JP4363916B2 - 光偏向装置の駆動方法、光偏向装置、光偏向アレー、画像形成装置および画像投影表示装置 - Google Patents

光偏向装置の駆動方法、光偏向装置、光偏向アレー、画像形成装置および画像投影表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射光に対する出射光の方向を変える光偏向装置の駆動方法に関し、例えば電子写真方式のプリンタや複写機等の画像形成装置、投影プロジェクターやデジタルシアターシステム等の投影型画像映像表示装置に好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
静電力を利用した光スイッチデバイスとしては、片持ち梁を静電力で撓ませて光の反射方向を変えてスイッチするデバイス及びそれを用いた光偏向システムが、K.E.Petersenにより1977年に発表されている(非特許文献1、特許文献1、2を参照)。またD.M.Bloomらが、回折格子を静電力で駆動して光スイッチする素子を発表している(非特許文献2を参照)。
【0003】
さらに、光偏向システムを用いた画像装置としては、チボーらが、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を一次元または二次元に配置したものを提案している(特許文献3を参照)。
【0004】
さらに、上記デジタルマイクロミラーデバイスの素子構造として、L.J.Hornbeckが、ねじり梁型やカンチレバー梁型のデジタルマイクロミラーデバイスを発表している(非特許文献3を参照)。L.J.Hornbeckが発表したねじり梁型やカンチレバー型のデジタルマイクロミラーデバイスは、本発明と同様、ミラー部は傾斜されて用いられるが、本発明の光偏向装置と異なり、ミラー部は少なくとも一箇所以上の固定端を有している構造となっている。
【0005】
また、ゲルバートにより、両端固定型の梁を円筒状に撓み変形させて、高速に光偏向を行う素子が提案されている(特許文献4を参照)。
【0006】
光スイッチデバイスの応用として現在製品化されている従来技術としては、L.J.Hornbeckらが紹介している、ねじり梁型の光スイッチデバイスを複数2次元に配置し、各画素の画像情報に対応した光信号を必要に応じて投影レンズに導き画像を表示させている投影型の画像表示装置がある(非特許文献4を参照)。非特許文献4では、1個の光源を用い、該光源より発せられた光源光は回転するカラーホィールを通過してR、G、Bの3色光に順次変換され、その後1個のチップ(アレー化した光スイッチデバイス)に入射し必要に応じて反射されることにより、R、G、B各色の画像情報に対応した光信号が順次投影レンズに導かれ画像を表示させている。上記システムを用いることにより1個の光源、1個のチップで画像を表示できるので、投影型の画像表示装置を比較的安価にできる。また、上記光スイッチデバイスを用いた投影型の画像表示装置の投影に至るまでの別システムが紹介されている(非特許文献5を参照)。非特許文献5では、1個の光源を用い、該光源より発せられた光源光をTIR(Total Internal Reflection)PRISMを通過させ、その後、色分離及び色合成の役割を果たすCOLOR PRISMを通過させて色分離させ、3個のチップに各色光を入射させる。そして必要に応じて目的方向に反射させ、再度上記COLOR PRISMを通過させて色合成させ、投影レンズに導き画像を表示させている。上記システムを用いることにより、安価では無いが、R、G、B各色を同時に表示できるので、1フレームにおける各色の表示時間を最大とすることができ、高輝度な投影型の画像表示装置を提供することができる。なお、上記L.J.Hornbeckらの投影型の画像表示装置のシステムをまとめて紹介している和文の文献もある(非特許文献6を参照)。
【0007】
また、D.M.Bloomらが発表した、回折格子を静電力で駆動する光スイッチを用いた投影型の画像表示装置の従来技術として、レーザー光源と、該光スイッチを一次元に配列した空間変調器とを有し、色合成した縦または横一列分の画像成分を含む光束をスキャンミラーによる走査によってスクリーン上に画像として投影する投影型の画像表示装置がある(特許文献5を参照)。投影型の画像表示装置は光スイッチの機能上、レーザー光源を用いる必要があり、高価となる。
【0008】
【非特許文献1】
Applied Physics Letters,Vol.31,No.8,pp521〜pp523
【非特許文献2】
Optics Letters,Vol.7,No.9,pp688〜pp690
【非特許文献3】
Proc. SPIE Vol.1150,pp.86−102(1989)
【非特許文献4】
A MEMS−Based Projection Display」PROCEEDINGS OF THE IEEE. VOL.86,NO.8,AUGUST 1998 ,page 1687−1704
【非特許文献5】
Using ZEMAX Image Analysis and user−defined surfaces for projection lens design and evaluation for Digital Light ProcessingTM projection systems」 Optical Engineering,Vol.39 No.7,July 2000,page1802−1807
【非特許文献6】
「デジタル・マイクロミラー・デバイス」応用物理 第68巻 第3号(1999)285−289頁
【特許文献1】
特許第2941952号公報
【特許文献2】
特許第3016871号公報
【特許文献3】
特開平6−138403号公報
【特許文献4】
特開2000−2842号公報
【特許文献5】
特開2002−131838号公報
【特許文献6】
特開平7−214775号公報
【特許文献7】
特開平7−214776号公報
【特許文献8】
特開平7−214780号公報
【特許文献9】
特開平9−136413号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した片持ち梁を利用した光スイッチやカンチレバー梁型のデジタルマイクロミラーデバイスは、梁の安定性の確保が難しく、かつ応答速度も速くできない欠点があり、また、ねじり梁型のデジタルマイクロミラーデバイスは、ヒンジ部(ねじり梁)の機械的強度が長期使用時に劣化する欠点がある。また、特許文献1、2に示される光スイッチ素子は、入射光の波長が制限されるという欠点があり、特許文献4に開示されている素子、すなわち平行な空隙を電極間に有しその静電引力により両端固定梁を円筒状に撓ませる素子は、高速に変形することが可能で応答速度を速くできる利点があるが、両端が固定されているため、駆動電圧が片持ち梁型やカンチレバー梁型やねじり梁型のデバイスに比べ、低くできない欠点がある。
