JP2022012901A - 電子写真装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 細線再現性に優れた電子写真装置を提供する。【解決手段】 露光手段は、発光スペクトルが350nm以上670nm以下の範囲に最大ピークを有し、かつピーク半値幅が20nm以下である光を発する光源を有し、かつ下引き層が、結着樹脂、チタン酸ストロンチウム粒子を有する電子写真感光体を有する電子写真装置を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真感光体を有する電子写真装置に関する。
従来、複写機及びプリンターのデジタル化に対応して光源として寿命、出力安定性、価格の点から発光波長域が780~830nmにある近赤外光半導体レーザーが主として採用されてきた。近年、高画質化への要求が高まる中で、静電潜像の解像度を上げるためにビーム径を小さくすることができる、380nm~450nmに発光波長ピークを有する紫外青紫色光レーザー等を用いた電子写真装置が提案されてきている。
特許文献1では、350~850nmの範囲に発光波長領域を持つレーザーに対してシランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛とアントラキノン系化合物を含有する下引き層を有する感光体が提案されている。
また、特許文献2では、短波長域の露光における干渉縞などに対応するため、支持体と感光層の間にレーザー光のコヒーレンシーを消失させる機能を有する反射層を設けた感光体が提案されている。
特開2007-322996号公報 特開2006-313332号公報
本発明者らが検討したところ、最大ピーク波長が350~670nmの範囲にあるレーザー光を用い、下引き層が金属酸化物粒子として酸化チタン粒子を有する電子写真感光体を用いる場合、画質、特に、細線再現性に改良の余地があることが分かった。
これは、酸化チタンを含有するため下引き層の表面Rzが大きくなるようである。表面Rzが大きいということは下引き層の膜うねりが大きいということである。
特に、発光波長が短い青紫色の光の場合だと、赤色光よりもエネルギーが大きいため、感光体の感度バラつきが画像に影響しやすいと考える。「感光体の感度バラつき」とは、一本の電子写真感光体において場所が違うことによるバラつきを意味する。
下引き層の表面Rzが大きいと、下引き層上に設けられる電荷発生層のムラも大きくなってしまうことが画像悪化の要因であると推察される。表面Rzが大きい、すなわち下引き層が酸化チタンを有する場合、層(膜)が大きくうねってしまうのは、酸化チタン粒子は粒子自体が吸湿しやすい性質を持つためであると考える。より具体的には例えば膜を形成する乾燥工程において粒子内の水分を失うことによる凝集が起きやすいためであると考える。
本発明の目的は、細線再現性に優れた電子写真装置を提供することにある。
よって本発明は、
電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を備えた電子写真装置であって、
前記露光手段は、発光スペクトルの最大ピークが350nm以上670nm以下の範囲にありかつピーク半値幅が20nm以下である光を発する光源を有し、
前記電子写真感光体が、導電性基体、下引き層、感光層をこの順で有し、
下引き層が、結着樹脂、チタン酸ストロンチウム粒子を有することを特徴とする電子写真装置を提供する。
本発明によれば、発光スペクトルが、350nm以上670nm以下の範囲に最大ピークを有し、かつピーク半値幅が20nmである光と、チタン酸ストロンチウム粒子を有する下引き層を設けた電子写真感光体を用いることで、細線再現性に優れた電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体の層構成の1例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を備えた電子写真装置の1例を示す図である。 (a):電子写真感光体の製造例で用いたモールドを示す上面図である。(b):図3(a)に示されたモールドにおける白色部(凸部)のB-B断面図である。(c):図3(a)に示されたモールドにおける凸部のC-C断面図である。 電子写真感光体の周面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す図である。 研磨シートを用いた研磨機の1例を示す図である。
本発明の実施形態に係る電子写真装置は、
電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を備えた電子写真装置であって、
前記露光手段は、発光スペクトルの最大ピークが350nm以上670nm以下の範囲にありかつピーク半値幅が20nm以下である光を発する光源を有し、
前記電子写真感光体が、導電性基体、下引き層、感光層をこの順で有し、
下引き層が、結着樹脂、チタン酸ストロンチウム粒子を有することを特徴とする。
鋭意検討の結果、下引き層に含有させる金属酸化物粒子として、酸化チタン粒子に代わり、チタン酸ストロンチウム粒子を含有させると、下引き層の表面Rzが大きくならずにすむことがわかった。これはチタン酸ストロンチウムは酸化チタンと比べて粒子そのものの吸湿性が低い、つまり疎水性が高いためであると考える。
特に、金属酸化物粒子であるチタン酸ストロンチウムに表面処理剤として、アルキルシラン化合物を用いて表面処理し、チタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度を上げるとよいことがわかった。疎水化処理を施すことで、下引き層の表面Rzをさらに抑えることができ、その結果さらに細線再現性に優れた電子写真感光体を提供することができることがわかった。
