JPH11320873A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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Publication number
JPH11320873A
JPH11320873A JP10115130A JP11513098A JPH11320873A JP H11320873 A JPH11320873 A JP H11320873A JP 10115130 A JP10115130 A JP 10115130A JP 11513098 A JP11513098 A JP 11513098A JP H11320873 A JPH11320873 A JP H11320873A
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JP
Japan
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electrode
substrate
jet head
ink jet
ink
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Pending
Application number
JP10115130A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kato
静一 加藤
Koichi Otaka
剛一 大高
Hiromichi Komai
博道 駒井
Junichi Azumi
純一 安住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/18Electrical connection established using vias

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキシブル基板などの配線基板を必要とせ
ず、任意の場所に駆動回路に接続するためのバンプを形
成でき、駆動回路などを含むプリント基板との位置合わ
せの設計が容易であるインクジェットヘッドを提供す
る。 【解決手段】 静電型インクジェットヘッドは、振動板
と対向電極との間に生じる静電気力を利用してインクを
加圧する。ガラス基板には導体埋め込み用連通孔が形成
され、ここに導体が埋め込まれている。また対向電極の
裏面にメタル配線パターン及びバンプ状導体が設けら
れ、バンプ状導体と対向電極7とが電気的に接続され
る。共通液室へのインクの供給は、インク供給用連通孔
を用いてガラス基板の裏面より行う。ガラス基板の裏面
のメタル配線パターンにより、バンプ状導体を任意の位
置に配することができる。本発明の構造は、静電型ヘッ
ドだけでなく他の方式のヘッドにも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド、より詳細には、プリンタ、ファクシミリ、複写機
等の記録に用いられるインクジェット記録装置のインク
ジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録方式としてオンデマンド式インクジ
ェットプリンタは低価格ながら比較的高画質であり広く
用いられるようになってきた。コンパクトなインクジェ
ットヘッドを形成するために、特開平5−169660
号公報に開示される従来技術例では、インクを吐出する
加圧液室でエネルギをインクに伝達するアクチュエータ
部と、このアクチュエータ部を駆動するための駆動回路
基板とを接続する配線をフレキシブルなものにし、駆動
部をアクチュエータ部の反対側に配置する構成になって
いる。図25にこの従来技術例を示す。図25は、従来
のインクジェットヘッドの構成例を説明するための要部
断面図で、図中、41は支持体、42はエネルギ基板
(ヒータボード)、43はフレキシブル配線基板、44
は接続端子(コンタクトパッド)、45は吐出口、46
はワイヤボンディングである。図25(A)のヘッド要
部を組みこんだ構造体を図25(B)に示す。この従来
例の構成は、吐出口45からインクを吐出するために利
用されるエネルギを発生するエネルギ発生手段として、
ヒータボード42を支持体41上に設け、フレキシブル
配線基板43を支持体41に沿ってヒータボード42の
反対側に至るように配し、記録装置本体からの記録信号
をヒータボード42に伝達するためのコンタクトパッド
44をヒータボード42の反対側に設けることにより、
支持体41の両面を有効に利用することができ、支持体
の面積を縮小してヘッドの一層の小型化を達成するよう
にしたものである。
【0003】また、特開平5−50601号公報には、
静電気力によりインクを吐出させるエッジタイプ、及
び、フェイスタイプインクジェットヘッド構造が提案さ
れている。このインクジェットヘッドは3枚の基板を重
ねた積層構造となっており、中間基板はシリコンで構成
され、異方性エッチング技術でノズル溝、底部が振動板
となる凹部、インク流入口のための細溝、インクキャビ
ティーとなる凹部を形成している。上基板はガラスまた
はプラスチックからなり、中基板と接合することにより
ノズル孔、吐出室、オリフィス、及び、インクキャビテ
ィーを形成する。下基板はガラスからなり、中基板との
陽極接合により振動室を形成するとともに振動板に対応
した電極を形成する。中間基板のシリコンと下基板の電
極の間に電圧を印加することにより静電気力により振動
板を変形させ、振動板変形復帰時に吐出室内の圧力上昇
を起こしノズル孔よりインクを吐出させる。
【0004】特開平6−71882号公報には、中基板
と下基板を陽極接合する際の振動板と電極間の電位差を
低減する方法が提案されている。具体的には、陽極接合
時の振動板と電極間の電位差による振動板変形を防ぐこ
とを目的とするものであり、振動板と電極を治具を使っ
て等電位にしている。
【0005】例えば、特開平7−125196号公報に
は、図26(A)、図26(B)に示すように、振動板
8xと振動板8xを擁し一体形成された基板1xと、振
動板とギャップを介して対向配置された個別電極7xを
有するインクジェットヘッドにおいて、個別電極7xと
振動板電極とをそれぞれの同一平面上に引出し、電圧印
加できるようにしたものが開示されている。更に、例え
ば、特開平6−23980号公報にも、図26と同様の
図が示されており、振動板と振動板を擁し一体形成され
た基板と、振動板とギャップを介して対向配置された個
別電極を有するインクジェットヘッドにおいて、個別電
極と振動板電極とをそれぞれの同一平面上に引出し、電
圧印加できるようにしたものが開示されている。図27
(A)はチップ平面に対して同一平面方向にインクを噴
射させるインクジェットヘッド(エッジタイプインクジ
ェットヘッド)、及び図27(B)は一次元アレイ状の
構成例である。また、図28は、チップ平面に対して垂
直方向にインクを噴射させる(フェイスタイプインクジ
ェットヘッド)一次元アレイ状の構成例である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−169660号公報のインクジェットヘッド構造で
はインクにエネルギを伝達するインク吐出部と駆動回路
部分とを接続するためにフレキシブル基板を用いたり、
ワイヤボンディング、半田接続などを使用したりする。
このとき、(1)エネルギを伝達するための配線基板で
あるフレキシブル基板の曲率範囲が限定され、支持体の
厚みが必要とされる,(2)支持体裏側まで電極を引出
すために、ワイヤーボンディング、配線基板、半田接続
を用いる工程を踏んでおり、実装にかかる時間を要し、
またコスト高になるという問題が生じる。
【0007】また従来の静電型ヘッドでは、Siとガラ
ス基板を陽極接合する工程を有しているが、電極を側面
から取り出す構造のものは、各ピースをダイシングした
後陽極接合を行うか、Siウェハとガラスウェハを陽極
接合後にSi基板の一部を取り去る必要があり、工程が
煩雑である。
【0008】前記特開平5−50601号公報、特開平
6−71882号公報で提案されているインクジェット
ヘッド構造では、電圧印加のための端子が下基板間の表
面からボンディング取り出しされており、このため、中
基板と下基板の寸法が異なることが必然となる。量産性
が良く低価格のヘッドを作るという点ではシリコンから
なる中基板、ガラスからなる上基板、及び下基板をウェ
ハサイズで加工、組立し、個別のヘッドに切断すること
が必要であるが、前述のヘッド構成では中基板と下基板
間に段差を設ける必要があるため、中基板のウェハあた
りの取り数が少ないためコストが高くなること、切断に
特別の工夫が必要であると同時に切断の回数が増えると
いう問題がある。また、陽極接合時の振動板変形を目的
とし、振動板と電極を前述の方法でウェハサイズで等電
位にすることはほとんど困難であるという問題がある。
【0009】また、カラー記録を行う場合には、複数の
インクに対応した複数のヘッドを近接して配置すること
が必要である。また、特に、フェイスタイプヘッドの場
合には、下電極表面側から下電極裏面側にFPCなどで
駆動回路に接続する必要があるが、前述のヘッド構成で
は下基板の寸法が中基板より大きいこと、及び、FPC
等の取り出し部分が必要であることから複数のヘッドを
配列した際の全体寸法が大きくなること、及び、FPC
の曲率半径を小さく取り出すことが必要であることか
ら、電極とFPC間の接合信頼性が低下するという問題
がある。また、記録密度を向上させるため、ノズル配列
を千鳥状配置する方法が多く採用されるが、この場合に
は、各列のノズルに対応する2枚のFPC等の接続が必
要となり、組立工程数、及び、FPCコストの増加を招
くことになる。
【0010】特開平7−125196号公報に開示され
