−カルバモイル−4
−ニトロベンゼン等が挙げられる。
【0041】また、式(5)で示されるアミノナフトー
ル化合物としては、例えば1−アミノ−8−ナフトール
−3,6−ジスルホン酸、1−アミノ−8−ナフトール
−4,6−ジスルホン酸が挙げられる。
【0042】また、式(8)で示されるアミン化合物と
しては、例えば1−アミノ−2−カルバモイルベンゼ
ン、1−アミノ−3−カルバモイルベンゼン、1−アミ
ノ−3−クロロベンゼン、1−アミノ−3−フルオロベ
ンゼン、1−アミノ−5−クロロ−2−フェノキシベン
ゼン等が挙げられる。
【0043】次に、式(9)で示される芳香族アミン化
合物としては、例えば1−アミノ−2−カルボキシベン
ゼン、1−アミノ−3−カルボキシベンゼン、1−アミ
ノ−3−β−ヒドロキシエチルスルホニル−6−メトキ
シベンゼン、1−アミノ−2,5−ジメトキシベンゼ
ン、1−アミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、1−ア
ミノ−2−メトキシベンゼン、1−アミノ−2−エトキ
シベンゼン、1−アミノ−5−メチル−2−メトキシベ
ンゼン、1−アミノ−2−クロロベンゼン、1−アミノ
−2,5−ジクロロベンゼン、1−アミノ−2−カルバ
モイルベンゼン、1−アミノ−2−スルファモイルベン
ゼン、1−アミノ−3−カルバモイルベンゼン、1−ア
ミノ−3−スルファモイルベンゼン、1−アミノ−3−
β−ヒドロキシエチルスルホニルベンゼン、1−アミノ
−2−アセチルアミノベンゼン、1−アミノ−5−アセ
チルアミノ−2−メトキシベンゼン、1−アミノ−5−
カルボキシ−2−メトキシベンゼン、1−アミノ−5−
カルバモイル−2−メトキシベンゼン、1−アミノ−5
−カルバモイル−2−クロロベンゼン、1−アミノ−2
−メトキシ−5−スルファモイルベンゼン、1−アミノ
ナフタレン、1−アミノナフタレン−6−スルホン酸、
1−アミノナフタレン−7−スルホン酸、1−アミノナ
フタレン−6−スルホン酸アミド、1−アミノナフタレ
ン−7−スルホン酸アミド等のアニリン誘導体又はアミ
ノナフタレン誘導体が挙げられる。中でも、1−アミノ
−2,5−ジメトキシベンゼン又は1−アミノ−5−メ
チル−2−メトキシベンゼンが好ましく用いられる。
【0044】更に、式(12)で示される化合物として
は、例えば1−ヒドロキシベンゼン、1−ヒドロキシ−
2−,3−又は4−メチルベンゼン、1,3−ジヒドロ
キシベンゼン、1−ヒドロキシ−3−メトキシベンゼ
ン、1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン、3−ジ(β
−ヒドロキシエチル)アミノ−1−ヒドロキシベンゼ
ン、1−ジ(β−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、
1,3−ジアミノ−4−メチルベンゼン、2−ヒドロキ
シ安息香酸、1,3−ジアミノベンゼン−6−スルホン
酸、1−アセチルアミノ−4−メトキシ−3−ジ(β−
ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、3−ジエチルアミ
ノ−1−ヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノベンゼ
ン−4−スルホン酸、3−アミノ安息香酸等の安息香酸
誘導体、アニリン誘導体、フェノール誘導体、アミノフ
ェノール誘導体等が挙げられる。中でも1−ヒドロキシ
−3−アミノベンゼンが好ましく用いられる。
【0045】本発明の一般式(1)で示されるテトラキ
スアゾ化合物は、各種繊維材料、例えばヒドロキシ基及
び/又はアミノ基を有する繊維材料、特にレーヨンや木
綿のようなセルロース系繊維材料、紙、皮革、絹、合成
ポリアミド等の染色又は捺染に用いることが出来る。特
に、本発明のテトラキスアゾ化合物は、優れた溶解性を
有する一方、高い染着性を保持しているので、上記材料
を濃黒色に着色することができるという特徴を有する。
【0046】本発明のテトラキスアゾ化合物は記録液、
特にインクジエツト用記録液として用いた場合に優れた
性能を発揮する。本発明のインクジエツト用記録液は、
前記式(1)で示されるテトラキスアゾ化合物、有機溶
剤及び水からなり、その組成は、記録液100重量部に
対して、テトラキスアゾ化合物が0.5〜20重量部、
好ましくは1〜15重量部であり、有機溶剤1〜80重
量部、好ましくは2〜60重量部であり、そして水が0
〜98.5重量部、好ましくは20〜90重量部からな
る。本発明の記録液には、更に前記テトラキスアゾ化合
物の特性を損なわない範囲において、従来使用される公
知の水性インク用染料を併用使用することもできる。
【0047】本発明の記録液に使用される有機溶剤の例
としては、具体的には、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタ
ノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、ジメチ
ルホルムアミド、ジエチルホルムアミド等のアミド類、
アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、チオジ
グリコール、ヘキシレングリコール、2−メチル−2,
4−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキ
サントリオール等の多価アルコール類、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレ
