JP2007248799A - 光偏向装置及び画像表示装置 - Google Patents

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由希子 平野
Hiroyuki Sugimoto
浩之 杉本
Toshiaki Tokita
才明 鴇田
Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Keishin Aisaka
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Abstract

【課題】簡単な構造の光偏向素子を使用して消費電力を低減して光偏向素子の発熱を抑制し、安定して光路を偏向させる。
【解決手段】光偏向素子2の電極7a,7bに電圧Vを印加開始してから時間t11秒後まで電圧Vを印加したのち、次の時間t12秒間は電圧Vより小さい電圧V/2に低下させる。このように電圧Vを印加してから時間t11秒後に電圧V/2に低下させると、液晶層8の液晶のチルト角はそれに応じて小さくなり、光路偏向量も減少する。この光路偏向量は、液晶が初期状態に向かって変化する際の応答性は比較的遅いため、電界を反転させた時のように急激に減少することはなく、光路偏向量は急激に変化せず、消費電力を低減して発熱を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電気信号によって一軸性物質の光学軸の傾斜方向を変える光偏向装置及びそれを使用したプロジェクションディスプレイやヘッドマウントディスプレイ等の画像表示装置に関するものである。
液晶分子の配列を電極基板面内に沿って生じる電界により変化させて広視野角特性を有する画像表示装置が、例えば特許文献1や特許文献2等に開示されている。特許文献1に示された画像形成装置に使用している光偏向素子は、キラルスメクチックC相を形成する液晶層を挟んだ透明基板の一方の表面に透明抵抗体層を形成し、1対のライン電極を一定間隔で透明抵抗体層の端部に電気的に接続して設け、このライン電極間に電圧を印加して透明抵抗体層に沿った電位勾配が均一な電界を発生して、液晶層内に面方向に平行に作用する電界を生じさせるようにしている。
また、特許文献2に示された画像形成装置に使用している光偏向素子は、液晶層を挟んだ透明基板の一方の基板表面にだけ複数の平行な電極ラインと、電源から供給される電圧を分割する複数の抵抗体を設け、各抵抗体間を各電極ラインに接続し、各電極ラインに段階的な電圧値を印加して各電極ライン間の電位差により各電極ライン間に基板面内に沿った電界を生じさせて、液晶層の内部に比較的均一な電界強度の電界を生じさせるようにしている。
特開2003−9804号公報 特開2004−286938号公報
前記光偏向素子で液晶層に十分な大きさの電界を生じさせるためには印加電圧を増やすと消費電力が多くなる。特に、特許文献1に示すように、基板に透明抵抗層を有する光偏向素子や、特許文献2に示すように、基板に複数のライン電極と抵抗体を設けた光偏向素子では、透明抵抗層や抵抗体と複数のライン電極に流れる電流により発熱が生じ、光偏向素子の温度が上昇する場合がある。光偏向素子の液晶層の温度が上昇すると、液晶の特性が変化し、同じ条件で光偏向素子を駆動していても、等しい光偏向量が得られなくなる可能性がある。さらに温度が上昇して液晶の相転移温度を超えると、光偏向ができなくなる。また、液晶を配向させるために有機配向膜を用いている場合は、この配向膜が熱によって劣化するため光偏向素子の耐久性が悪くなってしまう。
また、透明抵抗層や抵抗体等に抵抗温度係数が負の材料を用いている場合は、温度が上昇するほど抵抗値が下がるため、熱暴走が起きる可能性がある。
この光偏向素子の温度上昇を防ぐために、発生した熱を逃がすために放熱層や断熱層を形成したり、あるいは水冷や空冷機構を設けると、光偏向素子の構成が複雑になるとともに大型化してしまう。
