JP4202274B2 - N4−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の新規製造法 - Google Patents

N4−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の新規製造法 Download PDF

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Description

本発明は、医薬として有用な化合物であるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の新規な製造法に関するものである。さらに特に、この方法は、新規5′−デオキシ−5−フルオロ−N−2′−O,3′−O−トリアシルシチジン誘導体を中間体として使用する新規な方法である。
下記の式で表されるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体は、 抗腫瘍活性を有する化合物である(例えば非特許文献1:Japanese Journal of Cancer Research 81巻、188−195頁、1990年)。
Figure 0004202274
(式中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表す)
当該化合物の製法としては、これまでに5′−デオキシ−5−フルオロシチジンから製造する方法が開示されている(例えば特許文献1:特開平1−153696号公報)。
この化合物のアミノ基にアシル基(RCO)を選択的に導入するために、この方法では先ず、この化合物の糖部分の水酸基に対し、イソプロピリデン基又はシリル基などの保護基を導入し、次いでそのシトシン塩基部のアミノ基をアシル化し、次いでその保護基を酸触媒などを用いて除去するという工程を経る。
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
すなわち、上記の製造法は、i)5′−デオキシ−5−フルオロシチジンの水酸基への保護基の導入、ii)アミノ基のアシル化及びiii)当該保護基の脱離の各工程からなり、その工程中では、最終化合物の分子構造中では不要の基である保護基の導入、およびその脱離を行わなければならない。
また、出発物質である5′−デオキシ−5−フルオロシチジンは、例えば5−フルオロシトシンから、5−フルオロシチジン(例えば非特許文献2:Chem. Pharm. Bull. 26巻,10号,2990頁,1978年)を経由して製造されるが、この方法は多くの工程を必要とするものである(例えば特許文献2:特公昭58−34479号公報)。
Figure 0004202274
いずれにせよ、N−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の慣用の製法は、それぞれの工程に応じて、糖部分の水酸基及び/又はシトシン塩基部のアミノ基を適当な保護基で保護し、所望の反応が完了した後、それらの保護基を脱離させる操作を何度も行わなければならない工程を含む製法であり、工業的規模で容易に行ないうる方法とはいえないものである。
特開平1−153696号公報 特公昭58−34479号公報 Japanese Journal of Cancer Research 81巻、188−195頁、1990年 Chem. Pharm. Bull. 26巻,10号,2990頁,1978年
本発明の目的は、前記一般式(V)で表されるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体を極めて容易に、かつまた簡単に製造し得る新規な製造法を提供することにある。
本発明者らは、N−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の工業上有利な製造方法につき研究した結果、入手容易な5−フルオロシトシンを原料として、従来法に較べて極めて少ない工程数で、収率よく、かつ、優れた純度で製造する方法を提供することに成功した。
本発明者らによって提供される新規な製造法においては、下記一般式(IV)
Figure 0004202274
(式中、Rは、低級アルキル基、アリール基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表す)
で表わされる新規化合物が用いられ、その糖部分のアシル基のみを選択的に除去するという工程は極めて重要な特徴的工程となる。そして、この特徴的工程により従来法に較べて極めて工程数の少ない方法により、優れた収率をもってN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体を製造することができる。
上述の選択的に脱アシル化を行うという特徴的工程は、その操作性、収率および生成物の純度の点においては、従来の技術からは予想しえない格別の特徴的利点を有する。
一般的には、N,O−アシルシチジン誘導体をアルカリで処理すると、主としてO−アシル基が除去されることが知られているが、この際には、N−アシル基の切断もおこるため、O−アシル基のみを脱離させた化合物を純度よく得るには煩雑な分離精製の操作を必要とする(Nucleic Acids Research,4巻(4),1047−1063頁,1977年、J. H. van Boomら)。
,O−アシルシチジン誘導体のN−アシル基は比較的切断され易く、例えば、N,2′−O,3′−O,5′−O−テトラアシルシチジン誘導体は、単にアルコール中で加熱するだけでN−アシル基のみを選択的に除去し得ることは知られている(日本国特開昭52−23085号公報)。
また、5−フルオロ−N,2′−O,3′−O,5′−O−テトラアシルシチジン誘導体をメタノール中、0.5N−ナトリウムメトキシドにより室温で処理すると全てのアシル基が除去され、5−フルオロシチジンになることも知られている。(Chem. Pharm. Bull. 26巻,10号,2990頁,1978年)。
本発明者らにより5′−デオキシ−5−フルオロ−N,2′−O,3′−O−トリアシルシチジン誘導体の糖部分のアシル基のみを効率よく選択的に除去することができ、それにより、極めて工程数の少ない方法をもって優れた収率でN−アシル−5′− デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体を得ることができることが見出されたのである。かかる知見は、これら従来の公知技術からは予期し得ない驚くべきものである。
本発明により、先ず第一に、下記のN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジンの製造法が提供される:
5−フルオロシトシンと一般式(II)
Figure 0004202274
(式中、Rは、低級アルキル基、アリール基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、そしてYはハロゲン原子、アシルオキシ基、アルコキシ基を表す)
