JP4416829B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。より詳しくは、表面に凹凸形状を有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
一般的に、電子写真感光体は、現像剤とともに、帯電、露光、現像、転写、クリーニングなどからなる一連の電子写真画像形成プロセスにおいて用いられている。そのプロセスにおいて、現像剤に含まれるトナーは現像手段にて電子写真感光体表面に現像され、次いで転写手段にて転写材に転写される。しかし、転写の工程を経た後でもなお電子写真感光体表面に残留するトナー(以下、転写残トナー)が存在するため、クリーニング手段を有する電子写真画像形成プロセスにおいて、該クリーニング手段により転写残トナーは電子写真感光体表面から除去される。クリーニング手段としては、例えば、ウレタンゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードを電子写真感光体に当接させて転写残トナーをかきとる方法がある。他にも、ファーブラシを用いる方法、あるいはそれらを併用する方法などがあるが、クリーニングブレードを用いる方法は簡便かつ効果的なため、広く用いられている。
ところで、現在、電子写真感光体として、低価格および高生産性などの観点から、光導電性物質(電荷発生物質や電荷輸送物質)として有機材料を用いた感光層(有機感光層)を支持体上に設けてなる電子写真感光体、いわゆる有機電子写真感光体が普及している。なかでも、有機電子写真感光体としては、光導電性染料や光導電性顔料などの電荷発生物質を含有する電荷発生層と光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物などの電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層してなる積層型感光層が主流となっている。これは、高感度および材料設計の多様性などの利点から用いられている。
単層型または積層型に関わらず、電子写真感光体の最表面をなす層(以下、表面層と呼ぶ)については、耐久性能の向上や画質劣化の抑制を目的とした改良が現在積極的に検討されている。具体的には、表面層の高強度化、高離型性や滑り性の付与などの観点から、材料的側面からのアプローチとして、表面層用樹脂の改良、フィラーや撥水性材料の添加などが検討されている。
一方、物理的側面からのアプローチとしては、転写効率の改善、クリーニング不良などによる画像欠陥の抑制、クリーニングブレードのビビリやメクレなどの問題に対して、表面層を適度に粗面化する解決法が検討されている。なお、クリーニングブレードのビビリとは、クリーニングブレードと電子写真感光体の周面との摩擦抵抗が大きくなることによりクリーニングブレードが振動する現象である。また、クリーニングブレードのメクレとは、電子写真感光体の移動方向にクリーニングブレードが反転してしまう現象である。
物理的手段により表面層を粗面化する技術には種々のものがあるが、例えば、特許文献1には、電子写真感光体の表面からの転写材の分離を容易にするために、電子写真感光体の表面粗さ(周面の粗さ)を規定の範囲内に収める技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、表面層を形成する際の乾燥条件を制御することにより、電子写真感光体の表面をユズ肌状に粗面化する方法が開示されている。また、特許文献2には、表面層に粒子を含有させることで、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている。また、特許文献3には、金属製のワイヤーブラシを用いて表面層の表面を研磨することによって、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている。また、特許文献4には、特定のクリーニング手段およびトナーを用い、有機電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている。これにより、特定のプロセススピード以上の電子写真装置で使用した場合に問題となるクリーニングブレードの反転(メクレ)やエッジ部の欠けを解決するとしている。また、特許文献5には、フィルム状研磨材を用いて表面層の表面を研磨することによって、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている。また、特許文献6には、ブラスト処理により電子写真感光体の周面を粗面化する技術が開示されている。ただし、上記特許文献1〜6に開示されている電子写真感光体の表面形状の詳細は不明である。
一方、電子写真感光体の表面形状の制御を行うことにより、電子写真感光体の表面に所定のディンプル形状を形成する技術も開示されている(特許文献7参照)。また、例えば、特許文献8には、井戸型の凹凸のついたスタンパーを用いて電子写真感光体の表面を圧縮成型加工する技術が開示されている。この技術は、前述の特許文献1から6に開示されている技術と比較して、独立した凹凸形状を制御性よく電子写真感光体表面に形成できるという観点から、前述の課題に対して非常に効果的であると考えられる。特許文献8によると、電子写真感光体表面に10〜3000nmの長さやピッチを有する井戸型の凹凸形状を形成することによりトナーの離型性が向上する。よって、クリーニングブレードのニップ圧を低減することが可能になり、結果として電子写真感光体の磨耗を減少させることが可能であるとされている。
ところで、クリーニング手段としてクリーニングブレードを用いる場合、一般的に、次のような部材がともに用いられる。まず挙げられるのが、クリーニングブレードにより掻き落とされる転写残トナーを掬い取るために、クリーニングブレードより電子写真感光体移動方向上流側に電子写真感光体表面に弱く接触するように配置されたシート部材である。また、クリーニングブレードの長手方向両端部において、電子写真感光体、クリーニングブレード、シート部材およびクリーニング枠体の間に生じる隙間を塞ぐためのシール部材も併用される。該シール部材は、クリーニングブレードにより掻き落とされた転写残トナー(回収トナー)が、該隙間の部分から回収トナー容器外に漏れ出すのを防ぐ役割をもっている。
しかし、シール部材とクリーニング枠体、あるいはシール部材とクリーニングブレードとの密着部分の寸法にバラツキが生ずると、本来密着しているべき両者の間に隙間ができ、印刷中にその隙間から回収トナーが少量ずつ漏れ出すという問題があった。また、このような回収トナー漏れが起きないようにするためには該シール部材を精密に該クリーニング枠体に組み付ける必要があるため、組み付け作業性の面でも問題があった。
これらの課題に対し、シール部材を改善することによって、シール性および組み付け性の向上を図る努力が行われている(特許文献9参照)。
特開昭53−92133号公報 特開昭52−26226号公報 特開昭57−94772号公報 特開平01−099060号公報 特開平02−139566号公報 特開平02−150850号公報 国際公開第2005/093518号パンフレット 特開2001−066814号公報 特開平08−202242号公報
しかしながら、前述の特許文献7および8では、電子写真感光体表面に形成されるディンプル形状、または独立した凹凸形状ひとつひとつが、電子写真感光体表面の面内方向に対しどのような異方性を有しているかは不明である。また、個々のディンプル形状同士、あるいは個々の独立した凹凸形状同士がどのような位置関係をもって配列されているかの詳細も不明である。
また、近年は電子写真装置のさらなる高画質化の求めに応じ、高解像度化のためのトナーの微粒子化が進んでいる。微粒子化したトナーの使用にあたっては、回収トナー漏れ抑制のため、クリーニング部材の両端部におけるシール性をさらに向上させることが求められている。よって、回収トナー漏れ抑制のためのさらなる改善余地があるのが現状である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、OPC端部領域におけるトナー漏れが発生しにくい電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、電子写真感光体の端部領域において発生するトナー漏れについて鋭意検討した結果、電子写真感光体の表面層の少なくとも両端部に所定の微細な凹形状部を形成することにより、上述の課題を効果的に改善することができることを見いだした。以下にその詳細を記す。
本発明は、支持体及び支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層の少なくとも両端部に、各々独立した凹形状部が100μm四方あたり10個以上の密度で形成されている領域をそれぞれ有し、該凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す平均深さをRdv−A、平均短軸径をLpc−A、および平均長軸径をRpc−Aとしたとき、平均深さRdv−Aが0.3μm以上4.0μm以下、平均短軸径Lpc−Aが2.0μm以上10.0μm以下、および平均長軸径Rpc−Aが平均短軸径Lpc−Aの2倍以上50μm以下の範囲にあり、かつ、電子写真感光体の周方向と凹形状部の長軸のなす角度をθとした場合に、θが電子写真感光体の中央方向に向けて90°<θ<180°となるように、凹形状部が電子写真感光体の両端部にそれぞれ形成されていることを特徴とする。また、前記角度θは、100°≦θ≦170°の範囲にあることを特徴とする。また、前記凹形状部が、前記凹形状部の形成されている領域において、任意の凹形状部の長軸方向の端部から電子写真感光体周方向に引いた線上に別の凹形状部が存在するように配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段および弾性部材を該電子写真感光体に当接させて転写残トナーを除去するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とが一体に支持され、かつ電子写真装置に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記θが電子写真感光体の回転移動方向と凹形状部の長軸のなす角度であることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記に記載の電子写真感光体と、帯電手段と、現像手段と、転写手段と、弾性部材を該電子写真感光体に当接させて転写残トナーを除去するクリーニング手段と、を有する電子写真装置であって、前記θが電子写真感光体の回転移動方向と凹形状部の長軸のなす角度であることを特徴とする。また、前記凹形状部の形成されている領域が、トナー画像が形成される最大領域よりも外側に存在するように配置されていることを特徴とする。また、現像手段において用いられるトナーが、重量平均粒径が5.0μm以上のトナーであることを特徴とする。
本発明によれば、電子写真感光体端部領域からの回収トナー漏れが発生しにくい電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
