JP4306270B2 - 偏光板、その製造法、光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

偏光板、その製造法、光学部材及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エポキシ樹脂組成物を接着剤として、偏光子の片面又は両面に保護膜を貼合した偏光板及びその製造方法に関するものである。本発明はまた、この偏光板を用いた光学部材及び液晶表示装置にも関係している。
【0002】
【従来の技術】
偏光板は、液晶表示装置を構成する光学部品の一つとして有用である。偏光板は通常、偏光子の両面に保護膜を積層した状態で、液晶表示装置に組み込まれて使用される。偏光子の片面にのみ保護膜を設けることも知られているが、多くの場合、もう一方の面には、単なる保護膜としてではなく、別の光学機能を有する層が、保護膜を兼ねて貼合されることになる。また偏光子の製造方法として、二色性色素により染色された一軸延伸ポリビニルアルコール樹脂フィルムをホウ酸処理し、水洗後、乾燥する方法は広く知られている。
【0003】
通常、偏光子には、上述の水洗及び乾燥後、直ちに保護膜が貼合される。これは、乾燥後の偏光子は物理的な強度が弱く、一旦これを巻き取ると、加工方向に裂けるなどの問題があるためである。したがって、乾燥後の偏光子は通例、直ちに水系の接着剤を塗布した後、この接着剤を介して両面同時に保護膜が貼合される。 通例、保護膜としては、厚さ30〜120μm のトリアセチルセルロースフィルムが使用されている。
【0004】
偏光子と保護膜、特にトリアセチルセルロースフィルムからなる保護膜との接着には、ポリビニルアルコール系の接着剤を用いることが多いが、これに代わって、ウレタン系の接着剤を用いる試みもある。例えば、特開平 7-120617 号公報(特許文献1)には、ウレタンプレポリマーを接着剤として、含水率の高い偏光子と、酢酸セルロース系保護膜、例えば、トリアセチルセルロースフィルムとを接着することが記載されている。
【0005】
一方、トリアセチルセルロースは透湿度が高いため、この樹脂フィルムを保護膜として貼合した偏光板は、湿熱下、例えば、温度70℃、相対湿度90%のような条件下では劣化を引き起こすなどの問題があった。そこで、トリアセチルセルロースフィルムよりも透湿度の低い樹脂フィルムを保護膜とすることで、かかる問題を解決する方法も提案されており、例えば、非晶性ポリオレフィン樹脂を保護膜とすることが知られている。具体的には、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを偏光子の少なくとも一方の面に保護膜として積層することが、特開平 6-51117号公報(特許文献2)に記載されている。
【0006】
このような透湿度の低い保護膜を従来の装置で貼合する場合、水を主な溶媒とする接着剤、例えば、ポリビニルアルコール水溶液を使用して、ポリビニルアルコール系の偏光子に保護膜を貼合した後、溶媒を乾燥させるいわゆるウェットラミネーションでは、十分な接着強度が得られなかったり、外観が不良になったりするなどの問題があった。これは、透湿度の低いフィルムは一般的にトリアセチルセルロースフィルムよりも疎水性であることや、透湿度が低いために溶媒である水を十分に乾燥できないことなどの理由による。
【0007】
そこで、特開 2000-321432号公報(特許文献3)には、ポリビニルアルコール系の偏光子と、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護膜とを、ポリウレタン系接着剤により接着することが提案されている。しかしながら、ポリウレタン系接着剤は、硬化に長時間を要するという問題があり、また接着力も必ずしも十分とはいえない。
【0008】
一方で、偏光子の両面に異なる種類の保護膜を貼合することも知られており、例えば、特開 2002-174729号公報(特許文献4)には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子の一方の面に、非晶性ポリオレフィン系樹脂からなる保護膜を貼合し、他方の面には、その非晶性ポリオレフィン系樹脂とは異なる樹脂、例えばトリアセチルセルロースからなる保護膜を貼合することが提案されている。
【0009】
非晶性ポリオレフィン系樹脂は、例えば、「化学工業」1991年2月号(化学工業社),第20〜26頁(非特許文献1)、「機能材料」1993年1月号(第13巻,第1号)(シーエムシー),第40〜52頁(非特許文献2)などに記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−120617号公報
【特許文献2】
特開平6−51117号公報
【特許文献3】
特開2000−321432号公報
【特許文献4】
特開2002−174729号公報
【非特許文献1】
「化学工業」1991年2月号(化学工業社),第20〜26頁
【非特許文献2】
「機能材料」1993年1月号(第13巻,第1号)(シーエムシー),第40〜52頁
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ポリビニルアルコール系の偏光子に透湿度の低い保護膜をウェットラミネーションにより貼合する場合の問題を解決するために、ドライラミネーションなどの貼合方法を採用することも考えられるが、ドライラミネーション装置を従来の偏光板製造設備に導入する場合には、前述のとおり偏光子の物理的強度が弱いという問題から、貼合設備は、偏光フィルムの乾燥工程直後に設置する必要があり、クリーンルームの増床、オーブンの新設、塗工装置の新設など、設備投資が莫大となり、かかるドライラミネーション装置の設置は、経済的には困難なのが実情である。
【0012】
本発明者らは、かかる問題を改善すべく鋭意研究を行った結果、偏光子への保護膜の貼合を行う際、接着剤として芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とする接着剤に使用することで、透湿度の低い保護膜を貼合できるようになることを見出した。したがって本発明の目的は、透湿度の低い樹脂フィルムを保護膜とする場合であっても、十分な接着強度で、外観不良などの問題を起こすことなく、偏光子の片面又は両面に保護膜が貼合された偏光板を提供し、さらにそれを用いて、信頼性に優れる液晶表示装置を形成しうる光学部材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明によれば、一軸延伸され、ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子に、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とし、光カチオン重合開始剤を含有する組成物からなる接着剤を介して、トリアセチルセルロースよりも透湿度の低い透明樹脂のフィルムからなる保護膜が貼合されており、その接着剤は、活性エネルギー線の照射によるカチオン重合で硬化されている偏光板が提供される。この偏光板は、ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子に、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とし、光カチオン重合開始剤を含有する未硬化のエポキシ樹脂組成物を塗工し、その樹脂組成物塗工面に、トリアセチルセルロースよりも透湿度の低い透明樹脂のフィルムからなる保護膜を貼合し、次いで活性エネルギー線を照射して上記の組成物を硬化させ、接着層を形成する方法により、製造できる。
