JP4357813B2 - プローブ装置及びプローブ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブ装置及びプローブ方法に関し、更に詳しくは、検査の信頼性を高めることができるプローブ装置及びプローブ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程でウエハに形成されたデバイスの電気的特性検査を行なう場合には例えば図5に示すプローブ装置が用いられる。プローブ装置は、例えば図5の(a)、(b)に示すように、ウエハWを搬送するローダ室1と、ローダ室1から引き渡されたウエハWの電気的特性検査を行うプローバ室2とを備えている。ローダ室1は、カセット収納部3と、ウエハWをローダ室1へ搬送するウエハ搬送機構4と、ウエハ搬送機構4を介してウエハWを搬送する過程でそのオリフラまたはノッチを基準にしてプリアライメントするサブチャック5とを備えている。
【0003】
また、プローバ室2は、ウエハ搬送機構4からプリアライメント後のウエハWを載置し且つ温度調整可能な載置台(メインチャック)6と、メインチャック6をX及びY方向に移動させるXYテーブル7と、このXYテーブル7を介して移動するメインチャック6の上方に配置されたプローブカード8と、プローブカード8の複数のプローブピン8Aとメインチャック6上のウエハWの複数の電極パッドを正確に位置合わせする位置合わせ機構(アライメント機構)9とを備えている。アライメント機構9は、アライメントブリッジ9Aに取り付けられ且つウエハWを撮像する上カメラ9Bと、メインチャック6に付設され且つプローブピン8Aを撮像する下カメラ9Cとを備え、アライメントブリッジ9Aが一対のガイドレール9Dに従ってプローバ室2の最奥部から中央のプローブセンタまで進出し、ウエハWの電極パッドとプローブピン8Aのアライメントを行なう。
【0004】
また、図5の(a)に示すようにプローバ室2のヘッドプレート2AにはテスタのテストヘッドTが旋回可能に配設され、テストヘッドTとプローブカード8はパフォーマンスボード(図示せず)を介して電気的に接続されている。そして、メインチャック6上のウエハWを例えば−20℃〜+150℃の温度範囲でウエハWの温度を設定し、テスタから検査用信号をテストヘッドT及びパフォーマンスボードを介してプローブピン8Aへ送信し、プローブピン8AからウエハWの電極パッドに検査用信号を印加してウエハWに形成された複数の半導体素子(デバイス)の電気的特性検査を行う。
【0005】
而して、ウエハの検査には高温検査や低温検査がある。高温検査を行なう場合にはメインチャック6に内蔵された温度調節機構を介してウエハを所定の温度(100℃以上)まで加熱してウエハの検査を行ない、低温検査を行なう場合には温度調節機構を介してウエハを所定の温度(0℃以下のマイナス温度領域)まで冷却してウエハの検査を行なう。
【0006】
ところが、例えば高温検査を行なう場合には、100℃以上の高温下でウエハの検査を行なうため、メインチャック6からの放熱によりプローブカード8が加熱され熱変形により撓み、プローブピン8AとウエハWの電極パッド間のZ方向の位置(Z位置)が例えば100μm程度変化してプローブピン8AとウエハWの電極パッドのコンタクト不良を生じ、検査の信頼性が低下する。そこで、検査前にメインチャック6を加熱し、メインチャック6とプローブカード8を接近させてプローブカード8をプリヒートした後、プローブカード8の熱変形を見込んだ擬似コンタクト状態を作った後、本来の検査を実施することによってプローブピン8Aと電極パッドのコンタクト不良を軽減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば高温検査時には検査前にプローブカード8をプリヒートして擬似コンタクト状態を作ってプローブカード8の熱変形によるZ方向の変位量を見込んだとしても、検査中の加熱による熱変形によるZ方向の変位量まで予測することができず、しかも検査時のコンタクト荷重によるプローブカード8のZ方向の変位までも予測することができないため、プローブピン8AとウエハWの電極パッドのコンタクト荷重に過不足が生じ、検査の信頼性が低下する虞があった。しかも、プローブカード8が熱的に安定するまでに多くの時間(例えば、1〜2時間)を費やし、スループットが低下するという課題もあった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、検査時のプローブカードのZ方向の変位量を把握してプローブピンと被検査体とのコンタクト荷重を安定させて信頼性の高い検査を行なうことができ、しかもスループットを高めることができるプローブ装置及びプローブ方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のプローブ装置は、被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させるXYテーブルを含む駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記XYテーブルから上記プローブカード本体の高さの変位量を測定するセンサを上記XYテーブルに設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記XYテーブルを介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載のプローブ装置は、請求項1に記載の発明において、上上記センサとしてレーザ変位センサまたは静電容量センサを設けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載のプローブ装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記駆動装置は、上記XYテーブル及び上記昇降機構を介して上記載置台をX、Y及びZ方向へ移動させることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項4に記載のプローブ装置は、被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記載置台の側方から上記プローブカード本体の高さの変位量を測定するセンサを上記載置台の側方に設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記駆動装置を介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載のプローブ装置は、被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ中央開口部を有するヘッドプレートと、このヘッドプレートの中央開口部を塞ぐように上記ヘッドプレートの下面側に固定された複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記ヘッドプレート上面の上記開口部の周縁部から上記プローブカード本体の中心部の高さの変位量を測定するセンサを上記ヘッドプレート上面の中央開口部の周縁部に設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記駆動装置を介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の中心部の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の中心部の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載のプローブ装置は、請求項4または請求項5に記載の発明において、上記センサとしてレーザ変位センサを設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載のプローブ装置は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、上記駆動装置は、上記載置台をX、Y及びZ方向へ移動させることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載のプローブ方法は、被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置を用いるプローブ方法であって、上記プローブカードの熱変形による高さの変位量を補正する工程を備え、上記変位量を補正する工程は、センサを用いて、常温下で上記プローブカードの下方から上記プローブカード本体の高さを測定する工程と、常温下で測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する工程と、上記センサを用いて、上記所定温度下で上記プローブカードの下方から上記プローブカード本体の高さを測定する工程と、上記所定温度下で測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する工程と、上記記憶部で記憶された上記常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の測定高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載のプローブ方法は、被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に配置された中央開口部を有するヘッドプレートと、このヘッドプレートの中央開口部を塞ぐように上記ヘッドプレートの下面側に固定された複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置を用いるプローブ方法であって、上記プローブカードの熱変形による高さの変位量を補正する工程を備え、上記変位量を補正する工程は、センサを用いて、常温下で上記ヘッドプレート上面の上記中央開口部の周縁部から上記プローブカード本体上面の中心部の高さを測定する工程と、常温下で測定された上記プローブカード本体上面の高さを記憶する工程と、上記センサを用いて、上記所定温度下で上記ヘッドプレート上面の中央開口部の周縁部から上記プローブカード本体上面の中心部の高さを測定する工程と、上記所定温度下で測定された上記プローブカード本体上面の中央部の高さを記憶する工程と、上記記憶部で記憶された上記常温下で測定した上記プローブカード本体上面の中央部の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体上面の中央部の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、図1〜図4では同一部分また相当部分には同一符号を附して本発明を説明する。
本実施形態のプローブ装置10は、図1に示すように従来と同様に、プローバ室11内に配設され且つZ方向に上下動させる昇降機構を内蔵するメインチャック12と、このメインチャック12をX及びY方向へ移動させるXYテーブル13と、これらの上方に配置されたプローブカード14と、このプローブカード14とメインチャック12上のウエハWと位置合わせするアライメント機構(図示せず)と、これらの駆動機構を制御する制御装置15とを備えている。また、プローブカード14はプローバ室11のヘッドプレート11Aの開口部11Bに固定されている。そして、ウエハの検査時にはアライメント機構(図示せず)とXYテーブル13が協働してメインチャック12上のウエハWとプローブカード14のプローブピン14Aとをアライメントする。その後、XYテーブル13を介してウエハWをインデックス送りした後、メインチャック12がZ方向に上昇し、ウエハWの電極パッドとプローブピン14Aとが電気的に接触し、ウエハの電気的特性検査を行なう。
【0014】
而して、XYテーブル13上にはレーザ変位センサ16が設けられ、このレーザ変位センサ16からプローブカード14にレーザ光を照射してその高さを検出する。レーザ変位センサ16はXYテーブル13が移動する度にプローブカード14の高さを検出し、延いてはプローブピン14Aが設けられた範囲を含めてプローブカード14全面の高さを検出することができる。このレーザ変位センサ16は制御装置15に接続され、制御装置15の制御下で作動し、検出高さを制御装置15において記憶することができる。
【0015】
