JP4346824B2 - 数値制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、工作機械内で駆動する2つ以上の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を行う数値制御装置に関するものであり、特に、より精度の高い同期制御を実現可能な数値制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械には、従来から、駆動する2つ以上の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を実行可能なものがある。たとえば、数値制御装置が、紙テープ等から指令された加工プログラムを実行することにより、すなわち、加工プログラムに書き込まれた数値制御処理を実行することにより、工作機械の主軸モータまたはサーボモータを駆動して、ワークに指令どおりの加工を施すものである。
【0003】
第12図は、工作機械の主軸モータまたはサーボモータを駆動する従来の数値制御装置の概要を示す要部ブロック図である。
【0004】
第12図において、従来の工作機械は、旋盤の基準軸を駆動するモータと同期軸を駆動するモータとを同期制御する数値制御装置101と、数値制御処理のプログラムが書き込まれた加工プログラム102と、主軸アンプ120,主軸モータ121,ギア122,基準主軸123,およびエンコーダ124を有する基準軸と、主軸アンプ140,主軸モータ141,ギア142,同期主軸143,およびエンコーダ144を有する同期軸と、を備える構成とし、数値制御装置101にて2つの主軸の回転速度を同期させる制御を行い、さらにチャック125および145を閉じることにより、基準主軸123と同期主軸143との間でワーク200を把持している。
【0005】
上記基準軸および同期軸では、主軸アンプ120と140が、数値制御装置101と主軸モータ121の間、および数値制御装置101と主軸モータ141の間にそれぞれ設置されており、各主軸アンプが、対応する主軸モータ121と141を駆動する。そして、ギヤ122と142を経由してそれぞれ設置されている基準主軸123と同期主軸143が、対応するエンコーダ124および144からのフィードバック位置に従って制御されている。
【0006】
また、上記数値制御装置101は、図示のとおり、基準軸および同期軸に関する情報を解析する解析処理部103と、解析処理部103にて解析された補間位置指令や回転速度指令を後続の回路に出力する補間処理部104と、所定の信号を出力するPLC回路105と、前記所定の信号を処理する機械制御信号処理部106と、加工プログラム102を格納するメモリ107と、各種パラメータの設定を行うパラメータ設定部108と、メモリ107内の情報を画面に表示する画面表示部109と、基準軸および同期軸に関する情報や補間位置指令や回転速度指令等を駆動する主軸に応じて後続の回路に出力する軸制御部110a,110b,110c,…と、受信する情報に基づいて基準軸を制御する基準軸制御部111と、受信する情報に基づいて同期軸を制御する同期軸制御部112と、基準軸および同期軸に対して各種情報を出力するデータ入出力回路113と、を備える構成とする。
【0007】
以下、上記のように構成される従来の数値制御装置の動作について説明する。ここでは、特に基準主軸123を駆動する主軸モータ121と、同期主軸143を駆動する主軸モータ141における、主軸同期制御について説明を行う。
【0008】
第12図において、たとえば、加工プログラム102は、テープリーダ等から読み出され、そして、メモリ107に格納される。前記主軸同期制御は、主軸同期指令コードに従って実行される制御であるため、加工プログラム102に記述された主軸同期指令コードが、メモリ107から1ブロック毎に、解析処理部103に読み出される。
【0009】
つぎに、読み出された主軸同期指令コードは、解析処理部103にて解析され、解析処理部103は、その解析結果である、同期制御を行う基準軸と同期軸に関する情報を、補間処理部104に通知する。
【0010】
前記情報を受信した補間処理部104では、軸制御部110a,110b,110c,…のうち、たとえば、基準軸に割り当てられた軸制御部110b(第12図参照)に対して、基準軸に関する情報を通知し、また、同期軸に割り当てられた軸制御部110c(第12図参照)に対して、同期軸に関する情報を通知する。なお、ここでは、主軸同期制御について説明しているが、たとえば、主軸同期制御を行わないときには、基準軸および同期軸のいずれにも割り当てられていない軸制御部110a(第12図参照)に対して、回転速度に関する情報を通知することになる。従って、この場合は、データ入出力回路113に対して回転速度指令の情報が直接通知され、たとえば、その回転速度指令を受け取った主軸アンプ120では、それに従って主軸モータ121の速度を制御し、主軸123を回転させる。
【0011】
なお、軸制御部110a,110b,110c,…については、説明の便宜上、図示の通りに割り当てられているが、各軸制御部は、たとえば、基準軸に割り当てられる場合、同期軸に割り当てられる場合、およびどちらにも割り当てられない場合の、いずれの場合においても動作可能である。
【0012】
つぎに、軸制御部110bは、図示のとおり、基準軸制御部111に対して、基準軸に関する情報、および回転速度指令の情報等を通知し、軸制御部110cは、同期軸制御部112に対して、同期軸に関する情報を通知する。そして、基準軸制御部111では、受け取った回転速度指令から基準軸の指令位置を算出し、データ入出力回路113および同期軸制御部112に対して、その指令位置を通知する。同期軸制御部112では、基準軸制御部111から通知された基準軸の指令位置、および先に通知された同期軸に関する情報に従って、同期軸の指令位置を算出し、データ入出力回路113に対してその指令位置を通知する。
【0013】
最後に、データ入出力回路113は、受け取った各指令位置を、主軸アンプ120および140に通知し、その後、基準軸の指令位置を受け取った主軸アンプ120では、受け取った指令位置に従って主軸モータ121の速度を制御することにより基準主軸123を回転させ、さらに、同期軸の指令位置を受け取った主軸アンプ140でも同様に、受け取った指令位置に従って主軸モータ141の速度を制御することにより同期主軸143を回転させる。
【0014】
このように、従来の数値制御装置においては、基準軸制御部111にて算出された基準軸の指令位置に基づいて、同期軸制御部112が同期軸の指令位置を算出することにより、1つの基準主軸123と1つの同期主軸143との間で、主軸同期制御を行う。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の数値制御装置は、工作機械内の2つの主軸に関する同期制御については実現可能であるが、その制御は、一組の基準軸と同期軸との間に限られている。すなわち、これは3つ以上の主軸を同時に同期制御できないことを意味している。
【0016】
その要因としては、たとえば、上記のように、各軸に対して指令位置を通知することにより同期させた場合でも、最終的には指定された位置に収束されるが、同期制御を行う各軸は、それぞれ位置制御ゲイン、速度、負荷等が異なっているため、位置偏差量が生じており、途中の過程では同期精度が低くなる、ということがあげられる。そのため、従来の数値制御装置では、たとえば、複数の軸を同期制御する場合には、1つの基準軸が2つ以上の同期軸の変動を監視し、さらに、前記位置偏差量を減らすように補正をしながら、同期制御を行うことになり、その制御が大変複雑になることから、3つ以上の主軸を同時に同期制御することができなかった。
【0017】
このようなことから、従来使用していた工作機械で、複数の軸に対する主軸同期制御を行うためには、複数の数値制御装置を設置する必要があり、そのため、工作機械のコストが高くなる、という問題があった。また、それに伴って、数値制御装置を設置する制御盤が大型化してしまう、という問題もあった。
【0018】
また、従来の数値制御装置の同期制御では、主軸間で一つのワークをつかみ、チャックを閉じる際に、たとえば、外乱等により軸が変動することがある。このように、位置偏差量の溜まった状態で、基準軸と同期軸がワークを介して機械的に結合すると、それぞれが位置偏差量を取り戻す方向に作用することで、不正なトルクが発生し、ワークに対して傷やねじれを発生させることがあった。
【0019】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、工作機械内の2つの主軸について同期制御を実現するとともに、3つ以上の主軸についても同時に同期制御を実現可能とし、さらに、従来の装置よりも同期精度を向上させることができる数値制御装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる数値制御装置にあっては、工作機械で駆動する複数の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を、加工プログラムに従って行うものであり、具体的には、前記加工プログラムを格納するメモリ部(後述する実施の形態のメモリ7に相当)と、同期制御を行う対象となる複数の軸の主従関係を管理する同期制御管理部(同期制御管理部11に相当)と、前記同期制御管理部にて管理された軸の主従関係に基づいて、同期制御の基準となる基準軸に関する情報、または該基準軸に同期して動作するための同期軸に関する情報、がそれぞれ設定され、内部で計算される指令位置に基づいて、対応する前記モータを制御する複数の軸制御部(軸制御部10a,10b,10c,…,に相当)と、を備え、前記基準軸に関する情報が設定された1つの軸制御部、および同期軸に関する情報が設定された複数の軸制御部が、個々に対応する前記モータを制御することにより、一つの基準軸に対して複数の軸を同期制御可能とし、さらに、同期軸を基準として別の軸を同期制御可能とするものである。
【0021】
この発明による数値制御回路では、テープリーダ等から読み出された加工プログラムがメモリ部に格納され、内部でそのプログラムに記述されている主軸同期指令に基づいて、たとえば、基準軸および同期軸の情報や、同期軸の回転方向、回転比等の情報が解析され、その結果が同期制御管理部に通知される。そして、同期制御管理部では、同期制御を行うすべての軸の組み合わせを管理し、その情報を上記複数の軸制御部に通知することにより、基準軸を制御するための1つの軸制御部、および同期軸を制御するための1つまたは複数の軸制御部を設定する。このように、本発明にかかる数値制御装置は、同期制御管理部の管理により、容易に3つ以上の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を可能とする。すなわち、一つの基準軸に対して複数の軸(同期軸)の同期制御を可能とすると共に、さらに該同期軸を基準として別の軸を同期制御可能とする。
【0022】
また、複数組の同期制御の組み合わせを管理できるようにしたため、不正な同期制御の組み合わせの判断が容易となり、たとえば、不正な同期制御の組み合わせがある場合、アラーム等により不正であることをユーザに促すことができる。さらに、不正な組み合わせがある場合、たとえば、基準軸と同期軸を入れ替えて同期制御を行えば、ユーザが基準軸と同期軸とを考慮することなく、任意の組み合わせで同期制御を行うことができる。