【0014】
また本発明によれば、上記の偏光板と他の光学機能を示す光学層との積層体からなる光学部材が提供され、さらには、その光学部材が液晶セルの片側又は両側に配置されてなる液晶表示装置も提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係る偏光板は、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向された偏光子の片面又は両面に、保護膜を貼合したものである。偏光子を構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合される他の単量体として、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%、好ましくは98〜100モル%の範囲である。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用し得る。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常 1,000〜10,000、好ましくは1,500〜10,000の範囲である。
【0016】
偏光板は、このようなポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色して、その二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、ホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程、及びこれらの工程が施されて二色性色素が吸着配向された一軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに保護膜を貼合する工程を経て、製造される。
【0017】
一軸延伸は、二色性色素による染色の前に行ってもよいし、二色性色素による染色と同時に行ってもよいし、二色性色素による染色の後に行ってもよい。一軸延伸を二色性色素による染色後に行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。またもちろん、これらの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。一軸延伸するには、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤により膨潤した状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。
【0018】
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色するには、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性色素を含有する水溶液に浸漬すればよい。二色性色素として、具体的にはヨウ素又は二色性染料が用いられる。
【0019】
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水100重量部あたり0.01〜0.5重量部程度であり、ヨウ化カリウムの含有量は通常、水100重量部あたり 0.5〜10重量部程度である。この水溶液の温度は、通常20〜40℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間は、通常30〜300秒程度である。
【0020】
一方、二色性色素として二色性染料を用いる場合は通常、水溶性二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性染料の含有量は通常、水100重量部あたり1×10-3〜1×10-2重量部程度である。この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を含有していてもよい。この水溶液の温度は、通常20〜80℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間は、通常30〜300秒程度である。
【0021】
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸水溶液におけるホウ酸の含有量は通常、水100重量部あたり2〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合には、このホウ酸水溶液はヨウ化カリウムを含有するのが好ましい。ホウ酸水溶液におけるヨウ化カリウムの含有量は通常、水100重量部あたり2〜20重量部程度、好ましくは5〜15重量部である。ホウ酸水溶液への浸漬時間は、通常100〜1,200秒程度 、好ましくは150〜600秒程度、さらに好ましくは200〜400秒程度である。 ホウ酸水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃である。
【0022】
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗後は乾燥処理が施されて、偏光子が得られる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、浸漬時間は、通常2〜120秒程度である。その後に行われる乾燥処理は通常、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行われる。乾燥温度は、通常40〜100℃である。乾燥処理における処理時間は、通常120〜600秒程度である。
【0023】