ングリコール類、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類、アセチレングリコール誘導体(商品
名:サーフィノール:日信化学社製)、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
のアルカノールアミン類、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジン等の含窒素複素環式ケトン類、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピ
ロリドン、N−ビニル−ピロリドン、N−オクチル−2
−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピ
ロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−
ドデシル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピ
ロリドン、N−(n−ブチル)−2−ピロリドン、N−
(t−ブチル)−2−ピロリドン、N−ヘキシル−2−
ピロリドン、N−(3−ヒドロキシプロピル)−2−ピ
ロリドン、N−(2−メトキシエチル)−2−ピロリド
ン、N−(3−メトキシプロピル)−2−ピロリドン、
N−ベンジル−2−ピロリドン、ポリビニルピロリドン
等のピロリドン類が挙げられる。
【0048】これらの有機溶剤は、それぞれ単独で、又
は互いに影響を及ぼさない限りにおいて2種以上混合し
て使用することができる。とりわけ、ピロリドン類、す
なわち、2−ピロリドン又はその誘導体を、有機溶剤の
少なくとも一部として用いるのが好適である。
【0049】更に、本発明のインクジエツト用記録液に
おいて、一層良好な特性を具備せしめるために従来使用
された種々の添加剤が必要に応じて併用される。具体的
には、例えば防腐剤、防カビ剤等としてデヒドロ酢酸ナ
トリウム、4−クロロ−3−メチルフェノール等があげ
られ、その他紫外線吸収剤、粘度調整剤、界面活性剤等
の表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗値調整剤、赤外線
吸収剤、浸透剤等が挙げられる。
【0050】本発明の記録液は、例えば、前記テトラキ
スアゾ化合物を、有機溶剤、必要ならば前記した各種添
加剤、及び水とともに、好ましくは高められた温度で溶
解し、そのまま又は冷時、不溶解物を分離するために微
小孔径のろ膜を通すことによって容易に製造することが
できる。本発明の記録液は、インクジエツト用記録液と
して特に優れた特性を有しているが、その他万年筆、フ
エルトペン、ボールペン等の筆記具用の記録液としても
使用することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で示されるテトラ
キスアゾ化合物は、各種繊維材料、例えばヒドロキシ基
及び/又はアミノ基を有する繊維材料、特にレーヨンや
木綿のようなセルロース系繊維材料、紙、皮革、絹、合
成ポリアミド等の染色又は捺染に用いることが出来る。
特に、本発明のテトラキスアゾ化合物は、優れた溶解性
を有する一方、高い染着性を保持しているので、上記材
料を濃黒色に着色することができるという特徴を有す
る。
【0052】本発明の記録液は、特にインクジエツト記
録に有用であり、記録画像の鮮明性、保存又は使用中に
おける安定性、耐熱性、耐水性及び耐光性等に優れ、特
に吐出オリフイスの目詰まり等の問題がない等、インク
ジエツト用記録液に要求される種々の性能を兼備してお
り、このように種々の性能を具備しながら、耐水性にも
優れる点で本発明の記録液は従来に見られない優れた特
徴を有すると言える。
【0053】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明は実施例に限定されるものではない。なお、例中、
部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を意味する。
【0054】(テトラキスアゾ化合物の合成) 実施例1 5−ニトロアントラニル酸18.2部を常法によりジア
ゾ化し、このジアゾニウム化合物を1−アミノ−8−ナ
フトール−3,6−ジスルホン酸31.9部と酸性条件
下、0〜5℃でカップリング反応させる。次に10%ソ
ーダ灰水溶液を加え、pH6.5〜7.0に調整した
後、硫化ソーダ11.7部を加えて室温で1時間攪拌
し、ニトロ基の還元を行う。次に35%塩酸を加えpH
を1.5〜2.0に調製し、このまま1時間攪拌後、反
応マスを濾過し、下記式(A)
【0055】
【化16】 で示されるモノアゾ化合物の湿潤ケーキ170部を得
た。
【0056】次に、1−アミノ−3−クロロベンゼン1
2.8部を常法によりジアゾ化し、このジアゾニウム化
合物を、2,5−ジメトキシアニリン15.3部と弱酸
性条件下0〜5℃でカップリング反応させる。次に反応
マスを濾過し、下記式(B)
【0057】
【化17】
【0058】で示されるモノアゾ化合物の湿潤ケーキ9
4.6部を得た。このモノアゾ化合物(B)を35%塩
酸水溶液31.3部を加えて完全に溶解させた後、36
%亜硝酸ナトリウム溶液19.2部を注入し、ジアゾ化
した。
【0059】次に前記モノアゾ化合物(A)の湿潤ケー
キから硫黄を完全に除去した後、10%ソーダ灰水溶液
でpHを10.5〜11.0に調整し、完全に溶解させ
