JP2019197092A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像流れの抑制に優れた電子写真感光体を提供する。【解決手段】 支持体、及び、支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、電子写真感光体の表面層が、2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物、式(1)で示される化合物、及び炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物を含有する組成物の重合物と、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素樹脂グラフトポリマーと、4−メトキシフェノールと、を含有し、表面層中における、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、5質量%以上75質量%以下であり、表面層中における、4−メトキシフェノールの含有量が、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上であることを特徴とする電子写真感光体。【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ、及び電子写真装置に関する。
電子写真装置に搭載される電子写真感光体として、有機光導電性物質(電荷発生物質)を含有するものが広く使用されている。近年、電子写真感光体の長寿命化や繰り返し使用時の高画質化を目的として、電子写真感光体の機械的耐久性(耐摩耗性)の向上が求められている。一方で、電子写真感光体の機械的耐久性が向上すると、帯電過程で生成する放電生成物が電子写真感光体の表面に残留してしまい、画像流れが生じることがある。
画像流れは、電子写真感光体の表面の帯電によって生じるオゾンや窒素酸化物などの酸化性ガスにより、電子写真感光体の表面層に用いられている材料が劣化したり、水分の吸着によって電子写真感光体の表面が低抵抗化したりすることが原因であると考えられている。そして、電子写真感光体の表面の耐摩耗性が高くなるほど、電子写真感光体の表面のリフレッシュ(劣化した材料や吸着した水分などの画像流れ原因物質の除去)がなされにくくなり、画像流れが発生しやすくなる。
このような、画像流れを改善する技術として、電子写真感光体の表面層に添加剤を含有させる方法が挙げられる。特許文献1では、硬化性樹脂を含有する電子写真感光体の表面層に、特定のアルキルアミン構造を有する添加剤を含有させることで、画像流れを抑制する技術が記載されている。また、特許文献2では、電子写真感光体の表面層に特定のウレア化合物を重合させて得られる重合物を含有させて、電子写真感光体の画像流れ発生を抑制する技術が記載されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、電子写真プロセスによっては、画像流れに対して十分な効果が得られない場合があった。また、高温高湿環境下で電子写真装置を数日間放置した場合に生じやすい起動直後の画像流れに対して改善の余地があった。
したがって、本発明の目的は、画像流れの抑制に優れた電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、前記電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを備えた電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。本発明の電子写真感光体は、支持体、及び、該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物、式(1)で示される化合物、及び炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物を含有する組成物の重合物と、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素樹脂グラフトポリマーと、4−メトキシフェノールと、を含有し、該表面層中における、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、該表面層中における、該4−メトキシフェノールの含有量が、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上であることを特徴とする。
また、本発明は、前記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、及び、クリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジに関する。
また、本発明は、前記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、及び、転写手段を有する電子写真装置に関する。
以上、本発明によれば、画像流れの抑制に優れた電子写真感光体、係る電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
本発明は、支持体、及び、該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物、式(1)で示される化合物、及び炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物を含有する組成物の重合物と、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
フッ素樹脂グラフトポリマーと、
4−メトキシフェノールと、
を含有し、
該表面層中における、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中における、該4−メトキシフェノールの含有量が、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上である
ことを特徴とする電子写真感光体に関する。
該電子写真感光体の表面層が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物、式(1)で示される化合物、及び炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物を含有する組成物の重合物と、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
フッ素樹脂グラフトポリマーと、
4−メトキシフェノールと、
を含有し、
該表面層中における、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中における、該4−メトキシフェノールの含有量が、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上である
ことを特徴とする電子写真感光体に関する。