そこで、プローブカード14が熱変形していない常温下で、ウエハWを検査する範囲でXYテーブル13を介してメインチャック12のインデックス送りを行い、インデックス送りの度にレーザ変位センサ16を用いてプローブカード14高さをZ座標として検出する。そして、この時のZ座標と、このZ座標に対応するレーザ変位センサ16のX、Y座標とを制御装置15に参照用の高さとして記憶させる。更に、XY座標とZ座標の関係を図2に一点鎖線○2で示すグラフを参照用として作成する。そして、この参照用の高さを基準にして高温検査時のプローブカード14の熱変形による高さの変位量を制御装置15において求める。
【0016】
例えば100℃の高温下でウエハWの検査を実施する場合には、メインチャック12上のウエハWを100℃に加熱した状態でXYテーブル13を介してウエハWのインデックス送りを行いながらレーザ変位センサ16を用いてプローブカード14の高さを検出し、これと同一XY座標位置での参照用の高さを比較し、両者が一致すればプローブカード14が熱的に変形していないことになる。しかし、高温検査時にはプローブカード14は例えば図1に実線○1で示すように熱膨張して変形しているため、この時点での高さと参照用の高さは一致していない。制御装置15では検査時の検出高さと参照用の高さとの差を求め、この差に基づいてメインチャック12の上昇距離を補正し、ウエハWの電極パッドとプローブピン14Aとを一定の針圧で電気的に接触させて安定し、信頼性の高い電気的特性検査を行なうことができる。
【0017】
次に、動作について説明する。図示しない搬送機構を介して制御装置15の制御下でメインチャック12上のウエハWを加熱しながらローダ室からプローバ室11内のメインチャック12へウエハWを搬送する。その後、制御装置15の制御下でアライメント機構とXYテーブル13が協働してメインチャック12上のウエハWの電極パッドとプローブカード14のプローブピン14Aとのアライメントを行う。
【0018】
次いで、メインチャック12が検査時の初期位置に達し、この位置でレーザ変位センサ16によってプローブカード14の高さを検出する。制御装置15ではこの検出高さと予め求めておいた参照用の高さとを比較し、これら両者間の差を求めた後、この差に基づいてメインチャック12の上昇距離を補正する。メインチャック12は補正後の距離だけ上昇した後、オーバードライブすると、ウエハWの電極パッドとプローブピン14Aとが予め設定した針圧で電気的に接触してデバイスの電気的特性検査を行なう。検査後、メインチャック12が下降し、XYテーブル13を介して次のデバイス位置までウエハWのインデックス送りを行う。その後、上述した場合と同一の要領でレーザ変位センサ16の検出高さに基づいてメインチャック12の上昇距離を補正することにより常に安定した針圧でウエハWの電気的特性検査を繰り返し行なうことができる。従って、電極パッドの下側に例えば有機系の絶縁膜があっても絶縁膜を損傷することなく、信頼性の高い検査を行なうことができる。尚、検査時プローブカード14の高さを制御装置15において逐次記憶し、これらの高さの変化を図2の実線▲2▼で示した。
【0019】
以上説明したように本実施形態によれば、XYテーブル13上にレーザ変位センサ16を設け、このレーザ変位センサ16によってプローブカード14の高さを検出するようにしたため、ウエハWの高温検査を行なう際にメインチャック12からの放熱及び検査時の発熱によりプローブカード14が熱膨張して図1の一点鎖線で示すように変形しても、レーザ変位センサ16を介して変形後のプローブカード14の高さを検出し、予め求めた変形前の参照高さとの差に基づいてメインチャック12の上昇距離を補正することにより、ウエハWの電極パッドとプローブピン14Aとを常に安定した針圧で電気的に接触させることができ、信頼性の高い検査を行なうことができる。しかも、プローブカード14が熱的に安定するまで検査を待つ必要がないため、検査のスループットを高めることができる。
【0020】
図3は本発明のプローブ装置の他の実施形態を示す図である。尚、図3では制御装置を省略して図示してある。本実施形態のプローブ装置10は、レーザ変位センサ16をメインチャック12に取り付けた以外は、上記実施形態と同様に構成されている。本実施形態ではレーザ変位センサ16をメインチャック12に取り付けたため、ウエハWの周縁部のデバイスの検査を行なう際に、メインチャック12に対するコンタクト荷重の作用によりメインチャック12に僅かな沈み込みや傾斜が生じても、プローブカード14の熱変形による変位量と一緒にレーザ変位センサ16によってプローブカード14の変位量として検出することができるため、これらの変位量に基づいて上昇距離を補正することによりウエハWの電極パッドとプローブピン14A間の針圧をより安定化して信頼性の高い検査を行なうことができる。
【0021】
図4は本発明のプローブ装置の更に他の実施形態を示す図である。尚、図4でも制御装置を省略して図示してある。本実施形態のプローブ装置10は、レーザ変位センサ16をヘッドプレート11Aの上面に取り付けた以外は、上記実施形態と同様に構成されている。本実施形態ではレーザ変位センサ16をヘッドプレート11Aの上面に取り付けたため、プローブカード14の上面(裏面)からそのZ方向の変位量を検出することができ、ウエハWの電極パッドとプローブピン14A間の針圧を安定化して信頼性の高い検査を行なうことができる。
【0022】
尚、上記各実施形態ではセンサとしてレーザ変位センサを例に挙げて説明したが、その他の変位センサ、例えば静電容量センサ等従来公知のセンサを用いることもできる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、検査時のプローブカードのZ方向の変位量を把握してプローブピンと被検査体とのコンタクト荷重を安定させ、信頼性の高い検査を行なうことができるプローブ装置及びプローブ方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブ装置の一実施形態の要部の断面を示す概念図である。
【図2】図1に示すレーザ変位センサを用いて検出したプローブカードの高さを示すグラフである。
【図3】本発明のプローブ装置の他の実施形態の要部の断面を示す概念図である。
【図4】本発明のプローブ装置の更に他の実施形態の要部の断面を示す概念図である。
【図5】従来のプローブ装置の一例を示す図で、(a)はプローバ室の正面を破断して示す断面図、(b)はプローブ装置の内部を示す平面図である。
【符号の説明】