で表される化合物とを反応させて、
一般式(III)
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
で表される化合物を生成させ、次いでこの化合物のアミノ基をアシル化して、
一般式(IV)
Figure 0004202274
(式中、Rは、前述の意義を有する。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表す)
で表される化合物を生成させ、次いでこの化合物のRCO基のみを選択的に脱アシル化することを特徴とする
一般式(V)
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
で表されるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の製造方法。
また、本発明は、第二に、下記の製造法を提供する:
5−フルオロシトシンのアミノ基をアシル化して、RCO基を導入して、
一般式(VI)
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
の化合物を生成させ、次いでこの化合物を、
一般式(II)
Figure 0004202274
(式中、RおよびYは、前述の意義を有する)
の化合物と反応させて、
一般式(IV)
Figure 0004202274
(式中、RおよびRは、前述の意義を有する)
の化合物を生成させ、次いでこの化合物におけるRCO基のみを選択的に脱アシル化することを特徴とする
一般式(V)
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
で表されるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体の製造方法。
上記第一の方法は以下の反応式で表される:
Figure 0004202274
本発明の第一の方法によれば、N−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体は、容易に入手できる5−フルオロシトシンを出発原料として、極めて少ない工程数で、簡単な操作により、優れた収率をもって、かつ、純度よく製造できる。
次に反応条件について説明する。
一般式(III)の化合物は、5−フルオロシトシンのシリル化誘導体と一般式(II)の化合物とを、溶媒中、触媒の存在下で、通常は、0℃〜100℃の間の適宜な温度で反応させることにより得ることができる。
5−フルオロシトシンのシリル化誘導体は、常法に従って5−フルオロシトシンにシリル化剤を反応させることにより得られる。
上記のシリル化剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシランなどがあげられる。シリル化剤の使用量としては、5−フルオロシトシンの1モルに対し0.5モルから2モルが好ましい。
上記のシリル化の反応時間については、原料物質の種類、反応温度、塩基物質の種類、溶媒の種類、その他の条件により異なるが、通常は数時間である。
上記縮合反応に用いられる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどをあげることができる。
一般式(II)の化合物において、Rは低級アルキル基、アリール基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。これらの基の例としては、低級アルキルとして、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基などをあげることができ、アリール基として、フェニル基をあげることができ、また、置換基を有していてもよいアリール基として、メチルフェニル基、ニトロフェニル基、ハロゲノフェニル基などをあげることができる。
Yはハロゲン原子、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;アシルオキシ基、例えばそのアシルオキシ基が炭素数2〜6のアルカノイルオキシ及びベンゾイルオキシ、その環上に置換基、例えばメチル基、メトキシ基、ニトロ基、ハロゲン基等を有するベンゾイルオキシ基およびアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシなどを表す。
当該化合物は、D−リボースから得られるメチル(5−デオキシ−2,3−O−イソプロピリデン)−D−リボフラノシド(日本国特公昭61−40239号公報参照)から得られる。その例としては、5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アシル−D−リボフラノシド、5−デオキシ−2,3−ジ−O−アシル−1−O−メチル−D−リボフラノシド、5−デオキシ−2,3−ジ−O−アシル−1−ハロゲノ−D−リボフラノシド等をあげることができる。
触媒の例としては、ルイス酸、例えば、四塩化スズ、塩化亜鉛、フッ化ほう素、フッ化ほう素のエーテラート、塩化アルミニウム、四塩化チタン、塩化アンチモン、塩化第二鉄、四臭化スズ、臭化亜鉛、四塩化ジルコニウム、硝酸銀など、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル、p−トルエンスルホン酸、2,4−ジニトロフェノールなどをあげることができる。
また、一般式(III)の化合物は、5−フルオロシトシンをシリル化することなく、前述の溶媒、触媒などを用いて、0℃〜100℃の間の適宜な温度で一般式(II)の化合物と反応させることにより得ることもできる。
一般式(III)の化合物は、溶媒を使用しないで、5−フルオロシトシン又は5−フルオロシトシンのシリル体と一般式(II)の化合物とを、触媒、例えばp−トルエンスルホン酸又は2,4−ジニトロフェノールなどの存在下、加熱溶融することによっても得られる。
上記方法で得られた一般式(III)の化合物のアシル化は通常、一般式(III)の化合物を、溶媒中、塩基物質の存在下、適宜な温度で一般式(VII)
CO−Z (VII)
(式中、Rは、前述の意義を有し、そしてZは脱離基を表す)
で表されるカルボン酸の活性化誘導体と反応させることにより行われる。
上記カルボン酸の活性化誘導体の例としては、酸ハライド、活性エステル、酸エステル、酸無水物、混合酸無水物などがあげられる。当該カルボン酸の活性化誘導体は常法に従って製造することができる。
一般式(VII)の化合物の使用量は、一般式(III)の化合物の1モル当たりにつき少なくとも1モルであるのが適当である。
一般式(IV)の化合物は、常法により一般式(III)の化合物を、必要ならば塩基物質の存在下、縮合剤、例えばシアノりん酸ジエチル、ジシクロヘキシルカルボジイミド、p−トルエンスルホニルクロライド、メタンスルホニルクロライドなどを加えて、一般式
−COOH
(式中、Rは前述の意義を有する)
で表されるカルボン酸と反応させることによっても製造できる。
この縮合剤の使用量は、上記各カルボン酸の1モル当たりにつき少なくとも1モルであるのが適当である。