図1Aは、微細に表面加工された電子写真感光体の一例を示す図である。
図1Bは、凹形状部の表面(開口)形状の例を示す図である。
図1Cは、凹形状部の断面形状の例を示す図である。
図1Dは、電子写真感光体の塗工上端側の配置の一例を示す図である。
図1Eは、電子写真感光体の塗工下端側の配置の一例を示す図である。
図2Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図2Bは、図2Aの線2B−2Bについての断面図である。
図2Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図2Dは、図2Cの線2D−2Dについての断面図である。
図3Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図3Bは、図3Aの線3B−3Bについての断面図である。
図3Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図3Dは、図3Cの線3D−3Dについての断面図である。
図4Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図4Bは、図4Aの線4B−4Bについての断面図である。
図4Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図4Dは、図4Cの線4D−4Dについての断面図である。
図5Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図5Bは、図5Aの線5B−5Bについての断面図である。
図5Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図5Dは、図5Cの線5D−5Dについての断面図である。
図6Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図6Bは、図6Aの線6B−6Bについての断面図である。
図6Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図6Dは、図6Cの線6D−6Dについての断面図である。
図7Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図7Bは、図7Aの線7B−7Bについての断面図である。
図7Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図7Dは、図7Cの線7D−7Dについての断面図である。
図8Aは、電子写真感光体の上端側被加工面の一例を示す図である。
図8Bは、図8Aの線8B−8Bについての断面図である。
図8Cは、電子写真感光体の下端側被加工面の一例を示す図である。
図8Dは、図8Cの線8D−8Dについての断面図である。
図9は、マスクの配列パターンの例(部分拡大図)を示す図である。
図10は、レーザー加工装置の概略図の例を示す図である。
図11は、モールドによる圧接形状転写加工装置の概略図の例を示す図である。
図12は、モールドによる圧接形状転写加工装置の概略図の別の例を示す図である。
図13Aおよび13Bは、モールドの形状の一例を示す図であり、それぞれモールドの平面図および側面図である。
図13Cおよび13Dは、モールドの形状の一例を示す図であり、それぞれモールドの平面図および側面図である。
図14Aは、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
図14Bは、図14Aに示すクリーニングブレード19と電子写真感光体9との当接部の概略構成を示し、クリーニング手段15の内部側から見た概略図である。
図15は、評価に用いた観察装置の模式図である。
図16Aは、実験例4で使用したモールドの形状を図12の加圧装置A側から見た平面図であり、図16Bは、モールドの側面図である。
図17は、観察されたトナー移動の様子を示す概略図である。
図18Aは、実施例1で使用した、電子写真感光体の上端側加工用モールドの形状を図12の加圧装置A側から見た平面図であり、図18Bは、モールドの側面図である。
図18Cは、実施例1で使用した、電子写真感光体の下端側加工用モールドの形状を図12の加圧装置A側から見た平面図であり、図18Dは、モールドの側面図である。
図19Aは、実施例1において、電子写真感光体の上端側被加工面に形成された凹形状部を示す平面図であり、図19Bは、図19Aの線19B−19Bについての断面図である。
図19Cは、実施例1において、電子写真感光体の下端側被加工面に形成された凹形状部を示す平面図であり、図19Dは、図19Cの線19D−19Dについての断面図である。
図20Aは、実施例2で使用した、電子写真感光体の上端側加工用モールドの形状を図12の加圧装置A側から見た平面図であり、図20Bは、モールドの側面図である。
図20Cは、実施例2で使用した、電子写真感光体の下端側加工用モールドの形状を図12の加圧装置A側から見た平面図であり、図20Dは、モールドの側面図である。
符号の説明
1 電子写真感光体表面
2 凹形状部
3 Lpc
4 Rpc
5 θ
6 Rdv
7 Rpc≧2Lpcを満たす凹形状部
8 Rpc≧2Lpcを満たさない凹形状部
9 電子写真感光体
10 軸
11 帯電手段
12 露光光
13 現像手段
14 転写手段
15 クリーニング手段
16 定着手段
17 プロセスカートリッジ
18 案内手段
19 クリーニングブレード
20 クリーニング枠体
21 シート部材
22 シール部材
23 CCDカメラ
24 モニター
25 ビデオレコーダー
26 顕微鏡(光源)
27 顕微鏡(対物レンズ)
28 ガラス基板
29 表面層
30 表面層上の凹部
31 クリーニングブレード
32 ブレード支持板金
33 トナー粒子(シアン)
34 トナー粒子(マゼンタ)
35 トナーを主とする層
36 表面層に付着しているクリーニング前のトナー粒子
37 表面層の凹形状によって横方向に移動したトナー粒子
38 モールド表面(非凸形状部)
39 凸形状部
40 凸形状部の短軸径
41 凸形状部の長軸径
42 θ
43 凸形状部の高さ
44 凸形状部の縦間隔
45 凸形状部の横間隔
46 隣り合う凸形状部同士の縦方向のズレ幅
a レーザー光遮断部
b レーザー光透過部
c エキシマレーザー光照射機
d ワーク回転用モーター
e ワーク移動装置
f 感光体ドラム
A 加圧装置
B モールド
C 感光体
P 転写材
これより、本発明の電子写真感光体について、図を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の電子写真感光体の表面形状について説明する。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層が設けられており、感光層の表面層の少なくとも両端部に、各々独立した凹形状部が100μm四方あたり10個以上の密度で形成されている。図1Aに、本発明の電子写真感光体の一例を示す。図1Aに、被加工面aおよびbとして示したように、本発明の凹形状部は電子写真感光体の両方の端部にそれぞれ形成される。
そして、凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す平均深さをRdv−A、平均短軸径をLpc−A、平均長軸径をRpc−Aとするとき、それらは次の範囲にある。すなわち、前記Rdv−Aは0.3μm以上4.0μm以下、前記Lpc−Aは2.0μm以上10.0μ以下、前記Rpc−Aは前記Lpc−Aの2倍以上50μm以下の範囲にある。
ここで、凹形状部は、凹形状部の長軸と電子写真感光体の周方向とのなす角度をθとして、角度θが90°<θ<180°となるように形成される。また、θは電子写真装置又はプロセスカートリッジにおいて、電子写真感光体の回転移動方向から、電子写真感光体の画像形成に使用される領域の長手方向中央に向かって測定するときの角度である。
したがって、θの測定は、電子写真感光体の両端部において、基準となる測定方向が左右(又は上下)で逆となることから、電子写真感光体全体として観察した場合、端部に形成された凹形状部は、電子写真感光体の周方向に対してそれぞれ逆方向を向いて形成されることになる。
図1Bおよび図1Cに、本発明の電子写真感光体表面の一例、および各凹形状部の具体的な表面および断面の形状を示す。各々の凹形状部の表面形状は、図1Bに示すように、楕円、三角形・四角形・六角形などの多角形、多角形のエッジまたは辺の一部あるいは全部に曲線を複合させた形状など、種々の形状が形成可能である。また、その断面形状も、図1Cに示すように、三角形、四角形、多角形などのエッジを有するもの、連続した曲線からなる波型、前記三角形、四角形、多角形のエッジの一部あるいは全部に曲線を複合させたものなどの種々の形状が形成可能である。また、電子写真感光体表面において形成される複数の凹形状部は、すべてが同一の形状、大きさ、深さ、角度θを有するものであってもよいし、あるいは異なる形状、大きさ、深さ、角度θを有するものが組み合わされていてもよい。
次に、平均短軸径Lpc−A、平均長軸径Rpc−Aについて説明する。まず楕円、多角形のエッジまたは辺の一部あるいは全部に曲線を複合させた形状からなる凹形状における短軸径Lpcを、図1Bに示すように、各凹形状部における表面開孔部を水平方向に投影して得られる直線のうち最小となる直線の長さと定義する。例えば、楕円の場合は短径、長方形の場合は短辺を採用する。次に、長軸径Rpcを、各凹形状の表面開孔部を短軸径Lpcの長さ方向に投影して得られる直線の長さと定義する。例えば、楕円の場合は長径、長方形の場合は長辺を採用する。長方形の例を見て分かる通り、本発明における長軸径Rpcは、各凹形状の表面開孔部を水平方向に投影して得られる直線のうち最大となる直線の長さ(長方形の場合は対角線)とは必ずしも一致しない。
短軸径Lpcの測定にあたっては、例えば、図1Cの3のように凹形状部と平坦部の境界が明瞭でない場合は、その断面形状も考慮した上で、粗面化する前の平滑面を基準として凹形状の開孔部を定め、上述の方法で短軸径Lpcを求める。その後、前述の方法に倣って長軸径Rpcを求める。
このようにして得られた100μm四方の測定領域内全ての凹形状部の短軸径Lpcの平均値を平均短軸径Lpc−A、全ての凹形状部の長軸径Rpcの平均値を平均長軸径Rpc−Aとして定義する。
次に、凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す平均深さRdv−Aについて説明する。本発明における深さRdvとは、各凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す。具体的には、図1Cの深さRdvで示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面を基準とし、凹形状部の最深部と開孔面との距離のことを示す。
このようにして、上述の測定領域内全ての凹形状部について深さRdvを測定し、測定された全てのRdvの平均値を、平均深さRdv−Aと定義する。