【0023】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、前記複数の軸制御部は、それぞれ、対応するモータを、前記加工プログラムに記述された速度指令値に応じて駆動させる速度制御方式(速度制御モード)か、または該速度指令値から換算した単位時間当りの移動量に応じて駆動させる位置制御方式(位置制御モード)か、いずれか一方の方式に切り換えるための軸制御方式切換部(後述する実施の形態の軸制御方式切換部71に相当)と、基準軸に対する速度指令値より、単位時間当りの移動量を算出する軸制御指令値変換部(軸制御指令値変換部72に相当)と、前記軸制御指令値変換部にて算出される基準軸の単位時間当りの移動量を他の軸制御部に出力するか、または、他の軸制御部にて算出された基準軸の単位時間当りの移動量を受け取るための基準位置入出力部(基準位置入力部73、基準位置出力部75に相当)と、前記軸制御指令値変換部にて算出される移動量、または、前記基準位置入力部にて受け取る移動量、に基づいて、対応する軸に対する指令位置を計算する同期位置計算処理部(同期位置計算処理部74に相当)と、を備えるものである。
【0024】
この発明による数値制御装置は、軸の同期制御(位置制御方式)において、基準軸を制御する場合には、前記同期位置計算処理部が、軸制御指令値変換部にて算出される基準軸の移動量を、基準軸の基準位置に加算することにより、基準軸に対する指令位置を計算し、一方、同期軸を制御する場合には、前記同期位置計算処理部が、前記基準位置入出力部にて受け取る移動量と、基準軸に対する同期軸のギヤ比、指令回転比、および指令単位時間比とから、同期軸の単位時間当りの移動量を算出し、該移動量を同期軸の基準位置に加算することにより、同期軸に対する指令位置を計算する。これにより、基準軸および同期軸において、正確な指令位置を計算可能となり、軸の同期制御の精度を向上させることができる。
【0025】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の前記軸制御方式切換部は、前記加工プログラムに記述された速度指令値と前記モータの位置制御ゲインから算出される位置偏差量の理論値と、フィードバック位置のサンプリング遅れ時間に相当する遅れ量とを、軸からのフィードバック位置から差し引いて、理論上の指令位置を計算し、その後、位置偏差量の変動が収縮した状態で、通常の速度制御方式から位置制御方式に切り換えるものである。
【0026】
この発明による数値制御装置は、同期制御を行う主軸の速度制御方式から位置制御方式への切り換えを、上記所定手順で理論上の指令位置を計算し(同期軸を制御する軸制御部内の軸制御方式切換部による計算)、その後、位置偏差量の変動が収縮した状態で行うようにしているため、基準軸の動作に影響を与えずに同期制御モード(位置制御方式)に切り換えることができる。これにより、基準軸側で加工中に、その加工に影響を与えずに軸の同期制御を行えるため、加工サイクルを短縮することができる。
【0027】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、前記複数の軸制御部は、それぞれ、基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、軸の変動を補正する同期位置補正部(後述する実施の形態の同期位置補正部76に相当)、を備えるものである。
【0028】
この発明による数値制御装置において、軸の同期制御を行う場合、基準軸を制御する軸制御部では、該基準軸に対する指令位置を計算し、一方、同期軸を制御する複数の軸制御部では、基準軸を制御する軸制御部から受け取る単位時間当りの移動量に基づいて、同期軸に対する指令位置を計算する。そして、同期位置補正部では、得られた位置補正量を、同期軸の指令位置に対してのみ加算することにより、軸の変動を補正する。これにより、基準軸側で加工中に、その加工に影響を与えずに軸の同期制御を行えるため、より加工サイクルを短縮することができ、さらに、同期軸の指令位置を補正することにより、同期精度の向上を実現させることができる。
【0029】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部内の前記同期位置補正部は、基準軸の位置偏差量に対して、基準軸と同期軸の指令回転比、および指令単位時間比をかけて、さらに、その計算結果と基準軸の位置偏差量との差をとり、その後、パラメータで決められる特定の時定数に従って、前記差に一次遅れのフィルタを通した値を、位置補正量とするものである。
【0030】
この発明による数値制御装置は、同期制御時に発生するずれの補正を、上記計算結果と基準軸の位置偏差量との差に、一次遅れフィルタをかけることにより行うため、これにより、補正による急激な指令位置の変動が発生せず、無用なアラームの発生を避けることができる。
【0031】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、前記複数の軸制御部は、それぞれ、前記加工プログラムに記述された速度指令値と前記モータの位置制御ゲインから理論上の位置偏差量を算出する理想位置偏差量計算処理部(後述する実施の形態の理想位置偏差量計算処理部77に相当)、を備え、同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、前記理想位置偏差量計算処理部にて算出された基準軸の理論上の位置偏差量と、基準軸から得られる実際の位置偏差量と、の差をとり、その後、前記差と基準軸に対する同期軸の指令回転比、および指令単位時間比とから算出した値を、位置補正量とするものである。
【0032】
この発明による数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、基準軸の理論上の位置偏差量に対する実際の遅れ量分を、位置補正量として、同期制御時に発生するずれ成分を補正するようにしたため、切削負荷等で発生する遅れによる同期ずれ成分を容易に補正でき、また、位置制御ゲインや負荷が異なるために、常に位置偏差量に差が発生している軸間の同期制御であっても、補正による不正なトルクを発生させずに、精度良い同期制御を行うことができる。これにより、ワークの傷やねじれの発生を防ぐことができ、より精度の良い加工を行うことができる。
【0033】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、前記複数の軸制御部は、それぞれ、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、さらに、その差を計算する同期補正量固定部(後述する実施の形態の同期補正量固定部78に相当)、を備え、同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、前記同期補正量固定部に計算された前記差を、位置補正量とするものである。
【0034】
この発明による数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、同期制御を行う基準軸および同期軸における位置偏差量の平均値の差を、位置補正量として、同期制御時に発生するずれ成分を補正するようにしたため、該位置補正量を固定的な値とすることができ、これにより、位置補正量の計算による負担を軽減することができる。
【0035】
つぎの発明にかかる数値制御装置にあっては、前記工作機械の初期調整時に、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、さらに、その平均値を速度指令値で割った値を、位置偏差量を得るための係数として保持する同期補正係数保持部(後述する実施の形態の同期補正係数保持部51に相当)、を前記メモリ部内に備え、同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、速度指令値に対して、前記同期補正係数保持部にて保持された係数をかけることにより、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、その差を、位置補正量とするものである。
【0036】
この発明による数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、同期制御を行う基準軸および同期軸における位置偏差量の平均値を計算し、その平均値を速度指令値で割った値を、位置偏差量を得るための係数として、同期補正係数保持部内に保持する。この保持された値は、速度指令値に依存しない位置偏差量を得るための係数であるため、同期制御時において初期調整時と速度指令値が異なる場合でも、該係数に速度指令値をかけることにより、定常回転時の位置偏差量を容易に算出することができる。
【0037】
つぎの発明にかかる数値制御装置にあっては、同期制御を行う同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と実際の位置偏差量との差を、前記位置補正量から一時的に引いて、外乱等による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルする同期補正量誤差キャンセル処理部(後述する実施の形態の同期補正量誤差キャンセル処理部79に相当)、を備えるものである。
【0038】
この発明による数値制御装置は、軸の位置偏差量が変化した状態でワークをつかむ場合、予め計算しておいた、同期制御を行う同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と実際の位置偏差量との差を、同期軸にかかる位置補正量から一時的に引く。これにより、外乱等による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルでき、最適な位置偏差量で同期制御を行うことができる。
【0039】
つぎの発明にかかる数値制御装置にあっては、通常の速度制御方式の加減速パターンに基づいて生成された多段の加減速速度、多段基準加減速時定数、多段加減速時定数倍率を、パラメータ設定画面を操作することにより記憶する多段加減速パラメータ記憶部(後述する実施の形態の多段加減速パラメータ記憶部81に相当)と、基準主軸および同期主軸の最高回転数と多段基準加減速時定数とから、それぞれの単位時間当りの加減速速度である、基準傾き量を計算する基準傾き量計算部(基準傾き量計算部83に相当)と、設定された多段加減速パラメータから適正な多段加減速パターンを計算する多段加減速パターン算出部(多段加減速パターン算出部84に相当)と、前記同期制御管理部に通知する多段加減速パターンを決定する多段加減速決定部(多段加減速決定部82に相当)と、を備えるものである。
【0040】
この発明による数値制御装置は、2つ以上の主軸モータ間による主軸同期において、主軸モータの加減速を位置制御方式の多段加減速パターンで制御するとき、適切な多段加減速パターンを選択するための構成について規定している。たとえば、多段加減速パターンが各主軸毎に異なっている場合、加減速の傾きが一番大きいものを基準として多段基準加減速時定数を設定し、他の加減速パターンを、多段基準加減速時定数の定数倍(1以上の小数)で定義するようにしたため、適正な多段加減速パターンの選択判定が、多段基準加減速時定数の比較、という簡単な処理で可能になる。
【0041】
また、たとえば、同様の場合に、多段加減速パターンの異なる主軸間の多段基準加減速時定数の比から、適正な多段加減速パターンを算出するようにしたため、加減速の傾きが大きいものを選択する必要がでた場合でも、容易に適正な多段加減速パターンに補正することできる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0043】
実施の形態1.