【0010】
上記した従来技術の光スイッチは、図11に示すように、(a)捻り梁型、(b)カンチレバー型、(c)両端固定梁型のいずれかのタイプである。これら従来の光スイッチは2〜3個の電極を具備し、平面で対向する電極間に異なる電位を印加して静電引力を作用させ、ミラー面を変位させ光偏向動作を行うデバイスである。それに対し、本発明の光偏向装置は複数の電極(代表的には4個の電極)が同一平面上に形成され、それと対向して電気的に浮いている導電体層を有する板状部材が構成されており、隣接する電極間に異なる電位を印加することにより、電気的に浮いている板状部材が任意の電位となり、該板状部材に静電引力が作用し、ミラー面を有する板状部材が支点部材を中心に傾斜変位し光偏向動作を行うデバイスである。
【0011】
上記した本発明の光偏向装置を含めた静電力により駆動するデバイス(以下、静電デバイス)に共通する課題として、高い駆動電圧に起因して電極間の絶縁膜に蓄積する電荷の問題がある。電荷蓄積の課題とは、対向する電極間が短絡しないように形成された絶縁膜が数MV/cmの電界で電極界面近傍の局在準位に電荷を蓄積し、見掛け上電位を持つように振舞う現象である。それに起因して電極間の静電引力が低下し、変位が減少する不具合や、蓄積された電荷が残留し、電極間に電位を与えていないのに変位が発生する不具合が起こる。これが例えば光偏向装置の誤動作となる。
【0012】
上記課題に対し、平面で対向する2個の電極から構成される静電デバイスにおける電荷蓄積を改善する手法がある(例えば特許文献6〜9を参照)。特許文献6〜9に記載の静電駆動型の印刷装置は、共通電極である振動板を接地し、インクの吐出タイミングに合わせて個別電極に交互に極性を変えて電位を印加し、印刷装置立ち上げ時に個別電極に逆極性の電位を印加し、絶縁膜に蓄積された電荷を除去する。
【0013】
しかし、本発明の光偏向装置のように、同一平面上に複数の電極が形成され、各電極に印加される電位の、電位差に基づく電界から生じる静電引力により、電気的に浮いている板状部材が変位する構成に対しては、上記した電荷蓄積を抑制する駆動方法を適用することができない。
【0014】
本発明の目的は、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定で、応答速度が速く、長期的な劣化が少なく、より低電圧で駆動でき、反射光のON/OFF比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上でき、低コストで微細化と集積化が可能で、1軸方向の2次元光偏向または2軸方向の3次元光偏向を可能とする光偏向装置を、電荷蓄積による誤動作を抑制した駆動方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の光偏向装置の駆動方法においては、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有して前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有する光偏向装置の駆動方法として、前記板状部材に作用する電界の向きを任意の周期で反転させることを特徴とする。それにより、電極上の絶縁膜に周期に応じて逆向きの電界が作用されるので、蓄積される電荷が相殺されて電荷が除去され、光偏向装置の光偏向動作が安定する。
【0016】
請求項2に記載の光偏向装置の駆動方法においては、前記電極が前記支点部材を中心として両側に2個ずつ配置されており、一方の側(以後OFF側という)の隣接する2個の電極に異なる電位を印加し、他方の側(以後ON側という)の隣接する2個の電極それぞれに前記異なる電位の中間の電位を印加するステップ1を有し、OFF側の隣接する2個の電極それぞれに前記中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極に前記異なる電位を印加するステップ2を有し、OFF側の隣接する2個の電極にステップ1とは電位を入れ替えて異なる電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極それぞれに前記異なる電位の中間の電位を印加するステップ3を有し、OFF側の隣接する2個の電極それぞれに前記中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極にステップ2とは電位を入れ替えて前記異なる電位を印加するステップ4を有することを特徴とする。それにより、前記板状部材の電位はステップ1、ステップ2、ステップ3、ステップ4それぞれにおいて上記中間の電位となり、異なる電位を印加された電極との間で電界を発生させる。さらに、該電界はステップ1とステップ3では逆向きの電界となり、又ステップ2とステップ4では逆向きの電界となる。そのため、電極上の絶縁膜にステップに応じて逆向きの電界が作用されるので、蓄積される電荷が相殺されて電荷が除去され、光偏向装置の光偏向動作が安定する。
【0017】
請求項3に記載の光偏向装置の駆動方法においては、請求項2に記載の光偏向装置の駆動方法の前記異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が接地であり、前記中間の電位が前記正電位の1/2であることを特徴とする。駆動回路を光偏向装置と同一基板上に構成する場合、光偏向装置の4個の電極に印加される電位の極性が片極で構成されるので、両極で構成される場合に比べ駆動回路を簡易化でき、光偏向装置の製造コストを低減することが出来る。
【0018】
請求項4に記載の光偏向装置の駆動方法においては、請求項2に記載の光偏向装置の駆動方法の前記異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が負電位であり、前記中間の電位が接地であることを特徴とする。それにより電気的に浮いている板状部材の電位が上記中間の電位である接地とほぼ同電位となるので、該板状部材とストッパである規制部材との電界が発生しにくくなり、該板状部材が前記ストッパに衝突した際に規制部材を構成する絶縁膜が帯電することを防止出来る。すなわち規制部材における電荷蓄積が抑制できるので、板状部材の電極の電位に応じた任意の傾斜変位が安定し、それにより、光偏向装置の光偏向動作がさらに安定する。