る。次いでこれに前記モノアゾ化合物(B)のジアゾ化
液を注入し、pH7.5〜8.0に調整した後、10〜
15℃で3時間攪拌してカップリング反応を行った。得
られたトリスアゾ反応マスに食塩50部を加えて塩析を
行い、析出した結晶を濾過し、下記式(C)
【0060】
【化18】
【0061】で示されるトリスアゾ化合物の湿潤ケーキ
274部を得た。次にトリスアゾ化合物(C)の湿潤ケ
ーキを10%ソーダ灰水溶液で完全に溶解させた後、3
6%亜硝酸ナトリウム溶液9.8部を加えた水溶液を、
塩酸水溶液中に注入し、ジアゾ化した。このジアゾ化マ
ス中にmーアミノフェノール10.9部を加え、10〜
15℃、弱アルカリ条件下(pH8〜8.5)で3時間
攪拌し、カップリング反応を行う。
【0062】得られたテトラキスアゾ反応マスに食塩5
0部を加えて塩析を行い、析出した結晶を濾過し、10
%食塩水200部で洗浄して湿潤ケーキ315部を得
た。次にこの湿潤ケーキを200部のイソプロピルアル
コール/水(1/1混合液)中に分散し、濾過し、充分
に脱塩を行った後、得られた湿潤ケーキを乾燥し、下記
式(D)
【0063】
【化19】
【0064】で示されるテトラキスアゾ化合物を68.
2部得た。このテトラキスアゾ化合物の水性媒体中での
λmax は、680nmであった。
【0065】実施例2 1−アミノ−3−クロロベンゼンの代わりに、1−アミ
ノ−3−クロロ−5−フェノキシベンゼン22.0部を
用いる以外は実施例1と同様にして下記式(E)
【0066】
【化20】
【0067】で示されるテトラキスアゾ化合物72.9
部を得た。このテトラキスアゾ化合物の水性媒体中での
λmax は、670nmであった。
【0068】実施例3 2,5−ジメトキシアニリンの代わりに1−アミノ−5
−カルボキシ−2−メトキシベンゼンの等モル量を用い
る以外は実施例1と同様にして下記式(F)
【0069】
【化21】
【0070】で示されるテトラキスアゾ化合物69.7
部を得た。このテトラキスアゾ化合物の水性媒体中での
λmax は、682nmであった。
【0071】実施例4 実施例1で得られたテトラキスアゾ化合物(D)10部
を、15%重炭酸アンモニア水溶液100部中に入れ、
2時間攪拌した後、濾過し、充分に脱塩を行った後、得
られた湿潤ケーキを乾燥し、下記式(D−a)
【0072】
【化22】
【0073】で示されるテトラキスアゾ化合物のアンモ
ニウム塩9.1部を得た。
【0074】実施例5(用途) 前記実施例1〜4によって製造されたテトラキスアゾ化
合物を用いて、それぞれ下記組成 テトラキスアゾ化合物 2部 グリセリン 4部 2−ピロリドン 10部 エタノール 4部 4−クロル−3−メチルフェノール 8.0 ×10-3部 イオン交換水 残量 の記録液を作成し、これを0.2μmのメンブランフィ
ルターで濾過し、インクジエツト用記録液を調製した。
【0075】この記録液を、ヒューレットパッカード社
性Desk Jet505インクジエツトプリンター用
インクカートリッヂに充填し、同プリンターで500時
間連続記録したが、ノズルの目詰まりや噴射方向の異常
は認められなかった。また、これらの記録液を40℃で
3ケ月間保存後、上記プリンターで長時間連続記録して
も目詰まりや噴射方向の異常は認められなかった。
【0076】実施例6 実施例5により作成した本発明の記録液と、比較の為に
公知の染料としてC.I.ダイレクトブラック154及
びC.I.ダイレクトブラック168を用いて同様に作
成した記録液を用いて、Xerox社製複写用普通紙
(紙番号4024)を用い、縦3cm×横10cmの範
囲を塗り潰し、テストサンプルを作成し、以下の耐水性
及び耐光性試験を実施した結果を表−1に示す。なお、
印字物の色相は良好な黒色色調であった。
【0077】耐水性テスト 上記の各テストサンプルを2日間風乾した後、反射濃度
計(マクベスRD915)で印字濃度を測定する。次に
各サンプルを25℃イオン交換水に1時間浸漬させた
後、充分水分を取り除いた後、1日間風乾した後、再び
印字濃度を測定し、下記の基準で評価した。
【0078】 耐水性評価基準 ◎ 浸漬後の印字濃度が浸漬前の印字濃度に対して80%以上である。 ○ 〃 70%以上80%未満。 △ 〃 50%以上70%未満。 × 〃 50%未満である。
【0079】耐光性テスト 上記の各テストサンプルに、キセノンフェードメーター
(スガ試験機社製)を用いて、100時間照射し、照射
後の各印字濃度を測定し、下記の基準で評価した。 耐光性評価基準 ◎ 照射後の印字濃度が照射前の印字濃度に対して90%以上である。 ○ 〃 80%以上90%未満。 △ 〃 70%以上80%未満。 × 〃 70%未満である。
【0080】
【表−1】
【0081】実施例7 原料化合物を代え、実施例1と同様にして遊離酸として
下記(G)〜(P)に示すテトラキスアゾ化合物が得ら
れる。なお、この化合物を用いて実施例5及び6と同様
に記録液を作成して印字した場合の色相を構造式の末尾
に記した。
【0082】
【化23】
【0083】
【化24】
【0084】
【化25】
【0085】有機溶剤を変えた場合のインクの性能 前記実施例1〜4によって得られたテトラキスアゾ化合
物又はその代替塩を用いて以下の実施例8〜15の組成
の記録液を作成し、メンブランフィルターで濾過し、イ
ンクを調整した。これらのインクはいずれもpH6〜1
0、粘度1.2〜3.0(cps)、表面張力は35〜
60(ダイン/cm)の範囲にあり、それぞれについ
て、以下にのべる1)〜9)の性能試験に供した。その
