JP2009068882A - 圧力センサ、およびダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法 - Google Patents

圧力センサ、およびダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接合面に十分な接合強度を得ることができ、かつビーム側への接着剤のはみ出しに起因する振動特性の劣化も防ぐことができる圧力センサを提供する。
【解決手段】上記課題を解決するための圧力センサは、双音叉型圧電振動片20を感圧素子とするダイヤフラム型の圧力センサ10であって、ダイヤフラム部34に形成された載置部36に接合される前記双音叉型圧電振動片20の結合部24に貫通孔28を設け、前記載置部36における載置面38と前記結合部24における接合面とを接着剤12にて固定し、前記接着剤12を前記貫通孔28に充填したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイヤフラム型の圧力センサに係り、特に小型化傾向にある双音叉型圧電振動片を用いた圧力センサ、およびダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法に関する。
ダイヤフラムと双音叉型圧電振動片を用いた圧力センサとしては、特許文献1に開示されているような物が知られている。特許文献1に開示されている圧力センサは、図9に示すように、双音叉型圧電振動片2と、これを収容するパッケージ8とを基本として構成されている。具体的には、パッケージ8は、ダイヤフラム部5a,6aを有する2つのベース5,6を接合する事で構成しており、一方のベース5におけるダイヤフラム形成面に、双音叉型圧電振動片2を接合するための2つの載置部5bを備える構成としている。
そして、双音叉型圧電振動片2は、前記2つの載置部5b間に掛け渡すように載置する。載置部5bに対しては、双音叉型圧電振動片2の振動部を構成するビーム3の両端に位置する結合部4を接合する。このような構成とする事で、載置部5bを形成したダイヤフラム部5aが撓む事により、載置部5bに載置した双音叉型圧電振動片2のビーム3が引張りの力を受けることとなる。これによりビーム3によって奏される振動の周波数に変化が生じ、付与された圧力の検出が可能となるのである。
また、特許文献1に開示されている圧力センサ1は、一方のベース5と他方のベース6との間に双方のダイヤフラム部5a,6aに付与された力を伝達するための柱7を設け、相対圧の検出を可能な構成としている。なお、図9において、図9(A)は圧力センサの正面断面を示す図であり、図9(B)はベース6を接合していない圧力センサの平面構成を示す図である。
特開2004−132913号公報
上記のような構成の圧力センサは、小型化の要請に伴い、双音叉型圧電振動片、ベース(ダイヤフラム構成面)共に小型・薄型化が進んできている。そうした場合、双音叉型圧電振動片とベースとの接合面、すなわち載置部と結合部との接合面の面積も必然的に縮小されることとなる。
接合面の面積の縮小化が進むと、有効な接合面に微量の接着剤を過不足無く厳密に制御して塗布し、機械的な強度として必要な接合強度を得る必要が生ずる。しかし、接着剤塗布装置が塗布した接着剤の塗布量のばらつき量は塗布量の多少に関わらずほぼ一定の範囲である。
従って、接着剤の塗布量が僅かである場合は、目標とする接着剤の量に対して過不足の割合が大きくなってしまう。
その為、接着剤の塗布量が少ない場合には強度不足、多い場合には接着剤のはみ出しに起因する振動特性の劣等、更にはダイヤフラム部の可動性能の低下が起こり、圧力変化に対する感度性能が劣等な圧力センサを発生させてしまうことが問題となる。
そこで本発明では、小型化された双音叉型圧電振動片であっても、接合面に十分な強度を得ることができ、かつビーム側へのはみ出しによる振動特性の劣化の虞も無い圧力センサ、および当該圧力センサを製造する際のダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]双音叉型圧電振動片を感圧素子とするダイヤフラム型の圧力センサであって、ダイヤフラム部に形成された載置部に接合される前記双音叉型圧電振動片の結合部に貫通孔を設け、前記載置部における載置面と前記結合部における接合面とを接着剤にて固定し、前記接着剤を前記貫通孔に充填したことを特徴とする圧力センサ。