たインクジェットヘッド構造では個別電極側の実装表面
高さと振動板側の実装表面高さが異なるため、それぞれ
に実装工程を行なう必要がある。また、それぞれ個別電
極、振動板から実装する領域まで電極を引出して実装す
る必要があるとともに、個別電極を実装する領域は振動
板側の電極への実装を行なう領域よりも外側に張り出す
必要がある。そのため、必然的に基板のサイズは大きく
なる。
【0011】特開平6−23980号公報に開示された
インクジェットヘッドにおいて、図26に示したエッジ
タイプヘッドは実装上の制限から多次元アレイ状にする
のは困難である。また、フェイスタイプヘッドは多次元
アレイ状にすることは、エッジタイプヘッドに比べると
容易で、例えば、図26に示す実施例を2段の千鳥にす
ると、図27に示すようにでき、駆動方法を工夫するこ
とで、インクのドット密度を2倍に上げることが可能と
なる。このように多段千鳥にすれば、それだけドット密
度を上げることが可能となり、解像度の高い画像が実現
できる。しかしながら、フェイスタイプでも図27のよ
うにインク吐出用ノズルと同一平面に実装面を設けよう
とすると実装技術の限界から多段千鳥でもドット密度向
上には限界がある。
【0012】本発明は上述のごとき実情に鑑みてなされ
たもので、その第1の目的は、フレキシブル基板などの
配線基板を必要とせず、このために配線基板を設ける支
持体の余分なスペースが不要になり、また、任意の場所
に駆動回路に接続するためのバンプを形成でき、駆動回
路などを含むプリント基板との位置合わせの設計が容易
であるインクジェットヘッドを提供することである。
【0013】本発明の第2の目的は、ウェハレベルでの
組立、加工が容易で低価格化が可能であり、且つ、複数
ヘッドを配列した場合のヘッド寸法が小さいインクジェ
ットヘッドを提供することである。
【0014】本発明の第3の目的は、基板サイズを小サ
イズ化し、実装工程を簡略化するとともに低価格化し、
精度の良い溝または連通孔加工を施しかつ信頼性の高い
導通を確保し、振動板の対向電極を高密度化したインク
ジェットヘッドを提供することである。
【0015】本発明の第4の目的は、解像度の高い画像
を実現するためにインクのドット密度を上げる必要があ
ることから、ドット密度(ノズル密度)を上げた場合に
も実装対応可能なデバイス構成にした、インクジェット
ヘッドを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、薄層
の振動板を構成する振動板基板と、振動板基板に微小間
隔離れて配置され該振動板の対向電極を表面側に有する
電極基板間に電圧を印加し、振動板と対向電極との間の
静電力による振動板の機械的運動でインクを吐出させる
インクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の前記表
面側の対向電極を該電極基板の裏面側に取り出したイン
クジェットヘッドである。請求項2の発明は、請求項1
に記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極
基板に連通孔を設け、該連通孔を通して前記表面側の電
極を電極基板の裏面側に取り出したインクジェットヘッ
ドである。請求項3の発明は、請求項2に記載されたイ
ンクジェットヘッドにおいて、前記連通孔に導体が埋め
込まれるとともに、前記電極基板の対向電極が設けられ
る面の裏面にバンプ状導体を設け、前記連通孔内の前記
導体を介して前記対向電極と前記バンプ状導体とを電気
的に接続したインクジェットヘッドである。請求項4の
発明は、請求項3に記載されたインクジェットへッドに
おいて、前記対向電極と前記連通孔内の前記導体と前記
バンプ状導体とが直接に接続されるように配されている
インクジェットヘッドである。請求項5の発明は、請求
項3又は4のいずれかに記載されたインクジェットヘッ
ドにおいて、前記バンプ状導体と前記連通孔内の前記導
体との電気的な接続を前記電極基板の前記バンプ状導体
が設けられた表面に設けた配線を介して行うようにした
インクジェットヘッドである。請求項6の発明は、請求
項3乃至5のいずれかに記載されたインクジェットヘッ
ドにおいて、前記対向電極側に、インクを加圧する複数
の加圧液室と、該各加圧液室に連通しインクを供給する
共通液室とを備え、該共通液室から前記電極基板の前記
バンプ状導体が形成された面にまで連通するインク供給
用流路が設けられているインクジェットヘッドである。
請求項7の発明は、請求項3乃至6いずれかに記載され
たインクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の対向
電極が設けられる面の裏面に前記連通孔の形成を容易化
するための凹部を形成したインクジェットヘッドであ
る。請求項8の発明は、請求項3乃至7のいずれかに記
載されたインクジェットヘッドにおいて、前記振動板と
して用いる層が成層された単結晶シリコン基板と、前記
対向電極が設けられる電極基板とを接合後、前記対向電
極が設けられる基板を所定厚みまで研磨する工程を含む
製造工程により製造されてなるインクジェットヘッドで
ある。請求項9の発明は、請求項8に記載されたインク
ジェットヘッドにおいて、前記対向電極が設けられる電
極基板を所定厚みまで研磨する前記工程の後に、駆動回
路が設けられた駆動回路基板を接着ないし接合する工程
を含むインクジェットヘッドである。
【0017】請求項10の発明は、請求項2に記載され
たインクジェットヘッドにおいて、前記連通孔がテーパ
形状であるインクジェットヘッドである。請求項11の
発明は、請求項10に記載されたインクジェットヘッド
において、前記連通孔に導電性充填剤を充填したインク
ジェットヘッドである。請求項12の発明は、請求項1
1に記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記導
電性充填材は導電性接着剤であるインクジェットヘッド
である。請求項13の発明は、請求項2又は10に記載
されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極基板側
の裏面側に設けられた電極と前記振動板駆動回路とを接
続する接続部材の一部が前記連通孔に対応した突起を有
するインクジェットヘッドである。請求項14の発明
は、請求項2、10乃至12のいずれかに記載されたイ
ンクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の前記連通
孔を含む裏面側の一部に段差を有するインクジェットヘ
ッドである。請求項15の発明は、請求項1、2、10
乃至14のいずれかに記載されたインクジェットヘッド
において、前記電極基板の裏面側に取り出された複数の
駆動用電極が共通部分を有する形状であるインクジェッ
トヘッドである。請求項16の発明は、請求項1に記載
されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の
表面側の対向電極を該電極基板の裏面側に取り出すのに
加え、前記振動板基板の電極をも前記電極基板の裏面側
に取り出したインクジェットヘッドである。請求項17
の発明は、請求項2に記載されたインクジェットヘッド
において、前記電極基板に前記振動板に連通する連通孔
を有し、該連通孔を通して前記電極基板及び振動板基板
の表面電極を前記電極基板の裏面に取り出したインクジ
ェットヘッドである。請求項18の発明は、請求項17
に記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記連通
孔に導電性充填剤を充填したインクジェットヘッドであ
る。請求項19の発明は、請求項16乃至18のいずれ
かに記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記電
極基板の裏面側に取り出された複数の駆動用電極、及
び、振動板基板の電極が共通部分を有する形状であるイ
ンクジェットヘッドである。
【0018】請求項20の発明は、請求項1に記載され
たインクジェットヘッドにおいて、単結晶材料からなる
電極基板の表裏少なくとも一面から連通孔を形成し、該
連通孔を通して振動板の対向電極を電極基板の裏面に取
り出したインクジェットヘッドである。請求項21の発
明は、請求項1に記載されたインクジェットヘッドにお
いて、単結晶材料からなる電極基板の表裏少なくとも一
面から溝を形成し、該溝を通して振動板の対向電極を電
極基板の裏面に取り出したインクジェットヘッドであ
る。請求項22の発明は、請求項20又は21に記載さ
れたインクジェットヘッドにおいて、前記溝または連通
孔及び電極基板裏面の一部に不純物を拡散または注入し
て不純物層を形成し、電極基板裏面と振動板の対向電極
とが前記不純物層を介し電気的に導通するインクジェッ
トヘッドである。請求項23の発明は、請求項20又は
21に記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記
溝または連通孔を通して、さらに振動板基板の電極を電
極基板の裏側に取り出したインクジェットヘッドであ
る。請求項24の発明は、請求項23に記載されたイン
クジェットヘッドにおいて、前記溝または連通孔及び電
極基板裏面の一部に不純物を拡散または注入して不純物
層を形成し、電極基板裏面と振動板の対向電極とを前記
不純物層を介し電気的に導通すると共に、電極基板裏面
と振動板の電極を前記不純物層及び導電性充填剤を介し
て電気的に導通し、かつ、電極基板表面の振動板の対向
電極と振動板の電極とが絶縁されているインクジェット
ヘッドである。請求項25の発明は、請求項20乃至2
4のいずれかに記載されたインクジェットヘッドにおい
て、前記電極基板が単結晶材料からなる(100)また
は(110)シリコンウェハであるインクジェットヘッ
ドである。請求頃26の発明は、請求項20乃至24の
