JP4411715B2 - ヘッドレスト装置 - Google Patents

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    • B60—VEHICLES IN GENERAL
    • B60N—SEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00—Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/80—Head-rests
    • B60N2/806—Head-rests movable or adjustable
    • B60N2/838—Tiltable
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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートのヘッドレスト装置に関するものである。
【０００２】
いた。
【０００３】
【従来の技術】
従来、この種のヘッドレスト装置としては、たとえば、実開平９−３８２号公報に開示されるように、車両のシートバックレームに支持されるステーと、ステーに対して、その下方部分の連結部で回動自在に支持されているヘッドレストのフレームと、これらステーとフレームを覆うように一体成形されたクッション体となるパッドとより構成されたヘッドレスト本体を有するものである。このヘッドレスト本体のステーへの回動自在な連結は、ヘッドレストのフレームに固着され、フレームとは別体のフリクション材をステーに摩擦係合させることでなされている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
最近の人間工学上の考察から、車両用のヘッドレストとしては乗員の頭部とヘッドレストの隙間を極力少なく設定した上で、頭部とヘッドレストの近接点（図１に示すＡ点）より下方のヘッドレスト面を乗員の頭部形状、および姿勢に合わせ頭部を広い範囲で支持することでより快適なフィット感を実現でき、緊急な場合ではよりよい衝撃の緩衝ができると報告されている。
【０００５】
この要求に適合させるためには、従来構造とは異なり、ヘッドレストのフレームとステーとの連結部をフレームの上部に設けた構造を採用する必要がある。しかしながら、このフレームとステーの連結部をフレームの上部に設けた構造では、従来のフレームの下部にステーとの連結部を設け、ステーの両側の縦支持棒部分をフレーム外に露出した構造では、ヘッドレストのクッション材であるパッドをフレームを包むように一体成形するとき、ステーの可動範囲にパッドの無いスペースを確保しなければならない。このためには、スライド中子型などを用いた複雑な構造の成形型が必要となって、型の作製コストのアップなどの問題が生じる。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために、本発明において講じた技術的手段は、シートバックの両側に保持される縦支持棒部分と該縦支持棒部分を連結する横支持棒部分を備えるステーと、該横支持棒部分を覆い該横支持棒部分との間で所定の回転摩擦力を発生するように連結されるフレームとを有するヘッドレスト装置において、前記フレームは、前面部と、その前面部に重なる後面部と、該前面部と該後面部とを連結し且つ前記ステーの横支持棒部分に巻き付けるように折り曲げられる折り曲げ部分とを有して構成されるとともに、前記前面部及び前記後面部に該ステーの該縦支持棒部分を含む空間部分を有し、且つ該空間部分内に該縦支持棒部分が前後に移動可能に配置され、さらに前記フレームは、前記ステーの横支持棒部分に前記フレームを巻き付けて該フレームと該ステーの連結部を成形する際、前記ステーの横支持棒部分を治具によって固定できるようにするべく幅方向中央部位に前記横支持棒部分を露出させるよう設けられた露出用の穴と、前記前面部と前記後面部との結合に供される結合用の穴と、前記露出用の穴の両側において前記前面部及び前記後面部に連通して設けられた円形の貫通穴とを有しているようにしたことである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【０００８】
図１及び図２に示されるように、ヘッドレスト装置１は、車両シート（図示せず）に着座する乗員の頭部をサポートするものであって、主としてステー２及びヘッドレスト本体３によって構成されている。ステー２は、ヘッドレスト本体３をシートバック１０の上方に支持するもので、断面略真円形状を呈する横支持棒部分２１と横支持棒部分２１の左右の両端から下方に延びる対の縦支持棒部分２２から成り、逆Ｕ字形状を呈している。この縦支持棒部分２２がシートバック１０に係止される。又、ヘツドレスト本体３は、ステー２に回転可能に連結されたフレーム４及びパッド５より構成されている。このフレーム４がヘッドレスト装置１の剛体部分となり、クッション部分となるパッド５がフレーム４を覆っている。尚、パッド５の成形は、発泡部材成形型にステー２に組み付けされたフレーム４を直にインサートして行われる、いわゆる一体成形工法でなされる。
【０００９】
次に、ヘッドレスト本体３の実施例について詳しく説明する。
【００１０】
