JP4406549B2 - 光変調素子及び光変調アレイ素子並びにそれを用いた露光装置 - Google Patents

光変調素子及び光変調アレイ素子並びにそれを用いた露光装置 Download PDF

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Description

本発明は、光変調素子及び光変調アレイ素子並びにそれを用いた露光装置に関する。
空間光変調器(SLM)は、空間パターンの入射光を変調し、電気的又は光学的入力に対応する光画像を形成する装置である。このSLMの一つに、マイクロメカニクス技術に基づきマイクロミラーを作製し、このマイクロミラーを傾けて光の偏向を図るデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)がある。DMDは、モノリシック単一チップ集積回路SLMであり、例えば16ミクロン四方程度の可動マイクロミラーの高密度アレイからなる。これらのミラーは、アドレス回路上に形成され、DMDアレイの1画素を形成し、2つの位置のうち一方の位置で、入射光を投射レンズに反射し、他方の位置で入射光を光アブソーバーに偏向する。投射レンズは、表示スクリーン上へ変調光をフォーカスして画像を形成する。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平8−334709号公報 特開2001−242395号公報 Dual-Mode micromirrors for Optical Phased Array Applications TRANSDUCERS 01 EUROSENSORS XV (The 11th International Conference on Solid-Sensors and Actuators(2001))
上記特許文献1に開示される空間光変調器は、支持ポストによって、ヨークの上に支持され、上に持ち上げられる四角形ミラーを有する。支持ポストは、ミラーの中央から下方へ伸び、そのねじれ軸にそってヨークの中央に取付けられ、ヨーク上のミラーの質量の中心バランスをとる。この空間光変調器では、ミラーと高架アドレス電極との間、及びヨークと下部アドレス電極との間に電圧を印加すると、それぞれの電極間に働く静電気力により、ヨーク及びミラーが回転され、ヨークの一方の着地片が下部アドレス電極上に着地して、印加する電極により、左右両方への自在な回転を可能にしている。
ところが、上記の空間光変調器は、ヨークの着地片が下部アドレス電極上に接触するため、ファンデルワールス力や、周囲の不純物・有機系ガスによる固着が発生し、素子の信頼性を低下させる問題があった。
このような問題を解消するため、上記特許文献2に開示される空間光変調器1は、図37に示すように、ミラー支持ポスト3によりヨーク5に取り付けられたミラー7と、ミラーアドレス電極9とヨークアドレス電極11からなり、ミラーアドレス電極9と同じ製造プロセス位置に、新たに捕獲電極13が付け加えられている。動作中はミラー7とミラーアドレス電極9の間と、ヨーク5とヨークアドレス電極11の間に働く静電力により発生する引力のために、ミラーが回転し、ヨーク5の端部と付け加えられた捕獲電極13の間の強い引力をもつ静電力によって所望の角度で止まる。
図38は、ミラー7を透明に(破線で示すように)描いた、端部結合DMD構造の透視図である。本図では、また、トーションヒンジ15も併せて示している。これは、回転するミラー7の上端部(右側)での弱い引力に比べ、回転するミラー7の下端部(左側)での強い引力を図示するものであり、ここでは、ヨーク5と図中左側の捕獲電極13は極めて近接している。この引力は、ヨーク5の端部と捕獲電極13の端部との間の静電容量と距離の関数となる。これは、ヨーク5と捕獲電極13の端面の面積と両者間の距離とに大いに依存しており、この距離は、二次関数的にf=1/d2として表わされる。本構成では、ミラー7は、捕獲電極13に隣接し極めて近くにあるミラー7又はヨーク5の端部全体に位置する直交軸に沿って回転する。
従って、このDMD構造では、素子表面上の適度な高さ位置にミラー7が所望の角度の領域に回転した際に、ミラー7又はヨーク5の連続した端部と近接するように捕獲電極13が設けられるので、この捕獲電極13とミラーアセンブリは、これらの間に極めて高い静電引力を生み出し、ミラー7が捕獲電極13の平面に近づいた際にはミラー7を止めるようにバイアスされる。これにより、ミラーアセンブリのパルス波形を調整することにより、ミラー7は確実に減衰され、ミラーアセンブリが所望の回転角で停止される。
また、上記非特許文献1に開示される光偏向装置は、揺動軸の中央部にミラーが固設され、揺動軸の両端には直交する支持軸が固着されている。この支持軸のそれぞれの端部には駆動手段である所謂コムドライブが設けられている。コムドライブは、櫛歯状の上部電極板と下部電極とを相互に差し入れて配向させ、この対向電極間に作用する静電気力によって支持軸の両端を上下に移動させ、結果として、揺動軸を回転させてミラーの左右両方への自在な回転を可能にしている。
しかしながら、上記特許文献2に開示される空間光変調器は、捩れヒンジ上にヨークとミラーとを二段構造で設けているため、可動部全体の質量が大きくなり、その結果、慣性モーメントが増大して高速可動に制限があった。そして、アドレス電極とヨークとが同一平面に配置されるため、各電極の面積が小さくなり、画素ミラーとアドレス電極とに働く静電気力、及びヨークとアドレス電極とに働く静電気力が共に小さくなり、低電圧化と高速駆動に制限があった。
また、単数の捕獲電極が端部のみで作用するため、捕獲する電界の作用範囲が狭くなる不利があった。
更に、上記非特許文献1に開示される光偏向装置は、コムドライブの構造が複雑であり、これに加えて4個のコムドライブが必要となるため、ドライブ構造の占有面積も大きくなり、小型化、高解像度化が困難となって、光利用効率も悪い問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、非接触で光反射体の変位を可能にする素子において、低電圧で高速駆動が可能となり、しかも、小型化、高解像度化が容易な光変調素子及び光変調アレイ素子並びにそれを用いた露光装置を得ることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の光変調素子は、基板と、
該基板上で変位可能に架設され少なくとも一部に導電部を有する可動部材と、
該可動部材の変位に従動し該可動部材に固定された光学機能膜と、
駆動電圧制御によらず前記可動部材の支持構造により決定される機械的変位が可能変位軌道範囲外に配置され該可動部材を変位駆動させる駆動用固定電極とを備え、
前記可動部材の導電部と前記駆動用固定電極への駆動電圧印加により、前記可動部材と前記駆動用固定電極との間に静電吸引力を作用させ、該可動部材を前記駆動用固定電極に対して非接触状態を維持しつつ変位駆動して静止させ、前記光学機能膜に照射された光を変調する光変調素子であって、
前記光学機能膜が、前記基板上に架設された梁体の撓みによって該梁体に対する垂直変位が可能であり、
前記梁体の撓みによる前記可動部材の変位軌道範囲の外側に、前記駆動用固定電極が前記梁体を中心として前記可動部材を両側方から挟む位置関係となる両脇側に配置され、前記駆動電圧印加によって前記光学機能膜を垂直変位させることを特徴とする。
この光変調素子では、可動部材が光学機能膜と導電部とを備えた変位可能な梁体からなり、駆動用固定電極が可動部材の機械的変位が可能となる軌道範囲外、即ち、駆動電圧制御によらず、外力によって構造的に変位が可能となる変位軌道の範囲外に配置されることで、可動部材と駆動用固定電極への駆動電圧印加により、可動部材と駆動用固定電極との間に静電吸引力を作用させて、可動部材を非接触で変位駆動して静止させることができる。これにより、光学機能膜に照射された光を変調することが可能となる。このように、非接触で光学機能膜の変位が可能となり、可動部全体の質量を小さくすることで慣性モーメントを小さくし、低電圧・高速駆動が可能となる。
また、可動部材と駆動用固定電極とが接触することなく光学機能膜が変位可能となり、駆動用固定電極への固着が防止されて、素子の信頼性が向上する。
更に、所謂コムドライブ構造を有する従来の素子に対し、構造が簡素となるので、小型化が容易となり、1次元・2次元アレイ化が容易となる。これに加えて、ドライブ構造の占有面積も小さくなるので(即ち、ドライブ構造形成部位による光の遮蔽がなくなるので)、光利用効率も向上し、高解像度化が容易となる。
また、この光変調素子では、可動部材が、光学機能膜を備えた垂直変位可能な梁体からなることで、可動部全体の質量が小さくなり、慣性モーメントを小さくして、低電圧・高速駆動が可能となる。
更に、この光変調素子では、可動部材の垂直変位軌道範囲の外側に配置される駆動用固定電極の位置が、梁体を中心とした両脇側に設定される。
請求項記載の光変調素子は、請求項記載の光変調素子であって、前記駆動用固定電極が、前記梁体の非駆動位置に対して、前記基板側に配置された下部電極と、前記基板側とは反対側に配置された上部電極とを有することを特徴とする。
この光変調素子では、両脇側の固定電極が、梁体の非駆動位置に対して下部電極と、上部電極とを有することで、例えば、梁体の下側に、梁体を中心として二つの下部電極、及び梁体の上側に、梁体を中心として二つの上部電極の、合計四つの電極が配設された構成となる。従って、垂直方向に平行移動される可動部材の移動端に、静電気力を有効に付与する電極(即ち、二つの下部電極と二つの上部電極)が省スペースで配設可能となる。
請求項記載の光変調素子は、請求項2記載の光変調素子であって、
前記下部電極が、前記梁体を中心として両脇側に配置された第1下部電極と第2下部電極とからなり、
前記上部電極が、前記梁体を中心として両脇側に配置された第1上部電極と第2上部電極とからなり、
前記第1下部電極と前記第2下部電極とが電気的に接続され、前記第1上部電極と前記第2上部電極とが電気的に接続されることを特徴とする光変調素子。
この光変調素子では、可動部材の周りに配設された四方の第1下部電極、第2下部電極、第1上部電極及び第2上部電極のうち、下側の第1下部電極と第2下部電極とが電気的に接続されるとともに、上側の第1上部電極と第2上部電極が電気的に接続され、これら上下一対の駆動用固定電極と可動部材とに駆動電圧が印加されることで、可動部材の左右に上下方向の静電気力が付与可能となり、大きな垂直駆動力が得られるようになる。また、一動作が3電極で制御可能となる。
請求項4記載の光変調素子は、請求項3記載の光変調素子であって、
前記下部電極と前記上部電極との間に、中間電極を設けたことを特徴とする。
この光変調素子では、可動部材に対する静電気力の付与位置が増え、より高精度に可動部材を安定制御可能にすることができる。
請求項記載の光変調素子は、請求項3または請求項4記載の光変調素子であって、
前記光学機能膜が、照射された光を反射する光反射体であることを特徴とする。
