JP2008046591A - アクチュエータの接触部位形成方法、アクチュエータ、光学システム及び画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータの接触部位形成方法、アクチュエータ、光学システム及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエータの接触部位をリソグラフィ技術の解像限界以下に微細に構成することにより、稼動部位が稼動時に接触する接触面積若しくは接触長を大幅に低減し、接触により生じる固着力を低減して、アクチュエータの駆動電圧を低減すること。
【解決手段】アクチュエータの稼動部材504が接触する接触部位の形成方法であって、接触部位を少なくとも2層以上の積層膜502,503で構成し、かつ該積層膜の、任意の層のパターン端部502aと他層のパターン端部503aの重ね合わせ部505により、接触部位を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上で稼動するミラーを構成する板状部材を有し、板状部材が稼動することにより目的の機能を発生させるアクチュエータとなる光偏向装置の接触部位形成方法、及びそれを用いた光偏向装置、光学システム、画像形成装置及び画像投影表示装置に関する。
光偏向方法及び光偏向装置及びその製造方法及びその応用製品が種々提案されている。例えば、特許文献1には、固定部を持たない板状部材すなわちミラーを空間に閉じ込めて静電引力により支点部位を中心に傾斜変位させ1軸又は2軸方向に光偏向する光偏向装置や、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合と電気的に浮いている場合の、それぞれの構造の光偏向装置及び光偏向方法(すなわち駆動方法)が開示されている。以下に、その代表的な構造及び駆動方法を記載する。
図16は、特許文献1の光偏向装置を模式化して図示したものである。光偏向装置は、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合の光偏向装置であり、2軸4方向に光偏向する構造を有している。図16(a)は、光偏向装置の上面図であり、図16(b)はA−A’線上の断面図、図16(c)はB−B’線上の断面図、図16(d)はC−C’線上の断面図である。なお図16においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレイの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図16において、光偏向装置は、基板101、複数の規制部材102、支点部材103、板状部材104、複数の電極105a,105b,105c,105dを有している。複数の規制部材102はそれぞれ上部にストッパを有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられている。支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して基板101の上面に設けられている。板状部材104は固定端を持たず、その上面に光反射領域と、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材で構成されている。そして、基板101と支点部材103とストッパの間の空間内で可動的に配置され、板状部材の電位を支点部材との接触により付与している。複数の電極105a,105b,105c,105dは基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を備えている。
このような光偏向装置は、電極105a,105b,105c,105d及び支点部材103に印加される電位の組合せにより、図16(c)、図16(d)に記載のように方向1〜方向4へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面と垂直方向から入射した入射光を方向1〜方向4の四方向へ反射させることができる。また、逆に最大同四方向から入射した入射光を基板と垂直方向へ反射させることができる。図17に、特許文献1に開示されている電圧印加の組合せと板状部材の傾斜方向の関係を示す図である。図17に示すように、X(V)と0(V)の2種類の電位を計5つの電極に適宜供給することで、その供給形態により四方向への光偏向が可能とされている。
特許文献1の光偏向装置は、以下の利点を有している。すなわち、支点部材と基板と板状部材の接触で傾斜角が決定されるので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定である。支点部材を中心として対向する電極に異なる電位を印加することにより高速に薄膜の板状部材を反転するので、応答速度が速くできる。板状部材が固定端を有していないので捻り変形などの変形を伴わず長期的な劣化が少なく低電圧で駆動できる。半導体プロセスにより微細で軽量な板状部材を形成できるので、ストッパとの衝突による衝撃が少なく、長期的な劣化が少ない。規制部材や板状部材や光反射領域の構成を任意に決めることにより、反射光のオン/オフ比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上できる。半導体プロセス及び装置を使用できるので、低コストにて微細化と集積化が可能である。支点部材を中心として複数の電極を配置することにより、1軸2次元の光偏向及び2軸3次元の光偏向が可能である。
特開2004−78136
特許文献1に記載の光偏向装置は、固定端を持たない板状部材の傾斜変位にて光偏向を行うことにより、上述のように多くの利点を有しており、従来の捩り梁方式の光スイッチや回折格子方式の光スイッチに比べ優れている。しかし、固定端を持たない板状部材を用いることに起因して、以下に記載の課題を有する。
図18は、図16おける光偏向装置の支点部材103と板状部材104と電極105を抽出した模式図である。なお符号106は前述の図16では省略したが、電極105と板状部材104の電気的短絡を防止するための絶縁膜であり、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜が用いられる。図18(a)は上面図であり、図18(b)はF部におけるG−G’線上の断面図であり、図18(c)はF部におけるI−I’線上の断面図である。図18において、板状部材104が傾斜変位時に絶縁膜106と線で接触しているために、接触部(図中、黒太線で記載)において接触する膜の表面エネルギーに応じた固着力(図中、白抜き線で記載)が作用する。この固着力は板状部材104の傾斜変位の妨げとなり、該固着力を打ち消すための静電引力を加算して作用させるために、駆動電圧が増大することとなる。
以上のように、特許文献1においては、基板又は基板上の絶縁膜と線で接触することに起因する駆動電圧を増加させるも問題を有している。なお、固着力の原因としては、水架橋力や分子間力、帯電などが挙げられる。特に、特許文献1においては板状部材と基板との接触部位は板状部材のほぼ全長に渡り構成されている。そのため、前述のように板状部材104との接触により、比較的大きな固着力が作用することとなり、駆動電圧の増加につながる。
駆動電圧の増加を低下するための手段として、接触部位を部分的に構成することが考えられる。例えば凸形状の接触部位を形成するには、一般に半導体製造技術のリソグラフィ技術とエッチング技術を用いる。この場合、パターン寸法の加工限界(最も小さい凸形状接触部位の形成)はリソグラフィ技術によることが主である。さらにリソグラフィ技術の加工限界は、マスクとなるレジストの解像度、デバイスの段差の有無、リソグラフィ装置例えばステッパの装置性能等に依存するが、現在主流の半導体製造技術であるサブハーフミクロンやハーフミクロンプロセスでは凸形状の加工限界はおよそ0.5〜1.0μm幅となる。この凸形状の接触部位の加工限界がリソグラフィ技術に依存するので、既存の方法であると、その微細化には限界がある。