【0019】
請求項5に記載の光偏向装置の駆動方法においては、請求項2〜4に記載の光偏向装置の駆動方法の前記ステップ1〜4のそれぞれが1回の光偏向動作に対応することを特徴とする。1回の光偏向動作内で各ステップを繰り返す場合に比べ、ステップの切り替えを高速で行う必要が無い。それにより電位を印加する駆動回路の駆動周波数を低減できるので安価な駆動回路を使用でき、安価な光偏向装置を提供することができる。
【0020】
請求項6に記載の光偏向装置の駆動方法においては、請求項2〜4に記載の光偏向装置の駆動方法の前記ステップ1及びステップ3を同一の光偏向動作内で繰り返し実施し、前記ステップ2及びステップ4を同一の光偏向動作内で繰り返し実施することを特徴とする。それにより前記異なる電位が高電位であり蓄積される電荷量が多い場合でも1回の光偏向動作内で蓄積された電荷の除去が行われるので、光偏向装置が不安定動作することが無い。すなわち高電圧駆動における光偏向装置の安定動作を可能とする。
請求項7に記載の光偏向装置においては、光反射領域を有する部材が静電引力で変位することにより、前記光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて偏向される光偏向装置において、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有して前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、前記板状部材に作用する電界の向きを任意の周期で反転させることにより光偏向動作を行うことを特徴とし、繰り返し駆動による動作不良の無い安定した動作が可能な光偏向装置を提供することが出来る。
【0021】
請求項8に記載の光偏向アレーにおいては、請求項7に記載の光偏向装置を複数1次元又は2次元に配置したことを特徴とし、各構成光偏向装置が繰り返し動作時に安定に動作するので、繰り返し駆動による動作不良の無い安定した動作が可能な光偏向アレーを提供することが出来る。
【0022】
請求項9に記載の画像形成装置においては、請求項8に記載の光偏向アレーを光書込みユニットとして用いることを特徴とし、該光偏向アレーを構成する各光偏向装置が繰り返し動作時に安定に動作し、画像信号に応じた光書込みが各印字ドットに対して誤動作せずに実施でき、目的の画像を正確に形成することが出来る。
【0023】
請求項10に記載の画像投影表示装置においては、請求項8に記載の光偏向アレーを表示ユニットとして用いることを特徴とし、該光偏向アレーを構成する各光偏向装置が繰り返し動作時に安定に動作し、画像信号に応じた光情報の表示動作が各画素に対して誤動作せずに実施でき、目的の画像を正確に表示することが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
【0025】
図1は、本発明の光偏向装置の構成を示す。図1(a)は、光偏向装置の上面図(支点部材103、電極105a、105b,105c,105dを透過して図示)、図1(b)は、光偏向装置の断面図(B−B’線上)である。
【0026】
本発明の光偏向装置は、基板101と、複数の規制部材102と、支点部材103と、板状部材104と、複数の電極105を有する。複数の規制部材102はそれぞれ上部にストッパを有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられている。支点部材103は頂部を有して基板101の上面に設けられ、板状部材104は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、基板101と支点部材103とストッパの間の空間内で可動的に配置されている。複数の電極105は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している。
【0027】
図1において、101は任意の基板であり、微細化を考慮してシリコン及びガラス等一般に半導体プロセスや液晶プロセスで用いられているものが望ましい。さらに、コストを低減するために駆動回路と同一基板に形成することを考慮して、(100)面方位を有するシリコン基板が望ましい。
【0028】
102は、本発明の光偏向装置の特徴の一つである上部にストッパを有する規制部材であり、板状部材104の可動範囲を任意の空間に制限するように、笠状形状で複数配置されている。上部にストッパを有する規制部材102は、アレー化した時の反射領域の面積割合を最大にするために極力薄膜及び省スペースで構成でき、かつ機械的強度が強いことが望ましい。さらに、光偏向装置に求められる性能に応じて、透光性のあるシリコン酸化膜や遮光性のある酸化クロム膜が選択される。
【0029】
103は、板状部材104が変位する時の支点となる支点部材であり、板状部材104とほぼ線で接する尾根形状を有している。なお、光偏向装置の構成によっては点で接する円錐形状の場合もある。支点部材103を該構造とすることにより、支点部材の基板101側の機械的強度を強めることができ、かつ板状部材104は支点部材103の斜面に接触することなく、その変位は板状部材104の端部における基板上面との接触部で規定されるので、接触面積を極力低減して、板状部材104の基板101への固着や接触帯電を比較的低減できる。また、支点部材103が板状部材104と接する領域が線であるので、板状部材104の傾斜変位角及び方向が、支点部材103との接触及び基板101との接触で規定される。
【0030】
また、光偏向装置の構成によって、支点部材103が板状部材104と点で接する場合(円錐形状の支点部材)は、静電引力に作用する方向に対応した任意の方向へ板状部材104を傾斜変位させることが可能となり、1軸又は2軸方向の光偏向を可能とする。
【0031】
支点部材103の材質は、機械的強度などを考慮して、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜が望ましい。但し、支点部材103を通して板状部材104の電位を取る場合は、各種金属膜等の導電性材料を用いる。
【0032】
板状部材104は、少なくとも光反射領域において平板であり、その材質は反射性能が良好な金属、例えばアルミニウム及びその合金、チタン及びその合金、それらの単層又は積層を用いる。金属膜は高い導電性を有しているので、板状部材104の変位を低電圧で達成できる。
【0033】