この光変調素子は、可動部材の変位により光反射体による光の反射方向を変化させ、光変調を行うことができる。
請求項6記載の光変調アレイ素子は、請求項5記載の光変調素子であって、
前記基板上に形成した第1のハーフミラーを備え、
前記光学機能膜が第2のハーフミラーであることを特徴とする。
この光変調素子では、梁体が垂直変位することで、基板上の第1のハーフミラーと、梁体に設けられた第2のハーフミラーとの間の光路長が変化し、光の干渉作用(例えばファブリペロー干渉)によってこれら第1のハーフミラー及び第2のハーフミラーに照射された光の透過・非透過が制御可能(即ち、光変調可能)となる。
請求項7記載の光変調アレイ素子は、
請求項1〜請求項のいずれか1項記載の光変調素子を備えた光変調アレイ素子であって、
複数の前記光変調素子が、1次元状又は2次元状に配列されたことを特徴とする。
この光変調アレイ素子では、同一構造の光変調素子が、同一の基板上に1次元状又は2次元状に配列されることで、一つの反射型光偏向デバイスとして機能するようになる。従って、例えば光変調素子が表示デバイスや露光デバイスとしてアレイ化されれば、半導体プロセス工程により多数の光変調素子が、同質に且つ高精度に配置されて、画素に対応するそれぞれの光変調素子からの出力光が強度的、位相的、位置的に揃い易くなる。これにより、高解像度、高い走査精度が得られるようになる。
請求項記載の光変調アレイ素子は、
請求項3記載の光変調素子を1次元状又は2次元状に配列して形成した光変調アレイ素子であって、
前記第1下部電極と前記第2下部電極とが第1駆動電極となり、
前記第1上部電極と前記第2上部電極とが第2駆動電極となり、
前記可動部材の導電部が可動体電極となり、
複数の前記光変調素子の前記可動体電極が共通に接続され、
且つそれぞれの前記光変調素子の前記第1駆動電極と前記第2駆動電極に印加される駆動電圧によって前記光変調素子が独立に駆動されることを特徴とする。
この光変調アレイ素子では、それぞれの光変調素子の三つの第1駆動電極、第2駆動電極及び可動体電極のうち、可動体電極が共通配線となり、他の二つの第1駆動電極及び第2駆動電極でそれぞれの光変調素子が独立に駆動制御される。従って、n個の光変調素子を有する光変調アレイ素子では、本来の3×n本の配線数に対して、2×n+1本の少ない配線数で配線パターンが形成可能となる。
請求項記載の光変調アレイ素子は、
請求項記載の光変調アレイ素子であって、
前記光学機能膜が、照射された光を反射する光反射体であり、
複数のマイクロレンズの形成されたマイクロレンズアレイを備え、マイクロレンズが、1次元状又は2次元状に配列された前記光変調素子のそれぞれの前記光反射体に対向配置されたことを特徴とする。
この光変調アレイ素子では、マイクロレンズにて集光された光が可動部材の光反射体に入射される。マイクロレンズを有しない素子では、光反射体の光入射側に上部電極が配置されると、光変調素子への光の入射開口面積が小さくなり、入射光が上部電極によって遮られ(若しくは強度が低下され)、光の利用効率が低下する。これに対し、本構成のようにマイクロレンズにて集光された光が可動部材の光反射体に入射されれば、小さな開口面積であっても上部電極によって入射光が遮られることなく光反射体への入射が可能となる。これにより、光の利用効率が高まり、小さな開口面積においても、高効率で明るい偏向光が得られるようになる。
請求項10記載の露光装置は、請求項9記載の光変調アレイ素子を用いた露光装置であって、
光源からの光がビームスプリッタと前記マイクロレンズアレイとを介して前記光変調アレイ素子に入射され、該光変調アレイ素子によって反射された反射光が、再び前記マイクロレンズアレイを介して前記ビームスプリッタへ入射されるとともに、前記ビームスプリッタを透過して露光対象物へ照射されることを特徴とする。
この露光装置では、光変調素子の可動部材と駆動用固定電極とが接触することなく光学機能膜が変位可能であり、駆動用固定電極への固着が防止されて、素子の信頼性が向上し、装置の耐久性が向上する。また、ドライブ構造の占有面積が小さい為、光利用効率の高い露光装置が得られる。
本発明に係る光変調素子によれば、可動部材が光学機能膜と導電部とを備えた変位可能な梁体からなり、駆動用固定電極が可動部材の機械的変位可能な軌道範囲外に配置されることで、可動部材の導電部と駆動用固定電極への駆動電圧印加により、可動部材と駆動用固定電極との間に静電吸引力を作用させて、可動部材を非接触で変位駆動して静止させることができる。これにより、可動部全体の質量を小さくでき、慣性モーメントを小さくして、低電圧・高速駆動を可能にすることができる。
また、可動部材の導電部と、可動部材の変位軌道範囲の外側に配置される固定電極とに電圧を印加するので、光学機能膜を非接触で変位させ、他の部位との固着を防止して素子の信頼性を向上させることができる。
更に、小型化、高解像度化が容易となり、1次元・2次元アレイ化を容易にすることができる。
本発明に係る光変調アレイ素子によれば、同一構造の光変調素子が、同一の基板上に1次元状又は2次元状に配列されて、一つの反射型光偏向デバイスとして機能するようになる。例えば表示デバイスや露光デバイスとしてのアレイ化であれば、半導体プロセス工程により多数の素子が、同質に且つ高精度に配置されて、画素に対応するそれぞれの光変調素子からの出力光が強度的、位相的、位置的に揃い易くなり、高解像度、高い走査精度を得ることができる。
以下、本発明に係る光変調素子及び光変調アレイ素子並びにそれを用いた露光装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る光変調素子の第1の実施の形態の平面図、図2は図1のA−A、B−B、C−Cの各断面視を(a)、(b)、(c)に表した断面図、図3は図1に示した基板の断面図、図4は図1に示した光変調素子の電極配線図である。
本実施の形態による光変調素子100は、図1、図2に示すように、基本的な構成要素として、基板21と、この基板21上に空隙23を介して梁体(以下、「ヒンジ」とも称す。)25が架設されヒンジ25の捩れによって回転変位が可能な光学機能膜としての光反射体(以下、「ミラー部」とも称す。)27を有し、少なくとも一部分に導電部29を備えた可動部材31と、ヒンジ25の捩れによる可動部材31の回転軌道範囲の外側に配置される固定電極33とを有してなる。つまり、駆動電圧制御によらず、可動部材31の支持構造により決定される機械的変位が可能となる軌道範囲の外に固定電極33が配置されている。なお、導電部29は、図中、ミラー部27と別体に表しているが、ミラー部27が例えばアルミ薄膜などの導電性材料からなる場合には、導電部29とミラー部27とは一体かつ同質のものとなる。
基板21は、Si基板、ガラス基板などのいずれの素材を用いてもよい。具体例としては、図3に示す本実施の形態のように、Si基板35上に素子を駆動するための回路(通常はCMOS回路37及びその配線回路39)が形成され、その上面が絶縁層41によって平坦化された基板であることが好ましい。なお、平坦化された絶縁層41の上面には上記の可動部材31、固定電極33が設けられるが、これらは絶縁層41に設けられた図示しないコンタクトホールを介して電気的に接続されることになる。
駆動用固定電極(以降は単に固定電極ともいう)33は、ヒンジ25を中心とした両脇側に配置されている。両脇側とは、可動部材31と非接触で、可動部材31を両側方(図2(a)の両側方)から挟む位置関係で、両側方に配置される固定電極33同士の相対位置関係は特に限定されない。本実施の形態では、後述するように両脇側の固定電極33が、下部電極と上部電極とからなる。このように、ヒンジ25を中心とした両側に固定電極33が配設されることで、非接触で可動部材31を揺動させるための静電吸引力が最適に形成可能となる。
固定電極33は、ヒンジ25の非駆動位置に対して、基板21側に配置された下部電極43と、基板21側とは反対側に配置された上部電極45とを有する。ここで、ヒンジ25の非駆動位置とは、駆動電極と稼動部材の導電部に電圧が印加されていない状態におけるヒンジの位置である。更に、下部電極43は、ヒンジ25を中心として両側に配設された第1下部電極43aと第2下部電極43bとからなる。また、上部電極45は、ヒンジ25を中心として両側に配設された第1上部電極45aと第2上部電極45bとからなる。下部電極43及び上部電極45のそれぞれは、ヒンジ25を中心として両側に配設された構造となっている。
即ち、ヒンジ25の下側に、ヒンジ25を中心として二つの下部電極(第1下部電極43aと第2下部電極43b)、及びヒンジ25の上側に、ヒンジ25を中心として二つの上部電極(第1上部電極45aと第2上部電極45b)の、合計四つの電極が配設される。つまり、上下左右の四方に配置された対角電極(第1下部電極43aと第2上部電極45b、及び第2下部電極43bと第1上部電極45a)を結ぶ一対の対角線の交点に、ヒンジ25の捩れ中心47が位置する。従って、一軸を中心に揺動される可動部材31の捩れ中心47軸周りに、静電気力を有効に付与する電極(第1下部電極43a、第2下部電極43b、第1上部電極45a、第2上部電極45b)が省スペースで配設可能となっている。
第1下部電極43aと第2下部電極43bは、ミラー部27の回転変位軌道より外に、ミラー部27の下方に近接して配置され、基板21上に固定される。第1下部電極43aと第2下部電極43bは、Si基板35において、絶縁層41に形成された各々のコンタクトホールchを介して、CMOS回路37の出力にそれぞれ接続される。また、第1下部電極43aと第2下部電極43bは、金属、半導体など導電性を有するものであればよい。更に、この上に絶縁層があってもよい。
基板21上には下部電極43と上部電極45との間に介在するようにして絶縁層49が設けられている。絶縁層49は、上部電極45を支持し、下部電極43と電気的に絶縁するために用いられている。絶縁層49は、複数の層からなるものの他、任意な端部、側面形状とすることができる。
ヒンジ25は、第1下部電極43aと第2下部電極43bの上方に、空隙23を介して基板21と略平行に形成されている。ヒンジ25の両端は、ヒンジ25の支持部51によって固定される。支持部51は、帯板形状に形成したヒンジ25の端部を、略四角錐状に凹ませた形状とすることができる。従って、支持部51の断面形状は、下部に平坦部を有する逆三角形状となる。ヒンジ25は、この平坦部が絶縁層41に穿設したコンタクトホールchを介して配線回路39に接続される。第1下部電極43aと第2下部電極43bの位置は、ヒンジ25の捩れ中心47に対して略対称に配置される。ヒンジ25は、導電性を有するものであればよい。例えば、金属、半導体が好適である。また、絶縁体と導電体の複合であってもよい。