特許文献1に記載の光偏向装置をアクチュエータとして応用する場合、アクチュエータのデバイス寸法は異なるが、稼動部となる板状部材が傾斜した状態で固着しないことが期待されるが、このような不具合を解消するには接触部位の大きさを以下に微細にするかが技術的課題となる。
以下に、特許文献1に代表される光偏向装置に関して、具体的に上記課題を明らかにする。光偏向装置はその主要な応用が画像投影表示装置である。該画像投影表示装置は近年のリアプロジェクションTVやデジタルシアターへの応用が盛んのため、より高いコントラスト化が要求される。その場合反射光のオン/オフ比を高める必要があり、テキサスインスツルメンツのDMDや特許文献1の光偏向装置などのミラー型光スイッチにおいては光偏向角を増大させる必要がある。このことは、ミラーである板状部材の傾斜角を増大させることと同意であり、それにより板状部材と対向する電極の距離を大きくする必要が生じる。静電引力は作用する電極間の距離の2乗に反比例するため、高コントラスト比を図るために板状部材に作用する静電引力を低下させることとなる。加工限界で構成された凸形状接触部位の接触面積で生じる固着力が、低下した静電引力を超えて大きい場合、板状部材は傾斜変位せずに固着する。その対策として駆動電圧を増加させなければならない課題が生じる。
本発明の目的は、アクチュエータの接触部位をリソグラフィ技術の解像限界以下に微細に構成することにより、稼動部位が稼動時に接触する接触面積若しくは接触長を大幅に低減し、接触により生じる固着力を低減して、アクチュエータの駆動電圧を低減することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1では、立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンを形成し、立体構造部を構成する上層部を解像度以上として、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を形成することを特徴とするアクチュエータ接触部位の形成方法を提案している。
請求項2では、立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンで形成され、立体構造部を構成する上層部を解像度以上として構成され、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を有するアクチュエータを提案している。
請求項3では、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位の形成方法であって、接触部位を少なくとも2層以上の積層膜で構成し、かつ積層膜の、任意の層のパターン端部と他層のパターン端部の重ね合わせ部により、接触部位を構成することを特徴とするアクチュエータ接触部位の形成方法を提案している。すなわち、微細な接触部位の形成方法を提供することにより、大幅に接触面積が低減されることになり接触により生じる固着力が充分に低減されて駆動電圧が大幅に低減される。
請求項4では、請求項3に記載の形成方法により構成された接触部位を有することを特徴とするアクチュエータを提案している。作製プロセス及び作製装置の解像限界以下の微細な接触部位を有するので、稼動部材の固着を抑制でき、低電圧で駆動することができるアクチュエータとなる。
請求項5では、請求項4記載のアクチュエータにおいて、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、稼動部材として機能する板状部材と、複数の電極を有し、該複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、該支点部材は頂部を有して基板の上面に設けられ、該板状部材は光反射領域を有し、かつ固定端を持たず、かつ少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、かつ基板と該支点部材と該ストッパの間の空間内で可動的に配置され、該複数の電極は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、該板状部材が該支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行うことを特徴とするアクチュエータを提案している。すなわち、板状部材で構成されるミラーの偏向角の制御が容易かつ安定で、応答速度が速く、長期的な劣化が少なく、反射光のオン/オフ比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上、低コストにて微細化と集積化ができ、1軸2次元の光偏向及び2軸3次元の光偏向が可能である光偏向装置を、固着を抑制して低電圧で駆動できるような光偏向装置となる。
請求項6では、請求項5記載のアクチュエータにおいて、接触部位を構成する2層以上の積層膜の少なくとも1層が複数の電極を構成する層であることを特徴とするアクチュエータを提案している。すなわち、複数の電極を構成する層のパターン化が接触部位を構成する少なくとも1層のパターン化を兼ねているので、製造コストの低減を図れるアクチュエータとなる。
請求項7では、請求項2,4,5または6記載のアクチュエータを複数1次元又は2次元に配置して構成されたことを特徴とするアクチュエータアレイを提案している。すなわち、固着を抑制して低電圧で駆動できるアクチュエータアレイとなる。
請求項8では、請求項7記載のアクチュエータアレイと、アクチュエータアレイを照明する光源と、アクチュエータアレイからの反射光を画像情報に応じて投影する投影レンズを有することを特徴とする光学システムを提案している。すなわち、各画素に対応するアクチュエータを低電圧で駆動できるので、各アクチュエータに具備し画像情報を記憶する半導体メモリ回路として小型で高集積化が可能な低電圧メモリ回路を用いることができ、それにより、アクチュエータアレイの小型化及び高集積化を達成でき、高集積化されたアクチュエータアレイにより高精細な画像の投影を安価なシステムとなる。
請求項9では、請求項8記載の光学システムを光書込みユニットとして用いることを特徴とした画像形成装置を提案している。すなわち、安価に高精細な光書込みユニットを用いることで、安価に高精細な画像形成が可能となる。
請求項10では、請求項8記載の光学システムを表示ユニットとして用いることを特徴とした画像投影表示装置を提案している。すなわち、安価に高精細な光書込みユニットを用いることで、安価に高精細な表示ユニットとなり、より安価に高精細な画像投影表示が可能となる。
請求項11では、請求項5または6記載のアクチュエータにおいて、支点部材が、少なくとも2層以上の積層膜で構成し、かつ積層膜の、任意の層のパターン端部と他層のパターン端部の重ね合わせ部により支点部材の接触部位が構成されていることを特徴とするアクチュエータを提案している。すなわち、微細な支点部材の接触部位を提供することにより、大幅に接触面積が低減されることになり接触により生じる固着力が充分に低減されて駆動電圧が大幅に低減される。