本発明においては、平均短軸径Lpc−Aが2.0μm以上10.0μm以下であり、3.0μm以上10.0μm以下であることがより好ましい。平均長軸径Rpc−Aは平均短軸径Lpc−Aの2倍以上50μm以下である。平均深さRdv−Aは、0.3μm以上4.0μmであり、0.5μm以上4.0μm以下であることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体を用いることにより、電子写真感光体端部領域からの回収トナー漏れが発生しにくくなる理由は、その全てが明らかになっているわけではないが、次のように推定される。まず、本発明の電子写真感光体の表面において、転写残トナーがクリーニング部材によりクリーニングされるとき、転写残トナーが電子写真感光体表面に形成された凹形状部に一時的にはまり込んだ状態になる。この状態にある転写残トナーが、クリーニング部材、あるいはクリーニング部材と電子写真感光体表面のニップ部に存在する堆積物に突き当たったとき、前記凹形状部の長手方向に沿って該転写残トナーが押し流されるような作用が働くと考えられる。ここで、凹形状部の長軸が電子写真感光体の周方向となす角度θを、電子写真感光体の画像形成領域中央方向に向かって転写残トナーが押し流されるよう設定する。そうすることで、電子写真感光体の端部に向かって流れていく転写残トナーが減少し、その結果、電子写真感光体端部領域からの回収トナー漏れが発生しにくくなると推察される。
長軸径Rpcの向く方向は、前述の通り、クリーニング部材が転写残トナーを押し流す方向に対応している。そのため、電子写真感光体端部領域からのトナー漏れ抑制のためには、クリーニング部材が転写残トナーを押し流す方向が、電子写真感光体の中央方向に向いていることが求められる。本発明では、凹形状部の長軸径Rpcの方向と電子写真光体周方向とがなす角度をθとする。そして、電子写真感光体周方向の回転移動方向をθ=0°の方向とし、かつ、その方向から該凹形状部のある位置から見て電子写真感光体の画像形成領域中央に向かって角度θを測定する。このとき、本発明の電子写真感光体においては、該角度θが90°<θ<180°の範囲にあることが必要となる。なお、270°<θ<360°の場合も、実質的に90°<θ<180°のときと同じ構成であり、重複を避けるため、本発明では90°<θ<180°の場合のみを記載する。
前記角度θが90°及び180°の場合は、電子写真感光体長手方向の中央方向にトナーを押し流す効果の発揮は期待できない。また、0°<θ<90°の場合は、本発明とは逆に、電子写真感光体端部に向かって押し流される転写残トナーが多くなり、本発明の効果が得られにくくなるので好ましくない。なお、θが90°<θ<180°の範囲にある時でも、角度θが90°または180°に近くなると、転写残トナーを電子写真感光体の画像形成領域中央方向に向かって押し流す効果は小さくなる。本発明者らの検討の結果、本発明におけるより好ましい角度θの範囲は、100°≦θ≦170°である。
電子写真感光体表面の凹形状部の平均短軸径Lpc−Aについては、これが2.0μm未満の場合には、転写残トナーと凹形状部の引っかかりが弱く、電子写真感光体表面に当接するクリーニング部材が転写残トナーを凹形状部の長軸方向に押し流す効果が十分に得られにくくなる。
また、Lpc−Aが2.0μmより小さい凹形状部では、繰り返し使用の際、トナーから遊離する外添剤で凹形状部が埋められる影響が大きくなってくる。その結果、転写残トナーを所望の方向に押し流す効果は薄れてくるため、本発明ではLpc−Aが2.0μm以上である凹形状部を用いることが好ましい。
一方、Lpc−Aが10.0μmより大きくなっていくと、凹形状部の中に入り込む転写残トナーの数が増える傾向にある。このような場合には、凹形状部の端部およびクリーニング部材の両方から十分に作用を受ける転写残トナーの比率が相対的に少なくなり、凹形状部の長軸方向に転写残トナーを押し流す効果が十分に得られにくくなる。
また、Lpc−Aを大きくしていくと、凹形状部全体の大きさが大きくなるため、一定面積中に配置できる凹形状部の数は少なくなっていく。その場合、本発明の効果は得られにくくなる。一方、大きな凹形状部を高密度で配置した場合は、凹形状部の端部同士の間隔が狭まり、その部分の強度が低下する。繰り返し使用によって凹形状部の端部が破壊されると本発明の効果は薄れてしまうため、本発明ではLpc−Aが10.0μm以下の凹形状部を適度な密度で形成することが好ましい。
電子写真感光体表面の凹形状部の平均深さRdv−Aについては、平均深さが0.3μm未満だと転写残トナーと凹形状部の端部との引っかかりが不十分となる。よって、電子写真感光体表面に当接するクリーニング部材が転写残トナーを凹形状部の長軸方向に押し流す効果が十分に得られない。また、平均深さが4.0μmより大きくなると、凹形状部に入り込んだ転写残トナーとクリーニング部材との引っかかりが不十分になり、やはり凹形状部の長軸方向に転写残トナーを押し流す効果が十分に得られなくなる。
また、本発明では、クリーニング部材等により転写残トナーが押し流される向きを方向付けるために、凹形状部が細長い形状をしている必要がある。そのため、凹形状部の平均長軸径Rpc−Aは平均短軸径Lpc−Aの2倍以上50μm以下であることが好ましい。平均短軸径Lpc−Aの2倍未満の場合、転写残トナーを画像形成領域中央方向に向かわせる効果が弱まり、本発明の効果を十分に得にくくなる。
また、転写残トナーは画像形成領域中央方向に向かってある程度押し流された後、クリーニング部材によりかきとられて電子写真感光体から除去されることが求められる。その際、凹部形状の長軸径Rpc方向端部は、転写残トナーがかきとられるときの起点となる。しかしながら、転写残トナーがクリーニング部材の一箇所に集中して堆積する状態になると、そこからトナーのすり抜けによるクリーニング不良が発生する場合がある。よって、転写残トナーをかきとるための起点は電子写真感光体表面の広い範囲に散在していることが好ましい。そのため、本発明の電子写真感光体では凹形状部の平均長軸径Rpc−Aは50μm未満が好ましく、かつ、上記の要件を満たす凹形状部が100μm四方あたり10個以上の密度で形成されていることが好ましい。さらには、20個以上の密度で形成されていることがより好ましい。
なお、本発明の電子写真感光体は、その感光層の表面層の少なくとも両端部に本発明の凹形状部を有するが、本発明とは異なる凹形状部を合わせて有していてもよい。このような場合でも、本発明の要件を満たす凹形状部による作用が支配的であれば、本発明の効果を得ることが可能である。
また、本発明では、図1D中に点線で示すように、ある凹形状部の長軸径Rpc方向端部から電子写真感光体周方向に引いた線上に別の凹形状部が存在するよう配置することも好ましい。そうすることで、転写残トナーを電子写真感光体中央方向に向かって押し流す作用と、凹形状部の端部にて転写残トナーを電子写真感光体からかき取る作用を、より一層効果的に発揮させることができる。このような構成をとることにより、次のことが生じる。初めの凹形状部でクリーニング部材によって回収トナー容器側にかき取られなかった転写残トナーがあったとしても、その転写残トナーはクリーニング部材によって電子写真感光体表面上を電子写真感光体周方向に移動していき、次の凹形状部に行き当たる。そこで再度電子写真感光体中央方向におし流される作用と、凹形状部の端部で電子写真感光体表面からかき取られる作用を受ける。従って、本発明の効果がより一層発揮されることになる。
本発明においては、凹形状部が感光体全域に形成されている必要はないが、感光体の周方向については感光体の周長の50%以上の領域で形成されていることが好ましく、更に好ましくは75%以上が好ましく、周方向の全域に形成されていることが更に好ましい。
本発明における電子写真感光体の表面形状の代表的な例を、図2A〜図8Dに示す。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、電子写真感光体端部領域からの回収トナー漏れを効果的に抑制するためには、前記凹形状部が、回収トナーが漏れ出しやすいクリーニングブレードとシール部材の密着部付近に形成されることが好ましい。すなわち、前記凹形状部が電子写真感光体の長手方向両端部に形成されることで、シール部材から遠ざかる方向(換言すると画像形成領域中央部に向かう方向)に転写残トナーが押し流される効果が高まる。また、シール部材の近傍、すなわちトナー画像が形成される最大領域よりも外側に該凹形状部が形成されることで、さらに高い効果が期待できる。もちろん、本発明の要件を満たす凹形状部の形成される領域が、画像形成可能領域端部より画像形成領域中央部側にまで広がっていたとしても、本発明の効果を得ることができる。例えば電子写真感光体の表面を、画像形成可能領域の中央を境にして二つの領域に分け、一方の領域の全面に本発明の要件を満たす凹形状部を形成し、もう一方の領域の全面に、やはり本発明の要件を満たす別の形状の凹形状部を形成してもよい。
また、電子写真感光体の両端部に形成される凹形状部は、各々が類似の形状である必要はない。すなわち、本発明の要件を満たしているならば、一方の端部に形成される凹形状部とは形状、角度、配置、形成される密度が全く異なる凹形状部を、もう一方の端部に形成することができる。また、凹形状部の形成される領域の広さや位置が、両端部で互いに異なっていてもよい。
さらに、本発明の凹形状部が形成されている以外の領域に、別の目的により任意の凹形状部あるいは凸形状部などが形成されていてもよい。例えば、画像形成可能領域に、電子写真感光体端部に形成された本発明の要件を満たす凹形状部とは異なる任意の凹形状部または凸形状部が形成されていてもよい。また、電子写真感光体端部に本発明の凹形状部が形成される領域を設けた時、その領域より更に端部側の領域に、任意の凹形状部あるいは凸形状部を設けることもできる。例えば、画像形成可能領域の端部と、前記シール部材当接領域の画像形成可能領域側端部とに挟まれる非画像形成領域の全面に本発明の要件を満たす凹形状部が形成されているとする。この場合、本発明の要件を満たす凹形状部が形成される領域よりも更に電子写真感光体端部側の領域に任意の凹形状部ないしは凸形状部が形成されていても、または形成されていなくても、本発明の効果を得る事ができる。
次に、本発明の電子写真感光体の表面形状の形成方法について説明する。
本発明の表面形状の形成方法としては、上述の凹形状部に係る要件を満たし得る方法であれば、特に制限はないが、例えば、エキシマレーザー照射による加工が挙げられる。
エキシマレーザーとは、以下の工程で放出されるレーザー光である。まず、Ar、Kr、Xeなどの希ガスと、F、Clなどのハロゲンガスとの混合気体に、放電、電子ビーム、X線などでエネルギーを与えて励起して結合させる。その後、基底状態に落ちることで解離する際、エキシマレーザー光が放出される。
エキシマレーザーにおいて用いるガスとしては、ArF、KrF、XeCl、XeFが挙げられるが、いずれを用いてもよく、特にKrF、ArFが好ましい。凹形状部の形成方法としては、図9に示すような、レーザー光遮断部aとレーザー光透過部bとを適宣配列したマスクを使用する。マスクを透過したレーザー光のみがレンズで集光され、被加工物に照射されることにより、所望の形状と配列を有した凹形状部の形成が可能となる。一定面積内の多数の凹形状部を、凹形状部の形状、面積に関わらず瞬時に同時に加工できるため、工程は短時間ですむ。マスクを用いたレーザー照射により、1回照射当たり数mmから数cmが加工される。レーザー加工においては、図10に示すように、まず、ワーク回転用モーターdにより被加工物を自転させる。自転させながら、ワーク移動装置eによりレーザー照射位置を被加工物の軸方向上にずらしていくことにより、被加工物の表面全域に効率良く凹形状部を形成することができる。凹形状部の深さは、レーザー光の照射時間や照射回数などによって、前記所望の範囲内に調整が可能である。本装置により、凹形状部の大きさ、形状、配列の制御性が高く、高精度かつ自由度の高い表面加工が実現できる。