第1図は、工作機械の主軸モータまたはサーボモータを駆動可能な、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態1の要部ブロック図である。
【0044】
第1図において、本発明の工作機械は、基準軸を駆動するモータと同期軸を駆動するモータとを同期制御する数値制御装置1と、数値制御処理のプログラムが書き込まれた加工プログラム2と、主軸アンプ20,主軸モータ21,ギア22,基準主軸23,およびエンコーダ24を有する基準軸と、主軸アンプ40,主軸モータ41,ギア42,同期主軸43,およびエンコーダ44を有する第1の同期軸と、主軸アンプ60,主軸モータ61,ギア62,同期主軸63,およびエンコーダ64を有する第2の同期軸と、を備える構成とし、数値制御装置1にて3つの主軸の回転速度を同期させる制御を行い、チャック25および45を閉じることにより、基準主軸23と同期主軸43との間でワーク26を把持し、さらに、回転工具65を回転させている。
【0045】
上記、基準軸、第1の同期軸、および第2の同期軸では、主軸アンプ20,40,60が、それぞれ数値制御装置1と主軸モータ21との間、数値制御装置1と主軸モータ41との間、および数値制御装置1と主軸モータ61との間に設置されており、各主軸アンプが、対応する主軸モータ21,41,61を駆動している。そして、ギヤ22,42,62を経由してそれぞれ設置されている基準主軸23と同期主軸43と同期主軸63が、対応するエンコーダ24,44,64からのフィードバック位置に従って制御されている。
【0046】
また、上記数値制御装置1は、図示のとおり、基準軸および同期軸に関する情報を解析する解析処理部3と、解析処理部3にて解析された補間位置指令や回転速度指令を後続の回路に出力する補間処理部4と、所定の信号を出力するPLC回路5と、前記所定の信号を処理する機械制御信号処理部6と、加工プログラム2を格納し、内部に後述する同期補正係数保持部51を備えるメモリ7と、ユーザの操作により各種パラメータの設定を行うパラメータ設定部8と、メモリ7内の情報を画面に表示する画面表示部9と、同期制御を行う主軸の組み合わせを管理する同期制御管理部11と、基準軸および同期軸に関する情報や指令位置や速度指令等を出力することにより、それぞれ対応する主軸を制御する軸制御部10a,10b,10c,…と、基準軸および同期軸に対して各種情報を出力するデータ入出力回路13と、を備える構成とする。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、特に3つの主軸の同期制御について説明を行うが、同期制御可能な主軸の数はこれに限らず、同期制御管理部11の管理により、任意の複数の主軸を同期制御可能である。
【0047】
また、第2図は、第1図に記載の軸制御部10a,10b,10c,…をさらに詳しくした要部ブロック図である。
【0048】
第2図において、各軸制御部は、軸制御方式切換部71と、軸制御指令値変換部72と、基準位置入力部73と、同期位置計算処理部74と、基準位置出力部75と、同期位置補正部76と、理想位置偏差量計算処理部77と、同期補正量固定部78と、同期補正量誤差キャンセル処理部79とを備える構成とする。なお、各軸制御部は、同期制御管理部11の管理により、基準軸および同期軸のどちら制御についても動作可能である。
【0049】
軸制御方式切換部71は、対応するモータを、加工プログラムに記述された指令速度に応じて駆動させる速度制御方式(速度制御モード:通常時の制御)か、または該速度指令値から換算した単位時間当りの移動量に応じて駆動させる位置制御方式(位置制御モード:同期制御)か、いずれか一方の方式に切り換える。軸制御指令値変換部72は、基準軸に対する指令速度から、単位時間当りの移動量を算出する。基準位置入力部73は、他の軸制御部にて算出された基準軸の単位時間当りの移動量を受け取る。同期位置計算処理部74は、軸制御指令値変換部72にて算出される移動量、または、基準位置入力部73にて受け取る移動量に基づいて、対応する軸に対する指令位置を計算する。基準位置出力部75は、軸制御指令値変換部72にて算出される基準軸の単位時間当りの移動量を他の軸制御部に出力する。同期位置補正部76は、基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、軸の変動を補正する。理想位置偏差量計算処理部77は、加工プログラムに記述された速度指令値と前記モータの位置制御ゲインから理論上の位置偏差量を算出する。同期補正量固定部78は、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、さらに、その差を計算し、その計算結果を固定の位置補正量とする。同期補正量誤差キャンセル処理部79は、同期制御を行う同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と実際の位置偏差量との差を、前記位置補正量から一時的に引いて、外乱等による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルする。
【0050】
以下、上記のように構成される本発明にかかる数値制御装置1の動作について説明する。
【0051】
まず、加工プログラム2に記述された主軸同期指令により、たとえば、主軸23を基準主軸として、主軸43を同期主軸として制御し、さらに、主軸23を基準主軸として、主軸63を同期主軸として制御することにより、3つの主軸の同期制御を行う場合について説明する。なお、第1図において、軸制御部10aは、主軸アンプ20を介して、主軸23の制御を行い、軸制御部10bは、主軸アンプ40を介して、主軸43の制御を行い、軸制御部10cは、主軸アンプ60を介して、主軸63の制御を行うものとする。
【0052】
たとえば、テープリーダ等から読み出された加工プログラム2は、メモリ7に格納され、加工プログラム2が実行される際には、解析処理部3が、メモリ7から1ブロックずつ加工プログラム2を読み出し、記述された主軸同期指令の解析処理を行う。その主軸同期指令は、解析処理部3にて基準軸および同期軸に関する情報や、同期軸の回転方向、回転比等に関する情報として解析され、補間処理部4に通知される。そして、補間処理部4では、同期制御管理部11に対してこれらの情報を通知する。
【0053】
同期制御管理部11では、指令された同期制御軸の組み合わせの管理を行い、軸制御部10a,10b,10c,…のうち、基準軸の制御を行う軸制御部10aに対して、基準軸に関する情報を通知し、また、同期軸の制御を行う軸制御部10b,10cに対して、同期軸に関する情報と、基準軸23に対する同期軸43,63の回転方向、回転比等の情報とを、それぞれ通知する。さらに、軸制御部10aの基準位置出力部75と、軸制御部10b,10cの基準位置入力部73とを接続し、後述する基準軸の同期制御基準移動量が同期軸に通知できるようにする。
【0054】
ここで、同期制御管理部11における、同期制御の組み合わせの管理方法を、第3図に示す同期制御管理マトリクスに従って説明する。
【0055】
複数の軸の組み合わせについて、同期制御を行う場合、同期制御管理部11では、すべての組み合わせを管理し、その主従関係に従って同期制御を行わせる必要がある。第3図の例においては、主軸S1を基準軸として主軸S2を同期制御し、さらに主軸S1を基準軸として主軸S3を同期制御することを表している。
【0056】
同期軸でない軸から順に制御を行うよう管理することによって、複数の主軸について、同期制御の管理を行っている。
【0057】
また、上記同期制御管理マトリクスを用いることにより、不正な同期制御パターンのチェックを行っている。たとえば、一つの同期軸に対して複数の基準軸を組み合わせることは原理的にできないので、主軸S1を基準として主軸S2を同期制御中に、主軸S4を基準軸として主軸S2を同期制御しようとした場合、同期制御管理部11では、主軸S2がすでに主軸S1を基準軸として同期制御中であることから、主軸S4を基準軸として同期制御はできない。従って、その指令は不正な組み合わせの同期制御指令であると判定できる。同期制御管理部11は、このマトリクスをメモリ上に展開して、同様の管理を実現している。
【0058】
このような同期制御管理部11の管理により、上記各情報を受け取った軸制御部10a,10b,10cでは、つぎの動作が行われる。
【0059】
軸制御方式切換部71は、加工プログラムに記述された指令速度と軸の位置制御ゲインとから、位置偏差量の理論値を計算し、さらに、その指令速度から、フィードバック位置のサンプリング遅れ時間に相当する移動量を計算し、これらの計算結果を、主軸アンプからのフィードバック位置から引くことにより、指令位置を計算する。そして、この位置偏差量の変動が収縮した状態で、有効な指令を速度指令値から位置指令値に切り換えるため、速度到達およびパラメータ等で決められた時間待ちのチェックを行い、その後、主軸に対する制御方式を、通常の速度制御方式から同期制御の位置制御方式に切り換える。
【0060】
位置制御方式に切り換わった基準軸の軸制御部10aにおいて、軸制御指令値変換部72は、基準主軸23に対する速度指令を、単位時間当たりの移動量に変換し、その移動量を同期制御基準移動量として、同期位置計算処理部74に通知する。さらに、同期位置計算処理部74では、基準位置出力部75を介して、同期軸を制御する軸制御部10b,10cに対して、その同期制御基準移動量を出力する。
【0061】