請求項12では、請求項11記載のアクチュエータにおいて、任意の層のパターン及び他層のパターンそれぞれが長方形で構成されており、各層の長辺方向が交わる部位により支点部材の接触部位が構成されていることを特徴とするアクチュエータを提案している。すなわち、正方形パターンに比べ短辺方向の解像度が良好な長方形パターンを交差させて、より微細な支点部材の接触部位を提供することにより、大幅に接触面積が低減されることになり接触により生じる固着力が充分に低減されて駆動電圧が大幅に低減される。
本発明によれば、立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンを形成し、立体構造部を構成する上層部を解像度以上として、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を形成するので、アクチュエータの接触部位をリソグラフィ技術の解像限界以下に微細に構成することにより、稼動部位が稼動時に接触する接触面積(若しくは接触長)を大幅に低減し、接触により生じる固着力を低減することができ、それによりアクチュエータの駆動電圧を低減することができる。
特に、請求項3記載の発明によれば、重ね合わせ部のみが高い凸形状が構成でき、かつ各層のパターンの解像限界以下に微細な接触部位を構成できる。それにより大幅に接触面積を低減することが出来、接触により生じる上記固着力を充分に低減し、駆動電圧を大幅に低減できる。
請求項4記載の発明によれば、微細化を図れた接触部位を有するアクチュエータとなるので、作製プロセス及び作製装置の解像限界以下の微細な接触部位を有するので、稼動部材の固着を抑制でき、低電圧で駆動することができる。
請求項5記載の発明によれば、アクチュエータがミラーとなる板状部材による光偏向を行う光偏向装置となるので、板状部材の偏向角の制御が容易かつ安定で、応答速度が速く、長期的な劣化が少なく、反射光のオン/オフ比を向上、低コストにて微細化と集積化ができ、1軸2次元の光偏向及び2軸3次元の光偏向が可能である光偏向装置を、固着を抑制して低電圧で駆動できる。
請求項6記載の発明によれば、接触部位を構成する2層以上の積層膜の少なくとも1層が該複数の電極を構成する層であるので、複数の電極を構成する層のパターン化が接触部位を構成する少なくとも1層のパターン化を兼ねることととなり、製造コストを低減することができる。
請求項7記載の発明によれば、上記のアクチュエータを複数1次元又は2次元に配置してアクチュエータアレイとするので、固着を抑制して低電圧で駆動できるアクチュエータアレイを提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7のアクチュエータアレイを備えた光学システムであるので、各画素に対応するアクチュエータを低電圧で駆動できるので、各アクチュエータに具備し画像情報を記憶する半導体メモリ回路として小型で高集積化が可能な低電圧メモリ回路を用いることができる。それにより、アクチュエータアレイの小型化及び高集積化を達成でき、高集積化されたアクチュエータアレイにより高精細な画像の投影を安価なシステムで提供することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項8の光学システムを光書込みユニットとして用いるので、安価に高精細な光書込みユニットを提供でき、それにより安価に高精細な画像形成が可能となる。
請求項10記載の発明によれば、請求項8の光学システムを表示ユニットとして用いるので、安価に高精細な表示ユニットを提供でき、それにより安価に高精細な画像投影表示が可能となる。
請求項11記載の発明によれば、ミラーとなる板状部材が常に接触する支点部材の接触部位も微細にできるので、接触面積が大幅に低減し、支点部位とミラーとの接触により生じる固着力が充分に低減されて駆動電圧が大幅に低減される。
請求項12記載の発明によれば、各層を短辺方向が微細な長方形パターンとして、各層の長辺方向が交わるようにパターン化することにより、支点部材の接触部位をさらに微細に構成することが出来るので、接触面積が大幅に低減し、接触により生じる固着力が充分に低減されて駆動電圧が大幅に低減される。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本形態は、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位の形成方法であって、接触部位を少なくとも2層以上の積層膜で構成し、かつ該積層膜を構成する任意の層のパターン端部と他層のパターン端部の重ね合わせ部により接触部位を構成する点と、このような形成方法により構成された微細接触部位を有するアクチュエータを特徴としている。すなわち、本形態にかかる接触部位の形成方法は、立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンを形成し、この立体構造部を構成する上層部を解像度以上として、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を形成する。
図1は、本発明の特徴である接触部位を有する任意のアクチュエータであり、図1(a)は第1の実施形態におけるアクチュエータの上面図であり、図1(b)は図1(a)のa−a’線上の断面図であり、図1(c)は図1(b)のB部の拡大断面図である。各図ともに、本発明の特徴である接触部位を容易に理解できるよう模式化して示しており、実際の縮尺とは異なり、かつアクチュエータの機能や発明に関係しない構成も省略してある。
図1において、符号501は任意の基板であり、502,503は本発明の特徴である接触部位を構成する任意の層であり、504はアクチュエータの稼動部材となる板状部材である。アクチュエータの板状部材504は図中白抜き矢印線で示してあるように、任意の駆動力により上下し、基板501上に構成された接触部位506に接触する。接触部位506は構成層502のパターン端部502aと構成層503のパターン端部503aの重ね合わせ部(立体構造部)505により構成されている。構成層502及び503はそれぞれ半導体製造技術におけるステッパリソグラフィ技術とドライエッチング技術によりパターン化され、特に構成層503は装置及びパターン化のマスクとなるレジストの解像限界でパターン化されている。
具体的には、構成層503は東京応化製のポジレジストTHMRを用いてg線ステッパにより0.8μm幅で加工されている。重ね合わせ部は0.3μm幅である。このような構成とすることにより、本形態においては0.09μm2の接触部位を4箇所構成することができる。一般的な接触部位の形成方法では0.8μm幅での加工が限界のため、0.64μm2の接触部位が4箇所構成されることとなり、従来の方法に比べ本形態では接触面積が9/64に低減されることとなる。なお、本形態における接触部位505の加工寸法のばらつきは、通常のドライエッチング技術によると0.1μm以下であり、重ね合わせのばらつきも通常のステッパリソグラフィ技術によると0.1μm程度である。そのため、ばらつきを含めても接触面積低減の効果は大きい。又実施例1のように、接触部位がアクチュエータの四隅に配置されている場合、重ね合わせのばらつきは接触面積の4箇所の加算で相殺され影響しなくなる利点も有する。なお、実施例1において、構成層503を解像限界でパターン化しているが、本発明の特徴から容易に推測できるように、必ずしも解像限界でパターン化する必要は無い。このことは、ステッパリソグラフィのための露光装置として比較的安価な低解像度仕様の装置を使用でき、製造コストを低減できる利点も有している。
(第2の実施形態)