こうして、ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子が得られる。次いで、この偏光子は、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とし、光カチオン重合開始剤を含有する接着剤を用いて、片面又は両面に保護膜が貼合される。この際、接着剤の硬化時に熱や活性エネルギー線による影響を受けにくいことから、偏光子は染料系のもの、すなわち、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性染料が吸着配向されたものが好ましい。ただもちろん、ヨウ素系の偏光子にも本発明は同様に適用できる。また、エポキシ樹脂とは、分子中に平均2個以上のエポキシ基を有し、反応により硬化する化合物又はポリマーをいう。この分野での慣例に従い、本明細書では、硬化性のエポキシ基を分子内に2個以上有するものであれば、モノマーであってもエポキシ樹脂と呼ぶこととする。
【0024】
本発明では、耐候性や屈折率、カチオン重合性などの観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ樹脂を接着剤に用いる。このようなエポキシ樹脂として、水素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などが例示できる。
【0025】
水素化エポキシ樹脂について説明すると、これは、芳香族エポキシ樹脂を触媒の存在下、加圧下で選択的に水素化反応を行うことにより得られる。芳香族エポキシ樹脂しては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテルのようなビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラックエポキシ樹脂のようなノボラック型のエポキシ樹脂;テトラヒドロキシフェニルメタンのグリシジルエーテル、テトラヒドロキシベンゾフェノンのグリシジルエーテル、エポキシ化ポリビニルフェノールのような多官能型のエポキシ樹脂などが挙げられる。これら芳香族エポキシ樹脂の核水添物が水素化エポキシ樹脂となるが、なかでも、水素化したビスフェノールAのグリシジルエーテルを用いることが好ましい。
【0026】
次に脂環式エポキシ樹脂について説明すると、これは、次式に示す如き、脂環式環に結合したエポキシ基を分子内に少なくとも1個有する化合物である。
【0027】
Figure 0004306270
【0028】
式中、mは2〜5の整数を表す。
【0029】
この式における (CH2)m 中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が他の化学構造に結合した化合物が、脂環式エポキシ樹脂となりうる。また、脂環式環を形成する水素がメチル基やエチル基のような直鎖状アルキル基で適宜置換されていてもよい。なかでも、オキサビシクロヘキサン環(上式においてm=3のもの)や、オキサビシクロヘプタン環(上式においてm=4のもの)を有する化合物を用いることが好ましい。以下に、脂環式エポキシ樹脂の構造を具体的に例示するが、これらの化合物に限定されるものではない。
【0030】
(1)下式(I)に相当するエポキシシクロヘキシルメチル エポキシシクロヘキサンカルボキシレート類:
【0031】
Figure 0004306270
【0032】
式中、R1 及びR2 は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0033】
(2)下式(II)に相当するアルカンジオールのエポキシシクロヘキサンカルボキシレート類:
【0034】
Figure 0004306270
【0035】
式中、R3 及びR4 は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表し、nは2〜20の整数を表す。
【0036】
(3)下式(III) に相当するジカルボン酸のエポキシシクロヘキシルメチルエステル類:
【0037】
Figure 0004306270
【0038】
式中、R5 及びR6 は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表し、pは2〜20の整数を表す。
【0039】
(4)下式(IV)に相当するポリエチレングリコールのエポキシシクロヘキシルメチルエーテル類:
【0040】
Figure 0004306270
【0041】
式中、R7 及びR8 は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表し、qは2〜10の整数を表す。
【0042】
(5)下式(V)に相当するアルカンジオールのエポキシシクロヘキシルメチルエーテル類:
【0043】
Figure 0004306270
【0044】
式中、R9 及びR10は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表し、rは2〜20の整数を表す。
【0045】
(6)下式(VI)に相当するジエポキシトリスピロ化合物:
【0046】
Figure 0004306270
【0047】
式中、R11及びR12は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0048】
(7)下式(VII) に相当するジエポキシモノスピロ化合物:
【0049】
Figure 0004306270
【0050】
式中、R13及びR14は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0051】
(8)下式(VIII)に相当するビニルシクロヘキセンジエポキシド類:
【0052】
Figure 0004306270
【0053】
式中、R15は水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0054】
(9)下式(IX)に相当するエポキシシクロペンチルエーテル類:
【0055】
Figure 0004306270
【0056】
式中、R16及びR17は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0057】
(10)下式(X)に相当するジエポキシトリシクロデカン類:
【0058】
Figure 0004306270
【0059】
式中、R18は水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を表す。
【0060】
これらのなかでも好適な脂環式エポキシ樹脂として、次のようなものを挙げることができる。
7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と(7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとのエステル化物〔式(I)において、R1=R2=Hの化合物〕、
