JP4420470B2 - あわび多糖類抽出方法 - Google Patents

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Description

本発明は多糖類の抽出及び分離精製方法に関するものであり、生物製品領域に属すものである。
近年、分子生物学の進歩により、多糖類とタンパク質は、核酸(ヌクレイン酸)と同様に、生命活動の本質にかかわる三種類の生物大分子中の一つであると認識されてきた。多糖類は多聚糖とも称され、広い生物活性を有する一種類の生物大分子物質であり、ヒトの生命にとって必要な成分であるだけでなく、すべての細胞膜にも存在し、且つ多様の生命機能活動に寄与する。近頃、多糖類はヒトの免疫機能を向上させる機能を有すると共に、抗ガン、抗放射線、抗炎症、血糖値を低下させるなどの生理活性をも有するので、広く注目され、重要視されている。
現在、国内外で多く研究されているのは食用・薬用菌多糖類である。しかし、多糖類への研究が深まるにつれて、研究者も動物体多糖類へと関心を寄せ始めている。特に海洋動物体多糖類の研究は、科学研究者にとって日増しに研究のホットスポットと注目点になってきている。あわびは成長期が長く、海洋の高塩、高圧、低温という特殊な環境に生存して、体の中には大量の生理活性物質が豊富に含有している。近年、あわびから分離・精製され、鼻咽喉ガン細胞を効率よく抑制できる純多糖類についての研究がある。大量の研究論文報道でも、あわび多糖類が非常によい抗腫瘍活性及びヒトの免疫機能を向上させる機能を具備することを示している。中国医薬情報ウェブ(http://www.yy2000.com)に発表された文章の記載によると、あわび多糖類とのり多糖類は抗腫瘍と心臓血管疾病の予防・治療作用を有し、この薬用研究は今も進行中であり、さらに多く、良い効果が得られると期待されている。しかしながら、動物から多糖類を抽出する研究はまだ比較的少ない。海洋動物から多糖類を抽出して、分離・精製する研究がさらに少なく、あわびから効果的に多糖類を抽出する研究はいまだに報道されていないようである。
本発明は、殻が除かれたあわび本体、あわびの腹足、あわびの臓器を原料とし、効果的にあわび多糖類を抽出して、効率よく分離・精製する方法を提供することを目的とする。
本発明は、あわびから原料処理・抽出・アルコール沈殿・乾燥の工程によりあわび粗多糖類を得ることを目的としている。また、得られた粗多糖類から蛋白質を取り除き、分離・精製してあわび精製多糖類を得ることも可能である。具体的な方法は、以下の如くである。
一、原料処理
原料あわびは新鮮なものでも、冷凍品でも、または乾燥品でも用いることができる。また、あわびの腹足と臓器から、またはあわびの腹足と臓器のそれぞれから単独であわび多糖類を抽出することができる。新鮮なあわびまたは解凍したあわびを洗浄して殻を取り除いて、分離作業によりあわび腹足と臓器とを得る。それらを個別にまたは均一に混合して5〜10倍の水を加えて、組織破砕機で破砕・ホモジネートして次の工程に備える。乾燥品は、次のように準備する。殻付きの冷凍あわびを5〜10分間かけてゆっくりと解凍し、殻を取除いて、分離作業によりあわびの腹足と臓器とを得る。それらを個別にまたは均一に混合して冷凍乾燥または火干して、100目以下まで粉砕して次の工程に備える。
二、あわび多糖類の抽出
あわび多糖類の抽出は、水漬抽出法と、アルカリ液抽出法と、超音波抽出法とのいずれか又はこれらの組合せを採用すればよい。さらに、前記三種類の方法に酵素を加え得率を高めることも可能である。
1 水漬抽出法
漿液(ホモジネートして得られる液)または干し粉に、10〜50重量倍の水を加え、均一化するように混合し、20〜80℃で2〜6時間漬けて成分抽出を行ってから、遠心分離により上清液と沈澱とが得られる。そして、沈澱に10〜40重量倍の水を加え、20〜80℃で2〜6時間漬けて成分抽出を行ってから、再び遠心分離し、それぞれ得られる上清液を混合して次の工程に備える。
2 アルカリ液抽出法
漿液または干し粉に、10〜50重量倍の水を加え、均一化するように混合させ、0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を加え、pH値を8〜9に調整し、20〜60℃で2〜6時間漬けて成分抽出を行ってから、遠心分離することにより上清液と沈澱とを得ることができる。そして、得られた沈澱に10〜40重量倍の水を加え、pH値を8〜9に保持しながら、前記作業を1〜2回繰り返し、得られた上清液を混合して酸で中和して次の工程に備える。
3 超音波抽出法
原料処理により得られたあわび漿液または干し粉にあわび量の10〜50倍の水を加え、20〜30kHzの周波数を有する超音波を10〜60分間照射する処理を行い、遠心分離により上清液と沈澱とを得ることができる。そして、得られた沈澱に10〜40倍の水を加え、再び超音波で10〜60分間処理を行い、遠心分離により上清液と沈澱とを得ることができる。それぞれで得られた上清液を混合して次の工程に備える。
4 酵素抽出法
酵素抽出法は、あわび漿液または干し粉に水を加えて、単一酵素、二重酵素、複合酵素または自己融解酵素を用いて、所用酵素に適宜なpH値と温度などの条件で酵素分解を行う。また、前記他の抽出法と結合することも、抽出する目的に達成できる。前記単一酵素、二重酵素、複合酵素の例は、ペプシン、トリプシン、パパイン、中性プロテアーゼなどである。
(1)単一酵素、二重酵素、複合酵素による酵素分解法
1)単一酵素による酵素分解法:処理された原料にあわび量の10〜50倍の水を加えて攪拌・混合する。6mol/LのHClを用いてpH値を1〜5に調整し、溶液重量の0.05〜3.00%のペプシンを加え、35〜50℃で2〜5時間攪拌して酵素分解を行う。加水分解するときに前記pH値を保持する。そして0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を用いてpH値を中性に調整し、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持し酵素を失活させ、5分以内に室温まで冷却し、遠心分離することにより上清液と沈殿とを得ることができる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様の作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えることも可能である。その他の品種の酵素(ペプシン、トリプシン、パパイン、中性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼなど)による酵素分解の作業は、前記と同じであるが、アルカリ液または酸性液で所用酵素に適宜な範囲まで調整する。
2)二重酵素による酵素分解法:処理された原料にあわび量の10〜50倍の水を加えて攪拌・混合する。6mol/LのHClを用いてpH値を1〜5に調整し、溶液重量の0.05〜3.00%のペプシンを加え、20〜60℃で1〜6時間攪拌して酵素分解を行う。加水分解するときに前記pH値を保持する。そして0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、溶液重量の0.05〜3.00%のトリプシンを加え、20〜60℃の水浴において、1〜6時間攪拌して酵素分解を行う。加水分解するときに前記pH値を保持する。酵素分解後に酸でpH値を中性に調整し、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とが得られる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様の作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えることが可能である。その他の二重酵素複合アルカリ性プロテアーゼとパパインによる酵素分解作業は、前記と同じであるが、アルカリ液または酸性液で所用酵素に適する範囲まで調整する。