結果、本実施例のインクは、いずれも優れた性能を示し
た。
【0086】実施例8 実施例1のテトラキスアゾ化合物(D)のカリウム塩 3.0 % ポリエチレングリコール#200 8.0 % ジエチレングリコール 3.0 % デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1 % イオン交換水 85.9 %
【0087】実施例9 実施例1のテトラキスアゾ化合物(D) 3.0 % N−エチル−2−ピロリドン 5.0 % グリセリン 5.0 % デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1 % イオン交換水 86.9 %
【0088】実施例10 実施例2のテトラキスアゾ化合物(E) 3.0 % N−イソプロピル−2−ピロリドン 7.0 % プロピレングリコールモノメチルエーテル 3.0 % 4−クロル−3−メチルフェノール 0.08 % イオン交換水 86.92 %
【0089】実施例11 実施例2のテトラキスアゾ化合物(E)のカリウム塩 3.0 % N−エチル−2−ピロリドン 10.0 % 4−クロル−3−メチルフェノール 0.08 % イオン交換水 86.92 %
【0090】実施例12 実施例3のテトラキスアゾ化合物(F) 3.0 % N−エチル−2−ピロリドン 10.0 % モノエタノールアミン 0.2 % 4−クロル−3−メチルフェノール 0.08 % イオン交換水 86.72 %
【0091】実施例13 実施例4のテトラキスアゾ化合物(D−a) 3.0 % N−エチル−2−ピロリドン 5.0 % N−n−ブチル−2−ピロリドン 5.0 % N−イソプロピル−2−ピロリドン 5.0 % 4−クロル−3−メチルフェノール 0.08 % イオン交換水 81.92 %
【0092】実施例14 実施例4のテトラキスアゾ化合物(D−a) 3.0 % N−メチル−2−ピロリドン 10.0 % 4−クロル−3−メチルフェノール 0.08 % イソプロピルアルコール 3.0 % イオン交換水 83.92 %
【0093】実施例15 実施例1のテトラキスアゾ化合物(D) 3.0 % N−エチル−2−ピロリドン 5.0 % グリセリン 4.0 % ポリビニルピロリドン 1.0 % デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1 % イオン交換水 86.9 %
【0094】1)画像鮮明性:エプソン社製HG513
0社製インクジエツトプリンターを用い、普通紙上に記
録し、肉視判定により下記の基準で判定した。その結
果、本実施例のインクはいずれもにじみの無い鮮明な黒
色画像であった。
【0095】2)保存性:インクをガラス容器に密閉
し、20℃で6ケ月間及び70℃で2週間、夫々保存した結
果、本実施例のインクは析出物もなく、いずれも異常を
認めなかった。
【0096】3)噴射安定性:前記1)のジェット記録
を 500時間連続して行い、ノズルの目詰まりや噴射方向
の変化を観察した結果、本実施例のインクは、いずれも
異常を認めなかった。
【0097】4)噴射応答性:前記1)に従ってジェッ
ト記録を行った後、常温常湿で1ケ月間及び40℃−30%
RHで1週間夫々放置し、ついで再び1)のジェット記録
を行った。その結果、本実施例のインクはいずれもにじ
みの無い鮮明な黒色画像が得られた。
【0098】5)耐光性 実施例6に記載の方法によりテストしたが、本発明の実
施例のインクはいずれも優れた性能を示した。
【0099】6)耐変色性 前記1)に従ってジェット記録を行った後の紙を室内に
1ケ月放置し、色相の変化を判定したが、本実施例のイ
ンクを用いて記録した画像はいずれも色相の変化がな
く、優れた耐変色性を示した。
【0100】7)耐水性 実施例6に記載の方法によりテストしたが、優れた性能
を示した。
【0101】8)浸透性 前記1)に従ってジェット記録を行った後、インクが紙
に浸透するまでの時間を測定した。その結果、本実施例
のインクはいずれも浸透時間30秒以下で、優れた性能
を示した。
【0102】9)マーカーペンよごれ耐性 前記1)に従ってジェット記録を行った後、印字部分に
マーカーペンで印を入れ、よごれの有無を観察した。そ
の結果、本実施例のインクはいずれもほとんど汚れがな
く、優れた性能を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 有児 大阪市淀川区西三国4丁目2番11号 田岡 化学工業株式会社内 (72)発明者 小島 詠子 大阪市淀川区西三国4丁目2番11号 田岡 化学工業株式会社内 (72)発明者 荻野 和哉 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 (72)発明者 田村 百合子 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離酸として下記式(1) 【化1】 (式中、Q1 及びQ2 はそれぞれ独立に置換基を有して
    いてもよいフェニレン又はナフチレン基を表し、R4
    5 及びR6 はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ
    基、ヒドロキシエチルスルホニル基、スルホ基、ハロゲ
    ン原子又は置換されていてもよいアミノ、アルキル、ア
    ルコキシ、フェノキシ、カルバモイル若しくはスルファ
    モイル基を表し、R7 及びR8 はそれぞれ独立に水素原