いずれかに記載されたインクジェットヘッドにおいて、
前記溝または連通孔が少なくとも2つの(111)面を
含む面にて囲まれた形状であるインクジェットヘッドで
ある。請求項27の発明は、請求項26に記載されたイ
ンクジェットヘッドにおいて、前記溝または連通孔が電
極基板表面に対して少なくとも2つの垂直な面を含む面
にて囲まれているインクジェットヘッドである。
【0019】請求項28の発明は、請求項1乃至4のい
ずれかに記載された前記インクジェットヘッドは、該イ
ンクジェットヘッドを構成するアクチュエータ、個別液
室及びノズルが、少なくとも3列以上の列から成るアレ
イ構造をなしているインクジェットヘッドである。請求
項29の発明は、請求項28に記載されたインクジェッ
トヘッドにおいて、前記各列が、互いにずらして配列さ
れているインクジェットヘッドである。請求項30の発
明は、請求項28又は29に記載されたインクジェット
ヘッドを複数組組み合わせて構成したインクジェットヘ
ッドである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のインクジェット
ヘッドの実施例を、添付された図面を参照して具体的に
説明する。まず、本発明によるインクジェットヘッドの
第1の実施例を図1を参照して説明する。図1は、本発
明のインクジェットヘッドの第1の実施例を説明するた
めの要部断面概略図で、インクジェットヘッドの製造工
程を工程に従って順に図1(A)〜図1(F)に示すも
のである。図中、1はガラス(電極)基板、2はギャッ
プ用溝、3は導体埋め込み用連通孔(スルーホール)、
4a,4a′4bは有機レジスト、5は連通孔埋め込み
導体、6はバンプ状導体、7は対向電極、8はSi基
板、8vは振動板、9は金属板(ノズル板)、10はイ
ンク供給口、11は共通液室、12はインク供給用連通
孔である。
【0021】図1(A)に示すごとくに、ガラス基板1
にフォトリソグラフィ技術を行い図示しない有機レジス
トをパターンニングし、バッファ・フッ酸によりエッチ
ング深さ1μmのギャップ用溝2を形成する。このギャ
ップ用溝2は後にメタルを成膜して対向電極7を形成す
ることになる。次いで、図1(B)に示すごとくにこの
ガラス基板1の裏面から上記ギャップ用溝2にCO2
ーザを用いて各連通孔3,12をアライメント形成す
る。このとき使用するレーザのビーム径はギャップ用溝
2上で30μm以内になるように光学系を設定する。ま
た、ガラス基板1が熱で割れたり変形を生じないよう
に、パルスのデュティ比を変化できるようにする。
【0022】上記のCO2レーザを用いて各連通孔3,
12を形成する他の方法としては、基板1の裏面にNi
またはCrまたはNi−Cr膜をメッキ法を用いて成膜
し、所望の加工領域以外をフォトレジストでパターンニ
ングした後、各膜に対応したエッチング液でエッチング
して金属マスクを形成する方法でもよく、また、CHF
3,CF4,SF6,及びArの混合ガスを用い、RI
E(リアクティブ・イオン・エッチング)を行うことに
よって各連通孔3,12を形成してもよい。
【0023】次いで図1(C)に示すごとくに、ガラス
基板1の両面における導体埋め込み用連通孔3以外の領
域をフォトリソグラフィにより有機レジスト4a,4b
で覆い、ここにCrをスパッタした後、例えば、亜硫酸
金メッキ浴を用いてAu無電解メッキを行い、Auを連
通孔に埋め込んで金メッキによる連通孔埋め込み導体5
を形成する。このメッキは金メッキのかわりにNi無電
解メッキを用いてもよい。次いで、図1(D)に示すご
とくに、有機レジストでギャップ用溝2の形成面を覆っ
て有機レジスト4a′とし、さらに金メッキを加えバン
プ状導体6を形成する。
【0024】次いでガラス基板1のギャップ用溝2が形
成されている側に、フォトリソグラフィにより所望の電
極形状のレジストパターン(図示せず)を形成した後、
Ti膜及びPt膜をスパッタ法を用いて成膜し、さらに
リフトオフを行って、図1(E)に示すごとくの対向電
極7を形成する。
【0025】次いで図1(F)に示す振動板8vを形成
したSi基板8を得るために以下の工程を実施する。ま
ず200μmの厚の100面Siウェハを用意し、この
上に2μm厚の熱酸化膜を形成し、さらにフォトリソグ
ラフィによりレジストをパターンニングして、ここで、
バッファ・フッ酸によりエッチングし所望の領域を開口
する。そしてKOH47%水溶液を用い80℃にて、異
方性エッチングを行う。このとき、処理時間の管理など
によりエッチング量を制御し、10μm程度の厚さの振
動板8vを形成する。またガラス基板1のインク供給用
連通孔12は、ガラス基板1の裏面から共通液室11に
インク液を供給するものであり、このときインク供給用
連通孔12と整合した位置でSi基板8に孔を形成する
必要があるが、この孔は、この部分のエッチング量を増
加することにより簡単に形成することができる。そして
ガラス基板1のギャップ用溝2が形成された側に、対向
電極7にアライメントさせて上記の振動板8vを含むS
i基板8を陽極接合する。この陽極接合は、ガラス基板
1およびSi基板8が均等な温度になるように、真空雰
囲気で400℃まで加熱し、ガラス基板1を正にして9
00Vを印加することにより行うことができる。そして
Niメッキ電気鋳造法でノズル孔が形成された金属板9
をSi基板8の液室部にエポキシ系接着剤を用いて接着
し、図1(F)に示すヘッド構成を得る。
【0026】本発明によるインクジェットヘッドの第2
の実施例を図2及び図3を参照して説明する。図2は、
本発明の第1の目的を達成するためのインクジェットヘ
ッドの第2の実施例を説明するための要部断面概略図
で、インクジェットヘッドの製造工程を工程に従って順
に図2(A)〜図2(F)に示すものである。図中、1
4はメタル配線パターンである。図3は、図2の工程で
得られたインクジェットヘッドの要部断面概略図を示す
もので、図中、13はノズルである。
【0027】この実施例では実施例1と同様にギャップ
用溝2を形成するが導体埋め込み用連通孔3にメッキに
より導体を埋め込む際に追加メッキを行わず、導体埋め
込み用連通孔3の直下には実施例1に示すバンプ状導体
6を形成しない。この他は全く実施例1と同様にSi基
板8とノズル板9により液室を形成する。すなわち、図
2(A)〜図2(D)までの工程は実施例1と同様に進
行させるが、対向電極7からの引出し配線をガラス基板
1の導体埋め込み用連通孔3を通して裏面に出す際に、
メタル配線パターン14をガラス基板1の裏面に形成
し、デバイスとの接続に好適な位置にバンプ状導体6′
を形成する。この工程では、まず、図2(E)に示すご
とくに有機レジストパターン(図示せず)をフォトリソ
グラフィ技術で形成し、スパッタ法によりTi膜を成膜
した後にPt膜またはAu膜を成膜し、リフトオフ法で
メタル配線パターン14を形成する。次いでフォトリソ
グラフィ技術で有機レジスト(図示せず)をパターンニ
ングし、例えば、亜硫酸金メッキ浴を用いてAu無電解
メッキを行ってバンプ状導体6′を形成する。このよう
にして、接続するデバイスの所定の場所に相当する部分
にバンプ状導体6′を形成することができる。最後に実
施例1と同様にSi基板8を陽極接合し、さらにNiメ
ッキ電気鋳造法などでノズル孔を形成したノズル板9を
Si基板8にエポキシ系接着剤を用いて接着して図2
(F)に示すヘッドを完成する。
【0028】上述した各実施例で述べたように、本発明
ではフレキシブル基板などは特に用いなくても、容易に
静電型インクジェットヘッドを実装でき実装のコストを
削減することができる。また、製造に際してウェハ平面
に引出し線およびパッドを設けるためのウェハ領域が不
要になり、1ウェハ当たりのデバイスの取り数を増やす
ことができる。例えば100mmウェハを用い1チップ
サイズが5mm×15mmで、100μmの長さのボン
ディングパッドが2列設けられる場合、1ウェハでの取
り数が75チップであるとすると0.1mm×15×2
×75=225mm2の面積を削減でき、この結果1ウ
ェハ当たりの取り数を3チップ増加することができる。
【0029】次いで上述した実施例のインクジェットヘ
ッドを用いて構成するインクジェットヘッドユニットの
構成概念を図4を参照して説明する。図4において、2
0はインクジェットヘッド部、21はノズル群、22は
ヘッド側バンプ列、31はインク供給口、32はインク
室側バンプ列、33は駆動回路部基板、34はインク室
である。本発明により得られるインクジェットヘッド
は、ノズル群21を有するインクジェットヘッド部20
とされ、最終的には図4に示すごとくにインク室34の
上部の駆動回路部基板33に設けられるインク室側バン
プ列32に、インクジェットヘッド部20のヘッド側バ
ンプ列22を接続することにより、インクジェットヘッ
ドユニットが得られるものである。この様にして、本発
明のインクジェットヘッド構造により、フレキシブル基
板やワイヤボンディングを用いることなく、コンパクト
なインクジェットヘッドユニットを形成できる。
【0030】本発明のインクジェットヘッドの第3の実
施例を図5乃至図7を参照して説明する。図5は、本発
明によるインクジェットヘッドの第3の実施例を説明す
るための要部概略構成図で、複数のノズル列が形成され
たインクジェットヘッドの正面,及び側面の概略構成を
それぞれ図5(A),図5(B)に示すものである。図
5において、15は流路、16は基板裏面溝、17は加
圧液室、18は隔壁である。図6は、図5に示すインク
ジェットヘッドの構成をさらに説明するための概略構成
図で、インクジェットヘッドの部分断面を含む平面概略
構成図を図6(A)に、底面概略構成図を図6(B)に
示すものである。図6において、3a,3b,3c,3
dは導体埋め込み用連通孔、13a,13b,13c,
13dはノズルである。
【0031】図7は、本発明のインクジェットヘッドの