反応時間については、原料の種類、反応温度、塩基物質の種類、溶媒の種類、その他の条件により異なるが、通常は、数分〜約20時間である。
上記反応に用いられる塩基物質の例としては、有機塩基として、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ルチジン、N−メチルモルホリン等があり、また無機塩基として、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩又はアルコキシドがあり、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキサイド又はこれらのリチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等をあげることができる。
この明細書においてRのアルキル基とは、1〜22個の炭素原子を有する直鎖状あるいは分枝鎖状のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、ノナデシル基などを意味する。
シクロアルキル基とは、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基などを示す。
アルケニル基とは2〜22個の炭素原子を有する非置換のまたは置換基を有するアルケニル基を意味し、例えばアリル基、1−プロペニル基、ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、ヘキセニル基、デセニル基、ウンデセニル基、トリデセニル基、ペンタデセニル基、ヘプタデセニル基、ヘプタデカジエニル基、ペンタトリデカトリエニル基、ノナデセニル基、ノナデカジエニル基、ノナデカテトラエニル基又は2−フェニルビニル基などを示す。
アラルキル基とは、非置換のまたは置換基を有するアラルキル基を示し、例えばベンジル基、1−フェニルエチル基、メチルベンジル基、フルオロベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、ジメトキシベンジル基、ニトロベンジル基、フェネチル基、ピコリル基及び3−インドリルメチル基などを示す。
アリール基は非置換のまたは置換基を有するアリール基を示し、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、エチルフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、ジフルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、トリエトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、メチレンジオキシフェニル基、(メチルチオ)フェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、アセチルフェニル基、カルバモイルフェニル基、メトキシカルバモイルフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、チエニル基、メチルチエニル基、フリル基、ニトロフリル基、ピロリル基、メチルピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、メチルピリジル基及びピラジニル基などを示す。
アルコキシ基とは、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基などを示す。
上記アシル化に用いられる溶媒としては、極性又は非極性溶媒、たとえばアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン、塩化メチレン、ニトロメタン、トルエン、ジメチルホルムアミド、アセトン、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、ルチジンなどが挙げられる。
上記製造法において反応は極めて容易に進み、一般式(IV)の化合物は、通常、反応溶液を常法で処理したのち、残分に適当な溶媒を加えることにより容易に結晶化させることにより、純度よく、かつ、収率よく得られる。また、この化合物は純度よく、かつ、収率よく得られるので、特に単離することなく、そのまま次の工程の反応に使用することができる。
再結晶に用いる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどをあげることができる。
また必要ならば再結晶をすることにより、より純度の高い化合物を容易に得ることができる。
次に、上記方法で得られた一般式(IV)の化合物から、N−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体を製造する反応について説明する。
本発明者らは、一般式(IV)の化合物が溶媒中、塩基物質の存在下で、O−アシル基のアシルのみが選択的に脱離され、上記式(V)で表されるN−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体が得られることを見出した。
この反応は下記の反応式で表される;
Figure 0004202274
本発明による上述の各製法においては、一般式(IV)の化合物を溶媒中、塩基物質の存在下、選択的に脱アシル化するという上記の特徴的な工程が含まれている。
この特徴的工程における反応温度は、原料の種類、溶媒の種類、塩基物質の種類、各物質の濃度、その他の条件により種々の範囲から選択されることから、制限はない。通常は、室温又は室温以下で、好ましくは0℃から35℃の間である。
反応時間は、原料の種類、反応温度、塩基物質の種類、溶媒の種類その他の条件により異なるが、通常は、数分から約20時間の範囲である。
塩基物質は水又は有機溶媒あるいは水と有機溶媒の混液に溶解させ、反応に使用する。
塩基物質は、無機または有機の塩基物質のいずれも使用できる。
無機塩基物質としては、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩又はアルコキシドがあり、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキサイド又はこれらのリチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩などをあげることができ、また有機塩基物質としては、アンモニア、トリエチルアミン、DBU、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド又は強塩基性イオン交換樹脂(OH型)などをあげることができる。
これらの塩基物質は適宜な濃度で使用できるが、通常は0.4〜2Nの溶液として使用するのが好ましい。
また塩基物質の使用量は、使用される溶媒の種類又はその組合わせにより異なるが、一般式(IV)の化合物の1モル当量に対し適宜な量、好ましくは1〜4モル当量の範囲内である。