ヒンジ25は、その両端が固定され、ヒンジ25自身が捩れることによりヒンジの軸を中心に回転変位可能である。その弾性力はヒンジ25の形状(膜厚、幅、長さ)と、材料物性(ヤング率、ポアソン比など)などで任意に決定される。なお、可動部材31は上下に配設した電極による静電気力で、右回転及び左回転にアクティブ駆動が可能なため、ヒンジ25の弾性力は小さく設定できる。また、ヒンジ25の支持部51の構造は、基板21と固定されていればよく、本実施の形態以外の如何なる構造であってもよい。
可動部材31の中央部には、ヒンジ25と一体にミラー部27が形成され、ミラー部27はヒンジ25の捩れ中心47を中心に回転変位(揺動)可能となっている。ヒンジ25の中央部は、両端部に対し拡幅され、水平左右方向(図1の左右方向)に延出された翼形状となり、更に左右の翼前後部がヒンジ25に沿って延在した平面視略H形状となっている。ミラー部27は、このヒンジ中央部と略同形状のH形状となっている。ミラー部27、又はミラー部27とヒンジ25は、金属、半導体などからなり、導電性を有し、基板21と反対側の表面(光入射面)が反射性を有している。
ミラー部27は、導電体と絶縁体の複合でもよい。例えば、ミラー部27をヒンジ25と一体又は別体で、金属、半導体など導電体により形成し、その上に多層膜ミラーを積層して形成してもよい。多層膜ミラーとしては、例えば誘電体の多層膜、又は誘電体/金属の多層膜である干渉ミラーを用いることができ、これにより入射光による反射面の吸収を極力低減し、反射率を極めて高くする効果や、特定の波長の光を反射させる効果が得られるようになる。また、ミラー部27は導電体と絶縁体の複合であって、反射性を有する部材がミラー部27の一部に形成されてもよい。また、ミラー部27はヒンジ25と同じ材料であってもよい。本実施の形態では、上記の何れかの構成によって、ミラー部27の一部に導電部29が形成されている。
ミラー部27、又はミラー部27とヒンジ25は導電性を有し、ヒンジ25の支持部51を介して基板21上で電気的に接続可能となっている。以上のように、ミラー部27とヒンジ25は、ミラー部27がヒンジ構造により、ヒンジ軸(捩れ中心47)を中心に回転変位可能で、ミラー部27、又はミラー部27とヒンジ25が導電性を有し、且つ支持部51を介して基板21上に電気的に接続可能であれば、如何なる構造、材料であってもよい。
第1上部電極45aと第2上部電極45bは、可動部材31(ヒンジ25、ミラー部27)の回転変位軌道より外で、可動部材31の上方に近接して配置される。両電極ともに、金属、半導体など導電性を有するのものであればよい。また、両電極とも両端部に、上記の支持部51と略同形状の支持部53が形成され、この支持部53を介して基板21に支持される。従って、この第1上部電極45aと第2上部電極45bの場合も、ヒンジ25と同様に、この支持部53が、絶縁層41に穿設されたコンタクトホールchを介して配線回路39に電気的に接続される。
第1上部電極45aと第2上部電極45bの位置は、ヒンジ25の捩れ中心47に対して対称に配置される。第1上部電極45aと第2上部電極45bは、絶縁層49が介在することで、ヒンジ25及びミラー部27と比較して、相対的な変位量は無いか、僅かになるように構造的な剛性が確保されて支持される。
図4に示すように、光変調素子100は、第1下部電極43aと第2上部電極45bとが電気的に接続されて第1駆動電極55となり、第2下部電極43bと第1上部電極45aとが電気的に接続されて第2駆動電極57となり、可動部材31の導電部29が可動体電極59となっている。
可動部材31の捩れ中心47軸周りに配設された四方の第1下部電極45aと第2下部電極45b、第1上部電極45aと第2上部電極45bのうち、対角線上の第1下部電極43aと第2上部電極45b、及び第2下部電極43bと第1上部電極45aがそれぞれ電気的に接続され、これら対角電極と、可動部材31の導電部29とに電圧が印加されることで、捩れ中心47を挟む可動部材31の左右方向(図1の左右方向)両端に上下(図2(a)の上下)逆方向の回転モーメントが付与可能となり、大きな回転駆動力が得られるようになる。また、一動作が3電極で制御可能となっている。
次に、上記のように構成された光変調素子の動作を説明する。
図5は図1に示した光変調素子の左側傾斜状況を表した動作説明図、図6は図1に示した光変調素子の右側傾斜状況を表した動作説明図である。
光変調素子100は、基本動作として、下部電極43、上部電極45、導電部29への電圧印加によって、ミラー部27を揺動変位させて、光の反射方向を偏向させる。
即ち、ミラー部・ヒンジ複合体の導電体(導電部29)に対し、第1下部電極43a、第2下部電極43b、第1上部電極45a、第2上部電極45bに電位差を与えると、それぞれの電極と、ミラー部・ヒンジ複合体の導電体との間に静電気力が発生し、その静電吸引力によって、ヒンジ25の捩れ中心47(図2(a)参照)軸を中心に回転トルクが働く。従って、それぞれの電極の電位を制御することにより、ミラー部27を左右に回転変位させることが可能となる。変位する位置は、ミラー部27の状態と、その時にそれぞれの電極により発生する静電気力と、ヒンジ25の弾性力とによって決まる。
例えば、図4に示すように、第1下部電極43aと第2上部電極45bを基板21上で接続した第1駆動電極55に電位V1を印加する。また、第2下部電極43bと第1上部電極45aを基板21上で接続した第2駆動電極57に電位V2を印加する。更に、ミラー部27及びヒンジ25の導電部29である可動体電極59に電位Vmを印加する。電位V1、V2、Vmは、基板21上に形成された半導体集積回路(例えばCMOS回路37)で供給、制御される。
ここで、Vmに対するV1の電位差をV(1)、Vmに対するV2の電位差をV(2)とする。V(1)=V(2)=0のときは、ミラー部27に発生する外力はゼロであり、素子形成時の状態を維持し、ミラー部27は、図4に示すように、基板21に対し略水平となる。この状態はヒンジ25の弾性力により安定である。
V(1)=V(2)≠0のとき、ミラー部27に発生する静電気力はヒンジ25の捩れ中心47を中心に対称となり、やはり素子形成時の状態を維持してミラー部27は基板21に対し略水平となる。
V(1)、V(2)の少なくとも一方がゼロでなく、それぞれ異なる場合、ミラー部27に発生する静電気力はヒンジ25の捩れ中心47軸を中心に非対称となり、ミラー部27は基板21に対して傾く。
例えば、V(1)>V(2)のときには、図5に示すように第1下部電極43aと第2上部電極45bにより発生する静電気力Fが、第2下部電極43bと第1上部電極45aにより発生する静電気力fより大きくなり、ミラー部27は左側に傾く。逆に、V(1)<V(2)のときは、図6のように第2下部電極43bと第1上部電極45aにより発生する静電気力Fが、第1下部電極43aと第2上部電極45bにより発生する静電気力fより大きくなり、ミラー部27は右側に傾く。
この時、V(1)、V(2)が十分大きいと、V(1)とV(2)の差が小さくても、ミラー部27をフラット状態から任意の方向に回転変位させることが容易に可能である。このことは、例えば制御する電位をV1とV2とした場合、その電位差が小さくて済むため、制御回路の電圧を低くすることができ、コストや集積性に優位となる利点を有する。
また、本発明の大きな特徴は、可動部材31であるヒンジ25、ミラー部27が光学部材に対して非接触で安定に変位して、位置決めできることである。例えば、図5のように、V(1)>V(2)の条件で、V(1)の絶対値が十分に大きいと、可動部材31の端面(側面)と第1下部電極43aの端面(側面)、及び可動部材31の端面(側面)と第2上部電極45bの端面(側面)が最も近づくところで静電気力が最大となり、このとき、可動部材31の変位は安定に停止する。従って、可動部材31と各電極との構造上の位置により、可動部材31の変位角が安定に決定され、高精度なミラー偏向角度の制御が可能となる。更に、可動部材31は固定電極33などに対して非接触であるので、貼り付き(固着)などの課題がなく、高い信頼性の下で高速制御が可能となる。
このように、V1、V2、Vmに適宜電位を供給することにより、それぞれの電極に発生する静電気力と、ヒンジ25の弾性力から、ミラー部27を左回転、右回転、フラットなど任意の位置に変位させることが可能となる。また、この時の駆動方法は、アナログ制御(任意の変位に制御)、デジタル制御(例えば2値の変位に制御)の何れであってもよい。
なお、上記した電極配線、及び各電位制御によるミラー部27の変位動作方法は実施例であり、これに限定されるものではない。
次に、上記の反射型光偏向素子100の製造方法を説明する。
図7は図1に示した光変調素子の製造工程例をA−A、B−B断面別で(a)〜(f)に表した説明図である。
図7(a)に示すように、基板21はSi基板35上にCMOS回路(図示せず)を形成し、その上に第1のSiO2絶縁膜(図示せず)を形成する。その表面をCMPなどで平坦化した後、駆動回路の出力を素子の各電極と接続するためのコンタクトホールを形成して構成される。
基板21上に、図示しない第1のアルミ薄膜(好ましくは高融点金属を含有したアルミ合金)をスパッタで成膜し、通常のフォトリソエッチングで所望の電極形状にパターニングして図7(b)に示すように、第1下部電極43a、第2下部電極43bを形成する。なお、この時、上記の絶縁層41(図3参照)にはコンタクトホールが形成されていて、第1下部電極43a、第2下部電極43bとも配線回路39の出力に接続されて、それぞれ電位が供給可能とされる。なお、下部電極43と後述のヒンジ25、ミラー部27は高精度に近接させる必要があるので、フォトリソはステッパ露光で行い、エッチングはドライエッチングで行うことが好ましい。
次いで、図7(c)に示すように、PE−CVD(プラズマCVD)により、SiO2、又はSiNxの絶縁層49を形成する。この絶縁層49は、下部電極43と、後述する上部電極45との層間絶縁膜として機能すると同時に、その層厚は上部電極45の位置を決定する。その後、通常のフォトリソエッチングにより絶縁層49をパターニングする。また、絶縁層49の端面はヒンジ25、ミラー部27と高精度に近接させる必要があるので、フォトリソはステッパ露光で行い、エッチングはドライエッチングで行うことが好ましい。
図7(d)に示すように、基板21上にポジ型のレジスト61を塗布し、ヒンジ25の支持部51となる箇所をパターニングしてハードベークする。レジスト成膜時の表面張力により、下地膜の段差によらずレジスト表面は平坦となる。このレジスト層は犠牲層として機能し、後述の工程で除去されて空隙23となる。従って、ハードベーク後のレジスト61の膜厚は将来の可動部材31(ヒンジ25及びミラー部27)の空間的な位置を決定する。なお、レジスト61の代わりに感光性ポリイミドも好適に用いることができる。