第3の実施例についてその製造工程を説明するための要
部概略構成図で、インクジェットヘッドの製造工程を工
程に従って順に図7(A)〜図7(K)に示すものであ
る。図中、19はNiメッキ膜、23a,23bはドラ
イフィルム、Oは開口部である。本実施例のインクジェ
ットヘッドは、ガラス基板1の裏面(対向電極7を形成
しない側の面)を部分的に薄くし、薄い部分に連通孔を
加工することにより、ガラス基板1の全体的な強度を維
持したまま、連通孔の加工を容易に行うことができるよ
うにしたものである。
【0032】図5及び図6に示すように、ガラス基板1
の対向電極が形成されていない側(裏側)に基板裏面溝
16を形成し、連通孔の加工を容易にする。また、本発
明のインクジェットヘッドは、連通孔により基板裏面に
電極を引出す構成であるため、ノズル列を4列以上構成
することができ、チップ面積内にパッド領域を必要とせ
ずに単位ウェハ当たりの取り数を増加でき、かつバンプ
の使用により実装がより容易になる。ここで用いるガラ
ス基板は、200℃から400℃の温度範囲で単結晶S
iと膨張係数の近いガラス材の基板とする。
【0033】以下に図7を参照して本実施例のインクジ
ェットヘッドの製造工程を説明する。まず400μm厚
さのガラス基板1における対向電極7を形成しない側
に、ビーズブラスト処理を施して図7(A)に示すごと
くの基板裏面溝16を形成する。このときの切削量は3
50μmとし、従って基板裏面溝16の形成部において
は、ガラス基板1の厚みは50μmとなる。この基板裏
面溝16は、各加圧液室毎に形成する必要はなく、ノズ
ル列全領域を一括して形成してもよい。次に図7(B)
に示すごとくに、スルファミン酸浴メッキ液にて、ガラ
ス基板1にNiメッキ膜19を成膜し、さらにフォトリ
ソグラフィにより連通孔パターンが形成された有機レジ
スト4aを成膜し、このNiメッキ膜19を硝酸、酢
酸、アセトンが各1:1:1の比の混合液でエッチング
する。得られたNiメッキ膜19をガラスエッチングの
マスクとする。
【0034】図7(C)に示すごとくに、CHF3ガス
とSF6ガスの混合ガスを用いたドライエッチング法に
より、ガラス基板1をエッチングしNiメッキ膜19を
エッチング液で除去することにより、導体埋め込み用連
通孔3を貫通形成する。次いで図7(D)に示すごとく
に、フォトリソグラフィによりギャップ溝用のパターン
が形成された有機レジスト4bを成膜する。次いで図7
(E)に示すごとくに、CHF3ガスとSF6ガスの混
合ガスを用いてRIEによるエッチングを施し、ギャッ
プ用溝2を形成する。さらに図7(F)に示すごとく
に、ドライフィルム23a,23bをガラス基板1の両
面に貼り、フォトリソグラフィを行って導体埋め込み用
連通孔3に連通する開口部Oを有するマスクを形成し、
これに金メッキを施して連通孔埋め込み導体5を得る。
次いで図7(G)に示すごとくに、ドライフィルム23
a,23bを除去して連通孔部の形成を完了する。
【0035】次に図7(H)に示すごとくに、100面
Si基板8を用意し、これにイオン注入,拡散,または
エピタキシャル成長による手法を用いて棚素またはP,
Asの不純物層によるpn接合を形成する。本実施例で
は、この不純物層が振動板8vとなる。不純物層の厚さ
は、得ようとする振動板の所定の厚さに対応させ、例え
ば1.5から5μm程度の厚さとする。このとき、Pや
Asのように不純物の導電型がn型ならば、Si基板8
としてp型基板を使用し、またBのようにp型ならば、
n型基板を使用する。
【0036】次いで図7(I)に示すごとくに、ガラス
基板1とSi基板8の不純物導入面とを接触させる。そ
して針電極によりガラス基板1を負とし、Si基板8を
置いた台電極を正とするように配線し、大気圧の空気
中,またはAr,N2,Heなど不活性ガス中で、40
0℃に加熱しながら、上記の電極に800Vを印加す
る。この処理により、ガラス基板1とSi基板8とを陽
極接合する。
【0037】次いで図7(J)に示すごとくに、電気化
学エッチングによりSi基板8のエッチングを行う。こ
のときガラス基板1の裏面を保護するフッ素樹脂治具に
は、硬い材質であるネオフロン樹脂などの3フッ化樹脂
を用いる。またOリングにはデュポン社のカルレッツの
ような材質のものを用いることが好ましい。電気化学エ
ッチングに際しては、振動板厚みに対応させて成形した
不純物層の導電形によりエッチング方法が異なる。例え
ば不純物がn型の場合、ガラス基板1のオリフラにより
Si基板が露出する部分を利用し、抵抗性接触が可能な
AuとSbとの合金電極を用い、n型領域にコンタクト
をとる。当該電極(n型Si)を正、Pt電極を負と
し、90℃の20%KOH水溶液に浸して1.0V程度
の電圧を印加してエッチングする。この処理により、p
型層はすべてエッチングされn型層のみ残り、振動板8
vが得られる。一方不純物がp型の場合、B濃度が1E
20程度と充分高ければ、p型層のエッチングレートが
非常に遅くなることが知られており、p型層のみ残すこ
とができる(図7(K))。エッチング液としては例え
ばエチレンジアミンとピロカテコールの水溶液を用い
る。最後に振動板8vを形成したガラス基板1を、エッ
チング治具から取り外し、ダイシングしてインクジェッ
トヘッドのアクチュエータ部が完成する。
【0038】本発明のインクジェットヘッドの第4の実
施例を図8を参照して説明する。図8は、前記第4の実
施例を説明するための要部概略構成図で、インクジェッ
トヘッドの製造工程を工程に従って順に図8(A)〜図
8(L)に示すものである。図8において、23はドラ
イフィルムである。本実施例のインクジェットヘッド
は、ギャップ溝および電極を形成したガラス基板と不純
物を導入したSi基板とを陽極接合した後、ガラス基板
側を研磨して所定の厚さまで薄くし、基板に対する連通
孔の形成をより容易にする方法により作成したものであ
る。
【0039】まず図8(A)に示すごとくに、ガラス基
板1上にフォトリソグラフィによりギャップパターンを
形成した有機レジスト4aを成膜する。次に図8(B)
に示すごとくに、ガラス基板1をCHF3とSF6との
混合ガスを用いたドライエッチング法によりエッチング
してギャップ用溝2を形成する。そして図8(C)に示
すごとくに、治具でガラス基板1の裏面を保護し、ギャ
ップ用溝2を形成した面にNiメッキ膜19を5μmの
厚さで成膜し、さらに有機レジスト4bにフォトリソグ
ラフィで連通孔パターンを形成する。次いで図8(D)
に示すごとくに、Niメッキ膜19をマスクとし、CH
F3とSF6との混合ガスを用いたドライエッチング法
によりガラス基板1を50μmエッチングし、導体埋め
込み用連通孔3とする。次に図8(E)に示すごとく
に、ドライフィルム23を表面に貼り、パターンニング
した後、導体埋め込み用連通孔部分にAuメッキを行
う。次いで図示しないNi膜を0.2μmの厚さでスパ
ッタ法により成膜し、フォトリソグラフィで対向電極パ
ターンに開口した図示しない有機レジストを成膜し、N
iエッチング液でエッチングして、有機レジストを剥離
液で除去することにより、図8(F)に示すごとくの対
向電極7を形成する。
【0040】次に図8(G)に示すごとくに、Si基板
8に対し、振動板の厚みに相当した深さで不純物を導入
し、振動板8vとする不純物層を形成する。次いで図8
(H)に示すごとくに、ガラス基板1とSi基板8の不
純物を導入した側とを以下の手順で陽極接合する。実施
例3と同様に、まずガラス基板1とSi基板8の不純物
導入面を接触させる。ガラス基板1側を針電極により負
とし、Si基板8を置いた台電極を正とするように配線
し、大気圧の空気中,またはAr,N2,Heなど不活
性ガス中で400℃に加熱して、上記の電極に800V
を印加する。これにより陽極電接合が行われる。
【0041】図8(I)に示すごとくに、ガラス基板1
側を研磨し、ギャップ用溝2の形成部においては、ガラ
ス部分が50μm残るようにし、導体埋め込み用連通孔
3に埋め込んだAuを露出させる。次に図8(J)に示
すごとくに、ガラス基板1の研磨面と駆動回路を形成し
た駆動回路基板33とを、バンプ状導体6をアライメン
トして熱圧着して接着する。または、駆動回路をSi基
板上に一般的な半導体デバイス技術を用いて製作し、部
分的にSiを露出させてかつ基板上にバンプ状導体6を
形成し、ガラス基板1の裏面と駆動回路基板33とをア
ライメントして、300℃程度の温度で陽極接合しても
よい。次に図8(K)に示すごとくに、ガラス基板1を
治具に装着し、図7(J)と同様に電気化学エッチング
により単結晶Si板の不純物層を残し、振動板8vとす
る。そしてガラス基板1を治具から取り外し、ダイシン
グしてインクジェットヘッドのアクチュエータ部が完成
する。このようにして、インクジェットヘッド用アクチ
ュエータを製作し、図5のような構成で64ノズル4列
のインクジェットヘッドを13mm×13mmのチップ
サイズで実現できた。
【0042】次に、図9は、本発明のインクジェットヘ
ッドの第5の実施例を説明するための要部断面概略図
で、図中、51は電極基板、52は振動板基板、53,
54は流路基板、55はノズルプレート、56は振動
板、57は加圧液室(インク加圧室)、58はインク供
給路、59は流体抵抗流路、50はノズル、61はイン
ク滴、62は駆動回路、63は電極基板51上に設けら
れた電極で、63aは表面側の電極、63bは裏面側の
電極で、同図は、ウェハサイズで振動板基板52、電極
基板51を加工し、組立後に個別のヘッドに切り出した
状態を示している。
【0043】振動板基板52、電極基板51の加工、組
立、及び、個別のヘッドへの切断分離方法は以下のよう
にした。振動板基板52は面方位(100)、サイズは
4インチ、板厚200μmのシリコンを使用した。熱酸
化膜SiO2を加圧液室57の形状にあわせてパターニ
ングし、これをエッチングのマスクとしてKHOにより