溶媒は、極性溶媒又は非極性溶媒であり、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、アセトン類、ジメチルホルムアミドのような酸アミド類、塩化メチレン、クロロホルム等のようなハロゲン化炭素、又はトルエン、キシレンなど芳香族炭化水素があり、これらは単独で又は組み合わせて使用することができる。
例えば、水と塩化メチレンなどとの不均一系を用いた場合でも、アミド生成物を収率良く得ることができる。
また溶媒が不均一系の場合には、相転移触媒を添加して行ってもよい。
反応終了後は、常法に従って一般式(V)の化合物を分離精製して取得する。一般式(V)の化合物の分離精製方法は特定されず、通常の分離精製に使用される手段を適宜組み合わせて行うことができる。
上記の塩基物質としては、工業的には安価な無機塩基物質を使用する方が有利である。
上記したように、本発明の製法において特徴的工程である選択的脱アシル化工程は、一般式(IV)の化合物から、安価な塩基物質を用いて、簡単な操作で、純度よく、かつまた良好な収率をもって式(V)の化合物を製造できるので、工業上極めて大きい利点がある。
本発明に係わる上記の製造法の各工程における収率は極めて高い。また、各工程において得られる中間体はそれぞれ、次工程に移行することができる。
前述の一般式(IV)で表される新規化合物は、5−フルオロシトシンから以下の方法によっても製造することができる。
すなわち、5−フルオロシトシンをアシル化し、得られた
一般式(VI)
Figure 0004202274
(式中、Rは前述の意義を有する)
の化合物、すなわちN−アシル−5−フルオロシトシン誘導体を、上記一般式(II)の化合物と反応させることにより製造することができる。
したがって、本発明により前述の第二の方法が提供される。
この5−フルオロシトシンのアシル化反応について説明すると、この反応は、5−フルオロシトシンおよび前記一般式(VII)の化合物を溶媒中、室温から還流温度の間の適宜な温度で、常法により反応させることにより行われる。
反応時間は、原料の種類、反応温度、塩基物質の種類、溶媒の種類、その他の条件により異なるが、通常は、数十分〜数時間である。
溶媒としては前述の第一の方法におけるアシル化に用いた溶媒が用いられる。
アシル化剤の量は5−フルオロシトシン1モルにつき少なくとも1モルであるのが適当である。
一般式(IV)の化合物は、上記製法で得られた一般式(VI)の化合物、すなわちN−アシル−5−フルオロシトシン誘導体を前述のシリル化剤を用いてシリル化した後、溶媒中、又は無溶媒で、触媒の存在下、一般式(II)の化合物と反応させることにより得ることができる。
一般式(VI)の化合物又は一般式(VI)の化合物のシリル化された誘導体と一般式(II)の化合物との反応は、前述の、5−フルオロシトシンと一般式(II)の化合物とを反応させる条件と同様の条件の下に行うことができる。
シリル化剤の使用量は一般式(VI)の化合物の1モルに対し0.5モルから2モルであると好ましい。
この反応は、通常は室温又は室温以下で行われ、必要な場合には氷冷してもよい。
反応時間については、原料の種類、反応温度、塩基物質の種類、溶媒の種類その他の条件により異なるが、通常は、数時間である。
上記の式(IV)で表される化合物の製法は以下の反応式で表される;
Figure 0004202274
(式中、RおよびRは前述の意義を有する)
一般式(IV)の化合物は、前述の方法と同様にして、一般式(VI)の化合物を溶媒中又は無溶媒で、触媒の存在下に、一般式(II)の化合物と反応させることによっても得ることができる。
一般式(IV)で表される化合物は新規化合物である。
以下に、代表的な一般式(IV)で表される化合物を例示する。
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−パルミトイルシチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−オクチルオキシカルボニルシチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3−メチルベンゾイル)シチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(2−メトキシベンゾイル)シチジン、
−(4−クロロベンゾイル)−5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(4−ニトロベンゾイル)シチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(2−フロイル)シチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(ニコチノイル)シチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(2−テノイル)シチジン、
−クロトノイル−5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン、
−シクロヘキサンカルボニル−5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン、
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(フェニルアセチル)シチジン、および
5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−4−トルオイル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン。
以下に実施例を挙げて本発明の方法を具体的に説明する。
実施例1
トルエン103mlおよびヘキサメチルジシラザン32.3g中に、5−フルオロシトシン25.8gを懸濁させた。この混合物を110℃で3時間加熱し反応させた。反応液を減圧下に濃縮した。この残分に塩化メチレン330mlおよび5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド59.3gを加えた。次いでこれに氷冷下、無水塩化第二スズ62.5gを10分間で滴下して加えた。この混合物を室温でさらに2時間撹拌した後に、重炭酸ナトリウム101gを加え、引き続いて水35mlを20分間で滴下した。生成する混合物を室温で3時間撹拌した後、不溶物をろ別し、このろ液を4%重炭酸ナトリウム溶液100mlで洗浄した。溶媒を減圧下留去し、残分にイソプロパノール180mlを加え、再結晶化させた。次いで、この結晶を採取し、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン49.9g(76%)を得た。
上記結晶をイソプロパノールから再結晶した生成物の融点は191.5〜193.2℃であった。
紫外線吸収スペクトル λmax(HO)nm:278(ε=7,800),239(ε=8,800),193(ε=19,100).