この状態で、同期位置計算処理部74は、その同期制御基準移動量を同期制御基準位置に加算し、その加算結果を新しい同期制御基準位置として、同期位置補正部76に通知する。そして、同期位置補正部76では、基準軸を制御するため、受け取った同期制御基準位置を指令値として、データ入出力回路13を経由して、主軸アンプ20に対して指令位置を通知する。
【0062】
一方、位置制御方式に切り換わった同期軸の軸制御部10b,10cでは、つぎの動作が行われる。
【0063】
まず、基準軸23と同期する同期軸43において、軸制御部10bの基準位置入力部73では、同期制御管理部11により関連付けられた基準軸23を制御する軸制御部10aの基準位置出力部75から出力された同期制御基準移動量を、受け取り、そして、同期位置計算処理部74に通知する。
【0064】
同期位置計算処理部74は、受け取った同期制御基準移動量に、基準軸23に対する同期軸43のギヤ比、指令回転比、および指令単位比をかけた値を、同期軸43に対する同期制御基準移動量とする。なお、軸制御部10bにおいては、同期軸43を基準軸として同期制御を行う別の軸が存在しないため、他の軸制御部に対して同期制御基準移動量の出力は行わない。
【0065】
その後、同期位置計算処理部74では、上記同期制御基準移動量を同期制御基準位置に加算し、その加算結果を新しい同期制御基準位置として同期位置補正部76に通知する。そして、同期位置補正部76では、基準軸23の位置偏差量と、同期軸43の位置偏差量とから、後述する方法で位置補正量を計算し、該同期制御基準位置に対して加算したものを指令位置として、データ入出力回路13を経由して、主軸アンプ40に対してその指令位置を通知する。なお、基準軸23と同期する同期軸63において、同期軸63を制御する軸制御部10cの動作については、上記と同様である。
【0066】
ここで、前述した位置補正量の計算方法について詳細に説明する。
同期軸を制御する軸制御部10b,10cの同期位置補正部76では、加工プログラム2に記述された主軸同期指令により、位置補正量の計算方式をつぎの2つから選択し、軸の変動によるずれ成分に対して同期補正を行う。
【0067】
位置補正量の第1の計算方法では、基準軸の位置偏差量に、同期軸に対する基準軸の指令単位時間比、および指令回転比をかけて、その計算結果と同期軸の位置偏差量との差分を計算し、基準軸の位置に対する同期軸の遅れ量を得る。そして、その差分に、メモリ7内のパラメータで決められる特定の時定数に従って、一次遅れのフィルタを通した値を、位置補正量とする。この方法は、基準軸と同期軸に対する負荷の差があまり大きくない時に使用される。
【0068】
位置補正量の第2の計算方法では、基準軸を制御する軸制御部の理想位置偏差量計算処理部77が、加工プログラムに記述された指令速度および軸の位置制御ゲインから、基準軸の位置偏差量の理論値を算出し、データ入出力回路13を介して得られる基準軸の位置偏差量との差を計算する。これに、基準軸に対する同期軸の指令単位比、および指令回転比をかけて、その計算結果を同期軸における位置補正量とする。この方法は、基準軸と同期軸の負荷の差が大きく、基準軸の追従遅れと同期軸の追従遅れとの差が常時大きい場合に使用される。
【0069】
また、同期軸の軸制御部10b,10cの同期位置補正部76では、たとえば、PLC回路5からの所定の信号により、位置補正量を一時的に固定させるか、または、位置補正量の誤差のキャンセルを行うことができる。
【0070】
上記位置補正量を一時的に固定させる方法としては、まず、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を予め検出しておく。そして、チャックをお互いに閉じて、同期制御を行っている軸間がワーク等を介して、トルクが伝達しあうような場合に、たとえば、PLC回路5は、前記所定の信号として、チャック閉信号を出力する。このチャック閉信号は、機械制御信号処理部6を経由して、該同期軸の軸制御部の同期補正量固定部78に通知され、このとき、同期補正量固定部78では、基準軸の位置偏差量の平均値と、同期軸の位置偏差量の平均値との差を、位置補正量として、同期位置補正部76に通知する。このように、この方法により求められた該位置補正量は、基準軸の位置偏差量の平均値と同期軸の位置偏差量の平均値との差であるため、固定的な値になる。
【0071】
なお、上記のように、基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を得るためには、予め、工作機械の初期調整時に、定常回転時の位置偏差量の平均値を検出しておき、指令速度で割った値を、たとえば、同期補正係数保持部51で保持しておく。このとき、保持された値は、指令速度に依存しない位置偏差量を得るための係数であるため、通常運転時の指令速度が、初期調整時と指令速度が異なる場合でも、該係数にそのときの指令速度をかけることにより、定常回転時の位置偏差量を容易に算出できる。
【0072】
そして、PLC回路5から出力される所定の信号の入力とともに、このようにして算出された基準軸および同期軸における位置偏差量の平均値の差をとり、基準軸と同期軸との位置偏差量の平均値の差を、位置補正量として、同期位置補正部76に通知する。この方法は、常時、同期軸として動作し、かつ、基準軸とワークを介してトルクを伝達し合うガイドブッシュ主軸等の補正を行う場合に使用される。
【0073】
一方、前記位置補正量の誤差のキャンセルを行う方法としては、その動作によって発生する変動により、軸の位置偏差量が変化した状態でワークをつかむ場合を想定する。このとき、同期補正量誤差キャンセル処理部79では、予め計算しておいた基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と、実際の位置偏差量との差をとる。そして、PLC回路5から出力される所定の信号として、誤差キャンセル信号の入力とともに、同期軸にかかる位置補正量から一時的に前記差を引いて、外乱等による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルし、最適な位置偏差量で軸の同期制御を行う。
【0074】
続いて、本発明にかかる数値制御装置1の動作において、加工プログラム2に記述された主軸同期指令により、たとえば、主軸23を基準主軸として、主軸43を同期主軸として制御し、さらに、主軸43を基準主軸として、主軸63を同期主軸として制御することにより、3つの主軸の同期制御を行う場合について説明する。なお、先の説明と同様の動作については、説明を省略する。
【0075】
先の説明と同様の動作の後、同期制御管理部11は、指令された同期制御軸の組み合わせの管理を行い、軸制御部10a,10b,10c,…のうち、基準軸の制御を行う軸制御部10aに対して、基準軸に関する情報を通知し、また、同期軸の制御を行う軸制御部10b,10cに対して、同期軸に関する情報と、基準軸23に対する同期軸43,63の回転方向、回転比等の情報とを、それぞれ通知する。さらに、軸制御部10aの基準位置出力部75と、軸制御部10b,10cの基準位置入力部73とを接続し、基準軸の同期制御基準移動量が同期軸を制御する軸制御部10bに通知できるようにする。
【0076】
つぎに、軸制御部10bに対して、基準軸に関する情報を通知し、その同期軸となる軸制御部10cに対して、同期軸に関する情報と、基準軸43に対する同期軸63の回転方向、および指令回転比等の情報とを、それぞれ通知する。さらに、軸制御部10bの基準位置出力部75と、軸制御部10cの基準位置入力部73とを接続し、基準軸の同期制御基準移動量が同期軸を制御する軸制御部10cに通知できるようにする。
【0077】
この状態で、基準軸および同期軸となる軸制御部10a,10b,10cにおいて、軸制御方式切換部71は、軸の制御方式を速度制御方式から位置制御方式に切り換える。
【0078】
位置制御方式に切り換わった基準軸の軸制御部10aにおいて、軸制御指令値変換部72は、基準主軸23に対する速度指令を、単位時間当たりの移動量に変換し、その移動量を同期制御基準移動量として、同期位置計算処理部74に通知する。さらに、同期位置計算処理部74では、基準位置出力部75を介して、同期軸を制御する軸制御部10bに対して、その同期制御基準移動量を出力する。
【0079】
この状態で、同期位置計算処理部74は、その同期制御基準移動量を同期制御基準位置に加算し、その加算結果を新しい同期制御基準位置として、同期位置補正部76に通知する。そして、同期位置補正部76では、基準軸を制御するため、受け取った同期制御基準位置を指令値として、データ入出力回路13を経由して、主軸アンプ20に対して指令位置を通知する。
【0080】
つぎに、位置制御方式に切り換わった基準軸の軸制御部10bにおいて、軸制御指令値変換部72は、基準主軸43に対する速度指令を、単位時間当たりの移動量に変換し、その移動量を同期制御基準移動量として、同期位置計算処理部74に通知する。さらに、同期位置計算処理部74では、基準位置出力部75を介して、同期軸を制御する軸制御部10cに対して、その同期制御基準移動量を出力する。
【0081】
この状態で、同期位置計算処理部74は、その同期制御基準移動量を同期制御基準位置に加算し、その加算結果を新しい同期制御基準位置として、同期位置補正部76に通知する。そして、同期位置補正部76では、基準軸を制御するため、受け取った同期制御基準位置を指令値として、データ入出力回路13を経由して、主軸アンプ40に対して指令位置を通知する。