本発明者らは鋭意検討した結果、2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物と、前記式(1)で示される化合物と、炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物と、の重合物を含有し、耐摩耗性を維持しつつ、表面層が劣化しにくい表面層に対して、さらに、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素樹脂グラフトポリマー、4−メトキシフェノールと、を含有させることで、従来技術よりも画像流れの抑制に優れた表面層を有する電子写真感光体が得られることを見出した。
ここで、表面層中における、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下であることが必要であり、更には、15質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
また、表面層中における、4−メトキシフェノールの含有量が、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上であることが必要であり、更には、耐摩耗性の観点から、40質量%以下であることが好ましい。
また、表面層が、ベンゾフェノン化合物を含有することが好ましい。この場合、表面層中の、ベンゾフェノン化合物の含有量が、表面層中の全固形量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
以下に、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
[電子写真感光体]
本発明における電子写真感光体の構成は、支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層をこの順で積層した構成である。必要に応じて、電荷発生層と支持体の間に導電層を、電荷輸送層上に保護層を設けても良い。
図2に、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。図2中、支持体21上に、下引き層22、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び、保護層25が積層されている。この場合、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層を構成し、保護層25が表面層である。また、保護層を設けない場合は、電荷輸送層24が表面層である。本発明においては、電荷輸送層上に設けられた保護層を表面層とすることが好ましい。
本発明における電子写真感光体の構成は、支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層をこの順で積層した構成である。必要に応じて、電荷発生層と支持体の間に導電層を、電荷輸送層上に保護層を設けても良い。
図2に、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。図2中、支持体21上に、下引き層22、電荷発生層23、電荷輸送層24、及び、保護層25が積層されている。この場合、電荷発生層23及び電荷輸送層24が感光層を構成し、保護層25が表面層である。また、保護層を設けない場合は、電荷輸送層24が表面層である。本発明においては、電荷輸送層上に設けられた保護層を表面層とすることが好ましい。
表面層は、上述したように、2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物と、前記式(1)で示される化合物と、炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物と、の共重合物と、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素樹脂グラフトポリマー、4−メトキシフェノールと、を含有する。以下、保護層を有し、該保護層が表面層である電子写真感光体を例に、本発明の電子写真感光体をさらに説明する。
本発明の電子写真感光体は、電荷輸送物質を表面層に含有する。また、感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層型感光層で構成されてもよい。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層を順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
<支持体>
本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレス、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合または被覆するなどの処理によって、導電性を付与することが好ましい。
<導電層>
本発明の電子写真感光体において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
本発明の電子写真感光体において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などをさらに含有してもよい。
導電層は、上記の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を支持体上に形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
<下引き層>
本発明において、支持体または導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
本発明において、支持体または導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基などが挙げられる。
また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
下引き層に含まれる金属酸化物粒子は、シランカップリング剤などの表面処理剤を用いて表面処理して用いてもよい。
金属酸化物粒子を表面処理する方法は、一般的な方法が用いられる。たとえば、乾式法や湿式法が挙げられる。
乾式法は、金属酸化物粒子をヘンシェルミキサーのような高速攪拌可能なミキサーの中で攪拌しながら、表面処理剤を含有するアルコール水溶液、有機溶媒溶液、または水溶液を添加し、均一に分散させた後に乾燥を行うものである。
また、湿式法は、金属酸化物粒子と表面処理剤とを溶剤中で攪拌、またはガラスビーズなどを用いてサンドミルなどで分散するものであり、分散後、ろ過、または減圧留去により溶剤除去が行われる。溶剤の除去後は、さらに100℃以上で焼き付けを行うことが好ましい。
下引き層には、さらに添加剤を含有させてもよく、例えば、アルミニウムなどの金属粉体、カーボンブラックなどの導電性物質、電荷輸送物質、金属キレート化合物、有機金属化合物などの公知の材料を含有させることができる。
電荷輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電荷輸送物質として、重合性官能基を有する電荷輸送物質を用い、上記の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