3)複合酵素による酵素分解法:原料処理から得られたあわび漿液またはあわび干し粉にあわび量の10〜50倍の水を加え、0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、パパインと中性プロテアーゼとトリプシンを加え、添加量は溶液重量の0.05〜3.00%で、三種類の酵素の比率は1.0:0.01〜1.0:0.01〜1.0(又は1.0:0.1〜1.0:0.1〜1.0)であり、20〜60℃で1〜6時間酵素分解を行ったのち、酸でpH値を7に調整し(中和し)、2〜5分間90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とが得られる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様な作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得られた上清液を混合して次の工程に備えることも可能である。
(2)結合抽出法
1)自己融解と外因性酵素との結合抽出法:(1)自己融解:下に述べるいずれの方法を用いて自己融解を行うこと:(i)あわび漿液に重量の10〜50倍の水を加え、紫外線を10〜30分間照射し、0.06〜0.08mol/LのNaClを用いてpH値7.0〜7.5、30〜50℃でその自身の酵素により自己融解を行う。(ii)あわび漿液にあわび量の10〜50倍の水を加え、無菌酵素分解缶に入れて、pH6〜7.5、常温で6〜8時間自己融解を行う。(iii)あわび漿液にあわび重量の10〜50倍の水を加え、無菌酵素分解缶に入れて、pH6.0〜7.5、0〜4℃で24〜48時間自己融解を行う。
(2)外因性酵素による酵素分解:前記自己融解の溶液を6mol/LのHClを用いてpH値が1〜5となるように調整し、溶液重量の0.3〜0.5%のペプシンを加え、40〜60℃で1〜2時間酵素分解を行ったのち、pH値が中性となるように調整し、2〜5分間90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とが得られる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様の作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えることも可能である。
1)水漬抽出と二重酵素との結合抽出法:原料処理から得られたあわび漿液またはあわび干し粉にあわび量の10〜50倍の水を加え、20〜80℃で2〜6時間水に漬けて成分抽出を行う。6mol/LのHClを用いてpH値が1〜5となるように調整し、溶液重量の0.05〜3.00のペプシンを加え、20〜60℃で1〜6時間攪拌して酵素分解を行う。加水分解するときに前記pH値を保持する。そして、0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、0.05〜3.00%のトリプシンを加え、20〜60℃の水浴において1〜6時間攪拌して酵素分解を行う。加水分解するときに前記pH値を保持する。酵素分解を行ったのち、酸でpH値が中性となるように調整し、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とが得られる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様の作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えることも可能である。
前記作業において、二種類の酵素は加水分解するときに要求するpH値が異なるため、前後二回にわけて酵素分解を行ったが、二種類の酵素が要求するpH値が同じである場合、同時に二種類の酵素を加えて、一括して酵素分解を行ってもよい。たとえば、パパイン、中性プロテアーゼとトリプシンは加水分解するときに要求するpH値が同じく7〜9であるので、このpH値でそのうち二種類の酵素を同時に加えることができる。
2)超音波と単一酵素との結合抽出法:原料処理から得られたあわび漿液またはあわび干し粉にあわび量の10〜50倍の水を加え、20〜30kHzの周波数を有する超音波で10〜60分間処理を行い、遠心分離により上清液と沈澱とが得られる。さらに沈澱に10〜40倍の水を加え、0.5mol/LのNaOHまたはKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、パパインを加え、添加量は溶液重量の0.05〜3.00%であり、20〜60℃で1〜6時間酵素分解を行ったのち、酸でpH値を7に調整し(中和し)、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とが得られる。上清液は次の工程に備えるが、沈殿には10〜40倍の水を加えて同様の作業を1〜2回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えることも可能である。
前記作業からわかるように、超音波、アルカリ液、水漬けと単一酵素、二重酵素および複合酵素との結合は、いずれも可能であるが、酵素の最適なpH値と酵素の添加量を調整するだけである。前記すべての遠心分離は3000〜6000rpmで10分間位高速遠心操作である。
三 あわび多糖類抽出液の濃縮
前記のように遠心分離により得られた上清液を多糖類含有量1.5〜3.0%になるように真空濃縮する。
四 あわび多糖類のアルコール沈殿
濃縮液に体積で3〜4倍の95%アルコールを加え、0〜4℃で12〜16時間位アルコール沈殿する。
五 あわび粗多糖類の遠心
アルコール沈殿後の多糖類を10分間位高速遠心することにより得られた沈殿は、あわび粗多糖類である。
六 あわび粗多糖類の乾燥
あわび多糖類の乾燥は、以下のいずれの方法を採用しても目的を達成できる。
1、精製して得られた遠心沈澱を50〜60℃で真空乾燥して、乾燥のあわび粗多糖類干し物が得られる。
2、精製して得られた遠心沈澱を水で比重が1.05〜1.10位になるまで希釈して、入り口温度は160〜180℃で、出口温度は50〜60℃である噴霧乾燥設備で噴霧乾燥して、乾燥のあわび粗多糖類が得られる。必要であれば、前記に得られたあわび多糖類を粉砕機で160目以下まで粉砕してよい。このとき、本発明にかかる方法で抽出したあわび多糖類は、粗多糖類で、ブラン粉末であり、多糖類抽出率は20%〜40%(干品比)で、多糖類含有量は6〜18%であり、温水に溶けやすく、冷水に微溶する。食品工業では幅広く応用されうる。さらに精製して脱蛋白すれば、多糖類含有量は40%〜60%またはさらに高くなることができ、薬品工業において幅広く応用されうる。前記作業により抽出したあわび粗多糖類は、以下の作業でさらに精製されうる。
七 蛋白及び小分子物質の取り除き
(1)あわび腹足から抽出したあわび粗多糖類(以下あわび腹足多糖類と称する)を2〜10%の溶液に調製し、4℃で体積比5:1の比率で10%トリクロロ酢酸溶液をゆっくり加えて攪拌する。この温度で10分間振り混ぜ、4℃で10分間高速遠心して上清液を取り出し、フォリンフェノール法で多糖類溶液中の蛋白含有量が0.5%以下であると検出されるまで、上記脱蛋白の作業を数回繰り返す。溶液に体積で4.5倍の95%アルコールを加えて一夜アルコール沈殿する。高速遠心して沈殿を取り出して3〜5%の多糖類液に調製し、分画分子量7,000Daの透析袋内に入れ、48〜72時間透析してから、透析袋内の液を濃縮し、冷凍乾燥することにより白い粉末が得られる。