アルキルシラン化合物(処理剤)としては、構造式(1)で示される化合物が好ましい。
Figure 2022012901000001
R1~R3は、それぞれ独立にアルコキシ基、アルキル基から選ばれる。
R4は炭素数nが3≦n≦10であるアルキル基。
また、表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度は、10~60%がよい。これは、塗料中のチタン酸ストロンチウム粒子の分散性と、下引き層上に設ける電荷発生層との相性からこの範囲にすることが望ましい。疎水化度が10%より低いと、塗料中のチタン酸ストロンチウム粒子の分散性が悪く、膜の表面Rzが大きくなり、膜うねりの発生の要因になる。下引き層の膜うねりが大きいと、下引き層上の電荷発生層の濃淡ムラが発生する。
疎水化度が60%より高いと下引き層の撥水性が高くなり、電荷発生層中の樹脂(たとえば親水性樹脂の場合)との相性が悪く電荷発生層の一部が薄膜化する、あるいは、一部が露出してしまう。そうすると電荷発生層の濃淡ムラが発生する。
下引き層の表面Rzと撥水性の影響でおきる電荷発生層の濃淡ムラを解消することは、画像の細線再現性、つまり1200dpi画像における2ドットラインの連続性の改善に役立つ。電荷発生層の濃淡ムラの発生を抑制すると、同一ドラム上において画像上のドットの鮮明さを向上させ、ドットラインの連続性を向上させる。
チタン酸ストロンチウムの疎水化度の範囲は、20~45%がさらに好ましい。
また、像の露光に使用される光(像露光光)は、レーザー光やLED光などが挙げられる。その光は、発光スペクトルが350nm以上670nm以下の範囲においてに最大ピークを有し、かつ該ピーク半値幅が20nm以下と狭い光である。光源はコヒーレント光(例えば、レーザーより具体的には半導体レーザー)やインコヒーレント光(例えば発光ダイオード(LED))が挙げられる。
このように工夫が施された下引き層は、下引き層の表面の凹凸が抑制されているため、上述の像露光光であって、特に短波長の光(最大ピーク波長350nm以上500nm以下)を用いる場合に、好ましい。
短波長の光は、下引き層の凹凸を画像へ反映しやすい。この下引き層は、それを抑制できる。
次に電子写真感光体の各要素と、電子写真装置の各要素、そして露光手段を説明する。
[電子写真感光体]
本発明の電子写真装置に用いる電子写真感光体は、例えば、図1に示すように、支持体上に下引き層を有し、さらに下引き層上に感光層を有する。図1中、101は支持体であり、102は下引き層であり、103は感光層である。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
<支持体>
本発明の電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよいが、ブラスト処理、切削処理を施すことが好ましい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
<下引き層>
本発明において、支持体の上に、下引き層を設ける。
本発明の電子写真感光体が有する下引き層は、結着樹脂と金属酸化物としてチタン酸ストロンチウム粒子を含有する。
チタン酸ストロンチウム粒子は、下記式(1)で示される化合物によって表面処理されていてもよい。そして、表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度は10%~60%が好ましい。
疎水化度の制御には、例えばシランカップリング剤を用いてよい。シランカップリング剤は、アミノ基を有さずアルキル基を有する化合物やアミノ基を有する化合物を挙げることができる。
中でもアルキル基を有する化合物が好ましい。アルキル基を有する化合物は式(1)で示すものを挙げることができる。
Figure 2022012901000002
(構造式(1)中のR1~R3はそれぞれ独立に、炭素数4以下のアルコキシ基または、アルキル基から選ばれる。ただし、R1~R3の少なくとも2つは、前記炭素数が4以下のアルコキシ基である。R4は炭素数n(3≦n≦10)のアルキル基。)
式(1)で示される化合物(シランカップリング剤)のアルコキシ基が加水分解され、ОH基となり、このОH基が、チタン酸ストロンチウム表面に存在するОH基と脱水反応する。これによりチタン酸ストロンチウムが表面処理される。つまりチタン酸ストロンチウムは表面に上記のように式(1)の一部の構造が付与される。すなわちチタン酸ストロンチウムは疎水化処理される。
構造式(1)で示される化合物の具体的例としては、プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシランなどが挙げられる。
アミノ基を有する化合物は、例えばγ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシランである。
ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。また、2種以上混合して使用してもよい。
シランカップリング剤の炭素数とそれによるチタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度について、本発明者らは下記のように考えている。
炭素数が大きくなると表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の疎水性が上がり、溶媒との濡れ性がよくなり、塗料溶媒中のチタン酸ストロンチウムの分散が向上する。
下引き層の膜うねりは、例えば液塗布によって得られる塗膜を乾燥させている間にチタン酸ストロンチウム粒子の凝集が引き起こされることによって生じると考えられる。塗料溶媒中の粒子の分散状態がよいほど、膜乾燥時の凝集が抑えられる。チタン酸ストロンチウムの分散に適した表面処理剤として、アルキル基の炭素数が3~10のものを選択するとよい。
