JP2009130114A - 検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プローブカードをプリヒートすることなく高温検査を行ってプローブの針先位置が変動しても、リアルタイムで適正な接触荷重に補正して信頼性の高い検査を行うことができ、延いてはプローブカードや被検査体の損傷を防止することができる検査装置を提供する。
【解決手段】 本発明の検査装置は、半導体ウエハWを載置する移動可能な載置台10と、載置台10の上方に配置されたプローブカード30と、載置台10を制御する制御装置40と、を備え、載置台10は、温度調整可能な載置体11と、載置体11を支持する支持体12と、支持体12内に設けられた昇降駆動機構14と、を備え、載置体11と支持体12の間に接触荷重を検出する圧力センサ15を設け、更に、制御装置40は、圧力センサ15の検出信号に基づいて昇降駆動機構14を制御するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被検査体の電気的特性検査を行う検査装置に関し、更に詳しくは、高温下または低温下であっても高い信頼性を持って検査を行うことができる検査装置に関するものである。
従来の検査装置は、例えば図6に示すように、被検査体(例えば、半導体ウエハ)Wを載置する移動可能な載置台1と、載置台1を水平方向及び上下方向へ移動させる駆動機構2と、載置台1の上方に配置されたプローブカード3と、プローブカード3の複数のプローブ3Aと載置台1上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとの位置合わせするアライメント機構4と、載置台1及びアライメント機構4を含む各種の機器を制御する制御装置5と、を備え、制御装置5の制御下で載置台1上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード3の複数のプローブ3Aとの位置合わせを行って複数の電極パッドと複数のプローブ3Aとを接触させた後、半導体ウエハWをオーバードライブさせて所定の接触荷重で半導体ウエハWの電気的特性検査を行う。
アライメント機構4は、載置台1上の半導体ウエハWを撮像する第1カメラ4Aと、プローブカード3のプローブ3Aを撮像する第2カメラ4Bと、第1、第2カメラ4A、4Bの撮像画像を画像処理する画像処理部4C、4Dと、を有し、半導体ウエハWの複数の電極パッド及びプローブカード3の複数のプローブ3Aそれぞれの撮像画像に基づいて複数の電極パッドと複数のプローブ3Aとの位置合わせを行う。尚、図6において、4Eはアライメントブリッジである。
例えば、半導体ウエハWの高温検査を行う場合には、載置台1に内蔵された温度調節機構を用いて載置台1上の半導体ウエハWを例えば150℃に加熱する一方、アライメント機構4を介して載置台1上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード3の複数のプローブ3Aとのアライメントを行い、載置台1を昇降駆動機構によって上昇させて複数の電極パッドと複数のプローブ3Aとを接触させた後、更に、半導体ウエハWをオーバードライブさせて所定の接触荷重で複数の電極パッドと複数のプローブ3Aとを電気的に接触させ、150℃の高温下で半導体ウエハWの電気的特性検査を行う。
ところが、検査の初期段階では、半導体ウエハWは150℃の高温まで加熱されているが、プローブカード3は加熱されていないため、半導体ウエハWとプローブ3Aの間には大きな温度差がある。そのため、検査時に複数のプローブ3Aが半導体ウエハWの最初の電極パッドと接触すると、複数のプローブ3Aが載置台1上の半導体ウエハWによって直接加熱されて熱膨張して伸びる。更に、プローブカード3本体も半導体ウエハW側からの放熱により徐々に加熱されて熱膨張する。プローブカード3本体及びプローブ3Aは半導体ウエハW内のデバイスの検査を繰り返す間に徐々に温度が高くなってプローブ3Aが、例えば図7の(a)に示す状態から同図の(b)に細線で示すように伸び、その針先位置が当初の位置から徐々に変位するため、予め設定されたオーバードライブ量で半導体ウエハWをオーバードライブさせるとプローブ3Aからの接触荷重が過大になってプローブ3Aや電極パッドPを傷つける虞があった。しかも、プローブカード3が熱膨張し、プローブ3Aの針先位置が安定するまでに長時間を要する問題もあった。