また、支点部材104は単層に限らず、例えば絶縁性の膜との積層でもよい。絶縁性の膜としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜が挙げられる。絶縁性の膜と積層することにより、電極との絶縁耐圧が向上し信頼性が高まる。
【0034】
105a〜105dは、基板101上に形成された電極であり、複数の電極105a〜105dに異なる電位を印加することにより、電気的に浮いている板状部材104との間で電界を発生させ、それによる静電引力により板状部材104を任意の方向へ傾斜変位させて光偏向動作を行う。
【0035】
電極105a〜105dは、窒化チタン膜やクロム膜やアルミニウム膜等の金属膜又はそれらの金属の合金膜により構成される。また、シリコン基板に硼素や砒素やリンを注入し低抵抗化した電極でも良い。電極上には板状部材との絶縁性を保つために、絶縁膜106が形成されている。また、絶縁膜106を省き、板状部材104側に絶縁膜を形成する構成でよい。
【0036】
前述したように、絶縁膜106中への電荷蓄積を低減することが本発明の課題である。絶縁膜106は、半導体プロセスとの整合性を考慮して、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜が望ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
上記構成を有する本発明の光偏向装置は、次の特徴を有する。
(1)支点部材と基板と板状部材の接触で傾斜角が決定されるので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定である。
(2)支点部材を中心として、対向する電極に異なる電位を印加することにより、高速に薄膜の板状部材を反転するので、応答速度を速くできる。
(3)板状部材が固定端を有していないので、捻り変形などの変形を伴わず、長期的な劣化が少なく低電圧で駆動できる。
(4)半導体プロセスにより微細で軽量な板状部材を形成できるので、ストッパとの衝突による衝撃が少なく、長期的な劣化が少ない。
(5)規制部材、板状部材、光反射領域の構成を任意に決めることにより、反射光のON/OFF比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上できる。
(6)半導体プロセス及び装置を使用できるので、低コストで微細化と集積化が可能である。
(7)支点部材を中心として、複数の電極を配置することにより、1軸及び2軸方向の光偏向が可能である。
【0038】
次に、本発明の光偏向装置を用いた、従来の駆動方法(従来例1)を以下、説明する。従来例1は、図1の光偏向装置を例として駆動する方法であり、図12(a),(b),(c),(d)は、それぞれ光偏向動作時のA−A’断面図とC−C’断面図を示す。
【0039】
従来例1では、電極105a〜105dに印加する電位の切り替えと、光偏向動作が対応する駆動方法である。図12(a),(b),(c),(d)は、それぞれ以下のステップ1、ステップ2、ステップ3、ステップ4に対応する。
【0040】
図12(a),(b),(c),(d)には、電極105a〜105dに印加された電位により発生する電界の向き(黒矢印)と静電引力(白抜き線)を示す。
【0041】
図13は、従来例1の駆動方法において、各電極に印加する電位のタイミングチャートを示す。図13において、異なる電位は電位aと電位cであり、中間の電位は電位bに相当する。また、図13には、各ステップにおける光偏向動作を模式的に示す。
【0042】
以下、図12、図13を用いて、従来の光偏向装置の駆動方法と、それに対応した板状部材104の傾斜変位動作(すなわち光偏向動作)を説明する。
【0043】
ステップ1において、電極105aに高電位aを印加し、電極105bに低電位cを印加し、電極105c及び電極105dに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104は、簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように、中間の電位bと等しくなる。
【0044】
それにより、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図12(a)に示すように電界が発生する。この電界の分布は本発明の光偏向装置に特有であり、従来の2〜3個の電極により構成される光スイッチの駆動方法と大きく異なる点である。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作は、一連の光偏向動作の初期に行うリセット動作である場合もあるし、一連の光偏向動作のOFF動作でもある。
【0045】
次に、ステップ2において、電極105cに高電位aを印加し、電極105dに低電位cを印加し、電極105a及び電極105bに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ該電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104は、やはり簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように中間の電位bと等しくなる。
【0046】
それにより、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図12(b)に示すように電界が発生する。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作に該当する。
【0047】
次に、ステップ3において、ステップ1と同様に電位を印加する。すなわち、電極105aに高電位aを印加し、電極105bに低電位cを印加し、電極105c及び電極105dに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ該電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104は中間の電位bと等しくなり、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図12(c)に示すように電界が発生する。
【0048】
このとき、従来例1では、電界の向きが図12(a)と同じである。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のOFF動作に該当する。
【0049】
