JP2015099306A - 光偏向装置、光偏向アレー及びその駆動方法、並びに光学システム、画像投影表示装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】傾斜変位時の板状部材に作用する電荷蓄積を抑制し板状部材の固着現象を低減し得る光偏向装置を提供すること。【解決手段】基板101と、基板101の複数の端部に設けられ、上部が張り出した形状の複数の規制部材602と、基板101上に設けられ頂部を有する支点部材103と、基板101と支点部材103と規制部材602との間の空間内で可動的に設けられた板状部材104と、基板101上に設けられた複数の電極105とを備え、板状部材104は、光反射領域と、導電体層とを有し、複数の電極105は、導電体層と対向して配置され、板状部材104は、支点部材103を中心として静電引力により傾斜変位し、規制部材102に接触して傾斜向きが決定され、光反射領域に入射する光束の反射方向を変えて光偏向し、規制部材602の板状部材104との接触箇所は、導電性材料により構成されていることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、光偏向装置、光偏向アレー及びその駆動方法、並びに光学システム、画像投影表示装置、及び画像形成装置に関する。
光偏向装置は、従来の捩り梁方式の光スイッチや回折格子方式の光スイッチに比べ多くの利点を有していることから、近年研究開発が進んでいる。
本発明者らは、光偏向方法、並びに光偏向装置及びその製造方法に係る発明を特許文献1(特開2004−78136号公報)において既に出願している。該特許文献1では、固定部を持たない板状部材、即ちミラーを空間に閉じ込めて静電引力により支点部材を中心に傾斜変位させ光偏向することを特徴とし、1軸又は2軸方向に光偏向する光偏向装置が開示されている。
また、この特許文献1においては、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合と電気的に浮いている場合との、それぞれにおける光偏向装置の構造及び光偏向方法(すなわち駆動方法)が開示されている。
以下に、その代表的な構造及び駆動方法を記載する。
本発明者らは、光偏向方法、並びに光偏向装置及びその製造方法に係る発明を特許文献1(特開2004−78136号公報)において既に出願している。該特許文献1では、固定部を持たない板状部材、即ちミラーを空間に閉じ込めて静電引力により支点部材を中心に傾斜変位させ光偏向することを特徴とし、1軸又は2軸方向に光偏向する光偏向装置が開示されている。
また、この特許文献1においては、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合と電気的に浮いている場合との、それぞれにおける光偏向装置の構造及び光偏向方法(すなわち駆動方法)が開示されている。
以下に、その代表的な構造及び駆動方法を記載する。
特許文献1に記載された光偏向装置の構成例を図1に模式的に示す。該光偏向装置は、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合の光偏向装置であり、2軸4方向に光偏向する構造を有している。
図1(a)は光偏向装置の上面図であり、図1(b)はA−A’線上の断面図、図1(c)はB−B’線上の断面図、図1(d)はC−C’線上の断面図である。なお図1においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図1(a)は光偏向装置の上面図であり、図1(b)はA−A’線上の断面図、図1(c)はB−B’線上の断面図、図1(d)はC−C’線上の断面図である。なお図1においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図1において、基板101と、複数の規制部材102と、支点部材103と、板状部材104と、複数の電極105a、105b、105c、105dを有し、複数の規制部材102はそれぞれ上部に張り出した形状のストッパ106を有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられる。
支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して前記基板101上に設けられる。
板状部材104は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなる。また、板状部材104は、基板101と支点部材103とストッパ106の間の空間内で可動的に配置されている。板状部材104の電位は支点部材103との接触により付与されている。
複数の電極105a、105b、105c、105dは基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。
接触部位107は板状部材104が傾斜変位により基板101と接触するときに接触面積を低減する目的で配置された部位であり、特許文献1には開示されていないが、特許文献2(特開2005−202257号公報)に詳細が記載されている。
支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して前記基板101上に設けられる。
板状部材104は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなる。また、板状部材104は、基板101と支点部材103とストッパ106の間の空間内で可動的に配置されている。板状部材104の電位は支点部材103との接触により付与されている。
複数の電極105a、105b、105c、105dは基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。
接触部位107は板状部材104が傾斜変位により基板101と接触するときに接触面積を低減する目的で配置された部位であり、特許文献1には開示されていないが、特許文献2(特開2005−202257号公報)に詳細が記載されている。
上記光偏向装置は、電極105a、105b、105c、105d及び支点部材103に印加される電位の組み合わせにより、図1(c)、図1(d)に記載のように方向1〜方向4へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面に垂直方向から入射した入射光を方向1〜方向4の4方向へ反射させることができる。また、逆に最大同4方向から入射した入射光を基板に垂直方向へ反射させることができる。
下記表1に、特許文献1に開示されている電圧印加の組み合わせと板状部材の傾斜方向の関係をまとめて記載する。表1に記載したように、計5電極(電極105a〜105d、支点部材103)においてV0(V)と0(V)の2種類の電位を組み合わせることにより、上記4方向への光偏向が可能である。
上記光偏向装置は、以下の利点を有している。即ち、
・支点部材と基板と板状部材の接触で傾斜角が決定されるので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定である。
・支点部材を中心として対向する電極に異なる電位を印加することにより高速に薄膜の板状部材を反転するので、応答速度が速くできる。
・板状部材が固定端を有していないので捻り変形などの変形を伴わず長期的な劣化が少なく低電圧で駆動できる。
・半導体プロセスにより微細で軽量な板状部材を形成できるので、ストッパとの衝突による衝撃が少なく、長期的な劣化が少ない。
・規制部材や板状部材や光反射領域の構成を任意に決めることにより、反射光のON/OFF比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上できる。
・半導体プロセス及び装置を使用できるので、低コストにて微細化と集積化が可能である。
・支点部材を中心として複数の電極を配置することにより、1軸2次元の光偏向及び2軸3次元の光偏向が可能である。
・支点部材と基板と板状部材の接触で傾斜角が決定されるので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定である。
・支点部材を中心として対向する電極に異なる電位を印加することにより高速に薄膜の板状部材を反転するので、応答速度が速くできる。
・板状部材が固定端を有していないので捻り変形などの変形を伴わず長期的な劣化が少なく低電圧で駆動できる。
・半導体プロセスにより微細で軽量な板状部材を形成できるので、ストッパとの衝突による衝撃が少なく、長期的な劣化が少ない。
・規制部材や板状部材や光反射領域の構成を任意に決めることにより、反射光のON/OFF比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上できる。
・半導体プロセス及び装置を使用できるので、低コストにて微細化と集積化が可能である。
・支点部材を中心として複数の電極を配置することにより、1軸2次元の光偏向及び2軸3次元の光偏向が可能である。
以上のように、上記光偏向装置は多くの利点を有しており、従来の捩り梁方式の光スイッチや回折格子方式の光スイッチに比べ優れている。
上記特許文献1以外にも、光偏向装置を用いた新規な光学システムが、特許文献3(特開2004−138881号公報)に画像投影表示装置として記載されている。この画像投影表示装置では、2軸4方向へ光偏向する光偏向アレーを用いた光学システムが開示されており、以下の2通りの光学システムが発明されている。