図7(e)に示すように、第2のアルミ薄膜(好ましくは高融点金属を含有したアルミ合金)をスパッタにより成膜する。その後、フォトリソエッチングにより第1上部電極45a及び第2上部電極45b、並びにヒンジ25、その支持部51及びミラー部27を形成する。また、第1上部電極45a、第2上部電極45bを、コンタクトホールを介して、基板21の配線回路39に配線する。本実施の形態において、第1上部電極45aと第2上部電極45bは、基板21上で第2下部電極43bと第1下部電極43aにそれぞれ接続される。また、ヒンジ25は支持部51を介して基板21でCMOS回路37の出力に接続されて電位が供給される。なお、それぞれの上部電極45と可動部材31は高精度に近接させる必要があるので、フォトリソはステッパ露光で行い、エッチングはドライエッチングで行うことが好ましい。
なお、図7には導電部29が示されていないが、本実施の形態ではミラー部27と導電部29が一体かつ同質で形成されていることから、ミラー部27が導電部29としての機能も兼ね備えたものとなっている。
最後に、図7(f)に示すように、酸素ガス系のプラズマエッチングにより、犠牲層であるレジスト61を除去して空隙23を形成する。これにより、ヒンジ25、ミラー部27は、ヒンジ25の捩れ中心47に回転変位可能となる。
なお、光変調素子100の製造方法は、上記以外に以下のプロセスバリエーションを有する。
即ち、下部電極43、上部電極45、ヒンジ25の構造材料は、導電性を有するものであアルミ以外の材料であってもよい。例えば結晶Si、多結晶Si、金属(Cr、Mo、Ta、Niなど)、金属シリサイド、導電性有機材料などが好適に使用可能である。
また、基板21上に保護用の絶縁膜(例えばSiO2、SiNx)を積層してもよい。また、SiO2、SiNx、BSG、金属酸化膜、ポリマーなどの絶縁性の薄膜に金属などの導電性薄膜を積層したハイブリッド構造も使用可能である。
絶縁層49も上記以外の材料が使用可能で、SiO2、SiNx、BSG、金属酸化膜、ポリマーなどの絶縁性の薄膜に金属などの導電性薄膜を積層したハイブリッド構造も使用可能である。
また、上記では、犠牲層としてレジスト材を用いたが、これに限らない。例えば、アルミ、Cuなどの金属、SiO2などの絶縁性材料なども犠牲層として好適である。この場合、構造材には犠牲層を除去する際に腐食やダメージを受けない材料が適宜選択させる。
また、犠牲層除去方法には、上記のドライエッチング(プラズマエッチンク)の他に公知の構造材と犠牲層の組合せによってはウェットエッチングも使用可能である。なお、ウェットエッチングの場合は、エッチング後のリンス・乾燥工程で構造体が表面張力によりスティッキングを起こさないために、超臨界乾燥法、又は凍結乾燥法による乾燥法が好ましい。
その他、本発明の主旨に沿うものであれば、構造・材料・プロセスは上記の例に挙げた限りではない。
従って、この光変調素子100によれば、可動部材31が、光学部材に対して非接触状態となり、固定電極によって所定の位置に非接触で位置決め可能となる。そして、ミラー部27と導電部29とを備えた捩れ可能なヒンジ25からなることで、可動部全体の質量が小さくなり、慣性モーメントを小さくして、低電圧・高速駆動が可能となる。
また、可動部材31の導電部29と、可動部材31の回転軌道範囲の外側に配置される固定電極33とに電圧が印加され、可動部材31と固定電極33とが接触することがない。これにより、ミラー部27が非接触で揺動変位可能となり、固定電極33への固着が防止されて、素子の信頼性が向上する。
更に、所謂コムドライブ構造を有する従来の素子に対し、構造が簡素となるので、小型化が容易となり、1次元・2次元アレイ化が容易となる。これに加えて、ドライブ構造の占有面積も小さくなるので(即ち、ドライブ構造形成部位による光の遮蔽がなくなるので)、光利用効率も向上し、高解像度化が容易となる。
そして、ヒンジ25のバネ力によらず、可動部材31の回転軌道範囲の外側に上下左右で配置した4つの固定電極33によって能動的に(アクティブに)可動部材31が揺動される。このことから、バネ力を利用して可動部材31を復帰作動させる構造の場合に必要となるヒンジ25のバネ力が不要となり、バネ力を強くした場合の駆動抵抗が低減されて、高速且つ低電圧での駆動が可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態による光変調素子を説明する。
図8は別体のミラー部を梁体に付設した第2の実施の形態による光変調素子の平面図、図9は図8のD−D断面図である。なお、以下の各実施の形態及び変形例において、図1〜図7に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
この実施の形態による光変調素子200は、可動部材63が、上記の可動部材31と異なる。即ち、光反射体が、ヒンジ25に付設された別体のミラー部65となっている。このミラー部65は、ヒンジ25上の少なくとも入射開口部に設けられる。例えば、アルミなどの金属よりなるヒンジ25上に、同じ材料でミラー部65を新たに形成する。また、アルミなどの金属よりなるヒンジ25上に多層膜よりなるミラー部65を形成するものであってもよい。
多層膜ミラーとしては、例えば誘電体の多層膜、又は誘電体/金属の多層膜である干渉ミラーが公知であり、入射光による反射面の吸収を極力低減し、反射率を極めて高くする効果や、特定の波長の光を反射させる効果がある。
また、ミラー部65は、導電部29と絶縁体の複合であって、反射性を有する部材がミラー部の一部に形成されてもよい。ミラー部65、又はミラー部65とヒンジ25は導電生を有し、支持部51を介して基板21上で電気的に接続可能となっている。このようにミラー部65とヒンジ25は、ヒンジ25の捩れ中心47に回転変位可能で、導電性を有し、支持部51を介して基板21上に電気的に接続可能であれば、如何なる構造、材料でもよい。
このように構成した光変調素子200によれば、ミラー部65が、ヒンジ25と同じ材質、或いは異なる材質の任意の材質により形成可能となり、材質の選択自由度が高められる。また、ミラー部65に多層膜を容易に適用でき、これにより、反射面での吸収を低減させたり、反射率を高めることが可能となり、更には、特定の波長の光のみを反射させる作用も付与することができる。
次に、第1、第2の実施の形態における変形例を説明する。
[第1、第2の実施の形態の変形例1]
図10は第1、第2の実施の形態において上下電極間に空隙を設けた変形例1のD−D断面図である。
光変調素子100(又は光変調素子200)は、下部電極43と上部電極45との間の絶縁層49を省略して、空隙67としてもよい。この場合、上部電極45は、延在方向(図10の紙面垂直方向)の両端に形成された支持部53によって支持固定される。
この変形例1によれば、電極間の静電量が低減され、電力効率を向上させ、電気的遅延の低減による高速化を可能にすることができる。
[第1、第2の実施の形態の変形例2]
図11は第1、第2の実施の形態において上下電極の間に中間電極を設けた変形例2のD−D断面図である。
光変調素子100(又は光変調素子200)は、制御電極の数は問わない。例えば図11に示すように、下部電極43と上部電極45との間に、中間電極69a、69bを設け、それぞれの電極を適宜に接続して制御するものであってもよい。
このような変形例2によれば、可動部材31(又は可動部材63)に対する静電気力の付与位置が増え、より高精度に可動部材31(又は可動部材63)を安定制御可能にすることができる。
[第1、第2の実施の形態の変形例3]
図12は第1、第2の実施の形態において第1下部電極と第2下部電極との間に補助電極を設けた変形例3のD−D断面図である。
光変調素子100(又は光変調素子200)は、図12に示すように、補助電極71a、71bを設けてもよい。上記の電極構成では電極の端面(又は側面)にのみ静電気力が働くので、ヒンジ25、ミラー部27との距離が離れている場合(偏向角が大きい場合)は、初期に発生する静電気力は小さくなり、そのため駆動電圧が高くなり、応答時間も長くなる。
これに対し、本変形例3では、ヒンジ25、ミラー部27の下部に補助電極71a、71bを設け、ヒンジ25、ミラー部27と対面する面積を大きくし、距離(空隙)を短くする。そして、駆動電圧印加の初期時には、主にこの補助電極71a、71bにより回転トルクを発生させる。また、ヒンジ25、ミラー部27が回転して、その端面が上部電極45(又は下部電極43)の端面に近づいたとき、補助電極71a、71bによる静電気力を低減させ、主に上部電極45(又は下部電極43)による静電気力を増加させる。これにより、ヒンジ25、ミラー部27を絶縁層41に接触させることなく、非接触状態を維持させる。
このようにして、ヒンジ25、ミラー部27を所定の位置に他の光学部材に対して非接触で安定に位置決め・停止させることができると同時に、低電圧・高速駆動が可能となる。
次に、本発明の第3の実施の形態による光変調素子を説明する。
図13は本発明に係る光変調素子の第3の実施の形態の平面図、図14は図13のE−E、F−F、G−Gの各断面視を(a)、(b)、(c)に表した断面図、図15は図13に示した光変調素子の電極配線図である。
この実施の形態による光変調素子300は、基板21と、基板21上に架設されるヒンジ25を有するとともに、このヒンジ25の撓みによって垂直変位が可能な光反射体であるミラー部27を有し、少なくとも一部分に導電部29を備えた可動部材73と、ヒンジ25の撓みによる可動部材73の垂直変位軌道範囲の外側に配置される固定電極33とを具備し、可動部材73の導電部29と固定電極33への電圧印加によって、ミラー部27を垂直変位させて、光の光路長を変化可能としている。
本実施の形態による光変調素子300は、基本的に上記の光変調素子100と同様の構成を有する。但し、可動部材73の変位方向が、上記の光変調素子100の場合では捩れであったのに対し、本実施の形態による光変調素子300の場合では基板21に対して垂直な変位となる。従って、各構成要素は、上記の光変調素子100と略同一のものを用いることができる。
即ち、基板21は、CMOS回路37及びその配線回路39を有し、その上面が絶縁層41によって平坦化される。平坦化された絶縁層41の上面には固定電極33が設けられるが、絶縁層41に設けられたコンタクトホールを介して電気的に接続される。
固定電極33は、ヒンジ25の非駆動位置に対して、下部電極43と、基板21側とは反対側に配置された上部電極45とを有する。更に、下部電極43は、ヒンジ25を中心として両側に配設された第1下部電極43aと第2下部電極43bとからなる。また、上部電極45は、ヒンジ25を中心として両側に配設された第1上部電極45aと第2上部電極45bとからなる。
基板21上には下部電極43と上部電極45との間に介在するようにして絶縁層49が設けられている。絶縁層49は、上部電極45を支持し、下部電極43と電気的に絶縁するために用いられている。
ヒンジ25は、第1下部電極43aと第2下部電極43bの上方に、空隙23を介して基板21と略平行に形成されている。ヒンジ25の両端は、ヒンジ25の支持部51によって固定される。ヒンジ25は、絶縁層41に穿設したコンタクトホールchを介して配線回路39に接続される。