下引き層は、上記の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を支持体または導電層上に形成し、乾燥及び/または硬化させることで形成することができる。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。本発明においては、アルコール系、ケトン系溶剤を用いることが好ましい。
下引き層用塗布液を調製するための分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上30μm以下であることが好ましく、0.1μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上5μm以下であることが特に好ましい。
<感光層>
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する感光層である。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層である。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する感光層である。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層である。
(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤をさらに含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層は、上記の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を下引き層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層は、上記の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を電荷発生層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を下引き層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を下引き層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
<保護層>
本発明において、感光層の上に、保護層を設けても良い。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
本発明において、感光層の上に、保護層を設けても良い。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層は、2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物と、前記式(1)で示される化合物と、炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物と、の重合物と、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素樹脂グラフトポリマー、4−メトキシフェノールと、を含有する。
ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量は、保護層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下である。また、4−メトキシフェノールの含有量は、保護層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上である。
ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量は、保護層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下である。また、4−メトキシフェノールの含有量は、保護層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上である。
保護層は電荷輸送物質を含有し、さらに導電性粒子及び樹脂を含有してもよい。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有するモノマーを用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
保護層は、上記の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を感光層上に形成し、乾燥及び/または硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
<電子写真感光体の表面加工>
本発明において、電子写真感光体の表面加工を行ってもよい。表面加工を行うことで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させることができる。表面加工の方法として、凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行う方法や、機械的研磨による凹凸形状付与を行う方法が挙げられる。このように、電子写真感光体の表面層に凹部または凸部を設けることで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段の挙動をより安定化させることができる。
本発明において、電子写真感光体の表面加工を行ってもよい。表面加工を行うことで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させることができる。表面加工の方法として、凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行う方法や、機械的研磨による凹凸形状付与を行う方法が挙げられる。このように、電子写真感光体の表面層に凹部または凸部を設けることで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段の挙動をより安定化させることができる。
上記凹部または凸部は、電子写真感光体の表面の全域に形成されていてもよいし、電子写真感光体の表面の一部分に形成されていてもよい。凹部または凸部が電子写真感光体の表面の一部分に形成されている場合は、少なくともクリーニング手段(クリーニングブレード)との接触領域の全域には凹部または凸部が形成されていることが好ましい。
凹部を形成する場合は、凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凹部を形成することができる。
<電子写真感光体の周面に凹部を形成する方法>
形成するべき凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の周面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の周面に凹部を形成することができる。
形成するべき凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の周面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の周面に凹部を形成することができる。