このような特徴を有する圧力センサであれば、小型化された双音叉型圧電振動片であっても、接合面に十分な強度を得ることができる。また、接合に余剰となる接着剤は貫通孔に充填されることとなるため、振動部であるビーム側への接着剤のはみ出しも抑えることができる。よって、接着剤のはみ出しに起因する振動特性の劣化が生ずる虞も無い。
[適用例2]適用例1に記載の圧力センサであって、前記貫通孔は、前記載置面と接合する接合面側の主面に設けられた開口部が他方の主面に設けた開口部よりも大きな面積を有することを特徴とする圧力センサ。
貫通孔の形状を上記のようなものとする事により、貫通孔に対する余剰分の接着剤の導入効率が向上するため、双音叉型圧電振動片を押圧した際に接着剤がビーム側へはみ出す確率を下げることができる。また、テーパ面の傾斜方向を逆にした場合に比べ、双音叉型圧電振動片に曲げ方向の力が作用した際に接着剤が剥離する可能性を低くすることができる。
[適用例3]適用例1に記載の圧力センサであって、前記貫通孔は、少なくとも前記接合面側の開口部よりも、貫通孔内部における貫通部の開口面積を小さいことを特徴とする圧力センサ。
貫通孔の形状を上記のようなものとする事により、貫通孔に対する余剰分の接着剤の導入効率が向上するため、双音叉型圧電振動片を押圧した際に接着剤がビーム側へはみ出す確率を下げることができる。また、テーパ面の傾斜方向を逆にした場合に比べ、双音叉型圧電振動片に曲げ方向の力が作用した際に接着剤が剥離する可能性を低くすることができる。さらに、貫通部の開口面積を小さくした事により、接合面側から貫通部の上側まで回り込んだ接着剤が硬化した場合には、貫通部が抜け止めの作用を成すこととなる。よって、高いアンカー効果を奏することができる。
[適用例4]適用例1乃至3のいずれかに記載の圧力センサであって、前記貫通孔は、振動領域を構成するビームと前記結合部との境界部近傍に設け、前記載置部と前記結合部との接合個所は、前記貫通孔を含む前記結合部の外側端部側としたことを特徴とする圧力センサ。
このような特徴を有する圧力センサによれば、貫通孔の存在により、接着剤がビーム側へはみ出す事を効果的に抑制することが可能となる。また、貫通孔をビームと結合部との境界部近傍に設ける事により、圧力センサ稼動時に双音叉型圧電振動片に作用する曲げ応力の影響が振動部であるビームに及ぶことを抑制することができる。
[適用例5]ダイヤフラム構成面に形成された載置部の載置面に対して結合部に貫通孔を備えた双音叉型圧電振動片の前記結合部を実装する方法であって、前記載置面には、接合時に前記双音叉型圧電振動片が所定の力で押圧された場合に前記結合部における接合面からはみ出す余剰分を含む量の接着剤を塗布し、接着剤の塗布後、前記双音叉型圧電振動片の結合部を前記載置面に重ねて載置し、載置した前記双音叉型圧電振動片を所定の力で押圧し、前記余剰分の接着剤を前記貫通孔に充填することを特徴とするダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法。
このような特徴を有する圧電振動片の実装方法によれば、小型化された双音叉型圧電振動片であっても、接合面全体に十分な接着剤を行き渡らせた上で両者の接合を行う事ができ、十分な強度を得ることができる。また、余剰分の接着剤を貫通孔に充填する事により、接着剤がビーム側へのはみ出す虞も無い。よって、接着剤のはみ出しに起因する振動特性の劣化も無い。
以下、本発明の圧力センサ、およびダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る圧力センサの基本構成について説明する。なお、図1(A)は圧力センサの正面断面図であり、図1(B)〜(D)はそれぞれ圧力センサを構成する部品の平面図である。