旋光度[α](20℃)+86(CHCl,C=1).
H−NMR(90MHz,CDCl):1.45(d,J=6.4Hz,3H),2.08(s,3H),2.09(s,3H),5.96(dd,(J=4.4Hz,1.5Hz),1H),7.38(d,J=6.4Hz,1H).
実施例2
塩化メチレン16.5mlおよびアセトニトリル3.4mlの溶液中に、5−フルオロシトシン1.29gを懸濁させた。この懸濁液に5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド2.97gを加えた後、室温下、無水塩化第二スズ3.91gを5分間で滴下して加えた。この溶液を室温でさらに3時間撹拌し、引き続いて実施例1と同様に後処理した。ここにエタノール7.4mlを加えて再結晶させた後、結晶をろ取し、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン2.12g(64.4%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果は実施例1のものと一致した。
実施例3
トルエン2mlおよびヘキサメチルジシラザン0.42gの溶液中に、5−フルオロシトシン0.52gを懸濁させ、この混合物を110℃で3時間加熱した。この反応混合物を減圧下濃縮し、残分に塩化メチレン6.6mlおよび5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド1.19gを加えた。次いでここに室温で、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル1.07gを加えた。この混合物を室温で一夜撹拌後、飽和重炭酸ナトリウム13mlを加えた。この混合物を室温で30分間撹拌した。有機層を分取し、水性層を塩化メチレン5mlで抽出した。有機層を合わせ、水洗した。溶媒を減圧下に除去し残分をイソプロパノール6mlから再結晶させ、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン結晶0.69g(52.4%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果は、実施例1の結果と一致した。
実施例4
塩化メチレン190ml中に、実施例1の方法で得られた5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン38gを溶解させ、次いでピリジン14.3gを加えた。この溶液に3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロライド34.6gを室温で加えた。一夜室温で撹拌後、生成する溶液に塩化メチレン152mlおよび水76mlを加えて抽出を行った。有機層を分取し、4%重炭酸ナトリウム水溶液76mlで洗浄し、次いで溶媒を減圧下留去した。残分をメタノール620mlの添加により再結晶し、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン58.2 g(96.4%)を結晶性粉末として得た。この結晶を酢酸エチルより再結晶した生成物の融点は130.8〜133.2℃であった。
紫外線吸収スペクトル λmax(HO)nm:314(ε=16,300),255(ε=11,100),209(ε=36,800).
旋光度[α](20℃)+45(CHCl,C=1).
H−NMR(90MHz,CDCl):1.48(d,J=6.4Hz,3H),2.10(s,3H),2.12(s,3H),3.92(s,3H),3.93(s,6H),5.98(dd,(J=4.9Hz,1.0Hz),1H),7.48(d,J=5.4Hz,1H),7.57(s,2H).