【0082】
一方、位置制御方式に切り換わった同期軸の軸制御部10cでは、つぎの動作が行われる。
【0083】
まず、基準軸43と同期する同期軸63において、軸制御部10cの基準位置入力部73では、同期制御管理部11により関連付けられた基準軸43を制御する軸制御部10bの基準位置出力部75から出力された同期制御基準移動量を、受け取り、そして、同期位置計算処理部74に通知する。
【0084】
同期位置計算処理部74は、受け取った同期制御基準移動量に、基準軸43に対する同期軸63のギヤ比、指令回転比、および指令単位比をかけた値を、同期軸63に対する同期制御基準移動量とする。なお、軸制御部10cにおいては、同期軸63を基準軸として同期制御を行う別の軸が存在しないため、他の軸制御部に対して同期制御基準移動量の出力は行わない。
【0085】
その後、同期位置計算処理部74では、上記同期制御基準移動量を同期制御基準位置に加算し、その加算結果を新しい同期制御基準位置として同期位置補正部76に通知する。そして、同期位置補正部76では、基準軸43の位置偏差量と、同期軸63の位置偏差量とから、位置補正量を計算し、その後、該同期制御基準位置に対して加算したものを指令位置として、データ入出力回路13を経由して、主軸アンプ60に対してその指令位置を通知する。
【0086】
第4図は、本発明にかかる数理制御装置において、同期制御を管理するためのフローチャートである。以下、第4図に基づいて、同期制御を行う軸の管理方法と、各軸制御部における処理シーケンスの管理方法について説明する。
【0087】
まず、解析処理部3にて加工プログラム2が解析され(第4図,S1)、補間処理部4を介して同期制御管理部11に通知される情報が、第5図に示すような主軸同期制御指令を解析したものであれば(S1,Yes)、第3図に示す同期制御管理マトリクスの示すメモリ上のデータを参照し、指令された同期制御軸の組み合わせが正しいかどうかの判定を行う(S2)。なお、主軸同期制御指令を解析したものでなければ(S1,Yes)、通常の速度制御を行う。
【0088】
ステップS2の判断において、正しくない場合とは、新たに同期軸として指令された軸がすでにいずれかの同期制御の組み合わせで同期軸として扱われている場合である。たとえば、正しくない場合(S2,No)、同期制御管理部11では、アラームを発生させる制御を行い(S7)、正しい場合は(S2,Yes)、同期制御管理マトリクスのデータに、新たに同期制御の情報をセットする(S3)。
【0089】
その後、同期制御管理部11では、基準軸となる軸を制御する軸制御部(10a,10b,…等)に、基準軸に関する情報と、同期制御モード要求を通知する(S4)。さらに、同期制御管理部11では、同期軸となる軸の軸制御部(10a,10b,…等)に、同期軸に関する情報、同期制御モード要求、および回転比等の情報を通知する(S5)。
最後に、同期制御管理部11は、同期制御管理マトリクスのデータを元に、軸制御部の処理を行う順序の管理を行う(S6)。この管理の順序については、同期軸として扱われていない軸から順に、具体的にいうと、基準軸で扱われている軸の場合は、つぎにその同期軸として扱われている軸を、さらにその同期軸が基準軸として扱われている場合は、その同期軸として扱われている軸を、…の順で、制御を行うようにする。これにより、すべての軸における同期制御の組み合わせを検索し、基準軸から同期軸の順で制御を行うことができる。
【0090】
第6図は、本発明にかかる数値制御装置における軸制御部のフローチャートである。以下、第6図に基づいて、同期制御管理部11で管理された順に処理される各軸制御部の動作について説明する。
【0091】
まず、同期軸として扱われていない軸の場合について説明すると、この軸は、通常の速度制御の主軸として扱われる軸、もしくは、同期制御の基準軸としてのみ扱われる軸ということになる。そこで、軸制御部では、対応する主軸が、同期制御の基準軸または同期軸として扱われているかをチェックを行う(S11)。通常の速度制御主軸として扱われる軸の場合(S11,No)、軸制御部は、指令速度を、データ入出力回路13を経由して、対応する主軸アンプへ出力する(S24)。一方、基準軸の場合(S11,Yes)、軸制御部では、主軸モータの制御方式が速度制御方式から位置制御方式に切り換わっているかどうかをチェックする(S12)。
【0092】
位置制御方式に切り換わっていない場合は(S12,No)、該主軸モータの制御方式を位置制御方式に切り換える(S13)。一方、すでに位置制御方式に切り換わっている場合は(S12,Yes)、主軸に対する速度指令から、単位時間当たりの移動量を算出し、位置制御用の指令位置を計算する(S14)。
【0093】
つぎに、軸制御部では、対応する軸が同期制御の同期軸として扱われているかどうかをチェックする(S15)。この場合は、同期軸として扱われていないため、つぎに、同期制御の基準軸かどうかをチェックする(S18)。ここでは、基準軸として説明しているため、軸の単位時間当たりの移動量である基準位置移動量を、同期させる軸の軸制御部に対して出力する(S19)。
【0094】
つぎに、再度、同期制御の同期軸として扱われているかどうかをチェックし(S20)、ここでは、基準軸を扱っているため(S20,No)、軸の指令位置をデータ入出力処理部13へ出力し(S23)、基準軸を制御する主軸アンプは、指令された指令位置に従って主軸(基準軸)の位置制御を行う。
【0095】
つぎに、同期制御の同期軸について説明する。まず、対応する主軸が、同期制御の基準軸または同期軸として扱われているかのチェックを行う(S11)。ここでは、同期軸として扱われているので(S11,Yes)、軸制御部は、同期制御により、主軸モータの制御方式が速度制御方式から位置制御方式に切り換わっているかどうかをチェックする(S12)。
【0096】
位置制御方式に切り換わっていない場合にあっては(S12,No)、該主軸モータの制御方式を位置制御方式に切り換える(S13)。一方、すでに位置制御方式に切り換わっている場合は(S12,Yes)、主軸に対する速度指令より、単位時間当たりの位置移動量を算出し、位置制御用の指令位置を計算する(S14)。
【0097】
つぎに、軸制御部では、同期制御の同期軸として扱われているかどうかをチェックする(S15)。この場合、同期軸として扱われているため(S15,Yes)、軸制御部では、その基準軸が位置制御方式に切り換わって、同期制御モードになっているかどうかをチェックする(S16)。基準軸が同期制御モードに切り換わっていない場合は(S16,No)、同期軸の指令を、ステップS14で計算されたものとするため、ステップS18に進む。一方、基準軸が同期制御モードに切り換わっている場合は(S16,Yes)、基準軸のステップS19から出力されている基準位置移動量に同期した軸の単位時間当たりの移動量を算出する(S17)。たとえば、基準軸の単位時間当たりの位置移動量をLa、回転比を、基準軸回転:同期軸回転=Ra:Rbとし、基準軸の指令単位時間をIa、同期軸の指令単位時間をIbとすると、同期軸の単位時間当たりの位置移動量Lbは、下記の式で算出されることになる。
Lb=La×(Rb/Ra)×(Ib/Ia)
【0098】
つぎに、軸制御部では、上記同期軸がさらに同期制御の基準軸かどうかをチェックする(S18)。同期制御が1組の場合(S18,No)、この同期軸は基準軸として扱われていないので、ステップ20へ進む。同期制御が2組以上の場合(S18,Yes)、この同期軸が、さらに別の組の基準軸となりうる。従って、基準軸である場合は、軸の単位時間当たりの移動量である基準位置移動量を、同期させる軸の軸制御部に対して出力する(S19)。
【0099】
つぎに、再度、同期制御の同期軸として扱われているかどうかをチェックし(S20)、同期軸として扱われているため(S20,Yes)、軸制御部では、位置補正量を算出し(S21)、さらに、この位置補正量を指令位置に加算して補正した指令位置を算出する(S22)。
【0100】
最後に、軸制御部では、軸の指令位置をデータ入出力処理部13へ出力し、同期軸を制御する該主軸アンプは、指令された指令位置に従って該主軸の位置制御を行う(S23)。
【0101】
本発明にかかる数値制御装置は、その後、上記フローチャートの繰り返しにより、任意の軸間の正常な組み合わせでの複数組の同期制御を行う。
【0102】
以上、本発明にかかる数値制御装置によれば、工作機械内の2つの主軸について同期制御を実現するとともに、3つ以上の主軸についても同時に同期制御を実現可能とし、さらに、従来の装置よりも同期精度を向上させることができる。
【0103】
また、本発明の構成では、複数の軸に対する主軸同期制御を行うとき、従来のように、複数の数値制御装置を設置する必要がないため、工作機械のコストを削減できる。また、それに伴って、工作機械を小型化できる。
【0104】
また、本発明の数値制御装置では、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部76が、同期制御時に発生するずれ成分を補正するようにしたため、切削負荷等で発生する遅れによる同期ずれ成分を容易に補正でき、また、位置制御ゲインや負荷が異なるために、常に位置偏差量に差が発生している軸間の同期制御であっても、補正による不正なトルクを発生させずに、精度良い同期制御を行うことができる。これにより、ワークの傷やねじれの発生を防ぐことができ、より精度の良い加工を行うことができる。
【0105】
実施の形態2.