(2)あわび臓器から抽出したあわび粗多糖類(以下あわび臓器多糖類と称する)を2〜10%の溶液に調製し、溶液重量の0.05〜1%のペプシンを加え、6mol/LのHClを用いてpH値が1.5〜3.0となるように調整し、37℃で1〜6時間酵素分解を行ったのち、2~5分以内に90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、室温まで冷却し、NaOH溶液を用いて中性に調整する。10分間遠心して上清液を取り出して体積で3〜4.5倍の95%アルコールを加え、0〜4℃で12〜16時間位アルコール沈殿する。遠心して沈殿を取り出して2〜5%の溶液に調製し、体積比5:1の比率でSevag試薬(Vクロロホルム:Vn-ブタノール=5:1)を加え、20分間激しく振り混ぜ、30分間静置してから、遠心して沈殿を取り除き、上清液を取り出し、フォリンフェノール法で多糖類溶液中の蛋白含有量が0.5%以下であると検知されるまで上記脱蛋白の作業を数回繰り返す。溶液に体積で4.5倍の95%アルコールを加えて一晩アルコール沈殿する。高速遠心して沈殿を取り出して2〜5%の多糖類液に調製し、分画分子量7,000Daの透析袋内に48〜72時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりライトブラン粉末が得られ、精製あわび臓器多糖類(AHP)である。
八 あわび腹足多糖類から糖原(グリコーゲン)の取り除き
蛋白と小分子物質が取り除かれたあわび腹足多糖類を5%の溶液に調製し、7,000Daの透析袋内に入れ、0.05〜1%のα-アミラーゼ(澱粉酵素)を加え、37℃で0.9%のNaCl溶液中で、48時間透析しながら、加水分解したのち、48時間水中で再透析する。透析後、袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することにより白い粉末が得られ、精製あわび腹足多糖類(AGP)である。
九 分離精製
(1)AGPはSephadexG-100カラム・クロマトグラフィで分離を行い、溶離剤は0.9%のNaClを用いて、溶出速度は0.5ml/minで、フェノール硫酸法で追跡検出し、グラフを作成して唯一の溶出ピークが検出され、溶出ピークで収集する。混合・透析・濃縮・冷凍乾燥することにより均一のあわび腹足多糖類AGPが得られる。
(2)AHPはSephadexG-100カラム・クロマトグラフィで分離を行い、溶離剤は0.9%のNaClを用いて、溶出速度は0.5ml/minで、フェノール硫酸法で追跡検出し、グラフを作成して二つの溶出ピークが検出され、それぞれ溶出ピークで収集し、透析・乾燥してから、DEAEcellulose 52で精製し、NaCl溶液を用いて勾配溶出(gradientelution)を行い、すべて単一の溶出ピークである。収集して混合し、透析・濃縮する。冷凍乾燥して均一のあわび臓器多糖類AHP-1とAHP-2とが得られる。
十 ゲルクロマトグラフ法で分子量の測定
ゲルカラムはSepharoseCL-6Bカラムを用い、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、流速は0.24ml/minである。
(1)ゲルカラムの規格化(standardization)
規格液の調製:分子量がそれぞれ1,000、5,000、12,000、80,000、270,000のスタンダードポリグルコサン(standardpolyglucosan)をそれぞれ二回蒸留水(doubledistilledwater)に溶かして10mg/mlの溶液に調製する。小さい分子量から大きい分子量順でそれぞれサンプルを注入し、分離して収集する。フェノール硫酸法で糖含量を追跡監視して、490nmで検出して、OD値が最も大きい試験管数を記録する。試験管数の分子量に対する対数による直線回帰分析を行い、直線回帰等式を求める。
(2)糖分子量の測定
精製多糖類をダブル蒸留水に溶かして10mg/mlの溶液に調製する。同様な条件で分析を行い、試験管数を記録して回帰等式に代入して分子量を計算する。
十一 色層法(ガスクロマトグラフ)で多糖類の単糖組成の測定
完全に乾燥した10mgの多糖類サンプルAGP、AHP-1、AHP-2のそれぞれに2mlの無水HCl-メチルアルコールを加え、N2を入れて封管し、80℃で20時間メチルアルコール分解し、管容器を取り出して室温になるまで放置する。無水KOH-メチルアルコールでpH=6となるように中和して、40℃で減圧回転蒸し干して乾燥する。完全に乾燥したメチルアルコール分解産物に0.2mlの無水ピリジンを加え、75℃で30分間溶解させてから、0.3mlシリル化剤を加えて均一になるまで振り混ぜ、数分間静置して上清を取り出して色層分析(ガスクロマトグラフ)を行う。
クロマトグラフ条件は、ガスクロマトグラフ(USAgilent6890N)、HP-1クロマトグラフカラム、固定相Methylsiloxane、キャリヤーガスN2、流速45ml/minである。水素炎イオン検出器(FID)を用い、検出温度は300℃で、注入量は1μlである。注入口のガス化温度は300℃であり、カラム温度はプログラムで昇温を制御し、150℃に、1分間保持、10℃/minで182℃まで昇温して、2分間保持、1℃/minで188℃まで昇温して、1分間保持、8℃/minで230℃まで昇温することである。
このとき、本発明にかかる方法で得られるAGPは、白い粉末で、分子量が5,000〜10,000dal(Dalton)であり、ブドウ糖の組成である。本発明にかかる方法で得られるAHP-1とAHP-2は、ともにライトブラン粉末である。そのうち、AHP-1は、分子量が5×105dal位であり、ブドウ糖とペクチンシュガーの組成であり、そのモル比はGlu:Ara=1.0:1.5で、アミノ糖鑑定の結果、アミノ糖が含まれないが、AHP-2は、分子量が10,000〜15,000dal(Dalton)であり、ラムノース(rhamnose)と、フコース(fucose)と、キシロース(xylose)と、ガラクトース(galactose)とグルコース(glucose)の組成であり、そのモル比はRha:Fuc:Xyl:Gal:Glu=2.7:1.0:1.0:4.3:4.2で、微量のN-アセチルグルコサミン(N-acetylglucosamine)が含まれる。
1.本発明の抽出方法は合理的であり、あわび体内(殻を除く)からあわび多糖類を抽出する技術を創出し、あわび多糖類を最大限に抽出できるようにした。
2.抽出技術については、多数の効率的抽出方法が幅広く研究され確定していた。
3.あわび腹足多糖類とあわび臓器多糖類のそれぞれについて、分離精製方法と鑑定方法を体系的に研究して確定し、精製した均一多糖類を得ることができ、海洋薬物を豊富にするために前期準備をした。
4.あわび多糖類の薬用用途についての研究がますます深まり、その薬用価値が次第に高まるため、本発明はその経済的効果と利益を高めるには技術的基礎を提供した。
5.殻を除くあわびボディのすべてを抽出原料とし、特にあわびの腹足と臓器を利用して多糖類を抽出することができるので、資源を十分に利用するだけではなく、廃棄物の排出もなくした。
6.本発明は海洋生物の自己融解技術を採用するため、外因性酵素(exogenousenzyme)の使用量を大いに節約でき、コストが低減される。