    子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ハ
    ロゲン原子又は置換されていてもよいアルキル、アルコ
    キシ、フェノキシ、カルバモイル若しくはスルファモイ
    ル基を表す。但し、R4 、R5 及びR6 の中、少なくと
    も1個はヒドロキシ基又は置換されていてもよいアミノ
    基を表わす。)で示されるテトラキスアゾ化合物。
  2. 【請求項2】 遊離酸として下記式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に水素原
    子、カルボキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ハ
    ロゲン原子又は置換されていてもよいアミノ、アルキ
    ル、アルコキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル
    基を表し、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水素原
    子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ス
    ルホ基、ハロゲン原子又は置換されていてもよいアミ
    ノ、アルキル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル
    若しくはスルファモイル基を表し、R7及びR8 はそれ
    ぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチル
    スルホニル基、ハロゲン原子又は置換されていてもよい
    アルキル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル若し
    くはスルファモイル基を表す。但し、R4 、R5 及びR
    6の中、少なくとも1個はヒドロキシ基又は置換されて
    いてもよいアミノ基を表わす。)で示されるテトラキス
    アゾ化合物。
  3. 【請求項3】 遊離酸として下記式(3) 【化3】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に水素原
    子、カルボキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ハ
    ロゲン原子又は置換されていてもよいアミノ、アルキ
    ル、アルコキシ、カルバモイル若しくはスルファモイル
    基を表し、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水素原
    子、ヒドロキシ基、ヒドロキシエチルスルホニル基、ス
    ルホ基、ハロゲン原子又は置換されていてもよいアミ
    ノ、アルキル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル
    若しくはスルファモイル基を表し、但し、R4 、R5
    びR6 の中、少なくとも1個はヒドロキシ基又は置換さ
    れていてもよいアミノ基を表わす。また、R9 及びR10
    はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    エチルスルホニル基又は置換されていてもよいアルキ
    ル、アルコキシ、フェノキシ、カルバモイル若しくはス
    ルファモイル基を表す。)で示されるテトラキスアゾ化
    合物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    テトラキスアゾ化合物を含有することを特徴とする記録
    液。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    テトラキスアゾ化合物、水及び有機溶剤を含有すること
    を特徴とする記録液。
  6. 【請求項6】 有機溶剤が、ピロリドン又はその誘導体
    を含有する請求項5に記載の記録液。
  7. 【請求項7】 インクジエツトプリンター用である請求
    項4〜請求項6のいずれかに記載の記録液。
JP12923595A 1995-04-28 1995-04-28 テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液 Pending JPH08302220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12923595A JPH08302220A (ja) 1995-04-28 1995-04-28 テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12923595A JPH08302220A (ja) 1995-04-28 1995-04-28 テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08302220A true JPH08302220A (ja) 1996-11-19

Family