4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と(4−メチル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとのエステル化物〔式(I)において、R1=4−CH3、R2=4−CH3の化合物〕、
7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と1,2−エタンジオールとのエステル化物〔式(II)において、R3=R4=H、n=の化合物〕、
(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物〔式(III) において、R5=R6=H、p=の化合物〕、
(4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物〔式(III) において、R5=4−CH3、R6=4−CH3、p=の化合物〕、
(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールと1,2−エタンジオールとのエーテル化物〔式(V)において、 R9=R10=H、r=の化合物〕。
【0061】
次に脂肪族エポキシ樹脂について説明すると、脂肪族エポキシ樹脂には、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルがある。これらの例としては、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコールやプロピレングリコール、グリセリンのような脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0062】
ここに例示したエポキシ樹脂は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数のエポキシ樹脂を混合して使用してもよい。
【0063】
本発明で使用するエポキシ樹脂のエポキシ当量は、通常 30〜3,000g/当量、好ましくは 50〜1,500g/当量の範囲である。エポキシ当量が30g/当量を下回ると、硬化後の保護膜の可撓性が低下したり、接着強度が低下したりする可能性がある。一方、3,000g/当量を超えると、他の成分との相溶性が低下する可能性がある。
【0064】
本発明においては、反応性の観点から、エポキシ樹脂の硬化反応としてカチオン重合が用いられる。そのため接着剤には、カチオン重合開始剤配合される。カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、電子線等の活性エネルギー線の照射若しくは加熱によって、カチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始する。いずれのタイプのカチオン重合開始剤であっても、潜在性が付与されていることが、作業性の観点から好ましい。本発明では、活性エネルギー線の照射により接着剤をカチオン重合硬化させることから、カチオン重合開始剤として少なくとも光カチオン重合開始剤を用いる。また、光カチオン重合と熱カチオン重合を併用することも、有用な技術である。
【0065】
以下、光カチオン重合開始剤について説明する。光カチオン重合開始剤を使用すると、常温での硬化が可能となり、偏光子の耐熱性あるいは膨張による歪を考慮する必要が減少し、保護膜を良好に接着することができる。また、光カチオン重合開始剤は光で触媒的に作用するため、エポキシ樹脂に混合しても保存安定性や作業性に優れる。活性エネルギー線の照射によりカチオン種やルイス酸を生じる化合物として、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩、鉄−アレン錯体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、次のような化合物が挙げられる。
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレートなど。
【0067】
芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、次のような化合物が挙げられる。
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートなど。
【0068】
芳香族スルホニウム塩としては、例えば、次のような化合物が挙げられる。
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4,4′−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなど。
【0069】
鉄−アレン錯体としては、例えば、次のような化合物が挙げられる。
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート、
クメン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)−トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイドなど。
【0070】
これらの光カチオン重合開始剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。これらのなかでも特に芳香族スルホニウム塩は、300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械強度や接着強度を有する硬化物を与えることができるため、好ましく用いられる。
【0071】
これらの開始剤は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、“カヤラッド PCI-220”、“カヤラッド PCI-620”(以上、日本化薬(株)製)、“UVI-6990”(ユニオンカーバイド社製)、“アデカオプトマー SP-150”、“アデカオプトマー SP-170”(以上、旭電化工業(株)製)、“CI-5102”、“CIT-1370”、“CIT-1682”、“CIP-1866S”、“CIP-2048S”、“CIP-2064S”(以上、日本曹達(株)製)、“DPI-101”、“DPI-102”、“DPI-103”、“DPI-105”、“MPI-103”、“MPI-105”、
“BBI-101”、“BBI-102”、“BBI-103”、“BBI-105”、“TPS-101”、“TPS-102”、
