JPWO2014156851A1 - 黒色用テトラキスアゾ化合物、それを含む染料組成物及びその使用 - Google Patents

黒色用テトラキスアゾ化合物、それを含む染料組成物及びその使用 Download PDF

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Abstract

特定化学物質第一類のジアニシジンを使用することなく製造でき、染着性及び耐光性の良好なセルロース繊維材料、特に紙・パルプ用の優れた黒色用アゾ染料化合物として、下記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物又はその塩を提供する。式(1)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、スルホ基等を示し、R3、R4はそれぞれ独立にアミノ基、カルボキシ基等を示し、Aは下記一般式(2)で表される基を示す。式(2)中、R5はスルホ基等を示し、R6はアミノ基、カルボキシ基等を示す。

Description

本発明は、黒色用テトラキスアゾ化合物又はその塩、それを含有する染料組成物、それを使用する染色方法及び染色物、さらにそれを用いて得られる物品に関する。
セルロ−ス繊維材料、特に紙・パルプ用の染料としては、染着性がよい直接染料が多く用いられている。中でも黒色用染料としてC.I.ダイレクトブラック19やC.I.ダイレクトブラック168等がよく使用されている。しかし、これらの染料は耐光性が低く、また、主原料としてジアニシジンを使用していることが問題視されている。すなわち、ジアニシジンは特定化学物質第一類に該当し、発がん性等により人体や環境への悪影響が知られており、その使用は極めて厳重な防護設備の下で作業する必要があるなど、安全衛生管理面及び生産効率の面等から多くの問題を抱えている。
近年、工場の安全操業や環境保護の観点から非ジアニシジン系染料の開発が進められているが、染着性、耐光性を備えた染料が少ない等の未だ克服すべき課題も多い。非ジアニシジン系染料の使用分野を拡大するために、非ジアニシジン系染料組成物やその染色物に耐光性の向上が求められているが、現状では満足できる染料、染料組成物は見出されていない。
細田豊著 「染料化学:理論製造」技報堂出版(1963)
本発明では、特定化学物質第一類のジアニシジンを使用することなく製造でき、染着性及び耐光性の良好な紙・パルプ用の優れた黒色用アゾ染料を提供する。
本発明者等は上記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、新規な黒色用アゾ染料化合物とそれを含む染料組成物を見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下記載の1)〜12)に関する。
1)
下記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物又はその塩。
Figure 2014156851
[式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子又はスルホ基を示し、R、Rはそれぞれ独立にアミノ基;カルボキシ基;スルホ基;又は無置換(C1−C4)アルキル基、無置換(C1−C4)アルコキシ基、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる置換基群から選ばれる1種若しくは2種の置換基を1個若しくは2個有していてもよいフェニルアミノ基を示し、Aは下記一般式(2)で表される基を示す。]
Figure 2014156851
[式中、Rは水素原子又はスルホ基を示し、Rはアミノ基;カルボキシ基;スルホ基;又は無置換(C1−C4)アルキル基、無置換(C1−C4)アルコキシ基、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる置換基群から選ばれる置換基を有していてもよいフェニルアミノ基を示す。]
2)
Aの結合位置がその結合するナフチル基の6位又は7位である上記1)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
3)
上記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物が下記一般式(3)で表され、Rの結合位置がその結合するナフチル基の7位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位である上記1)又は2)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
Figure 2014156851
[式中、R、R、R、R、R、Rは上記と同じ意味を示す。]
4)
の結合位置がその結合するナフチル基の6位である上記3)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
5)
の結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である上記3)又は4)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
6)
上記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物が下記一般式(4)で表され、Rの結合位置がその結合するナフチル基の6位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位である上記1)又は2)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
Figure 2014156851
[式中、R、R、R、R、R、Rは上記と同じ意味を示す。]
7)