エッチングを行い、板厚10μmの振動板56を残し
た。なお、振動板56部の形状は長手方向で2mm、短
手方向で0.2mmとした。電極基板51はシリコンと
熱膨張係数がほぼ等しいこと、振動板56と電極間の微
少間隔を維持するための陽極接合が可能なことからパイ
レックスガラスを使用した。
【0044】図10は、図9に示した電極基板51の詳
細を示す図で、図10(A)は側断面図、図10(B)
は表面側平面図、図10(C)は裏面側平面図で、図示
のように、ガラス基板51の振動板56に対向する部分
を外れた部分に貫通口65が設けられている。ガラス基
板51に孔加工を施す方法としては各種方法が知られて
いる。表面側の電極63aを裏面側に取り出す際には、
孔65の内部に電極が成膜しやすいこと、孔周辺での電
極切れが起こりにくいことが必要であり、各種孔加工方
法を検討した結果、孔形状がテーパ65a,65b状
で、孔周囲がなだらかな傾斜を持つサンドブラスト法が
最も電極の裏面取り出しに好適であることがわかった。
サイズは4インチ、厚さ0.5mmのガラスにドライフ
ィルムレジストをラミネートし、露光、現像後に孔形状
に対応して開口を設け、ガラスの表、開面からサンドブ
ラスト加工を行い、入り口径200μm、板厚中心部の
最小径が130μmのテーパ形状の孔を得た。
【0045】電極基板51の振動板56に対応する表面
側には、図10(A)に示すように、バッファ弗酸で1
μmの溝を形成し、スパッタリング法によりニッケルを
2000Å成膜して電極63を形成した。電極基板1の
裏面側には同じくニッケルを2000Å成膜すると共
に、FPCとの接着性を良好にするため、金を2000
Å成膜して電極63bを形成した。また、裏面側の電極
パターンは、図10(C)に示すように、個別電極63
bが切断部63cを介して共通電極部分63dを持つよ
うに形成した。
【0046】図11(A)は、ウェハサイズでの電極基
板を示す図で、点線領域71は個別ヘッドに対応するも
ので、ここではウェハから6個の個別ヘッド71が取り
出せるようになっている。また、各個別電極77は電極
共通部を通して陽極接合用電極73に通じている。この
ようにウェハサイズで形成した振動板基板と電極基板を
図示しないアライメントマークを使ってアライメントし
て密着させ、振動板基板と電極基板を陽極接合用の上
板、下板にはさんでガラス側電圧を−350ボルト、温
度を350℃の条件で接合した。
【0047】図11(B)は陽極接合時の、図11
(A)のB−B線断面に相当する部分を示す図で、振動
板基板82と電極基板81は導電性の上板83及び下板
84を通して電圧印加されるが、電極の電位は下板84
及び絶縁板85の開口を通して、ピン86などにより上
板83及び振動板基板82と等電位とされる。また、図
11(C)は、図11(A)のC−C線断面に相当する
部分の状態を示す図で、この場合も、下板84には裏面
側電極との接触を避けるための開口が設けられている。
【0048】陽極接合後に電極基板部をレーザで切断
し、その後、ダイシングソーで振動板側から電極基板の
一部に至る溝を形成し、この溝から複数の加圧液室とそ
れに対応する電極をもつ個別ヘッドに分離した。個別ヘ
ッド形状に切断分離後に予め接合されていたノズル板、
及び流路基板を振動板基板側とアライメントし接合し
た。なお、流路板をステンレスのエッチングで、ノズル
板をニッケルのエレクトロフォーミング法で形成し、エ
ポキシ系接着剤でノズル板、流路板、振動基板の接合に
はエポキシ系接着剤を使用した。電極基板の裏側に取り
出した個別電極のピッチに対応したFPCを試作し、ハ
ンダにより電極と接合後に電極に電圧を印加し振動板の
変位をレーザドップラ振動計で測定したところ良好な電
気的接続がなされていることがわかった。
【0049】FPCにより電気的接続を行う場合、陽極
接合後の取り扱い上の不注意で電極基板裏側の孔周囲の
電極が切断されることを防止するため、及びFPCとの
接合強度を増加するため、図12,図13に示す方法を
試験した。図12(A)は、電極基板51に設けられた
孔65に導電性接着剤91を充填するものであり、具体
的には、陽極接合後に、ウェハレベルでディスペンサー
により導電性接着剤91を定量孔65内部に注入し、加
熱硬化させたものである。図12(B)はFPCの孔に
対応する部分のハンダ92を突起93させ、加熱により
ハンダを孔内部に溶融させたものである。なお、94は
電極保護層である。両方式とも接合強度が向上すること
が確認された。
【0050】電極基板の厚さが薄い場合、ハンドリング
の際、及び陽極接合時の加圧時に電極基板が破損する恐
れのあることがわかった。単純に板厚を大きくすれば破
損の問題は少なくなるが、サンドブラスト加工時に板内
部に孔が連通しないこと、及び連通させるには入り口側
の開口径を大きくする必要があり、電極間ピッチが大き
くなることがわかった。
【0051】図13は、電極基板51の一部に段差65
cを設けた例を示し、厚さ1mmのパイレックスガラス
電極基板51の裏面側からサンドブラスト加工で0.8
mmの段差を設けた。さらに表面側から同様にサンドブ
ラスト法で入り口径200μm、板厚中心部の最小径が
130μmのテーパ形状の孔65aを得た。段差部に導
電性接着剤91を充填し、加熱乾燥後にFPCをハンダ
で接合したところ良好な電気的接続が得られることがわ
かった。
【0052】図14(A)は、本発明の第6の実施例の
要部断面概略図で、同図は、電極基板51の電極63
a、及び、振動板基板52の電極を電極基板51の裏側
に取り出す方法を示している。p型シリコンの裏面にA
uを蒸着し、シンターし、オーミック膜101を形成し
た。電極基板51には、前述の方法でテーパ状貫通孔を
形成し、導電性接着剤95で孔を充填した。また、図1
4(B)は図14(A)の平面図であって、図示のよう
に、電極基板51の裏面側に取り出した電極パターンは
独立電極63bと振動板基板側電極63eともに共通部
分63dを持ち、ウェハサイズでの陽極接合時には、図
11(B)と同様に等電位とされ、また陽極接合後に切
断部63c,63fを切断することにより分離される。
FPCでの接続を評価したところ良好な電気的接続と機
械強度が得られることがわかった。なお、以上で説明し
たインクジェットヘッド構造にも次のような改良すべき
点がある。1)例えば対向電極のピッチが330μm
(75dpi)で対向電極の幅を300μmとした場
合、厚さ1mmのガラス基板に対して連通孔を開け導体
を埋め込んでも信頼性良く導体を埋め込むことは困難で
ある。信頼性良く埋め込むためにはガラス基板を薄くす
るしかない。2)開口部を100μm以下とする連通孔
を例えば厚さ1mm開けるのは困難であり、高密度化に
は向かない。
【0053】そこで、次にこの問題を解決するための構
成を説明する。図15は、インクジェットヘッドの第7
の実施例の要部断面概略図を示す。図中、ウェハサイズ
で振動板基板110、振動板120の対向電極220を
なす電極基板210を加工、組立後に個別のチップに切
り出した状態を示している。振動板基板110は例えば
(100)面または(110)面を基板表面に有するS
iウェハから成なり、そのSiウェハを加圧液室の形状
に合わせて溝加工し、板厚5μmの振動板120を構成
している。振動板120の対向電極220をなす電極基
板210は例えば(100)面または(110)面を基
板表面に有するSiウェハからなり、その電極基板21
0には振動板120に対向させた位置に対向電極220
が配置され、振動板120とその対向電極220問には
微小間隔を確保してある。
【0054】電極基板210の振動板120と対向して
いない部分で、かつその振動板対向電極220の位置に
整合させて、電極基板210裏側から連通孔230を設
けている。その連通孔230に電極基板210の導電型
と異なる導電型を示す不純物層からなる引出し電極24
0を形成しており、その引出し電極240を介して、電
極基板210表側にある振動板120の対向電極220
を電極基板210裏側に引出している。図15では連通
孔230としているが、振動板120の対向電極220
と引出し電極240が電気的に十分導通が取れる深さで
あれば、数μmの厚さを残した溝でも十分機能する。
【0055】さらに、電極基板210裏側の引出し電極
240上へ、実装用メタルパッド250を形成してい
る。これらの構成の振動板基板110と電極基板210
とをSi−Si直接接合などにより、張り合わせてあ
り、さらにはインク供給口320とインク吐出口である
ノズル孔330を形成したノズル基板310を振動板基
板110上に張り合わせてインクジェットヘッドを構成
している。図16は、図15に示す構成のインクジェッ
トヘッドを形成する製造工程を説明するための要部断面
概略図で、製造工程を工程順に従って図16(A)〜図
16(F)に示すものである。
【0056】工程1:電極基板210としているp型
(110)Siウェハを用い、その表面と裏面には約5
000Åの膜厚で熱酸化膜260を形成している(図1
6(A)。)この熱酸化膜260は振動板120と振動
板120の対向電極220とのギャップを形成する。振
動板120と対向電極220の間に電圧をかけること
で、このギャップ内に静電力が働き、振動板120は対
向電極220側に引っ張られ、その静電力を開放した際
にSi液室130(図15)内のインクがノズル孔33
0から飛び出す。ここではp型(110)Siウェハを
用いたが、(100)Siウェハを用いてもよい。ま
た、ウェハの導電型もp型に限らずn型でも構わない。
【0057】工程2:熱酸化膜260を形成した電極基
板210の裏面にフォトリソグラフィ技術を用いて形成
したフォトレジストマスク(図示せず)をもって、バッ
フアード・フッ酸により熱酸化膜260をエッチング
し、開口窓を形成する(図16(B))。その開口窓の
形状としては例えば、図17(A)に示すように54.