本形態は、第1の実施形態で説明したアクチュエータが、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、稼動部材として機能する板状部材と、複数の電極を有し、該複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、該支点部材は頂部を有して基板の上面に設けられ、該板状部材は光反射領域を有し、かつ固定端を持たず、かつ少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、かつ基板と該支点部材と該ストッパの間の空間内で可動的に配置され、該複数の電極は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、該板状部材が該支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行う光偏向装置であることを特徴とし、さらに、接触部位を構成する2層以上の積層膜の少なくとも1層が、光偏向装置の該複数の電極を構成する層であることを特徴としている。
図2に、本形態の特徴である接触部位を有する光偏向装置を示す。この光偏向装置は、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合の光偏向装置であり、2軸4方向に光偏向する構造を有している。図2(a)は該光偏向装置の上面図であり、図2(b)は図2(a)A−A’線上の断面図、図2(c)は図2(a)B−B’線上の断面図、図2(d)は図2(a)C−C’線上の断面図である。なお図2においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレイの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図2において、光偏向装置は、基板101と、複数の規制部材102と、支点部材103と、板状部材104と、複数の電極105a,105b,105c,105dを有している。複数の規制部材102はそれぞれ上部にストッパを有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられている。支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して基板101の上面に設けられている。板状部材104は固定端を持たず、上面に前記光反射領域と、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、基板101と支点部材103とストッパの間の空間内で可動的に配置され、板状部材104の電位を支点部材103との接触により付与している。複数の電極105a,105b,105c,105dは基板101上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。また、本発明の特徴である接触部位601は、絶縁膜106と複数の電極105a,105b,105c,105dのパターン端部の重ね合わせにより、第1の実施形態同様に解像限界以下の微細な接触部位として構成されている。
光偏向装置は、特許文献1同様に、電極105a,105b,105c,105d及び支点部材103に印加される電位の組合せにより、図2(c)、図2(d)に記載のように方向1〜方向4へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面と垂直方向から入射した入射光を方向1〜方向4の4方向へ反射させることができる。また、逆に最大同4方向から入射した入射光を基板と垂直方向へ反射させることができる。
この光偏向装置の利点は、従来の特許文献1と同様であるが、これに加えて本発明の特徴である微細な接触部位を有することにより、光偏向装置が微細化されても、固着を抑制でき低い駆動電圧で動作させることができる。
(第3の実施形態)
図3(a)は第3の実施形態の接触部位を抽出して示した上面図であり、図3(b)は第3の実施形態の接触部位を抽出して示した図3(a)A−A’線上の断面図である。
(第4の実施形態)
図4(a)は本発明の第4の実施形態である接触部位を抽出して示した上面図であり、図4(b)は第4の実施形態の接触部位を抽出して示した図4(a)A−A’線上の断面図である。
(第5の実施形態)
図5(a)は、本発明の第5の実施形態の接触部位を抽出して示した上面図であり、図5(b)は第5の実施形態の接触部位を抽出して示した図5(a)A−A’線上の断面図である。
図3(a),図4(a),図5(a)において、本発明の特徴が明確に理解できるように、特に支点103、複数の電極105a,105b,105c,105d、絶縁膜106が抽出して記載されている。また、複数の電極105のパターン端部と絶縁膜106のパターン端部の重ね合わせ部により構成された接触部位601が図示されている。図3(b)、図4(b)、図5(b)においては、支点103、複数の電極105a,105b,105c,105d、絶縁膜106に加えてミラーである板状部材104が傾斜変位し接触部位601と接触した状態で記載されている。
図3から図5に示す光偏向装置は、複数の電極105a,105b,105c,105dの角部が図示されたように加工されている。この構造とすることにより、板状部材104に対向する電極の面積が若干低下するが、図3(a)と図4(a)を比べて容易に推察されるように、接触部位の接触長を第2の実施形態に比べ低減でき、より固着を抑制できる。第4の実施形態の光偏向装置においては、複数の電極105a,105b,105c,105dの角部が図示されたように加工され、かつ絶縁膜106が図示されたように加工され複数の電極105a,105b,105c,105dの上面の大半に残存している。
このような構造とすることにより、第3の実施形態同様に接触部位の接触長を第2の実施形態に比べ低減でき、より固着を抑制できるだけでなく、複数の電極105a,105b,105c,105dの上面の大半に絶縁膜が形成されているので、絶縁膜が形成されていない場合すなわちエアーギャップの場合に比べ、板状部材104と複数の電極間の静電容量を増加でき、静電引力を増大させることができる。それによりさらに固着を抑制できる利点を有している。
図6に第2の実施形態の光偏向装置の製造方法を開示して、本発明の特徴である微細な接触部位の形成方法及び本発明のアクチュエータの製造方法を具体的に説明する。図6(a)〜(i)は、図2に示した光偏向装置の製造過程を代表的な工程に沿って示したものである。図6(a)〜(i)は図2(a)A‐A’線上の断面概略図である。
図6(a):基板101上に、支点部材103を構成するアルミニウム系合金膜がDCマグネトロンスパッタ法により堆積され、その後、ステッパリソグラフィ技術によりレジストパターンを形成し、ドライエッチング法により支点部材103が加工される。なお、基板101はシリコン基板を用い、図示されていないが上面にシリコン酸化膜が全面成膜されている。
図6(b):電極105a,105b,105c,105dを窒化チタン(TiN)膜の薄膜で形成する。TiN薄膜は、Tiをターゲットとした反応性スパッタリング法により成膜し、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により複数の電極105a,105b,105c,105dとしてパターン化した。これら複数の電極105a,105b,105c,105dは、本発明の特徴である接触部位を構成する1層を兼ねている。
図6(c):本発明の特徴である接触部位を構成する1層としてプラズマCVD法によりシリコン酸化膜106を成膜し、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法によりパターン化した。この工程で、複数の電極105a,105b,105c,105dのパターン端部と、シリコン酸化膜106のパターン端部の重ね合わせ部において、微細な接触部位601が形成される。