そこで、高温検査を行う場合には、プローブカードをプリヒートしてプローブカードを完全に熱膨張させて寸法的に安定させた後、高温検査を行うようにしている。ところが、プローブカードが大型化していることと相俟って、プリヒートには例えば20〜30分もの長時間が必要になってきている。そこで、例えば特許文献1に記載の技術では、検査時の高温に設定された半導体ウエハにプローブを直接接触させ、プローブカードの間近からプローブカードをプリヒートしている。
特開2007−088203
しかしながら、特許文献1の技術では、高温検査中にはプローブカードが殆ど熱膨張することがなく、所定のオーバードライブでプローブと半導体ウエハの安定した接触荷重を得ることができ、プローブカードや半導体ウエハの損傷を防止することができるが、検査時間とは別にプローブカードのプリヒート時間が必要であり、プリヒートの時間だけ検査時間が長くなるという問題があった。また、被検査体の受け渡しやアライメントなど、載置台1がプローブカード3から離れている間にプローブカードが冷え、プローブ3Aの位置が変動してしまうという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、プローブカードをプリヒートすることなく高温検査を行ってプローブの針先位置が変動しても、リアルタイムで適正な接触荷重に補正して信頼性の高い検査を行うことができ、延いてはプローブカードや被検査体の損傷を防止することができる検査装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に記載の検査装置は、被検査体を載置する移動可能な載置台と、上記載置台の上方に配置されたプローブカードと、上記載置台を制御する制御装置と、を備え、上記載置台をオーバードライブさせて上記載置台上に載置された上記被検査体の複数の電極と上記プローブカードの複数のプローブを所定の接触荷重で接触させて上記被検査体の検査を行う検査装置において、上記載置台は、温度調整可能な載置体と、上記載置体を支持する支持体と、上記支持体内に設けられた昇降駆動機構と、を備え、上記載置体と上記支持体の間に上記接触荷重を検出する圧力センサを設け、更に、上記制御装置は、上記圧力センサの検出信号に基づいて上記昇降駆動機構を制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の検査装置は、請求項1に記載の発明において、上記圧力センサを上記載置体の外周部に沿って複数配置したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の検査装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記圧力センサは静電容量型圧力センサからなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の検査装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記圧力センサは、複数の静電容量型圧力センシング素子が縦横に配列されたアレイセンサとして構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の検査装置は、請求項5に記載の発明において、上記制御装置は、上記圧力センサの検出信号に基づいて上記接触荷重の三次元分布状態を三次元化または二次元化に簡略化して表示装置で可視化することを特徴とするものである。
本発明によれば、プローブカードをプリヒートすることなく高温検査を行ってプローブの針先位置が変動しても、リアルタイムで適正な接触荷重に補正して信頼性の高い検査を行うことができ、延いてはプローブカードや被検査体の損傷を防止することができる検査装置を提供することができる。
以下、図2〜図5に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の検査装置の要部を示す側面図、図2の(a)〜(c)はそれぞれ本発明の検査装置に用いられる載置台の一実施形態を示す図で、(a)はその分解斜視図、(b)は(a)に示す載置台の要部を示す平面図、(c)は載置台の要部を示す断面図、図3の(a)、(b)はそれぞれ図2に示す圧力センサを模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の一部を拡大して示す断面図、図4は図2に示す載置台を備えた検査装置の制御系を示すブロック図、図5の(a)、(b)はそれぞれ図2に示す載置台上で半導体ウエハとプローブカードを接触させて高温検査を行う状態を部分的に拡大して示す図で、(a)は接触直後を示す断面図、(b)はプローブカードが熱膨張する状態を示す断面図である。
