JP4438300B2 - 光走査装置、画像形成装置、および画像形成システム - Google Patents

光走査装置、画像形成装置、および画像形成システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置、画像形成装置、および画像形成システムに関し、特に、レーザプリンタ、デジタル複写機、およびレーザファクシミリ等のレーザ書込光学系の光書込ユニットにおいて、2以上の光ビームにより被走査媒体上に形成されるビームスポットの副走査方向の間隔を補正する光走査装置、画像形成装置、および画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
感光体上に像を書き込む光走査装置による記録(書き込み)速度を向上させる手段として、偏向手段であるポリゴンミラーの回転速度を上げる方法があった。しかし、この方法ではモータの耐久性や騒音、振動、及びレーザの変調スピード等が問題となり限界がある。そこで一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時に記録する従来技術が考案されていた。
【0003】
複数のレーザビームを出射するマルチビーム光源装置の方式として、例えば1パッケージ内に複数の発光点(発光チャンネル)をもつマルチビーム半導体レーザ(例えば、半導体レーザアレイ)を用いる方式があるが、製造プロセス上チャンネル数を増加することが困難であり、また熱的/電気的なクロストークの影響を除去することが難しく、短波長化が困難であるといった理由により、現在では高価な光源手段である。
【0004】
一方シングルビーム半導体レーザは、現在でも短波長化が比較的容易であり、低コストにて製造することが可能であるため、種々の工業分野にて汎用的に用いられている。このシングルビーム半導体レーザ(あるいは上記のマルチビーム半導体レーザ)を光源とし、ビーム合成手段を用いて複数のレーザビームを合成する光源装置及び複数ビーム走査装置に関する従来技術が、多数考案されていた。
【0005】
しかし、半導体レーザアレイを光源手段として用いる方法と比較し、ビーム合成手段を用いて複数のレーザビームを合成する方法の場合には、環境変動/経時等の影響により、被走査面におけるビームスポット配列(ビームピッチ;走査線間隔)が変動するといった問題が発生しやすかった。
【0006】
上述した問題を解決する従来技術として、特許文献1が開示するところのマルチビーム走査光学装置があった。特許文献1のマルチビーム走査光学装置は、複数の光源から出射される光ビームをビーム合成プリズムを用いて合成する走査装置であって、ビーム合成プリズムの、光路に沿ったシフト、及び主走査断面内又は副走査断面内の傾き調整により、光ビームの出射方向を調整することで、被走査面上のビームスポット位置を調整していた。
【0007】
また、特許文献2が開示するところのマルチビーム走査装置は、主走査方向に沿って配置された複数のフォトセンサに、先端エッジ部が主走査方向に対して一定角度だけ傾けて遮光マスクが配置されており、2つのレーザビームの副走査方向のピッチ幅を検出していた。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−227563号公報
【特許文献2】
特開平9−325288号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1および特許文献2を含む従来技術では、メカ機構を用いて光ビームの光路を偏向することにより被走査面上のビームスポット配列を調整するものであった。しかしながら、メカ機構を有する調整機構の場合、部品数増加に伴う信頼性の低下(短寿命化)及びユニットの大型化、バックラッシュ等による制御時のヒステリシスの発生、振動、騒音及び熱の発生等、種々の問題が発生する恐れがあった。
【0010】
また、電気光学効果によりプリズムの屈折率変化を利用する方法や、音響光学素子を用いて回折により光ビームを偏向する方法を用いた従来技術では、高い駆動電圧が要求されるため取り扱いが煩雑であり、また発熱等の問題が発生するなど、実用的ではなかった。
【0011】
また、感光体ドラムの回転むらに起因する走査線ピッチむらを補正(タンデム光走査装置における感光体ドラム間の画像情報の重ね合わせ精度の向上)するために光路変更素子として液晶素子を用いる従来技術も開示されているが、本発明のようなセンサによるビームスポットの検出結果をフィードバックして、光源から射出される光ビームを偏向するものではなかった。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の光ビームを射出して感光体上を走査し、被走査面でのビームスポット配列(ビームピッチ)の環境変動又は経時によるビームスポット配列の変動を補正(フィードバック調整)することが可能な光走査装置、画像形成装置、および画像形成システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明は、光源からの複数の光ビームを光スポットとして被走査媒体上の被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、複数の光ビームを出射する光源手段と、光源手段から出射される複数の光ビームをそれぞれ独立に偏向する電気信号にて駆動される液晶素子によるビーム偏向手段と、ビーム偏向手段により偏向された複数のビームが入射し、複数のビームを一括して偏向し、被走査面上を走査させるポリゴンミラーによる走査手段と、被走査面における複数の光スポット配列の位置を検知する光スポット位置検知手段と、光スポット位置検知手段による検知結果と光スポットの所定位置との差を求める光スポット間隔演算手段と、光スポット間隔演算手段による演算結果に基づいて、ビーム偏向手段を駆動/制御するための駆動手段と、を有し、ビーム偏向手段の液晶素子は、オフセット電圧0の方形パルスを用いて、該方形パルスの実効値電圧に対して偏向角が線形に変化する領域を用いて駆動され、光スポット位置検知手段は、主走査方向に配備される少なくとも2つの光センサを備え、光スポットが走査時に入射する光センサの辺縁がそれぞれ直線状をなし、少なくとも2つの光センサの互いの辺縁の距離が副走査方向で異なることを特徴とする。
