JP6212350B2 - 電子写真感光体の表面加工方法、及び電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
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Description
該表面加工方法が、
該電子写真感光体を支持するための円筒状又は円柱状の芯部材を該電子写真感光体の内部に挿通する工程、
該芯部材を該型部材の方向に移動させ加圧させて該電子写真感光体を該型部材に押し付ける工程、及び、
該電子写真感光体を回転させながら、該電子写真感光体を該型部材に押し付け、該型部材の凹凸形状を該電子写真感光体の表面に転写する工程、
を有し、
該型部材が、
表面に凹凸形状を有する転写層、及び、
該転写層の直下に設けられた金属層
を有し、
該円筒状基体の肉厚を1としたときの、該転写層の厚さが、1.3以下であり、
該電子写真感光体の両端部の該電子写真感光体の長手方向外側で、かつ、該芯部材と該型部材との間隙に、板状部材を設ける
ことを特徴とする電子写真感光体の表面加工方法を提供する。
(1)電子写真感光体を支持するための円筒状又は円柱状の芯部材を該電子写真感光体の内部に挿通する工程、
(2)芯部材を型部材の方向に移動させ加圧させて電子写真感光体を型部材に押し付ける工程、及び
(3)電子写真感光体を回転させながら、電子写真感光体を型部材に押し付け、型部材の凹凸形状を電子写真感光体の表面に転写する工程を具備する。
型部材3の有する転写層、すなわち凹凸形状を有して電子写真感光体1を押し付けられる面を含む部材の材料は、被加工物である電子写真感光体1の表面を構成する樹脂材料よりも硬い材料を用いる必要がある。転写層の材質は、主に金属であることが好ましく、特には、鉄系又はステンレス系の合金材料、又はニッケル等が好適に利用可能である
その理由は、転写層の厚みが電子写真感光体1の円筒状基体の厚みに対して1.3以下であると、転写層の構造的な強度について、電子写真感光体1による押し付け力による曲がりに抗するに十分ではないということによる。一方、転写層の厚みが電子写真感光体1の円筒状基体の厚みに対して1.3よりもよりも厚い場合は転写層の構造的な強度が十分となる。したがって板状部材4を配設して用いることなく型部材3に電子写真感光体1を押し付けて加工しても、転写層には、電子写真感光体1の端部に相当する位置を起点とした、図1に示すような芯部材2に向かう曲がりが生じにくい。そして、本発明で用いるような転写層は、一般的に薄い部材として作成することが好ましい。その理由は、前記のように転写層は金属系の材料を用いてかつ電鋳で作製することが多く、厚く(高強度に)作成すると高コストになることから、工業材料として好ましくないからである。
Tm × 1.3 ≦ Tb ≦ Tm × 2 ・・・・・・・・・・・(1)
Eb・Ib≧Em・Im/35000 ・・・・・・・・・(2)
Eb・Ib≦Em・Im・Es・Is×0.8/(Em・Im+Es・Is)・・・・・・・(3)
の関係を満たすことが、転写層31と金属層32と弾性層33とからなる型部材3を用いる上で好ましい。なお、断面二次モーメントの算出方法は数学的一般式を適用して求めることができる。例えば部材の断面が高さh、幅bであるときの断面二次モーメントIは、
I=(b・h3)/12・・・・・・・・・・・・(4)
として求めることができる。この関係を満たすことで、型部材3に電子写真感光体1を押し付けた際の転写層31の必要十分な撓みを確保することと、転写層31の曲がりを十分に抑制することを両立させることができる。特に、式(2)は板状部材4が転写層31の曲がりを抑制するに必要十分な板状部材4の梁の強さに関する条件である。また式(3)は、型部材3に電子写真感光体1を押し付けた際の転写層31の必要十分な撓みを確保する上で必要十分な板状部材4の梁の強さに関する条件である。
外径30.5mm、内径28.5mm、肉厚2.0mm、長さ370mmのアルミニウムシリンダーを円筒状の支持体(導電性支持体)とした。
・凹凸形状形成方法
このようにして得られた電子写真感光体の内部に、図2及び図4に示すような、段差のない単一円柱形状である芯部材2を挿入した。図2及び図4に示すベース部材5は、材質をSUS304製とし、内部に加熱用のヒーターを設置し、上面が略水平になるように設置した。型部材3は、転写層31と金属層32を図4で示すように重ねて用いた。転写層31は、図6の(A)、(B)及び(C)に示したような円柱形状の突起を有する厚さ300μm、ヤング率204Nmm2のニッケル材質のモールドである。図6において、円柱の直径Yは50μm、高さZは6μm、ピッチXは70μmとした。金属層32は、厚みが1.0mm、材質がヤング率200Nmm2のSUS430である。
このように作製した表面に凹凸形状を有する1000本の電子写真感光体のうち、最後の1本、すなわち1000本目に作製した電子写真感光体を、評価に用いた。評価は、電子写真感光体を評価装置であるキヤノン(株)製の電子写真装置(複写機)(商品名:iR−ADV C7055)の改造機のシアンステーションに装着し、以下のように試験及び評価を行った。
板状部材4の上記Tb、hbを表1のように設定して用いた以外は、全て実施例1と同様にしてそれぞれ1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表1に示す。