また、本発明による電子写真感光体は、同じマスクパターンを用いて上述の加工を施されていてもよく、これにより、電子写真感光体表面全体における粗面均一性が高くなる。
上記の他に、本発明の電子写真感光体の表面形状形成方法としては、所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接させ、形状転写を行う方法が挙げられる。
図11は、本発明における、モールドによる圧接形状転写加工装置例の概略を示す図である。加圧および解除が繰り返し行える加圧装置Aに所定のモールドBを取り付けた後、電子写真感光体Cに対して所定の圧力でモールドBを当接させ形状転写を行う。その後、加圧を一旦解除し、電子写真感光体Cを回転させた後に、再度加圧して形状転写工程を行う。この工程を繰り返すことにより、電子写真感光体全周にわたって所定の凹形状部を形成することが可能である。
また、例えば、図12に示すように、所定の凹形状部を形成することも可能である。まず、加圧装置Aに電子写真感光体Cの全周長程度の長さを有する所定のモールドBを取り付け、その後、電子写真感光体Cに対して所定の圧力をかけながら、電子写真感光体を回転、移動させることにより、電子写真感光体全周にわたって凹形状部を形成する。
他の例として、シート状のモールドをロール状の加圧装置と電子写真感光体の間に挟み、モールドシートを送りながら表面加工することなども可能である。
なお、形状転写を効率的に行う目的で、モールドや電子写真感光体を加熱してもよい。
モールド自体の材質や大きさ、形状は適宜選択することができる。材質としては、微細表面加工された金属や樹脂フィルム、シリコンウエハーなどの表面にレジストによってパターンニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、所定の微細表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものなどがある。モールド形状の一例を、図13A〜図13Dに示す。
また、電子写真感光体に対し、均一な圧力でモールドを当接させることを目的として、モールドと加圧装置との間に弾性体を設置することも可能である。
次に、本発明の電子写真感光体の表面形状測定方法について説明する。
本発明による電子写真感光体表面の凹形状部の測定は、市販のレーザー顕微鏡により可能で、例えば、次の機器や機器に付属した解析プログラムが利用可能である。(株)キーエンス製の超深度形状測定顕微鏡VK−8550、VK−8700。(株)菱化システム製の表面形状測定システムSurface Explorer SX−520DR。オリンパス(株)製の走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000。レーザーテック(株)製のリアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスC130。
これらのレーザー顕微鏡を用いて、所定の倍率によりある視野における凹形状部の個数および凹形状部各々の短軸径Lpc、長軸径Rpc、深さRdvを計測することができる。また、単位面積当たりの凹形状部の平均短軸径Lpc−A、平均長軸径Rpc−A、平均深さRdv−Aを計算により求めることができる。なお、光学顕微鏡、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査プローブ顕微鏡などによる観察および測定の利用も可能である。
測定方法の一例として、Surface Explorer SX−520DR型機による解析プログラムを使用する例を示す。まず、測定対象のサンプルをワーク置き台に設置し、チルト調整して水平を合わせ、ウエーブモードで電子写真感光体の周面の3次元形状データを取り込む。その際、対物レンズの倍率を50倍とし、100μm×100μm(10000μm)の視野観察としてもよい。この方法で、測定対象のサンプルの表面において凹形状部が形成されている領域内に設けられた、一辺100μmの正方形の領域にて測定を行う。この測定を、サンプル表面において凹形状部が形成されている領域を、サンプルの任意の方向と平行をなす方向に10等分して得られる10箇所の領域のそれぞれの中に設けられた一辺100μmの正方形の領域において実施する。円筒状電子写真感光体の表面に凹形状部が形成されているサンプルの場合を例にとると、凹形状部が形成されている領域を電子写真感光体の周方向に10等分して得られる10箇所の領域のそれぞれの中に設けられた、周方向に平行な辺を有する一辺100μmの正方形の領域で測定を行う。
次に、データ解析ソフト中の粒子解析プログラムを用いて電子写真感光体の表面の等高線データを表示する。凹部の形状や面積などを求める際の孔解析パラメーターは、形成された凹形状によって各々最適化することができる。しかし、例えば、最長の長軸径が10μm程度の凹形状の観察および測定を行う場合なら、最長の長軸径の上限を15μm、最長の長軸径の下限を1μm、深さの下限を0.1μm、体積の下限を1μm以上としてもよい。このようにして解析画面上で凹形状部と判別できる凹形状の個数をカウントし、凹形状部の個数とする。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に設けられた有機感光層(以下、単に「感光層」ともいう)とを有する。本発明による電子写真感光体は、一般的には円筒状支持体上に感光層を形成した円筒状有機電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状あるいはシート状などの形状も可能である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体は、電子写真特性の観点から積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体において、積層型感光層を採用する場合、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。さらに、耐久性能向上等を目的とし、感光層上に保護層を設けることも可能である。
支持体の材料としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であればよい。例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)などが挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と、後述の中間層または感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、導電性顔料や抵抗調節顔料を結着樹脂に分散および/または溶解させた導電層用塗布液を用いて形成されてもよい。導電層用塗布液には、加熱または放射線照射により硬化重合する化合物を添加してもよい。導電性顔料や抵抗調節顔料を分散させた導電層は、その表面が粗面化される傾向にある。
導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより一層好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体/共重合体が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられる。
導電性顔料および抵抗調節顔料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの金属(合金)の粒子や、これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズなどの金属酸化物の粒子でもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合するだけでもよいし、固溶体や融着の形にしてもよい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層の材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロースなどが挙げられる。また、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわおよびゼラチンなどが挙げられる。中間層は、これらの材料を溶剤に溶解させることによって得られる中間層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の膜厚は0.05μm以上7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
次に、本発明の感光層についてより詳細に説明する。
本発明において感光層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、各種の中心金属および各種の結晶系(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料が挙げられる。また、アントアントロン顔料や、ジベンズピレンキノン顔料や、ピラントロン顔料や、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、インジゴ顔料や、キナクリドン顔料や、非対称キノシアニン顔料や、キノシアニン顔料などが挙げられる。さらに、アモルファスシリコンであってもよい。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、ピレン化合物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物などが挙げられる。また、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物などが挙げられる。
感光層を電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離する場合、電荷発生層は、以下の方法で形成することができる。つまり、まず、電荷発生物質を0.3〜4倍量(質量比)の結着樹脂および溶剤とともに、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライターまたはロールミルなどを用いる方法で分散する。分散して得た電荷発生層用塗布液を塗布する。これを乾燥させることによって、電荷発生層を形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