本実施形態の検査装置は、図1に示すように、被検査体(例えば、半導体ウエハ)Wを載置し、X、Y、Z及びθ方向へ移動可能な載置台10と、この載置台10をX、Y方向へ移動させるX、Yステージ20と、載置台10の上方に配置されたプローブカード30と、プローブカード30のプローブ31と載置台10上の半導体ウエハの電極パッドをアライメントするアライメント機構(図示せず)と、載置台10及びアライメント機構等の機器を制御する制御装置40(図4参照)と、を備え、制御装置40の制御下で載置台10を介して半導体ウエハWをオーバードライブさせて複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドを所定の接触荷重で電気的に接触させて半導体ウエハWの高温検査または低温検査を行うように構成されている。
載置台10は、図2の(a)〜(c)に示すように、半導体ウエハWを所定の温度に加熱または冷却する温度調整機構を内蔵する載置体11と、載置体11を下面中央で支持する支持体12と、支持体12の外周面に周方向等間隔を空けて3箇所に配置され且つ昇降ガイド13Aを介して支持体12を昇降可能に支持する昇降支持体13と、を備え、載置体11上の半導体ウエハWを所定の高温温度(例えば、150℃)に加熱し、載置体11上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード30の複数のプローブ31とを電気的に接触させて半導体ウエハWの高温検査を行うように構成されている。
支持体12は、図2の(a)、(b)に示すように、載置体11の外径より小径の円筒状に形成された支持体本体12Aと、支持体本体12Aの外周面の周方向等間隔を隔てた3箇所から張り出す補強部12Bと、を有している。これらの補強部12Bは、それぞれ支持体12の下端から上端に向けて徐々に外方へ拡幅する略直角三角形状に形成されている。
図2の(a)、(b)に示すように支持体本体12Aの内側の空間には昇降駆動機構14を構成するモータ(図示せず)及びボールネジ14Aが収納され、このボールネジ14Aは支持体12の内部に固定されたナット部材と螺合し、モータの駆動によりボールネジ14A及びナット部材を介して支持体12がXYステージ20(図2の(a)参照)において昇降するようになっている。
ところで、例えば半導体ウエハWの高温検査を行う時にはプローブカード30は加熱された半導体ウエハWとの接触及び半導体ウエハWからの放熱により熱膨張する。そのため、半導体ウエハWが載置台10を介して所定の距離だけオーバードライブしても、プローブカード30の熱膨張によりプローブ31の針先位置が変動し、接触荷重が所定の値を超えてしまい、プローブカード30及び半導体ウエハWを損傷させる虞がある。そこで、本実施形態では圧力センサを設けて複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドの接触荷重を高温検査に適正な接触荷重を維持するようにしている。
即ち、図2の(c)に示すように載置体11と支持体12の3箇所の補強部12Bの上端面の間にはシート状に形成された弾力のある圧力センサ15がそれぞれ介装され、これらの圧力センサ15はそれぞれ載置体11上の半導体ウエハWとプローブカード30の複数のプローブ31との接触荷重をそれぞれの場所において検出し、それぞれの検出信号を制御装置40へ出力するようにしてある。制御装置40は、3箇所の圧力センサ15の検出信号に基づいて載置台10の昇降駆動機構14を制御して載置体11及び支持体12を昇降させ、複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドを所定の接触荷重を補正し、所期の適正な接触荷重を保持するようにしてある。そこで、まず圧力センサ15と載置体11及び支持体12との位置関係について説明する。尚、3箇所の補強部12Bは、いずれも同一の構造を有するため、そのうちの一つを例に挙げて説明する。
図2の(a)〜(c)に示すように補強部12Bの上端面には載置体11を受ける台座部12Cが形成されている。この台座部12Cは、支持体本体12Aの上端面から径方向への延長端部に形成され、その内側の平坦面より僅かに(例えば2mm)高くして形成されている。この台座部12Cの内側に圧力センサ15が設けられている。圧力センサ15は、図2の(c)に示すように台座部12Cの高さhより僅かに高くなる厚みに形成されており、この圧力センサ15によって載置体11を直接支持している。従って、半導体ウエハWの検査を行わない時には図2の(c)に示すように載置体11と台座部12Cの間には細隙δが形成され、半導体ウエハWの検査を行う時には載置体11は接触荷重により圧力センサ15を細隙δの範囲内で圧縮させる。圧力センサ15は、圧縮されることにより半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード30の複数のプローブ31の接触荷重を検出する。