【0014】
また、本発明によれば、ビーム偏向手段は、上記方形パルスの振幅値の変化によりビームを偏向させる液晶素子であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によれば、ビーム偏向手段は、上記方形パルスのデューティ比の変化によりビームを偏向させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明によれば、光スポット間隔演算手段は、2ビーム間の光スポット位置の差をとることを特徴とする。
【0017】
また、本発明によれば、上記の光走査装置を有する画像形成装置であって、その光走査装置が被走査面を走査することを特徴とする。
【0018】
また、本発明によれば、上記の画像形成装置は、1つの被走査媒体に対し、上記の光走査装置を複数主走査方向に直列に配置したことを特徴とする。
【0019】
また、本発明によれば、画像形成システムは、上記の画像形成装置を複数、画像記録媒体の搬送方向に直列に配列することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、一実施形態における動作および構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態における画像形成装置の構成を示す図である。
図1に示されているように、画像形成装置は、感光体ドラム(被走査面)16と、光走査装置20と、ビーム位置検出回路と、ビーム間隔演算回路と、ビーム偏向素子駆動回路とを有する。
【0029】
図1に示されているように、光走査装置20は、半導体レーザアレイ(LDアレイ)11a、11bと、カップリングレンズ12a、12bと、シリンドリカルレンズ13と、ポリゴンミラー(偏光器)14と、走査光学系15と、光源装置18と、光ビーム検出手段(同期検知板および同期検知センサ)19と、液晶偏向素子40a、40bとを有する。
また、図1には、一実施形態における光走査装置20(2ビーム走査装置)の光学的配置が示されている。
【0030】
光源装置18を出射した2本の光ビーム21a、21bは、シリンドリカルレンズ13の作用により偏向器であるポリゴンミラー14の偏向反射面上に(副走査方向に結像し、主走査方向に長い)線像として結像されたのち、走査光学系(走査レンズ)15により、被走査面(感光体ドラム)16上をビームスポットとして走査される。
このような、光源装置18から出射された光ビームを被走査面上にビームスポットとして走査する装置を、『光走査装置』20と呼ぶことにする。
【0031】
本実施例では、光源装置18は、半導体レーザアレイ11a、11bとカップリングレンズ12a、12bとにより構成されているが、このような構成に限定されるものではない。
【0032】
光走査装置20を画像形成装置の光書込装置として利用する場合、光ビームは出力画像データに対応して変調されるが、その変調開始タイミングのための電気信号(同期信号)は、光ビーム検出手段(同期検知センサ)19に光ビームが入射することにより得られる。
【0033】
ポリゴンミラー(偏光器)14に入射する2本の光ビーム21aと21bは、主走査断面内にて互いに平行ではない構成である。
このような構成により、感光体ドラム(被走査面)16における2つのビームスポットの主走査方向の間隔:PYを確保することができる。従って変調開始タイミングを設定するための同期検知信号を、(一つの同期検知板を用いて)両光ビームに対して独立に検出することが可能となる。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態における被走査面(感光体ドラム)16上のビームスポット配列を示す図である。ここでは、光走査装置20が4本の光ビームを射出して被走査面16上に像を形成する場合について示されている。
図4に示されるように、被走査面16上における4つのビームスポット(BSa、BSb、BSc、BSd)は、その走査密度に応じ、副走査方向に所定の間隔(ビームピッチ:PZ)を維持することが要求される。
【0035】
環境(温度/湿度)変動や経時の影響等により、上記ビームピッチ:PZは変動する恐れがある。このために、光源装置18は光ビームの液晶偏向素子40を具備する。また、光ビーム検出手段19においてPZを検出できるようなセンサを追加し、ビーム位置検出回路にてビーム位置を検出し、各ビームスポット間の間隔をビーム間隔演算回路にて算出し、所定のピッチからのずれがあれば、ビーム偏向素子駆動回路にて当該ビームをビームスポットが所定のピッチになるように偏向させる。
【0036】
図5(a)及び(b)は、本発明の一実施形態における「ビーム合成プリズム」を用いて4ビームを合成した4ビーム光源装置20の一例を示す図である。
以下、ビーム偏向素子として液晶偏向素子40(液晶偏向素子40a〜40d)を用いた例を、図5(a)及び(b)を用いて説明する。
【0037】
ビーム合成プリズム17より上流側(光源装置18側)に、ビーム偏向素子として、電気信号にて駆動される液晶偏向素子40を光ビームの光路に配設した。
図5(a)では、1つの液晶素子を複数(図5(a)では4つ)のエリアに分割した構造の例が示されている。
また、図5(b)では、4つの独立した液晶偏向素子40a〜40dを共通の保持部材29に保持した構造の例が示されている。