1,000gのあわび本体に5,000gの水を加え、組織破砕機でホモジネートし、25,000gの水を加えて均一に攪拌し、50℃で5時間漬けて成分抽出を行ったのち、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に25,000gの水を加えて均一に攪拌し、80℃で3時間漬けて成分抽出を行ったのち、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。上清液を多糖類含有量が3%(フェノール硫酸法で検出)となるまで真空濃縮した。濃縮液に体積で3倍の95%アルコール21,000mlを加え、4℃で16時間アルコール沈殿したのち、10分位高速遠心して沈澱を得た。この沈澱を60℃で真空乾燥して、乾燥したあわび粗多糖類61.6gを得たのち、粉砕機で160目以下に粉砕した。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば8.1%であった。
1,000gの冷凍乾燥したあわび本体粉に5,000gの水を加えて均一に攪拌し、その中に0.1NのNaOH溶液を加えてpH値を9に調整し、20℃で6時間漬けて成分抽出を行ったのち、6mol/LのHClを用いてpH値を7に中和し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に30,000gの水を加えて均一に攪拌し、その中に0.5mol/LのNaOH溶液を加えてpH値を8に調整し、80℃で3時間漬けて成分抽出を行ったのち、6mol/LのHClを用いてpH値を7に中和し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。実施例1と同様にして濃縮・アルコール沈殿・遠心を行った。得られた沈澱を50℃で真空乾燥して、乾燥したあわび粗多糖類298gを得た。粉砕機で160目以下に粉砕した。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば9.3%であった。
1,000gのあわび腹足を実施例1と同様に処理し、20kHzの超音波で60分間処理を行い、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に25,000gの水を加え、27kHzの超音波で20分間処理を行い、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。実施例1と同様にして,濃縮・アルコール沈澱・遠心を行った。得られた沈澱を50℃で真空乾燥して、乾燥したあわび粗多糖類65.2gを得た。粉砕機で160目以下に粉砕した。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば8.8%であった。
1,000gのあわび腹足を実施例1と同様の処理を行い、その中に0.5mol/LのNaOH溶液を加えてpH値が8となるように調整し、900gのトリプシン(酵素活性2,500U/mg)を加え、37℃で5時間酵素分解を行ったのち、6mol/LのHClを用いてpH値を7位に調整し(中和し)、5分間100℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に25,000gの水を加え、その中に0.5mol/LのKOH溶液を加えてpH値を8に調整し、150gのトリプシン(酵素活性2,500U/mg)を加え、50℃で2時間酵素分解を行ったのち、6mol/LのHClを用いてpH値を7位に調整し(中和し)、5分間90℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.07になるまで希釈し、噴霧乾燥を行った。入り口の温度が160℃で、出口の温度が50℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類43.2gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば14.8%であった。
1,000gのあわび腹足干し粉に50,000gの水を加えて均一に攪拌し、6mol/LのHClを用いてpH値が3となるように調整し、1,500gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、50℃の水浴において2時間攪拌して酵素分解を行い、pH値を維持しつつ加水分解した。そして、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が中性となるように調整し、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持し酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に30,000gの水を加え、500gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、40℃の水浴において4時間攪拌して酵素分解を行い、pH値を維持しつつ加水分解した。そして、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が中性となるように調整し、5分間で98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心分離を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.06になるまで希釈し、噴霧乾燥を行った。入り口の温度が160℃で、出口の温度が50℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類236gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば13.9%であった。
1,000gのあわび腹足干し粉に50,000gの水を加えて均一に攪拌し、1,000gの中性プロテアーゼ(酵素活性100U/mg)を加え、40℃の水浴において5時間攪拌して酵素分解を行い、2分間で90℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間で室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に30,000gの水を加え、150gの中性プロテアーゼ(酵素活性100U/mg)を加え、40℃の水浴において3時間攪拌して酵素分解を行い、2〜5分間90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心分離を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.1になるまで希釈し、噴霧乾燥を行った。入り口の温度が180℃で、出口の温度が60℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類225.5gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば14.2%であった。