プローブカード30の複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドの接触荷重は、3箇所の圧力センサ15に分散され、複数のプローブ31の接触位置によって3箇所の圧力センサ15は異なる接触荷重(圧力)を検出する。複数のプローブ31との接触荷重が半導体ウエハWの如何なる場所でも一定であれば、3箇所の圧力センサ15の検出圧力の合計値は、常に一定の接触荷重になる。従って、3箇所の圧力センサ15の検出圧力の合計値を高温検査で要求される適正な接触荷重に制御することにより、信頼性の高い高温検査を行うことができる。
而して、圧力センサ15は、例えば静電容量型や抵抗型等の種々のタイプのものが知られているが、本実施形態では静電容量型圧力センサが用いられている。この圧力センサ15は、図3の(a)、(b)に示すように多数の静電容量型圧力センシング素子151が縦横に配列されたアレイセンサとして形成されている。図3の(b)は静電容量型圧力センシング素子151を拡大して示す断面図である。
静電容量型圧力センシング素子151は、図3の(b)に示すように、上下二枚の電極151A、151Bと、これらの電極151A、151B間に所定の寸法を有する隙間を形成するための弾性のある絶縁支持体151Cと、絶縁支持体151Cで形成された隙間及び上下の電極151A、151Bの全面を被覆する弾性のある絶縁体(例えば、シリコンゴム)151Dと、各電極151A、151Bのリード線152、151Eと、を有し、例えば素子本体が1mm×2mm□程度の大きさの圧力センシング素子として形成されている。ここで絶縁支持体151Cと絶縁体151Dは、異なる材料であっても同一の材料であっても良い。この圧力センサ15に矢印で示すように接触荷重が作用すると絶縁支持体151C及びシリコンゴム151Dが圧縮され、これによって上下二枚の電極151A、151B間の寸法が変化し、電極151A、151B間の静電容量が大きくなる。静電容量Cと電極の面積S及び電極間の寸法dの間には、C=k・(S/d)の関係がある。但し、kは比例定数である。シリコンゴム151Cは、アレイセンサの全領域を被覆している。尚、本実施形態の圧力センサ15は、多数の静電容量型圧力センシング素子151を配列して構成されたものであるが、一個の静電容量型圧力センサによって構成されてものであっても良い。
このように圧力センサ15は、多数の静電容量型圧力センシング素子151が縦横に配列されたアレイセンサとして構成されているため、各静電容量型圧力センシング素子151の位置をX、Y座標、それぞれの座標位置における検出圧力をZ座標とすることにより、各静電容量型圧力センシング素子151で検出する信号に基づいて圧力分布を三次元的に把握することができる。
3箇所の圧力センサ15は、図4に示すように、リード線152を介してそれぞれの検出部153に接続され、それぞれの検出部153を介して制御装置40へ検出信号を出力するように構成されている。制御装置40は、図4に示すように、3箇所の圧力センサ15の検出信号に基づいて昇降駆動機構14を制御する制御プログラムを記憶すると共に複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドとの適正な接触荷重を基準接触荷重として記憶する記憶部41と、記憶部41から制御プログラムを読み出して3箇所の圧力センサ15からの検出信号に基づいて演算処理して昇降駆動機構14を制御する中央演算処理部42と、を備えている。
中央演算処理部42は、制御プログラムの指令信号下で、3箇所の圧力センサ15それぞれの検出圧力を合計して複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドの接触荷重を検出し、この検出された接触荷重と記憶部41から読み出された基準接触荷重との比較結果に基づいて載置台10の昇降駆動機構14を昇降制御する機能を有している。