図6(d):耐熱性を有する有機膜をスピンコート法により塗布することにより平坦化して形成した。スピンコート後、熱処理により硬化させた。この有機膜が第1の犠牲層801である。なお、犠牲層としては上記膜以外にも多結晶シリコン膜などを用いることもできる。
図6(e):板状部材104としてアルミニウム系合金膜をDCマグネトロンスパッタ法により堆積しパターン化した。該板状部材104は高い光反射性を有する膜と弾性率が高く剛性を有する膜の積層で成膜され、導電体層としての役割も果たしている。
図6(f):再度、耐熱性を有する有機膜をスピンコート法により塗布することにより平坦化して形成した。スピンコート後、熱処理により硬化させた。この有機膜が第2の犠牲層802である。なお、犠牲層としては上記膜以外にも多結晶シリコン膜などを用いることもできる。
図6(g):光偏向装置を個別に分離し、板状部材104の周囲にストッパを有する規制部材102を配置するために、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により、第1の犠牲層801及び第2の犠牲層802を同時に、板状部材104間にスリット又はホール形状で開口、パターン化した。
図6(h):ストッパを有する規制部材102を構成するシリコン酸化膜をプラズマCVD法により堆積させ、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により、任意の個所にパターン化した。なお、ストッパを有する規制部材102は、図6に見られる配置に留まらず、板状部材を制限空間に留める位置であれば良い。
図6(i):残存する第1の犠牲層801及び第2の犠牲層802を、プラズマエッチング法により開口部を通してエッチング除去し、板状部材104を可動範囲が制限された空間に配置して、本発明の光偏向装置が完成する。該犠牲層エッチングは犠牲層の種類に応じて、プラズマエッチングに限らずウェットエッチングにより実施することもできる。なお犠牲層エッチングは基板平面方向にエッチングを進行させるためエッチング環境に板状部材104が晒される。そのため、板状部材104の材質をエッチングされにくい材料で最適化することが重要である。
なお、図6の製造方法において、複数の電極105a,105b,105c,105d及び支点部位103への電位供給線は省略されているが、実際には光偏向装置直下に構成された半導体メモリ回路及び電位供給線から任意に電位が付与される。図7に、このような半導体メモリ回路及び電位供給線と光偏向装置の構成を図2A−A’線上の断面図として記載する。
(第6の実施形態)
本形態は、上記の形態により形成されたアクチュエータ(第2の実施形態)をアレイ上にアクチュエータを複数1次元又は2次元に配置したことを特徴としている。すなわち、図8(a)は、第5の実施形態の光偏向装置をアクチュエータとした光偏向アレイにしたものであり、光偏向方向に対して垂直方向に複数個一列に整列して配置した1軸2次元光偏向アレイの上面図である。
(第7の実施形態)
図8(b)は、同様に第2の実施形態の光偏向装置をアクチュエータとした光偏向アレイを示すもので、2軸の光偏向方向に複数個整列して配置した2軸3次元光偏向アレイの上面図である。上記のように本発明のアクチュエータを複数1次元又は2次元に配置しアレイとすることにより、固着を抑制して低電圧駆動ができるアクチュエータアレイを提供することができる。
図9,図10,図11は上記形態により形成された光偏向装置を用いた光学システムの構成を示す。図9に示す光学システムは、第6の実施形態に示したアクチュエータアレイを有し、このアクチュエータアレイを照明する光源を有し、該アクチュエータアレイからの反射光を画像情報に応じて投影する投影レンズを有する光学システムである。
(第8の実施形態)
図9は、第8の実施形態を示す。この形態の光学システム200における、アクチュエータアレイは、図8(b)に示すような2軸4方向へ光偏向が可能であり、RGB3原色に対応する3個の光源光を画像情報に応じてアレイ面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させ、投影レンズに導いて投影表示するシステムである。そのため、該各色表示のための光偏向方向の切り換えのタイミングは、特開2004−138881に記載のものと同様とされている。
より詳細に説明すると、図9に示す光学システム1100は、アクチュエータアレイ1107を照明する3原色の光源として赤1101,青1102,緑1103を有しており、これら3光源より1個のアクチュエータアレイ1107に向けて3原色光が照射される用に構成されている。3原色の光源としてはLD光源やLED光源又は各アレイ光源が用いられる。3原色光L(R),L(G),L(B)はそれぞれ整形レンズ1104,1105,1106を通過し、光源の輝度分布や指向性の向上、絞りを配置して矩形に整形等が計られる。整えられた3原色光L(R)、L(G)、L(B)はそれぞれ異なる方向から1個のアクチュエータアレイ1107に入射する。
2軸4方向への光偏向が可能な該アクチュエータアレイ1107を構成する個々の光偏向装置は、各光偏向方向が赤情報表示、青情報表示、緑情報表示、色表示せず(オフ動作)に割り当てられており、画像情報すなわち各色の色情報に応じて3原色光をアレイ面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させて投影レンズ1109に導いて投影表示する。黒表示すなわちオフ動作時は、3原色光はアレイ面と垂直方向へ反射せず、一部の光、例えば図9におけるL(G)光は目的と異なる方向へ反射して光吸収板1110に吸収される。光吸収板1110は各3原色光に対応してそれぞれ配置しても良い。
各画素の色情報表示のためには、アクチュエータアレイを構成する個々の光偏向装置が個別にその方向を決定する必要があり、その制御をアクチュエータアレイに接続した制御チップ又は制御ボード1108で行なう。該光学システムはカラーホイールを用いず、1個のアクチュエータアレイで画像投影が可能なので小型で簡易な光学システムであり、光源としてLD又はLED又はそのアレイ光源を用いるので、発熱が少なくかつ小型でありかつ消費電力が少なく、かつ冷却用のファンも不要となる光学システムを提供できる。
(第9の実施形態)
図10は、第9の実施形態を示す。この光学システム1200は、特開2004−78136に開示しているカラーホイールを用いて時分割的に3原色を表示する画像投影表示装置に用いられている光学システムが基となっている。図10に示す光学システムにおいて、符号1201はハロゲンランプやキセノンランプなどの白色光源であり、1202は光源光の整形のためのロッドレンズであり、1203が少なくとも3原色のカラーフィルターを有するカラーホイールであり、1204がアクチュエータアレイであり、1205はアクチュエータアレイを構成する個々の光偏向装置の光偏向方向を制御する制御チップであり、1207は投影レンズであり、1206は光吸収板である。
本形態の光学システムに用いられるアクチュエータアレイ1204を構成する光偏向装置は、前述の2軸4方向への光偏向を行なう光偏向装置ではなく、図8(a)に示すような1軸2方向への光偏向動作を行なう光偏向装置である。すなわち1方向から入射した入射光を目的の方向(オン方向)と目的以外の方向(オフ方向)へ画像情報に応じて光偏向する。該光学システムを簡単に説明すると、光源1201からの白色光がロッドレンズ1202を通過して整形され、カラーホイール1203に入射する。カラーホイールを通過する光源光は時間順次に赤青緑の色を有する光束Lとなる。この光束Lがアクチュエータアレイ1204を照明する。アクチュエータアレイ1204を構成する個々の光偏向装置は、画像情報すなわち色情報に応じて光偏向動作を行ない、目的方向、例えばアレイ面と垂直方向に反射光束Lonを反射させ、投影レンズ1207に導く。投影レンズ1207を通過して色情報が投影される。時間順次に投影される色情報は観察者の目の残像現象により色合成され、多彩な色を有する画像となる。目的以外の方向へ反射された光束Loffは光吸収板1206で吸収される。