1,000gのあわび腹足干し粉に40,000gの水を加えて均一に攪拌し、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が8.5となるように調整し、600gのパパイン(酵素活性1,200U/mg)を加え、50℃の水浴において4時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。そして、6mol/LのHCl液を用いてpH値が中性となるように調整し、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に35,000gの水を加えて均一に攪拌し、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が9.0となるように調整し、175gのパパイン(酵素活性1,200u/mg)を加え、35℃の水浴において3時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。そして、6mol/LのHCl液を用いてpH値が中性となるように調整し、5分間90℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。実施例1と同様にして濃縮・アルコール沈澱・遠心分離を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.1になるまで希釈し、噴霧乾燥を行う。入り口の温度が170℃で、出口の温度が55℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類234gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば15.2%であった。
1,000gのあわび臓器に5,000gの水を加え、組織破砕機でホモジネートし、25,000gの水を加えて均一に攪拌し、6mol/LのHClを用いてpH値が1となるように調整し、900gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、35℃の水浴において2時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。そして、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が9となるように調整し、300gのトリプシン(酵素活性2,500U/mg)を加え、55℃の水浴において4時間攪拌して酵素分解を行い、加水分解するときに前記pH値を保持していた。酵素分解後に酸でpH値を中性に調整し、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間で室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に10,000gの水を加えて同様の作業を一回繰り返した。遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。その後の作業は実施例7の様に行い、たとえば乾燥したあわび多糖類50.2gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば8.4%であった。
1,000gのあわび本体を実施例1と同様の処理を行い、その中に0.5mol/LのKOH溶液を加えてpH値を7に調整し、300gのパパイン(酵素活性1,200U/mg)と、100gの中性プロテアーゼ(酵素活性100U/mg)と、100gのトリプシン(酵素活性2,500U/mg)とを加え、37℃で6時間酵素分解を行ったのち、5分間98℃まで昇温して10分間酵素減滅し、5分間以内に室温(20℃)まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に20,000gの水を加え、その中に0.5mol/LのKOH溶液を加えてpH値を7に調整し(中和し)、200gのパパイン(酵素活性1,200U/mg)と、50gの中性プロテアーゼ(酵素活性100U/mg)と、200gのトリプシン(酵素活性2,500U/mg)とを加え、50℃で4時間酵素分解を行ったのち、pH値を7位に調整し(中和し)、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温(20℃)まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。その後の作業は実施例7と同様に行い、たとえば乾燥したあわび多糖類50.9gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば14.6%であった。
1,000gのあわび本体を実施例1と同様の処理を行い、得られた漿液に紫外線を30分間照射し、濃度0.06mol/LのNaClを用いてpH7.5、50℃で自己融解を行い、得られた自己融解後の溶液を6mol/LのHClを用いてpH値が5となるように調整し、150gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、40℃で2時間酵素分解を行った。pH値を7に調整し(中和し)、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。沈殿に25,000gの水を加え、6mol/LのHClを用いてpH値が5となるように調整し、80gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、60℃で1時間酵素分解を行ったのち、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が7位となるように調整し(中和し)、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。得られた上清液を混合した。その後の作業は実施例1と同様に行った。この結果、たとえば乾燥したあわび粗多糖類51.3gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば14.6%であった。
1,000gのあわび本体を実施例1と同様の処理を行い、得られた漿液に紫外線を10分間照射し、濃度0.08mol/LのNaClを用いてpH7、30℃で自己融解を行った。その後の作業は実施例10と同様に行った。たとえば乾燥したあわび粗多糖類50.9gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば14.4%であった。
1,000gのあわび臓器を実施例1と同様の処理を行い、得られた漿液を無菌酵素分解缶に入れ、pH値を6に調整し、常温で8時間自己融解を行った。得られた自己融解後の溶液を6mol/LのHClを用いてpH値が3となるように調整し、30gのペプシン(酵素活性50U/mg)とを加え、40℃で2時間酵素分解を行った。pH値を7に調整し(中和し)、3分間で90℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間以内に室温まで冷却し、高速遠心して上清液と沈殿とを得た。その後の作業は実施例10と同様に行った。この結果、たとえば乾燥したあわび粗多糖類66.2gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば6.5%であった。
1,000gのあわび臓器を実施例1と同様の処理を行い、得られた漿液を無菌酵素分解缶に入れ、pH値を7.5に調整し、常温で6時間自己融解を行った。前記自己融解後の溶液を6mol/LのHClを用いてpH値が5となるように調整し、100gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、40℃で1〜2時間酵素分解を行った。酵素分解後にpH値を中性に調整し、5分間で98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間で室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に水を加えて同様の作業を一回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。その後の作業は実施例10と同様に行った。この結果、たとえば乾燥したあわび粗多糖類64.8gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば6.8%であった。