7°の角度をなす〈211〉方向と〈110〉方向とか
らなる四角形(斜線領域)にする。その四角形の窓を通
して、例えばTMAH(テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド)にて異方性エッチングを行ないウェハ表面に
対し、垂直な2つの〈111〉面と35.3°をなす2
つの〈111〉面にて囲まれた連通孔230(図16)
または溝を形成する(図17(B)〜図17(D))。
TMAH以外にKOH(水酸化カリウム),NaOH
(水酸化ナトリウム),ヒドラジン等を用いることが可
能である。
【0058】図17(B)は図17(A)の斜線領域を
異方性エッチングしたときの開口窓から見た平面略図で
ある。また、図17(C)は図17(B)のA−A断面
略図である。図17(D)は図17(B)のB−B断面
略図である。電極基板210として(100)Siウェ
ハを用いた場合はその開口窓の形状としては例えば、図
18(A)に示すように直交する2つの〈110〉方向
からなる四角形にする。その四角形の窓を通して、例え
ばTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)
にて異方性エッチングを行ないウェハ表面に対し54.
7゜をなす4つの〈111〉面にて囲まれた連通孔23
0(図16)または溝を形成する(図17(B)〜図1
7(C))。TMAH以外にKOH(水酸化カリウ
ム),NaOH(水酸化ナトリウム),ヒドラジン等を
用いることが可能である。
【0059】図18(B)は図18(A)の斜線領域を
異方性エッチングしたときの開口窓から見た平面略図で
ある。また、図18(C)は図18(B)のA−A断面
略図である。図17,図18では連通しない溝の場合を
記載している。 工程3:電極基板210の表面と裏面の熱酸化膜260
の一部をフォトリソグラフィ技術を用いて形成したフォ
トレジストマスク(図示せず)をもって、バッフアード
・フッ酸により熱酸化膜260をエッチングし、開口窓
を形成する(図16(C))。熱酸化膜260の窓があ
いたSi表面に例えばリンプレートを用いたリンの固相
拡散を行ない、引出し電極240が形成される。その際
対向電極220と引出し電極240は電気的に導通す
る。電極基板210として、n型Siウェハを用いた場
合は拡散源としてボロンなどを用いて、p型の高濃度層
からなる対向電極220と引出し電極240を形成して
もよい。
【0060】工程4:Siの異方性エッチングにて加工
形成した板厚3μmの振動板120からなる振動板基板
110を電極基板210に貼り付ける(図16
(D))。貼り付ける方法としては例えば電極基板21
0上の熱酸化膜260を介した、Si−Siの直接接合
を用いる。 工程5:電極基板210裏側の拡散領域へ実装用メタル
パッド250をメタルマスクを用いた真空蒸着法にて形
成する。実装用メタルパッド250としてはAl,Ti
/Pt/Au等を用いることが出来る(図16
(E))。工程6:ノズル孔330、インク供給口32
0を形成したノズル基板310を振動板基板110に位
置整合させ、エポキシ系接着剤を用いて接着し、インク
ジェットヘッドが完成する(図16(F))。
【0061】図19は、本発明のインクジェットヘッド
の第8の実施例の要部断面概略図であり、前記別の実施
例の対向電極220を金属電極に変えた場合である。金
属電極を形成後電極基板210と振動板基板110とを
張り合わせる工程でSi−Siの直接接合を使えば10
00℃近い温度にする必要があり、この金属電極として
はTi膜、W膜等の耐熱性の高い金属を用いるのが好ま
しい。
【0062】図20は、本発明のインクジェットヘッド
の第9の実施例の要部断面概略図であり、第6の実施例
における振動板120側の電極も対向電極220側の電
極と同様に電極基板210裏側に引出し、同一平面上で
振動板120側の電極と対向電極220側の電極とを実
装することができるようにしたものである。因みに前記
第7の実施例、第8の実施例では振動板120側の電極
に引出しは図示していないが振動板基板110表面の一
部に電極を付け実装をしている。振動板120側電極の
引出し電極240形成と実装用メタルパッド250形成
は対向電極220の引出し電極240形成と実装用メタ
ルパッド250形成と同時に同じプロセスで造ることが
出来る。
【0063】電極基板210と振動板基板110との間
には5000Åの熱酸化膜260があるので振動板12
0と電極基板210とは導通しない。ここに導電性充填
剤270を流し込み、加熱硬化することで導通させる。
【0064】次に、本発明の第4の目的である、ドット
密度(ノズル密度)を上げた場合に実装対応可能なデバ
イス構成にしたインクジェットヘッドを達成するための
実施例を説明する。図21は、ウエハサイズで振動板基
板110,振動板120の対向電極220をなす電極基
板210を加工,組立後に個別のチップに切り出した状
態のインクジェットヘッドの要部断面概略図である。振
動板基板110は、例えば、(100)面または(11
0)面を基板表面に有するSiウエハからなり、そのS
iウエハを加圧液室の形状に合わせて溝加工し、板厚5
μmの振動板120を構成している。
【0065】振動板120の対向電極220を備えた電
極基板210は、例えば、(100)面または(11
0)面を基板表面に有するSiウエハから成り、その電
極基板210には、振動板120に対向させた位置に対
向電極220が配置され、振動板120とその対向電極
220間には微小間隔を確保してある。電極基板210
の振動板120と対向していない部分で、かつ、その振
動板対向電極220の位置に整合させて、電極基板21
0裏側から連通孔230を設けている。その連通孔23
0に電極基板210の導電型と異なる導電型を示す不純
物層からなる引出し電極240を形成しており、その引
出し電極240を介して、電極基板210表側にある振
動板120の対向電極220を電極基板210裏側に引
出している。図21では、連通孔230としているが、
振動板120の対向電極220と引出し電極240が電
気的に十分導通が取れる深さであれば、数μmの厚さを
残した溝でも十分機能する。さらに、電極基板210裏
側の引出し電極240上へ、実装用メタルパッド250
を形成している。
【0066】これらの構成の振動板基板110と電極基
板210とをSi−Si直接接合などにより、張り合わ
せてあり、さらにはインク供給口320とインク吐出口
であるノズル孔330を形成したノズル基板310を振
動板基板110上に張り合わせてあるようなインクジェ
ットヘッド構成である。
【0067】図22は、振動板120側の電極も対向電
極220側の電極と同様に電極基板210裏側に引出し
たインクジェットヘッドの要部断面概略図である。この
ような構成にすることで、同一平面上で振動板120側
電極と対向電極側電極220とを実装することができ
る。因みに、図21では振動板120側電極の引出しは
図示していないが、振動板基板110表面の一部に電極
を付け実装をしている。振動板120側電極の引出し電
極240の形成と実装用メタルパッド250の形成は、
対向電極220の引出し電極240形成と実装用メタル
パッド250形成と同時に同じプロセスで造ることがで
き、電極基板210と振動板基板110との間には50
00Åの熱酸化膜260があるので、振動板120と電
極基板210とは導通しない。ここに導電性充填剤27
0を流し込み、加熱硬化することで導通させる。
【0068】図23,図24は、図21,図22に示す
振動板120の対向電極220ないし振動板120側電
極を、インク吐出口であるノズル孔と対向する面へ引出
した実施例の平面概略図である。図23は、3列からな
るノズル孔330のアレイが一定間隔をおいて並んでい
る。3列からなる各ノズル330アレイ(1,n,m
列)は一定間隔で整列している。駆動用ドライバーを用
いて印字するための用紙の進行方向(主走査方向)にイ
ンク滴を飛ばし、図23(B)に示すように(l−
1),(m−1),(n−1),(l−2),(m−
2),(n−2),…と印字された像が1,m,n列の
ノズル330から吐出されたインク滴の組み合わせで作
られる。このように3列からなるノズル330アレイを
もって作像することができる。本実施例では3列からな
るノズル330アレイに関して述べてきたが、4列以上
からなるノズル330アレイでも同様に動作させること
ができる。特に、列の数を増やせばそれだけドット密度
を高くできる。
【0069】図24は、図23の3列からなるノズル3
30のアレイが同一チップ内に4組等間隔に整列して並
んでおり、カラーのインクジェットプリンタに用いる場
合のヘッド構成にしたものである。カラーのインクジェ
ットプリンタとしては、例えば、イエロー(Y),マゼ
ンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色の組
み合わせからなる。この実施例の構成は4色を一つのチ
ップのなかに盛り込んでいる。このような構成のチップ
にすると、各色間でのドット位置ずれを極力小さくする
ことができる。また、図23のようなチップを各色毎に
実装するよりは実施にかかる時間が少なくてすむと共
に、各色間での位置合わせが不要であるといったメリッ
トがある。
【0070】
【発明の効果】請求項1,2,3に対応する効果:フレ
キシブル基板を用いなくともヘッドの裏側に電極を引出
すことができ、これにより、単位ウェハにおけるノズル
の取り数を多くすることができるため、ヘッド当たりの
ノズル密度を増加させることができ、実装コストを大幅
に削減できる。とくに、カラー記録の場合にヘッド配列
の寸法が小さくできるためプリンタ全体の小型化が可能
となる。請求項4に対応する効果:簡便な構成でプリン
ト基板への接続を容易に行うことができる。請求項5に
対応する効果:基板裏面の必要とする場所にバンプを形
成することができる。請求項6に対応する効果:インク
を貯蔵するインク室から基板を貫通する流路を介して共
通液室にインクを供給することでインクジェットヘッド
ユニットをよりコンパクトにすることができる。請求項
7に対応する効果:連通孔の形成を容易にし、精密かつ
信頼性の高い構造が得られる。請求項8に対応する効