“TPS-103”、“TPS-105”、“MDS-103”、“MDS-105”、“DTS-102”、“DTS-103”(以上、みどり化学(株)製)、“PI-2074”(ローディア社製)などを挙げることができる。特に、日本曹達(株)製の“CI-5102”は、好ましい開始剤の一つである。
【0072】
光カチオン重合開始剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常 0.5〜20重量部であり、好ましくは1重量部以上、また好ましくは15重量部以下である。その量がエポキシ樹脂100重量部あたり 0.5重量部を下回ると、硬化が不十分になり、機械強度や接着強度が低下する。また、その量がエポキシ樹脂100重量部あたり20重量部を越えると、硬化物中のイオン性物質が増加することで硬化物の吸湿性が高くなり、耐久性能が低下する可能性があるので、好ましくない。
【0073】
さらに、必要に応じて光増感剤を併用することができる。光増感剤を使用することで、反応性が向上し、硬化物の機械強度や接着強度を向上させることができる。光増感剤としては例えば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ及びジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。具体的な光増感剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノンのようなベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンのようなベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンのようなチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノンのようなアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドンのようなアクリドン誘導体;その他、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物、ハロゲン化合物などが挙げられが、これらに限定されるものではない。また、これらはそれぞれ単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。光増感剤は、光カチオン重合性エポキシ樹脂組成物を100重量部とした場合に、0.1〜20重量部の範囲で含有するのが好ましい。
【0074】
次に、熱カチオン重合開始剤について説明する。加熱によりカチオン種又はルイス酸を発生する化合物として、ベンジルスルホニウム塩、チオフェニウム塩、チオラニウム塩、ベンジルアンモニウム、ピリジニウム塩、ヒドラジニウム塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミドなどを挙げることができる。これらの開始剤は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、いずれも商品名で、“アデカオプトン CP77 ”及び“アデカオプトン CP66 ”(以上、旭電化工業(株)製)、“CI-2639”及び“CI-2624”(以上、日本曹達(株)製)、“サンエイド SI-60L”、“サンエイド SI-80L”及び“サンエイド SI-100L”(以上、三新化学工業(株)製)などが挙げられる。
【0075】
前述のとおり、以上説明した光カチオン重合と熱カチオン重合を併用することも、有用な技術である。
【0076】
本発明において接着剤として用いるエポキシ樹脂組成物は、さらにオキセタン類やポリオール類など、カチオン重合を促進する化合物を含有してもよい。
【0077】
オキセタン類は、分子内に4員環エーテルを有する化合物であり、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ〔(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタンなどが挙げられる。これらのオキセタン化合物は市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、いずれも商品名で、“アロンオキセタン OXT-101”、“アロンオキセタン OXT-121”、“アロンオキセタン OXT-211”、“アロンオキセタン OXT-221”、“アロンオキセタン OXT-212”(以上、東亞合成(株)製)などを挙げることができる。また、これらのオキセタン環含有化合物は、エポキシ樹脂組成物中で、通常5〜95重量%、好ましくは30〜70重量%の割合で使用される。
【0078】
ポリオール類としては、フェノール性水酸基以外の酸性基が存在しないものが好ましく、例えば、水酸基以外の官能基を有しないポリオール化合物、ポリエステルポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物、フェノール性水酸基を有するポリオール化合物、ポリカーボネートポリオールなどを挙げることができる。これらのポリオール類の分子量は、通常48以上、好ましくは62以上、さらに好ましくは100以上、また好ましくは 1,000以下である。 これらポリオール類の配合量は、エポキシ樹脂組成物中で、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
【0079】
さらに、本発明の効果を損なわない限り、エポキシ樹脂組成物にはその他の添加剤、例えば、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、増感剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤などを配合することができる。イオントラップ剤には、例えば、粉末状のビスマス系、アンチモン系、マグネシウム系、アルミニウム系、カルシウム系、チタン系及びこれらの混合系などの無機化合物が包含され、酸化防止剤には、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などが包含される。
【0080】
偏光子への接着剤の塗工方法に特別な限定はく、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。また、各塗工方式には各々最適な粘度範囲があるため、溶剤を用いて粘度調整を行うことも有用な技術である。このための溶剤には、偏光子の光学性能を低下させることなく、エポキシ樹脂組成物を良好に溶解するものが用いられるが、その種類にも特別な限定はない。例えば、トルエンに代表される炭化水素類、酢酸エチルに代表されるエステル類などの有機溶剤が使用できる。接着剤層の厚さは、通常50μm 以下、好ましくは20μm 以下、さらに好ましくは10μm 以下である。