1,000gのあわび腹足を実施例1と同様の処理を行い、50℃で3時間漬けて抽出し、6mol/LのHClを用いてpH値を3に調整し、150gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、40℃の水浴において5時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。そして0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、100gのトリプシンを加え、55℃の水浴において2時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。酵素分解後に酸でpH値を中性に調整し、5分間で98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間で室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。沈殿に水を加えて同様の作業を一回繰り返し、遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.08になるまで希釈し、噴霧乾燥を行う。入り口の温度が170℃で、出口の温度が55℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類50.3gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば16.1%であった。
1,000gのあわび腹足を実施例1と同様に処理を行い、20kHzの超音波で60分間処理を行い、遠心分離により上清液と沈澱とを得た。さらに沈澱に25,000gの水を加え、0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が8.0となるように調整し、500gのパパイン(酵素活性1,200U/mg)を加え、4時間酵素分解を行ったのち、6mol/LのHClを用いてpH値が7となるように調整し(中和し)、2〜5分間で90〜98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。上清液を混合した。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.08になるまで希釈し、噴霧乾燥を行う。入り口の温度が180℃で、出口の温度が50℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類49.2gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば15.8%であった。
1,000gのあわび腹足を実施例1と同様に処理を行い、30kHzの超音波で30分間処理を行い、遠心分離により上清液と沈澱とを得た。さらに沈澱に25,000gの水を加え、6mol/LのHClを用いてpH値を3に調整し、100gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、40℃の水浴において5時間攪拌して酵素分解を行った。pHを維持しつつ加水分解した。そして0.5mol/LのKOH溶液を用いてpH値が7〜9となるように調整し、80gのトリプシンを加え、55℃の水浴において2時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。酵素分解後に酸でpH値を中性に調製し、5分間で95℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分以内に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。遠心分離により得た上清液を混合して次の工程に備えた。実施例1と同様に濃縮・アルコール沈澱・遠心を行った。遠心分離で得られた沈澱を水で比重が1.10になるまで希釈し、噴霧乾燥を行う。入り口の温度が180℃で、出口の温度が55℃であった。この結果、たとえば乾燥したあわび多糖類58.2gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば17.4%であった。
1,000gのあわび臓器粉に25,000gの水を加えて均一に攪拌し、6mol/LのNaOHを用いてpH値が10となるように調整し、1,000gのアルカリ性プロテアーゼ(酵素活性40U/mg)を加え、45℃の水浴において3時間攪拌して酵素分解を行い、pHを維持しつつ加水分解した。酵素分解後に酸でpH値を中性に調整し、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、5分間に室温まで冷却し、遠心分離により上清液と沈殿とを得た。さらに沈殿に10,000gの水を加え、同様の作業を一回繰り返し、遠心分離により得られた上清液を混合した。その後の作業は実施例7と同様に行い、たとえば乾燥したあわび多糖類235.4gを得た。フェノール硫酸法で測定を行い、その多糖類含有量はたとえば11.8%であった。
実施例17により得られたあわび臓器粗多糖類5gに、245gの水を加え、0.125gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、6mol/LのHClを用いてpH値が1.5となるように調整し、37℃で6時間酵素分解を行ったのち、2分間90℃まで昇温して10分間維持して酵素失活させ、室温まで冷却し、0.5mol/LのNaOH溶液を用いてpH値を中性に調整し、10分間遠心して上清液を取り出し、1125mlの95%アルコールを加え、4℃で12時間アルコール沈殿した。遠心して沈殿を取り出し、250gの水を加え、50mlのSevag試薬(Vクロロホルム:Vn-ブタノール=5:1)を加え、20分間激しく振り混ぜ、30分間静置し、遠心して沈殿を取り除き、上清液を取り出し、以上の脱蛋白の作業を6回繰り返した。このとき多糖類溶液中の蛋白含有量はたとえば0.35%であった。溶液の中に1125mlの95%アルコールを加えて一夜アルコール沈殿し、高速遠心して沈殿を取り出し、100gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に48時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりブラン粉末2.1gを得た。得られた粉末は、精製あわび臓器多糖類(AHP)であった。AHPをSephadexG-200カラム・クロマトグラフィで分離を行い、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、溶出速度は0.5ml/minで、フェノール硫酸法で追跡検出し、グラフを作成して二つの溶出ピークが得られ、それぞれ溶出ピークで収集し、透析・乾燥してから、DEAEcellulose 52で精製し、NaCl溶液で勾配溶出を行い、すべて単一の溶出ピークであった。収集して混合し、透析・濃縮した。冷凍乾燥することにより均一のあわび臓器多糖類AHP-1とAHP-2とを得た。