電荷発生層および電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体および共重合体などが挙げられる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。電荷輸送層の膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上35μm以下であることがより好ましい。
前述したように、電子写真感光体に要求される特性の一つである耐久性能の向上にあたっては、上述の機能分離型感光体の場合、表面層となる電荷輸送層の材料設計は重要である。その例としては、高強度の結着樹脂を用いたり、可塑性を示す電荷輸送物質と結着樹脂との比率をコントロールしたり、高分子電荷輸送物質を使用するなどが挙げられるが、より耐久性能を発現させるためには表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
本発明においては、電荷輸送層自体を硬化系樹脂で構成することが可能である。また、上述の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層あるいは保護層として硬化系樹脂層を形成することが可能である。硬化系樹脂層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力の両立であり、電荷輸送材料および重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
電荷輸送材料としては、公知の正孔輸送性化合物および電子輸送性化合物を用いることができる。重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーとしては、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の材料、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基などを有する逐次重合系の材料が挙げられる。得られる電子写真特性、汎用性や材料設計、製造安定性などの観点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料の組み合わせが好ましく、さらには正孔輸送性基およびアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させる系が特に好ましい。硬化手段としては、熱、光、放射線など公知の手段が利用できる。
硬化層の膜厚は、電荷輸送層の場合、前記と同様に5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上35μm以下であることがより好ましい。第二の電荷輸送層あるいは保護層の場合は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
本発明においては上述の方法により作製された表面層を有する電子写真感光体に対して、前述のレーザー加工あるいはモールドによる圧接形状転写加工を行うことにより、所望の凹形状部を形成することが可能である。
本発明による電子写真感光体は、上述の通り、特定の凹形状部をその表面に有する。この凹形状部による本発明の効果は、表面が摩耗しにくい電子写真感光体へ適用したときに最も効果的かつ持続的に作用する。
本発明の表面が磨耗しにくい電子写真感光体においては、その表面の弾性変形率が40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることがより一層好ましい。
また、本発明による電子写真感光体の表面のユニバーサル硬さ値(HU)は、150N/mm以上であることが好ましい。弾性変形率が40%未満である場合や、ユニバーサル硬さ値が150/mm未満である場合には、表面が磨耗しやすい傾向にあるので好ましくない。
上記のような表面が摩耗しにくい電子写真感光体では、初期から繰り返し使用後まで、前記の微細表面形状の変化が非常に小さい、あるいは変化しないため、長期間繰り返し使用した場合にも初期の性能を良好に維持することができる。なお、電子写真感光体の表面のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率は、例えば25℃/50%RH環境下、微小硬さ測定装置フィッシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定することができる。
本発明の電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子などの潤滑剤などが挙げられる。
次に、本発明において使用するトナーについて説明する。
本発明の電子写真感光体と組み合わせて用いられるトナーの製造方法は特に限定されないが、懸濁重合法、機械式粉砕法、球形化処理等によって製造されることが好ましく、懸濁重合法が特に好ましい。また、上記方法で作成したトナー粒子は、そのまま用いることもできるが、必要に応じ、外添剤として無機粒子や有機樹脂粒子を1種または複数種選び、これをトナーと混合してから用いてもよい。
トナーの平均粒径は、細孔電気抵抗法によって好適に測定できる。測定装置としてコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる場合の一例を次に述べる。
測定用の電解液としては1級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液を用いればよく、例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、まず、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.3ml加え、さらに、測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置によりトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出し、重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求める。重量平均粒径が6.0μmより大きい場合には、100μmアパーチャーを用いて、2〜60μmの粒子を測定する。重量平均粒径が3.0〜6.0μmの場合は、50μmアパーチャーを用い、1〜30μmの粒子を測定する。重量平均粒径が3.0μm未満の場合には、30μmアパーチャーを用い、0.6〜18μmの粒子を測定する。
次に、本発明のプロセスカートリッジおよび電子写真装置について説明する。
図14Aは、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。そこにおいて、指示番号9は円筒状の電子写真感光体であり、軸10を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体9の周面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)11により、正または負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(図示せず)から出力される露光光(画像露光光)12を受ける。こうして電子写真感光体9の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。なお、帯電手段11は、図14Aに示すような帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段に限られず、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電手段であってもよいし、その他の方式の帯電手段であってもよい。
電子写真感光体9の周面に形成された静電潜像は、現像手段13の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体9の周面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)14からの転写バイアスによって、転写材(紙など)Pに順次転写されていく。なお、転写材Pは、転写材供給手段(図示せず)から電子写真感光体9と転写手段14との間(当接部)に電子写真感光体9の回転と同期して給送されてもよい。また、転写材の代わりに、一旦中間転写体や中間転写ベルトにトナー像を転写した後、さらに転写材(紙など)に転写するシステムも可能である。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体9の周面から分離されて定着手段16へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体9の周面は、クリーニング手段(例えば弾性部材、本例ではクリーニングブレード19を用いている)15によって転写残トナーの除去を受けて清浄面化される。その後さらに前露光手段(図示せず)からの前露光光(図示せず)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
クリーニング手段15で回収された転写残トナーは回収トナーとして、クリーニング枠体20内の回収トナー容器(不図示)に送られる。クリーニング枠体20には、クリーニングブレード11により掻き落とした転写残トナーを掬い取るためにクリーニングブレード19の電子写真感光体移動方向上流側に位置し、かつ電子写真感光体1の表面に弱く接触したシート部材21が組みつけられている。また、クリーニング手段の長手方向端部においては、電子写真感光体9、クリーニング手段15、シート部材21、およびクリーニング枠体20との間に隙間が生じる。そのため、その隙間から回収トナーが容器外に漏れ出すことを防ぐためのシール部材(図14Bにおける指示番号22)が組みつけられている。なお、本発明による電子写真感光体は、クリーニング手段を用いないクリーニングレスシステムに対して用いることも可能である。
前露光については、図14Aに示すように帯電手段11が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合、必ずしも必要ではない。
また、上述の電子写真感光体9と、帯電手段11、現像手段13およびクリーニング手段15からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とが、容器に納められプロセスカートリッジとして一体に結合された構成でもよい。このプロセスカートリッジは、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。図14Aでは、電子写真感光体9と、帯電手段11、現像手段13およびクリーニング手段15とを一体に支持してカートリッジ化している。そのようなプロセスカートリッジ17として、電子写真装置本体のレールなどの案内手段18を用いて電子写真装置本体に搭載されている。
(実験例)
以下に、具体的な実験例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実験例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実験例1)