この発明は、このような短所を改善し、簡単な構造の光偏向素子を使用して消費電力を低減して光偏向素子の発熱を抑制し、安定して動作することができる光偏向装置とそれを使用した画像表示装置を提供することを目的とするものである。
この発明の光偏向装置は、基板を一定間隔で対向させて配置した間隔内に設けられた液晶層と、駆動電圧を印加して前記液晶層に前記基板と平行な電界を生じさせる電極を有する光偏向素子と、該光偏向素子の電極に交番電圧の駆動電圧を印加する光偏向駆動制御部を有する光偏向装置において、前記光偏向駆動制御部は、前記駆動電圧として、光路を偏向する際に、所定の光路偏向量を得る電圧と、その電圧より小さい電圧とを発生して前記光偏向素子の電極に印加することを特徴とする。
前記光偏向駆動制御部は、前記小さい電圧を零にしても良い。
また、前記光偏向駆動制御部は、所定の光路偏向量を得る電圧を断続的に複数回発生させることが望ましい。
さらに、前記光偏向駆動制御部は、光路の偏向を光路の偏向のタイミングを示す偏向周波数により定められた半周期毎に行う。
また、前記光偏向駆動制御部は、所定の光路偏向量を得る電圧を交番電圧の極性を反転する時に発生する。
この発明の画像表示装置は、前記いずれかの光偏向装置を有する画像表示装置であって、画像情報にしたがって光を制御可能な複数の画素が2次元的に配列した画像表示素子と、前記画像表示素子を照明する照明光学系と、前記光偏向装置の光偏向素子と、前記画像表示素子から出射された画像光を偏向して投影する投影光学系とを有し、前記光偏向素子は前記画像表示素子と投影光学系との間に設けられたことを特徴とする。
この発明の光偏向装置は、駆動電圧として、光路の偏向タイミングに応じて所定の光路偏向量を得る電圧を一定時間発生してからその電圧より小さい電圧を発生して、液晶の配向状態を継続的に維持して光路偏向量をほぼ一定に維持するとともに、光偏向素子の消費電力を低減して液晶層の発熱を抑制するから、安定して光路を偏向するとともに耐久性を向上することができる。
また、所定の光路偏向量を得る電圧をあらかじめ設定された一定時間発生してから所定の光路偏向量を得る電圧を断続的に複数回発生したり、所定の光路偏向量を得る電圧を交番電圧の極性を反転する時に発生することにより、液晶分子が再配向するにかかる時間を短くでき、より均一な光路偏向量を得ることができる。
この光変偏向装置を画像表示装置に使用し、画像情報にしたがって光を制御可能な複数の画素が2次元的に配列した画像表示素子から出射された画像光を偏向して投影することにより、画素数の少ない画像表示素子を用いても高精細で性能の安定した画像を表示することができる。
図1はこの発明の光偏向装置の構成図である。図に示すように、光偏向装置1は光偏向素子2及び光偏向駆動制御部3を有する。光偏向素子2は、図1(a)の正面図と(b)のA−A断面図と(c)のB−B断面図に示すように、一対の透明な基板4と垂直配向膜5とスペーサー6と一対の電極7a,7b及び液晶層8を有する。基板4はガラスや石英あるいはプラスチックなどの複屈折性が無い材料で形成され、厚さが数十μmから数mmに形成されている。垂直配向膜5は基板6の一方の面に形成されている。この垂直配向膜5は基板4の表面に対して液晶分子を垂直配向(ホメオトロピック配向)させる材料ならば特に限定されないが、液晶ディスプレイ用の垂直配向剤やシランカップリング剤、SiO蒸着膜などを用いる。ここで垂直配向(ホメオトロピック配向)とは、基板4の面に対して液晶分子が垂直に配向した状態だけではなく、数十度程度までチルトした配向状態も含む。スペーサー6は数μmから数mm程度の厚さを持つシート部材あるいは同程度の粒径の粒子などが用いられ、このスペーサー6により一対の基板4は垂直配向膜5を対向させて一定間隔をおいて貼り合わされている。この一対の基板4の間に一定間隔をおいて電極7a,7bは平行に設けられ、その間に液晶層8が形成されている。この電極7a,7bとしてはアルミや銅、クロムなどの金属シートで形成されている。