【0081】
こうしてエポキシ樹脂組成物で形成された接着剤層の上には、透明性を有する保護膜が貼合される。本発明では、偏光子の少なくとも一方の面に貼合される保護膜として、透湿度の低いもの、具体的には、現在偏光板の保護膜として最も広く用いられているトリアセチルセルロースよりも透湿度の低い透明樹脂のフィルムを用いる。トリアセチルセルロースの透湿度は、概ね400g/m2/24hr程度である。偏光子の両面に保護膜を貼合する場合、2枚の保護膜を段階的に片面ずつ貼合してもよいし、両面を一段階で貼合してもかまわない。
【0082】
本発明で用いる透湿度の低い透明樹脂フィルムの例として、非晶性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリサルホン系樹脂フィルム、脂環式ポリイミド系樹脂フィルムなどが挙げられる。これらのなかでは、非晶性ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムが特に好ましく用いられる。非晶性ポリオレフィン系樹脂は通常、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのような環状オレフィンの重合単位を有するものであり、環状オレフィンと鎖状オレフィンとの共重合体であってもよい。 このような非晶性ポリオレフィン系樹脂は、例えば、前記非特許文献1や非特許文献2などに記載されているものである。なかでも、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が代表的である。また、極性基が導入されているものも有効である。市販されている非晶性ポリオレフィン系樹脂として、ジェイエスアール(株)の“アートン”、日本ゼオン(株)の“ZEONEX”及び“ZEONOR”、三井化学(株)の“APO”及び“アペル”などがある。非晶性ポリオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとすることになるが、製膜には、溶剤キャスト法、溶融押出法など、公知の方法が適宜用いられる。
【0083】
本発明において、好ましい形態の一つは、保護膜が非晶性ポリオレフィン系樹脂からなる300g/m2/24hr以下の透湿度を有するものである。
【0084】
偏光子の両面に保護膜を貼合する場合、両者は、同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよい。 偏光子の両面に異なる種類の保護膜を貼合する場合には、一方の保護膜として、前述の非晶性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリサルホン系樹脂フィルム、脂環式ポリイミド系樹脂フィルムなどの透湿度の低い樹脂フィルムを用いることができ、他方の保護膜としては、これらのほか、トリアセチルセルロースフィルムやジアセチルセルロースフィルムなど、セルロースアセテート系の樹脂フィルムを用いることもできる。また、このように偏光子の一方の面にセルロースアセテート系樹脂のような透湿度の比較的高い樹脂フィルムからなる保護膜を設ける場合、かかる透湿度の高い樹脂フィルムの貼合面には、ポリビニルアルコール系接着剤など、エポキシ系以外の接着剤を用いてもよい。
【0085】
保護膜は、偏光子への貼合に先立って、貼合面に、ケン化処理、コロナ処理、プライマ処理、アンカーコーティング処理などの易接着処理が施されてもよい。また、保護膜の偏光子への貼合面と反対側の表面には、ハードコート層、反射防止層、防眩層などの各種処理層を有していてもよい。保護膜の厚みは、通常5〜200μm 程度の範囲であり、好ましくは10〜120μm 、さらに好ましくは10〜85μm である。
【0086】
以上のように未硬化の接着剤層を介して偏光子に保護膜が貼合された偏光子には、次いで活性エネルギー線を照射することにより、エポキシ樹脂組成物からなる接着剤層を硬化させ、保護膜を偏光子上に固着させる。
【0087】
活性エネルギー線の照射に用いる光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。エポキシ樹脂組成物への光照射強度は、目的とする組成物毎に決定されるものであって、やはり特に限定されないが、開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜100mW/cm2であることが好ましい。樹脂組成物への光照射強度が0.1mW/cm2未満であると、反応時間が長くなりすぎ、100mW/cm2 を超えると、ランプから輻射される熱及び組成物の重合時の発熱により、エポキシ樹脂組成物の黄変や偏光子の劣化を生じる可能性がある。組成物への光照射時間は、硬化する組成物毎に制御されるものであって、やはり特に限定されないが、照射強度と照射時間の積として表される積算光量が10〜5,000mJ/cm2となるように設定されることが好ましい。上記エポキシ樹脂組成物への積算光量が10mJ/cm2 未満であると、開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、得られる保護膜の硬化が不十分となる可能性があり、一方でその積算光量が5,000mJ/cm2を超えると、照射時間が非常に長くなり、生産性向上には不利なものとなる。
【0088】
熱重合を併用する場合は、一般的に知られた方法で加熱することができ、その条件なども特に限定されないが、通常、エポキシ樹脂組成物に配合された熱カチオン重合開始剤がカチオン種やルイス酸を発生する温度以上で加熱が行われ、通常50〜200℃にて実施される。
【0089】
活性エネルギー線の照射にあたり、また所望により熱重合を併用する場合でも、偏光子の偏光度、透過率及び色相、また保護膜の透明性といった、偏光板の諸機能が低下しない範囲で硬化させることが好ましい。
【0090】
偏光板の使用に際しては、本発明の保護膜層を介して偏光機能以外の光学機能を示す光学層を設けた光学部材とすることもできる。光学部材の形成を目的に偏光板に積層する光学層には、例えば、反射層、半透過型反射層、光拡散層、位相差板、集光板、輝度向上フィルムなど、液晶表示装置等の形成に用いられるものがある。前記の反射層、半透過型反射層及び光拡散層は、反射型ないし半透過型や拡散型、それらの両用型の偏光板からなる光学部材を形成する場合に用いられるものである。
【0091】