図2に、電子写真感光体の周面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す。
図2に示す圧接形状転写加工装置によれば、被加工物である電子写真感光体2−1を回転させながら、その周面に連続的にモールド2−2を接触させ、加圧することにより、電子写真感光体2−1の周面に凹部や平坦部を形成することができる。
加圧部材2−3の材質としては、例えば、金属、金属酸化物、プラスチック、ガラスなどが挙げられる。これらの中でも、機械的強度、寸法精度、耐久性の観点から、ステンレス鋼(SUS)が好ましい。加圧部材2−3は、その上面にモールド2−2が設置される。また、下面側に設置される支持部材(不図示)及び加圧システム(不図示)により、支持部材2−4に支持された電子写真感光体2−1の周面に、モールド2−2を所定の圧力で接触させることができる。また、支持部材2−4を加圧部材2−3に対して所定の圧力で押し付けてもよいし、支持部材2−4及び加圧部材2−3を互いに押し付けてもよい。
図2に示す例は、加圧部材2−3を電子写真感光体2−1の軸方向と垂直な方向に移動させることにより、電子写真感光体2−1が従動または駆動回転しながら、その周面を連続的に加工する例である。さらに、加圧部材2−3を固定し、支持部材2−4を電子写真感光体2−1の軸方向と垂直な方向に移動させることにより、または、支持部材2−4及び加圧部材2−3の両者を移動させることにより、電子写真感光体2−1の周面を連続的に加工することもできる。
なお、形状転写を効率的に行う観点から、モールド2−2や電子写真感光体2−1を加熱することが好ましい。
モールド2−2としては、例えば、微細な表面加工された金属や樹脂フィルム、シリコンウエハーなどの表面にレジストによりパターニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、微細な表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものなどが挙げられる。
また、電子写真感光体2−1に押し付けられる圧力を均一にする観点から、モールド2−2と加圧部材2−3との間に弾性体を設置することが好ましい。
電子写真感光体の周面の凹部や平坦部や凸部などは、例えば、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡などの顕微鏡を用いて観察することができる。
レーザー顕微鏡としては、例えば、キーエンス製の超深度形状測定顕微鏡VK−8550、超深度形状測定顕微鏡VK−9000、超深度形状測定顕微鏡VK−9500、VK−X200、VK−X100;オリンパス製の走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000;レーザーテック製のリアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスC130などが利用可能である。
光学顕微鏡としては、例えば、キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX−500、デジタルマイクロスコープVHX−200;オムロン製の3DデジタルマイクロスコープVC−7700などが利用可能である。
電子顕微鏡としては、例えば、キーエンス製の3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−9800、3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−8800;エスアイアイ・ナノテクノロジー製の走査型電子顕微鏡コンベンショナル/Variable Pressure SEM;島津製作所製の走査型電子顕微鏡SUPERSCAN SS−550などが利用可能である。
原子間力顕微鏡としては、例えば、キーエンス製のナノスケールハイブリッド顕微鏡VN−8000;エスアイアイ・ナノテクノロジー製の走査型プローブ顕微鏡NanoNaviステーション;島津製作所製の走査型プローブ顕微鏡SPM−9600などが利用可能である。
以下に、電子写真感光体周面の凹部の観察方法について説明する。
まず、電子写真感光体の周面を顕微鏡で拡大観察する。電子写真感光体の周面は周方向に曲がった曲面となっているため、その曲面の断面プロファイルを抽出し、曲線(円弧)をフィッティングする。図3に、フィッティングの例を示す。図3に示す例は、電子写真感光体が円筒状である場合の例である。図3中、実線は電子写真感光体の周面(曲面)の断面プロファイル3−1であり、破線は断面プロファイル3−1にフィッティングした曲線3−2である。断面プロファイル3−1にフィッティングした曲線3−2が直線になるように断面プロファイル3−1の補正を行い、得られた直線を電子写真感光体の長手方向(周方向に直交する方向)に拡張した面を基準面とする。電子写真感光体が円筒状でない場合も、円筒状である場合と同様にして基準面を得る。
図4に、電子写真感光体の周面に形成された凹部の開口面の例及び周方向からみたときの断面の例を示す。なお、図4の凹部の断面の例は、上記補正後の断面プロファイルである。図5(A)〜(J)に、凹部の開口部の形状の例を示す。図6(a)〜(h)に、凹部の断面の形状の例を示す。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
円筒状(ドラム状)の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3により、正または負の所定電位に帯電される。なお、図1においては、ローラー型帯電部材によるローラー帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。露光光4は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光であり、例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。このとき、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材7が紙である場合、転写材7は給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して給送される。電子写真感光体1からトナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、いわゆる、クリーナーレスシステムを用いてもよい。本発明においては、上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、及びクリーニング手段9などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納め、一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、それを電子写真装置本体に対して着脱自在に構成できる。例えば以下のように構成する。帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9から選択される少なくとも1つを、電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。これを、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて、電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。本発明の電子写真装置は、電子写真感光体1、ならびに、帯電手段3、露光手段、現像手段5及び転写手段6からなる群より選択される少なくとも1つの手段を有することを特徴とする。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、LEDプリンター、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[実施例1]