チタン酸ストロンチウム粒子を表面処理する方法(疎水化度を制御して得る方法)は、一般的な方法が用いられる。たとえば、乾式法や湿式法が挙げられる。
乾式法は、チタン酸ストロンチウム粒子をヘンシェルミキサーのような高速攪拌可能なミキサーの中で攪拌しながら、表面処理剤を含有するアルコール水溶液、有機溶媒溶液、または水溶液を添加し、均一に分散させた後に乾燥を行うものである。
また、湿式法は、チタン酸ストロンチウム粒子と表面処理剤とを溶剤中で攪拌、またはガラスビーズ等を用いてサンドミル等を用いて分散するものであり、分散後、ろ過、または減圧留去により溶剤除去が行われる。溶剤の除去後は、さらに100℃以上で焼き付けを行うことが好ましい。
粒子の疎水化度を測定する方法は、メタノール疎水化度法を用いる。純水20mLの中に、表面処理後のチタン酸ストロンチウム粒子を200mg投入し、撹拌子で、2分間撹拌する。その分散液に、メタノールを少量ずつ滴下した後、再度撹拌し、それをチタン酸ストロンチウム粒子が全部沈降するまで繰返し、メタノール滴下量を調べる。メタノール疎水化度は下記式で求められる。
メタノール疎水化度(%)=(メタノール滴下量)/(メタノール滴下量+蒸留水量)
下引き層中のチタン酸ストロンチウムの含有量は、チタン酸ストロンチウムの質量(P)と結着樹脂の質量(B)の質量比P/Bが0.5/1.0以上、4.0/1.0以下である。この範囲は、チタン酸ストロンチウムの分散性、塗膜状態を良好に形成できる限界およびシリンダへの密着性の観点から導き出している。
下引き層は、結着樹脂の層、そしてその中に含有するチタン酸ストロンチウム粒子を有する。
結着樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などを挙げることができる。
これらの中でも、ポリウレタン樹脂が好ましい。
結着樹脂は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合させることで得ることができる。組成物を有する塗液に加熱や電子線照射を施すことでモノマーが重合する。
モノマーが有する重合性官能基として、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素-炭素二重結合基などが挙げられる。これらの中でもブロックイソシアネート基が好ましい。
また、本発明の下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、上述の酸化チタン以外の金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、アリザリン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質は、重合性官能基を有してもよいが、上述の重合性官能基を有するモノマーと区別されたものであり、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させてもよい。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上5μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上5μm以下であることがさらに好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
本発明の電子写真感光体は、下引き層の上に、感光層を有する。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
(1-1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
(1-2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10~20:10が好ましく、5:10~12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における「(1-2)電荷輸送層」と同様でポリカーボネート樹脂が好ましい。
<保護層>
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
<電子写真感光体の表面加工>
本発明の電子写真感光体は、該電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させる目的で、電子写真感光体の表面層に凹部または凸部を設けることや、表面層を研磨し粗さを付与することができる。
凹部を形成する場合は、凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凹部を形成することができる。
凸部を形成する場合は、凸部に対応した凹部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凸部を形成することができる。
電子写真感光体の表面層を研磨し粗さを付与する場合は、電子写真感光体に研磨具を当接させ、いずれか一方あるいは両方を相対的に移動させて電子写真感光体の表面を研磨することにより、粗さを付与することができる。研磨具としては、基材上に研磨砥粒が結着樹脂中に分散された層を設けてなる研磨部材などが挙げられる。
[電子写真装置]
本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図2に、電子写真感光体を備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラー型帯電部材によるローラー帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。