ヒンジ25は、その両端が固定され、ヒンジ25自身が上下に撓むことにより垂直変位可能である。その弾性力はヒンジ25の形状(膜厚、幅、長さ)と、材料物性(ヤング率、ポアソン比など)などで任意に決定される。なお、可動部材73は上下に配設した電極による静電気力で、上方及び下方にアクティブ駆動が可能なため、ヒンジ25の弾性力は小さく設定できる。
可動部材73の中央部には、ヒンジ25と一体にミラー部27が形成され、ミラー部27はヒンジ25の撓みによって垂直変位可能となっている。ヒンジ25の中央部は、両端部に対し拡幅され、水平左右方向(図13の左右方向)に延出された翼形状となり、更に左右の翼前後部がヒンジ25に沿って延在した平面視略H形状となっている。ミラー部27は、このヒンジ中央部と略同形状のH形状となっている。
ミラー部27、又はミラー部27とヒンジ25は導電性を有し、ヒンジ25の支持部51を介して基板21上で電気的に接続可能となっている。以上のように、ミラー部27とヒンジ25は、ミラー部27がヒンジ構造により、上下に垂直変位可能で、ミラー部27、又はミラー部27とヒンジ25が導電性を有し、且つ支持部51を介して基板21上に電気的に接続可能であれば、如何なる構造、材料であってもよい。
第1上部電極45aと第2上部電極45bは、可動部材73(ヒンジ25、ミラー部27)の垂直変位軌道より外で、可動部材73の上方に近接して配置される。両電極とも両端部に、上記の支持部51と略同形状の支持部53が形成され、この支持部53を介して基板21に支持される。従って、この第1上部電極45aと第2上部電極45bの場合も、ヒンジ25と同様に、この支持部53が、絶縁層41に穿設されたコンタクトホールchを介して配線回路39に電気的に接続される。
図15に示すように、光変調素子300は、第1下部電極43aと第2下部電極43bとが電気的に接続されて第1駆動電極75となり、第1上部電極45aと第2上部電極45bとが電気的に接続されて第2駆動電極77となり、可動部材31の導電部29が可動体電極79となっている。
可動部材73を中心に四方に配設された第1下部電極45aと第2下部電極45b、第1上部電極45aと第2上部電極45bのうち、下側の下部電極43同士、上側の上部電極45同士がそれぞれ電気的に接続され、これらの電極と、可動部材73の導電部29とに電圧が印加されることで、可動部材73の左右両端(図15の左右両端)に上下方向の静電気力が付与可能となり、大きな垂直駆動力が得られるようになる。また、一動作が3電極で制御可能となっている。
次に、上記のように構成された光変調素子300の動作を説明する。
図16は図13に示した光変調素子の下側垂直変位状況を表した動作説明図、図17は図13に示した光変調素子の上側垂直変位状況を表した動作説明図である。
可動部材73の導電部29に対し、第1上部電極45a、第2上部電極45b、第1下部電極43a、第2下部電極43bに電位差を与えると、各々の電極の端面(又は側面)と可動部材73の導電部29の端面(又は側面)との間に静電気力が発生する。従って、各々の電極の電位を制御することにより、ミラー部27は基板21に対して略垂直方向に変位可能となる。変位する位置は、ミラー部27の状態とその時に各々の電極により発生する静電気力とヒンジ25の弾性力によって決まる。
例えば、図16のように、第1下部電極43aと第2下部電極43bを基板21上で接続し、電位V1を印加する。また、第1上部電極45aと第2上部電極45bを基板21上で接続し、電位V2を印加する。更にヒンジ25、ミラー部27の導電部29に電位Vmを印加する。電位V1、V2、Vmは、基板21上に形成された半導体集積回路(例えばCMOS回路37)で供給、制御される。
ここで、Vmに対するV1の電位差をV(1)、Vmに対するV2の電位差をV(2)とする。
V(1)=V(2)=0のときは、ミラー部27に発生する外力はゼロであり、素子形成時の状態を維持し、ミラー部27は上下電極に対し略中央の位置となる。この状態はヒンジ25の弾性力により安定である。
V(1)=V(2)≠0のとき、ミラー部27に発生する静電気力は上下方向で対称となり、やはり素子形成時の状態を維持してミラー部27は上下電極に対し略中央の位置となる。
V(1)、V(2)の少なくとも一方がゼロでなく、それぞれ異なる場合、ミラー部27に発生する静電気力は上下方向で非対称となり、ミラー部27は静電気力の大きな方向へ変位する。例えば、V(1)>V(2)のときは、図16のように第1下部電極43aと第2下部電極43bにより発生する静電気力が、第1上部電極45aと第2上部電極45bにより発生する静電気力より大きくなり、ミラー部は下方に変位する。逆に、V(1)<V(2)のときは、図17のように第1上部電極45aと第2上部電極45bにより発生する静電気力が、第1下部電極43aと第2下部電極43bにより発生する静電気力より大きくなり、ミラー部は上方に変位する。
この時、V(1)、V(2)が十分大きいと、V(1)とV(2)の差が小さくても、ミラー部27を中央の位置から任意の方向に垂直変位させることが可能である。これは、例えば制御する電位をV1とV2とした場合、その電位差が小さいため、制御回路の電圧を低くすることができ、コストや集積性に優位となる。
また、本発明の大きな特徴は、可動部材73であるヒンジ25、ミラー部27が光学部材に対して非接触で安定に変位して、位置決めできることである。例えば、図16のように、V(1)>V(2)の条件で、V(1)の絶対値が十分に大きいと、ヒンジ25、ミラー部27の端面(側面)と第1下部電極43aの端面(側面)、及びヒンジ25、ミラー部27の端面(側面)と第2下部電極43bの端面(側面)が最も近づくところで静電気力が最大となり、このとき、ヒンジ25、ミラー部27の変位は安定に非接触で停止する。
従って、ヒンジ25、ミラー部27と各電極との構造上の位置により、可動部材73の変位が安定に決定され、高精度なミラー部27の垂直変位制御が可能である。更に、可動部材73は非接触であるので、貼り付きなどの問題の生じることがなく、高い信頼性の下で高速制御が可能となる。
光変調素子300では、このような高精度での高速、高信頼のミラー変位制御により、干渉、回折など高精度な位置精度が要求される位相制御を利用した光変調素子が可能となる。例えば、本構成で、光をミラー部27に入射させる。最初にV(1)>V(2)の条件でV(1)に十分大きな電圧を加えてミラー部27を下部電極43の位置に変位させる。この時のミラー位置を第1のミラー位置とし、逆にV(1)<V(2)の条件でV(2)に十分大きな電圧を加えてミラー部27を上部電極45の位置に変位させる。この時のミラー位置を第2のミラー位置とする。第1のミラー位置と第2のミラー位置との光学長を1/4λになるように構造的に調整すると、干渉、回折によりコントラストが最大の光変調が可能となる。
以上のように、V1、V2、Vmに適宜電位を供給することにより、各電極に発生する静電気力と、ヒンジ25の弾性力から、ミラー部27を上下・中央など意の位置に変位させることが可能である。また、この時の駆動方法は、アナログ制御(任意の変位に制御)でもデジタル制御(例えば2値の変位に制御)でもよい。
なお、上記の各々の電極配線、及び各電位制御によるミラー部27の変位動作方法は例示であり、これに限定されるものではない。
このような構成を有する光変調素子300は、上記した光変調素子100の製造方法と略同様にして製造することができるため、重複する説明は省略する。
この光変調素子300によれば、可動部材73が、ミラー部27と導電部29とを備えた垂直変位可能なヒンジ25からなることで、可動部全体の質量が小さくなり、慣性モーメントを小さくして、低電圧・高速駆動が可能となる。
また、可動部材73の導電部29と、可動部材73の垂直変位軌道範囲の外側に配置される固定電極33とに電圧が印加され、可動部材73と固定電極33とが接触することがない。これにより、ミラー部27が非接触で垂直変位可能となり、固定電極33への固着が防止されて、素子の信頼性が向上する。
更に、所謂コムドライブ構造を有する従来の素子に対し、構造が簡素となるので、小型化が容易となり、1次元・2次元アレイ化が容易となる。これに加えて、ドライブ構造の占有面積も小さくなるので(即ち、ドライブ構造形成部位による光の遮蔽がなくなるので)、光利用効率も向上し、高解像度化が容易となる。
次に、第3の実施の形態における変形例を説明する。
[第3の実施の形態の変形例1]
図18は第3の実施の形態において上下電極間に空隙を設けた変形例1のE−E断面図である。
光変調素子300は、下部電極43と上部電極45との間の絶縁層49を省略して、空隙67としてもよい。この場合、上部電極45は、延在方向(図18の紙面垂直方向)の両端に形成された支持部53によって支持固定される。
この変形例1によれば、電極間の静電量が低減され、電力効率を向上させ、電気的遅延の低減による高速化を可能にすることができる。
[第3の実施の形態の変形例2]
図19は第3の実施の形態において上下電極の間に中間電極を設けた変形例2のE−E断面図である。
光変調素子300は、制御電極の数は問わない。例えば図19に示すように、下部電極43と上部電極45との間に、中間電極69a、69bを設け、それぞれの電極を適宜に接続して制御するものであってもよい。
このような変形例2によれば、可動部材73に対する静電気力の付与位置が増え、より高精度に可動部材73を安定制御可能にすることができる。
[第3の実施の形態の変形例3]
図20は第3の実施の形態において第1下部電極と第2下部電極との間に補助電極を設けた変形例3のE−E断面図である。
光変調素子300は、図20に示すように、補助電極71a、71bを設けてもよい。上記の電極構成では電極の端面(又は側面)にのみ静電気力が働くので、ヒンジ25、ミラー部27との距離が離れている場合(偏向角が大きい場合)は、初期に発生する静電気力は小さくなり、そのため駆動電圧が高くなり、応答時間も長くなる。
これに対し、本変形例3では、ヒンジ25、ミラー部27の下部に補助電極71a、71bを設け、ヒンジ25、ミラー部27と対面する面積を大きくし、距離(空隙)を短くする。そして、駆動電圧印加の初期時には、主にこの補助電極71a、71bにより静電吸引力を発生させる。また、ヒンジ25、ミラー部27が変位して、その端面が上部電極45(又は下部電極43)の端面に近づいたとき、補助電極71a、71bによる静電気力を低減させ、主に上部電極45(又は下部電極43)による静電気力を増加させる。これにより、ヒンジ25、ミラー部27を絶縁層41に接触させることなく、非接触状態を維持させる。
このようにして、ヒンジ25、ミラー部27を所定の位置に他の光学部材に対して非接触で安定に位置決め・停止させることができると同時に、低電圧・高速駆動が可能となる。
次に、本発明の第4の実施の形態による光変調素子を説明する。
図21は本発明に係る光変調素子の第4の実施の形態のE−E断面図である。