実施例17により得られたあわび臓器粗多糖類5gに、45gの水を加え、0.5gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、6mol/LのHClを用いてpH値が3.0となるように調整し、37℃で1時間酵素分解を行ったのち、5分間90℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させ、室温まで冷却し、0.5mol/LのNaOH溶液を用いてpH値を中性に調整し、10分間遠心して上清液を取り出し、225mlの95%アルコールを加え、0℃で16時間アルコール沈殿した。遠心して沈殿を取り出し、100gの水を加え、20mlのSevag試薬(Vクロロホルム:Vn-ブタノール=5:1)を加え、20分間激しく振り混ぜ、30分間静置し、遠心して沈殿を取り除き、上清液を取り出し、以上の脱蛋白の作業を8回繰り返した。このとき多糖類溶液中の蛋白含有量はたとえば0.25%であった。溶液の中に450mlの95%アルコールを加えて一晩アルコール沈殿し、高速遠心して沈殿を取り出し、80gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に72時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえばライトブラン粉末1.7gを得た。精製あわび臓器多糖類(AHP)であった。
実施例17により得られたあわび臓器粗多糖類5gに、95gの水を加え、0.5gのペプシン(酵素活性50U/mg)を加え、6mol/LのHClを用いてpH値が2.0となるように調整し、37℃で6時間酵素分解を行ったのち、5分間98℃まで昇温して10分間維持して酵素を失活させた、室温まで冷却し、0.5mol/LのNaOH溶液を用いて中性に調整し、10分間遠心して上清液を取り出し、300mlの95%アルコールを加え、0℃で16時間アルコール沈殿した。遠心して沈殿を取り出し、100gの水を加え、20mlのSevag試薬(Vクロロホルム:Vn-ブタノール=5:1)を加え、20分間激しく振り混ぜ、30分間静置し、遠心して沈殿を取り除き、上清液を取り出し、以上の脱蛋白の作業を3回繰り返した。このとき多糖類溶液中の蛋白含有量はたとえば0.45%であった。溶液の中に450mlの95%アルコールを加えて一晩アルコール沈殿し、高速遠心して沈殿を取り出し、100gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に72時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえばライトブラン粉末2.25gを得た。得られた粉末は、精製あわび臓器多糖類(AHP)であった。
実施例7により得られたあわび腹足粗多糖類5gに、45gの水を加え、4℃で10%トリクロロ酢酸溶液を体積比5:1の比率でゆっくり加えて攪拌した。この温度に10分間振り混ぜ、4℃で10分間高速遠心して上清液を取り出して多糖類溶液中の蛋白含有量が0.42%以下となるように上記脱蛋白の作業を3回繰り返した。溶液の中に225mlの95%アルコールを加えて12時間アルコール沈殿した。高速遠心して沈殿を取り出し、100gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に入れ、48時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえば白い粉末1.5gを得た。
実施例7により得られたあわび腹足粗多糖類5gに、245gの水を加え、4℃で10%トリクロロ酢酸溶液を体積比5:1の比率でゆっくり加えて攪拌した。この温度に10分間振り混ぜ、4℃で10分間高速遠心して上清液を取り出して多糖類溶液中の蛋白含有量が0.27%以下となるように上記脱蛋白の作業を5回繰り返した。溶液の中に1125mlの95%アルコールを加えて12時間アルコール沈殿した。高速遠心して沈殿を取り出し、80gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に入れ、48時間透析してから、透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえば白い粉末1.3gを得た。
実施例22により得られたあわび腹足多糖類5gに、95gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に入れ、1gのα-澱粉酵素(10U/mg)を加え、37℃で0.9%のNaCl溶液の中で48時間かけて透析しながら、加水分解してから、さらに水中で48時間透析した。透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえば白い粉末AGP1.2gを得た。
実施例22により得られたあわび腹足多糖類5gに、95gの水を加え、分画分子量7,000Daの透析袋に入れ、0.05gのα-澱粉酵素(10U/mg)を加え、37℃で0.9%のNaCl溶液の中で48時間かけて透析しながら、加水分解してから、さらに水中で48時間透析した。透析袋中の液を濃縮し、冷凍乾燥することによりたとえば白い粉末AGP1.38gを得た。
実施例24により得られたAGP100mgに、10mlの水を加えて溶解させ、SephadexG-100カラム・クロマトグラフィで分離を行い、溶離剤は0.9%のNaClで、溶出速度は0.5ml/minであった。フェノール硫酸法で追跡検出し、グラフを作成して唯一の溶出ピークを検出して収集した。混合・透析・濃縮・冷凍乾燥することにより均一のあわび腹足多糖類AGPを得た。
実施例18により得られた100mgのAHP100に、10mlの水を加えて溶解させ、SephadexG-100カラム・クロマトグラフィで分離を行い、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、溶出速度は0.5ml/minであった。フェノール硫酸法で追跡検出し、グラフを作成して二つの溶出ピークを検出した。それぞれ溶出ピークで収集・透析・乾燥してから、DEAEcellulose 52で精製し、NaCl溶液で勾配溶出を行い、すべて単一の溶出ピークであった。収集して混合し、透析・濃縮した。冷凍乾燥することにより均一のあわび臓器多糖類AHP-1とAHP-2とを得た。
実施例25により得られた10mgのAGPに、10mlの超純水を加えて20分間超音波で溶解促進して濾過を行った。ゲルクロマトグラフで検出した分子量は5,000-10,000dal(Dalton)であった。クロマトグラフ条件は、ゲルカラムはSepharoseCL-6Bカラムで、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、流速は0.24ml/minであった。
実施例26により得られた10mgのAHP-1に、10mlの超純水を加えて20分間超音波で溶解促進して濾過を行った。ゲルクロマトグラフで検出した分子量は5×105dal(Dalton)位であった。クロマトグラフ条件は、ゲルカラムはSepharoseCL-6Bカラムで、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、流速は0.24ml/minであった。
実施例26により得られた10mgのAHP-2に、10mlの超純水を加えて20分間超音波で溶解促進して濾過を行った。ゲルクロマトグラフで検出した分子量は10,000-15,000dal(Dalton)位であった。クロマトグラフ条件は、ゲルカラムはSepharoseCL-6Bカラムで、溶離剤は0.9%のNaCl溶液で、流速は0.24ml/minであった。