ローラー帯電方式の場合、ローラー型帯電部材に印加する電圧を直流電圧のみにしたDC帯電方式と、直流電圧に交流電圧を重畳したAC/DC帯電方式があるが、装置コスト削減、装置小型化などの観点からはDC帯電方式にしてもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から像露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。像露光光4は350以上670nm以下のいずれかの波長に最大ピークを有する半導体レーザー光の走査により照射される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。
電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。
電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前像露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。
[露光手段]
発光スペクトルの最大ピーク波長が、350以上670nm以下の範囲ある光の露光光源としては、紫外青紫色レーザー光を射出する紫外青紫色半導体レーザーを挙げることができる。他にも近赤外半導体レーザー光を入射してピーク波長が350以上670nm以下に収まる波長へ変換して射出する非線型光学素子等が挙げられる。他にも本実施形態において露光手段にLED光を用いておりLED光源もまた候補に挙がる。このうち350nm以上500nm以下の範囲にピーク波長を有する光源が好ましく、それを満たすLED光源が好ましい。
露光手段(不図示)は、紫外青紫色レーザー、非線型光学素子等を用いた光源からレーザー光を射出して、電子写真用感光体上に収束させるビーム収束手段と、電子写真用感光体上を走査するビーム走査手段を備えることが好ましい。
また、露光手段は、デジタル処理された画像信号に基づき露光を行うデジタル方式の露光手段であることが望ましい。デジタル処理された画像信号に基づき露光を行うデジタル方式の露光手段とは、紫外青紫色レーザー、非線型光学素子等の露光光源を用い、2値化又はパルス幅変調や強度変調を行い多値化された光により露光を行う露光手段である。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[チタン酸ストロンチウム粒子の生成]
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。
次に、前記含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.7に調整してチタニアゾル分散液を得た。
前記チタニアゾル分散液を1.8モル(酸化チタン換算)に対し、1.1倍モル量の塩化ストロンチウム水溶液を加えて反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、酸化チタン濃度で0.9モル/Lになるように純水を加えた。
次に、撹拌混合し、80℃に加温した後、5N水酸化ナトリウム水溶液792mLを40分かけて添加し、その後、20分間反応を行った。反応後のスラリーを30℃以下になるまで冷却した後、上澄み液を除去した。更に、前記スラリーに対してpH5.0の塩酸水溶液を加えて1時間撹拌した後、純水で洗浄を繰り返した。更に、水酸化ナトリウムにて中和して、ヌッチェで濾過を行い、純水で洗浄した。得られたケーキを乾燥し、チタン酸ストロンチウム粒子S-1を得た。一次粒径は35nmであった。
[表面処理されたチタン酸ストロンチウムの粒子の製造例]
<表面処理された粒子S-1Aの製造例>
上記、製造した粒子S-1、100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤としてプロピルトリメトキシシラン3.0部を添加し、6時間攪拌させた。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された粒子S-1Aを得た。粒子の疎水化度は20%であった。
<表面処理された粒子S-1Bの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をイソブチルトリメトキシシラン6.0部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Bを製造した。粒子の疎水化度は、40%であった。
<表面処理された粒子S-1Cの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をヘキシルトリメトキシシラン6.0部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Cを製造した。粒子の疎水化度は45%であった。
<表面処理された粒子S-1Dの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をオクチルトリメトキシシラン6.0部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Dを製造した。粒子の疎水化度は60%であった。
<表面処理された粒子S-1Eの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をデシルトリメトキシシラン6.0部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Eを製造した。粒子の疎水化度は60%であった。
<表面処理された粒子S-1Fの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)2.0部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Fを製造した。粒子の疎水化度は10%であった。