【0038】
被走査面16となる複数の感光体が異なる感度特性(波長依存性)を示す場合には、光源を構成する半導体レーザ(半導体レーザアレイ11)の発振波長を対応する感光体に応じて異ならせる必要があり、その場合にはその発振波長に対応する波長依存性を示す液晶偏向素子40を具備する必要が生じる。図5(b)の構成ように、複数の独立した液晶偏向素子40a〜40dを共通の保持部材29に保持した構造とすることで、異なる波長のレーザビームを任意に偏向することが可能となる。
【0039】
一方、図5(a)のように、液晶偏向素子40の波長依存性が低い(広範囲にわたる波長対応が可能である)場合には、一つの液晶素子が各光ビームに対応し独立に変調可能な有効エリアを複数(4エリア)有する構成も可能である。
【0040】
従来は光ビームを偏向する偏向器として、
▲1▼機械的な方法(光路内に配設されたミラー、プリズム等を可動する)、
▲2▼電気光学素子を利用する方式(電気光学素子材料によるプリズムの屈折率変化を利用し、光路を偏向する)、
▲3▼音響光学素子を利用する方式(超音波により圧電体内に回折格子を発生させ、光路を偏向する)
のような偏向器が提案、実用化されてきたが、いずれの方式も装置が大型化する、振動/騒音/熱が発生する、低電圧駆動が困難、などの理由による不具合があった。
【0041】
本実施例では、光ビームを偏向する偏向器として液晶偏向素子40を使用することにより、装置の小型化、振動等の発生の抑制、低電圧駆動が可能となる。
図12(a)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子40の構成の一例を示す図である。また、図12(b)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子40による光ビームの偏向を示す図である。
以下、本実施例における液晶偏向素子40の構成および動作について説明を進める。
【0042】
図12(a)に示されるように、液晶偏向素子40は、液晶と、配向膜と、透明電極と、ガラス基板と、スペーサとから構成される。また、駆動/制御系(ビーム偏向素子駆動回路)が透明電極に接続されており、液晶偏向素子40に入射する光ビームの偏向角を調整するためのパルスを液晶偏向素子40へ出力する。
また、図12(b)に示される液晶でのビーム偏向角は、液晶の屈折率の異方性に略比例する。
【0043】
図2の(a)、(b)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子40の駆動パルスを示す図である。
【0044】
駆動/制御系は、液晶偏向素子40の駆動を図2(a)ように、オフセット電圧0のデューティ50%の矩形波で行えば、駆動信号はDC成分を持たないので液晶を焼き付けることなく、パルスの振幅を変えることにより光ビームの偏向角を変えることができる。駆動/制御系としてD/A変換器(DAC)を使えば微小な偏向角を精度良く調整できる。
【0045】
また、駆動/制御系は、図2(b)のようにパルス幅も変化させることにより、より微小な調整を行うことができる。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子40の偏向特性を示すグラフである。液晶偏向素子40は、パルスの実効値電圧により、その偏向角が変化する。本実施例では、駆動/制御系は、線形に偏向角が変化する領域(V1−V2)を使用して液晶偏向素子40の駆動を行う。
【0047】
本実施例では、光走査装置20からのビームスポットは図4のような配列で被走査面16上を走査する。
【0048】
図6は、本発明の一実施形態における光ビーム検出手段19およびビーム位置検出回路の第1の例を示す図である。図6に示されるように、ビーム位置検出回路は、互いの辺縁のなす角度がθであるようにフォトダイオード(PD)PD1、PD2を配置した同期検知板が光ビームを検知すると、ビーム位置検出信号を出力する。
【0049】
図8は、本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段19として第1の例を用いた場合のビーム間隔演算回路およびビーム位置検出回路を示す図である。
ビーム間隔演算回路は、4個の光ビームがフォトダイオードPD1、PD2を通過する時間間隔によりビーム位置を計測する。
図8に示されているように、ビーム間隔演算回路は、PD1、PD2ビーム分離回路と、BSa〜BSdビーム通過時間計測回路と、副走査位置演算回路とを有する。
【0050】
PD1、PD2ビーム分離回路は、ビーム位置検出手段(同期検知板)19からのPD1、PD2のビーム位置検出信号からBSa、BSb、BSb、BSdのパルスを分離する。
【0051】
分離されたそれぞれのパルスで各ビームがPD1、PD2を通過する時間間隔をBSa〜BSdビーム通過時間計測回路により計測クロックにて計測する。BSa〜BSdビーム通過時間計測回路は、各々の計測結果を副走査ピッチ演算回路へ出力する。
【0052】
図7は、本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段19として第1の例を用いた場合のビーム位置検出のタイミングチャートである。以下、図7を用いて、本実施例における各ビームスポットの副走査方向の間隔の調整動作について詳細に説明する。
【0053】
PD1、PD2上を4個の光ビームが通過すると、図7に示すように各々4個のパルスを生じる。図7には、PD1ビーム位置検出回路により検出されたPD1における4つのパルスを示すPD1ビーム位置検出信号と、PD2ビーム位置検出回路により検出されたPD2における4つのパルスを示すPD2ビーム位置検出信号とが示されている。
【0054】