<保護層形成前の電子写真感光体1の作製>
(支持体)
支持体(導電性支持体)として、円筒状アルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金、直径30mm、長さ357.5mm、肉厚0.7mm)を用いた。
<保護層形成前の電子写真感光体1の作製>
(支持体)
支持体(導電性支持体)として、円筒状アルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金、直径30mm、長さ357.5mm、肉厚0.7mm)を用いた。
(下引き層の形成)
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを得た。
続いて、ポリオールとしてブチラール(商品名:BM−1,積水化学工業製)15部、及びブロック化イソシアネート(商品名:デュラネートTPA−B80E、不揮発分80質量%、旭化成ケミカルズ製)15部を、メチルエチルケトン73.5部と1−ブタノール73.5部の混合溶媒に溶解させた。この溶液に、前記表面処理された酸化亜鉛粒子Aを80.8部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)0.81部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。
分散処理後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(旧:東レダウコーニングシリコーン)製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:テクポリマーSSX−103、積水化成品工業製、平均一次粒径:3μm)5.6部を加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間160℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層の形成)
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)4部、及び、下記構造式(A)で示される化合物0.04部を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)2部を溶解させた液に加えた。その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルにて23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理し、分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)4部、及び、下記構造式(A)で示される化合物0.04部を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)2部を溶解させた液に加えた。その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルにて23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理し、分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
次に、下記構造式(B)で示される化合物60部、下記構造式(C)で示される化合物30部、下記構造式(D)で示される化合物10部、及び、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス製)100部、下記式(E)で示される構造単位を有するポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.2部を、o−キシレン272部、安息香酸メチル256部、及び、ジメトキシメタン272部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
次に、下記構造式(B)で示される化合物60部、下記構造式(C)で示される化合物30部、下記構造式(D)で示される化合物10部、及び、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス製)100部、下記式(E)で示される構造単位を有するポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.2部を、o−キシレン272部、安息香酸メチル256部、及び、ジメトキシメタン272部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を50分間115℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
(式(E)中、0.95及び0.05は2つの構造単位のモル比(共重合比)である。)
(保護層の形成)
4−メトキシフェノール(東京化成工業製)7.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン社製)100部に溶解し、4−メトキシフェノール希釈溶液を調製した。
4−メトキシフェノール(東京化成工業製)7.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン社製)100部に溶解し、4−メトキシフェノール希釈溶液を調製した。
前記4−メトキシフェノール希釈溶液100部に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉体(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業製)40部と、下記構造式(F)で示される構造単位を有する樹脂(重量平均分子量:130,000)2.20部とを溶解させた液を、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics製)に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得た。
その後、下記式(G)で示される正孔輸送性化合物75.4部、下記式(H)で示される化合物2.7部、下記式(I)で示される化合物21.9部、シロキサン変性アクリル化合物0・37部(商品名:US270、東亞合成製)、及び、1−プロパノール100部を前記分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋製)で濾過を行い、保護層用塗料を調製した。