<表面処理された粒子S-1Gの製造例>
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をイソブチルトリメトキシシラン4.6部、およびトリフルオロプロピルメトキシシラン4.6部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Gを製造した。粒子の疎水化度は60%であった。
Figure 2022012901000003
(実施例1)
支持体(導電性支持体)として、アルミニウムシリンダーを、旋盤を用いて以下の条件で、表面の切削加工を行い、長さ370mm、外径30.6mm、厚さ1.0mmのアルミニウム製の素管を用意した。
切削条件として、R0.1のバイトを用い、主軸回転数=10000rpm、バイトの送り速度を0.03~0.06mm/rpmの範囲で連続的に変化させて加工した。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM-1、積水化学工業(株)製)15部、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住化バイエルンウレタン(株)製)15部をメチルエチルケトン300部と1-ブタノール300部の混合液に溶解した。
この溶液に、チタン酸ストロンチウムS-1を120部加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で4時間分散した。
分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.01部を分散液に加えて攪拌し、下引き層用塗布液を得た。
得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、これを35分間165℃で乾燥させることによって、膜厚が2μmの下引き層を形成した。
作製した下引き層を(株)小坂製作所製の表面粗さ測定器(型式:SE700)で表面粗さ測定を行った。カットオフ値は0.8mm、測定長さは4mmで、データ間隔は、1.6μmの条件で測定を行った。測定した支持体の粗さ曲線からJIS B 0601:1982より求められる十点平均粗さ(Rz)を求めた。その結果、Rzは1.2μmであった。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、下記式(A)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX-1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン600部を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した後、酢酸エチル600部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を前記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.19μmの電荷発生層を形成した。
Figure 2022012901000004
次に、
下記式(B)で示される化合物(電荷輸送物質)60部、
下記式(C)で示される化合物(電荷輸送物質)30部、
下記式で示される化合物10部(D)、
ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、
下記式(E)で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部を、
o-キシレン600部およびジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2022012901000005
次に、
下記式(F1)で示される繰り返し構造単位および下記式(F2)で示される繰り返し構造単位を有する樹脂(重量平均分子量:130,000、共重合比(F1)/(F2)=1/1(モル比))1.65部を、
1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)社製)40部及び1-プロパノール55部の混合溶剤に溶解した。
その後、四フッ化エチレン樹脂粉体(商品名:ルブロンL-2、ダイキン工業(株)製)30部を加えた液を、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM-110EH、米Microfluidics(株)製)に通し、分散液を得た。
その後、
下記式(G)で示される正孔輸送性化合物52.0部、
下記式(H)で示される化合物(アロニックスM-315、
東亞合成(株)製)16.0部、
下記式(I)で示される化合物(シグマ-アルドリッチ製)2.0部、
シロキサン変性アクリル化合物0.75部(BYK-3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)、
1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン35部及び1-プロパノール15部を前記分散液に加え、
ポリフロンフィルター(商品名:PF-040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、保護層用塗料を調製した。