まず、第一の光学システムとしては、平行光に整形された白色光が2軸4方向の偏向方向を有する光偏向アレーにほぼ正面(真上)から入射される。そして、3原色の赤の色情報で特定の偏向方向に光偏向され、光路中のカラーフィルタと、第1のフィールドレンズ、投影レンズ12、第2のフィールドレンズを経て画像表示部に至り、1個の光偏向装置を1つの画素とした色情報が画像表示部上に結像される。また、他の色についてもそれぞれの特定方向に光偏向され、同様に画像表示部上に時間順次に重ね合わせられ、カラー画像として認識される。このような構成の光学システムとすることにより、カラーホイールを用いずに1個の光偏向アレー(表示デバイス)で3色表示が可能となるので、低コストで簡単な構成の画像投影表示装置が提供できる。
次に、第ニの光学システムとしては、画像情報の3原色に対応する光束を個別に投光する3個の光源を有し、該3個の光源による光束がそれぞれ異なる方向から1個の光偏向アレーに入射し、時間順次に該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置により光偏向される。各色の光束の目的の反射方向はいずれの色も該光偏向アレーの面に垂直であり、時間順次に1個の投影レンズに導かれ画像表示部に投影表示される。この第ニの光学システムにおいても、カラーホイールを用いずに1個の光偏向アレー(表示デバイス)で3色表示が可能となるので、低コストで簡単な構成の画像投影表示装置が提供できる。
さらに上記した特許文献以外にも数多くの技術が開発されている。
例えば特許文献4(特開2004−286970号公報)では、基板上に形成された複数の電極の配置を改善して光偏向動作の安定動作を向上させることを目的とした光偏向装置が開示されている。
特許文献5(特開2004−317744号公報)では、新たにエレクトレット部材を板状部材に構成することにより電極数を大幅に低減して駆動系との一体化におけるコストの低減及び装置の小型化を図ることを目的とした光偏向装置が開示されている。
例えば特許文献4(特開2004−286970号公報)では、基板上に形成された複数の電極の配置を改善して光偏向動作の安定動作を向上させることを目的とした光偏向装置が開示されている。
特許文献5(特開2004−317744号公報)では、新たにエレクトレット部材を板状部材に構成することにより電極数を大幅に低減して駆動系との一体化におけるコストの低減及び装置の小型化を図ることを目的とした光偏向装置が開示されている。
特許文献6(特開2005−17799号公報)では、上記した光偏向装置の基板上に形成された複数の電極を両極駆動とすることにより、絶縁膜中への電荷の蓄積を抑制し、光偏向動作の安定動作を向上させることを目的とした光偏向装置が開示されている。
特許文献7(特開2005−195798号公報)では、ミラーである板状部材の回転自由度を確保する回転軸受けを設けて変位を容易にする光偏向装置が開示されている。
特許文献8(特開2005−195721号公報)では、固定端を持たない板状部材を高反射膜と高弾性率膜の2層で構成し、高反射と高剛性を両立して薄膜ミラーを達成する光偏向装置が開示されている。
前述した特許文献2では、板状部材が傾斜に応じて任意の電位の電極に接触することにより、低電圧駆動及び電極数低減を達成する光偏向装置が開示されている。またこの特許文献2では、支点部材や規制部材を分割し、又は基板上に接触部位を設置し、板状部材との接触面積を低減して接触反力を低減して低電圧駆動を達成することについても開示されている。
特許文献9(特開2005−326782号公報)では、支点部材近傍の電極を通して誘電的に板状部材の電位を付与して傾斜変位を可能とする光偏向装置が開示されている。
特許文献7(特開2005−195798号公報)では、ミラーである板状部材の回転自由度を確保する回転軸受けを設けて変位を容易にする光偏向装置が開示されている。
特許文献8(特開2005−195721号公報)では、固定端を持たない板状部材を高反射膜と高弾性率膜の2層で構成し、高反射と高剛性を両立して薄膜ミラーを達成する光偏向装置が開示されている。
前述した特許文献2では、板状部材が傾斜に応じて任意の電位の電極に接触することにより、低電圧駆動及び電極数低減を達成する光偏向装置が開示されている。またこの特許文献2では、支点部材や規制部材を分割し、又は基板上に接触部位を設置し、板状部材との接触面積を低減して接触反力を低減して低電圧駆動を達成することについても開示されている。
特許文献9(特開2005−326782号公報)では、支点部材近傍の電極を通して誘電的に板状部材の電位を付与して傾斜変位を可能とする光偏向装置が開示されている。
特許文献10(特開2006−119254号公報)は、2軸光偏向する光偏向装置及び2方向の入射光を用いた新規プロジェクションシステムであり、高輝度で高精彩、カラーブレーク抑制が可能な光学システムを目的としたものである。
特許文献11(特開2006−119361号公報)は、板状部材に対向する複数電極群の少なくとも一部の電極群の各電位を固定し、一部の電極群の各電位を複数並んだ光偏向装置間でそれぞれ接続し外部電位供給線から電位を供給する。個々の光偏向装置で板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を切り変えることで、選択的に光偏向させる光偏向装置の駆動方法である。それにより、光偏向アレーとした場合の駆動制御用の外部電位供給線を大幅に削減でき、光偏向アレーの高集積化を可能とする。
特許文献12(特開2006−133394号公報)は、光偏向装置の光偏向動作を(1)偏向方向を指定するデータをメモリする状態(2)一方の方向への偏向動作を実施する状態(3)もう一方の方向への偏向動作を実施する状態の3状態に分けて、一連の動作として行なうことを特徴とする。さらに電圧の掛け方を最適化して、複数ミラー(板状部材)の同時光偏向動作を可能にすること、低電圧で動作する半導体記憶装置で駆動させることを可能にしている。
特許文献11(特開2006−119361号公報)は、板状部材に対向する複数電極群の少なくとも一部の電極群の各電位を固定し、一部の電極群の各電位を複数並んだ光偏向装置間でそれぞれ接続し外部電位供給線から電位を供給する。個々の光偏向装置で板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を切り変えることで、選択的に光偏向させる光偏向装置の駆動方法である。それにより、光偏向アレーとした場合の駆動制御用の外部電位供給線を大幅に削減でき、光偏向アレーの高集積化を可能とする。
特許文献12(特開2006−133394号公報)は、光偏向装置の光偏向動作を(1)偏向方向を指定するデータをメモリする状態(2)一方の方向への偏向動作を実施する状態(3)もう一方の方向への偏向動作を実施する状態の3状態に分けて、一連の動作として行なうことを特徴とする。さらに電圧の掛け方を最適化して、複数ミラー(板状部材)の同時光偏向動作を可能にすること、低電圧で動作する半導体記憶装置で駆動させることを可能にしている。
特許文献13(特開2006−162779号公報)は、光偏向装置のミラーである板状部材の形状を改善して開口率を高め、高ON/OFF比を達成している。
特許文献14(特開2007−199096号公報)は、ミラーである板状部材と対向して配置された複数の電極の形状を改善して、2軸光偏向動作をさらに容易にしている。
特許文献15(特開2007−233065号公報)は、板状部材の下層にループ状の軸受けを設け、回転(傾斜)を容易にして低電圧駆動を達成している。
特許文献16(特開2006−323358号公報)は、板状部材と対向するストッパを硬質層で形成することにより固着を抑制し低電圧駆動を達成している。
特許文献17(特開2008−046591号公報)は、接触部位を微細に構成する発明であり、2層以上の膜の重ね合わせ部位を接触部位とすることにより接触部位の接触面積を低減し固着を抑制して低電圧駆動を達成している。
特許文献14(特開2007−199096号公報)は、ミラーである板状部材と対向して配置された複数の電極の形状を改善して、2軸光偏向動作をさらに容易にしている。
特許文献15(特開2007−233065号公報)は、板状部材の下層にループ状の軸受けを設け、回転(傾斜)を容易にして低電圧駆動を達成している。
特許文献16(特開2006−323358号公報)は、板状部材と対向するストッパを硬質層で形成することにより固着を抑制し低電圧駆動を達成している。
特許文献17(特開2008−046591号公報)は、接触部位を微細に構成する発明であり、2層以上の膜の重ね合わせ部位を接触部位とすることにより接触部位の接触面積を低減し固着を抑制して低電圧駆動を達成している。
特許文献18(特開2008−015174号公報)は、電位を付与する光偏向装置において、光偏向動作開始後に、対向する複数の電極の電圧を任意に増減させ、板状部材が傾斜変位して基板と衝突する際の衝撃を緩和し、安定した光偏向動作を達成している。
特許文献19(特開2008−209616号公報)は、2個の基板の貼り合わせによりデバイス構造を構成することを特徴としている。
特許文献20(特開2008−225363号公報)は、規制部材と表面上の接触部位に電気導電性を付与し、電荷蓄積を抑制し、板状部材の固着による不良を抑制することを目的にしている。
特許文献21(特開2011−133530号公報)は、ストッパ上に直接又は前記ストッパ上部に立体的に接続して偏光素子を具備し、かつ前記偏光素子がワイヤグリッド型偏光素子であることを特徴とし、映像として立体的映像を表示できる装置を提供している。