図５に、ヘッドレスト本体３のフレーム４とステー２の組み付け前の状態を示す。ヘッドレスト本体３のフレーム４は、一枚の鋼板からプレス成形され前面部４１と後面部４２とからなり、その前面部４１と後面部４２の中間の折り曲げ部分４５で、ステー２の横支持棒部分２１に巻き付けるように、更に前面部４１が後面部４２の上に重なるように折り曲げて組み付けられる（図６）。折り曲げ後、その前面部４１と後面部４２を折り曲げた状態に保持するため、いずれか一方側に設けられたバーリング部７３を、他方側に設けられた穴７４に挿入し、頭部７６をバーリングカシメすることで、前面部４１と後面部４２を相互に係止している。折り曲げ部分４５は折り曲げ工程で、ステー２の横支持棒部分２１に密着して巻き付けられ連結部６を形成する。折り曲げ部分４５とステー２の間での摩擦力によって、ヘツドレスト本体３に対して、所定の回転支持力を得る。
【００１１】
このように構成されたヘツドレスト装置１に、ヘッドレスト本体３を連結部分６のステー２に対する摩擦係合力以上の力で回動させることにより乗員の頭部サポートの位置の前後調整がなされる。
【００１２】
上記のようにステー２に対して折り曲げて組み付られた状態で、フレーム４の左右部分には、前面部４１と後面部４２が合わさって空間部分８１が、ステー２の縦支持棒部分２２を囲むように形成されている。ステー２とフレーム４が連結部４５で相互に回転し、この空間部分８１で規定される範囲で回動できる。言い換えると、空間部分８１の下端開口部分の前端部４７と後端部４８（図６）にステー２の縦支持棒部分２２が当接するまでの範囲内で、ヘツドレスト本体３の前後位置は調整できる。このように構成されたフレーム４とステー２の組み付け体を、パッド成形型（図示せず）にセットしてクッション５が一体成形されるが、フレーム４に保護された空間部分８１へのパッド５の進入は阻止され、ステー２の縦支持棒部分２２の回動できるスペースが確保される。
【００１３】
一方、フレーム４の折り曲げ部分４５の近くに複数の穴が用意され、ステー２にフレーム４を巻き付け組み付けする際に、ステー２の横支持棒部分２１を固定する治具９がセットできるようにし、ステー２にかかる大きな荷重を支えることができるようにしている。即ち、図３に示されるように、治具９の中央クランプ９０の上爪９１と下爪９２によって、横支持棒部分２１の中央部を強固に保持できるように、フレーム４には穴７８が開けられている。また前面部４１と後面部４２には、折り曲げ加工後、それぞれが同位置に重なり合い、横支持棒部分２１が覗けるように配置された穴７２、７５が、穴７８の左右に設けられている。穴７２、７５は折り曲げ加工の際、横支持棒部分２１が傾かないようにするため、治具９に起立するように取り付けられた２個のピン８６が挿通され、横支持棒部分２１を支える。フレーム４に開けられた穴７８、７２及び穴７５の部分ではパッド成形の際、穴からパッドが進入し、横支持棒部分２１にパッド５が接触するが、ステー２のフレーム４に対する回動の妨げにはならない。
【００１４】
本発明によれば、乗員により良いフィット感を与えることができるようにステー２とフレーム４の連結部６をフレーム４の上部に設けたヘッドレスト装置１において、フレーム４をステー２の周りに相互に密着するように、大きな荷重を加えながら組み付け、適切な摩擦力で係合する連結部分を形成できるようにした。これにより、従来必要であった別体のフリクション材を介せずにフレーム４をステー２に支持することができる。さらに、フレーム４はステー２の縦支持棒部分２２を囲むように構成することで、パッドを一体成形するために、複雑な型を必要としない。以上の構成により、従来に比べ部品点数が少なく、また安価な型による製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に関わる、ヘッドレスト装置のフレームにステーの側面図である。
【図２】本発明に関わる、ヘッドレスト装置のフレームにステーの正面図である。
【図３】本発明に関わる、ヘッドレスト装置のフレームの図１におけるＢＢ断面と、ヘッドレスト装置組み付け用治具の中央クランプを示す図である。
【図４】本発明に関わる、ヘッドレスト装置のフレームの図１におけるＣＣ断面と、ヘッドレスト装置組み付け用治具のピンを示す図である。
【図５】本発明に関わる、ヘッドレスト装置の組み付けの際、ステーとフレームを組み付け治具にセットした状態を示す斜視図である。
【図６】本発明に関わる、ヘッドレスト装置のステーとフレームを組み付け後を示す斜視図である。
【符号の説明】
１ ヘッドレスト装置
１０ シートバック
２ ステー
２１ 横支持棒部分
２２ 縦支持棒部分
６ 連結部分
７２ 穴
７５ 穴
７８ 穴
８１ 空間部分

Claims (1)

  1. シートバックの両側に保持される縦支持棒部分と該縦支持棒部分を連結する横支持棒部分を備えるステーと、該横支持棒部分を覆い該横支持棒部分との間で所定の回転摩擦力を発生するように連結されるフレームとを有するヘッドレスト装置において、
    前記フレームは、前面部と、その前面部に重なる後面部と、該前面部と該後面部とを連結し且つ前記ステーの横支持棒部分に巻き付けるように折り曲げられる折り曲げ部分とを有して構成されるとともに、前記前面部及び前記後面部に該ステーの該縦支持棒部分を含む空間部分を有し、且つ該空間部分内に該縦支持棒部分が前後に移動可能に配置され、さらに前記フレームは、前記ステーの横支持棒部分に前記フレームを巻き付けて該フレームと該ステーの連結部を成形する際、前記ステーの横支持棒部分を治具によって固定できるようにするべく幅方向中央部位に前記横支持棒部分を露出させるよう設けられた露出用の穴と、前記前面部と前記後面部との結合に供される結合用の穴と、前記露出用の穴の両側において前記前面部及び前記後面部に連通して設けられた円形の貫通穴とを有していることを特長とするヘッドレスト装置。
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