第7図は、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態2の要部ブロック図である。本実施の形態は、第1図に示した実施の形態1の要部ブロック図に加えて、通常の速度制御の加減速パターンに基づいて生成された、後述する多段の加減速速度、多段基準加減速時定数、および多段加減速時定数倍率を、パラメータ設定画面を操作することにより記憶する多段加減速パラメータ記憶部81と、基準主軸および同期主軸の最高回転数と多段基準加減速時定数とから、それぞれの単位時間当りの加減速速度である、基準傾き量を計算する基準傾き量計算部83と、設定された多段加減速パラメータから適正な多段加減速パターン計算する多段加減速パターン算出部84と、前記加減速速度のパターンを決定し、そのパターンを前記同期制御管理部に通知する多段加減速決定部82、が追加されていることが特徴である。なお、先に説明した実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0106】
以下、実施の形態2の動作について説明する。
まず、加減速速度、多段基準加減速時定数、および多段加減速時定数倍率からなる多段加減速パラメータの設定について、第7図の要部ブロック図、第8図の同期制御を行うための多段加減速パターンの具体例、第9図の多段加減速時定数倍率の計算方法を示す図、第10図の同期制御を行うための多段加減速パラメータの設定例、用いて説明する。
【0107】
第8図(a)に示すように、通常、主軸モータは、速度制御方式の加減速パターン、すなわち、第8図(a)の丸囲み数字1で示された曲線で、加減速する。ただし、速度制御方式による加減速パターンは、主軸モータの最大トルク出力時のパターンである。そのため、2つ以上の主軸モータ間での主軸同期において、同期精度を保ちながら、加減速を行うためには、前記速度制御方式の加減速パターンよりも、余裕をもった(傾きを緩やかにした)複数の加減速パターン、すなわち、多段加減速パターンを設定して、加減速を行う必要がある。
【0108】
ここで、加減速パターンを多段にする理由について説明する。
たとえば、高速回転時、第8図(a)の7200rpm〜8000rpmでは、加減速の傾きが非常に緩やかになっている。また、第8図(a)の丸囲み数字2が示す主軸同期の加減速パターンは、前述と同様の理由により、速度制御の加減速パターンよりも余裕をもった加減速パターンを設定する必要があることから、一段で設定すると加減速時間が非常に長くなってしまう。そこで、多段の加減速パターンを設定することにより、主軸モータの低速回転から最高回転数まで短時間で、効率よく加減速運転ができるように(すなわち、速度制御の加減速パターンに近い加減速が可能になるように)する。
【0109】
つぎに、主軸同期の多段加減速パターンのパラメータについて説明する。
まず、第8図(a)においては、最高回転数8000rpmまでの速度制御の加減速パターンを7つの分割している。その分割は、速度制御方式の加減速パターンを直線に近似できる箇所は大きく分割し、大きくカーブしているところは細かく分割する、という方法で行われる。たとえば、第8図(a)では、前者が傾き2、傾き4、傾き7に相当し、後者が傾き1、傾き3、傾き5、傾き6に相当している。
【0110】
つぎに、傾きが一番大きいところの時定数を求めて、これを、最高回転数に到達するまでの時間、すなわち、多段基準加減速時定数、として定義する。第8図(a)の例では、傾き2が多段基準加減速時定数になり、下記の計算からおよそ500msと計算することができる。
8000(rpm)/(4000(rpm)−500(rpm))
*220(ms)=503(ms)
【0111】
つぎに、多段加減速時定数倍率を、多段基準加減速時定数との比率として定義して、多段加減速パターン各々の多段加減速時定数倍率を、つぎのように計算する。
【0112】
まず、傾き1の多段加減速時定数倍率の求め方を第9図に基づいて説明する。たとえば、第9図から、傾き(単位時間あたりの多段加減速速度)を求めると、
500(rpm)/220(ms)=2.27(rpm/ms)
となり、さらに、8000rpmまで加速する時間を計算すると、
8000(rpm)/2.27(rpm/ms)=3520(ms)
となる。そして、最後に、多段基準加減速時定数との比率(多段加減速時定数倍率)を計算すると、
3520(ms)/500(ms)=7(倍)
となり、傾き1の多段加減速時定数倍率1は「7」と、求めることができる。
【0113】
以下、同様にして傾き3、傾き4、傾き5、傾き6、傾き7の多段加減速時定数倍率3、多段加減速時定数倍率4、多段加減速時定数倍率5、多段加減速時定数倍率6、多段加減速時定数倍率7を計算すると、第10図(a)に示したようなパラメータになる。また、第8図(b),(c),(d)についても、同様に、各々の多段加減速時定数倍率を計算すると、それぞれ、第10図(b),(c),(d)に示したようなパラメータになる。ここでは、傾きが一番大きい加減速パターンを多段基準加減速時定数として定義しているため、それ以外の加減速パターンは、傾きが緩やかになっている(すなわち、多段加減速時定数倍率が1より大きくなっている)。
【0114】
なお、第10図で示されたパラメータは、図示していないパラメータ設定画面を操作することによって、第7図の多段加減速パラメータ記憶部81に、パラメータ設定部8を介して記憶される。
【0115】
第11図は、多段加減速パターンの選択および計算方法を示すフローチャートである。
以下、3つ以上の主軸に対する同期制御の多段加減速パターン選択方法を、第7図、第8図、第10図、および第11図を用いて説明する。
【0116】
第8図(a)の加減速パターンは、基準主軸23と同期主軸43の主軸同期時の加減速パターンを示している。ここでは、基準主軸23と同期主軸43の主軸同期に、さらに、同期主軸b63が同期する場合を想定する。また、同期主軸b63の加減速パターンは、図示のとおり、3種類を想定する。1つ目は同期主軸b63の最高回転数が、基準主軸23および同期主軸143の最高回転数と同じ場合(第8図(b))、2つ目は同期主軸b63の最高回転数が、基準主軸23および同期主軸43と異なり、同期主軸b63の多段基準加減速時定数(最高回転数に到達するまでの時間)が、基準主軸23および同期主軸43より小さい場合(第8図(c))、3つ目は同期主軸b63の最高回転数が、基準主軸23および同期主軸43と異なり、同期主軸b63の多段基準加減速時定数が基準主軸23および同期主軸43より大きい場合である。
【0117】
まず、基準主軸23、同期主軸43、および同期主軸b63の3つの主軸が、主軸同期を開始するとき、多段加減速決定部82は、たとえば、基準主軸23、および同期主軸43の最高回転数と、同期主軸b63の最高回転数とを比較する(S31)。このとき、基準主軸23、および同期主軸43の最高回転数と、同期主軸b63の最高回転数が一致した場合(S31,Yes)、多段加減速決定部82は、基準主軸23および同期主軸43と、同期主軸b63の多段基準加減速時定数を比較して、多段基準加減速時定数の大きい方の多段加減速パターンを選択し、同期制御管理部11に選択した多段加減速パターンを通知する(S32)。これは、第8図の例で説明すると、(a)の基準主軸・同期主軸と、(b)の同期主軸b(1)が相当し、第8図(a)の基準主軸・同期主軸の多段基準加減速時定数は、500msで、第8図(b)の多段基準加減速時定数は、600msである。従って、多段加減速決定部82では、両者の多段基準加減速時定数を比較して、多段基準加減速時定数が大きい第8図(b)の同期主軸b(1)の多段加減速パターンを選択し、同期制御管理部11に選択した多段加減速パターンを通知する(S32)。
【0118】
一方、基準主軸23および同期主軸43の最高回転数と、同期主軸b63の最高回転数が一致しない場合は、多段加減速決定部82は、基準主軸23および同期主軸43の最高回転数と、同期主軸b63の最高回転数を比較して、最高回転数が小さい主軸の加減速パターンを選択する(S33)。このとき、多段加減速決定部82では、基準傾き量計算部83に対して基準傾き量の計算を依頼する。なお、基準傾き量とは、単位時間あたりの多段基準加減速速度を表している。
【0119】
基準傾き量計算部83では、多段加減速決定部82からの依頼を受けて、指定された主軸の最高回転数と、多段基準加減速時定数から、以下のように、基準傾き量を計算する(S34)。
基準傾き量=最高回転数/多段基準加減速時定数
【0120】
そして、基準傾き量計算部83は、その計算結果を多段加減速決定部82に通知する。
多段加減速決定部802では、基準傾き量計算部83からの計算結果から、最高回転数が小さい主軸の基準傾き量が、最高回転数の大きい主軸の基準傾き量以下であるかをチェックする(S35)。このとき、最高回転数の小さい主軸の基準傾き量が、最高回転数の大きい主軸の基準傾き量以下である場合は(S35,Yes)、多段加減速決定部82は、ステップS33で選択した加減速パターンをそのまま、同期制御管理部11に通知する。第8図の例で説明すると、(a)の基準主軸・同期主軸と、(c)の同期主軸b(2)が相当する。まず、第8図(a)と(c)の最高回転数を比較すると、(a)は8000rpm、(c)は4000rpm、となり、(c)の方の最高回転数が低いため、(c)の同期主軸b(2)の加減速パターンを選択する。
【0121】
つぎに、基準傾き量を計算すると、第8図(a)では、
8000(rpm)/500(ms)=16(rpm/ms)
となり、第8図(c)では、
4000(rpm)/400(ms)=10(rpm/ms)
となる。このとき、両者を比較すると、下記に示すように、最高回転数の小さい同期主軸b(2)の基準傾き量が、最高回転数の大きい基準主軸および同期主軸の基準傾き量より小さいため、
10(rpm/ms)<16(rpm/ms)
となり、多段加減速決定部82は、最高回転数の小さい同期主軸b(2)の加減速パターンを選択する。
【0122】
一方、最高回転数の小さい主軸の基準傾き量が、最高回転数の大きい主軸の基準傾き量より大きい場合は(S35,No)、多段加減速決定部82は、多段加減速パターン算出部84に対して多段加減速パターン算出を依頼する。多段加減速パターン算出部84では、多段加減速決定部82からの依頼を受けて、基準傾き量計算部83が計算した基準主軸および同期主軸の基準傾き量と、同期主軸b(2)の基準傾き量から、多段基準加減速時定数を計算する(S36)。
【0123】
そして、多段加減速パターン算出部84にて計算された多段基準加減速時定数と、第10図に示した多段加減速パラメータを用いて、多段加減速パターンを計算し(S37)、多段加減速決定部82に通知する。多段加減速決定部82では、多段加減速パターン算出部84が計算した多段加減速パターンを同期制御管理部31に通知する。これは、第8図の例で説明すると、(a)の基準主軸・同期主軸と、(d)の同期主軸b(3)が相当する。