特許文献19(特開2008−209616号公報)は、2個の基板の貼り合わせによりデバイス構造を構成することを特徴としている。
特許文献20(特開2008−225363号公報)は、規制部材と表面上の接触部位に電気導電性を付与し、電荷蓄積を抑制し、板状部材の固着による不良を抑制することを目的にしている。
特許文献21(特開2011−133530号公報)は、ストッパ上に直接又は前記ストッパ上部に立体的に接続して偏光素子を具備し、かつ前記偏光素子がワイヤグリッド型偏光素子であることを特徴とし、映像として立体的映像を表示できる装置を提供している。
以下に、本発明者らが先に出願し公開されている特許文献1に記載の光偏向装置(従来例)においてさらなる改善が求められる点を記載し、本発明の目的を明らかにする。
前述のように、図1に記載の光偏向装置は固定部を持たない板状部材104をミラーとして用いることにより多くの利点を有している。しかし一方で、固定部を持たない板状部材104は、その光偏向動作において光偏向装置を構成する各部材、例えば基板上の接触部位107や支点部材103、規制部材102、ストッパ106と接触する。特に規制部材102に関しては、板状部材104が傾斜変位してなる光偏向動作時に頻繁に接触する。
前述のように、図1に記載の光偏向装置は固定部を持たない板状部材104をミラーとして用いることにより多くの利点を有している。しかし一方で、固定部を持たない板状部材104は、その光偏向動作において光偏向装置を構成する各部材、例えば基板上の接触部位107や支点部材103、規制部材102、ストッパ106と接触する。特に規制部材102に関しては、板状部材104が傾斜変位してなる光偏向動作時に頻繁に接触する。
また、図2及び図3は従来の光偏向装置のもう一つの形態である。
図2(a)は従来の光偏向装置のもう一つの形態の構成を示す上面図であり、図2(b)はD−D’線上の断面図である。図2においては、該光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図2(a)は従来の光偏向装置のもう一つの形態の構成を示す上面図であり、図2(b)はD−D’線上の断面図である。図2においては、該光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図2において、基板101と、複数の規制部材102と、支点部材103と、板状部材104と、複数の電極105a、105bを有する。
複数の規制部材102はそれぞれ上部に張り出した形状のストッパ106を有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられる。
支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して基板101上に設けられる。
板状部材104は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、基板101と前記支点部材103とストッパ106の間の空間内で可動的に配置される。
板状部材104の電位を支点部材103との接触により付与しており、複数の電極105a、105bは基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。
複数の規制部材102はそれぞれ上部に張り出した形状のストッパ106を有し、基板101の複数の端部にそれぞれ設けられる。
支点部材103は導電性を有する部材で構成される頂部を有して基板101上に設けられる。
板状部材104は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、基板101と前記支点部材103とストッパ106の間の空間内で可動的に配置される。
板状部材104の電位を支点部材103との接触により付与しており、複数の電極105a、105bは基板上にそれぞれ設けられ、板状部材104の導電体層とほぼ対向している構成を有している。
特に図2の光偏向装置は、支点部材103が尾根状の頂部を有し、光偏向方向を方向1及び方向2に限定する1軸2次元の光偏向動作する光偏向装置である。なお図2(b)のD−D’断面図において、規制部材102上に構成された張り出した形状のストッパ106は分割された規制部材102間にブリッジする形で配置されておりD−D’線上に存在しないが、該従来例の特徴を分かりやすくするために、特に点線で記載した。
下記表2に記載のように、図2に示す形態の光偏向装置は、電極105a、105b及び支点部材103に印加される電位の組み合わせにより、方向1及び方向2へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面と垂直方向から入射した入射光を方向1及び方向2へ反射させることができる。例えば、電極105aや105bは複数の光偏向装置で共通でそれぞれV0(V)と0(V)とし、各光偏向装置に要求される傾斜方向に応じて支点部材103にV0(V)か0(V)を印加する。こうすることで、板状部材104の電位がV0(V)か0(V)となることにより、対向する電極105a、105bとの間で任意の方向に静電引力が作用し、板状部材104の傾斜方向が決定される。この駆動方式自体が後述する本発明とは異なる。
上記従来例においては、以下の問題を有することが判明した。
つまり、光偏向動作時に板状部材104が規制部材102や接触部位107、ストッパ106に頻繁に接触することに起因して、板状部材104の電位と、規制部材102や接触部位107、ストッパ106との電位に差が生じて電荷蓄積が発生し、板状部材104が固着して動作しなくなるという問題である。この固着の原因は、一般的にファンデルワールス力、水架橋力、固体架橋力、電荷蓄積が挙げられるが、上記従来例のような場合においても、水架橋力に関してはデバイスに固着防止剤を添加することにより抑制し、固体架橋力に関しては駆動電圧の印加方法を改善することにより低減できることはすでに確認されている。しかしながら、上記列挙した対策のみでは完全に固着を抑制することは困難であった。
つまり、光偏向動作時に板状部材104が規制部材102や接触部位107、ストッパ106に頻繁に接触することに起因して、板状部材104の電位と、規制部材102や接触部位107、ストッパ106との電位に差が生じて電荷蓄積が発生し、板状部材104が固着して動作しなくなるという問題である。この固着の原因は、一般的にファンデルワールス力、水架橋力、固体架橋力、電荷蓄積が挙げられるが、上記従来例のような場合においても、水架橋力に関してはデバイスに固着防止剤を添加することにより抑制し、固体架橋力に関しては駆動電圧の印加方法を改善することにより低減できることはすでに確認されている。しかしながら、上記列挙した対策のみでは完全に固着を抑制することは困難であった。
図3にて、図2に記載の従来例のデバイスで板状部材104が傾斜変位時にいかなる挙動を行うかを説明し、問題となる電荷蓄積の発生箇所を説明する。特に図3では、方向1へ傾斜変位する動作を詳しく記載し、その挙動や電荷蓄積の発生箇所を明らかにしている。
図3は、図2に記載の光偏向装置の、D−D’線上の断面図であり、電極105aにV0(V)、電極105bに0(V)、支点部材103を経由して板状部材に0(V)が印加された場合の光偏向動作を、変位の初期、中期、後期、最終時に分けて模式的に示している。
図3は、図2に記載の光偏向装置の、D−D’線上の断面図であり、電極105aにV0(V)、電極105bに0(V)、支点部材103を経由して板状部材に0(V)が印加された場合の光偏向動作を、変位の初期、中期、後期、最終時に分けて模式的に示している。
図3(a)に示した変位初期に、板状部材104は方向2を向いているが、電極105aと板状部材104との電位差に起因して、電極105a−板状部材104間に静電引力が基板平面と垂直方向に発生する。そのため、板状部材104は方向1へ傾斜しようとするが、板状部材は一方の規制部材102bや接触部位107や支点部材103と接触している。それらの接触部を黒線で示すと、黒線401は支点部材103との接触部であり、図示のデバイスでは該部位から板状部材104へ電位を付与しているので、板状部材104と支点部材103は同電位になり電荷蓄積は発生しない。黒線402は基板上に構成された接触部位107との接触部であり、該接触部位107が絶縁膜により構成された場合は板状部材104と接触部位107の電位差により電荷蓄積が発生する。黒線403は規制部材102bとの接触部であり、やはり絶縁膜により構成された場合は板状部材104と規制部材102bの電位差により電荷蓄積が発生する。該黒線402と403の接触部の電荷蓄積に起因して方向2への静電引力が発生し、方向2への傾斜状態を維持し、方向1への傾斜動作を妨げることになる。
図3(b)に示した変位の中期においては、電極105aと板状部材104との間に生じる静電引力により、板状部材104は規制部材102bから離れるため、黒線401のみの接触となるため、電荷蓄積の影響は発生しない。