果:連通孔の形成を容易にし、精密かつ信頼性の高い構
造が得られる。請求項9に対応する効果:合理的な工程
により駆動回路形成,及び連通孔形成を行うことがで
き、精密かつ信頼性の高い構造が得られる。
【0071】請求項10に対応する効果:連通孔形状が
テーパ状であるため電極取り出しに有利で、且つ、孔周
囲がなだらかで孔周囲での電極切れが防止出来るサンド
ブラスト加工で連通孔を設けることにより電極基板の電
極を容易に裏面に取り出すことができる。請求項11,
12,18に対応する効果:連通孔に導電性充填剤を設
けたため電気的接続、及び機械的強度の信頼性が向上す
る。請求項13に対応する効果:FPC等の接続部材の
一部に突起を形成することにより、電気的接続、及び機
械的強度の信頼性が向上する。請求項14に対応する効
果:電極基板の一部に段差を設けることにより、比較的
厚い電極基板に対しても信頼性の良い接続が得られる。
請求項15,19に対応する効果:電極基板の裏面側に
取り出された複数の駆動用電極が共通部分を有する形状
にすることにより、陽極接合時の振動板基板と電極基板
とのウェハサイズでの等電位化が容易に実現出来るため
陽極接合時の振動板変形による不良を防止できる。請求
項16,17に対応する効果:電極基板の電極を、さら
には振動板基板の電極を電極基板の裏面側に取り出すこ
とにより、ウェハサイズでの加工、組立が一層容易とな
る。
【0072】請求項20に対応する効果:インクジェッ
トヘッドは電極基板の電極を電極基板内の溝または連通
孔を通して電極基板裏側に取り出すことで電極基板裏側
で電圧印加に必要な実装ができるので、インクジェット
ヘッドに必要なチップの表面積が小さくなり低価格化が
可能となる。また、実装表面上部に積層するものが無い
ので、実装が容易に出来る。請求項21,22に対応す
る効果:インクジェットヘッドは電極基板表面の電極を
電極基板内の溝または連通孔に拡散、注入などによる不
純物を通して電極基板裏面に引出しているので、溝また
は連通孔の開口面積を大きくすることなく信頼性の高い
導通が電極基板表面−裏面間で得られる。
【0073】請求項23に対応する効果:インクジェッ
トヘッドは電極基板の電極を電極基板内の溝または連通
孔を通して電極基板裏側に取り出すと共に振動板基板の
電極を電極基板の裏側に取り出すことで電極基板裏側で
電極引出しに必要な実装が同時に同一平面上でできるの
で、インクジェットヘッドに必要なチップの表面積が小
さくなる、実装でFPCを使えばFPCは1枚で済む等
の点で低価格化が可能となる。また、実装表面上部に積
層するものが無いので、実装が容易に出来る。請求項2
4に対応する効果:請求項4のインクジェットヘッドは
電極基板表面の電極と振動板電極を電極基板内の溝また
は連通孔に拡散、注入などによる不純物を通して電極基
板裏面に引出しているので、溝または連通孔の開口面積
を大きくすることなく信頼性の高い導通が電極基板表面
−裏面間で得られる。
【0074】請求項25に対応する効果:インクジェッ
トヘッドは(100)または(110)シリコンウェハ
を電極基板として用いるので、異方性ウエットエッチン
グ技術で(111)面のエッチングレートが(100)
面、(110)面と比較しエッチングレートが遅い特徴
を利用した溝または連通孔の加工が容易に出来る。請求
項26に対応する効果:インクジェットヘッドはエッチ
ングレートが遅いためエッチング停止面として機能する
(111)面を少なくとも2つ含む面にて囲まれた溝ま
たは連通孔になっているので、精度の良い溝または連通
孔の加工が容易に出来る。請求項27に対応する効果:
電極基板表面に対して少なくとも2つの垂直な面を含む
面にて囲まれた溝または連通孔になっているので、個々
の振動板電極の高密度化が可能となる。
【0075】請求項28,29に対応する効果:静電型
インクジェットヘッドを3列以上の列からなるアレイ構
造にしてインクジェットヘッドを構成したので、各列で
のビット間隔を広く取れるようにしているので、電極幅
が大きく取れ、それに伴い、より低電圧動作ができると
ともに、インクのドット密度を上げることができるの
で、解像度の高い画像を実現することができる。請求項
30に対応する効果:静電型インクジェットヘッドの各
列がずれて配列している3列以上の列からなるアレイ構
成を複数組組み合わせてインクジェットヘッドを構成し
たため、カラー化等の複数ヘッドを同一チップ内に作り
込めることにより、チップを各色毎に実装するよりは実
装にかかる時間が少なくてすむとともに、各色間での位
置合わせが不要となり、各色のヘッドの位置合わせ精度
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
例の要部断面概略図である。
【図2】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
例の要部断面概略図である。
【図3】 図2の工程で得られたインクジェットヘッド
の要部断面概略図である。
【図4】 本発明のインクジェットヘッドを用いて構成
するインクジェットヘッドユニットの構成概念を示す図
である。
【図5】 本発明のインクジェットヘッドの第3の実施
例の要部断面概略図である。
【図6】 図5に示すインクジェットヘッドの平面概略
構成図である。
【図7】 本発明のインクジェットヘッドの第3の実施
例の製造工程を説明するための図である。
【図8】 本発明のインクジェットヘッドの第4の実施
例の要部概略構成図である。
【図9】 本発明のインクジェットヘッドの第5の実施
例の要部概略構成図である。
【図10】 図9における電極基板の詳細を示す図であ
る。
【図11】 ウェハサイズでの電極基板の一例を示す図
である。
【図12】 電極基板の他の例を説明するための図であ
る。
【図13】 電極基板の一部に段差を設けた更に他の例
を示す図である。
【図14】 本発明のインクジェットヘッドの第6の実
施例の要部断面概略図である。
【図15】 本発明のインクジェットヘッドの第7の実
施例の要部概略構成図である。
【図16】 図15に示すインクジェットヘッドの形成
製造工程を説明するための要部断面概略図である。
【図17】 (110)Siウェハを用いた電極基板に
形成する開口窓の形状を説明するための図である。
【図18】 (100)Siウェハを用いた電極基板に
形成する開口窓の形状を説明するための図である。
【図19】 本発明のインクジェットヘッドの第8の実
施例の要部概略構成図である。
【図20】 本発明のインクジェットヘッドの第9の実
施例の要部概略構成図である。
【図21】 ウエハサイズで加工・組立後に個別のチッ
プに切り出した状態のインクジェットヘッドの要部断面
図である。
【図22】 他のインクジェットヘッドについての図2
1と同様の図である。
【図23】 アレイ状配置の一例を説明するインクジェ
ットヘッドの平面図である。
【図24】 アレイ状配置の他の例を説明するインクジ
ェットヘッドの平面図である。
【図25】 従来のインクジェットヘッドの構成例を説
明するための要部断面図である。
【図26】 従来のインクジェットヘッドの別の構成例
を説明するための要部断面図である。
【図27】 従来のインクジェットヘッドの別の構成例
を説明するための図である。
【図28】 図27に示すインクジェットヘッドの一次
元アレイ状の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…電極(ガラス)基板、2…ギャップ用溝、3(3
a,3b,3c,3d)…導体埋め込み用連通孔、4
a,4a′4b…有機レジスト、5…連通孔埋め込み導
体、6,6′…バンプ状導体、7…対向電極、8…Si
基板、8v…振動板、9…金属板(ノズル板)、10…
インク供給口、11…共通液室、12…インク供給用連
通孔、13(13a,13b,13c,13d)…ノズ
ル、14…メタル配線パターン、15…流路、16…基
板裏面溝、17…加圧液室、18…隔壁、19…Niメ
ッキ膜、20…インクジェットヘッド部、21…ノズル
群、22…ヘッド側バンプ列、23(23a,23b)
…ドライフィルム、31…インク供給口、32…インク
室側バンプ列、33…駆動回路基板、34…インク室、
41…支持体、42…ヒータボード、43…フレキシブ
ル配線基板、44…コンタクトパッド、45…吐出口、
46…ワイヤボンディング、50…ノズル、51…電極
(ガラス)基板、52…振動板基板、53,54…流路
基板、55…ノズルプレート、56…振動板、57…加
圧液室、58…インク供給路、59…流体抵抗流路、6
0…ノズル、61…インク滴、62…駆動回路、63,
63a,63b…電極、63c,63f…切断部、63
d…共通電極部分、63e…電極、65…孔、65a,
65b…テーパ、65c…段差、71…個別ヘッド、7
3…陽極接合用電極、77…個別電極、81…電極基
板、82…振動板基板、83…上板、84…下板、85
…絶縁板、86…ピン、91…導電性接着剤、92…ハ
ンダ、93…突起、94…電極保護層、95…導電性接
着剤、101…オーミック膜、110…振動板基板、1
20…振動板、130…Si液室、210…電極基板、
220…対向電極、230…連通孔、240…引出し電
極、250…実装用メタルパッド、260…熱酸化膜、
270…導電性充填剤、310…ノズル基板、320…
インク供給口、330…ノズル孔、O…開口部。
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平10−61308 (32)優先日 平10(1998)3月12日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 安住 純一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄層の振動板を構成する振動板基板と、
    振動板基板に微小間隔離れて配置され該振動板の対向電
    極を表面側に有する電極基板間に電圧を印加し、振動板
    と対向電極との間の静電力による振動板の機械的運動で
    インクを吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前
    記電極基板の前記表面側の対向電極を該電極基板の裏面