次に、ステップ4において、電極105cに高電位aを印加し、電極105dに低電位cを印加し、電極105a及び電極105bに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ該電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104は中間の電位bと等しくなり、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図12(d)に示すように電界が発生する。
【0050】
このとき、従来例1では、電界の向きが図12(b)と同じである。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。
【0051】
このように、従来例1の駆動方法では、各電極上の絶縁膜には、同じ方向の電界が光偏向動作ごとに発生する。本発明の光偏向装置は、その構成上、絶縁膜と板状部材の接点が少ないので、絶縁膜中への電荷蓄積は従来の光スイッチに比べて少ないが、絶縁膜中に光偏向動作に応じて同方向の電界が発生することは、僅かな接点を経由して電荷を蓄積することになる。この電荷蓄積により、光偏向装置が誤動作する可能性もあり、特に性能向上のため駆動電圧を高くする場合は誤動作が問題となる。
【0052】
(実施例1)
図2は、本発明の実施例1に係る光偏向装置の駆動方法を示す。実施例1は、本発明の光偏向装置(図1)を安定に光偏向動作させる実施例であり、図2(a)〜(d)は、それぞれ光偏向動作時のA−A’断面図とC−C’断面図を示す。なお、図2(a)〜(d)は、それぞれ以下説明する、ステップ1〜ステップ4におけるA−A’断面図及びC−C’断面図である。
【0053】
また、図2(a)〜(d)には、電極105a〜105dに印加された電位により発生する電界の向き(黒矢印)と静電引力(白抜き線)を図示した。
【0054】
図3は、実施例1の駆動方法において、各電極に印加する電位のタイミングチャートを示す。図3において、異なる電位は電位aと電位cであり、中間の電位は電位bに相当する。以下、図2、図3を用いて、本発明の光偏向装置の駆動方法と、それに対応した板状部材104の傾斜変位動作(すなわち光偏向動作)を説明する。
【0055】
実施例1に係る光偏向装置の駆動方法は、板状部材104に作用する電界の向きを任意の周期で反転させる。すなわち、光偏向装置の駆動方法は、電極105が支点部材103を中心として両側に2個ずつ配置され、一方の側(OFF側)の隣接する2個の電極(すなわち電極105a,105b)に異なる電位を印加し、他方の側(ON側)の隣接する2個の電極(すなわち電極105c,105d)に異なる電位の中間の電位をそれぞれ印加するステップ1と、OFF側の隣接する2個の電極105a,105bそれぞれに中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極105c,105dに異なる電位を印加するステップ2と、OFF側の隣接する2個の電極105a,105bにステップ1とは電位を入れ替えて異なる電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極105c,105dそれぞれに異なる電位の中間の電位を印加するステップ3と、OFF側の隣接する2個の電極105a,105bそれぞれに中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極105c,105dにステップ2とは電位を入れ替えて異なる電位を印加するステップ4を有する。
【0056】
まず、ステップ1において、電極105aに高電位aを印加し、電極105bに低電位cを印加し、電極105c及び電極105dに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104は簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように、中間の電位bと等しくなる。それにより、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(a)に示すように電界が発生する。この電界の発生が従来の光偏向装置(光スイッチ)の駆動方法と大きく異なる点である。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作は、一連の光偏向動作の初期に行うリセット動作であり、あるいは一連の光偏向動作のOFF動作でもある。
【0057】
次に、ステップ2において、電極105cに高電位aを印加し、電極105dに低電位cを印加し、電極105a及び電極105bに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104はやはり簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように中間の電位bと等しくなる。それにより、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(b)に示すように電界が発生する。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。
【0058】
次に、ステップ3において、電極105bに高電位aを印加し、電極105aに低電位cを印加し、電極105c及び電極105dに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104はやはり簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように中間の電位bと等しくなる。それにより、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(c)に示すように電界が発生する。この時、電界の向きは図2(a)と反対となる。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のOFF動作となる。
【0059】
次に、ステップ4において、電極105dに高電位aを印加し、電極105cに低電位cを印加し、電極105a及び電極105bに中間の電位bを印加すると、導電体層を有しかつ電極群105と対向している電気的に浮いている板状部材104はやはり簡易的なクローズ回路の計算から容易に類推されるように中間の電位bと等しくなる。それにより、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(d)に示すように電界が発生する。この時、電界の向きは図2(b)と反対となる。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。