ここで1対の電極7a,7bを設けた場合について示したが、複数のライン状電極を平行に配置しても良い。液晶層8はスメクチックC相を形成する強誘電性液晶あるいは反強誘電性液晶が用いられている。そして電極7a,7b間に電圧を与えことにより、液晶層8の水平方向に電界が印加される。この電極7a,7b間に加える電圧の極性を切り替えることにより液晶層8内部の水平電界方向が切り替えられて液晶ダイレクタの方向を変化させて、図1(b)に示すように、光配向素子2に入射して液晶層8を通過した光を、第1の出射光と第2の出射光のように光路を切り替えることができる。
ここで、スメクチックC相を形成する液晶層に関して詳細に説明する。スメクチック液晶は、液晶分子の長軸方向を層状(スメクチック層)に配列してなる液晶である。この液晶層の法線方向(層法線方向)と液晶分子の長軸方向とが一致している液晶をスメクチックA相、法線方向と一致していない液晶をスメクチックC相という。スメクチックC相よりなる強誘電性液晶は、一般的に外部電界が働かない状態において各スメクチック相毎に液晶ダイレクタ方向が螺旋的に回転しているいわゆる螺旋構造をとり、キラルスメクチックC相と言われている。このキラルスメクチックC相よりなる強誘電性液晶は各層毎に液晶ダイレクタが対向する方向を向く。これらのキラルスメクチックC相よりなる液晶は不斉炭素を分子構造に有し、これによって自発分極しているため、この自発分極と外部電界により定まる方向に液晶分子が再配列することで光学特性が制御される。
この液晶層8として強誘電性液晶を例にとり光路偏向素子2の動作を、電界方向と液晶分子の傾斜方向を模式的に示した図2を参照して説明する。図2において液晶層8の液晶分子81の幅が広く描いてある側が紙面上側、幅が狭く描かれている側が紙面下側に傾いている様子を示し、液晶の自発分極Psを矢印で示してある。電極7a,7bに印加する電圧の極性を切り替えて液晶層8の電界の向きが反転すると、図2(a)に示すように、略垂直配向した液晶分子81のチルト角の方向が反転する。ここで自発分極Psが正の場合について電界印加方向と液晶分子のチルト方向の関係を図示している。このチルト角の方向が反転する際、図2(b)に示すような仮想コーン82の面内を回転運動すると考えられる。したがって液晶層8内部の水平電界方向を切り替えることにより光偏向素子2に入射して液晶層8を通過した光を、第1の出射光と第2の出射光のように光路を切り替えることができる。
光偏向駆動制御部3は電圧発生手段9と偏向制御部10及び電圧制御部11を有する。電圧発生手段9は光偏向素子2の電極7a,7bに印加する交番電圧、すなわち交流電圧を発生して電圧制御部11に出力する。偏向制御部10は光偏向素子2の駆動信号や光路の偏向タイミングを示す偏向周波数を電圧制御部11に出力する。電圧制御部11は偏向制御部10から送られる駆動信号により光偏向素子2の電極7a,7bに駆動電圧を印加して偏向周波数により定められた時間例えば偏向周波数の半周期毎に駆動電圧の極性を切り替える。なお、偏向周波数により定められた時間毎であれば良く、偏向周波数によりタイミングをはかり駆動電圧を印かすればよく、半周期には限らない。この電圧制御部11には駆動電圧の絶対値としてあらかじめ異なる複数の電圧、例えば2種類の電圧V1,V2と、電圧V1,V2を切り替える時間の割合が設定されている。
この光偏向駆動制御部3で光偏向素子2の電極7a,7bに駆動電圧を印加して光路を切り替える場合の動作を図3の波形図を参照して説明する。図3において(a)は従来の駆動電圧を示し、(b)は電圧制御部11から光偏向素子2の電極7a,7bに印加する駆動電圧を示し、(c)は(b)に示す駆動電圧を電極7a,7bに印加したときの光路変更量の変化を示す。