この実施の形態による光変調素子400は、基板21上に形成した第1のハーフミラー81と、基板21上に架設されるヒンジ83を有するとともにこのヒンジ83の撓みによって垂直変位が可能な第2のハーフミラー85を有し、少なくとも一部分に導電部87を備えた可動部材89と、ヒンジ83の撓みによる可動部材89の垂直変位軌道範囲の外側に配置される固定電極33とを具備し、可動部材89の導電部87と固定電極33への電圧印加によって第2のハーフミラー85を垂直変位させて、第1のハーフミラー81との間の光路長を変化可能としている。
ヒンジ83、導電部87は、導電性を有する透明薄膜(例えばITOなど)によって形成される。なお、図21にはヒンジ83、第2のハーフミラー85、導電部87とが別途に表されているが、導電性を有する半透明材料を用いれば、当該材料を単体で用いて第2のハーフミラー85として形成してもよい。
本光変調素子400では、基板21に第1のハーフミラー81が設けられ、可動部材89に第2のハーフミラー85が設けられ、可動部材89の垂直変位によりこのハーフミラー間の距離を異ならせ、平行ミラー間で繰り返し反射させた合成波の強度を変化させることによって、光源からの光が透過又は反射される。
このように構成した光変調素子400によれば、ヒンジ83が垂直変位することで、基板21上の第1のハーフミラー81と、可動部材89に設けられた第2のハーフミラー85との間の光路長が変化し、光の干渉作用(例えばファブリペロー干渉)によってこれら第1のハーフミラー81及び第2のハーフミラー85に照射された光の透過・非透過を、低電圧かつ高速で制御(即ち、光変調可能)することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態による光変調素子を説明する。
図22はアレイ化及びマイクロレンズ一体化を図った第5の実施の形態による光変調アレイ素子の断面図である。
上記した光変調素子100、光変調素子200、光変調素子300、又は光変調素子400は、1次元状又は2次元状に配列することで、光変調アレイ素子500として構成することができる。
この光変調アレイ素子500は、同一構造の例えば光変調素子100が、同一のアレイ基板111上に1次元状又は2次元状に配列されることで、一つの反射型光偏向デバイスとして機能するようになる。従って、光変調素子100が例えば表示デバイスや露光デバイスとしてアレイ化されれば、半導体プロセス工程により多数の光変調素子100が同質且つ高精度に配置されて、画素に対応するそれぞれの光変調素子100からの出力光が強度的、位相的、位置的に揃い易くなる。その結果、高解像度、高い走査精度が得られるようになる。
また、複数の光変調素子100を配列した光変調アレイ素子500は、それぞれの光変調素子100の図4に示した可動体電極59が共通に接続され、且つそれぞれの光変調素子100の第1駆動電極55と第2駆動電極57に印加される電圧によって光変調素子100が独立に駆動される。
このような配線構造を有する光変調アレイ素子500によれば、光変調素子100の三つの第1駆動電極55、第2駆動電極57及び可動体電極59のうち、可動体電極59が共通配線で接続されているので、他の二つの第1駆動電極55及び第2駆動電極57でそれぞれの光変調素子100が独立に駆動制御可能となる。従って、n個の光変調素子100を有する光変調アレイ素子500では、本来の3×n本の配線数に対して、2×n+1本の少ない配線数で配線パターンが形成可能となる。
光変調アレイ素子500は、入射側の自由空間にマイクロレンズアレイ113が一体に設けられている。マイクロレンズアレイ113は、少なくとも1次元方向に延びるレンズアレイであり、例えば、略矩形形状の輪郭を有する平凸状の微小レンズ(マイクロレンズ)115を、1次元方向に、又は2次元方向にマトリクス状に配置して構成される。
マイクロレンズアレイ113は透明体からなり、板面に垂直に入射する光を、マイクロレンズ115の屈折端面における光の屈折で集光する。マイクロレンズアレイ113は、この集光領域がミラー開口部117に一致するように、基板111に対して支持壁119を介して対向配置される。マイクロレンズアレイ113は、ガラスやプラスチックからなり、モールド法、プレス法、フォトリソ・ドライエッチングによるレジスト転写法などによって得ることができる。
このように、マイクロレンズアレイ113を備えた光変調アレイ素子500では、マイクロレンズ115にて集光された光が可動部材31のミラー部27に入射される。マイクロレンズ115を有しない素子では、ミラー部27の光入射側に上部電極45が配置されると、光変調素子100への光の入射開口面積が小さくなり、入射光が上部電極45によって遮られ(若しくは強度が低下され)、光の利用効率が低下する。これに対し、マイクロレンズ115にて集光された光が入射されれば、小さなミラー開口部117であっても上部電極45によって入射光が遮られることなくミラー部27への入射が可能となる。これにより、光の利用効率が高まり、小さな開口面積においても、高効率で明るい偏向光が得られるようになる。
次に、本発明の第6の実施の形態による露光装置を説明する。
図23は光変調アレイ素子を用いた第6の実施の形態による露光装置の構成図、図24は図23に示した露光装置のブロック図、図25は図23に示した露光ヘッドの構成図、図26は図25に示した光変調アレイ素子近傍の拡大図である。
上記した光変調アレイ素子500は、例えば露光装置600に、好適に用いることができる。
この露光装置600は、図23に示すように、露光対象物121を外周面に吸着して保持するドラム123と、ドラム123の回転軸に沿って延在するガイド軸125に移動自在に支持される副走査ユニット127とを基本構成として備える。ドラム123は図示しない回転駆動モータによって図23の反時計回りに回転される。副走査ユニット127は、図示しない水平駆動モータによって図23の左右方向に移動される。ここで、露光対象物121は、ドラム123の回転によるD方向が主走査方向となり、副走査ユニット127の移動によるL方向が副走査方向となる。
副走査ユニット127は、図24に示すように、光源・SLMユニット129と、結像レンズ系131を備える。ドラム123の回転位置は主走査位置検出器133によって検出され、副走査ユニット127の移動位置は副走査位置検出器135によって検出される。これら主走査位置検出器133及び副走査位置検出器135によって検出された位置信号は、信号発生器137に入力される。信号発生器137は、これらの位置信号に基づき、上位制御部から送られる画像信号に応じて変調信号、光源信号を光源・SLMユニット129へ出力する。結像レンズ系131は、光源・SLMユニット129から変調されて出射されたレーザ光を露光対象物121の表面に倍率を変えて結像させる組合ズームレンズ131a、131bで構成される。
光源・SLMユニット129は、上記の光変調アレイ素子500において、光変調素子100が副走査方向に複数配列されている。従って、この配列方向に直行する方向(主走査方向)で露光対象物121と副走査ユニット127とを相対移動させると、光変調素子100の配列数と同数の画素数で、1ライン分を露光対象物121の同方向に露光することができる。
露光対象物121の主走査方向への移動と共に、画像信号が1ライン分、変調信号、光源信号として光変調アレイ素子500へ送出され、それぞれの光変調素子100がオンオフ制御される。これにより副走査ユニット127から出射される露光光がオンオフされて、露光対象物121が、主走査方向に光変調素子100の数と同数の画素単位で露光され、1ライン分の走査露光が行われる。その後、副走査ユニット127が副走査方向に移動され、同様にして次の1ライン分が順次に露光されて行く。
ところで、光源・SLMユニット129は、図25に示すように、光源からの光と、光変調アレイ素子500からの光を偏光合波する偏光素子である偏光ビームスプリッタ141を備える。光源から偏光ビームスプリッタ141に至る光路には、光源側から順に、第一のレンズアレイ板143、光源からの光を全てP偏光に変換する偏光変換素子145、及び偏光変換素子145によって偏光光とされた光を平行光束とする第二のレンズアレイ板147が配置されている。また、偏光ビームスプリッタ141の光源光入射面と直交する隣接面には上記マイクロレンズアレイ113を備えた光変調アレイ素子500が対向配置されている。
つまり、光源・SLMユニット129は、光源からの光が偏光ビームスプリッタ141とマイクロレンズアレイ113とを介して光変調アレイ素子500に入射され、光変調アレイ素子500によって反射された反射光が、再びマイクロレンズアレイ113を介して偏光ビームスプリッタ141へ入射されるとともに、偏光ビームスプリッタ141を透過して露光対象物121へ照射されるようになっている。そして、光源から入射した光は、偏光変換素子145によって、P偏光のみ又はS偏光のみの光束に変換されて、偏光ビームスプリッタ141へ出射されるようになっている。
即ち、第一のレンズアレイ板143は、それぞれ、少なくとも1次元方向に延びるレンズアレイであり、図25に示すように、光源から射出された無偏光の光(ランダム偏光)から、その後側焦点面の近傍に線状または点状のアレイを生成するものである。第一のレンズアレイ板143は、例えば、略矩形形状の輪郭を有する平凸状の微小レンズを、1次元方向に、又は2次元方向にマトリクス状に配置して構成される。
光源からの光の光路中に配置される偏光変換素子145は、第一のレンズアレイ板143によって、その後側焦点面近傍に生成される線状または点状のアレイのピッチに略等しいピッチを有し、上記焦点面近傍に配置され、光源から射出された光を、全てP偏光に変換する。図25中の丸枠内に偏光変換素子145の一部を拡大して、その構成を示す。偏光変換素子145は、P偏光とS偏光を分離する誘電体多層膜をコーティングした偏光分離面145a及び全反射面145bと半波長板145cを有して構成される。両方向きの矢印の記号及び白丸の中に点を打った記号は、それぞれの光の偏光方向を表したものである。即ち、両方向きの矢印記号は、図の左右方向の偏光(P偏光光)を表し、白丸の中に点を打った記号は、図の紙面に垂直な方向の偏光(S偏光光)を表している。なお、図中、ミラー部27の左方に記載した黒丸のみ及び白丸のみは仮想点光源を表す。
第一のレンズアレイ板143を透過して偏光変換素子145に入射した光束151は、偏光分離面145aで、それぞれ互いに直交する2つの直線偏光成分の光束に分離される。即ち、光束151のうち、P偏光153は偏光分離面145aを通過し、S偏光155は偏光分離面145aで反射される。偏光分離面145aを透過したP偏光153は、半波長板145cを通過することにより、S偏光に変換されて偏光変換素子145から射出される。また、偏光分離面145aで反射されたS偏光155は、反射面145bで反射された後、そのまま偏光変換素子145から射出される。従って、偏光変換素子145に入射される光束151は、全てS偏光に変換されて射出される。