の結合位置がその結合するナフチル基の6位である上記6)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
8)
の結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である上記6)又は7)に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
9)
上記1)〜8)のいずれか一項に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩を含有する染料組成物。
10)
上記9)に記載の染料組成物を使用してセルロース繊維材料を染色する工程を含むセルロース繊維材料の染色方法。
11)
上記10)に記載の染色方法により染色された染色物。
12)
上記11)に記載の染色物を用いて得られる物品。
本発明の黒色アゾ染料として使用されるテトラキスアゾ化合物は、特定化学物質第一類に該当するジアニシジンを使用せずに製造することができ、染色性に優れることから、紙・パルプ等のセルロ−ス繊維材料を高濃度で染色することができる。また、本発明のテトラキスアゾ化合物を用いて染色された染色物は耐光性にも優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のテトラキスアゾ化合物又はその塩は、上記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物又はその塩であり、式中のAは上記一般式(2)で表される。
上記一般式(1)、(2)におけるR〜Rは、それぞれ独立の置換基である。本発明の化学構造式中の数字は、置換基の置換位置を示すために便宜的に記載したものである。
の置換位置は結合するナフチル基上、置換可能であれば特に限定されないが、好ましくは6位、7位、又は8位である。Rとしては水素原子が好ましい。
としてはスルホ基が好ましく、その置換位置は結合するナフチル基上、置換可能であれば特に限定されないが、好ましくは6位又は7位であり、より好ましくは7位である。
、Rは、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、又は置換基を有していてもよいフェニルアミノ基である。フェニルアミノ基の置換基である無置換(C1−C4)アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。また、無置換(C1−C4)アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等が挙げられる。R、Rとしてはカルボキシ基が好ましい。
、Rの置換位置は結合するフェニル基上、置換可能であれば特に限定されないが、好ましくは3位、4位、又は5位であり、特に好ましくはRが3位、Rが5位である。
上記一般式(2)におけるRとしてはスルホ基が好ましく、その置換位置は結合するナフチル基上、置換可能であれば特に限定されないが、好ましくは6位又は7位である。
がフェニルアミノ基である場合、その置換基としての無置換(C1−C4)アルキル基又は無置換(C1−C4)アルコキシ基としては、上記R、Rにおける無置換(C1−C4)アルキル基又は無置換(C1−C4)アルコキシ基と同様の基が挙げられる。フェニルアミノ基の置換基としてはカルボキシ基が好ましい。
の置換位置はその結合するナフチル基上、置換可能であれば特に限定されないが、6位又は7位が好ましく、中でも6位が特に好ましい。
上記一般式(2)で表されるAの置換位置はその結合するナフチル基上、置換可能であれば特に限定されないが、6位又は7位が好ましい。
Aの置換位置がその結合するナフチル基の6位である場合、すなわち本発明のテトラキスアゾ化合物が上記一般式(3)で表される場合、Rの結合位置がその結合するナフチル基の7位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位であることが好ましい。より好ましくは、Rの結合位置がその結合するナフチル基の6位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である。
一方、Aの置換位置がその結合するナフチル基の7位である場合、すなわち本発明のテトラキスアゾ化合物が上記一般式(4)で表される場合、Rの結合位置がその結合するナフチル基の6位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位であることが好ましい。より好ましくは、Rの結合位置がその結合するナフチル基の6位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である。
本発明において、アゾ基はシン型でもアンチ型でもそれらの混合型でもよい。
本発明のテトラキスアゾ化合物の塩としては、スルホ基等の酸性基の塩やアミノ基等の塩基性基の塩が挙げられるが、特に限定されない。酸性基の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。また、塩基性基の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機酸との塩、p−トルエンスルホン酸塩、酢酸塩等の有機酸との塩が挙げられる。該塩は通常の造塩反応により調製される。
本発明のテトラキスアゾ化合物としての一例示として、後記の実施例に記載の化合物が挙げられる
本発明のテトラキスアゾ化合物又はその塩を含有する染料組成物も本発明に含まれる。該染料組成物は、例えば、水等の溶剤や、通常、染料に使用される添加剤を含んでいてもよい。本発明の染料組成物は、上記テトラキスアゾ化合物又はその塩以外の染料を含んでいてもよい。