(第10の実施形態)
図11は、第10の実施形態を示す。この光学システム1300は、主に画像形成装置に用いられる光学システムが基となっている。図11において、符号1301は光源であり、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等の白色光源や、半導体レーザー、LED及びそのアレイ光源等の単色光源が用いられる。光源1301からの光源光が光学レンズ1302を通過することにより、アレイ列と垂直方向に集光され、線状光源となる。続いて光学レンズ1303を通過することにより、アレイ列方向に集光される。2個の光学レンズを通過した光源光は、本発明の特徴であるアクチュエータアレイ1304を任意の方向から照明し、アクチュエータアレイ1304を構成する個々の光偏向装置は、制御チップ1305から供給される画像情報に基づく信号により個々にオン/オフされ、目的の反射光束すなわちオン光が投影レンズ1306に導かれる。アクチュエータアレイ1304としては、図8(a)に示すような一次元に配列したアレイを用いた。投影レンズ1306に導かれた反射光束は投影面1307において任意の大きさで拡大投影される。なお、本形態において、投影レンズ1306の入射側近傍で反射光束が結像するように光学システムが構成されているが、必ずしもその必要はなく、光偏向アレイ面で結像する光学システムであってもよい。
図9,図10,図11で示した3種類の各光学システムのアクチュエータアレイとして図8(a)または図8(b)に記載のアクチュエータアレイを用いていことで、各画素に対応するアクチュエータを低電圧で駆動できる。それにより、各アクチュエータに具備し画像情報を記憶する半導体メモリ回路として例えば3.3V程度の低電圧メモリ回路を用いることができる。アクチュエータ直下に具備される半導体メモリ回路は、アクチュエータの小型化を進める場合に、その占有面積が課題となる。すなわちアクチュエータが小型化されても直下に設置される半導体メモリ回路を小型化しなければアクチュエータアレイとして小型化が困難となる。
本発明においては低電圧メモリ回路を用いることができるので、その占有面積は微細となる。具体的に一般的な半導体メモリ回路であるSRAMを例に挙げると、5V駆動SRAM1組の占有面積が約100μmであるのに対し、3.3V駆動SRAM1組の占有面積は約25μm程度となる。このように低電圧メモリ回路を用いることができるので、アクチュエータアレイの小型化及び高集積化を達成でき、高集積化されたアクチュエータアレイにより、高精細な画像の投影を安価なシステムで提供することができる。
(第11の実施形態)
図12を用いて本発明の第11の実施形態について説明する。本形態の画像形成装置は、上記光学システムを光書込みユニット1500として用いることを特徴としている。すなわち、図12は光書込みの模式図であり、図13は画像形成装置1400の構成概略図である。図12において、符号1409は図11に示した光学システムであり、画像情報に対応する反射光束が投影される。投影された反射光束列は、光学レンズ1402aを通過し、折り返し全反射ミラー1402bで反射して、像担持体としての感光体ドラム1401上の線状の投影面1307へ投影される。
(第12の実施形態)
図13に示す画像形成装置1400は、電子写真方式の光書き込みを行なって画像を形成するもので、図13において矢印D方向に回転可能に保持されて形成画像を担持する感光体ドラム1401を有し、周知の帯電手段1405で均一に帯電された感光体ドラム1401の表面上を光書込みユニット1409、1402a、1402bで光書き込みを行なって潜像を形成し、潜像を現像手段1403により感光体上にトナー画像として形成し、その後、該トナー画像を転写手段1404で被転写体(P)に転写して、被転写体(P)に転写されたトナー画像を定着手段1406で定着した後に、被転写体(P)を排紙トレイ1407に排紙して収納される。他方、トナー画像を上記転写手段1404で被転写体(P)に転写した後の上記画像担持体1401の感光体は、クリーニング手段1408でクリーニングされて次工程の画像形成に備えるようになっている。
このように、接触部位が微細化されたアクチュエータとなる光偏向装置を利用した光学システムを画像形成装置の光書込みユニットとして用いることにより、本発明の光偏向装置の利点を有して光書込みが行なえるので、高精細な光書込みを有する画像形成装置を低コストに提供できる。
(第13,第14の実施形態)
図14、図15を用いて本発明の第12、13の実施形態について説明する。双方の形態は、上記の光学システムを投影光学システムとして用いた画像投影表示装置である。
図14に示す第13の実施形態にかかる画像投影表示装置1501は、図9に示す光学システムを投影光学システムとして用いている。また、図15に示す第14の実施形態にかかる画像投影表示装置1601は、図10に示す光学システムを投影光学システムとして用いている。両形態ともに、画像情報を投影レンズ1109,1207に通して画像表示部、すなわちスクリーン1502,1602上に投影表示する。図14,図15に示す画像投影表示装置は、その表示ユニットである光学システムが本発明の特徴である光学システムを用いているので、高精細な画像を表示する画像投影表示装置を低コストに提供できる。
(第15の実施形態)
図19を用いて本発明の第15の実施形態について説明する。
図19は、請求項11、12に記載の本発明の特徴である支点部位を有する光偏向装置である。この光偏向装置は、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合の光偏向装置であり、2軸4方向に光偏向する構造を有している。
図19(a)は光偏向装置の上面図であり、図19(b)は図19(a)A−A’線上の断面図、図19(c)は図19(a)B−B’線上の断面図、図19(d)は図19(a)C−C’線上の断面図である。なお図19においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレイの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図19において、光偏向装置は、基板101と、複数の規制部材102と、支点部材103(任意の導電体層1901と他層1902の積層)と、板状部材104と、複数の電極105a,105b,105c,105dを有している。複数の規制部材102はそれぞれ上部にストッパを有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられている。支点部材103は、任意の層で導電性を有する部材1901と、複数の電極105a,105b,105c,105dと同一層で導電性を有する部材1902の積層で構成され、ミラーである板上部材104と上面で接触する構造を有して基板101の上面に設けられている。板状部材104は固定端を持たず、上面に前記光反射領域と、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、基板101と支点部材103とストッパの間の空間内で可動的に配置され、板状部材104の電位を支点部材103との接触により付与している。