【0060】
以上のステップ1〜ステップ4における電位印加の組み合わせを任意の周期で行うことにより、電界により絶縁膜106中に蓄積された電荷が逆電界により相殺され、電荷蓄積が低減される。
【0061】
(実施例2)
図4は、実施例2の駆動方法を、各電極に印加する電位のタイミングチャートで示す。図4において、電位xは正電位の1/2の電位である。以下、図4を用いて実施例2の光偏向装置の駆動方法と、それに対応した板状部材104の傾斜変位動作(すなわち光偏向動作)を説明する。実施例2の光偏向装置の駆動方法は、実施例1の駆動方法における異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が接地であり、中間の電位が正電位の1/2である。
【0062】
すなわち、ステップ1において、電極105aに正電位を印加し、電極105bを接地し、電極105c及び電極105dに中間の正電位xを印加すると、実施例1と同様に、板状部材104は中間の正電位xと等しくなる。それにより、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(a)と同様に電界が発生する。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作は、一連の光偏向動作の初期に行うリセット動作であり、あるいは一連の光偏向動作のOFF動作でもある。
【0063】
次に、ステップ2において、電極105cに正電位を印加し、電極105dを接地し、電極105a及び電極105bに中間の正電位xを印加すると、板状部材104は中間の正電位xと等しくなり、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(b)と同様に電界が発生する。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。
【0064】
次に、ステップ3において、電極105bに正電位を印加し、電極105aを接地し、電極105c及び電極105dに中間の正電位xを印加すると、板状部材104は中間の正電位xと等しくなり、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(c)と同様に電界が発生する。この時、実施例1と同様に、電界の向きは図2(a)と反対となる。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のOFF動作となる。
【0065】
次に、ステップ4において、電極105dに正電位を印加し、電極105cを接地し、電極105a及び電極105bに中間の正電位xを印加すると、板状部材104は中間の正電位xと等しくなり、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(d)と同様に電界が発生する。この時、実施例1と同様に、電界の向きは図2(b)と反対となる。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。以上のステップ1〜ステップ4における電位印加の組み合わせを任意の周期で行うことにより、電界により絶縁膜106中に蓄積された電荷が逆電界により相殺され、電荷蓄積が低減される。
【0066】
実施例2の駆動方法の利点は、電極105a〜105dに印加させる電位が正電位と接地にある。すなわち、コスト低減のために駆動回路を光偏向装置と同一基板上に構成する場合、片極の駆動回路は両極の駆動回路に比べて簡易であるので、光偏向装置の製造コストを低減できる。
【0067】
(実施例3)
図5は、実施例3の駆動方法を、各電極に印加する電位のタイミングチャートで示す。図5において、正電位と負電位は極性が異なるがほぼ同等の大きさの電位である。以下、図5を用いて実施例3の光偏向装置の駆動方法と、それに対応した板状部材104の傾斜変位動作(すなわち光偏向動作)を説明する。実施例3の駆動方法は、実施例2の駆動方法において、異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が負電位であり、中間の電位が接地である。
【0068】
すなわち、ステップ1において、電極105aに正電位を印加し、電極105bに負電位を印加し、電極105c及び電極105dを接地すると、実施例1と同様に、板状部材104はほぼ接地と同電位となり、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(a)と同様に電界が発生する。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作は、一連の光偏向動作の初期に行うリセット動作であり、あるいは一連の光偏向動作のOFF動作でもある。
【0069】
次に、ステップ2において、電極105cに正電位を印加し、電極105dに負電位を印加し、電極105a及び電極105bを接地すると、板状部材104はほぼ接地と同電位となり、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(b)と同様に電界が発生する。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。
【0070】
次に、ステップ3において、電極105bに正電位を印加し、電極105aに負電位を印加し、電極105c及び電極105dを接地すると、板状部材104はほぼ接地と同電位となり、ON側の電極105c,105dに対して電界を生じず、OFF側の電極105a,105bに対して図2(c)と同様に電界が発生する。この時、実施例1と同様に、電界の向きは図2(a)と反対となる。該電界により、電極105a及び105bと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はOFF側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のOFF動作となる。
【0071】