(式(F)中、0.5は2つの構造単位のモル比(共重合比)である。)
この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を5分間40℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70KV、吸収線量15kGyの条件で1.6秒間電子線を塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が135℃になる条件で15秒間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から15秒間の加熱処理までの酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却し、その後、塗膜が105℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚5μmの保護層(表面層)を形成した。このようにして、保護層を有する、表面形状形成前の電子写真感光体を作製した。
<電子写真感光体の表面加工>
(モールド圧接形状転写による凹部の形成)
概ね図2に示す構成の圧接形状転写加工装置に、モールドとして概ね図8(a)に示すモールドの最大幅X’(モールド上の凸部を上から見たときの軸方向の最大幅、すなわちB−B断面図における幅。):30μm、モールドの最大長さY(モールド上の凸部を上から見たときの周方向の最大長さ、すなわちC−C断面図における長さ。):75μm、モールドの最大高さH:1.0μm、面積率60%のモールドを設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体の周面に対して加工を行った。加工時には、電子写真感光体の周面の温度が120℃になるように電子写真感光体及びモールドの温度を制御し、7.0MPaの圧力で電子写真感光体と加圧部材を押し付けながら、電子写真感光体を周方向に回転させて、電子写真感光体の周面の全域に凹部を形成した。このようにして、周面に凹部を有する電子写真感光体を作製した。
(モールド圧接形状転写による凹部の形成)
概ね図2に示す構成の圧接形状転写加工装置に、モールドとして概ね図8(a)に示すモールドの最大幅X’(モールド上の凸部を上から見たときの軸方向の最大幅、すなわちB−B断面図における幅。):30μm、モールドの最大長さY(モールド上の凸部を上から見たときの周方向の最大長さ、すなわちC−C断面図における長さ。):75μm、モールドの最大高さH:1.0μm、面積率60%のモールドを設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体の周面に対して加工を行った。加工時には、電子写真感光体の周面の温度が120℃になるように電子写真感光体及びモールドの温度を制御し、7.0MPaの圧力で電子写真感光体と加圧部材を押し付けながら、電子写真感光体を周方向に回転させて、電子写真感光体の周面の全域に凹部を形成した。このようにして、周面に凹部を有する電子写真感光体を作製した。
(電子写真感光体の周面の観察)
得られた電子写真感光体の周面を、レーザー顕微鏡(キーエンス製、商品名:X−100)で50倍レンズにより拡大観察し、電子写真感光体の周面に設けられた凹部の判定を行った。観察時には、電子写真感光体の長手方向に傾きが無いように、また、周方向については、電子写真感光体の円弧の頂点にピントが合うように、調整を行った。観察は一辺500μmの正方形領域に対して行い、拡大観察を行った画像を画像連結アプリケーションによって連結して拡大観察画像を得た。また、得られた結果については、付属の画像解析ソフトにより、画像処理高さデータを選択し、フィルタタイプメディアンでフィルタ処理を行った。
得られた電子写真感光体の周面を、レーザー顕微鏡(キーエンス製、商品名:X−100)で50倍レンズにより拡大観察し、電子写真感光体の周面に設けられた凹部の判定を行った。観察時には、電子写真感光体の長手方向に傾きが無いように、また、周方向については、電子写真感光体の円弧の頂点にピントが合うように、調整を行った。観察は一辺500μmの正方形領域に対して行い、拡大観察を行った画像を画像連結アプリケーションによって連結して拡大観察画像を得た。また、得られた結果については、付属の画像解析ソフトにより、画像処理高さデータを選択し、フィルタタイプメディアンでフィルタ処理を行った。
上記観察によって凹部の深さ、開口部の軸方向の幅、開口部の周方向の長さ、面積、2つの直線で形成された頂部(交点)の角度、などを求めた。結果を以下に示す。
開口部の軸方向の最大幅:30μm
開口部の周方向の最大長さ:75μm
面積:150000μm2
形状深さ:0.5μm
頂部に向かう2つの線と軸方向の直線とで成す角度:76度
頂部の角度:28度
最も深い点から頂部に引いた直線と開口部との角度:0.5度
なお、電子写真感光体の周面を、他のレーザー顕微鏡(キーエンス製、商品名:X−9500)を用い、上記と同様の方法で観察を行ったところ、同様の結果が得られた。
開口部の軸方向の最大幅:30μm
開口部の周方向の最大長さ:75μm
面積:150000μm2
形状深さ:0.5μm
頂部に向かう2つの線と軸方向の直線とで成す角度:76度
頂部の角度:28度
最も深い点から頂部に引いた直線と開口部との角度:0.5度
なお、電子写真感光体の周面を、他のレーザー顕微鏡(キーエンス製、商品名:X−9500)を用い、上記と同様の方法で観察を行ったところ、同様の結果が得られた。
[実施例2]
<保護層形成前の電子写真感光体2の作製>
以下のように、下引き層を形成したこと以外は、保護層形成前の電子写真感光体1と同様にして、保護層形成前の電子写真感光体2を作製した。
<保護層形成前の電子写真感光体2の作製>
以下のように、下引き層を形成したこと以外は、保護層形成前の電子写真感光体1と同様にして、保護層形成前の電子写真感光体2を作製した。
(下引き層の形成)
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを得た。
次に、酸化亜鉛粒子(比表面積:33m2/g、粉体抵抗:1.0×107Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Bを得た。
続いて、ポリオールとしてブチラール(商品名:BM−1,積水化学工業製)15部、及びブロック化イソシアネート(商品名:デュラネートTPA−B80E、不揮発分80質量%、旭化成ケミカルズ製)15部を、メチルエチルケトン65部と1−ブタノール65部の混合溶媒に溶解させた。この溶液に、前記表面処理された酸化亜鉛粒子Aを76部、前記表面処理された酸化亜鉛粒子Bを5部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)0.4部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。
分散処理後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(旧:東レダウコーニングシリコーン)製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:テクポリマーSSX−103、積水化成品工業製、平均一次粒径:3μm)5.6部を加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間160℃で乾燥させることによって、膜厚が30μmの下引き層を形成した。