図3(c)に示した変位の後期においては、電極105aと板状部材104との間に生じる静電引力により、板状部材104は規制部材102aと接触し、かつ基板上に構成された接触部位107と接触する。さらに、その板状部材104が接触部位107と衝突する際の反力により、板状部材104は支点部材103との接触から離れ、板状部材104の反対側がストッパ106と接触する。黒線402は基板上に構成された接触部位107との接触部であり、仮に絶縁物で構成された場合には電荷蓄積が発生する。黒線403は規制部材102aとの接触部であり、仮に絶縁物で構成された場合には電荷蓄積が発生する。黒線404は、特許文献20では明らかでなかった部位であり、ストッパ106との接触部であり、仮に絶縁物で構成された場合には電荷蓄積が発生する。これら3箇所での電荷蓄積が大きすぎて、板状部材104と電極105aとの間に発生する静電引力より大きい場合は、この状態で固着され、板状部材104が支点部材103と接触する状態に戻らない不良となる。
図3(d)に示した傾斜変位終了時においては、板状部材104とストッパ106との接触が外れて、支点部材103と接触し、傾斜方向が決定した段階であり、この場合は黒線402と黒線403bの接触部における電荷蓄積が次の傾斜動作の妨げとなる。
そこで、本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、傾斜変位時の板状部材に作用する電荷蓄積を抑制し、板状部材の固着現象を低減し得る光偏向装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る光偏向装置は、基板と、前記基板の複数の端部に設けられ、それぞれの上部が張り出した形状であり、且つ、前記基板と板状部材との接触を阻害する複数の規制部材と、前記基板上に設けられ頂部を有する支点部材と、前記基板と前記支点部材と前記規制部材との間の空間内で可動的に設けられ固定端を有しない前記板状部材と、前記基板上に設けられた複数の電極と、を備え、前記板状部材は、光反射領域と、導電性を有する部材からなる導電体層と、を有し、前記複数の電極は、前記導電体層と対向して配置されてなる光偏向装置であって、前記板状部材は、前記支点部材を中心として静電引力により傾斜変位し、前記規制部材に接触して当該板状部材の傾斜向きが決定され、前記光反射領域に入射する光束の反射方向を変えて光偏向し、前記規制部材と前記板状部材との接触箇所は、導電性材料により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、傾斜変位時の板状部材に作用する電荷蓄積を抑制し、板状部材の固着現象を低減し得る光偏向装置を提供することができる。
本発明に係る光偏向装置は、基板101と、前記基板101の複数の端部に設けられ、それぞれの上部が張り出した形状であり、且つ、前記基板101と板状部材104との接触を阻害する複数の規制部材602と、前記基板101上に設けられ頂部を有する支点部材103と、前記基板101と前記支点部材103と前記規制部材602との間の空間内で可動的に設けられ固定端を有しない前記板状部材104と、前記基板101上に設けられた複数の電極105と、を備え、前記板状部材104は、光反射領域と、導電性を有する部材からなる導電体層と、を有し、前記複数の電極105は、前記導電体層と対向して配置されてなる光偏向装置であって、前記板状部材104は、前記支点部材103を中心として静電引力により傾斜変位し、前記規制部材602に接触して当該板状部材104の傾斜向きが決定され、前記光反射領域に入射する光束の反射方向を変えて光偏向し、前記規制部材602と前記板状部材104との接触箇所は、導電性材料により構成されていることを特徴とする。
本発明では、固着の主要な原因と想定される電荷蓄積が発生する箇所を特定し、上述した本発明の構造とすることにより対策を施し、完全に固着を抑制できた。
なお、上述した本発明に係る光走査装置の構造において、光偏向アレーとした場合に全ての光偏向装置を同時に光偏向動作させる駆動方式を提供すること、及び光偏向装置の低電圧駆動と光偏向アレーに適した動作を達成することが本発明の第二の課題である。
本発明では、固着の主要な原因と想定される電荷蓄積が発生する箇所を特定し、上述した本発明の構造とすることにより対策を施し、完全に固着を抑制できた。
なお、上述した本発明に係る光走査装置の構造において、光偏向アレーとした場合に全ての光偏向装置を同時に光偏向動作させる駆動方式を提供すること、及び光偏向装置の低電圧駆動と光偏向アレーに適した動作を達成することが本発明の第二の課題である。
次に、本発明に係る光偏向装置、光偏向アレー及びその駆動方法、並びに光学システム、画像投影表示装置、及び画像形成装置についてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、本発明の特徴となる部分を除いた光偏向装置を構成する部材、光偏向装置の製造方法及び駆動方法などは、前述の図1に記載されている内容(特許文献1に開示されている従来例)と同様であり、公知のものを用いることができるため説明を省略する。
さらに、光偏向装置を構成する板状部材は、本発明においては支点部材を経由して接触的に電位を付与される。
なお、以下においては1軸2次元の光偏向動作する光偏向装置について説明するが、もちろん2軸3次元の光偏向動作する光偏向装置としてもよい。
さらに、光偏向装置を構成する板状部材は、本発明においては支点部材を経由して接触的に電位を付与される。
なお、以下においては1軸2次元の光偏向動作する光偏向装置について説明するが、もちろん2軸3次元の光偏向動作する光偏向装置としてもよい。
(光偏向装置:第1の実施の形態)
図4に本発明の第1の実施の形態を示す。図4(a)は本発明の第1の実施の形態である光偏向装置の構成を示す上面図であり、図4(b)はD−D’線上の断面図である。
図4においても、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
図4に本発明の第1の実施の形態を示す。図4(a)は本発明の第1の実施の形態である光偏向装置の構成を示す上面図であり、図4(b)はD−D’線上の断面図である。
図4においても、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として抽出して記載してある。
本実施の形態の光偏向装置は図4に示す構成であって、基板101と、前記基板101の複数の端部に設けられ、それぞれの上部が張り出した形状であり、且つ、前記基板101と板状部材104との接触を阻害する複数の規制部材602と、前記基板101上に設けられ頂部を有する支点部材103と、前記基板101と前記支点部材103と前記規制部材602との間の空間内で可動的に設けられ固定端を有しない前記板状部材104と、前記基板101上に設けられた複数の電極105と、を備え、前記板状部材104は、光反射領域と、導電性を有する部材からなる導電体層と、を有し、前記複数の電極105は、前記導電体層と対向して配置されてなる光偏向装置であって、前記板状部材104は、前記支点部材103を中心として静電引力により傾斜変位し、前記規制部材602に接触して当該板状部材104の傾斜向きが決定され、前記光反射領域に入射する光束の反射方向を変えて光偏向し、前記規制部材602と前記板状部材104との接触箇所は、導電性材料により構成されていることを特徴とする。
図4において、図2の従来例と異なる本発明の特徴は、板状部材104との接触箇所が導電性材料で構成されている点である。
板状部材104の接触箇所は、基板101の端部において当該基板の垂直方向に伸びた部材である複数の規制部材602と、該複数の規制部材602が有する(複数の規制部材602の一部である)基板上接触部位601と、ストッパ603とである。
なお、本実施の形態では複数の規制部材602、基板上接触部位601およびストッパ603のいずれも、その全体が導電性材料により構成されているが、本発明はこれに限られるものではなく、板状部材104との接触箇所のみが導電性材料で構成されていればよい。
板状部材104の接触箇所は、基板101の端部において当該基板の垂直方向に伸びた部材である複数の規制部材602と、該複数の規制部材602が有する(複数の規制部材602の一部である)基板上接触部位601と、ストッパ603とである。
なお、本実施の形態では複数の規制部材602、基板上接触部位601およびストッパ603のいずれも、その全体が導電性材料により構成されているが、本発明はこれに限られるものではなく、板状部材104との接触箇所のみが導電性材料で構成されていればよい。
基板上接触部位601は、基板101上に接して設けられ、規制部材602と比して当該基板の面方向に延出した構成であり(規制部材の一部を構成するものであり)、板状部材104の上下方向の動きを規制する。
複数の規制部材602の垂直方向に伸びた構成であり、板状部材104の左右方向の動きを規制する。
ストッパ603は、複数の規制部材602の上部における張り出した形状であり、板状部材104の左右方向の動きを規制する。
また、本発明に係る光偏向装置では、光偏向の際に板状部材104は、支点部材103並びに規制部材602、基板上接触部位601及びストッパ603のみに接触し、基板101を含めた他の部材とは接触しない構成である。
複数の規制部材602の垂直方向に伸びた構成であり、板状部材104の左右方向の動きを規制する。
ストッパ603は、複数の規制部材602の上部における張り出した形状であり、板状部材104の左右方向の動きを規制する。
また、本発明に係る光偏向装置では、光偏向の際に板状部材104は、支点部材103並びに規制部材602、基板上接触部位601及びストッパ603のみに接触し、基板101を含めた他の部材とは接触しない構成である。
導電性材料で構成することにより、発生する電荷蓄積を抑制し、固着力を低減することができ、ひいては歩留を向上させ低電圧駆動を達成できる。