次に、ステップ4において、電極105dに正電位を印加し、電極105cに負電位を印加し、電極105a及び電極105bを接地すると、板状部材104はほぼ接地と同電位となり、OFF側の電極105a,105bに対して電界を生じず、ON側の電極105c,105dに対して図2(d)と同様に電界が発生する。この時、実施例1と同様に、電界の向きは図2(b)と反対となる。該電界により、電極105c及び105dと板状部材104の間でそれぞれ静電引力が発生し、板状部材104はON側に傾斜変位する。この動作が一連の光偏向動作のON動作となる。以上のステップ1〜ステップ4における電位印加の組み合わせを任意の周期で行うことにより、電界により絶縁膜106中に蓄積された電荷が逆電界により相殺され、電荷蓄積が低減される。
【0072】
実施例3の駆動方法の利点は、正電位と負電位が極性の異なるほぼ同じ電位であり、中間の電位が接地である。従って、電気的に浮いている板状部材104の電位は、ステップ1〜ステップ4においてほぼ接地と同電位となる。これにより、板状部材104とストッパである規制部材との電界が発生しにくくなり、板状部材がストッパに衝突した際に、規制部材を構成する絶縁膜の帯電が防止される。すなわち、規制部材における電荷蓄積が抑制できるので、板状部材の電極の電位に応じた任意の傾斜変位が安定になり、光偏向装置の光偏向動作がより一層、安定する。
【0073】
(実施例4)
実施例4に係る光偏向装置の駆動方法を実施例3を用いて説明する。図6は、前述した実施例3における電極に印加する電位のタイミングチャートと、実施例4の駆動方法における光偏向動作を併せて示す。実施例4の駆動方法は、ステップ1〜4のそれぞれが1回の光偏向動作に対応する。
【0074】
すなわち、実施例4では、ステップ1とステップ3のそれぞれ1回の動作が光偏向のOFF動作と対応し、ステップ2とステップ4のそれぞれ1回の動作が光偏向のON動作と対応している。そして、上記した動作を投影型画像表示装置に適用した場合、画素に対応して2次元に配置した光偏向装置群の実動作時間で説明すると、例えばフレームレートが60Hzの場合、投影される1画面の表示時間は16.67ミリ秒となる。該表示時間に3色の表示が順次行われると仮定すると、1色当り各光偏向装置が動作し続ける(例えばONし続ける、又はOFFし続ける)最大の動作時間は、5.56ミリ秒となる。なお、上記ON動作時間及びOFF動作時間は、色階調に応じて動作時間が異なる。実施例4では、動作時間がステップ1〜4とそれぞれ対応する駆動方法である。該駆動方法のメリットはステップの切り替えを上記動作時間で行うので、電位を印加する駆動回路の駆動周波数を比較的低減できるので、安価な駆動回路を使用でき、それにより安価な光偏向装置を提供することができる。
【0075】
(実施例5)
実施例5に係る光偏向装置の駆動方法を実施例3を用いて説明する。図7は、前述した実施例3における電極に印加する電位のタイミングチャートと、実施例5の駆動方法における光偏向動作を併せて示す。
【0076】
実施例5の駆動方法は、ステップ1とステップ3を同一の光偏向動作内で繰り返し実施し、ステップ2とステップ4を同一の光偏向動作内で繰り返し実施する。
【0077】
すなわち、実施例5においては、ステップ1とステップ3の繰り返し動作が光偏向の1回のOFF動作と対応し、ステップ2とステップ4の繰り返し動作が光偏向の1回のON動作と対応している。上記した動作を投影型画像表示装置に適用した場合、画素に対応して2次元に配置した光偏向装置群の実動作時間で説明すると、例えばフレームレートが60Hzの場合、投影される1画面の表示時間は16.67ミリ秒となる。該表示時間に3色の表示が順次行われると仮定すると、1色当り各光偏向装置が動作し続ける(例えばONし続ける、又はOFFし続ける)最大の動作時間は、5.56ミリ秒となる。上記ON動作時間及びOFF動作時間は、色階調に応じて動作時間が異なる。該動作時間の間にステップ1とステップ3、ステップ2とステップ4をそれぞれ繰り返し実施するのが実施例5の駆動方法である。すなわち、例えばステップ2とステップ4を21.7マイクロ秒周期で切り替えて実施する場合、最大表示時間が5.56ミリ秒とすると、256回の切り替え動作となる。
【0078】
実施例5の駆動方法のメリットは、印加電位が高電位の場合に単位時間に蓄積される電荷量が多くなるが、切り替え時間が早く、1回の光偏向動作内で蓄積された電荷の除去が随時行われるので、光偏向装置が不安定に動作することが無い。すなわち高電圧駆動における光偏向装置が安定に動作する。
【0079】
(実施例6)
図8は、本発明の実施例6に係る光偏向アレーを示す。図8(a)は、本発明の光偏向装置を光偏向面方向に対して垂直方向に複数個一列に整列して配置した光偏向アレーの上面図であり、1次元アレーを示す。図8(b)は、本発明の光偏向装置を光偏向面方向と垂直方向に複数個整列して配置した光偏向アレーの上面図であり、2次元アレーを示す。本発明の光偏向装置を複数1次元又は2次元に配置し、アレーとすることにより、電荷蓄積が抑制され、誤動作が少ない光偏向アレーを提供することができる。
【0080】
(実施例7)
図9は、本発明の実施例7に係る画像形成装置を示す。図9において、画像形成装置は、実施例6の光偏向アレー1を潜像形成手段である光書込みユニット902として用いる。
【0081】
電子写真プロセスにより光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置900は、矢印D方向に回転可能に保持されて形成画像を担持する画像担持体901のドラム形状の感光体を有し、帯電手段905で均一に帯電された画像担持体901の感光体上を、光偏向アレー1からなる光書込みユニット902で光書き込みを行なって潜像を形成し、該潜像を現像手段903により感光体上にトナー画像として形成し、その後、該トナー画像を転写手段904で被転写体(P)に転写して、被転写体(P)に転写されたトナー画像を定着手段906で定着した後に、被転写体(P)を排紙トレイ907に排紙して収納される。他方、トナー画像を転写手段904で被転写体(P)に転写した後の画像担持体901の感光体は、クリーニング手段908でクリーニングされて次工程の画像形成に備える。
【0082】
光書込みユニット902は、光源902aからの入射光束(R)を、第1のレンズシステム902bを介して光偏向アレー1に照射し、各々光偏向装置は画像情報に応じて傾斜変位し反射光方向を変え、入射光束(R)を第2のレンズシステム902cを通じて画像担持体901の感光体上の表面に結像させる。
【0083】
本発明の光偏向アレーを画像形成装置の光書込みユニットとして用いることにより、光偏向アレーを構成する各光偏向装置が繰り返し動作時に安定に動作し、画像信号に応じた光書込みが各印字ドットに対して実施され、目的の画像を正確に形成することが出来る。
【0084】
(実施例8)