実施例5〜16
実施例4と同様にして、表1、表2及び表3に示した化合物を合成した。
Figure 0004202274
Figure 0004202274
Figure 0004202274
実施例17
塩化メチレン12mlおよびピリジン1.65g中に、3,4,5−トリメトキシ安息香酸1.10gを溶解させ、ついで、メタンスルホニルクロライド0.60gを室温で加えた。2時間室温で撹拌後、この溶液に5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロシチジン1.32gを加えた。66時間室温で撹拌後、生成する溶液に水10mlを加えて、抽出した。有機層を分取し、4%重炭酸ナトリウム水溶液10mlで洗浄した。溶媒を減圧下に除去し、残分を酢酸エチルから再結晶し、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン1.27g(60.5%)を結晶性粉末として得た。
機器分析の結果は実施例4で得られたものに一致した。
実施例18
ピリジン78ml中に、5−フルオロシトシン12.9gを懸濁させ、次いでこの懸濁液に3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロライド23.1gを加え、100℃で5時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、次いで水310ml中に室温下20分間で注入した。沈殿した結晶をろ取し、5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シトシン29.2g(90.4%)を得た。
上記生成物14.6gをメタノール600mlから再結晶して得られた生成物の融点は201.4〜202.2℃(分解)であった。
H−NMR(90MHz,DMSO−d):3.74(s,3H),3.84(s,6H),7.37(s,2H),8.09(d,J=5.9Hz,1H).
トルエン10mlおよびヘキサメチルジシラザン2.10g中に、上記方法で得られた5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シトシン6.47gを懸濁させ、100℃で3時間反応させた。この反応溶液を減圧下に濃縮した。次いでこの残分に塩化メチレン60mlを加え、次いで5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド5.93gを加え、次いで氷冷下に無水塩化第二スズ6.25gを滴下して加えた。この反応溶液を室温でさらに30分間撹拌し、次いで重炭酸ナトリウム10.1gを加えた。室温下、ここに水3.5mlを10分間で添加した。室温で3時間撹拌後、不溶物をろ去し、ろ液を6%重炭酸ナトリウム溶液10mlで洗浄した。溶媒を減圧下に除去し、この残分にメタノール100mlを加えて再結晶させ、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン8.20g(78.3%)を結晶性粉末として得た。
得られた化合物の機器分析の結果は実施例4の結果と一致した。
実施例19
塩化メチレン70ml中に、5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シトシン5.55gを懸濁させた。ここに5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド5.09gを加えた後、室温下、無水塩化第二スズ5.36gを5分間で滴下して加えた。この反応溶液を室温でさらに45分間撹拌した。以下、この反応混合物を実施例18と同様の後処理に付し、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン6.17g(68.6%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果は、実施例4の結果と一致した。
実施例20
塩化メチレン300ml中に、実施例4の方法で得られた、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン35.5gを溶解させ、この溶液に氷冷下、撹拌しながら1N−NaOH水溶液270mlを滴下して加えた。この溶液を同温度下で30分撹拌後、この反応溶液に、メタノール30mlを加えた。ここに氷冷下、濃塩酸を滴下し、pHを6に調整した後、その有機層を分離し、水60mlで洗浄し、次いで減圧下濃縮した。この残分を酢酸エチル150mlから結晶化させ、次いでろ取することにより、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン25.4g(85.4%)を結晶として得た。この結晶を酢酸エチルより再結晶して得られた生成物の融点は167.0〜168.4℃であった。
H−NMR(90MHz,DMSO−d):1.34(d,3H),3.75(s,3H),3.85(s,6H),5.08(d,1H),5.45(d,1H),5.73(d,1H),7.36(s,2H),8.22(d,1H).
実施例21
N−NaOH 0.4ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン52.3mgを添加し、この混合物を26℃で5分間撹拌した。この時点の反応の進行状況をTLCで確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンのスポットのみが見い出された。反応の完了後、この反応溶液に塩化メチレンを加えた。次いで濃塩酸を滴下して、この溶液のpHを6に調整した。その有機層を分離し、水洗し、次いで減圧下濃縮した。この残分を酢酸エチルから再結晶させ5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンを得た。
機器分析の結果は実施例20の結果と一致した。
実施例22〜31
実施例21の方法にしたがい、式(IV)の化合物、溶媒の種類、塩基物質の種類と使用量、反応時間及び反応温度を下記表4に示されているように選択して反応を行った。以下、実施例21の場合と同様の方法で後処理し、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンを得た。
各実施例の各反応時間後の、反応の進行状況を確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンのスポットのみであることが見い出された。
Figure 0004202274
実施例32
THF 14mlおよびメタノール11ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−パルミトイル )シチジン1.14gを溶解させ、次いでN−NaOH、8mlを30℃で添加し、5分間撹拌した。反応の進行状況をTLCで確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。ついで、この反応溶液に10%塩酸を加え、pH5に調整した。減圧下有機溶媒を除去し、この残分を塩化メチレン100mlにより抽出した。その有機層を分取し、水洗し、次いで、減圧下濃縮した。この残分をメタノール7mlから再結晶させた後、結晶をろ取し、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−パルミトイルシチジン0.64g(66%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果を以下に示す。
融点;93.0〜95.0℃
H−NMR(90MHz,DMSO−d):0.86(t,3H),1.24(s,メチレン),1.33(d,3H),3.5〜4.15(m,3H),5.04(d,1H),5.42(d,1H),5.68(dd,1H),8.08(d,1H).