本実施形態に係る圧力センサ10は、パッケージ50と当該パッケージ50に収容される双音叉型圧電振動片(以下、実施形態においては圧電振動片と称す)20とを基本として構成される。
前記パッケージ50は、ベース30とリッド40とより成る。本実施形態に係るベース30は、詳細を後述するリッド40における枠部42または詳細を後述する圧電振動片20における支持部29との接合部を構成する枠部32と、前記枠部32よりも薄肉に、かつ押圧による可撓性を得るように構成されたダイヤフラム部34、および前記ダイヤフラム部34に形成された突起状の載置部36とを有する。なお、2つの載置部36はその上面に、詳細を後述する圧電振動片20を載置するための載置面38を有する。2つの載置部36における載置面38は、同一平面状に位置するように形成される。
ベース30の構成部材としては、金属やガラス、結晶等、様々なものを種々選択することが可能であるが、詳細を後述する圧電振動片20の構成部材と同一とすることが望ましい。例えば、本実施形態の場合、水晶(SiO2)である。
また、本実施形態に係るリッド40は、上述したベース30における枠部32または詳細を後述する圧電振動片20における支持部29との接合部を構成する枠部42と、前記枠部42よりも薄肉に形成され、圧電振動片20を収容するためのキャビティ14を構成する薄肉部44とを有する。リッド40の構成部材も上述したベース30と同様に、種々選択可能であるが、ベース30と同じ構成部材とすることが望ましい。ベース30とリッド40との構成部材を同一とすることにより、線膨張率の違いから生ずる反りや歪み、およびこれらに起因する接合部の剥離、クラックの発生等を抑制することが可能となるからである。なお、図1に示す形態では、リッド40は枠部42と薄肉部44を有する構成としているが、押圧時における圧電振動片20との接触を避けることができれば、リッド40の形態を平板状としても良い。
前記双音叉型圧電振動片(圧電振動片)20は、振動部を構成する2本のビーム22と、2本のビーム22双方の基部である結合部24、および前記ビーム22と結合部24から成る振動片本体26を支持する支持部(本実施形態においては枠部)29とを基本として構成される。なお、支持部29と振動片本体26とは、機械的拘束力の少ない連結部27により連結すれば良く、連結部27には図示しない引出電極等を配置し、図示しない励振電極と支持部29等に配置された図示しない入出力電極との電気的接続を図るようにしても良い。ここで、圧電振動片20における励振電極や入出力電極等は、既に知られている構成を種々適用できるため、その詳細については図面に記載しないこととする。
このような基本構成を有する圧電振動片20の特徴部分としては、結合部24に貫通孔28を有する点である。貫通孔28は、ビーム22の屈曲方向に沿った方向(X軸方向)に長軸を配置した楕円形状とし、図2に示すように、一方の主面に設けた開口部から他方の主面に設けた開口部に向けてテーパ面28aを構成するような断面形状とすることが望ましい。このような貫通孔28を有する圧電振動片20では、開口面積の大きい開口部を有する主面側に接着剤12を塗布することにより、貫通孔28に対する接着剤12の流れ込み易さ、すなわち導入効率が増すこととなる。このため、載置面38と結合部24の面との間に収まりきらなかった余剰分の接着剤12を効率的に貫通孔28に導くことができるため、載置面38と結合部24との間に接着剤を満たした充填の状態を得ながら、接着剤12がビーム22側へ漏れ出す事を効果的に防止することが可能となる。
貫通孔28の形成位置は、結合部24とビーム22との境界近傍であって、具体的には、結合部24の中心よりもビーム22側に設けると良く、望ましくは、貫通孔28のビーム22側開口端部がベース30における載置部36の内側端部と垂直方向に重なるように設けると良い。圧電振動片20が固定される載置部36と圧電振動片20がフリーとなる部位との境界部には、ダイヤフラム部34が応力を受けた際に生ずる曲げ応力が集中する。このため、境界部分における圧電振動片20の断面積を減らすことで、当該部分に作用する曲げ応力をさらに狭い範囲に集中させることができ、断面積を減少させた部分の屈曲率が増え、他の部分、すなわちビーム22に対する曲げ応力の影響を緩和することが可能となる。このため、圧力の検出精度が向上することとなる。