図3(a)に示すように、従来は矩形波状の交流電圧を印加して光偏向素子を駆動し、電圧Vを光偏向素子に印加開始から偏向周波数により定められた時間T後までの間は電圧Vを印加し続け、時間T毎にその極性を切り替えるようにしている。これに対して電圧制御部11は、図3(b)に示すように、光偏向素子2の電極7a,7bに電圧Vを印加開始してから時間t11秒後まで電圧Vを印加したのち、次の時間t12秒間は電圧Vより小さい電圧、例えば電圧V/2に低下させる。ここで時間t11と時間t12は時間Tを一定の割合で分割すればよく、必ずしも等しくする必要はない。この電圧Vと電圧V/2を印加したときに得られる光偏向素子2の光路偏向量は、図3(c)に示すように印加している電圧の極性が切り替わるのに伴い液晶層8に印加される電界の向きが変わり、それに応じて液晶は再配向する。この液晶の再配向に伴って光路偏向量は増加し、配向変化が完了すると光路偏向量は一定となる。そして電圧Vを印加してから時間t11秒後に電圧V/2に低下させると、液晶のチルト角はそれに応じて小さくなり、光路偏向量も減少する。この光路偏向量は、液晶が初期状態に向かって変化する際の応答性は比較的遅いため、電界を反転させた時のように急激に減少することはない。すなわち、時間t11秒間に電圧Vを与えて光路偏向がなされた後に電圧V/2を与えているから、光路偏向量は急激に変化せず、消費電力を低減して発熱を抑制できる。この液晶層8に電界を印加したときと除去したときの応答時間特性について説明すると、無電界のもとで螺旋構造を形成しているキラルスメクチックC相に電界を印加すると、液晶分子中のカルボニル基に起因する双極子と電場の相互作用によって液晶分子を配向させる電気的駆動力が働くため、電界印加時の液晶再配向時間は比較的短い。一般的な強誘電性液晶の場合、電界強度に応じてサブミリ秒から数十マイクロ秒で液晶の配向変化が完了する。一方、電界を除去した場合、液晶層8は無電界下の初期配向状態に戻ろうとするが、液晶層8の粘弾性に起因する復元力に基づくため、この配向変化は数十ミリ秒から数秒程度と遅い。したがって電圧V/2に低下させても光路偏向量は急激に減少しないで済む。このように液晶層8の応答時間の特性を利用して電圧の与え方を考慮することにより消費電力を低減して発熱を抑制することができる。ここで時間T内を、電圧Vを与える時間と電圧Vより小さい電圧を与える時間との1つに分割した場合について示したが、時間T内を細かく区切って電圧Vを与える時間と電圧Vより小さい電圧を与える時間を交互に、あるいは混在させて与えても良い。いずれの場合も消費電力の低減と発熱の抑制を図ることができる。
ここで電圧Vを印加して飽和したときの光路偏向量をS、時間T'秒間の光路偏向量の最小値をSminとすると、電圧Vを電圧V/2に低下したことによる光路偏向量の減少の割合(S−Smin)/Sは、液晶材料の性質と電界強度、駆動周波数、時間t12の長さなどによって変わるため、(S−Smin)/Sが実用上問題ない範囲におさまるようこれらを設定すれば良い。この液晶材料に関しては、無電界時の再配向が遅い性質を持つ材料を用いる方が、光路偏向量をより一定に保つことができる。
このように光偏向素子2の駆動電圧を電圧Vから1/2の電圧V/2に低下させることにより、光偏向素子2の消費電力を小さくして光偏向素子2の発熱を抑制することができ、安定して光偏向動作を行うことができる。
図3では、電圧制御部11で光偏向素子2の電極7a,7bに電圧Vを印加開始してから時間t11秒後まで電圧Vを印加したのち、次の時間t12'秒間は電圧V/2に低下させる場合について説明したが、図4の波形図に示すように、電極7a,7bに電圧Vを印加開始してから時間t11秒後まで電圧Vを印加したのち、次の時間t12'秒間は電圧を零にしても良い。ここで時間t11と時間t12の割合は液晶材料の性質や電界強度、駆動周波数に応じて適切に選ぶことにより、光路偏向量を時間T秒の間十分一定に保つことができる。この場合は時間T秒間に駆動電圧を印加しない時間t12があるから、光偏向素子2の消費電力をより小さくして光偏向素子2の発熱を抑制することができる。