[実施例3]
実施例1において、4−メトキシフェノール希釈溶液の調製に用いる、4−メトキシフェノールを0.65部、としたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、4−メトキシフェノール希釈溶液の調製に用いる、4−メトキシフェノールを0.65部、としたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例4]
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例3と同様にして電子写真感光体を作製した。
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例3と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例5]
実施例1において、4−メトキシフェノール希釈溶液の調製に用いる、4−メトキシフェノールを16部、としたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、4−メトキシフェノール希釈溶液の調製に用いる、4−メトキシフェノールを16部、としたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例6]
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製した。
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例7]
以下のように、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得たこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
以下のように、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得たこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
前記4−メトキシフェノール希釈溶液100部に、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉体12部と、前記構造式(F)で示される構造単位を有する樹脂0.66部とを溶解させた液を、前記高圧分散機に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得た。
[実施例8]
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製した。
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例9]
以下のように、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得たこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
以下のように、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得たこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
前記4−メトキシフェノール希釈溶液40部に、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉体110部と、前記構造式(F)で示される構造単位を有する樹脂6.05部とを溶解させた液を、前記高圧分散機に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得た。
[実施例10]
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例9と同様にして電子写真感光体を作製した。
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例9と同様にして電子写真感光体を作製した。
[実施例11]
以下のように、保護層用塗料を調製したこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
以下のように、保護層用塗料を調製したこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
4−メトキシフェノール7.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン100部に溶解し、4−メトキシフェノール希釈溶液を調製した。
前記4−メトキシフェノール希釈溶液100部に、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉体40部と、前記構造式(F)で示される構造単位を有する樹脂2.20部とを溶解させた液を、前記高圧分散機に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂分散液を得た。
その後、前記式(G)で示される正孔輸送性化合物75.4部、前記式(H)で示される化合物2.7部、前記式(I)で示される化合物21.9部、シロキサン変性アクリル化合物1.12部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)0.001部、及び、1−プロパノール100部を前記分散液に加え、前記ポリフロンフィルターで濾過を行い、保護層用塗料を調製した。
[実施例12]
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例11と同様にして電子写真感光体を作製した。
保護層形成前の電子写真感光体2上に、保護層を形成したこと以外は、実施例11と同様にして電子写真感光体を作製した。
[電子写真感光体の評価]
作製した電子写真感光体を、以下に示す評価装置1及び2に装着し、以下に示す評価を行った。
作製した電子写真感光体を、以下に示す評価装置1及び2に装着し、以下に示す評価を行った。
<評価装置1>
実施例1〜12において作製した電子写真感光体を、キヤノン製の複写機imageRUNNER(iR)(登録商標)−ADV C5051の改造機(帯電手段は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)を電子写真感光体に当接して印加する方式、露光手段はレーザー像露光方式(波長780nm))に装着して評価を行った。
実施例1〜12において作製した電子写真感光体を、キヤノン製の複写機imageRUNNER(iR)(登録商標)−ADV C5051の改造機(帯電手段は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)を電子写真感光体に当接して印加する方式、露光手段はレーザー像露光方式(波長780nm))に装着して評価を行った。