具体的に説明すると、次のように言うことができる。所定断面に作用する曲げ応力σは、
Figure 2009068882
と表すことができる。このため、応力が作用する部分の断面積の縮小に伴い断面係数Zが小さくなることにより、当該部分に作用する曲げ応力は大きくなるのである。したがって、所定断面に作用する曲げ応力が大きくなることにより、当該部分の曲がりが大きくなり、厚み方向の変位、すなわち曲げ応力が作用する範囲を狭めることが可能となる。よって、ビーム22に対する曲げ応力の影響が緩和されると言うことができる。
圧電振動片20の構成部材としては、圧電気特性を有する部材であれば良いため、上述したベース30やリッド40と同様に種々選択する余地はあるが、上述したベース30やリッド40と同様に、水晶とすることが望ましい。本実施形態に係る圧電振動片20を構成する水晶素板は、いわゆるXカット(例えば+2°Xカット)と呼ばれるカット角で切り出されたものであり、図示しない励振電極に電圧が印加されることにより、対を成すビーム22間の距離が拡縮するような動きを示す屈曲振動を奏するものである。
このような構成の圧電振動片20の外形形状は、ウエットエッチングにより得ることができる。Xカットの水晶素板は、結晶構造の異方性から、ウエットエッチングにより外形形状の形成を行うと、特にビーム22の延設方向(Y’軸方向)と直交する断面(エッチング面)に、一定方向に傾斜を有するテーパ面28aが現れることとなる。本実施形態の圧電振動片20は、載置部36における載置面38に対向する接合面側からウエットエッチングを施して形状形成したものである。
上記のようなパッケージに対する圧電振動片の収容は、次のように成されれば良い。
まず、ベース30における枠部32、及び載置部34の載置面38にそれぞれ接着剤12を塗布する(図3(A)参照)。枠部32に対する接着剤12の塗布は、圧電振動片20における支持部29を接合した際に余剰接着剤が生じないように塗布量の調整が行われる。載置面38に対する接着剤12の塗布は、結合部24の接合面と載置面38とを接合するのに必要十分な量として算出される塗布量よりも若干多い量の接着剤12が塗布される。載置面38に対する接着剤12の塗布量をこのように定めることで、接合面積が縮小され、接着剤塗布量の微調整が限界に達した既存の装置をそのまま使用することが可能となる。また、載置面38に対する接着剤12の塗布位置は、接合対象とする結合部24における貫通孔28の形成位置よりも外周側、すなわち結合部24の外側端部側とすると貫通孔28から接着剤12が溢れ過ぎることが無く、載置面28と結合部24との間に接着剤12を確実に充填できるので良い。接着剤12としては、低融点ガラスやエポキシ系の樹脂等を挙げることができ、枠部32と載置面38とに塗布する接着剤をそれぞれ異ならせるようにしても良い。
尚、全ての載置面28と接合部24との接合に対して低融点ガラスを使用した場合は、ダイヤフラム部34側の電極と圧電振動片20側の電極とを導通接続する為に金属ワイヤー等でボンディングすれば良い。
ベース30における枠部32、および載置面38に対する接着剤12の塗布が終了した後、枠部32と支持部29、載置部36と結合部24の垂直位置がそれぞれ重なるように、ベース30に圧電振動片20を重ね合わせる(図3(B)参照)。ベース30に対して圧電振動片20を重ね合わせた後、圧電振動片20を所定の力で押圧し、ベース30と圧電振動片20との密着性を向上させる。この押圧により、載置面38と結合部24との対向面からはみ出ようとする余剰分の接着剤12は、貫通孔28へと充填される(図3(C)参照)。
上記のようにしてベース30に対して圧電振動片20を実装した後、圧電振動片20における支持部29に接着剤12を塗布し(図3(D)参照)、支持部29に対して枠部42を重ね合わせるようにしてリッド40を接合する。なお、リッド40の接合は、真空中で行うようにする(図3(E)参照)。