本発明の染料組成物は、セルロ−ス繊維材料、特に紙やパルプを染色する際に使用することができ、特に該染料組成物の溶液を用いる染色方法及びその染色方法により染色された染色物も本発明に含まれる。溶液としては水溶液が好ましく、本発明の染料組成物を溶解又は希釈して得られる。該染色方法とは、例えば、紙・パルプを染色する通常の染色条件による染色法や、サイズプレス法、コ−テイング法を包含する表面塗工染色法、内添染色法等である。さらに、本発明には、該染色物を加工して得られる物品も含まれる。
本発明のテトラキスアゾ化合物は、非特許文献1等に記載される通常のアゾ染料の製法を応用して、ジアゾ化反応、カップリング反応を行うことにより製造される。
ジアゾ化反応はジアゾ化する成分の塩酸、硫酸等の鉱酸水溶液又は懸濁液に亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸塩を混合するという順法によるか、あるいはジアゾ化する成分の中性〜弱アルカリ性の水溶液に亜硝酸塩を加えておき、これと鉱酸を混合するという逆法によって行われる。ジアゾ化反応の温度は、−10〜40℃が適当である。
カップリング反応により得られたアゾ化合物は、そのままあるいは酸析や塩析により析出させ濾過して取り出すか、溶液又は懸濁液のまま次の工程へ進めることができる。
ジアゾニウム塩が難溶性で懸濁液となっている場合は、濾過し、プレスケ−キとして次のカップリング反応に使うこともできる。また、塩析を繰り返したり、有機溶媒を使用して水中から析出させたりして精製することもできる。該有機溶媒としては、例えば、メタノ−ル、エタノール等のアルコ−ル類、アセトン等のケトン類等の水溶性有機溶媒が挙げられる。
本発明のテトラキスアゾ化合物の製造法を一例示により説明する。なお、下記式(5)〜(12)で適宜使用されるR、R、R、R、R、Rは、上記と同じ意味を示す。
まず、下記式(5)で表されるフェニルアミン誘導体をジアゾ化し、下記式(6)で表される化合物と0〜40℃、好ましくは10〜15℃、pH0.5〜11.0、好ましくはpH4.0〜5.0でカップリング反応させ、下記式(7)で表されるモノアゾ化合物を得る。
Figure 2014156851
次いで、下記式(8)で表される化合物をジアゾ化し、下記式(9)で表される化合物と0〜40℃、好ましくは10〜15℃、pH0.5〜11.0、好ましくはpH4.0〜5.0でカップリング反応させ、下記式(10)で表されるモノアゾ化合物を得る。
Figure 2014156851
次いで、上記式(10)で表されるモノアゾ化合物をジアゾ化し、下記式(11)で表される化合物と0〜40℃、好ましくは10〜15℃、pH0.5〜11.0、好ましくはpH8.8〜9.5でカップリング反応させ、下記式(12)で表されるジスアゾ化合物を得る。
Figure 2014156851
次いで、上記式(7)で表されるモノアゾ化合物をジアゾ化し、上記式(12)で表される化合物と0〜40℃、好ましくは10〜15℃、pH0.5〜11.0、好ましくはpH8.8〜9.5でカップリング反応させ、上記式(3)で表される本発明のテトラキスアゾ化合物を得る。
Figure 2014156851
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。実施例において特に断りがない限り、部は質量部を、%は質量%をそれぞれ意味する。各式中のスルホ基、カルボキシ基等は遊離酸の形で表す。
[実施例1]
(工程1)
Figure 2014156851
水200部中に5−アミノイソフタル酸10部を投入後、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下してpH6.0〜7.0に調整し溶解した。得られた溶液に亜硝酸ソーダ1.6部を加え、水90部に35%塩酸10部を加えた溶液に10〜15℃にて加え、1時間撹拌しジアゾ化した。
水500部中、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸12.3部を48%水酸化ナトリウム溶液にてpH4.5〜5.0に調整して溶解した溶液に、得られたジアゾ化した懸濁液を10〜15℃で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸ナトリウム水溶液で4.0〜5.0に保持した。滴下終了後、5〜10℃、pH4.0〜5.0で5時間、さらに15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(13)で表される化合物20.6部を得た。
(工程2)
Figure 2014156851
水200部中に6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸13部を投入後、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下してpH6.0〜7.0に調整して溶解した。得られた溶液に亜硝酸ソーダ3.9部を加え、水100部に35%塩酸10部を加えた溶液に10〜15℃にて加え、1時間撹拌しジアゾ化した。
水500部中、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸12.3部を炭酸ナトリウム溶液にてpH3.4〜3.8に調整して溶解した溶液に、得られたジアゾ化した懸濁液を0〜5℃の温度で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸水素ナトリウム水溶液で4.0〜4.5に保持した。滴下終了後、pH4.0〜4.5、10〜15℃で3時間、さらに15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(14)で表される化合物23部を得た。
(工程3)
Figure 2014156851