実施例33
THF 14mlおよびメタノール11ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ、−N−(4−クロロベンゾイル)シチジン0.98gを溶解させ、次いでN−NaOH、8mlを30℃で添加し、5分間撹拌した。反応の進行状況を確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。以下、生成する溶液を実施例32と同様に処理し、得られた残分を酢酸エチルから再結晶させ、N−(4−クロロベンゾイル)−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン0.40g(49.8%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果は以下に示す。
融点;142.3〜145.6℃、
H−NMR(90MHz,DMSO−d):1.32(d,3H),3.5〜4.2(m,3H),5.08(d,1H),5.42(d,1H),5.71(dd,1H),7.58(d,2H),8.02(d,1H),8.02(d,2H).
実施例34
THF 14mlおよびメタノール11ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(2−メトキシベンゾイル)シチジン0.93gを溶解させ、この溶液にN−NaOH、8mlを30℃で添加し、この混合物を次いで5分間撹拌した。この時点の反応の進行状況をTLCで確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。以下、この反応溶液を実施例32と同様に処理し、得られた残分をメタノールから再結晶させ、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(2−メトキシベンゾイル)シチジン0.40g(52.5%)を得た。
得られた化合物の機器分析の結果は以下に示す。
融点;196.8〜197.9℃(分解)
H−NMR(90MHz,DMSO−d):1.34(d,3H),3.93(s,3H),3.5〜4.3(m,3H),5.05(d,1H),5.45(d,1H),5.70(dd,1H),7.1〜7.8(m,4H),8.15(d,1H).
実施例35
塩化メチレン25ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3−メチルベンゾイル)シチジン447mgを溶解させ、0.5N−NaOH、8mlを14℃で添加し、この混合物を次いで5分間撹拌した。この時点の反応の進行状況をTLCで確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。ついで、この反応溶液に10%塩酸を加えて、pH5に調整し、生成する溶液をメタノール5mlにより抽出した。その水性層を、塩化メチレン10mlの添加によりさらに抽出した後に、その有機層を合わせ、水洗(10ml)した。有機溶媒を減圧下留去し、この残分をエタノール4mlから再結晶させ、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3−メチルベンゾイル)シチジンを301mg(82.9%)得た。
融点;146.5〜147.8℃
実施例36〜44
実施例35の方法にしたがい、表5記載の化合物(IV)を、適宜な量の塩化メチレンに溶解し、相当する化合物のモル数に対し、4倍モル相当の0.5N−NaOHの存在下、選択的な脱アシル化を行った。以下、実施例35と同様に後処理することにより目的化合物を得た。
その反応条件及び得られた化合物の収率は表5に示されている通りであり、これらの化合物の物理化学的性質は、融点、NMRなどの機器分析により確認した。
Figure 0004202274
実施例45
水0.44ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン52.3mgを懸濁した。この懸濁液を26℃で撹拌しながら10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液0.36mlを滴下して添加した後、この混合物を同温度下で5分間撹拌した。この時点の反応の進行状況を確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。以下、実施例21と同様に後処理して、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンを得た。
機器分析の結果は実施例20の結果と一致した。
実施例46
水0.74ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン52.3mgを懸濁した。この懸濁液に26℃で撹拌しながら、DBU 60μlを滴下して加えた後、この混合物を同温度で5分間撹拌した。この時点の反応の進行状況を確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。以下、実施例21と同様の後処理を行ない、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンを得た。
機器分析の結果は実施例20の結果と一致した。
実施例47
水0.74ml中に、5′−デオキシ−2′,3′−ジ−O−アセチル−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン52.3mgを懸濁した。この懸濁液に、27℃で撹拌しながらトリエチルアミン55.5μlを滴下して加えた後、この混合物を同温度で3時間撹拌した。この時点の反応の進行状況を確認したところ、出発原料のスポットが完全に消失し、目的生成物のスポットのみが見い出された。以下、実施例21と同様の後処理を行ない、5′−デオキシ−5−フルオロ−N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジンを得た。
機器分析の結果は実施例20の結果と一致した。
実施例48