光源からの光の光路中に配置される第二のレンズアレイ板147は、偏光変換素子145のピッチの約1/2のピッチを持ち、その前側焦点面が第一のレンズアレイ板143の後側焦点面に略一致するように配置される。これにより、第二のレンズアレイ板147からの射出光束が略平行光となり、この平行光束が偏光ビームスプリッタ141に入射される。
偏光ビームスプリッタ141は、光量ロスを抑制した合波を行う偏光素子であり、光源から射出され偏光変換素子145によりS偏光光に変換された光と、一旦偏光ビームスプリッタ141から出射され光変調アレイ素子500によって反射された光を合波するものである。偏光ビームスプリッタ141は、光源からのS偏光光を反射し、光変調アレイ素子500からの光を透過させる光学特性を有する偏光分離面141aを有している。従って、図26に示すように、光源側から偏光ビームスプリッタ141に入射されたS偏光光は、偏光分離面141aで反射され、光変調アレイ素子500へ向けて出射され、光変調アレイ素子500よって反射された入射光は偏光ビームスプリッタ141を透過して射出される。
また、偏光ビームスプリッタ141の光変調アレイ素子500との対向面には1/4波長板141bが設けられている。従って、偏光分離面141aで反射されたS偏光光は、1/4波長板141bを透過して光変調アレイ素子500で反射された後、再び1/4波長板141bを透過することで、偏光角が90°変換され、P偏光光となって偏光ビームスプリッタ141から射出されることになる。
このようにして光変調されたP偏光光は、結像レンズ系131により、露光対象物121に照射される。従って、反射光を結像レンズ系131を介して露光対象物121に露光し、画像記録すれば、露光或いは画像記録が可能となる。なお、露光対象物121は、ドラム123に保持される記録媒体の他、スクリーンであってもよい。この場合、画像信号に応じて光変調アレイ素子500を駆動制御し、光変調アレイ素子500に反射される光を、投影レンズを介してスクリーンに投影すれば、本発明の光変調アレイ素子を用いたプロジェクターが得られる。
この露光装置600によれば、光源から偏光ビームスプリッタ141へ出射される光が、偏光変換素子145によってP偏光のみ又はS偏光のみの光束に変換され、戻り光成分を生じさせることなく偏光ビームスプリッタ141を透過する。即ち、偏光変換素子145によって反射光の偏光が揃うことで、反射光が無偏光光である場合に生じる偏光ビームスプリッタ141のミラー面(偏光分離面141a)から光源側に向かう戻り光成分の発生が防止される。これにより、光源(レーザダイオード)から出射された光の一部を、偏光ビームスプリッタ141を介してフォトダイオードにて検知する補償回路(図示せず)が備えられている露光装置600においては、補償回路が上記戻り光を検出しなくなる。この結果、フォトダイオードが上記戻り光を余分な光量として受光してしまうことで生じる、補償回路によるレーザダイオードの出力制御異常を防止することができる。
次に、上記第4の実施の形態による露光装置600の種々の変形例を説明する。なお、以下の各変形例において、図23〜図26に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
[変形例1]
図27は図26のマイクロレンズアレイにプリズムを設けた変形例1の要部拡大図である。
この変形例では、光源・SLMユニット129に設けられた光変調アレイ素子500のマイクロレンズアレイ113に、プリズム161が、それぞれのマイクロレンズ115に対応して配列されている。プリズム161は、マイクロレンズ115を透過した光を所定の屈折角度でミラー部27へ出射させる。この屈折角度でミラー部27へ入射した光は、ミラー部27がoff傾斜位置であるとき当該入射方向と異なる方向に反射され、ミラー部27がon傾斜位置であるとき当該入射方向と同一方向に反射される。
従って、この変形例によれば、プリズム161を設けることにより、ミラー部27とマイクロレンズ115とを対向配置させた状態において、ミラー部27を水平位置に保持しなくても入射光の反射が可能となり、ミラー部27のoff傾斜位置又はon傾斜位置の安定的な両端傾斜位置で反射光の取り出しが可能となる。
[変形例2]
図28はマイクロレンズアレイへの入射光を傾斜させた変形例2の要部拡大図である。
この変形例では、偏光ビームスプリッタ163が、光源からの入射光を直角以外の角度で反射させる偏光分離面163aを有している。この偏光分離面163aの角度αは、マイクロレンズ115及び光変調素子100の位置に応じて任意に設定される。
従って、この変形例によれば、偏光分離面163aの角度αが45度以上に設定されれば、偏光分離面163aでの反射角が鈍角となり、偏光ビームスプリッタ163の厚みTの薄厚化が可能となる。また、隣接する二つのマイクロレンズ115、115に、入射光路と反射光路とが形成されるように、偏光分離面163aの角度αが設定されることで、上記の変形例1と同様に、ミラー部27のoff傾斜位置又はon傾斜位置の安定的な両端傾斜位置で反射光の取り出しが可能となる。
[変形例3]
図29はビームスプリッタの光出射側にマイクロレンズアレイを設けた変形例3の構成図である。
この変形例では、偏光ビームスプリッタ141の露光光出射側の面に、第三のレンズアレイ板165が配設されている。第三のレンズアレイ板165は、それぞれのミラー部27に反射され、偏光ビームスプリッタ141を透過した光束を集束する。
従って、この変形例によれば、変調光を露光対象物121に直接露光可能となり、密着露光に近い光学系が構成可能となる。
[変形例4]
図30は偏光変換素子が一対のビームスプリッタ及び一対の半波長板からなる変形例4の構成図である。
この変形例では、偏光変換素子167が、一対の偏光ビームスプリッタ169、169と、半波長板171を備えた一対のプリズム173、173とから構成される。光源175からのランダム偏光光がリフレクタ(凹面鏡)177によって略平行な光線束として偏光ビームスプリッタ169、169に入射すると、偏光ビームスプリッタ169、169によりS偏光光は透過し、P偏光光は光路を平行にずらされてかつ半波長板171により位相変換を受けてS偏光光に変換され、全体として偏光面の揃った出射光179が得られる。
[変形例5]
図31は偏光変換素子が一つのビームスプリッタ及び一つの半波長板からなる変形例5の構成図である。
この変形例では、偏光変換素子181が、偏光ビームスプリッタ169と、半波長板171を備えたプリズム173とから構成され、光源175及びリフレクタ177と、偏光ビームスプリッタ169との間に凸レンズ183が設けられ、偏光ビームスプリッタ169及び半波長板171の光出射側にもそれぞれ凸レンズ185、185が設けられている。
光源175からのランダム偏光光は、リフレクタ177によって略平行な光束となり、凸レンズ183によって集束されて偏光ビームスプリッタ169に入射する。入射したランダム偏光は、偏光ビームスプリッタ169によりS偏光光が透過し、P偏光光が光路を平行にずらされてかつ半波長板171により位相変換を受けてS偏光光に変換される。そして、偏光ビームスプリッタ169及び半波長板171から偏光面の揃った出射光179となる。この出射光179は、集束した後拡散し、凸レンズ185に入射して平行光となる。
従って、この変形例によれば、集束光を偏光変換素子181へ透過でき、偏光変換素子181の小型化が可能となる。
[変形例6]
図32は偏光変換素子が偏光変換プリズムを用いてなる変形例6の構成図である。
この変形例では、偏光変換素子187が、偏光変換プリズム189と、複数の半波長板191を備えた位相板193とからなる。また、図示しない光源と偏光変換プリズム189との間にはレンズアレイ板195が設けられている。偏光変換プリズム189は、平行な二つの偏光分離面189aと、189bとを有している。偏光変換プリズム189に入射したランダム偏光は、S偏光光が偏光分離面189aに反射されて出射され、P偏光光が偏光分離面189bに反射されて出射される。従って、偏光分離面189aと、189bが入射方向に所定角度で傾斜しているため、交互に分離されて偏光変換プリズム189から出射される。
半波長板191は、位相板193の偏光変換プリズム対向面に、この分離ピッチの二倍のピッチで配設されている。つまり、例えばP偏光光のみに対応して配置されている。
従って、この変形例によれば、ランダム偏光が偏光変換プリズム189に入射されると、入射光が偏光分離面189a、189bによって偏光方向の異なる2つの直線偏光に分離され、一方のP偏光光が半波長板191によって他方の偏光方向に揃えられて、自然光の照明光が特定の直線偏光(図示の場合、S偏光光)へと変換される。
[変形例7]
図33は偏光変換素子が複屈折性結晶からなる変形例7の構成図、図34は図33に示した偏光変換素子による直線偏光の生成の説明図である。
この変形例では、偏光変換素子197が、集光レンズを一定の周期で配列したレンズアレイ199と、レンズアレイ199の周期性の方向に常光(例えばS偏光光)と異常光(例えばP偏光光)の分離を生じるよう配置された複屈折性結晶201と、レンズアレイ199と同じ周期性で配列され、複屈折性結晶201で分離されたS偏光光とP偏光光の偏光方向を同じ向きに揃えるようにする半波長板203とからなる。
ここで、複屈折性結晶201としては、方解石などが用いられる。方解石などは内部を伝搬する光が、S偏光光とP偏光光に分かれる。このS偏光光とP偏光光は、共に直線偏光の光であり、偏光方向は互いに直交している。このように、複屈折性結晶201で分離された光の一方(P偏光光)を、図34に示すように、半波長板203によって偏光の方向を90度回転させることにより、二つの光線の偏光方向を揃えることができる。従って、複屈折性結晶201と半波長板203を用いることによって、ランダム偏光から直線偏光の光204を生成できる。
ところで、複屈折性結晶201に入射する光が線の場合には、図34に示すように容易に直線偏光の光に変換することができるが、光が束で入射する場合には、複屈折性結晶201を透過した後もS偏光光とP偏光光は、互いに重なり合っているため、一方の光だけを選択的に半波長板203に入射させることはできない。
そこで、複屈折性結晶201の入射面にレンズアレイ199を配置した偏光変換素子197とする。複屈折性結晶201の入射面にレンズアレイ199を配置した場合、S偏光光とP偏光光で異なる位置に焦点を作ることができる。これによって、S偏光光とP偏光光の一方の光だけを選択的に半波長板203に入射させることができ、従って、ランダム偏光の入射光束を直線偏光の光に変換することができる。
レンズアレイ199は、一定の周期で配列されており、その1周期の長さは、複屈折性結晶201を透過した後のS偏光光とP偏光光の分離の幅の約2倍が好ましい。更に、レンズアレイ199の焦点距離は、集光される光が複屈折性結晶201を透過した後に配置されている半波長板203の近傍に焦点を結ぶ程度であることが好ましい。