図7に示されているように、PD1ビーム分離回路は、PD1位置検出信号を、PD1−BSaビーム位置検出信号と、PD1−BSbビーム位置検出信号と、PD1−BScビーム位置検出信号と、PD1−BSdビーム位置検出信号とに分離する。
また、PD2ビーム分離回路は、PD2位置検出信号を、PD2−BSaビーム位置検出信号と、PD2−BSbビーム位置検出信号と、PD2−BScビーム位置検出信号と、PD2−BSdビーム位置検出信号とに分離する。
【0055】
図7に示されているように、BSaビーム通過時間計測回路は、PD1−BSaビーム位置検出信号が入力されてからPD2−BSaビーム位置検出信号が入力されるまでの時間間隔TBSaを計測する。
また、BSbビーム通過時間計測回路は、PD1−BSbビーム位置検出信号が入力されてからPD2−BSbビーム位置検出信号が入力されるまでの時間間隔TBSbを計測する。
また、BScビーム通過時間計測回路は、PD1−BScビーム位置検出信号が入力されてからPD2−BScビーム位置検出信号が入力されるまでの時間間隔TBScを計測する。
また、BSdビーム通過時間計測回路は、PD1−BSdビーム位置検出信号が入力されてからPD2−BSdビーム位置検出信号が入力されるまでの時間間隔TBSdを計測する。
【0056】
4個の光ビームがPD1、PD2を通過する時間間隔TBSa、TBSb、TBSc、TBSdが、各ビーム通過時間計測回路から副走査位置演算回路に入力されると、副走査位置演算回路は、以下に示す式(1)〜(4)を用いて、それぞれの光ビームの副走査方向の位置PZBSa、PZBSb、PZBSc、PZBSdを算出する。
PZBSa=v*TBSa/tanθ・・・(1)
PZBSb=v*TBSb/tanθ・・・(2)
PZBSc=v*TBSc/tanθ・・・(3)
PZBSd=v*TBSd/tanθ・・・(4)
ここで、vは感光体上のビームスポット速度である。
【0057】
次に、副走査位置演算回路は、以下に示す式(5)〜(7)を用いて、ビームスポットBSaとビームスポットBScとの副走査方向の間隔PZBSa−cと、ビームスポットBScとビームスポットBSdとの副走査方向の間隔PZBSc−dと、ビームスポットBSdとビームスポットBSbとの副走査方向の間隔PZBSd−bとを算出する。
PZBSa−c=PZBSa−PZBSc・・・(5)
PZBSc−d=PZBSc−PZBSd・・・(6)
PZBSd−b=PZBSd−PZBSb・・・(7)
【0058】
ビーム偏向素子駆動回路は、この各ビームの副走査方向のビームスポット位置(副走査方向の間隔)から各々ビーム間の所定ピッチに設定するには、どのビームをどれだけ偏向させれば良いかが分かるので制御すべきビームの偏向角を、所定量制御する。
【0059】
なお、予め各ビーム位置に応じた制御量を記憶装置に記憶させておき、ビーム間隔演算回路は、その記憶された制御量を用いて補正量の演算を迅速に行うとしてもよい。記憶装置としては、ROM、PROM、もしくは、EPROM等が考えられる。
【0060】
図9(a)は、本発明の一実施形態における光ビーム検出手段19の第2の例を示す図である。また、図9(b)は、本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段19として第2の例を用いた場合のビーム位置検出回路により出力されたビーム位置検出信号を示す図である。
以下、図9を用いて、本発明の一実施形態の変形例におけるレーザビームの検出動作について説明する。
【0061】
図9(a)は、光ビーム検出手段19として、光ビームの入射側(PDの検出開始位置を示す辺縁)と出射側(PDの検出終了位置を示す辺縁)とが互いに非平行であるような形状を持つ(もしくはマスクにより前記形状となるようにしても良い)1個のセンサ(PD)を用いる場合を示している。
ビーム位置の検出は、光源装置18を1ビームずつ点灯させて測定する。1ビームずつ順次検出するので回路構成が簡単になる。
【0062】
図9(a)に示されているように、ビームスポットがPDの検出開始位置を通過してから検出終了位置を通過するまでの時間は、副走査方向の下方向(進行方向)に進むにしたがって長くなる。このことにより、副走査方向における各ビームスポット間隔を求めることができる。
【0063】
図9(b)は、図9(a)に示される1個のPDにより構成されるビーム位置検出回路により検出されたビームスポットBSa、BSbのビーム位置検出信号を示す図である。
図9(b)に示されているように、ビームスポットBSbの検出時間t2からビームスポットBSaの検出時間t1を引いた値をΔtとする。
本例において、ビーム通過時間計測回路に、接続されているビーム位置検出回路からビーム位置検出信号が入力されると、ビーム通過時間計測回路は、以下に示す式(8)を用いることにより、副走査方向におけるビームスポットBSa、BSb間隔を求めることができる。
BZBSa−b=v*Δt/tanφ・・・(8)
(φは、PDにおけるPDの検出開始位置を示す辺縁とPDの検出終了位置を示す辺縁とがなす角度)
【0064】
図10、11は電荷結合素子(CCD)を使った例である。
図10は、本発明の一実施形態における光ビーム検出手段19の第3の例を示す図である。図10のように、光ビーム検出手段19としてCCDを使うことにより、光ビーム検出手段19は、ビームの走査位置を直接検出し、動作環境等に左右されにくい計測することが可能となる。
【0065】
図11は、本発明の一実施形態における光ビーム検出手段19の第4の例を示す図である。図11に示されるように、本例では、光ビーム検出手段19を2次元CCDとしている。2次元CCDにより、ビームの副走査方向のビーム位置検出ができるばかりでなく、主走査方向のビームプロファイルを計測することができる。
【0066】