<表面層の作成>
まず、76×52mm、厚さ2mmのガラス基板を支持体とした。次いで、以下の成分をモノクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して表面層用塗料を調製した。
下記構造式の正孔輸送性化合物 70部
Figure 0004416829
ポリカーボネート樹脂 100部
(商品名:ユーピロンZ400、三井金属鉱業(株)三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)
上記表面層用塗料を用いて、前記ガラス基板上に表面層用塗料をバーコート法で塗布し、90℃のオーブンで40分間加熱乾燥することにより、膜厚が20μmの表面層を形成した。
<凹形状部の形成>
この表面層付きガラス基板に対して、耐水ペーパーを用い、押圧:100g/cm、角度:約135°で摺擦し、スジ状の凹形状部を多数形成した。ここで、前記耐水ペーパーは、BOSS製WATERPROOF ABRASIVE PAPER ELECTROSTATIC COATED SILICON CARBIDE 型式:P1000である。
<形成した凹形状部の観察>
得られたサンプルの表面形状をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)で拡大観察したところ、次のことがわかった。そこには、Lpc:5.0〜10.0μmの範囲、Rdv:0.5〜2.0μmの範囲、角度:133〜137°の範囲の、スジ状の凹形状部が多数形成されていた。
<トナー挙動の観察>
トナー挙動の観察に用いた装置の模式図を図15に示す。
観察は、次のようにして行った。まず、凹形状部を形成後の表面層付きガラス基板を準備し、その表面層を薄くコートするようにトナーを付着させた。次に、このトナー付着面を下向きにし、トナー付着面がクリーニングブレードに接するようにしてガラス基板を装置にセットした。続いて、ガラス基板をクリーニングブレードに対してカウンター方向に移動させながらクリーニングブレードと表面層のニップ近傍のトナー粒子の挙動を光学顕微鏡で観察した。なお、このとき、ガラス基板の移動方向に対してスジ状の凹形状部のなす角度は、鈍角で表現すると133〜137°であった。観察に用いた光学顕微鏡の倍率は340倍であった。クリーニングブレードの材質はシリコンゴムで、厚さ5mm、幅は5mm、自由長は15mm、表面層の面とクリーニングブレードのなす角は25°であった。観察用のトナーとしては、キヤノン(株)製デジタルカラー複写機iRC6800用のシアントナーおよびマゼンタトナーを用意し、シアントナーに対してマゼンタトナーを0.5%混合し、トナーの挙動を観察しやすくしたものを用いた。これらのトナーの重量平均粒径は、シアントナーが6.6μm、マゼンタトナーが6.7μmであった。トナー挙動の観察結果を下記の表1に示す。
(実験例2)
まず、実験例1と同様にして表面層付きガラス基板を作製した。
<凹形状部の形成>
次に、この表面層付きガラス基板に対して、研磨シート(レフライト製 型式:GC#2000)を用いて、押圧:100g/cm、角度:約135°で摺擦し、スジ状の凹形状部を多数形成した。
<形成した凹形状部の観察>
得られたサンプルの表面形状を実施例1と同様にして観察したところ、Lpc:5.0〜7.0μmの範囲、Rdv:0.1〜0.2μmの範囲、角度:133〜137°の範囲のスジ状の凹部が多数形成されていた。
<トナー挙動の観察>
実験例1と同様にして観察を行った。結果を下記の表1に示す。
(実験例3)
実験例1と同様に表面層付きガラス基板を作製したが、該表面層に凹形状部の形成を行わなかった。
<トナー挙動の観察>
実験例1と同様にして観察を行った。結果を下記の表1に示す。
Figure 0004416829
実験例1より、Rdvが2.0μm以下、Lpcが10.0μm以下の凹形状部の存在により、トナーを凹形状部の長軸方向に押し流す効果のあることがわかる。
一方、実験例2、3から、トナーを凹形状部の長軸方向に押し流す効果を得るためには、Rdvが0.2μmより大きいことが必要だと分かる。また、深さが0.2μmの凹形状部に直径5.0μmの球体がはまり込む深さは、凹形状部の短軸径が1.96μm以上になると変化しなくなることが計算により求められる。よって、Lpcが2.0μm未満の場合にも、トナーを凹形状部の長軸方向に押し流す効果は得られないと推定される。
(実験例4)
<感光体の作成>
外径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、以下の成分からなる溶液を約20時間、ボールミルで分散し導電層用塗料を調製した。
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体 60部
(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)
酸化チタン 15部
(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)
レゾール型フェノール樹脂 43部
(商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)
シリコーンオイル 0.015部
(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製)
シリコーン樹脂 3.6部
(商品名:トスパール120、東芝シリコーン(株)製)
2−メトキシ−1−プロパノール 50部
メタノール 50部
このようにして調製した導電層用塗料をアルミニウムシリンダー上に浸漬法によって塗布し、140℃のオーブンで1時間加熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、以下の成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した。
共重合ナイロン樹脂 10部
(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)
メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)
このようにして調整した中間層用塗料を、上述の樹脂層の上に浸漬塗布し、100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.45μmの中間層を形成した。
次に、以下の成分を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル700部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン 20部
(CuKα 特性X線回折において、7.4°及び28.2°(ブラッグ角2θ±0.2°))に強いピークを有するもの)
下記構造式のカリックスアレーン化合物 0.2部
Figure 0004416829
ポリビニルブチラール 10部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)
シクロヘキサノン 600部
これを浸漬コーティング法で塗布し、80℃のオーブンで15分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次いで、以下の成分をモノクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。
下記構造式の正孔輸送性化合物 70部
Figure 0004416829
下記構造式の樹脂 100部
Figure 0004416829
(共重合比 m:n=7:3、重量平均分子量:130000)
このようにして調整した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が27μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体の感光層を得た。
<凹形状部の形成>
得られた電子写真感光体を、室温25℃の環境において、図12に示した表面形状加工装置に設置した。加圧部材は、材質をSUS製とし、内部に加熱用のヒーターを設置した。形状転写用のモールドは図16Aおよび16Bに示したような凸形状を有する厚さ200μmのニッケル板を使用し、前記加圧部材上に固定した。なお凸形状の長軸径は19.5μm、短軸径は3.3μm、高さは3.0μmとした。また、感光体表面加工時に感光体の周方向と凸形状の長軸径のなす角度が、鈍角で表すと135°になるようにした。支持体の内部には、支持体の内径とほぼ同じ直径を有する円柱状のSUS製の保持部材を挿入した。このとき保持部材の温度制御は行わなかった。以上の構成の装置を用いてモールドの温度は145℃、加圧力は7.84N/mm、加工速度は10mm/secにて電子写真感光体の表面加工を行った。また、別途測定した電荷輸送層のガラス転移温度は85℃、電荷輸送物質の融点は141℃であった。なお支持体の温度35℃については、加工プロセスの開始時および終了時の温度である。
また、モールドおよび支持体の温度測定は以下の方法により行った。モールドの温度は、テープ接触型の熱電対(安立計器株式会社製ST−14K−008−TS1.5−ANP)をモールド表面に接触させることにより測定した。支持体の温度は、支持体内面にテープ接触型の熱電対を予め設置しておくことにより測定した。
<形成した凹形状部の観察>
得たサンプルの表面形状をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)で拡大観察した。その結果、モールドで加工された領域には、長軸径Rpc−A:19.5μm、短軸径Lpc−A:3.3μm、深さRdv−A:1.5μm、後述するトナー挙動の観察の際に感光体表面が移動していく方向と、凹形状部の長軸のなす角を鈍角で表した時の角度θ:135°の長穴状の凹形状部が100μmあたり50個形成されていることがわかった。
<トナー挙動の観察>
図15にあるように、トナー粒子を付着させた凹形状部を形成後の感光体を、クリーニングブレードに接するようにセットし、感光体をクリーニングブレードに対してカウンター方向に回転移動させてクリーニングブレードと感光体のニップ近傍のトナー粒子の挙動を光学顕微鏡で観察した。光学顕微鏡は市販のもので倍率は85倍であった。クリーニングブレードの材質はシリコンゴムで厚さ5mm、感光体との接線とのなす角は25°で幅は5mm、自由長は15mmであった。観察用のトナーはキヤノン製デジタルカラー複写機iRC6800用マゼンタトナーを用いた。トナーの横方向への移動を示す模式図を図17に示す。また、結果を表2に示す。
(実験例5)
角度θを113°とした以外は実験例4と同じ感光体を作製し、凹部形状を形成し、トナー挙動の観察を行った。結果を表2に示す。
(実験例6)
角度θを148°とした以外は実験例4と同じ感光体を作製し、凹部形状を形成し、トナー挙動の観察を行った。結果を表2に示す。
(実験例7)
角度θを90°とした以外は実験例4と同じ感光体を作製し、凹部形状を形成し、トナー挙動の観察を行った。結果を表2に示す。
(実験例8)