上記工程2で得られた上記式(14)で表される化合物23部を水200部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH8.0〜9.0に調整して溶解した。その溶液に亜硝酸ソーダ2.4部を添加し、水100部に35%塩酸を16部添加した水溶液に10〜15℃にて滴下してジアゾ化した。4−(8−ヒドロキシ−6−スルホ−2−ナフチルアミノ)安息香酸17.8部を水500部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下してpHを8.0〜9.0に調整して溶解し、その溶液に得られたジアゾ化した懸濁液を0〜5℃の温度で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸ナトリウム水溶液の添加でpH8.8〜9.5に保持した。滴下終了後、pH8.8〜9.5、10〜15℃で5時間、さらにpH8.8〜9.5、15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(15)で表される化合物37.6部を得た。
(工程4)
Figure 2014156851
上記工程1で得られた上記式(13)で表される化合物18.5部を水200部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH8.0〜9.0に調整して溶解した。その溶液に亜硝酸ソーダ1.9部を添加し、水100部中に35%塩酸を13部添加した水溶液に10〜15℃にて滴下してジアゾ化した。上記工程3で得られた上記式(15)で表される化合物37.6部を水500部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH8.0〜9.0に調整して溶解し、その溶液に得られたジアゾ化した懸濁液を0〜5℃の温度で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸ナトリウム水溶液の添加でpH8.8〜9.5に保持した。滴下終了後、pH8.8〜9.5、10〜15℃で5時間、さらにpH8.8〜9.5、15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析、又は35%塩酸を加えて酸析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(16)で表される化合物50部を得た。水中でのこの化合物の吸収極大波長はλmax=591.0nmであった。
[実施例2]
(工程1)
Figure 2014156851
水200部中に2−アミノ−5−ヒドロキシ−1,7−ナフタレンジスルホン酸10部を投入後、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH6.0〜7.0に調整して溶解した。得られた溶液に亜硝酸ソーダ3.0部を加え、水100部に35%塩酸15部を加えた溶液に10〜15℃にて滴下し、1時間撹拌しジアゾ化した。
水500部中、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸6.9部を炭酸ナトリウム溶液にてpH4.0〜5.0に調整して溶解した溶液に、得られたジアゾ化した懸濁液を0〜5℃の温度で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸水素ナトリウム水溶液でpH4.5〜5.0に保持した。滴下終了後、pH4.0〜5.0、10〜15℃で3時間、さらに15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(17)で表される化合物15.5部を得た。
(工程2)
Figure 2014156851
上記工程1で得られた上記式(17)で表される化合物15.5部を水200部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH8.0〜9.0に調整して溶解した。得られた溶液に亜硝酸ソーダ2.0部を添加し、水300部中に35%塩酸を15部添加した水溶液に10〜15℃にて滴下してジアゾ化し、懸濁液を得た。
水500部に4−(8−ヒドロキシ−6−スルホ−2−ナフチルアミノ)安息香酸10部を投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下してpHを9.5〜10.0に調整して溶解した溶液に、得られたジアゾ化した懸濁液を10〜15℃の温度で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸ナトリウム水溶液にてpH9.3〜10.0に保持した。滴下終了後、pH9.3〜10.0、10〜15℃で5時間、さらにpH9.3〜10.0、15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(18)で表される化合物23部を得た。
(工程3)
Figure 2014156851
実施例1の工程1と同様の方法で得られた上記式(13)で表される化合物10.4部を水200部に投入し、48%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、pH8.0〜9.0に調整して溶解した。得られた溶液に亜硝酸ソーダ1.8部を添加し、水100部に35%塩酸を9部添加した水溶液に10〜15℃にて滴下してジアゾ化した。
水200部中に上記工程2で得られた上記式(18)で表される化合物23部を添加し、炭酸ナトリウム溶液にてpH8.0〜10.0に調整して溶解した溶液に、得られたジアゾ化した懸濁液を10〜15℃で約30分間かけて滴下した。この滴下の間、反応液のpH値を炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpH8.8〜9.5に保持した。滴下終了後、pH8.8〜9.5、10〜15℃で2時間、さらに15〜20℃で終夜撹拌し、反応を終結させた。次いで、反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過、単離、乾燥して、上記式(19)で表される化合物30部を得た。水中でのこの化合物の吸収極大波長はλmax=597.0nmであった。