図2において光ビームが光ビーム検出回路19に入射すると光ビーム検知信号が発生する。この光ビーム検知信号および、ポリゴンミラー14上のマークとそのマ−クを検出するファイバーセンサ(図示せず)からのマーク位置検出信号は、発光制御回路に入力される。発光制御回路は、レーザーダイオード(LD)の発光を次に2通りで制御する。
第1は、ポリゴン面を計数するために、毎走査ラインの始端または、終端で発光させ、光ビーム検知信号が入力された後消灯する。
第2は、計測を行うために1走査ラインの全期間(つぎのビーム位置検出信号が入力されるまで)発光させる。発光制御回路はLD発光信号をLD駆動回路へ出力する、LD駆動回路は、LD点灯信号がアクティブの時にLD駆動電流を出力する。
【0067】
図17および図18は本発明の一実施形態における発光制御回路の概略的な回路図であり、図15は、本発明の一実施形態におけるそのタイミングチャートである。
【0068】
図17は、ポリゴン面を計数して、同一のポリゴン面でLDを発光させる発光制御回路を示す図である。以下、図17を用いて、本実施形態における発光制御回路の構成および動作について説明する。
図17に示される発光制御回路は、ある設定した時間になると、LDを発光させる。また、図17の発光制御回路は、光ビーム検出信号(DETP)が入力されると、LDを消灯させる。
【0069】
図17に示されているように、発光制御回路は、ラインカウンタ(Line Counter)51と、D−typeフリップフロップ(DFF)(lc_en)52と、ANDゲート53と、ORゲート54と、NOTゲート55、56とを有する。
【0070】
ラインカウンタ51は、DATA端子に入力された1ラインの時間係数用データをロード(LD)端子に入力されるDETP信号により自カウンタに取り込み、クロックs_clkによりカウントダウンし、カウント値が0になったところで端子Eq0からEq0信号を出力する。
【0071】
DFF52は、D端子へのEq0信号入力によりQ端子がLowレベルになる。ラインカウンタ51のEN端子に、そのDFF52のQ端子から出力されたLowレベル信号が入力されると、ラインカウンタ51のカウントは停止する。この期間、DFF52の/Q端子がHighレベルとなり、計測用LDのON信号として出力される。
【0072】
DFF52のD端子にDETP信号が入力されると、Q端子はHighとなる。ラインカウンタ51のEN端子に、DFF52のQ端子から出力されたHighレベル信号が入力されると、ラインカウンタ51は再びカウントダウンを開始する。また、DFF52の/Q端子の信号レベルはLowになり、計測用LDのON信号は出力されなくなる。
【0073】
図18は、ポリゴン面を計数して、特定のポリゴン面でLDを発光させる発光制御回路を示す図である。以下、図18を用いて、本実施形態における発光制御回路の構成および動作について説明する。
図18に示される発光制御回路は、常に同一ポリゴン面で1走査期間LDを発光させる回路であって、マーク位置検出信号(MARKER)の入力から、指定したポリゴン面通過後1走査期間LDを発光させる。
マーク位置検出信号は、例えば図1のように、ポリゴンミラー14の上部にマークを付け、そのマークを反射型のフォトセンサで読み取るという方法が考えられる。
【0074】
図18に示されているように、発光制御回路は、回路60と、ステートマシン(PMCounterContStateMacine)61と、PMSカウンタ(PMS Counter)62と、PMNカウンタ(PMN Counter)63と、ORゲート64とを有する。
【0075】
図18に示されているように、回路60は、D−typeフリップフロップ、ANDゲート、ORゲート、およびNOTゲートなどで構成される。PMNカウンタ63は、ポリゴン面数を計数するカウンタである。PMSカウンタ62は、計測したいポリゴン面でLDを点灯させる信号を出力するためのカウンタである。また、ステートマシン61は、PMNカウンタ63およびPMSカウンタ62のカウントを制御するためのステートマシンである。
【0076】
図19は、本発明の一実施形態におけるステートマシン61の動作を示す図である。図19に示されるように、ステートマシン61は、状態S0、S1、S2の3つの状態間を遷移する。
ステートマシン61は、状態S0でCntEn端子からLowレベルの信号を出力する。ここで、ステートマシン61のPD端子にLowレベルのDETP信号が入力されると、ステートマシン61は、状態S1に遷移する。
状態S1に遷移すると、ステートマシン61は、CntEn端子からHighレベルの信号を出力する。ここで、クロックs_clkの1クロック分経過すると、ステートマシン61は、状態S2に遷移する。
状態S2に遷移すると、ステートマシン61は、CntEn端子からLowレベルの信号を出力する。ここで、ステートマシン61のPD端子にHighレベルのDETP信号が入力されると、ステートマシン61は、状態S0に遷移する。
【0077】
以下、図18の発光制御回路の動作について説明する。
ステートマシン61のPD端子がHigh(DETP信号がHigh)になった後の1クロックの期間、CntEn端子からHigh信号が出力され、PMSカウンタ62およびPMNカウンタ63のカウントをイネーブルにする。
PMSカウンタ62は、PMNカウンタ63のカウント値が0になった時に出力されるEq0信号、またはMARKER信号がLowからHighになったs_clk1クロックだけ回路60から出力される信号により、選択ポリゴン面番号をDATA端子からロードする。
なお、MARKER信号を常にインアクティブに保持すると、面の特定はできないが、同一ポリゴン面での計測ができる。
【0078】
[光走査装置の適用例(1)]
以下、本発明の一実施形態における光走査装置の第1の適用例について説明する。
本適用例では、ポリゴンミラー14の特定の面において偏向される光ビームを用いて、光スポットの位置を測定する。