複数の電極105a,105b,105c,105dは基板101上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。接触部位601は、絶縁膜106と複数の電極105a,105b,105c,105dのパターン端部の重ね合わせにより、第2の実施形態同様に解像限界以下の微細な接触部位として構成されている。また、本発明の特徴である支点部位103は、上方から見て長方形を有する1901層と、1901層と90度角度を変えて長方形を有する1902層のパターン端部の重ね合わせにより、支点部材の接触部位を、解像限界以下の微細な接触部位として構成されている。
このような光偏向装置は、特許文献1同様に、電極105a,105b,105c,105d及び支点部材103に印加される電位の組合せにより、図19(c),図19(d)に記載のように方向1〜方向4へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面と垂直方向から入射した入射光を方向1〜方向4の4方向へ反射させることができる。また、逆に最大同4方向から入射した入射光を基板と垂直方向へ反射させることができる。すなわち、この光偏向装置の利点は、従来の特許文献1と同様であるとともに、本形態の特徴的構成である微細な接触部位を有することにより、光偏向装置が微細化されても、固着を抑制でき低い駆動電圧で動作させることができる。
図20(a)は第15の実施形態の支点部位を抽出して示した上面図であり、図20(b)は第15の実施形態の支点部位を抽出して示したB‐B’線上の断面図であり、図20(c)は第15の実施形態の支点部位を抽出して示したC-C’線上の断面図である。
図21(a)は別の実施形態の支点部位を抽出して示した上面図であり、図21(b)は別の実施形態の支点部位を抽出して示したB‐B’線上の断面図であり、図21(c)は別の実施形態の支点部位を抽出して示したC-C’線上の断面図である。図21の別の実施形態においては、下層1901と上層1902をほぼ同種の金属層で構成することにより、1902層のパターン化において下層1901層も任意の深さでエッチングし、支点部位の接触部位をさらに吐出させた形状としている。
以下に、支点部材を本発明の構成とすることによる利点を詳しく説明する。
従来の特許文献1や本発明の第2の実施形態に代表される光偏向装置において、支点部位は絶えずミラーである板状部材と接触することとなる。その場合、第2の実施形態に記載されている接触部位601と同様にミラーとの間で接触固着を招き動作の反力となって駆動電圧を上昇する課題を有している。該課題に対して支点部材を極力微細な上面(望ましくは点)を有する構造とすることが必要であるが、通常のi線ステッパ等の一般的なリソグラフィ装置を用いる場合は解像限界により微細化が困難である。
例えば直径0.3〜0.6μm程度の上面を有する支点部位を構成する場合、エッチングマスクとなるレジスト等を直径0.3〜0.6μmの円柱として構成することが必要であるが、該寸法は装置内外に漂うパーティクル(異物)と同様に小さいため、通常の露光技術では露光時の回折光や反射光により解像不可能である。それに対し、本発明の実施形態においては、例えば下層1901と上層1902それぞれを短辺が0.4μm、長辺が1.5μmの長方形形状でパターン化し、長辺方向を交差させて重ね合わせることにより、該重ね合わせ部が約0.4μm直径の支点部位のミラーとの接触部位とすることが出来る。なお、前記長方形形状は、i線ステッパ等の一般的なリソグラフィ装置により、例えば半導体装置のゲート電極として一般的に加工可能な寸法である。このように、本発明の構成とすることにより、微細な支点部位の接触部位を構成することが可能となる。
図22に第15の実施形態の光偏向装置の製造方法を開示して、本発明の特徴である微細な支点部位の接触部位の形成方法及び本発明のアクチュエータの製造方法を具体的に説明する。
図22(a)〜(i)は、図19に示した光偏向装置の製造過程を代表的な工程に沿って示したものである。図22(a)〜(i)は図19(a)A‐A’線上の断面概略図である。
図22(a):基板101上に、支点部材103の下層1901を構成するアルミニウム系合金膜がDCマグネトロンスパッタ法により堆積され、その後、i線ステッパリソグラフィ技術によりレジストパターンを形成し、ドライエッチング法により長方形形状を有する1901が加工される。なお、基板101はシリコン基板を用い、図示されていないが上面にシリコン酸化膜が全面成膜されている。
図22(b):電極105a,105b,105c,105d、支点部材103の上層1902を窒化チタン(TiN)膜の薄膜で形成する。TiN薄膜は、Tiをターゲットとした反応性スパッタリング法により成膜し、i線ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により複数の電極105a,105b,105c,105d、支点部材103の上層1902としてパターン化した。なお、これら複数の電極105a,105b,105c,105dは、第2の実施形態に示した本発明の特徴である接触部位を構成する1層も兼ねている。支点部材103の上層1902は1901と直交する向きに長方形に加工される。図中の電極は、105b,105cのみを示す。
図22(c):第2の実施形態に示した本発明の特徴である接触部位を構成する1層としてプラズマCVD法によりシリコン酸化膜106を成膜し、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法によりパターン化した。この工程で、複数の電極105a,105b,105c,105dのパターン端部と、シリコン酸化膜106のパターン端部の重ね合わせ部において、微細な接触部位601が形成される。
図22(d):耐熱性を有する有機膜をスピンコート法により塗布することにより平坦化して形成した。スピンコート後、熱処理により硬化させた。この有機膜が第1の犠牲層801である。なお、犠牲層としては上記膜以外にも多結晶シリコン膜などを用いることもできる。
図22(e):板状部材104としてアルミニウム系合金膜をDCマグネトロンスパッタ法により堆積しパターン化した。該板状部材104は高い光反射性を有する膜と弾性率が高く剛性を有する膜の積層で成膜され、導電体層としての役割も果たしている。
図22(f):再度、耐熱性を有する有機膜をスピンコート法により塗布することにより平坦化して形成した。スピンコート後、熱処理により硬化させた。この有機膜が第2の犠牲層802である。なお、犠牲層としては上記膜以外にも多結晶シリコン膜などを用いることもできる。
図22(g):光偏向装置を個別に分離し、板状部材104の周囲にストッパを有する規制部材102を配置するために、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により、第1の犠牲層801及び第2の犠牲層802を同時に、板状部材104間にスリット又はホール形状で開口、パターン化した。
図22(h):ストッパを有する規制部材102を構成するシリコン酸化膜をプラズマCVD法により堆積させ、ステッパリソグラフィ技術及びドライエッチング法により、任意の個所にパターン化した。なお、ストッパを有する規制部材102は、図6に見られる配置に留まらず、板状部材を制限空間に留める位置であれば良い。
図22(i):残存する第1の犠牲層801及び第2の犠牲層802を、プラズマエッチング法により開口部を通してエッチング除去し、板状部材104を可動範囲が制限された空間に配置して、本発明の光偏向装置が完成する。該犠牲層エッチングは犠牲層の種類に応じて、プラズマエッチングに限らずウェットエッチングにより実施することもできる。なお犠牲層エッチングは基板平面方向にエッチングを進行させるためエッチング環境に板状部材104が晒される。そのため、板状部材104の材質をエッチングされにくい材料で最適化することが重要である。