図10は、本発明の実施例8に係る画像投影表示装置を示す。実施例8の画像投影表示装置1000は、光源1001からの光束(R)を画像情報に応じて目的の方向へ反射させる表示ユニット1003として、実施例6の光偏向アレーを用いる。
【0085】
図10において、1001は白色光源などの、レーザー光源に比べ安価な光源手段(光源)である。1002は光源からの光束を本発明の光偏向アレーに導く照明光学系である。1003は本発明の光偏向アレーである。1004、1005は、表示画面の垂直方向の画素列及び水平方向の画素列に対応して2次元に配置された光偏向アレーにより目的方向に偏向された光束を、拡大投影する投影光学系である。1006は光偏向アレー1003の動作を制御する制御システムであり、電子回路により構成される。図中に点線で光束(R)の1部を示したが、光源1001から発せられた光は照明光学系1002により光偏向アレー1003上に導かれ、1003で偏向された光束は投影光学系1004、1005により、2次元画像として投影される。なお、図10において、1007は回転カラーホィールであり、光偏向アレーに導かれる入射光束の波長を選択するために用いられる。
【0086】
実施例8の画像投影表示装置は、電荷蓄積が抑制された駆動方法により駆動される光偏向装置群、すなわち光偏向アレーを表示ユニットとして用いているので、光偏向アレーを構成する各光偏向装置が繰り返し動作時に安定に動作し、画像信号に応じた光情報の表示動作が各画素に対して実施され、目的の画像を正確に表示することが出来る。
【0087】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、電荷蓄積による誤動作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光偏向装置の構成を示す。
【図2】本発明の実施例1に係る光偏向装置の駆動方法を示す。
【図3】実施例1の駆動方法を、各電極に印加する電位のタイミングチャートで示す。
【図4】実施例2の駆動方法を、各電極に印加する電位のタイミングチャートで示す。
【図5】実施例3の駆動方法を、各電極に印加する電位のタイミングチャートで示す。
【図6】実施例3における電極に印加する電位のタイミングチャートと、実施例4の駆動方法における光偏向動作を示す。
【図7】実施例3における電極に印加する電位のタイミングチャートと、実施例5の駆動方法における光偏向動作を示す。
【図8】本発明の実施例6に係る光偏向アレーを示す。
【図9】本発明の実施例7に係る画像形成装置を示す。
【図10】本発明の実施例8に係る画像投影表示装置を示す。
【図11】従来の光スイッチを示す。
【図12】図1の光偏向装置を駆動する従来の方法を示す。
【図13】従来の駆動方法において、各電極に印加する電位のタイミングチャートを示す。
【符号の説明】
101 基板
102 規制部材
103 支点部材
104 板状部材
105 電極
106 絶縁膜

Claims (10)

  1. 光反射領域を有する部材が静電引力で変位することにより、前記光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて偏向される光偏向装置において、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有して前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有する光偏向装置の駆動方法であって、前記板状部材に作用する電界の向きを任意の周期で反転させることを特徴とする光偏向装置の駆動方法。
  2. 前記電極が前記支点部材を中心として両側に2個ずつ配置され、一方の側(以下、OFF側)の隣接する2個の電極に異なる電位を印加し、他方の側(以下、ON側)の隣接する2個の電極それぞれに前記異なる電位の中間の電位を印加するステップ1を有し、OFF側の隣接する2個の電極それぞれに前記中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極に前記異なる電位を印加するステップ2を有し、OFF側の隣接する2個の電極にステップ1とは電位を入れ替えて異なる電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極それぞれに前記中間の電位を印加するステップ3を有し、OFF側の隣接する2個の電極それぞれに前記中間の電位を印加し、ON側の隣接する2個の電極にステップ2とは電位を入れ替えて前記異なる電位を印加するステップ4を有することを特徴とする請求項1記載の光偏向装置の駆動方法。
  3. 前記異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が接地であり、前記中間の電位が前記正電位の1/2であることを特徴とする請求項2記載の光偏向装置の駆動方法。
  4. 前記異なる電位の一方の電位が正電位であり、他方の電位が負電位であり、前記中間の電位が接地であることを特徴とする請求項2記載の光偏向装置の駆動方法。
  5. 前記ステップ1〜4のそれぞれが光偏向動作に対応することを特徴とする請求項2記載の光偏向装置の駆動方法。
  6. 前記ステップ1及びステップ3を同一の光偏向動作内で繰り返し実施し、前記ステップ2及びステップ4を同一の光偏向動作内で繰り返し実施することを特徴とする請求項2記載の光偏向装置の駆動方法。
  7. 光反射領域を有する部材が静電引力で変位することにより、前記光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて偏向される光偏向装置において、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有して前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、前記板状部材に作用する電界の向きを任意の周期で反転させることにより光偏向動作を行うことを特徴とする光偏向装置。
  8. 請求項7に記載の光偏向装置を複数1次元又は2次元に配置したことを特徴とする光偏向アレー。
  9. 請求項8に記載の光偏向アレーを光書込みユニットとして用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8に記載の光偏向アレーを表示ユニットとして用いることを特徴とする画像投影表示装置。
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