なお、基板101上に構成された基板上接触部位601は、本実施の形態においてはアルミニウム系の金属材料にて構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく周知慣用されている導電性材料を用いることができる。
複数の規制部材602及びストッパ603は、酸化インジウムスズがスパッタリング法による成膜装置で透明導電性膜として成膜され、その後プラズマCVD装置にてシリコン酸化膜を成膜し2層構造にて構成されている。複数の規制部材602とストッパ603は2層の透明膜で構成されているので、入射光は反射する際に複数の規制部材602及びストッパ603で妨げられることなく、開口率の低下やコントラストの悪化を防ぐことができる。
なお、複数の規制部材602及びストッパ603についても同様に、上記したものに限定されるものではなく周知慣用されている導電性材料を用いることができる。ただし、導電性を有し透明であることで、入射光の反射の妨げを抑制でき、コントラストの低減も抑制でき、開口率の高い反射光を構成することができるため、酸化インジウムスズを用いることが好ましい。
なお、基板101上に構成された基板上接触部位601は、本実施の形態においてはアルミニウム系の金属材料にて構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく周知慣用されている導電性材料を用いることができる。
複数の規制部材602及びストッパ603は、酸化インジウムスズがスパッタリング法による成膜装置で透明導電性膜として成膜され、その後プラズマCVD装置にてシリコン酸化膜を成膜し2層構造にて構成されている。複数の規制部材602とストッパ603は2層の透明膜で構成されているので、入射光は反射する際に複数の規制部材602及びストッパ603で妨げられることなく、開口率の低下やコントラストの悪化を防ぐことができる。
なお、複数の規制部材602及びストッパ603についても同様に、上記したものに限定されるものではなく周知慣用されている導電性材料を用いることができる。ただし、導電性を有し透明であることで、入射光の反射の妨げを抑制でき、コントラストの低減も抑制でき、開口率の高い反射光を構成することができるため、酸化インジウムスズを用いることが好ましい。
次に、上記した第1の実施の形態の光偏向装置の製造方法を、図5を用いて説明する。なお、図5の説明で省略している工程に関しては、特許文献1に開示されている前述の従来例と同様である。
図5は第1の実施の形態の光偏向装置のD−D’断面図を示している。
図5(a)において、基板101上に支点部材103、複数の電極105a,105bが構成されている。このとき、電極105aや105bと同一材料を用い、同一処理にて基板101上の基板上接触部位601を構成した。具体的にはアルミニウム系金属膜をスパッタリング法により成膜し、パターン化した。
図5は第1の実施の形態の光偏向装置のD−D’断面図を示している。
図5(a)において、基板101上に支点部材103、複数の電極105a,105bが構成されている。このとき、電極105aや105bと同一材料を用い、同一処理にて基板101上の基板上接触部位601を構成した。具体的にはアルミニウム系金属膜をスパッタリング法により成膜し、パターン化した。
次に、図5(b)において、基板101上に第一の犠牲層701、板状部材104、第二の犠牲層702が順次構成される。第一の犠牲層701と第二の犠牲層702は、本実施の形態においてはノボラック系樹脂がスピンコート法により形成され、熱処理などにより平坦化されている。板状部材104はスパッタリング法等により高反射膜、高弾性率膜が積層され、さらに画素に対応するようにパターン化されている。なお、本発明において犠牲層の膜種として有機膜を用いているが、シリコン膜やシリコン酸化膜であっても構わない。また各膜の堆積方法は必ずしも限定されない。
次に、図5(c)において、第一の犠牲層701、第二の犠牲層702が同一フォトマスクを用いてパターン化される。第一の犠牲層701、第二の犠牲層702のパターン化において、本発明の特徴の一つである規制部材602を構成させるためのエッチングが実施されて、その直下に基板上接触部位601が配置されている。エッチングにより形成される開口は具体的には、ドライエッチング技術により開口部位703を垂直加工する。本実施の形態の開口部位703においては、有機膜が被エッチング物であるので、エッチングガスとして酸素を用い、ICPプラズマ(誘導結合プラズマ)源のエッチング装置を用いた。
次に、図5(d)において、規制部材602と該規制部材の上部に張り出された形状のストッパ603を同時に構成する材料として、先ず酸化インジウムスズをスパッタリング法による成膜装置で透明導電性膜を成膜し、その後プラズマCVD装置にてシリコン酸化膜を成膜し2層構造にて構成した。その後、フォトマスクを用いてパターン化され、規制部材602とストッパ603が構成される。この段階で、基板101表面上の基板上接触部位601と、規制部材602と、規制部材の上部に張り出された形状のストッパ603はそれぞれ導電体で構成され、かつお互いに接触しているので、板状部材104と接触する部位において、同電位にすることができる構成となる。
その後、図5には記載していないが、犠牲層701、702がエッチング除去されて、光偏向装置が完成する。上記実施の形態において、板状部材104に接触して電位を付与する支点部材103と、基板上接触部位601と規制部材602とストッパ603は基板側で同電位を印加する構造とすることにより、板状部材104と各構成部材601、602、603の電位を同電位とすることができる。同電位とすることで、電荷蓄積を抑制し、固着力を低減することができる、歩留を向上させ、低電圧駆動を達成できるため好ましい。
(光偏向アレー:第2の実施の形態)
次に、本発明に係る光偏向アレーの一実施の形態における構成を、図6を用いて説明する。
本発明の光偏向アレーは、本発明に係る光偏向装置を複数1次元又は2次元アレー状に配置したことを特徴としており、図6においては上述した第1の実施の形態である光偏向装置を複数2次元アレー状に配置した構成の光偏向アレーを本発明の第2の実施の形態とした。
図6(a)は本発明の第2の実施の形態の光偏向アレーの上面図であり、図6(b)はD−D’断面図である。
次に、本発明に係る光偏向アレーの一実施の形態における構成を、図6を用いて説明する。
本発明の光偏向アレーは、本発明に係る光偏向装置を複数1次元又は2次元アレー状に配置したことを特徴としており、図6においては上述した第1の実施の形態である光偏向装置を複数2次元アレー状に配置した構成の光偏向アレーを本発明の第2の実施の形態とした。
図6(a)は本発明の第2の実施の形態の光偏向アレーの上面図であり、図6(b)はD−D’断面図である。
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態の光偏向装置がm行n列配置されており、個々の光偏向装置は個別に供給される駆動信号に応じて光偏向動作する。このとき、本発明の光偏向装置は固着が抑制されているので低電圧駆動が可能となり、供給される駆動信号も低電圧な電圧を用いることができる。
駆動信号は光偏向装置直下に構成され詳細な説明を省略する半導体メモリ回路に記憶され、全ての光偏向装置を同時に光偏向動作させる。なお、光偏向アレーの駆動方法は後述する表3を用いて説明する。
駆動信号は光偏向装置直下に構成され詳細な説明を省略する半導体メモリ回路に記憶され、全ての光偏向装置を同時に光偏向動作させる。なお、光偏向アレーの駆動方法は後述する表3を用いて説明する。
図6において、本発明の特徴である基板上接触部位601、規制部材602、規制部材の上部に張り出された形状のストッパ603の電位を供給する電位線801及び電位線802が光偏向装置直下で配線され、全ての光偏向装置で接続されている。そのため、駆動信号を大幅に削減できる利点を有している。
また、前述のとおり低電圧の駆動信号を用いることができ、半導体メモリ回路も低電圧駆動可能なメモリ回路が使用できる(具体的には3V駆動のSRAMなど)。低電圧駆動SRAMはその占有面積が100μm2以下と小型なので、光偏向アレーの小型化及び高集積化に寄与し、それにより1個のシリコンウェハからの取り数(製品としてアレー個数)を増大でき製造コストを低減できる。
また、前述のとおり低電圧の駆動信号を用いることができ、半導体メモリ回路も低電圧駆動可能なメモリ回路が使用できる(具体的には3V駆動のSRAMなど)。低電圧駆動SRAMはその占有面積が100μm2以下と小型なので、光偏向アレーの小型化及び高集積化に寄与し、それにより1個のシリコンウェハからの取り数(製品としてアレー個数)を増大でき製造コストを低減できる。
次に、下記表3を用いて上記第2の実施の形態の光偏向アレーの駆動方式を説明する。
本発明に係る光偏向アレーの駆動方法は、前述した光偏向装置が備える複数の電極105が、支点部材103を中心として一方に少なくとも1個、他方に少なくとも1個配置されてなる光偏向アレーを駆動する光偏向アレーの駆動方法である。このとき、複数の光偏向装置それぞれにおいて独立して一方の電極の電位をV0、他方の電極の電位を接地電位とし、当該複数の光偏向装置の各々に要求される傾斜方向に応じて複数の電極105の電位をV0と接地電位とで切り替え、且つ、支点部材103を通して板状部材104に接地電位を付与することにより、当該板状部材104の傾斜方向を1軸2方向で決定し、電位を切り替える電位切り替え工程を備える。この電位切り替え工程における時間的に順次前記複数の電極の電位を切り替える期間では、先ず、板状部材104が有する導電体層の電位と、支点部材103の電位と、基板上接触部位601、規制部材602及びストッパ603の板状部材104との接触箇所の電位と、をV0の1/2の電位とする。次いで、光偏向アレーが備える全ての複数の電極105の電位を切り替え、さらに、電位を切り替え終えた段階で、板状部材104が有する導電体層の電位と、支点部材103の電位と、基板上接触部位601、規制部材602及びストッパ603の板状部材104との接触箇所の電位とのV0の1/2の電位を接地電位とすることを特徴とする。