トルエン100mlおよびヘキサメチルジシラザン21g中に、5−フルオロシトシン25.8gを懸濁させ、この懸濁液を110℃で3時間加熱して、反応させた。この反応混合物を減圧下濃縮し、この残分に塩化メチレン330mlおよび5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド59.3gを加えた。この氷冷した溶液に、無水塩化第二スズ62.5gを10分間で滴下して加えた。この混合物を室温でさらに2時間撹拌し、ここに重炭酸ナトリウム101gを室温で加え、次いで水35mlを20分間で滴下して加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した後、不溶物をろ別した。このろ液を4%重炭酸ナトリウム水溶液100mlで洗浄し、乾燥(NaSO)させた。次いで上記溶液にピリジン23gを加えた後、3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロライド56gを室温で加えた。この混合物を一夜室温で撹拌後、この反応混合物を塩化メチレン250mlと水125mlとに分配した。その有機層を分取し、4%重炭酸ナトリウム水溶液125mlで洗浄した。上記の方法で得られた有機層に、氷冷下、撹拌しながらN−NaOH水溶液732mlを滴下して加えた。30分撹拌後、この反応混合物に塩化メチレン200mlおよびメタノール70mlを加えた。生成する溶液のpHを濃塩酸で6に調整した後、その有機層を分取し、水160mlで洗浄し、次いで減圧下濃縮した。この残分を酢酸エチル370mlから結晶化させ、この結晶をろ取した。これらの結晶を酢酸エチル1150mlから再結晶させ、5′−デオキシ−5−フルオロ−N4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン56.0g(63.8%)を結晶として得た。得られた化合物の機器分析の結果は、実施例20の結果と一致した。
実施例49
ピリジン78ml中に、5−フルオロシトシン12.9gを懸濁させ、この懸濁液に3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロライド23.1gを加え、この混合物を100℃で5時間反応させた。反応終了後、この反応混合物を水300mlに室温下撹拌しながら注加した。生成する混合物を、さらに3時間撹拌後、沈殿した結晶をろ取し、水洗し、乾燥させ、5−フルオロ−N4(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シトシン29.2gを得た。トルエン46mlおよびヘキサメチルジシラザン9.5g中に、上記の方法で得られた結晶を懸濁させ、この混合物を110℃で3時間加熱して、反応させた。この反応混合物を減圧下に蒸発させ、残分に塩化メチレン270mlおよび5−デオキシ−1,2,3−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシド26.8gを加え、ここに氷冷下、無水塩化第二スズ28.2gを5分間で滴下して加えた。この溶液を室温でさらに1時間撹拌し、次いで重炭酸ナトリウム45.5g加え、次いで室温で水16mlを10分間で滴下して加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した後、不溶物をろ別し、このろ液を6%重炭酸ナトリウム溶液45mlで洗浄した。次いで上記の方法で得られた有機層に、氷冷下撹拌しながらN−NaOH 292mlを滴下して加えた。同温度で30分撹拌後に、この混合物に塩化メチレン50mlおよびメタノール30mlを加えた。この混合物のpHを濃塩酸で6に調整後に、その有機層を分取し、水洗し、次いで減圧下濃縮した。残分を酢酸エチル150mlから結晶化させ、結晶をろ取した。このろ取した結晶を、酢酸エチル480mlからさらに再結晶させ、5′−デオキシ−5−フルオロ−N4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)シチジン23.2g(52.8%)を結晶として得た。得られた化合物の機器分析の結果は、実施例20の結果と一致した。
本発明により、工業的に容易に入手できる、5−フルオロシトシンから、少ない工程数により極めて高い収率で、N4−アシル−5′−デオキシ−5−フルオロシチジン誘導体を製造することができる。しかも、生成物は各工程において高収率で得ることができ、従って中間体を単離精製することなく、次の工程に移行することができる。したがって、本発明による上記製造法は、工業的に極めて優れた製造法である。

Claims (2)

  1. 5−フルオロシトシンのヘキサメチルジシラザン誘導体と
    一般式(II)
    Figure 0004202274
    (式中、Rは、低級アルキル基を表し、Yはアシルオキシ基を表す)
    で表される化合物とを塩化第二スズの存在下で反応させて
    一般式(III)
    Figure 0004202274
    (式中、Rは前述の意義を有する)
    で表される化合物を生成させ、次いでこの化合物をアシル化剤と反応させて、この化合物のアミノ基にRCO基を導入する
    一般式(IV)
    Figure 0004202274
    (式中、Rは、前述の意義を有し、R、アルコキシ基を表す)
    で表される5′−デオキシ−5−フルオロ−N−2’−O,3’−O−トリアシル−シチジン誘導体の製造方法。
  2. 5−フルオロシトシンをアシル化剤と反応させて、そのアミノ基にRCO基を導入して、
    一般式(VI)
    Figure 0004202274
    (式中、Rは前述の意義を有する)
    の化合物を生成させ、ヘキサメチルジシラザンでのシリル化後、次いでこの化合物を、
    一般式(II)
    Figure 0004202274
    (式中、RおよびYは、前述の意義を有する)
    の化合物と塩化第二スズの存在下で反応させ
    一般式(IV)
    Figure 0004202274
    (式中、RおよびRはいずれも前述の意義を有する)
    で表される5′−デオキシ−5−フルオロ−N−2’−O,3’−O−トリアシル−シチジン誘導の製造方法。
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