本実施例では、静電像が形成される感光手段(感光体)と、静電像をトナーで顕像化する現像器と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写(及び定着)する転写装置とを有する電子写真プロセスを利用した画像形成装置において、上述した光走査装置を光書込装置として適用するものとする。
【0079】
本適用例における光走査装置は、複数ビームを同時に射出して走査することによりプリント速度の高速化/プリント密度の高密度化を図ることが可能となる。また、上述のように被走査面(すなわち感光体)16上の光スポット配列の変動を抑制することができるため、本画像形成装置により高品位な出力画像を得ることが可能となる。
【0080】
光スポット配列を検出するタイミングは、プリントアウトするためにオペレータ(サービスマン、ユーザ等)が画像形成装置のスタートボタンを押下した後としても良いし、多数枚を出力する場合には数枚(〜数十枚)毎としても構わない。またプリントアウト時(ビーム走査時)以外の期間、液晶素子に電気信号を入力しない場合には、前回の調整値を記憶するメモリ機能を付加しておくとしてもよい。
【0081】
光走査装置20を、本適用例における画像形成装置の光書込装置として使用した場合には、画像形成装置本体の操作パネルからオペレータが操作することにより、画像形成装置から出力画像(評価チャート)を出力可能にすることができる。出力画像のパターン(評価チャート)としては、例えば別の先願(特開平10−62705『評価チャート及び画像記録装置』)に示すパターンを用意しておけばよい。
すなわち、光走査装置20はN本の光ビームを射出して感光体ドラム16上を走査する場合、例えば、図13に示されるような評価チャートを用いるとしてもよい。
図13では、第1の光ビームと第2の光ビームとで感光体ドラム16上に主走査方向にそれぞれ形成される2ドットラインが光源装置18からの光ビームの本数Nの整数倍の周期で副走査方向に繰り返すパターンA1と、第2の光ビームと第3の光ビームとで感光体ドラム16上に主走査方向にそれぞれ形成される2ドットラインが光源装置18からの光ビームの本数Nの整数倍の周期で副走査方向に繰り返すパターンA2と、・・・第Nの光ビームと第1の光ビームとで感光体ドラム16上に主走査方向にそれぞれ形成される2ドットラインが光源装置18からの光ビームの本数Nの整数倍の周期で副走査方向に繰り返すパターンANとを複数個それぞれ主走査方向に隣接して並設して構成された評価チャートが示されている。
画像形成装置のオペレータは、評価チャートを目視して、ビームピッチのずれを検出する。
このように、オペレータが出力画像によりその画像品質を確認する構成とすることで、光走査装置におけるビームスポット配列の変動が出力画像に及ぼす影響のみならず、現像/転写/定着などの工程が出力画像に及ぼす影響を含めて、出力画像の劣化を補正することが可能となる。
さらにビームスポット配列検出手段(ビーム位置検出回路)および制御手段(ビーム間隔演算回路)の一方あるいは両方を省略することも可能となり、光走査装置の低コスト化を図ることができる。
【0082】
また、デジタルカラー複写機、カラープリンタ等の画像出力装置においては、図14に示されているように、各色(例えば、ブラック:K、シアン:C、マゼンタ:M、イエロー:Y)に対応する感光手段(例えば感光体ドラム16K、16C、16M、16Y)を、画像記録媒体(例えば紙)の搬送方向に直列に配列したタンデム方式が採用されることが多い。
画像形成装置が、このような各色に対応する感光体ドラムを有する構成により、1感光体ドラム型の画像出力装置の場合(4色に対応して4回の書込が必要)と比較して、4倍の出力画像を得ることが可能となる。
【0083】
各色に対応する光走査装置を20K、20C、20M、20Yと呼ぶことにする。すべての光走査装置20K、20C、20M、20Yから出射されるビームの本数が各々1本の場合には、この光走査装置を適用した画像出力装置によりフルカラー(4色)画像を得ることができる。
それに対し、4つの光走査装置の少なくとも一つ(例えばブラックに対応する光走査装置20K)を本発明の一実施形態における構成の4ビーム光走査装置とし、この4ビーム光走査装置のみで光走査を行うことにより、1本のビームで走査する場合と比較して4倍の高密度化が可能となる。
また、記録媒体の搬送速度(及びプロセス速度)を4倍に変更すれば、画像出力枚数を4倍に増加することが可能となる。またフルカラー画像時においても、文字画像についてはブラックにて書き込むことが多く高解像度も要求されることが多いため、上記の4ビーム光走査装置20K(ブラック)に付加して、他の光走査装置(20C、20M、20Y;1ビーム)も同時に書き込むことにより、文字/写真/線画イメージ等が混在した画像においても、より高品位な出力画像を得ることが可能となる。
【0084】
[光走査装置の適用例(2)]
以下、本発明の一実施形態における光走査装置の第2の適用例について説明する。
図16は、本発明の一実施形態における分割走査型の画像形成装置を示す図である。
図16に示されるように、走査光学系(光走査装置20)を主走査方向に並列して配備し、有効書き込み幅を分割して走査している。このように走査光学系を並列して配備することにより、有効書き込み幅を大きくできる。また、同じ有効書き込み幅であれば、光学素子、偏向器を小型化でき、メカ公差や温度変動によるビームウエスト位置変動が小さくなり、波面収差が低減できる。
【0085】