本発明に係る光偏向アレーの駆動方法は、前述した光偏向装置が備える複数の電極105が、支点部材103を中心として一方に少なくとも1個、他方に少なくとも1個配置されてなる光偏向アレーを駆動する光偏向アレーの駆動方法である。このとき、複数の光偏向装置それぞれにおいて独立して一方の電極の電位をV0、他方の電極の電位を接地電位とし、当該複数の光偏向装置の各々に要求される傾斜方向に応じて複数の電極105の電位をV0と接地電位とで切り替え、且つ、支点部材103を通して板状部材104に接地電位を付与することにより、当該板状部材104の傾斜方向を1軸2方向で決定し、電位を切り替える電位切り替え工程を備える。この電位切り替え工程における時間的に順次前記複数の電極の電位を切り替える期間では、先ず、板状部材104が有する導電体層の電位と、支点部材103の電位と、基板上接触部位601、規制部材602及びストッパ603の板状部材104との接触箇所の電位と、をV0の1/2の電位とする。次いで、光偏向アレーが備える全ての複数の電極105の電位を切り替え、さらに、電位を切り替え終えた段階で、板状部材104が有する導電体層の電位と、支点部材103の電位と、基板上接触部位601、規制部材602及びストッパ603の板状部材104との接触箇所の電位とのV0の1/2の電位を接地電位とすることを特徴とする。
表3は、図6に記載の光偏向アレーにおける各々の光偏向装置の駆動方式であり、各光偏向装置はそれぞれ方向1又は方向2に傾斜することを指示する信号が入力される期間と、全ての光偏向装置が同時に傾斜動作を行いその方向を保持する期間とにわけられる。画像投影表示装置などに用いられる場合は、この傾斜状態を保持する時間を変えることにより階調表現が可能となることはいうまでもない。
表3(a)は各々の光偏向装置の傾斜方向を指示する期間の電位の入力状態をまとめてあり、例えば方向1に傾斜させる場合には電極105aにV0(V)が印加され、電極105bには接地電位すなわち0(V)が印加される。このとき、光偏向アレーを構成する全ての光偏向装置に共通して印加される支点部材103、基板上接触部位601、規制部材602、ストッパ603の電位はV0の1/2が印加されており、支点部材103に接触している板状部材104も同じ電位を有している。この状態では、板状部材104と電極105a間に作用する電位差と、板状部材104と電極105bに作用する電位差は同等なので、直前の傾斜方向を保持した状態である。
逆に方向2に傾斜させる場合には、電極105aに0(V)が印加され、電極105bにはV0(V)が印加される。このときも同じく、支点部材103、基板上接触部位601、規制部材602、ストッパ603の電位はV0の1/2が印加されており、先と同様に、この状態では板状部材104と電極105aとの間に作用する電位差と、板状部材104と電極105bとの間に作用する電位差とは同等なので、直前の傾斜方向を保持した状態である。
つまり、表3(a)の場合は、次の傾斜方向を指示する信号を各光偏向装置に入力しても、即傾斜方向は変わらないことを示している。
逆に方向2に傾斜させる場合には、電極105aに0(V)が印加され、電極105bにはV0(V)が印加される。このときも同じく、支点部材103、基板上接触部位601、規制部材602、ストッパ603の電位はV0の1/2が印加されており、先と同様に、この状態では板状部材104と電極105aとの間に作用する電位差と、板状部材104と電極105bとの間に作用する電位差とは同等なので、直前の傾斜方向を保持した状態である。
つまり、表3(a)の場合は、次の傾斜方向を指示する信号を各光偏向装置に入力しても、即傾斜方向は変わらないことを示している。
次に、表3(b)では各々の光偏向装置を目的の傾斜方向に傾斜させ、その状態を保持する期間を表している。
具体的な駆動方法は、各々の光偏向装置に傾斜方向を指示する信号の入力が終了した段階で、各々の光偏向装置に共通の信号として支点部材103、基板上接触部位601、規制部材602、ストッパ603の電位が接地電位すなわち0(V)に変更される。このとき、支点部材103に接触している板状部材104も0(V)に変更される。その場合、電極105aにV0(V)が印加されている場合は板状部材との電位差V0(V)に起因する静電引力により板状部材は方向1に傾斜する。逆に電極105bにV0(V)が印加されている場合は板状部材との電位差V0(V)に起因する静電引力により板状部材は方向2に傾斜する。すなわち、光偏向アレーを構成する複数の光偏向装置を同時に傾斜動作させることができる。仮に画像投影表示装置に用いた場合は、階調表現ができるのでよりきれいな画像が表示されることになる。
具体的な駆動方法は、各々の光偏向装置に傾斜方向を指示する信号の入力が終了した段階で、各々の光偏向装置に共通の信号として支点部材103、基板上接触部位601、規制部材602、ストッパ603の電位が接地電位すなわち0(V)に変更される。このとき、支点部材103に接触している板状部材104も0(V)に変更される。その場合、電極105aにV0(V)が印加されている場合は板状部材との電位差V0(V)に起因する静電引力により板状部材は方向1に傾斜する。逆に電極105bにV0(V)が印加されている場合は板状部材との電位差V0(V)に起因する静電引力により板状部材は方向2に傾斜する。すなわち、光偏向アレーを構成する複数の光偏向装置を同時に傾斜動作させることができる。仮に画像投影表示装置に用いた場合は、階調表現ができるのでよりきれいな画像が表示されることになる。
(第3〜第5の実施の形態:光学システム)
・第3の実施の形態
次に、図7、図8及び図9を用いて本発明に係る光学システムの構成を説明する。
本発明に係る光学システムは、本発明に係る光偏向アレーをと、該光偏向アレーを照明する光源と、該光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投影する投影レンズとを有する。
図7、図8及び図9には、3種類の光学システムである第3の実施の形態、第4の実施の形態及び第5の実施の形態をそれぞれ示す。
・第3の実施の形態
次に、図7、図8及び図9を用いて本発明に係る光学システムの構成を説明する。
本発明に係る光学システムは、本発明に係る光偏向アレーをと、該光偏向アレーを照明する光源と、該光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投影する投影レンズとを有する。
図7、図8及び図9には、3種類の光学システムである第3の実施の形態、第4の実施の形態及び第5の実施の形態をそれぞれ示す。
図7に示す第3の実施の形態の光学システムは、特許文献3において本発明者らが先に発明した画像投影表示装置に用いられている光学システムが基となっている。
即ち、光偏向アレーは2軸4方向へ光偏向が可能であり、RGB3原色に対応する3個の光源光を画像情報に応じてアレー面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させ、投影レンズに導いて投影表示するシステムである。各色表示のための光偏向方向の切り換えのタイミングは特許文献3に記載の方法などの知の方法を適用することができる。
即ち、光偏向アレーは2軸4方向へ光偏向が可能であり、RGB3原色に対応する3個の光源光を画像情報に応じてアレー面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させ、投影レンズに導いて投影表示するシステムである。各色表示のための光偏向方向の切り換えのタイミングは特許文献3に記載の方法などの知の方法を適用することができる。
第3の実施の形態の光学システムは、光偏向アレー1007を照明する3原色の光源である赤1001、青1002、緑1003を有しており、この3光源より1個の光偏向アレー1007に向けて3原色光が照射されている。
3原色の光源としては、LD光源やLED光源、各アレー光源が用いられる。
3原色の光源としては、LD光源やLED光源、各アレー光源が用いられる。
3原色光L(R)、L(G)、L(B)はそれぞれ整形レンズ1004、1005、1006を通過し、光源の輝度分布や指向性を向上させ、絞りを配置して矩形に整形等が図られる。
整えられた3原色光L(R)、L(G)、L(B)はそれぞれ異なる方向から1個の光偏向アレー1007に入射する。2軸4方向への光偏向が可能な光偏向アレー1007を構成する個々の光偏向装置は、各光偏向方向が赤情報表示、青情報表示、緑情報表示、色表示せず(OFF動作)に割り当てられている。そして、画像情報すなわち各色の色情報に応じて3原色光をアレー面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させて投影レンズ1009に導いて投影表示する。