[実施例3]
実施例1、2で合成した染料1部を水1000部に溶解して染浴を調製し、この染浴に叩解クラフトパルプ300部(絶乾パルプ30部、叩解度35SR)を加えて、室温で15分間撹拌した後、30%ロジンサイズ水溶液1部を加え、さらに10分間撹拌した後、結晶硫酸アルミニウム3部を加えて20分間撹拌した。染色したパルプを抄紙し、乾燥して黒色の染色物を得た。
得られた染色物をCOLOR EYE CE3000(Macbeth社製)及び目視による測色を行い、測色機器判定及び変退色用グレースケール比較による目視判定により染色性を評価した。
公知の染料A、Bについて同様にパルプを染色し、抄紙して試験を行った。なお、染料AはC.I.ダイレクトブラック19、染料BはC.I.ダイレクトブラック168であり、いずれも現在多用されている黒色染料である。
各染色物の染色性及び耐光堅牢度について結果を表1に示す。
耐光試験方法は以下のとおりである。
カーボンアークフェードメーター(スガ試験機(株)製)を用い、染色紙に10時間又は20時間照射した。判定級はJIS L−0841に規定されたブルースケールの等級に準じて決定した。等級が大きいほど光照射によって退色しにくいことを意味し、好ましい。なお、照射時間による耐光性には差がなかった。
Figure 2014156851
表1より、本発明のジアニシジンを使用しない黒色用テトラキスアゾ化合物は、ジアニシジンを使用する従来の黒色染料と比べてより優れた耐光性を示している。現在多用されている公知の染料Aは、良好な染着性を示すが耐光性が若干低い。現在多用されている公知の染料Bは、染料Aと同等程度の良好な染着性を示すが耐光性が低い。一方、ジアニシジンを使用せずに製造可能な本発明の黒色用染料は、ジアニシジンを使用しないと製造できない染料A、Bと同等の良好な染着性を示すとともに、耐光性は染料A、Bより優れるという性能を有している。

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物又はその塩。
    Figure 2014156851
    [式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子又はスルホ基を示し、R、Rはそれぞれ独立にアミノ基;カルボキシ基;スルホ基;又は無置換(C1−C4)アルキル基、無置換(C1−C4)アルコキシ基、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる置換基群から選ばれる1種若しくは2種の置換基を1個若しくは2個有していてもよいフェニルアミノ基を示し、Aは下記一般式(2)で表される基を示す。]
    Figure 2014156851
    [式中、Rは水素原子又はスルホ基を示し、Rはアミノ基;カルボキシ基;スルホ基;又は無置換(C1−C4)アルキル基、無置換(C1−C4)アルコキシ基、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる置換基群から選ばれる置換基を有していてもよいフェニルアミノ基を示す。]
  2. Aの結合位置がその結合するナフチル基の6位又は7位である請求項1に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
  3. 前記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物が下記一般式(3)で表され、Rの結合位置がその結合するナフチル基の7位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位である請求項1又は2に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
    Figure 2014156851
    [式中、R、R、R、R、R、Rは前記と同じ意味を示す。]
  4. の結合位置がその結合するナフチル基の6位である請求項3に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
  5. の結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である請求項3又は4に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
  6. 前記一般式(1)で表されるテトラキスアゾ化合物が下記一般式(4)で表され、Rの結合位置がその結合するナフチル基の6位又は8位であり、R、R、Rの結合位置がそれぞれの結合するナフチル基の6位又は7位であり、R、Rの結合位置がその結合するフェニル基の3位、4位、又は5位である請求項1又は2に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
    Figure 2014156851
    [式中、R、R、R、R、R、Rは前記と同じ意味を示す。]
  7. の結合位置がその結合するナフチル基の6位である請求項6に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
  8. の結合位置がその結合するフェニル基の3位であり、Rの結合位置がその結合するフェニル基の5位である請求項6又は7に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のテトラキスアゾ化合物又はその塩を含有する染料組成物。
  10. 請求項9に記載の染料組成物を使用してセルロース繊維材料を染色する工程を含むセルロース繊維材料の染色方法。
  11. 請求項10に記載の染色方法により染色された染色物。
  12. 請求項11に記載の染色物を用いて得られる物品。
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