完全に乾燥した、実施例25により得られた10mgのAGPに2mlの無水HCl-メチルアルコールを加え、N2を入れて封管し、80℃で20時間メチルアルコール分解してから取り出し、室温になるまで放置した。無水KOH-メチルアルコールでpH=6となるように中和し、40℃で減圧回転蒸し干ししてから乾燥した。完全に乾燥したメチルアルコール分解産物に0.2mlの無水ピリジンを加え、75℃で30分かけて溶解させて、0.3mlのシリル化剤を加えて均一に振り混ぜ、数分間静置して上清を取り出して色層分析(ガスクロマトグラフ)を行い、単糖はブドウ糖からの組成と分かった。クロマトグラフ条件は、ガスクロマトグラフ(USAgilent 6890N)、HP-1クロマトグラフカラム、固定相Methylsiloxane、キャリヤーガスN2、流速45ml/minであった。水素炎イオン検出器(FID)を用い、検出温度は300℃で、サンプル注入量は1μlであった。注入口ガス化温度は300℃であり、カラム温度はプログラムで昇温を制御し、150℃に、1分間保持、10℃/minで182℃まで昇温して、2分間保持、1℃/minで188℃まで昇温して、1分間保持、8℃/minで230℃まで昇温した。
完全に乾燥した、実施例26により得られた10mgのAHP-1に2mlの無水HCl-メチルアルコールを加え、N2を入れて封管し、80℃で20時間メチルアルコール分解してから取り出し、室温になるまで放置した。無水KOH-メチルアルコールでpH=6となるように中和し、40℃で減圧回転蒸し干ししてから乾燥した。完全に乾燥したメチルアルコール分解産物に0.2mlの無水ピリジンを加え、75℃で30分かけて溶解して、0.3mlのシリル化剤を加えて均一に振り混ぜ、数分間静置して上清を取り出して色層分析(ガスクロマトグラフ)を行い、単糖はブドウ糖とペクチンシュガーからの組成であり、そのモル比はGlu:Ara=1.0:1.5で、アミノ糖鑑定の結果、アミノ糖が含まれなかった。クロマトグラフ条件は、ガスクロマトグラフ(USAgilent 6890N)、HP-1クロマトグラフカラム、固定相Methylsiloxane、キャリヤーガスN2、流速45ml/minであった。水素炎イオン検出器(FID)を用い、検出温度は300℃で、サンプル注入量は1μlであった。注入口ガス化温度は300℃であり、カラム温度はプログラムで昇温を制御し、150℃に、1分間保持、10℃/minで182℃まで昇温して、2分間保持、1℃/minで188℃まで昇温して、1分間保持、8℃/minで230℃まで昇温した。
完全に乾燥した、実施例26により得られた10mgのAHP-2に2mlの無水HCl-メチルアルコールを加え、N2を入れて封管し、80℃で20時間メチルアルコール分解してから取り出し、室温になるまで放置した。無水KOH-メチルアルコールでpH=6となるように中和し、40℃で減圧回転蒸し干ししてから乾燥した。完全に乾燥したメチルアルコール分解産物に0.2mlの無水ピリジンを加え、75℃で30分かけて溶解させて、0.3mlのシリル化剤を加えて均一に振り混ぜ、数分間静置して上清を取り出して色層分析(ガスクロマトグラフ)を行い、ラムノース(rhamnose)と、フコース(fucose)と、キシロース(xylose)と、ガラクトース(galactose)とグルコース(glucose)の組成であり、そのモル比はRha:Fuc:Xyl:Gal:Glu=2.7:1.0:1.0:4.3:4.2で、微量のN-アセチルグルコサミン(N-acetylglucosamine)が含まれた。クロマトグラフ条件は、ガスクロマトグラフ(USAgilent 6890N)、HP-1クロマトグラフカラム、固定相Methylsiloxane、キャリヤーガスN2、流速45ml/minであった。水素炎イオン検出器(FID)を用い、検出温度は300℃で、サンプル注入量は1μlであった。注入口ガス化温度は300℃であり、カラム温度はプログラムで昇温を制御し、150℃に、1分間保持、10℃/minで182℃まで昇温して、2分間保持、1℃/minで188℃まで昇温して、1分間保持、8℃/minで230℃まで昇温した。

Claims (7)

  1. あわび多糖類の抽出方法であって、
    あわび腹足及びあわびの臓器のいずれか又は両方を組織破砕機で破砕して、ホモジネートする、或いは殻が除かれたあわび本体またはあわび腹足とあわびの臓器を乾燥して100目以下の干し粉に粉砕する原料処理ステップと、
    少なくとも、自己融解を利用して、前記原料処理ステップで処理された原料から成分抽出を行う抽出ステップと、
    抽出した上清液を糖含有量が1.5〜3.0%となるように濃縮する濃縮ステップと、
    得られた濃縮液に、体積で前記濃縮液の3〜4倍の95%アルコールを加え、0〜4℃で12〜16時間放置し、遠心分離により沈澱となるあわび多糖類を得るアルコール沈殿ステップと、
    アルコール沈殿により得た前記あわび多糖類を乾燥して生成品を得る乾燥ステップと、
    前記生成品をさらに精製して純化するステップと、
    を含むあわび多糖類の抽出方法。
  2. 前記抽出ステップは、
    前記原料処理ステップにより得られたあわび原料の漿液に紫外線を10〜30分間照射し、
    濃度0.06〜0.08mol/LのNaClを用いて前記紫外線を照射した液のpH値を7〜7.5にし、
    温度30〜50℃で前記漿液に含まれる酵素により自己融解を行い、
    6mol/LのHClを用いて前記自己融解を行った液のpH値を1〜5に調整し、
    溶液重量の0.05〜3.00%のペプシンを加え、20〜60℃で1〜6時間酵素分解を行ったのち、
    中和し、
    2〜5分間で90〜98℃まで昇温し
    酵素を失活させ、
    5分間以内に室温まで冷却し、
    遠心分離することにより沈澱と上清液とを得ることを特徴とする
    請求項1に記載のあわび多糖類抽出方法。
  3. 前記抽出ステップは、
    前記原料処理ステップにより得られたあわび臓器の漿液を無菌酵素分解缶に入れ、pH6〜7.5、常温で6〜8時間自己融解を行い、
    HClを用いて前記自己融解を行った液のpH値を1〜5に調整し、
    溶液重量の0.05〜3.00%のペプシンを加え、20〜60℃で1〜6時間酵素を分解し、
    中和し、
    2〜5分間で90〜98℃まで昇温し、
    酵素を失活させたのち、
    5分間以内に室温まで冷却し、
    遠心分離することにより沈澱と上清液とを得ることを特徴とする
    請求項1に記載のあわび多糖類抽出方法。
  4. 前記抽出ステップは、
    前記原料処理ステップにより得られたあわび臓器の漿液を無菌酵素分解缶に入れ、pH6〜7.5、0〜4℃で24〜48時間自己融解を行い、
    HClを用いて前記自己融解を行った液のpH値を1〜5に調整し、
    溶液重量の0.05〜3.00%のペプシンを加え、20〜60℃で1〜6時間酵素分解を行い、
    中和し、
    2〜5分間で90〜98℃まで昇温し
    酵素を失活させたのち、
    5分以内に室温まで冷却し、
    遠心分離することにより沈澱と上清液とを得ることを特徴とする
    請求項1に記載のあわび多糖類抽出方法。
  5. 前記抽出ステップにおいて、
    遠心分離により得られる沈澱に10〜40倍の水を加える工程を1又は2回行って成分抽出を行い、遠心分離により得られるすべての上清液を混合することを特徴とする
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のあわび多糖類抽出方法。
  6. 前記乾燥ステップは、
    前記アルコール沈殿ステップにより得られるあわび多糖類を50〜60℃で真空乾燥することを特徴とする請求項1に記載のあわび多糖類抽出方法。
  7. 前記乾燥ステップは、
    前記アルコール沈殿ステップにより得られるあわび多糖類を精製し、噴霧による乾燥を行うことを特徴とする請求項1に記載のあわび多糖類抽出方法。
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