この保護層用塗布液を上記電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間40℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70KV、吸収線量15kGyの条件で1.6秒間電子線を塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が135℃になる条件で15秒間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から15秒間の加熱処理までの酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において、塗膜が105℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚5μmである保護層を形成した。このようにして、電子写真感光体を製造した。
Figure 2022012901000006
[モールド圧接形状転写による凹部の形成]
次に、圧接形状転写加工装置に型部材(モールド)を設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体に対して表面加工を行った。
具体的には、概ね図4に示す構成の圧接形状転写加工装置に、図3に示すモールドを設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体に対して表面加工を行った。401は被処理体(加工を行う前の電子写真感光体)、402はモールド型、403は加圧部材、404は支持部材である。図3は、実施例および比較例で用いたモールドを示す図である。
図3(a)はモールドの概略を示す上面図、図3(b)はモールドの凸部の電子写真感光体の軸方向の概略断面図(図3(a)のS-S‘断面における断面図)である。図3(c)はモールドの凸部の電子写真感光体の周方向の断面図(図3(a)のT-T’断面の断面図)である。
図3に示されるモールドは複数の凸形状を有している。
凸形状の最大幅(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の軸方向の最大幅のこと)Xは50μmである。そして凸形状の最大長さ(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の周方向の最大長さのこと)Yは75μmであり面積率56%、高さH:4μmの凸形状)である。
なお、面積率とは、モールドを上から見たときに表面全体に占める凸部の面積の比率である。加工時には、電子写真感光体の表面の温度が120℃になるように電子写真感光体およびモールドの温度を制御した。そして、7.0MPaの圧力で電子写真感光体と加圧部材をモールドに押し付けながら、電子写真感光体を周方向に回転させて、電子写真感光体の表面層(周面)の全面に凹部を形成した。
以上のようにして、実施例1の画像評価用の電子写真感光体を作製した。
[画像評価]
評価用の電子写真装置として、キヤノン(株)製の複写機imagePRESS C800の改造機を使用した。感光体は、上記の方法で作製した電子写真感光体を使用した。帯電手段としては、交流電圧と直流電圧の重畳電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式を用いて、評価を行った。露光手段として、電子写真内の露光装置を改造し、電子写真感光体に照射される光は、410nmに波長最大ピークを有し、かつ該ピーク半値幅が20nm以下であるLED光を使用した。
評価装置は、温度25℃湿度50%RHの環境下に設置した。
画像評価用ドラムをドラムカートリッジに設置し、細線再現性評価用の2ドットライン(1200dpi)画像を出力し、拡大観察しラインの再現性を確認した。
細線の太さにムラが少ない場合は(◎)、細線の太さにムラが見受けられる場合は(〇)、細線が途切れている箇所が見受けられる場合は(△)、細線の途切れが非常に多い場合は(×)として評価結果を示した。
[撥水性評価]
下引き層の撥水性はCG濃淡ムラを以下の方法で確認し評価した。感光体表面をレーザー顕微鏡(VK-100、キーエンス(株)製)で倍率20~50倍で観察し、CGの色味の濃淡を確認した。色味の濃淡差が認められ、そのレベルが悪い方から、×、△、〇、◎で評価をつけた。
顕微鏡による感光層拡大画面(300μm×400μm)において、下引き層の露出面積が画面全体の10%以上の場合は(×)、5%以上10%未満の場合は(△)、1%以上5%未満の場合は(〇)、1%未満の場合は(◎)として評価結果を示した。
(実施例2~3)
実施例1に対して、電子写真装置内の露光装置から感光体に照射する光源を変えた。実施例2では350nm、実施例3では670nmに波長最大ピークを有し、かつ該ピーク半値幅がそれぞれ20nm、5nmの光を発するものに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
チタン酸ストロンチウム粒子S-1をS-1B変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例5~10)
チタン酸ストロンチウム粒子S-1をそれぞれ、S-1A、、S-1C、S-1D、S-1E、S-1F、S-1Gに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5~10の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例11)
下引き層の膜厚2μmを、10μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例11の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例12)
実施例1において、下引き層に添加剤2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業(株)製)を1.2部追加した以外は、実施例1と同様にして、実施例12の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例13)