これらの条件を満たすことによって、複屈折性結晶201を透過した後のS偏光光とP偏光光の位置を最も明瞭に分離することができる。つまり、S偏光光とP偏光光の一方の光だけを選択的に半波長板203に入射させることが容易となる。これによって、ランダム偏光の光から直線偏光の光204への変換の効率を高くすることができる。
[変形例8]
図35は偏光変換素子が第1マイクロレンズアレイ及び第2マイクロレンズアレイを一体に設けてなる変形例8の構成図である。
この変形例では、光源からの光を偏光光に変換して上記偏光ビームスプリッタ141(偏光ビームスプリッタ163又169であってもよい。)に入射させる光学系が、第一のレンズアレイ板143、偏光変換素子145及び第二のレンズアレイ板147を例えば接着などにより一体化して構成されている。
これは、レンズアレイ板への入射光束の角度変化、或いは、温度や経時などに起因する第一、第二レンズアレイ板143、147及び偏光変換素子145の相対位置変化などの変化により合波効率が変化するからである。例えば、第一レンズアレイ板143と偏光変換素子145の位相がずれると、P偏光がS偏光となってしまい、当初予定していたような合波ができない場合がある。また、第一レンズアレイ板143及び第二レンズアレイ板147の位相がずれると、第二レンズアレイ板143からの射出光束の射出方向がずれてしまい、やはりうまく合波ができない場合がある。そこで、この変形例では、偏光変換素子145などを一体型の構成とすることにより、合波効率の変化を抑制し、光量や光量分布について安定した照明光を得ることができるようにしている。
[変形例9]
図36は偏光変換素子が4個の直角プリズム及び2個の合成用プリズムからなる変形例9の構成図である。
この変形例では、偏光変換素子205が、4個の直角プリズム207a、27b、207c、207d及び2個の合成用プリズム209a、209bから成っている。反射面にはミラーの代わりに直角プリズムを用いている。
光源175からの自然光はリフレクタ177によって平行光となり、偏光ビームスプリッタ211で偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光光(S偏光光、P偏光光)に分離される。偏光ビームスプリッタ211を透過したP偏光光は、直角プリズムの斜面で全反射を2回行う過程で偏光方向が90°回転する。一方、偏光ビームスプリッタ211の偏光分離面で反射したS偏光光は、直角プリズム207c、207dに順次入射し、直角プリズムの斜面で2回全反射するが、反射面の配置が互いに並行であるため、偏光方向は変化しない。この結果、偏光ビームスプリッタ211で分けられた2つの直線偏光光はどちらも同じ偏光方向をもち、かつ進行方向が等しくなる。最後に、合成用プリズム209a、209bを用い、2つの直線偏光光が上記光変調アレイ素子300上で重なるように合成される。
本発明に係る光変調素子の第1の実施の形態の平面図である。 図1のA−A、B−B、C−Cの各断面視を(a)、(b)、(c)に表した断面図である。 図1に示した基板の断面図である。 図1に示した光変調素子の電極配線図である。 図1に示した光変調素子の左側傾斜状況を表した動作説明図である。 図1に示した光変調素子の右側傾斜状況を表した動作説明図である。 図1に示した光変調素子の製造工程例をA−A、B−B断面別で(a)〜(f)に表した説明図である。 別体のミラー部を梁体に付設した第2の実施の形態による光変調素子の平面図である。 図8のD−D断面図である。 第1、第2の実施の形態において上下電極間に空隙を設けた変形例1のD−D断面図である。 第1、第2の実施の形態において上下電極の間に中間電極を設けた変形例2のD−D断面図である。 第1、第2の実施の形態において第1下部電極と第2下部電極との間に補助電極を設けた変形例3のD−D断面図である。 本発明に係る光変調素子の第3の実施の形態の平面図である。 図13のE−E、F−F、G−Gの各断面視を(a)、(b)、(c)に表した断面図である。 図13に示した光変調素子の電極配線図である。 図13に示した光変調素子の下側垂直変位状況を表した動作説明図である。 図13に示した光変調素子の上側垂直変位状況を表した動作説明図である。 第3の実施の形態において上下電極間に空隙を設けた変形例1のE−E断面図である。 第3の実施の形態において上下電極の間に中間電極を設けた変形例2のE−E断面図である。 第3の実施の形態において第1下部電極と第2下部電極との間に補助電極を設けた変形例3のE−E断面図である。 本発明に係る光変調素子の第4の実施の形態のE−E断面図である。 アレイ化及びマイクロレンズ一体化を図った第5の実施の形態による光変調アレイ素子の断面図である。 光変調アレイ素子を用いた第6の実施の形態による露光装置の構成図である。 図23に示した露光装置のブロック図である。 図23に示した露光ヘッドの構成図である。 図25に示した光変調アレイ素子近傍の拡大図である。 図25のマイクロレンズアレイにプリズムを設けた第6の実施の形態における変形例1の要部拡大図である。 マイクロレンズアレイへの入射光を傾斜させた第6の実施の形態における変形例2の要部拡大図である。 ビームスプリッタの光出射側にマイクロレンズアレイを設けた第6の実施の形態における変形例3の構成図である。 偏光変換素子が一対のビームスプリッタ及び一対の半波長板からなる第6の実施の形態における変形例4の構成図である。 偏光変換素子が一つのビームスプリッタ及び一つの半波長板からなる第6の実施の形態における変形例5の構成図である。 偏光変換素子が偏光変換プリズムを用いてなる第6の実施の形態における変形例6の構成図である。 偏光変換素子が複屈折性結晶からなる第6の実施の形態における変形例7の構成図である。 図33に示した偏光変換素子による直線偏光の生成の説明図である。 偏光変換素子が第1マイクロレンズアレイ及び第2マイクロレンズアレイを一体に設けてなる第6の実施の形態における変形例8の構成図である。 偏光変換素子が4個の直角プリズム及び2個の合成用プリズムからなる第6の実施の形態における変形例9の構成図である。 ヨーク上にミラーを二段構造で設けた従来の空間光変調器の断面図である。 図37に示した空間光変調器の透視図である。
符号の説明
21 基板
25、83 ヒンジ(梁体)
27、65 ミラー部(光反射体)
29、87 導電部
31、63、73、89 可動部材
33 固定電極
43 下部電極
43a 第1下部電極
43b 第2下部電極
45 上部電極
45a 第1上部電極
45b 第2上部電極
55、75 第1駆動電極
57、77 第2駆動電極
59、79 可動体電極
81 第1のハーフミラー
85 第2のハーフミラー
100、200、300、400 光変調素子
113 マイクロレンズアレイ
115 マイクロレンズ
141 ビームスプリッタ
145、167、181、187、197、205 偏光変換素子
175 光源
500 光変調アレイ素子
600 露光装置

Claims (10)

  1. 基板と、
    該基板上で変位可能に架設され少なくとも一部に導電部を有する可動部材と、
    該可動部材の変位に従動し該可動部材に固定された光学機能膜と、
    駆動電圧制御によらず前記可動部材の支持構造により決定される機械的変位が可能変位軌道範囲外に配置され該可動部材を変位駆動させる駆動用固定電極とを備え、
    前記可動部材の導電部と前記駆動用固定電極への駆動電圧印加により、前記可動部材と前記駆動用固定電極との間に静電吸引力を作用させ、該可動部材を前記駆動用固定電極に対して非接触状態を維持しつつ変位駆動して静止させ、前記光学機能膜に照射された光を変調する光変調素子であって、
    前記光学機能膜が、前記基板上に架設された梁体の撓みによって該梁体に対する垂直変位が可能であり、
    前記梁体の撓みによる前記可動部材の変位軌道範囲の外側に、前記駆動用固定電極が前記梁体を中心として前記可動部材を両側方から挟む位置関係となる両脇側に配置され、前記駆動電圧印加によって前記光学機能膜を垂直変位させることを特徴とする光変調素子。
  2. 請求項1記載の光変調素子であって、
    前記駆動用固定電極が、前記梁体の非駆動位置に対して、前記基板側に配置された下部電極と、前記基板側とは反対側に配置された上部電極とを有することを特徴とする光変調素子。
  3. 請求項2記載の光変調素子であって、
    前記下部電極が、前記梁体を中心として両脇側に配置された第1下部電極と第2下部電極とからなり、
    前記上部電極が、前記梁体を中心として両脇側に配置された第1上部電極と第2上部電極とからなり、
    前記第1下部電極と前記第2下部電極とが電気的に接続され、前記第1上部電極と前記第2上部電極とが電気的に接続されることを特徴とする光変調素子。
  4. 請求項3記載の光変調素子であって、
    前記下部電極と前記上部電極との間に、中間電極を設けたことを特徴とする光変調素子。
  5. 請求項3または請求項4記載の光変調素子であって、
    前記光学機能膜が照射された光を反射する光反射体であることを特徴とする光変調素子。
  6. 請求項5記載の光変調素子であって、
    前記基板上に形成した第1のハーフミラーを備え、
    前記光学機能膜が第2のハーフミラーであることを特徴とする光変調素子。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項記載の光変調素子を備えた光変調アレイ素子であって、
    複数の前記光変調素子が、1次元状又は2次元状に配列されたことを特徴とする光変調アレイ素子。
  8. 請求項3記載の光変調素子を1次元状又は2次元状に配列して形成した光変調アレイ素子であって、
    前記第1下部電極と前記第2下部電極とが第1駆動電極となり、
    前記第1上部電極と前記第2上部電極とが第2駆動電極となり、
    前記可動部材の導電部が可動体電極となり、
    複数の前記光変調素子の前記可動体電極が共通に接続され、
    且つそれぞれの前記光変調素子の前記第1駆動電極と前記第2駆動電極に印加される駆動電圧によって前記光変調素子が独立に駆動されることを特徴とする光変調アレイ素子。
  9. 請求項記載の光変調アレイ素子であって、
    前記光学機能膜が、照射された光を反射する光反射体であり、
    複数のマイクロレンズの形成されたマイクロレンズアレイを備え、マイクロレンズが、1次元状又は2次元状に配列された前記光変調素子のそれぞれの前記光反射体に対向配置されたことを特徴とする光変調アレイ素子。
  10. 請求項9記載の光変調アレイ素子を用いた露光装置であって、
    光源からの光がビームスプリッタと前記マイクロレンズアレイとを介して前記光変調アレイ素子に入射され、該光変調アレイ素子によって反射された反射光が、再び前記マイクロレンズアレイを介して前記ビームスプリッタへ入射されるとともに、前記ビームスプリッタを透過して露光対象物へ照射されることを特徴とする露光装置。
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