以上説明したように、本実施形態によれば、光源からの複数の光ビームを光スポットとして被走査面16上を主走査方向に走査する光走査装置20は、複数の光ビームを出射する光源装置18と、光源装置18の複数の光源から出射される光ビームに対応して、各光ビームを独立に偏向するための複数の液晶偏向素子40と、複数のビームを一括して偏向し被走査面上を走査させるポリゴンミラー14と、被走査面16における複数の光スポット配列の位置を検知するビーム位置検出回路と、その検出結果から当該光スポットの所定位置との差を求めるビーム間隔演算回路と、その演算結果に基づきビーム偏向手段を駆動/制御するためのビーム偏向素子駆動回路とを有する。従って、被走査面16でのビームスポット配列(ビームピッチ)の環境変動又は経時によるビームスポット配列の変動を補正(フィードバック調整)することが可能となる。
【0086】
また、本実施形態によれば、電気信号にて駆動される液晶偏向素子40により、光ビームを偏向させる。従って、可動部なく、また低消費電力にて被走査面でのビームスポット配列が調整可能となる。
【0087】
また、本実施形態によれば、液晶偏向素子40をオフセット電圧0の方形パルスで駆動し、パルスの振幅値の変化によりビームを偏向させるので被走査面16でのビームスポット配列の調整を簡便な回路にて行うことができる。
【0088】
また、本実施形態によれば、液晶偏向素子40は、オフセット電圧0の方形パルスで駆動され、パルスのデューティ比と振幅値の変化によりビームを偏向させるので、高分解能にビームスポット配列の調整を行うことができる。
【0089】
また、本実施形態によれば、光ビーム検出手段19は、光スポットが走査時に入射するセンサの辺縁が直線状をなし、互いの辺縁の距離が副走査方向で異なる、少なくとも2つの光センサを主走査方向に配備している。従って、一回の走査で各光スポットの相対位置(ピッチ)を独立に検出することが可能となる。
【0090】
また、本実施形態によれば、光ビーム検出手段19は、光スポットが走査時に入射および出射するセンサの辺縁が直線状をなし、互いの辺縁が角度を持つ光センサを配備している。従って、各光スポットの位置検出を簡便な回路にて行うことが可能となる。
【0091】
また、本実施形態によれば、光ビーム検出手段19として光スポットの走査経路に配備した電荷結合素子を用いる。従って、光スポット位置検出における動作環境変動の影響を小さくすることができる。
【0092】
また、本実施形態によれば、光ビーム検出手段19として1次元配列の電荷結合素子を用いる。従って、簡便に光スポット位置を検出することができる。
【0093】
また、本実施形態によれば、光ビーム検出手段19として2次元配列の電荷結合素子を用いる。従って、光スポット位置の検出だけでなく光スポット形状の検査も行うことができる。
【0094】
また、本実施形態によれば、光スポット配列の位置を検知する際に、ポリゴンミラー14の同一面で走査される時のみ光スポットの位置を検知することにより、ポリゴンミラー14の各面の違いによる検知のバラツキを小さくすることができる。
【0095】
光スポット配列の位置を検知する際にポリゴンミラー14の特定の面で走査される時のみ光スポットの位置を検知することにより、検知バラツキをさらに小さくできる。
【0096】
また、本実施形態によれば、光スポット間隔として2ビーム間の光スポット位置の差をとることにより、2ビーム間のピッチを精度良く求めることができる。
【0097】
また、本実施形態によれば、光走査装置20を、電子写真プロセスを用いた画像形成装置の光走査装置として使用する。従って、複数の光ビームを同時に走査することが可能となるため、プリント速度の高速化、高密度化、および高品位化を図ることが可能となる。また、シングルビーム光源装置と同じプリント速度および走査密度を達成するには、ポリゴンスキャナの回転数を低減することが可能となるため、消費電力の低減や振動、騒音、および熱発生の低減に繋がり、環境に対する負荷を低減することが可能となる。
【0098】
また、本実施形態によれば、光走査装置20を、電子写真プロセスを用いたタンデム式の多色画像出力装置(画像形成装置)の光走査装置として使用する。従って、単色及び多色の出力画像の高密度化、高速度化、及び出力画像の高品位化を図ることができる。
【0099】
また、本実施形態によれば、光走査装置20を主走査方向に直列に配置して画像形成装置を構成したため、出力画像の色ずれが少なく、繋ぎ目での画像劣化が少ない画像形成装置を提供できる。
【0100】
なお、上記の実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被走査面でのビームスポット配列の環境変動又は経時によるビームスポット配列の変動を、可動部なく、また低消費電力にて補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】(a)、(b)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子の駆動パルスを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態における液晶偏向素子の偏向特性を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施形態における被走査面(感光体ドラム)上のビームスポット配列を示す図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の一実施形態における「ビーム合成プリズム」を用いて4ビームを合成した4ビーム光源装置の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態における光ビーム検出手段およびビーム位置検出回路の第1の例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段として第1の例を用いた場合のビーム位置検出のタイミングチャートである。