図4では時間Tの間に電圧Vを印加する時間t11と電圧を印加しない時間t12を1サイクル設けた場合について示したが、図5の波形図に示すように、時間Tの間に電圧Vを印加する時間tn1(n=1〜4)と電圧を印加しない時間tn2を複数回繰り返して設けても良い。このように電圧Vを印加する時間tn1と電圧を印加しない時間tn2を複数回設けて電圧Vを印加してから電圧を印加しない時間tn2を短くすることにより、この間の光路偏向量の減少はより少なく抑えられる。また、再び電圧Vを印加することにより液晶が迅速に配向して光路偏向量が飽和したときの光路偏向量をSに戻るため、光路偏向量をより均一に保つことができる。さらに、時間Tの間に電圧Vを印加する時間tn1と電圧を印加しない時間tn2と、その分割回数を適切に選択することにより、より均一な光路偏向量を得ることができる。
前記説明では光偏向駆動制御部3の電圧制御部11から駆動電圧として電圧Vと電圧V/2を光偏向素子2の電極7a,7bに印加したり、電圧Vを印加する時間tn1と電圧を印加しない時間tn2を設けた場合について説明したが、次に、複数、例えば2つの電圧発生手段から出力する電圧を加算して駆動電圧を光偏向素子2の電極7a,7bに印加する光偏向装置1aについて説明する。
光偏向装置1aの光偏向駆動制御部3aは、図6の構成図に示すように、電圧発生手段12と電圧発生手段13と偏向制御部10及び電圧加算部14を有する。電圧発生手段12は、偏向制御部10から出力される偏向周波数と同じ周波数f1の交番電圧を出力する。電圧発生手段13は偏向周波数の奇数倍の周波数f2の交番電圧を電圧加算部14に出力する。電圧加算部14は電圧発生手段12と電圧発生手段13から出力された交番電圧を加算して光偏向素子2の電極7a,7bに印加する。
この光偏向駆動制御部3aで光偏向素子2の電極7a,7bに駆動電圧を印加して光路を切り替える場合の動作を図7の波形図を参照して説明する。
偏向制御部10から光偏向素子2の駆動信号や偏向周波数が出力されると、電圧発生手段12は、図7(a)に示すように、偏向周波数と同じ周波数f1の交番電圧を電圧加算部14に出力し、電圧発生手段13は、図7(b)に示すように、偏向周波数の奇数倍、例えば7倍の周波数f2の交番電圧を電圧加算部14に出力する。電圧加算部14は電圧発生手段12と電圧発生手段13から出力された交番電圧を加算して、図7(c)に示すように、電圧Vを印加する時間tn1と電圧を印加しない時間tn2が周波数f2に応じて繰り返される駆動電圧を光偏向素子2の電極7a,7bに印加する。このように電圧Vを印加する時間tn1と電圧を印加しない時間tn2を複数回設けることにより、この間の光路偏向量の減少を少なく抑えて光路偏向量を均一に保つことができるとともに光偏向素子2の消費電力をより小さくして光偏向素子2の発熱を抑制することができる。
この光偏向駆動制御部3aの電圧発生手段13で偏向周波数の奇数倍の周波数f2の交番電圧を出力するのは、図8に示すように電圧発生手段13で偏向周波数の偶数倍、例えば6倍の周波数の交番電圧を出力すると、光路を反転させるタイミングがずれてしまい、光路偏向量をSにしている時間はT1秒となり、光路変更量を−Sにしている時間は、時間T1とは異なる時間T2秒になってしまう。この弊害を避けるために、電圧発生手段13で出力する交番電圧を偏向周波数の奇数倍の周波数f2とする。
この光路偏向量の減少の割合(S−Smin)/Sをより小さく抑えるために電圧発生手段13から出力する交番電圧の周波数f2を高くすると、図9の波形図に示すように、電界によって液晶が再配向する途中で一時的に電界が零になってしまうため、再配向が完了するまでにかかる時間が長くなってしまう。