上記のようにして製造される圧力センサ10は、図4(A)で示す矢印Aの方向からダイヤフラム部34に付与される圧力を検出する絶対圧センサである。ダイヤフラム部34に圧力が付与されると、2つの載置部36の載置面38が拡開するようにダイヤフラム部34が撓むこととなる(図4(B)参照)。このため、載置部36に固定された振動片本体26にも曲げ方向の力が加えられると共に、載置面38の拡開に伴う引張り(長手方向に向けた延び)の力が加えられる。本実施形態で採用した双音叉型の圧電振動片20は、振動部であるビーム22に引張りの力が付与されると、発振周波数が高くなる。付与された圧力の大きさは、前述した発振周波数の変化量を検出し、これに基づいて導き出すこととなる。
ここで、上記構成を有する圧力センサ10では、図4(B)に示すように、ダイヤフラム部34に圧力が付与された事に伴って振動片本体26に曲げ応力が付与された際、貫通孔28の作用により応力集中個所が限定されるため、曲げ応力が作用する範囲が狭められる。このため、曲げ応力が振動部であるビーム22に与える影響を軽減することができる他、載置面38と結合部24における接合面との間に配置された接着剤12の剥離等も生じ難くなる。
また、接着剤12が充填された貫通孔28は、載置面38と対向する主面側に設けた開口部の開口面積が大きくなるように配置されているため、曲げ応力が付与された際には貫通孔28を満たすように充填された接着剤12をテーパ面28aにより挟み込むような状態となる。つまり、結合部24側のテーパ面28aは、接着剤12に対し、矢印Bで示す方向の力を付与することとなる。このため、貫通孔28に充填された接着剤12も、圧力付与に伴って剥離を生じさせる虞が無い。
なお、上記実施形態では、ベース30と圧電振動片20の接合、圧電振動片20とリッド40の接合は、それぞれ接着剤12を用いて行う旨記載した。しかしながら、ベース30の枠部32と圧電振動片20の支持部29との接合、圧電振動片20の支持部29とリッド40の枠部42との接合の形態は、接着剤12を用いない陽極接合や、直接接合等であっても良い。高い接合強度で振動片本体26を封止することができればその形態は問わないからである。
また、実施形態では結合部24に設ける貫通孔28の平面形状を楕円形状とする旨記載した。しかしながら、貫通孔28の平面形状は、図5に示すような矩形形状としても良い。長辺をY’軸に直行するように矩形形状の貫通孔を設けた場合であっても、その長辺側断面には、図4に示すようなテーパ面が形成され、同様な効果を奏することができるからである。つまり、結合部24に設ける貫通孔28の平面形状は、その効果を奏するために特に限定されるものでは無く、例えば図6に示すように、ビーム22の延長線上に2つの貫通孔28を設けるような形態であっても良い。貫通孔28をこのような形態とした場合であっても、接着剤12がビーム22に触れる確率を下げることができ、上記楕円形状の貫通孔と同様な効果を奏することができるからである。
また、上記実施形態では、圧電振動片20に枠状の支持部29を設け、パッケージ50を構成するベース30とリッド40により支持部29を挟み込む構成を採る旨記載した。しかしながら、振動片本体26には必ずしも支持部29を設ける必要は無い。なお、圧電振動片として、振動部であるビーム22と結合部24のみから成るものを採用した場合には、図7に示すように、ベース30における枠部32とリッド40における枠部42とを直接的に接合する形態を採れば良い。
次に、本発明の圧力センサに係る第2の実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態に係る圧力センサの殆どの構成は、上述した第1の実施形態に係る圧力センサと同様である。よって、その機能を同一とする構成要素には、図面に100を足した符号を付してその詳細な説明は省略すると共に、特徴部分のみを示すこととする。