【0124】
基準傾き量を計算すると、(a)では、
8000(rpm)/500(ms)=16(rpm/ms)
となり、(d)では、
6000(rpm)/300(ms)=20(rpm/ms)
となる。両者を比較すると、
16(rpm/ms)<20(rpm/ms)
となり、最高回転数の小さい同期主軸b(3)の方が、基準傾き量が大きくなるため、多段加減速パターン算出部84は、基準傾き量計算部803が計算した基準主軸および同期主軸の基準傾き量と、同期主軸b(2)の基準傾き量から、多段基準加減速時定数を計算する。その結果は以下のようになる。
【0125】
300(ms)×20(rpm/ms)/16(rpm/ms)
=375(ms)
この計算結果を基準にして、多段加減速パターン算出部84では、第10図(d)に示した多段加減速パラメータを用いて多段加減速パターンを算出する。算出結果は下記に示すとおりとなる。
【0126】
主軸回転数(rpm) 加減速パターン(傾き:rpm/ms)
0〜450 6000/(375× 6.8)= 2.35
450〜3000 6000/(375× 1.0)=16
3000〜3500 6000/(375× 4.6)= 3.48
3500〜4500 6000/(375× 5.0)= 3.2
4500〜4900 6000/(375× 7.1)= 2.25
4900〜5400 6000/(375× 7.5)= 2.13
5400〜6000 6000/(375×15.0)= 1.07
【0127】
多段加減速パターン算出部84は、上記算出結果を多段加減速決定部82に通知する。多段加減速決定部82では、多段加減速パターン算出部84にて計算された多段加減速パターンを同期制御管理部11に通知する。
【0128】
以上、本発明にかかる数値制御装置によれば、常に適正な加減速パターンを同期制御管理部11に通知することができる。
【0129】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明にかかる数値制御装置では、テープリーダ等から読み出された加工プログラムがメモリ部に格納され、内部でそのプログラムに記述されている主軸同期指令に基づいて、たとえば、基準軸および同期軸の情報や、同期軸の回転方向、回転比等の情報が解析され、その結果が同期制御管理部に通知される。そして、同期制御管理部では、同期制御を行うすべての軸の組み合わせを管理し、その情報を上記複数の軸制御部に通知することにより、基準軸を制御するための1つの軸制御部、および同期軸を制御するための1つまたは複数の軸制御部を設定する。このように、本発明にかかる数値制御装置は、同期制御管理部の管理により、容易に3つ以上の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を可能とする。すなわち、一つの基準軸に対して複数の軸(同期軸)の同期制御を可能とすると共に、さらに該同期軸を基準として別の軸を同期制御可能とする。
【0130】
また、複数組の同期制御の組み合わせを管理できるようにしたため、不正な同期制御の組み合わせの判断が容易となり、たとえば、不正な同期制御の組み合わせがある場合、アラーム等により不正であることをユーザに促すことができる。さらに、不正な組み合わせがある場合、たとえば、基準軸と同期軸を入れ替えて同期制御を行えば、ユーザが基準軸と同期軸とを考慮することなく、任意の組み合わせで同期制御を行うことができる。
【0131】
つぎの発明にかかる数値制御装置は、軸の同期制御(位置制御方式)において、基準軸を制御する場合には、前記同期位置計算処理部が、軸制御指令値変換部にて算出される基準軸の移動量を、基準軸の基準位置に加算することにより、基準軸に対する指令位置を計算し、一方、同期軸を制御する場合には、前記同期位置計算処理部が、前記基準位置入出力部にて受け取る移動量と、基準軸に対する同期軸のギヤ比、指令回転比、および指令単位時間比とから、同期軸の単位時間当りの移動量を算出し、該移動量を同期軸の基準位置に加算することにより、同期軸に対する指令位置を計算する。これにより、基準軸および同期軸において、正確な指令位置を計算可能となり、軸の同期制御の精度を向上させることができる。
【0132】
つぎの発明にかかる数値制御装置は、同期制御を行う主軸の速度制御方式から位置制御方式への切り換えを、上記所定手順で理論上の指令位置を計算し(同期軸を制御する軸制御部内の軸制御方式切換部による計算)、その後、位置偏差量の変動が収縮した状態で行うようにしているため、基準軸の動作に影響を与えずに同期制御モード(位置制御方式)に切り換えることができる。これにより、基準軸側で加工中に、その加工に影響を与えずに軸の同期制御を行えるため、加工サイクルを短縮することができる。
【0133】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、軸の同期制御を行う場合、基準軸を制御する軸制御部では、該基準軸に対する指令位置を計算し、一方、同期軸を制御する複数の軸制御部では、基準軸を制御する軸制御部から受け取る単位時間当りの移動量に基づいて、同期軸に対する指令位置を計算する。そして、同期位置補正部では、得られた位置補正量を、同期軸の指令位置に対してのみ加算することにより、軸の変動を補正する。これにより、基準軸側で加工中に、その加工に影響を与えずに軸の同期制御を行えるため、より加工サイクルを短縮することができ、さらに、同期軸の指令位置を補正することにより、同期精度の向上を実現させることができる。
【0134】
つぎの発明にかかる数値制御装置は、同期制御時に発生するずれの補正を、上記計算結果と基準軸の位置偏差量との差に、一次遅れフィルタをかけることにより行うため、これにより、補正による急激な指令位置の変動が発生せず、無用なアラームの発生を避けることができる。
【0135】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、基準軸の理論上の位置偏差量に対する実際の遅れ量分を、位置補正量として、同期制御時に発生するずれ成分を補正するようにしたため、切削負荷等で発生する遅れによる同期ずれ成分を容易に補正でき、また、位置制御ゲインや負荷が異なるために、常に位置偏差量に差が発生している軸間の同期制御であっても、補正による不正なトルクを発生させずに、精度良い同期制御を行うことができる。これにより、ワークの傷やねじれの発生を防ぐことができ、より精度の良い加工を行うことができる。
【0136】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、同期制御を行う基準軸および同期軸における位置偏差量の平均値の差を、位置補正量として、同期制御時に発生するずれ成分を補正するようにしたため、該位置補正量を固定的な値とすることができ、これにより、位置補正量の計算による負担を軽減することができる。
【0137】
つぎの発明にかかる数値制御装置において、同期軸を制御する軸制御部の同期位置補正部は、同期制御を行う基準軸および同期軸における位置偏差量の平均値を計算し、その平均値を速度指令値で割った値を、位置偏差量を得るための係数として、同期補正係数保持部内に保持する。この保持された値は、速度指令値に依存しない位置偏差量を得るための係数であるため、同期制御時において初期調整時と速度指令値が異なる場合でも、該係数に速度指令値をかけることにより、定常回転時の位置偏差量を容易に算出することができる。
【0138】
つぎの発明にかかる数値制御装置は、軸の位置偏差量が変化した状態でワークをつかむ場合、予め計算しておいた、同期制御を行う同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と実際の位置偏差量との差を、同期軸にかかる位置補正量から一時的に引く。これにより、外乱等による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルでき、最適な位置偏差量で同期制御を行うことができる。
【0139】
つぎの発明にかかる数値制御装置は、2つ以上の主軸モータ間による主軸同期において、主軸モータの加減速を位置制御方式の多段加減速パターンで制御するとき、適切な多段加減速パターンを選択するための構成について規定している。たとえば、多段加減速パターンが各主軸毎に異なっている場合、加減速の傾きが一番大きいものを基準として多段基準加減速時定数を設定し、他の加減速パターンを、多段基準加減速時定数の定数倍(1以上の小数)で定義するようにしたため、適正な多段加減速パターンの選択判定が、多段基準加減速時定数の比較、という簡単な処理で可能になる。
【0140】
また、たとえば、同様の場合に、多段加減速パターンの異なる主軸間の多段基準加減速時定数の比から、適正な多段加減速パターンを算出するようにしたため、加減速の傾きが大きいものを選択する必要がでた場合でも、容易に適正な多段加減速パターンに補正することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態1の構成である。
【図2】 第2図は、数値制御装置内の軸制御部の構成である。
【図3】 第3図は、同期制御を行う組の管理を行うための同期制御管理マトリクスである。
【図4】 第4図は、同期制御を管理するためのフローチャートである。
【図5】 第5図は、主軸同期制御指令の解析による同期制御軸の組み合わせである。
【図6】 第6図は、軸制御部のフローチャートである。
【図7】 第7図は、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態2の構成である。
【図8】 第8図は、同期制御を行うための多段加減速パターンの具体例である。
【図9】 第9図は、多段加減速時定数倍率の計算方法を示す図である。
【図10】 第10図は、同期制御を行うための多段加減速パラメータの設定例である。
【図11】 第11図は、多段加減速パターンの選択および計算方法である。
【図12】 第12図は、従来における数値制御装置の構成である。
【符号の説明】
1 NC装置,2 加工プログラム,3 解析処理部,4 補間処理部,5 PLC回路,6 機械制御信号処理部,7 メモリ,8 パラメータ設定部,9 画面表示部,11 同期制御管理部,10a,10b,10c 軸制御部,13 データ入出力回路,71 軸制御方式切換部,72 軸制御指令値変換部,73 基準位置入力部,74 同期位置計算処理部,75 基準位置出力部,76 同期位置補正部,77 理想位置偏差量計算処理部,78 同期補正量固定部,79 同期補正量誤差キャンセル処理部,82 多段加減速決定部,83 基準傾き量計算部,84 多段加減速パターン算出部
Claims (5)