実施例1で用いた型部材3を、図5に示すような転写層31と金属層32と弾性層33の複数の層からなる型部材に変更した。ここで、転写層31は実施例1と同様のものを用い、金属層32の厚みhsを表2に示すように設定して用いた。また、弾性層33の材質はシリコンゴムを用い、厚みを4mmとし、弾性層33のその他の寸法は金属層32と同じとした。なお、ベース部材5に設けられている加熱ヒーターは、型部材の転写層31の表面の温度が150℃になるように設定した。さらに、板状部材4の上記Tb、hbを表2に示すように設定して用いた。それ以外はすべて実施例1と同様にしてそれぞれ1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表2に示す。
板状部材4の材質をSUS301CSPとし、板状部材4の上記Tb、hbを表3に示すように設定して用いた。さらに、金属層32の厚みhsを表3に示すように設定して用いた。それ以外は、全て実施例8と同様にしてそれぞれ1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表3に示す。
板状部材4の材質をSUS304CSPに変更し、板状部材4の上記Tb、hbを表3に示すように設定して用いた。さらに、金属層32の厚みhsを表3に示すように設定して用いた。それ以外は、全て実施例8と同様にしてそれぞれ1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表3に示す。
荷重機構のステッピングモーターを回転させてロードセルのモニター値が表3に示すように(例えば表3中の荷重量[kN]の表記が10のときは、片側のロードセルの値が5kNに)なるように設定した。さらに、板状部材4の上記Tb、hb、金属層32の厚みhsを表3に示すように設定して用いた以外は、全て実施例8と同様にしてそれぞれ1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表3に示す。
図2及び図4で示す実施例1において、板状部材4を用いないこととした。また、型部材3から金属層32を取り除き型部材の構成を図3の符号3で示すようにニッケルによるモールド(転写層)のみからなるものとした。それ以外はすべて実施例1と同様にして1000本の電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成した。結果を表3に示す。
2 芯部材
3 型部材
4 板状部材
5 ベース部材
31 転写層
32 金属層
33 弾性層
Claims (9)
- 円筒状基体を有する電子写真感光体の表面に、凹凸形状を有する型部材を押し付けて、電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する、電子写真感光体の表面加工方法であって、
該表面加工方法が、
該電子写真感光体を支持するための円筒状又は円柱状の芯部材を該電子写真感光体の内部に挿通する工程、
該芯部材を該型部材の方向に移動させ加圧させて該電子写真感光体を該型部材に押し付ける工程、及び、
該電子写真感光体を回転させながら、該電子写真感光体を該型部材に押し付け、該型部材の凹凸形状を該電子写真感光体の表面に転写する工程、
を有し、
該型部材が、
表面に凹凸形状を有する転写層、及び、
該転写層の直下に設けられた金属層
を有し、
該円筒状基体の肉厚を1としたときの、該転写層の厚さが、1.3以下であり、
該電子写真感光体の両端部の該電子写真感光体の長手方向外側で、かつ、該芯部材と該型部材との間隙に、板状部材を設ける
ことを特徴とする電子写真感光体の表面加工方法。 - 該転写層の材質がニッケルである請求項1に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
- 該転写層及び該金属層は、該電子写真感光体の長手方向における長さが異なるものである請求項1又は2に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
- 該芯部材が該型部材方向に移動する時点において、該芯部材によって該板状部材が該金属層方向に押されるときの、該芯部材から該型部材に向かう方向における、該板状部材と該金属層との距離をTbとし、該転写層の厚みをTmとしたとき、
Tm×1.3≦Tb≦Tm×2
の関係を満たす板状部材を用いる
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面加工方法。 - 該Tmが0.2〜0.3mmである請求項4に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
- 該型部材が、該金属層の直下に設けられた弾性層を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
- 該板状部材のヤング率をEbとし、該転写層のヤング率をEmとし、該金属層のヤング率をEsとし、該板状部材の断面二次モーメントをIbとし、該転写層の断面二次モーメントをImとし、該金属層の断面二次モーメントをIsとしたとき、
Eb・Ib≧Em・Im/35000、かつ、
Eb・Ib≦Em・Im・Es・Is×0.8/(Em・Im+Es・Is)
の関係を満たす
請求項6に記載の電子写真感光体の表面加工方法。 - 該板状部材の材質が、SUS304CSP又はSUS301CSPである請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面加工方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面加工方法を用いて電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する工程を有することを特徴とする表面に凹凸形状を有する電子写真感光体の製造方法。
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