ID=15004524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12923595A Pending JPH08302220A (ja) 1995-04-28 1995-04-28 テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08302220A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078860A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 水性黒色インク組成物及び着色体
JP2004285351A (ja) * 2003-03-05 2004-10-14 Nippon Kayaku Co Ltd テトラキスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体
WO2005108502A1 (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha テトラキスアゾ化合物、記録用色素、インク組成物及び着色体
CN100366685C (zh) * 2003-03-05 2008-02-06 日本化药株式会社 水性黑色油墨组合物及着色体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078860A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 水性黒色インク組成物及び着色体
JP2004285351A (ja) * 2003-03-05 2004-10-14 Nippon Kayaku Co Ltd テトラキスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体
CN100366685C (zh) * 2003-03-05 2008-02-06 日本化药株式会社 水性黑色油墨组合物及着色体
US7462228B2 (en) 2003-03-05 2008-12-09 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Water-base black ink composition and colored product
JP4517174B2 (ja) * 2003-03-05 2010-08-04 日本化薬株式会社 テトラキスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体
KR101030757B1 (ko) * 2003-03-05 2011-04-26 니폰 가야꾸 가부시끼가이샤 수성 흑색 잉크 조성물 및 착색체
WO2005108502A1 (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha テトラキスアゾ化合物、記録用色素、インク組成物及び着色体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4764829B2 (ja) アゾ化合物、インク組成物及び着色体
DE60305316T2 (de) Spezielle azo-komponenten für den druckprozess
US5609673A (en) Recording liquid
JP2009132794A (ja) アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体
US5530105A (en) Tetraskisazo compound and ink containing the compound
EP0624632B1 (en) Recording liquid
JPH08302220A (ja) テトラキスアゾ化合物及びそれを含む記録液
JP3440544B2 (ja) 記録液
KR20080043787A (ko) 아조 화합물, 잉크 조성물, 기록방법 및 착색체
JP2008069331A (ja) 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、およびその着色体
JPH0912910A (ja) テトラキスアゾ化合物及びその用途
JPWO2006132327A1 (ja) アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体
JPH07138492A (ja) テトラキスアゾ化合物及びその用途
JPH08302221A (ja) テトラキスアゾ化合物及びそれを用いるインクジエツトプリンター用記録液
KR20020056888A (ko) 수계 잉크 및 염료의 제조방법
JPH10204308A (ja) ポリアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体
JP5520477B2 (ja) 黒色水性インク組成物
JP4127569B2 (ja) アゾ化合物、水性インク組成物、着色体及びその着色方法
JP3398367B2 (ja) 水系インク及び染料の製造方法
JPH02233782A (ja) インク及び記録方法
JP5382771B2 (ja) アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体
JP3428178B2 (ja) 記録液
JP3503401B2 (ja) 記録液
JP3511672B2 (ja) 記録液及び該記録液を用いたインクジェット記録方法
JP4641194B2 (ja) アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体