10 プローブ装置
12 メインチャック(載置台)
13 XYテーブル(駆動装置)
14 プローブカード
14A プローブピン
16 レーザ変位センサ(センサ)
W ウエハ(被検査体)
Claims (9)
- 被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させるXYテーブルを含む駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記XYテーブルから上記プローブカード本体の高さの変位量を測定するセンサを上記XYテーブルに設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記XYテーブルを介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするプローブ装置。
- 上記センサとしてレーザ変位センサまたは静電容量センサを設けたことを特徴とする請求項1に記載のプローブ装置。
- 上記駆動装置は、上記XYテーブル及び上記昇降機構を介して上記載置台をX、Y及びZ方向へ移動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプローブ装置。
- 被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記載置台の側方から上記プローブカード本体の高さの変位量を測定するセンサを上記載置台の側方に設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記駆動装置を介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするプローブ装置。
- 被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ中央開口部を有するヘッドプレートと、このヘッドプレートの中央開口部を塞ぐように上記ヘッドプレートの下面側に固定された複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置であって、上記ヘッドプレート上面の上記開口部の周縁部から上記プローブカード本体の中心部の高さの変位量を測定するセンサを上記ヘッドプレート上面の中央開口部の周縁部に設けてなり、且つ、上記制御装置は、上記駆動装置を介して上記載置台をインデックス送りする度に停止させ、その位置で上記センサにより測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する記憶部と、上記被検査体の検査時に、上記記憶部で記憶された上記センサが常温下で測定した上記プローブカード本体の中心部の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の中心部の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する補正部と、を有することを特徴とするプローブ装置。
- 上記センサとしてレーザ変位センサを設けたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のプローブ装置。
- 上記駆動装置は、上記載置台をX、Y及びZ方向へ移動させることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のプローブ装置。
- 被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置を用いるプローブ方法であって、
上記プローブカードの熱変形による高さの変位量を補正する工程を備え、
上記変位量を補正する工程は、
センサを用いて、常温下で上記プローブカードの下方から上記プローブカード本体の高さを測定する工程と、
常温下で測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する工程と、
上記センサを用いて、上記所定温度下で上記プローブカードの下方から上記プローブカード本体の高さを測定する工程と、
上記所定温度下で測定された上記プローブカード本体の高さを記憶する工程と、
上記記憶部で記憶された上記常温下で測定した上記プローブカード本体の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体の測定高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する工程と、を備えた
ことを特徴とするプローブ方法。 - 被検査体を載置し且つ昇降機構を内蔵する温度調整可能な載置台と、この載置台の上方に上記載置台と対向して配置され且つ中央開口部を有するヘッドプレートと、このヘッドプレートの中央開口部を塞ぐように上記ヘッドプレートの下面側に固定された複数のプローブを有するプローブカードと、このプローブカードに対して上記載置台を相対的に移動させる駆動装置と、この駆動装置を含む各種の構成機器を制御する制御装置と、を備え、上記被検査体を所定温度に加熱して上記被検査体の検査を行う際に、熱膨張により変形した上記プローブカードの複数のプローブと上記被検査体とを接触させて上記被検査体の検査を行うプローブ装置を用いるプローブ方法であって、
上記プローブカードの熱変形による高さの変位量を補正する工程を備え、
上記変位量を補正する工程は、
センサを用いて、常温下で上記ヘッドプレート上面の上記中央開口部の周縁部から上記プローブカード本体上面の中心部の高さを測定する工程と、
常温下で測定された上記プローブカード本体上面の高さを記憶する工程と、
上記センサを用いて、上記所定温度下で上記ヘッドプレート上面の中央開口部の周縁部から上記プローブカード本体上面の中心部の高さを測定する工程と、
上記所定温度下で測定された上記プローブカード本体上面の中央部の高さを記憶する工程と、
上記記憶部で記憶された上記常温下で測定した上記プローブカード本体上面の中央部の高さと上記所定温度下で測定した上記プローブカード本体上面の中央部の高さとの差からなる変位量に基づいて上記載置台の上昇距離を補正する工程と、を備えた
ことを特徴とするプローブ方法。
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