黒表示すなわちOFF動作時は、3原色光はアレー面と垂直方向へ反射せず、一部の光、例えば図7におけるL(G)光は目的と異なる方向へ反射して光吸収板1010に吸収される。光吸収板1010は各3原色光に対応してそれぞれ配置しても良い。
各画素の色情報表示のためには、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置が個別にその方向を決定する必要があり、その制御を光偏向アレーに接続した制御チップ又は制御ボード1008で行なう。
整えられた3原色光L(R)、L(G)、L(B)はそれぞれ異なる方向から1個の光偏向アレー1007に入射する。2軸4方向への光偏向が可能な光偏向アレー1007を構成する個々の光偏向装置は、各光偏向方向が赤情報表示、青情報表示、緑情報表示、色表示せず(OFF動作)に割り当てられている。そして、画像情報すなわち各色の色情報に応じて3原色光をアレー面と垂直方向(法線方向と同意)へ反射させて投影レンズ1009に導いて投影表示する。
黒表示すなわちOFF動作時は、3原色光はアレー面と垂直方向へ反射せず、一部の光、例えば図7におけるL(G)光は目的と異なる方向へ反射して光吸収板1010に吸収される。光吸収板1010は各3原色光に対応してそれぞれ配置しても良い。
各画素の色情報表示のためには、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置が個別にその方向を決定する必要があり、その制御を光偏向アレーに接続した制御チップ又は制御ボード1008で行なう。
本実施の形態の光学システムはカラーホイールを用いず1個の光偏向アレーで画像投影が可能なので小型で簡易な光学システムであり、光源としてLD、LED又はそのアレー光源を用いるので、発熱が少なく、小型であり、消費電力が少なく且つ冷却用のファンも不要となる。
・第4の実施の形態
図8に示す本発明の光学システムの第4の実施の形態は、特許文献1に開示しているカラーホイールを用いて時分割的に3原色を表示する画像投影表示装置に用いられている光学システムが基となっている。
本実施の形態の光学システムにおいては、1101はハロゲンランプやキセノンランプなどの白色光源であり、1102は光源光の整形のためのロッドレンズであり、1103が少なくとも3原色のカラーフィルタを有するカラーホイールである。また、1104が上述した本発明に係る光偏向アレーであり、1105は該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の光偏向方向を制御する制御チップであり、1107は投影レンズであり、1106は光吸収板である。
本実施の形態の光学システムに用いられる光偏向アレー1104を構成する本発明の光偏向装置は、1軸2次元の光偏向動作を行なう光偏向装置である。即ち、1方向から入射した入射光を目的の方向(ON方向)と目的以外の方向(OFF方向)へ色情報に応じて光偏向する。
図8に示す本発明の光学システムの第4の実施の形態は、特許文献1に開示しているカラーホイールを用いて時分割的に3原色を表示する画像投影表示装置に用いられている光学システムが基となっている。
本実施の形態の光学システムにおいては、1101はハロゲンランプやキセノンランプなどの白色光源であり、1102は光源光の整形のためのロッドレンズであり、1103が少なくとも3原色のカラーフィルタを有するカラーホイールである。また、1104が上述した本発明に係る光偏向アレーであり、1105は該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の光偏向方向を制御する制御チップであり、1107は投影レンズであり、1106は光吸収板である。
本実施の形態の光学システムに用いられる光偏向アレー1104を構成する本発明の光偏向装置は、1軸2次元の光偏向動作を行なう光偏向装置である。即ち、1方向から入射した入射光を目的の方向(ON方向)と目的以外の方向(OFF方向)へ色情報に応じて光偏向する。
本実施の形態の光学システムを簡単に説明すると、光源1101からの白色光がロッドレンズ1102を通過して整形され、カラーホイール1103に入射する。カラーホイールを通過する光源光は時間順次に赤青緑の色を有する光束Lとなる。該光束Lが光偏向アレー1104を照明する。そして、光偏向アレー1104を構成する個々の光偏向装置は、画像情報すなわち色情報に応じて光偏向動作を行ない、目的方向、例えばアレー面と垂直方向に反射光束Lonを反射させ、投影レンズ1107に導く。投影レンズを通過して色情報が投影される。時間順次に投影される色情報は観察者の目の残像現象により色合成され、多彩な色を有する画像となる。
なお、目的以外の方向へ反射された光束Loffは光吸収板で吸収される。
なお、目的以外の方向へ反射された光束Loffは光吸収板で吸収される。
・第5の実施の形態
図9に示す本発明の光学システムの第5の実施の形態は、主に画像形成装置に用いられる光学システムが基となっており、特許文献13に詳細が記載されている。
図9において、1201は光源であり、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等の白色光源や、半導体レーザー、LED及びそのアレー光源等の単色光源が用いられる。
図9に示す本発明の光学システムの第5の実施の形態は、主に画像形成装置に用いられる光学システムが基となっており、特許文献13に詳細が記載されている。
図9において、1201は光源であり、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等の白色光源や、半導体レーザー、LED及びそのアレー光源等の単色光源が用いられる。
光源1201からの光源光が1202の光学レンズを通過することにより、光偏向アレー列と垂直方向に集光され、線状光源となる。続いて1203の光学レンズを通過することにより、光偏向アレー列方向に集光される。2個の光学レンズを通過した光源光は本発明に係る光偏向アレー1204を任意の方向から照明し、光偏向アレー1204を構成する個々の光偏向装置は1205の制御チップから供給される画像情報に基づく信号により個々にON/OFFされ、目的の反射光束、即ちON光が投影レンズ1206に導かれる。投影レンズ1206に導かれた反射光束は投影面1207において任意の大きさで拡大投影され、本実施の形態においてはn列の光偏向アレーからの反射光束であるのでn列の画像情報が同時に投影されることとなる。
なお、本実施の形態において、投影レンズの入射側近傍で反射光束が結像するように光学システムが構成されているが、本発明は必ずしもその必要はなく、光偏向アレー面で結像する光学システムであってもよい。
なお、本実施の形態において、投影レンズの入射側近傍で反射光束が結像するように光学システムが構成されているが、本発明は必ずしもその必要はなく、光偏向アレー面で結像する光学システムであってもよい。
上記した第3〜第5の実施の形態の光学システムの光偏向アレーとして上述した本発明に係る光偏向アレーを用いているので、画像表現が不可となる画素がなく、光偏向装置の高集積化が安価で可能となる。それにより高精細な投影光学システムを低コストに提供できる。
(第6〜7の実施の形態:画像投影表示装置)
次に、本発明に係る画像投影表示装置を図10及び図11の第6の実施の形態及び第7の実施の形態を用いて説明する。
本発明に係る画像投影表示装置は、本発明に係る光学システムを投影光学システムとして用いた画像投影表示装置であることを特徴としている。
図10に示す第6の実施の形態の画像投影表示装置1301は、上記第4の実施の形態の光学システムを投影光学システムとして用いている。また、図11に示す第7の実施の形態の画像投影表示装置1401は、上記第5の実施の形態の光学システムを投影光学システムとして用いている。ともに、投影レンズ1009、1107を通して画像情報を画像表示部、即ちスクリーン1302上に投影表示する。
次に、本発明に係る画像投影表示装置を図10及び図11の第6の実施の形態及び第7の実施の形態を用いて説明する。
本発明に係る画像投影表示装置は、本発明に係る光学システムを投影光学システムとして用いた画像投影表示装置であることを特徴としている。
図10に示す第6の実施の形態の画像投影表示装置1301は、上記第4の実施の形態の光学システムを投影光学システムとして用いている。また、図11に示す第7の実施の形態の画像投影表示装置1401は、上記第5の実施の形態の光学システムを投影光学システムとして用いている。ともに、投影レンズ1009、1107を通して画像情報を画像表示部、即ちスクリーン1302上に投影表示する。
第6〜7の実施の形態の画像投影表示装置では、その表示ユニットである光偏向アレーが、上述した本発明に係る光偏向アレーを用いているので、高精細な画像を表示する画像投影表示装置を低コストに提供できる。
(画像形成装置:第8の実施の形態)
次に、本発明の画像形成装置を図12の第8の実施の形態を用いて説明する。
本実施の形態の画像形成装置は、本発明に係る光学システムを光書込みユニットとして用いることを特徴としている。
図12(a)は光書込み部の模式図であり、図12(b)は画像形成装置の構成概略図である。
次に、本発明の画像形成装置を図12の第8の実施の形態を用いて説明する。
本実施の形態の画像形成装置は、本発明に係る光学システムを光書込みユニットとして用いることを特徴としている。
図12(a)は光書込み部の模式図であり、図12(b)は画像形成装置の構成概略図である。