角度θを180°とした以外は実験例4と同じ感光体を作製し、凹部形状を形成し、トナー挙動の観察を行った。結果を表2に示す。
Figure 0004416829
表2からもわかるように、円筒型の感光体においても、θが90°<θ<180°の範囲にある時には、トナーを凹形状の長軸方向に沿って押し流す効果が得られると分る。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の例に限定されはしない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
<電子写真感光体Aの作成>
外径30mm、長さ370mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした以外は実験例4と同様にして、導電層、中間層、電荷発生層、電荷輸送層を形成し、電子写真感光体Aを得た。
<電子写真感光体Bの作成>
外径30mm、長さ370mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、以下の成分からなる溶液を約20時間、ボールミルで分散し導電層用塗料を調製した。
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体 60部
(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)
酸化チタン 15部
(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)
レゾール型フェノール樹脂 43部
(商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)
シリコーンオイル 0.015部
(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製)
シリコーン樹脂 3.6部
(商品名:トスパール120、東芝シリコーン(株)製)
2−メトキシ−1−プロパノール 50部
メタノール 50部
このようにして調製した導電層用塗料をアルミニウムシリンダー上に浸漬法によって塗布し、140℃のオーブンで1時間加熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、以下の成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した。
共重合ナイロン樹脂 10部
(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)
メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)
このようにして調整した中間層用塗料を、上述の樹脂層の上に浸漬塗布し、100℃のオーブンで30分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.45μmの中間層を形成した。
次に、以下の成分を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル700部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン 20部
(CuKα 特性X線回折において、7.4°及び28.2°(ブラッグ角2θ±0.2°))に強いピークを有するもの)
下記構造式のカリックスアレーン化合物 0.2部
Figure 0004416829
ポリビニルブチラール 10部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学製)
シクロヘキサノン 600部
これを浸漬コーティング法で塗布し、80℃のオーブンで15分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次いで、以下の成分をモノクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。
下記構造式の正孔輸送性化合物 70部
Figure 0004416829
ポリカーボネート樹脂 100部
(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)
このようにして調整した電荷輸送層用塗料を用いて、前記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、90℃のオーブンで40分間加熱乾燥することにより、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
次いで、分散剤として、以下の成分を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)社製)20部及び1−プロパノール20部の混合溶剤に溶解した。
フッ素原子含有樹脂 0.5部
(商品名:GF−300、東亞合成(株)社製)
これに、潤滑剤として、以下の粉体を加えた。
4フッ化エチレン樹脂粉体 10部
(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)
その後、これを、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics社製)で0.588Paの圧力で4回の処理を施し均一に分散させた。さらに、これをポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い、潤滑剤分散液を調製した。
次に、以下の成分を上記潤滑剤分散液に加えた。
下記式で示される正孔輸送性化合物 90部
Figure 0004416829
1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン 70部
1−プロパノール 70部
続いて、以下のフィルターを用いてこの液を濾過し、第二電荷輸送層用塗料を調製した。
ポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)社製)
この塗料を用いて、前記電荷輸送層上に第二電荷輸送層を塗布した後、大気中50℃のオーブンで10分間乾燥した。その後、窒素中において加速電圧150kV、ビーム電流3.0mAの条件でシリンダーを300rpmで回転させながら1.6秒間電子線照射を行った。引き続いて、窒素中において25℃から110℃まで30秒かけて昇温させ硬化反応を行なった。なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ18kGyであった。また、電子線照射及び加熱硬化反応雰囲気の酸素濃度は15ppm以下であった。その後、これを大気中に取り出し、25℃まで自然冷却してから100℃のオーブンで30分間の後加熱処理を行なって、膜厚5μmの保護層(第二電荷輸送層)を形成し、電子写真感光体Bを得た。
(実施例1)
<凹形状部の形成>
電子写真感光体Bに対して、図12に示す構成の装置において、図18Aおよび18Bに示したような凸形状(短軸径:2.0μm、長軸径:4.0μmの楕円形の断面を持ち、高さが2.0μmの柱状、電子写真感光体上端を上方にとり、電子写真感光体周方向を水平方向にとって図のように見た時、水平方向左手側から反時計回りに測定した角度θ=135°、縦間隔:5μm、横間隔:5μm、隣会う凸形状部同士の縦方向のズレ幅は縦間隔の1/2)を有する形状転写用のモールドを設置し、電子写真感光体の表面加工を行った。モールドは、厚さが50μmのニッケル板で、表面形状加工装置の加圧部材上に固定して使用した。また、加工を行う際、支持体の内部には、支持体の内径とほぼ同じ直径を有する円柱状のSUS製の保持部材を挿入した。このとき保持部材の温度制御は行わなかった。表面加工時は、電子写真感光体表面の温度が145℃になるように電子写真感光体およびモールドの温度を制御し、7.84N/mmの圧力で加圧しながら、感光体を周方向に10mm/secの速度で回転させて形状転写を行った。なお、この表面加工を施したのは、電子写真感光体上端から測定して25mm以上、37mm以内の範囲における、電子写真感光体の周方向に一周分の領域である。
続いて、図12に示す構成の装置に図18Cおよび18Dに示した凸形状(短軸径:2.0μm、長軸径:4.0μmの楕円形の断面を持ち、高さが2.0μmの柱状、電子写真感光体上端を上方にとり、電子写真感光体周方向を水平方向にとって図のように見た時、水平方向左手側から時計回りに測定した角度θ=135°、縦間隔:5μm、横間隔:5μm)を有するモールドを設置し、電子写真感光体の表面加工を行った。モールドは、厚さが50μmのニッケル板で、表面形状加工装置の加圧部材上に固定して使用した。また、加工を行う際、支持体の内部には、支持体の内径とほぼ同じ直径を有する円柱状のSUS製の保持部材を挿入した。このとき保持部材の温度制御は行わなかった。表面加工時は、電子写真感光体表面の温度が145℃になるように電子写真感光体およびモールドの温度を制御し、7.84N/mmの圧力で加圧しながら、感光体を周方向に10mm/secの速度で回転させて形状転写を行った。なお、この表面加工を施したのは、電子写真感光体下端から測定して15mm以上、25mm以内の範囲における、電子写真感光体の周方向に一周分の領域である。
上記のようにして電子写真感光体の上端側と下端側に表面加工を施し、実施例1の電子写真感光体を得た。
<形成した凹みの観察>
得た電子写真感光体の表面形状をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)で拡大観察した。その結果、図19Aおよび19Bに示すように、電子写真感光体上端から測定して25mm以上、37mm以下の領域には、開口部の形状が平均短軸径Lpc−A:2.0μm、平均長軸径Rpc−A:4.0μmの楕円形で、平均深さRdv−A:1.1μmの柱状の凹形状部が形成されていることがわかった。凹形状部の長軸と電子写真感光体周方向とのなす角度は、電子写真感光体上端を上方にとり、電子写真感光体周方向を水平方向にとって見た時、水平方向左手側から反時計回りに測定した角度θが135°になっていた。100μm四方あたりの凹形状部の個数は、400個であった。
一方、電子写真感光体下端から測定して15mm以上、25mm以下の範囲では、図19Cおよび19Dで示すように、開口部の形状が平均短軸径Lpc−A:2.0μm、平均長軸径Rpc−A:4.0μmの楕円形で、平均深さRdv−A:1.1μmの柱状の凹形状部が形成されていることがわかった。凹形状部の長軸と電子写真感光体周方向とのなす角度は、電子写真感光体上端を上方にとり、電子写真感光体周方向を水平方向にとって見た時、水平方向左手側から時計回りに測定した角度θが135°になっていた。100μm四方あたりの凹形状部の個数は、400個であった。
<電子写真感光体の評価>
上述のようにして得た電子写真感光体を、キヤノン(株)製の電子写真複写機iR2870改造機に装着して評価を行なった。
電子写真感光体は、電子写真複写機iR2870用ドラムカートリッジに、電子写真感光体上端側が電子写真複写機iR2870改造機の奥側になるようにして装着した。この時、電子写真感光体の回転方向は、電子写真感光体上端側から見て時計回りとなる。