反射型の偏光板は、視認側からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置に用いられ、バックライト等の光源を省略できるため、液晶表示装置を薄型化しやすい。また半透過型の偏光板は、明所では反射型として、暗所ではバックライト等の光源を介して表示するタイプの液晶表示装置に用いられる。 反射型偏光板としての光学部材は、例えば、偏光子上の保護膜にアルミニウム等の金属からなる箔や蒸着膜を付設して、反射層を形成することができる。半透過型の偏光板としての光学部材は、前記の反射層をハーフミラーとしたり、パール顔料等を含有して光透過性を示す反射板を偏光板に接着することで形成できる。一方、拡散型偏光板としての光学部材は、例えば、偏光板上の保護膜にマット処理を施す方法、微粒子含有の樹脂を塗布する方法、微粒子含有のフィルムを接着する方法など、種々の方法を用いて、表面に微細凹凸構造を形成する。
【0092】
さらに、反射拡散両用の偏光板としての光学部材の形成は、例えば、拡散型偏光板の微細凹凸構造面にその凹凸構造が反映した反射層を設けるなどの方法により、行うことができる。微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させ、指向性やギラツキを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また、微粒子を含有した樹脂層やフィルムは、入射光及びその反射光が微粒子含有層を透過する際に拡散されて、明暗ムラをより抑制しうるなどの利点も有している。 表面微細凹凸構造を反映させた反射層は、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の蒸着やメッキ等の方法で、金属を微細凹凸構造の表面に直接付設することで形成できる。表面微細凹凸構造を形成するために配合する微粒子としては、例えば、平均粒径が0.1〜30μmのシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などが利用できる。
【0093】
他方、上記した光学層としての位相差板は、液晶セルによる位相差の補償等を目的として使用される。その例としては、各種プラスチックの延伸フィルム等からなる複屈折性フィルム、ディスコティック液晶やネマチック液晶が配向固定されたフィルム、フィルム基材上に上記の液晶層が形成されたものなどが挙げられる。この場合、配向液晶層を支持するフィルム基材として、トリアセチルセルロースなどセルロース系樹脂フィルムが好ましく用いられる。
【0094】
複屈折性フィルムを形成するプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドなどが挙げられる。延伸フィルムは、一軸や二軸等の適宜な方式で処理したものであってよい。また、熱収縮性フィルムとの接着下に収縮力及び/又は延伸力をかけることでフィルムの厚さ方向の屈折率を制御した複屈折性フィルムでもよい。なお、位相差板は、広帯域化など光学特性の制御を目的として、2枚以上を組み合わせて使用してもよい。
【0095】
集光板は、光路制御等を目的に用いられるもので、プリズムアレイシートやレンズアレイシート、あるいはドット付設シートなどとして、形成することができる。
【0096】
輝度向上フィルムは、液晶表示装置等における輝度の向上を目的に用いられるもので、その例としては、屈折率の異方性が互いに異なる薄膜フィルムを複数枚積層して反射率に異方性が生じるように設計された反射型偏光分離シート、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持した円偏光分離シートなどが挙げられる。
【0097】
光学部材は、偏光板と、前述した反射層ないし半透過型反射層、光拡散層、位相差板、集光板、輝度向上フィルム等から使用目的に応じて選択される1層又は2層以上の光学層とを組み合わせ、2層又は3層以上の積層体とすることができる。 その場合、光拡散層や位相差板、集光板や輝度向上フィルム等の光学層は、それぞれ2層以上を配置してもよい。なお、各光学層の配置に特に限定はない。
【0098】
光学部材を形成する各種光学層は、接着剤を用いて一体化されるが、そのために用いる接着剤は、接着層が良好に形成されるものであれば特に限定はない。接着作業の簡便性や光学歪の発生防止などの観点から、粘着剤(感圧接着剤とも呼ばれる)を使用することが好ましい。粘着剤には、アクリル系重合体や、シリコーン系重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとしたものを用いることができる。なかでもアクリル系粘着剤のように、光学的な透明性に優れ、適度な濡れ性や凝集力を保持し、基材との接着性にも優れ、さらには耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないものを選択して用いることが好ましい。アクリル系粘着剤においては、メチル基やエチル基やブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどからなる官能基含有アクリル系モノマーとを、ガラス転移温度が好ましくは25℃以下、さらに好ましくは0℃以下となるように配合した、重量平均分子量が10万以上のアクリル系共重合体が、ベースポリマーとして有用である。
【0099】
偏光板への粘着剤層の形成は、例えば、トルエンや酢酸エチルなどの有機溶媒に粘着剤組成物を溶解又は分散させて10〜40重量%の溶液を調製し、これを偏光板上に直接塗工して粘着剤層を形成する方式や、予めプロテクトフィルム上に粘着剤層を形成しておき、それを偏光板上に移着することで粘着剤層を形成する方式などにより、行うことができる。粘着剤層の厚さは、その接着力などに応じて決定されるが、1〜50μm 程度の範囲が適当である。
【0100】
また、粘着層には必要に応じて、ガラス繊維やガラスビーズ、樹脂ビーズ、金属粉やその他の無機粉末などからなる充填剤、顔料や着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが配合されていてもよい。紫外線吸収剤には、サリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがある。
【0101】
光学部材は、液晶セルの片側又は両側に配置することができる。用いる液晶セルは任意であり、例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、スーパーツイステッドネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型のものなど、種々の液晶セルを使用して液晶表示装置を形成することができる。液晶セルの両側に設ける光学部材は、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