(a)は本発明の第1の実施形態となるアクチュエータの構成を示す平面図、(b)は(a)A−A断面図、(c)は(b)のB部の拡大図である。 (a)は本発明の第2の実施形態となる光偏向装置の構成を示す図、(b)は(a)A−A断面図、(c)は(a)B−B断面図、(d)は(a)C−C断面図である。 (a)は第3の実施形態の接触部位を抽出して示した上面図、(b)は(a)A−A’線上の断面図である。 (a)は本発明の第4の実施形態である接触部位を抽出して示した上面図、(b)は(a)A−A’線上の断面図である。 (a)は、本発明の第5の実施形態の接触部位を抽出して示した上面図、(b)は(a)A−A’線上の断面図である。 本発明の光偏向装置の製造方法を示す工程図である。 半導体メモリ回路及び電位供給線と光偏向装置の部分拡大断面図である。 (a)は本発明の第6の実施形態となる1軸2次元光偏向アレイの構成を示す部分平面図、(b)は本発明の第7の実施形態となる2軸3次元光偏向アレイの構成を示す部分平面である。 本発明の第8の実施形となる光学システムの構成を示す斜視図である。 本発明の第9の実施形となる光学システムの構成を示す斜視図である。 本発明の第10の実施形となる光学システムの構成を示す斜視図である。 本発明の第11の実施形態となる光書込みユニットの構成を示す斜視図である。 本発明の第12の実施形態となる画像形成装置の概略構成図である。 本発明の第13の実施形態となる画像投影表示装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第14の実施形態となる画像投影表示装置の構成を示す斜視図である。 (a)は従来の光偏向装置の構成を示す平面図、(b)は(a)A−A断面図、(c)は(a)B−B断面図、(d)は(a)C−C断面図である。 図16に示す光偏向装置における稼動部材となるミラーの傾斜方向と供給電位の関係を示す図である。 (a)は図16に示す従来の光偏向装置の接触部を説明するための平面図、(b)は接触部の拡大図、(c)は(a)I−I断面図である。 (a)は本発明の第15の実施形態となる光偏向装置の構成を示す図、(b)は(a)A−A断面図、(c)は(a)B−B断面図、(d)は(a)C−C断面図である。 (a)は第15の実施形態の支点部位を抽出して示した上面図、(b)は(a)B‐B’線上の断面図であり、(c)は(a)C‐C’線上の断面図である。 第15の実施形態と異なる支点部位を抽出して示した上面図、(b)は(a)のB‐B’線上の断面図であり、(c)は(a)C‐C’線上の断面図である。 第15の実施形態にかかる光偏向装置の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
アクチュエータ
接触部位
101、501 基板
102,503 複数の規制部材
103 支点部材
104,504稼動部材(板状部材)
105(a〜d) 複数の電極
502 積層膜
502a パターン端部
503 積層膜(上層部)
503a パターン端部
505 重ね合わせ部(立体構造部)
1100 光学システム
1101〜1103 光源
1107 アクチュエータアレイ
1109 投影レンズ
1200 光学システム
1201 光源
1204 アクチュエータアレイ
1207 投影レンズ
1300 光学システム
1301 光源
1304 アクチュエータアレイ
1306 投影レンズ
1400 画像形成装置
1500 光書込みユニット
1501,1601 画像投影表示装置
1901 任意の層のパターン
1902 他層のパターン端部

Claims (12)

  1. 立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンを形成し、前記立体構造部を構成する上層部を解像度以上として、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を形成することを特徴とするアクチュエータ接触部位の形成方法。
  2. 立体構造を持ったパターン端部に掛かるようにして別パターンで形成され、前記立体構造部を構成する上層部を解像度以上として構成され、アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位を有するアクチュエータ。
  3. アクチュエータの稼動部材が接触する接触部位の形成方法であって、
    前記接触部位を少なくとも2層以上の積層膜で構成し、かつ前記積層膜の、任意の層のパターン端部と他層のパターン端部の重ね合わせ部により、前記接触部位を構成することを特徴とするアクチュエータ接触部位の形成方法。
  4. 請求項3に記載の形成方法により構成された接触部位を有することを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項4記載のアクチュエータにおいて、
    基板と、複数の規制部材と、支点部材と、前記稼動部材として機能する板状部材と、複数の電極を有し、該複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、該支点部材は頂部を有して基板の上面に設けられ、該板状部材は光反射領域を有し、かつ固定端を持たず、かつ少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、かつ基板と該支点部材と該ストッパの間の空間内で可動的に配置され、該複数の電極は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、該板状部材が該支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行うことを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項5記載のアクチュエータにおいて、
    前記接触部位を構成する2層以上の積層膜の少なくとも1層が前記複数の電極を構成する層であることを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項2,4,5または6記載のアクチュエータを複数1次元又は2次元に配置して構成されたことを特徴とするアクチュエータアレイ。
  8. 請求項7記載のアクチュエータアレイと、前記アクチュエータアレイを照明する光源と、前記アクチュエータアレイからの反射光を画像情報に応じて投影する投影レンズを有することを特徴とする光学システム。
  9. 請求項8記載の光学システムを光書込みユニットとして用いることを特徴とした画像形成装置。
  10. 請求項8記載の光学システムを表示ユニットとして用いることを特徴とした画像投影表示装置。
  11. 請求項5または6記載のアクチュエータにおいて、
    前記支点部材が、少なくとも2層以上の積層膜で構成し、かつ前記積層膜の、任意の層のパターン端部と他層のパターン端部の重ね合わせ部により支点部材の接触部位が構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  12. 請求項11記載のアクチュエータにおいて、
    前記任意の層のパターン及び他層のパターンそれぞれが長方形で構成されており、各層の長辺方向が交わる部位により支点部材の接触部位が構成されていることを特徴とするアクチュエータ
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