クリーニングブレード、およびクリーニングブレードの長手方向両脇に貼り付けられているシール部材は、電子写真複写機iR2870用ドラムカートリッジに装着されていたものをそのまま使用した。ドラムカートリッジ内の回収トナー容器部には、あらかじめ10gのトナーを入れておき、電子写真感光体を装着した後、感光体表面の凹形状部形成領域にトナーが接触するようにした。このドラムカートリッジを、電子写真複写機iR2870改造機に装着した。評価用のトナーは、重量平均粒径が5.0μmのものを使用した。
iR2870改造機の画像印刷可能領域は、電子写真感光体の上端側37.5mmから344.5mmまでの範囲に対応する。よって、電子写真感光体表面に凹形状部が形成された領域は、画像印刷可能領域よりも外側になっている。
評価は、23℃/50%RH環境下で行った。電子写真感光体の初期電位は、電子写真感光体の暗部電位(Vd)が−720V、明部電位(Vl)が−220Vになるように調整した。その後、印字率5%、A4紙サイズ1枚間欠印刷にて、1000枚の耐久試験を行なった。
耐久終了後に電子写真感光体をドラムカートリッジから取り外し、シール部材の電子写真感光体への当接面を目視で観察し、本発明の電子写真感光体表面の加工により得られる、電子写真感光体中央方向に向かってトナーを押し流す効果について、以下のように評価した。
A:シール部材の電子写真感光体への当接面にトナー汚れ無し。回収トナー漏れの発生無し。
B:シール部材の電子写真感光体への当接面にごく僅かなトナー汚れあり。回収トナー漏れの発生無し。
C:シール部材の電子写真感光体への当接面にトナー汚れあり。回収トナー漏れの発生無し。
D:シール部材の電子写真感光体への当接面にトナー汚れあり。回収トナー漏れの発生あり。
結果、シール部材の電子写真感光体への当接面にトナー汚れは無く、また、回収トナー漏れの発生も見られなかった。
(実施例2)
被加工電子写真感光体を電子写真感光体Bとし、電子写真感光体上端部および下端部の形状転写用モールドとして図20Aおよび20B、図20Cおよび20Dに記載の凸形状(短軸径:2.5μm、長軸径:10.0μm、高さ:2.0μm、θ:135°、縦間隔:5μm、横間隔:10μm、隣り合う凸形状の縦方向のズレ幅は縦間隔の1/2)を有するものを使用した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして、感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。被加工電子写真感光体とモールドの凸形状、及びトナーの重量平均粒径の関係を表3に、感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を表4に示す。
なお、図20Aおよび20B、図20Cおよび20Dからわかる通り、モールドの凸形状部の配置は、一つの凸形状の長軸方向端部から感光体周方向に直線を引いた時、その直線上に別の凸形状部が存在するようになっている。感光体上に転写された凹形状部の配置も、この関係を維持している事が観察の結果確認された。
(実施例3、4)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表3に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表4に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例1)
電子写真感光体表面に対する凹形状部の形成を全くしなかったこと以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして、感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表4に通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例2、3)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表3に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表4に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
Figure 0004416829
Figure 0004416829
以上の結果より、凹形状部の形成を行わない場合、平均長軸径Rpc−Aが平均短軸径Lpc−Aの2倍より短い場合、100μm四方あたりの凹形状部の形成数が10個より少ない場合では、シール部材と電子写真感光体との当接面へのトナーの入り込みが発生し、回収トナー漏れが発生しやすくなる傾向が見られた。
(実施例5〜7)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表5に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表6に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例4)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表5に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表6に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例5)
電子写真感光体上端部および下端部の形状転写用モールドのパターンが、比較例4で使用したモールドを、電子写真感光体表面に垂直な軸の周りに90°回転させたパターンになっているものを使用した以外は、比較例4と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、比較例4と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表6に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例6〜8)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表5に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表6に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
Figure 0004416829
Figure 0004416829
以上の結果より、長軸径のなす角度θが0°、90°ではシール部材と電子写真感光体との当接面へのトナーの入り込みがあり、回収トナー漏れが起こりやすくなる傾向が見られた。また、角度θが90°より小さい場合には、感光体端部方向に掃き寄せられる回収トナーが多くなり、回収トナー漏れが悪化する傾向が見られた。
(実施例8〜10)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表7に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表8に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
(比較例9〜11)
被加工電子写真感光体、モールドの凸形状部の長軸径、短軸径、高さ、縦間隔、横間隔、角度θ、評価に用いたトナーの重量平均粒径を表7に示すようにした以外は実施例2と同様にして電子写真感光体の表面加工を行い、実施例2と同様にして感光体表面形状の観察と通紙耐久試験による評価を行った。表8に感光体表面形状観察の結果と、通紙耐久試験による評価の結果を示す。
Figure 0004416829
Figure 0004416829
以上の結果より、平均短軸径Lpc−Aが10μmを越える場合、平均短軸径Lpc−Aが2μm未満の場合、平均深さRdv−Aが4μmを越える場合では、シール部材と電子写真感光体との当接面へのトナーの入り込みがあり、回収トナー漏れしやすくなる傾向が見られた。
この出願は2007年7月26日に出願された日本国特許出願第2007−194726号からの優先権を主張するものであり、その内容を引用してこの出願の一部とするものである。

Claims (7)

  1. 支持体及び支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
    該電子写真感光体の表面層の少なくとも両端部に、各々独立した凹形状部が100μm四方あたり10個以上の密度で形成されている領域をそれぞれ有し、
    該凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す平均深さをRdv−A、平均短軸径をLpc−A、および平均長軸径をRpc−Aとしたとき、平均深さRdv−Aが0.3μm以上4.0μm以下、平均短軸径Lpc−Aが2.0μm以上10.0μm以下、および平均長軸径Rpc−Aが平均短軸径Lpc−Aの2倍以上50μm以下の範囲にあり、
    かつ、電子写真感光体の周方向と凹形状部の長軸のなす角度をθとした場合に、θが電子写真感光体の中央方向に向けて90°<θ<180°となるように、凹形状部が電子写真感光体の両端部にそれぞれ形成されていることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記θが、100°≦θ≦170°の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記凹形状部が、前記凹形状部の形成されている領域において、任意の凹形状部の長軸方向の端部から電子写真感光体周方向に引いた線上に別の凹形状部が存在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段および弾性部材を該電子写真感光体に当接させて転写残トナーを除去するクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱可能であるプロセスカートリッジであって、
    前記θが電子写真感光体の回転移動方向と凹形状部の長軸のなす角度であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、現像手段、転写手段及び弾性部材を該電子写真感光体に当接させて転写残トナーを除去するクリーニング手段を有する電子写真装置であって、
    前記θが電子写真感光体の回転移動方向と凹形状部の長軸のなす角度であることを特徴とする電子写真装置。
  6. 前記凹形状部の形成されている領域が、トナー画像が形成される最大領域よりも外側に存在するように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の電子写真装置。
  7. 前記現像手段において用いられるトナーが、重量平均粒径が5.0μm以上のトナーであることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子写真装置。
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