JP4332347B2 - 安定化o−ヨードキシ安息香酸組成物および製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、安定化o−ヨードキシ安息香酸組成物であって、 o−ヨードキシ安息香酸1モルにつき、
−式I:
CH3(CH2)nCOOH
[式中、nは、8〜20であり、好ましくは、14〜16である]
で示される脂肪酸並びにそれらの混合物、
−式II:
で示されるベンゼンカルボン酸並びにそれらの混合物、および
−式Iおよび式IIで示される酸の混合物
からなる群から選ばれる安定化剤0.5〜4モルを含むことを特徴とする組成物に関する。
本発明の実施例および酸化剤としてのそれらの適用を下記に記載する。
−組成物100 mgをハンマーでたたくか、
−組成物数mgを300℃までの加熱プレートに噴霧するか、または組成物数mgが置かれたプレートを分解が起こるまで加熱するか
のいずれかによって行うことができる。
a)IBXの製造
2−ヨード安息香酸300 gを、96%H2SO4 201 gを含有する水3 lに懸濁させた。ついで、50℃にて攪拌しながら、水1.2 l中NaBrO3 246 gを30 分かけて添加した。ついで、反応液を65℃にて、3時間30分維持し、その間臭素の激しい放出が生じる。20℃に冷却後、反応液中に析出したIBXを注意深く分離し、水1 lで洗滌し、真空下乾燥した。収率: 95%
収率(重量): 90%
2−ヨード安息香酸30 gを、水390 ml中オキソン109 gの溶液に添加した。不均一な反応液を攪拌しながら70℃にて2時間維持し、その間に反応液が濁った。安息香酸18 gを添加し、混合物を放置して室温約20℃に冷却した。沈澱物を分離し、水100 mlで洗滌し、真空下60℃にて乾燥させた。
収率: 90%
2−ヨード安息香酸30 gを水300 ml中オキソン92 gの溶液に添加した。70℃にて2時間後、o−トルイル酸18 gを添加し、反応液を20℃に戻し、ろ過した。固体を水100 mlで洗滌後、乾燥させ、粉末を得たが、加熱によって分解したが爆発はしなかった。
2−ヨード安息香酸50 gおよびイソフタール酸37 gを、水500 ml中オキソン153 gの溶液に添加した。均一な反応液を70℃に2時間維持し、ついで、周囲温度まで冷却し、ろ過した。沈澱物を水で洗滌し、水800 mlに懸濁させ、10N NaOH水溶液約60 mlを添加し、酸を溶解させた。本発明による均一化した組成物をついで、33% HCl 水溶液60 mlを添加して、反応液を酸性にし、析出させた。水で洗滌後、乾燥させ、温度を上昇させたが、爆発せず、黒く変色して溶解する安定組成物80 gを得た。
水60 ml中IBX10 gの懸濁液にステアリン酸10 gを添加し、10N NaOH水溶液8 mlを滴下しながら添加し、酸の塩を生成させた。ついで、不均一な反応液を33% HCl水溶液8 mlを添加して酸性にし、ろ過して固体を分離した。水30 mlで洗滌および乾燥後に得られた組成物は熱をかけたが爆発しなかった。
2−ヨード安息香酸32 gおよびステアリン酸32 gを、オキソン117 gおよび水490 mlの溶液に添加した。70℃にて2時間後、反応液を上記と同様に処理した;分離された組成物は一般に熱にさらしたとき爆発しない。
2−ヨード安息香酸280 g、イソフタール酸187 gおよび安息香酸151 gを、水4600 ml中オキソン1014 gに添加した。70℃にて2時間および通常の処理後、加熱時に安定で、酸化滴定による測定でIBX 46重量%を含む組成物605 gを分離した。
上記実施例におけると同じ割合の試剤を用いたが、安息香酸およびイソフタール酸は、反応液の約35 ℃までの冷却中の酸化後まで添加しなかった。ろ過して分離した組成物を均一にした。それを水4100 mlに懸濁させ、10N NaOH水溶液440 mlを添加した;得られた溶液はpH7であり、ついで、33% 塩酸水溶液440 mlをゆっくり添加して78 ℃にて酸性にした。ろ過、水500 mlで洗滌、真空下乾燥後分離された組成物は、IBX 45重量%(酸化滴定)を含む。この組成物は衝撃に安定で、加熱により爆発しなかった。
実施例8に記載と同じ方法を行ったが、安息香酸を1モル当量のステアリン酸に代えた。かくして、IBX 38重量%を含む非−爆発性組成物を得た。
o−ヨード安息香酸200 gおよびイソフタール酸133 gを、水2.8リットル中オキソン695 gの溶液に添加した。反応液を攪拌下70℃にて3時間維持し、ついで、水500 ml中安息香酸ナトリウム128 gの溶液を40℃にて添加した。20℃に冷却後、沈澱物をろ取し、水700 mlで洗滌し、換気装置付オーブン中で60℃にて乾燥させ、安定化IBX組成物420 gを得た。
実施例7で製造した組成物5 gを、少量ずつ15分かけて、20℃から25℃の温度に維持しながら、ジメチルスルホキシド40 ml中ファルネゾール1.6 gの溶液に添加した。攪拌下2時間後、溶液をヘキサン(ペトロール G)100 mlに注ぎ、沈澱物を分離し、水、ついで、ペトロール Gで洗滌した。有機層を真空下濃縮し、得られた残渣をR60メルク(登録商標)シリカ25 g上クロマトグラフィーにより精製し、得られたファルネザールから残部の安定化剤を分離した;溶出剤はペトロール G、ついで酢酸エチルとの混合物(9/1−v/v)である。純粋なファルネザールを収率85%で分離した。