実施例9において、下引き層に添加剤としてアリザリン(東京化成工業(株)製)を1.2部追加した以外は、実施例1と同様にして、実施例13の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例14)
実施例1において、下引き層に添加剤としてアリザリン(東京化成工業(株)製)を1.2部追加した以外は、実施例5と同様にして、実施例14の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例15)
実施例1において、支持体と下引き層の間に下記導電層を設けたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例15の電子写真感光体とを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
被覆層を有する酸化チタン粒子57部(商品名:パストランLRS、三井金属鉱業(株)製)、
レゾール型フェノール樹脂35部(商品名:フェノライト J-325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分60%のメタノール溶液)、
2-メトキシ-1-プロパノール33部を、
直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散して、分散液を調整した。この分散液に含有される粉体の平均粒径は、0.30μmであった。
この分散液に、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、
東芝シリコーン(株)製)8部を2-メトキシ-1-プロパノール8部に分散した液を添加した。
さらに、シリコーンオイル0.008部(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製)を添加した。
このようにして調製した分散液を、アルミニウムシリンダー上に浸漬法によって塗布し、これを150℃に調整した熱風乾燥機中で30分間加熱硬化し、分散液の塗布膜を硬化させることにより、膜厚30μmの導電層を形成した。
(実施例16)
実施例1において、電子写真感光体の表面加工を、以下に記載する研磨装置を用いた加工に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例16の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
表面研磨前の電子写真感光体の表面を研磨した。研磨は図5の研磨装置を用い、以下の条件で行った。501は研磨シート、502a~502dはガイドローラー、503はバックアップローラー、504は被処理体(研磨を行う前の電子写真感光体)、505は巻き取り手段、そして506は中空の軸である。
研磨シートの送りスピード;400mm/min
電子写真感光体の回転数;450rpm
電子写真感光体のバックアップローラーへの押し込み;3.5mm
研磨シートと電子写真感光体の回転方向;ウィズ
バックアップローラー;外径100mm、アスカーC硬度25
研磨装置に装着する研磨シートAは、理研コランダム株式会社製のGC3000とGC2000に用いられている研磨砥粒を混合して作成した。
GC3000(研磨シート表面粗さRa0.83μm)
GC2000(研磨シート表面粗さRa1.45μm)
研磨シートA(研磨シート表面粗さRa1.12μm)
研磨シートAを用いた研磨の時間は20秒間とした。
(実施例17)
実施例1において、表面層(保護層)の形成において、以下に記載した方法で調整した表面層用塗布液(保護層用塗布液)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例17の電子写真感光体とシートサンプルを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
下記式(L)で示される化合物95部、
下記式(M)で示される化合物であるビニルエステル化合物5部(東京化成工業(株)製)、
シロキサン変性アクリル化合物3.5部(商品名:BYK-3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)、
下記式(N)で示されるウレア化合物5部、
1-プロパノール200部、
1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)100部、
を混合し、撹拌した。
その後ポリフロンフィルター(商品名:PF-020、アドバンテック東洋(株)製)でこの溶液を濾過することによって、表面層用塗布液(保護層用塗布液)を調製した。
Figure 2022012901000007
この表面層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、ビーム電流5.0mAの条件で支持体(被照射体)を200rpmの速度で回転させながら、1.6秒間電子線を塗膜に照射した。
なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ、15kGyであった。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が25℃から117℃になるまで30秒かけて昇温させ、塗膜の加熱を行った。
電子線照射から、その後の加熱処理までの酸素濃度は15ppm以下であった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却し、塗膜の温度が105℃になる条件で30分間加熱処理を行い、膜厚5μmの保護層(表面層)を形成した。
(実施例18)