- 工作機械で駆動する複数の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を、加工プログラムに従って行う数値制御装置において、
前記加工プログラムを格納するメモリ部と、
機械が有する任意の2軸の全ての組み合わせに対し、同期制御中の軸の組み合わせを管理し、同期制御を行うために指定される複数の軸の中の任意の2つの軸(基準軸と同期軸)の組み合わせが有効かどうか判定する同期制御管理部と、
前記同期制御管理部にて管理された基準軸と同期軸の有効な組み合わせに基づいて、同期制御の基準となる基準軸に関する情報、および該基準軸に同期して動作するための同期軸に関する情報、の少なくともいずれか一方が設定され、内部で計算される指令位置に基づいて、対応する前記モータを制御する複数の軸制御部と、
を備え、
前記複数の軸制御部の中の前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記加工プログラムに記述されたパラメータに基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該移動量を該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
前記複数の軸制御部の中の前記同期軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部により算出された移動量を取得し、該取得した移動量に基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該同期軸に関する情報に加えて前記基準軸に関する情報も併せて設定されている場合には、該計算した移動量を、該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
また、
前記複数の軸制御部は、それぞれ、
基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、該指令位置を補正する同期位置補正部、
を備え、
同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、基準軸の位置偏差量に対して、基準軸と同期軸の指令回転比、および指令単位時間比をかけて、さらに、その計算結果と基準軸の位置偏差量との差をとり、その後、前記加工プログラムに記述されたパラメータで決められる特定の時定数に従って、前記差に一次遅れのフィルタを通した値を、位置補正量とすることを特徴とする数値制御装置。 - 工作機械で駆動する複数の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を、加工プログラムに従って行う数値制御装置において、
前記加工プログラムを格納するメモリ部と、
機械が有する任意の2軸の全ての組み合わせに対し、同期制御中の軸の組み合わせを管理し、同期制御を行うために指定される複数の軸の中の任意の2つの軸(基準軸と同期軸)の組み合わせが有効かどうか判定する同期制御管理部と、
前記同期制御管理部にて管理された基準軸と同期軸の有効な組み合わせに基づいて、同期制御の基準となる基準軸に関する情報、および該基準軸に同期して動作するための同期軸に関する情報、の少なくともいずれか一方が設定され、内部で計算される指令位置に基づいて、対応する前記モータを制御する複数の軸制御部と、
を備え、
前記複数の軸制御部の中の前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記加工プログラムに記述されたパラメータに基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該移動量を該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
前記複数の軸制御部の中の前記同期軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部により算出された移動量を取得し、該取得した移動量に基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該同期軸に関する情報に加えて前記基準軸に関する情報も併せて設定されている場合には、該計算した移動量を、該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
また、
前記複数の軸制御部は、それぞれ、
基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、該指令位置を補正する同期位置補正部、
前記加工プログラムに記述された速度指令値と前記モータの位置制御ゲインから理論上の位置偏差量を算出する理想位置偏差量計算処理部、
を備え、
同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、前記理想位置偏差量計算処理部にて算出された基準軸の理論上の位置偏差量と、基準軸から得られる実際の位置偏差量と、の差をとり、その後、前記差と基準軸に対する同期軸の指令回転比、および指令単位時間比とから算出した値を、位置補正量とすることを特徴とする数値制御装置。 - 工作機械で駆動する複数の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を、加工プログラムに従って行う数値制御装置において、
前記加工プログラムを格納するメモリ部と、
機械が有する任意の2軸の全ての組み合わせに対し、同期制御中の軸の組み合わせを管理し、同期制御を行うために指定される複数の軸の中の任意の2つの軸(基準軸と同期軸)の組み合わせが有効かどうか判定する同期制御管理部と、
前記同期制御管理部にて管理された基準軸と同期軸の有効な組み合わせに基づいて、同期制御の基準となる基準軸に関する情報、および該基準軸に同期して動作するための同期軸に関する情報、の少なくともいずれか一方が設定され、内部で計算される指令位置に基づいて、対応する前記モータを制御する複数の軸制御部と、
を備え、
前記複数の軸制御部の中の前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記加工プログラムに記述されたパラメータに基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該移動量を該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
前記複数の軸制御部の中の前記同期軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部により算出された移動量を取得し、該取得した移動量に基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該同期軸に関する情報に加えて前記基準軸に関する情報も併せて設定されている場合には、該計算した移動量を、該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
また、
前記複数の軸制御部は、それぞれ、
基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、該指令位置を補正する同期位置補正部、
同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、さらに、その差を計算する同期補正量固定部、
を備え、
同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、前記同期補正量固定部に計算された前記差を、位置補正量とすることを特徴とする数値制御装置。 - 工作機械で駆動する複数の主軸モータまたはサーボモータの同期制御を、加工プログラムに従って行う数値制御装置において、
前記加工プログラムを格納するメモリ部と、
機械が有する任意の2軸の全ての組み合わせに対し、同期制御中の軸の組み合わせを管理し、同期制御を行うために指定される複数の軸の中の任意の2つの軸(基準軸と同期軸)の組み合わせが有効かどうか判定する同期制御管理部と、
前記同期制御管理部にて管理された基準軸と同期軸の有効な組み合わせに基づいて、同期制御の基準となる基準軸に関する情報、および該基準軸に同期して動作するための同期軸に関する情報、の少なくともいずれか一方が設定され、内部で計算される指令位置に基づいて、対応する前記モータを制御する複数の軸制御部と、
を備え、
前記複数の軸制御部の中の前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記加工プログラムに記述されたパラメータに基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該移動量を該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
前記複数の軸制御部の中の前記同期軸に関する情報が設定された軸制御部は、前記基準軸に関する情報が設定された軸制御部により算出された移動量を取得し、該取得した移動量に基づいて、対応する軸の単位時間当りの移動量を計算し、該同期軸に関する情報に加えて前記基準軸に関する情報も併せて設定されている場合には、該計算した移動量を、該対応する軸を基準軸とした同期制御を実行する他の軸制御部へ出力し、
また、
前記複数の軸制御部は、それぞれ、
基準軸の位置偏差量と同期軸の位置偏差量とから位置補正量を算出し、該位置補正量を前記同期軸の指令位置に対して加算することにより、該指令位置を補正する同期位置補正部、
を備え、
さらに、
前記工作機械の初期調整時に、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、さらに、その平均値を速度指令値で割った値を、位置偏差量を得るための係数として保持する同期補正係数保持部、
を前記メモリ部内に備え、
同期軸を制御する軸制御部において、前記同期位置補正部は、速度指令値に対して、前記同期補正係数保持部にて保持された係数をかけることにより、同期制御を行う基準軸および同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値を計算し、その差を、位置補正量とすることを特徴とする数値制御装置。 - 同期制御を行う同期軸における定常回転時の位置偏差量の平均値と実際の位置偏差量との差を、前記位置補正量から一時的に引いて、外乱による変動で発生した位置偏差量の変動成分をキャンセルする同期補正量誤差キャンセル処理部、
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の数値制御装置。
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