図12(a)に示すように、1502aは上記第5の実施の形態の光学システムであり、n列の画像情報に対応する反射光束が投影される。投影された反射光束列は光学レンズ1502bを通過し、折り返し全反射ミラー1502cで反射して、画像担持体1501上の線状の投影面1207へ投影される。
図12(b)において、電子写真方式の光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置1500は、図12(b)中の矢印D方向に回転可能に保持されて形成画像を担持するドラム形状の感光体である画像担持体1501を有する。そして、帯電手段1505で均一に帯電された画像担持体1501の感光体上を上記光書込みユニット1502a、1502b、1502cで光書き込みを行なって潜像を形成し、該潜像を現像手段1503により感光体上にトナー画像として形成する。その後該トナー画像を転写手段1504で被転写体(P)に転写して、被転写体(P)に転写されたトナー画像を定着手段1506で定着した後に、被転写体(P)を排紙トレイ1507に排紙して収納される。他方、トナー画像を転写手段1504で被転写体(P)に転写した後の画像担持体1501の感光体は、クリーニング手段1508でクリーニングされて次工程の画像形成に備えるようになっている。
図12(b)において、電子写真方式の光書き込みを行なって画像を形成する画像形成装置1500は、図12(b)中の矢印D方向に回転可能に保持されて形成画像を担持するドラム形状の感光体である画像担持体1501を有する。そして、帯電手段1505で均一に帯電された画像担持体1501の感光体上を上記光書込みユニット1502a、1502b、1502cで光書き込みを行なって潜像を形成し、該潜像を現像手段1503により感光体上にトナー画像として形成する。その後該トナー画像を転写手段1504で被転写体(P)に転写して、被転写体(P)に転写されたトナー画像を定着手段1506で定着した後に、被転写体(P)を排紙トレイ1507に排紙して収納される。他方、トナー画像を転写手段1504で被転写体(P)に転写した後の画像担持体1501の感光体は、クリーニング手段1508でクリーニングされて次工程の画像形成に備えるようになっている。
本発明に係る光学システムを画像形成装置の光書込みユニットとして用いることにより、本発明の光偏向装置の利点を有して光書込みが行なえるので、高精細な光書込みを有する画像形成装置を低コストに提供できる。
以上の各実施の形態で説明したとおり、本発明によれば、傾斜変位時の、板状部材と、規制部材、ストッパおよび基板上接触部位が接触して生じる電荷蓄積による固着を抑制することができることがわかった。また本発明によれば、この光偏向装置を複数用いて構成する光偏向アレーの駆動方式を確立させ、光偏向装置の低電圧駆動を達成することができることがわかった。
101 基板
102 規制部材(従来例)
103 支点部材
104 板状部材
105a,105b 複数の電極
601 基板上接触部位
602 規制部材
603 ストッパ
701 第一の犠牲層
702 第二の犠牲層
703 開口部位
801,802 電位線801
1001 光源(赤)
1002 光源(青)
1003 光源(緑)
1004 整形レンズ(赤)
1005 整形レンズ(青)
1006 整形レンズ(緑)
1007 光偏向アレー
1009 投影レンズ
1010 光吸収板
1101 白色光源
1102 ロッドレンズ
1103 カラーホイール
1104 光偏向アレー
1105 制御チップ
1106 光吸収板
1107 投影レンズ
1201 光源
1202 光学レンズ
1203 光学レンズ
1204 光偏向アレー
1205 制御チップ
1206 投影レンズ
1207 投影面
1301 画像投影表示装置
1302 スクリーン
1401 画像投影表示装置
1500 画像形成装置
1501 画像担持体
1502a 光学システム(光書込みユニットの一部)
1502b 光学レンズ(光書込みユニットの一部)
1502c 折り返し全反射ミラー(光書込みユニットの一部)
1503 現像手段
1504 転写手段
1505 帯電手段
1506 定着手段
1507 排紙トレイ
1508 クリーニング手段
102 規制部材(従来例)
103 支点部材
104 板状部材
105a,105b 複数の電極
601 基板上接触部位
602 規制部材
603 ストッパ
701 第一の犠牲層
702 第二の犠牲層
703 開口部位
801,802 電位線801
1001 光源(赤)
1002 光源(青)
1003 光源(緑)
1004 整形レンズ(赤)
1005 整形レンズ(青)
1006 整形レンズ(緑)
1007 光偏向アレー
1009 投影レンズ
1010 光吸収板
1101 白色光源
1102 ロッドレンズ
1103 カラーホイール
1104 光偏向アレー
1105 制御チップ
1106 光吸収板
1107 投影レンズ
1201 光源
1202 光学レンズ
1203 光学レンズ
1204 光偏向アレー
1205 制御チップ
1206 投影レンズ
1207 投影面
1301 画像投影表示装置
1302 スクリーン
1401 画像投影表示装置
1500 画像形成装置
1501 画像担持体
1502a 光学システム(光書込みユニットの一部)
1502b 光学レンズ(光書込みユニットの一部)
1502c 折り返し全反射ミラー(光書込みユニットの一部)
1503 現像手段
1504 転写手段
1505 帯電手段
1506 定着手段
1507 排紙トレイ
1508 クリーニング手段
Claims (8)
- 基板と、
前記基板の複数の端部に設けられ、それぞれの上部が張り出した形状であり、且つ、前記基板と板状部材との接触を阻害する複数の規制部材と、
前記基板上に設けられ頂部を有する支点部材と、
前記基板と前記支点部材と前記規制部材との間の空間内で可動的に設けられ固定端を有しない前記板状部材と、
前記基板上に設けられた複数の電極と、を備え、
前記板状部材は、光反射領域と、導電性を有する部材からなる導電体層と、を有し、
前記複数の電極は、前記導電体層と対向して配置されてなる光偏向装置であって、
前記板状部材は、前記支点部材を中心として静電引力により傾斜変位し、前記規制部材に接触して当該板状部材の傾斜向きが決定され、前記光反射領域に入射する光束の反射方向を変えて光偏向し、
前記規制部材の前記板状部材との接触箇所は、導電性材料により構成されていることを特徴とする光偏向装置。 - 前記規制部材の前記板状部材との接触箇所は、酸化インジウムスズを含む透明導電性膜であることを特徴とする請求項1に記載の光偏向装置。
- 前記板状部材が有する導電体層と前記支点部材が有する頂部とが接触している場合、
前記板状部材が有する導電体層の電位と、前記支点部材の電位と、前記規制部材の前記板状部材との接触箇所の電位と、は同電位であることを特徴する請求項1または2に記載の光偏向装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の光偏向装置を複数備え、2次元アレー状に配置されていることを特徴とする光偏向アレー。
- 前記光偏向装置が備える前記複数の電極は、前記支点部材を中心として一方に少なくとも1個、他方に少なくとも1個配置されてなる請求項4に記載の光偏向アレーを駆動する光偏向アレーの駆動方法であって、
複数の前記光偏向装置それぞれにおいて独立して前記一方の電極の電位をV0、前記他方の電極の電位を接地電位とし、当該複数の光偏向装置の各々に要求される傾斜方向に応じて前記複数の電極の電位をV0と接地電位とで切り替え、且つ、前記支点部材を通して前記板状部材に接地電位を付与することにより、当該板状部材の傾斜方向を1軸2方向で決定し、電位を切り替える電位切り替え工程を備え、
該電位切り替え工程における時間的に順次前記複数の電極の電位を切り替える期間では、
先ず、前記板状部材が有する導電体層の電位と、前記支点部材の電位と、前記規制部材の前記板状部材との接触箇所の電位と、を前記V0の1/2の電位とし、
次いで、前記光偏向アレーが備える全ての前記複数の電極の電位を切り替え、
さらに、電位を切り替え終えた段階で、前記板状部材が有する導電体層の電位と、前記支点部材の電位と、前記規制部材の前記板状部材との接触箇所の電位と、の前記V0の1/2の電位を接地電位とすることを特徴とする光偏向アレーの駆動方法。 - 請求項5に記載の駆動方式で駆動される光偏向アレーと、該光偏向アレーを照明する光源と、前記光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投影する投影レンズと、を有することを特徴とする光学システム。
- 請求項6に記載の光学システムを投影光学システムとして用いることを特徴とする画像投影表示装置。
- 請求項6に記載の光学システムを光書込みユニットとして用いることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116774425A (zh) * | 2023-05-24 | 2023-09-19 | 上海大学 | 一种可调超表面光束偏转装置、应用方法及其制备方法 |
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-
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- 2013-11-20 JP JP2013239779A patent/JP2015099306A/ja active Pending
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