【図8】本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段として第1の例を用いた場合のビーム間隔演算回路およびビーム位置検出回路を示す図である。
【図9】(a)は、本発明の一実施形態における光ビーム検出手段の第2の例を示す図であり、(b)は、本発明の一実施形態において、光ビーム検出手段として第2の例を用いた場合のビーム位置検出回路により出力されたビーム位置検出信号を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態における光ビーム検出手段の第3の例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態における光ビーム検出手段の第4の例を示す図である。
【図12】(a)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子の構成の一例を示す図であり、(b)は、本発明の一実施形態における液晶偏向素子による光ビームの偏向を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態における評価チャートを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態における光走査装置の第1の適用例を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態における発光制御回路における入力信号および出力信号のタイミングチャートである。
【図16】本発明の一実施形態における光走査装置の第2の適用例を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態における同一ポリゴン面でLDを発光させるための発光制御回路を示す図である。
【図18】本発明の一実施形態における特定ポリゴン面でLDを発光させるための発光制御回路を示す図である。
【図19】本発明の一実施形態におけるステートマシンの状態遷移を示す図である。
【符号の説明】
11、11a〜11d 半導体レーザアレイ(LDアレイ)
12、12a〜12d カップリングレンズ
13 シリンドリカルレンズ
14 ポリゴンミラー(偏向器)
15 走査光学系
16、16K、16C、16M、16Y 感光体ドラム(被走査面)
18 光源装置
19 光ビーム検出手段(同期検知板;同期検知センサ)
20、20K、20C、20M、20Y 光走査装置
40、40a、40b 液晶偏向素子
51 ラインカウンタ
52 D−typeフリップフロップ
53 ANDゲート
54、64 ORゲート
55、56 NOTゲート
60 回路
61 ステートマシン
62 PMSカウンタ
63 PMNカウンタ
BS1、BS2、BSa〜BSd 被走査面におけるビームスポット
PD1、PD2 フォトダイオード
PY、PZ 2つのビームスポットの間隔
PZBSa〜PZBSd ビームスポットの副走査方向の位置
S0〜S2 状態
TBSa〜TBSd 時間間隔
v ビームスポット速度

Claims (7)

  1. 光源からの複数の光ビームを光スポットとして被走査媒体上の被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、
    前記複数の光ビームを出射する光源手段と、
    前記光源手段から出射される前記複数の光ビームをそれぞれ独立に偏向する電気信号にて駆動される液晶素子によるビーム偏向手段と、
    前記ビーム偏向手段により偏向された前記複数のビームが入射し、前記複数のビームを一括して偏向し、前記被走査面上を走査させるポリゴンミラーによる走査手段と、
    前記被走査面における複数の光スポット配列の位置を検知する光スポット位置検知手段と、
    前記光スポット位置検知手段による検知結果と前記光スポットの所定位置との差を求める光スポット間隔演算手段と、
    前記光スポット間隔演算手段による演算結果に基づいて、前記ビーム偏向手段を駆動/制御するための駆動手段と、を有し、
    前記ビーム偏向手段の前記液晶素子は、オフセット電圧0の方形パルスを用いて、該方形パルスの実効値電圧に対して偏向角が線形に変化する領域を用いて駆動され、
    前記光スポット位置検知手段は、主走査方向に配備される少なくとも2つの光センサを備え、光スポットが走査時に入射する前記光センサの辺縁がそれぞれ直線状をなし、前記少なくとも2つの光センサの互いの辺縁の距離が副走査方向で異なることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記ビーム偏向手段は、
    前記方形パルスの振幅値の変化によりビームを偏向させる液晶素子であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記ビーム偏向手段は、
    前記方形パルスのデューティ比の変化によりビームを偏向させることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 前記光スポット間隔演算手段は、
    2ビーム間の光スポット位置の差をとることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の光走査装置を有し、前記光走査装置が前記被走査面を走査することを特徴とする画像形成装置。
  6. 1つの被走査媒体に対し、請求項1から3のいずれか1項に記載の光走査装置を複数主走査方向に直列に配置したことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 請求項5記載の画像形成装置を複数、画像記録媒体の搬送方向に直列に配列することを特徴とする画像形成システム。
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