そこで図10の構成図に示すように、光偏向装置1aの光偏向駆動制御部3aに、偏向周波数と同じ周波数であらかじめ定められた一定時間T0だけ電圧を出力する不連続の交番電圧を出力する電圧発生手段15を設け、図11の波形図に示すように、偏向制御部10から光偏向素子2の駆動信号や偏向周波数が出力されると、電圧発生手段12から、図11(a)に示すように、偏向周波数と同じ周波数f1の交番電圧を電圧加算部14に出力し、電圧発生手段13から、図11(b)に示すように、偏向周波数の奇数倍の周波数f2の交番電圧を電圧加算部14に出力し、電圧発生手段15から、図11(c)に示すように、偏向周波数と同じ周波数であらかじめ定められた一定時間T0だけ電圧を出力する不連続の交番電圧する。電圧加算部14は、あらかじめ定めた一定時間T0だけ電圧発生手段12と電圧発生手段15から出力された交番電圧を加算し、一定時間T0が経過した後、電圧発生手段12と電圧発生手段13から出力された交番電圧を加算して、図11(d)に示す駆動電圧を光偏向素子2の電極7a,7bに印加する。このようにして、図11(e)に示すように、電圧発生手段13から出力する交番電圧の周波数f2を高くしても、再配向が完了するまでにかかる時間を短くして、より均一な光量偏向量を得ることができるとともに光偏向素子2の消費電力をより小さくして発熱を抑制することができる。
前記説明では一対の透明な基板4と垂直配向膜5とスペーサー6と一対の電極7a,7b及び液晶層8を有する光偏向素子2を使用した場合について説明したが、図12に示すように、透明な基板4に表面に平行に形成された複数の透明なライン電極16と、各ライン電極16の端部表面に沿って帯状に積層して成膜された抵抗体17と、垂直配向膜5とスペーサー6及び液晶層8を有する光偏向素子2aを使用したり、図13に示すように、基板4の表面に形成された透明低抵抗層18と、この透明低抵抗層18に所定間隔をおいて平行に形成された一対のライン電極19と垂直配向膜5とスペーサー6及び液晶層8を有する光偏向素子2bを使用しても良い。
このように基板4に複数のライン電極16と抵抗体17を有する光偏向素子2aや、透明低抵抗層18を有する光偏向素子2bを使用しても、光偏向素子2aや光偏向素子2bの消費電力を従来と比べて例えば1/4に低減するから、発熱を抑えて液晶層8の温度が高くなることを抑制することができる。また、発熱を抑えることによって従来よりも低い抵抗の抵抗体等用いることができ、抵抗体材料の選択自由度を広げることができる。すなわち、抵抗体は抵抗値が上がるほど抵抗値の経時変化が起こるなど安定性が低下したり、時定数が無視できないほど大きくなって均一な電界の発生を妨げたりする問題が生じうるが、より低い抵抗値の抵抗体を使用することにより安定した動作を行うことができる。
次に、光偏向装置1aや光偏向装置1bを使用した画像表示装置について説明する。画像表示装置30の光学系は、図14の構成図に示すように、LEDランプを2次元アレイ状に配列した光源31と、光源31から出射した光の光路に沿って配置された拡散板32とコンデンサレンズ33と透過型液晶パネル34と、例えば光偏向素子2aを有する光偏向装置1及び投射レンズ35が順に配設されている。駆動手段は、光源31を駆動する光源駆動制御部36と、液晶パネル34を駆動するパネル駆動制御部37と光偏向駆動制御部3及び主制御部39を有する。
この画像表示装置30でスクリーン40に画像を投影するときは、光源駆動制御部37で制御されて光源31から出射された照明光は拡散板32により均一化された照明光となりコンデンサレンズ33に入射する。コンデンサレンズ33に入射した光はコンデンサレンズ33より、パネル駆動制御部38で光源31と同期して制御される液晶パネル34をクリティカル照明する。この透過型液晶パネル34は入射した照明光を空間光変調して画像光として光偏向素子2に入射し、入射した画像光が画素の配列方向に任意の距離だけシフトして投射レンズ35に入射する。投射レンズ35は入射した光を拡大してスクリーン40に投射する。