本実施形態に係る圧力センサの特徴部分は、圧電振動片に形成された貫通孔128の貫通方向の断面形状にある。本実施形態に係る圧電振動片における貫通孔128の断面形状は、X軸に沿った方向、すなわちY’軸と直行する方向に現れるエッチング面が凸状の山形を成す点である。このため、貫通孔128は、一方の主面に設けられた開口部から、貫通孔の中央部にかけて開口面積が小さくなるようなテーパ面128aを有し、凸部の先端、すなわち貫通孔の中央部(貫通部128b)から他方の主面に設けられた開口部にかけて開口面積が大きくなるようなテーパ面128aを有する。つまり、本実施形態に係る圧電振動片の貫通孔128の断面形状は、くびれを有する鼓形状であるという事ができる。
貫通孔128の断面形状を上記のような形状とすることにより、上述した第1の実施形態に記載した貫通孔28の効果に加え、貫通孔128のくびれ部分(貫通部128b)が、その上部にまで充填された接着剤112の抜け止めを成し、高いアンカー効果を奏することが可能となる。
なお、上記実施形態ではいずれも、圧電振動片の外形形状の形成、並びに貫通孔の形成はウエットエッチングにより行う旨記載した。しかしながら、貫通孔に同様なテーパ面を形成する精密加工手段として、プラズマCVMといった他の手段も挙げることができる。よって、本発明を実施するにあたっては、その加工手段は特に限定されるものでは無い。
第1の実施形態に係る圧力センサの構成を示す図である。 第1の実施形態に係る圧力センサの特徴部分を示す図である。 双音叉型圧電振動片をベースとリッドとの間に封止する際の手順を示す図である。 特徴部分を構成する貫通孔の作用を説明するための図である。 貫通孔の平面形状を変形させた第1の例を示す図である。 貫通孔の平面形状を変形させた第2の例を示す図である。 圧電振動片の封止形態を異ならせた圧力センサの例を示す図である。 第2の実施形態に係る圧力センサにおける特徴部分を示す図である。 従来の圧力センサの構成を示す図である。
符号の説明
10………圧力センサ、12………接着剤、14………キャビティ、20………双音叉型圧電振動片(圧電振動片)、22………ビーム、24………結合部、26………振動片本体、28………貫通孔、28a………テーパ面、29………支持部、30………ベース、32………枠部、34………ダイヤフラム部、36………載置部、38………載置面、40………リッド、42………枠部、44………薄肉部、50………パッケージ。

Claims (5)

  1. 双音叉型圧電振動片を感圧素子とするダイヤフラム型の圧力センサであって、
    ダイヤフラム部に形成された載置部に接合される前記双音叉型圧電振動片の結合部に貫通孔を設け、
    前記載置部における載置面と前記結合部における接合面とを接着剤にて固定し、
    前記接着剤を前記貫通孔に充填したことを特徴とする圧力センサ。
  2. 請求項1に記載の圧力センサであって、
    前記貫通孔は、前記載置面と接合する接合面側の主面に設けられた開口部が他方の主面に設けた開口部よりも大きな面積を有することを特徴とする圧力センサ。
  3. 請求項1に記載の圧力センサであって、
    前記貫通孔は、少なくとも前記接合面側の開口部よりも、貫通孔内部における貫通部の開口面積を小さいことを特徴とする圧力センサ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の圧力センサであって、
    前記貫通孔は、振動領域を構成するビームと前記結合部との境界部近傍に設け、前記載置部と前記結合部との接合個所は、前記貫通孔を含む前記結合部の外側端部側としたことを特徴とする圧力センサ。
  5. ダイヤフラム構成面に形成された載置部の載置面に対して結合部に貫通孔を備えた双音叉型圧電振動片の前記結合部を実装する方法であって、
    前記載置面には、接合時に前記双音叉型圧電振動片が所定の力で押圧された場合に前記結合部における接合面からはみ出す余剰分を含む量の接着剤を塗布し、
    接着剤の塗布後、前記双音叉型圧電振動片の結合部を前記載置面に重ねて載置し、
    載置した前記双音叉型圧電振動片を所定の力で押圧し、
    前記余剰分の接着剤を前記貫通孔に充填することを特徴とするダイヤフラムに対する圧電振動片の実装方法。
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