    側に取り出したことを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記電極基板に連通孔を設け、該連通孔
    を通して前記表面側の電極を電極基板の裏面側に取り出
    したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記連通孔に導体が埋め込まれるととも
    に、前記電極基板の対向電極が設けられる面の裏面にバ
    ンプ状導体を設け、前記連通孔内の前記導体を介して前
    記対向電極と前記バンプ状導体とを電気的に接続したこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたインクジェットへ
    ッドにおいて、前記対向電極と前記連通孔内の前記導体
    と前記バンプ状導体とが直接に接続されるように配され
    ていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4のいずれかに記載された
    インクジェットヘッドにおいて、前記バンプ状導体と前
    記連通孔内の前記導体との電気的な接続を前記電極基板
    の前記バンプ状導体が設けられた表面に設けた配線を介
    して行うようにしたことを特徴とするインクジェットヘ
    ッド。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかに記載された
    インクジェットヘッドにおいて、前記対向電極側に、イ
    ンクを加圧する複数の加圧液室と、該各加圧液室に連通
    しインクを供給する共通液室とを備え、該共通液室から
    前記電極基板の前記バンプ状導体が形成された面にまで
    連通するインク供給用流路が設けられていることを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6いずれかに記載されたイ
    ンクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の対向電極
    が設けられる面の裏面に前記連通孔の形成を容易化する
    ための凹部を形成したことを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至7のいずれかに記載された
    インクジェットヘッドにおいて、前記振動板として用い
    る層が成層された単結晶シリコン基板と、前記対向電極
    が設けられる電極基板とを接合後、前記対向電極が設け
    られる基板を所定厚みまで研磨する工程を含む製造工程
    により製造されてなることを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載されたインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記対向電極が設けられる電極基板を所
    定厚みまで研磨する前記工程の後に、駆動回路が設けら
    れた駆動回路基板を接着ないし接合する工程を含むこと
    を特徴とするインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載されたインクジェット
    ヘッドにおいて、前記連通孔がテーパ形状であることを
    特徴とするインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記連通孔に導電性充填剤を充填し
    たことを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記導電性充填材は導電性接着剤で
    あることを特徴とするインクジェットヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項2又は10に記載されたインク
    ジェットヘッドにおいて、前記電極基板側の裏面側に設
    けられた電極と前記振動板駆動回路とを接続する接続部
    材の一部が前記連通孔に対応した突起を有することを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  14. 【請求項14】 請求項2、10乃至12のいずれかに
    記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極基
    板の前記連通孔を含む裏面側の一部に段差を有すること
    を特徴とするインクジェットヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、10乃至14のいずれ
    かに記載されたインクジェットヘッドにおいて、前記電
    極基板の裏面側に取り出された複数の駆動用電極が共通
    部分を有する形状であることを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載されたインクジェット
    ヘッドにおいて、前記電極基板の表面側の対向電極を該
    電極基板の裏面側に取り出すのに加え、前記振動板基板
    の電極をも前記電極基板の裏面側に取り出したことを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  17. 【請求項17】 請求項2に記載されたインクジェット
    ヘッドにおいて、前記電極基板に前記振動板に連通する
    連通孔を有し、該連通孔を通して前記電極基板及び振動
    板基板の表面電極を前記電極基板の裏面に取り出したこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記連通孔に導電性充填剤を充填し
    たことを特徴とするインクジェットヘッド。
  19. 【請求項19】 請求項16乃至18のいずれかに記載
    されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極基板の
    裏面側に取り出された複数の駆動用電極、及び、振動板
    基板の電極が共通部分を有する形状であることを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載されたインクジェット
    ヘッドにおいて、単結晶材料からなる電極基板の表裏少
    なくとも一面から連通孔を形成し、該連通孔を通して振
    動板の対向電極を電極基板の裏面に取り出したことを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載されたインクジェット
    ヘッドにおいて、単結晶材料からなる電極基板の表裏少
    なくとも一面から溝を形成し、該溝を通して振動板の対
    向電極を電極基板の裏面に取り出したことを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  22. 【請求項22】 請求項20又は21に記載されたイン
    クジェットヘッドにおいて、前記溝または連通孔及び電
    極基板裏面の一部に不純物を拡散または注入して不純物
    層を形成し、電極基板裏面と振動板の対向電極とが前記
    不純物層を介し電気的に導通することを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  23. 【請求項23】 請求項20又は21に記載されたイン
    クジェットヘッドにおいて、前記溝または連通孔を通し
    て、さらに振動板基板の電極を電極基板の裏側に取り出
    したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記溝または連通孔及び電極基板裏
    面の一部に不純物を拡散または注入して不純物層を形成
    し、電極基板裏面と振動板の対向電極とを前記不純物層
    を介し電気的に導通すると共に、電極基板裏面と振動板
    の電極を前記不純物層及び導電性充填剤を介して電気的
    に導通し、かつ、電極基板表面の振動板の対向電極と振
    動板の電極とが絶縁されていることを特徴とするインク
    ジェットヘッド。
  25. 【請求項25】 請求項20乃至24のいずれかに記載
    されたインクジェットヘッドにおいて、前記電極基板が
    単結晶材料からなる(100)または(110)シリコ
    ンウェハであることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  26. 【請求項26】 請求項20乃至24のいずれかに記載
    されたインクジェットヘッドにおいて、前記溝または連
    通孔が少なくとも2つの(111)面を含む面にて囲ま
    れた形状であることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記溝または連通孔が電極基板表面
    に対して少なくとも2つの垂直な面を含む面にて囲まれ
    ていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  28. 【請求項28】 請求項1乃至4のいずれかに記載され
    た前記インクジェットヘッドは、該インクジェットヘッ
    ドを構成するアクチュエータ、個別液室及びノズルが、
    少なくとも3列以上の列から成るアレイ構造をなしてい
    ることを特徴とするインクジェットヘッド。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載されたインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記各列が、互いにずらして配列さ
    れていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  30. 【請求項30】 請求項28又は29に記載されたイン
    クジェットヘッドを複数組組み合わせて構成したことを
    特徴とするインクジェットヘッド。
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