また、中央演算処理部42は、制御プログラムの指令信号下で、3箇所の圧力センサ15の各静電容量型圧力センシング素子151の検出信号に基づいて圧力分布を求め、この圧力分布を表示装置50において三次元で表示させる機能を有している。従って、3箇所の圧力センサ15で検出された圧力分布は、表示装置50において視覚的に確認することができる。
次いで、本実施形態の検査装置の動作について図5をも参照しながら説明する。まず、載置台10の載置体11を例えば半導体ウエハWを150℃に設定できる温度まで加熱する。この載置体11上に半導体ウエハWを載置すると、載置台10が移動する間に、アライメント機構を介して載置体11上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード30の複数のプローブ31のアライメントを行う。この間に載置体11上の半導体ウエハWが150℃に設定される。
然る後、載置台10の昇降駆動機構14が駆動して載置体11及び支持体12が一体的に上昇する。これにより載置体11上の半導体ウエハWの複数の電極パッドとプローブカード30の複数のプローブ31が接触した後、更にオーバードライブを掛けると図4、図5の(a)に示すように載置体11上の半導体ウエハWの複数の電極パッドと複数のプローブ31が接触し、3箇所の圧力センサ15がこの時の接触荷重を検出部153において検出する。各検出信号を検出部153は、3箇所の圧力センサ15からの検出信号を制御装置40の中央演算処理部42へ出力する。中央演算処理部42は、記憶部41から読み出された制御プログラムに基づいて3箇所の圧力センサ15の接触荷重の合計値を求め、この合計値と記憶部41から読み出された基準接触荷重と比較し、この比較結果に基づいて昇降駆動機構14を制御する。
半導体ウエハWの高温検査を行う間にプローブカード30が半導体ウエハWからの放熱により熱膨張し、複数のプローブ31が図5の(a)に示す状態から徐々に伸びて載置体11に対する接触荷重が増加すると、3箇所の圧力センサ15が増加後の接触荷重を検出する。中央演算処理部42は3箇所の圧力センサ15からの検出接触荷重と基準接触荷重を比較し、比較結果に基づいて載置体11が図5の(b)に示すように一点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで昇降駆動機構14を下降し、プローブカード30の熱膨張による複数のプローブ31の伸びを吸収して接触荷重を補正して基準接触荷重に設定し、複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドを適正な接触荷重で電気的に接触させて半導体ウエハWの高温検査を確実に行うことができる。
高温検査中にプローブカード30が熱膨張しても3箇所の圧力センサ15の検出信号に基づいて中央演算処理部42が昇降駆動機構14を下降させてプローブカード30の熱膨張による複数のプローブ31の伸びを吸収して複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドの接触荷重を常に適正な接触荷重に補正し、信頼性の高い高温検査を安定的且つ確実に行うことができる。従って、高温検査時にプローブカード30及び半導体ウエハWがプローブカード30の熱膨張により損傷することがない。
また、中央演算処理部42は、3箇所の圧力センサ15の複数の静電容量型圧力センシング素子151の検出信号に基づいて接触荷重の圧力分布を三次元で求め、その圧力分布を表示装置50において三次元で可視化して表示することができるため、表示装置50によって接触荷重の圧力分布を視覚的に三次元で把握することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、半導体ウエハWを載置する移動可能な載置台10と、載置台10の上方に配置されたプローブカード30と、載置台10を制御する制御装置40と、を備え、制御装置40の制御下で載置台10をオーバードライブさせて載置台10上に載置された半導体ウエハWの複数の電極とプローブカード30の複数のプローブ31を所定の接触荷重で接触させて半導体ウエハWの高温検査を行う際に、載置台10は、温度調整可能な載置体11と、載置体11を支持する支持体12と、支持体12内に設けられた昇降駆動機構14と、を備え、載置体11と支持体12の間に接触荷重を検出する圧力センサ15を設け、更に、制御装置40は、圧力センサ15の検出信号に基づいて昇降駆動機構14を制御するようにしたため、プローブカード30をプリヒートすることなく高温検査を行ってプローブ31が伸びて針先位置が変動しても制御装置40が圧力センサ15の検出信号に基づいて昇降駆動機構14を下降させてリアルタイムでプローブ31の伸びを吸収してプローブ31と半導体ウエハWとの接触荷重を適正な接触荷重に保持して信頼性の高い検査を行うことができ、半導体ウエハWやプローブカード30を損傷することがない。