詳しくは、温度30℃、相対湿度85%RHの環境下に上記評価装置を設置し、シアン色用のプロセスカートリッジに、実施例1〜12に記載の方法で作製した電子写真感光体を装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、画像評価を行った。
<評価装置2>
実施例1〜12において作製した電子写真感光体を、キヤノン製の複写機iR−ADV C5051の改造機(帯電手段は直流電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式、露光手段はレーザー像露光方式(波長780nm))に装着して評価を行った。
実施例1〜12において作製した電子写真感光体を、キヤノン製の複写機iR−ADV C5051の改造機(帯電手段は直流電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式、露光手段はレーザー像露光方式(波長780nm))に装着して評価を行った。
詳しくは、温度30℃、相対湿度85%RHの環境下に上記評価装置を設置し、シアン色用のプロセスカートリッジに、実施例1〜12に記載の方法で作製した電子写真感光体を装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、画像評価を行った。
(画像流れ評価)
画像評価は、以下の方法で行った。まず帯電工程の総放電電流量を70μAに設定し、装置内のカセットヒーター(ドラムヒーター)をOFFにした。その後、画像比率5%のテストチャートを用いて10万枚連続の画像形成を行った。画像形成終了後、複写機への給電を停止し、3日間放置した。3日間放置後に複写機に再び給電を開始し、A4横サイズ紙にて、格子画像及び平仮名のいろはが繰り返された文字画像(いろは画像)を出力した。
得られたA4全面の画像について、以下の基準で画像流れレベルを評価した。本発明において、ランクA及びBは画像流れの抑制効果が十分に得られており、ランクC及びDは画像流れの抑制効果が得られていないと判断した。
ランクA:格子画像、いろは画像共に画像欠陥が見られない
ランクB:格子画像が一部かすんでおり、いろは画像が一部薄くなる
ランクC:格子画像が部分的に消失しており、いろは画像が全面薄くなる
ランクD:格子画像が全面消失しており、いろは画像が全面薄くなる
このようにして、評価装置1及び2を用いて評価した結果を表1に示す。
画像評価は、以下の方法で行った。まず帯電工程の総放電電流量を70μAに設定し、装置内のカセットヒーター(ドラムヒーター)をOFFにした。その後、画像比率5%のテストチャートを用いて10万枚連続の画像形成を行った。画像形成終了後、複写機への給電を停止し、3日間放置した。3日間放置後に複写機に再び給電を開始し、A4横サイズ紙にて、格子画像及び平仮名のいろはが繰り返された文字画像(いろは画像)を出力した。
得られたA4全面の画像について、以下の基準で画像流れレベルを評価した。本発明において、ランクA及びBは画像流れの抑制効果が十分に得られており、ランクC及びDは画像流れの抑制効果が得られていないと判断した。
ランクA:格子画像、いろは画像共に画像欠陥が見られない
ランクB:格子画像が一部かすんでおり、いろは画像が一部薄くなる
ランクC:格子画像が部分的に消失しており、いろは画像が全面薄くなる
ランクD:格子画像が全面消失しており、いろは画像が全面薄くなる
このようにして、評価装置1及び2を用いて評価した結果を表1に示す。
21 支持体
22 下引き層
23 電荷発生層
24 電荷輸送層
25 表面層
2−1 電子写真感光体
2−2 モールド
2−3 加圧部材
2−4 支持部材
3−1 断面プロファイル
3−2 断面プロファイルにフィッティングした曲線
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
H モールドの最大高さ
X’ モールドの最大幅
Y モールドの最大長さ
22 下引き層
23 電荷発生層
24 電荷輸送層
25 表面層
2−1 電子写真感光体
2−2 モールド
2−3 加圧部材
2−4 支持部材
3−1 断面プロファイル
3−2 断面プロファイルにフィッティングした曲線
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
H モールドの最大高さ
X’ モールドの最大幅
Y モールドの最大長さ
Claims (4)
- 支持体、及び、該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を持つトリフェニルアミン化合物、式(1)で示される化合物、及び炭素数が7以上であるアルキル基を有する化合物を含有する組成物の重合物と、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
フッ素樹脂グラフトポリマーと、
4−メトキシフェノールと、
を含有し、
該表面層中における、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層中の全固形量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中における、該4−メトキシフェノールの含有量が、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量に対して、0.001質量%以上である
ことを特徴とする電子写真感光体。
- 前記表面層が、ベンゾフェノン化合物を含有し、
前記表面層中の、該ベンゾフェノン化合物の含有量が、前記表面層中の全固形量に対して、0.001質量%以上5質量%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。 - 請求項1又は2に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1又は2に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018089569A JP2019197092A (ja) | 2018-05-07 | 2018-05-07 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018089569A JP2019197092A (ja) | 2018-05-07 | 2018-05-07 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019197092A true JP2019197092A (ja) | 2019-11-14 |
Family
ID=68538670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018089569A Withdrawn JP2019197092A (ja) | 2018-05-07 | 2018-05-07 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019197092A (ja) |
-
2018
- 2018-05-07 JP JP2018089569A patent/JP2019197092A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20211105 |