このようにして光偏向素子2により画像フィールドを時間的に分割した複数のサブフィールド毎の光路の偏向に応じて表示位置がずれている状態の画像パターンをスクリーン40に表示させることにより、液晶パネル34の見掛け上の画素数を増倍して表示することができる。この光偏向素子2によるシフト量は液晶パネル34の画素の配列方向に対して2倍の画像増倍を行うことにより、画素ピッチの1/2に設定される。このシフト量に応じて液晶パネル34を駆動する画像信号をシフト量分だけ補正することにより、画素数の少ない液晶パネル34を用いても見掛け上高精細な画像を安定して表示することができる。
この発明の光偏向装置の構成図である。 電界方向と液晶分子の傾斜方向を示す模式図である。 光偏向素子に印加する駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 光偏向素子に印加する第2の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 光偏向素子に印加する第3の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 第2の光偏向装置の構成図である。 光偏向素子に印加する第4の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 光偏向素子に印加する第5の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 光偏向素子に印加する第6の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 第3の光偏向装置の構成図である。 光偏向素子に印加する第7の駆動電圧と光路変更量を示す波形図である。 第2の光偏向素子の構成図である。 第3の光偏向素子の構成図である。 画像表示装置の構成図である。
符号の説明
1;光偏向装置、2;光偏向素子、3;光偏向駆動制御部、4;基板、
5;垂直配向膜、6;スペーサー、7;電極、8;液晶層、9;電圧発生手段、
10;偏向制御部、11;電圧制御部、12;電圧発生手段、13;電圧発生手段、
14;電圧加算部、15;電圧発生手段、30;画像表示装置、31;光源、
32;拡散板、33;コンデンサレンズ、34;透過型液晶パネル、
35;投射レンズ、36;光源駆動制御部、37;パネル駆動制御部、
29;主制御部、40;スクリーン。

Claims (6)

  1. 基板を一定間隔で対向させて配置した間隔内に設けられた液晶層と、駆動電圧を印加して前記液晶層に前記基板と平行な電界を生じさせる電極を有する光偏向素子と、該光偏向素子の電極に交番電圧の駆動電圧を印加する光偏向駆動制御部を有する光偏向装置において、
    前記光偏向駆動制御部は、前記駆動電圧として、光路を偏向する際に、所定の光路偏向量を得る電圧と、その電圧より小さい電圧とを発生して前記光偏向素子の電極に印加することを特徴とする光偏向装置。
  2. 前記光偏向駆動制御部は、前記小さい電圧を零にする請求項1に記載の光偏向装置。
  3. 前記光偏向駆動制御部は、所定の光路偏向量を得る電圧を断続的に複数回発生させる請求項1又は請求項2に記載の光偏向装置。
  4. 前記光偏向駆動制御部は、光路の偏向を光路の偏向のタイミングを示す偏向周波数により定められた半周期毎に行う請求項1乃至3のいずれかに記載の光偏向装置。
  5. 前記光偏向駆動制御部は、所定の光路偏向量を得る電圧を交番電圧の極性を反転する時に発生する請求項1乃至4のいずれかに記載の光偏向装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光偏向装置を有する画像表示装置であって、
    画像情報にしたがって光を制御可能な複数の画素が2次元的に配列した画像表示素子と、前記画像表示素子を照明する照明光学系と、前記光偏向装置の光偏向素子と、前記画像表示素子から出射された画像光を偏向して投影する投影光学系とを有し、前記光偏向素子は前記画像表示素子と投影光学系との間に設けられたことを特徴とする画像表示装置。
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