実施例1において、下引き層用塗布液に用いるブチラール樹脂15部、およびブロック化イソシアネート15部を、アルコール可溶性共重合ポリアミド(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)30部に変更し、メチルエチルケトン300部をメタノール300部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例18の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、下引き層用塗布液を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM-1、積水化学工業(株)製)30部、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住化バイエルンウレタン(株)製)30部をメチルエチルケトン200部と1-ブタノール200部の混合液に溶解した。
この溶液に、酸化チタン粒子(商品名:ATM-600、テイカ株式会社製、一次粒径30nm、疎水化度0%)を120部加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で4時間分散した。
分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.01部を分散液に加えて攪拌し、下引き層用塗布液を得た。
得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、これを35分間165℃で乾燥させることによって、膜厚が10μmの下引き層を形成した。
(比較例2)
比較例1において、照射する像露光光を、410nmに波長最大ピークを有し、かつ該ピーク半値幅が70nmであるものに変更した以外は、比較例1と同様にして、比較例2の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例1において、金属酸化物粒子をチタン酸ストロンチウム粒子S-1から、以下の方法で表面処理をした酸化チタン粒子に変更し下引き層用塗布液を作製した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
酸化チタン粒子(商品名:AMT-600、テイカ株式会社製、一次粒径30nm)、100部をトルエン500部と攪拌混合し、イソブチルトリメトキシシラン4.6部、およびトリフルオロプロピルメトキシシラン4.6部を添加し、2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行った。生成した酸化チタン粒子の疎水化度は65%であった。
Figure 2022012901000008
このように、チタン酸ストロンチウム含有する下引き層を有する電子写真感光体と、波長の最大ピークが350以上670nm以下にあり、かつ該ピーク半値幅が20nm以下である光を組み合わせることで、細線再現性に優れた画像を提供できる。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 像露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前像露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (8)

  1. 電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を備えた電子写真装置であって、
    前記露光手段は、発光スペクトルの最大ピークが350nm以上670nm以下の範囲にありかつピーク半値幅が20nm以下である光を発する光源を有し、
    前記電子写真感光体が、導電性基体、下引き層、感光層をこの順で有し、
    下引き層が、結着樹脂、チタン酸ストロンチウム粒子を有することを特徴とする電子写真装置。
  2. 前記チタン酸ストロンチウム粒子が、下記構造式(1)で示される化合物で表面処理された粒子であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
    Figure 2022012901000009

    R1~R3は、それぞれ独立に炭素数が4以下のアルコキシ基、アルキル基から選ばれる。ただし、R1~R3の少なくとも2つは、前記炭素数が4以下のアルコキシ基である。R4は炭素数nが3≦n≦10であるアルキル基。
  3. 前記最大ピークが350nm以上500nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の電子写真装置。
  4. 前記下引き層の膜厚が、0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真装置。
  5. 前記下引き層の膜厚が、0.5μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真装置。
  6. 前記表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度が、10~60%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子写真装置。
  7. 前記表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の疎水化度が、20~45%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子写真装置。
  8. 前記結着樹脂が、ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子写真装置。
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