【0102】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0103】
実施例1
ジャパンエポキシレジン(株)製の水素化エポキシ樹脂である商品名“エピコート
YX8000”10.0g、日本曹達(株)製の光カチオン重合開始剤である商品名“CI5102” 4.0g及び日本曹達(株)製の光増感剤である商品名“CS7001 ”1.0gを、100ml のディスポカップに量り取り、混合・脱泡して、接着剤とした。ガラス板上にアクリル系粘着剤を介してポリビニルアルコール−染料系偏光子を貼合し、さらに偏光子の上に上記エポキシ樹脂接着剤を介して、日本ゼオン(株)製の非晶性ポリオレフィン樹脂フィルムである商品名“ZEONOR”(厚さ100μm )を貼合した。次に、日本電池(株)製の紫外線照射装置(紫外線ランプは“HAL400NL”を80Wで使用し、照射距離は50cmとした)の中にライン速度1.0m/minで1回通過させた。接着剤としたエポキシ樹脂組成物の硬化性は良好であった。また、“ZEONOR”フィルムの偏光子への密着性を JIS K 5400 に記載の碁盤目法で評価したところ、形成した碁盤目の数に対する非剥離碁盤目数は100/100であり、良好な密着性を示した。
【0104】
ここで用いた水素化エポキシ樹脂である商品名“エピコート YX8000 ”は、核水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテルであって、約205g/当量のエポキシ当量を有するものである。
【0105】
実施例2
“ZEONOR”フィルムの片面にコロナ処理を施し、そのコロナ処理面を、エポキシ樹脂接着剤を介して染料系偏光子に貼合した以外は、実施例1と同一の操作にて、ガラス板/偏光子/非晶性ポリオレフィン樹脂保護膜からなる積層体を作製した。この例でも、接着剤としたエポキシ樹脂組成物の硬化性は良好であった。また、“ZEONOR”フィルムの偏光子への密着性を JIS K 5400 記載の碁盤目法で評価したところ、形成した碁盤目の数に対する非剥離碁盤目数は100/100であり、良好な密着性を示した。
【0106】
参考例
ジャパンエポキシレジン(株)製の水素化エポキシ樹脂である商品名“エピコート
YX8034”7.0g 、旭電化工業(株)製の脂環式エポキシ樹脂である商品名“アデカオプトマー KRM2199 ”3.0g、及び旭電化工業(株)製のチオラニウム塩系熱カチオン重合開始剤である商品名“アデカオプトン CP77”1.5gを、100mlのディスポカップに量り取り、混合・脱泡して、接着剤とした。ガラス板上に、アクリル系粘着剤を介してポリビニルアルコール−染料系偏光子を貼合し、さらにこの偏光子の上に上記のエポキシ樹脂接着剤を介して、実施例2で用いたのと同じ片面にコロナ処理が施された“ZEONOR”フィルムを、そのコロナ処理面側で貼合した後、130℃に加熱した熱風オーブン中で10分間放置した。接着剤としたエポキシ樹脂組成物の硬化性は良好であった。“ZEONOR”フィルムの偏光子への密着性を JIS K 5400 に記載の碁盤目法で評価したところ、形成した碁盤目の数に対する非剥離碁盤目数は100/100であり、良好な密着性を示した。
【0107】
この例で用いた水素化エポキシ樹脂“エピコート YX8034 ”は、核水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテルであって、約290g/当量のエポキシ当量を有するものである。
【0108】
比較例1
ガラス板上に、アクリル系粘着剤を介して、実施例1〜3で用いたのと同じポリビニルアルコール−染料系偏光子を貼合し、さらにその偏光子の上に水系ウレタン接着剤を介して、実施例1で用いたのと同じ“ZEONOR”フィルムを貼合した後、130℃に加熱した熱風オーブン中で10分間放置した。その結果、染料系偏光子と“ZEONOR”フィルムとの間に大きな空隙が発生し、良好な外観を有する偏光板が作製できなかった。また、得られた積層品において、“ZEONOR”フィルムは簡単に手で剥ぐことができ、偏光子に全く接着していなかった。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、莫大な設備投資をすることなく、外観性状の良好な偏光板を製造することができ、得られる偏光板の透過率や偏光度等の諸性能に支障をきたすこともない。

Claims (8)

  1. 一軸延伸され、ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子に、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とし、光カチオン重合開始剤を含有する組成物からなる接着剤を介して、トリアセチルセルロースよりも透湿度の低い透明樹脂のフィルムからなる保護膜が貼合されており、該接着剤は、活性エネルギー線の照射によるカチオン重合で硬化されていることを特徴とする偏光板。
  2. 接着剤を構成するエポキシ樹脂は、そのエポキシ当量が 50〜1,500g/当量の範囲にある請求項1記載の偏光板。
  3. 保護膜は、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる透明樹脂のフィルムである請求項1又は2記載の偏光板。
  4. 偏光子の一方の面に、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる透明樹脂のフィルムからなる保護膜が、偏光子の他方の面には、セルロースアセテート系の樹脂フィルムからなる保護膜が、それぞれ前記接着剤を介して貼合されている請求項1又は2記載の偏光板。
  5. ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子に、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とし、光カチオン重合開始剤を含有する未硬化のエポキシ樹脂組成物を塗工し、該樹脂組成物塗工面に、トリアセチルセルロースよりも透湿度の低い透明樹脂のフィルムからなる保護膜を貼合し、次いで活性エネルギー線を照射して該組成物を硬化させ、接着層を形成することを特徴とする、偏光板の製造方法
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板と他の光学機能を示す光学層との積層体からなることを特徴とする光学部材
  7. 光学層が位相差板である請求項6記載の光学部材。
  8. 請求項6又は7記載の光学部材が、液晶セルの片側又は両側に配置されてなることを特徴とする液晶表示装置
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