a)ジメチルスルホキシド中
温度を20℃から25℃に維持しながら、実施例8で製造した組成物16 gを少量ずつ15分かけてベンゾイン4.8 gを含有するジメチルスルホキシド35 mlに添加した。周囲温度にて2時間攪拌後、反応液を水200 mlおよび酢酸エチル60 mlに注いだ。生成した沈澱物を除去し、有機層を真空下濃縮した。固体残渣をエタノール20 mlから再結晶した。ベンジルを収率78%で得た。
実施例10に記載と同様にして、安定化組成物8.35 gを、少量ずつテトラヒドロフラン40 ml中ベンゾイン2.5 gの溶液に20℃にて添加し、ついで、混合物を50℃にて6時間攪拌した。20℃にて、反応液を攪拌下水100 mlおよびトルエン60 mlに添加した;ついで、水層を5N NaOH溶液を添加して中性にし、不溶部をろ別し、有機層を分離した。水60 mlで洗滌後、溶媒を蒸発させ、所望のジケトン2 gを得た(NMRスペクトルによる)。
反応はテトラヒドロフラン中と同様に行い、処理後所望の生成物2.6 gを得た。
約20℃にて攪拌しながら、実施例10の組成物30.6 gを少量ずつ15分間かけてジメチルスルホキシド70 ml中3−ピリジルメタノール4.7 gの溶液に添加し、反応液を2時間攪拌し、水150 mlおよび酢酸エチル60 mlに注いだ。水層を中性にした後、沈澱物を分離し、有機層を分離し、乾燥させた。所望の3−ピリジルカルボキシアルデヒド4.2 gを得た(NMRによる)。
実施例10に記載と同様にして製造したIBX 10.6 gをN−メチルピロリドン60 mlに20℃にて懸濁させ、シクロオクタノール2 gを、20℃〜25℃の温度に維持し、滴下しながら添加した。2時間攪拌後、反応液を水130 mlおよびトルエン80 mlの混合物中に注いだ;水層のpHを、NaOH水溶液を添加して約7にし、生成した不溶物および水層を分離後、有機層を濃縮し、純粋なシクロオクタノン1.4 gを得た(NMRおよびGPC)。
前記と同様の操作を行って、メントンをL−メタノールから収率87%で得た。
実施例4の操作方法を適用して、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒドを、3,4,5−トリメトキシベンジルアルコールから収率86%で、またはアダマンタノンを、アダマンタノールから収率52%で得た。
Claims (17)
- 上記安定化剤が、式I[式中、nが、14〜16である]で示される酸またはそれらの混合物である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤が、式Iで示される酸または式IIの酸の混合物である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤が、イソフタール酸、テレフタール酸またはそれらの混合物である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤が、安息香酸、o−トルイル酸およびそれらの混合物から選択されるモノカルボン酸である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤がさらにイソフタール酸、テレフタール酸またはそれらの混合物を含む、請求項5記載の組成物。
- 当該モノカルボン酸が安定化剤中25から75モル%の割合である、請求項6記載の組成物。
- 上記安定化剤が、安息香酸およびイソフタール酸の混合物であり、安定化剤中のモノカルボン酸の割合が45〜55モル%である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤が、ステアリン酸、パルミチン酸およびそれらの混合物から選択されるモノカルボン酸である、請求項1記載の組成物。
- 上記安定化剤がさらにイソフタール酸、テレフタール酸またはそれらの混合物を含む、請求項9記載の組成物。
- 当該モノカルボン酸が安定化剤中25から75モル%の割合である、請求項10記載の組成物。
- o−ヨードキシ安息香酸1モルにつき、安定化剤1〜2.5モルを含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物の製造方法であって、o−ヨードキシ安息香酸のアルカリ塩、および適当な割合の安定化剤の水性溶液または懸濁液を調製し、ついで酸性にし、沈澱組成物を分離することを特徴とする方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の安定化o−ヨードキシ安息香酸組成物の製造方法であって、o−ヨードキシ安息香酸合成のための反応液中に安定化剤またはそのアルカリ塩の1種を投入することを特徴とする方法。
- 上記o−ヨードキシ安息香酸が、o−ヨード安息香酸に、2KHSO5、KHSO4、K2SO4を作用させて製造される、請求項13または14記載の方法。
- 上記安定化剤のすべてまたはいくつかが、合成が開始されるやいなや投入される、請求項15記載の方法。
- 上記o−ヨードキシ安息香酸が、o−ヨード安息香酸に、NaBrO3およびH2SO4を作用させて製造される、請求項13または14記載の方法。
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