また、本実施形態によれば、圧力センサ15は、複数の静電容量型圧力センシング素子151が縦横に配列されたアレイセンサとして構成されているため、複数のプローブ31と半導体ウエハWの複数の電極パッドの接触荷重を三次元の圧力分布として表示することができる。また、制御装置40は、圧力センサ15の検出信号に基づいて接触荷重の分布状態を三次元化して表示装置50で可視化することができるため、表示装置50によって接触荷重の三次元圧力分布を視覚的に把握することができる。
尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、本発明の構成要素を適宜設計変更することができる。上記各実施形態では圧力センサとして複数の静電容量型圧力センシング素子151を備えたアレイセンサ152を例に挙げて説明したが、単独の静電容量型圧力センサであっても良く、また、静電容量型圧力センサ以外の抵抗型圧力センサであっても良い。
本発明は、半導体ウエハ等の被検査体の高温検査を行う検査装置に好適に利用することができる。
本発明のの検査装置の要部を示す側面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の検査装置に用いられる載置台の一実施形態を示す図で、(a)はその分解斜視図、(b)は(a)に示す載置台の要部を示す平面図、(c)は載置台の要部を示す断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ図2に示す圧力センサを模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の一部を拡大して示す断面図である。 図2に示す載置台を備えた検査装置の制御系を示すブロック図である。 (a)、(b)はそれぞれ図2に示す載置台上で半導体ウエハとプローブカードを接触させて高温検査を行う状態を部分的に拡大して示す図で、(a)は接触直後を示す断面図、(b)はプローブカードが熱膨張する状態を示す断面図である。 従来の検査装置の一例を模式的に示す構成図である。 (a)、(b)はそれぞれ図7に示す図2に示す検査装置を用いて半導体ウエハとプローブカードを接触させて高温検査を行う状態を部分的に拡大して示す図で、(a)は接触直後を示す断面図、(b)はプローブカードが熱膨張する状態を示す断面図である。
符号の説明
10 載置台
11 載置体
12 支持体
15 圧力センサ
30 プローブカード
31 プローブ
40 制御装置
151 静電容量型圧力センシング素子
W 半導体ウエハ(被検査体)

Claims (5)

  1. 被検査体を載置する移動可能な載置台と、上記載置台の上方に配置されたプローブカードと、上記載置台を制御する制御装置と、を備え、上記載置台をオーバードライブさせて上記載置台上に載置された上記被検査体の複数の電極と上記プローブカードの複数のプローブを所定の接触荷重で接触させて上記被検査体の検査を行う検査装置において、上記載置台は、温度調整可能な載置体と、上記載置体を支持する支持体と、上記支持体内に設けられた昇降駆動機構と、を備え、上記載置体と上記支持体の間に上記接触荷重を検出する圧力センサを設け、更に、上記制御装置は、上記圧力センサの検出信号に基づいて上記昇降駆動機構を制御することを特徴とする検査装置。
  2. 上記圧力センサを上記載置体の外周部に沿って複数配置したことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 上記圧力センサは静電容量型圧力センサからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査装置。
  4. 上記圧力センサは、複数の静電容量型圧力センシング素子が縦横に配列されたアレイセンサとして構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査装置。
  5. 上記制御装置は、上記圧力センサの検出信号に基づいて上記接触荷重の三次元分布状態を三次元化または二次元化に簡略化して表示装置で可視化することを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
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